少女「覚めない悪夢にようこそ」
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75:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 21:57:51.79 ID:8Bqh101l0
離したくなかった。
離れたくなかった。
彼のいない世界なんて、到底思い浮かべる事はできなかった。

「お願い……終わりだなんて、そんな悲しいことを言わないで。私も、あなたと一緒に連れて行って……」
以下略 AAS



76:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 21:59:05.52 ID:8Bqh101l0
呆然として顔を上げた私に、彼は断固とした口調で続けた。

「君も僕と同じになってはいけない。君はもともと、この世界の住人ではないんだ。いずれ目覚めなければいけない。ラビリンスだって永遠じゃない。いつかは壊れる時が来る」
「…………」
「エラーを吐き出した時に、気づくべきだったんだ。こんな世界は、こんな汚染はあってはならないことだって。でも……」
以下略 AAS



77:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:01:11.15 ID:8Bqh101l0
「君がここにいたから……僕にはラビリンスを止めることができなかった。本当ならあの時に僕はシステムと一緒に消えるべきだったんだ……」
「そんなこと……そんなことないよ。あなたは私を救ってくれた! 私をこんなにも助けてくれた! あなたは死ぬべきじゃない、生きるべきよ!」

私は必死に叫んだ。
彼の服を掴んで、黒い雨にかき消されないように。
以下略 AAS



78:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:02:17.56 ID:8Bqh101l0
「泣かないでアリス。僕も、君のことは好きだ。愛している。だから、このまま何もしないで朽ちていくつもりはない」
「でも……でも!」
「君は帰るんだ。こんな汚染された世界からは抜け出して。元の世界に戻るんだ」

彼ははっきりそう言って、私の頭を優しく撫でた。
以下略 AAS



79:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:03:09.77 ID:8Bqh101l0


ゆっくりと目を開ける。
しばらく、ここがどこだか分からなかった。

以下略 AAS



80:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:03:59.60 ID:8Bqh101l0
「…………」

ポカンとして周りを見回す。
少し広めの、手術室のような部屋だった。
ガラス張りの壁に囲まれている。
以下略 AAS



81:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:05:54.21 ID:8Bqh101l0
「おお……良かった!」
「目が覚めたぞ!」
「空気を抜け! 汚染レベルは低い」
「食事を持ってくるんだ!」

以下略 AAS



82:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:06:49.19 ID:8Bqh101l0
目の部分に一文字に疵が走っている。
怯えたような顔をしたアリスに、男は慌てて笑顔を作ると、優しく言った。

「おはよう、小さな天使さん。ここは第十五シェルターの中だよ。気分はどうかな?」

以下略 AAS



83:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:07:52.67 ID:8Bqh101l0
「…………」
「おっと、自己紹介が遅れたな。私はジャック。このシェルターの管理者をやっている」
「ジャック……さん?」
「ああ。君の名前を教えてくれるかな?」

以下略 AAS



84:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:08:45.46 ID:8Bqh101l0
ラフィの声は周りには聞こえていないようだ。
それどころか、事前に言っていたように、そこに猫がいることも認識していない様子だった。
アリスは息をついて、ジャックを見上げた。

「アリス……と、言います……」
以下略 AAS



85:1 ◆58jPV91aG.[saga]
2021/07/19(月) 22:10:05.83 ID:8Bqh101l0
そこに、トレイの上にパンと水が入ったコップ、そして美味しそうなにおいを発しているスープが入ったお椀が乗ったトレイを、別の男が運んできた。
そのにおいを嗅いで、アリスのお腹がグゥと鳴る。
喉がカラカラで、お腹も空いている。
体がとてもダルかった。

以下略 AAS



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