安価とコンマで異世界転生!その12

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429 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/17(日) 04:53:33.44 ID:rVudXzvz0
怪盗「こういう遊撃部隊みたいなの、憧れてたんですよね!」

狙撃少女「分かります、その気持ち……!」


楽しみそうにしている二人は、
まさに戦場に『いるかもしれない』と思わせるだけで強力なタイプだった


炎魔「……魔物がいるならまだしも、人間同士の戦いとは……心苦しいですね」
430 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/17(日) 05:04:06.19 ID:rVudXzvz0
本日はここまでです
ありがとうございました
431 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/17(日) 19:17:35.94 ID:qd9QTpO4O
しばらくしていると、馬車がやってきた
見れば、その御者は人間ではなくゴーレムである


男「よし、乗るか」

市長「危ない、と思ったら無理せず退却してくださいね」

中華「うん、心配ありがとね」

市長「心配?ふっ……私はAIですよ。貴重な戦力を浪費しないための、打算的な忠告です」
432 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/18(月) 04:28:07.42 ID:CAvB4HoC0
氷魔「……その感じも……久しぶりですね……」


そう言うが早いか、
ホログラムの彼女は消えてしまった
一行は行き先が予め登録された馬車に乗り、
目的地へと向かっていくのだった


やる気「ああいう素直になれないところが、一番人間らしいんすよね」
433 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/18(月) 04:43:58.57 ID:CAvB4HoC0
本日はここまでです
ありがとうございました
434 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/18(月) 19:50:17.51 ID:CAvB4HoC0
ぶりっ子「ゴーレムさーん?」


道の途中、ぶりっ子がゴーレムに声をかけた
それは首を180度回転させて、
彼女のほうに向き直った


ゴーレム「ナンデショウ?」

ぶりっ子「怖っ……」

ゴーレム「?」

ぶりっ子「えっと……この馬車、どこに向かってるんですかぁ?」

ゴーレム「>>下1」
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/08/18(月) 20:06:22.37 ID:BAF63/rg0
今は『峡谷』となっている活火山の麓まで
なんでも数十年前までは『渓谷』として休火山だったのが、近年活動してることが観測された
436 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/19(火) 00:50:50.14 ID:JIHWZ2qI0
ゴーレム「今は『峡谷』となっている活火山の麓まで」

ぶりっ子「はぁ、前は違ったんですかぁ?」

ゴーレム「なんでも数十年前までは『渓谷』として休火山だったのが、近年活動してることが観測された」

ぶりっ子「へぇ〜、それで地形が変わっちゃったんですねぇ」

ゴーレム「まぁ、そんなところか」


まるで前方を見ていないゴーレムだったが、
馬車は問題なく進んでいく
437 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/19(火) 00:53:26.35 ID:JIHWZ2qI0
ぶりっ子「敵将は、そこに行くんですねぇ」

ゴーレム「恐らくは……」

ぶりっ子「しかし、なんでそんな場所を?」

ゴーレム「峡谷の内側をくりぬいて、人員が隠れられる場所を作っていたようだ」

ぶりっ子「そこに潜んで、指示を出すというわけでしょうかぁ」

ゴーレム「それもあるだろう、だが、指示を出すだけなら別の場所でもいい。なにか戦略的な理由があるのだろう」
438 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/19(火) 02:10:18.66 ID:JIHWZ2qI0
本日はここまでです
ありがとうございました
439 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/19(火) 19:30:23.11 ID:JIHWZ2qI0
あれこれと話しながら、
馬車はひたすらに進んでいく
森を越え、川を越え、目的地に近づいていく


怪盗「はぁー、ずっと長閑な風景ですね。誰もいないんじゃないですか、こんなところ」

狙撃少女「いえ、先ほど外を見たときに古いですが足跡がありましたよ」

やる気「よく聞けば、なんか自然っぽくない音も環境音に紛れてるっすよ」

怪盗「どういう感覚してるんですか、お二方……」
440 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/20(水) 05:37:49.26 ID:y8dAHYnp0
炎魔「ま、襲われないならいないのと同じですよ」

男「気付かれてないといいけど……」


と、流石に男も不安であった
少数で敵の懐へ潜り込もうとするのだから、
そのリスクについても、
否応なしに考えさせられるものだ


中華「全員倒して逃げる!いつもそうしてきたじゃないか」
441 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/20(水) 05:41:06.59 ID:y8dAHYnp0
本日はここまでです
ありがとうございました
442 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/21(木) 19:17:46.44 ID:AXiRYLi40
すみません書き込めてませんでした


男「そうだな、ありがとう」


そして、馬車はだんだんと目的地に近づいてきた
勢いがある川の隣をひたすらに走る


氷魔「……結構乗りましたね……」

やる気「そっすね、もう四時間は乗ってるんじゃないすか?」

ぶりっ子「動かないなら動かないで、なんだか落ち着かなくて疲れちゃいますねぇ」
443 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/21(木) 19:20:45.86 ID:AXiRYLi40
ゴーレム「ここからは、馬車を降りて移動してくれ」


一行は馬車を隠すための茂みの中で、
馬車を降りることになった


怪盗「お世話になりました」

ゴーレム「なにかあったらすぐに戻ってきてくれ」

狙撃少女「はい、そうします」
444 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/21(木) 19:28:39.07 ID:AXiRYLi40
それから、一行は徒歩で川を上っていった
川といっても、岸は高く、
落ちれば陸に戻るのは簡単ではない


炎魔「さて、なにかあるんでしょうか」

男「……お、あれじゃないか?」


岸壁に横穴がくり貫かれている場所があった
簡易的な桟橋のようなものもついている


中華「あっ……中から誰か出てきたよ」


>>下1……横穴から現れたのは
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/08/21(木) 20:17:48.37 ID:tUbKO8M0O
大剣を背負った全身鎧騎士
446 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/22(金) 04:32:03.84 ID:nAU+Z9c90
一行は身を屈めて様子を窺った
そこから現れたのは鎧を纏った騎士であった


氷魔「……騎士ですね……」

やる気「あの剣を見る限り、ただのパトロールって感じでもなさそうっすよ?」


その騎士の背には大剣が負われていた
鎧の下の素顔は見えないが、いずれにせよ、
それを使っていつでも戦える体勢だろう
447 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/22(金) 04:46:43.24 ID:nAU+Z9c90
本日はここまでです
ありがとうございました
448 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/22(金) 18:12:01.23 ID:Gbkg0NBtO
騎士は横穴の中に立て掛けてあった筏を浮かべ、
川を下っていった


ぶりっ子「とりあえず、穴の中の戦力は一つ減りましたね」

怪盗「どのぐらいで戻ってくるとも分かりません。とりあえず、入ってみませんか?」

狙撃少女「そうですね、行動を起こさなければ成果は得られません」
449 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/23(土) 06:42:09.72 ID:NUgPpwYE0
氷魔「……では……行きましょう……」


彼女は迷わず水に降り立つと、
足元から川が氷って横穴への道が開けた


炎魔「かっこいー!」

男「ロマンだよな……」


続いて仲間たちもその上に降り、
岸壁の横穴へと侵入していく
450 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/23(土) 06:48:31.05 ID:NUgPpwYE0
本日はここまでです
ありがとうございました
451 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/23(土) 19:31:04.69 ID:NUgPpwYE0
中にはときおり松明があり、
奥に向かって続く通路がある


中華「……部屋だ」


通路はまだまだ奥に続いているが、
そこから枝分かれして部屋ができていた
隣にあるそれを、一行は注意深く覗き込んだ


>>下1……部屋の中の様子
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/08/23(土) 19:44:43.39 ID:+jTZ+x5Ro
いつぞやの重騎士の女がまた迷っている
453 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/24(日) 06:08:58.65 ID:dBtjwcg00
重騎士「あれ……?ここじゃなかったっけ……?」


がしゃがしゃと金属の擦れる音
そこにいたのは、何度も一行と邂逅した、
あの重騎士であった


氷魔「……なんでここに……」

重騎士「……ほぇ?」


彼女は聞き覚えのある氷魔に振り向く
相変わらず素顔は見えないが、
間の抜けた表情をしていることは想像に難くない
454 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/24(日) 06:12:21.39 ID:dBtjwcg00
本日はここまでです
ありがとうございました
455 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/24(日) 18:51:05.96 ID:PtyeU0gWO
やる気「またAI妹さんを探してるんすか?」

重騎士「いえ、今日は単独行動です」


この横穴は、意図的にたどり着こうとしない限り来られない場所にある
つまり、彼女の目的もまたここにあると考えられる


ぶりっ子「私たちもたまたまここに用があって来たんですよねぇ」
456 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/25(月) 05:54:13.50 ID:qYCY9se50
重騎士「へぇー……面白いですね」

怪盗「なにがですか?」

重騎士「姉妹で考えることって、やっぱり似るんだなぁって」

狙撃少女「なるほど、AI妹さんの指示でここに来たのですね」


一行が市長の命で動いていることを、
重騎士は察知しているようだった
情報網があったのではなく、感覚によるものだ
457 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/25(月) 06:07:50.98 ID:qYCY9se50
本日はここまでです
ありがとうございました
458 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/25(月) 18:49:36.21 ID:qYCY9se50
炎魔「利害は一致していそうですし、一緒に行きましょう」

重騎士「そうですねー」


小部屋をうろうろしていた重騎士を連れて、
一行は元の道に戻った


男「力強い味方だ」

中華「物理的にね」
459 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/25(月) 20:25:18.24 ID:qYCY9se50
それから、一行と重騎士はひたすらに進んだ
小部屋はいくつかあったが、いずれも人がいなかった


氷魔「……あっ……」


他の部屋と変わりない無機質なドアだったが、
その奥からは人々の声が聞こえる


やる気「覗いてみるっすよ」


軋まないように注意を払いながら、
ゆっくりと部屋の扉を開いて中を見る


>>下1……部屋の中の様子
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/08/25(月) 21:24:03.81 ID:WuyOFkFlO
警備兵のような軽装の兵士達がテーブルを囲んで盛り上がっている
461 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/26(火) 03:12:05.71 ID:+gm+fxVq0
兵士A「よし、こりゃ一抜け間違いなしだな!」

兵士B「いやー厳しいな……」


警備兵のような服装の兵士たちが、
テーブルを囲んでカードに興じている


兵士C「俺もしんどいわ」

兵士D「ビリの罰ゲームって、なんだったかな?」

兵士A「そりゃあ、初恋の思い出を洗いざらい話すのさ!」
462 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/26(火) 03:16:48.72 ID:+gm+fxVq0
本日はここまでです
ありがとうございました
463 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/26(火) 19:15:29.27 ID:ew4DZ+5mO
やる気は静かに扉をしめた


やる気「……どうするっすか、これ?」

ぶりっ子「うーん、向こうで騒ぎを起こしたら挟撃されそうですけどぉ……」

怪盗「肝心のあいつらが、別に脅威じゃなさそうですね?」

狙撃少女「制圧して、ここのことを洗いざらい喋ってもらうのもアリですが……」

炎魔「騒ぎになりそうですよねー……」
464 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/27(水) 04:49:20.04 ID:a7BTXYgi0
男「とりあえず、あいつらは武装してるし……警備の必要がある場所だってことは分かるな」

中華「あるいは、ここに詰めてるのかもね」

氷魔「……前にも……こんなことがあったような……気がしますね……」

やる気「ここの探索は、なんにせよ続けることになりそうっすね」

ぶりっ子「迷うような場所でもないですしぃ、無理に叩きのめして情報を聞かなくても大丈夫そうですねぇ」
465 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/27(水) 05:05:46.29 ID:a7BTXYgi0
本日はここまでです
ありがとうございました
466 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/27(水) 19:51:10.20 ID:a7BTXYgi0
怪盗「じゃ、行きましょうか」


一行は再び奥へと歩みを進めようとした
しかし、そこで異変に気付く


狙撃少女「……あれ、重騎士さんは?」

炎魔「どこに行ったんでしょう……あ……」


彼女は無言で兵士たちのいる部屋に入っていってしまったのだ
467 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/27(水) 20:29:30.16 ID:a7BTXYgi0
重騎士「なに楽しそうなことやってるんですか〜?」

兵士B「んぁー……?」


とても自然に入っていくので、
ほとんどの兵士はまさか敵ではないだろうと思った


兵士C「こんな奴いたっけ……?」

兵士D「まぁいいだろ、一緒にやろうぜ」


と彼が述べたところで、
兵士Aがなにかに気付いたように声を上げた


兵士A「あっ!お前もしかして……>>下1か!?」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/08/27(水) 21:56:40.79 ID:tZXO1DDr0
元隊長の娘さん?
469 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/28(木) 03:37:55.40 ID:fuYMw3Om0
兵士A「元隊長の娘さんか?」

重騎士「………………」


彼女は黙ってしまった


兵士B「別人じゃないすか?」

重騎士「いえ、その通りですよ〜」

兵士A「ほらな、随分立派になったもんだ」

兵士C「あぁ、そんな重い鎧を着ていられるなんて、相当の鍛練をしたはずだぜ」
470 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/28(木) 03:40:19.65 ID:fuYMw3Om0
本日はここまでです
ありがとうございました
471 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/28(木) 19:01:24.54 ID:m+ymT5NwO
一方、部屋の外にいる一行はただただ困惑していた


男「……え、どうするよコレ」

中華「彼女の作戦かもしれない、なにか情報を引き出そうとしているのかも」

氷魔「……そうでしょうか……?……あの方……相当の天然であるように思えるのですが……」

やる気「俺っちもそう思うっす、ありゃあ素じゃないすか?」
472 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/29(金) 04:14:52.46 ID:Spe4qNfn0
ぶりっ子「え、どうしますぅ?」

怪盗「放っておいて進んでもいい気がしますが」

狙撃少女「……適当に話を合わせているんじゃなくて、本当に元団長の娘という可能性はありませんか?」

炎魔「実際、あの子の本当の目的は分からないしね」


彼女は器用にも鎧を纏ったままカードをいじっている


男「そういえばそうだったな、あいつ嘘つけるタイプなのか分からないし」
473 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/29(金) 04:17:15.09 ID:Spe4qNfn0
本日はここまでです
ありがとうございました
474 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/29(金) 19:58:59.84 ID:Spe4qNfn0
中華「手分けする?」

氷魔「……そうですね……この狭い場所を……大所帯で動くのも……あまりよくない気がしますし……」

やる気「じゃあ、どう分かれるっすか?」

ぶりっ子「私はここに居たいですぅ」

怪盗「もちろん私は奥に行きますよ!」

狙撃少女「私は待たれるより待つほうが好きなので、ここにいます」
475 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/30(土) 05:55:03.57 ID:QW+b2tGz0
炎魔「私は……ここにいましょうかね」

男「俺は奥に行くぞ」

中華「僕も行こうかな」

氷魔「……では……私もいきます……」

やる気「じゃ、俺っちは残るっすよ」


そうして、役割が分担された
敵地で戦力を分けるのは危険なことだが、
それほど広くない場所だと目されることや、
そもそも敵が強くはないだろうも判断しているためそうなったのだ
476 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/30(土) 05:56:55.95 ID:QW+b2tGz0
本日はここまでです
ありがとうございました
477 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/30(土) 18:07:39.49 ID:QW+b2tGz0
それから、男たちは穴の奥へと進んでいった


怪盗「もしここにいるのが帝国の奴らなら、ちょっとぐらい略奪したってバレやしませんよね」

男「そういうところだぞ」

怪盗「なんですか、正義の義賊になったつもりですよ私は」

中華「つもりかぁ……」
478 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/31(日) 05:07:21.15 ID:lPrelKrZ0
氷魔「……しかし……見た目よりは大きいですよね……ここ……」

男「そうだな、かなり曲がってるし、上下にも傾斜がある」

中華「どうしてこんな形にしたんだろうね?」

氷魔「……単純に……入れる人数を増やすだけの工夫なら……よいのですが……」

怪盗「なにかあるんですか?」

氷魔「……いえ……考えすぎです……」
479 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/08/31(日) 19:16:18.40 ID:lPrelKrZ0
すみません寝落ちしました


男「……お」


四人の目の前に、扉が現れた
それは穴の横に通じるものではなく、
メインの穴についているのだ


中華「一番奥っぽいね」

氷魔「……では……開けましょうか……」

男「じゃあ、この中だと丈夫な部類の俺が行くぞ」


男はドアノブに手をかけ、ゆっくりと回した


>>下1……その先の様子は
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/08/31(日) 19:59:05.83 ID:so6HGLyN0
中はガラガラ。「空城の計を
仕掛けられた」と主人公らは
警戒する
481 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/01(月) 04:09:04.23 ID:VUBR6tA10
そこは大きな部屋で、
座りやすく藁の敷かれた床がある
そして、武器をかけるための設備まで壁面に付けられていることから、そこが兵の詰所であると分かる


中華「……あれ?」


だが、そこには誰もいなかった
司令官はおろか、一般兵ですらいないのだった


氷魔「……これは……」
482 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/01(月) 04:11:01.43 ID:VUBR6tA10
怪盗「とりあえず探索しますか?」

男「こりゃ困ったな……」

中華「なにか分かったの?」


ため息をつく男に、中華は素朴に聞く


男「なにも分からないことが分かった。こうしてがらんどうの本拠地を用意して、不可解さを与えることが作戦のようだ」

氷魔「……そうなのでしょうか……」
483 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/01(月) 04:25:12.17 ID:VUBR6tA10
本日はここまでです
ありがとうございました
484 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/01(月) 19:13:32.14 ID:VUBR6tA10
男「単に出払っている、という可能性が薄いからね、ほら、見てくれ」


武具をしまうための箱にはまだ武具が入っており、
防具をかけるための台にはまだそれらがかかっている


怪盗「出撃してるなら、着ていかないはずがないですからね」

中華「……ということは、どこかに隠れている?」

男「そう思わせて、ここで時間を浪費させるのが目的の可能性もあるんだ」
485 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/02(火) 04:21:02.39 ID:n2KzV4LI0
氷魔「……困りましたね……」

怪盗「貰えるものは貰っていきましょうよ」

中華「これだけの武器、どうやって持って帰るのさ」


部屋に置かれた武器は多く、箱や樽複数個ぶんがある


男「……そうだな、そうかもしれない」

氷魔「……どうか……したのですか……?」
486 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/02(火) 19:29:59.25 ID:n2KzV4LI0
すみません寝落ちしました


男「この穴に、これだけの数の武器を持てる人間は入りきらない」

怪盗「確かに、長さはそれなりですが、人間を待機させておけるような面積はあんまなかったですね」

中華「ってことは、これは見せかけの武器?」

男「か、あるいは見つけてない抜け道があるか。二択には絞れるな」
487 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/03(水) 03:53:37.34 ID:Wv8HScPc0
氷魔「……さて……どうしましょうか……」

怪盗「抜け道があるとするなら、これまで見てきた部屋全部巡らないといけませんね」

男「だから、多分期待値としては大人しくここを出たほうがいいような気がするんだけど……」

中華「もう片方のチームが、なにか掴んでいればいいんだけどね」


と、そこで視点は切り替わり、
重騎士について部屋の前に残ったチームになる
488 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/03(水) 04:01:50.68 ID:Wv8HScPc0
本日はここまでです
ありがとうございました
489 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/03(水) 18:20:20.85 ID:Xz5/pqLeO
やる気「やー……ずっと遊んでるっすね」

ぶりっ子「そうですねぇ……」


時折部屋を確認するが、
重騎士はただ和気あいあいとトランプに興じているのみだった


重騎士「……あれ」

兵士A「どうした?」

重騎士「そういえば、どうして私ここにいるんでしょう?」

兵士B「……酔ってんのか?もしかして」

兵士C「なんにせよ、この穴ぐらに呼ばれたっちゅうことは……>>下1じゃないか?」
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/09/03(水) 18:36:28.26 ID:Hnx7sSWQO
極秘作戦の実行部隊メンバーに選ばれた
491 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/03(水) 19:42:25.85 ID:Wv8HScPc0
兵士C「極秘作戦の実行部隊メンバーに選ばれたんじゃないか?」

重騎士「へぇ、そうなんですね」

兵士D「……それすら知らずに来たのか?」

兵士A「俺たちは、極秘作戦に参加するってことは伝えられたが……内容までは伝えられてないんだ」


と、重騎士は知ってか知らずか、
重要な情報を聞き出すことができた
492 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/04(木) 05:50:23.26 ID:gPTkwka+0
狙撃少女「なるほど……これは大きな手がかりですよ」

炎魔「極秘任務に選ばれるということは、あそこの彼らももしかしてかなり精鋭なのでは……?」

やる気「とすると、安易に戦力を分断したのは失策だったかもしれないっすね」

ぶりっ子「ど、どうしますぅ?今からでも合流しますかぁ?」

やる気「……まだ、なにか分かるような気がするっす。ここで待つっすよ」

狙撃少女「そんなにやわじゃないでしょう、あの四方は」
493 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/04(木) 05:53:06.14 ID:gPTkwka+0
本日はここまでです
ありがとうございました
494 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/04(木) 19:13:23.92 ID:gPTkwka+0
兵士B「まぁともかく、ここで待機していれば任務の内容も分かるはずなんだ」

兵士C「そうだな」

重騎士「そうですか」


と、お気楽な雰囲気で重騎士と兵士たちはゲームに戻っていった


やる気「……いいこと聞いたっすね」

炎魔「はい、ここで待ちましょう」
495 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/09/04(木) 19:16:18.87 ID:gPTkwka+0
やる気「いや、もうここは離れるっすよ」


地面に置いていた荷物を広い上げ、
やる気は聞き耳を立てる姿勢から戻った


ぶりっ子「え、なんでですかぁ?」

やる気「俺っちもこういう任務の経験があるっすけど……待ってて指令が届くことは正直稀っすね」

狙撃少女「トラブルですか?」

やる気「違うっす、大体どっかに指令書が隠されてるんすよ。おそらく、この穴ぐらのどこかに……指令書があるはずっす」
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