【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part7

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458 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 18:17:18.48 ID:frVQHIQp0
パーティメンバーの心情に影響を与える選択なので、確かに単発選択ではなく多数決の方が良かったかもしれません

そういうわけで後出しで申し訳ありませんが、先取3票としたいと思います

なお>>455さんと>>457さんの書き込みはそれぞれ既に1票と見なしましたので、実質的にはここから先取2票と言えます
よろしくお願いいたします

↓1〜 先取3票(実質2票)
1.手加減する(この戦闘中常にコンマ-20)
2.本気で殺る(勝利時相手はしぬ)
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 18:21:26.49 ID:QWFCS1vw0
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 18:22:09.40 ID:clJ/gsTeO
1
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 18:27:35.78 ID:HfRpGGbh0
1
462 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 19:53:52.37 ID:frVQHIQp0
クロシュ(……)

クロシュ(………でも……クロシュヴィアちゃんは……)

クロシュ(きっと……こういう人たちの、ことも……デロデロに溶かして、救ってあげようと、してる……)

クロシュ(ここで、この人たちを、殺したら……。わたし……クロシュヴィアちゃんに、何も言えなくなっちゃうかも……)

クロシュ(それに……わたしがここで、諦めたって、知ったら……。クロシュヴィアちゃん……きっと、がっかりする……)

クロシュ(………イリスさん、聖女さん、ありがと……。わたし……やっぱり、諦めない……!)


聖女「……クロシュさん?」

クロシュ「……フメイちゃん……手加減、しよ」

聖女「!」

フメイ「えっなんで!?」

クロシュ「わたし……諦めたく、ない……!」

フメイ「ん、わかった。でも危なくなったら、フメイ、手加減しない」

クロシュ「ん、ありがと……! 聖女さんも……いい……?」

聖女「……はい! 可能な限り、最善を尽くしましょう!!」


妖精(ふふ……やっぱりこうなったか。まあいいや。危なくなったら……私も覚悟を決めておこう)


 □手加減するため、戦闘中コンマが-20されます


◆クロシュ一行 満腹度[10/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆盗賊たち(目眩ましで初ターンコンマ-10)

↓1コンマ(合計+0)
01-05 痛恨
06-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心


◎戦いのヒント
馬車移動時の遭遇戦では空腹の心配がないため、アクティブ技を惜しみなく使うのが良いでしょう
現在使えるアクティブ技は1つだけですが、それを連打するという頭の悪そうな戦法も実は有効です
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 19:55:08.14 ID:QWFCS1vw0
氷冷
464 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 20:12:16.35 ID:frVQHIQp0
氷クロシュ「!」ポン!

 粉雪「」ヒュオオオオオ――

盗賊たち「うおっ冷たっ!」

盗賊たち「へっ、こんくれぇ!!」シュバッ!

フメイ「クロシュに近づくな」チリッ

 火球「」ボンッ!

盗賊たち「ぐあああっ!!」ボンッ!


グラサン盗賊頭「やるじゃない……! うふふ、これは久々に腕が鳴るわぁ!!」

 大棍棒「」ブオンッ!! ドズンッ!!

聖女「どうしてこのようなことを!?」サッ

グラサン盗賊頭「奪う力があるから。それだけよ? 悲しい事情があるとでも思った?」

聖女「っ……! 事情なき悪事も……悲しいことです!!」


グラサン盗賊頭(今んとこあたしたちが押してるわね。でも――)


氷クロシュ「〜〜!」ヒュオオオオ


グラサン盗賊頭(あの子供の氷魔法? が厄介ね……じわじわと力を奪われてるわ……。さっさとカタを付けないとまずい……)


グラサン盗賊頭「野郎共!! 攻勢に出んぞォ!!」

盗賊たち「うす!!!」

 □盗賊たちが〈突撃〉を発動!
  盗賊たちの会心+5、コンマ-5!

フメイ「まずい……! 妖精、なんとかして!!」

妖精「追風吹かせてるよ!! あいつら想像以上にやばい!!」

フメイ「……クロシュはやらせない……!!」チリリッ

 ☆フメイが〈埋火〉を発動!
  自陣のコンマ+10、会心+10!!

◆クロシュ一行 満腹度[9/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆盗賊たち(氷冷-10、突撃-5、会心+5)

↓1コンマ(合計+15)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 優勢
81-00 会心
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 20:18:38.33 ID:wcz0vH2ZO
氷冷
466 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 20:29:50.47 ID:frVQHIQp0
盗賊たち「おらぁ!」シュバッ

盗賊たち「死ねぃ氷のガキゃ!」シュバッ

氷クロシュ「……!」

氷クロシュ(アイスちゃんみたいに……ミスティさんみたいに……!!)カッ!!

 氷柱「」シュババババッ!!

盗賊たち「ぐわわーっ!!!」ドスドスドスッ

 ☆クロシュの氷冷により盗賊たちのコンマがさらに-10
  合計+25となり僅差で優勢

グラサン盗賊頭「馬鹿な……! 温度の低下が速すぎるわ!!」

フメイ「クロシュとアイスの力を舐めるな!」チリッ!

聖女「投降してください! もう血を流すべきではありません!!」

妖精「そうだそうだ! 無駄な抵抗は無駄だぞ!!」パタパタ

グラサン盗賊頭「ガキどもが……!!」


◆クロシュ一行(連携+10、埋火+10、追風+10、加減-20)
 満腹度[8/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・加減(コンマ-20、勝利時相手をころさない)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆盗賊たち(氷冷-20、突撃-5、会心+5)

↓1コンマ(合計+35)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 勝利
81-00 会心
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 20:35:05.76 ID:C4M8i3cPo
氷冷で
468 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 21:20:36.69 ID:frVQHIQp0
グラサン盗賊頭「ええい、まずは弱い奴から潰す!!」シュバッ!!

 大棍棒「」ブオンッ!!

聖女「ううっ!」ササッ

グラサン盗賊頭「まだまだ終わらねえぞォ!!」シュババッ

 大棍棒「」ブブブブンッ!!

聖女「うううっ!!」ササササッ


盗賊たち「かしらあっ!! せっかくの上玉なんだから頭の棍棒で潰しちまったら――」

氷クロシュ「つぶさせないっ!!」シュバッ

 大棍棒「」ブンッ!!
 氷塊「」ガギンッ!!

グラサン盗賊頭「んおっ!? 氷の……塊!?」ギギギ

氷クロシュ「んゅゅ……!!」ギギギ

グラサン盗賊頭「馬鹿ね、魔法使いが前線に出張ってくるなんて。それじゃあやっぱりまずはアナタから――」

 氷塊から飛び出るウニ氷柱「」ギュギュギュッ!!
 ドスドスドスッ

グラサン盗賊頭「ごふっ……何よそれは……」


盗賊たち「かしらぁーッ!!!!」

フメイ「おまえたちも、おわり」チリッ―


 ドッギャァァァァァン!!!!


 ――戦闘終了――
469 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 21:22:09.52 ID:frVQHIQp0
―オリシン平原 街道

縄で縛られた盗賊たち「」
縄で縛られた盗賊頭「」

半透明のTシャツ騎士「盗賊団検挙のご協力あざま〜」ペコペコ

金髪イケメン騎士「彼らは我々が首都へ護送致しますのでご安心ください」ニコニコ

半透明のTシャツ騎士「んじゃアーサっちあとよろ〜」フヨフヨ

金髪イケメン騎士「まだ就業時間内ですよ、アインツィアさん」


 オリシン騎士団馬車「」ガタンゴトン――


聖女「丁度良いところに騎士団の方々が通りかかって良かったです」

妖精「縛ったまま平原にほっぽり出しといても良かったけど、まあこれが一番だね」

フメイ「ふう……。でもクロシュ、どうして急に手加減することにしたの?」

クロシュ「えと……。あそこで、あの人たち、殺したら……クロシュヴィアちゃんに、何も言えない……気がした……」

妖精「……なるほどね。確かにそれもそうか。ところで――」


 デロデロ教の馬車「」


リュアン「……クロシュちゃん」

クロシュ「リュアンちゃん……!」

リュアン「……また……クロシュちゃんに、助けられちゃったね……」ジワワ

クロシュ「んへへ……。でも、リュアンちゃん……無事で、よかった……」

リュアン「うん……!」グスッ ポロポロ


ミネルヴァ「助けていただいて、本当にありがとうございます……」ペコリ

元デロデロ信徒A「ありがとうございますっ……!!」ペコリ

元デロデロ信徒B「ほ、本当に、なんとお礼を言ったら良いか……」ペコリ

聖女「あなた方は、デロデロ教の……?」

ミネルヴァ「……いいえ。私たちはデロデロ教から離れた身なのです。馬車をそのまま使わせて頂いているので、旗はそのままなんですけれど……」

元デロデロ信徒B「僕たちはデロデロ教を辞めて、オリシン王国へ亡命しようとしていたところなんです。ただ……」

妖精「亡命中にデロデロ騒ぎが起きて、状況が変わったってわけか。いやまあ、盗賊の襲撃はそれともあんまり関係ないけど」

ミネルヴァ「あの……あなた方もオリシンの首都へ向かっている途中なのでしたら、もし良ければ……私たちと、共に移動して頂けませんか……? 助けて頂いた上に、さらに厚かましいとは承知しているのですが……」

聖女「妖精さん――」

妖精「もちろん良いよ。あ、ごはんとかは自前のがあるよね?」

ミネルヴァ「はい! 皆さんに差し上げても構わないくらいの量があります……!」

妖精「いや、それには及ばない……というかあなた妊婦なんでしょ、あなたこそちゃんとたくさん食べなきゃ」

ミネルヴァ「……すみません、その通りです。ありがとうございます」

フメイ「にんぷ?」

聖女「ミネルヴァさん、お腹がぽっこりしてるでしょう? 中にあかちゃんがいるんですよ」

フメイ「ふうん……」


 ☆盗賊団検挙!
  オリシン国内での評判が上がりました
  さらに困難な挑戦を達成したため、運命賽の欠片を2つ手に入れました

 ☆オリシン首都へ到着するまで、元デロデロ馬車を護衛することになりました
  リュアンちゃん、ミネルヴァさんと交流することもできます

 ◆
470 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 22:05:50.08 ID:frVQHIQp0
―夜
 オリシン平原 野営地

 精霊の幌馬車「」
 デロデロ教の馬車「」


 焚き火「」パチパチ

クロシュ「リュアンちゃん……デロデロ教だったの?」

リュアン「うん……。一時期、もうデロデロしかないのかもって思ってた……。でも……今は……」

クロシュ「……今は、ちがう……?」

リュアン「………わからないの。デロデロが本当に良いと思っていたのか……。それとも、失った辛さに耐えかねて、何かに縋りたかっただけなのか……」

クロシュ「そうなんだ……」

ミネルヴァ「ここにいる私たちは、皆同じなんです。ミュージアで家族や友人を失い、デロデロに救いを求めたけれど……考えを改めて、デロデロから離れた……。幸いデロデロ教は来るもの拒まず去る者追わずという気風だったため、咎められるどころか馬車を一台融通してくれて……ちょっと親切すぎてやっぱり名残惜しさもあるのですけれど……」

元デロデロ信徒A「クロシュヴィア様……怒るどころか、いつもみたいにニコニコ笑いながら、元気でいてね、デロデロになりたくなったらまたいつでも来てね、絶対に消えちゃだめだよ、って言ってくれて……。私、決意が鈍っちゃいました……」

元デロデロ信徒B「……僕は、クロシュヴィア様が今の騒動を起こしているなんて信じられません。あの優しいクロシュヴィア様が、こんな有無を言わさないやり方を選ぶはずが――」

クロシュ「……」

妖精(……デロデロ教を辞めたとはいっても、クロシュヴィアへの信仰心はまだ残っているみたい)

聖女(クロシュヴィアさん……)

フメイ(宗教って、よくわかんないな)


オリシン平原で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:06:34.83 ID:QWFCS1vw0
クロシュ、妖精の肩を揉む
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:09:47.08 ID:wcz0vH2ZO
ミネルヴァに赤ちゃんについて聞く
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:10:23.59 ID:dwBzPkbho
リュアンをがんばったねと労う
474 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 22:23:39.08 ID:frVQHIQp0
―夜
 幌馬車内

クロシュ「……リュアンちゃん……たくさん、がんばった……」

リュアン「え……?」

クロシュ「ものすごく、がんばった……!」

リュアン「え、え……?」

クロシュ「だから……えっと……」


↓1選択
1.肩叩きしてあげる!
2.クロシュたんぽ貸してあげる!
3.大きな巻き貝貸してあげる!
0.自由安価(できないことはできない)
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:26:12.37 ID:HfRpGGbh0
2
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/13(土) 22:26:51.97 ID:E8VU390H0
3
477 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 22:39:30.48 ID:frVQHIQp0
クロシュ「!」ピコン!

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

クロシュたんぽ「!」モニョッ!

リュアン「わ……!? クロシュちゃん、いきなりどうしたんですか!?」

クロシュたんぽ「えと……今の、わたし……あったかい……クロシュたんぽ……。寝るのに……使える……」

リュアン「わあ……クロシュたんぽ……。じゃあせっかくだし……」

 モニョモニョ…

リュアン(あ……ほんとにほかほかであったかい……)

リュアン(……)

リュアン(こうやって……誰かと一緒に寝るの、いつぶりだろ……)

リュアン(……一緒にいる、あったかさ……。デロデロも……そういうの、なのかな……)

リュアン(………私……やっぱり、まだ……何が、正しいのか……。何が……真の……正しい………)

リュアン(……)zzz


クロシュたんぽ「……♪」モニョニョ

 ◇
478 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/13(土) 22:50:18.39 ID:frVQHIQp0
本日はここまで。次回、あかちゃんについて編、妖精さんに肩もみ編となります

旅立ち早々に盗賊団と一戦交えたクロシュ一行。弱体化前ならば雑に一蹴できたであろう盗賊団だったが、今のクロシュたちにとっては決して油断ならぬ敵だった。しかしそれでも手加減して殺さない覚悟を決めたクロシュたちは、まさしくイリスらダークヒーローの後継と言えるパーティかもしれない――と妖精は思うのであった
そして盗賊団から救ったのは、元デロデロ教の人々であり、そしてかつて旅の道連れとなったリュアンちゃんだった。リュアンちゃんの迷い、ミネルヴァの思いに、デロデロ提唱スライムたるクロシュは何を思うのか。寂しさと悲しみを我慢し続ける少女リュアンの胸に抱かれながら、あかちゃんスライムの思索は続く――

そして戦闘をタクティカルにしようといろいろ変えてみた結果、計算が煩雑になって自滅しかけた>>1なのでありました。戦闘のルールについてはまだしばらく調整が続くかもしれません。ご容赦のほどよろしくお願いいたします

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします


余談ですが、本文中に「デロデロ教の旗」なるものが何回か出てきたかと思われますので、その参考イメージを添付したいと思います
https://gzo.ai/i/sW4Ds8J.png
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 01:03:34.50 ID:yClnVY0io
おつ
どんな状況でも大事な志は捨てない…捨てずにいられて良かった
綺麗事を貫いてこそ現実を打破する説得力があるもんね
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 01:25:04.30 ID:xWw8QqCtO

氷冷の永続累積デバフめちゃつよい
流石はカリスの荒事担当をやってたアイスちゃんの能力か
デロデロの旗かわいいデザインで笑った
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 03:28:57.42 ID:4szFqEjso
おつでした
>フメイ「クロシュとアイスの力を舐めるな!」チリッ!
アイスちゃんも認めてるの好き!

>フメイ(宗教って、よくわかんないな)
一人だけちょっとその…易しい悩み方で好き!

今のクロシュといっしょ!な緩めフメイちゃんがとにかくかわいい
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 09:09:18.80 ID:kZUEnb2Fo
結構デロデロ教の離脱者いるのかね
ホントにデロデロになれるとなったら拒否する人多そう
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 13:43:48.85 ID:O0XLUhX20
q
484 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 16:01:32.40 ID:tMFutBkL0
実のところクロシュは、聖女やイリスさんほど不殺の意思を強く持っているわけではありません。お腹が空いたら草や芋や虫や魚や獣を殺して食べるのと同様に、やむを得ない場合は殺したり食べたりするのも摂理であると考えているようです
しかしながらやむを得なくない場合は無闇に殺すべきでないとも思っており、今回は境界線上のケースだったと言えるかもしれません。そして本文中でもクロシュ氏が考えていた通り、邪魔者を安易に殺して排除するという方針では、全ての救済という大義を掲げるクロシュヴィアちゃんに何も言えなくなる気がしたようです。綺麗事を貫くのは難しいことですが、自分自身の気持ちを真っ直ぐに保つという意味でも大事なことであったのかもしれません

氷冷は相手に永続的なコンマ低下を与える技のようです。1発撃つだけでは効果が薄いですが、2発目3発目を撃つ頃には相手のコンマがカチコチになります。長期戦に向いた技だと言えるでしょう
アイスちゃんはカリス氏に便利な戦闘員扱いされていましたが、その実力は実際かなりのものでした。デロデロの巻で大幅に弱体化したクロシュ氏ですが、幸いアイスちゃんの欠片のお陰で穀潰しになることは免れそうです
恐らくデロデロ教に入った芸術家やデザイナーなどがこういったシンボルマークを作ることもあったのかと思われます。現在のミュージアでは上記のシンボルが描かれた旗やノボリが各所に掲げられているようです

フメイちゃんは集落外の人などにはちくちくした態度を取りがちですが、集落の住民や同じ境遇の仲間に対してはけっこう優しいようです。アイスちゃんのことはカリス関連で気の毒に思っており、この半年間は集落に馴染めるようにいろいろ気にしてあげていたようです
そしてフメイちゃんは、宗教のことがよくわからなかったようです。救いとは求めて縋るものではなく自力で掴み取るもの――という風に考えているわけでもなく、単純に宗教の仕組みや信仰の意味がわからなかったのです。ちゃんと誰かから教われば、宗教についてわかるかもしれません(なお今のところ興味もないため、教えるのは難しいかもしれません)
半年前のフメイちゃんは、集落のみんなを焼いてしまった罪悪感や、世界の悪者を全て焼き尽くすという使命感もあり、かなり余裕がありませんでした。今のフメイちゃんはクロシュと一緒に世界を救うという前向きな要素がいっぱいなので、戦力的には弱体化していますが精神的にはかなり気楽に緩く構えていられるようです

デロデロ教を辞めた人がどれくらいいるかは今のところわかりませんが、デロデロ教のスライムたちは皆既にデロデロ化しています。デロデロ教はスライムの割合が多かったため、その分を差し引くとかなり減ったと言えるかもしれません
なおデロデロ教の信心深い人たちは、白影スライムに自ら触れてデロデロ化しているそうです。それはクロシュヴィアちゃんにとって、とても嬉しいことだったようです
なおリュアンちゃんやミネルヴァ氏は白影スライム発生前にデロデロ教を辞めているため、デロデロ化がきっかけで辞めたとは言えないようです。彼女たちの詳しい事情などは、実際に聞いてみるのが良いかもしれません
485 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 16:02:04.02 ID:tMFutBkL0
―幌馬車内

リュアン「すう……すう……」zzz
クロシュたんぽ「〜〜」モニョモニョ

 モニョモニョ…プチッ

分体クロシュたんぽ「〜〜」モニョニョ
リュアン「んにゃ……」zzz

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ



ミネルヴァ「ありがとうございます、クロシュさん。リュアンちゃんを温めていただけて……」

クロシュ「んへへ……。リュアンちゃん、がんばったから……」ポン

フメイ「む〜……クロシュ、今夜はフメイも」

クロシュ「ん!」

聖女「ふふ、クロシュさんとフメイさんは本当に仲良しなんですね」

 ワイワイ… キャッキャ…

フメイ「……」ジッ

 ミネルヴァのお腹「」ポッコリ

ミネルヴァ「……気になる?」

フメイ「えっ……? えと……」

聖女「……はいっ、気になります……!」

ミネルヴァ「ふふ、触ってみても良いですよ」

聖女「フメイさん、どうぞ」

フメイ「え、なんで……!? く、クロシュは……!?」

クロシュ「ほえ……? じゃあ……」スス…

 ミネルヴァのお腹「」ポッコリ
 クロシュの指「」ツンツン

クロシュ「……」

クロシュ(命……感じる……。小さいけれど……)

フメイ「……どう……?」

クロシュ「フメイちゃんも……どうぞ」

フメイ「え、ええ……。わかったよ……」

 ミネルヴァのお腹「」ポッコリ
 フメイの指「」ツンツン
 中からの小さな衝撃「」ポケッ

フメイ「!!? 今……中から、なんか、ポコッて……!!」

聖女「わあ……! お元気な証拠です! 良いことですよ、フメイさん!」

フメイ「そ、そうなの……?」

ミネルヴァ「はい……ありがたいことに、元気でいてくれているみたいです」

フメイ「そうなんだ……」

クロシュ「んへへ……」

 *
486 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 16:02:32.72 ID:tMFutBkL0
聖女「……旦那様が、世界めくれで……」

ミネルヴァ「はい……。私を庇って、あの黒い影の魔物にぶつかられ……」

クロシュ「……」
フメイ「……」
妖精「……」

ミネルヴァ「……クロシュヴィア様からも……夫は星にすら還れず、この世から消滅したと聞かされました……。私はもう……デロデロになっても、あの人とは二度と逢えないのだと……」


クロシュ(デロデロ教徒ちゃんと、同じ……。この世界から……消滅、しちゃったんだ……)

クロシュ(こんなこと、二度と起こさない為に……きっとクロシュヴィアちゃんは………)


ミネルヴァ「それからしばらく経った頃……この子を身ごもっていたことがわかり……産みたいって、思ったんです」

聖女「!」

フメイ「……?」

クロシュ「……?」

妖精「……」

ミネルヴァ「だから……そのことを、クロシュヴィア様に伝え、お暇させていただいたんです……」

妖精「……引き止められたりは?」

ミネルヴァ「……少しだけ。中にいるあかちゃんも一緒にデロデロになれば、絶対に離れ離れにならないよ、と……。確かに、その通りだとも思いました。でも……」

妖精「……それでも、産みたいと……?」

ミネルヴァ「……はい。この絶望に満ちた世に産み落とすことは……紛れもなく、私のエゴでしかないけれど……。それでも……私は、どうしても……あの人と血を繋いだ、この子を……」

妖精「……」

ミネルヴァ「その思いを、クロシュヴィア様にお伝えし……。クロシュヴィア様は、少し困ったような微笑みを浮かべて……じゃあ仕方ないね、と……仰いました……。そうして私は……同時期に辞めたこの子たちと共に、オリシン王国への亡命を計画したのです……」

眠るリュアン「すう…すう…」zzz
 分体クロシュたんぽ「……」zzz
元デロデロ信徒A「ムニャムニャ……」zzz
元デロデロ信徒B「クー…クー…」zzz

ミネルヴァ「………しかし……今日……皆さんが通りかからなければ……。私は……私自身だけでなく、この子たちや……お腹にいる、あの人との子にまで……絶望を与えてしまうところでした……。分不相応で身勝手な願いを抱いたばかりに……」

クロシュ「……」

ミネルヴァ「……私は……やはり、デロデロになるべきなのかもしれません。そうすれば……少なくとも、私自身と、このお腹の子は……二度と、絶望せずに済みます……」

聖女「………」

クロシュ「……」


↓1〜 先取2票
1.そうかも……
2.なんか違う気がする……
0.自由安価(票数は内容ごと)
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 16:03:53.55 ID:e1L65MZq0
0それはだめ、わたしもあかちゃんみたい
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 16:06:47.45 ID:WsS2cOHK0
>>487
489 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:38:30.53 ID:tMFutBkL0
クロシュ「……」

クロシュ(ミネルヴァさんの……言う通りかも……)

クロシュ(でも……なんか、違う気がする……)

クロシュ(ミネルヴァさんは……たぶん……心から、デロデロが良いって……思ってない……)

クロシュ(……そんな気持ちで……デロデロに、なるのは……)

クロシュ(……わたし……あんまり、嬉しくない……)

クロシュ(………きっと……クロシュヴィアちゃんだって……嫌だよね……? しかたなく、デロデロになること、選ばれるの……)

クロシュ(……でも……)

クロシュ(ミネルヴァさんの……言ってることも……間違って、ない……)

クロシュ(たとえ、しかたなく、でも……。デロデロになれば……きっと、もう、絶望しない……)

クロシュ(……だから……しかたなく、でも……いいのかな……?)

クロシュ(………)


クロシュ「……ミネルヴァさんは……あかちゃん……会いたく、ないの……?」

ミネルヴァ「……そんなことありません。会えることなら、会いたい……。でも、それは私のエゴなのです。私の身勝手な願いでデロデロにならないでいれば……この子は、この絶望に満ちた世界に産まれ落ちることになる……。私はこの子に会いたいけれど……それ以上に、この子には私と同じような苦しみを、味わって欲しくないのです……」

クロシュ「んゅ……」

フメイ「……なら、ミネルヴァが守ればいい」

ミネルヴァ「えっ……!?」

フメイ「苦しまないように……悲しまないように……。ミネルヴァが、がんばれば……会える」

ミネルヴァ「……」

聖女「……フメイさん……。しかし、それは……」

妖精「絶対に苦しませず、悲しませないなんて……それには無限のがんばりが必要だよ。全然簡単なことじゃないんだ」

フメイ「………そう。がんばれないなら……別に、いいと思う」プイッ

ミネルヴァ「………」

聖女「あ、あのミネルヴァさん……。フメイさんは、その……あなたを傷付けたいわけでは……」

ミネルヴァ「……わかっています。全部……私が、弱いから……」

聖女「うぅ……」


クロシュ「……」
490 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:39:20.42 ID:tMFutBkL0
クロシュ「!」ピコン!

妖精「……クロシュ?」

クロシュ「………わたし……あかちゃん、会いたい……!!」モニョッ!!

フメイ「!」

ミネルヴァ「えっ……!?」

クロシュ「だから……ミネルヴァさんは……産むのが、いい……!!!!」

妖精「ちょ、クロシュ!? ミネルヴァの話を聞いてたの!?」

クロシュ「……でも、わたし……会いたい!!!!」

聖女「……! わ、私も……会いたいです、ミネルヴァさん!!」

妖精「聖女まで……」

ミネルヴァ「き、急にどうしたんですか……?」

クロシュ「……デロデロに、なるの……産んでからでも、いい……。あかちゃんにも……聞かなきゃ、だめ……」

ミネルヴァ「……!!」

クロシュ「会わなきゃ……聞くことも、できない……」

妖精「……!」

クロシュ「だから……えっと……」

聖女「……未来が必ず絶望であると、決まっているわけではありません。ミネルヴァさんが諦めなければ……その子を心から愛し続ければ……きっと、希望に満ち溢れるはずです……!」

クロシュ「うん!」

フメイ「……うん」

ミネルヴァ「………」

聖女「だから……もう一度、考え直してみませんか……? 先ほどクロシュさんが言った通り……産んで、本人の意思を確認してからでも、デロデロの判断は遅くありません」

ミネルヴァ「……そう、ですね……。はい……。もう一度……ゆっくり、考えてみます……」

聖女「はい……!」

 ◇
491 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:41:41.50 ID:tMFutBkL0
―夜
 幌馬車内

妖精「ふう……」

クロシュ「妖精さん……ごめんなさい」ペコリ

妖精「ん? なんで急に謝るの?」

クロシュ「さっき……ミネルヴァさんに……無理、言っちゃったかも……」

妖精「ああ……いや、それならミネルヴァ本人に謝りなよ」

クロシュ「それは、だめ……。撤回は、しない……」

妖精「……ふふ。クロシュ、けっこう口先が回るようになったね?」

クロシュ「ほえ……?」

妖精「無自覚か……。まあいいや。でもあかちゃん本人への意思確認は大事だと私も思う。問題は、人間の子供が意思確認できるようになるには誕生からさらに何年かかかるってことだけど……」

クロシュ「そうなの?」

妖精「そうなんだよ。街中とかで、人間の女性に抱きかかえられた小さい子供を見たことあるでしょ? あれが人間のあかちゃん」

クロシュ「そうなんだ」

妖精「人間とかエルフは成長が遅いからねえ……。まあ成長しない妖精よりはマシか」

クロシュ「じゃあ……妖精さんも、あかちゃん?」

妖精「え、まあ……そうとも言える……かも?」

クロシュ「わあ……。えと、肩、もむ……?」

妖精「それはおばあちゃん扱いだよ!」

 *

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モミモミ

 妖精の肩「」モミモミ

妖精「結局私の肩揉んでるし……。別に凝ってないけど」

スライムクロシュ『んへへ……。でも、きもちいい……!』モニョニョ

妖精「クロシュが気持ち良くなってるだけじゃないの?」

スライムクロシュ『〜〜♪』モニョモニョ モミモミ

妖精「まあ別にいいけど。あ、もう少し真ん中の方……うん、そこそこ……んっ……」

スライムクロシュ『〜〜♪♪』モニョニョ モミモミ

 ☆妖精さんの肩をもみました

 ◆
492 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 17:55:01.75 ID:tMFutBkL0
―オリシン王国への旅路 2日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ぬののふく    飾:煤けた不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:火鼠の衣     飾:なし

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:なし       盾:なし       飾:なし
武:なし       防:木綿のドレス   飾:なし

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:なし       飾:なし
武:なし       防:ロイエの修道服  飾:なし

◇リュアン [亡命のお嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:なし       飾:守りのペンダント
武:なし       防:旅人のドレス   飾:なし

◇ミネルヴァ[亡命の医術師]
武:魔銀のメス    盾:なし       飾:お守り
武:         防:旅人のローブ   飾:なし

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*3    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*2       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*1                   暗黒優待券
反魂丹*1
ステライト鉱石                 
ヒヒイロカネ                  

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・特になし

◯仲間の目標
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[03/09] 魔法[06/09] 防御[04/07]
・フメイ  近接[00/04] 魔法[00/16] 防御[00/09]
・聖女   近接[00/03] 魔法[00/07] 防御[00/03] ?[00/08]
……………………………………………………………………………………
―オリシン平原

 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン

聖女「ん〜爽やかな風です!」

ミネルヴァ「今日は穏やかな旅路でありますように……」

妖精「首都には明後日くらいに着くかなあ」


リュアン「……なんだか懐かしいな。あの時もクロシュちゃんたちに助けられて……ほんの短い間だったけれど、一緒に旅をしたんだよね……」

フメイ「そんなこともあったんだ……」

リュアン「うん。フメイちゃんは、クロシュちゃんが探してたっていう友達なんだよね? 改めて、よろしくね」

フメイ「ん。よろしく」

クロシュ「んへへ……」

リュアン「……そういえばあの時、クロシュちゃん変な剣に乗っ取られたりしてたけど……今はもう剣を使ってないの?」

クロシュ「あ、えと……。クロシュヴィアちゃんに、取られちゃって……」

フメイ「……あれ? そういえば……セインたちの予備の剣を持ってくよう言われてなかったっけ?」

クロシュ「……忘れちゃった」

↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
11-40 食料発見(コンマ)
41-70 場所発見(コンマ)
71-90 良いこと(自由安価)
91-00 良いこと+(自由安価*2)
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 17:56:42.63 ID:C2nvXhzQO
はい
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 17:57:22.84 ID:yClnVY0io
さて
495 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 18:02:10.30 ID:tMFutBkL0
場所を見つけ、そして良いことがありました

↓1コンマ 見つけた場所
01-10 盗賊のアジト
11-50 廃村
51-90 謎の入口
91-00 ???

↓2 自由安価 起こった良いこと
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 18:03:25.09 ID:4szFqEjso
やん
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 18:03:35.15 ID:I4WO6NF9O
ヒナテイルと再会
498 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:03:16.50 ID:tMFutBkL0
 精霊の幌馬車「」ガタンゴトン
 元デロデロ馬車「」ガタンゴトン


聖女「あ、街道を歩いている人がいます」

妖精「ん? あれは――」


ヒナ「お〜い」ブンブン

 *

テイル「久しぶりね、妖精、クロシュ」

ヒナ「こんなところでお会いするなんて、縁がありますね!」

妖精「久しぶり。あなたたちはまたギルドの依頼でも受けてるの?」

ヒナ「ええその通り! この辺りに大盗賊たちの連合があるって話なんですよ!」

聖女「大盗賊の……連合?」

テイル「ええ。村は焼き、男は殺し、女は犯し、泣く子も黙ってぶち犯し、仲間がやられたら必ず百億万倍返し……そんな恐ろしい噂の大盗賊連合のアジトがこの平原にあるのよ。速報によれば、大盗賊のうちの一人は昨日検挙されたみたいだけれど――」

フメイ「昨日の奴ら?」

妖精「たぶんそう。あいつらだけじゃなかったんだ」

ヒナ「わ!? あなたたちがやったんだ!?」

フメイ「まーね」

テイル「流石は妖精とクロシュ……。他のメンバーはお初だけど、実力は相変わらずのようね」

妖精「いや……実はけっこう弱体化してるんだよね」

テイル「え、そうなの!?」


リュアン「そ、それより……仲間がやられたら百億万倍返しって……」

テイル「あら、お嬢ちゃん興味ある? ……ていうかアレか、報復が怖いってことよね?」

ミネルヴァ「……」

クロシュ「……わたしたちも……協力、する……?」

フメイ「そうしよ。根絶やしにすれば報復なんてできない」

ヒナ「その通り! 一族郎党皆殺しが一番後腐れない殺り方です、天界でもそう言われてます」

聖女「て、天界……? あの、あなたは……」

テイル「あー、こいつの言うことは真に受けなくて良いよ。頭がおかしいだけだから」

ヒナ「テイルちゃん、ちょっと酷くないですか?」

テイル「実際おかしいでしょ」


クロシュ(そういうわけで……わたしたちは、テイルさんと、ヒナさんと、一緒に……大盗賊のアジトに、向かうことになった……)

 ◇
499 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:04:05.13 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト 踏破率[0/10] 満腹度[10/10]


 草木に覆われた謎の建造物「」


ヒナ「見てください。森の中に巧妙に隠されている家がわかりますか?」

聖女「はい。見事な隠蔽ですね……」

テイル「ま、熟練冒険者の私たちにとっては見え透いたもんだけどね」

フメイ「あれを焼き討ちすれば良いの?」

ヒナ「いえ。中には奪われた金品や拉致された人々がいます。焼き討ちはできません」

フメイ「む……」

テイル「まあでも作戦はシンプルよ。ヒナを突っ込ませて暴れさせて敵を壊滅。どう?」

聖女「え、ええ……」

フメイ「ヒナって人、大丈夫なの?」

ヒナ「まあ大体大丈夫ですね。魔王とかでも出てこない限りは」

テイル「そういうこと。魔王でも弱いやつならたぶん相打ちくらいには持ち込めるだろうし」

ヒナ「うーん……雷霆の魔王以外の魔王には会ったことないので、なんとも言えないですね……」

聖女「ええっ!? ら、雷霆の魔王……!?」

ヒナ「ええ。あの強さの魔王が出てきたら、一人じゃ手も足も出ないですね。極めて遺憾ですけど」

テイル「ま、まあ雷霆の魔王は史上最強と言われてたやつだから……。まあそんな心配は今回はいらないのよ。ただの盗賊だもの」

ヒナ「まあそういうことです。人間相手なら遅れを取る気はありませんので、ご安心を」

フメイ「でも、昨日のやつけっこう強かった。フメイたちも一緒に行く」

クロシュ「うん!」

ヒナ「ありがとう! テイルちゃんと違って良い子たちですね、キミたち!」

テイル「う……まあ、良い子ではないわね、私……」


リュアン「あ、あの……私も、一緒に行きます!」

ミネルヴァ「……私も、治癒の技が使えます。怪我人が出た時は、お役に立てるかと……」

テイル「え、いやいや……! 流石に戦い慣れてない人たちを連れてくわけにはいかないわよ! しかもそっちの方、妊婦さんでしょ!?」

ミネルヴァ「大丈夫です。強化術の応用で私自身や胎児に過剰な負担がかからないようにできます」

テイル「い、いやいや……そういう問題じゃ……」

リュアン「ミネルヴァさんのことは、私が見てます。それに……この盗賊たちが世に存在し続ける限り、安心して眠れないので……。私たちは、自分の身を守りたいだけなんです……!」

テイル「むむう……」

ヒナ「まあまあいいんじゃない? やばくなっても私が守ってあげれば大丈夫でしょ」

テイル「まあ……ヒナがいいなら良いか」
500 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:04:51.36 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト 踏破率[0/10] 満腹度[10/10]


元デロデロ信徒A「馬車は私たちがお守りしてます!」

元デロデロ信徒B「お気をつけて……! 絶対、無事でいてください……!」

ヒナ「よっし、じゃあ行こう!」

フメイ「おー」


 草木に覆われた謎の建造物「」


妖精(……あの建物……本当に盗賊のアジト? あの植物による隠蔽……かなり高度な魔法……結界……?)

妖精(………細心の注意を払おう。嫌な予感がする)


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-50 踏破率+3、安酒(満腹度+1、次回戦闘コンマ+10)
51-70 踏破率+3、干肉(満腹度+3)
71-90 踏破率+3、???(本日戦闘コンマ+20、会心+10)
91-00 踏破率+3、???
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:12:12.09 ID:e1L65MZq0
502 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 20:42:47.44 ID:tMFutBkL0
―大盗賊のアジト玄関 踏破率[3/10] 満腹度[10/10]

 扉「」ドガァンッ!!

ヒナ「おらー!! 悪者はぶちころ――」ザッ


 血溜まり「」ドプ…
 倒れた盗賊たち「」
 倒れた盗賊たち「」
 倒れた盗賊たち「」


ヒナ「……」

テイル「ヒナ、どうし――っ!!?」

フメイ「……!!?」

聖女「こ、これは……!!?」

リュアン「ど、どうしたん――うっ!?」グッ

ミネルヴァ「こ、これは……一体……!?」


妖精「――みんな構えて!!!!」

クロシュ「……!!!!」シュバッ


 ガギンッ!!!!


溶けかけている何者か「」デロデロ…

 錆びた剣「」ギギギギ
 氷塊「」ギギギギ

氷クロシュ「……!!」ギギギギ


 ――戦闘 溶けかけている者――


◆クロシュ一行(連携+10、薄明+10、烈閃+20)
 満腹度[10/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-10)

↓1コンマ(合計-20)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 勝利
81-00 会心
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:48:36.47 ID:I4WO6NF9O
氷冷
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 20:49:12.93 ID:ZXrmkXu7O
残火
505 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:01:55.53 ID:tMFutBkL0
 ―コンマ37 劣勢―

 砕ける氷塊「」バギャッ!!

 錆びた剣「」ギュオオオッ!!!!

氷クロシュ「!!」

ヒナ「でいっ!!」ゲシッ

吹っ飛ぶ氷クロシュ「〜〜!」モニャニャ!

 空振る錆びた剣「」ビッ――


溶けかけている者「……」ジリ…デロデロ…


フメイ「……こいつ……!!」


溶けかけている者「」シュバッ

ヒナ「ぬんっ!」バッ

 錆びた剣「」シュビビビビッ
 光の剣「」ガガガガッ

 蹴り「」シュッ

ヒナ「おっと」サッ


フメイ「やっ!」チリッ

 火球「」ボンッ!!

溶けかけている者「」シャッ

 火/球「」スパッ


溶けかけている者「……」ゴゴゴゴゴ


ヒナ「ふ、ふふ……魔王ですか、これ」

妖精「……疑似魔王化……っていうのを、見たことがある……。こいつ……まさか……」

フメイ「………」チリリ…

氷クロシュ「……」パキパキ…


クロシュ(……わたしの中の……アイスちゃんの、欠片が……)

クロシュ(………泣いて、る……)


◆クロシュ一行(連携+10、烈閃+20、埋火+10、我慢+10)
 満腹度[9/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・氷冷(腹-1、氷属性、敵コンマ-10永続)

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-20、氷冷-10)

↓1コンマ(合計+10)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-70 勝利
71-00 会心
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 21:05:28.35 ID:4szFqEjso
コンマがデロりかけてきた…
507 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:25:01.82 ID:tMFutBkL0
 ―コンマ45 劣勢―

溶けかけている者「」シュバッ

ヒナ「くっ」ギンギンギンッ!!

テイル「いつまでもやらせないわよ!! その剣、もらった!!」バッ

 浮遊魔法「」カッ!
 錆びた剣「」グイッ

溶けかけている者「!」

ヒナ「そこお!!」

 光の剣「」ヴンッ!!

 スパッ――

溶けかけ/ている者「」デロデロ

 デロデロ…デロデロ…ピトッ

溶けかけている者「」デロデロ


ヒナ「嘘でしょ、今真っ二つにしたのに!?」

テイル「ば、馬鹿な……ああっ!?」

 錆びた剣「」グオンッ!!
 ドスッ

テイル「ごふっ……が、我慢……できな……んああああっ……!」ビクンビクン

 バタッ

ヒナ「テイルちゃん!! こいつよくも――」

 デロデロ弾「」バギュンッ!!
 ベチャッ

ヒナ「ぎゃあああ!!! と、溶ける!! 私まで溶ける!!!」デロデロ


妖精「ま、まずい!! ヒナがやられたら戦線が――」
508 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 21:25:35.26 ID:tMFutBkL0

ニワトリクロシュ「コッ……コケコッコー!!!!」

 不滅の残火「」メラメラ…

テイル「……げほっ!!! はあ、はあ……し、しぬかと……」ゲホゲホ

ヒナ「う、うう……!? 溶けるのが止まった……!?」デロ…


 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

妖精「クロシュ、無理をして……!! とにかくテイルとヒナは下がって!!!」

ミネルヴァ「負傷者の治療を行います!! 早くこちらへ!!」


フメイ「フメイが前に出る!!」バッ

リュアン「ううっ……!!! クロシュちゃんたちは……やらせない!!!」

妖精「リュアン!! フメイはともかくリュアンは無茶だよ、下がって!!」


◆クロシュ一行(連携+10、烈閃+20、埋火+10、我慢+10、残火-20)
 満腹度[9/10]

 ◇パッシブ(条件を満たすと自動発動)
 ・連携(常にコンマ+10)
 ・残火(敗北時1度だけ復活するが次ターンコンマ-20)
 ・埋火(敗北危機のとき、コンマ+10、会心+10)
 ・追風(優勢時、次ターンコンマ+10)
 ・変天(痛恨時1度だけコンマの1桁と2桁を入れ替える)
 ・薄明(最初のターンコンマ+10)
 ・治癒(劣勢時、1度だけ次ターン終了時に1回復)
 ・烈閃(常にコンマ+20、会心+10)
 ・我慢(劣勢時、次ターンコンマ+10)

 ◇アクティブ(判定時に書き込むと発動。同時使用は不可)
 ・クロシュがダウンしているため現在使用不可

◆溶けかけ(惨歌+30、破滅+30、再生+10、崩壊-30、氷冷-10)

↓1コンマ(合計+0)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-70 勝利
71-00 会心
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 21:26:33.10 ID:WsS2cOHK0
510 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:11:37.24 ID:tMFutBkL0
 ☆痛恨により聖女の〈変転〉が発動!
  しかし1桁と2桁を入れ替えても痛恨なのは変わらなかった……


聖女「み、皆さんはやらせません!!!」バッ

妖精「ああっ、聖女まで!? もう無理だよ、逃げよう!!!」

フメイ「あいつを……この場所をほっといて、逃げるわけには……いかないっ……!!」チリリ…!!

妖精「ううっ……気持ちは、わかるけどぉ……」


溶けかけている者「……」デロデロ…ジリジリ…

フメイ「おまえも……もう、いいの……!!! もう……」チリリッ

 火炎「」カッ!!

 火/炎「」スパッ

フメイ「あ、ううっ……」グググ

溶けかけている者「……」ジャッ


 デロデロ弾「」ドギャギャギャギャッ!!!!


フメイ「わあああああ!!!!」
リュアン「きゃあああああ!!!!」
聖女「やあああああああ!!!!」
妖精「んわあああああ!!!!」
スライムクロシュ「〜〜!!!!」モニャニャニャニャ!!!!
ミネルヴァ「いやあああああ!!!!」
テイル「んああああああ!!!!」ビクンビクン
ヒナ「あああああああ!!!!」


 ドッギャァァァァァァン!!!!!

 ――敗走――

 ◆
511 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:14:25.69 ID:tMFutBkL0
―夕方
 オリシン平原 街道沿い

 カー… カー…

スライムクロシュ「!」モニャッ

ブラッド「ようやく気が付いたか?」

フメイ「う……あ、赤スライム……?」

ブラッド「無様なお前たちに代わって、あの不愉快な場所は潰しておいた」

スライムクロシュ『み、みんなは……無事なの……?』

ブラッド「知るか。人間なんて死なせとけば良い」

フメイ「……」

ブラッド「……ああもう、面倒な後輩どもだな。生きてるよ、たぶん。トンチンカンなローブを付けた二人組がそこの馬車にセコセコ運んでた」


 精霊の幌馬車「」
 元デロデロ馬車「」


スライムクロシュ「……!」

スライムクロシュ(……みんなの、命の波……なんとなく、感じ取れる……。無事みたい……良かった……)

フメイ「……あそこは……カリス・ノーランドの施設なの?」

ブラッド「そう。世界各地にああいうのが残ってる。死してなお不快な物体を大量に残してやがんだよ、あの腐れ外道。まあ……クロシュヴィアのデロデロ化で、あいつに造られた哀れな生き残りたちも大体は楽になれただろうけど」

スライムクロシュ「……!」

フメイ「……フメイたちが戦った、あいつは……?」

ブラッド「お前たちが負けたアレは、非スライム由来の再生能力を付与されていた。すぐにデロデロ化できなかったのはそういうこと。まあ当人にとっちゃ生き地獄だったろうから、あたしが直々に楽にしてやったよ」

スライムクロシュ『……ありがと……』モニョニョ

ブラッド「……ふん。カリスの影響がまだ残ってんのが不快ってだけ。それにしてもお前たち……あの程度の奴に遅れを取るなんて、そんなに弱くなったの?」

フメイ「むう……。前のフメイなら……負けなかった……」

スライムクロシュ「……」モニョニョ…

ブラッド「はあ、まあいい……。あたしはもう行く。お前たち、変なとこで勝手におっ死ぬなよ」スタスタ

 シュバッ


フメイ「……」

スライムクロシュ『……』


 □大盗賊のアジトから敗走しました……

 ◆
512 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:16:02.54 ID:tMFutBkL0
―夜
 オリシン平原 野営地

 焚き火「」パチパチ

妖精「はあ……みんな無事で良かったよ……」

リュアン「本当に良かったです……」

聖女「お二人も、危ないところを運んでくださってありがとうございます」ペコリ

元デロデロ信徒A「んーん! 私たち、助けられてばっかりなので……!」

元デロデロ信徒B「赤い髪の女の子が、僕たちが皆さんを運び出すまで待っていてくれたんです! あの子が皆さんを助けてくれたんですよね……!?」

妖精「え、本当に……?」

クロシュ「んへへ……ブラッドちゃん、優しい……」

フメイ「うん……あの人、厳しいけど、時々優しいとこもある」

ミネルヴァ「……しかし、盗賊よりも遥かに恐ろしい者が潜んでいたのですね……。ちょっと、想定外すぎました……」

リュアン「でも……結局盗賊の方々はあの溶けかけてたものに皆殺しにされて……溶けかけてたものも、ブラッドさん? に倒されたんですよね……? 結果的には……丸く収まったと考えて良いんでしょうか……?」

妖精「まあ、そうだね……。ヒナとテイルは意気消沈した様子で帰ってったけど……」

フメイ「生き残れたのに、嬉しくないの?」

妖精「ヒナは勝てなかった悔しさ、テイルは盗賊討伐の証明不可で依頼失敗……ってとこかなあ。まああの二人のことだから明日には元気に別の仕事やってると思うよ」


オリシン平原で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:17:26.71 ID:e1L65MZq0
ミネルヴァに赤ちゃんの名前を考えてくれと頼まれる
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:18:06.50 ID:kZUEnb2Fo
メゾンドクロシュ
強くなるには会議
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:18:23.37 ID:ZXrmkXu7O
フメイ 火魔法の特訓をする
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:19:35.14 ID:qYMjkNpBo
クロシュ、フメイが弱体化したし、パーティメンバーも変わっている、ここらで連携を考え直そうと妖精が提案
517 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 22:44:23.43 ID:tMFutBkL0
―夜
 オリシン平原 野営地

フメイ「……」チリッ

 火球「」ボンッ

フメイ「……」


フメイ(火力は……体感だけど、前の2割未満……。このままじゃ、クロシュを守れない……)

フメイ(でも……失った力って、どうやって取り戻せば良いんだろう……)

フメイ(たぶん今のフメイ……生まれたばかりの、力の使い方を知る前のフメイより……さらに弱い……)

フメイ(う〜ん……どうしよう……)


妖精「フメイ、どうしたの? 悩み事?」パタパタ

フメイ「妖精。どうやったら、強くなれる?」

妖精「え、そうだなあ……。地道に魔法の勉強をするとか?」

フメイ「勉強……したことない」

妖精「……そういえば、フメイの魔法は、魔法というよりは直線的な炎魔力の放出に近いもんね。確かにあのやり方なら勉強はいらなかったかもしれないけど……」

フメイ「……でも、弱くなったフメイじゃ、通用しない気がする」

妖精「魔力の放出は、術式を介さないからロスが生じにくいっていう利点はあるけれど……素の魔力量とか属性の質にかなり左右される部分も大きいんだよね。今のフメイは……属性の質は以前と同じく高純度の炎属性だけど、魔力量がものすごく減ってるから、出力もかなり落ちてる……」

フメイ「どうやったら取り戻せる?」

妖精「生まれつきの魔力量は、実は簡単に増やしたりはできないんだ。フメイの場合は……力を奪われたってケースはちょっと見たことがないから、なんとも言えないけれど……ひとまずできることは、やっぱり魔力運用の勉強をして魔力の効率化を図ることだと思う」

フメイ「効率化?」

妖精「そう。魔力の放出は元々効率的ではあるけれど、それでもロスがないわけじゃない。それに魔力運用がもっとできるようになったら、最小限の魔力で必要十分な瞬間火力を発揮する……みたいなこともできるようになるはず」

フメイ「よ、よくわかんない……。とにかく、勉強すればいいの?」

妖精「まあそういうこと。良かったら教えてあげようか? たぶんフメイの魔法についてなら、人間の魔術師よりも妖精の私の方が向いてると思うし」

フメイ「お願いします」

妖精「よおし! じゃあ早速、今のフメイの魔法を見せてみて!」


↓1コンマ
01-60 まあまあ 経験+1
61-90 そこそこ 経験+2
91-00 理解した 経験+8
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 22:51:56.91 ID:I4WO6NF9O
519 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 23:03:24.22 ID:tMFutBkL0
フメイ「こう?」
 指先「」スッ
  超高温の小さな光「」ジジジジ…

妖精「……!!? え、ちょ、え……!?」

フメイ「?」

妖精「理解が速い……というか、私が教える以前に魔力の精密性はもう高位の魔術師級だった……てことだ!!」

フメイ「え、そうなの……!?」

妖精「既にできるのにやってなかっただけ……! そんな風に凝縮した炎なら、少ない魔力でもかなりの高温にできるでしょ? その熱を相手にぶつければ良いってこと!」

フメイ「えー? でもちっちゃいし……もっとこう、ばーっと燃える方が……」

妖精「そんな風に無駄遣いしてるから魔力が足りなくなっちゃうんだよ! 今までよりも魔力が少ないんだから、それを見越して運用するの!」

フメイ「むむ……わかった。こんな感じの炎を作って飛ばす練習を、する……」

 超高温の小さな光「」ジジジジ…

 ☆フメイが魔法経験を8獲得しました
 ☆会心成功によりフメイのパッシブスキルが強化されました

 ◇
520 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/14(日) 23:21:19.94 ID:tMFutBkL0
―夜
 馬車内

リュアン「ミネルヴァさん……お腹の様子は大丈夫ですか……?」

ミネルヴァ「ええ……。皆さんに守ってもらえたから、大事ないみたい」

聖女「良かったです……。あまり無理はなさらないでくださいね」

ミネルヴァ「はい……。ありがとうございます」

クロシュ「んへへ……」ニコニコ


聖女「ところで、お子さんのお名前はもうお決まりなのですか?」

ミネルヴァ「えっ……?」

リュアン「わあ、名前……!」

クロシュ「なまえ……?」

聖女「ああいえ、決まってないのでしたら、ゆっくりお決めになられるのが良いと思います。急かすつもりとかでは全然ありませんので」

ミネルヴァ「名前……そうですね……。今までは、考える余裕もなかったですけれど……。せっかくですし、ここにいる皆さんにも考えていただけますか?」

クロシュ「ほえ……?」

リュアン「えっ……!? わ、私たちが、ですか!?」

ミネルヴァ「今この馬車に乗っている皆さんは、一蓮托生の運命共同体みたいなものですから。そんなあなた方に付けて頂けたら、ひょっとすると良い運命に恵まれるかもしれない――なんて、流石に都合が良すぎるかもしれないですけれど……」

聖女「……わかりました! でも、最終的にはミネルヴァさんがお決めになってくださいね。その子のお母様は、ミネルヴァさんなんですから」

ミネルヴァ「はい、もちろんです。どうぞよろしくお願いいたします……」

リュアン「あ、あかちゃんの名前……! どうしよう、考えたことない……」オロオロ

クロシュ「……」


クロシュはなんて名前を提案する?
↓1〜 先取2票
1.モニョモニョ(スライム語でしあわせ≠フ意)
2.モニョモニョ(スライム語であい≠フ意)
3.デロデロ  (スライム語でデロデロ≠フ意)
0.自由安価(票数は内容ごと)
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 23:22:55.68 ID:WsS2cOHK0
2
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/14(日) 23:26:56.31 ID:kZUEnb2Fo
2
523 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:37:21.59 ID:8yi7F61f0
聖女「むむ……名前、名前……」

リュアン「……う、うーん……やっぱり思い付きません……。クロシュちゃんはどう……?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

リュアン「えっ?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

聖女「………もしかして……〜〜、ですか?」モニョモニョ

スライムクロシュ「!」モニョッ!

リュアン「……ええっ!? 聖女さん、スライム語を話せるんですか……!?」

聖女「ふふ、まあその、少し練習しまして……。ミネルヴァさん、クロシュさんからの提案は〜〜です」モニョモニョ

ミネルヴァ「え、ええ……? すみません、ちょっと聞き取れなかったのですけれど……」

聖女「……クロシュさん、人の言葉に訳してしまっても構いませんか?」

スライムクロシュ「!」モニョッ!

聖女「ありがとうございます。では……クロシュさんからはあい≠ニいう提案です」

リュアン「あい……。あい……?」

ミネルヴァ「……あい……」

聖女「基本的には愛≠ニいう意味です。しかし〜〜には哀≠ニいう意味もあるので……あい≠ニいう言葉が、ニュアンス的には最も近いかと」

リュアン「愛……哀……。そんな、全然違う意味が……?」

聖女「……全く違う意味というわけでもないんです。愛と哀しみは、実は表裏一体の情……。愛が深ければ深いほど、哀しみもまた深くなります……。オノゴロの古語では、愛と書いてかなしみと読むそうですよ」

リュアン「そうなんですか……!」

ミネルヴァ「……あい、ですか……。哀を知らずに育って欲しい、と思っていましたけれど……。哀がなければ、愛もないのだとしたら……そういうわけにも、いかないのですね……」

聖女「……でも、最終的に決めるのはミネルヴァさんですから。一つの案として受け取っていただければ……とクロシュさんも言ってます」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

ミネルヴァ「……ありがとう。ふふ……あなたはまだ小さいのに、いつも考える切っ掛けをくださいますね」

スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ?

 ☆ミネルヴァの子に名前の提案を行いました

 ◇
524 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:38:04.09 ID:8yi7F61f0
―クロシュの夢
 集落の広場


クロシュ「……」


アイスの欠片「……」グスグス…


クロシュ「アイスちゃん……」

アイスの欠片「……あの子……らくに、なれた……? ほんとに……らくに、なれた……?」

クロシュ「……うん。きっと……ブラッドちゃんが……楽に、してあげた……」

アイスの欠片「うん……」グスッ

クロシュ「……ごめんね……。わたし……ちゃんと、できなかった……」

アイスの欠片「………ばかクロシュ……。いきてたら……それで、いい……」

クロシュ「んへへ……。うん……」



焦げたニワトリ「ここへ来るのは久しぶりね、クロシュ」トコトコ

クロシュ「ニワトリさん……!」

焦げたニワトリ「事の次第は理解しているわ。力を求めているのよね」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「……でも結論から言うと……ここの住民は、これで全員よ」

クロシュ「!?」モニャッ!?

焦げたニワトリ「皆、クロシュヴィアのデロデロ攻撃に呑まれ、星の内側へ沈んでいったわ。私は不滅の炎であなたたちを守る為に最期まで抗ったけれど……その結果、こんな有り様となったわけ……」バサッ

クロシュ「……」モニョ…

焦げたニワトリ「そういうわけで、今の私は力をほとんど使い果たした燃えカスよ。それなのに、今日みたいに私の力を無理矢理使おうとすると……今度はあなた自身の命が削れてしまう。あなた、今日は無理をして平静を装っていたけれど……実はかなりきつかったでしょう?」

クロシュ「!」モニャッ

焦げたニワトリ「だからもう使わないで。これ以上あの力を使えば、いつかあなたの命は尽きてしまうわ」

クロシュ「……でも、ああしないと……」

焦げたニワトリ「……はあ……。そうね……。ああしなければ、きっとあなたたちはブラッドに助けられる暇もなく、あの場で終わっていた……。あなたの判断は正しかったわ。腹立たしいけどね……」

クロシュ「……」

焦げたニワトリ「……だから、もうあんな状況にならないようにしなさい。今までは生まれ持った才能と魔力量で無理矢理どうにかできたけれど、今の力を失ったあなたではそういかないの。絶対に無茶をしてはいけない。わかったわね?」

クロシュ「う、うん……」

焦げたニワトリ「……アイス、あなたからもクロシュによく言っておいて。私の力を使わないように」

アイスの欠片「……ばかクロシュ……。みんなを、かなしませたら……おおばかクロシュだから……」

クロシュ「……うん」

アイスの欠片「……クロシュ……ニワトリはだめだけど……アイスのちからは、だしおしみしなくていい。フメイも、よわってるから……アイスのちからで、まもって……」

クロシュ「……うん!」

525 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:43:07.98 ID:8yi7F61f0
焦げたニワトリ「これでよしね。……とはいえ私も大魔女の端くれ。ただ手をこまねいているつもりもない……。以前までとは言わずとも、なんとか力を取り戻す方法を模索してみるわ。だからそれまでは、私の力は使わないこと。いいわね?」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「ああ……それともう一つ言えることがあるとすれば……ここにいた者たちは、存在そのものが消え去ったわけではないわ。クロシュヴィアのデロデロ攻撃によって、星の内側へ沈んでしまっただけ。そして呑まれる間際、大盾や星竜が協力して皆に結界を張っていた。だから恐らく、彼らは力を保ったまま星脈を流れているはずよ。それを掬い上げることができれば……きっとまた、あなたの力になる。それを狙ってみるのも良いかもしれないわね」

クロシュ「!」

焦げたニワトリ「何度も言うけれど、無茶はしないこと。あなたを愛している者たちがいる……なんてことは、わざわざ言うまでもないことよね」

クロシュ「うん……!」

焦げたニワトリ「わかっているなら良いわ。今夜はゆっくり安らぎなさい」

クロシュ「うん……」

アイスの欠片「……つめたいもの……ほしかったら、いえば……」

クロシュ「んへへ……じゃあ、かきごおり……」

アイスの欠片「みずあじしかないけど」

焦げたニワトリ「ヴァンが育ててたリンゴの木は残ってるわ。りんご味にしましょう」

アイスの欠片「ん」

 ☆夢の集落で心の住人と交流しました

 ◇
526 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/12/15(月) 00:44:28.27 ID:8yi7F61f0
本日はここまで。次回はオリシン平原三日目からとなります

ヒナ&テイルと協力して大盗賊のアジトに攻め入るも、カリスの悪意の置き土産に出くわして敗走を余儀なくされたクロシュ一行……。弱体化はクロシュたちが自分で思っている以上に深刻だったらしく、魔法の練習や戦力増強を図るクロシュ氏とフメイちゃんなのでした。ミネルヴァさんのお子さんのお名前を提案したりもしつつ、寂しくなった夢の集落でかきごおりを食べつつ、あかちゃんスライムは眠る――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/12/15(月) 01:55:33.97 ID:vo12aFZYo
おつ
コンマ振るわず久々に負けたなぁ…
その代わりか成長は高めでよかった
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