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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 Ⅳ
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404 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:15:44.98 ID:RpnlmCm1o
ーー聖ヴァレリオ教会
歪む空間「」グニャッ……
床へ倒れ込む一行「」ドサッ!!!
聖女「……!?皆さん!!!」タタッ
ステラ「……はっ……はぁ……っ……!」
ジョン「誰か!手を貸してください!」
レム「サーシャさん!?アインズさんまで……!」
血に濡れたリーゼリットを抱くガイ「レム!リーゼを……頼む……早く……!」
レム「……っ、はい!」
リーゼリットの傷へかざされる手「」パァッ……
ガイ「……帰ってきたぞ、リーゼ……」
リーゼリット「っ、はっ……はっ……」
ガイ「……もう、大丈夫だ……!」グッ……
405 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:16:26.71 ID:RpnlmCm1o
リーゼリット「……なんか……あはは……アンタのそんな顔で見られるの……初めてかも……」
ガイ「こんなときに、何を……!」
リーゼリット「……ねえ、ガイ。ちょっと……変な形になっちゃうんだけどさ……約束、覚えてるよね?」
ガイ「……やめてくれ……」
リーゼリット「……ヴィルトの名前、受け取ってくれる……?」
ガイ「そんなこと言うな……!」ポロッ……
リーゼリット「……お願いだよ。もう……目、見えなくなってきちゃってさ……」
ガイ「リーゼ……!」ポロポロ……
ガイの頬へ伸ばされる手「」スッ……
ガイ「……っ」
ガイの頬に触れるリーゼリット「」ピトッ……
リーゼリット「……ガイ……」
ガイ「……もう喋るな……レムが治してくれる……!助かるんだ……!だから──」
リーゼリット「聞いて」
ガイ「……っ……」
406 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:17:04.70 ID:RpnlmCm1o
リーゼリット「ヴィルトはね……ただの名前じゃないの……受け取って……次に繋いで……そうやって、残していく名前なの……」
リーゼリット「だから……私で終わらせたくない」
ガイ「……俺なんかが……受け取っていい名前じゃない……」
リーゼリット「ふふ……また、それ?……私が……アンタに渡したいって言ってるの……」
リーゼリット「だから……それでいいでしょ……?」
ガイ「……っ……!」グッ……
リーゼリット「ね?」
ガイ「……分かった……」
リーゼリット「……」
ガイ「受け取る……!」
ガイ「お前の名前……ヴィルトの名前……俺が受け取る……!」
リーゼリット「……そっか……」
僅かに笑うリーゼリット「……よかった……」ニッ
ガイ「だから……だから、お前も一緒に──」
力なく垂れるリーゼリットの腕「」ダラン……
リーゼリット「」
ガイ「……リーゼ?」
レム「ダメです、リーゼさん!リーゼさん、起きて!起きてください!!!」
リーゼリット「」
ガイ「……おい……」
ステラ「っ……」
俯くジョン「……」
口に手を当てる聖女「そんな……!」
ガイ「あ……あぁ……」
ガイ「──うああああああああああっ!!!!」
⭐︎星詠みの魔女に敗北しました。
407 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:21:04.62 ID:RpnlmCm1o
星詠みの魔女との戦いに敗れ、傷つきながらも第七避難所へと帰還したガイたち。
圧倒的な力を前に、多くのものを失った一行に、あまりにも重い現実が突きつけられる。
それでも、世界めくれを止めるための歩みを止めることはできない。
失ったものを胸に、残された者たちはそれぞれの想いと向き合い、再び前へ進むための道を模索していくのであった……
本日はここまでです。
次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
408 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/28(月) 00:57:14.05 ID:fGow0+aro
乙
まあ行動選択のミスだったな
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/28(月) 02:15:58.68 ID:B8H5yLpeo
おつ
よく頑張った私の愛娘…ゆっくりお休み
いやこれもうガイ君再起不能では
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/28(月) 13:59:09.32 ID:+slTkoLEO
やはり空間魔法は逃走に便利
411 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/02(金) 14:24:50.81 ID:sywwUc/uO
乙
>>347
でアインズに乗せる約束したのにリーゼが亡くなってしまったな。
412 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 08:57:30.22 ID:T+pYNNhC0
低数字ゾロ目は折角の反転コンマルールでもどうしようもない・・・
413 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 09:42:27.88 ID:HT3acos60
期限があってもいきなり星詠みの魔女との戦闘ではなくて色々準備してから次の日に戦闘した方が良かったね
414 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 13:26:09.24 ID:q5wTHcXzO
乙
本スレでヴィルトとが出てきたけどここで話しが繋がるのか。でもヴィルトの名乗る理由が悲しい。
415 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 19:50:13.81 ID:zXqY1UELO
>>408
素のコンマで挑むのもまた一興というものです。今回は振るわなかったみたいですが。
>>409
長い旅路をついてきてくれてありがとうございます。リーゼリットさんが残してくれたものを糧に彼等には進んでもらいましょう。
>>410
実際のところ、強力な力を持った魔法だと思います。才能と修練を重ねれば高みへと到達できそうですが、それができるのはほんの一握りだと思われます。
>>411
果たせなかった約束というのは、心にキますね。その要因が自分自身ではどうしようもないものだったら尚更です。
>>412
あのとき奇数だったのなら運命は変わったのかもしれません。今回はこのような結果になってしまいましたが、これが安価コンマスレの醍醐味なのかもしれませんね。
>>413
>>1
が想定していた準備は実のところ大体終わっていたのです。(残りは無詠さんとのイベントくらいでした)なので、純粋にコンマが振るわなかった故の結果となります。
再度、がんばっていただきたく思います。
>>414
なんだかんだ、このスレが終わるまでリーゼリットさんは生きていると思っていたんですが、図らずして重たい名前になってしまいました。せっかく本家様に採用していただいたので、ちょくちょく辻褄を合わせつつ、本家様の邪魔にならないような幕間も入れていきたいですね。
本家様、そして読んでくださっている皆様、改めて今後ともよろしくお願いします。
416 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 19:52:42.88 ID:zXqY1UELO
ーー臨時墓地
新しい墓石「」
墓石の前に立ち尽くすガイ「……」
フローディア『……大丈夫?』
ガイ(こういう別れを……お前は、何度も見てきたのか?)
フローディア『ええ』
ガイ(いつかは、慣れるのか?)
フローディア『慣れたのなら、誰も死なない世界なんて作ろうとはしなかったわ』
ガイ「……」
フローディア『……嫌になるわね。本当に』
ベルトーネ『……ガイくん』
ガイ(……なんだ)
ベルトーネ『……いや。何か言おうと思ったんだけど、やっぱりやめた』
フローディア『いつもの軽口なら、今は要らないわよ』
ベルトーネ『分かってるって~』
ガイ(……別に、何も言わなくていい)
スタスタ……
聖女「……ガイさん。アインズさんが目を覚まされました。あなたに会いたいと仰っているのですが……」
墓石の前に立ち尽くすガイ「……」
聖女「……」
スタ……スタ……
ガイの隣に立つ聖女「……隣にいても、よろしいですか?」
ガイ「……聖女さん……」
聖女「お祈りをさせてください。リーゼリットさんのために」
ガイ「……お願いします」
墓前で手を合わせる聖女「……」スッ
417 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 19:53:08.74 ID:zXqY1UELO
ガイ「……このジャケット……リーゼにもらった物なんです……」
聖女「……はい」
ガイ「大事にしろって言われたのに、すぐボロボロにしてしまって……それでも、直してくれて。ちゃんと……返す約束をしたんです……」
ガイ「なのに、リーゼは……っ、俺は何も……何も、返せなかった……!」
聖女「……」
ガイの背に手を添える聖女「……」ソッ
ガイ「……聖女さん……?」
ガイを抱きしめる聖女「……堪えなくて、いいんですよ」ギュッ……
ガイ「っ……ああ……うああ……!」
◆
目元を拭うガイ「……すみません、聖女さん。こんな……格好悪いところを……」ゴシゴシ
聖女「格好悪くなんてありませんよ……落ち着きましたか?」
ガイ「……はい……アインズは、もう動けるんですか?」
聖女「大事をとって、まだ横になっていただいています」
ガイ「サーシャは……?」
聖女「命に別状はありませんが……まだ、目覚めてはいません。今は、レムさんがついてくださっています」
ガイ「……」
聖女「……戻ったら、サーシャさんのお顔も見に行きましょう」
ガイ「……はい」
◆
418 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 19:54:46.21 ID:zXqY1UELO
ーー第七避難所 診療所
アインズ「無事だったか、ガイ」ムシャムシャ
ガイ「……元気そうだな」
アインズ「私は竜だからな。星詠みの魔女には不覚を取ったが……次は、ああも容易く落とされはせん」
ガイ「無理はするな。まだ起きたばかりだろう」
アインズ「食えるうちに食っておかねば、傷も治らん。それくらいはさせろ」
ガイ「……」
アインズ「……」ムシャムシャ
ガイ「アインズ、リーゼは……」
目を逸らすアインズ「……もう聞いた。別れの言葉も交わさせてくれないとは……運命というのは、つくづく……ままならぬものだな」
食べかけのパンを置くアインズ「……」コト……
アインズ「……最後に、なにか言っていたか?」
ガイ「……名前を託された。ヴィルトの名前を……受け取ると、言ったら……笑って……それきりだ」
アインズ「……そうか」
ガイ「あのとき……俺が、もっと早く退くと決めていれば……」
アインズ「それを言うなら、私が翼を撃ち抜かれなければよかった。サーシャを落とさずに済んでいれば……お前たちも、救助に回らずに済んだ」
ガイ「何を言ってる!?お前は、俺たちを庇って……!」
アインズ「よそう……責める言葉なら、いくらでも浮かぶな。全部……自分に向けるものばかりだ」
ガイ「……」
アインズ「……リーゼと約束をしていたんだ。背に乗せてやると……サーシャとの訓練が決まった時にな」
アインズ「……戦いが終わってからでいいと思っていた。空を飛ぶくらい、いつでもできるのだから……」
ガイ「……ああ」
顔を背けるアインズ「……それももう叶わぬ」フイッ
ガイ「……アインズ」
アインズ「すまん。少し、待ってくれ」
アインズ「今は、顔を見せられない」
◆
419 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 19:55:29.53 ID:zXqY1UELO
眠っているサーシャ「」
レム「あ、ガイさん……」
ガイ「レム……サーシャは、どういう状況なんだ?」
レム「……落ちた時に、頭を強く打ったみたいで……脳にも傷が及んでいたんです。回復魔法は効いていますが……まだ、意識は戻っていません」
ガイ「いつ、目を覚ます?」
レム「……すみません。そこまでは、まだ……」
ガイ「……そうか」
眠っているサーシャ「」
ガイ「……サーシャ……」
レム「ガイさん、サーシャさんは私が必ず助けます。だから、その……」
ガイ「……サーシャのことを頼む、レム」クルッ
スタスタ……
レム「ガイさん……」
◆
420 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 19:56:12.97 ID:zXqY1UELO
ーー聖ヴァレリオ教会
ザック「……まだ休んでいたって誰も文句は言わねえぞ」
ガイ「俺の傷は浅い。ここまで一緒にきてくれたリーゼのためにも……止まるわけにはいかない……」
セイン「……」
聖女「ガイさん……」
◆現在はセイントレアです。(22日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り17日
※サーシャは29日目から戦闘に参加できます。
※アインズは23日目から戦闘に参加できます。
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
421 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 19:56:53.94 ID:T+pYNNhC0
マロニー、ガイに喝を入れに来る。
422 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 19:57:17.41 ID:wd9LZrsr0
勇者連合や避難民に食料を分け与えているリディアを見つけ交流してみる
423 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 19:57:35.46 ID:q5wTHcXzO
泣いていたレムをザックが慰めいい雰囲気になっている所を発見する。
424 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 19:58:21.21 ID:rxL+UOGfo
[
ピーーー
]ことだけで頭をいっぱいにする
425 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 21:20:29.81 ID:q5wTHcXzO
>>423
を安価したものですが、すみません文がちょっと変な所があったので訂正します。
「泣いていたレムをザックが慰めいい雰囲気になっている所を発見する。」→「泣いているレムをザックが慰めいい雰囲気になっている所を発見する。」
426 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 21:31:31.73 ID:JHgAN23GO
ーー臨時墓地
新しい墓石「」
拳を握り締めるガイ「……」ギリッ……
ガイ(……考えが、甘かったのかもしれない。かつて英雄だったからといって……今、奴らがしていることは変わらない)
ガイ(リーゼだけじゃない。セイントレアへ辿り着く前に、何人も殺された。この地に残された人々も……十年間、逃げることさえできずに……!)
ガイ(……それでも、救う方法を探す?これ以上、誰が死ぬかも分からないのに……?)
ガイ(……もう、いい。星詠みの魔女も、白鋼の騎士も……倒さなければ、また誰かが殺される)
ガイ(ロスチャイルドも、魔王城にいる奴らも同じだ。俺たちの邪魔をするなら……)
ガイの足元に滲む黒い闇「」ズ……
ガイ(……化身どもは、こうなることも分かっていたのか?それでも、使命を果たせと……ただ、見ていただけなのか……?)ギリッ……
ガイ(……何が英雄だ。何が神だ。何が使命だ。もう、誰であろうと構わない……邪魔をする奴は、全員──)
足元から這い上がる闇「」ズズ……
マロニー「──代行者さん」
ガイ「……!」
マロニー「何をしているの?」
ガイ「見れば分かるだろう。何か用か?」
マロニー「……うん。今のあなた、ちょっと変だよ」
ガイ「放っておいてくれ」
マロニー「ねえ。あなた、今……自分が何になろうとしていたか、分かってる?」
ガイ「……何?」
マロニー「あなたの中にいる人たち。さっきから、呼んでるんじゃない?」
ガイ「声?」
マロニー「……聞こえないの?」
ガイ「聞こえたところで、何が変わる」
マロニー「聞くつもりがないんだ?」
427 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 21:31:58.81 ID:JHgAN23GO
ガイ「説教なら他を当たれ」
マロニー「嫌だよ。今、あなたに話してるんだから」
ガイ「……」
マロニー「誰かに止められるの、そんなに嫌?」
ガイ「……お前たちは、見ていただけだろう……!使命を果たせと言いながら、何もしなかった!……これまで、多くの人が犠牲になっても……!リーゼが死んでも……!」
マロニー「私が助けなかったことを怒ってるなら、そう言えばいい」
ガイ「……っ」
マロニー「でも、それと……あなたを心配してる人の声を聞かないことは、関係ないよ」
ガイ「……何が分かる……!お前に──」
マロニー「聞いてあげて」
マロニー「まだ、そこにいるんでしょ?」
フローディア『──ガイ!』
ガイ「……!」
ベルトーネ『あ。やっと聞こえた~?』
ガイ(……お前たち……)
フローディア『何度呼んでも返事をしないから……!』
ベルトーネ『まあ、私としては……そのまま堕ちたガイくんがどうなるか、ちょっと見てみたかったけどね~』
フローディア『あなた、こんな時まで……!』
自分の手を見下ろすガイ「……俺は……何を……」
薄れていく黒い闇「」スゥ……
ガイ「……今のは……」
マロニー「……ふうん。代行者に選ばれるだけのことはあるんだね。あれだけの力を抱えて、まだ自分に戻れるんだ」
ガイ「……」
マロニー「魔王になったあなたとも、戦ってみたかったけど……今は、使命を果たしてもらわないと困るから」
ガイ「魔王……?俺が……?」
マロニー「うん。さっきのまま、私たちの声も届かなくなっていたら戻ってこられなかったかもしれないね」
ガイ「……」
マロニー「でも、あなたにはまだやってもらうことがある」
マロニー「世界樹の光を集めて、翡翠の賽を正しい持ち主へ届ける。世界をあるべき流れへ戻す……覚えてるよね?」
ガイ「……忘れてはいない」
マロニー「なら、その前に魔王になられたら困るよ。邪魔なものを全部壊しても、使命を果たしたことにはならない」
428 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 21:32:31.86 ID:JHgAN23GO
ガイ「……仲間が死んでも、進めと言うのか」
マロニー「うん」
ガイ「……」
マロニー「ひどいと思う?」
ガイ「……ああ」
マロニー「それでも、言うよ。あなたの使命は終わってない。ここで全部投げ出すことは、まだ許されない」
新しい墓石「」
ガイ「……俺に、何が残っている」
マロニー「それを私に決めてほしいの?」
ガイ「……」
マロニー「さっきまで、あなたを呼んでいた人たちは?避難所で待ってる人たちは?あなたがここへ来るまでに、力を貸してくれた人たちもいるでしょう?その人たちとのことまで、なくなったわけじゃないよ」
ジャケットに触れるガイ「……」
ガイ「……あいつらまで、いなくなるのが怖かった」
マロニー「……」
ガイ「だから……その前に、全部……」
フローディア『……ガイ。私がそれで、何をしようとしたか……あなたは知っているでしょう』
ガイ(……ああ)
フローディア『あなたは、止めたわ。私がどれだけ嫌がっても……』
ガイ「……俺まで、誰の声も聞かなくなるところだったんだな」
マロニー「今は、聞こえてるみたいだね」
ガイ「……ああ」
マロニー「それで。どうする気なの?」
ガイ「……まだ、許せない。リーゼを殺した奴を救いたいとは……今は、思えない」
マロニー「うん」
ガイ「だが……その怒りで、これからすることを全部決めてしまったら……さらに大事なものを失っていたかもしれない」
ガイ「世界めくれは止める。そのために戦う……だが、何を守って、誰と戦うのか……考えることまで、やめるつもりはない」
ガイ「……俺は、人として……あいつらのところへ帰る」
マロニー「うん。今のあなたなら、話ができそうだね」
ガイ「……マロニー。呼び止めてくれて、助かった」
マロニー「お礼は、使命を果たしてからでいいよ。代行者さん」
⭐︎マロニーと話しました。
429 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 21:33:18.49 ID:JHgAN23GO
ーー第七避難所 診療所
アインズ「……ふむ。少しは動けるようになったか」
ゆっくりと立ち上がるアインズ「……っ」グッ……
アインズ「寝てばかりでは身体が鈍る……サーシャの顔を見てくるとしよう」
◆
アインズ「……ここか。レムがつきっきりで見ていると聞いたが──」
レム「……っ……」
扉へ伸ばしかけたアインズの手「」ピタ……
◇
眠っているサーシャ「」
寝台のそばに座るレム「……私、得意なんです。治癒魔法……カグヤ先生にも、教わって……」
ザック「……ああ」
レム「怪我をしたら任せてくださいって……私、何度も言って……」
膝の上で握られるレムの手「」ギュッ……
レム「なのに……リーゼさん、目の前にいたのに……!」
ザック「……」
レム「もっと何か、できたはずなのに……何をしても……!」
ザック「……レムちゃん」
レム「みなさんには、必ず助けるって……言ったんです。でも……もし、また……」
眠るサーシャを見るレム「……っ……」
ザック「……怖えよな。何人助けたって、助けられなかった奴のことは……忘れられねえもんな」
レム「……ザックさんも……?」
ザック「……あるさ。間に合わなかったことなんざ、何度もある」
レム「……」
ザック「次は絶対に助かるなんて……俺からは言えねえけどよ」
レムのそばへ椅子を寄せるザック「」カタ……
ザック「怖い時くらい、俺にも言ってくれよ。さっきから一人で、ずっと我慢してただろ?」
レム「……私が泣いてたら……ガイさんたちに、余計な心配を……」
ザック「じゃあ、今は俺だけに見せとけ」
レム「……え……」
430 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 21:33:46.49 ID:JHgAN23GO
ザック「聞くくらいしかできねえけど……それでよけりゃ、ここにいるからよ」
レム「……っ……」ガバッ
ザックに抱きつくレム「……助けたかった……リーゼさん……!」
ザック「……ああ」
レム「もっと、ちゃんと……私……!」
レムの肩へ手を添えるザック「……ああ。助けたかったんだよな」ソッ……
ザックの服を掴むレム「……うっ……」ギュッ……
レムを抱き寄せるザック「……」ギュッ
レム「……ごめんなさい……服、濡れちゃいます……」
ザック「洗えば済むだろ、そんなもん」
レム「……っ……」
レムの背中をさするザック「……」サス……
◇
扉の隙間から二人を見るアインズ「……」
寝台へ目を向けるアインズ「……サーシャ……」
眠っているサーシャ「……すぅ……」
アインズ「……また、後で来るとしよう」ソッ……
⭐︎サーシャの様子を見に行きました。
431 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 21:34:24.49 ID:JHgAN23GO
ーー第七避難所
ザワザワ……
大きな包みを抱えた人影「」コソコソ……
ガイ「……見かけない人物がいるな」
辺りを窺う人影→リディア「……」キョロキョロ
ガイ(いや。あの時、原理派の本拠地にいた……)
スタスタ……
ガイ「……何か、探しているのか?」
リディア「ひゃっ!?」ビクッ
傾く包み「」グラッ……
包みを支えるガイ「……っと」ガシッ
リディア「あ……あ、ありがとうございます……!」
ガイ「すまない。驚かせたな」
リディア「い、いえ……あの……倉庫の方に、用があって……」
ガイ「物資を届けに?」
リディア「……はい。食べ物を、少し……」
ガイ「手伝うか?」
リディア「だ、大丈夫です……重いので……」
ガイ「重いなら、なおさらだろう」
リディア「……あ……」
ガイ「……嫌なら、無理には取らないが」
リディア「……いえ。お願いします……」
◆
木箱の上へ置かれる包み「」ドサッ……
避難所の配給係「ああ、リディアちゃん。今日も持ってきてくれたのか」
リディア「……はい。皆さんで、分けてください」
避難所の配給係「助かるよ。ちょっと待ってな、今、入れ物を持ってくるから」
スタスタ……
ガイ「何度も来ているんだな」
リディア「……来られる時だけ、ですけど……」
ガイ「俺はガイだ。君は、リディアでいいのか?」
リディア「……はい。よろしくお願いします……」
ガイ「ステラから聞いたことがある。食料や水を作れるんだろう?」
リディア「ステラさんと、お知り合いなんですか?」
ガイ「ああ。世話になっている」
リディア「……そうだったんですね……」
432 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 21:35:07.23 ID:JHgAN23GO
包みをほどくリディア「……これ、私が作ったものです」シュル……
黒い泥団子「」ゴロ……
ベルトーネ『ど、泥団子……?魔力で出来ているみたいだけど〜……』
ガイ「……これが……」
リディア「……あの。見た目は、こんなですけど……ちゃんと、食べられるので……!」
ガイ「……一つ、もらってもいいか?」
リディア「え……?」
ガイ「配る前に食べてしまうのは、まずいか?」
リディア「い、いえ!どうぞ……!」
黒い食料を手に取るガイ「……」モグッ……
リディア「……」
ガイ「……美味いな」
リディア「……本当、ですか……?」
ガイ「ああ。これなら、皆も食べやすそうだ」
胸元に手を添えるリディア「……よかった……」
ガイ「作るのも、運ぶのも大変だろう。ありがとう」
リディア「……私にできることなので……」
ガイ「……だが、原理派の方は大丈夫なのか?」
リディア「……!」ビクッ
ガイ「……すまない。聞かない方がよかったか」
リディア「……あの……ここに来たことは、内緒に……してもらえますか?私が原理派だっていうことも……」
ガイ「知られたら、困るんだな」
リディア「……はい……」
ガイ「分かった。言わない」
リディア「!ありがとうございます……」
ガイ「しばらく第七避難所にいるのか?」
リディア「はい……道中も、スライムもどきと黒い影の魔物が増えてて、簡単には戻れなくて……」
フローディア『……』
ガイ「そうか……ここで会ったのも何かの縁だ。俺に用事があれば聖ヴァレリオ教会に来てくれ」
リディア「聖ヴァレリオ教会……!」
ガイ「知ってるのか?」
リディア「あ、いえ!……昔、そこの孤児院に行ったことがあったので……懐かしくて、つい……」
ガイ「……そうだったのか。なら、俺より詳しいな」
リディア「……今は、どうなっているか……分かりませんけど……」
ガイ「顔を出してみたらどうだ?」
リディア「はい……そう、ですね……」
⭐︎リディアと話しました。
433 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 21:36:00.47 ID:JHgAN23GO
ーー聖ヴァレリオ教会
ステラ「うーん……頭が痛い……」ズキズキ……
クレア「ステラさん……大丈夫ですか?」
ステラ「星詠みの魔女から逃げたときの反動ね……あれだけの人数を、一度に遠くまで飛ばしたのは初めてだったから……」
セイン「それなら、まだ休んでいるべきだ。あの戦いに参加した者たちは、戻ってからもろくに休めていないだろう」
ステラ「……ガイとアインズ、ジョンなんかは、もう普通に動き回ってるけど……?」
クレア「アインズさんは、竜だから回復も早いと仰っていましたね。ガイさんもジョンさんも……少しは休んでくださればいいのですが」
ステラ「本当よ……運んだ私が、まだこんななのに……今日は、なるべく魔法を使わずに済ませたいわ……」
クレア「では、少し横になりませんか?休める場所をご用意しますから」
ステラ「いいの?……お願いするわ……」ズキズキ
◆現在はセイントレアです。(23日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り16日
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 21:37:50.94 ID:/4nKXkQeO
リディアが聖ヴァレリオ教会にやってきて皆と交流
435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 21:38:08.80 ID:IHDtDW3LO
原理派に星詠みの魔女戦の協力を頼んでみる。必要ならマロニーにも謝らせる
436 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/03(土) 21:43:32.60 ID:7oR0EN7z0
リーゼの形見の銃を回収し、ジョンが対星詠みの魔女特攻属性を付与
437 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2026/10/03(土) 21:51:10.03 ID:q5wTHcXzO
離れている場所で心に穴が空いているような感じのガイ、そこにシュヴァイツェル達が取り引きの話しをやってくる。
438 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 23:39:33.06 ID:ePDPpCnXO
スタスタ……
ジョン「──失礼。ガイさんはどちらに?」
聖女「人を連れてくると言って、外に出ましたが……ジョンさん、その銃は……!」
ジョンに背負われた狙撃型魔導銃「」
ジョン「……ええ。リーゼリットさんの使っていたものです。戦闘跡から回収してきました」
スタスタ……
アインズ「──今、リーゼの名前を言ったか?」
ジョン「アインズさん。もう、動いても大丈夫なのですか?」
アインズ「ああ。世話をかけたな……それより、見せてくれ」
背から狙撃型魔導銃を下ろすジョン「どうぞ」スッ……
狙撃型魔導銃を受け取るアインズ「……」
アインズ「……リーゼが、いつも手入れしていた銃だ……」
ジョン「置いてきてしまったのが、気になっていたものですから……」
アインズ「……よく、持ち帰ってくれた。ありがとう、ジョン」
ジョン「……いえ」
アインズ「だが、危険だっただろう。星詠みの魔女は、まだ……」
ジョン「ええ。周囲を窺いながら向かいましたが、あの戦闘跡の近くには姿がありませんでした。長居はせず、拾えるものだけを」
アインズ「……そうか。無事に戻れてよかった」
荷物へ手を伸ばすジョン「それと……もう一つ、お見せしておかなければならないものが」ガサゴソ
布に包まれた物を置くジョン「」コト……
聖女「……それは……?」
布を開くジョン「……無詠さんが、お使いになっていたものかと」シュル……
砕けた魔導拳銃の残骸「」
アインズ「……」
ジョン「私たちが最後にいた場所から、少し離れたところに落ちていました」
聖女「……無詠さんご本人は……?」
ジョン「……見つけられませんでした」
聖女「……」
アインズ「……これも、ガイに見せてやってくれ。あいつも、気にしているはずだ」
ジョン「……はい。そのつもりで、伺いました」
⭐︎狙撃型魔導銃を手に入れました。
439 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 23:45:29.20 ID:ePDPpCnXO
ガイ「──戻ったぞ」
アインズ「ガイ……」
狙撃型魔導銃「」キランッ……
ガイ「……その銃は……」
ジョン「リーゼリットさんのものです。戦闘跡から回収してきました」
ガイ「……ありがとう、ジョン」
ジョン「お気になさらず。あとで、少しお話しできますか?」
ガイ「……ああ」
リディア「ええと……入ってもいいですか?」ヒョコッ
ガイ「すまない。入ってくれ」
リディア「……お邪魔します……」
ミラ「あれ……?リディアちゃん。久しぶりだね」
リディア「……!ミラさん……」
ミラ「いつも食料をありがとう。渡したらすぐ帰っちゃうから、なかなか話せなかったけど……」
リディア「……はい……」
杖をついたクレア「……ミラくん?どなたか、いらしているのですか?」コツ……コツ……
リディア「えっ……クレアさん……?」
クレア「……!その声、もしかして……!」
タタッ
ギュッ
リディア「わっ……」
クレア「……リディアちゃん……よかった、生きてたんですね……」ギュウウウ……
クレア「……あの頃は、もっと小さかったのに……こんなに大きくなって……」
リディア「……もう、十六になりました……ところで、クレアさん……その目隠しは……?」
クレア「……訳あって、今は何も見えないのです」
リディア「ええっ!?」
クレア「気にしないでください。意外と困らないものなんですよ?……今日は、ゆっくりしていってください。お話ししたいことが、たくさんありますから」
リディア「その……いいんですか……?」
クレア「ええ。リディアちゃんのお話も、聞かせてくださいね」
リディア「……はい……!」
聖女「では、お茶を淹れましょう。ガイさん、運ぶのを手伝っていただけますか?」
ガイ「……はい」
◆
440 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 23:45:59.46 ID:ePDPpCnXO
湯気の立つお茶「」ホカホカ
カップを両手で包むリディア「……ありがとうございます……」
クレア「ミラくんとは、会っていたのですね」
ミラ「うん。食料を届けてくれた時に、何度か。いつも、すぐ帰っちゃってたけど……それにしても、見た目もずいぶん変わったよね」
ガイ「昔は、今と違う姿だったのか?」
リディア「はい……髪も、肌も、白かったんですけど……」
ジョン「……変わったのは、世界めくれが起きた時ですか?」
リディア「……たぶん……そうだと思います……」
ジョン「たぶん、というと……?」
リディア「……覚えていないんです。気がついたら、もう……この姿で……どうして、こうなったのかも……」
リディア「食べ物や、お水も……いつの間にか、作れるようになっていて……」
ジョン「……そうでしたか。立ち入ったことを聞いてしまいましたね」
リディア「い、いえ……特に不自由はしてないので……」
クレア「お食事は?皆さんに配るばかりで、ご自分の分を忘れてはいませんか?」
リディア「ちゃんと、食べてます……」
ミラ「それならよかったよ……今日は、まだ時間あるんだよね?いつまで第七避難所にいるの?」
リディア「……ええと……」
ガイ「道中に魔物が増えているそうだ。すぐには戻れないと聞いた」
聖女「……まあ。では、お泊まりになる場所は決まっていますか?」
リディア「……まだ……倉庫の隅でも、お借りできればと思って……屋根があれば、大丈夫なので……」
聖女「……それでしたら、しばらくこちらにいらっしゃいませんか?」
リディア「……え……?」
聖女「空いている寝床を使ってください。危険な道を無理に戻ることはありません」
リディア「……でも……私……」
ミラ「ここじゃ、落ち着かない?」
リディア「ち、違います!……いてもいいのかなって……」
クレア「いてくださると、私は嬉しいですよ」
リディア「……」
聖女「戻る時のことは、道の様子を確かめてから考えましょう。どなたかに、知らせておく必要はありますか?」
リディア「大丈夫です。戻りが遅くなるかもしれないとは、伝えてきましたので……」
聖女「では、今日は安心して休んでくださいね」
リディア「……ありがとうございます……!あの、食べ物は作りますから……お水も、必要な分だけ……!」
クレア「ふふ……まずは、そのお茶を飲んでしまいましょう。冷めてしまいますよ」
リディア「……あ……はい……!」
⭐︎リディアが、しばらく聖ヴァレリオ教会に滞在することになりました。
441 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/03(土) 23:49:19.56 ID:ePDPpCnXO
ガイ「……話とは、なんだ?」
ジョン「来ていただけましたか……単刀直入に言います。星詠みの魔女を倒すために、原理派と手を組みませんか?」
ガイ「……原理派と?」
ジョン「ええ。先の戦いで、多くの戦力を失いました。同じように挑んでも、また犠牲が出かねません」
ガイ「あいつらが応じると思うか?」
ジョン「星詠みの魔女がいる限り、外との行き来はままなりません。倒す利点は、あちらにもあるはずです」
ガイ「ヴィクトリアに話を持ちかけるのか」
ジョン「ええ。まずは、あの方の意向を確かめたいと思っています」
ガイ「……原理派も、一枚岩ではないだろう。世界めくれを止められては困る奴もいる」
ジョン「……シュヴァイツェルさんですね」
ガイ「ああ。今の状況が研究に都合がいいと言っていた。俺たちを殺そうとした相手だ。魔女と戦っている最中に、背後から襲われたら終わりだ」
ジョン「ええ。ヴィクトリアさんが協力に応じても、あの方々まで信用してよいとは考えていません」
ガイ「……シュヴァイツェル達を作戦から外せると思うか?」
ジョン「それも含めて、確かめる必要があります。ヴィクトリアさんが、どこまで彼らの動きを把握し、抑えられるのか……」
ガイ「抑えられないと言われたら?」
ジョン「こちらの手の内は明かさず、話を持ち帰りましょう。協力を得るために、何でも差し出すつもりはありません」
ガイ「……それで。誰が交渉に行く?」
ジョン「勇者連合の名を出せば、話を聞く前に拒まれるかもしれません。ですので、私が行こうかと」
ガイ「お前が?」
ジョン「ええ。錬金術師として、薬品の提供も提案できます。こちらから出せるものがあれば、交渉もしやすいでしょう」
ガイ「……一人で行くつもりか」
ジョン「大人数では、かえって警戒されるでしょうから」
ガイ「なら、俺も行く。戦う当人がいた方が、話も早いだろう。お前一人に任せるわけにもいかない」
ジョン「ですが……あなたは、シュヴァイツェルさんたちに狙われています」
ガイ「分かっている。だからこそ、ヴィクトリアがあいつらをどう扱うつもりなのか、自分で聞いておきたい」
ジョン「……」
ガイ「安心しろ。気に入らないことを言われたからといって、斬りかかったりはしない」
ジョン「……ええ。話し合いに行くのですからね」
ガイ「お前は戦闘跡まで行って、俺たちの仲間の銃を拾ってきてくれた。交渉まで一人で背負うことはない」
ジョン「……背負い込むのは、あなたも同じでしょうに」
ガイ「なら、お互い様だ。一緒に行こう」
ジョン「……分かりました。よろしくお願いします」
◆
442 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/04(日) 00:00:29.69 ID:Sh3e7wXfO
残された時間が刻一刻と減り続ける中、星詠みの魔女を倒すため、新たな戦力を求めるガイとジョンは原理派との交渉へ向かう。
しかし、これまでの対立によって勇者連合と原理派の間に生まれた溝は深く、共闘への道は決して容易なものではなかった。
そして、その交渉を持ちかけたジョン自身にも、どこか別の思惑があるようで……
本日はここまでです。
次回もよろしくお願いします。
443 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/04(日) 00:02:37.23 ID:Sh3e7wXfO
ー 幕間
ーー???
照鉱石のランプ「」ユラユラ……
『本当に、あなたは……自分の命を軽く扱いすぎじゃないかしら?永遠の魔王の領域を利用して世界を移動するなんて……無茶もいいところよ』
(死にかけることに慣れたのは、誰の呪いのおかげだったか……)
『あー、あー……何か言ったかしら?』
(都合のいい奴だな……それで、お前もこのままついて来るつもりなのか?)
『当然でしょう?あなたと私は一心同体。今更、離れられるなんて思わないことね』
(そうか)
『それに──"向こう側"には、今のあなたを知っている人なんて誰もいないでしょう?』
『だったら一人くらい……ここまでのあなたを覚えている者が、一緒にいたっていいじゃない。同居人も元いた世界に帰っちゃったし……今さら一人になるのは、少し寂しいんじゃない?』
(さあな。だが、お前がいるなら少なくとも退屈はしなさそうだ)
「っ……」フラッ……
(……まずいな。記憶が……霞んできた……)
『そろそろ"向こう側"に着くのかしらね……いい?目を覚まして、しばらく私の声が聞こえなくても……私はあなたのそばにいる。それだけは、忘れないで』
(ああ……記憶の混濁は一時的なものなんだろう?……すぐに思い出すさ……)
『ふふっ……あの子たちのくれた物もあるし、あなたが思い出すのを待ってるわね』
「……っ」フラッ……
『──名残惜しいけど、一旦ここでお別れね』
(まだ、お前のことは覚えている……)フラッ
『私の声、まだ聞こえるみたいね。同居人や化身たちも言ってたけど、あなたはもうどちらの世界にも属する人間ではないわ』
『元の名前を名乗ること自体はできるでしょうけど……下手に元の名前を使えば、余計な混乱を招くかもしれないわよ?』
(……名前、か……それは向こうに着いてから考えるとしよう)
『自由になさい……それじゃあ、また会いましょう?次に会うときが楽しみね……』
(一人じゃない、か……さて……"あの世界"を存続させるために……聖女の力を貸してもらえるといいのだが……)
翡翠の賽「」キラッ……
◆
ーー???
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
本棚の壁「」 本棚の壁「」
(……この場所は?……俺は、どうしてここに……?)フラフラ
前方に見える微かな光「」ユラユラ
(……向こうに、灯りが見える……)
前方に見える微かな光「」ピタッ
(……止まった)ピタッ
「おーい」
(……人の声?)
「ちょっ、──!」
「悪いやつだったら焼けば良いでしょ」
「そ、そうだけどさあ──」
(敵じゃなければいいが……)
スタスタ……
◆
444 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/04(日) 00:04:43.12 ID:Sh3e7wXfO
妖精「……そうなんだ。自分の名前とかはわかる?あ、ちなみに私は妖精。緑の国の出身だよ」
(……?どこかで、聞いたことがあるような……駄目だ。思い出せない……俺の名前は……なんだったか……)
「名前……名前か……」
(自分の名前すら思い出せないのに……不思議なものだな。みんなの名前はすぐに出てくる)
「……」
(……少しの間、名前を借りよう。思い出す鍵になるかもしれない)
「俺は──」
◆
445 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/04(日) 01:20:03.79 ID:Oqv5fbg2o
おつ
共闘はほぼ無理にしてもせめて過激派の横槍は防ぎたい所
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/04(日) 09:23:56.69 ID:00MiYiXN0
乙
レムとザックは付き合ってもいいくらいの関係だからこの関係は壊したくないな
447 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/04(日) 15:20:05.12 ID:r9NJTW+fO
乙
幕間の話し本スレのあの話しか。
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/09(金) 23:53:18.45 ID:Xy2QpQ1UO
乙です
かなり先の話しになると思うけど本スレやここでのスレを合わせて傲慢以外の七大罪のメンバーが揃ってきているので、いつかベルトーネの過去の話しとかあっても良さそう。
449 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/10(土) 07:15:18.17 ID:Cr8i2I5+0
乙
マロニーAI生成してみたので貼ってみた。
https://imgur.com/a/WxM9jq9
450 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/10(土) 16:03:19.05 ID:gyokchdVO
乙
最初「リーゼが亡くなった事を暗黒街のメンバーに手紙で知らせる」みたいな安価を考えていたけど周りの光の壁や魔王の手下などがあるからさすがに難しいよね。
451 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 20:24:55.33 ID:V5pMgObCO
>>445
全ては状況と
>>1
のそのときの思いつき次第です。一体
>>1
はどうする気なのでしょうか?
>>446
お二人には、ぜひとも幸せになっていただきたいと思っております。失われなければいいですね。
>>447
またもや勝手に作成させていただきました。あくまでこちらは二次創作スレであり、本家様の設定が全てですので、「また
>>1
が捏造してるよ」程度に認識していただくのがよいかと思われます。
>>448
ベルトーネさんの過去は特に定めていないので、余裕があれば捏造することにしましょう。あまり期待はしないでお待ちください。
>>449
ありがとうございます。イメージの一助になりますね。
>>1
の中では女性の吸血鬼はゴシックな服を着ているイメージがあるのですが、これは吸血鬼という種族から感じる雰囲気からなのでしょうか?
>>450
星詠みの魔女を倒すまでは外界と連絡はつかない予定ですので、現状では難しいでしょう。
452 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 20:26:25.49 ID:V5pMgObCO
ーー旧セクリエ・ロイエ付近
散らばったスライムもどきの跡「」グチャ……
原理派信徒A「ふぅ……最近、またスライムもどきが増えてきてないか?」
原理派信徒B「勘違いじゃないと思うぞ?ついに滅亡の時が来たってやつかね」
原理派信徒A「馬鹿言ってんなよ……ここまで生き延びてきたのに、今さら全部おしまいなんて冗談じゃねえぞ」
ガイ「おい」ヌッ
原理派信徒A「うわっ!?誰だお前!!!」ビクッ
原理派信徒B「おい……そいつ、シュヴァイツェルさんが見かけたら捕獲しろって言ってた奴と、特徴が一致してねえか!?」
武器へ手を伸ばす原理派信徒A「……自分から捕まりに来たってことか?」スッ……
ジョン「──お待ちください。私たちは、話し合いに来たのです」
原理派信徒B「……あんたは?」
ジョン「錬金術師のジョンと申します。星詠みの魔女への対処について、ヴィクトリア様とお話ししたく伺いました」
原理派信徒A「ヴィクトリア様に?」
ジョン「ええ。お取り次ぎをお願いできますか?」
原理派信徒B「待てよ。面会だろうが何だろうが、そいつを捕まえろって命令は──」
ジョン「本人は、こうして出向いています。まずはそのことをお伝えください。どう扱うべきか、判断していただけるでしょう」
ガイ「……逃げも隠れもしない。呼んできてくれ」
原理派信徒A「……お前、行ってこいよ」
原理派信徒B「大丈夫なのか?」
原理派信徒A「二人して持ち場を離れるわけにいかねえだろ」
原理派信徒B「……分かったよ。ちゃんと見張っとけよ?」
タタタッ
原理派信徒A「……妙な真似はするなよ」
ガイ「そっちが何もしなければな」
ジョン「……ガイさん。先ほどの言い方では、シュヴァイツェルさんを呼ばれてしまうかもしれませんよ」
ガイ「どのみち、原理派全体に俺が来たことは伝わるだろう。捕獲命令まで出しているらしいからな」
ジョン「……さて、どなたがお迎えに来てくださるのでしょうか」
◆コンマ下1
奇数でシュヴァイツェル
偶数でヴィクトリア
453 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/10(土) 20:28:19.62 ID:zI28U5UNO
あ
454 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 22:16:58.28 ID:BTJOHX+4O
スタスタ……
原理派信徒B「──こちらです、ヴィクトリア様」
ヴィクトリア「……お待たせしました」
ジョン「……当てが外れましたか」ボソッ……
ガイ「?」
原理派信徒A「ヴィクトリア様。この男には、シュヴァイツェルさんから捕獲の命令が──」
ヴィクトリア「聞いています。まずは、用件を伺いましょう」
原理派信徒A「……はっ」
ヴィクトリア「……あなたから、私に会いに来るとは思いませんでした」
ガイ「……俺も、あなたに頼み事をすることになるとは思っていなかった」
ヴィクトリア「星詠みの魔女への対処について、と聞きましたが」
ガイ「ああ。討伐に協力してほしい」
ヴィクトリア「先日、戦いを挑まれたそうですね」
ガイ「……負けた。仲間も失った」
ジョン「再び挑むには、戦力も戦い方も見直す必要があります。そちらのお力を借りられないかと」
ヴィクトリア「……そのために、私を頼るのですか。私の判断をあれほど非難されていたあなたが」
ガイ「……」
ジョン「星詠みの魔女がいる限り、外との行き来は阻まれます。討伐できれば、そちらにも利点があるはずです」
ヴィクトリア「利点はあります。ですが、そのために何人を危険にさらすことになるのか……私は、それも考えなければなりません」
ガイ「分かっている。何の見込みもなく、人を貸せと言うつもりはない」
ヴィクトリア「では、お聞かせください。次は、何を変えるおつもりですか?」
ガイ「……少なくとも、空と地上のどちらかが崩れただけで、全員が救助に回るような戦い方は変える。攻撃を続ける役と、負傷者を退かせる役を分けたい」
ジョン「私からは、薬品の提供もできます。そちらが出せる戦力を伺った上で、具体的な作戦を詰められればと」
ヴィクトリア「……戦力を合わせ、役割を分担する……ですか」
片目を覆うヴィクトリア「」スッ……
キィィィィィン──
◇
455 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 22:17:28.09 ID:BTJOHX+4O
空を埋め尽くす魔法陣「」フォン……フォン……
星詠みの魔女「……」
原理派騎士「──散開しろ!一か所に集まるな!」
降り注ぐ星の光「」ギュオオオオッ!!!
吹き飛ばされる原理派の騎士たち「」ドガァァァン!!!
ジョン「──負傷者を下げてください!まだ、攻撃が──」
◇
ヴィクトリア「……っ……お力を貸すことはできません」
ガイ「……何?」
ヴィクトリア「この討伐に、私たちの戦力は出せません」
ジョン「……まだ、詳しい作戦もお話ししていませんが」
ヴィクトリア「承知しています。それでも、お断りします」
ガイ「……未来視か」
ヴィクトリア「ええ。兵を出しても、星詠みの魔女は倒せません。負傷者を退かせる役を設けても、その者たちまで攻撃に巻き込まれてしまう……」
ジョン「……その未来では、私たちも共に戦っていたのですか?」
ヴィクトリア「あなたの姿は、ありましたが……」
ガイ「?」
ヴィクトリア「……」
◇
降り注ぐ星の光「」
倒れた原理派たち「」
煙の中で負傷者へ駆け寄るジョン「」
◇
ヴィクトリア(……いない)
ガイ「……ヴィクトリア?」
ヴィクトリア(先ほどの光景のどこにも、この人の姿は……)
ヴィクトリア「……あなたは、見えませんでした」
ガイ「……戦いに参加していなかったのか?」
ヴィクトリア「そこまでは、分かりません」
ガイ「俺がいない戦いを見て、俺たちが負けると?」
ヴィクトリア「兵が倒れる光景は見えました。それを知りながら、送り出すわけにはいきません」
ガイ「だが、俺が加われば──」
ヴィクトリア「勝てる、と約束できますか?」
ガイ「それは……」
ヴィクトリア「……あなたを軽んじているのではありません。氷刃の魔女を倒したことも、承知しています。ですが、今回もそうなると期待して、彼らの命を預けることはできません」
ジョン「……戦い方を変えた場合も、同じ結果になるのでしょうか?」
ヴィクトリア「見えたものが、あらゆる可能性の全てだとは申しません。ですが……今のお話では、協力を決めるには足りません」
ガイ「あなたの見た未来には、俺がいなかった。それでも、判断は変えないんだな」
ヴィクトリア「はい。現時点では」
ヴィクトリア(やはり、この人自身の姿も、この人が何を変えるのかも……私には見えない……)
ガイを見つめるヴィクトリア「……」ジッ……
456 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 22:17:59.63 ID:BTJOHX+4O
ヴィクトリア(……分からない。その分からないものに、私は……)
ジョン「……では、せめて我々が星詠みの魔女と戦う際、シュヴァイツェルさんたちが手出しをしないよう、抑えていただけませんか?」
ヴィクトリア「……約束はできません。私から命じても、彼女の息がかかった者たちまで従うとは限りませんから」
ガイ「……あなたでも、止められないのか」
ヴィクトリア「確実に止められるとは言えない、ということです。ただ……今回、あなた方が訪ねてきたことは、シュヴァイツェルには伝えません」
ガイ「……いいのか?」
ヴィクトリア「協力の話はまとまりませんでした。これ以上、争いの種を増やす必要もないでしょう」
ジョン「……お気遣い、感謝いたします」
信徒たちへ向き直るヴィクトリア「……二人とも。この面会については、他言しないように」
原理派信徒A「……は、はい」
原理派信徒B「ですが……捕獲の命令は……」
ヴィクトリア「今回は、私の判断でお帰しします。あなた方が責任を問われたら、私のところへ来てください」
原理派信徒B「……承知しました」
ガイ「……俺たちも、今日のことは必要な仲間以外には話さない」
ヴィクトリア「ええ。そうしてください」
ジョン「それでは、失礼いたします」
スタスタ……
ヴィクトリア「……では、引き続き見張りをお願いします」
原理派信徒A・B「はっ!」
◆
原理派信徒A「……行ったな」
原理派信徒B「ああ……」
原理派信徒A「……なあ。本当に黙ってていいのか?」
原理派信徒B「ヴィクトリア様が、そう言っただろ」
原理派信徒A「そりゃそうだけどよ……シュヴァイツェルさんに、このことがバレたら……」
原理派信徒B「責任を問われたら、来いって言ってくださったじゃねえか」
原理派信徒A「そこまで行かせてもらえるのかよ……?」
原理派信徒B「……もう、その話はやめようぜ。誰かに聞かれたらどうする」
原理派信徒A「……ああ」
崩れた廃墟の陰に立つベスト「……」
ベスト「……ふふ。主様にいい土産話ができました」クルッ
スタスタ……
⭐︎原理派と話しました。
457 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 22:18:25.83 ID:BTJOHX+4O
ーー聖ヴァレリオ教会
ベルトーネ『う〜ん……んん〜?うむむむ……』
フローディア『……どうしたのよ。さっきから唸ってばかりで』
ベルトーネ『いや〜……あの未来視ができる人と話してた時、近くに悪魔の気配があったんだよね〜。何してたのかなって、ちょっと気になって〜』
ガイ(原理派の本拠地の近くだぞ。ベストがいても、おかしくないだろう)
ベルトーネ『うん。だから、その時は気にしなかったんだけど〜……私たちって、魔眼の影響を受けないでしょ?あの人が未来を覗いても、私たちの姿は映らないんだよね〜』
ガイ(……近くで話を聞かれていても、未来視では気づけないのか)
ベルトーネ『そういうこと〜。聞いてたかどうかまでは分からないけど……あの人が黙ってても、シュヴァイツェルには筒抜けだったりしてね〜』
ガイ(……ヴィクトリアも、それを知らずに俺たちを帰したのかもしれないな)
フローディア『……彼女は今のところ、敵でしょう。向こうの内輪の事情まで、あなたが背負う必要はないわ』
ガイ(だが、俺たちを帰したことで、あの二人に睨まれるかもしれない)
フローディア『……だからといって、一人で引き返そうなんて考えないでよ?』
ガイ(分かっている。まずは、俺たちが訪ねたことも、何を話したかも……知られているつもりで動こう。皆にも伝えておく)
ベルトーネ『うん。今はそれでいいんじゃないかな〜』
◆現在はセイントレアです。(24日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り15日
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
458 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/10(土) 22:19:22.24 ID:Cr8i2I5+0
ガイ、夢で妖精に星読みの件で謝罪される
459 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/10(土) 22:21:20.94 ID:gyokchdVO
ガイ シュヴァイツェル達がやってきて話しかけられる。
460 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/10(土) 22:21:27.21 ID:/7tEX2fdO
レム、回復薬の大量精製に挑戦
461 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/10(土) 22:21:32.21 ID:6jwhxtNH0
アインズの背に乗って戦うメンバーを選び直す。
462 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 23:54:18.33 ID:NBKw8wEgO
ーー???
天を衝いて聳える世界樹「」キラキラ……
ガイ「……また繋がった。どこにいる、妖精?」
パタパタ……
妖精「こうもあっさり会えるなんて……前のお別れ、ちょっと格好つけすぎちゃったかな」
ガイ「聞きそびれたこともあったからな。俺は助かる」
妖精「ふふっ。そう言ってくれるなら……?」
ガイの顔を覗き込む妖精「……何か、あった?」
ガイ「……星詠みの魔女と戦った」
妖精「……イリスと……?」
ガイ「ああ。負けて、逃げ帰ってきた」
妖精「……怪我は……?」
ガイ「俺は、もういい。だが……仲間が、死んだ。リーゼリット……銃が得意で……ずっと、一緒に旅をしてきた仲間だった」
妖精「……そっか……ごめん……」
ガイ「……お前が、謝ることじゃない」
妖精「……うん。私が代わりに謝ったって、どうにもならないのは分かってる。でも……イリスが、あなたの大切な人を殺したって聞いて……何も言わずには、いられなかったから……」
ガイ「……謝られても、許すとは言えない。英雄と呼ばれていたとしても……俺にとっては……」
ジャケットを握るガイ「」ギュッ……
ガイ「……リーゼを殺した相手だ」
妖精「……そうだね」
ガイ「……否定しないんだな」
妖精「私が知ってるイリスの話をしても……あなたの仲間が死んだことは、変わらないから」
妖精「……リーゼリットって、あなたにとって……どんな人だったの?」
ガイ「銃の使い方を教えてくれた。俺が何も覚えていなかった時も、そばにいてくれて……このジャケットも、あいつにもらった物だ。破れたところを……出発する前に、直してくれて……」
妖精「……うん」
ガイ「……帰ってきたら、また話せると思っていたんだがな……」
妖精「……」
ガイ「……前に言ったな。クロシュは、仲間を失って絶望したと」
妖精「……言ったね」
ガイ「少し……分かった気がする。大事な奴がいなくなっても、それでも世界は続いていて……次は誰がいなくなるのかと考えるのが、怖い」
妖精「……ガイ……」
ガイ「だからといって、あいつのしていることを認めるつもりはない。だが……ただ、理解できないと切り捨てることも……できなくなった」
ガイ「……それでも、同じことを俺に頼むか?」
妖精「……頼みたい。でも……前よりずっと、難しいお願いになっちゃったね」
ガイ「……そうだな」
妖精「今ここで、約束してくれなくてもいいよ」
ガイ「……会いには行く。どのみち、魔王城の奥へ進まなければならない。そこで何をするかは……俺が決める」
妖精「……うん。それでいい」
ガイ「お前と、現実で会った時もだ」
妖精「……覚えててくれたんだ。今の私は、あなたが誰かも分からないかもしれないって」
ガイ「ああ。だから……こうして話せるうちに、聞いておきたい。今のお前たちに、何が起きているんだ。お前が分かっていることだけでいい……聞かせてくれ」
世界樹の根元へ降りる妖精「……うん」フワ……
463 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 23:54:46.21 ID:NBKw8wEgO
妖精「……どこまで話せるか、分からないけど……今度は、ちゃんと聞いてもらおうかな」
妖精「……前に、今のクロシュが何を考えてるのか、私にも分からないって言ったよね」
ガイ「ああ」
妖精「それは、今も同じ。ここにいる私は……現実の私が見たり、聞いたりしてることを、全部覚えてるわけじゃないんだ」
ガイ「……夢の中と、現実とで……記憶が違うのか?」
妖精「うん。夢の中で会ったクロシュは、あなたのことを嬉しそうに話してくれた。でも……現実のあの子が、あなたを見てどうするかまでは分からない」
ガイ「……ミスティも、最初は自分が何をしたのか覚えていなかった」
妖精「ミスティと話したの!?どうやって!?」
ガイ「氷刃の魔女を倒した後、翡翠の賽が光って……気がついたら、スノウタウンにいたんだ。ミスティは自分の故郷だと言っていた」
ガイ「そこで、少しずつ思い出した様子だった。十年前に負けたことも……その後、自分が氷刃の魔女になっていたことも……」
ガイ「俺たちが止めたことに、礼を言っていた」
妖精「……そっか……」
ガイ「だが、それで終わりじゃない。現実に戻った後、別の敵が来て……ミスティは、俺たちを逃がしてくれた」
妖精「……え?」
ガイ「倒れたまま、動かなかったはずなのに……立ち上がって、俺たちを襲おうとした奴らに攻撃したんだ」
妖精「……ミスティが……」
ガイ「ああ。俺には……あいつが、自分でそうしたように見えた」
妖精「……そうだったんだ……ごめんね。私の方が、教えてもらってばっかりだ……そんなことがあったなんて、知らなかった」
ガイ「……なら、あの時、ミスティが元に戻っていたのなら、妖精たちも──」
妖精「それは分からない。でも……あなたと話したことが、現実のミスティにも届いたのかもしれないね。世界樹の光の力なら充分にあり得る……」
妖精「ただ、それが一度できたからって……次もできるとは言えないよ」
ガイ「……ああ」
妖精「イリスとも話せばいいなんて……私には、言えない。話す前に、またあなたたちが傷つくかもしれないんだから」
ガイ「……分かっている。次も、まずは倒すために戦う。そこで手を緩めるつもりはない。ただ……ミスティが最後にしたことは、偶然じゃないと信じたい」
妖精「……」
ガイ「魔王に操られているだけなのか。それとも、自分の意志が残っているのか……確かめたい」
妖精「……私も、知りたいな」
ガイ「……お前も?」
妖精「だって……現実の私が、今も誰かを傷つけてるとしたら……」
自分の両手を見る妖精「……ここでごめんねって言うだけじゃ、止められないもん」
ガイ「……」
妖精「ミスティにできたなら……私にも、何かできないかなって……そう思っちゃうよ」
ガイ「……だったら、覚えておいてくれ」
ガイ「俺が魔王城へ行くのは、世界めくれを止めるためだ。聖女さんを、奥まで連れていかなければならない」
ガイ「もし、その時……今の会話を少しでも思い出せたら、俺たちを通してくれ。戦わずに済むなら……その方がいい」
妖精「約束はできないよ?」
ガイ「ああ。だが、伝えておきたかった」
妖精「……分かった」
ガイの目の高さまで浮かび上がる妖精「」パタ……
妖精「何度でも、覚えておく。あなたが来る理由も……今、話してくれたことも」
ガイ「……頼む」
◆
464 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 23:57:34.47 ID:NBKw8wEgO
ーー聖域の地下
ポタ……ポタ……
シュヴァイツェル「──では、もう一度聞くわね。どうして、私に知らせなかったの?」
椅子に座るヴィクトリア「……私の、判断です……」
背もたれに縛られた両腕「」ギチッ……
床に広がる血溜まり「」ダラ……
シュヴァイツェル「それは聞いたわ。私が尋ねているのは理由よ」
ヴィクトリア「……交渉に来た相手を……捕らえる必要は、ありません……」
シュヴァイツェル「私にはあったのだけれど」
ヴィクトリア「あなたの研究のために……?」
シュヴァイツェル「ええ。知っていたのでしょう?……知っていて帰した。それから、見張りの二人にも黙っているよう命じた……そうなのね?」
ヴィクトリア「……二人は、私に従っただけです……二人には……手を出さないでください……」
シュヴァイツェル「ベスト、聞いた?手は出さないで」
ベスト「──申し訳ありません。もう少し早くおっしゃっていただければ対応できたのですが」ポイッ
原理派信徒A「」ドシャッ……
原理派信徒B「」ドシャッ……
ヴィクトリア「!!!」
シュヴァイツェル「あら、残念ね」
ヴィクトリア(なんで、こんなことに……そもそも、こんな状況になる未来なんて、一度も見えなかったのに……)
ベスト「ヴィクトリア様。我々悪魔には魔眼は通用しません……私が近くでお話を聞いていたことにも、お気づきにならなかったでしょう?」
ヴィクトリア「……っ……!」
ベスト「あなたには見えていなくとも、私はそこにいたのです」
床に倒れた原理派信徒たち「」
ヴィクトリア「……二人は……私が、黙っているように……」
ベスト「ええ。お二人とも、最後までそのように仰っていました。あなたのご命令をよく守っていらっしゃいましたよ」
ヴィクトリア「……!」
シュヴァイツェル「責任を問われたら、自分のところへ来るように……そう言ったのでしょう?」
ヴィクトリア「……ぁ……」
シュヴァイツェル「だから、連れてきてもらったの。これで、あなたがお話ししてくれるわね?」
ヴィクトリア「……何を……話せと……」
シュヴァイツェル「ガイと話したことを、最初から。何を頼まれて、あなたがどう答えたのか……省かずに聞かせてちょうだい」
ヴィクトリア「……」
床に倒れた原理派信徒たち「」
目を伏せるヴィクトリア「……星詠みの魔女の、討伐に……協力してほしいと……」
シュヴァイツェル「それで?」
ヴィクトリア「……お断りしました……兵を出しても……犠牲になるだけでしたから……」
シュヴァイツェル「未来を見たのね?」
ヴィクトリア「……はい……」
シュヴァイツェル「ガイは、どうしていたの?」
ヴィクトリア「……あの人の姿は……見えませんでした……」
シュヴァイツェル「……ふうん。では、彼が加わったらどうなるかは分からないのね」
ヴィクトリア「……分からないものに……兵の命を預けるわけには……」
シュヴァイツェル「それで、断った……ええ、そこまでは分かるわ。他には?」
ヴィクトリア「……」
465 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/10(土) 23:59:23.60 ID:NBKw8wEgO
シュヴァイツェル「ヴィクトリア?」
ヴィクトリア「……あなた方が……討伐の邪魔をしないように、と……」
シュヴァイツェル「まあ」
ヴィクトリア「……それも……約束は、できないと……答えました……これで……全てです……」
シュヴァイツェル「そう。ありがとう」
ベストへ目を向けるシュヴァイツェル「……どう?」
ベスト「相違ありません」
シュヴァイツェル「なら、もういいわ」
椅子の背へ回るベスト「」スッ……
解かれる縄「」シュル……
ヴィクトリア「っ……!」
シュヴァイツェル「立てる?」
ヴィクトリア「……っ……」ドサッ……
シュヴァイツェル「……まだ無理そうね。ベスト、誰か呼んできてあげて」
ベスト「承知しました」
ヴィクトリア「……待って……」
足を止めるベスト「……はい?」
ヴィクトリア「……二人を……」
床に倒れた原理派信徒たち「」
ヴィクトリア「……ここに……置いたままに、しないでください……」
シュヴァイツェル「ええ。片づけさせるわ」
ヴィクトリア「……名前を……確かめて……」
シュヴァイツェル「……?」
ヴィクトリア「……弔います……二人とも……私の、部下です……」
シュヴァイツェル「好きになさい。そこまで口を出すつもりはないわ」
ヴィクトリア「……」
身を翻すシュヴァイツェル「行きましょう、ベスト」クルッ
ベスト「どちらへ?」
シュヴァイツェル「ガイのところよ。困っているようだし、もう一度お話をしてみたいわ」
ヴィクトリア「……あの人を……どうする、つもりですか……」
シュヴァイツェル「協力をお願いするの。前にも断られてしまったけれど……今は、事情が違うでしょう?」
ヴィクトリア「……仲間を……失ったことを……」
シュヴァイツェル「ええ。次も失いたくはないはずだもの」
ヴィクトリア「……あなたは……!」
シュヴァイツェル「……何?」
ヴィクトリア「……あの人は……あなたの、研究材料では……ありません……」
シュヴァイツェル「それは、本人と話して決めるわ」
スタスタ……
シュヴァイツェル「ああ、そうだわ。ヴィクトリアを気に入っている連中がいたでしょう?……顔だけは好みだとか言っていた。ベスト、ここへ呼んであげて。たまには息抜きもさせておかないと、働きが悪くなるもの」
ベスト「……かしこまりました」
◆
466 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 00:00:20.00 ID:L8+hynnCO
ヴィクトリアからガイとの交渉の顛末を聞き出したシュヴァイツェル。
星詠みの魔女との戦いで仲間を失い、新たな戦力を必要としていることを知った彼女は、再びガイへ協力を持ちかけるため、自ら一行のもとへ向かう。
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 00:11:28.21 ID:hOvEC5N+o
これはダメなロスチャイルド
468 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 01:09:06.60 ID:s5/H+KRPo
おつ
そういえばアルクスさんは強敵戦に参加させられないのね…
星詠みと魔法の撃ち合いする所とか見たかったが
469 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 11:28:16.83 ID:oCjaaKgAO
メタ的にはもう特に戦闘判定アップ要素なさそうだしさっさと再戦してもいいとおもう
470 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 15:05:46.96 ID:QF66neK6O
おつ
>>454
でジョンはシュヴァイツェルの方に会いたかったのかな?前々回で「どこか別の思惑がある」と書いてあったけどやっぱりシュヴァイツェルに関係する事なのかな?
471 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 16:42:10.02 ID:1x7xjPw8O
>>467
ある意味では自分の欲望のためならなんでもできるという強さを持っている、ということかもしれません。ですが、一般的な感性で見るならば、よくない側ではあるのでしょう。
>>468
第七避難所内であれば参戦できます……が、戦えない人々や負傷した人々、子供達が暮らすような場所を戦場にして負けると大変なことになりそうです。参考までに。
>>469
挑むタイミングはお任せします。現状はまだ期間があるので、強制的な戦闘は今のところ考えていません。ですが、安価等によってその状況は変わることがあります。
>>470
ジョンさんはロスチャイルドの一族に並々ならぬ思いを抱いているようです。状況によっては自分の目的を達成することを優先する可能性があります。なお、ジョンさんの目的については、その内わかるかもしれません。
472 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 16:42:42.69 ID:1x7xjPw8O
ーー第七避難所 診療所
棚に並ぶ薬瓶「」
空になった木箱「」
レム「……消毒用のお薬は、これで最後です」コト……
ザック「包帯も残り少ねえな……」
瓶を手に取るクレア「残っているものから、使い道を決めなければなりませんね……」
ザック「ジョンの錬金術で、増やせねえのか?」
レム「お願いはしたんです。でも、生成するための材料が、圧倒的に足りないそうで……」
ザック「……何もねえところから、作れるわけじゃねえもんな」
レム「はい……治癒魔法だけで、全部補うのも難しいですし……」
コツ……コツ……
「──それなら、私がお役に立てるかもしれないわね」
レム「……え?」
ザック「!?……てめえ……!」
シュヴァイツェル「」ニコリ
ベスト「」ペコリ
ザック「シュヴァイツェル……!どうやって、ここに入った!?」
シュヴァイツェル「どうやって、って……ベストのおかげで、簡単に。ねえ?」
ベスト「主様のためであれば、これくらいお安い御用でございます」
ザック「……見張りの連中は、どうした」
シュヴァイツェル「そんなに怖い顔をしないで。今日は、あなたたちとお話をしに来たのよ」
ザック「質問に答えろ!」ザッ
クレア「レムさん。こちらへ……!」
レム「ザックさん!!!!すぐに人を呼んできます!!!」
タタッ……
室内を見回すシュヴァイツェル「……随分と手狭ね。これでは、患者も落ち着けないでしょうに……あら?」
眠っているサーシャ「……」
サーシャに近づくシュヴァイツェル「まあ……星詠みの魔女との戦いでああなってしまったの?」
ザック「その子に近づくな!」ダッ
大鎌を突きつけるベスト「──お待ちなさい。我々は争いに来たのではないと申し上げたではありませんか」ジャキッ……
首元に大鎌が当てられるザック「くっ……!」
ベスト「お下がりなさい。これ以上近づくのであれば、命の保証はできかねます」
473 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 16:43:49.03 ID:1x7xjPw8O
サーシャの髪を撫でるシュヴァイツェル「そうよ。それに……魔物ならともかく、話し合いに来た私をここで殺してしまったら、原理派が黙っていると思う?勇者連合との全面衝突になっても……あなた、責任を取れるのかしら?」ナデ……
後ろに下がるザック「……その子から離れろ。話なら俺が聞く」
シュヴァイツェル「あなたじゃダメよ。ガイを呼んできなさい。それまで、この子のそばで待たせて──」
バッ
シュヴァイツェルの前で大鎌を振り回すベスト「!」グルグルグル!
弾かれる魔力弾「」ガキンガキン!!
シュヴァイツェル「まあ、患者がいるのに容赦なく撃つなんて……よほど銃の腕に自信があるのね?」
ザック「ガイ!」
魔導拳銃を構えたガイ「──サーシャから離れろ」スタッ
遅れて駆け込むレム「ザックさん……!勇者連合の方たちにも知らせました。すぐに来てくれます!」タタッ……
ザック「……助かる。レムちゃんは、外に出ていてくれ」
レム「でも……」
ザック「行くんだ!」
レム「っ、はい……!」タタッ
シュヴァイツェル「……大勢でお出迎えしてくれるの?私は、彼とお話ができれば十分なのだけれど」
ガイ「サーシャから、手を離せ」
シュヴァイツェル「ええ。そんなに怒らなくても」スッ……
寝台の傍らに立つシュヴァイツェル「……これでいい?」
シュヴァイツェルの方へ近づくガイ「そこから離れろ」ジリ……
大鎌を構え直すベスト「それ以上近づかれるのでしたら、こちらも応じなければなりません」ジャラ……
ガイ「……」
ベルトーネ『人質なんて卑怯だぞ〜!サーシャちゃんを解放しろ〜!』
ベスト「……仮にも七大罪の一人であるあなたが、卑怯だなどと……人間に情でも移りましたか?」
ベルトーネ『ぐぬぬ〜……何も言い返せない……!』
474 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 16:45:15.25 ID:1x7xjPw8O
シュヴァイツェル「……さて。今度こそ、お話をしてもいいかしら?改めて、研究への協力をお願いしに来たの」
ガイ「断っただろ」
シュヴァイツェル「ええ。あの時はね……でも、事情が変わったでしょう?」
眠っているサーシャ「……」
ガイ「……っ」
シュヴァイツェル「あなたたちは星詠みの魔女に敗れて、負傷者の治療に必要な薬が足りない。私には、それらがある」
ガイ「それを渡す代わりに、研究に付き合えと?」
シュヴァイツェル「そうよ!話が早くて助かるわ!」
ザック「薬で釣ろうってのか……!」
シュヴァイツェル「困っている時に助け合うのは、よいことでしょう?」
ガイ「協力とは、具体的に何をさせるつもりだ」
シュヴァイツェル「あなたの時間魔法を調べたいの。発動の条件、作用する範囲、魔力の流れ……実験に何度か付き合ってほしいの」
ガイ「何度か、で済むのか?」
シュヴァイツェル「それは、調べてみないと分からないわ」
ガイ「……断る」
シュヴァイツェル「そう。では、この子を連れて帰ろうかしら?エルフは何かと希少だから、あなたほどじゃないけど充分に価値があるもの」
ザック「てめえ……!」
シュヴァイツェル「私のところなら、物資の心配は要らないわ。あなたが研究に協力してくれるまで、大切にお預かりする」
シュヴァイツェル「どちらがいい?あなたが来るか、この子に来てもらうか……」
魔導拳銃を握るガイ「……」ギリッ……
◆先取3票
シュヴァイツェルの提案を
1 飲む
2 拒否する
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 16:47:21.64 ID:sjmcv+0DO
1
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 16:48:13.39 ID:QF66neK6O
1
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 17:00:51.79 ID:hOvEC5N+o
1
478 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 17:44:11.63 ID:UcRyx6iWO
ーー第七避難所 診療所
「ん……ここは……?」
レム「!」タタッ
「……レムちゃん……?」
レム「よかった……目が覚めたんですね……!」
サーシャ「……!そうだ、私、アインズと一緒に落ちて──」ガバッ
サーシャ「っ……」フラッ……
サーシャを支えるレム「急に起き上がらないでください……!ずっと、眠っていたんですから……」グッ
サーシャ「……ねえ。他のみんなは、無事なの?」
レム「……」
サーシャ「……レムちゃん?」
レム「……アインズさんたちを呼んできます。少しだけ、待っていてください……」
◇
アインズ「──サーシャが目を覚ましたと……!」
サーシャ「アインズ!……よかった……あんなに血が出てたから……私……」
アインズ「サーシャ……私は、もう動ける。心配するな」
サーシャ「……うん……ごめんね。掴まっていられなくて……拾ってもらったのに、その後、何も覚えてなくて……」
アインズ「……謝るのは私の方だ。お前を乗せていながら、落としてしまった」
サーシャ「そんな……!」
アインズ「……今は、戻ってきてくれたことを喜ばせてくれ」
サーシャの手を握るアインズ「……」ギュッ……
サーシャ「……うん。ただいま……」
入口に立つジョン「……サーシャさん」
サーシャ「あ……ジョンさんも……」
ジョン「……目を覚まされて、よかったです」
レム「……」
サーシャ「……ガイとリーゼは?二人にも、心配かけちゃったよね……」
レム「……っ……」
サーシャ「……?」
アインズ「……サーシャ。聞いてくれ」
サーシャ「……なに?」
アインズ「……リーゼは、死んだ」
サーシャ「……え?」
479 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 17:44:38.61 ID:UcRyx6iWO
アインズ「撤退する時に、魔女の攻撃を受けた。ここまで連れて帰り、治療を受けたが……助からなかった」
サーシャ「……リーゼが……?」
アインズ「……ああ」
サーシャ「待って。だって……地上にいたんだよね?魔女は、私とアインズを狙って……」
ジョン「……地上にも、攻撃が向けられました。皆で退こうとしたところを……」
サーシャ「……」
俯くレム「……ごめんなさい……助けられなくて……」
アインズ「……無詠も、私たちを逃がすために残った。まだ、戻ってきてはいない」
サーシャ「……そんな……」
握られたままのサーシャの手「」
サーシャ「……私……何日、寝てたの……?」
レム「……三日ほど、です……」
サーシャ「……三日……」
目を伏せるアインズ「リーゼは避難所の墓地に……皆で、葬った」
サーシャ「……」
寝具を握るサーシャ「……帰ってきたら……お祝い、しようって……」ギュッ……
サーシャ「……また、みんなで……ご飯、食べて……」
アインズ「……」
サーシャ「……ガイは……?」
ジョン「……」
サーシャ「……ガイは、生きてるよね……?」
アインズ「……ああ。生きている」
サーシャ「……会いたい……どこにいるの……?」
アインズ「……今は、ここにはいない」
サーシャ「……どこかに行ってるの?」
ジョン「……原理派のところへ。シュヴァイツェルという女性に、同行しました」
サーシャ「……原理派……?どうして……」
ジョン「時間魔法の研究に、協力するよう求められたのです」
サーシャ「……研究……?今、そんなことをしてる時間なんて……!」
レム「……断ったんです。ガイさんは……でも、あの人が……ここへ来て……」
アインズ「……ガイが応じなければ、お前を連れていくと脅したそうだ」
サーシャ「……私を……?」
レム「……はい……」
アインズ「私たちは見回りに出ていた。その間に入り込まれた……」
ジョン「知らせを受けた勇者連合の方々が駆けつけた時には……ガイさんを連れて、立ち去った後だったそうです」
480 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 17:45:06.76 ID:UcRyx6iWO
サーシャ「……何、それ……」
サーシャ「……じゃあ……私の代わりに、ガイが……?」
アインズ「サーシャ。お前に責任はない」
サーシャ「でも……私、寝てて……何も……」
寝台から脚を下ろそうとするサーシャ「……行かなきゃ……!」スル……
レム「サーシャさん……!」
サーシャ「……ガイを、連れ戻さなきゃ……私……!」ググッ……
サーシャを押さえるアインズ「……待て。まだ、身体が治りきっていないだろう」グッ
サーシャ「……でも……!」
アインズ「私たちも、あいつを置いておくつもりはない。だから……一人で行こうとするな」
サーシャ「……リーゼが、いなくなって……ガイまで……」
サーシャ「……もう、嫌だよ……目が覚めたら、誰かいないなんて……」
サーシャを抱き寄せるアインズ「……ああ……」ギュッ……
サーシャ「……っ……う……」
ジョン「……今は、無理に動かないでください。ガイさんのことは、私たちも手を尽くします」
◆
481 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 17:45:46.71 ID:UcRyx6iWO
ーー聖ヴァレリオ教会
アインズに支えられて歩くサーシャ「……」ヨロ……
聖女「サーシャさん!」
アインズ「……椅子を頼む。まだ、長くは立っていられん」
聖女「はい……こちらへ」スッ
椅子に腰を下ろすサーシャ「……ありがとうございます……」
ザック「サーシャちゃん……すまねえ!俺がいながら、ガイを連れていかれちまって……!」
サーシャ「……レムちゃんから、聞きました。ザックさんは、私を守ってくれたんですよね……」
ザック「……だが、あいつは……!」
サーシャ「ザックさんを責めたいんじゃないんです。私……ガイのために、できることをしたくて……」
ステラ「だからって、その身体で乗り込むつもりじゃないでしょうね?」
サーシャ「うん。今の私じゃ、歩くだけで精一杯だし……でも、何も知らないまま待ってるのは嫌だから……」
ステラ「……分かったわ。話すくらいなら、ここでもできるしね」
セイン「ガイが連れていかれて、一晩経った。向こうから、何か知らせは?」
ザック「……ねえよ。薬も材料も、まだ何一つ届いちゃいねえ」
聖女「ガイさんが、どのような扱いを受けているのかも……分からないのですね」
ジョン「ええ。まずは、居場所と状況を確かめなければなりません」
サーシャ「……ヴィクトリアさんに、聞けないかな?同じ原理派なら……」
ジョン「接触する方法は考えられます。ただ、あの方がシュヴァイツェルさんの動きを全て把握しているとは限りません」
ステラ「……前に話をしに行った時も、あの二人を抑えられるとは言わなかったんでしょう?」
ジョン「はい。それでも、何かご存じであれば……手掛かりにはなるでしょう」
アインズ「探りを入れるにしても、ここの守りを空けるわけにはいかん。また同じ手を使われては、ガイが何のために行ったのか分からなくなる」
セイン「僕は、第七避難所に残る。サーシャや避難所の人たちには近づけさせない」
ザック「俺も、もう好き勝手させるつもりはねえ」
サーシャ「みなさん……ありがとうございます……!」
◆現在はセイントレアです。(25日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り14日
※ガイは現在、シュヴァイツェルに同行しています。
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?※行動する人物も指定してください。
安価下1〜3
482 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 17:49:48.18 ID:QF66neK6O
アインズ 聖女と一緒にお祈りする
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 17:50:50.78 ID:YJAaAtGe0
アインズ、連れていかれたガイの様子見にマロニーに同行を頼む
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 17:54:02.87 ID:/CAXA0ReO
サーシャ、レムとザックの関係に探りを入れてみる
485 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 20:53:20.30 ID:1z7ZUOHFO
ーー聖ヴァレリオ教会
祈る聖女「……」
隣で手を合わせるアインズ「……」
アインズ「……聖女。今、こうして祈っているだけというのは、いささか悠長ではないか?」
聖女「……気が急きますよね」
アインズ「……すまん。お前を責めるつもりはない。ただ……じっとしていると、悪いことばかり考えてしまう」
聖女「私もです。祈れば、それで無事に帰ってこられるとは思っていません。それでも……どうか、ご無事でいてほしいと……」
アインズ「……ああ」
手を下ろす聖女「……私にも、何かできることはないでしょうか」
アインズ「まずは、居場所を確かめねばな。あいつをこのまま、あの女の好きにさせておくわけにはいかん」
大量のコウモリ「」バサバサバサッ!!!
聖女「きゃっ……!?」
アインズ「!」
一か所へ集まるコウモリの群れ「」バササッ……
マロニー「──私もそう思う。代行者さんには、使命を果たしてもらわないと困るから」スタッ
聖女「マロニーさん……!」
アインズ「……貴様か。もう少し、静かに入ってこられんのか」
マロニー「扉からの方がよかった?」
アインズ「次からは、そうしてくれ。それより……頼みがある」
マロニー「代行者さんのこと?」
アインズ「ああ。あいつが今、どうしているのか確かめたい。同行してもらえないか?」
聖女「お願いします。ガイさんが、どこで何をされているのか……それだけでも、確かめたいんです」
マロニー「……話を聞いたり、助言したりすることはできるよ。でも、私が一緒に行って、連れ戻してあげるわけにはいかない」
アインズ「……なぜだ」
マロニー「私たちが代わりに敵を倒して、代行者さんの進む道を開いてあげることはできないんだよね」
アインズ「魔王と戦えと言っているのではない!囚われた仲間を助けたいのだ!」
マロニー「あなたたちにとってはね。でも、私は代行者さんを捕らえた相手と戦って、使命を進められるようにしてあげることになるでしょう?」
アインズ「……それが、禁じられていると?」
マロニー「うん。干渉を禁じる取り決めに触れる。少なくとも、気軽に引き受けられることじゃないよ」
聖女「……もし、その取り決めを破ってしまったら……?」
マロニー「神々が、この誤った世界の存続を認めなくなる。そうなれば……ここにいる化身たちによる、粛清が始まる」
聖女「……粛清……」
アインズ「この世界に生きる者たちをどうするつもりだ」
マロニー「──今の話で、分からなかった?」
アインズ「……っ」
486 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 20:53:46.56 ID:1z7ZUOHFO
マロニー「私も、そっち側に回ることになる。だから、試してみて駄目だった、では済まないんだよね」
聖女「……そんな……」
アインズ「だが、ガイをこのまま失えば、お前たちが果たさせたい使命も途絶えるのだろう?それでも、手は出せんというのか?」
マロニー「うん」
アインズ「……あいつを選んでおきながら……!」
マロニー「代行者に選ばれたからって、何があっても私たちに助けてもらえるわけじゃないよ」
マロニー「それで使命を果たせなかったなら、この誤った世界は、なくなる運命だったってこと。残念だけどね」
握り締められるアインズの拳「」ギリ……
アインズ「……残念、か。お前たちには、その一言で済むのだな」
マロニー「あなたたちにも、そう思えとは言ってないよ」
聖女「……では、私たちがガイさんを助けに行くことは?」
マロニー「もちろん、構わない。あなたたちまで、私たちの取り決めに従う必要はないから」
聖女「……分かりました」
アインズ「……聖女?」
聖女「ガイさんは、サーシャさんを守るために行かれたんです。あの方が帰ってこられなかったとして……私は、それを運命だったとは思えません」
マロニー「……」
聖女「ガイさんが、私たちを助けてくださったように……今度は、私たちができることをしたいんです」
アインズ「……ああ。まだ、何も手を尽くしてはおらん」
マロニー「なら、どうやって助けるのか考えないとね。強欲の悪魔がいるところへ、ただ乗り込むつもり?」
アインズ「……分かっている。居場所も、向こうの備えも知らぬまま動くつもりはない」
聖女「避難所の皆さんを再び危険にさらすわけにもいきませんね……」
アインズ「ああ。皆と相談しよう。原理派の内情を知る者にも、話を聞きたい」
マロニー「うん。それは、私に頼むより役に立つと思うよ」
アインズ「……お前の力を借りられれば、心強かったのだがな」
マロニー「そうでしょうね」
アインズ「……否定もせんか」
マロニー「ふふっ」
聖女「……お話ししてくださって、ありがとうございました」
マロニー「断っただけなのに、お礼を言うんだ?」
聖女「何も分からないまま、頼り続けるところでしたから……」
アインズ「……行こう。ガイも、向こうで帰る手立てを考えているはずだ。こちらも、動かねばな」
聖女「はい」
歩き出す二人「」スタスタ……
二人を見送るマロニー「──まったく。神様って、融通が利かないんだから」パチンッ
マロニー→大量のコウモリ「」バサバサバサッ!
⭐︎マロニーと話しました。
487 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 20:54:58.78 ID:1z7ZUOHFO
ーー第七避難所 診療所
壁に手を添えて歩くサーシャ「……」ソロ……
サーシャ「……ちょっと、喉乾いちゃった……」
「──レムちゃん。こっちは、これでいいか?」
サーシャ「……ザックさん?」
◇
畳まれた布「」
残り少ない薬瓶「」
レム「はい。そちらの棚にお願いします……」
ザック「おう」
布を棚へ収めるザック「」コト……
レム「……ありがとうございます。こんなことまで、手伝っていただいて……」
ザック「こんなことって……これだって、誰かがやらなきゃならねえだろ?」
レム「……はい」
ザック「よし。こっちは片づいたし、ちょっと休憩しようぜ」
レム「でも……」
ザック「何かあったら呼んでもらえる。すぐそばにいるんだからよ」
椅子に腰を下ろすレム「……では、少しだけ……」スト……
隣に座るザック「……」カタ……
ザック「……サーシャちゃん、目ぇ覚ましてよかったな」
レム「……はい。名前を呼んでくれて……私、ほっとして……」
ザック「……ああ」
レム「でも、その後……リーゼさんのことも、ガイさんのことも……お話ししなければならなくて……」
膝の上へ目を落とすレム「……助かって、よかったって……それだけ、言えたらよかったのに……」
ザック「……そうだな」
レム「ガイさんも……ちゃんと、帰ってきてくださるでしょうか……」
ザック「……連れ戻すために、みんなで動いてる。俺も、できることはするつもりだ」
レム「……はい……」
ザック「だから、今のうちに少しでも休んどけ。帰ってきた時、レムちゃんまで倒れてたら困るだろ」
レム「……ザックさんも、ですよ」
ザック「俺?」
レム「ずっと、気にされているでしょう……ガイさんが連れていかれたこと……」
ザック「……そりゃ、目の前にいたからな」
レム「……私も、ここにいました」
488 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 20:55:36.55 ID:1z7ZUOHFO
ザック「レムちゃんは、人を呼びに行ってくれただろ。ちゃんと──」
レム「ザックさんだって、残ってくださったじゃないですか。私たちを逃がして……サーシャさんのそばにいてくださって……」
ザック「……」
レム「……一人で、ご自分ばかり責めないでください……」
頭を掻くザック「……それ、俺がレムちゃんに言うつもりだったんだけどな」ポリ……
レム「……お互いに、ですね」
ザック「……ああ」
ザックの袖に触れるレム「……」キュッ……
ザック「……レムちゃん?」
レム「……少しだけ、こうしていてもいいですか……?」
ザック「……ああ。いいよ」
レムの手に重ねられるザックの手「」ソッ……
レム「……あなたがいてくださって、よかった……」
ザック「……俺もだよ」
ザックを見つめるレム「……」
ザック「……どうした?」
顔を近づけるレム「……」スッ……
ザック「……いいのか?俺、結構いい歳だぞ……」
レム「……ザックさんが、いいんです……」
ザック「……そっか」
そっと目を閉じるレム「……」
重なる二人の唇「」チュ……
◇
戸口の手前で立ち止まるサーシャ「……!」
壁に添えた手「」ピタ……
◇
顔を離すレム「……ザックさん……」
ザック「……ん?」
レム「……もう少しだけ、そばにいてもいいですか……?」
レムを抱き寄せるザック「……ああ」ギュ……
ザックの肩へ額を寄せるレム「……」
◇
そっと目を伏せるサーシャ「……」
サーシャ(……今は、邪魔しない方がいいよね……)
戸口から離れるサーシャ「」ソッ……
サーシャ(……レムちゃんも、ザックさんも……ずっと、つらかったんだ……)
壁を伝って歩くサーシャ「……」ソロ……
サーシャ(……ガイ……)
◆
489 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/11(日) 20:56:39.04 ID:1z7ZUOHFO
ーー臨時墓地
新しい墓石「」
墓石の前に立つサーシャ「リーゼ……」
墓石へ伸ばされる手「」ソッ……
サーシャ「……来るの、遅くなっちゃってごめんね。私、ずっと寝てたから……」
ミラ「……」
クレア「……」
サーシャ「……ガイもね、原理派のところに行っちゃったんだ。私の代わりに……だから……ここで、止まっていられないよね。今度は私が、ガイを助けなきゃ……」
サーシャ「……ねえ、リーゼ。こんな時、どうしたらいいのかな……」
クレア「……サーシャさん……」
サーシャ「あ、ごめんなさい。もう、大丈夫ですから……」
クレア「……ここでお別れをする時間まで、なくしてしまわなくてもよいのではありませんか」
サーシャ「でも……あんまり、時間もないし……」
クレア「ですが、リーゼリットさんに会いに来たのは……今日が初めてなのでしょう?」
サーシャ「……はい……」
ミラ「少し、離れていようか?」
首を横に振るサーシャ「……いえ。ここにいてください……」
ミラ「……うん。分かった」
サーシャ「……リーゼ。私、まだ……ちゃんと……お礼、言えてないよ……目が覚めたら……また、いつもみたいに話せると思ってた……」
サーシャ「……っ……もう一回……話したかったよ……」
◆
目元を拭うサーシャ「……すみません。二人とも、待っててもらっちゃって……」グスッ
クレア「謝らなくていいんですよ。また来たい時は、声をかけてくださいね」
ミラ「帰りも、ゆっくり歩こう。腕、貸すよ」
サーシャ「ありがとうございます……」
墓石を振り返るサーシャ「……リーゼ」
サーシャ「……また、来るね」
◆現在はセイントレアです。(26日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り13日
※ガイは現在、シュヴァイツェルに同行しています。
※サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。
⭐︎目標
・ガイの居場所と状況を確かめる
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
※行動する人物も指定してください。
490 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 21:02:11.58 ID:6Vjk6D3DO
アインズとセイン、遠くから星詠みの魔女の調査をしているとマロニーがやってくる。
491 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 21:06:11.54 ID:hOvEC5N+o
星詠をシュヴァイツェルにぶつけようぜ
492 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/11(日) 21:09:19.74 ID:IKSgOYadO
パーティーメンバーと他多数でガイ救出決死隊を結成して突貫
493 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/12(月) 00:24:33.69 ID:6aaU8kcKO
ーーセイントレア平原
瓦礫の陰から空を見るアインズ「……ガイがいない状況で、星詠みの魔女と戦うのは流石に悪手か……」
遥か上空に浮かぶ星詠みの魔女「……」
アインズ(セインまで連れてくれば、第七避難所にまたシュヴァイツェルが入り込んだ時、対処できる者が減る。あちらの守りは任せて……今日は様子を見るだけにしておこう)
アインズ(何か、次に戦う時の手掛かりがあればよいが……)
星詠みの魔女「……」
アインズ(……あの高さでは、地上から攻撃できる者も限られる。私が飛んで引きつけるにしても……)
背へ手を回すアインズ「……」ソッ……
アインズ(翼を狙われれば、同じことの繰り返しだ。次は、乗せた者を落とすわけにはいかん)
◇
アインズ(……原理派の連中が近づけば、どう動く?私たちを襲った時と同じように、攻撃するのか……?)
アインズ(……あの魔女を、原理派のいる場所へ向かわせられれば……いや。ガイがどこにいるのかも分からぬのだ。あいつまで攻撃に巻き込む恐れがある)
アインズ(そもそも、こちらの望む場所まで追ってくるとも限らん。途中で追うのをやめるか……その前に、誘い出した者がやられるか……)
大量のコウモリ「」バサバサバサ……
アインズ「……出てくるなら、静かにしろ。今、見つかるわけにはいかん」
マロニー「──こんにちは、アインズ」スタッ
アインズ「何をしに来た?」
マロニー「あなたが一人で出ていくのが見えたから。戦うつもり?」
アインズ「様子を見に来ただけだ。今のところ、こちらには気づいておらぬようだが……どこまで近づけば反応するのか、試す気にはなれんな」
マロニー「ふうん」
494 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/12(月) 00:25:03.65 ID:6aaU8kcKO
アインズ「……マロニー。あの魔女が、原理派と戦っているところを見たことはあるか?」
マロニー「ない。何を考えてるの?」
アインズ「シュヴァイツェルたちが魔女への対処に追われれば、ガイを助け出す隙ができるかもしれん」
マロニー「なるほど……でも、代行者さんもそこにいるんでしょ?」
アインズ「ああ。居場所を確かめぬまま、魔女を近づけるわけにはいかん」
マロニー「そっちの場所は、まだ分からないんだ?」
アインズ「……原理派のどこかにいる。それ以上は、何もな」
マロニー「ふうん……」
アインズ「……仮に誘い出せたとしても、誰かがガイを連れ出すまで、こちらへ注意を引きつけておかねばならん」
マロニー「あなたがやるの?この前、撃ち落とされたんでしょ?」
アインズ「……だから、こうして見に来ている。同じことを繰り返すつもりはない。逃げる道も、追われた時にどう切り抜けるかも、考えてからだ」
マロニー「でも、シュヴァイツェルたちが戦ってくれるとは限らないよね」
アインズ「……ガイを連れて逃げるかもしれぬ、か」
マロニー「うん。私なら、強い相手が来たら嬉しいけど」
アインズ「貴様と一緒にするな……だが、その通りだな。騒ぎを起こすだけでは、あいつを移される恐れもある」
アインズ「……まずは、原理派の中を知る者に話を聞こう」スクッ
マロニー「もう帰るの?」
アインズ「ああ。今のままでは、ここで考えていても分からぬことが多すぎる。皆にも、この案を聞いてもらう」
歩き出すアインズ「……お前も、ここで魔女に喧嘩を売るなよ」スタスタ……
空を見上げるマロニー「……」
⭐︎星詠みの魔女の様子を探りました。
495 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/12(月) 00:29:31.10 ID:6aaU8kcKO
ーー聖ヴァレリオ教会
アインズ「──魔女を原理派の拠点へ誘い出す案も考えた。だが、無関係な者まで巻き込む危険がある。まして、ガイの居場所が分からぬうちは、あいつまで巻き添えにしかねん」
ジョン「騒ぎに乗じて、別の場所へ移される可能性もありますね」
アインズ「ああ。まずは、どこに囚われているのかを突き止める。それから、連れ戻す」
ザック「……こっちから動くんだな」
セイン「ただ、大勢で近づけば、それだけ警戒される。向かう人数は絞った方がいい」
アインズ「そうだな。私は行くつもりだ」
ステラ「私も行くわ。ガイを見つけた後、歩いて逃げてくるつもりじゃないでしょう?」
アインズ「身体の方は、もうよいのか?」
ステラ「ええ。ただ、前みたいに全員まとめて遠くまで飛ばすのは、当てにしないで。帰りの分も魔力を残しておく必要があるわ」
ジョン「では、出発前に人数と装備を確認しましょう。連れ戻すガイさんの分も含めて」
セイン「僕も、必要なら同行する。シュヴァイツェルたちが相手なら、戦力は必要だろう」
アインズ「セイン。お前まで出たら、第七の守りはどうする?」
ザック「そこは、残る連中で引き受けようぜ。勇者連合にも声をかけて、見張りも増やす」
セイン「任せられるか?」
ザック「ああ。お前一人に、ずっと背負わせるわけにもいかねえだろ。俺が残ることになったら、こっちは任せろ」
アインズ「分かった。誰が向かうかを決めた上で、残る者の配置も考えよう」
496 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/12(月) 00:30:00.23 ID:6aaU8kcKO
サーシャ「アインズ、私も──」
アインズ「サーシャ」
サーシャ「……分かってる。ついていくとは、言わないよ……でも、何か……」
聖女「……では、ガイさんが帰ってきた時に、すぐ休める場所を一緒に用意しましょう。サーシャさんにも、手伝っていただけますか?」
サーシャ「……はい……」
ジョン「それと、まずは原理派の拠点周辺を調べるのがよいでしょう。見張りの動きや人の出入りを探れば、ガイさんが囚われている場所を絞り込めるかもしれません」
ザック「……そう簡単に調べさせてくれるかね」
ジョン「難しいでしょうね。ですから、ヴィクトリアさんに接触できるかも確かめたいところです。ガイさんの居場所について、何かご存じかもしれません」
ザック「……話を聞いてくれるかね」
ジョン「分かりません。ただ、先日は捕獲命令が出ていたガイさんを帰してくださいました。シュヴァイツェルさんと、何もかも同じ考えというわけではないでしょう」
アインズ「……だが、原理派の人間であることに変わりはない。頼れる相手かどうかも、慎重に見極めねばな」
ジョン「ええ。もちろん、最初から信用するつもりはありません」
アインズ「いずれにせよ、居場所も分からぬまま、手当たり次第に踏み込むわけにはいかん。まずは情報を集めよう」
ステラ「……でも、見つけた時に連れ出せそうなら、その場で動くんでしょう?」
アインズ「ああ。そのつもりで備える。ガイが自力で動けるとも限らん……」
アインズ「……だが、忘れるな。目的はガイを連れ戻すことだ。原理派の連中を倒すために行くのではない」
ジョン「……ええ」
ステラ「じゃあ、決めましょう。私たちの他には、誰が来るの?」
◆安価下1〜2
同行する人物を以下から指定してください。
セイン、ザック、レム、ジョン
※同じ人物が複数回指定された場合、同行するのは一人分のみとし、重複分の再安価は行いません。
※選ばれなかった人物は、勇者連合と協力して避難所の防衛・支援にあたります。
※聖女とサーシャは、帰還時の受け入れ準備にあたります。
497 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/12(月) 00:34:27.13 ID:fHC9RP4UO
セイン
498 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/12(月) 00:38:50.15 ID:O0nSHOUY0
ジョン
499 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/12(月) 00:51:33.40 ID:6aaU8kcKO
ーー???
青い炎に包まれるガイ「ぐっ、あ……が……!」メラメラ……
シュヴァイツェル「すごいすごい!……どういう原理なのかしら。これほど死ににくいなんて……調べたいことが増えるばかりね!」
ガイ「……っ、約束は……どう、した……!」
シュヴァイツェル「ええ!もちろん、約束は守るわよ。薬品は準備ができたから、早速送らせたわ。だから安心して?」
ガイ「……届いたと……誰が、確かめた……」
シュヴァイツェル「……ベスト?」
ベスト「運搬は手配済みです。受け渡しの確認は、これからですが」
ガイ「……なら……まだ、だ……」
シュヴァイツェル「心配性ね。分かったわ。確認が取れたら、知らせてもらいましょう」
消えていく青い炎「」シュウウ……
ガイ「……っ、は……はぁ……!」
ベスト「主様。先ほど採取した分は、保管を終えております」
シュヴァイツェル「そう。記録も一緒に残しておいて。後で、もう一度確かめたいから」
ベスト「承知しました」
シュヴァイツェル「それと、今から別の検証をするから……少し、席を外してくれる?その間に、薬品の受け渡しが済んだか確認してきてちょうだい」
ベスト「……かしこまりました」
スタスタ……
閉まる扉「」パタン……
ガイ「……」
シュヴァイツェル「さて……少し休みましょうか」
二つの小瓶へ注がれる濁った薬品「」トク……トク……
小瓶を差し出すシュヴァイツェル「さあ、これを飲んで?」
ガイ「……何だ、それは……」
シュヴァイツェル「ふふっ……そんなに警戒しなくても大丈夫よ」
もう一方の小瓶に口をつけるシュヴァイツェル「……」ゴク……
シュヴァイツェル「……ほら、私も同じものを飲んだわよ」
差し出された小瓶「」スッ
500 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/12(月) 00:51:59.60 ID:6aaU8kcKO
ガイ「……」
シュヴァイツェル「……どうしたの?まだ、何か心配?」
ガイ「……ここまで付き合ったんだ……薬は、必ず届けろ……」
シュヴァイツェル「ええ。だから、確認に行かせたでしょう?……それとも、約束を守るって言葉だけじゃ、足りないかしら?」
小瓶を受け取るガイ「」スッ……
薬品を飲むガイ「……っ……」ゴク……
シュヴァイツェル「……どう?何か変わった感じはする?」
ガイ「……今度は……何を、飲ませた……」
ガイの手から小瓶を受け取るシュヴァイツェル「媚薬よ。まだ調整しているところだけれど」
ガイ「……何、だと……?」
シュヴァイツェル「私も同じものを飲んだでしょう?あなたにだけ試させるわけではないわ」
ガイ「……そういう、問題じゃ……ない……」
シュヴァイツェル「ふふっ……そうね。あなたは何を飲まされたのかも知らなかったんだものね」
ガイ「……っ……」
小瓶を並べるシュヴァイツェル「……ああ、そうだったわ。あなたが気にしているのは、薬が届いたかどうかだったわね」
ガイ「……話をすり替えるな……」
シュヴァイツェル「約束は守ると言っているでしょう。確認が取れたら、ベストが知らせに来るわ」
扉へ歩み寄るシュヴァイツェル「それまでは、誰も入れないようにしておきましょう」
ガイ「……おい……」
扉の鍵「」カチッ……
シュヴァイツェル「さて……これで、邪魔は入らないわね……」
◆
501 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/10/12(月) 00:55:55.70 ID:6aaU8kcKO
星詠みの魔女との再戦に向け、態勢を立て直そうとするも、状況は思うようには進まず、原理派の動向も無視できないものとなっていた。
このまま待っているだけでは、何も変わらない。
そう判断したアインズたちは、原理派の拠点へ赴き、ガイを救出することを決意する。
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/12(月) 02:18:03.79 ID:+bQnqRGPo
おつ
状況最悪じゃないか…あんまり原理派に時間取られると間に合わなくなるかもだしココで終わらせておきたいが
実はベルちゃんの来歴とか真の姿とか本来の世界の事とかは、その世界に行く機会でもあれば出そうかと思ってます…が、本編も外伝も物語は佳境に入り、寄り道の予定も無さそうなので出さずじまいで終わるかと…
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/10/12(月) 11:33:53.52 ID:our3fhGe0
乙
サーシャが目を覚まして良かった。「サーシャは29日目まで戦闘に参加できません。」と記載してたからその日まで目を覚まさないと思ってた。
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