宮本フレデリカは如何にしてこの世を去ったのか
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36: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2020/05/04(月) 17:48:34.71 ID:p0TmPlc30
彼女は僅かに顔を横に振る。
それを見て男は更に嬉しそうに語り続ける。

「違わない。お前が俺を陥れたからこうなったんだ」

「降りかかる火の粉を払っただけ?違うね」

「お前は大学から跡形もなく消えた。最初からそうすることもできたのに」

「玩具で遊ぶように、意味もなく、俺の人生をブッ壊したんだ!」

男は次第に興奮を抑えきれなくなり、語りは叫びとなっていった。

「お前さえ、お前さえ生まれてこなければ!誰もが幸せに暮らせたのに!!」

「アイツも今日まで家族と仲良くしょうもないアイドル人生を送れたのに!!」

「お前は人を絶望させる事しかできない疫病神、害獣だ!!だってそうだろ!?」

「たった一人のオトモダチを地獄に叩き落したんだもんな、お前は!!」

呪詛のような罵倒を受け続け、志希は身を捩る。
男はぶるりと体を震わせると、恍惚としたような表情で語りかけた。

「それにしても、宮本のバカさといったら今でも笑えるな」

志希がその言葉に反応するのを確認し、男はにやけながら続ける。

「俺がアイツを養子にするって言った時、アイツ笑ってたんだぜ?」

「信用した男が黒幕、そう気付いた時には全てが手遅れ」

「アイツは処女だったよ。大して気持ち良くもなかったがな」

息を荒げる志希を見下ろし、男は吐き捨てた。

「だからまあ、気にしなくていい」

「あんなバカ、どうせ誰かに騙されて人生終わってたさ」

志希は俯き倒れこみ、溢れ出る感情に表情を歪ませる。

そして彼女は、ゆっくりと目を閉じた。


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