452: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/10(木) 21:05:28.92 ID:nCryEuB7O
「くそっ」
「ま、そんな時もありますよ。次です次」
「その次があるとは……」
離れた所に着弾する砲弾のなす揺れだけが、ここには伝わる
「……ありそうだね」
「でしょう?」
次は当てた。その次も当てる余裕があったから、砲塔との隙間にねじりこませてやった。
私たちはまだ生きている。そして死に様を決められる
「小山」
「はい」
「私は、大洗だと思うんだ」
「大洗、ですか……ま、そこまでの干し芋好き、得意料理はあんこう鍋。大洗生まれで大洗女子学園に在学、おまけにそこの生徒会長となれば、大洗そのものと呼ばれても問題ないでしょうね」
「……だから、私は大洗の一員として、悔いなく死にたい」
「と、なりますと……如何なさいます?」
なんだ。ここでできる、大洗の一員と示せる証。誰も知り得ない、ただこの場の2人だけが相互に知る、微かな存在証明
あるものが、不意に頭をよぎった
「……校歌を……私らの大洗女子学園の校歌を歌って……生きていたい」
「校歌ですか。歌い終われませんよ?」
「構わない」
他に思いつかないのだ
「それじゃ、一緒に歌いましょう。私も大洗の一人として死ぬのなら本望です」
「じゃ、歌える限り歌おっか。次撃ったら始めよう」
「安全装置よし!」
「このまま歌いながら装填よろしくね!」
その次の弾は破壊された敵戦車に阻まれたが、合図になることは変わらない
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