【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 Ⅳ

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446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/04(日) 09:23:56.69 ID:00MiYiXN0
乙
レムとザックは付き合ってもいいくらいの関係だからこの関係は壊したくないな
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/04(日) 15:20:05.12 ID:r9NJTW+fO
乙
幕間の話し本スレのあの話しか。
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/09(金) 23:53:18.45 ID:Xy2QpQ1UO
乙です
かなり先の話しになると思うけど本スレやここでのスレを合わせて傲慢以外の七大罪のメンバーが揃ってきているので、いつかベルトーネの過去の話しとかあっても良さそう。
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/10(土) 07:15:18.17 ID:Cr8i2I5+0
乙
マロニーAI生成してみたので貼ってみた。
https://imgur.com/a/WxM9jq9
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/10(土) 16:03:19.05 ID:gyokchdVO
乙
最初「リーゼが亡くなった事を暗黒街のメンバーに手紙で知らせる」みたいな安価を考えていたけど周りの光の壁や魔王の手下などがあるからさすがに難しいよね。
451 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 20:24:55.33 ID:V5pMgObCO
>>445
全ては状況と>>1のそのときの思いつき次第です。一体>>1はどうする気なのでしょうか?

>>446
お二人には、ぜひとも幸せになっていただきたいと思っております。失われなければいいですね。

>>447
またもや勝手に作成させていただきました。あくまでこちらは二次創作スレであり、本家様の設定が全てですので、「また>>1が捏造してるよ」程度に認識していただくのがよいかと思われます。

>>448
ベルトーネさんの過去は特に定めていないので、余裕があれば捏造することにしましょう。あまり期待はしないでお待ちください。

>>449
ありがとうございます。イメージの一助になりますね。>>1の中では女性の吸血鬼はゴシックな服を着ているイメージがあるのですが、これは吸血鬼という種族から感じる雰囲気からなのでしょうか?

>>450
星詠みの魔女を倒すまでは外界と連絡はつかない予定ですので、現状では難しいでしょう。
452 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 20:26:25.49 ID:V5pMgObCO
ーー旧セクリエ・ロイエ付近

散らばったスライムもどきの跡「」グチャ……

原理派信徒A「ふぅ……最近、またスライムもどきが増えてきてないか?」

原理派信徒B「勘違いじゃないと思うぞ?ついに滅亡の時が来たってやつかね」

原理派信徒A「馬鹿言ってんなよ……ここまで生き延びてきたのに、今さら全部おしまいなんて冗談じゃねえぞ」

ガイ「おい」ヌッ

原理派信徒A「うわっ!?誰だお前!!!」ビクッ

原理派信徒B「おい……そいつ、シュヴァイツェルさんが見かけたら捕獲しろって言ってた奴と、特徴が一致してねえか!?」

武器へ手を伸ばす原理派信徒A「……自分から捕まりに来たってことか?」スッ……

ジョン「──お待ちください。私たちは、話し合いに来たのです」

原理派信徒B「……あんたは?」

ジョン「錬金術師のジョンと申します。星詠みの魔女への対処について、ヴィクトリア様とお話ししたく伺いました」

原理派信徒A「ヴィクトリア様に?」

ジョン「ええ。お取り次ぎをお願いできますか?」

原理派信徒B「待てよ。面会だろうが何だろうが、そいつを捕まえろって命令は──」

ジョン「本人は、こうして出向いています。まずはそのことをお伝えください。どう扱うべきか、判断していただけるでしょう」

ガイ「……逃げも隠れもしない。呼んできてくれ」

原理派信徒A「……お前、行ってこいよ」

原理派信徒B「大丈夫なのか?」

原理派信徒A「二人して持ち場を離れるわけにいかねえだろ」

原理派信徒B「……分かったよ。ちゃんと見張っとけよ?」

タタタッ

原理派信徒A「……妙な真似はするなよ」

ガイ「そっちが何もしなければな」

ジョン「……ガイさん。先ほどの言い方では、シュヴァイツェルさんを呼ばれてしまうかもしれませんよ」

ガイ「どのみち、原理派全体に俺が来たことは伝わるだろう。捕獲命令まで出しているらしいからな」

ジョン「……さて、どなたがお迎えに来てくださるのでしょうか」

◆コンマ下1
奇数でシュヴァイツェル
偶数でヴィクトリア
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/10(土) 20:28:19.62 ID:zI28U5UNO
あ
454 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 22:16:58.28 ID:BTJOHX+4O
スタスタ……

原理派信徒B「──こちらです、ヴィクトリア様」

ヴィクトリア「……お待たせしました」

ジョン「……当てが外れましたか」ボソッ……

ガイ「?」

原理派信徒A「ヴィクトリア様。この男には、シュヴァイツェルさんから捕獲の命令が──」

ヴィクトリア「聞いています。まずは、用件を伺いましょう」

原理派信徒A「……はっ」

ヴィクトリア「……あなたから、私に会いに来るとは思いませんでした」

ガイ「……俺も、あなたに頼み事をすることになるとは思っていなかった」

ヴィクトリア「星詠みの魔女への対処について、と聞きましたが」

ガイ「ああ。討伐に協力してほしい」

ヴィクトリア「先日、戦いを挑まれたそうですね」

ガイ「……負けた。仲間も失った」

ジョン「再び挑むには、戦力も戦い方も見直す必要があります。そちらのお力を借りられないかと」

ヴィクトリア「……そのために、私を頼るのですか。私の判断をあれほど非難されていたあなたが」

ガイ「……」

ジョン「星詠みの魔女がいる限り、外との行き来は阻まれます。討伐できれば、そちらにも利点があるはずです」

ヴィクトリア「利点はあります。ですが、そのために何人を危険にさらすことになるのか……私は、それも考えなければなりません」

ガイ「分かっている。何の見込みもなく、人を貸せと言うつもりはない」

ヴィクトリア「では、お聞かせください。次は、何を変えるおつもりですか?」

ガイ「……少なくとも、空と地上のどちらかが崩れただけで、全員が救助に回るような戦い方は変える。攻撃を続ける役と、負傷者を退かせる役を分けたい」

ジョン「私からは、薬品の提供もできます。そちらが出せる戦力を伺った上で、具体的な作戦を詰められればと」

ヴィクトリア「……戦力を合わせ、役割を分担する……ですか」

片目を覆うヴィクトリア「」スッ……

キィィィィィン──

◇
455 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 22:17:28.09 ID:BTJOHX+4O
空を埋め尽くす魔法陣「」フォン……フォン……

星詠みの魔女「……」

原理派騎士「──散開しろ!一か所に集まるな!」

降り注ぐ星の光「」ギュオオオオッ!!!

吹き飛ばされる原理派の騎士たち「」ドガァァァン!!!

ジョン「──負傷者を下げてください!まだ、攻撃が──」

◇

ヴィクトリア「……っ……お力を貸すことはできません」

ガイ「……何?」

ヴィクトリア「この討伐に、私たちの戦力は出せません」

ジョン「……まだ、詳しい作戦もお話ししていませんが」

ヴィクトリア「承知しています。それでも、お断りします」

ガイ「……未来視か」

ヴィクトリア「ええ。兵を出しても、星詠みの魔女は倒せません。負傷者を退かせる役を設けても、その者たちまで攻撃に巻き込まれてしまう……」

ジョン「……その未来では、私たちも共に戦っていたのですか?」

ヴィクトリア「あなたの姿は、ありましたが……」

ガイ「?」

ヴィクトリア「……」

◇

降り注ぐ星の光「」

倒れた原理派たち「」

煙の中で負傷者へ駆け寄るジョン「」

◇

ヴィクトリア(……いない)

ガイ「……ヴィクトリア?」

ヴィクトリア(先ほどの光景のどこにも、この人の姿は……)

ヴィクトリア「……あなたは、見えませんでした」

ガイ「……戦いに参加していなかったのか?」

ヴィクトリア「そこまでは、分かりません」

ガイ「俺がいない戦いを見て、俺たちが負けると?」

ヴィクトリア「兵が倒れる光景は見えました。それを知りながら、送り出すわけにはいきません」

ガイ「だが、俺が加われば──」

ヴィクトリア「勝てる、と約束できますか?」

ガイ「それは……」

ヴィクトリア「……あなたを軽んじているのではありません。氷刃の魔女を倒したことも、承知しています。ですが、今回もそうなると期待して、彼らの命を預けることはできません」

ジョン「……戦い方を変えた場合も、同じ結果になるのでしょうか?」

ヴィクトリア「見えたものが、あらゆる可能性の全てだとは申しません。ですが……今のお話では、協力を決めるには足りません」

ガイ「あなたの見た未来には、俺がいなかった。それでも、判断は変えないんだな」

ヴィクトリア「はい。現時点では」

ヴィクトリア(やはり、この人自身の姿も、この人が何を変えるのかも……私には見えない……)

ガイを見つめるヴィクトリア「……」ジッ……
456 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 22:17:59.63 ID:BTJOHX+4O
ヴィクトリア(……分からない。その分からないものに、私は……)

ジョン「……では、せめて我々が星詠みの魔女と戦う際、シュヴァイツェルさんたちが手出しをしないよう、抑えていただけませんか?」

ヴィクトリア「……約束はできません。私から命じても、彼女の息がかかった者たちまで従うとは限りませんから」

ガイ「……あなたでも、止められないのか」

ヴィクトリア「確実に止められるとは言えない、ということです。ただ……今回、あなた方が訪ねてきたことは、シュヴァイツェルには伝えません」

ガイ「……いいのか?」

ヴィクトリア「協力の話はまとまりませんでした。これ以上、争いの種を増やす必要もないでしょう」

ジョン「……お気遣い、感謝いたします」

信徒たちへ向き直るヴィクトリア「……二人とも。この面会については、他言しないように」

原理派信徒A「……は、はい」

原理派信徒B「ですが……捕獲の命令は……」

ヴィクトリア「今回は、私の判断でお帰しします。あなた方が責任を問われたら、私のところへ来てください」

原理派信徒B「……承知しました」

ガイ「……俺たちも、今日のことは必要な仲間以外には話さない」

ヴィクトリア「ええ。そうしてください」

ジョン「それでは、失礼いたします」

スタスタ……

ヴィクトリア「……では、引き続き見張りをお願いします」

原理派信徒A・B「はっ!」

◆

原理派信徒A「……行ったな」

原理派信徒B「ああ……」

原理派信徒A「……なあ。本当に黙ってていいのか?」

原理派信徒B「ヴィクトリア様が、そう言っただろ」

原理派信徒A「そりゃそうだけどよ……シュヴァイツェルさんに、このことがバレたら……」

原理派信徒B「責任を問われたら、来いって言ってくださったじゃねえか」

原理派信徒A「そこまで行かせてもらえるのかよ……?」

原理派信徒B「……もう、その話はやめようぜ。誰かに聞かれたらどうする」

原理派信徒A「……ああ」

崩れた廃墟の陰に立つベスト「……」

ベスト「……ふふ。主様にいい土産話ができました」クルッ

スタスタ……

⭐︎原理派と話しました。
457 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 22:18:25.83 ID:BTJOHX+4O
ーー聖ヴァレリオ教会

ベルトーネ『う〜ん……んん〜?うむむむ……』

フローディア『……どうしたのよ。さっきから唸ってばかりで』

ベルトーネ『いや〜……あの未来視ができる人と話してた時、近くに悪魔の気配があったんだよね〜。何してたのかなって、ちょっと気になって〜』

ガイ(原理派の本拠地の近くだぞ。ベストがいても、おかしくないだろう)

ベルトーネ『うん。だから、その時は気にしなかったんだけど〜……私たちって、魔眼の影響を受けないでしょ?あの人が未来を覗いても、私たちの姿は映らないんだよね〜』

ガイ(……近くで話を聞かれていても、未来視では気づけないのか)

ベルトーネ『そういうこと〜。聞いてたかどうかまでは分からないけど……あの人が黙ってても、シュヴァイツェルには筒抜けだったりしてね〜』

ガイ(……ヴィクトリアも、それを知らずに俺たちを帰したのかもしれないな)

フローディア『……彼女は今のところ、敵でしょう。向こうの内輪の事情まで、あなたが背負う必要はないわ』

ガイ(だが、俺たちを帰したことで、あの二人に睨まれるかもしれない)

フローディア『……だからといって、一人で引き返そうなんて考えないでよ?』

ガイ(分かっている。まずは、俺たちが訪ねたことも、何を話したかも……知られているつもりで動こう。皆にも伝えておく)

ベルトーネ『うん。今はそれでいいんじゃないかな〜』

◆現在はセイントレアです。(24日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り15日
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。

⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す

何をする?
安価下1〜3
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/10(土) 22:19:22.24 ID:Cr8i2I5+0
ガイ、夢で妖精に星読みの件で謝罪される
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/10(土) 22:21:20.94 ID:gyokchdVO
ガイ シュヴァイツェル達がやってきて話しかけられる。
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/10(土) 22:21:27.21 ID:/7tEX2fdO
レム、回復薬の大量精製に挑戦
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/10(土) 22:21:32.21 ID:6jwhxtNH0
アインズの背に乗って戦うメンバーを選び直す。
462 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 23:54:18.33 ID:NBKw8wEgO
ーー???

天を衝いて聳える世界樹「」キラキラ……

ガイ「……また繋がった。どこにいる、妖精?」

パタパタ……

妖精「こうもあっさり会えるなんて……前のお別れ、ちょっと格好つけすぎちゃったかな」

ガイ「聞きそびれたこともあったからな。俺は助かる」

妖精「ふふっ。そう言ってくれるなら……?」

ガイの顔を覗き込む妖精「……何か、あった?」

ガイ「……星詠みの魔女と戦った」

妖精「……イリスと……?」

ガイ「ああ。負けて、逃げ帰ってきた」

妖精「……怪我は……?」

ガイ「俺は、もういい。だが……仲間が、死んだ。リーゼリット……銃が得意で……ずっと、一緒に旅をしてきた仲間だった」

妖精「……そっか……ごめん……」

ガイ「……お前が、謝ることじゃない」

妖精「……うん。私が代わりに謝ったって、どうにもならないのは分かってる。でも……イリスが、あなたの大切な人を殺したって聞いて……何も言わずには、いられなかったから……」

ガイ「……謝られても、許すとは言えない。英雄と呼ばれていたとしても……俺にとっては……」

ジャケットを握るガイ「」ギュッ……

ガイ「……リーゼを殺した相手だ」

妖精「……そうだね」

ガイ「……否定しないんだな」

妖精「私が知ってるイリスの話をしても……あなたの仲間が死んだことは、変わらないから」

妖精「……リーゼリットって、あなたにとって……どんな人だったの?」

ガイ「銃の使い方を教えてくれた。俺が何も覚えていなかった時も、そばにいてくれて……このジャケットも、あいつにもらった物だ。破れたところを……出発する前に、直してくれて……」

妖精「……うん」

ガイ「……帰ってきたら、また話せると思っていたんだがな……」

妖精「……」

ガイ「……前に言ったな。クロシュは、仲間を失って絶望したと」

妖精「……言ったね」

ガイ「少し……分かった気がする。大事な奴がいなくなっても、それでも世界は続いていて……次は誰がいなくなるのかと考えるのが、怖い」

妖精「……ガイ……」

ガイ「だからといって、あいつのしていることを認めるつもりはない。だが……ただ、理解できないと切り捨てることも……できなくなった」

ガイ「……それでも、同じことを俺に頼むか?」

妖精「……頼みたい。でも……前よりずっと、難しいお願いになっちゃったね」

ガイ「……そうだな」

妖精「今ここで、約束してくれなくてもいいよ」

ガイ「……会いには行く。どのみち、魔王城の奥へ進まなければならない。そこで何をするかは……俺が決める」

妖精「……うん。それでいい」

ガイ「お前と、現実で会った時もだ」

妖精「……覚えててくれたんだ。今の私は、あなたが誰かも分からないかもしれないって」

ガイ「ああ。だから……こうして話せるうちに、聞いておきたい。今のお前たちに、何が起きているんだ。お前が分かっていることだけでいい……聞かせてくれ」

世界樹の根元へ降りる妖精「……うん」フワ……
463 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 23:54:46.21 ID:NBKw8wEgO
妖精「……どこまで話せるか、分からないけど……今度は、ちゃんと聞いてもらおうかな」

妖精「……前に、今のクロシュが何を考えてるのか、私にも分からないって言ったよね」

ガイ「ああ」

妖精「それは、今も同じ。ここにいる私は……現実の私が見たり、聞いたりしてることを、全部覚えてるわけじゃないんだ」

ガイ「……夢の中と、現実とで……記憶が違うのか?」

妖精「うん。夢の中で会ったクロシュは、あなたのことを嬉しそうに話してくれた。でも……現実のあの子が、あなたを見てどうするかまでは分からない」

ガイ「……ミスティも、最初は自分が何をしたのか覚えていなかった」

妖精「ミスティと話したの!?どうやって!?」

ガイ「氷刃の魔女を倒した後、翡翠の賽が光って……気がついたら、スノウタウンにいたんだ。ミスティは自分の故郷だと言っていた」

ガイ「そこで、少しずつ思い出した様子だった。十年前に負けたことも……その後、自分が氷刃の魔女になっていたことも……」

ガイ「俺たちが止めたことに、礼を言っていた」

妖精「……そっか……」

ガイ「だが、それで終わりじゃない。現実に戻った後、別の敵が来て……ミスティは、俺たちを逃がしてくれた」

妖精「……え?」

ガイ「倒れたまま、動かなかったはずなのに……立ち上がって、俺たちを襲おうとした奴らに攻撃したんだ」

妖精「……ミスティが……」

ガイ「ああ。俺には……あいつが、自分でそうしたように見えた」

妖精「……そうだったんだ……ごめんね。私の方が、教えてもらってばっかりだ……そんなことがあったなんて、知らなかった」

ガイ「……なら、あの時、ミスティが元に戻っていたのなら、妖精たちも──」

妖精「それは分からない。でも……あなたと話したことが、現実のミスティにも届いたのかもしれないね。世界樹の光の力なら充分にあり得る……」

妖精「ただ、それが一度できたからって……次もできるとは言えないよ」

ガイ「……ああ」

妖精「イリスとも話せばいいなんて……私には、言えない。話す前に、またあなたたちが傷つくかもしれないんだから」

ガイ「……分かっている。次も、まずは倒すために戦う。そこで手を緩めるつもりはない。ただ……ミスティが最後にしたことは、偶然じゃないと信じたい」

妖精「……」

ガイ「魔王に操られているだけなのか。それとも、自分の意志が残っているのか……確かめたい」

妖精「……私も、知りたいな」

ガイ「……お前も?」

妖精「だって……現実の私が、今も誰かを傷つけてるとしたら……」

自分の両手を見る妖精「……ここでごめんねって言うだけじゃ、止められないもん」

ガイ「……」

妖精「ミスティにできたなら……私にも、何かできないかなって……そう思っちゃうよ」

ガイ「……だったら、覚えておいてくれ」

ガイ「俺が魔王城へ行くのは、世界めくれを止めるためだ。聖女さんを、奥まで連れていかなければならない」

ガイ「もし、その時……今の会話を少しでも思い出せたら、俺たちを通してくれ。戦わずに済むなら……その方がいい」

妖精「約束はできないよ?」

ガイ「ああ。だが、伝えておきたかった」

妖精「……分かった」

ガイの目の高さまで浮かび上がる妖精「」パタ……

妖精「何度でも、覚えておく。あなたが来る理由も……今、話してくれたことも」

ガイ「……頼む」

◆
464 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 23:57:34.47 ID:NBKw8wEgO
ーー聖域の地下

ポタ……ポタ……

シュヴァイツェル「──では、もう一度聞くわね。どうして、私に知らせなかったの?」

椅子に座るヴィクトリア「……私の、判断です……」

背もたれに縛られた両腕「」ギチッ……
床に広がる血溜まり「」ダラ……

シュヴァイツェル「それは聞いたわ。私が尋ねているのは理由よ」

ヴィクトリア「……交渉に来た相手を……捕らえる必要は、ありません……」

シュヴァイツェル「私にはあったのだけれど」

ヴィクトリア「あなたの研究のために……?」

シュヴァイツェル「ええ。知っていたのでしょう?……知っていて帰した。それから、見張りの二人にも黙っているよう命じた……そうなのね?」

ヴィクトリア「……二人は、私に従っただけです……二人には……手を出さないでください……」

シュヴァイツェル「ベスト、聞いた?手は出さないで」

ベスト「──申し訳ありません。もう少し早くおっしゃっていただければ対応できたのですが」ポイッ
原理派信徒A「」ドシャッ……
原理派信徒B「」ドシャッ……

ヴィクトリア「!!!」

シュヴァイツェル「あら、残念ね」

ヴィクトリア(なんで、こんなことに……そもそも、こんな状況になる未来なんて、一度も見えなかったのに……)

ベスト「ヴィクトリア様。我々悪魔には魔眼は通用しません……私が近くでお話を聞いていたことにも、お気づきにならなかったでしょう?」

ヴィクトリア「……っ……!」

ベスト「あなたには見えていなくとも、私はそこにいたのです」

床に倒れた原理派信徒たち「」

ヴィクトリア「……二人は……私が、黙っているように……」

ベスト「ええ。お二人とも、最後までそのように仰っていました。あなたのご命令をよく守っていらっしゃいましたよ」

ヴィクトリア「……!」

シュヴァイツェル「責任を問われたら、自分のところへ来るように……そう言ったのでしょう?」

ヴィクトリア「……ぁ……」

シュヴァイツェル「だから、連れてきてもらったの。これで、あなたがお話ししてくれるわね?」

ヴィクトリア「……何を……話せと……」

シュヴァイツェル「ガイと話したことを、最初から。何を頼まれて、あなたがどう答えたのか……省かずに聞かせてちょうだい」

ヴィクトリア「……」

床に倒れた原理派信徒たち「」

目を伏せるヴィクトリア「……星詠みの魔女の、討伐に……協力してほしいと……」

シュヴァイツェル「それで?」

ヴィクトリア「……お断りしました……兵を出しても……犠牲になるだけでしたから……」

シュヴァイツェル「未来を見たのね?」

ヴィクトリア「……はい……」

シュヴァイツェル「ガイは、どうしていたの?」

ヴィクトリア「……あの人の姿は……見えませんでした……」

シュヴァイツェル「……ふうん。では、彼が加わったらどうなるかは分からないのね」

ヴィクトリア「……分からないものに……兵の命を預けるわけには……」

シュヴァイツェル「それで、断った……ええ、そこまでは分かるわ。他には?」

ヴィクトリア「……」
465 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/10(土) 23:59:23.60 ID:NBKw8wEgO
シュヴァイツェル「ヴィクトリア?」

ヴィクトリア「……あなた方が……討伐の邪魔をしないように、と……」

シュヴァイツェル「まあ」

ヴィクトリア「……それも……約束は、できないと……答えました……これで……全てです……」

シュヴァイツェル「そう。ありがとう」

ベストへ目を向けるシュヴァイツェル「……どう?」

ベスト「相違ありません」

シュヴァイツェル「なら、もういいわ」

椅子の背へ回るベスト「」スッ……
解かれる縄「」シュル……

ヴィクトリア「っ……!」

シュヴァイツェル「立てる?」

ヴィクトリア「……っ……」ドサッ……

シュヴァイツェル「……まだ無理そうね。ベスト、誰か呼んできてあげて」

ベスト「承知しました」

ヴィクトリア「……待って……」

足を止めるベスト「……はい?」

ヴィクトリア「……二人を……」

床に倒れた原理派信徒たち「」

ヴィクトリア「……ここに……置いたままに、しないでください……」

シュヴァイツェル「ええ。片づけさせるわ」

ヴィクトリア「……名前を……確かめて……」

シュヴァイツェル「……?」

ヴィクトリア「……弔います……二人とも……私の、部下です……」

シュヴァイツェル「好きになさい。そこまで口を出すつもりはないわ」

ヴィクトリア「……」

身を翻すシュヴァイツェル「行きましょう、ベスト」クルッ

ベスト「どちらへ?」

シュヴァイツェル「ガイのところよ。困っているようだし、もう一度お話をしてみたいわ」

ヴィクトリア「……あの人を……どうする、つもりですか……」

シュヴァイツェル「協力をお願いするの。前にも断られてしまったけれど……今は、事情が違うでしょう?」

ヴィクトリア「……仲間を……失ったことを……」

シュヴァイツェル「ええ。次も失いたくはないはずだもの」

ヴィクトリア「……あなたは……!」

シュヴァイツェル「……何?」

ヴィクトリア「……あの人は……あなたの、研究材料では……ありません……」

シュヴァイツェル「それは、本人と話して決めるわ」

スタスタ……

シュヴァイツェル「ああ、そうだわ。ヴィクトリアを気に入っている連中がいたでしょう?……顔だけは好みだとか言っていた。ベスト、ここへ呼んであげて。たまには息抜きもさせておかないと、働きが悪くなるもの」

ベスト「……かしこまりました」

◆
466 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 00:00:20.00 ID:L8+hynnCO
ヴィクトリアからガイとの交渉の顛末を聞き出したシュヴァイツェル。
星詠みの魔女との戦いで仲間を失い、新たな戦力を必要としていることを知った彼女は、再びガイへ協力を持ちかけるため、自ら一行のもとへ向かう。

本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 00:11:28.21 ID:hOvEC5N+o
これはダメなロスチャイルド
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 01:09:06.60 ID:s5/H+KRPo
おつ
そういえばアルクスさんは強敵戦に参加させられないのね…
星詠みと魔法の撃ち合いする所とか見たかったが
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 11:28:16.83 ID:oCjaaKgAO
メタ的にはもう特に戦闘判定アップ要素なさそうだしさっさと再戦してもいいとおもう
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 15:05:46.96 ID:QF66neK6O
おつ
>>454でジョンはシュヴァイツェルの方に会いたかったのかな?前々回で「どこか別の思惑がある」と書いてあったけどやっぱりシュヴァイツェルに関係する事なのかな?
471 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 16:42:10.02 ID:1x7xjPw8O
>>467
ある意味では自分の欲望のためならなんでもできるという強さを持っている、ということかもしれません。ですが、一般的な感性で見るならば、よくない側ではあるのでしょう。

>>468
第七避難所内であれば参戦できます……が、戦えない人々や負傷した人々、子供達が暮らすような場所を戦場にして負けると大変なことになりそうです。参考までに。

>>469
挑むタイミングはお任せします。現状はまだ期間があるので、強制的な戦闘は今のところ考えていません。ですが、安価等によってその状況は変わることがあります。

>>470
ジョンさんはロスチャイルドの一族に並々ならぬ思いを抱いているようです。状況によっては自分の目的を達成することを優先する可能性があります。なお、ジョンさんの目的については、その内わかるかもしれません。
472 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 16:42:42.69 ID:1x7xjPw8O
ーー第七避難所 診療所

棚に並ぶ薬瓶「」
空になった木箱「」

レム「……消毒用のお薬は、これで最後です」コト……

ザック「包帯も残り少ねえな……」

瓶を手に取るクレア「残っているものから、使い道を決めなければなりませんね……」

ザック「ジョンの錬金術で、増やせねえのか?」

レム「お願いはしたんです。でも、生成するための材料が、圧倒的に足りないそうで……」

ザック「……何もねえところから、作れるわけじゃねえもんな」

レム「はい……治癒魔法だけで、全部補うのも難しいですし……」

コツ……コツ……

「──それなら、私がお役に立てるかもしれないわね」

レム「……え?」

ザック「!?……てめえ……!」

シュヴァイツェル「」ニコリ
ベスト「」ペコリ

ザック「シュヴァイツェル……!どうやって、ここに入った!?」

シュヴァイツェル「どうやって、って……ベストのおかげで、簡単に。ねえ?」

ベスト「主様のためであれば、これくらいお安い御用でございます」

ザック「……見張りの連中は、どうした」

シュヴァイツェル「そんなに怖い顔をしないで。今日は、あなたたちとお話をしに来たのよ」

ザック「質問に答えろ!」ザッ

クレア「レムさん。こちらへ……!」
レム「ザックさん!!!!すぐに人を呼んできます!!!」

タタッ……

室内を見回すシュヴァイツェル「……随分と手狭ね。これでは、患者も落ち着けないでしょうに……あら?」

眠っているサーシャ「……」

サーシャに近づくシュヴァイツェル「まあ……星詠みの魔女との戦いでああなってしまったの?」

ザック「その子に近づくな!」ダッ

大鎌を突きつけるベスト「──お待ちなさい。我々は争いに来たのではないと申し上げたではありませんか」ジャキッ……

首元に大鎌が当てられるザック「くっ……!」

ベスト「お下がりなさい。これ以上近づくのであれば、命の保証はできかねます」
473 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 16:43:49.03 ID:1x7xjPw8O
サーシャの髪を撫でるシュヴァイツェル「そうよ。それに……魔物ならともかく、話し合いに来た私をここで殺してしまったら、原理派が黙っていると思う?勇者連合との全面衝突になっても……あなた、責任を取れるのかしら?」ナデ……

後ろに下がるザック「……その子から離れろ。話なら俺が聞く」

シュヴァイツェル「あなたじゃダメよ。ガイを呼んできなさい。それまで、この子のそばで待たせて──」

バッ

シュヴァイツェルの前で大鎌を振り回すベスト「!」グルグルグル!
弾かれる魔力弾「」ガキンガキン!!

シュヴァイツェル「まあ、患者がいるのに容赦なく撃つなんて……よほど銃の腕に自信があるのね?」

ザック「ガイ!」

魔導拳銃を構えたガイ「──サーシャから離れろ」スタッ

遅れて駆け込むレム「ザックさん……!勇者連合の方たちにも知らせました。すぐに来てくれます!」タタッ……

ザック「……助かる。レムちゃんは、外に出ていてくれ」

レム「でも……」

ザック「行くんだ!」

レム「っ、はい……!」タタッ

シュヴァイツェル「……大勢でお出迎えしてくれるの?私は、彼とお話ができれば十分なのだけれど」

ガイ「サーシャから、手を離せ」

シュヴァイツェル「ええ。そんなに怒らなくても」スッ……

寝台の傍らに立つシュヴァイツェル「……これでいい?」

シュヴァイツェルの方へ近づくガイ「そこから離れろ」ジリ……

大鎌を構え直すベスト「それ以上近づかれるのでしたら、こちらも応じなければなりません」ジャラ……

ガイ「……」

ベルトーネ『人質なんて卑怯だぞ〜!サーシャちゃんを解放しろ〜!』

ベスト「……仮にも七大罪の一人であるあなたが、卑怯だなどと……人間に情でも移りましたか?」

ベルトーネ『ぐぬぬ〜……何も言い返せない……!』
474 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 16:45:15.25 ID:1x7xjPw8O
シュヴァイツェル「……さて。今度こそ、お話をしてもいいかしら?改めて、研究への協力をお願いしに来たの」

ガイ「断っただろ」

シュヴァイツェル「ええ。あの時はね……でも、事情が変わったでしょう?」

眠っているサーシャ「……」

ガイ「……っ」

シュヴァイツェル「あなたたちは星詠みの魔女に敗れて、負傷者の治療に必要な薬が足りない。私には、それらがある」

ガイ「それを渡す代わりに、研究に付き合えと?」

シュヴァイツェル「そうよ!話が早くて助かるわ!」

ザック「薬で釣ろうってのか……!」

シュヴァイツェル「困っている時に助け合うのは、よいことでしょう?」

ガイ「協力とは、具体的に何をさせるつもりだ」

シュヴァイツェル「あなたの時間魔法を調べたいの。発動の条件、作用する範囲、魔力の流れ……実験に何度か付き合ってほしいの」

ガイ「何度か、で済むのか?」

シュヴァイツェル「それは、調べてみないと分からないわ」

ガイ「……断る」

シュヴァイツェル「そう。では、この子を連れて帰ろうかしら?エルフは何かと希少だから、あなたほどじゃないけど充分に価値があるもの」

ザック「てめえ……!」

シュヴァイツェル「私のところなら、物資の心配は要らないわ。あなたが研究に協力してくれるまで、大切にお預かりする」

シュヴァイツェル「どちらがいい?あなたが来るか、この子に来てもらうか……」

魔導拳銃を握るガイ「……」ギリッ……

◆先取3票

シュヴァイツェルの提案を

1 飲む
2 拒否する
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 16:47:21.64 ID:sjmcv+0DO
1
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 16:48:13.39 ID:QF66neK6O
1
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 17:00:51.79 ID:hOvEC5N+o
1
478 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 17:44:11.63 ID:UcRyx6iWO
ーー第七避難所 診療所

「ん……ここは……?」

レム「!」タタッ

「……レムちゃん……?」

レム「よかった……目が覚めたんですね……!」

サーシャ「……!そうだ、私、アインズと一緒に落ちて──」ガバッ

サーシャ「っ……」フラッ……

サーシャを支えるレム「急に起き上がらないでください……!ずっと、眠っていたんですから……」グッ

サーシャ「……ねえ。他のみんなは、無事なの?」

レム「……」

サーシャ「……レムちゃん?」

レム「……アインズさんたちを呼んできます。少しだけ、待っていてください……」

◇

アインズ「──サーシャが目を覚ましたと……!」

サーシャ「アインズ!……よかった……あんなに血が出てたから……私……」

アインズ「サーシャ……私は、もう動ける。心配するな」

サーシャ「……うん……ごめんね。掴まっていられなくて……拾ってもらったのに、その後、何も覚えてなくて……」

アインズ「……謝るのは私の方だ。お前を乗せていながら、落としてしまった」

サーシャ「そんな……!」

アインズ「……今は、戻ってきてくれたことを喜ばせてくれ」

サーシャの手を握るアインズ「……」ギュッ……

サーシャ「……うん。ただいま……」

入口に立つジョン「……サーシャさん」

サーシャ「あ……ジョンさんも……」

ジョン「……目を覚まされて、よかったです」

レム「……」

サーシャ「……ガイとリーゼは?二人にも、心配かけちゃったよね……」

レム「……っ……」

サーシャ「……?」

アインズ「……サーシャ。聞いてくれ」

サーシャ「……なに?」

アインズ「……リーゼは、死んだ」

サーシャ「……え?」
479 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 17:44:38.61 ID:UcRyx6iWO
アインズ「撤退する時に、魔女の攻撃を受けた。ここまで連れて帰り、治療を受けたが……助からなかった」

サーシャ「……リーゼが……?」

アインズ「……ああ」

サーシャ「待って。だって……地上にいたんだよね?魔女は、私とアインズを狙って……」

ジョン「……地上にも、攻撃が向けられました。皆で退こうとしたところを……」

サーシャ「……」

俯くレム「……ごめんなさい……助けられなくて……」

アインズ「……無詠も、私たちを逃がすために残った。まだ、戻ってきてはいない」

サーシャ「……そんな……」

握られたままのサーシャの手「」

サーシャ「……私……何日、寝てたの……?」

レム「……三日ほど、です……」

サーシャ「……三日……」

目を伏せるアインズ「リーゼは避難所の墓地に……皆で、葬った」

サーシャ「……」

寝具を握るサーシャ「……帰ってきたら……お祝い、しようって……」ギュッ……

サーシャ「……また、みんなで……ご飯、食べて……」

アインズ「……」

サーシャ「……ガイは……?」

ジョン「……」

サーシャ「……ガイは、生きてるよね……?」

アインズ「……ああ。生きている」

サーシャ「……会いたい……どこにいるの……?」

アインズ「……今は、ここにはいない」

サーシャ「……どこかに行ってるの?」

ジョン「……原理派のところへ。シュヴァイツェルという女性に、同行しました」

サーシャ「……原理派……?どうして……」

ジョン「時間魔法の研究に、協力するよう求められたのです」

サーシャ「……研究……?今、そんなことをしてる時間なんて……!」

レム「……断ったんです。ガイさんは……でも、あの人が……ここへ来て……」

アインズ「……ガイが応じなければ、お前を連れていくと脅したそうだ」

サーシャ「……私を……?」

レム「……はい……」

アインズ「私たちは見回りに出ていた。その間に入り込まれた……」

ジョン「知らせを受けた勇者連合の方々が駆けつけた時には……ガイさんを連れて、立ち去った後だったそうです」
480 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 17:45:06.76 ID:UcRyx6iWO
サーシャ「……何、それ……」

サーシャ「……じゃあ……私の代わりに、ガイが……?」

アインズ「サーシャ。お前に責任はない」

サーシャ「でも……私、寝てて……何も……」

寝台から脚を下ろそうとするサーシャ「……行かなきゃ……!」スル……

レム「サーシャさん……!」

サーシャ「……ガイを、連れ戻さなきゃ……私……!」ググッ……

サーシャを押さえるアインズ「……待て。まだ、身体が治りきっていないだろう」グッ

サーシャ「……でも……!」

アインズ「私たちも、あいつを置いておくつもりはない。だから……一人で行こうとするな」

サーシャ「……リーゼが、いなくなって……ガイまで……」

サーシャ「……もう、嫌だよ……目が覚めたら、誰かいないなんて……」

サーシャを抱き寄せるアインズ「……ああ……」ギュッ……

サーシャ「……っ……う……」

ジョン「……今は、無理に動かないでください。ガイさんのことは、私たちも手を尽くします」

◆
481 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 17:45:46.71 ID:UcRyx6iWO
ーー聖ヴァレリオ教会

アインズに支えられて歩くサーシャ「……」ヨロ……

聖女「サーシャさん!」

アインズ「……椅子を頼む。まだ、長くは立っていられん」

聖女「はい……こちらへ」スッ

椅子に腰を下ろすサーシャ「……ありがとうございます……」

ザック「サーシャちゃん……すまねえ!俺がいながら、ガイを連れていかれちまって……!」

サーシャ「……レムちゃんから、聞きました。ザックさんは、私を守ってくれたんですよね……」

ザック「……だが、あいつは……!」

サーシャ「ザックさんを責めたいんじゃないんです。私……ガイのために、できることをしたくて……」

ステラ「だからって、その身体で乗り込むつもりじゃないでしょうね?」

サーシャ「うん。今の私じゃ、歩くだけで精一杯だし……でも、何も知らないまま待ってるのは嫌だから……」

ステラ「……分かったわ。話すくらいなら、ここでもできるしね」

セイン「ガイが連れていかれて、一晩経った。向こうから、何か知らせは?」

ザック「……ねえよ。薬も材料も、まだ何一つ届いちゃいねえ」

聖女「ガイさんが、どのような扱いを受けているのかも……分からないのですね」

ジョン「ええ。まずは、居場所と状況を確かめなければなりません」

サーシャ「……ヴィクトリアさんに、聞けないかな?同じ原理派なら……」

ジョン「接触する方法は考えられます。ただ、あの方がシュヴァイツェルさんの動きを全て把握しているとは限りません」

ステラ「……前に話をしに行った時も、あの二人を抑えられるとは言わなかったんでしょう?」

ジョン「はい。それでも、何かご存じであれば……手掛かりにはなるでしょう」

アインズ「探りを入れるにしても、ここの守りを空けるわけにはいかん。また同じ手を使われては、ガイが何のために行ったのか分からなくなる」

セイン「僕は、第七避難所に残る。サーシャや避難所の人たちには近づけさせない」

ザック「俺も、もう好き勝手させるつもりはねえ」

サーシャ「みなさん……ありがとうございます……!」

◆現在はセイントレアです。(25日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り14日
※ガイは現在、シュヴァイツェルに同行しています。
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。

⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す

何をする?※行動する人物も指定してください。
安価下1〜3
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 17:49:48.18 ID:QF66neK6O
アインズ 聖女と一緒にお祈りする
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 17:50:50.78 ID:YJAaAtGe0
アインズ、連れていかれたガイの様子見にマロニーに同行を頼む
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 17:54:02.87 ID:/CAXA0ReO
サーシャ、レムとザックの関係に探りを入れてみる
485 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 20:53:20.30 ID:1z7ZUOHFO
ーー聖ヴァレリオ教会

祈る聖女「……」

隣で手を合わせるアインズ「……」

アインズ「……聖女。今、こうして祈っているだけというのは、いささか悠長ではないか?」

聖女「……気が急きますよね」

アインズ「……すまん。お前を責めるつもりはない。ただ……じっとしていると、悪いことばかり考えてしまう」

聖女「私もです。祈れば、それで無事に帰ってこられるとは思っていません。それでも……どうか、ご無事でいてほしいと……」

アインズ「……ああ」

手を下ろす聖女「……私にも、何かできることはないでしょうか」

アインズ「まずは、居場所を確かめねばな。あいつをこのまま、あの女の好きにさせておくわけにはいかん」

大量のコウモリ「」バサバサバサッ!!!

聖女「きゃっ……!?」
アインズ「!」

一か所へ集まるコウモリの群れ「」バササッ……

マロニー「──私もそう思う。代行者さんには、使命を果たしてもらわないと困るから」スタッ

聖女「マロニーさん……!」

アインズ「……貴様か。もう少し、静かに入ってこられんのか」

マロニー「扉からの方がよかった?」

アインズ「次からは、そうしてくれ。それより……頼みがある」

マロニー「代行者さんのこと?」

アインズ「ああ。あいつが今、どうしているのか確かめたい。同行してもらえないか?」

聖女「お願いします。ガイさんが、どこで何をされているのか……それだけでも、確かめたいんです」

マロニー「……話を聞いたり、助言したりすることはできるよ。でも、私が一緒に行って、連れ戻してあげるわけにはいかない」

アインズ「……なぜだ」

マロニー「私たちが代わりに敵を倒して、代行者さんの進む道を開いてあげることはできないんだよね」

アインズ「魔王と戦えと言っているのではない!囚われた仲間を助けたいのだ!」

マロニー「あなたたちにとってはね。でも、私は代行者さんを捕らえた相手と戦って、使命を進められるようにしてあげることになるでしょう?」

アインズ「……それが、禁じられていると?」

マロニー「うん。干渉を禁じる取り決めに触れる。少なくとも、気軽に引き受けられることじゃないよ」

聖女「……もし、その取り決めを破ってしまったら……?」

マロニー「神々が、この誤った世界の存続を認めなくなる。そうなれば……ここにいる化身たちによる、粛清が始まる」

聖女「……粛清……」

アインズ「この世界に生きる者たちをどうするつもりだ」




マロニー「──今の話で、分からなかった?」




アインズ「……っ」
486 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 20:53:46.56 ID:1z7ZUOHFO
マロニー「私も、そっち側に回ることになる。だから、試してみて駄目だった、では済まないんだよね」

聖女「……そんな……」

アインズ「だが、ガイをこのまま失えば、お前たちが果たさせたい使命も途絶えるのだろう?それでも、手は出せんというのか?」

マロニー「うん」

アインズ「……あいつを選んでおきながら……!」

マロニー「代行者に選ばれたからって、何があっても私たちに助けてもらえるわけじゃないよ」

マロニー「それで使命を果たせなかったなら、この誤った世界は、なくなる運命だったってこと。残念だけどね」

握り締められるアインズの拳「」ギリ……

アインズ「……残念、か。お前たちには、その一言で済むのだな」

マロニー「あなたたちにも、そう思えとは言ってないよ」

聖女「……では、私たちがガイさんを助けに行くことは?」

マロニー「もちろん、構わない。あなたたちまで、私たちの取り決めに従う必要はないから」

聖女「……分かりました」

アインズ「……聖女?」

聖女「ガイさんは、サーシャさんを守るために行かれたんです。あの方が帰ってこられなかったとして……私は、それを運命だったとは思えません」

マロニー「……」

聖女「ガイさんが、私たちを助けてくださったように……今度は、私たちができることをしたいんです」

アインズ「……ああ。まだ、何も手を尽くしてはおらん」

マロニー「なら、どうやって助けるのか考えないとね。強欲の悪魔がいるところへ、ただ乗り込むつもり?」

アインズ「……分かっている。居場所も、向こうの備えも知らぬまま動くつもりはない」

聖女「避難所の皆さんを再び危険にさらすわけにもいきませんね……」

アインズ「ああ。皆と相談しよう。原理派の内情を知る者にも、話を聞きたい」

マロニー「うん。それは、私に頼むより役に立つと思うよ」

アインズ「……お前の力を借りられれば、心強かったのだがな」

マロニー「そうでしょうね」

アインズ「……否定もせんか」

マロニー「ふふっ」

聖女「……お話ししてくださって、ありがとうございました」

マロニー「断っただけなのに、お礼を言うんだ?」

聖女「何も分からないまま、頼り続けるところでしたから……」

アインズ「……行こう。ガイも、向こうで帰る手立てを考えているはずだ。こちらも、動かねばな」

聖女「はい」

歩き出す二人「」スタスタ……

二人を見送るマロニー「──まったく。神様って、融通が利かないんだから」パチンッ

マロニー→大量のコウモリ「」バサバサバサッ!

⭐︎マロニーと話しました。
487 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 20:54:58.78 ID:1z7ZUOHFO
ーー第七避難所 診療所

壁に手を添えて歩くサーシャ「……」ソロ……

サーシャ「……ちょっと、喉乾いちゃった……」

「──レムちゃん。こっちは、これでいいか?」

サーシャ「……ザックさん?」

◇

畳まれた布「」
残り少ない薬瓶「」

レム「はい。そちらの棚にお願いします……」

ザック「おう」

布を棚へ収めるザック「」コト……

レム「……ありがとうございます。こんなことまで、手伝っていただいて……」

ザック「こんなことって……これだって、誰かがやらなきゃならねえだろ?」

レム「……はい」

ザック「よし。こっちは片づいたし、ちょっと休憩しようぜ」

レム「でも……」

ザック「何かあったら呼んでもらえる。すぐそばにいるんだからよ」

椅子に腰を下ろすレム「……では、少しだけ……」スト……

隣に座るザック「……」カタ……

ザック「……サーシャちゃん、目ぇ覚ましてよかったな」

レム「……はい。名前を呼んでくれて……私、ほっとして……」

ザック「……ああ」

レム「でも、その後……リーゼさんのことも、ガイさんのことも……お話ししなければならなくて……」

膝の上へ目を落とすレム「……助かって、よかったって……それだけ、言えたらよかったのに……」

ザック「……そうだな」

レム「ガイさんも……ちゃんと、帰ってきてくださるでしょうか……」

ザック「……連れ戻すために、みんなで動いてる。俺も、できることはするつもりだ」

レム「……はい……」

ザック「だから、今のうちに少しでも休んどけ。帰ってきた時、レムちゃんまで倒れてたら困るだろ」

レム「……ザックさんも、ですよ」

ザック「俺?」

レム「ずっと、気にされているでしょう……ガイさんが連れていかれたこと……」

ザック「……そりゃ、目の前にいたからな」

レム「……私も、ここにいました」
488 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 20:55:36.55 ID:1z7ZUOHFO
ザック「レムちゃんは、人を呼びに行ってくれただろ。ちゃんと──」

レム「ザックさんだって、残ってくださったじゃないですか。私たちを逃がして……サーシャさんのそばにいてくださって……」

ザック「……」

レム「……一人で、ご自分ばかり責めないでください……」

頭を掻くザック「……それ、俺がレムちゃんに言うつもりだったんだけどな」ポリ……

レム「……お互いに、ですね」

ザック「……ああ」

ザックの袖に触れるレム「……」キュッ……

ザック「……レムちゃん?」

レム「……少しだけ、こうしていてもいいですか……?」

ザック「……ああ。いいよ」

レムの手に重ねられるザックの手「」ソッ……

レム「……あなたがいてくださって、よかった……」

ザック「……俺もだよ」

ザックを見つめるレム「……」

ザック「……どうした?」

顔を近づけるレム「……」スッ……

ザック「……いいのか?俺、結構いい歳だぞ……」

レム「……ザックさんが、いいんです……」

ザック「……そっか」

そっと目を閉じるレム「……」

重なる二人の唇「」チュ……

◇

戸口の手前で立ち止まるサーシャ「……!」

壁に添えた手「」ピタ……

◇

顔を離すレム「……ザックさん……」

ザック「……ん?」

レム「……もう少しだけ、そばにいてもいいですか……?」

レムを抱き寄せるザック「……ああ」ギュ……

ザックの肩へ額を寄せるレム「……」

◇

そっと目を伏せるサーシャ「……」

サーシャ(……今は、邪魔しない方がいいよね……)

戸口から離れるサーシャ「」ソッ……

サーシャ(……レムちゃんも、ザックさんも……ずっと、つらかったんだ……)

壁を伝って歩くサーシャ「……」ソロ……

サーシャ(……ガイ……)

◆
489 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/11(日) 20:56:39.04 ID:1z7ZUOHFO
ーー臨時墓地

新しい墓石「」

墓石の前に立つサーシャ「リーゼ……」

墓石へ伸ばされる手「」ソッ……

サーシャ「……来るの、遅くなっちゃってごめんね。私、ずっと寝てたから……」

ミラ「……」

クレア「……」

サーシャ「……ガイもね、原理派のところに行っちゃったんだ。私の代わりに……だから……ここで、止まっていられないよね。今度は私が、ガイを助けなきゃ……」

サーシャ「……ねえ、リーゼ。こんな時、どうしたらいいのかな……」

クレア「……サーシャさん……」

サーシャ「あ、ごめんなさい。もう、大丈夫ですから……」

クレア「……ここでお別れをする時間まで、なくしてしまわなくてもよいのではありませんか」

サーシャ「でも……あんまり、時間もないし……」

クレア「ですが、リーゼリットさんに会いに来たのは……今日が初めてなのでしょう?」

サーシャ「……はい……」

ミラ「少し、離れていようか?」

首を横に振るサーシャ「……いえ。ここにいてください……」

ミラ「……うん。分かった」

サーシャ「……リーゼ。私、まだ……ちゃんと……お礼、言えてないよ……目が覚めたら……また、いつもみたいに話せると思ってた……」

サーシャ「……っ……もう一回……話したかったよ……」

◆

目元を拭うサーシャ「……すみません。二人とも、待っててもらっちゃって……」グスッ

クレア「謝らなくていいんですよ。また来たい時は、声をかけてくださいね」

ミラ「帰りも、ゆっくり歩こう。腕、貸すよ」

サーシャ「ありがとうございます……」

墓石を振り返るサーシャ「……リーゼ」

サーシャ「……また、来るね」

◆現在はセイントレアです。(26日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り13日
※ガイは現在、シュヴァイツェルに同行しています。
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。

⭐︎目標
・ガイの居場所と状況を確かめる
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す

何をする?
安価下1〜3
※行動する人物も指定してください。
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 21:02:11.58 ID:6Vjk6D3DO
アインズとセイン、遠くから星詠みの魔女の調査をしているとマロニーがやってくる。
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 21:06:11.54 ID:hOvEC5N+o
星詠をシュヴァイツェルにぶつけようぜ
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/11(日) 21:09:19.74 ID:IKSgOYadO
パーティーメンバーと他多数でガイ救出決死隊を結成して突貫
493 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 00:24:33.69 ID:6aaU8kcKO
ーーセイントレア平原

瓦礫の陰から空を見るアインズ「……ガイがいない状況で、星詠みの魔女と戦うのは流石に悪手か……」

遥か上空に浮かぶ星詠みの魔女「……」

アインズ(セインまで連れてくれば、第七避難所にまたシュヴァイツェルが入り込んだ時、対処できる者が減る。あちらの守りは任せて……今日は様子を見るだけにしておこう)

アインズ(何か、次に戦う時の手掛かりがあればよいが……)

星詠みの魔女「……」

アインズ(……あの高さでは、地上から攻撃できる者も限られる。私が飛んで引きつけるにしても……)

背へ手を回すアインズ「……」ソッ……

アインズ(翼を狙われれば、同じことの繰り返しだ。次は、乗せた者を落とすわけにはいかん)

◇

アインズ(……原理派の連中が近づけば、どう動く?私たちを襲った時と同じように、攻撃するのか……?)

アインズ(……あの魔女を、原理派のいる場所へ向かわせられれば……いや。ガイがどこにいるのかも分からぬのだ。あいつまで攻撃に巻き込む恐れがある)

アインズ(そもそも、こちらの望む場所まで追ってくるとも限らん。途中で追うのをやめるか……その前に、誘い出した者がやられるか……)

大量のコウモリ「」バサバサバサ……

アインズ「……出てくるなら、静かにしろ。今、見つかるわけにはいかん」

マロニー「──こんにちは、アインズ」スタッ

アインズ「何をしに来た?」

マロニー「あなたが一人で出ていくのが見えたから。戦うつもり?」

アインズ「様子を見に来ただけだ。今のところ、こちらには気づいておらぬようだが……どこまで近づけば反応するのか、試す気にはなれんな」

マロニー「ふうん」
494 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 00:25:03.65 ID:6aaU8kcKO
アインズ「……マロニー。あの魔女が、原理派と戦っているところを見たことはあるか?」

マロニー「ない。何を考えてるの?」

アインズ「シュヴァイツェルたちが魔女への対処に追われれば、ガイを助け出す隙ができるかもしれん」

マロニー「なるほど……でも、代行者さんもそこにいるんでしょ?」

アインズ「ああ。居場所を確かめぬまま、魔女を近づけるわけにはいかん」

マロニー「そっちの場所は、まだ分からないんだ?」

アインズ「……原理派のどこかにいる。それ以上は、何もな」

マロニー「ふうん……」

アインズ「……仮に誘い出せたとしても、誰かがガイを連れ出すまで、こちらへ注意を引きつけておかねばならん」

マロニー「あなたがやるの?この前、撃ち落とされたんでしょ?」

アインズ「……だから、こうして見に来ている。同じことを繰り返すつもりはない。逃げる道も、追われた時にどう切り抜けるかも、考えてからだ」

マロニー「でも、シュヴァイツェルたちが戦ってくれるとは限らないよね」

アインズ「……ガイを連れて逃げるかもしれぬ、か」

マロニー「うん。私なら、強い相手が来たら嬉しいけど」

アインズ「貴様と一緒にするな……だが、その通りだな。騒ぎを起こすだけでは、あいつを移される恐れもある」

アインズ「……まずは、原理派の中を知る者に話を聞こう」スクッ

マロニー「もう帰るの?」

アインズ「ああ。今のままでは、ここで考えていても分からぬことが多すぎる。皆にも、この案を聞いてもらう」

歩き出すアインズ「……お前も、ここで魔女に喧嘩を売るなよ」スタスタ……

空を見上げるマロニー「……」

⭐︎星詠みの魔女の様子を探りました。
495 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 00:29:31.10 ID:6aaU8kcKO
ーー聖ヴァレリオ教会

アインズ「──魔女を原理派の拠点へ誘い出す案も考えた。だが、無関係な者まで巻き込む危険がある。まして、ガイの居場所が分からぬうちは、あいつまで巻き添えにしかねん」

ジョン「騒ぎに乗じて、別の場所へ移される可能性もありますね」

アインズ「ああ。まずは、どこに囚われているのかを突き止める。それから、連れ戻す」

ザック「……こっちから動くんだな」

セイン「ただ、大勢で近づけば、それだけ警戒される。向かう人数は絞った方がいい」

アインズ「そうだな。私は行くつもりだ」

ステラ「私も行くわ。ガイを見つけた後、歩いて逃げてくるつもりじゃないでしょう?」

アインズ「身体の方は、もうよいのか?」

ステラ「ええ。ただ、前みたいに全員まとめて遠くまで飛ばすのは、当てにしないで。帰りの分も魔力を残しておく必要があるわ」

ジョン「では、出発前に人数と装備を確認しましょう。連れ戻すガイさんの分も含めて」

セイン「僕も、必要なら同行する。シュヴァイツェルたちが相手なら、戦力は必要だろう」

アインズ「セイン。お前まで出たら、第七の守りはどうする?」

ザック「そこは、残る連中で引き受けようぜ。勇者連合にも声をかけて、見張りも増やす」

セイン「任せられるか?」

ザック「ああ。お前一人に、ずっと背負わせるわけにもいかねえだろ。俺が残ることになったら、こっちは任せろ」

アインズ「分かった。誰が向かうかを決めた上で、残る者の配置も考えよう」
496 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 00:30:00.23 ID:6aaU8kcKO
サーシャ「アインズ、私も──」

アインズ「サーシャ」

サーシャ「……分かってる。ついていくとは、言わないよ……でも、何か……」

聖女「……では、ガイさんが帰ってきた時に、すぐ休める場所を一緒に用意しましょう。サーシャさんにも、手伝っていただけますか?」

サーシャ「……はい……」

ジョン「それと、まずは原理派の拠点周辺を調べるのがよいでしょう。見張りの動きや人の出入りを探れば、ガイさんが囚われている場所を絞り込めるかもしれません」

ザック「……そう簡単に調べさせてくれるかね」

ジョン「難しいでしょうね。ですから、ヴィクトリアさんに接触できるかも確かめたいところです。ガイさんの居場所について、何かご存じかもしれません」

ザック「……話を聞いてくれるかね」

ジョン「分かりません。ただ、先日は捕獲命令が出ていたガイさんを帰してくださいました。シュヴァイツェルさんと、何もかも同じ考えというわけではないでしょう」

アインズ「……だが、原理派の人間であることに変わりはない。頼れる相手かどうかも、慎重に見極めねばな」

ジョン「ええ。もちろん、最初から信用するつもりはありません」

アインズ「いずれにせよ、居場所も分からぬまま、手当たり次第に踏み込むわけにはいかん。まずは情報を集めよう」

ステラ「……でも、見つけた時に連れ出せそうなら、その場で動くんでしょう?」

アインズ「ああ。そのつもりで備える。ガイが自力で動けるとも限らん……」

アインズ「……だが、忘れるな。目的はガイを連れ戻すことだ。原理派の連中を倒すために行くのではない」

ジョン「……ええ」

ステラ「じゃあ、決めましょう。私たちの他には、誰が来るの?」

◆安価下1〜2
同行する人物を以下から指定してください。

セイン、ザック、レム、ジョン

※同じ人物が複数回指定された場合、同行するのは一人分のみとし、重複分の再安価は行いません。
※選ばれなかった人物は、勇者連合と協力して避難所の防衛・支援にあたります。
※聖女とサーシャは、帰還時の受け入れ準備にあたります。
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 00:34:27.13 ID:fHC9RP4UO
セイン
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 00:38:50.15 ID:O0nSHOUY0
ジョン
499 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 00:51:33.40 ID:6aaU8kcKO
ーー???

青い炎に包まれるガイ「ぐっ、あ……が……!」メラメラ……

シュヴァイツェル「すごいすごい!……どういう原理なのかしら。これほど死ににくいなんて……調べたいことが増えるばかりね!」

ガイ「……っ、約束は……どう、した……!」

シュヴァイツェル「ええ!もちろん、約束は守るわよ。薬品は準備ができたから、早速送らせたわ。だから安心して?」

ガイ「……届いたと……誰が、確かめた……」

シュヴァイツェル「……ベスト?」

ベスト「運搬は手配済みです。受け渡しの確認は、これからですが」

ガイ「……なら……まだ、だ……」

シュヴァイツェル「心配性ね。分かったわ。確認が取れたら、知らせてもらいましょう」

消えていく青い炎「」シュウウ……

ガイ「……っ、は……はぁ……!」

ベスト「主様。先ほど採取した分は、保管を終えております」

シュヴァイツェル「そう。記録も一緒に残しておいて。後で、もう一度確かめたいから」

ベスト「承知しました」

シュヴァイツェル「それと、今から別の検証をするから……少し、席を外してくれる?その間に、薬品の受け渡しが済んだか確認してきてちょうだい」

ベスト「……かしこまりました」

スタスタ……

閉まる扉「」パタン……

ガイ「……」

シュヴァイツェル「さて……少し休みましょうか」

二つの小瓶へ注がれる濁った薬品「」トク……トク……

小瓶を差し出すシュヴァイツェル「さあ、これを飲んで?」

ガイ「……何だ、それは……」

シュヴァイツェル「ふふっ……そんなに警戒しなくても大丈夫よ」

もう一方の小瓶に口をつけるシュヴァイツェル「……」ゴク……

シュヴァイツェル「……ほら、私も同じものを飲んだわよ」

差し出された小瓶「」スッ
500 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 00:51:59.60 ID:6aaU8kcKO
ガイ「……」

シュヴァイツェル「……どうしたの?まだ、何か心配?」

ガイ「……ここまで付き合ったんだ……薬は、必ず届けろ……」

シュヴァイツェル「ええ。だから、確認に行かせたでしょう?……それとも、約束を守るって言葉だけじゃ、足りないかしら?」

小瓶を受け取るガイ「」スッ……

薬品を飲むガイ「……っ……」ゴク……

シュヴァイツェル「……どう?何か変わった感じはする?」

ガイ「……今度は……何を、飲ませた……」

ガイの手から小瓶を受け取るシュヴァイツェル「媚薬よ。まだ調整しているところだけれど」

ガイ「……何、だと……?」

シュヴァイツェル「私も同じものを飲んだでしょう?あなたにだけ試させるわけではないわ」

ガイ「……そういう、問題じゃ……ない……」

シュヴァイツェル「ふふっ……そうね。あなたは何を飲まされたのかも知らなかったんだものね」

ガイ「……っ……」

小瓶を並べるシュヴァイツェル「……ああ、そうだったわ。あなたが気にしているのは、薬が届いたかどうかだったわね」

ガイ「……話をすり替えるな……」

シュヴァイツェル「約束は守ると言っているでしょう。確認が取れたら、ベストが知らせに来るわ」

扉へ歩み寄るシュヴァイツェル「それまでは、誰も入れないようにしておきましょう」

ガイ「……おい……」

扉の鍵「」カチッ……

シュヴァイツェル「さて……これで、邪魔は入らないわね……」

◆
501 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 00:55:55.70 ID:6aaU8kcKO
星詠みの魔女との再戦に向け、態勢を立て直そうとするも、状況は思うようには進まず、原理派の動向も無視できないものとなっていた。
このまま待っているだけでは、何も変わらない。
そう判断したアインズたちは、原理派の拠点へ赴き、ガイを救出することを決意する。

本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 02:18:03.79 ID:+bQnqRGPo
おつ
状況最悪じゃないか…あんまり原理派に時間取られると間に合わなくなるかもだしココで終わらせておきたいが

実はベルちゃんの来歴とか真の姿とか本来の世界の事とかは、その世界に行く機会でもあれば出そうかと思ってます…が、本編も外伝も物語は佳境に入り、寄り道の予定も無さそうなので出さずじまいで終わるかと…
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 11:33:53.52 ID:our3fhGe0
乙
サーシャが目を覚まして良かった。「サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。」と記載してたからその日まで目を覚まさないと思ってた。
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 12:17:12.26 ID:5+GSvsjOO
乙
原理派さん達カマセポジかと思いきやガッツリ第3勢力やれとるな。
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 14:28:10.76 ID:mNCYwK+NO
媚薬、部屋の鍵を閉めたというオノゴロ編でのガイとアインズの夜の行為みたいシュヴァイツェルもガイとそういう行為をしたかったのかな
506 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 21:21:19.85 ID:IaPtCL8UO
>>502
果たして>>1は、この状況をどう収集つけようとしているのでしょうか。()

すごく気になりますので、気が向いたときにでもそっとお教えいただければ幸いです。お待ちしております。

>>503
元々、29日目が近づいたら徐々に回復していく描写を入れようと思っていたのですが、安価の流れやらなんやらでこのような感じになりました。ちょうどよかったです。

>>504
第三勢力と言われれば、それに当てはまるのかもしれません。もとより関わらない選択をするのは難しかったのかもしれません。

>>505
シュヴァイツェルさんは、ある目的があるみたいです。今回の行為はそれに関連するために必要なことらしいです。

メタ的に言ってしまえば>>1の性癖です。ご了承ください。
507 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 21:21:54.59 ID:IaPtCL8UO
ーー旧セクリエ・ロイエ付近

アインズ「──ここが、原理派の拠点なのだな?」

ジョン「ええ。拠点は勇者連合の避難所と同じく、各地に点在しています。その中でも、ここは私たちにとっての第七避難所にあたる場所……と言えば伝わりますか?」

アインズ「ああ。よく分かった」

ステラ「奥の方……原理派の高官が出入りする場所も、一部は知ってるわ。全部を把握してるわけじゃないけど、道案内は任せて」

セイン「ここで僕の姿を見られれば、場合によっては勇者連合による宣戦布告と受け取られかねない……顔は隠しておく」

フードを深く被るセイン「」スッ……

ステラ「……向こうは、こっちの診療所にまで入り込んできたのに」

アインズ「原理派も勇者連合も、消耗しきっている。ここで争いを広げれば、どちらも魔物から人々を守れなくなるぞ」

ジョン「まずは、ガイさんの居場所を探りましょう。救出できたら、速やかに離脱する。それを優先するべきです」

アインズ「ああ。ヴィクトリアと話せそうなら、接触したいところだが……」

ジョン「先日は入口付近でお話ししただけですので、今どちらにいらっしゃるかまでは……」

ステラ「まずは、高官が出入りする場所へ近づいてみましょう。誰かの話くらいは聞けるかもしれないわ」

ザッ……ザッ……

セイン「……待て。誰か来る」

建物の陰へ身を寄せる四人「」サッ……

通りを進む原理派の信徒たち「」スタスタ……

アインズ「……見回りか?」

ジョン「おそらく。こちらには気づいていないようですね」

遠ざかる足音「」スタ……スタ……

ステラ「……行ったわね。こっちよ」

アインズ「転移は、まだ使わんのか?」

ステラ「跳んだ先に見張りがいたらどうするの。帰りの魔力も残しておきたいし、歩いて行けるところまでは歩くわよ」

アインズ「……それもそうだな」

セイン「後ろは僕が見る。進もう」

◆反転コンマ下1

01-20 原理派に見つかった
21-40 怪しい会話が聞こえた
41-60 物資を運ぶ一団を発見
61-80 ヴィクトリアの居場所が判明
81-00 ガイの居場所が判明
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 21:24:45.73 ID:RQVSpbf2O
あ
509 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 21:46:32.10 ID:8TzXrE2KO
原理派信徒B「──お前、昨夜も呼ばれたのか?」

建物の陰へ身を寄せる四人「」サッ……

原理派信徒A「ああ。ヴィクトリア様のところにな」

原理派信徒B「……まだ、様なんかつけてんのかよ」

原理派信徒A「癖だよ。ついこの間まで、顔を合わせりゃ頭を下げてたんだぞ」

原理派信徒B「今じゃ、こっちを見もしねえけどな」

原理派信徒A「……お前らも、やりすぎなんだよ。あんな状態の相手に……」

原理派信徒B「今さら何だよ。お前だって、止めなかっただろ?」

原理派信徒A「……」

原理派信徒B「シュヴァイツェルさんのお許しだ。文句を言われる筋合いはねえよ」

眉をひそめるアインズ「……」
ステラ「……何の話……?」
セイン「……静かに」

原理派信徒A「……十年前からついてた直属の騎士たちは、本当に全員やられたのか?」

原理派信徒B「ああ。連れ戻しに来た連中も、あの鳥面野郎に逆らった連中もな」

原理派信徒A「……あいつら、ずっとヴィクトリア様についてたのに……」

原理派信徒B「だからだろ。最後まで命令を聞いちまったんだ」

原理派信徒A「……」

原理派信徒B「もう、あの女が誰かを呼びつけたって、来る奴はいねえよ。面会も物資も、シュヴァイツェルさんの許可がなきゃ通せねえんだから」

原理派信徒A「……枢機卿だぞ」

原理派信徒B「肩書きだけな。昨日、見張りを交代させろって言ってたけど、誰も動かなかった」

原理派信徒A「……それで?」

原理派信徒B「何も。しばらく待って、それっきりだ」

原理派信徒A「……そうかよ」

原理派信徒B「お前も、余計な情は出すなよ。今、誰の命令を聞けばいいのか……分かるだろ?逆らえば、命はないんだからな」

原理派信徒A「……分かってる」

スタスタ……

◇

ステラ「……ヴィクトリアに一体何が……?」

ジョン「……直属の騎士まで殺されているとなると、ただ対立しているという話ではありませんね」

アインズ「命令を出しても誰も動かん。会う相手すら選べぬのなら……事実上、囚われているのと同じだ」

セイン「彼女を通して、シュヴァイツェルを抑えることは期待できないな」

ジョン「……私たちと話した時には、まだ……」

アインズ「……何だ?」

ジョン「見張りに命じて、ガイさんを帰してくださったのです。そのことを、シュヴァイツェルさんには伝えないと……」

ステラ「まさか、それが知られて……?」

ジョン「断定はできません。ですが、可能性は大いにあるでしょう」

セイン「ヴィクトリアに接触できるなら、状況を確かめたい。ただ、ガイに繋がる手掛かりも見落とさないようにしよう」

アインズ「ああ。ベストが近くにいる恐れもある。気を抜くな」

◆反転コンマ下1

01-20 見張りに見つかった
21-40 ガイの居場所に繋がる情報を入手
41-60 ヴィクトリアの居場所が判明
61-80 ガイの居場所が判明
81-90 ヴィクトリアと接触
91-00 ガイのいる部屋へ到達
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 21:49:14.53 ID:our3fhGe0
あ
511 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/12(月) 23:00:43.10 ID:sZ5HS7IoO
医薬品が入った木箱「」ドッシリ……
原理派信徒C「うぐぅ……これを地下まで運ぶのは、骨が折れるな……!」

物資係「ん?おい、そっちじゃないぞ!それはここへ置いていけ」

原理派信徒C「えっ?また運び先が変わったんですか?」

物資係「シュヴァイツェルさんの指示だ。地下へ運ぶのは、指定された医薬品だけだ。それ以外は、ここに集めろとさ」

下ろされる木箱「」ドサッ……
原理派信徒C「……そういうのは、運ぶ前に言ってくださいよ……それで、こっちの分はどこへ運ぶんです?」

物資係「第七避難所だとよ」

原理派信徒C「ええ?勇者連合の?……なんで、あいつらに……」

物資係「知らねえよ。シュヴァイツェルさんが男を一人連れてきて、それからずっと地下に籠もりっきりだろ?そいつとの約束だとか何とか」

原理派信徒C「上の人ってのは、何を考えてるか分かりませんね……」

物資係「まったくだ。とにかく、指示どおりに運べばいい。次のも頼むぞ」

原理派信徒C「……わかりました」

スタスタ……

◇

ジョン「……第七への医薬品。ガイさんとの約束のことでしょうね」

アインズ「地下か。ステラ、そこには何がある?」

ステラ「物資を保管する区画があるって聞いたことはあるわ。ただ、私も中へ入ったことはないのよね……」

セイン「ガイが連れていかれた先かもしれない。まずは、地下への入口と見張りを確かめよう。シュヴァイツェルもいるなら、慎重に進もう」

ジョン「……」

ステラ「ヴィクトリアを先に探すなら、今のうちね。地下に入ったら、簡単には戻れないかもしれないわ」

◆先取2票

1 地下へ向かう
2 他の場所を探索する

地下へ向かう場合、コンマ下1
偶数で無人
奇数で???
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 23:05:42.15 ID:xHA5e5QIo
2
ヴィクトリアも探索するか
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 23:06:08.85 ID:sZWqKD3t0
1
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/12(月) 23:19:01.02 ID:8kbyQz1EO
2
515 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/13(火) 00:38:52.04 ID:cSjrITCRO
ーー聖域

倒れた見張りの原理派信徒たち「」ピクピク……

ステラ「……殺してないのよね?」

セイン「気絶させただけだ。それより、ここにヴィクトリアがいるのか?」

ステラ「おそらくね。元々は、原理派の枢機卿グランドマスターが居所にしていた場所よ。十年前に失脚して、世界めくれの混乱の中で殺されてからは……聖域なんて名前だけ。人を閉じ込める場所になっているわ」

地下へ続く階段「」

ステラ「……あそこから下りられる」

セイン「僕が先に行く。少し離れてついてきてくれ」

◆

ーー聖域の地下

床に散らばった衣服「」
血の跡が残る床に横たわるヴィクトリア「……」

目を逸らすセイン「……」
アインズ「……!」
ステラ「……っ……」
ジョン「ヴィクトリアさん……」

ヴィクトリア「……だ、誰っ……!?お願い!もうやめて!もう、逆らいませんから……!」ビクッ……

アインズ「落ち着け……私たちは、お前に危害を加えに来たわけではない」

床を這うヴィクトリア「いや……いやぁっ!来ないで……!」ズル……

ジョン「……こちらの話を聞ける状態ではなさそうですね……っ……」

ステラ「……どうしたの?」

ジョン「……両目を潰されているようです」

アインズ「……目まで……」

白いコートを脱ぐジョン「……私が近づくと、余計に怯えさせてしまうかもしれません。アインズさん、これを彼女に……」スッ……

アインズ「……」

ステラ「……アインズ?」

アインズ「……ああ。分かっている」

スタスタ……

ヴィクトリア「……こないで……」

アインズ「……上着を持ってきた。身体に掛けてもよいか?」

ヴィクトリア「……女の、人……?……それだけ……?」

アインズ「ああ。それだけだ」

ヴィクトリア「……うん……」

ゆっくりと掛けられる白いコート「」フワ……

ヴィクトリア「……っ……ありがとう、ございます……」

アインズ「……礼はよい」

ジョン「……ヴィクトリアさん。ジョンです。先日、ガイさんと一緒に伺った……覚えていらっしゃいますか?」

ヴィクトリア「……ジョン、さん……?……わかんないです……ひどいこと、しないで……」

ジョン「何もしません。無理に思い出さなくても、大丈夫ですよ」

ジョン(……先ほどから、幼い言葉が混じる……私たちのことも、思い出せないのか……今、詳しい話を聞くのは難しそうですね)

ジョン「……ステラさん、アインズさん。まずは応急処置を。私が触れると、また怯えさせてしまうかもしれません……手順をお伝えしますので、お願いできますか?」

ステラ「ええ、分かったわ」

セイン「僕は入口を見ている。手当てが済んだら知らせてくれ」

◆
516 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/13(火) 00:39:19.98 ID:cSjrITCRO
白いコートに身を包むヴィクトリア「……」

ジョン「……ここでできる処置は済みました。ただ、十分な治療を受けさせる必要があります」

ステラ「……このまま置いていくなんて、できないわよ」

アインズ「ああ。連れ出そう」

入口から戻るセイン「……上に動きはない。そちらは、どうだ?」スタスタ……

ジョン「応急処置は済みました。ヴィクトリアさんを連れて避難所へ戻るか、このままガイさんの捜索を続けるか……判断が必要です」

アインズ「地下に連れていかれた男が、ガイなら……ここで引き返す間に、別の場所へ移される恐れもある」

ステラ「でも、ヴィクトリアを連れて進むの?見つかった時、戦いながら守れるとは限らないわよ」

セイン「見張りが目を覚ませば、侵入も知られる。次に来る時は、今より警戒されているだろう」

ジョン「……時間をかければ、ガイさんがどうなるかも分かりません」

ステラ「それは、この人だって同じでしょう……?」

ジョン「……ええ」

ヴィクトリア「……わたし……ここに、いる……?」

アインズ「……いや。ここには残さぬ」

ヴィクトリア「……おいて、いかない……?」

アインズ「ああ。連れていく……ステラ。一度戻り、再びここへ来るだけの余力はあるか?」

ステラ「できなくはないわ。でも、その後にガイも連れて逃げるんでしょう?往復すれば、帰りに使える魔力も減るわ」

セイン「戻れば、残っている者と交代することもできる。だが、準備には時間がかかるだろう」

ステラ「……どちらにしても、全員で動きましょう。ここで人数を減らすのは危険よ」

アインズ「ああ……どうするか、決めよう」

◆先取2票

ヴィクトリアを連れて

1 第七避難所へ戻る
2 ガイの捜索を続ける
517 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/13(火) 00:40:44.75 ID:cSjrITCRO
途中ですが、本日はここまでです。
次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/13(火) 00:41:46.09 ID:LGWhipEao
2
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/13(火) 00:48:42.34 ID:P19KpOAZ0
1
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/13(火) 00:49:37.68 ID:3b9WH/nlO
1
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/17(土) 06:36:34.04 ID:5GwrWlf50
乙
ヴィクトリアはあの後も地下にいてしかもさらにひどい状況になっていたのか。
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/17(土) 08:50:11.59 ID:9T3SX3rf0
乙
特に関係ないけどパティに掃除命じられてるヌルのAI絵生成したので貼ってみる。
https://imgur.com/a/uPgVfBh
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/17(土) 13:29:43.16 ID:l24EvHpYO
乙
直属の騎手何人か相手にベスト1人で倒していたからやっぱり七大罪メンバーでもあるのかな。確か前に七大罪メンバーの強さの順では真ん中あたりだったしな。
524 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/17(土) 21:31:49.24 ID:g3/NjHU9O
>>521
これにより、原理派は完全にシュヴァイツェルを主体とした組織に生まれ変わりました。ヴィクトリア氏はこの先どのような結末を迎えるのでしょうか。

>>522
掃除をしているところを直接見ることはなく、読書の片手間に指示だけをしているところがすごくパティさんらしいかもしれません。
ヌルさんも不服そうな顔が可愛らしいですね。

>>523
分かりにくいですが、>>316でベルトーネさんが言及しております。お手隙の際にご確認ください。
525 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/17(土) 21:32:17.72 ID:g3/NjHU9O
アインズ「一度、第七へ戻るぞ。ヴィクトリアをこのまま連れ回すわけにはいかん」

ジョン「……承知しました」

セイン「僕が先に出る。周囲を確かめて、合図する」

ヴィクトリアへ向き直るアインズ「頼む……身体を持ち上げるぞ。痛むところがあれば、言ってくれ」

ヴィクトリア「……どこ、いくの……?」

アインズ「手当てをしてもらいに行く。私も一緒だ」

ヴィクトリア「……うん……」

◆

ーー聖ヴァレリオ教会

歪む空間「」グニャッ……

ステラ「……っ……戻ったわ……」

聖女「皆さん……!ガイさんは──」

アインズの腕の中にいるヴィクトリア「……」

聖女「……!ヴィクトリア様……?」

アインズ「……寝かせる場所を頼む。レムも呼んでくれ」

聖女「はい。こちらへ……!」

ザック「その人は……原理派の……」

ヴィクトリアへ目を向けるザック「……っ……レムちゃんを呼んでくる!」

タタッ……

◆

寝台へ下ろされるヴィクトリア「……っ……」

離れかけたアインズの服を掴む手「」ギュッ……

ヴィクトリア「……いかないで……」

動きを止めるアインズ「……ああ。ここにいる」

聖女「ヴィクトリア様。私の声が分かりますか?」

ヴィクトリア「だれ……?」

聖女「聖ヴァレリオ教会の、僧侶です。今から、傷の手当てをしますね」

ヴィクトリア「きょうかい……」

聖女「はい……どうか、そのまま横になっていてください」

部屋へ入るレム「お待たせしました……!……これは……」

ジョン「応急処置は済ませています。使った薬と、傷の状態をお伝えします」

レム「……わかりました。お願いします」

◆
526 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/17(土) 21:32:43.24 ID:g3/NjHU9O
ザック「直属の騎士が殺されて、本人まで、あんな目に……?」

セイン「ああ。少なくとも、彼女に人を動かす力は残っていない。シュヴァイツェルを抑えてもらうことは期待できないだろう」

サーシャ「……ガイがいる場所は、分かったの?」

ジョン「聞いた話では、シュヴァイツェルさんが男を一人連れて地下に籠もっているそうです。第七へ送る医薬品は、その方との約束だとも……」

サーシャ「……それ、ガイだよね……?」

ジョン「おそらくは。ただ、姿を確かめる前に引き返しました」

セイン「……それに、ヴィクトリアを連れ出した以上、こちらの動きも知られる」

ザック「……連れ戻しに来るってのか?」

セイン「その可能性はある。実権を奪われても、原理派の枢機卿だ。勇者連合が攫ったと主張すれば、争いを起こす口実になる」

ザック「あそこまで痛めつけておいて、よく言うぜ」

セイン「向こうが、ありのままを伝えるとは限らない」

ステラ「医薬品を送ろうとしていたのは、本当みたいだったけれど……今回の件を口実に、止められるかもしれないわね」

サーシャ「そんな……!ガイは、約束したから向こうに行ったんでしょ……?」

ジョン「ええ。ですが、約束を守るよう求めても、あの方が応じるとは限りません」

サーシャ「……じゃあ、ガイは……」

ジョン「……急いで、次の手を考えましょう」

セイン「救出の準備と並行して、こちらの守りも固める必要がある。原理派と大きな争いになる恐れがあると、アルクスには僕から伝えておく」

ザック「ああ。こっちも、見張りの配置を見直す」

サーシャ(……また、ユーシリアとオノゴロのときみたいに……人同士で戦うの……?)

サーシャ(魔物も、世界めくれも……まだ、何も解決してないのに……)

サーシャ「……ガイ……リーゼ……」

⭐︎第七避難所へ帰還しました。
527 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/17(土) 21:33:24.34 ID:g3/NjHU9O
ーー勇者連合本部

アルクス「──状況は理解しました。ヴィクトリア殿の保護は続けましょう。引き渡しを求められても、応じるわけにはいきません」

セイン「向こうはこちらが攫ったと主張するかもしれない。争いに備える必要がある」

アルクス「ええ。各避難所にも知らせます。ガイさんの救出についても、こちらの守りと併せて考えなければなりませんね」

第七勇者連合兵A「見張りは増やしております。ですが、前回の侵入経路は、まだ……」

セイン「人数を増やすだけでは防げないかもしれない。診療所と教会にも、すぐに応援を出せるようにしておいてくれ」

第七勇者連合兵A「はっ!」

コンコン……

リディア「あの……失礼します……」

セイン「……リディアか」

リディア「お話し中に、すみません……食べ物を持ってきたんですけど……どちらに置けば……」

アルクス「ありがとうございます。そちらの机へお願いします」

リディア「……はい」

机へ置かれる包み「」コト……
528 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/17(土) 21:33:53.23 ID:g3/NjHU9O
アルクス「いつも助かっています。作るだけでも、大変でしょうに」

リディア「……いえ。私にできることなので……ところで……ヴィクトリア様が、いらしたって……」

セイン「ああ。今は、治療を受けている」

リディア「大丈夫、なんですか……?」

セイン「……怪我は重い。今は、診療所の者に任せている」

リディア「……そう、ですか……」

リディア「……原理派と……戦うんですか……?」

アルクス「まだ、決まったわけではありません。ただ、襲われた時の備えは必要です」

リディア「あちらにも……戦えない人が、いるので……」

アルクス「……ええ」

リディア「……すみません。余計なことを……」

アルクス「いいえ。必要な話です。原理派の土地にいるというだけで、全員を敵と見なすつもりはありません」

セイン「僕たちが戦おうとしている相手と、そこで暮らす人々は別だ」

リディア「……はい……」

アルクス「食料を求めて来る人もいるでしょう。見張りにも、その点は伝えてください」

第七勇者連合兵A「承知しました」

リディア「……ありがとうございます……私、また作ってきますね……」

アルクス「お願いします。ただ、休むことも忘れないでください」

リディア「……はい。それでは、失礼します……」

スタスタ……

セイン「……魔物から人々を守るだけでも、手が足りていない。原理派との戦いが始まれば、さらに厳しくなる」

アルクス「ええ。避難の手順も、今のうちに確かめておきましょう」

第七勇者連合兵A「では、各担当へ伝えてまいります!」ババッ

◆現在はセイントレアです。(27日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り12日
※ガイは現在、シュヴァイツェルに同行しています。
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。
※戦乱の予感がする……

⭐︎目標
・ガイの居場所と状況を確かめる
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す

何をする?
安価下1~3
※行動する人物も指定してください。
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/17(土) 21:34:50.25 ID:9T3SX3rf0
ステラ、マロニーに歩み寄ってみる
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/17(土) 21:37:28.77 ID:5GwrWlf50
レムとザックが正式に付き合う事を聖女に報告する
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/17(土) 21:38:45.37 ID:l24EvHpYO
アインズ ヴィクトリアの見舞いに行く
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/18(日) 06:56:27.10 ID:j20KoteR0
おつ
そうか原理派と戦争になる可能性があるのか。
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/18(日) 08:48:04.68 ID:io0CBopu0
https://imgur.com/a/biNl69m

https://imgur.com/a/clas9B7

乙
レム(とカグヤ先生)の過去と現在のAI画像生成したので貼ります。
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2026/10/18(日) 15:52:21.81 ID:DOEimffoo
話の展開大変そう
535 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:23:00.29 ID:ofrcreQNO
ーー第七避難所

マロニー「……」トコトコ

ステラ「げっ、マロニーじゃない……!」

マロニー「?」グルンッ

スタスタ……

ステラ「な、なんでこっちに来るのよ……!こうなったら、教会まで跳んで──いやいや、こんなくだらないことに魔法を使うなんて勿体ないし──」

マロニー「なに?」ヌッ

ステラ「ヒイッ!?」ビクッ

マロニー「何か用?」

ステラ(こ、こうなったら……!いっそ、この機会に……!)

ステラ「……その、前に会った時のことなんだけど……!」

マロニー「?」

ステラ「……あんたのこと、化け物って呼んだでしょ。あれは……悪かったわ」

マロニー「別に。気にしてないよ……それだけ?」

ステラ「……っ、まだ話は終わってないわよ」

マロニー「……?」

ステラ「私、あんたが原理派の連中と戦ってるところを何度も見たことがあるの……正直、今でもあんたのことが怖いわ。あんなの見せられて、怖がるなって方が無理でしょ」

マロニー「そう?」

ステラ「そうよ。でも、あんたが私を殺すつもりなら、あの時にとっくに殺してたでしょうし……」

マロニー「前にも言ったと思うけど。殺す理由がないから」

ステラ「……分かってるわよ。だから、その……いつまでも怯えてるのも馬鹿らしいと思って」

マロニー「……?」

ステラ「……もう少し、あんたのことを知ってみようかと思ったのよ」

マロニー「……私のこと?」

ステラ「そうよ……何か文句ある?」

マロニー「別に。いいよ……何が知りたいの?」

ステラ「えっ……」

マロニー「?」

ステラ「……そ、そうね。例えば……好きなものとか?」

マロニー「強い相手」

ステラ「……そう」

マロニー「うん」

ステラ「……」
マロニー「……」

ステラ(……会話が続かないじゃない……!)

トッ……トッ……

杖をついて歩くサーシャ「あれ、マロニーさんにステラさん。二人でいるなんて珍しいですね」

ステラ(いいところに来てくれたわ!!!)
536 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:23:29.58 ID:ofrcreQNO
サーシャ「……もしかして、お邪魔でした?」

ステラ「ぜ、全然!むしろ助かった──じゃなくて!ちょうどよかったわ!」

サーシャ「?」

マロニー「ステラが、私のことを知りたいんだって」

サーシャ「えっ、そうなんですか?」

ステラ「何よ。そんなに意外?」

サーシャ「いえ、その……ステラさん、前はマロニーさんのことを怖がっていたみたいだったので……」

ステラ「今だって怖いわよ!」

マロニー「うん。さっきも言ってた」

ステラ「わざわざ言わなくていいのよ!」

サーシャ「あはは……でも、こうして話しているってことは、少しは打ち解けられたんですね」

ステラ「……まだ、そういうわけじゃないけど……」モゴモゴ

マロニー「……?」

サーシャ「そういえば、お二人は何のお話を?」

ステラ「……好きなものを聞いてたのよ。そしたら、強い相手が好きだって」

サーシャ「あはは……マロニーさんらしいですね」

ステラ「他にも何かないの?食べ物とか、趣味とか……」

マロニー「食べなくても平気だから、食べ物にはあまり興味ないかな」

ステラ「……そうだったわね。じゃあ、趣味は?」

マロニー「強い相手と戦うこと」

ステラ「結局それじゃない……!」

サーシャ「ふふっ……マロニーさんは、本当に戦うことがお好きなんですね」

マロニー「うん。強い相手と戦ってる時が、一番楽しいから」

ステラ「……あんたねえ。そんなに戦うのが好きなら、どうして避難所の護衛なんてやってるのよ?」

マロニー「……どうして?」

ステラ「そうよ。あんたくらい強ければ、わざわざセイントレアに留まる必要もないでしょうに……星詠みの魔女を越えて、出ることだってできるんじゃないの?」

マロニー「……頼まれたから。それに、ここだったら何かしらとは戦えるでしょ」

ステラ「……そんな理由で?」

マロニー「うん」

ステラ「……呆れた。あんた、ほんっとに戦うことしか考えてないのね……」

マロニー「そうかな」

サーシャ「でも、マロニーさんのおかげで助かった人も、たくさんいると思いますよ」

マロニー「感謝されるためにやってるわけじゃないけど」

サーシャ「それでも、私は感謝しています。ありがとうございます、マロニーさん」

マロニー「……うん」

ステラ「……」

マロニー「なに?」

ステラ「……いや、別に。あんたって、変な奴だけど、思ってたより威張らないのね。普通、そんなに強かったら、もっと偉そうにするもんじゃないの?」

マロニー「偉そうにして、何かいいことあるの?」

ステラ「……それは……ないかもしれないけど……」

マロニー「じゃあ、しなくていいでしょ」
537 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:23:59.02 ID:ofrcreQNO
ステラ「……ああ、もう!あんたと話してると調子が狂うわ!」グシャグシャ

マロニー「そう?」

ステラ「そうよ!」

サーシャ「ふふっ……」

ステラ「……な、何よ、サーシャ」

サーシャ「いえ。なんだか、お二人とも楽しそうだなって」

ステラ「どこがよ!?」

マロニー「……私は別に、嫌じゃないよ」

ステラ「……!」

サーシャ「だそうですよ、ステラさん」

ステラ「……わ、分かったわよ……」

サーシャ「それじゃあ、私はそろそろ教会へ戻りますね」

ステラ「……そういえば、一人でここまで歩いてきたの?帰るなら私も手伝うわよ」スッ

サーシャ「ありがとうございます……少し歩くだけのつもりだったんですけど、思ったより疲れちゃって……」

ステラ「もう……無理しないの。ほら、掴まって」

ステラの腕に手を添えるサーシャ「……はい」

手を振るマロニー「またね、二人とも」フリフリ

サーシャ「はい。また、お話ししましょうね」

ステラ「……じゃあね、マロニー」

トッ……トッ……

遠ざかっていくサーシャとステラ「……」

マロニー「……」

白い花弁「」フワッ……

ホーリー「──マロニー。あなたにはまだ、人の心が残っているようですね」

マロニー「……何をしに来たの」

ホーリー「忠告です。これ以上、彼らに肩入れして、取り決めを越えることのないように」

マロニー「話してただけだよ。それも駄目になったの?」

ホーリー「いいえ。ですが、親しくなれば、見過ごせなくなることもあるでしょう」

マロニー「……」

ホーリー「避難所を守ることと、代行者たちを手伝うことは別です。その区別をお忘れなく」

マロニー「……分かってる。私たちの役割を忘れたわけじゃない」

ホーリー「ええ。くれぐれも、お忘れなきよう」

マロニー「……忠告は、それだけ?」

ホーリー「はい」

白い花弁に包まれるホーリー「」フワッ……

マロニー「……まったく。友達と話すくらい、いいでしょ……」

マロニー「……友達、か」

白い花弁を指先で払うマロニー「」ピッ……

歩き出すマロニー「……今度、聞いてみようかな……」トコトコ……

⭐︎マロニーと話しました。
538 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:24:28.30 ID:ofrcreQNO
ーー聖ヴァレリオ教会

聖女「──ふぅ。これで昼の分の炊き出しは終わりましたね……」

ミラ「お疲れ様、聖女さん。勇者連合のみんなも喜んでたよ」

クレア「ガイさんや原理派の件も気になりますが、炊き出しを休むわけにもいきませんものね……私たちも、できることを続けましょう」

聖女「ええ……では、少し休んでから、夕方の仕込みを──」

ザック「……お疲れさん。片づけ、まだ残ってるか?」

ミラ「大体終わったよ……あれ、レムちゃんも?」

ザックの隣に立つレム「こんにちは……」

聖女「お二人とも、お食事は済みましたか?まだ、少し残っていますよ」

ザック「ああ、後でもらうよ。その前に……ちょっと、話しておきたいことがあって……」

レム「……」

クレア「どうかしましたか?」

頭を掻くザック「……いや、その……改まって言うのも、どうかと思ったんだが……」ポリポリ

ザックを見上げるレム「……ザックさん」

ザック「……分かってるって」

ザック「俺たち、付き合うことにした」

ミラ「わぁ……!」
聖女「まあ!」
クレア「……そうだったのですね」

ザック「こんな時に、何やってんだって思うかもしれねえけどよ……」

ミラ「思わないよ!……びっくりはしたけどね」

聖女「ええ。お二人から聞けて、嬉しいです」

レム「……ありがとうございます……」

クレア「ザックさん。ずいぶん、言い出しにくそうでしたね?」

ザック「そりゃ……こういう話、慣れてねえし……俺とレムちゃんじゃ、歳も離れてるだろ?」

レム「もう、私は気にしないって言ってるのに……」

聖女「ふふっ……ぜひ、お祝いしたいですね。今は落ち着かない状況ですから、皆さんで集まるのは、少し先になってしまいますけれど……」

ミラ「そうだね……でも、ひと段落したら、ささやかなお祝いぐらいしても、ロイエ神は許してくれると思うよ」

クレア「ええ。その時には、ガイさんにもご一緒していただきましょう」

レム「……はい。ガイさんにも、ちゃんとお伝えしたいです」

ザック「……ありがとな、みんな」

ザック「……よし!ちゃんと話せて、肩の荷が下りたぜ!」

ミラ「そんなに緊張してたんだ?」

ザック「そりゃするだろ!だが、もう腹は決まった」

ザック「待ってろよ、ガイ。必ず連れ戻して……お前にも、祝ってもらうからな!」

⭐︎ザックとレムが恋人になりました。
539 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:25:01.78 ID:ofrcreQNO
ーー診療所

ヴィクトリア「……あ、お姉さん……」

アインズ「具合はどうだ?」

ヴィクトリア「……まだ、いたいけど……昨日より、へいき……」

アインズ「そうか……隣に座るぞ」

伸ばされるヴィクトリアの手「」ソロ……

手に触れるアインズ「……ここだ」ソッ……

ヴィクトリア「……きてくれた……」

アインズ「ああ。顔を見に来た」

ヴィクトリア「もう、かえっちゃう……?」

アインズ「まだ来たばかりだろう。もう少し、ここにいる」

トッ……トッ……

サーシャ「……アインズ、いる?」

アインズ「サーシャか。ここだ……椅子を使え」

杖をついて入るサーシャ「ありがとう」トッ……

身を強張らせるヴィクトリア「……だれ……?」

アインズ「私の仲間だ。サーシャという」

サーシャ「こんにちは。サーシャです」ニコリ

ヴィクトリア「……サーシャ……」

サーシャ「はい。私も、ここにいていいですか?」

ヴィクトリア「……うん……」

椅子に座るサーシャ「……よいしょ……ふぅ……」スト……

アインズ「……歩き回っていたのか?」

サーシャ「ちょっとだけね。その帰りに、ステラさんが教会まで送ってくれたの。それで、アインズがここにいるって聞いて……」

アインズ「疲れてはおらんか?」

サーシャ「へっちゃらだよ!すぐに元通りになるからっ──いたた……」

アインズ「まったく……無理に動くなよ」

ヴィクトリア「……けが、してるの……?」

サーシャ「えへへ……はい。まだ、長くは歩けなくて……」

ヴィクトリア「……いたい……?」

サーシャ「今は、大丈夫です。気にしてくれて、ありがとうございます」

◇
540 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:25:27.54 ID:ofrcreQNO
眠るヴィクトリア「……すぅ……」

サーシャ「……寝ちゃったね」

アインズ「ああ……」

声を落とすサーシャ「……元々は、セイントレアのお姫様だったんだよね。どうして……同じ原理派の人たちに、こんなことを……」

アインズ「……何があったのか、全てを知っているわけではない。だが、恨みを買うことはあっただろうな」

サーシャ「未来を見て、助ける人を選んでいたから……?」

アインズ「ああ。犠牲が出ると分かっていて、誰かを見捨てる……本人はそれが最善だと言っていても、見捨てられた者や、その家族まで納得するとは限らん」

サーシャ「……うん……」

アインズ「だが……だからといって、こんなことをしてよいわけではない」

アインズ「……私たちが聞いた話では、シュヴァイツェルの許しがあったという。手を下した連中が、本当に何かを恨んでいたのかさえ分からぬ」

サーシャ「……逆らえなくなったから、何をしてもいいって……?」

アインズ「……そういう者も、いる」

サーシャ「……」

眠るヴィクトリア「……ん……」

サーシャ「助けてもらったのに、またひどいことをされるかもしれないって……怖がってたんだね……」

アインズ「……ああ。今は、休ませてやろう」

サーシャ「……そうだね」スッ

毛布の端をそっと直すサーシャ「」ファサッ……

⭐︎ヴィクトリアのお見舞いをしました。
541 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:26:34.27 ID:ofrcreQNO
ーー???

服を着るシュヴァイツェル「♪〜♪〜♪〜」

拘束されたガイ「一体、何が目的でこんなことを……」

シュヴァイツェル「実験のためよ?ついでに、こういったコトはご無沙汰だったし……一族の理念も同時に叶えてあげられる、効率的な試みよ」

ガイ「理念、だと……?」

シュヴァイツェル「優れたものを取り込み、より優れた生命を生み出す。知能、魔力、肉体……足りないものを補い続ければ、いずれ完全な生命に至る。あの子たちは、その過程で造られたの」

ガイ「テルたちのことか……!」

シュヴァイツェル「あら、知り合いなの?なら、話が早いわね」

ガイ「まさか──」

シュヴァイツェル「そう。あなたには、特殊な性質がある。それが受け継がれるのか……確かめてみたくない?」

ガイ「……子供を作って、そいつまで道具にするつもりか」

シュヴァイツェル「ええ。そのための実験だもの」

ガイ「まだ、子供ができたと決まったわけでもないだろう」

シュヴァイツェル「もちろん。今話しているのは、うまくいった場合のことよ。結果はこれから確かめるわ」

ガイ「……生まれる前から使い道だけは決めているんだな」

シュヴァイツェル「研究には計画が必要でしょう?それに、成功したとしても、普通に生まれて育つのを何年も待つつもりはないの」

ガイ「……どういう意味だ」

シュヴァイツェル「ベストがいいものを持っていたのよ。前の契約者……カリス・ノーランドの残した研究データをね」

ガイ「カリス……!」

シュヴァイツェル「身体の形成や成長に関する記録が、なかなか興味深くて。特に、スライムをあんなふうに利用するなんて……カリスも面白いことを考えるものね」

シュヴァイツェル「ロスチャイルドの技術と組み合わせれば、その時間は随分と縮められそうなの」

ガイ「命を何だと思っている……!」

シュヴァイツェル「分からないことだらけの不思議なものよ。だから、調べているのでしょう?」

ベスト「──主様」スタッ

シュヴァイツェル「あら、ベスト。いつの間に……もしかして、見てた?」
542 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:27:00.81 ID:ofrcreQNO
ベスト「いえ。緊急の用件故、声を掛ける間も惜しく……ご無礼をお許しください」

シュヴァイツェル「何があったの?」

ベスト「ヴィクトリア様が連れ去られました。見張りの証言から、下手人に空間魔法の使い手がいる可能性が高いと考えられます」

シュヴァイツェル「あら、そう……勇者連合の仕業かしら?」

ベスト「その可能性はございますが、現時点では断定できません」

シュヴァイツェル「構わないわ。原理派の枢機卿が連れ去られた。それは事実なのでしょう?」

ベスト「はい」

シュヴァイツェル「なら、皆に伝えて。勇者連合がヴィクトリアを攫った、と」

ガイ「……何を言っている」

シュヴァイツェル「ふふっ、都合がいいわね……実験の邪魔をする勇者連合を排除する、ちょうどいい理由ができたわ」

シュヴァイツェル「──ベスト。動かせる者を集めて、第七以外の避難所を襲撃なさい」

ベスト「……はっ」

ガイ「そんなこと、させると思うか……!」ググッ……

軋む拘束具「」ギシ……

シュヴァイツェル「あら、約束は守るわよ?第七には手を出さないし、薬品も届ける……他の避難所について、何か約束したかしら?」

ガイ「……っ、戦えない人間もいる……!」

シュヴァイツェル「ええ。だから、勇者連合は守りに行くでしょうね」

ガイ「……!」

シュヴァイツェル「これで、ここに押しかける余裕もなくなる。研究を邪魔されたくないのよ、私」

一礼するベスト「……では、手配して参ります」

扉「」パタン……

ガイ「待て……!ベスト!!!」

シュヴァイツェル「そんなに叫んでも、ベストは戻ってこないわよ」

ガイ「……貴様……!」

自分のお腹を撫でるシュヴァイツェル「──さて、この子は……どんなふうに役立ってくれるのかしらね?」サス……

◆
543 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:27:27.14 ID:ofrcreQNO
ーー勇者連合本部

バタバタ……

第七勇者連合兵A「第三避難所より救援要請です!原理派の武装集団による攻撃を受け、守備隊が応戦しています!」

第七勇者連合兵B「第一と第二からも報告が!外に出ていた者が襲われています……負傷者も出ていると!」

第七勇者連合兵C「アルクスさ~ん、第六の様子を見に行った伝令が、まだ戻ってませ~ん……!最後に来た人の話では、住民を奥に逃がしてるところだったそうですけど~……!」

第七勇者連合兵A 「他からも、同様の報告が来ています」

アルクス「原理派……一体、何を考えているのですか……!」

机に広げられた地図「」バサッ

アルクス「……襲撃の報告がないのは、第七だけですか?」

第七勇者連合兵A「現時点では……はい」

第七勇者連合兵B「どうします?第三は増援を急いでほしいと……今いる人数じゃ、長くは持たないそうです」

アルクス「動ける方と、治療に当たれる方を至急確認してください。巡回中の部隊にも、襲撃のことを伝えてください」

第七勇者連合兵C「こちらの守りについてる人も、出しますか~?」

アルクス「……全員は出せません。ここまで襲われれば、逃げてきた方々を受け入れる場所もなくなってしまいます」

第七勇者連合兵A「……承知しました」

駆け込んでくる伝令兵「失礼します!第三から、追加の報告です!」バッ

アルクス「何がありましたか?」

伝令兵「襲撃者たちが、ヴィクトリア様を返せと……!勇者連合が枢機卿を攫った、引き渡さなければ攻撃を続けると叫んでいるそうです!」

アルクス「ヴィクトリアさんを……?」

第七勇者連合兵B「何だそりゃ……そんな話、聞いてないぞ!」

伝令兵「第三の守備隊も事情が分からないと伝えたそうですが、攻撃は止まっていません!」

アルクス「……事情も確かめず、住民を巻き込むなんて……!」

第七勇者連合兵A「アルクスさん、ご指示を……!」

アルクス「……救援の準備を続けてください。現地には、住民の保護を最優先にするよう伝えてください」

アルクス「第六への連絡も、引き続きお願いします。応答がないまま、見捨てるわけにはいきません」

第七勇者連合兵C「了解でぇ~す……!」

バタバタ……!

地図を見下ろすアルクス「……これ以上、避難所を失うわけには……!」

◆
544 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:28:00.43 ID:ofrcreQNO
ーー聖ヴァレリオ教会

ザワザワ……バタバタ……

床に敷かれた毛布「」
身を寄せ合う人々「」ザワザワ……

聖女「歩ける方は、こちらへお願いします!入口は空けておいてくださいね。後から来る方が通れなくなってしまいますので……!」

セイン「この長椅子を寄せる。そちら側を持ってくれ」
勇者連合兵「はい!」

運ばれる長椅子「」ゴトッ……

ステラ「……奥の部屋も、もういっぱいよ。これ以上入れるなら、荷物を置いてる場所も空けないと」

聖女「では、荷物はこちらへ!持ち主の方が分かるように、置き場所を伝えておいてください」

ステラ「分かったわ……押さないで!先に入っても、場所が増えるわけじゃないから!」

幼い子供「おかあさん……どこ……?」グスッ……

クレア「……こちらにいらっしゃい。声のする方へ来られますか?」

クレアの袖を掴む子供「……うん……」キュッ……

手探りで子供の手に触れるクレア「……ここにいますよ。お名前を教えてもらえますか?」

子供「……っ……」グスッ……

クレア「急がなくて大丈夫です。まずは、一緒に座りましょうね」

食べ物を運んでくるリディア「……あの……お待たせしました……」

避難してきた男性「飯か!?こっちにもくれ!」
別の避難民「子供が先だろ!3日前から何も食べてないんだ!」
子供「うわーん!!」

聖女「皆さん、座ってお待ちください!食べ物はこちらからお配りしますから……!」

◆
545 : ◆sIVlz2/mNs [saga]:2026/10/18(日) 16:28:28.49 ID:ofrcreQNO
ーー診療所

バタバタ……!

担架を運び込むザック「レムちゃん!また一人来た!どこに寝かせりゃいい!?」

レム「そこの寝台へ……!ジョンさん、こちらの方をお願いできますか!?」

ジョン「ええ……傷を押さえている手は、そのままで。包帯を用意します」

負傷した男性「うっ……ああ……!」

レム「今、診ますからね……!ザックさん、その方の腕を支えていてください!」

ザック「ああ……おい、俺に掴まってろ。無理に動くなよ」

男性「まだ……外に、連れが……!」

ザック「どの辺りだ?誰かに伝える。だから、お前はここで手当てを受けろ」

勇者連合兵「すみません!外にも怪我人が……!」

レム「……っ、何人ですか!?」

勇者連合兵「三人です!一人は、自分では歩けません!」

レム「その方から中へ!歩けるお二人には、少し待っていただいてください!」

ジョン「ザックさん……そちらの方を奥へ運んでください。次の方を寝かせます」

ザック「何!?そいつの治療は──」

首を振るジョン「」フルフル

ザック「……クソッ!!!」

勇者連合兵「先生!こちらの人、急に返事をしなくなって……!」

レム「今、行きます……!」

◆
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