60: ◆wsnmryEd4g[saga]
2020/10/18(日) 11:15:01.24 ID:iX/HvtXE0
……彼女が息苦しそうに目をつぶり、涎の糸を引かせながら唇を離した。
そうしてそのまま崩れるように私の上に倒れかかる。
私たちは激しい運動をした後のように息を荒くして、しばらくベッドの上でぐったりと抱き合った。
力の抜けた彼女の身体が私の胸に重くのしかかっていた。
人の重みをこんなに愛おしいと思ったことはなかった!
私は彼女の重みを感じていたい一心でその細い身体に腕をまわした。
けれどそのうち彼女の方から遠慮がちに身体を退けてしまった。
同じ枕に頭を並べ、私の横で彼女は苦しそうに、疲れたように目を閉じたままゆっくり呼吸した。
「…………ゆかりはん」
「……はい」
「愛してる」
「はい……私も、紗枝ちゃんのことが、好きです」
「だめ。愛してるって、言って」
「愛してます……紗枝ちゃん」
耳元で、ふふっ、と小さく笑う声が聞こえた。
そしてそれは次に、う、う、と喉を詰まらせたような音に変わった。
紗枝ちゃんは泣いていた。
堪忍え、堪忍え……私のすぐ横で、枕に顔を埋めながらそう呟いていた。
私は彼女の方を向き、その震える身体をそっと抱き締めてあげた。……
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