651: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/11/17(日) 22:12:41.42 ID:DJC40sPbO
今度は境界付近で折り返すことなく、市街の奥へと進んでいく。道中道の隙間に身を潜めながらあてもなく進んでいくが、奥まで行っても人がいない
「本当に……誰もいない」
「……避難したのかもしれないね。西住副隊長が市街地を戦場にするって言ってたから」
しかし奥に進むと、あるものが増えていた。南北に進む道の一部の地面に敷かれていたであろうコンクリートが剥がされ、そこそこ深めの溝が横たわっているのである
「……何なんだ、この溝は?……排水用にしてはやけに雑な作りだね」
カトラスさんが呟くが、返事をするための頭が働かない。安全以外にはあの事しか考えられないのだ。だがしばらくして、やっと次の議題が来た。遠くから音が聞こえるのだ
「これは……エンジン音、ですね」
「……戦車が近くにいるかもしれない」
「一旦待ちましょうか」
この音でやっと棘は抜けた。隙間から少し身を出して辺りを見回すが、道中にそれらしきものはない
「……遠いね」
「幸いこの辺りじゃ無いようです」
しかもエンジン音といっても戦車とは音が大きく違う。なんの音が考えていたその時、遠くで何発もの爆発音が耳を襲った
「なっ!」
「……爆発?どこから……」
「こっちみたいです」
生憎ここから煙のもとは見えないが、場所をずらして低い建物の上を通して見ると、丘のある南東の方から煙が上がっている。それは何度も何度も繰り返された
飛行機だ。煙の上で旋回している小さなもの、どこの何かは分からないが、これが煙の原因であり黒森峰の戦車隊を攻撃している、というのは現地に行かなくても検討がつく
それだけで驚くのは早かった。今度は南西の方から白い筋が、市街地の中心部の方に向けて何本も通っている。幸いこちらを向いてはいないようだ。そしてそれは中心部の地面に向けて吸い込まれていった
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