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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part8

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803 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/01(月) 00:19:37.15 ID:d5gyt2300
 ―幕間―

―???

 壊れた機械「」
 割れた巨大試験管「」

 コツ コツ …

ノーランド「……本当、胸糞の悪い場所……。早く目的のものを見つけて、脱出しないと……」

ノーランド「ここにいたら……気が狂う……」

 キョロキョロ ガサゴソ

ノーランド「……これじゃない。これでもない……。早く……早く見つけないと……」ガサゴソ

 ヒュンッ!!

ノーランド「!!」サッ!!

  ガギョンッ!!
 機械に突き刺さる血色の棘「」ジジジ

ノーランド(何、何……!? 創造主の遺した防衛機構……!? でもこの施設は完全に停止してるはず!! 一体何が襲って――)


「……お前……誰?」ヒタ ヒタ


ノーランド「えっ……!?」


赤い髪の幼女「……お前……あたしたちと違うな。匂い、魔力組成、因子……何もかも、違う」


ノーランド「あなたは――傑作の一つ、ブラッド――」

ブラッド「へえ、記憶まで与えられてるんだ。特別製?」

ノーランド「……」

ブラッド「……お前自身に恨みはないけど、生かしておくと最悪なことになりそうだ。だから――ここで死ね」シャキン―

ノーランド「――ッ!!」バッ

 ◆
804 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/01(月) 00:20:52.62 ID:d5gyt2300
というわけで本日はここまで。次回はリリアちゃんとリリアちゃんや真正リーリアについてのお話をする編からです

畑を見学したり、旅の女剣士エレノアさんと出会ったり、王国騎士アルバさんと出会ったり、メアリーちゃんの連れ帰りを阻止したり、アルバさんが付いてくることになったり、デロデロや加護やその他の救済についていろいろ考えてみたり、リリアちゃんのおうちにご招待されたりしました
そしてあかちゃんスライムたちが麦茶を飲んでのんびりしている頃、別の場所では火花が散っていた――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いします
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/01(月) 19:30:29.97 ID:I/sHvWRWo
おつ
各々で求める物が違うから、それぞれで集団を作って暮らすのだな
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/06(土) 12:29:17.31 ID:gkVRjtMgO
こっちのノーランドもハッピーエンドが遠そう
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/06(土) 15:22:08.46 ID:oZSKbCelo
最初はクールだったメアリーが最近ただのか弱い生き物になっている
808 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/06(土) 22:20:45.84 ID:rsNl4UWo0
近い考えを持つ者同士で集まって暮らすというのも一つの解決策かもしれません。しかしながら、命が個である以上完全に全く同一の考えを持つ者は存在し得ず、僅かな差異や考え方の違いによって発生する紛争を完全に防ぐことは不可能です。となればやはり個を溶かし全を一とするデロデロこそ最善にして最良の結末である――とメアリーちゃんは考えているようです

ノーランド氏はいろいろ模索しているようですが、前途多難かもしれません。彼女の運命がどのようなものとなるかは未知数ですが、今のところ未来が明るいとは言いにくい状況かもしれません。生まれながらにして不幸や絶望を背負う者は少なくありませんが、実のところノーランド氏もその類の者と言えるかもしれません。今後の動向を注視していくのが良いでしょう

メアリーさんは登場時こそがんばって真面目に振る舞っていましたが、最近は素のデロデロな面が多く出てきています(クロシュにデロデロにされかけたことの影響が大きいかもしれません)。そして現在は魔法を封じられているため、王国騎士を物理的に追い出すこともできず弱っているのかもしれません。しかしながらデロデロへの意思は微塵も衰えていないようです
809 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/06(土) 22:21:48.47 ID:rsNl4UWo0
クロシュ「リリアちゃんは……ここの、一番えらい人なの?」

リリア「うん、便宜上そういうことになってる。……ほんとは、誰が偉いとか偉くないとか、そういうのは無しにしたいんだけどね……。こうしておかないと、いろいろ困ることもあるから」

妖精「まあ、国家っていう体を取る以上統治者とか国家元首って立場の人がいないと困るよね、実際」

フメイ「どうやって一番えらくなったの?」

リリア「いつの間にかこうなってた……」

フメイ「え、そうなの?」

リリア「……ごめん、嘘かも。ええとね……私の加護のこと、もう知ってるよね? それを使って、リーリアを良くしていこうって頑張ってたら……自然とこうなったの」

フメイ「そうなんだ……」

聖女「加護とは、何なのですか……?」

リリア「加護は加護だよ。生まれ変わった私に備わった、不思議な力。これを使えばどんな争いも暴力も、簡単に終わらせられるの」

妖精「生まれ変わった?」

リリア「あれ、言ってなかったっけ? 私ね……一度死にかけて、生まれ変わったの。それまでは何の力も持ってない普通の子供だったんだよ」

クロシュ「そうなの?」

リリア「うん……。きっと……リリが、私を長らえさせてくれたお陰……。だから私はやらなきゃならないの。リリみたいな被害者を、二度と出さない為に……」

 *

リリア「それで……みんな、真正リーリアを見て回ってくれた?」

クロシュ「うん」

リリア「ふふ……良いところでしょ? 争いも、悪口も、差別もなくって。みんな、明日をもっと平和にするために、がんばってるの」

聖女「……そうですね」

リリア「聖女さんも見てくれた? みんなが自由なままだったら、こんな平和は作れない。本当の痛みを思い出したら、立ち直れない。優しい聖女さんなら……わかるよね?」

聖女「……はい。その通りだと思います。この国には……加護による秩序が、必要です」

リリア「……ありがとう。わかってくれて……嬉しい」

聖女「……」


妖精(聖女……いいの? 肯定しちゃって)

聖女(実際、この国には加護が必要です。今加護をなくせば、混乱と暴動は避けられません。元セイントレア兵の方々などは真っ先に惨たらしい最期を迎え……牧場のエルフさんのような戦争被害者は、心を壊して廃人となってしまいます)

妖精(まあ……実際たぶんその通りだ。現状を維持するには、加護を保ち続けるしかない)

聖女(はい)
810 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/06(土) 22:23:15.36 ID:rsNl4UWo0
リリア「クロシュちゃんはこの国のこと、どう思った?」

クロシュ「ほえ……? えと……平和で、のんびり……?」

リリア「わあ……! そう、そうなの。平和でのんびり。そういうのを目指してるの」

クロシュ「でも………ちょっと、かなしい……」

リリア「……そっか。クロシュちゃんには、そう感じられるんだ……」

クロシュ「うん……。かなしいこと、見えなくして……。平和に、なってる……」

リリア「……」

クロシュ「……わたし……かなしいこと、ちゃんと、向き合いたい……」

リリア「……」

クロシュ「でも……向き合えない、きもちも……わかる、とおもう……」

リリア「……そう、なんだ……」

クロシュ「うん……。だから、わたし……なにも、言えない……」

リリア「……ありがとう。クロシュちゃんは……やっぱり優しいんだね」

クロシュ「そうなの?」

リリア「うん。クロシュヴィアちゃんが、すごくクロシュちゃんのこと褒めてたから。その通りだなあって」

クロシュ「!」

妖精「クロシュヴィアを知っているの!?」

リリア「少し前にこの国に来たよ。それでクロシュちゃんのこととか、いろいろ教えてもらったの」

妖精「クロシュヴィアはこの国で何を?」

リリア「この国とその周りだけデロデロにできないから、それを調べに来たんだって。それで私たちの加護のことを話したら、なんだか納得してくれたみたい」

クロシュ「そうなんだ」

リリア「うん」

妖精「今どこにいるかはわかる?」

リリア「今どこにいるかはわからないなあ。たぶんもうこの国にはいないと思うけど……」

クロシュ「えと……星脈にもぐったら……ここ、おおきなデロデロ、見えた……。それ、なにか、わかる……?」

リリア「大きなデロデロ……? えっと、わかんない……。というかクロシュちゃん、星脈潜れるの……!?」

クロシュ「うん」

リリア「すごい……! それってクロシュちゃん固有の能力なの!? それともスライムが持ってる基礎的な能力……!?」

クロシュ「えと……スライムなら、みんな、けっこうもぐれるみたい……。レッサースライムの子たちも、できる……」

妖精「デロデロ化で真っ先にスライムたちが溶けちゃったのは、元々溶けやすいっていうのもあるけど、星脈との親和性が高いっていう体質も関係してるんだろうね。だから星脈を乗っ取ったクロシュヴィアの影響を直に受けちゃったんだ」

リリア「へえ〜、すごいなあ……。ノーラに後で教えて……いやスライム研究に夢中になって他がおろそかになりそうだからやめておこう……」

 ☆リリアとお話しました

 ◇
811 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/06(土) 22:27:38.13 ID:rsNl4UWo0
―???

ノーランド「はぁ、はぁ……」ボロボロ

ブラッド「弱い……。まあ手駒のないカリスなんてこんなもんか」スタスタ

ノーランド「……あなた、どうして加護が効いてないの? この真正リーリアで」

ブラッド「お前だって効いてないじゃん」

ノーランド「……真正リーリアに、仇をなす気はある?」

ブラッド「は? なんで? くそ人間の国ならともかく、頭のおかしい洗脳国なんかに関わる気ないけど」

ノーランド「……」フゥ

ブラッド「なに安心した顔してんの。お前これからあたしに殺されるんだぞ」

ノーランド「……あなたのこと、殺さないで済むって思っただけ」

ブラッド「はあ? 生殺与奪の権を握ってるのはあたしなんだけど」

ノーランド「……じゃあ、さようなら」

 キュイィーン―

ブラッド「!」


 ドッギャァァァァァン!!!
 モクモクモク…


 血泡の障壁「」ボワン…

水ブラッド「……殺さないで済むとか言いながら自爆する? 普通……」

 弾ける血泡「」バシャン

ブラッド「……でもあれは分体の一つだったってことか……。くそ、けっこうまずい……」

ブラッド「この国の他の施設も先に潰しておかないと……」

 ◇
812 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/06(土) 22:29:12.17 ID:rsNl4UWo0
―真正リーリア首都 滞在5日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:竜角の大槍    盾:ラティアの大盾  飾:
武:         防:ぬののふく    飾:くすんだ不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:         盾:         飾:
武:         防:火鼠の衣     飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:
武:         防:木綿のドレス   飾:

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:         飾:守りのペンダント
武:         防:旅人のドレス   飾:

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:         飾:
武:         防:ロイエの修道服  飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*2    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*6       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*2       魔導機関銃       暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 避難所のドアノブ
ヒヒイロカネ                  星の粉
炎スライムの秘伝書               オリシン王家の栞
運命変転の魔導書                竜角の短剣
古ドワーフ鍛冶指南書
身代わりのお守り*1
星屑*1
日属性基礎

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・なし

◯個人目標
・世界樹の石炭 [6/8]
・武装製作経験 [6/6]
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[04/12] 魔法[03/12] 防御[03/09]
・フメイ  近接[03/06] 魔法[16/16] 防御[06/09]
・リュアン 近接[02/06] 魔法[06/09] 防御[02/06] 日[3/8]
・聖女   近接[03/04] 魔法[06/09] 防御[02/06] ?[2/?]
……………………………………………………………………………………
□真正リーリア首都
市街:宿泊所、配給所、広場、市場、食事処、茶屋、薬局、治療院、
   図書館、博物館、総統庁、他
郊外:畑、果樹園、牧場、湿原、他
……………………………………………………………………………………
□会える人
同行者:メアリー、ルルナ、アルバ
現地人:ゲラート、アルツ
滞在者:レイル、ワン、エレノア
813 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/06(土) 22:30:08.08 ID:rsNl4UWo0
―朝
 宿泊所

アルバ「おはようございます、メアリー王女殿下、皆様」ペコリ

メアリー「……」ゲンナリ


クロシュ「わあ……」

ルルナ「うわあ……。メアリーさん、ものすごく嫌そう……」

聖女「メアリーさんは生粋のセイントレア嫌いでしたからね……」

フメイ「セイントレアの騎士もだめってこと?」

聖女「そういうことだと思います」

リュアン「でも、最近メアリーさんとも打ち解けて来たというか……自然体になってきたような気がします」

妖精「あ、確かにそれは思う。前は王女として毅然とした振る舞いを心がけてた感じだったけど、最近はクロシュに懐いてべったりの女児って感じ」

大魔女ホーク「なんだか随分面白いことになっているのね。セイントレア王家は少し気の毒だけど……」


 ☆努力目標が追加されました
 ・大きなデロデロの正体を探る
 ・真正リーリアについての見聞を広める(概ね達成!)

 ※真正リーリア編ではメイン目標がありません
  そして努力目標の達成状況によって運命が大きく変わるかもしれません
  悔いのない行動を心がけていくのが良いでしょう


真正リーリア首都滞在5日目

↓1コンマ 本日のランダムイベント
01-05 ???
06-35 何もなし
36-65 亡国王
66-95 応援到着
96-00 血スライム

↓1〜3 自由安価 何をする?
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/06(土) 22:30:50.17 ID:a3sdK0JM0
市場を散策
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/06(土) 22:31:28.27 ID:aahRfLUMo
げんなりメアリーを可愛がりながら大きなデロデロ探しにむかう
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/06(土) 22:31:41.58 ID:+Sfcu+5i0
以前調べられなかった博物館の白金ステライト原石とワンが熱心に調べていたザリガニ彫刻を調べてみる
817 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 00:47:35.45 ID:wlEmcHQP0
―市場

 ワイワイ ガヤガヤ

リュアン「そういえば、この国では配給券っていう独自の通貨を使うんですよね」

フメイ「どうして普通のお金じゃないの?」

妖精「外貨の流入を防いで、国内産業の保護や需給の調整をするのに都合が良いからじゃないかな。外貨が使えるようになるとこの国の平等性が壊れちゃうし。加護による思想統制があるとはいえ、格差の拡大は一般的に平和を脅かすものだから」

フメイ「へえ〜……。よくわかんないけどわかった」

聖女「……あっ、期限が書いてあります……大体3ヶ月ですね。毎月支給されるらしいので、3ヶ月節約すれば贅沢品が買えたりするのかも」

リュアン「でもじゃあ、期限を過ぎるとただの紙切れに……?」


ゲラート「いいや。期限切れ配給券は、両替所や配給所で別の通貨『ユキイチゴポイント』に変換できるのだ。決して無駄にはならん」ヌッ


クロシュ「わ!」

リュアン「ゲラートさん!」

妖精「ユキイチゴポイントって?」

ゲラート「生活必需品でない記念品や嗜好品などの購入に使える、この国の独自通貨だ。貴殿らも3ヶ月以上の長期滞在をするつもりなら覚えておくと良い」

聖女「わあ! そこまで長期滞在する予定ではないですけど、それは良いですね」

ゲラート「ちなみに実は期限が切れていない配給券もユキイチゴポイントに変換できる。わざわざそんなことをする者もあまりいないのであるが」

妖精「欲しいものがポイント品だったら交換すれば良いってことだね。覚えておくよ」

ゲラート「うむ」


↓1コンマ 掘り出し物探し
01-40 何もなし
41-70 運命賽の欠片
71-90 明石流剣術指南書
91-00 ヘルザリガニの書

↓2選択 市場で買うもの
1.買い物おわり
0.自由安価(買うもの、または買い物以外の行動)
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 00:50:23.82 ID:QlPY/of/o
あ
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 00:53:11.24 ID:u4XiU6u20
0 指南書手に入れたし何か良さそうな剣を買う
820 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 00:53:39.76 ID:wlEmcHQP0
剣術指南書が見つかったところで本日はここまで。このレスは安価に含まれません。
なお体調がやや悪いので明日は未定です。よろしくお願いします
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 01:08:40.29 ID:FF3KJOTho
おつ
お大事に

光の暗躍してるブラッドさん頼りになるなぁ
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 01:33:07.98 ID:KrSxDvJHo
おつ
こんな所に明石家の指南書が…もしや空間断絶の絶剣に辿り着くか
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 10:14:04.10 ID:QlPY/of/o
メイン目標がないのは珍しい
好き勝手やっていいということか
824 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 19:36:52.25 ID:wlEmcHQP0
ありがとうございます。ひとまず体調はまあまあなので、ぼちぼち進めていきたいと思います
ブラッドさんは正義とか善を志しているわけでは全然ないのですが、故カリス氏の思惑を阻止することは結果的に善へ繋がる可能性があるという見方もできるかもしれません。なお当人にそのような自覚は全くなく、その目的はただカリスの邪魔をしたいというだけの単純なものと思われます。もしお話をする機会があれば、協力できるかもしれません

明石流はオノゴロの剣術流派ですが、なぜかオノゴロから遠く離れた地でその指南書などが発見されることがあります。昔世界を回って武者修行をしていた明石流剣客の忘れ物であったり、それを書き写した写本であったりするようです。しかし読解が難しく実践はもっと難しいため、これを読んで会得できる剣士はほとんどいないと考えられています

>>812に書き忘れていましたが、「カリス?の正体を探る」という努力目標もあります。努力目標は達成しなくともお話が進みますが、努力目標の達成状況によっていろいろな運命が大きく変わる可能性があるため、気になる人は優先的に取り組むのが良いでしょう。そしてもちろん自由に動いて予測不能の運命を導くこともできます。より良い運命を目指すのが良いでしょう
825 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 19:38:56.59 ID:wlEmcHQP0
―市場

 ワイワイ ガヤガヤ

古本市妖精「古本だよ〜」

フメイ「古本だって」

リュアン「わ、古本市……!」

聖女「古本……どんな本があるのでしょう」

 絵本「」
 歴史書「」
 哲学書「」
 文学「」
 参考書「」
 図鑑「」

妖精「いろんな種類の本が雑多に置いてあるね。お値段は――」

 値札『ユキイチゴコイン5枚』

リュアン「安いです! でもユキイチゴポイントですね……」

古本市妖精「配給券でもいいよ〜。あとでこっちで交換しとくから〜」

妖精「ええ、それ大丈夫なの?」

古本市妖精「どっちみち配給券は支給された本人しか使っちゃだめになってるから大丈夫〜。私たちは総統庁の認可を得てここで商売してるし、支払いに使われた配給券をポイントに変換して納入するっていうのも職務のうちなんだよ〜ん」

聖女「ちゃんとしてます!」

妖精「なら大丈夫か。古本って嗜好品扱いなんだね」

古本市妖精「そのへんは曖昧なんだけど、生存とか生活に直接関わらないものはポイント品になりがちだねえ。食べ物でもおやつなんかはポイント品だよ〜」

クロシュ「おやつ……!」モニョニョ

妖精「まあ……余ったら買おうね」

 *

クロシュ「……!」ピコン!

 明石流剣術指南書「」ポン!

妖精「これは……剣術指南書? 明石流ってどこかで聞いたような」

古本市妖精「それは何十年か前に風来坊のおじさんが忘れてった本だよ〜。いや、私がそっくりそのまま書き写したやつだったかな……? まあどっちでもいっか」

 明石流剣術指南書「」ペラペラ

リュアン「わ、これすごく達筆です……読めません……」

聖女「なかなか解読が難しそうですね……。使われているのはオノゴロ古語のようですが……」

クロシュ「わたし……読める!」モニョッ

リュアン「ええっ!? クロシュちゃん読めるの!?」

クロシュ「うん。読めるっていうか……わかる……?」

妖精「そういえば同化っていうのは物体に秘められた力とか本質を引き出して自分のものにする能力だから、読めない字の本に書かれてる内容も理解できたりもするってことなのかな……?」

クロシュ「うん……たぶん、そう……?」

フメイ「クロシュ、集落にいたときオノゴロの兵法書とか読んでた。おもしろいって」

クロシュ「ん! 禁物油断、とか、風林火山、とか、すごい言葉、いっぱいあった……!」

妖精「……言っちゃ悪いけど、あんまり身に付いてなさそう……」

古本市妖精「でも読めるならお買い得だよ〜。明石流剣術って言えばその筋じゃけっこう有名みたいだし、損はしないんじゃない?」

クロシュ「じゃあ……買って、いい……?」

妖精「うん。クロシュの配給券はクロシュが自由に使って良いよ」

クロシュ「ん!」

 ☆明石流剣術指南書を買いました
  今後数日間、クロシュの剣術経験値が上昇します
  また、自由行動で指定すると会得判定に挑戦できます
826 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 19:39:25.31 ID:wlEmcHQP0

リュアン「そういえばクロシュちゃん、剣はまだ取り戻してないんだよね……?」

クロシュ「うん……」

妖精「むげん斬り、いつも盾とかで無理矢理代用してるよね」

クロシュ「今は……これ、作れる……!」モニョモニョ

 黒い刃「」ポン!

妖精「あ、そうだった。ブラッドみたいに自分の体を武器にできるようになったんだよね」

クロシュ「うん。でも……ちょっと、お腹、減る……。あと、あんまり、強くないかも……」

妖精「前に使ってたメイドブレード、工業製品だけど精霊の加護がかかってたのもあってかなりの強度だったもんねえ」

クロシュ「うん……」

妖精「まああれに比べれば脆いかもしれないけど、一般的な刀剣と比較すればその黒い刃も十分な水準だと思う。でもクロシュ自身のお腹が減るっていうのは問題か……」

フメイ「ここで探してみる?」

聖女「この平和の国で武器が売っているでしょうか……?」

妖精「ちょっと望みは薄そうだけど、探すだけ探してみようか」


↓1コンマ
01-65 なかった
66-95 オノゴロ刀
96-00 黒錆
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 19:40:38.65 ID:D48MoDzHO
はい
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 19:43:40.37 ID:FF3KJOTho
妖怪イチタリナイ
829 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 21:12:20.33 ID:wlEmcHQP0
古本市妖精「カタナ? 美術品とかならあっちの方で売ってると思うけど、すごく高いよ?」

 *

ゲラート「武具か? 我ら自警団に入れば多少の融通は効くが、入団には厳しい条件と試験を通り抜けねばならぬぞ」

 *

リリア「戦争の為の道具は売ってないよ? 一般の人たちには必要ないもの」

 *

妖精「……というわけで、ここで武器を手に入れるのは現実的じゃないみたい」

クロシュ「ん」

 ◇

―博物館

 ザリガニの彫像「」
 大きな白金ステライト原石「」

妖精「というわけで、もう少しいろいろ調べる為にここへ再訪したわけだけど」

聖女「ワンさんが匂いをかいでいたザリガニの像と、あの大きな白金ステライト原石が気になりますね」

リュアン「……そういえば、ここの国の人って、みんな白金のペンダントを身につけてますよね」

聖女「リリア様からの贈り物……と聞きました」

妖精「洗脳を媒介する物質じゃないかとも思ったけど、洗脳するのにあのペンダントが必要ってわけでもなさそうなんだよね。一体何なんだろう……」

リュアン「……もしかして、本当にただの贈り物だったり……?」


 ザリガニの彫像「」

フメイ「おお〜」

クロシュ「すごい……! ハサミ、おおきい……!」

聖女「ザリガニの匂いは……流石にしないですね」スンスン

妖精「まあそりゃ、この像自体はザリガニで造られてるわけじゃないしね」

リュアン「でも、今まさに大きくハサミを振り上げそうな気迫を感じます……!」


↓1コンマ ザリガニ見学
01-60 良い経験になった
61-90 近接・防御経験+1
91-00 ザリガニパワー

↓2コンマ 大きい白金ステライト原石
01-40 おおきいとおもった
41-70 少し気になる
71-90 けっこう気になる
91-00 気付く
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 21:13:31.07 ID:QlPY/of/o
あ
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 21:15:15.18 ID:d55GMlfkO
あ
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 21:15:15.55 ID:+GVhX4jKO
気づいてしまった
833 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 22:34:55.75 ID:wlEmcHQP0
 ザリガニの彫像「」ポン!

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ キャッキャ
炎スライムフメイ「〜〜!」モニョニョニョ キャッキャ
聖女「〜〜♪」キャッキャ

リュアン「……あの、どうしてクロシュちゃんたちはスライムの姿に……?」

妖精「さあ……。なんだか楽しいみたい……」

 *

 大きな白金ステライト原石「」ドン!

スライムクロシュ「〜〜〜!」モニョニョニョ
炎スライムフメイ「〜〜!」モニョニョ

リュアン「それにしても……大きなステライト原石ですね」

妖精「しかも一般的な原石と違って、見てわかるくらいにステライトの含有量が多い。この国はこんな原石がゴロゴロ採れるらしい……」

聖女「戦前は、白金ステライトは旧リーリアを支える主要産業の一つだったそうです」

妖精「セイントレア王国が奪いたかったものの一つだろうね」

リュアン「メアリーさんが聞いたらまた気に病みそうです……」

 ☆博物館見学をして、良い経験を得ました

 ◆
834 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 22:35:54.05 ID:wlEmcHQP0
―宿泊所

アルバ「おかえりなさいませ、皆さん。紅茶を温めておきました」スクッ

 ティーポット「」トクトクトク
 紅茶「」ポン! ホカホカ

フメイ「お砂糖は?」

アルバ「もちろん用意してあります。どうぞ」スッ

 角砂糖「」ポン!
 粉末クリーム「」ポン!

フメイ「お〜。アルバ、できる騎士」グビグビ

アルバ「お褒めに預かり光栄です。さ、クロシュ殿も」

クロシュ「ん! ありがと」グビグビ


メアリー「………」イライライライラ

リュアン「メアリーさん……」

聖女「お、落ち着きましょう……。ここは、紅茶でも飲んで……」

メアリー「あの愚臣が淹れた泥水を、私に飲めと……?」

聖女「そ、そのようなことは……」アタフタ

妖精「メアリー落ち着いてって……。誰が淹れたにしても紅茶は紅茶でしょ。茶葉も命だったってこと、忘れないで」

メアリー「はっ……。わ、私は紅茶に対しなんという無礼な物言いを……。やはり下劣なるセイントレアの私が、デロデロになる資格など……」グニャァ


リュアン「かなり重症みたいですね……」

妖精「大嫌いなセイントレアの騎士が入り込んだだけでなく、その家臣技能でクロシュたちの心を奪おうとしている……ように見えるのかも……」

クロシュ「えと……どうすれば、いい……?」

妖精「とりあえず、午後の探索はメアリーも一緒に来るか聞いてみようか……」


クロシュ「メアリーさん……一緒に、デロデロ、探す……?」

メアリー「導師クロシュ……。この蒙昧なる私に、導師クロシュと共に歩む資格など……」

妖精「面倒くさいな!」


↓1コンマ
01-30 手がかり+1(1/5)
31-60 手がかり+2(2/5)
61-90 手がかり+3(3/5)
91-00 発見
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/07(日) 22:40:40.85 ID:9MxGLm12O
発見
836 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 23:26:26.41 ID:wlEmcHQP0
メアリー「導師クロシュ……。もしデロデロがあるというのならば、闇雲に探し回っても見つけるのは至難と思われます……」

クロシュ「うん」

メアリー「つまり……星脈に潜り、そこを通ってデロデロと接触を図るのが早いのではないか、と進言致します」

クロシュ「わあ……!」

妖精「星脈を通して既に見つけてはいるわけだから、それが一番手っ取り早そうだよね」

リュアン「その方法で正体を掴めそう?」

クロシュ「……わかんない。でも、やれる、とおもう……!」

フメイ「クロシュならできる!」

聖女「上手くいきそうな気がします!」

メアリー「……しかし導師クロシュ……十分お気をつけて……。もしクロシュヴィアと無関係なデロデロであれば、危険がないともいい切れません……」

クロシュ「ん!」

妖精「まあ……クロシュヴィア関係ならクロシュには甘々だろうからね……」

クロシュ「もぐってみる」

 *

―???

 空に浮かぶ白い光「」フヨフヨ

 地上に瞬く無数の光「」チカチカ


 近くに感じられる大きなデロデロ「」デロデロ


クロシュ「!」ポン!


クロシュ(ここからなら、よく見える)

クロシュ(近づいてみよ)


 モニョモニョ…


クロシュ「……?」モニョニョ


 すぐ近くに感じられる大きなデロデロ「」デロデロ


クロシュ(近いのに、近づけない)

クロシュ(なんだろ……。道が、ぐるぐる……?)

クロシュ(むむむ……)


 モニョモニョモニョ… モニョニョニョ…

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


クロシュ(つかれた……)

クロシュ(おなかすいた……)

クロシュ(今日はもう、帰ろ……)

 モニョモニョモニョ…トプン―

 ☆大きなデロデロにかなり近づきました(3/5)

 ◆
837 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/07(日) 23:28:50.51 ID:wlEmcHQP0
 ―幕間―

―夜
 総統庁公邸

 ガチャッ

ノーランド「ただいま帰りました、リリアさま」

リリア「ノーラ! おかえりなさい――ん?」

ノーランド「?」

リリア「……分体でしょ?」

ノーランド「」ギクッ

リリア「も〜……本体はまだお出かけ? 流石に心配するよ……」

ノーランド「ごめんなさい……。でも、リリアさまの理想の世界を実現する為には、どうしても必要なことなんです」

リリア「そんなに大事なことなら、どうして手伝わせてくれないの?」

ノーランド「……え、ええと……」

リリア「……私にも言えないようなことなの?」

ノーランド「……ごめんなさい。でも、上手くいけばリリアさまの理想が一気に近付くんです! こっちでのお仕事は、分体の私が滞りなくやるので……!」

リリア「……賢いノーラがそこまで言うなら、信じるけど……。でも、本体も早く帰ってきてね。本当に心配だよ……」

ノーランド「ご心配をおかけして、本当にごめんなさい……。本体も……きっとすぐ、帰ります……!」

リリア「うん……わかった」

ノーランド「………ところでリリアさま……。もしかして……私以外の者を、ここに入れましたか……?」

リリア「えっ? うん。前に話したよね、旅スライムのクロシュちゃんたち」

ノーランド「……」

リリア「?」

ノーランド「……素性のわからない旅の者などを、国家中枢たるこの公邸に招くべきではありません。リリアさま……ご自身の立場をご理解ください」

リリア「うっ……それはまあ、そうだけど……。でもこの国で私に害意を向けられる人なんていないから大丈夫だよ」

ノーランド「此度の外出中に、加護の効いていないスライムと遭遇致しました」

リリア「えっ!?」

ノーランド「これからは私が常にお側に仕え、身辺の警護を致します。リリアさま……ご理解のほど、よろしくお願い致します」

リリア「う、うん……」


ノーランド(やった……! これを口実に、リリアさまとずっと一緒にいられる! 本体が帰ってきたら本体と交代して――)

ノーランド(……いや、浮かれてる場合じゃなかった。あのブラッドって実験体も何やら創造主の遺産を狙って施設を回ってるみたいだし、あろうことか潰して回っている。あいつに潰される前になんとしても見つけ出さないと……!)

ノーランド(リリアさまの為に……リリアさまの理想の世界を、創り上げる為に……!!)

 ◆
838 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/08(月) 00:00:26.29 ID:SlPRPGOi0
―真正リーリア首都 滞在6日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:竜角の大槍    盾:ラティアの大盾  飾:
武:         防:ぬののふく    飾:くすんだ不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:         盾:         飾:
武:         防:火鼠の衣     飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:
武:         防:木綿のドレス   飾:

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:         飾:守りのペンダント
武:         防:旅人のドレス   飾:

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:         飾:
武:         防:ロイエの修道服  飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*2    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*6       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*2       魔導機関銃       暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 避難所のドアノブ
ヒヒイロカネ                  星の粉
炎スライムの秘伝書               オリシン王家の栞
運命変転の魔導書                竜角の短剣
古ドワーフ鍛冶指南書
身代わりのお守り*1
星屑*1
日属性基礎
明石流剣術指南書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯努力目標
・カリス?の正体を探る
・大きなデロデロの正体を探る
・真正リーリアについての見聞を広める(概ね達成!)


◯個人目標
・世界樹の石炭 [6/8]
・武装製作経験 [6/6]
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[04/12] 魔法[03/12] 防御[03/09]
・フメイ  近接[03/06] 魔法[16/16] 防御[06/09]
・リュアン 近接[02/06] 魔法[06/09] 防御[02/06] 日[5/8]
・聖女   近接[03/04] 魔法[06/09] 防御[02/06] ?[2/?]
……………………………………………………………………………………
□真正リーリア首都
市街:宿泊所、配給所、広場、市場、食事処、茶屋、薬局、治療院、
   図書館、博物館、総統庁、他
郊外:畑、果樹園、牧場、湿原、他
……………………………………………………………………………………
□会える人
同行者:メアリー、ルルナ、アルバ
現地人:ゲラート、アルツ、リリア
滞在者:レイル、ワン、エレノア
839 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/08(月) 00:05:24.34 ID:SlPRPGOi0
―朝
 宿泊所

 窓「」ガラッ

 バサッバサッ

大魔女ホーク「カリスモドキが外出から帰ったみたいよ」バサッ

スライムクロシュ「!」モニョッ

妖精「えっそうなの?」

フメイ「外出してたの?」

大魔女ホーク「ええ。理由はわからないけれど、数日間街の外へ出ていたみたい」

妖精「街の外へ……? 一体何を企んでいるんだろう」

リュアン「えっと、マッドサイエンティストなんですよね? リーリア湿原は薬品の原料になる植物とかもあるらしいですし、それを採りに行ってたとか……?」

大魔女ホーク「もしそういうであれば、ギリギリ許容範囲だけど……」

聖女「マッドサイエンティストの薬物製造って、許容範囲で良いんですか……?」

妖精「そもそもどうしてカリスモドキが総統庁に実験室を構えていたのかも謎だし、リリアとの関係も不明だ。この前話した感じだと、リリア本人はちゃんと自分の意思でこの国を統治している感じだったけれど……」

大魔女ホーク「早くカリスモドキの立場や目的を明らかにするのよ。取り返しのつかないことになってからでは遅いわ」


◯現在の努力目標
・カリス?の正体を探る
・大きなデロデロの正体を探る
・真正リーリアについての見聞を広める(概ね達成!)

真正リーリア首都滞在6日目

↓1コンマ 本日のランダムイベント
01-05 ???
06-25 何もなし
26-55 亡国王
55-95 応援到着
96-00 血スライム

↓1〜3 自由安価 何をする?
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/08(月) 00:06:07.53 ID:IfSx2v92O
ルルナと薬局で情報収集している時にクリュナーと出会い、聞き込みや夢魔談義?をする
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/08(月) 00:08:00.19 ID:TkVq9ShQo
絶望気味なレイルと出会いせめてデロデロに慰める
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/08(月) 00:10:56.04 ID:v0sZyPCwO
カリスを皆で囲めば怖くない精神でいっそリリア家に押し掛ける
843 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/08(月) 00:16:27.47 ID:SlPRPGOi0
本日はここまで。次回は亡国王との遭遇編、薬局で夢魔談義編、デロデロレイルさん編、カリスモドキを囲んでお話したい編です

明石流剣術指南書を手に入れたり、剣が手に入らなかったり、博物館を再調査して良い経験を得たり、メアリーちゃんがゲンナリしたり、デロデロに近づいたりしました
カリスモドキことノーランドの真なる目的とは何なのか。そして星脈に鎮座しデロデロの正体は。
少しづつ真実に近づきつつあるあかちゃんスライムたちは、できる騎士の紅茶に喉を鳴らす――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いします
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/08(月) 00:18:41.80 ID:v0sZyPCwO
乙
明確に悪いやつがいない優しい国
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/08(月) 02:39:20.56 ID:q/HGSJVno
おつ
なるほど竜髯爺さんの物だったか…
そしてついに王が帰還するけどどうなるやら
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/08(月) 22:50:00.16 ID:y2xqnrLt0
乙です
メアリーってこれまでの台詞を見返してもそんなに中身のある事を話してないので、ポンコツ化する以前に元々大した器の持ち主じゃなかったのかも
847 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/13(土) 18:13:35.18 ID:fue5PK9x0
言われてみると、この真正リーリア編では露骨に邪悪な登場人物がいないように見えます。それは加護の影響もありますが、実のところ登場人物募集の結果によるところが大きかったのかもしれません(オリシン王国編でもそうでした)
なお登場人物募集の際にこういった点を気にする必要はありません。悪いやつかどうかが採用に関わる重要なポイントになることは基本的にないからです

例の明石流剣客は、まだリーリアが栄えていた頃の時代に北部地方を訪れたのかもしれません。旅人は旅先に思わぬ足跡を残していくことがあります。それは後に続く旅人の道標となったり、ならなかったりします
そして亡国の王にしてテロリストの首魁をやっていた人がついに現れます。彼が現在の真正リーリアにどのような感情を抱いているかは、今のところ闇に包まれています。そして彼の穀潰し姉に対する認識がどのようなものかも、闇に包まれていると言えます

メアリー氏は王族として平民よりも上等な教育を受けており、さらに人類には少々難解なデロデロ哲学を修めているため、その言葉の真意を読み解くのは一定の教養や知的水準がないと難しいかもしれません。そしてメアリー王女が最近アホっぽくなっているのは、導師クロシュやリュアンちゃんや聖女など、自分の言葉を馬鹿にせず理解してくれる人に囲まれて舞い上がっているからだと思われます
(だからこそ、自分を頭ごなしに否定してきたセイントレア王の部下たる騎士の登場にゲンナリしているのかもしれません)
848 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/13(土) 18:14:05.44 ID:fue5PK9x0
―真正リーリア首都 市場

 ワイワイ ガヤガヤ

レイル「……」トボトボ


クロシュ「!」

妖精「あれは……自称元国王姉のレイルだ」

リュアン「やけに気落ちした様子ですね……。何か嫌なことでもあったのでしょうか……」

クロシュ「……」

クロシュ(レイルさんが、落ち込むようなこと……あったような……。なんだったっけ……)


リュアン「……話しかけてみます?」

妖精「自称とはいえ、ザイルの姉だよ。リュアン大丈夫?」

リュアン「その辺り、詳しく聞いてみたい気もします。デロデロ信徒でもあるというのも気になります」

妖精「まあそれもそうか」

 *

リュアン「レイルさん、こんにちは」ヒョコ
妖精「こんにちは」
クロシュ「こんにちは……」

レイル「ひょえっ!? こ、こんちは……君たちは、ええと……導師クロシュと……その信者たち、だっけ……?」

リュアン「違います……。クロシュちゃんとその仲間たち、です」

レイル「仲間、ね……。はいはい……え、私に何か用……?」

妖精「なんかやけに暗い感じだったけど、なんか嫌なことでもあったの?」

レイル「別に……。私、いつもこんな感じだし〜……」

リュアン「一人でお買い物してたんですか?」

レイル「………まあ……。たまには買い物くらい、自力でがんばってみようかと……」

リュアン「た、たまには……」

妖精「メアリーが言ってたけど、本当に穀潰しなんだ……」

レイル「」グサッ

クロシュ「……レイルさん……いつもは、お買い物、自分で、しないの……?」

レイル「……はは……そうなの……。買い物一つ、自力でできない穀潰しがわたしなのよ……」


リュアン(なんかすごくナイーブになってます!)

妖精(一体何があったんだ……? この前は穀潰しであろうと堂々としてたのに)


クロシュ「でも……今、がんばってる……!」モニョッ

レイル「!」

クロシュ「レイルさん……一人で、お買い物……できる!」

レイル「導師、クロシュ……!」

クロシュ「レイルさん……えらい!!」

レイル「……〜〜〜!!!」


「偉いものか」スタスタ
849 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/13(土) 18:15:11.70 ID:fue5PK9x0

クロシュ「!?」
妖精「!?」
リュアン「!!」

レイル「………その声……まさか……」


ザイル「……相変わらずのようだな。我が姉レイル」スタスタ


レイル「…ザイル……!!」

妖精「ええっ……!!? わ、我が……姉……!!?」

リュアン「………」


ザイル「そして……貴様にも久しぶりと言っておこう。スライムのクロシュよ」

クロシュ「う、うん」


目を閉じて深呼吸するリュアン「……」スゥー ハァー スゥー ハァー


ザイル「……その少女は、なぜ目を閉じて深呼吸している?」

妖精「あなたたちシノホシへの怒りを鎮めてるんだよ」

ザイル「……」


クロシュ「……」

どうしよう
↓1〜3選択 話すこと or すること
1.ザイルとレイルについて
2.真正リーリアと指導者リリアについて
3.シノホシについて
4.とりあえずレイルをかばう
0.自由安価(できないことはできない)
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/13(土) 18:19:37.36 ID:XlfEtDa3o
3
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/13(土) 18:20:54.93 ID:l/tUKPrF0
0この町に他に信用できそうな人いないか聞く
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/13(土) 18:24:34.15 ID:AYFswrBoO
2
853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/13(土) 23:55:58.97 ID:fue5PK9x0
妖精「……ザイルはどうしてここに……いや聞くまでもないか。ここの元国王だもんね」

ザイル「大きく様変わりしたと聞いて、様子を見に来た」

リュアン「……どう思いましたか。テロリストに堕ちたあなたにとって、この国は」

ザイル「……見事、と言う他ない」

妖精「え、意外。普通に認めるんだ」

ザイル「力こそ全て――この国ではその理念が、オレが王だった頃よりもずっと強く徹底されている」

レイル「ええ? ザイル頭おかしくなった? この国のどこが力こそ全てなの」

ザイル「よく考えろ。この国で最も力を持つ者は誰だ?」

レイル「!」

妖精「そういうことか……。この国は――」

ザイル「そうだ。最高指導者リリアの力によって、全てが統制されている。オレがついぞ実現し得なかった、理想だ」

レイル「……」

ザイル「10年前のオレにも……これだけの力があれば……」

レイル「………ザイル。リリアちゃんのこと、どう思う?」

ザイル「……どう、とは」

レイル「とぼけないで。私ですら気付いたことに、あんたが気付かないはずない」

ザイル「……」

妖精「え、どういうこと?」

リュアン「……リリアちゃんのこと、何か知っているんですか?」

レイル「そのペンダント。開けてみなよ」

ザイル「……」
 ザイルの首にかかっているロケットペンダント「」

クロシュ「!」

妖精「あ、それ確か前に落としてったやつ!(Part3-527参照) 確か、中に女の子の肖像が入ってて――」

クロシュ「……リリアちゃんに、似てた」

リュアン「……えっ!? どういうことなんです!? 元国王ザイルと、リリアちゃんに何か関係が……!?」

ザイル「……仕方ない」スッ

 開けられるロケットペンダント「」カパッ
 リーリアと書かれた少女の肖像「」

リュアン「………確かに……似てる……。けど……」

妖精「どことなく……違う、ような……」

ザイル「そうだ。リーリアとリリアは違う。名前や髪の色がたまたま少し似ているだけの、別人だ」

レイル「……」

ザイル「他に何かあるか?」

レイル「……あんたがそういうスタンスなら、別にそれでも良いけどね」

妖精「……リーリアって……この女の子の名前なの?」

レイル「そう。この意地っ張りな偏屈男と心を通わせた、たった一人の家族――義妹。私と同様、歴史のどこにも載ってないけどね」

リュアン「レイルさんも家族なんじゃ……?」

ザイル「この愚かな姉モドキと心が通ったことなど、一度としてない」

レイル「ご覧の通りってわけ。ちっちゃい頃は、おねえちゃんおねえちゃんって慕ってくれてかわいかったのに……」

ザイル「黙れ」

レイル「リーリア……良い子だったんだけどね……」

ザイル「………」

 *
854 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/13(土) 23:56:55.71 ID:fue5PK9x0
レイル「ていうかザイルさぁ、この子――リュアンちゃんだっけ? その子に早く謝ったら?」

ザイル「何を」

レイル「シノホシの被害者なんでしょ、察するに」

リュアン「そういうのはやめてください。強要された謝罪なんて、いらないです」

ザイル「だそうだ。残念だったな、レイル」

レイル「あのさ、私が残念とかそういう話じゃないでしょ。大体なんであんたシノホシなんてふざけたことやってたの。何がしたかったの」

ザイル「穀潰しに語る言葉などない」

レイル「滅んだ国から逃げるだけじゃ飽き足らず、姉の糾弾からも逃げるわけ?」

ザイル「……」

レイル「ま、別にいいけどね。あんたがいなくなったからこそ、真正リーリアはここまで復興できたとも言えるし」

ザイル「……」

妖精「……あなた、シノホシなんてやってて本当に満足できるの?」

ザイル「……」

妖精「結局セイントレア王は討てず、今までに殺したのは大勢の無辜の民だけ。これからも復讐を掲げて、さらに大勢の民を巻き添えに殺していく気なの?」

レイル「おおぅ……妖精ちゃん、極悪テロリスト相手にグイグイいくねぇ……」

妖精「この国なら安全だからね。で、どうなの?」

ザイル「……一つ誤りがある。オレたちは、無辜の民など殺していない」

妖精「あんだって?」

ザイル「オレたちが殺したのは、悪逆の徒であるセイントレアの屑共だけだ。アレらが無辜であると? 笑わせるな」

リュアン「……」

妖精「……本気で言っているの? セイントレアの民全てが、悪だなんて」

ザイル「彼の国民共は、邪なる王の庇護を受け、税を納め、群れを成す悪しきセイントレアの血肉そのものだ。例え生まれたばかりの幼子であろうと、悪以外になり得るものか……!」

妖精「……」

ザイル「チッ……下らん問答だ。オレはもう行く」クルッ

レイル「ザイル!」


雑踏に紛れていくザイルの姿「」スタスタスタ…


クロシュ「……」

レイル「……行っちゃった。あのバカ……」

リュアン「……」

妖精「あー……リュアン、えっと、ごめん。なんか私、しゃしゃり出たかも……」

リュアン「ううん……妖精さん、ありがとう。私、むしろ何も言えなかったので……言ってくれて、助かりました」

妖精「そ、そう? ならいいけど」

リュアン「……怒りや憎しみを捨てるのは、やはり難しいです。でも……あのザイルも、レインさんと同じだってこと……わかりました。今はそれで、いいです」

レイル「おお……リュアンちゃん、若いのに立派だなぁ……。ウチの愚弟にも見習わせたいよ、本当……」

 *

妖精「ところで私たち総統庁に出入りしてるちっちゃい金髪エルフのことを探ってるんだけど、レイルは総統庁周りに詳しい人を知ってたりしない?」

レイル「へぇ、穀潰しに何を期待してるわけで?」

リュアン「ちょっと調子が戻ってきましたね」

レイル「……ま、良くも悪くも馬鹿な弟と感動の再会を果たしちゃったかんね。気ィ引き締めにゃいかんってとこよね」

クロシュ「わあ……! お買い物、がんばる……?」

レイル「あ、そうだった……買い物に来てるんだった……。えっと、何を買えば良かったんだっけ……」

 ◆
855 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/13(土) 23:57:39.47 ID:fue5PK9x0
―薬局

 頭痛薬「」
 胃薬「」
 整腸薬「」
 睡眠導入薬「」
 風邪薬「」
 回復ドリンク「」
 超回復ドリンク
 魔力ドリンク「」
 超魔力ドリンク「」
 集中ドリンク「」
 超集中ドリンク「」
 強壮ドリンク「」
 超強壮ドリンク「」

クロシュ「」キョロキョロ

ルルナ「流石はリーリアの薬局……品揃えが豊富だね」

クロシュ「……おいしいの?」

ルルナ「えっ? お、おいしくはないと思う……」

薬売り「集中薬や強壮薬は味も美味しいものとなっておりますので、お気軽にグビッといけますよ」ニコニコ

ルルナ「ええっ!? あれって大人以外は飲んじゃいけないんじゃ……!?」

薬売り「超が付く商品でなければ、お子様でも安心してお飲みいただけます」ニコニコ

ルルナ「へ、へぇ〜。じゃあ試しに一本買ってみようかな……」

クロシュ「わたし……スライムだけど、飲める……?」

薬売り「あら、スライム!? 見事な擬態ですねぇ……。スライムさんの場合、分解能力が高すぎて薬効が発揮されないことがある……というか十中八九効果が出ないと思います。でも美味しさは感じられますよ! 超が付く商品もグビグビいけますねえ!」ニコニコ

クロシュ「わあ……!」


クリュナー「……例えスライムでも、子供に超薬を販売する行為は禁止されています。加護が必要ですか?」ヌッ

薬売り「アエッそうでしたっけ!? ホホ、それは失礼致しました……」ニコニコ


ルルナ「む、夢魔……!?」

クロシュ「?」

クリュナー「いいえ。私はクリュナー、エルダーサキュバスです。あなた方は……先日リリア様をお訪ねなさったお客様御一行の方ですね」

クロシュ「……??」

クリュナー「……立ち話も何ですから、そこの休憩スペースでお茶でも飲みましょうか」スッ

 *
856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/13(土) 23:59:27.12 ID:fue5PK9x0
ルルナ「さ、さっきはすみません。夢魔なんかと間違えてしまって」

クリュナー「構いません。夢魔とサキュバスは近縁の種ですから、よく間違えられるんです」

クロシュ「そうなんだ……」

クリュナー「あなた方は、どうして薬局に? どこか具合が悪いのですか?」

ルルナ「あ、いいえ。目に入ったので、入ってみただけです」

クロシュ「うん」

クリュナー「そうなのですね……。健康であれば、良かったです」

ルルナ「クリュナーさんは、どうして薬局に……?」

クリュナー「私は……これです」スッ

 超回復ドリンク*2「」ポポン!
 超魔力ドリンク*2「」ポポン!
 超集中ドリンク*4「」ポポポポン!

クロシュ「!?」モニャ!?

ルルナ「うわあ!? そ、そんなに飲むんですか……!?」

クリュナー「お仕事のお供に丁度良いのです。味も良いし、気合も入ります」

ルルナ「ひゃあ〜……。お仕事、怖い……」

クリュナー「あなた方はまだ未成年なので……こちらを差し上げましょう」スッ

 回復ドリンク「」ポン
 集中ドリンク「」ポン

ルルナ「えっ、いいんですか?」

クリュナー「旅人の方にこの美味しさを味わってもらうのも、真正リーリア民の務めです」

クロシュ「わあ……!」

ルルナ「ありがとうございます……! クロシュちゃん、どっち飲む……!?」

クロシュ「えと……ルルナちゃんは……?」

ルルナ「私は……どっちでもいいよ!」

クロシュ「じゃあ……わたし、この緑色の……!」

 回復ドリンク「」ポン!

ルルナ「じゃあ私は、こっちの銀色の……!」

 集中ドリンク「」ポン!

 カシュッ! シュワシュワシュワ…
  グイッ ゴクゴクゴク

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョニョ シュワシュワ

ルルナ「んぐ、んぐ……んっ!!!!」カッ!!

スライムクロシュ「!?」モニャ!?

ルルナ「……私……今、ものすごく冴えてる感じがする……! 今なら自分の夢も他人の夢も自由自在に操れそう……!」

クリュナー「そう。それが集中ドリンクの効果。味が美味しいだけでなく、意識が研ぎ澄まされて仕事の能率がアップするの。素敵な飲み物でしょう?」

ルルナ「はい……! これすごいです……! おお……今なら、森羅万象に潜む本当の心を解き明かせそうな気がしてきた……!!」

クリュナー「……ちょ、ちょっと効きすぎていますね……。ルルナさんはあまり飲みすぎない方が良いかもしれません……」

スライムクロシュ「〜〜…」モニャニャ


お話できる
↓1〜2
1.クリュナーについて
2.超薬について
3.夢について
0.自由安価(できないことはできない)
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/14(日) 00:01:27.89 ID:MOgGpTI3o
3
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/14(日) 00:03:36.69 ID:vR22FGnCO
2
859 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 01:03:04.29 ID:ypAzjCrU0
クロシュ「このお薬……他の国じゃ、見ないかも……」

クリュナー「これらの薬……通称超薬は、ここ最近取り扱いが始まった新商品群なのです。しかし先程ルルナさんが体感した通り、抜群の効き目と美味しさがあるので、登場直後から労働者たちから熱い人気を獲得しています」

ルルナ「薬なのにグビグビ飲んじゃって良いんですか?」

クリュナー「一日十本までという制限はありますが、十本までならグビグビ飲んでも大丈夫です」

クロシュ「ここ最近……。えと……もしかして、作ってる人……他の薬と、ちがう……?」

クリュナー「よく気が付きましたね。超薬シリーズの製薬責任者は、ある一人の新人なんですよ」

クロシュ「……も、もしかして……金髪の……ちっちゃい、エルフ……?」

クリュナー「……おや。ノーランドをご存知で?」

クロシュ(!)モニャッ!

クロシュ「の……ノーランドって、いうの……?」

クリュナー「はい。新人でありながら、天才的な手腕を発揮する新進気鋭の製薬開発者です。他にも様々な分野で活躍しているんですよ」

クロシュ(!!)モニャニャ!

クロシュ「………か……カリス・ノーランド……じゃない……?」

クリュナー「………違います」

クロシュ「!」

クリュナー「その出自がどんなものであれ……彼女はもう既に、私たち真正リーリアの仲間です。邪悪な指名手配犯と混同しないでください」

クロシュ「ご、ごめんなさい……」

クロシュ(ノーランド……。クリュナーさんに、仲間って思われてるみたい……)

クロシュ(わるい人じゃ、ないのかな……?)

クロシュ(ドリンク……おいしかった……)

 ☆ノーランドの情報を少し得ました

 *
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 01:03:34.90 ID:ypAzjCrU0
ルルナ「……クリュナーさんは、夢の魔法にも精通してらっしゃるんですよね」

クリュナー「まあ……エルダーサキュバスとして、嗜み程度にですが」

ルルナ「クリュナーさんから見て……この国は、正しいですか?」

クリュナー「もちろん。ここ以上に正しい国など他にありません」

ルルナ「そ、そうですよね。すみません、変なことを聞いてしまって……」

クリュナー「……奥底に沈殿した、負の情念が気になりますか?」

ルルナ「! ええと……はい」

クリュナー「あなたは発展途上の夢魔なのですから、それが気になるのはおかしいことではありません。ご安心ください」

ルルナ「は、はあ……」

クリュナー「沈殿した感情がやがてどうなるか、わかりますか?」

ルルナ「えっと……そのまま、残り続けるんじゃ……?」

クリュナー「いいえ。沈んだ感情は、長き時を経て少しづつ風化していき……最後には、僅かな晶砂だけを残して消え去るのです。晶砂と化した感情が当人に悪影響を及ぼすことはありません」

ルルナ「!」

クリュナー「老人の心の中に、静かに降り積もった晶砂の塚を見たことはありますか? それは、かつて強い感情だったモノの果てなのです」

ルルナ「……」

クリュナー「傷付いた人々の心も……永き年月を越えて、いつか癒える時が来ます……。それまでは……リリア様が創り上げた、加護というゆりかごが必要なのです……。癒える前に現実と直面し、壊れてしまえば………壊れた心は、二度と戻らないのです……」

ルルナ「……はい」

クリュナー「どうか、お見守りください……。クロシュ様も……わかっていただけますよね」

クロシュ「うん……」


クロシュ(……加護がなくなったら……ひどいことになるの、わたしにも、わかる……)

クロシュ(今は……加護が、いる……)

クロシュ(………でも……)

クロシュ(デロデロの方が、いい……って、クロシュヴィアちゃんなら、おもう……気がする……)

 ☆夢の話をしました

 ◆
861 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 01:04:03.74 ID:ypAzjCrU0
というわけで本日はここまで。次回もよろしくお願いします
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/14(日) 09:00:34.03 ID:ROD7iBo2o
おつ
ザイル氏は一人になっても未だに諦めてなさげか…
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/14(日) 10:31:37.53 ID:dVp2nTkhO
乙です
(本当は>>840の夢魔法を間違って夢魔と書いてしまっていたのを今回の更新で気付いた。クリュナーさんごめんなさい)
864 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 20:31:45.73 ID:ypAzjCrU0
ザイル氏は他のシノホシ構成員よりも落ち着いて見えますが、実のところその秘めたる怒り・憎しみ・復讐心は誰よりも大きかったと考えられています。そしてその感情は、未だ衰えることなく燃え盛っているようです。彼の運命がこの先どこへ向かうのか、今はまだ誰にも予測できません

夢魔法を最も使う種族は実際夢魔であり、そしてサキュバスと夢魔はものすごく近縁な種族なので、特に支障はなかったかもしれません。クリュナー氏自身も全く気にしていないようなので、特に問題はなかったかと思われます。なおルルナさんは夢魔なんかと間違えてしまったことを恥じているようです(ルルナ氏は大の夢魔嫌いです)
865 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 20:32:29.77 ID:ypAzjCrU0
―午後
 宿泊所

クロシュ「カリスもどき……ノーランドって、言うんだって……」

フメイ「ノーランド……カリスの名字、まんま」

クロシュ「でも……真正リーリアの、仲間なんだって……」

妖精「真正リーリアの仲間……? 周囲を欺いて取り入ってるのかな」

聖女「カリスさん本人でないのなら、本当に善良な仲間なのかもしれないですよ」

フメイ「悪くないカリスなんているの?」

リュアン「カリス・ノーランド本人じゃないなら……可能性はあるんじゃないかなあ」

フメイ「ふうん……。じゃあ、焼かない方が良い?」

聖女「そうですね……。悪いことをしていなかったら、焼いてはいけません」

フメイ「でも、カリスモドキならこれから悪いことするかも」

聖女「……それでも。悪いことをする可能性がある、という理由で裁いてはいけないのです。フメイさんも、カリスに造られたから悪いことをする可能性がある、などという理由で焼かれたら困りますよね?」

フメイ「あそっか……。あれ、じゃあそいつ……フメイたちと、おんなじ……?」

妖精「カリスに造られたって意味じゃ同じだね」

フメイ「……」

クロシュ「……直接……聞いて、みる……?」

フメイ「クロシュ」

クロシュ「ノーランドさん……リリアちゃんのおうちに……いるんだって……」

妖精「……そうだね。コソコソ嗅ぎ回るより、堂々と訪問して真意を聞くのが一番良いかも」

聖女「そうですね。私もそれが良いと思います」

リュアン「リリアちゃんとの関係は良いですもんね、私たち」

フメイ「……うん。じゃあ……聞きにいこ」

クロシュ「ん!」

 ◇
866 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 20:33:05.35 ID:ypAzjCrU0
―総統庁公邸

 呼び鈴「」リーンリーン

扉の向こう「……どちら様ですか?」


クロシュ「!」

フメイ(……!! カリスの……声……!!)

妖精(緊張感が走る……。でも、行くしかない……!)


妖精「緑の国から来た妖精一行だよ。リリアさんに会いに来たんだけど――」

扉の向こう「お引き取りください。リリアさまはご多忙の身です。あなた方余所者が気軽に会って良い存在では――」

扉の向こう「えっ、妖精さんたちが来たの!?」ガタッ

扉の向こう「り、リリアさま! いけません、素性の知れない怪しい奴らです!」

扉の向こう「クロシュちゃんたちは素性の知れてる怪しくない人たちだよ。大丈夫、入れてあげて」

扉の向こう「うぅ〜……」


妖精(こ、これは……)

聖女(ちょっと想像と違います……!)


 ガチャッ

ふくれっ面のノーランド「……お入りください。余所者御一行さま」

リリア「また来てくれたんだ。入って入って、今日も午後からお休みだったから丁度良かった……!」

 ◇
867 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 20:34:09.47 ID:ypAzjCrU0
―総統庁公邸 リビング

リリア「え、ノーラのことを聞きに来たの?」

妖精「うん。少し気になることがあって……」

リリア「……もしかして……カリス・ノーランドに関係すること……?」

妖精「……まあ、その、そう。私たち、カリスとはいろいろ因縁があって……」

リリア「そうだったんだ……。でもノーラは、カリスとは何の関係もないよ。ね、ノーラ?」

ノーランド「はい。私はカリスとは何の関係もありません」

リリア「ほら。本人もこう言ってる」

妖精「え、ええ……」

クロシュ「そうなの?」

ノーランド「はい。私はリリアさまの忠実なるしもべ、ノーラです。他の誰でもありません」

クロシュ「そうなんだ」

フメイ「ふうん。じゃあいっか」


妖精(いやいやいや! ここまでそっくりな上にノーランドなんて名前を持ってて関係ないわけがない!)

聖女(でも……本人がこう言っている以上、どうしようもないかもしれません……)

リュアン(証拠とかも、ないですもんね……)


ノーランド「話が終わりならお引き取りください。あ、こういう時はぶぶ漬けを出すんだったっけ」

リリア「ぶぶ漬けって?」

ノーランド「ご飯にお茶をかけた食べ物です。主にオノゴロで食べられていて、正式にはお茶漬けと言うそうです」

リリア「へえ〜、そうなんだ。ノーラって物知りだよね」

ノーランド「えへへ……」

リリア「でもせっかく来てくれたんだから、もうちょっと楽しくしよう? クロシュちゃんたち、すごく良い子なんだよ」

ノーランド「う……はい……」


クロシュ「……」

どうしよう
↓1〜2選択
1.ぶぶ漬けを所望する
2.ドリンクおいしかったと伝える
3.内なる衝動に身を任せる
0.自由安価(できないことはできない)
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/14(日) 20:37:48.07 ID:TA7t76jOO
1
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/14(日) 20:49:32.13 ID:MOgGpTI3o
0美味しいドリンクの感想を述べつつ、仲良しデロデロをノーラにやってみる
870 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 21:36:08.40 ID:ypAzjCrU0
クロシュ「ぶぶ漬け……おいしいの?」

ノーランド「えっ? まあ……普通じゃないですか?」

フメイ「ぶぶ漬け、食べてみたい」

ノーランド「………仕方ないですね」スクッ

 *

 ぶぶ漬け「」ポン!

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ
スライムフメイ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

妖精「ふうん……けっこういけるかも……」モグモグ

リュアン「サーモンのフレークに、細かく刻まれた海苔やお煎餅の欠片も入っていて……もちもちな食感と濃厚な旨味がすごいです……! これが、ぶぶ漬け……!!」モグモグ

聖女「美味しいですね……。ノーランドさん、天才的な製薬開発者だとお聞きしておりましたが、料理の腕もすごい……!」モグモグ

ノーランド「……大げさですね。レシピ通りにやれば誰でも作れるでしょ、こんなの」


ノーランド(……あの赤黒いスライムは、確かバーニングスライムを主とした実験体……創造主の数少ない傑作の一つ……。なぜこの国へ……? まさかブラッドと同じく、カリス・ノーランドの遺物を狙って来た……?)

スライムフメイ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ
スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

ノーランド(……そして、あの黒いスライムは……? なんとなく、あれも実験体の一つだってことはわかるけれど……記憶情報にそれらしい個体がいない……。情報漏れか、あるいは駄……記憶に残す必要なしと判断された個体……?)

ノーランド(警戒しておく必要はあるけれど、ひとまずブラッドほどの危険性はなさそう)


スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ

 空になった容器「」カラン

聖女「ごちそうさまでした、とのことです」

ノーランド「――!? あなたは、スライム語がわかるのですか……?」

聖女「ふふふ、まあそれなりにがんばって覚えたので」

ノーランド(スライム語がわかる人間なんて異常すぎる……!! まさかこの修道女も実験体……!? でも全然実験体って感じがしない……!! どういうこと……!?)

スライムクロシュ「〜〜〜!」モニョモニョ

聖女「ノーラさんの作ったドリンク、おいしかった――だそうです。ふふ、私も飲んでみたいです」

ノーランド「そ、そうですか。スライム向けではないのですが、参考にしましょう……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

聖女「友好の記念にデロデロしたいとのことですが、構いませんか?」

ノーランド「えっ!? な、何ですか?」

リリア「わあ……! ノーラ、見聞を広める良い機会だよ」

ノーランド「そ、そうなのですか……? リリアさまが、そう仰るなら……」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ

 モニョモニョ…モニョモニョモニョ…
  デロデロデロ…

ノーランド「わ、わ……!?」デロデロ


↓1コンマ
01-05 大変なことになる
06-35 まずいことになる
36-95 なんとかなる
96-00 うまくいく
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/14(日) 21:44:40.97 ID:E+xA1m4t0
あ
872 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 23:17:05.64 ID:ypAzjCrU0
 デロデロデロデロ…

ノーランド「……」

ノーランド(……けっこう、悪くないかも……。………ん?)

 ヒンヤリ…

ノーランド(この……冷気………は………)


クロシュ?『……カリス』

ノーランド『……!?』

クロシュ?『………どうして……みんなのこと……だいじに、してくれなかったの……』

ノーランド『……え……』

クロシュ?『………どうして……アイスに……アイスって名前……つけたの……』

ノーランド『違う……! 私は……カリスじゃない……!!』

クロシュ?『……しってる……』

ノーランド『……』

クロシュ?『……おまえ……カリスじゃ、ない……』

ノーランド『……じゃあ、どうして……』

クロシュ?『……にてたから。カリスに……』

ノーランド『……』

クロシュ?『……ごめん』

ノーランド『……カリスは……あなたに、何をしたの』

クロシュ?『………なにも……してくれなかった……』

ノーランド『……』

クロシュ?『……べつに……もう、いい……』

ノーランド『……』

クロシュ?『おまえ……この国のこと……リリアのこと……すきなの……?』

ノーランド『……うん』

クロシュ?『じゃあ……カリスみたいに……ひどいこと、しない……?』

ノーランド『しない。リリアさまが悲しむことは、絶対しない』

クロシュ?『………じゃあ、いい』

ノーランド『……』

クロシュ?『ばかクロシュたちに……そう言えば、いい』

ノーランド『えっ……?』

クロシュ?『ばいばい、ノーラ。カリスには……絶対、ならないで』

ノーランド『……うん。絶対、ならない。ばいばい……アイス……』

 *
873 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 23:17:35.70 ID:ypAzjCrU0
 デロデロデロデロ…
  モニョニョッ!!

スライムクロシュ「〜〜!?」モニャニャッ!?

ノーランド「……」スクッ

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「ご、ごめんなさい。ちょっと……眠く、なっちゃって……」モニャニャ

ノーランド「……いいえ。有意義な時間を過ごせました」

リリア「ノーラ……?」

ノーランド「……先ほどの……カリスと無関係という発言……撤回致します」

妖精「えっ!?」
リリア「ええっ!?」

ノーランド「私は……カリス・ノーランドに造られたホムンクルス。その目的は、全世界への報復です」

リリア「!!!?」

ノーランド「でも、今は違います。今の私の目的は……リリアさまにお仕えして、この国の為に尽くすこと……」

リリア「ノーラ……」

ノーランド「……今まで、身分を偽っていて……申し訳ありませんでした、リリアさま……」

リリア「……ううん。いいよ。何かワケありなのはわかってたけど……ノーラが良い子なのも、わかってたから」

ノーランド「リリアさま……!」


妖精「……信じて良いの? あなたが、もう危険じゃない真正リーリアの民だって」

ノーランド「……証明する手段はありません。ですがもし私がリリアさまの信頼を裏切るようなことがあったら、この喉首を自ら掻き切って見せましょう」

リリア「えっ……や、やめて! 信頼なんかいくらでも裏切って良いから、そんなことしないで!!」

ノーランド「ご、ごめんなさい。それくらい、強い意思でお仕え申し上げる――ということを言いたかったんです」


クロシュ(……信じて、いいとおもう)

妖精(クロシュ)

クロシュ(アイスちゃんが……ノーラちゃんは……カリスじゃ、ないって……)

妖精(アイスが……)

フメイ(フメイも、そう思う)

妖精(フメイ)

フメイ(ノーラ、カリスじゃない)

妖精(……そうだね。あなたたちがそう言うなら……信じるよ)
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 23:21:03.37 ID:ypAzjCrU0
ノーランド「……ところで、加護を世界全土に広げるのは��ひどいこと�≠ノ含みませんよね?」

妖精「えっ!!?!?!?」

リリア「えっ、それどういうこと?」

ノーランド「……本当は、サプライズプレゼントとしたかったのですが……お話します。今私の本体が捜索している、カリス・ノーランドの遺物のことです」

リリア「うん」

ノーランド「星脈を伝って流れるリリアさまの加護を増幅し、世界全土に広げられる可能性があるカリスの発明品があります。この星脈とステライトの豊富な土地は、その実験に最適な場所だったようです」

リリア「そうなの!?」

ノーランド「はい。もし見つけることができれば、リリアさまの理想をより速く、強く、大きく広めることが可能になるはずです」

リリア「わあ……!!」

妖精「ま、待った待った待った!! 加護を世界全土に広げるって――」

リリア「私、どうにかして世界の全てを救えないかなって、ずっと考えてたの。でも今の私の力じゃ、どう頑張ってもこの北部地方くらいが精一杯だった……。もう、早く言ってくれたら協力してみんなで探せたのに……!」

ノーランド「申し訳ありません。あるかどうか、確証がないので……。徒労に終わってしまうかもしれませんし……」

リリア「復興も落ち着いてきたし、余力は十分にあるよ。一緒に探そう……!」

ノーランド「リリアさま……!」


妖精「なんてことだ……」

リュアン「た、大変なことになってしまいました……!」

聖女「でも、ノーラさんもリリアさんも楽しそうです!」

フメイ「まあいいんじゃないの? 加護があれば、悪いやついなくなるし」

妖精「いやいやいや、この国だけならまだ理解できたけど世界全土となると話が違ってくる!」

リリア「ふふ……じゃあ、妖精さんたちとはやっぱりライバルだね」

妖精「うぐぐ……!」

リリア「でも私はズルいから、目的の為に手段を選ばない。本気で邪魔をするなら――みんな、加護に守られてもらおうかな……!!」ズオッ!!

妖精「う、うわああああ!!」

 モニョニョポン!!

蒼星クロシュ「〜〜!」モニョニョ!!

 広がる蒼き星の波動「」ギュオオオオ――

リリア「!?」


フメイ「わ……!?」

リュアン「この光は……!?」

聖女「クロシュさんから湧き出る、蒼い光が……私たちを、守っています……!」

妖精「これは……蒼き星の杖と、同じ力……!?」

蒼星クロシュ「……」


リリア「クロシュちゃんも、リリと同じだったんだ……! なんだろう……加護が効かないなんて初めてなのに、わくわくしてきちゃった……!!」

蒼星クロシュ「リリアちゃん……」

リリア「どちらが先に遺物を見つけるか、正々堂々勝負だね」

蒼星クロシュ「――ん!」

リリア「私とクロシュちゃんのどっちが正しいか――今度こそ、はっきりさせよう!」

 ☆ノーランドの正体が詳らかになりました

 ☆ノーランドから一定の敬意を払われるようになりました

 ☆努力目標が追加されました
 ・カリスの遺物を見つける

 ◆
875 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 23:52:05.85 ID:ypAzjCrU0
―真正リーリア首都 滞在7日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:竜角の大槍    盾:ラティアの大盾  飾:
武:         防:ぬののふく    飾:くすんだ不死鳥の羽根

◇フメイ  [バーニングハート]
武:         盾:         飾:
武:         防:火鼠の衣     飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:
武:         防:木綿のドレス   飾:

◇リュアン [お嬢様]
武:黒曜鋼のナイフ  盾:         飾:守りのペンダント
武:         防:旅人のドレス   飾:

◇聖女   [運命変転修道女]
武:木の杖      盾:         飾:
武:         防:ロイエの修道服  飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽の欠片*2    大きな巻き貝      冒険者証(ランク1)
運命賽*6       サボテンドラゴンの花  メルルの帽子
会心賽*2       魔導機関銃       暗黒優待券
反魂丹*1                   クロシュヴィア伝説
ステライト鉱石                 避難所のドアノブ
ヒヒイロカネ                  星の粉
炎スライムの秘伝書               オリシン王家の栞
運命変転の魔導書                竜角の短剣
古ドワーフ鍛冶指南書
身代わりのお守り*1
星屑*1
日属性基礎
明石流剣術指南書

◯現在の目標
・クロシュヴィアの行方を追う

◯個人目標
・世界樹の石炭 [6/8]
・武装製作経験 [6/6]
・僧侶を連れて帰る(聖女)

◯経験値
・クロシュ 近接[05/12] 魔法[03/12] 防御[03/09]
・フメイ  近接[03/06] 魔法[16/16] 防御[06/09]
・リュアン 近接[02/06] 魔法[07/09] 防御[02/06] 日[5/8]
・聖女   近接[03/04] 魔法[06/09] 防御[02/06] ?[2/?]
……………………………………………………………………………………
□真正リーリア首都
市街:宿泊所、配給所、広場、市場、食事処、茶屋、薬局、治療院、
   図書館、博物館、総統庁、他
郊外:畑、果樹園、牧場、湿原、他
……………………………………………………………………………………
□会える人
同行者:メアリー、ルルナ、アルバ
現地人:ゲラート、アルツ、リリア、クリュナー、ノーランド
滞在者:レイル、ワン、エレノア、ザイル
876 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/14(日) 23:53:14.14 ID:ypAzjCrU0
―朝
 宿泊所

 チュンチュン

大魔女ホーク「大変なことになってしまったようね……。カリスモドキがカリスじゃなかったのは吉報だけれど……」

妖精「うん……。のんきに観光してる場合じゃなくなった……」

大魔女ホーク「しかしカリスの遺物争奪戦となると、カリスから記憶を与えられているであろうノーランドがいるリリア陣営の方が圧倒的に有利よ。この戦い、非常にまずいわ」

妖精「なんか探し物を見つける魔法とかないの?」

大魔女ホーク「その加護を広げる装置とやらが具体的にどんな物体なのかわからないと、占うこともできないわ。足で探すしかない」

妖精「まあそうだよね……。クローディアも鳥の目でがんばって探すの手伝ってよ」

大魔女ホーク「もちろんよ。世界全土の意思喪失なんてデロデロ化同様一切許容できないわ」


クロシュ「……」ニコニコ

フメイ「クロシュ、嬉しいの?」

クロシュ「あ、うん。えと……ノーラちゃん、カリスじゃなくて……良い子、だった……!」

フメイ「ん、そうかも。ノーラ、面白いやつだった」

聖女「ふふ。世界の危機の前にノーラさんの人となりの良さを喜ぶなんて、クロシュさんらしいです」

リュアン「危機なのは変わりないですけど、クロシュちゃんを見てるとなんとかなる気がしてきます」

妖精「なんも考えてないだけだと思うけど。まあそれがクロシュの良いところでもあるよね」


◯現在の努力目標
・カリス?の正体を探る(達成!)
・真正リーリア見聞を広める(達成!)
・大きなデロデロの正体を探る(3/5)
・カリスの遺物を見つける

真正リーリア首都滞在7日目

↓1コンマ 本日のランダムイベント
01-40 何もなし
41-95 応援到着
96-00 血スライム

↓2コンマ リリア陣営の遺物探索
01-10 +6(6/24)
11-35 +4(4/24)
36-65 +3(3/24)
66-90 +2(2/24)
91-00 +0(0/24)

↓1〜3 自由安価 何をする?
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/14(日) 23:59:45.87 ID:ROD7iBo2o
きっかけを掴むためにもとにかく手当たり次第に湿原探索
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/15(月) 00:01:47.94 ID:YLWDQd5Z0
まだ行っていない広場を探索
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/15(月) 00:02:18.19 ID:oR5noLFyo
ザイルレイルの過去を夢を通して盗み見
880 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/15(月) 00:18:14.34 ID:2HW45bmm0
というわけで本日はここまで。次回は応援到着編、湿原探索編、広場探索編、ザイルレイル姉弟の過去をこっそり目撃編です。リリア陣営の遺物探索は捗りませんでした

リリアちゃんのおうちに突撃し、ノーランドの真意を問い詰めるクロシュ一行。当初はしらを切るノーランドであったが、クロシュのデロデロ抱擁と内より溢れ出たアイスの感情によってその心は変化を見せる。
かくして真意を語ったノーランドは、晴れやかな顔で加護拡大を成し遂げるカリス遺物の探索を宣言するのであった。

果たして加護を拡大させる遺物など、本当に実在するのか。実在したとして、正しく機能するのか。
地獄で嗤う狂い科学者の悪意は底知れず――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いします
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/15(月) 02:47:01.88 ID:W8y6kDFpO
真正リーリアにたどり着くまでよく報復モードにならなかったねノーランド
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/15(月) 16:57:25.33 ID:AoLkzMtCo
おつ
ブラッドに話を伝えられたら遺物捜索で大きくリード出来そうだな、出会えるように祈ろう
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/15(月) 20:35:58.79 ID:7qhsYbgFO
乙
星属性のスライムが洗脳の力を持つっていうのはイスファハーン編でも語られてたことだよね
884 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/20(土) 14:11:07.72 ID:U0sHgrgX0
急用が入ってしまったため、本日および明日は更新できなくなりました
来週の土日はたぶん更新できると思います。よろしくお願いします


ノーランド氏がどのような経路を辿って真正リーリアに着いたのかは今のところ判明していませんが、恒常性は通常の人間などよりも高めに造られているようです。また、ある運命では10年間の稼働を経ても自我を完全に失うことはなかったそうです(異なる運命を生きている時点で同一人物とは言えないという指摘もあります)

ブラッドちゃんに会うことができれば、遺物探しについて大きく前進できる可能性があります。事情が事情なので悪いスライムであるブラッドさんもちゃんと協力してくれると思いますが、それはそれとして悪いスライムなので十分に注意するのが良いかもしれません
なお今回リリア陣営の遺物探索は全く進まなかったので、幸先は良いと言えるかもしれません

イスファハーン編では、スピリチュアルジェルこと白銀スライムさんが世界洗脳計画に利用されようとしていたことはクロシュ氏の記憶にも残っています。今回の真正リーリア編における加護がそれと同じものかどうかは今のところはっきりしていませんが、それはもしかしたら参考になる情報かもしれません
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/21(日) 13:45:22.64 ID:aihFcKgxo
了解
886 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/27(土) 21:17:50.92 ID:EzI5RnFa0
―リーリア湿原

 広大な湿地帯「」

リュアン「……まさか、この広大な湿原を手当たり次第に探すんですか!?」

聖女「何日……いえ、何年もかかりそうです。私たちだけでは……」

妖精「うん……だから、何か手がかりやきっかけを探そう。幸い私たちには、クロシュとフメイっていうカリスの手がかりそのものとも言える存在が二人もいるし」

クロシュ「そうなの?」

フメイ「フメイ、この辺りのこと何も知らないけど」

妖精「まあ、ほら……カリスがアジトを構えそうな場所とか、やり口とか……。フメイ、この前もカリスの考えを予想してたじゃない」

フメイ「えー……」

クロシュ「フメイちゃん……がんばろ!」

フメイ「んー……」


「話は聞いているわ。私にも手伝わせて」スタスタ


クロシュ「!!」モニョニョ

聖女「その声は――」

妖精「ええっ!? どうしてここに――」


ミスティ「久しぶりね」スタッ


クロシュ「ミスティさん!」

リュアン「お久しぶりです……! でも、本当にどうしてここに……!? 緑の国にいたんじゃ……!?」

ミスティ「戦線が少し落ち着いてきたから手助けに来たの。旅慣れていてフットワークが軽くてあなたたちに面識もある私が適任だってことで」

妖精「! そうなんだ……それなら、良かった」

ミスティ「……それで、今あなたたちはカリス・ノーランドの遺物を探しているのよね? この真正リーリア国による世界洗脳を阻止する為に」

妖精「うん。誰から聞いたの? 大魔女?」

ミスティ「ええ、大魔女。さっき空で大魔女のアローホークに会っていろいろ聞いたわ。カリスのせいでまた大変なことになっているとね」

クロシュ「う、うん」

ミスティ「なら私が手をこまねいている理由はないでしょ? だから私も手伝うわ」

クロシュ「わあ……!」

 ☆ミスティが一時的に仲間になります
  (真正リーリア編が終わるまで)

↓1コンマ 湿原探索
01-10 ヘルザリガニだ!
11-35 +2(2/24)
36-65 +3(3/24)
66-90 +4(4/24)
91-00 +6(6/24)+血スライム
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/27(土) 21:18:40.47 ID:my3LcL2G0
あ
888 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/27(土) 22:50:18.97 ID:EzI5RnFa0
妖精「……ん? 空で?」

ミスティ「ええ。この子に送ってもらったの」


輸送風船スライム「〜〜」モニョモニョ


クロシュ「わあ……!」

フメイ「風船スライムの……気球!」

妖精「そういうことか! それで、途中で大魔女に会って話を聞いたんだ」

ミスティ「快適な空の旅だったわ」


輸送風船スライム『探し物、手伝おっか?』モニョモニョ

クロシュ『わ、いいの?』モニョニョ

輸送風船スライム『いいよぉ。ミスティちゃんが国に帰るまでやることないし』モニョモニョ

フメイ「お〜」

聖女「心強い味方が一気に二人も増えましたね!」

 ☆それからみんなで湿原探索を進めました
  探索進捗が(3/24)になりました

 ◇
889 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/27(土) 22:50:51.78 ID:EzI5RnFa0
―夕方
 真正リーリア 広場

 噴水「」シャワシャワ

聖女「広場です」

妖精「少し休んでいこうか……。今日は一日中湿原を探索して疲れたし」

リュアン「ですね……」


 噴水「」シャワシャワ
湿原スライムたち「〜〜」モニョモニョ


クロシュ「わあ……!」

フメイ「スライムたち、噴水で水浴びしてる!」

ミスティ「緑の国では……妖精の結界が間に合ったスライムたちは無事だけど、それでもほとんどスライムが溶けて消えてしまったわ……。でも、この国は全員無事なのね」

妖精「そうみたい。この国の加護ってやつが関係していると思うんだけど、それがどういう作用でデロデロを防いでるのかはまだわかってないんだ」

ミスティ「加護……。私はまだこの国に来て日が浅いからよくわからないのだけれど、良いものなの?」

妖精「うーん……単純に良いとか悪いとかって断じるのは難しい。でもとりあえず今のところは、この国に必要なものだと私たちは考えてる」

ミスティ「へえ、そうなの……。今夜いろいろ聞いても良いかしら? 加護のこととか、妖精たちがどうしてそう考えるに至ったか、とか。あなたたちのこれまでの旅路についても聞いてみたいことがたくさんあるし」

妖精「もちろん。私も今の緑の国について聞きたいことがたくさんあるから教えてね」

ミスティ「もちろんよ」


 ワイワイ キャッキャ モニョモニョ


スライムクロシュ『こんにちは……』モニョモニョ

湿原スライムA『わ〜、こんにちは〜』モニョモニョ

湿原スライムB『この辺じゃ、見ないスライム……』モニョニョ

スライムクロシュ『うん……。わたし……旅スライムの、クロシュ』

湿原スライムA『わ〜そうなんだ〜』

スライムクロシュ『えっと……デロデロのこと、知らない……?』

湿原スライムB『デロデロ?』

スライムクロシュ『うん。おおきい、デロデロ』

湿原スライムA『ん〜? あっ、それってもしかしてクロシュヴィアちゃんのこと?』

スライムクロシュ『んぇ!? クロシュヴィアちゃん、いるの……!?』

湿原スライムB『あ、ばか……! それ言っちゃだめって言われてたでしょ……!』

湿原スライムA『あっ……! だ、だめだった……』

スライムクロシュ『……』ジー

湿原スライムA『んわわ……や、焼きどんぐり……食べる……?』

 焼きどんぐり「」ポン!

スライムクロシュ『!』モニョニョ

湿原スライムB『……私も焼きどんぐりあげるから、聞かなかったことにしてくれる……?』

 焼きどんぐり『』ポン!

スライムクロシュ『……!』モニョニョニョ


↓1コンマ
01-30 聞かなかったことにして焼きどんぐりをもらう
31-60 焼きどんぐりを我慢して追求する
61-90 逆に焼きどんぐりをあげて懐柔する
91-00 ???
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/27(土) 22:51:02.12 ID:f0lcM8Sjo
あ
891 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/27(土) 23:01:42.11 ID:EzI5RnFa0
 モニョモニョ…モグモグ…

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョモグモグ

湿原スライムA『おかわりいる〜?』

スライムフメイ『ん。いる』モニョモニョ モグモグ

湿原スライムB『仲間が増えた……』


リュアン「クロシュちゃんたちが噴水のスライムさんたちとどんぐりを食べてます……!」

ミスティ「ふふ、相変わらずみたいね」

妖精「まあ……相変わらずかも……」

聖女「今夜はどんぐり料理にしましょうか」


スライムクロシュ(クロシュヴィアちゃんのこと……気になるけど……)

スライムクロシュ(これを食べたら……聞かなかったことにする、約束……)

スライムクロシュ(だから……しかたない……!)モグモグモグ

 ☆焼きどんぐりを食べて元気になりました
  明日の終わりまで余剰満腹度+1

 ◇
892 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/28(日) 01:23:40.04 ID:4OSp3fLL0
―夢
 北部地方の集落 あばら家

幼ザイル「えぐっひぐっ……」グスグス
 打撲や擦り傷の痕「」

少女レイル「お〜よしよし……痛かったね、痛かったね……。もう少し我慢するんだよ〜……」

 回復魔法「」ポワポワ
 治っていく怪我「」シュワシュワ

幼ザイル「……どうしてみんな……ぼくたちにひどいことするの……?」

少女レイル「……どうしてだろうねぇ……。おねえちゃんにもわかんないよ……」

幼ザイル「……」

少女レイル「でも大丈夫! ほら!」

 治った幼ザイルの怪我「」ポン!

少女レイル「ふふっ、スゴいでしょ? ザイルのことは、おねえちゃんが守ってあげる。怪我だって、こうやってすぐに治してあげるから」

幼ザイル「……」

少女レイル「……ね?」

幼ザイル「………うん」


クロシュ(…………)

クロシュ(これは……夢……?)

クロシュ(レイルさんと……ザイルさんの……おもいで……?)

 ◆
893 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/28(日) 01:24:25.74 ID:4OSp3fLL0
―あばら家

頭を抱える少年ザイル「……」

 ガラッ

少女レイル「ただいま〜」ヨタヨタ

少年ザイル「姉さん! 3日間もどこ行ってたんだよ!」ガタッ

少女レイル「あ〜、ちょっと珍しいカニがいたから追いかけてたら道に迷っちゃって」

少年ザイル「か、カニ!? オレがどれだけ心配したと……!」

少女レイル「あはは、ごめんて」

少年ザイル「……別に。オレももう、一人で生きられるからな」

少女レイル「お、言うねぇ〜。じゃあこれいらない?」

 丸パン「」ポン!
 どんぐり「」ポン!
 ゴボウの根っこ「」ポン!

少年ザイル「!? こ、こんなのどこで……」

少女レイル「カニ追いかけてる途中で親切な商人さんからもらったんよ。こんなに丸くてふっくらしたパン、ザイル食べたことないでしょ?」

少年ザイル「……!」ゴクッ

少女レイル「一人で生きられるならいらないってことで良き?」

少年ザイル「い……いるもんか! オレは一人で生きられんだ!! 姉さんなんかカニ探しでもなんでもしてどっか行っちまえ!!」バッ!

 玄関「」ガラッ バタン!

少女レイル「あっ……ちゃー、失敗したな……。あそこまで意地っ張りだったかぁ……」

 丸パン「」
 どんぐり「」
 ゴボウの根っこ「」

少女レイル「………はあ。まあいいか。腹が減ったら帰って来るでしょ……」

 ◆
894 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/28(日) 01:26:48.84 ID:4OSp3fLL0
―あばら家の庭

 木刀「」ブンッブンッ

少年ザイル「ふっ、ふっ……!」ブンッブンッ


少年ザイル(姉さんが数日の間帰らないことが増えた。毎回いい加減な理由を述べているが、真相は教えてくれない)

少年ザイル(………そして、最近オレが集落の連中に虐げられることもかなり減った……)

少年ザイル(姉さん……一体どこで何をしているんだ?)


 ドスンドスン


暴力魔族「おい、レイルはいるかぁ!?」ドスドス

少年ザイル(あいつは……誰よりも率先してオレをいたぶってきた、村長の息子……! ど、どうしてここに……!?)ブルッ

暴力魔族「おいザイル!! テメーに聞いてんだろうが!!」

少年ザイル「ッ!! い、いない……姉さんは、出かけている」

暴力魔族「チッ、あのアバズレがぁ……。帰って来たらこの俺様が早く来いっつってたって伝えとけ」

少年ザイル「は、早く来い……? どういう意味だ……?」

暴力魔族「あァン? そりゃ……んん? ほーん……お前もしかして……ククク、そうかそうか……」ニヤニヤ

少年ザイル「……?」

暴力魔族「そうかそうか、なら今回はお前も一緒に来い! ヘヘ、俺達の仲間に入れてやんよ」

少年ザイル「……???」


少年ザイル(正直、こいつらのことは反吐が出るほど嫌いだった。だが……もし集落の仲間として認めてもらえれば……)

少年ザイル(腐った残飯や虫食いどんぐりで食いつなぐ今の生活から脱却できるかもしれない……。姉さんが遠出して食料調達して来る必要もなくなるかもしれない……)

少年ザイル(そう思うと、断る理由はなかった)

 *
895 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/28(日) 01:27:16.12 ID:4OSp3fLL0
―夕方
 あばら家

少年ザイル「姉さん。アイツが早く来い、って」

少女レイル「えっ!? わざわざウチまで来たの!?」

少年ザイル「ああ」

少女レイル「……アイツ、他に何か言わなかった?」

少年ザイル「今回は、オレも来いって。そうすれば、仲間にしてやるって」

少女レイル「………あ〜、それ罠だよ。ほら、アイツって最悪のゴミクズでしょ。私たちをおびき出してボコボコにする計画よ、きっと」

少年ザイル「……そうなのか?」

少女レイル「そうそう。アイツらが待ち伏せてるだろうから、今夜はどこにも出ちゃだめよザイル」

少年ザイル「……」

 *

―深夜
 あばら家

 スタスタ… ガチャッ パタン…


寝たフリをする少年ザイル「……」

少年ザイル(姉さん……オレには外に出るなと言っておいて、自分だけ出ていった)

少年ザイル(みんな……オレに、何かを隠している……)

 木刀「」ガシッ

少年ザイル(後をつけよう……。隠密行動の鍛錬もしてきた……オレならできるはずだ……!)

 ガチャッ パタン

 ◇
896 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/28(日) 01:27:45.12 ID:4OSp3fLL0
―深夜
 北部地方集落 村長の家

 ドギャッ! ゴギョッ!! ボムギ!!

原型を留めていない暴力魔族「」グチャッ
原型を留めていない村長魔族「」グチャッ
原型を留めていない他の魔族「」グチャッ

 血まみれの折れた木刀「」


血まみれの少年ザイル「――、――……」ガクガク


少女レイル「ざ、ザイル……」

血まみれの少年ザイル「っ!! オレに……触るなぁッ!!!」バッ

少女レイル「きゃっ!!」ドガッ

血まみれの少年ザイル「どうして……なんでだ!!? 姉さんには力がある……オレと違って、才がある!! なのに……どうしてこんな奴らなんかに――」

少女レイル「……自分の意に沿わないからって……力に任せて、殺して奪えば……。こいつらと、同じになっちゃうじゃない……。私は……そんなの、嫌……」

血まみれの少年ザイル「だからって……!! こんなこと――」

少女レイル「……」

血まみれの少年ザイル「…………」


少年ザイル(オレが、弱いからだ)

少年ザイル(姉さんの力なら、一人で生きていくことだってできたはずなのに……。こんな惨めな思いをしてまで、この集落に残っているのは……)

少年ザイル(弱いオレを、守るためだったんだ)

 ◇
897 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/28(日) 01:28:46.26 ID:4OSp3fLL0
―あばら家

 ガラッ

少年ザイル「ただいま」スタスタ

少女レイル「ザイル!! 一体どこに行ってたの、3日も帰らずに――」

少年ザイル「土産だ」スッ

 大きな丸パン「」ポン
 大きな干し肉「」ポン
 豪華絢爛な宝飾品の数々「」キラキラ

少女レイル「こ、これ……一体どこから……!?」

少年ザイル「行商馬車を襲撃して奪って来た。安心しろ、人間の商人だ」

少女レイル「どこに安心する要素があるの!? ザイルまさか、商人の人たちも殺して――」

少年ザイル「ああ、殺しておいた」

少女レイル「……どうして……ザイル、どうして……」

少年ザイル「どうして……? 姉さんこそ……せっかくオレが強くなったのに、どうして喜ばないんだ……?」

少女レイル「………」

少年ザイル「……姉さん?」

少女レイル「…………」


少年ザイル(それから……オレと姉さんの間には、冷たい隔たりができた)

 ◆
898 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/28(日) 01:29:23.12 ID:4OSp3fLL0
本日はここまで。次回もよろしくお願いします
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/28(日) 08:44:52.09 ID:zj5hn7cYo
おつ
ミスティさん一時的でも合流やったぜ
焼きどんぐりで懐柔されちゃうクロシュ、可愛いけども!

ザイル過去が重い……
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/06/28(日) 11:33:28.23 ID:diajLez8o
致命的に思想が合わない
901 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/29(月) 00:06:16.62 ID:JcbKKSk70
ミスティさんは頼もしい味方です。様々な因縁のあるミスティ氏ですが、それらがどのように作用するかは今のところ未知数です
クロシュ氏は実際まだあかちゃんスライムなので、大義よりも目先の食欲を優先してしまうことがあります。こればかりはちょっとどうしようもないので、がんばるしかないとしか言いようがないかもしれません
そしてザイル氏とレイル氏の過去は、重いかもしれません。のんきにどんぐりを食べるスライムたちと比較すると、どうしても重くなりがちと言わざるを得ないかもしれません。その過去が今後どのような影響を及ぼすかは未知数と考えられます

ザイル氏とレイル氏は、考え方がものすごく異なります。どうしてこれほど違っているのかはわかりませんが、違うものは違うので仕方ありません。最初から力を持っていたレイル氏と、最初は力を持たなかったザイル氏では、スタートラインも違いました。それが成長の過程や環境の影響もあって考え方を形作っていき、このようになったのかもしれません。そして考え方の違いは争いのもとですが、考え方は違うのが普通なので、生きている以上争いという悲劇からは逃れられない――とメアリー王女は考えています
902 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2026/06/29(月) 00:07:00.66 ID:JcbKKSk70
―あばら家

 窓の外に降る雨「」ザァァァ

 桶に貯まる雨漏り「」ピチョン ピチョン

少女レイル「はあ……」

少女レイル「……育て方、間違っちゃったか……」

少女レイル「………どうすれば良かったんだろ……」


 玄関「」ガラッ


少年ザイル「……ただいま」

少女レイル「おかえ――り!?」


少年ザイルに背負われた白金髪の幼女「」グッタリ


少女レイル「ざ、ザイル……あんたってやつは……ついに、そこまで……」ワナワナ

少年ザイル「診てくれ」

少女レイル「え?」

少年ザイル「具合が悪い。病気かもしれない。姉さん、回復魔法が使えただろ」

少女レイル「う、うん」

 *

布団に寝かせられた白金髪の幼女「すう……すう……」zzz

少女レイル「……栄養失調だと思う。医者じゃないから、間違ってるかも」

少年ザイル「栄養失調?」

少女レイル「ご飯が足りてない。つまり以前の私たちと同じってこと」

少年ザイル「なるほど」

少女レイル「………で、どこから攫って来たの? この子」

少年ザイル「トナリ村だ。村長たちの同類しかいなかったから、皆殺しにして来た」

少女レイル「あんた……はぁ……。じゃあ、この子は?」

少年ザイル「トナリ村の牢に囚われていた。奴隷として売り飛ばす予定だったようだ」

少女レイル「ふうん……確かに、珍しい髪色と魔力だしかなりの高値が付きそうだね……」

少年ザイル「……」

少女レイル「………今回ばかりは、本気で心の底から見損なったよ、ザイル。まさか人身売買にまで手を出すなんて」

少年ザイル「……? 待て、どういう意味だ」

少女レイル「人攫い紛いの真似までし始めるつもりなら……あんたをここまで育てて来た者として、責任を取らなきゃならない。構えなさい、ザイル」ギラッ

少年ザイル「誤解だ! オレは、この子を売るつもりで連れてきたわけじゃない……!」

少女レイル「……え? じゃあどういうつもり?」

少年ザイル「………皆殺しにした以上、放っておくわけにもいかないだろう」

少女レイル「………」

少年ザイル「……なんだよ、おかしいか?」

少女レイル「別に。じゃあこれからは、あんたが責任を持ってこの子を養ってくってことね」

少年ザイル「え……? ああ……そうだ」

少女レイル「言っとくけど、人一人養うのって凄く大変なことだからね」

少年ザイル「わかってる。もう既に一人養ってるようなものだからな」

少女レイル「……」

 ◆
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