137: ◆wsnmryEd4g[saga]
2020/10/18(日) 13:52:19.63 ID:iX/HvtXE0
そうして二ヶ月近く経って、少しずつ私の生活から紗枝ちゃんの存在が薄れてきた今でも、私の頭には彼女との幸福だった思い出がこびりついて離れなかった。
あの頃に戻れたら、と泣いて後悔した夜もある。
別れの傷痕に苦しんでいたのは彼女だけではない。
私だって、何も知らないままでいられたらどんなに楽だったろうと思う。
しかし同時に、無知に閉じ込められた関係が私たちの愛を真の幸福に導いてくれるとも思えなかった。
私は今も変わらず彼女を愛していた。
だからこそ私は、二人が幸せになるために茨の道を選んだのだ。
そして、たとえその先に私たちの望む愛の形が見つからなかったとしても、その時はお互い別々の道を歩み、新たな幸せを探せばいい、そう思っていた。……
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