【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 Ⅳ

Tweet

346 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/26(土) 22:15:54.98 ID:Ig3tt2kBO
ーーセイントレア平原

サーシャ「──と、いうわけで星詠みの魔女への対策を立てよう!」

レム「お、おー!」

リーゼリット「訓練をするのはいいけど……あんなに高いところを飛び回る相手に、どうやって攻撃を当てるの?普通に狙っても避けられちゃうだろうし」

アインズ「飛空艇を何隻も落とす程の火力に、底の見えない魔力とあの機動力……正面から撃ち合っても、勝ち目は薄いだろうな」

レム「……詰んでません?」

アインズ「なに、今回は私たちが遭遇したときと、大きな違いがある」

レム「それは……?」

アインズ「飛空艇に乗っていない、ということだ」

レム「……?……どういうことです?」

アインズ「あのときは、結界を突破してセイントレアに辿り着く必要があった。大きな船に乗り、進める方向も限られていたのだ」

アインズ「目的も、星詠みの魔女を倒すことではなかった。攻撃を凌ぎながら、先へ進むしかなかったが……」

サーシャ「今度は、戦うために動けるってことだね」

アインズ「そうだ。地上で散開すれば、一隻にまとめて乗っている時より狙いを分散させられる。こちらから攻撃する機会も探せる」

リーゼリット「でも、向こうが速いのは変わらないよ?自由に動けても、当てられるかどうか……」

アインズ「そこで、私が上がる」

レム「竜になって、ですか?」

アインズ「ああ。地上だけで追い続けるより、空でも対応を迫った方が隙は生まれるだろう」

サーシャ「……それ、アインズに攻撃が集中しない?」

アインズ「その可能性は高い。ただ飛び上がってブレスを吐けばいいという話ではない……サーシャ。私の背に乗って、手を貸してくれないか?」

サーシャ「私が?」
347 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/26(土) 22:16:22.04 ID:Ig3tt2kBO
アインズ「私が回避に専念している間も、体勢が許せば弓で応戦できるだろう?私から見えにくい方向を見てもらえるのも助かる」

サーシャ「……なるほど。二人で分担するんだね。でも、リーゼじゃなくてどうして私なの?」

アインズ「リーゼには、地上で足場を確保して狙ってもらいたい。私の背では、旋回するたびに足場も射線も変わる。狙撃の精度を活かしにくいだろう」

リーゼリット「……確かに。狙いを定めたところで急に傾かれたら、撃つどころじゃないかも」

アインズ「空の私たちに気を取られたところを、リーゼが撃つ。その役まで背中に乗せてしまっては、狙いを分けた意味がないからな」

サーシャ「じゃあ、私たちはリーゼが狙える隙を作るんだね」

アインズ「ああ。ただし、無理に射ようとはするな。まずは落ちずに乗っていられるか、そこから確かめるぞ」

リーゼリット「……分かった。でも、私もアインズに乗せてもらいたかったなぁ」

アインズ「フッ……訓練が一段落したら、お前も乗せてやる。そう気を落とすな」

リーゼリット「ホント?約束ね!」

アインズ「ああ。その代わり、地上からの援護は頼んだぞ」

リーゼリット「ふふっ、任せて」

レム「それじゃあリーゼリットさん、私と模擬戦しませんか?」

リーゼリット「レムと?」

レム「私、星詠みの魔女ほどの攻撃はできませんが……弾幕を張るのは、ちょっと自信があります。練習相手にはなれると思います!」

リーゼリット「へえ……それじゃあ、頼もうかな?こっちにも攻撃が飛んでくる中で、狙う練習をしないとね」

アインズ「互いに威力は抑えろ。訓練で怪我を増やしては意味がないからな」

レム「分かりました!よろしくお願いします!」

リーゼリット「こちらこそ。威力は抑えても、狙いは遠慮しなくていいからね?」

レム「……はい!頑張ります!」

アインズ「さあ、サーシャ。私たちもやるぞ。まずは低く飛ぶ。慣れてきたら、少しずつ動きをつけよう」

サーシャ「うん!よろしくね、アインズ」

◆
348 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/26(土) 22:16:53.96 ID:Ig3tt2kBO
リーゼリット「威力を抑えて、と……」
狙撃型魔導銃「」カチャン……

手を振るリーゼリット「よし、準備完了。レム、いつでもいいよ!」フリフリ

レム「わかりました!では──」スッ

浮かび上がる無数の魔法陣「」フォンッ
浮かび上がる無数の魔法陣「」フォンッ
浮かび上がる無数の魔法陣「」フォンッ

リーゼリット「……ちょっと、これは予想外かも?」

レム「行きますよー!」

魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!

リーゼリット「──とも言ってられないか!星詠みの魔女の弾幕に比べたら、これでも可愛い方だろうし!」ダッ

◆反転コンマ下1

01-30敗北
31-50引き分け
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/26(土) 22:18:11.09 ID:2sLvFSHYO
あ
350 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/26(土) 22:18:23.03 ID:Ig3tt2kBO
失礼、抜けてしまいました。
こちらで再判定でお願いします。

◆反転コンマ下1

01-30敗北
31-50引き分け
51-00勝利
351 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/26(土) 22:19:28.58 ID:Ig3tt2kBO
>>349さんのコンマを採用します。
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/26(土) 22:19:28.88 ID:72s5RxiNO
や
353 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 00:07:00.77 ID:UKuI08VFo
身を低くするリーゼリット「っ!」ズザザザ……

リーゼリット(呼吸を落ち着かせて……狙いは正確に……震えを最小限に……!)スッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!

レム「きゃっ!」バチッ

リーゼリット「よし、命中!」

おでこをさするレム「痛た……さすがリーゼリットさん……動きながら、こんなに正確に……!」サスサス

レム「私も、カグヤ先生の弟子として負けてられません!」スッ
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!

リーゼリット「撃ったら、すぐ移動!」ダッ

リーゼリットのいた場所に着弾する魔力「」ドガン!

リーゼリット「っ……!」
足元を掠める魔力「」バシュッ!

リーゼリット(隠れる場所がない……このまま走ってても、私じゃ避けきれない……!)

レム「まだまだ、いきますよ!」バッ
浮かび上がる魔法陣「」フォンッ……

リーゼリット(……狙われるから、止まれない。それなら……)

リーゼリット「……こんな使い方、初めてだけど……!」スッ
リーゼリットの周囲に広がる闇「」ブワッ……

レム「……!?姿が……!」

闇へ飛び込む魔力「」ドギュン!ドギュン!
闇を突き抜ける魔力「」ビュンッ!

闇の中を身を低くして移動するリーゼリット「……!」ザッ……

リーゼリット(アインズの結界みたいに、防いでくれるわけじゃない……同じ場所にいたら、当たる……!)

レム「……そこ、ですか!?」バッ

リーゼリットが姿を消した辺りへ放たれる魔力「」ドギュン!ドギュン!

闇の中から窺うリーゼリット(……こっちからは見える。レムは……私のいた場所を狙ってる。今の位置までは、分からないんだ……)

銃を構えるリーゼリット「」カチャ……

リーゼリット(……落ち着いて。今なら、狙える……)
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!
354 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 00:07:34.94 ID:UKuI08VFo
レムの肩に命中する魔力弾「」バチッ!

レム「きゃっ!……そっちですね!」

リーゼリット「」ダッ
リーゼリットのいた場所を貫く魔力「」ドギュン!

レム「……また、外した……!?」

闇を見つめるレム「……どこに……」

リーゼリット(……攻撃が止まった。私を探してる……!)

銃を構えるリーゼリット「」スッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!

レムの脚に命中する魔力弾「」バチンッ!

尻もちをつくレム「わっ!」ペタンッ

レム「……ま、参りました!降参です!」
消えていく魔法陣「」スゥ……

薄れていく闇「」サァ……

リーゼリット「……ふぅ」

◆

手を差し出すリーゼリット「大丈夫?ちゃんと威力は抑えたつもりだけど……」スッ

手を取って立ち上がるレム「はい……それより、闇魔法も使えたんですね。急に見えなくなって、びっくりしました……」

リーゼリット「こうやって姿を隠すのは、初めて試したんだ。レムの攻撃を避けてたら、思いついて……」

レム「戦ってる最中にですか?……私、どこから撃たれるか分からなくて、途中から探すことばっかり考えちゃいました」

リーゼリット「うん。その間に、やっと落ち着いて狙えたよ。レムの弾幕、すごかったから……あのままだったら、危なかった」

レム「……えへへ。そう言ってもらえると嬉しいです。でも、これなら星詠みの魔女にも……!」

リーゼリット「……どうかな。姿を隠しても、闇ごと撃たれるかもしれないし」

レム「……あ」

リーゼリット「でも、狙う時間を作る方法にはなると思う。アインズたちが注意を引いてくれれば、もっとね」

レム「はい!……もう一回、試してみますか?私も、次は見失っても慌てないようにしたいです!」

リーゼリット「……少し休ませて?」

その場に座るリーゼリット「走り回って、もう足がくたくただよ……ガイとかセインみたいに速く動けたらなぁ……」ペタンッ

⭐︎リーゼリットが模擬戦に勝利しました。
355 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 00:08:10.11 ID:UKuI08VFo
ーーセイントレア平原 上空

ビュオオオ──

アインズ(竜)「──サーシャ!旋回するぞ、掴まっておけ!」グンッ

アインズの背にしがみつくサーシャ「わああああああっ!?」

グオオオオオッ!

アインズ(竜)「ははははは!どうだ、サーシャ!楽しいだろう!」

サーシャ「たしかに、楽しくはあるけど……!竜に乗って戦える人が、尊敬される理由がよく分かるよ……!」

アインズ(竜)「ほう。まだ楽しむ余裕があるなら、大したものだ」

サーシャ「アインズが楽しそうだから、ちょっとつられてるだけ!」

アインズ(竜)「そうかそうか!」

サーシャ「……それ、もっと速くしていいって意味じゃないからね!?」

アインズ(竜)「分かっている……どうだ?弓は構えられそうか?」

背から片手を離すサーシャ「……うん。真っ直ぐ飛んでる間なら……」ソッ

アインズ(竜)「無理に立つな。姿勢を低くして、まずは背中の動きに慣れろ」

背に跨がり直すサーシャ「……こう?」

アインズ(竜)「ああ。では、少し右へ傾くぞ」

ゆっくりと傾くアインズ「」グッ……

身体を傾けるサーシャ「……っ」グッ

アインズ(竜)「どうだ?」

サーシャ「……さっきよりは平気。先に言ってくれると、身構えられるね」

アインズ(竜)「ならば、できる限り声をかけよう。ただし、本番では間に合わんこともある」

サーシャ「うん。その時は、撃つのをやめて掴まるね」

アインズ(竜)「それでいい。攻撃の機会を一度逃すより、お前を落とす方が困るからな」

サーシャ「でも、落ちたらアインズが拾ってくれるんだよね?」

アインズ(竜)「もちろんだ。だが、それを当てにして飛び降りるなよ?」

サーシャ「しないよ!」

◆
356 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 00:08:39.85 ID:UKuI08VFo
サーシャ「……あ、リーゼたちだ」

アインズ(竜)「む。射撃の練習は、もう少し離れた場所にしよう。あちらへ矢を飛ばすわけにはいかん」

サーシャ「うん……あっちの、何もないところは?」

アインズ(竜)「見えた。あそこへ向かうぞ」

サーシャ「……ねえ、アインズ。私からも、撃つ時は声をかけるね」

アインズ(竜)「ああ。矢を放つまでは、なるべく姿勢を保とう」

サーシャ「でも、攻撃が来たら避けていいからね?私が合わせるから」

アインズ(竜)「……頼もしいな。では、まずは一射だ」

サーシャ「……うん」

サーシャ(脚で支えて……肩の力を抜いて……)

サーシャ「……っと……」フラッ

サーシャ(風も、揺れもあるけど……この動きなら、狙える……)

少し離れたところを飛ぶ鳥「」バサバサ……

サーシャ「あ、鳥……」

アインズ(竜)「……狙えるか?」

サーシャ「うん……ちょっと申し訳ないけど、今日の夕飯になってもらおう……!」
魔導弓「」ギリ……

サーシャ「──撃つよ!」

アインズ(竜)「ああ!」

魔導弓「」パシュンッ!

サーシャ「……うん。当たった」

魔力矢が刺さる鳥「!?」ドスッ!

落ちていく鳥「」バサバサバサッ ヒューン……

アインズ(竜)「見事だ、サーシャ。揺れる背の上でも、狙いは正確だな」

サーシャ「あはは……アインズが合わせてくれたからだよ。それじゃ、あの鳥を拾いに行こっか」

アインズ(竜)「ふふっ。そうだな。では、降りるぞ──掴まれ!」

サーシャ「……うん、いいよ!」

降下するアインズ「」グオオオッ!

⭐︎サーシャがドラゴンライドの基本を掴みました。
357 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 00:11:21.43 ID:UKuI08VFo
ーー旧セクリエ・ロイエ付近

ジョン「いやはや、手伝っていただいて申し訳ない。あなた方は魔女への対策でお忙しいでしょうに」

ガイ「なに、見回りついでだ。錬金術に何を使うのか、少し興味もあったしな」

ステラ「……ねえ、もう材料は十分集めたでしょ?早くここを離れましょう?」

ジョン「ええ。これだけあれば、しばらくは──」

男の声「……おい。あれ、ステラじゃねえか?」

ステラ「……!」

建物の陰から出てくる男たち「」ゾロゾロ

原理派信徒A「やっぱりそうだ。最近見ねえと思ったら、こんなところにいたのかよ」

原理派信徒B「なんだ、今はそっちの男に食わせてもらってるのか?」

ガイ「知り合いか?」

ステラ「……行きましょ」

原理派信徒A「おいおい。世話になった相手に、挨拶もなしか?」

ステラ「……何の用?」

原理派信徒A「冷てえな。また相手してくれよ。前みたいに、愛想よくしてさ」

原理派信徒B「食い物なら持ってるぜ?お前、それさえ渡せば来ただろ」

ステラ「……」

ガイ「……用が済んだなら、そこを通してくれ」

原理派信徒A「あ?……なんだ、お前。知らねえのか?」

ステラ「やめて」

原理派信徒A「こいつ、前は俺たちに──」

ステラ「やめてって、言ってるでしょ!」

原理派信徒B「何を今さら取り繕ってんだよ。自分から頼みに来たくせに」

荷物を握り締めるステラ「」ギュッ……

ジョン「……もう十分でしょう。彼女は、あなた方との話を望んでいません」

原理派信徒A「白い錬金術師まで一緒かよ。随分いいところに取り入ったな、ステラ」

ガイ「取り入ったんじゃない。俺たちの仲間だ」

原理派信徒B「へえ?ずいぶん庇うじゃねえか。何をしてもらったんだ?」ニヤニヤ

ガイ「……道を空けろ」ギロッ

原理派信徒A「……なんだよ。その目は」

ガイ「通りたいだけだ。退いてくれ」

原理派信徒A「……」

ガイの袖を引くステラ「……ガイ。もういいから」クイッ

ガイ「……ああ」

ジョン「失礼します」

男たちの脇を通る三人「」スタスタ……

原理派信徒B「……また食うに困ったら来いよ、ステラ!」

足を速めるステラ「……」スタスタ……

ゲラゲラゲラ……

◆
358 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 00:13:28.63 ID:UKuI08VFo
ステラ「……だから、早く離れようって言ったのに」

ジョン「……申し訳ありません。私が採取に時間をかけたばかりに」

ステラ「……別に。あなたのせいじゃないわ」

ガイ「……」

ステラ「……聞かないの?」

ガイ「何を?」

ステラ「……さっき、あいつらが言ってたこと」

ガイ「話したいなら聞く。そうでなければ、聞かない」

ステラ「……あいつらが言ってたこと。全部嘘だなんて、言うつもりはないわ」

ガイ「……そうか」

ステラ「……それだけ?」

ガイ「それで、今の関係が変わるわけじゃない」

ステラ「……」

ガイ「……帰ろう。材料を待ってる奴もいるんだろう?」

ジョン「はい。早速、薬にしなければ」

ステラ「……だったら、さっさと歩いてよね」

◆
359 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 00:14:06.39 ID:UKuI08VFo
ステラ「……待って」

ガイ「……どうした?」

ステラ「……あいつら、戻っていくわ」

原理派信徒A「」スタスタ……
原理派信徒B「」スタスタ……

ガイ「追うつもりか?」

ステラ「……どこへ戻るのか、確かめたいの。今、誰がどこに出入りしてるか分かれば、探りようもあるでしょう?」

ジョン「原理派の拠点を探るのですか?」

ステラ「シュヴァイツェルたちのこと、知りたかったんでしょう?」

ガイ「……ああ。だが、あの二人と同じ場所にいるとは限らないだろう?」

ステラ「分かってるわよ。それでも、何も知らないまま待ってるよりはいいでしょ」

ガイ「……ステラ。さっきのことで、無理をしているなら──」

ステラ「そういうんじゃない。あいつらに道案内をさせるだけ」

ガイ「……分かった。まずは行き先を確かめよう」

ジョン「でしたら、私は一度戻りましょう。材料を届けて、皆さんに事情を伝えます」

ガイ「ああ。頼む」

ジョン「深追いはなさらないでくださいね。それでは、お気をつけて」

◆

門前に立つ原理派の見張り「」
門を通っていく男たち「」スタスタ……

物陰に隠れたガイ「……ここか」

物陰に隠れたステラ「……本拠地まで戻ってきたわね」

ガイ「来たことがあるのか?」

ステラ「……物資を受け取りに、何度かね。中の全部を知ってるわけじゃないけど」

ガイ「……見張りは二人。正面からは無理だな」

ステラ「そっちは、顔を見られても構わない人間の通る場所よ……何のために私が一緒にいると思ってるの?」

ガイ「空間魔法か」

ステラ「ええ。でも、知らない部屋へ飛び込む気はないわ。前に使った、荷を下ろす裏庭がある。まずは、そこの様子を確かめましょう」

ガイ「……入れそうだからといって、奥まで進む必要はないぞ」

ステラ「分かってるわよ」

◆反転コンマ下1

01-30見張りに発見される
31-50食料担当の信徒を見かける
51-80ヴィクトリアを見かける
81-90ベストを見かける
91-00シュヴァイツェルを見かける
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 00:19:02.37 ID:8P6qXGPTO
はい
361 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 07:02:01.98 ID:ueYUSeK/O
積み上げられた木箱「」
水が入った樽「」

黒髪黒肌の少女「……これで、こっちの分は……」コトッ

ステラ「……リディア?」コソコソ

ガイ「知っているのか?」コソコソ

ステラ「食料や水を作れる子よ。原理派の食料の大半は彼女が担っているの」

ガイ「待て、誰か来るぞ……」

スタスタ……

原理派騎士A「──ヴィクトリア様。こちらです」

黒髪黒肌の少女→リディア「……!」ビクッ

ヴィクトリア「リディア。少し、よろしいですか?」

ガイ(あれは、ヴィクトリア……!?)

リディア「ヴィクトリア様……!」

ヴィクトリア「ごきげんよう。配給には間に合いますか?」

リディア「……はい。問題ありません」

木箱を見るヴィクトリア「……帳面より数が多いみたいですね?」

リディア「……!」

ヴィクトリア「帳面にある人数なら、そこまで追加する必要はないはずですが」

リディア「そ、それは……足りなくなった時のために……」

ヴィクトリア「……」

帳面を抱え直すリディア「……」ギュッ

片目を隠すヴィクトリア「」スッ

キィィィィィン──

◇

ーー少し先の未来

布に包んだ食料を差し出すリディア「……これ、皆さんで分けてください」スッ

勇者連合の男「……いつも悪いな。こっちにも、食べ盛りの子供がいてさ……」

避難民「それより、大丈夫なのか?原理派なのに、こんなこと……」

リディア「……ないしょに、してもらえれば……大丈夫です。皆さんが、お腹を空かせたままなのは……嫌なので……」

◇
362 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 07:02:33.36 ID:ueYUSeK/O
ヴィクトリア「……」

リディア「……あ、あの……」

ヴィクトリア「……たしかに、備えは必要ですね」

リディア「……え?」

ヴィクトリア「不足が出てからでは遅いでしょう。予備も多めにお願いします」

リディア「……は、はい……!」

原理派騎士A「ですが、配給を増やせると知れれば、さらに要求する者も──」

ヴィクトリア「要求が増えることを恐れて、必要な備えまで減らすわけにはいきません……私が認めた分です。リディアを責めることのないように」

原理派騎士A「……承知しました」

ヴィクトリア「それでは、よろしくお願いしますね」

リディア「はい……!」

スタスタ……

◆

ステラ「……行ったみたいね」

ガイ「……」

木箱を運ぶリディア「……よいしょ……」グッ

ガイ「……リディアなら、ここに出入りする連中のことも知っているかもしれないな」

ステラ「……話しかけるつもり?」

ガイ「お前とは顔見知りなんだろう?」

ステラ「そうだけど……ここ、原理派の本拠地なのよ?知り合いだからって、黙っていてくれるとは限らないわ」

ガイ「……そうだな」

ステラ「……まあ、いきなり人を呼ぶような子じゃないとは思うけど」

ガイ「どっちなんだ」

ステラ「絶対とは言えないってこと……話すなら、さっきの連中が戻ってくる前にしてよね」

◆安価下1

リディアに

1話しかける(追加で反転コンマ判定50以下で……)
2この場を離れる
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 08:33:32.16 ID:iokahX/JO
2
364 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 09:33:12.35 ID:iBAR6suDO
ガイ「……今は、見つかる危険を冒すほどじゃないな。ステラ、空間魔法を頼む」

ステラ「ええ……ところで」スッ

ガイ「なんだ?」

ステラ「あなた、乗り物酔いには強い?」

歪む空間「」グニャッ……

誰もいなくなった空間「」シン……

リディア「──あれ?今、そこに誰かいたような……?」

⭐︎リディアを見つけました。
365 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 09:33:43.01 ID:iBAR6suDO
ーー聖ヴァレリオ教会

バケツに顔を突っ込むガイ「うぐ……おえっ……」

別のバケツに顔を突っ込むステラ「最悪……うえっ……」

二人の背中をさする聖女「ああ……お二人とも、大丈夫ですか?」サスサス

ステラ「……だから、聞いたじゃない。乗り物酔いに強いかって……」

ガイ「……答える前に……飛ばしただろうが……」

ステラ「……それは、そうだけど……」

ガイ「……お前も……駄目なんじゃないか……」

ステラ「うるさいわね……移動できるのと、酔わないのは……別なのよ……うっ……」

聖女「今は、お話をやめて休んでください……ジョンさん、お水をお願いできますか?」

バケツから顔を上げるガイ「はぁ……すみません。世話をかけます……」

聖女「いえ……無事に帰ってきてくださって、よかったです」

水を差し出すジョン「どうぞ。まずは、お口をゆすいでください」スッ

ガイ「……ありがとう」

ステラ「……助かるわ……」

ジョン「私が戻って、事情をお伝えしていたところに、お二人が現れたものですから……驚きましたよ」

ステラ「こんなに長い距離を空間魔法で移動したのは初めてだったけど……少しは、役に立ったでしょう……私の魔法……」

ガイ「……ああ。助かった……だが、次はもう少し……手加減してくれ……」

ステラ「空間魔法に……手加減はないわ……」

ガイ「……自分が酔わないようには……できないのか……?」

ステラ「できたら……とっくに、やってるわよ……!」

再びバケツに顔を伏せるステラ「……うえっ……」

つられてバケツに顔を伏せるガイ「……うぐ……」

聖女「お話は、落ち着いてからにしましょう……」

◆
366 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 09:34:54.75 ID:iBAR6suDO
ーー魔王城

闇に包まれた女性「……アレ……?ミスティサン……?」

砂塵を纏う赤黒の兵士「……」

闇に包まれた女性「……ドコ……?……ドコニ……イッチャッタノ……?」
足元で波立つ黒い粘液「」

パタ……パタ……

黒く変質した妖精「……」

闇に包まれた女性「……妖精サン……ミスティサンガ……ドコカ、行ッチャッタ……」

頬に触れる黒く変質した妖精「……」ソッ……

闇に包まれた女性「……ウン……」

遠くから響く地鳴り「」ゴゴゴ……
軋む城壁「」ミシ……ミシ……

闇に包まれた女性「……マタ……世界ガ、メクレテル……」

女性を撫でる妖精「……」ナデナデ

闇に包まれた女性「……少シズツ……デモ、止マッテ、ナイ……待ッテタラ……間ニ合ワナク、ナッチャウ……」

闇に包まれた女性「……マダ……外ニ、ミンナ……イルノニ……」

床を這い始める黒い粘液「」ズル……ズル……

闇に包まれた女性「……早ク……ミンナヲ、溶カサナキャ……世界ガ、メクレキル前ニ……ワタシノ中ヘ……」

砂塵を纏う赤黒の兵士「……」

闇に包まれた女性「ウン……怖ガラナクテ……イイノニ……一緒ニナレバ……モウ、ハグレナイ……」

砂塵を纏う赤黒の兵士「……」

闇に包まれた女性「……ミスティサン……探シテ、ホシイ……」

闇に包まれた女性「……ヒトリデ……サビシイ思イ、シテタラ……嫌ダカラ……」

頷く砂塵を纏う赤黒の兵士「」コクリ

サラサラサラ……

闇に包まれた女性「……今度ハ……ミンナ、一緒ニ……誰モ……置イテ、イカナイ……」

◆
367 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 09:36:30.27 ID:iBAR6suDO
ーーセイントレア上空

ヒビが入る空「」パキッ……

ヒビが広がっていく空「」パキパキパキッ……

◆

空を見るセイン「……」

白い花弁「」フワッ……

ホーリー「──こんにちは、勇者セイン」スタッ

セイン「あのときの……!」ザッ

ホーリー「お話をしに参りました。」

セイン「……ガイなら、ここにはいない」

ホーリー「ええ。今日は、あなたに」

セイン「……僕に?」

ホーリー「十年間、この地で戦い続けてきたあなたなら、お気づきでしょう。世界めくれの進行は今もなお、続いていると」

セイン「あんな亀裂は初めて見たが……氷刃の魔女を倒したことと、関係があるのか?」

ホーリー「彼女を倒したことと、世界めくれの進行は関係がありません。あなた方が道を切り開いている間も、進行は続いています」

セイン「……なら、急がなければならないな」

ホーリー「ええ。ですが、焦って命を落としては、その先へ進めなくなります」

セイン「分かっている。準備は必要だ……だが、どこまで時間をかけられる?世界めくれが進めば……この世界は、いつかは呑まれるんだろう?」

ホーリー「はい」

セイン「その前に、僧侶を魔王城へ連れていかなければならない……あと、どれくらい残されている?」

ホーリー「正確に、いつ全てが失われるかをお伝えすることはできません」

セイン「……少なくとも、それまでは持ちこたえられるという期間は?」

ホーリー「世界めくれによって、この地が呑み込まれずに済む期間、ということであれば」

セイン「……それを知りたい」

ホーリー「そうですね……確実に安全だと言いきれるのは、残り──」

◆反転コンマ下1

01-10 10日
11-30 12日
31-50 13日
51-60 14日
61-90 16日
91-00 18日
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 09:50:43.39 ID:DzcLAU8FO
あ
369 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 11:41:40.33 ID:Fz1nYbfxO
ホーリー「──十八日です。それを過ぎれば、いつ何が失われてもおかしくありません」

セイン「……分かった。みんなに伝える」

ホーリー「それから、もう一つ」

セイン「……?」

ホーリー「あなたの身体は、既に崩壊し始めていますね」

袖口を押さえるセイン「気づいていたのか」

ホーリー「ええ。お望みであれば、この場で救って差し上げます」

セイン「……その救いは要らない。まだ戦える。剣も握れる……今、僕が抜けるわけにはいかない」

ホーリー「この地に残された十八日を、あなたの身体が耐えられるとは限りません」

セイン「分かっている。だが、このことは誰にも言わないでほしい」

ホーリー「……」

セイン「話せば、僧侶たちは僕を止めるだろう。僕の身体を気にして動くことになる」

手を握り込むセイン「……あと少しなんだ」ギュッ

セイン「十年前は、届かなかった……ようやく、希望が見えたんだ。待っているだけなど、僕にはできない」

白い花弁「」フワッ……

ホーリー「……お伝えしたいことは以上です。どうか、代行者の方が使命を果たせるよう、お力添えを」

セイン「……言われなくても、そのつもりだ」

白い花弁に包まれるホーリー「……ええ。よろしくお願いいたします」

舞い散る白い花弁「」サァ……

握った手をゆっくりと開くセイン「……」スッ

セイン「僕には……あとどれだけ残されているんだろうか……」

◆
370 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 11:42:20.10 ID:Fz1nYbfxO
ーー聖ヴァレリオ教会

聖女「十八日……それが、残りの猶予……」

セイン「そう聞いた。それを過ぎれば、いつ何が失われてもおかしくないと」

ガイ「……十八日後に、必ず終わるというわけではないんだな」

セイン「ああ。だが、それ以上の時間があるとは考えない方がいい」

アインズ「……準備を急ぐ必要があるな」

サーシャ「うん……その間に、ちゃんと戦えるようにしないとね……」

ガイ「ああ。残された時間で、何ができるか考えよう」

クレア「……あの時、見えていたものは……この先に待っていることだったのかもしれませんね」

サーシャ「それって……どういうことです?」

クレア「私は……未来視の魔眼を持っていたのです」

アインズ「未来視の魔眼だと……?では、その目は……何者かに奪われたのか?」

目隠しに触れるクレア「……いいえ。誰かに傷つけられたのではありません」スッ……

目隠しをほどくクレア「……私が、自分で……もう、何も見なくて済むように……」シュル……

聖女「……クレアさん……」

膝の上に落ちる目隠し「」ハラリ……
371 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 11:42:49.36 ID:Fz1nYbfxO
リーゼリット「……その目……」

潰れた両目の痕「」

クレア「──十年前、世界めくれが起きてから……私の未来視に映るものは、どれも不幸な結末ばかりになりました」

クレア「争う人々や、泣き崩れる方の姿……誰かが傷つき、苦しんでいるところばかり、見えてしまうのです」

サーシャ「……そんな……」

クレア「初めは、見えたことを伝えていました。知っていれば、避けられると思ったのです」

クレア「けれど……一つを避けても、その先にはまた、別の不幸が見える。誰かが助かっても、違う誰かが……」

俯くミラ「……」

クレア「……レイさんという方を救おうとした時も、私は……救えませんでした」

膝の上で手を握るクレア「そのうちに、何を伝えればよいのか……どう動けば誰かを救えるのか、分からなくなってしまって……」

ザック「……クレア」

クレア「……怖かったのです。目の前で笑っている方の声を聞いても、その方を失う光景が頭から離れなくて……」

クレア「いつか、何もかもなくなってしまうのだと……そればかり、考えるようになりました」

アインズ「……それで、自ら……」

クレア「……はい。もう、見続けることができませんでした」

セイン「……」

クレア「……ですが、あの頃は、ガイさんたちはここにいませんでした」

クレア「氷刃の魔女を倒し、世界めくれを止めるために進もうとしている方々が、今はここにいる……」

クレア「私がかつて見たものを理由に、皆さんの歩みまで諦めてしまいたくはありません」

膝の上の目隠しを手に取るクレア「……私も、まだできることを探したいのです」スッ……

ガイ「……話してくれて、ありがとう」

ガイ「未来がどうなるかは、俺にも分からない。だが……まだ猶予はある。できることを一つずつやっていこう」

聖女「……はい。私も、ご一緒します」

◆現在はセイントレアです。(21日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り18日

⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す

何をする?
安価下1〜3
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 11:43:50.12 ID:ilDj6ZLb0
アインズ、マロニーに斧の扱いを見てもらう
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 11:45:43.29 ID:Slfk+9t30
ジョンと模擬戦
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 11:46:07.31 ID:eZFDDZEMo
星詠みの魔女に挑む
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 11:46:26.85 ID:DM8tYz6lO
ガイサーシャザックレム、星詠みの魔女の動向調査
376 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 15:33:26.47 ID:jX94zvFjO
ーー第七避難所

アインズ「──ふっ、はっ!」
大斧「」ブンッ ブンッ

マロニー「おー……いい感じ」パチパチ

大斧「」ズンッ

アインズ「……ふぅ。お前がそう言うなら、少しは様になっているのだろうな」

マロニー「でも、今日は星詠みの魔女と戦うんでしょ?使う場面はなさそうだね」

アインズ「空では、竜の姿の方が強いからな。だが、戦う相手はあの魔女だけではない。人の姿で戦う術も磨いておきたいのだ」

マロニー「ふうん……じゃあ、もう一回。今度は振った後、すぐ構え直してみて」

アインズ「?……ああ……」スッ

振り下ろされる大斧「」ブォンッ!

大斧を引き戻すアインズ「……っ」グッ

マロニー「……」

アインズ「……どうだ?」

マロニー「うん。力で引き戻せるのはすごいけど……うまく言えないな」スッ

斧を手に取るマロニー「見てて──私なら、こうする」スッ

◆

大斧を振るうアインズ「はぁっ!」ブォンッ!

マロニー「うん。さっきよりいい感じ」

アインズ「綺麗な手本を見せてくれたからな。わかりやすかったぞ」

マロニー「じゃあ、次は私と戦──」

アインズ「それは……後日でも構わないか?」

マロニー「ふふっ、冗談。流石に代行者さんが困っちゃうから……アインズ、あなたが私たちと同じ高みに至るのが、楽しみになってきたよ」

アインズ「……お前がわざわざ名前で呼ぶとは……なんだか薄気味悪いな」

⭐︎マロニーに斧の扱いを教わりました。
377 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 15:34:04.21 ID:jX94zvFjO
ーーセイントレア平原

ジョン「錬金術を見せてほしい、と?」

ガイ「ああ。存在自体は知っていたが……どうやって戦いに使うのか、一度見ておきたくてな」

ジョン「なるほど……錬金術師は世界的にも数が少ないですからね。このセイントレアでは、今や私くらいかもしれません……これから共に戦うのであれば、互いの手の内を知っておいた方が合わせやすいでしょうし」

ガイ「構わないか?」

ジョン「ええ……そうそう、道中にスライムもどきの群れが確認されたのでしたね?」

ガイ「ああ。星詠みの魔女と戦う前に、退路を確保しておきたい」

ジョン「では、その退治がてら錬金術師の戦い方をお見せしましょう」

◆

スライムもどきの群れ「」ズル……ズル……

ジョン「では、まずは手始めに」スッ
チェーンウィップ「」ジャラッ……

ガイ「それは……鞭か?」

ジョン「チェーンウィップといいます。錬金術師の間では、よく使われる武器なんですよ」

ガイ「……錬金術と何か関係があるのか?」

小瓶を取り出すジョン「ええ。ご覧ください」スッ
チェーンウィップへ垂らされる薬液「」トロ……

ジョン「──少し下がっていてくださいね」ブンッ
チェーンウィップ「」ジャララララッ!

スライムもどき「」バシィッ!

溶けるスライムもどき「」ジュワァ……

ガイ「溶けた!?」

ジョン「スライムに効く薬品です。このもどきにも、よく効きます」
チェーンウィップ「」ジャラッ……
378 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 15:34:33.40 ID:jX94zvFjO
ジョン「瓶ごと薬品を投げる方法もありますが、一体ごとに使っていては、いくら用意しても足りません。武器に塗れば、少量ずつ狙った相手に届けられるのです」

ガイ「なるほど……魔法を使わずに、武器へ効果を持たせるわけか」

ジョン「ええ。もっとも……」

迫るスライムもどきの群れ「」ズルズルズル……

ジョン「これだけ集まっているなら、まとめて片づけた方が安上がりですね」スッ

ビックリマークが描かれた小瓶「」ポンッ

ガイ「それは?」

ジョン「爆発物です。投げたら伏せてください」

ガイ「……分かった」

小瓶を投げるジョン「では、失礼して」ポイッ

伏せる二人「」バッ

ドガァァァァァン!!!

弾け飛ぶ大量のスライムもどき「」

土煙「」モクモク……

ガイ「……すごい威力だ」スクッ

ジョン「ええ。小さな瓶でも、扱いを誤れば大怪我では済みません」スクッ

ガイ「その印は、飾りじゃないんだな」

ジョン「取り違えては大変ですからね。さて……ここまで、私は魔力を一切使っていません」

ガイ「?」

ジョン「同じことを魔法で行うには、使い手の修練と魔力が必要です。ですが、薬品なら使い方さえ守れば、魔法を使えない方でも同じ効果を得られる」

ガイ「作っておけば、他の奴にも持たせられるのか」

ジョン「ええ。それが錬金術の便利なところです。もちろん、材料も準備も必要ですし、持ってきた分を使い切れば終わりですが」

ガイ「まるで魔導機械のようだな」

ジョン「実際、ああした機械も広い意味では錬金術の一種と捉えることができます。道具や材料を組み合わせ、人の手で必要な働きを生み出す……通じるところは多いですよ」

ガイ「……見せてもらってよかった。次にその瓶を取り出したら、すぐ距離を取ることにする」

ジョン「ふふっ。使うときには、声をかけますとも」

スライムもどき「」ズル……

ガイ「……まだ残っているな。手を貸そう」
魔導拳銃「」スチャ

ジョン「お願いします。道を空けるからには、取りこぼしのないようにしましょう」
チェーンウィップ「」ジャラッ……

⭐︎ジョンの錬金術を見学しました。
379 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 15:35:10.19 ID:jX94zvFjO
ーー聖ヴァレリオ教会

ガイ「戻ったぞ。退路にスライムもどきは、しばらく集まらないはずだ」

サーシャ「あ、お帰り、ガイ……お客さんが来てるよ」

イリス?「失礼している」

ガイ「あなたは……なぜ、ここに?」

イリス?「星詠みの魔女に挑むと聞いたのでな。戦いに行く面子は決まっているのか?」

ガイ「ああ……ある程度は決まっているが、今から誰に来てもらうか決めるところだ」

イリス?「ならば、私も候補に加えてもらおう。必要ならば、力を貸す」

ガイ「……いいのか?」

イリス?「そのために来たのだ」

ガイ「……分かった。助かる」

アインズ「私とサーシャは、予定通り空から仕掛けるぞ」

サーシャ「うん。アインズに乗って、魔女に地上だけを狙わせないようにする」

リーゼリット「その間に、私が地上から狙撃するんだね」

ガイ「ああ。俺も地上で動く。魔女が高度を下げれば、攻撃する機会もあるはずだ」

ザック「となると、残りは地上組の援護か?」

ガイ「そうなる。リーゼが狙う時間を作る者と、怪我をした時に対応できる者が欲しい」

レム「……私も、行けます!」

ジョン「私も準備はできています。先ほどの戦いで使った分は、補充しておきましょう」

ステラ「……魔女だけを相手にするつもりでいると、また足元をすくわれるわよ」

ガイ「ああ。シュヴァイツェルとベストも警戒する。戦いが終わっても、その場で気を抜かないようにな」

セイン「……僕も、いつでも出られる」

ミラ「こっちの守りも必要だね。氷刃の魔女がいなくなったからって、魔物まで消えたわけじゃないし」

聖女「ええ。残る方々で協力して、避難所を守りましょう」

ガイ「頼む。同行するのは、俺とサーシャ、リーゼ、アインズ……それに、あと三人だ」

◆安価下1~3
星詠みの魔女との戦いに連れていく人物を一人、指定してください。

※同じ人物が複数回指定された場合、同行するのは一人分のみとし、重複分の再安価は行いません。
選ばれなかった人物は、避難所周辺の防衛にあたります。

(聖女、セイン、ザック、ミラ、レム、ステラ、ジョン、イリス?)
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 15:36:15.89 ID:KZVaLBrQO
ステラ
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 15:40:19.05 ID:PcWhIoerO
イリス?
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 15:40:41.02 ID:sJi5HQ6m0
ジョン
383 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 19:31:06.52 ID:v0+Ke4H9O
ガイ「ステラ、ジョン……それと、あなたにも来てもらいたい」

イリス?「承知した」

ジョン「ええ。よろしくお願いいたします」

ステラ「……私も?」

ガイ「ステラには、地上組の移動を助けてもらいたい。狙われた場所から離れる時や、負傷者を下がらせる時に頼りにしている」

ステラ「ああ、そういうこと……それなら私が適任ね。ただ、飛ばした先で気分が悪くなっても、文句は言わないでよ?」

ガイ「……覚悟はしておく」

ジョン「私は薬品で地上組を援護しましょう」

リーゼリット「よろしく、ジョンさん」

イリス?「私もお前たちと動こう。魔導拳銃で援護ができる」

ガイ「分かった。イリス、頼りにしている」

サーシャ「えっ……イリスさん?ダークヒーローと同じ名前なんだ……」

イリス?「……そう呼ばれているだけだ。本人ではない」

サーシャ「あっ、ごめんなさい。珍しいなって思って……」

イリス?「構わない……だが、これから戦う相手を思えば、紛らわしいか」

イリス?→無詠「……無詠。私のことは、そう呼んでくれ」

ガイ「……無詠、か」

無詠「昔の通り名だ。これなら、お前たちも困らないだろう」

サーシャ「……分かりました。よろしくお願いします、無詠さん」

ザック「……」

レム「……あの。怪我をしたら、ちゃんと戻ってきてくださいね?」

ガイ「分かっている。今回は、レムにその場で治療してもらえるわけじゃない。無理を重ねるつもりはない」

ジョン「応急処置に使う薬も持っていきます。ただ、治癒魔法と同じようにはいきませんので、その点はお忘れなく」

サーシャ「うん。誰かが動けなくなる前に、みんなで知らせ合おう」

セイン「……ガイ。彼女の星属性魔法は強力だ。一度避けても、次が来る。攻撃が途切れたと思っても、気を抜くな」

ガイ「ああ。気をつけよう」

セイン「……こちらは任せてくれ」

ザック「おう!留守は俺たちが守っておくぜ。みんな、ちゃんと帰ってこいよ!」

ミラ「帰り道で何かあった時も、こっちで動けるようにしておくね」

聖女「……どうか、お気をつけて」

ガイ「ああ……行ってくる」

⭐︎ステラ、ジョン、無詠が同行します。
選ばれなかった仲間は、避難所周辺の防衛にあたります。
384 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 19:33:47.34 ID:v0+Ke4H9O
ーーセイントレア平原

無詠「──この辺りから、星詠みの魔女の縄張りのようなものだ。少しでも外へ出ようとすれば、星属性の攻撃が飛んでくる」

アインズ「了解した。では、手筈通り二手に分かれるぞ。サーシャ、準備はいいか?」

サーシャ「うん!」

リーゼリット「サーシャ、アインズ。援護は私たちに任せて」

サーシャ「ふふっ……リーゼが地上にいてくれるなら安心だね」

リーゼリット「任せて。でも、あんまり無茶はしないでよ?」

アインズ「善処しよう。こちらも、止まって的になるわけにはいかんのでな」

ステラ「……ところで、私たちまで一か所に固まってたら、まとめて狙われない?」

ジョン「互いに援護できる距離を保って、散開するつもりですよ」

ガイ「ステラは周りを見て、退ける場所を確かめておいてくれ。リーゼが狙われたら、移動を頼む」

ステラ「分かったわ……リーゼ、飛ぶ時は合図するから、聞き逃さないでよ?」

リーゼリット「うん。頼りにしてる」

無詠「……来る時は早い。空から目を離すな」

空を見上げる無詠「……」

◆
385 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 19:34:15.41 ID:v0+Ke4H9O
ーー上空

ヒュオオオ──

アインズ(竜)「サーシャ。星詠みの魔女は見つけられたか?」

サーシャ「ううん……今のところは、まったく……別の場所を飛んでるのかな……?」

遠くで瞬く光「」ピカッ──

サーシャ「……!」

サーシャ「アインズ!下に避けて!」ガシッ

急降下するアインズ(竜)「!」ギュオンッ!

二人の頭上を貫く星の光「」ギュオオオオオ!!!

サーシャ「っ……!」グッ

アインズ(竜)「──よく見ていた!掴まっていろ、立て直すぞ!」バサァッ!

空に浮かび上がる複数の魔法陣「」フォン……

星詠みの魔女「……」

アインズ(竜)「フッ……また会ったな……!」

サーシャ「……見つける前に、見つかっちゃったね」

アインズ(竜)「ああ。だが、今度はこちらも戦うために来たのだ。サーシャ、いけるか?」

魔導弓を握るサーシャ「……うん」ギュッ……

星詠みの魔女「……」スッ

サーシャ「今度は、落とさせないよ……!」

ーー 戦闘開始 星詠みの魔女 ーー

◆反転コンマ下1【現在は拮抗しています】

【判定】
01-30痛恨
31-65劣勢
66-90優勢
91-00会心

【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り2回)
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 19:34:50.27 ID:ilDj6ZLb0
連携技
387 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 20:43:43.36 ID:ZP0P/ai6O
◆72+15=87【優勢】

ステラ「今の光って……!」

リーゼリット「サーシャとアインズが見つかったんだ!……あそこか!仕掛けるよ!」スッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!ドギュウン!

◇

地上から飛んでくる魔力弾「」ドギュウン!

弾丸を避ける星詠みの魔女「!」ヒラリ

サーシャ「さすがリーゼ!もう見つけてくれたんだ!」

アインズ(竜)「この機を逃すな!左へ回るぞ!」

サーシャ「うん!」グッ
大きく旋回するアインズ(竜)「」ギュオッ!

星詠みの魔女「……」スッ

アインズを狙う魔法陣「」キィィィン──

サーシャ「──撃つよ!」
魔導弓「」パシュンッ!

サーシャ「……っ、外れた!アインズ、避けて!」

身を翻す星詠みの魔女「」ヒラッ
その脇を通り抜ける魔力矢「」ヒュンッ!

アインズ(竜)「掴まれ!」グンッ

次々と放たれる星の光「」ギュオオオッ!!!

翼を傾けて躱すアインズ(竜)「」ギュルッ!

サーシャ「っ……狙いをつけてからじゃ、間に合わない……!」

◇

リーゼリット「……速い……でも、避ける方向が分かれば……!」カチャッ

ガイ「無詠。リーゼと別の方向から撃てるか?」

無詠「ああ。この距離では狙いがばらつくが、弾幕は張れるだろう」

ガイ「俺も援護する。ステラ、別の位置へ移してくれ。撃ったあとも、合図をしたらすぐに移動だ」スッ
魔導拳銃「」カチャ

ステラ「分かった。二人とも、掴まって!」

歪む空間「」グニャッ……

◇

星詠みの魔女「……」

アインズを狙う魔法陣「」キィィィン──

地上から飛んでくる魔力弾「」ドギュウン!

星詠みの魔女「」ヒラリ

続けて飛来する魔力弾「」ドギュウン!

星詠みの魔女「!」クルリ

星詠みの魔女を横切る魔力弾「」ヒュンヒュンッ!

高度を上げる星詠みの魔女「……!」グンッ

サーシャ「上に逃げた!」

アインズ(竜)「追うぞ!これ以上、高度を上げられては地上からの援護が届かん!」

急上昇するアインズ(竜)「」ギュオオッ!
388 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 20:44:44.28 ID:ZP0P/ai6O
サーシャ(リーゼが撃ったら横へ……そこにも弾が来たから、今度は上……!)

大きく揺れるアインズの背「」グンッ!

サーシャ(……っ、両手は離せない……でも、今なら!)

片手でアインズにしがみつくサーシャ「」ガシッ

片手で魔導弓を構えるサーシャ(初めてやるけど……!)
歯で弦を引き絞るサーシャ「」ギリッ……

魔導弓「」パシュンッ!

アインズ(竜)「サーシャ!?今、どうやって射った!?」

サーシャ(──当たった!)

星詠みの魔女の肩を貫く魔力矢「」ドスッ!
星詠みの魔女「……!」グラッ

サーシャ「……よし!みんなで追い込めば、当てられる!」

アインズ(竜)「見事だ!……だが、まだ来るぞ!」

肩に刺さった魔力矢を掴む星詠みの魔女「」グッ……
砕ける魔力矢「」パキンッ!

地上へ向けられる魔法陣「」フォン……フォン……

サーシャ「下を狙ってる!」

◇

キラッ──

ジョン「皆さん、煙幕を張ります!その間に移動を!」ポイッ
噴き出す煙「」ブシュウウッ!
辺りを包む煙幕「」モクモク……

リーゼリット「完全に狙われる前に……!」スッ
周囲を包み込む闇「」ブワッ……

ステラ「跳ぶわよ!掴まって!」
無詠「……来るぞ!」

ガイ「跳べ、ステラ!」

歪む空間「」グニャッ……

煙幕と闇に向けて放たれる星の光「」ギュオオオオオ!!!

ドガァァァァン!!!ドガァァァァン!!!ドガァァァァン!!!

闇の中を走るリーゼリット「──っぶな〜!あのまま撃ち続けてたら、直撃だったね……!」ダダダダ

煙幕の中を走るジョン「──薬品の数にも限りがありますので、早く決着をつけてもらいたいところですね!」ダダダダ

◇

抉れた地面「」シュウウウ……

離れた場所に現れる三人「」グニャッ……

ステラ「っ……!二人とも、無事ね!?」

ガイ「ああ……助かった……!」

無詠「上を見ろ。こちらを狙った分、空への攻撃が薄くなっている」

星詠みの魔女へ迫るアインズ(竜)「」ギュオオッ!

ガイ「よし。もう一回、援護する……!」

◆反転コンマ下1【現在は優勢です】

【判定】
01-20痛恨
21-45劣勢
46-85優勢
86-00会心

【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り1回)※現在使用不可
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 20:50:29.70 ID:YPlrVT970
あ
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 21:15:05.89 ID:YEXuO/o0o
えぇ
391 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 21:30:32.20 ID:xGagLFTpO
◆7【痛恨】

サーシャ「……こっちを見てない……!アインズ、今なら!」

アインズ(竜)「ああ──!」
顎の奥に灯る炎「」ゴウッ……

星詠みの魔女「……」
地上へ向けられた魔法陣「」キィィィン……

◇

魔導拳銃を構える無詠「……!」バッ

無詠「──まずい、あれは私たちへの攻撃じゃない!!!」

ガイ「!?」

◇

星詠みの魔女「」クルッ

アインズへ向きを変える魔法陣「」グンッ!!!

サーシャ「──!?アインズ!!!!」

アインズ(竜)「くっ……!」
身体を捻るアインズ(竜)「」グオッ!

放たれる星の光「」カッ──

アインズの翼を貫く光「」ドシュウウウッ!!!

アインズ(竜)「──グオオオオッ!!!」

サーシャ「アインズ!?」

翼から噴き出す鮮血「」ブシュッ……
大きく傾くアインズの身体「」グラッ……

サーシャ「っ……!」ガシッ

サーシャ(……!魔導弓が……!)

落ちる魔導弓「」ポトッ……

アインズ(竜)「サーシャ……!離す、な……!」
裂け目が広がる翼「」ブチッ!

アインズ(竜)「ぐっ……うっ……!」

激しく回転するアインズの身体「」ギュルッ!!!

サーシャ「──あっ」

鱗から離れるサーシャの手「」スルッ……

アインズ(竜)「──サーシャ!!!」

空へ投げ出されるサーシャ「」

◇

落下していくサーシャ「」ヒューン……

リーゼリット「──サーシャ!!」

ガイ「ステラ!空間魔法で拾えないか!?」

ステラ「あんな高さで、しかも落ちてるのよ!?位置を合わせなきゃ……!」

ガイ「俺も連れていけ!掴むのは俺がやる!」

ステラ「……っ、待って!今、狙いを──!」

◇

サーシャ「っ……あ……!」ヒューン……

遠ざかっていくアインズ「」
サーシャ(……落ちてる……私……)

サーシャへ向けて急降下するアインズ(竜)「サーシャああああ!!!!」
アインズの背後に展開される複数の魔法陣「」キラッ──

◇
392 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 21:31:08.11 ID:xGagLFTpO
ジョン「いけない、このままでは……!」

リーゼリット「止まってよ……!今、狙わないで!」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!ドギュウン!

◇

魔力弾を躱す星詠みの魔女「」ヒラッ……

星詠みの魔女「……」スッ

落下するサーシャへ向けられる白い手「」

◇

無詠「──駄目、イリス!!!」
魔導拳銃「」ドドドドッ!!!

ガイ「ステラ……!」

ステラ「分かってる!……掴まって!」

ステラの腕を掴むガイ「」ガシッ

ガイ(……間に合え……!)

◆反転コンマ下1【現在は劣勢です】

【判定】
01-50敗北(死亡判定)
51-70劣勢
71-95優勢
96-00会心

【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り1回)
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 21:32:05.44 ID:ilDj6ZLb0
時間の檻
394 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 21:39:26.19 ID:xGagLFTpO
◆反転コンマ下1〜3

下1リーゼリット
下2ステラ
下3ジョン

【判定】
01-30 死亡
31-55 重傷(7日間戦闘に参加できません)
56-75 軽傷(3日間戦闘に参加できません)
76-00 無傷
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 21:43:12.30 ID:kp7JWbLsO
あ
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 21:43:31.78 ID:YEXuO/o0o
気が重い
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 21:45:26.78 ID:RLpNmFmS0
どうなる
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/27(日) 22:04:50.91 ID:RCvgTBJgO
最初は勝てそうだったのに
399 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:12:24.66 ID:RpnlmCm1o
◆44+0【敗北】

歪む空間「」グニャッ……

サーシャを抱き抱えるガイ「──間に合ったか!」

サーシャ「わっ……ガイ!?」

放たれる星の光「」カッ──

アインズ(竜)「!!!!!」

二人へ向けて急降下するアインズ(竜)「」ギュンッ!!!

ガイ「!?サーシャ!!!」
サーシャ「えっ!?きゃああああああ!!!」

カッ──

光を浴びるアインズ(竜)「ギャオオオオオオオオッ!!!!」ジジジジ!!!

サーシャ「──!?そんな、アインズ!アインズ!!!」
ガイ「っ……!」

シュウウウウ……

アインズ(竜)「……案ずるな……私は、この程度では死なん……」フラッ……

二人を掴むアインズ(竜)「」ガシッ

二人を抱えたまま落下するアインズ「」ヒューン……

ドォォォン……

◇

ステラ「ねえ、ちょっと!!!これかなりマズイんじゃない!?」

ジョン「撤退するしかありません!残りの煙幕を全て使います!」

次々と投げられる小瓶「」ポイッ!ポイッ!

噴き出す大量の煙「」ブシュウウウウッ!!!

ジョン「ステラさん!落ちた三人を、こちらへ!」

ステラ「分かってるわよ……!」
煙の向こうへ手を伸ばすステラ「」バッ

◇
400 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:12:55.89 ID:RpnlmCm1o
地面に横たわるアインズ(竜)「……ぐ……」

竜の腕から這い出すガイ「っ……サーシャ、アインズ……!」

額から血を流すサーシャ「……う……」

ガイ「血が……息はある……!アインズ、動けるか!?」

アインズ(竜)「……少し……待て……」
炎に包まれる竜の身体「」シュウウ……

アインズ「……っ……」ググ……

ガイ「無理に立つな。今──」

三人の周囲で歪む空間「」グニャッ……

◇

ジョンの前に現れる三人「」ドサッ……

ステラ「──っ、連れてこれた……!ひどい状況……!」

ジョン「ガイさん!お二人を寝かせてください!」

ガイ「ああ……!サーシャは、落ちた時に頭を……アインズも、背中と腕が……!」

傷口へ布を押し当てるジョン「……まずは、出血を抑えます!」グッ

アインズ「……すまん……サーシャを……」

ガイ「助けてくれたんだろう……!今は喋るな!」

リーゼリット「──ガイ!三人とも、戻れた!?」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!

ガイ「ああ!リーゼ、お前もこっちへ!」

リーゼリット「分かった……!もう少しだけ、押さえるから!」

無詠「私が撃つ。その間に下がってくれ」
魔導拳銃「」ドドドッ!!!

ステラ「全員、できるだけ近くに寄って!避難所まで、一気に跳ぶわ!」

ジョン「この人数を一度にですか!?」

ステラ「途中で捕まるよりマシでしょう!早く!」

◇

星詠みの魔女「……」

煙を突き抜けて飛来する魔力弾「」ヒュンヒュンッ!

身を翻す星詠みの魔女「」ヒラッ……

眼下に広がる煙「」モクモク……

星詠みの魔女「……」スッ
展開される魔法陣「」フォン……フォン……フォン……

◇
401 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:13:46.90 ID:RpnlmCm1o
無詠「……!全員、伏せろ!」

リーゼリット「──え?」

煙の中へ降り注ぐ星の光「」ギュオオオオッ!!!

ドガァァァァン!!!
ドゴォォォン!!!

ステラ「きゃっ……!」

途切れる空間の歪み「」グニャッ……

ジョン「くっ……!」

サーシャに覆い被さるガイ「……っ!」

爆風に押し流される煙「」ブワァッ!!!

銃を抱えて走るリーゼリット「っ……!隠れてても、お構いなしってこと……!?」ダッ

足元を貫く星の光「」ドガンッ!

よろめくリーゼリット「わっ……!」グラッ……

リーゼリット(……止まっちゃ、駄目……!)

体勢を立て直すリーゼリット「」グッ

背後で瞬く光「」カッ──



リーゼリットの脇腹を貫く星の光「」ドシュッ!!!



リーゼリット「……ぁ……これ……ヤバいかも……」

手から落ちる狙撃型魔導銃「」ガシャッ……

膝をつくリーゼリット「……」ドサッ
402 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:14:25.33 ID:RpnlmCm1o
ガイ「──リーゼ?」

地面へ広がる血「」ダラー……

ガイ「リーゼ!!!」シュンッ!!!

リーゼリットを抱き起こすガイ「おい……!リーゼ……!」

リーゼリット「……ガイ……」

ガイ「喋るな!今、ジョンのところへ……!」

リーゼリット「……ごめん……銃……落としちゃっ……」

ガイ「銃は後だ!だから、もう……!」

二人を包む空間の歪み「」グニャッ……
ステラの近くに現れる二人「」ドサッ……

目と鼻から血が流れるステラ「っ!」ツー……

ガイ「すまん、ステラ!ジョン、リーゼを……!」

ジョン「……!これは……!」バッ

傷口を押さえるジョン「……ガイさん、この布を!強く押さえていてください!」ググッ

ガイ「ああ……!」グッ……

リーゼリット「……っ……ぁぁあっ……!」

ガイ「すまん……!だが、押さえないと……!」

ステラ「みんな、揃ったわね!?今度こそ──」

無詠「……待て。まだ、こちらを狙っている」

再び光を蓄える魔法陣「」キィィィン……

ステラ「……しつこいのよ……!」

無詠「……転移には、あとどれくらいかかる?」

ステラ「せめて、あと三十秒はいる!」

魔導拳銃を握り直す無詠「分かった。私が注意を引こう」カチャッ

ガイ「待て……何をするつもりだ」

無詠「ここに固まっていては、また狙われる。私が離れて撃てば、その間に準備ができるだろう」

ガイ「だが、あなたは──」

無詠「その子の傷を押さえていろ」

ガイ「……!」

血に染まっていく布「」ジワ……

無詠「……まだ、助けられるはずだ」

ステラ「私が呼んだら、すぐ戻ってきなさいよ。遠くまで行かないで!」

無詠「わかった──」

煙の外へ駆け出す無詠「」ダッ!!!

◇
403 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:15:08.95 ID:RpnlmCm1o
星詠みの魔女「……」

煙の中から現れる無詠「──こっちだ!」
魔導拳銃「」ドギュウン!ドギュウン!

身を翻す星詠みの魔女「」ヒラッ……

無詠(……そうだ。もう少し、私に付き合ってくれ……)

走りながら撃ち続ける無詠「」ドドドドッ!!!

無詠へ向けられる魔法陣「」グンッ……

◇

ステラ「全員、私のそばに……!絶対に、離れないで……!」
広がっていく空間の歪み「」グニャ……グニャ……

ジョン「アインズさん、こちらへ……!」
アインズの肩を支えるジョン「」グッ

ガイ「リーゼ……聞こえるか。帰るぞ……!」

リーゼリット「……はっ……はぁっ、ぁ……」

ガイ「……リーゼ……!」

ステラ「これだけ魔力が貯まれば……!無詠!戻って!」

無詠「……!」ダッ

星の光「」ギュオオオッ!!!

無詠「っ……!」ザッ

抉られる地面「」ドガァンッ!!!

煙の向こうで歪む空間「」グニャッ……

無詠「……」

星詠みの魔女「……」スッ

無詠の頭上で輝く魔法陣「」キィィィン──

無詠「──ステラ!私を待つ必要はない。転移してくれ!」

ステラ「えっ!?……でも……!」

無詠「その子たちを助けてくれ……頼む」

ガイ「無詠──!」

ステラ「──っ、跳ぶわよ!!!」

六人を包み込む空間の歪み「」グニャアッ!!!

誰もいなくなった地面「」

無詠「……行ったか。さて──」

降りてくる星詠みの魔女「」スタッ……

無詠「……イリス」

星詠みの魔女「……」スッ
展開される魔法陣「」フォンッ

無詠「……やっと、近くで顔を見られたね」

放たれる星の光「」カッ──

◆
404 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:15:44.98 ID:RpnlmCm1o
ーー聖ヴァレリオ教会

歪む空間「」グニャッ……

床へ倒れ込む一行「」ドサッ!!!

聖女「……!?皆さん!!!」タタッ

ステラ「……はっ……はぁ……っ……!」

ジョン「誰か!手を貸してください!」

レム「サーシャさん!?アインズさんまで……!」

血に濡れたリーゼリットを抱くガイ「レム!リーゼを……頼む……早く……!」

レム「……っ、はい!」
リーゼリットの傷へかざされる手「」パァッ……

ガイ「……帰ってきたぞ、リーゼ……」

リーゼリット「っ、はっ……はっ……」

ガイ「……もう、大丈夫だ……!」グッ……
405 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:16:26.71 ID:RpnlmCm1o
リーゼリット「……なんか……あはは……アンタのそんな顔で見られるの……初めてかも……」

ガイ「こんなときに、何を……!」

リーゼリット「……ねえ、ガイ。ちょっと……変な形になっちゃうんだけどさ……約束、覚えてるよね?」

ガイ「……やめてくれ……」

リーゼリット「……ヴィルトの名前、受け取ってくれる……?」

ガイ「そんなこと言うな……!」ポロッ……

リーゼリット「……お願いだよ。もう……目、見えなくなってきちゃってさ……」

ガイ「リーゼ……!」ポロポロ……

ガイの頬へ伸ばされる手「」スッ……

ガイ「……っ」

ガイの頬に触れるリーゼリット「」ピトッ……

リーゼリット「……ガイ……」

ガイ「……もう喋るな……レムが治してくれる……!助かるんだ……!だから──」

リーゼリット「聞いて」

ガイ「……っ……」
406 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:17:04.70 ID:RpnlmCm1o
リーゼリット「ヴィルトはね……ただの名前じゃないの……受け取って……次に繋いで……そうやって、残していく名前なの……」

リーゼリット「だから……私で終わらせたくない」

ガイ「……俺なんかが……受け取っていい名前じゃない……」

リーゼリット「ふふ……また、それ?……私が……アンタに渡したいって言ってるの……」

リーゼリット「だから……それでいいでしょ……?」

ガイ「……っ……!」グッ……

リーゼリット「ね?」

ガイ「……分かった……」

リーゼリット「……」

ガイ「受け取る……!」

ガイ「お前の名前……ヴィルトの名前……俺が受け取る……!」

リーゼリット「……そっか……」

僅かに笑うリーゼリット「……よかった……」ニッ

ガイ「だから……だから、お前も一緒に──」

力なく垂れるリーゼリットの腕「」ダラン……

リーゼリット「」

ガイ「……リーゼ?」

レム「ダメです、リーゼさん!リーゼさん、起きて!起きてください!!!」

リーゼリット「」

ガイ「……おい……」

ステラ「っ……」

俯くジョン「……」

口に手を当てる聖女「そんな……!」

ガイ「あ……あぁ……」

ガイ「──うああああああああああっ!!!!」

⭐︎星詠みの魔女に敗北しました。
407 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/09/27(日) 23:21:04.62 ID:RpnlmCm1o
星詠みの魔女との戦いに敗れ、傷つきながらも第七避難所へと帰還したガイたち。
圧倒的な力を前に、多くのものを失った一行に、あまりにも重い現実が突きつけられる。

それでも、世界めくれを止めるための歩みを止めることはできない。
失ったものを胸に、残された者たちはそれぞれの想いと向き合い、再び前へ進むための道を模索していくのであった……

本日はここまでです。
次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/28(月) 00:57:14.05 ID:fGow0+aro
乙
まあ行動選択のミスだったな
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/28(月) 02:15:58.68 ID:B8H5yLpeo
おつ
よく頑張った私の愛娘…ゆっくりお休み
いやこれもうガイ君再起不能では
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/09/28(月) 13:59:09.32 ID:+slTkoLEO
やはり空間魔法は逃走に便利
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/02(金) 14:24:50.81 ID:sywwUc/uO
乙
>>347でアインズに乗せる約束したのにリーゼが亡くなってしまったな。
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 08:57:30.22 ID:T+pYNNhC0
低数字ゾロ目は折角の反転コンマルールでもどうしようもない・・・
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 09:42:27.88 ID:HT3acos60
期限があってもいきなり星詠みの魔女との戦闘ではなくて色々準備してから次の日に戦闘した方が良かったね
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 13:26:09.24 ID:q5wTHcXzO
乙
本スレでヴィルトとが出てきたけどここで話しが繋がるのか。でもヴィルトの名乗る理由が悲しい。
415 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 19:50:13.81 ID:zXqY1UELO
>>408
素のコンマで挑むのもまた一興というものです。今回は振るわなかったみたいですが。

>>409
長い旅路をついてきてくれてありがとうございます。リーゼリットさんが残してくれたものを糧に彼等には進んでもらいましょう。

>>410
実際のところ、強力な力を持った魔法だと思います。才能と修練を重ねれば高みへと到達できそうですが、それができるのはほんの一握りだと思われます。

>>411
果たせなかった約束というのは、心にキますね。その要因が自分自身ではどうしようもないものだったら尚更です。

>>412
あのとき奇数だったのなら運命は変わったのかもしれません。今回はこのような結果になってしまいましたが、これが安価コンマスレの醍醐味なのかもしれませんね。

>>413
>>1が想定していた準備は実のところ大体終わっていたのです。(残りは無詠さんとのイベントくらいでした)なので、純粋にコンマが振るわなかった故の結果となります。
再度、がんばっていただきたく思います。

>>414
なんだかんだ、このスレが終わるまでリーゼリットさんは生きていると思っていたんですが、図らずして重たい名前になってしまいました。せっかく本家様に採用していただいたので、ちょくちょく辻褄を合わせつつ、本家様の邪魔にならないような幕間も入れていきたいですね。

本家様、そして読んでくださっている皆様、改めて今後ともよろしくお願いします。
416 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 19:52:42.88 ID:zXqY1UELO
ーー臨時墓地

新しい墓石「」

墓石の前に立ち尽くすガイ「……」

フローディア『……大丈夫?』

ガイ(こういう別れを……お前は、何度も見てきたのか?)

フローディア『ええ』

ガイ(いつかは、慣れるのか?)

フローディア『慣れたのなら、誰も死なない世界なんて作ろうとはしなかったわ』

ガイ「……」

フローディア『……嫌になるわね。本当に』

ベルトーネ『……ガイくん』

ガイ(……なんだ)

ベルトーネ『……いや。何か言おうと思ったんだけど、やっぱりやめた』

フローディア『いつもの軽口なら、今は要らないわよ』

ベルトーネ『分かってるって~』

ガイ(……別に、何も言わなくていい)

スタスタ……

聖女「……ガイさん。アインズさんが目を覚まされました。あなたに会いたいと仰っているのですが……」

墓石の前に立ち尽くすガイ「……」

聖女「……」

スタ……スタ……

ガイの隣に立つ聖女「……隣にいても、よろしいですか?」

ガイ「……聖女さん……」

聖女「お祈りをさせてください。リーゼリットさんのために」

ガイ「……お願いします」

墓前で手を合わせる聖女「……」スッ
417 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 19:53:08.74 ID:zXqY1UELO
ガイ「……このジャケット……リーゼにもらった物なんです……」

聖女「……はい」

ガイ「大事にしろって言われたのに、すぐボロボロにしてしまって……それでも、直してくれて。ちゃんと……返す約束をしたんです……」

ガイ「なのに、リーゼは……っ、俺は何も……何も、返せなかった……!」

聖女「……」

ガイの背に手を添える聖女「……」ソッ

ガイ「……聖女さん……?」

ガイを抱きしめる聖女「……堪えなくて、いいんですよ」ギュッ……

ガイ「っ……ああ……うああ……!」

◆

目元を拭うガイ「……すみません、聖女さん。こんな……格好悪いところを……」ゴシゴシ

聖女「格好悪くなんてありませんよ……落ち着きましたか?」

ガイ「……はい……アインズは、もう動けるんですか?」

聖女「大事をとって、まだ横になっていただいています」

ガイ「サーシャは……?」

聖女「命に別状はありませんが……まだ、目覚めてはいません。今は、レムさんがついてくださっています」

ガイ「……」

聖女「……戻ったら、サーシャさんのお顔も見に行きましょう」

ガイ「……はい」

◆
418 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 19:54:46.21 ID:zXqY1UELO
ーー第七避難所 診療所

アインズ「無事だったか、ガイ」ムシャムシャ

ガイ「……元気そうだな」

アインズ「私は竜だからな。星詠みの魔女には不覚を取ったが……次は、ああも容易く落とされはせん」

ガイ「無理はするな。まだ起きたばかりだろう」

アインズ「食えるうちに食っておかねば、傷も治らん。それくらいはさせろ」

ガイ「……」

アインズ「……」ムシャムシャ

ガイ「アインズ、リーゼは……」

目を逸らすアインズ「……もう聞いた。別れの言葉も交わさせてくれないとは……運命というのは、つくづく……ままならぬものだな」

食べかけのパンを置くアインズ「……」コト……

アインズ「……最後に、なにか言っていたか?」

ガイ「……名前を託された。ヴィルトの名前を……受け取ると、言ったら……笑って……それきりだ」

アインズ「……そうか」

ガイ「あのとき……俺が、もっと早く退くと決めていれば……」

アインズ「それを言うなら、私が翼を撃ち抜かれなければよかった。サーシャを落とさずに済んでいれば……お前たちも、救助に回らずに済んだ」

ガイ「何を言ってる!?お前は、俺たちを庇って……!」

アインズ「よそう……責める言葉なら、いくらでも浮かぶな。全部……自分に向けるものばかりだ」

ガイ「……」

アインズ「……リーゼと約束をしていたんだ。背に乗せてやると……サーシャとの訓練が決まった時にな」

アインズ「……戦いが終わってからでいいと思っていた。空を飛ぶくらい、いつでもできるのだから……」

ガイ「……ああ」

顔を背けるアインズ「……それももう叶わぬ」フイッ

ガイ「……アインズ」

アインズ「すまん。少し、待ってくれ」

アインズ「今は、顔を見せられない」

◆
419 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 19:55:29.53 ID:zXqY1UELO
眠っているサーシャ「」

レム「あ、ガイさん……」

ガイ「レム……サーシャは、どういう状況なんだ?」

レム「……落ちた時に、頭を強く打ったみたいで……脳にも傷が及んでいたんです。回復魔法は効いていますが……まだ、意識は戻っていません」

ガイ「いつ、目を覚ます?」

レム「……すみません。そこまでは、まだ……」

ガイ「……そうか」

眠っているサーシャ「」

ガイ「……サーシャ……」

レム「ガイさん、サーシャさんは私が必ず助けます。だから、その……」

ガイ「……サーシャのことを頼む、レム」クルッ

スタスタ……

レム「ガイさん……」

◆
420 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 19:56:12.97 ID:zXqY1UELO
ーー聖ヴァレリオ教会

ザック「……まだ休んでいたって誰も文句は言わねえぞ」

ガイ「俺の傷は浅い。ここまで一緒にきてくれたリーゼのためにも……止まるわけにはいかない……」

セイン「……」

聖女「ガイさん……」

◆現在はセイントレアです。(22日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り17日
※サーシャは29日目から戦闘に参加できます。
※アインズは23日目から戦闘に参加できます。

⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す

何をする?
安価下1〜3
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 19:56:53.94 ID:T+pYNNhC0
マロニー、ガイに喝を入れに来る。
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 19:57:17.41 ID:wd9LZrsr0
勇者連合や避難民に食料を分け与えているリディアを見つけ交流してみる
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 19:57:35.46 ID:q5wTHcXzO
泣いていたレムをザックが慰めいい雰囲気になっている所を発見する。
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 19:58:21.21 ID:rxL+UOGfo
[ピーーー]ことだけで頭をいっぱいにする
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 21:20:29.81 ID:q5wTHcXzO
>>423を安価したものですが、すみません文がちょっと変な所があったので訂正します。
「泣いていたレムをザックが慰めいい雰囲気になっている所を発見する。」→「泣いているレムをザックが慰めいい雰囲気になっている所を発見する。」
426 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 21:31:31.73 ID:JHgAN23GO
ーー臨時墓地

新しい墓石「」

拳を握り締めるガイ「……」ギリッ……

ガイ(……考えが、甘かったのかもしれない。かつて英雄だったからといって……今、奴らがしていることは変わらない)

ガイ(リーゼだけじゃない。セイントレアへ辿り着く前に、何人も殺された。この地に残された人々も……十年間、逃げることさえできずに……!)

ガイ(……それでも、救う方法を探す?これ以上、誰が死ぬかも分からないのに……?)

ガイ(……もう、いい。星詠みの魔女も、白鋼の騎士も……倒さなければ、また誰かが殺される)

ガイ(ロスチャイルドも、魔王城にいる奴らも同じだ。俺たちの邪魔をするなら……)

ガイの足元に滲む黒い闇「」ズ……

ガイ(……化身どもは、こうなることも分かっていたのか?それでも、使命を果たせと……ただ、見ていただけなのか……?)ギリッ……

ガイ(……何が英雄だ。何が神だ。何が使命だ。もう、誰であろうと構わない……邪魔をする奴は、全員──)

足元から這い上がる闇「」ズズ……

マロニー「──代行者さん」

ガイ「……!」

マロニー「何をしているの?」

ガイ「見れば分かるだろう。何か用か?」

マロニー「……うん。今のあなた、ちょっと変だよ」

ガイ「放っておいてくれ」

マロニー「ねえ。あなた、今……自分が何になろうとしていたか、分かってる?」

ガイ「……何?」

マロニー「あなたの中にいる人たち。さっきから、呼んでるんじゃない?」

ガイ「声?」

マロニー「……聞こえないの?」

ガイ「聞こえたところで、何が変わる」

マロニー「聞くつもりがないんだ?」
427 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 21:31:58.81 ID:JHgAN23GO
ガイ「説教なら他を当たれ」

マロニー「嫌だよ。今、あなたに話してるんだから」

ガイ「……」

マロニー「誰かに止められるの、そんなに嫌?」

ガイ「……お前たちは、見ていただけだろう……!使命を果たせと言いながら、何もしなかった!……これまで、多くの人が犠牲になっても……!リーゼが死んでも……!」

マロニー「私が助けなかったことを怒ってるなら、そう言えばいい」

ガイ「……っ」

マロニー「でも、それと……あなたを心配してる人の声を聞かないことは、関係ないよ」

ガイ「……何が分かる……!お前に──」

マロニー「聞いてあげて」

マロニー「まだ、そこにいるんでしょ?」

フローディア『──ガイ!』

ガイ「……!」

ベルトーネ『あ。やっと聞こえた~?』

ガイ(……お前たち……)

フローディア『何度呼んでも返事をしないから……!』

ベルトーネ『まあ、私としては……そのまま堕ちたガイくんがどうなるか、ちょっと見てみたかったけどね~』

フローディア『あなた、こんな時まで……!』

自分の手を見下ろすガイ「……俺は……何を……」

薄れていく黒い闇「」スゥ……

ガイ「……今のは……」

マロニー「……ふうん。代行者に選ばれるだけのことはあるんだね。あれだけの力を抱えて、まだ自分に戻れるんだ」

ガイ「……」

マロニー「魔王になったあなたとも、戦ってみたかったけど……今は、使命を果たしてもらわないと困るから」

ガイ「魔王……?俺が……?」

マロニー「うん。さっきのまま、私たちの声も届かなくなっていたら戻ってこられなかったかもしれないね」

ガイ「……」

マロニー「でも、あなたにはまだやってもらうことがある」

マロニー「世界樹の光を集めて、翡翠の賽を正しい持ち主へ届ける。世界をあるべき流れへ戻す……覚えてるよね?」

ガイ「……忘れてはいない」

マロニー「なら、その前に魔王になられたら困るよ。邪魔なものを全部壊しても、使命を果たしたことにはならない」
428 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 21:32:31.86 ID:JHgAN23GO
ガイ「……仲間が死んでも、進めと言うのか」

マロニー「うん」

ガイ「……」

マロニー「ひどいと思う?」

ガイ「……ああ」

マロニー「それでも、言うよ。あなたの使命は終わってない。ここで全部投げ出すことは、まだ許されない」

新しい墓石「」

ガイ「……俺に、何が残っている」

マロニー「それを私に決めてほしいの?」

ガイ「……」

マロニー「さっきまで、あなたを呼んでいた人たちは?避難所で待ってる人たちは?あなたがここへ来るまでに、力を貸してくれた人たちもいるでしょう?その人たちとのことまで、なくなったわけじゃないよ」

ジャケットに触れるガイ「……」

ガイ「……あいつらまで、いなくなるのが怖かった」

マロニー「……」

ガイ「だから……その前に、全部……」

フローディア『……ガイ。私がそれで、何をしようとしたか……あなたは知っているでしょう』

ガイ(……ああ)

フローディア『あなたは、止めたわ。私がどれだけ嫌がっても……』

ガイ「……俺まで、誰の声も聞かなくなるところだったんだな」

マロニー「今は、聞こえてるみたいだね」

ガイ「……ああ」

マロニー「それで。どうする気なの?」

ガイ「……まだ、許せない。リーゼを殺した奴を救いたいとは……今は、思えない」

マロニー「うん」

ガイ「だが……その怒りで、これからすることを全部決めてしまったら……さらに大事なものを失っていたかもしれない」

ガイ「世界めくれは止める。そのために戦う……だが、何を守って、誰と戦うのか……考えることまで、やめるつもりはない」

ガイ「……俺は、人として……あいつらのところへ帰る」

マロニー「うん。今のあなたなら、話ができそうだね」

ガイ「……マロニー。呼び止めてくれて、助かった」

マロニー「お礼は、使命を果たしてからでいいよ。代行者さん」

⭐︎マロニーと話しました。
429 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 21:33:18.49 ID:JHgAN23GO
ーー第七避難所 診療所

アインズ「……ふむ。少しは動けるようになったか」

ゆっくりと立ち上がるアインズ「……っ」グッ……

アインズ「寝てばかりでは身体が鈍る……サーシャの顔を見てくるとしよう」

◆

アインズ「……ここか。レムがつきっきりで見ていると聞いたが──」

レム「……っ……」

扉へ伸ばしかけたアインズの手「」ピタ……

◇

眠っているサーシャ「」

寝台のそばに座るレム「……私、得意なんです。治癒魔法……カグヤ先生にも、教わって……」

ザック「……ああ」

レム「怪我をしたら任せてくださいって……私、何度も言って……」

膝の上で握られるレムの手「」ギュッ……

レム「なのに……リーゼさん、目の前にいたのに……!」

ザック「……」

レム「もっと何か、できたはずなのに……何をしても……!」

ザック「……レムちゃん」

レム「みなさんには、必ず助けるって……言ったんです。でも……もし、また……」

眠るサーシャを見るレム「……っ……」

ザック「……怖えよな。何人助けたって、助けられなかった奴のことは……忘れられねえもんな」

レム「……ザックさんも……?」

ザック「……あるさ。間に合わなかったことなんざ、何度もある」

レム「……」

ザック「次は絶対に助かるなんて……俺からは言えねえけどよ」

レムのそばへ椅子を寄せるザック「」カタ……

ザック「怖い時くらい、俺にも言ってくれよ。さっきから一人で、ずっと我慢してただろ?」

レム「……私が泣いてたら……ガイさんたちに、余計な心配を……」

ザック「じゃあ、今は俺だけに見せとけ」

レム「……え……」
430 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 21:33:46.49 ID:JHgAN23GO
ザック「聞くくらいしかできねえけど……それでよけりゃ、ここにいるからよ」

レム「……っ……」ガバッ

ザックに抱きつくレム「……助けたかった……リーゼさん……!」

ザック「……ああ」

レム「もっと、ちゃんと……私……!」

レムの肩へ手を添えるザック「……ああ。助けたかったんだよな」ソッ……

ザックの服を掴むレム「……うっ……」ギュッ……

レムを抱き寄せるザック「……」ギュッ

レム「……ごめんなさい……服、濡れちゃいます……」

ザック「洗えば済むだろ、そんなもん」

レム「……っ……」

レムの背中をさするザック「……」サス……

◇

扉の隙間から二人を見るアインズ「……」

寝台へ目を向けるアインズ「……サーシャ……」

眠っているサーシャ「……すぅ……」

アインズ「……また、後で来るとしよう」ソッ……

⭐︎サーシャの様子を見に行きました。
431 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 21:34:24.49 ID:JHgAN23GO
ーー第七避難所

ザワザワ……

大きな包みを抱えた人影「」コソコソ……

ガイ「……見かけない人物がいるな」

辺りを窺う人影→リディア「……」キョロキョロ

ガイ(いや。あの時、原理派の本拠地にいた……)

スタスタ……

ガイ「……何か、探しているのか?」

リディア「ひゃっ!?」ビクッ
傾く包み「」グラッ……

包みを支えるガイ「……っと」ガシッ

リディア「あ……あ、ありがとうございます……!」

ガイ「すまない。驚かせたな」

リディア「い、いえ……あの……倉庫の方に、用があって……」

ガイ「物資を届けに?」

リディア「……はい。食べ物を、少し……」

ガイ「手伝うか?」

リディア「だ、大丈夫です……重いので……」

ガイ「重いなら、なおさらだろう」

リディア「……あ……」

ガイ「……嫌なら、無理には取らないが」

リディア「……いえ。お願いします……」

◆

木箱の上へ置かれる包み「」ドサッ……

避難所の配給係「ああ、リディアちゃん。今日も持ってきてくれたのか」

リディア「……はい。皆さんで、分けてください」

避難所の配給係「助かるよ。ちょっと待ってな、今、入れ物を持ってくるから」

スタスタ……

ガイ「何度も来ているんだな」

リディア「……来られる時だけ、ですけど……」

ガイ「俺はガイだ。君は、リディアでいいのか?」

リディア「……はい。よろしくお願いします……」

ガイ「ステラから聞いたことがある。食料や水を作れるんだろう?」

リディア「ステラさんと、お知り合いなんですか?」

ガイ「ああ。世話になっている」

リディア「……そうだったんですね……」
432 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 21:35:07.23 ID:JHgAN23GO
包みをほどくリディア「……これ、私が作ったものです」シュル……

黒い泥団子「」ゴロ……

ベルトーネ『ど、泥団子……?魔力で出来ているみたいだけど〜……』

ガイ「……これが……」

リディア「……あの。見た目は、こんなですけど……ちゃんと、食べられるので……!」

ガイ「……一つ、もらってもいいか?」

リディア「え……?」

ガイ「配る前に食べてしまうのは、まずいか?」

リディア「い、いえ!どうぞ……!」

黒い食料を手に取るガイ「……」モグッ……

リディア「……」

ガイ「……美味いな」

リディア「……本当、ですか……?」

ガイ「ああ。これなら、皆も食べやすそうだ」

胸元に手を添えるリディア「……よかった……」

ガイ「作るのも、運ぶのも大変だろう。ありがとう」

リディア「……私にできることなので……」

ガイ「……だが、原理派の方は大丈夫なのか?」

リディア「……!」ビクッ

ガイ「……すまない。聞かない方がよかったか」

リディア「……あの……ここに来たことは、内緒に……してもらえますか?私が原理派だっていうことも……」

ガイ「知られたら、困るんだな」

リディア「……はい……」

ガイ「分かった。言わない」

リディア「!ありがとうございます……」

ガイ「しばらく第七避難所にいるのか?」

リディア「はい……道中も、スライムもどきと黒い影の魔物が増えてて、簡単には戻れなくて……」

フローディア『……』

ガイ「そうか……ここで会ったのも何かの縁だ。俺に用事があれば聖ヴァレリオ教会に来てくれ」

リディア「聖ヴァレリオ教会……!」

ガイ「知ってるのか?」

リディア「あ、いえ!……昔、そこの孤児院に行ったことがあったので……懐かしくて、つい……」

ガイ「……そうだったのか。なら、俺より詳しいな」

リディア「……今は、どうなっているか……分かりませんけど……」

ガイ「顔を出してみたらどうだ?」

リディア「はい……そう、ですね……」

⭐︎リディアと話しました。
433 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 21:36:00.47 ID:JHgAN23GO
ーー聖ヴァレリオ教会

ステラ「うーん……頭が痛い……」ズキズキ……

クレア「ステラさん……大丈夫ですか?」

ステラ「星詠みの魔女から逃げたときの反動ね……あれだけの人数を、一度に遠くまで飛ばしたのは初めてだったから……」

セイン「それなら、まだ休んでいるべきだ。あの戦いに参加した者たちは、戻ってからもろくに休めていないだろう」

ステラ「……ガイとアインズ、ジョンなんかは、もう普通に動き回ってるけど……?」

クレア「アインズさんは、竜だから回復も早いと仰っていましたね。ガイさんもジョンさんも……少しは休んでくださればいいのですが」

ステラ「本当よ……運んだ私が、まだこんななのに……今日は、なるべく魔法を使わずに済ませたいわ……」

クレア「では、少し横になりませんか?休める場所をご用意しますから」

ステラ「いいの?……お願いするわ……」ズキズキ

◆現在はセイントレアです。(23日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り16日
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。

⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す

何をする?
安価下1〜3
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 21:37:50.94 ID:/4nKXkQeO
リディアが聖ヴァレリオ教会にやってきて皆と交流
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 21:38:08.80 ID:IHDtDW3LO
原理派に星詠みの魔女戦の協力を頼んでみる。必要ならマロニーにも謝らせる
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/03(土) 21:43:32.60 ID:7oR0EN7z0
リーゼの形見の銃を回収し、ジョンが対星詠みの魔女特攻属性を付与
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2026/10/03(土) 21:51:10.03 ID:q5wTHcXzO
離れている場所で心に穴が空いているような感じのガイ、そこにシュヴァイツェル達が取り引きの話しをやってくる。
438 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 23:39:33.06 ID:ePDPpCnXO
スタスタ……

ジョン「──失礼。ガイさんはどちらに?」

聖女「人を連れてくると言って、外に出ましたが……ジョンさん、その銃は……!」

ジョンに背負われた狙撃型魔導銃「」

ジョン「……ええ。リーゼリットさんの使っていたものです。戦闘跡から回収してきました」

スタスタ……

アインズ「──今、リーゼの名前を言ったか?」

ジョン「アインズさん。もう、動いても大丈夫なのですか?」

アインズ「ああ。世話をかけたな……それより、見せてくれ」

背から狙撃型魔導銃を下ろすジョン「どうぞ」スッ……

狙撃型魔導銃を受け取るアインズ「……」

アインズ「……リーゼが、いつも手入れしていた銃だ……」

ジョン「置いてきてしまったのが、気になっていたものですから……」

アインズ「……よく、持ち帰ってくれた。ありがとう、ジョン」

ジョン「……いえ」

アインズ「だが、危険だっただろう。星詠みの魔女は、まだ……」

ジョン「ええ。周囲を窺いながら向かいましたが、あの戦闘跡の近くには姿がありませんでした。長居はせず、拾えるものだけを」

アインズ「……そうか。無事に戻れてよかった」

荷物へ手を伸ばすジョン「それと……もう一つ、お見せしておかなければならないものが」ガサゴソ

布に包まれた物を置くジョン「」コト……

聖女「……それは……?」

布を開くジョン「……無詠さんが、お使いになっていたものかと」シュル……

砕けた魔導拳銃の残骸「」

アインズ「……」

ジョン「私たちが最後にいた場所から、少し離れたところに落ちていました」

聖女「……無詠さんご本人は……?」

ジョン「……見つけられませんでした」

聖女「……」

アインズ「……これも、ガイに見せてやってくれ。あいつも、気にしているはずだ」

ジョン「……はい。そのつもりで、伺いました」

⭐︎狙撃型魔導銃を手に入れました。
439 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 23:45:29.20 ID:ePDPpCnXO
ガイ「──戻ったぞ」

アインズ「ガイ……」
狙撃型魔導銃「」キランッ……

ガイ「……その銃は……」

ジョン「リーゼリットさんのものです。戦闘跡から回収してきました」

ガイ「……ありがとう、ジョン」

ジョン「お気になさらず。あとで、少しお話しできますか?」

ガイ「……ああ」

リディア「ええと……入ってもいいですか?」ヒョコッ

ガイ「すまない。入ってくれ」

リディア「……お邪魔します……」

ミラ「あれ……?リディアちゃん。久しぶりだね」

リディア「……!ミラさん……」

ミラ「いつも食料をありがとう。渡したらすぐ帰っちゃうから、なかなか話せなかったけど……」

リディア「……はい……」

杖をついたクレア「……ミラくん?どなたか、いらしているのですか?」コツ……コツ……

リディア「えっ……クレアさん……?」

クレア「……!その声、もしかして……!」

タタッ

ギュッ

リディア「わっ……」

クレア「……リディアちゃん……よかった、生きてたんですね……」ギュウウウ……

クレア「……あの頃は、もっと小さかったのに……こんなに大きくなって……」

リディア「……もう、十六になりました……ところで、クレアさん……その目隠しは……?」

クレア「……訳あって、今は何も見えないのです」

リディア「ええっ!?」

クレア「気にしないでください。意外と困らないものなんですよ?……今日は、ゆっくりしていってください。お話ししたいことが、たくさんありますから」

リディア「その……いいんですか……?」

クレア「ええ。リディアちゃんのお話も、聞かせてくださいね」

リディア「……はい……!」

聖女「では、お茶を淹れましょう。ガイさん、運ぶのを手伝っていただけますか?」

ガイ「……はい」

◆
440 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 23:45:59.46 ID:ePDPpCnXO
湯気の立つお茶「」ホカホカ

カップを両手で包むリディア「……ありがとうございます……」

クレア「ミラくんとは、会っていたのですね」

ミラ「うん。食料を届けてくれた時に、何度か。いつも、すぐ帰っちゃってたけど……それにしても、見た目もずいぶん変わったよね」

ガイ「昔は、今と違う姿だったのか?」

リディア「はい……髪も、肌も、白かったんですけど……」

ジョン「……変わったのは、世界めくれが起きた時ですか?」

リディア「……たぶん……そうだと思います……」

ジョン「たぶん、というと……?」

リディア「……覚えていないんです。気がついたら、もう……この姿で……どうして、こうなったのかも……」

リディア「食べ物や、お水も……いつの間にか、作れるようになっていて……」

ジョン「……そうでしたか。立ち入ったことを聞いてしまいましたね」

リディア「い、いえ……特に不自由はしてないので……」

クレア「お食事は?皆さんに配るばかりで、ご自分の分を忘れてはいませんか?」

リディア「ちゃんと、食べてます……」

ミラ「それならよかったよ……今日は、まだ時間あるんだよね?いつまで第七避難所にいるの?」

リディア「……ええと……」

ガイ「道中に魔物が増えているそうだ。すぐには戻れないと聞いた」

聖女「……まあ。では、お泊まりになる場所は決まっていますか?」

リディア「……まだ……倉庫の隅でも、お借りできればと思って……屋根があれば、大丈夫なので……」

聖女「……それでしたら、しばらくこちらにいらっしゃいませんか?」

リディア「……え……?」

聖女「空いている寝床を使ってください。危険な道を無理に戻ることはありません」

リディア「……でも……私……」

ミラ「ここじゃ、落ち着かない?」

リディア「ち、違います!……いてもいいのかなって……」

クレア「いてくださると、私は嬉しいですよ」

リディア「……」

聖女「戻る時のことは、道の様子を確かめてから考えましょう。どなたかに、知らせておく必要はありますか?」

リディア「大丈夫です。戻りが遅くなるかもしれないとは、伝えてきましたので……」

聖女「では、今日は安心して休んでくださいね」

リディア「……ありがとうございます……!あの、食べ物は作りますから……お水も、必要な分だけ……!」

クレア「ふふ……まずは、そのお茶を飲んでしまいましょう。冷めてしまいますよ」

リディア「……あ……はい……!」

⭐︎リディアが、しばらく聖ヴァレリオ教会に滞在することになりました。
441 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/03(土) 23:49:19.56 ID:ePDPpCnXO
ガイ「……話とは、なんだ?」

ジョン「来ていただけましたか……単刀直入に言います。星詠みの魔女を倒すために、原理派と手を組みませんか?」

ガイ「……原理派と?」

ジョン「ええ。先の戦いで、多くの戦力を失いました。同じように挑んでも、また犠牲が出かねません」

ガイ「あいつらが応じると思うか?」

ジョン「星詠みの魔女がいる限り、外との行き来はままなりません。倒す利点は、あちらにもあるはずです」

ガイ「ヴィクトリアに話を持ちかけるのか」

ジョン「ええ。まずは、あの方の意向を確かめたいと思っています」

ガイ「……原理派も、一枚岩ではないだろう。世界めくれを止められては困る奴もいる」

ジョン「……シュヴァイツェルさんですね」

ガイ「ああ。今の状況が研究に都合がいいと言っていた。俺たちを殺そうとした相手だ。魔女と戦っている最中に、背後から襲われたら終わりだ」

ジョン「ええ。ヴィクトリアさんが協力に応じても、あの方々まで信用してよいとは考えていません」

ガイ「……シュヴァイツェル達を作戦から外せると思うか?」

ジョン「それも含めて、確かめる必要があります。ヴィクトリアさんが、どこまで彼らの動きを把握し、抑えられるのか……」

ガイ「抑えられないと言われたら?」

ジョン「こちらの手の内は明かさず、話を持ち帰りましょう。協力を得るために、何でも差し出すつもりはありません」

ガイ「……それで。誰が交渉に行く?」

ジョン「勇者連合の名を出せば、話を聞く前に拒まれるかもしれません。ですので、私が行こうかと」

ガイ「お前が?」

ジョン「ええ。錬金術師として、薬品の提供も提案できます。こちらから出せるものがあれば、交渉もしやすいでしょう」

ガイ「……一人で行くつもりか」

ジョン「大人数では、かえって警戒されるでしょうから」

ガイ「なら、俺も行く。戦う当人がいた方が、話も早いだろう。お前一人に任せるわけにもいかない」

ジョン「ですが……あなたは、シュヴァイツェルさんたちに狙われています」

ガイ「分かっている。だからこそ、ヴィクトリアがあいつらをどう扱うつもりなのか、自分で聞いておきたい」

ジョン「……」

ガイ「安心しろ。気に入らないことを言われたからといって、斬りかかったりはしない」

ジョン「……ええ。話し合いに行くのですからね」

ガイ「お前は戦闘跡まで行って、俺たちの仲間の銃を拾ってきてくれた。交渉まで一人で背負うことはない」

ジョン「……背負い込むのは、あなたも同じでしょうに」

ガイ「なら、お互い様だ。一緒に行こう」

ジョン「……分かりました。よろしくお願いします」

◆
442 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/04(日) 00:00:29.69 ID:Sh3e7wXfO
残された時間が刻一刻と減り続ける中、星詠みの魔女を倒すため、新たな戦力を求めるガイとジョンは原理派との交渉へ向かう。
しかし、これまでの対立によって勇者連合と原理派の間に生まれた溝は深く、共闘への道は決して容易なものではなかった。

そして、その交渉を持ちかけたジョン自身にも、どこか別の思惑があるようで……

本日はここまでです。
次回もよろしくお願いします。
443 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/04(日) 00:02:37.23 ID:Sh3e7wXfO
ー 幕間

ーー???

照鉱石のランプ「」ユラユラ……

『本当に、あなたは……自分の命を軽く扱いすぎじゃないかしら?永遠の魔王の領域を利用して世界を移動するなんて……無茶もいいところよ』

(死にかけることに慣れたのは、誰の呪いのおかげだったか……)

『あー、あー……何か言ったかしら?』

(都合のいい奴だな……それで、お前もこのままついて来るつもりなのか?)

『当然でしょう?あなたと私は一心同体。今更、離れられるなんて思わないことね』

(そうか)

『それに──"向こう側"には、今のあなたを知っている人なんて誰もいないでしょう?』

『だったら一人くらい……ここまでのあなたを覚えている者が、一緒にいたっていいじゃない。同居人も元いた世界に帰っちゃったし……今さら一人になるのは、少し寂しいんじゃない?』

(さあな。だが、お前がいるなら少なくとも退屈はしなさそうだ)

「っ……」フラッ……

(……まずいな。記憶が……霞んできた……)

『そろそろ"向こう側"に着くのかしらね……いい?目を覚まして、しばらく私の声が聞こえなくても……私はあなたのそばにいる。それだけは、忘れないで』

(ああ……記憶の混濁は一時的なものなんだろう?……すぐに思い出すさ……)

『ふふっ……あの子たちのくれた物もあるし、あなたが思い出すのを待ってるわね』

「……っ」フラッ……

『──名残惜しいけど、一旦ここでお別れね』

(まだ、お前のことは覚えている……)フラッ

『私の声、まだ聞こえるみたいね。同居人や化身たちも言ってたけど、あなたはもうどちらの世界にも属する人間ではないわ』

『元の名前を名乗ること自体はできるでしょうけど……下手に元の名前を使えば、余計な混乱を招くかもしれないわよ?』

(……名前、か……それは向こうに着いてから考えるとしよう)

『自由になさい……それじゃあ、また会いましょう?次に会うときが楽しみね……』

(一人じゃない、か……さて……"あの世界"を存続させるために……聖女の力を貸してもらえるといいのだが……)

翡翠の賽「」キラッ……

◆

ーー???

本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」

(……この場所は?……俺は、どうしてここに……?)フラフラ

前方に見える微かな光「」ユラユラ

(……向こうに、灯りが見える……)

前方に見える微かな光「」ピタッ

(……止まった)ピタッ

「おーい」

(……人の声?)

「ちょっ、──!」
「悪いやつだったら焼けば良いでしょ」
「そ、そうだけどさあ──」

(敵じゃなければいいが……)

スタスタ……

◆
444 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/04(日) 00:04:43.12 ID:Sh3e7wXfO
妖精「……そうなんだ。自分の名前とかはわかる?あ、ちなみに私は妖精。緑の国の出身だよ」

(……?どこかで、聞いたことがあるような……駄目だ。思い出せない……俺の名前は……なんだったか……)

「名前……名前か……」

(自分の名前すら思い出せないのに……不思議なものだな。みんなの名前はすぐに出てくる)

「……」

(……少しの間、名前を借りよう。思い出す鍵になるかもしれない)

「俺は──」

◆
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/04(日) 01:20:03.79 ID:Oqv5fbg2o
おつ
共闘はほぼ無理にしてもせめて過激派の横槍は防ぎたい所
565.58 KB Speed:9.4   ↑ VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可):

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行


スポンサードリンク


Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2026/05/10 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)