10: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2020/05/04(月) 17:16:00.75 ID:p0TmPlc30
「友達とお出かけなんていつぶりかなー?」
フレデリカは外に視線を戻す。
「アイドルと大学とバイトだもんねー。そりゃ忙しいよ」
志希はフレデリカの横顔を眺めながら続ける。
「でもこれからは時間がとれるんじゃない?」
それを聞くと、フレデリカは少し寂しそうに微笑んだ。
「そうだね」
ガタンと列車が揺れる。
窓の外を見つめたまま口を開く。
「ねえ」
「ん〜?」
「これからも、一緒に遊んでくれる?」
列車がトンネルに入った。
車両内から光が消え、表情が見えなくなった。
一瞬の沈黙。闇の中ではその一瞬がとてつもなく永く感じた。
彼女は今どんな顔をしているのだろうか。
ついさっきまでは誰もがつられ笑いをするような優しい笑顔をしていた彼女は。
闇を照らす物は何もない。彼女を輝かせる美しい金髪も今だけは漆黒に染まっている。
いつも通り笑っているのか、それとも・・・
「もっちろーん!大歓迎!」
彼女がそう言うと同時に列車はトンネルを抜け、車内に光が広がった。
フレデリカは、トンネルに入る前と全く同じように微笑んでいたが、
その言葉を聞くとさらに頬を綻ばせ、嬉しそうに笑った。
「ほんとー?ありがとー!」
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