139: ◆wsnmryEd4g[saga]
2020/10/18(日) 13:53:33.50 ID:iX/HvtXE0
彼女もびくりと身体を強張らせて立ち止まった。
そして一瞬、呆けたように私を見上げると、すぐにきまり悪そうに目を背け、そのまま黙ってしまった。
「…………」
しんと静まり返った廊下で、思いがけず相対した私たちの間を気まずい沈黙が流れた。
彼女もどうやらお風呂に向かうらしかった。
この時間だと、もしかしたら二人きりになるかもしれない。
そんな思いが二人の間に無言のうちに交わされて、皮肉なことに、この偶然の沈黙が私たちにかつての懐かしい関係を思い起こさせた。
そして私は自分がショックを受けていることにしばらく経って気付いた。
最後に彼女を見たのはいつだったろう?
久しぶりに会った彼女は明らかにやつれて見えた。
それだけではない。
以前の彼女なら、こんな風に私を前にして黙ったまま目を背けるなんてことがあっただろうか?
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