533: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:55:44.69 ID:EGYyJA4LO
距離700。敵車輌のうち1輌発砲。タイミングはバラバラだったが、後ろの方からも忙しない金属音がした。無論足元からも。キューポラの枠に捕まっていた私の上半身も思わず前に揺り動かされる。
放たれた弾は右側にそこそこ大きくて逸れ、地面を丸ごと吹き飛ばしていった。そして勢いのままにそれを広げていた。平原の中に一瞬にして窪地が生まれたのである
「ひっ……」
「流石は120ミリ滑腔砲……威力も段違いであります……」
ビビる仲間はともかく、私はある一つの予感を確信に変えつつあった。可能性は増した
「各車、砲弾装填」
「お、おい……大丈夫なのか?」
「やるしかありません。安全装置も外してください」
「……はい」
近くのだ。何としても近づくのだ
「華さん。さっき撃った1輌の履帯に照準を。走行間で難しいとは思いますが、狙いはずらさないで」
「はい」
向こうだって実際に狙われるのは慣れていないはず。いざという時はただ走っているだけではないと見せねばならない
「あの、みほさん。砲塔と車輌の隙間にしますか?」
「いえ、履帯にします。彼らは戦車道の参加者ではありませんから。もともと脅しが通じる力量差ではありませんし」
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