41: ◆wsnmryEd4g[saga]
2020/10/18(日) 09:30:37.21 ID:iX/HvtXE0
「やっぱり場慣れしてないと、難しいわよね。特にロケなんかは……」
「……ええ。思うようには、いかないものですね」
「それに、ちょっと冷房も効きすぎなんじゃない? スタッフさんに言って来ようかしら」
そう言うと紗枝ちゃんは長いまっすぐな髪をひるがえして廊下を行ってしまった。
私は紙コップを片手に壁に寄りかかって深呼吸した。
何か別のことを考えて気分を紛らわしたかった。
しかし頭の中に思い浮かぶものといったら、ドラマのこと、撮影のこと、台本、台詞、役、失敗、恥……考えても仕方のないようなことばかり、次々に脳裏を掠めて行くのだった。
「気分、落ち着いた?」
気が付くと紗枝ちゃんが正面に立っていて、私の顔を心配そうに覗き込んでいた。
「あ、はい」
私は驚きながら返事をした。
すると、不意に彼女と目が合った。
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