水本ゆかり「人形の檻」【ゆかさえ】
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30: ◆wsnmryEd4g[saga]
2020/10/18(日) 09:19:56.74 ID:iX/HvtXE0

私たちが夏休みの短い間にこれほど親密になれたのは理由がある。
確かに紗枝ちゃんはプライベートでも何かと世話を焼いてくれたし、私自身も彼女を好いていたけれど、それだけではない。
というのも、例のドラマのお仕事があったので私たちは必然的に顔を合わせる機会が多かったのだ。

ドラマの撮影はすでにリハーサルを終え、近いうちに本番を撮ることになっていた。

実際のところ、すべてが順調とは言えなかった。
やはり初めてのお仕事ということもあって、うまく身動きが取れずにスタッフの方々に迷惑をかける場面が少なくなかった。
折々プロデューサーさんや紗枝ちゃんがフォローしてくれはしたものの、不慣れなのはともかく、飲み込みが悪いのは私自身の能力不足である。

またそれとは別に、撮影スケジュールそのものがタイトで余裕がなかったこともある。

私や紗枝ちゃんが夏休みで時間の空いてる隙に撮影を終わらせてしまおうというプロジェクトの意向で、紗枝ちゃんに言わせれば単に予算を抑えたいのだろうとの話だったけれど、ともかくそういった事情から現場はいつも慌しかった。

しかし、こと演技に関して言えば、私は思いのほか上手くやってみせたらしい。
リハの段階で監督からはお褒めの言葉を頂いたし、私としても、大勢の前で役を演じる事にぎこちなさや恥ずかしさみたいなものはまったく感じなかった。
技術的な部分については演技レッスンの直接の賜物とはいえ、それ以上に私は自分がこれほど自然に役になりきれることに自分自身驚いたくらいだった。



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