437: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/10(木) 20:50:58.47 ID:nCryEuB7O
さて、こういう時は悪いパターンも想定しなくてはならない。それでトントン……いやそれはきついか、でもそれくらいにはしておきたいなぁ
エンジンのかかった車輌たちは建物を出て1列になって高台に向かう
「西住ちゃん」
最後尾から2番目になるIV号のキューポラから身を出すと、会長さんが私の左手と肩を握りながら声をかけてきた
「本当は、奥の手なんてないんだろ。だってウチは……」
いきなりなにを言ってくるんだ。学園都市の主人がそんな弱気でいいのか?
「会長さん……ここの近くの紋別学園都市はプラウダの同盟校。それどころか東北海道の学園都市の殆どがプラウダの同盟校です。その地縁もありますので……ただ……」
エンジン始動の報告をしようとしていた優花里さんが横のハッチから不安げな顔で見つめてくる
「私が今まで一度でも会長に嘘をついた事がありますか?」
嘘だ。私はこれまでは勿論、今も重大で、重要な秘密をひた隠しにしている。しかしそんな私の言葉でも何か伝わることがあったのか、傍の優花里さんは詰まった嗚咽を漏らす。会長さんも目元を手袋で拭う
「ははは……まったく……みんな我慢しているってのに、つまんない事聞いちゃって……生徒会長失格だな……」
優花里さんに少し待つよう伝えた後、正面を向き直る
「よっしゃ、任せた!頼むぜ、参謀!」
その直後、背中が力強く叩かれた。そのまま彼女はIV号から飛び降り、河嶋さんの背中を経由して自分達のヘッツァーに乗り込んでいった
何だったのか、今のは
一瞬あっけにとられたが、気にする暇はない。今この時も刻一刻とプラウダの大軍は我らを食らいつくさんと向かってきている。一息吐いて移動を開始させた。それに殿としてヘッツァーが続く
建物の入り口には3つの黒い仲間の遺体が取り残されていた。それらが帰りを待っているのか、向こうで待っているのか、それは誰にもわからなかった
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