小林オペラ「この裁判の逆転の逆転の逆転」

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230 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:40:59.82 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�E壊れたカセットテープを突きつける


小林「あの、遠山くん。これなんだけど」

咲「んー?…これ、どこで見つけたー?」

小林「昨日、ある人が事務所内に偽装工作されてた部屋で見つけたという物なんだけど…」

咲「ふぅーん?……それ、事件に何か関係あるのー?」

小林「そっそれは…ちょっと分からないけど…」

咲「…まぁいいやぁ。ちょいとそれこっちに渡して。現場じゃないけど偽装工作から見つかったのなら何か関係ありそうだしー」

咲「とりあえずパパッと直してから返すわー。でも、中身見るのはこっちが先だよー」

小林「うん。それは問題無いよ」


→証拠ファイル�E壊れたカセットテープを引き渡した!


平乃「あら?咲さん。何ですかこのテープ?」

咲「新しい証拠品だって〜。今から直すから、道具持ってきて〜」

平乃「ああ…はい!喜んで!」タタタ

姫百合「平乃警部、嬉しそうでしたね」

小林「新しい証拠品が見つかれば、そりゃぁね」

231 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:41:45.48 ID:glmQMlbHO

ネロ「で、これからどうするの?ここではもう証拠品は見つかりそうに無いけど」

小林「そうだね。留置所は……サイコパスの留置所って、頼めば入らせてもらえるのかな?」

コーデリア「今まで入れなかったのに、今回に限って入れますでしょうか?」

小林「…とりあえずこれも神津に聞いてみよう。警視正の立場なら面会くらいは許可が下りるかもしれない」

姫百合「…それよりも、事務所の中には入らないんですか?」

小林「事務所……」

姫百合「茉莉音さんからのメール。一応聞かなきゃいけないでしょうし」

小林「事務所…事務所かぁ。やっぱり入らなきゃダメかな…」

姫百合「いやいや!それは当然でしょう!偽装工作の部屋だって、まともに調べなきゃ…」

ネロ「一応、小林さぁ。BRのアイドル達に嫌われただろうしねぇ」

コーデリア「昨日の裁判で…プロデューサーさんを告訴してしまいましたし」

姫百合「あっ………」

小林「………いや」

小林「やっぱり、そこから逃げちゃ駄目だよね。うん」

小林「行こう。偽装工作のあったあの部屋へ」

コーデリア「きょっ…教官!よろしいのですか!?」

小林「いつまでもこのままチンタラしてる訳にも行かないからね。腹を括るよ」

ネロ「さすが小林。かっくぃいーねぇ」

コーデリア「…大丈夫なのでしょうか?」

姫百合「大丈夫…では無いでしょうね」

小林(…うう、覚悟を決めたのは良いけど…お腹が痛くなってきた……)


232 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:42:20.27 ID:glmQMlbHO


→【川澄芸能事務所 某時刻】



次子「おっ!」

次子「おおーっす!アンタら、やっぱり来たのかぁ!」

小林「つっ…次子くん」

小衣「…あん?あんたら、探偵どもじゃないのよ」

姫百合「小衣警部。今回は特殊捜査権限を行使して現場を調査させて頂きます!」

小衣「………」

小衣「…べっつに良いんじゃない?私たち、今から事務所に居たアイドルの取り調べするし」

小林(ううん…遠山くんの言う通り、かなり荒れてるな小衣くん…)


ガチャリ


藍川「ハイサーイ!BRの元気担当!藍川をセンターに取り調べに来ましたー!」

洲水「うるさいなぁ。元気担当は篠田もでしょ?二人もいらない……」

小林「…………」

洲水「…………」

小林「…やっやぁ」
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:43:21.44 ID:glmQMlbHO

藍川「ああー!!アッ…アンタは!プロデューサーを告訴した人!」

洲水「ここまで何しに来たの…?プロデューサーの犯行の偽装証拠でも作りに来たわけ?」ギロッ

コーデリア「ちょっと!教官がそんな事をするわけ無いでしょ!」

アーグニャ「Чёрт возьми!!собака!!!!!」

小林「いっいや…女の子がそんな言葉を言ったら…」

ジャッキー「………………バウ…」

栗野原「…………」グサッグサッグサッグサ

姫百合「うっ!!!むっ…胸が急に……!」

ネロ「ヒメ!?大丈夫!?」

栗野原「……チッ」グサグサグサグサ

姫百合「ぐああああああああああああ!!!」

ジャッキー「…………………」

洲水「アーグニャ!こいつらに塩撒いて!!」

アーグニャ「какана хуй!!на хуй на хуй!!」  ブンッ  ブンッ

バシュッ  バシュッ

コーデリア「ぎゃぁああああ!!目が!目がぁああああ!!」ジタバタ

小林「あっあの!止めて貰えないかな!?」

鬼瓦割「……ここまで来た事は褒めてやるぞクソ探偵」カツーン  カツーン


ガッシャァアアアアアンッ


鬼瓦割「今度こそ死ぬ覚悟は…出来てるんだろうなぁ?」バキ ボキッ ゴキリッ

次子「まっ待て待て!落ち着けって!さっきまで警視に怒られたばっかだろ!」

小衣「厳重注意されたばっかだってのに、いい度胸してるじゃない。良いわ、もっとやってやりなさい」

次子「こんっ…馬鹿っ!」ゴンッ

小衣「痛っったぁああああい!何すんのよ次子!!」

次子「はいストップストップー!一旦落ち着け!な?警察側はアンタらのプロデューサーが犯人だなんて一切考えてないから!」

洲水「でも篠田の事は犯人だと思ってるんでしょ?」ギロッ

小衣「そっ…それは……」

藍川「はいさぁーい!ストップストップ!今ここでまた私たちが暴れたら留置所に逆戻りだよ!」

藍川「折角、厳重注意で済んでくれたんだから。今は抑えて抑えて!ね?」

洲水「……………」

栗野原「…………」

アーグニャ「……………」

ジャッキー「…………………」

鬼瓦割「………チッ」

234 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:44:00.37 ID:glmQMlbHO

小林「……その、君たちのプロデューサーを告訴してしまった事は…謝ります」

小林「もし、本当に真田さんが無実だというのなら。僕たちは現場を調査して無実の証拠も揃えなくてはいけません」

洲水「………」

藍川「…それって、プロデューサーが本当は殺人をしてないって事?」

小林「そう……かもしれません。正直、アリバイ的にも殺人が可能なだけで決定的な証拠もありませんから」

小林「そのためにも、この事件の概要を教えて頂けたら大変助かります」

洲水「……………」

栗野原「…………」

鬼瓦割「………チッ」

カランカラーン

鬼瓦割「分かったよ。アンタらの質問に答えれば良いんだろ?来いよ」

洲水「…だけど、もしまたプロデューサーの殺人を立証するって言うなら。こっちはまた容赦しないよ」

藍川「まぁまぁスミスっち。例え天地がひっくり返ったって、あのプロデューサーが殺人するわけ無いじゃん!」

栗野原「………だろうね」スッ

アーグニャ「Да……分かりました」

ネロ「…ほっ、一時はどうなるかと思ったよ」

姫百合「あっ…胸の痛みが消えました」

コーデリア「うぅ…目が痛いくて開けられない…」

小林(…なんとかなった…のかな?)

小林「…ありがとうございます」

ジャッキー「………………バウ…」


235 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:44:43.09 ID:glmQMlbHO


→【真田Pについて】



小林「皆さんとプロデューサーとはどのような関係だったのか。それも踏まえて彼の素情を答えてくれませんか?」

藍川「…ん?んー?プロデューサーの素情?……プライベートの事までは分からないよ?」

藍川「でも、初めて会った時の事なら覚えてるよ!バックダンサーの練習の時、急に名刺を渡されてさぁ!もうあの時は焦って焦って!」

洲水「プロデューサーの素情ねぇ…家は横浜郊外のアリジェンヌってコーポ。滅多に家に帰ってないみたいだけど、大体事務所の第三スタジオ近くのシャワー室で済ましてるのを見るよ」

洲水「後、身長は195センチ。体重は78キロと、やや痩せ形かな。確か慶応大学卒業していてP業する前は…」

藍川「スミスっち。なんでそんな詳しく知ってるの?ちょっと怖いよ?」

洲水「…おっほん。初めて会ったのは他の芸能事務所の面接で落とされた時だよ。篠田もその時に会ったんだっけ」

藍川「あれ?そうだっけ?確か篠田っち、あっちの芸能事務所の内定蹴ってこっちに来たって聞いたけど?」

洲水「そうなの?そこまで詳しくは聴いてないから分からないけど…確かに一緒に居たよ?あの時」

洲水「篠田も、喜んで名刺貰ってたけど…受かってたなら、なんで?」

小林(………ん?)




【篠田久留美は内定を蹴ってこっちに来た事を覚えますか?】

→覚える

 覚えない

236 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:45:50.68 ID:glmQMlbHO


小林(…………)

アーグニャ「Это…ワタシがプロデューサーに出会ったのは、パパとママと逸れて迷子になっていた時デス」

アーグニャ「ワタシ、親の都合でロシアからニッポンに来ました。トーキョーで迷子になったトキ、一緒に探してくれたのがプロデューサーデシタ」

アーグニャ「ソレデ、パパとママもトテモ気に入ってワタシもキョーミがあったので、アイドルにナリマシタ」

栗野原「……私がプロデューサーに会ったのは、学校で苛められた時だね」

栗野原「その時は繁華街でグループに玩具にされて嫌な事犯罪めいた事までやらされそうになった時、プロデューサーが私に目をつけてくれたんだよ」

栗野原「あいつら、プロデューサーにビビって腰抜かして逃げてさ。チャンスだと思って私をプロデューサーのアイドルにして貰ったわけ」

栗野原「後ろにプロデューサーが居る事でアイツらも私にビビってるし、毎日続けた呪いの成果だと思ってプロデューサーには死ぬ程感謝してるよ……クケケッ」

鬼瓦割「…………俺は」

鬼瓦割「学校でサボってる時、声をかけられてな。警察か何かかと思って突っかかったら、反撃こそしてこなかったが意外に強くて」

鬼瓦割「そんでアイドルのプロデュース業してるって聞いて…なんだか笑っちまってよ。そのまま縁でアイドルになったって感じか」

鬼瓦割「…あんなに強い奴がこんなに必死になる職業だ。少なくとも俺はアイツを認めてる」

コーデリア「……なんだか、とても良い人そうですね」

姫百合「犯行が可能だったとしても、とても殺人なんてしそうにありませんけど…」

小林「うん。僕もそう思えてきた」

小林「………それじゃぁ次に」

小林「被害者である御子柴さんは、どのような人だったのかな?」


237 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:46:33.92 ID:glmQMlbHO


→【御子柴華子について】



藍川「御子柴ちゃん?うーん…私もあんまり喋った事ないからなー、部屋から出てこないし顔も覚えてない…」

洲水「BRの中では一番暗い感じの子だったよね。話しかけても話を切ろうとしてくるみたいな」

鬼瓦割「ただの根暗だろ。なんであんな奴がアイドルやってんのか不思議なくらいだ。俺は顔も知らねぇしな」

栗野原「私が言うのもなんだけどさぁ……本当に見た目幽霊みたいな子だったんだよ〜…殺しても既に死んでいるみたいな?顔がちょくちょく変わるみたいな?」

アーグニャ「………ミコシバさんって誰ですか?」

小林(ううん…結構酷い評価されてるな被害者…)

藍川「あまり表にも出ようとしなかったし。なんで芸能事務所に入ったんだろう?」

洲水「確か篠田が連れてきたんだよ。親友と一緒に仕事したいからって、プロデューサーの前に持ってきてた」

藍川「持ってきてたって、そんな犬みたいな……でも、よくプロデューサーも許可したよね?」

ネロ「いやぁ、あの大男なら普通に許可しそうだけどね?僕から見てもそう思う」

小林「確かにそれは否めないけど…被告人が被害者を連れてきた…かぁ」

小林(親友同士なら、殺す動機も無さそうだけど…)

小林「……ん?」



【御子柴は篠田が連れてきた事を覚えますか?】

→覚える

 覚えない

238 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:47:13.40 ID:glmQMlbHO

小林(……………)

藍川「…そう思えば、御子柴ちゃんも結構謎な女だよねぇー」

藍川「ごめん探偵さん!篠田っちと仲が良かった以外にちょっち良くわかんないや!」

小林「……いえ、ありがとうございます」

小衣「…ああ、終わったの?次子、調査取った?」

次子「おう!バッチリだぞ小衣」

姫百合「ずっと人任せにしてたんですか…」

小衣「んじゃ、とっとと偽装工作の現場の調査に入るわよ。アンタ達は帰りなさい」

ネロ「はぁ!さっきまで僕たちの仕事を横聞きしておいて、よくそんなこと…」

小衣「うるさいわねー、邪魔なのよ!どっか行きなさいよ!こっちは忙しいの!」

コーデリア「なっ…!こっちだって!シャロを助けるのに必死なんだから!」

次子「いやぁ…それはごめんな?後で情報横流ししてやっから。な?」

小衣「あー!もー!良いからとっとと仕事に戻る!小衣達だけで、偽装工作なんてパパッと解決してやるんだからぁ!」

「いや、その必要は無い」

小林「!」

小衣「なんですって!一体だれ…が…………え…?」



神津「……随分と賑やかだな。ここは」

239 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:48:19.49 ID:glmQMlbHO
姫百合「…ハッ!?神津警視正!」ビシッ

次子「えっ?旦那!本部で会議してたんじゃないのか?」

神津「大方終わった。後は俺もここの調査に参加する」

小衣「うっ…うぇ!?警視…正も小衣と一緒に捜査するんですか!?」

神津「?そうだが」

小衣「……くっ…ふふっ…」プルプル

小衣「了解しました!」ビシッ

小衣「小衣!張り切って調査しちゃいます!事件だって解決してやるんだから!」ブンブン

小林(おお、すこぶる機嫌がよくなった)

神津「だから待て小衣。今はまだ現場に入るな」

小衣「うぇ!?」

神津「今からここで行われるのは科学捜査だ。指紋や消された血痕。どのような小さな手がかりも徹底的に探し出す」

神津「張り切るのは良いが、慎重に捜査をしてもらわんと困る。…分かるな?」

小衣「……はい!了解しました!」ビシッ

次子「久々の科学捜査かぁー…私、こういうのちょっと苦手なんだよなぁー」

小林「神津!」

神津「…どうした?小林」

小林「僕も一緒に捜査をしても良いか?事件の手がかりを少しだけでも集める必要があるんだ」

神津「無理だ」

小林「なっ…!?」

コーデリア「どっどうしてですか!?」

神津「人数が多すぎる。あの部屋の大きさでの科学捜査はこれくらいの人数が適任だ」

神津「悪いが、終わるまでお前を部屋に入れる事はできん」

小衣「ふん!まぁ、当然ね!科学捜査っていうのは、とぉーーーーっっっても繊細な作業なんだから!」

次子「…ってなると、科学捜査が難しい私は外で待機。後は二人で科学するってわけか」

小衣「そうそう!小衣と警視正と二人で科学捜査…ってえええええええええええええええ!!!???」ビククーン

神津「?一体何を騒いでいる」

240 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:49:36.28 ID:glmQMlbHO

小衣「こっここここここ小衣とけけけけけ警視せせせ正ががががせせ狭い部屋ででふふ二人でそそそそそ捜査ささ…!!////////」バクバク

神津「…小衣、大丈夫かそんなに震えて。無理そうなら次子に代わ―――」

小衣「やります!やらせていただきます!次子になんか任せられません!あんなぶきっちょ!!」ドンッ

次子「おい…それはさすがに傷つくぞ。乗り物の免許はいっぱいあるんだけどなぁー…どうもこういう繊細作業はなぁー…」

小林「…神津、なら…一つだけ頼んでもいいか?」

神津「何だ、情報なら言われなくても提供してやる。終わった後にな」

小林「それもそうだけど…。許可が欲しいんだ」

小林「サイコパス専用留置所の、面会許可を」

藍川「!!」

洲水「…プロデューサーと…面会できるの?」

神津「…なるほどな。確かに、許可が無ければ例え特殊捜査権限があろうともあの留置所には入れない」

神津「許可の要請は警視以上の階級の者が下せる…それを狙ったわけか」

小林「ああ。できれば…いや、絶対に今日入らなくてはいけないんだよ」

神津「……………」

神津「………まぁ、いいだろう」

神津「許可は出しておく。許可証は後でお前のPDAに送信しておこう」

コーデリア「!」

小林「ありがとう神津…恩に着るよ」

神津「俺としても、今回の事件は謎が多すぎるからな。探偵の手も借りたくなるさ」スタスタスタスタ

小林「………」

ネロ「やったね小林!これでシャロにも会えるよ!」

姫百合「ええ。例の黙秘権の事…これを明らかにしなくてはいけませんしね」

小林「…うん、そうだね」

小林(警視程の階級の許可が無ければ入れない程の留置所…恐らくそれは、トイズの力によっては危険な力も多いからだろう)

小林(少し、警戒した方が良いのかもな…)


241 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:50:03.24 ID:glmQMlbHO


【横浜サイコパス専用留置施設 某時刻】



ネロ「ふぅー…本当に警備厳しかったよ…」

姫百合「ここまで来るのに、何回自分の名前と住所を書かされたか分かりませんね…」

コーデリア「自分の名前が長い事に後悔したのは初めてです…」

小林「…でも、何はともあれようやくここまで来た」

小林「シャーロックとは、今日初めてのご対面だ」



ガタンッ!

ガタンガタンガタンガタンガタンッ!


ウィーン……パラパラパラ


シャロ「……………」

ネロ「!…シャロ!」

242 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:50:41.81 ID:glmQMlbHO

小林(髪を解き、ストレートなのは分かるけど…なんなんだ?あの服は…)

小林(鉄の鎖に包まれて…両目に眼帯…あれじゃぁトイズどころか身動き一つ取れないじゃないか…!)

小林(…ここの留置所は、ここまで拘束するのか!)

シャロ「……あっ!その声は!」

シャロ「先生!ネロ!コーデリアさん!そしてヒメちゃん!来てくれたんですか!」

ネロ「うん来たよ!シャロが捕まって来ないなんて有り得ないじゃないか!」

コーデリア「そうよ!私は貴方を助けに来たのよ!」

シャロ「あっ…たっ助けにきて…くれたのですか…」

小林「…シャーロック。分かっているとは思うけど」

小林「裁判でのあの黙秘権の事、喋ってくれるね?」

シャロ「……………」

243 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:51:33.10 ID:glmQMlbHO

→【黙秘権】


コーデリア「シャロ!どうしてあの時黙秘権を使ったの!?」

ネロ「そうだよ!おかげで余計にややこしい事になってるんだよこっちは!」

小林「ふっ二人とも落ち着いて…」

シャロ「…うっ…うぅ…」

小林「…シャーロック。何か、言いたくない事があって黙秘権を使ったんだよね?」

小林「それは、どうしても言えない事なのかな?」

シャロ「…………はい」

姫百合「…まさか、真犯人から脅されていたりとか」

シャロ「……………そっそれは…」

小林「…シャーロック。ここは横浜どころか日本で最も厳重な警備の下にある留置所だ」

小林「ここで君が言えない事を暴露しても、他に漏れる事も無い。僕たちも言わない」

小林「それでも…やっぱり言えない事なのかい?」

シャロ「……………」

シャロ「……分かりません」

小林「分からない?」
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:52:01.05 ID:glmQMlbHO

シャロ「だって…あんな事…実際にあった事なんて…とても思えません……」

コーデリア「思えないって…実際にあの場所で人が死んでいたのよ?」

ネロ「さすがに夢じゃないって思わないかな?そこは」

シャロ「……とっ…とにかく……私は分からないんです…!」

シャロ「あそこに行った理由も……野菜を見に行ったのは本当だけど…」

小林(……ううん、喋ってくれそうには無いかな)

小林(いくつか証拠品を突きつけてみようか)

245 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:52:49.66 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�M天城茉莉音からのメール



小林「シャーロック。事件当日、茉莉音くんから呼び出しのメールを貰っていたね?」

シャロ「!」

シャロ「どっ…どうしてそれを!?先生エスパーですか!?」

ネロ「野菜畑の土の中にシャロのPDAが埋まってたんだよ」

コーデリア「何があったか分からないけど…PDAを紛失するなんて感心しないわよ」

シャロ「えっえへへ〜…やってしまいましたかぁ」

小林「…それで、茉莉音くんには会えたのかい?」

シャロ「…………会えませんでした」

小林「…会えなかった?」

シャロ「はい。茉莉音ちゃんに呼ばれたからって、コンサートのチケットは手渡しなのかな…って思ったら。誰も居なくて…」

シャロ「そのついでに、野菜の様子も見たんですけど。それでも茉莉音ちゃんは来なかったです」

小林「……そうだったのか」

ネロ「…………あのさ、シャロ」

シャロ「はい?どうしたんですかネロ?」

ネロ「あのメールさ、逆ハックして送信場所調べたんだけどさ」

ネロ「確かにあれは登録された茉莉音のアドレスだったよ。でも、場所が不可解だったんだ」

シャロ「不可解…ですか?」

小林「一体、どういう事なんだ?」

ネロ「匿名サーバーを使ってたんだよ」

小林「!」

コーデリア「!」
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:53:17.76 ID:glmQMlbHO

シャロ「匿名サーバー…って、なんですか?」

小林「…逆探知しても特定できない特殊なサーバーを使っていたって事だよ」

姫百合「顔なじみの茉莉音さんがシャーロックさんに通知を送信するのに、匿名を使うなんて考えられません」

コーデリア「それってつまり…送信主は茉莉音ちゃんじゃ無かったって事!?」

シャロ「っ!!?」



247 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:53:56.66 ID:glmQMlbHO



→証拠ファイル�M天城茉莉音からのメールの情報を書き加えた

【シャーロックを事件現場に呼び出したメール。送信主は天城茉莉音ではなく、不明】



小林「つまり、シャーロックが事件当日に空き地に呼び出されたのは…完全に罠だったって訳か」

シャロ「…そ……そんな………!」

姫百合「…でも、なんで午前二時なんでしょうか?」

ネロ「普通は知人でも怪しくてこんな所にまで来ないよね?」

コーデリア「でも、現にシャロは来ちゃったじゃない」

シャロ「……うっ…ぅぅ……」ガクッ

小林「だけど、これでハッキリした」

小林「シャーロックは事件に巻き込まれただけ。そして事件を目撃した衝撃のあまりPDAを落としてしまった」

小林「犯人は証拠隠滅のためにPDAを土に埋めた……」

小林(……あれ?何で壊さなかったんだろう…)

シャロ「…でっでも!私、見てないんです!」

シャロ「被害者の顔を見ましたけど、あのひとが殺される所なんて!全然!」

姫百合「……………」

ネロ「…うう〜ん…嘘は言ってなさそうだけど…」

小林「……でも、それは有り得ないよ。シャーロック」

シャロ「えっ…?」

小林「君が事件を目撃していた事は、この証拠品が証明している」


248 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:55:03.82 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�L隠しカメラの映像 を突きつける


小林「映っていたんだよ。空き地で何かを見て逃げ出す君の姿がね」

シャロ「…………!」

姫百合「法廷でも公開されましたから、知っている筈ですよね?シャーロックさん」

シャロ「………」

コーデリア「シャロも分かってるでしょ?教官には黙秘権も通用しないのよ」

ネロ「さぁさぁ、隠してる事全部ゲロって貰おうか?」

シャロ「……………」

シャロ「……」

シャロ「………先生」

小林「うん?何かなシャーロック」

シャロ「…私が……私が見た物………それを言ってしまっても……」

シャロ「先生は……居なくなりませんよね…?」

小林「…?」

コーデリア「シャロ?それは一体どういう事?」

シャロ「私…私が見たのは……御子柴さんが殺されてる光景じゃないんです…私が……見たのは……」






シャロ「先生が頭を潰されて殺されている光景だったんです…」





249 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:56:57.00 ID:glmQMlbHO

ネロ「!?」

姫百合「…なっ…!?」

コーデリア「きょ…教官が!?殺され…!?」

小林「…えっ?」

ネロ「なっ何言ってるんだよシャロ!小林は見ての通りピンピンしてるじゃないか!」

シャロ「そうなんです…だから…私も夢だと思って……安心して……」

シャロ「あの時の事は…悪い夢だと…そう思って…うっ……うぅ……」

小林「……………」

小林「…他には、何か見なかったのかい?」

シャロ「分からないです…その光景が怖くて…頭蓋骨が砕ける音が…恐ろしくて……!」

シャロ「嘘だと思って…思わずそこから逃げ出してしまったんです…」

小林「………そうだったのか」



→証拠ファイル�Nシャーロックの見た物

【事件当日、現場で見た物は被害者ではなく小林オペラが頭を潰された光景だった】




小林「答えてくれてありがとうシャーロック。大変だったね」

シャロ「うっ…うぅ……せっ…先生……!」グスッ エグッ

小林「…………」

小林(シャーロックが見たという僕が殺される光景。それを偽りとして映し出せるトイズは…)

小林(そして、それが可能な人物は……)

小林(………いや、何かおかしい)

小林(少なくとも……今のところ先生はアリバイがある筈…それに…)

小林(幻惑のトイズを喰らえば、シャーロックの動きはもっとおかしな事になるはず。それじゃぁ…?)
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 19:58:59.29 ID:glmQMlbHO


カンッカンッカンッカンッ


≪面会時間の終了です。被告人は、この後取調室5へと移動します≫

ガコンッ

ガコン  ガコン  ガコン   ガコン


ネロ「!シャロが…行っちゃう!」

シャロ「…先生ぇ!」ガララララララ

小林「………うん」

シャロ「きっと!きっとこの事件を解決してくださいね!お願いしますよ!!」ララララララララ……


ララララ………



ガタァァァーン………



ネロ「…………」

コーデリア「…………」

姫百合「……………」

小林「…うん。任されたよシャーロック」

小林「それじゃぁ君たち!早速現場に戻ろう!」

三人「「「はい!(了解!)(勿論!)」」」

小林(…僕の推測通りなら、この事件は……)

小林(おそらく、事件の真実は想像以上に複雑になっているのだろうか…)


251 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:00:07.82 ID:glmQMlbHO

【川澄芸能事務所近く 空き地 午後13時12分】



平乃「あっ!探偵のみなさん!」

咲「うぃーっす。修理、終わったよぉ〜。例の証拠品〜」

姫百合「ほっ本当ですか!?咲警部!」

咲「もちのろんだって〜。……たださぁ〜これちょっと…いや、すごくショッキングなんだけどさぁ」

小林「そっ…そうなのかい?」

咲「まぁ、それでも何もないよりはマシっていうかぁ〜?被害者の声も入ってるしぃ〜」

ネロ「…被害者の声?そういえば初めて聞くよね僕たち」

コーデリア「茉莉音ちゃんのグループの中にも見た事ありませんでしたから…。ポスターもありませんでしたし」

小林(…ポスターも無かった?どういう事だ?)

平乃「……ただ」

平乃「聞くのは…覚悟した方が良いかもしれません」

小林「?それは…どういう事だい?」

咲「…それは聴けば分かるっていうかぁ〜。まぁ、深い事情は分かんないんだけどぉ〜」

ネロ「そんな事は良いから、早く再生してよ」

平乃「……分かりました。では、いきますよ」カチッ


252 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:00:34.10 ID:glmQMlbHO

【テープの音声】


御子柴≪…………≫

御子柴≪……あはっ≫

御子柴≪あは…あはははははは…あは……≫

御子柴≪お母さん……お母さん…私ね?ねぇ、お母さん?≫

御子柴≪お母さん?私を産んでくれてありがとう?ね?≫

御子柴≪そして……ごめん…ごめんねぇぇぇぇぇ……!!≫

御子柴≪私…駄目だよぉおぉお!!もう……駄目だぁぁあー……!!≫

御子柴≪だってこの写真…!もう……もうこの写真…!!………うわぁぁぁぁああああ!!!いやだぁああああああ!!!!!≫

御子柴≪ごめんなさいごめんなさいごめんなさい助けて助けて助けて助けて!!≫

御子柴≪ねぇお母さん!聞こえてる!?聞こえてるの!?ねぇ!!この音声!本当にお母さんに聞こえてるの?!届くの!?≫

御子柴≪やだぁあああ!やだ…私……まだ……やりたい事が…………≫

御子柴≪……プロデュ……真…田……さん……≫

御子柴≪…………………………………………≫



ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ



御子柴≪……………………≫

御子柴≪……………≫

御子柴≪………≫

御子柴≪…≫




ブツンッ


253 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:01:12.51 ID:glmQMlbHO


ネロ「………っ!」

コーデリア「……っ!!」

姫百合「……………っ!」

小林「…こっ……これは……!?」

咲「…恐らく、死ぬ直前に被害者が最後に撮った音声だろうねぇー」

咲「この証拠品が裁判に通れば、間違いなく流れは大きく変わるんじゃな〜い?」

小林「……………」



→証拠ファイル�E壊れたカセットテープを書き加えた。

【被害者の部屋で真っ二つになっていた。中身の音声は、被害者の最後の音声が記録されている】



平乃「…正直言って、私はこんな残酷な事件。絶対に許せません」

平乃「真犯人を見つけたら、私が裁いてやりたいくらいです」

コーデリア「……………」

ネロ「…さすがのコーデリアも、言葉に出せない…かぁ」

小林「…………」

小林「このテープに、指紋とか検出されていないだろうか」

平乃「え?それは…今科学捜査している警視と小衣警部に頼んでみては」

姫百合「つまり、このテープの科学捜査は完了していないと」

咲「まぁ、そのような器具も無いしね〜」

ネロ「急ごう小林!こんな事件、早く解決しなくちゃ!」

小林「ああ、勿論だ…行こうみんな!」

姫百合「了解!」

コーデリア「……りょ…」

コーデリア「了解です!教官!」ビシッ



254 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:01:47.72 ID:glmQMlbHO


【川澄芸能事務所  某時刻】


小林「神津!」

神津「…なんだ、小林」

小林「科学捜査の方は、順調か?」

神津「………いや」

神津「今のところは、発見時の時とは、あまり矛盾も無い被告人の指紋と被害者の血痕ばかり取れる」

神津「違和感のある場所と言えば、冷蔵庫に付着した被害者と被告人の指紋。壺には何も検出されなかった」

神津「…もう一つ、冷蔵庫にも血痕が付着し拭き取られた後もあった」

小林「……えっ!?」

神津「これは、弁護側にとっても不利な証拠だが。受け取るか?」

小林「…ああ。もっ貰っておくよ…一応」


証拠ファイル�N冷蔵庫の血痕

【冷蔵庫にも血痕が付着していた。拭き取られた跡がある】


小林(…やっぱり、弁護側に不利な状況には変わりないか…)

小林(………ん?)

神津「まだ全ての場所を捜査したわけではないがな」

小林「…それじゃぁ、また一つ頼みがあるんだが…」

神津「なんだ?」

小衣「……ハッ!」

小衣「ちょっちょっと!勝手に小衣の警視を持ってかないでよね!!」

小林「ああ。見てほしいのはこの証拠品なんだが…」

小衣「コラァー!無視すんなぁー!!」

255 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:02:15.55 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�E壊れたカセットテープを突きつける


神津「…ああ、被害者の最後の記録のカセットテープか。これなら俺も見たが…」

小林「このテープに指紋が検出されるのか、調べてみてくれないか?」

神津「…………なるほど」

神津「確かに、真ん中から折ったように割れているテープだった。調べる価値はあるだろうな」

小衣「だから!小衣の警視を勝手に――」

神津「小衣、このテープに指紋が付着しているか調べてくれ」

小衣「了解しました!」ビシッ


256 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:03:22.19 ID:glmQMlbHO


小衣「!警視!」

神津「どうした?」

小衣「その……出てきたのは出てきたんですけど……手袋をしていて照合が出来ませんでした」

神津「そうか。どこの指だ?」

小衣「両手の親指です。間違いなくこいつは、真ん中からへし折るように…」

神津「分かった。ご苦労だった小衣。捜査に戻れ」

小衣「ハイッ!」ビシッ  トテトテ

神津「…という事だ。残念ながら、指紋の持ち主の判別は不可能だが」

神津「間違いなく誰かがこのテープをへし折った。そう断定できる材料は揃っているな」

小林「…ああ、ありがとう神津」



→証拠ファイル�E壊れたカセットテープを書き加えた

【誰かが真っ二つにした。中身の音声は、被害者の最後の音声が記録されている】




姫百合「真っ二つ…間違いなく、人為的な物なのだとしたら…」

ネロ「一体誰が、こんな事したんだろうね」

小林「……………一人、思い当たる人物がいる」

姫百合「!」

コーデリア「そっ…それは!誰なんですか!?」

小林「これは、弁護士としてはあまり良くない事かもしれないけど…」

小林「いや、弁護士としてまだやるべき事を僕たちはまだしていない」

ネロ「ん?小林は弁護士じゃなくて探偵じゃないの?」

小林「そうだけど…”被告人”を弁護するのだから、今は弁護士でも良い」

小林(そうだ、まだ僕は…話を聞かなきゃいけない人に何も聞いてないじゃないか)

小林「もう一度、サイコパス専用留置所に向かおう」



257 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:04:02.00 ID:glmQMlbHO


【横浜サイコパス専用留置施設 某時刻】



ウィーン   ガコンガコンガコン


ガララララララララ


篠田「……あれ?誰?プロデューサー?」

小林「…………」

姫百合「プロデューサーさんは、貴方と同じ留置所の中でしょう?」

篠田「…あー!そうか!そういえばそうだったね!」

篠田「でも…まさか本当にプロデューサーが御子柴ちゃんを殺しちゃったの?」

小林「…………」

篠田「私、ちょっとまだ信じられません……でも」

篠田「名探偵さんが言うのなら、本当の事なのかもしれませんね」

篠田「それで、私に何か御用ですか!?」

小林「………実は」

小林「僕はまだ、弁護士としての大事な仕事を一つやり忘れていましてね」

篠田「? 何か忘れものですか?」

小林「ええ。弁護する為に、一番やらなくてはいけない事」

小林「貴方と、詳しく話をしていないなと思いまして」

篠田「……あれ?そういえばそうですね?」

小林「なので、私からもいくつか質問させて貰ってもよろしいですか?」

篠田「うん!もちろんだよ!」

篠田「なんでもどしどし聞いてきて!私はずっと名探偵さんの仲間だよ!」

小林「……ありがとうございます」


258 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:05:35.19 ID:glmQMlbHO

→【被告人】


小林「まず、どうして貴方がこの事件の被告人として警察側から告訴されたのか。心当たりはありますか?」

篠田「ううん…私はちょっと分からないなぁ?」

小林「…覚えていないのですか?」

小林「貴方は、部屋でジュースを飲んでいる時に気を失ったそうですね?」

篠田「あっ!そうそう。何故だかあのジュースを飲んだ瞬間、眠くなっちゃってー」

小林「それで、部屋には貴方しかいなくて僕は自然と貴方の弁護人になりました」

小林「…なんだか、僕が篠田さんを弁護するのが当然のような流れでしたね」

篠田「へぇー、なんだか運命を感じますね!」

小林「そう…かもしれません」

小林「しかし、なんだか引っかかるんですよ。この事件を目撃してから、ずっと」

小林「……ネロ、どんな感じだい?」

ネロ「……悪いけど小林、これ僕のトイズじゃ役に立たないよ」

小林「え?どういう事だ?」

ネロ「人間は、感情を働かせる度に脳から電気信号が走る。僕はそれを感知して考えてる事が少しだけ分かる事は知ってるよね?」

ネロ「多分…小林が感じてる違和感の原因は、これだと思う」

小林「…………」


ネロ「こいつからは、何も感じない」


篠田「え?何の話ですか!?」

小林「…いえ、なんでもありません」

小林「それじゃぁ、質問を続けさせて頂きますね」

259 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:06:01.78 ID:glmQMlbHO


→【真実】



小林「まず、一番謎だと思う部分から」

小林「貴方は、どうして御子柴さんの部屋でジュースを飲んだのですか?」

篠田「えー?警察の人にも言われたけど、なんでそんな事聞くんですか?」

篠田「だってあの時、部屋には御子柴ちゃんが居なかったから。暇だなーって思って冷蔵庫を開けてジュース飲んだんだー」

篠田「あっ!でも勝手にって訳じゃないよ?御子柴ちゃんの部屋の冷蔵庫は私と兼用だから!」

小林「…そうなのですか。しかし、そんな事はどうでも良いです」

小林「部屋に御子柴さんが居なかった…それは本当ですか?」

篠田「本当だよ!居たら早急に警察にも連絡するんだから!」

小林「…なら、おかしいですね」

篠田「?」

小林「もし、貴方が冷蔵庫を開けたのなら。これに気づかない筈が無いんですよ」


260 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:06:48.72 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�N冷蔵庫の血痕を突きつける


小林「冷蔵庫から、血痕が拭き取られた跡が検出されていました」

小林「おかしいですよね?事件現場は御子柴さんの部屋ではありません。ましてや冷蔵庫は御子柴さんの遺体から離れています」

小林「仮に付着していたとは言え、普通は拭き取りますでしょうか?」

小林「もし僕が偽装工作するなら、貴方が睡眠薬で眠った後にやりますが。冷蔵庫の血痕は拭き取りません」

小林「そうすれば、貴方の疑いがより深くなりますからね」

篠田「…………」

篠田「…つまり、名探偵さんは私に罪をなすりつけたいんですか?」

小林「いえ、そうではありません。仮の話です。真犯人の行動の仮定の話」

小林「しかし、状況的にこの血痕をふき取ったのは貴方の可能性が高いんです」

篠田「?」

小林「どうなんですか?篠田さん。話してみてはくれませんか?」

篠田「…………」

篠田「そんな事言われてもぉ…無かったものは無かったですし…」

ネロ「…………」

小林「…そうですか。分かりました」

小林「それでは、話を変えましょう」

小林「事件当日、深夜二時に貴方は真田さんに頼んで音響室で自主練習をしていた。間違いありませんか?」

篠田「あっはい!それは間違い無いですよ!ちゃんと許可も得ましたし」

小林「…しかし、それではこの証拠品と矛盾してしまうんですよ」


261 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:08:29.46 ID:glmQMlbHO



→証拠ファイル�L隠しカメラの映像 を突きつける



小林「この映像には、貴方の姿が映し出されています」

小林「一時ポスター疑惑も持ち上がりましたが、そうでは無い事が裁判で判明してしまいました」

篠田「…うーん?ここって…喫煙席ですよね?」

小林「そうです。ここは喫煙席。事件現場もよく見えます」

小林「篠田さん、貴方事件当日ここに居たんじゃないですか?」

篠田「いやいやぁ!それは有り得ないですよ!だって私、煙草吸いませんし!」

小林「この場合、吸うか吸わないかは証言になりません」

小林「それに、貴方が喫煙室に居た事は目撃者が証言しています」

篠田「…………」ウーン

小林「…篠田さん。貴方本当に音響室に行ったのですか?」

篠田「…………」

篠田「…いやぁー…そっか。そこまでバレちゃうのかぁ」

小林「!」

篠田「実は、ちょっとだけ休憩しようとしたとき、真夜中の喫煙室が一番居心地良いんですよ!」

篠田「だから、映ったのは休憩していた時なんです!…言わなくて本当にごめんなさい。名探偵さんが不利になるかと思って…」

小林「…つまり、喫煙室には行ったのですね?」

篠田「はい。それは認めちゃいます!」

小林「……だとすれば、また矛盾が生まれてしまいます」

篠田「えっ?またですか!?」

小林「はい。貴方がこの現場に居たのなら…」

小林「この音が聞こえている筈ですよね?」




→シャーロックの悲鳴

 頭蓋骨の砕ける音

 怪盗ファンの足音


262 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:09:17.79 ID:glmQMlbHO


小林「実はこの場には、被害者の他に二人の人物が居ました」

小林「一人は事務所に泥棒を働こうとした怪盗ファンと、探偵の卵シャーロック・シェリンホードです」

小林「その二人は、被害者の頭が砕かれる音を聞いているのです」

篠田「ああ、それが御子柴ちゃんの?」

小林「はい。車に轢き殺された被害者の音です」

コーデリア「…………」

篠田「うーん…聞こえたとは思うけど、特に気にしなかったかなー…窓を見ていなかったし」

小林「それは、嘘ですね?」

篠田「え?」

小林「映像を見る限り、確かに窓を見ているようには見えなくもないですが、目撃者怪盗ファンの証言では貴方の顔はハッキリと見えていたそうです」

小林「まるでステージに立つ、天使のような笑顔だと」

篠田「…へぇ〜。嬉しい事言ってくれるファンだね!」

小林「しかし、それは同時に貴方が窓の外を見ていたという証拠にもなります」

篠田「う〜ん…でも、あまりよく見えなかったよ?」

篠田「事務所の隣は木で覆われていて、隣がよく見えないんだもん」

小林「……篠田さん」

小林「このカメラから見たら、とてもそうとは思えません。ハッキリと隣の空き地も移されています」

篠田「…………」

篠田「それじゃぁ、プロデューサーも同じじゃないかな?」

小林「……?」

篠田「だって、プロデューサーは二階の窓から空き地が見えたんだから。それならもっと見える筈だよ?」

小林「……残念ですが」

小林「この証拠品を見る限り、それは有り得なさそうです」



263 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:10:32.07 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�J空き地と事務所の間の木を突きつける


小林「この木は、上の別れ枝から生える葉の群によって良く見えない事があります」

小林「怪盗ファンも、わさわさの部分から見えない。とおっしゃっていましたしね」

篠田「………」

小林「つまり、真田さんが二階から見た。というのなら」

小林「彼こそ隣の空き地を見る事は不可能だったのですよ」

篠田「………………」

篠田「…それじゃぁ、やっぱりプロデューサーさんは犯人じゃないんですね?」

小林「…そうかもしれません」

篠田「良かったぁ。それじゃぁ、やっぱり犯人はシャーロックさんじゃないですか」

小林「……え?」

篠田「だって、プロデューサーが犯人じゃないなら。犯人はあの時逃げたシャーロックさんじゃないんですか?」

篠田「能力もサイコキネシス。トラックを動かすのに十分な能力ですよ!」

小林「……認めるのですね?あなたが事件現場が見えたという事を」

篠田「うん!…言ったら、名探偵さんの不利になるかと思って言わなかったんですけど」

小林「どんな不利な事でも、隠すことは止めてください。…本当に自分がやっていないのならね」

篠田「はい!分かりました!」

小林「…ちなみに、シャーロックはどうして事件現場に向かったか想像はつきますか?」

篠田「うーん、犯人なら御子柴ちゃんを殺そうとして来たんですよ!」

小林「………わざわざ殺すのに、ここまで大掛かりな事をするでしょうか?それに…」

小林「被害者も見ず知らずの人に殺されそうになったらさすがに抵抗する気がします」

篠田「?」

小林「…篠田さん、実は彼女はこの理由で現場に向かったのです」


264 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:11:12.22 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�M天城茉莉音からのメールを突きつける



篠田「茉莉音ちゃんのメールですか?」

小林「はい。彼女と天城茉莉音さんは交流があり、呼ばれればすぐ来るでしょうね」

篠田「へぇ、それじゃぁ茉莉音ちゃんが犯人って事なんですか?」

小林「いえ、そういうわけではありません。それに…このメールは差出人が不明なんですよ」

篠田「え?でもさっき茉莉音ちゃんのメールって…」

ネロ「匿名サーバーを使ってたんだよ。送り主は」

ネロ「だから多分、これは大きな組織が関わってる可能性だってあるわけ」

篠田「………へぇー。ちょっと分かりませんが、そうなんですか」

ネロ「……………」

小林「また、その時に彼女はとても興味深い物を見ています」

篠田「え!?それは一体なんなんですか?」

小林「……篠田さん」

小林「その前に一つ、被害者…御子柴さんのトイズを教えて貰えませんでしょうか?」

篠田「? どうしてそんな事を聞くんですか?」

小林「僕たちは、彼女のトイズを知らないまま調査を進めています。そのためにも、必要な事なのです」

篠田「…うーん、私も親友だけど良くわからないかなぁ…」

篠田「それに、女の子の秘密を探るのもあまりよくありませんよ」

小林「……真田さんなら、御子柴さんのトイズを知っているんですよね?」

篠田「……!」

小林「一応、トイズのデータは所持している事でしょうし。これは後でも良いんですが…」

篠田「…………むー。名探偵さんは意外とイジワルですね」

小林「それじゃぁ…知っているのですか?御子柴さんのトイズ」

篠田「うん。御子柴ちゃんは”顔だけを変える事ができる”トイズだよ。ちょっと不安定だけどね」

小林「顔だけを変える……」




藍川≪御子柴ちゃん?うーん…私もあんまり喋った事ないからなー、部屋から出てこないし顔も覚えてない…≫

洲水≪BRの中では一番暗い感じの子だったよね。話しかけても話を切ろうとしてくるみたいな≫

鬼瓦割≪ただの根暗だろ。なんであんな奴がアイドルやってんのか不思議なくらいだ。俺は顔も知らねぇしな≫

栗野原≪私が言うのもなんだけどさぁ……本当に見た目幽霊みたいな子だったんだよ〜…殺しても既に死んでいるみたいな?顔がちょくちょく変わるみたいな?≫

アーグニャ≪………ミコシバさんって誰ですか?≫




小林(彼女たちの被害者の評価が散々なのは、このトイズが原因か)
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:12:11.17 ID:glmQMlbHO

小林(…しかし、だとしたら何故トイズを隠すような生活をしているんだ?)

篠田「それで、興味深い物ってなんですか?名探偵さん」

小林「…彼女は、事件当時被害者が死ぬ瞬間を見ていました」

小林「それは、僕が死ぬという光景だそうです」

篠田「え?でも名探偵さんは生きてるじゃないですか?」

小林「はい。なので彼女は”僕の顔に扮した被害者”の姿を見たんじゃいかと思われます」

篠田「え?…という事は」

篠田「御子柴ちゃんは、名探偵さんの顔になってわざわざ死んだって事にならない?」

小林「はい。確かにそうなります」

篠田「それじゃぁ、これは”自殺”とかじゃないのかな?」

小林「…どうしてですか?」

篠田「多分、御子柴ちゃん名探偵さんアンチだったんじゃないかなって思うんです。それで、わざわざ自作自演して――」

姫百合「待った!」

姫百合「だとしたら、顔を潰す意味が分かりませんよ!顔だけ潰されるなら…誰が死んだか分からないじゃないですか!」

篠田「え〜?じゃぁ、一体なんの為〜?」

小林「……篠田さん」

小林「彼女は確かにわざわざ死んだ。というような物でありましたが、自殺とは考えにくいんです」

篠田「?」

小林「それは…この証拠品からでも明らかです」


266 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:13:16.61 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�E壊れたカセットテープを突きつける


小林「このテープには、被害者の最後の言葉が残されていました」

小林「その内容は、まるで自分が死ぬ事を知っていて。死にたくない思いを残しているようでもありました」

篠田「…………」

小林「そして、このテープから被害者が抵抗をしなかった理由まで存在します」

小林「被害者は、テープを切る前に大量の飲み物を飲んでいたようですね。おそらく、睡眠薬入りの入ったジュースを」

篠田「…………」

小林「しかし、そうなると誰が運んだのでしょうか?」

小林「…つまり、誰かが御子柴さんに死ぬよう脅迫しトイズで車を動かした真犯人が居るのです!!」

篠田「……あの、ちょっと待ってください」

篠田「このテープの中身、本当に御子柴ちゃんの本心なんですか?」

小林「?どういう事ですか?」

篠田「だって、私たちはアイドルなんですよ?女優業だって珍しくありません」

篠田「演技の練習をしていたテープの可能性だってあるじゃないですかぁ」

小林「…そうかもしれませんね」

小林「しかし、この内容が真実だと裏付ける証拠があります」


267 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:13:45.73 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル�D御子柴さんの写真を突きつける



小林「この写真に、二人の女性が写っています。御子柴さんとその母親です」

小林「そして、その母親の顔には大きく赤い×で顔が潰されています」

篠田「…………」

小林「御子柴さんは、誰かに脅されていたんじゃないですか?」

小林「そして母親を人質に脅迫され、このようなテープを撮った」

篠田「…………」

小林「更に、このテープは誰かの手によってへし折られていました」

小林「あのテープを撮り終えたのが御子柴さんが意識を失った後でしたら、へし折る事が出来たのは第三者です」

小林「このように悪意を持ってへし折る事が出来た人物……それは」



268 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:14:14.28 ID:glmQMlbHO


→篠田久留美(16)を突きつける



小林「真田さんは、御子柴さんの部屋の鍵を持っていなかった。故にこのテープをへし折るどころか発見する事さえ難しい事でしょう」

小林「事件当日、このテープをへし折る事が出来たのは、それ以前も部屋に入る事が出来た篠田さん…貴方しか居ないんですよ」

篠田「…………」

小林「…篠田さん」

小林「検察側の言う通り、この事件で最も怪しいのは貴方しかいません」

小林「顔の分からない御子柴さんとずっと一緒に居た貴方。僕からみても明らかにおかしい」

小林「それでも、まだ議論すべき箇所があるので認めたくはありませんが…」

篠田「…………」

小林「篠田さん、どうか本当の事を喋って下さい」

篠田「……………」

篠田「……そうですね」

篠田「もう、そろそろですし良い頃合ですか」

小林「?」

篠田「うん。まぁその通りだよ。私が一番怪しいかもしれませんね」

篠田「だって、御子柴ちゃんを殺す計画を立てたのは私ですから」

小林「!!」

姫百合「なっ……!」

コーデリア「なんですって…!?」

269 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:15:40.99 ID:glmQMlbHO



→【真犯人】



篠田「でも、直接殺したのは私じゃないんですよ。もう一人居たんです」

篠田「私のもう一人のお友達というのでしょうか。いえお仲間さんと言うべきでしょうか」

小林「その仲間は今どこに居るんですか!?」

篠田「やだなぁーまだお仕事中ですよ。わざわざ言う筈無いじゃないですかーあはは」

姫百合「仕事…!?」

コーデリア「そっ…そもそも!どうして御子柴さんを殺したんですか!?」

コーデリア「大切なお友達だったんでしょう!?」

篠田「んー、ちょっと違いますね。計画に使う道具みたいなものでした」

小林「……!!」

篠田「御子柴ちゃんの家庭知ってます?私から見ても結構エグイんですよ」

篠田「お父さんがギャンブル漬けで借金まみれになりまして。お母さんを日常的にDVしていたらしくて」

篠田「お母さんが一人で働いていたみたいですけど、とうとう身体にガタが来ちゃいまして働けなくなったんですね」

篠田「借金も返せない。もう借りれないもので御子柴ちゃん。実の父親にストレスのはけ口にされて純潔を実の父親に奪われまして――」

コーデリア「もっ…もう止めて!止めてぇ!」バッ

篠田「まぁ、そんなこんなで父親はヤーさんい捕まってバラバラにされて。借金だけ残されたお母さんと御子柴ちゃんは変態に売られてね」

篠田「一時期、変態倶楽部に身を置いて働いてたんですよ。人間扱いされてなかったみたいですけど」

篠田「それで私たちが彼女たちを計画の為に買いまして。借金もチャラにしてあげるからって言う事を聞かせる事にしたんです」

ネロ「…………」ギリッ

篠田「まぁそこからですね!私がプロデューサーに紹介して夢だったアイドルにしてあげたんですよ!数か月後には殺される事を約束してね」

篠田「そのためにも友達を作らない事に念を押しましたし警告もしたんですけど…御子柴ちゃん。プロデューサーさんに惚れちゃって」

篠田「最後の最後で悩んじゃって、寝れないからって睡眠薬まで差し入れしたのに最後にやっぱり死にたくないって言って……」

篠田「仕方無いから、最終手段取らせて頂きました」

小林「それで…あのテープを!!」

篠田「あれは御子柴ちゃんが勝手にやったことですよ。まさか隠して録音していたなんて」

篠田「私も部屋に入った時ビックリしちゃって…思わず折っちゃいました♪」


270 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:16:21.81 ID:glmQMlbHO

ダンッ

姫百合「どうして…どうしてそこまでして殺人事件を起こす必要があったんですか!!?」

篠田「それは私にも分かりませんよー。だって、上からの命令でもあったんですから」

小林「…!サイコパス……!!」

篠田「うん?あー知ってたんですね!いやぁ、前回前々回も失敗に終わってたんで。忘れてるかと思いましたけど」

篠田「おかげで、急いで殺人事件起こす必要があったんですよー。まぁ、私としても悲しかったんですよ?」

篠田「御子柴ちゃん。私けっこう好きだったんですから」

ネロ「何が……”好き”だ!!」ダンッ

ネロ「その無感情でそんな言葉口にするな!」

篠田「うーん。でもさすが名探偵さんですよね」

篠田「私たちの計画に、ここまでメスを入れて真実を透明にしてしまうんですもの」

小林「ああ、今まで違和感しかなかったからね…この事件」

小林「そして、君がこの事件の殺人に関わっている以上、無罪判決は絶望的な物になった」

小林「さすがの僕も、犯人の弁護は出来ても無罪判決は絶対にできない!」

小林「君は、受けるべき判決を受けるんだ!」バンッ

篠田「………それは、ちょっと困りましたね」

コーデリア「何が困りましたね…よ!人を殺したくせに!!」

篠田「一応、私たちの目的は最後まで小林オペラを裁判で勝たせること…なので」

篠田「それが達成しなくなるのは、ちょっと厳しいです」

小林「……何を、考えている?」

篠田「でも、大丈夫ですよ!ちゃんと手はありますから!」

姫百合「…どういう事ですか?」

271 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:16:56.18 ID:glmQMlbHO

篠田「それを話す前に、二つ程質問良いですか?」

篠田「今日、茉莉音ちゃんと美樹ちゃんに会いました?」

ネロ「……?」

小林「いや、これから会いに行くつもりだよ」

篠田「そうなんですかー。それじゃぁもう一つ」

篠田「今日、エルキュールさんが居ませんけど、何かあったんですか?」

コーデリア「何かあったって…昨日の裁判で伸びちゃったから…」

小林「……まさかっ!!」

プルルルルルルルルルルルル   プルルルルルルルルルルルル


ネロ「! 小林のPDAから…」

小林「非通知……!」


ピッ
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:17:25.74 ID:glmQMlbHO

小林「もしもし……」


???≪小林オペラさんですね?≫

小林「そうですが。貴方は?」

???≪申訳ございませんが、その質問には答えられません≫

小林「……それじゃぁ」

小林「天城茉莉音と法条美樹…エルキュール・バートンはどこだ?」

ネロ「!?」

コーデリア「!?」

姫百合「!?」

???≪…さすがは名探偵。もう私達の取引を知っておられる≫

小林「くっ…!それじゃぁ…やはり…!!」

???≪はい。お三方の命と、篠田久留美の無罪判決。それらと交換条件で取引しましょう≫

???≪もし、仮にも無罪判決を勝ち取れませんでしたら……≫


バンッバンッバンッ!!


小林「!!やっ…やめろぉ!人質には手を出すな!!」

???≪はい。存じ上げております≫

???≪それと…警察などに報告せず、ご内密にお願いいたします≫

???≪それでは、明日の裁判…よろしくお願いいたしますね≫


ガチャンッ   プー…   プー……



273 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:18:10.98 ID:glmQMlbHO

小林「…………」

ネロ「…………」

コーデリア「…………」

姫百合「…………」

篠田「私の弁護、引き受けて貰えますよね?小林さん!」

小林「…………」

篠田「まぁ、受けない選択肢は無いかもしれません!」

篠田「でも、だとすると真犯人は誰なんでしょう……プロデューサーの犯行が不可能だとしたら…」

篠田「……やっぱり私は、シャーロックさんが犯人だと思います」








コーデリア「この野郎ぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」








ダンッ   ダンッ     ダンッッッッ


≪面会室で規則違反が発生しました。被告人を収容します≫


ガラッ

ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ

コーデリア「このっ…!待ちなさい!!私が!!私がアンタを殺してやるわ!!私がぁあああ!!!」ダンッダンッダン

小林「コーデリア!止めるんだ!!」ガシッ

篠田「それじゃぁ名探偵さん!私の弁護!引き続きお願いいたしますね!!」ガララララララララララララ

篠田「私!信じてますからぁーーー!!」ガラララララララララララ



ララララ………



ガタァァァーン………



274 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:18:38.98 ID:glmQMlbHO

コーデリア「…うっ……うっ…うぅ……」ポロポロポロ


コーデリア「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………」ポロポロポロポロポロポロポロ……


小林「……………」

ネロ「…どうするの?小林」

ネロ「まさか今回の依頼人が…こんな奴だったなんて」

小林「…………」

小林(そうだ。この状況は…一体どうすれば良いんだ…?)

小林(当然、篠田久留美を無罪判決にしてはいけない…しかし、そうなってはエルキュールと天城茉莉音さんと美樹さんが……死ぬ)

小林(でも、篠田さんを無罪判決にするとしたら…共犯者扱いされているシャーロックが…今度は…!)

小林「………とにかく、G4の所に行こう」

ネロ「!」

姫百合「でっ…でも、警察に話したら……何をされるか…」

小林「向こうの目的は、篠田久留美の無罪判決だ。それが目的だとしたら、そう安易に三人を殺すことができない筈だ」

小林「勿論、隠密に行動してもらう必要もあるが。この手が最善手だ…」

姫百合「………」

小林(…いや、何を弱気になってるんだ僕は!)

小林(まだ希望が潰えたわけじゃない。まだ可能性がある筈だ!)

小林(シャーロックかエルキュールか、二人のうち一人を選ばなくてはならない。そんな選択肢を避ける手が!)


275 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:19:10.42 ID:glmQMlbHO

【川澄芸能事務所 某時刻】



小林「神津!!」

神津「…小林か」

小衣「何?証拠品でも貰いに来たの?」

咲「悪いけど、あんまり有効な証拠は見つからなかったよぉ〜…。さすがに謎だらけな殺人は伊達じゃないね〜」

ネロ「今はそんな事気にしてる暇は無いんだよ!」

次子「おっおいなんだよ、そんなに慌てて…」

小林「…皆、聞いてくれ。僕は君たちに助けを求めたい」

小衣「はぁ!?何で小衣達があんたらの助けにならなきゃいけないのよ!」

姫百合「明智警部!これは深刻な話なのです!」

神津「…良いだろう。言ってみろ小林」

小衣「ええ!?ちょっとぉ!警視ぃ!」

小林「ありがとう。神津…」

276 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:19:49.78 ID:glmQMlbHO



小林(僕たちは、留置所で篠田久留美に聞いた事を全て話した)




G4「「「「………っ!?」」」」

平乃「それは…本当の事なんですか?」

咲「……マジ?」

神津「…小林、それは本当の事か?」

小林「ああ。おそらくは間違いない」

姫百合「先ほど、エルキュールさんの居る医務室に電話をかけさせて頂いたのですが…姿が確認されなかったそうです」

小衣「うっ…嘘……」

次子「…だったら、こんな所でチンタラやってらんねぇだろ!今すぐ横浜全警察に指令をかけて…」

小林「それはダメだ!奴らに警察が関与している事がバレたら…三人の身が危ない!」

咲「……否定できないよね。今までの事件からして、ヒョッとした拍子で殺されそうだし」

平乃「……………っ」

神津「……分かった。俺達だけで何とかしてみせる」

小林「…すまない神津。恩に着る…!」

神津「G4!今すぐ人質三人と誘拐犯の居場所を捜索だ!」

神津「小衣は指揮!次子は周辺の捜査、平乃も次子の後に続け。咲にはAからDまでの探索装置の使用の許可を与える」

G4「「「「了解!!」」」」

神津「…悪いが小林。情報の提供は明日の裁判に持ち越しだ」

小林「…ああ」

神津「G4!捜査開始!」


ダダダダダダダダダダダダダダダダダ……


小林「…………」

ネロ「…僕たちはどうするの?」

コーデリア「私たちも…エリーの捜索を!!」

小林「…その前に一つ…やらなきゃいけない事がある」


277 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:20:29.30 ID:glmQMlbHO



【横浜サイコパス専用留置施設 某時刻】



ガタンッ!

ガタンガタンガタンガタンガタンッ!


ウィーン……パラパラパラ



真田P「……………」

小林「…こんにちは真田さん。先日はどうもすみませんでした」

真田P「…!その声は…小林オペラさんですか?」

真田P「いえ、その…私も警察に補導されるのは初めてではありませんから…この身なりですし」

小林「………今回は、貴方への告訴を取り下げに来たのです」

真田P「…!?一体…どういう事ですか?」

小林「はい。全てをお話し致します」



278 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:21:10.74 ID:glmQMlbHO


→【理由】



小林(僕は、真田さんに篠田久留美に聞いた事を全て話した)



真田P「…まっ…まさか…!そんな……ことが…!!」

小林「申し訳ありませんが、事実です」

ネロ「そうだよ!あの女は全部だましてたんだ僕たちの事も!アンタの事も」

コーデリア「これは!見逃すことが出来ません!」

小林「篠田久留美は、サイコパスの仲間だった。そして御子柴さんは、彼女に脅されていた」

小林「それが、まごう事無き真実なのです」

真田P「……………」

真田P「……」

真田P「…小林オペラさん」

小林「はい、なんでしょうか?」

真田P「もしそれが本当の事だとしたら、私の告訴は取り下げないで貰えますか?」

小林「!?」

コーデリア「……えっ?」
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:22:21.13 ID:glmQMlbHO

小林「それは…どういうつもりですか?」

真田P「今、BRの人気の盛況の中にあります。その中で、メンバーの一人が殺人を犯したとなると」

真田P「事務所だけじゃない。そのメンバーにも大きな枷を背負う事となります」

真田P「彼女たちはここまで来るのに本当に努力したのです。私もプロデューサーとしてその努力は絶対に報われてほしい」

真田P「篠田さんの事は、先輩にもよく言っておきます。ですが、この時だけは…」

真田P「私に、全ての罪を押し付けてください」

小林「!?」

ダンッ

小林「そんな事…できる筈が無いじゃないですか!!」

真田P「…私は、彼女たちが一番のアイドルになる為なら。命を張る覚悟だってあります」

真田P「幸い、私のトイズは二つの事が可能です。車を動かすことも、人間を一人気絶させることも…触れずに行う事が出来ます」

真田P「私一人だけの犯行なら、事件の立証は難しくない上にシャーロックさんも潔白になる筈です」

小林「しかし…!篠田久留美はサイコパスで、御子柴華子さんも最後の証拠を…!」

真田P「良いんです。私は、彼女たちの努力を無碍にしたくありません」

真田P「私一人捕まれば全て丸く収まるのなら、喜んでこの身を牢獄に捧げます」

小林「…………(何で…)」

小林(何で僕は…この人を告訴してしまったんだ!!!)ダンッ‼‼‼

280 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:23:51.32 ID:glmQMlbHO

真田P「ですから…お願いです。私への告訴は取り下げないでください」

真田P「きっと、私が告訴されているこの時が裁判の役に立つ筈です。それに…」

真田P「私の告訴を取り下げれば、シャーロックさんやエルキュールさんの身が危ないのでしょう?」

小林「………………っ!!!」

小林(くそっ……くそっ!!!!!)ガンッ

真田P「私なら大丈夫です。刑務所の中でも彼女たちの姿はテレビで見られます。それだけでも十分幸せです」

真田P「ですから、あまり気を落とさないでください。どうか自分のやるべき事を…」

小林「……………分かりました」

小林「僕は、貴方の告訴は取り下げません」

ネロ「!?」

姫百合「こっ小林さん!?」

小林「しかし、”今は”……です」

真田P「………ありがとうございます。小林オペラさん」



カンッカンッカンッカンッ


≪面会時間の終了です。被告人は、この後取調室2へと移動します≫

ガコンッ

ガコン  ガコン  ガコン   ガコン


真田P「貴方の選択が、最高の結果をもたらすことを……」



ララララ………



ガタァァァーン………

281 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:24:49.40 ID:glmQMlbHO

ネロ「………小林、本当に大丈夫なの?」

姫百合「大丈夫…なんですか?」

コーデリア「………教官」

小林「……ああ」

小林(……もし)

小林(もし…彼が犯人として告訴されても…無罪判決を取れるだろうか…)

小林(そんな事を…考えてしまった……)

小林(……)

小林(もし…明日の裁判が最悪な方向へと転んでしまったら…僕は選択しなければならない)

小林(無罪判決を捏造し、シャーロックを冤罪にするか。有罪判決を勝ち取りエルキュールを見殺しにするか)

小林(更にエルキュールの方には茉莉音さんと美樹さんも居る)

小林(……そんな状況になった時、僕は…)

小林(選んでしまうのだろうか?悪魔に魂を売って…彼を…真田さんを…?)



282 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:25:30.08 ID:glmQMlbHO



小林(僕は、G4からの続報を待った)

小林(とにかく待って、待ち続けた)

小林(だけど、何一つ連絡が無いまま。いたずらに時間だけが過ぎていき……)

小林(とうとう、最後の裁判の時がやってきた……)

小林(12月23日…本来なら、アイドル達のクリスマスライブの有った日だ)

小林(その代わりに待っていたのは……膨大な”責任”と)

小林(”絶望” だった………)




【続く】
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/06/27(月) 20:25:59.41 ID:glmQMlbHO
今回はこれでおしまいです。
次回までもうしばらくお待ちください
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/06/27(月) 20:28:06.48 ID:glmQMlbHO
【証拠品の整理】



証拠ファイル�@真田Pの名刺

【名前と連絡先と会社名が書かれている。何故か名前欄が小さい】


証拠ファイル�Aレッスンの先生の名刺

【名前と連絡先とスリーサイズと電話番号が書かれている。キスマークが大きく覆われている】


証拠ファイル�B凶器?の壷

【中に被害者の血が溜まっていて、底に小さな穴が開けられていた】



証拠ファイル�C割れたグラスとジュース

【篠田さんが飲んでいたと思われるジュース。中に睡眠薬が入っていた可能性が有り】



証拠ファイル�D御子柴さんの写真

【写真には二人の人物が写っている。被害者と被害者の母親。母親の顔が赤い×印で潰されている】



証拠ファイル�E壊れたカセットテープ

【誰かが真っ二つにした。中身の音声は、被害者の最後の音声が記録されている】



証拠ファイル�F御子柴華子の解剖記録

【死亡推定時刻は12月20日午前2時前後。頭部を重量車のタイヤのような物で轢き潰されている以外に外傷は無い】



証拠ファイル�G凶器のトラック

【事務所近くの空き地の上に放置されていた。血液は付着していたが、エンジンが動いた跡も指紋も無く、誰かが乗った痕跡が無い】



証拠ファイル�H篠田杏子のトイズ

【”スローモー”視界に映った物の動きを遅く感じさせるトイズ】



証拠ファイル�I睡眠薬

【被害者が常用していた。ジュースに溶かして飲んでいる】


証拠ファイル�J空き地と事務所の間の木

【空き地からも事務所からも、この木が邪魔して見る事が出来ない】


証拠ファイル�K等身大アイドルポスター

【クリスマスライブに出演するアイドル全員分の等身大ポスター。物販で販売する予定だった】


証拠ファイル�L隠しカメラの映像

【事件当日、殺人の瞬間が記録されている。】


証拠ファイル�M天城茉莉音からのメール

【シャーロックを事件現場に呼び出したメール。待ち合わせ時間は午前2時】


証拠ファイル�N冷蔵庫の血痕

【冷蔵庫にも血痕が付着していた。拭き取られた跡がある】
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/06/27(月) 21:42:56.27 ID:GWmQqRfbo
おつ。
うーん、逆裁2を思い出す展開だなww
あれは歴代でも傑作に入るシナリオだった。
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/06/27(月) 22:15:30.27 ID:8/OP/ymcO
乙
先が気になる
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/06/27(月) 23:18:34.97 ID:/ZAxr8Cvo
いやぁ逆裁2は名作でしたねぇ、ラストの誰に何を見せるかがさっぱり分からなくてゲームオーバーになりまくったっけ

この展開だと遂に検事と協力する感じかな、どうなることやら楽しみ
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/06/28(火) 01:06:11.91 ID:CEq8nO950
乙
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/06/28(火) 19:24:32.96 ID:9MYEyoPpo
乙
ぞくぞくするシナリオですね
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/07/02(土) 20:57:03.69 ID:txMvtR7TO
今日の深夜、もしくは明日のいつかに投下予定です。しばらくお待ちください
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/07/03(日) 00:16:07.35 ID:JVdHKdL4O
明日に投下いたします。申し訳ございません
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/03(日) 00:24:02.78 ID:gM7Bz7a9o
おう
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/03(日) 02:26:43.88 ID:3xhGqh7oo
待ってます!
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/07/03(日) 17:30:19.77 ID:okmjwADoO
7時くらいに投下します。しばらくお待ちください
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/07/03(日) 18:59:14.19 ID:okmjwADoO
投下します
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 18:59:46.56 ID:okmjwADoO
【横浜裁判所 第二控え室 12月23日 午前10時22分】


小林「……」

小林(…結局、昨日別れたきりG4達との連絡は無い)

小林(いや、進展が無いと思った方が良いか。何かあれば連絡がある筈だからな…)

小林(彼女たち、そして神津の腕は確かだ。絶対にエルキュール達を連れ戻してくれる……)


ザザザザザザザザザザザザザザザザザ

ビュォオオオオオッ    ゴオオオオオオオオオオ      バリバリバリバリバリバリバリバリ



小林(………そう、思っていた)



297 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:00:59.60 ID:okmjwADoO

小林(何で…なんでこんな時に台風が横浜に直撃するんだ!!)ダンッ

小林(警察の少数捜査では、多くの警察犬も派遣すると神津は言っていた。だが…この雨の中では当然犬は使えない)

小林(咲くんが使っているCPUの電波もこの状況だとかなり悪くなっている筈だ)

小林(雨で視界が悪くなっているだろうし移動も困難……こんな状況では…)

ガタッ

小林(彼女たちを見つける事さえ困難だ……)

白い髪の少女「それじゃぁ、どっちかを選ぶ決断はついたの?」

小林「…………」

白い髪の少女「選ばなくちゃいけないんでしょ?ピンクの子か、緑の子か」

白い髪の少女「私、昨日後悔する事になるかもって言ったよ。彼女を弁護する事」

小林「……君は…」

小林「全部…知ってたのか…?」

白い髪の少女「ううん。でも、変な人だって事は知ってたよ。だって」

白い髪の少女「明らかに普通の人とは違うもの」

小林「……………」

白い髪の少女「でも、彼女は私の姿が見えるようにはならないと思うよ」

298 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:01:30.48 ID:okmjwADoO

白い髪の少女「死んだ女の子の方は最後に見えたらしいけど」

小林「……なぁ、ちょっと聞いていいかな?」

白い髪の少女「ん?」

小林「君は……誰なんだ?」

白い髪の少女「……んー、少なくともサイコパスでは無いと思うよ」

白い髪の少女「逆にサイコパスの人たちは私の所に来たがってるみたいだけど」

小林「……君の名前は?」

白い髪の少女「私?私の名前はね。ゾーイ・ヘ―――」

ネロ「小林!」

小林「!」

姫百合「…さっきから、誰と喋っていたんですか?」

小林「…………」

小林(…やっぱり、もう居ない……)

ネロ「それより、もう始まるよ。裁判」

姫百合「…被告人が間違いなく犯人の、ね」

コーデリア「勝てばシャーロックは殺人犯に――エルキュールは死―――」

小林「コッコーデリア!?だっ…大丈夫なのかい?凄い隈と目が真っ赤……」

コーデリア「大丈夫です……」

299 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:01:59.38 ID:okmjwADoO

ダンッ

コーデリア「私が大丈夫じゃなかったら…!また誰かが悪い目に…!!」

小林「落ち着いて。とにかく落ち着くんだ」

小林「今回の裁判は、確かに僕たちは特殊な状況にある。しかし、やる事は至ってシンプルだ」

ネロ「?シンプルって…何をするのさ」

小林「とにかく僕たちはここでシャーロックを助ける。エルキュールは今はG4達に任せるしか無いしね」

コーデリア「…………」

小林「僕たちが今するべき事は、この裁判で一秒でも多くの時間を稼ぐことだ。G4が誘拐犯を取り押さえるまで」

小林「…今日僕たちは、証拠品とハッタリしか武器が無い。推理と真実は武器にならないと思った方が良い」

ネロ「……」

小林「…まぁ、弁護席に立つのは僕だけどね」

姫百合「あの……小林さん」

小林「うん、なんだい?」

姫百合「その事なんですが…」

姫百合「私を、弁護士助手として隣に置いてもらえませんか?」

小林「…え?」

300 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:03:06.86 ID:okmjwADoO

コーデリア「!だっ…だったら!私も教官の隣で共に戦わせてください!!」

ネロ「僕だって小林と一緒に弁護させて貰うよ。自慢じゃないけど僕、嘘なら得意なんだ」

小林「いっいや…しかし、君たちは弁護士免許を持っていない筈だから…その…」

姫百合「弁護士の助手なら、免許が無くてもできない事は無い筈です」

姫百合「現に、場所は不明ですが霊媒師の方が弁護士の助手をしていたという記録もありますから」

小林(なっなんで霊媒師が…?弁護士と全く関係無い気が……)

ネロ「あー、そういえばマジシャンが助手してた時もあったらしいね」

コーデリア「検事とかダンボールで弁護士バッチを偽装した弁護士が弁護席に立った記録もあるのよね?」

小林(この国の司法制度が不安に思えてきた…)

ネロ「そういう事だから小林。僕たちも弁護席に立つから、いいね?」

コーデリア「嫌と言われても!一緒に戦いますから!」

姫百合「私も、シャーロックさんとエルキュールさんの為に!」

小林「……………」

小林「……」

小林(今回、僕たちがするのは時間稼ぎだ)

小林(真実を遠回しに意味のない尋問や嘘とハッタリで勝負する…それがどれほど危険な事かを分かってはなさそうだ…)

小林(……)

小林「…分かった。それじゃぁ、僕と一緒に戦ってくれるか?」

姫百合「!」

コーデリア「えっ…ええ!シャーロックとエルキュールの為ですもの!命に代えても戦ってみせます!」

ネロ「相手の検事もろとも…ギッタンギッタンにしてやろうよ!」

小林「いや…今回は検察側の告訴が正しいからギッタンギッタンにするのは…」

姫百合「しかし、検察側はシャーロックを告訴してますよ」

小林「……その誤解を解く事も、頭に入れておこうね」


プルルルルルルルルルルルル   プルルルルルルルルルルルル



ネロ「わっなっなに?」

小林「…!!G4からだ!」

三人「「「!!」」」


301 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:03:39.22 ID:okmjwADoO


ピッ

小林「もっ…もしもし!!」

次子≪おう!電話の向こうに居るのは探偵の旦那か!?≫ザザザザザザザザザザザザザザザザザ

小林「ああ、そうだ小林だ!何か分かったのか!?手がかりが!」

次子≪…ああ、一応横浜市内のどこかに居る事は分かっているんだが、今はまだ小衣が分析中だ≫ザザザザザザザザザザザザザザザザザザ

次子≪私が言いたいのはそうじゃなくて……≫ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ

≪だぁぁかぁぁらぁあああ!!ガキは家に帰ってなさいって言ってのよぉおおお!!≫゙ザザザザザザザザザ

≪やかましぃでぇええ!!ウチはなぁあああ!!師匠の為に証拠品んをぉおおおおっ!!あああああああ!!!≫ビュグォォオオオオオオオッ゙ザザザザザザザザザ

≪あああああ!!関西の名探偵さんが風に乗ってどこか飛んでいきましたよ!?≫゙ザザザザザザザザザ

≪……ちょっ…とうる……さ…いよ…ぉ〜…電波悪く…て……全然…つなが……ない…しさ……ぁ…も……最…悪……≫  ブブブ  ブツッ  ブッ

小林「………」

姫百合「…………」

ネロ「………」

コーデリア「………」

次子≪…というわけで、たった今関西の名探偵が風に乗って空飛んでる≫゙ザザザザザザザザザ

ギャァァァァア……タスケテー……シショー………

次子≪あれ、あんた達と一緒に居る所見た事あるような気がするんだけど。何か心当たりとかある?≫゙ザザザザザザザザザ

姫百合「ありません。調査の方を続けてください」

次子≪おっしゃ!それは分かってるって!安心しなよ。絶対に三人共無事に連れて帰ってやるからな!!≫゙ザザザ  ブツンッ

ネロ「…何をやってるんだあの露出魔は…!」

小林「まだ…証拠品を集めてたんだね。なんでG4と一緒に居たのかは分からないけど」


302 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:04:12.17 ID:okmjwADoO


「弁護人、間もなく裁判が始まります。入廷してください」

ネロ「!…とうとう始まったよ。小林」

コーデリア「……これで、全部が決まるんですよね…?」

姫百合「とにかく、私たちも小林さんと一緒に法廷で戦います。良いですね?」

小林「ああ…」

小林(…そうだ、これで全部が決まる)

小林(これが最後の裁判。…どんな最後を迎えるのか正直予想もつかないけど…)

小林(…………篠田久留美)

小林(僕が感じた違和感…それは本当にあの無感情からだったのか?いや違う。無感情とはもっと違う何か…)

小林(間違いない。彼女はもっと”別の何かを隠している”)

小林(あの時、僕たちに全ての真相を告げる必要は無かった筈だ。彼女には何のメリットも無い。あの状況ならどうとでも言い訳だってできたはずだ)

小林(だけど…篠田久留美はそんな事せずに平然とした顔でペラペラと喋った)

小林(……一体彼女は、篠田久留美は―――何を隠している?)



303 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:04:48.31 ID:okmjwADoO




【横浜裁判所  第一法廷室】



ザワザワ…ザワ……

カッ!!


裁判長「これより!篠田久留美のサイコパス殺人の審議を再開します」

裁判長「弁護側、検察側、準備はよろしいですかな?」

北芝「検察側、準備完了しているわ」

小林「弁護側、準備完了しています」

姫百合「弁護士助手側。同じく」

ネロ「弁護士助手側、同じく完了しているよ」

コーデリア「弁護士助手!コーデリア・グラウカです!!」ビシッ

裁判長「…………」

北芝「………」

裁判長「……何やら」

裁判長「今日の弁護席は、いつもより賑やかですな」

小林「…今回は、予想以上の難事件だという事で。助手をつけさせて頂きました」

裁判長「え?…ちょっと多すぎでは?」

304 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:05:21.13 ID:okmjwADoO

ネロ「異議あり!!」

ネロ「人数と事件の真実は関係ないでしょ」

裁判長「しかし…見る側にも弁護席が少し窮屈に見えますが」

北芝「……好きにさせなさい」

北芝「今回の事件、例え何人来ようが私に勝てる訳ないのだから」

ダンッ

北芝「せいぜい良い吠え面の練習でもしておくことね」

ネロ「なっなんだとぉ!小林に一回でも勝った事ないくせに!ボッコボコにしてやる!」

コーデリア「今日こそ割れ物の入っているダンボールで貴方をコテンパンにしてやるんだから!」

姫百合「ちょっとネロさん!コーデリアさん!安い挑発に乗りすぎです!」

北芝「……」ハンッ

姫百合「ほら!予想通りの吠え面したから、北芝検事が嬉しそうに喜んでるじゃないですか!」

小林(もう北芝検事は彼女たちを敵として見て無さそうだな…)

305 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:06:07.21 ID:okmjwADoO

カンッ

裁判長「…それでは、北芝検事。再び事件のあらましを」

北芝「了解しました」

北芝「事件は事務所の隣の空き地で発生。被告人は被害者の顔を車で轢き潰し壺に押し込んで移動させた」

北芝「その時、この殺人事件の協力者が居ました。それはシャーロック・シェリンホード」

北芝「彼女がトラックを動かし、被害者である御子柴華子を殺害。その後逃亡しています」

北芝「これらは、神津く…玲警視正が提出した証拠品に全て記録されていますので、議論の余地は無いでしょう」

裁判長「ふむぅ…確かに議論の余地は無さそうですな」

裁判長「映像にも記録されていましたし。これはもう決定的です」

裁判長「もうここで、判決を下しても―――」

小林「異議!」

姫百合「異議あり!!」

ネロ「異議あり!!」

コーデリア「異議あり!!」

姫百合「まだ!明らかになっていない箇所があります!」

ネロ「そうだよ!シャロは昨日黙秘権を使っただろ!?」

北芝「…彼女は黙秘権を使った。つまりはそういう事よ」

ダンッ

コーデリア「いえ!もう彼女は黙秘権を使いません!全て赤裸々に答える筈です!」

コーデリア「私たちは!シャーロック・シェリンホードに尋問を求めます!!」

小林「………」

北芝「………」

裁判長「…助手なのに、弁護人よりも大きく主張しましたね」

小林「ハハハ……。とにかく…」

小林「確かに、シャーロックの黙秘権についても議論するべき所はあるかと思います。……しかし」

ネロ「しかし?」

小林「もう一つ、議論すべき重要な場所がある事をお忘れですか?」

北芝「…………」

小林「そうです。この証拠品の議論が、まだ終わっていないのです」


306 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:06:58.11 ID:okmjwADoO


→証拠ファイル�L隠しカメラの映像


裁判長「それは…決定的な映像に見えますが」

小林「議論すべき問題は、これが本当に”事件の起こった時の映像なのか”という事です」

コーデリア「…どっどういう事なのですか?教官」

小林「見ての通り、この映像の中には被告人とシャーロックの姿が映し出されています」

小林「しかし、この映像にはもう一人が映っていませんよね?」

北芝「………被害者ね」

ダンッ

小林「そうです。この映像には被害者が映っていない!つまり!」

小林「この証拠品に移された映像が事件当時の物であるかは、まだ確定されていないのです!」

北芝「異議あり!!」

北芝「じゃぁ、それをどうやって説明するって言うの?」

小林「………」

北芝「仮にその映像に映ってるのが事件当時じゃないとして…どうやって証明するの?」

北芝「それに、死亡推定時刻と合ってるのよ?映像の中の時刻は。そこはどう説明するの?」

小林「……一度」

小林「以前に提出された映像を、もう少し長い時間に切り取ってくれませんか?」

北芝「…!」

姫百合「…小林さん?」

小林「…大丈夫だ。僕を信じて」

北芝「………まぁいいわ」

北芝「係官!この映像、もっと巻き戻しなさい!」

北芝「そして、この弁護人に時間の無駄に対して説教してやるわ!」


307 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:07:24.82 ID:okmjwADoO



【映像開始】




�@何も無し


�A何も無し


�B場所は不明。だが窓からは空き地の光景が映し出されている


�C窓の端には誰か分からない人影が立っている


�D凶器と思われる車のような物が浮いてるかのように動き、途中で止まる


�E人影は走って去ってゆく。


�F部屋の中に誰か人影が。窓の光でその姿が被告人篠田久留美だと判明する


�G急に被告人の姿が消え、怪盗ファンの姿が一瞬だけ映し出される


�H何も無し


�I何も無し


�J車のような物が再び動き出す。が、すぐに止まる


�K何も無し


�L何かが一瞬横切る


�M何も無し


308 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:07:52.89 ID:okmjwADoO


裁判長「…………」

北芝「…………」

ネロ「……」ダラダラダラ

コーデリア「……」ダラダラ

姫百合「…………」

小林「………」

裁判長「…それで、弁護人」

裁判長「何か、おかしなところは見つけられましたかな?」

小林「………」

小林「君たちは、どうだったかな?」

ネロ「……ええと…車とか、途中動かなかった?」

コーデリア「……あっ!虫みたいなものが一瞬通り過ぎたじゃない?」

姫百合「……私も、二人の言う箇所には気づきました」

小林「…そうか」

小林「そう、これは重要なファクターだ」

北芝「…で?弁護人。大事なものは見つかったかしら?」

裁判長「見た所、変なところはほとんどありませんでしたが」

ネロ&コーデリア「「…………」」ダラダラダラダラ

小林「…………」

小林「…それでは、お答えしましょう」

小林「この映像に映っていた、不可解な部分とは――!」



309 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:09:55.58 ID:okmjwADoO



→�L何かが一瞬横切るを突きつける





小林「…一瞬、窓に何か通り過ぎましたよね?」

北芝「…通り過ぎたわね。で?」

小林「この、通り過ぎた物を加工して見えるようにはなりませんか?」

小林「もし、通り過ぎたコレが第三者の人物であった場合もしくは」

小林「被害者もしくは被告人だったら…この映像は検察側の推察とは異なる事となります!」

北芝「………」

小林「さぁ!北芝検事。この映像の明度を上げた物を提出してください!」

北芝「………貴方」

北芝「今、とんでもなく追い詰められてるわよね?」

小林「…………(うぅ…さすがに見抜かれるか…)」

北芝「…まぁ、車が二回動いたことに突っ込まなかったのは褒めてあげるわ」

ネロ「!そうだよ小林、どうしてそっちの方を指摘しなかったのさ!」

小林「…ネロ、車が上に乗っている遺体を移動させるにはどうすれば良いと思う?」

ネロ「そりゃぁ一度車を動かして……あっ」

北芝「それは幼稚園児でも分かる事。もし指摘したら速攻叩き潰して閉廷を要求していたわ」

小林(あっ…危なかった…!)ダラダラ

ダンッ

北芝「良いわ。要求を呑んであげる」

北芝「そこのあなた!今すぐ映像の明度を上げなさい!」

係官「了解!」


310 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:10:36.19 ID:okmjwADoO



小林「…………」

コーデリア「…………」

北芝「…弁護人。満足かしら?」

北芝「これが、貴方の求めていた答えよ」

ネロ「………」

姫百合「………」

裁判長「こっ…これは…!」

裁判長「……ただの、犬ですな。やけに大きい種類のようですが」

北芝「事件当日、現場である事務所に居た貴方ならこの犬が何なのか分かるわよね?」

小林「…は…はい……」

北芝「この犬は、事務所でプロデューサーとアイドルが合意の上で飼っている大型犬。名前は”ジャッキー”というそうです」

北芝「見ての通り、事務所の犬が散歩しているだけの映像に見えますよね?」

裁判長「ええ。影でこそ人間が四つん這いで移動しているようにも見えない事は無いですが」

裁判長「ハッキリ見えるとなると。どう見てもお犬さんですね」

北芝「そういう事です」

ダンッ

北芝「つまり、先ほどの弁護人の異議は……」

北芝「全部時間の無駄だったのよ!!」ドンッ

小林「うっ……」

小林「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ガガーン


311 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:11:10.83 ID:okmjwADoO



ザワザワザワ…ザワ……

カンッ


裁判長「…弁護人。何か弁明もしくは異議は?」

裁判長「もし無ければ、もう判決に行かせて頂きますが」

ネロ「どっどうすんの小林!このままじゃ負けちゃうよ!」

姫百合「このままですと…シャーロックさんはおろか…エルキュールさんも…!」

コーデリア「……っ!」

小林「…うっ…うぅ……」

小林(考えろ…考えるんだ…!今は真相の事は気にしなくていい!)

小林(この裁判を長引かせる為の…!なんでも…何かでまかせでも!!)

裁判長「…どうやら、もう無さそうですな」

裁判長「それでは、被告人と共犯者の判決を――」

小林「異議あり!!」

ダンッ

小林「まだです!まだ、議論すべき事があります!!」

北芝「…あなたはさっきまでのやりとりを覚えていないというの?」

北芝「議論すべき事?そんなものは……無いっ!!!」ダンッ

北芝「さっさと諦めて帰って寝ろ!!」

小林「いや、まだあります!!」

小林「先ほど判明した事で、もう一つハッキリするべき事実を!!」

カンッ

裁判長「…そこまで言うのなら提示してもらいましょう」

裁判長「先ほどの映像で、もう一つハッキリさせるべき事実とは?」



→車の機種

 ジャッキー君の散歩時間

 篠田久留美の影


312 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:15:54.21 ID:okmjwADoO


小林「…そもそも、どうして事務所の犬ジャッキー君はこの時間に空き地近くに居たのでしょうか?」

北芝「散歩でしょ」

裁判長「散歩でしょうなぁ」

姫百合「散歩以外に何かあるんですか…?」

ダンッ

小林「そう、確かに散歩していた…それだけかもしれません」

小林「しかし!問題なのは”時間”です!」

小林「犬は、基本散歩する時間を朝と夜と覚えているものです。一匹で散歩する者ならなおさら」

小林「もし、この散歩時間と犯行時刻にズレがあったら…」

小林「検察側の立証にもズレがあった事になります!!」

北芝「…………」

裁判長「…………」


「……………………」


小林「……………(あれ?)」

北芝「…貴方」

北芝「犬の散歩時間にケチつけて、検察側の立証が覆されると…?」

313 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:16:31.80 ID:okmjwADoO

ドダンッ

北芝「どれだけ警察を馬鹿にしてるんだお前はっ!!!!!!!!!!!」

小林「しっしかし!これもハッキリさせる必要が……」

北芝「必要ない!!全っっ然必要無いわこの三流探偵!!裁判長!!今すぐ判決下してやりなさい!!」

裁判長「……………」

裁判長「……弁護人」

小林「…はっ、はい……」

裁判長「それは、本当にハッキリさせた方が良いのですか?」

小林「………………」

小林「…少しでも、疑問が少ないまま裁判が終えたらと…」

裁判長「失礼。質問を間違えたようですな」

裁判長「それは、本当に”必要な事”なのですか?」

小林「…………………はい」

裁判長「…分かりました。弁護側の異議を認めます」

北芝「!?」

小林「あっ…ありがとうございます!」

北芝「このっ…!どれだけ無駄な時間を…!」

コーデリア「黙りなさい!今の私たちにはその無駄な時間が必要なのよ!!」

ネロ「そーだそーだ!」

姫百合「やめてください!無意味な煽りは!」

小林(うぅ…ごめん。北芝検事…)

小林(これも神津と……彼女たちを救うためなんだ……)

カンッ

裁判長「それでは、一体誰を召喚するのですか?」

314 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:17:01.25 ID:okmjwADoO

小林「…………」

小林「一番ジャッキー君の世話をしていたのは誰でしょうか?」

北芝「はぁん!?知らないわよそんなの!プロデューサー業してた奴らじゃないのっ!?」プンスカッ

ネロ「確かに事務所で飼うなら四六時中居るのはプロデューサー業の人たちだよねぇ?」

コーデリア「真田さん。犬の世話も一生懸命しそうですものね」

小林「ああ、確かにそうなんだけど…」

小林(あんなにアイドルを抱えて、犬の世話も両立できるのか?)

裁判長「弁護人。早く答えてください」

小林「…………」

小林「…川澄プロデューサーに尋問させて頂きます」

コーデリア「川澄プロデューサーって……茉莉音ちゃんの担当の…」

カンッ

裁判長「…分かりました」

裁判長「係官!川澄綾子を証言台まで!」


315 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:17:28.78 ID:okmjwADoO



プロデューサー「…………」

北芝「証人、名前と職業を」

プロデューサー「…ええと、名前は川澄綾子。プロデュース業のリーダーさせて貰ってるわ」

プロデューサー「それで…どうして私がここに…?まさか、私も疑われてるの?」

小林「いっいえ。貴方にはアリバイがありますから」

プロデューサー「そっかぁ、良かったぁ」ホッ

プロデューサー「…あれ?それじゃぁ、どうして私はここに呼ばれたんだ?」

小林「はい。貴方が今回証言して貰うのは」

小林「”ジャッキー君の世話”についてです」

プロデューサー「……………」

小林「…………」

プロデューサー「……はい?」

316 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:18:37.35 ID:okmjwADoO

プロデューサー「え?ちょっ…何?一体何の議論してるの?今。え?え?殺人だよね?ウチのアイドルの」

北芝「…まぁ、そう考えるでしょうね」

小林(…まぁ、そう考えるだろうなぁ…)

裁判長「…あまり深い事は考えなくても大丈夫です」

裁判長「それでは証言してください。愛犬ジャッキー君の世話の記録を」

プロデューサー「良いけど……いいの…?」


317 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:19:04.97 ID:okmjwADoO



【証言開始】



�@最初に子犬だったのを真田君が拾って来たんだよ。あの時は両手で抱えられるくらいの大きさだったのに…


�Aまさか数ヶ月であんなに成長するなんて…


�B昼間はアイドル達が遊んであげてるよ。おやつをあげたり散歩させたり上に乗ったり


�Cごはんはドッグフードと缶詰と混ぜて出してるわね。


�D散歩は最近は勝手に一人で行くようになったわ。朝の7時と夕方の8時の二回だったかしら


�E他は寝てるとかだから…基本的に吠えないし大人しくて良い子だよ


318 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:19:43.04 ID:okmjwADoO


小林「……………」

裁判長「…なるほど。散歩は朝の7時と夕方の8時ですか」

北芝「まぁ、犬として妥当の散歩回数よね」

プロデューサー「と言っても、基本繋げてないから勝手に行くんだけどね。時間きっちり帰ってくるのよこれが」

姫百合「確かに、利口そうな犬でしたものね」

小林(無感情のようにも見えたけど…)

裁判長「…それでは弁護人、尋問をお願いします」


319 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:20:42.56 ID:okmjwADoO


【尋問開始】




�@最初に子犬だったのを真田君が拾って来たんだよ。あの時は両手で抱えられるくらいの大きさだったのに…




小林「待ってください!」

小林「…つまり、ジャッキー君は子犬の時から事務所に居るのですか?」

プロデューサー「そうそう、最初は美樹も茉莉音もマネージャーも可愛い可愛い言いながら世話してたんだけど」

プロデューサー「二週間くらいだったかな…?その時から机から顔を出せるくらいに大きくなって」

プロデューサー「その成長速度に茉莉音が少し引いてたな。真田君は最後まで気づかなかったようだけど」

小林「そっ…そうなのですか」

プロデューサー「いや本当あれ何の種類なんだ?子犬の可愛い時期が一瞬で通り過ぎたような感覚だよ」

北芝「ふっふん。あんな大きい犬なんてまだまだよ。所詮は犬よ!犬なのだわ!」

小林「あの、北芝検事。一体何を…」

北芝「はぁ!?アンタ私が犬に身長で負けた女とか思ってるんでしょ!?それも二週間の成長に負けたとか思ってるんでしょ!!」

ネロ「だって実際小さいじゃん!シャロや小衣よりも小さいよアンタ!」

コーデリア「椅子に座るのも一苦労じゃなくて!?」

北芝「ムッギィィイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」

小林(北芝検事…背伸びしても机の上、覗けそうにないもんな)

小林「それで…ジャッキー君は今何歳なんですか?」

プロデューサー「うーん…まぁ強いて言うと思っている以上に年は取ってないよ?でも…」


320 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:21:15.57 ID:okmjwADoO


�Aまさか数ヶ月であんなに成長するなんて…



小林「待ってください!」

小林「数ヶ月で成長?という事は…まさか……?」

プロデューサー「うん。多分一歳半くらいじゃないかな?いや、まだそこまで行ってないか」

小林「……………」

小林「ぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」

姫百合「ぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」

ネロ「ぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」

コーデリア「ぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」

裁判長「という事は……人間の年で数えてもまだ7歳にもなっていないのですか」

プロデューサー「そういう事だね。なんだか真田君みたいだな!はっはっは!」

北芝「7歳…7歳に負けたの…?私は……7歳に…」ブツブツブツブツ

小林(おっと、北芝検事が病み始めたぞ。話題を変えた方がよさそうだな…)

小林「…ジャッキー君との慣れ始めは分かりました。そろそろ世話の方に移ってもらえませんか?」

プロデューサー「おっと、ちょっと脱線しちゃったかな?ごめんごめん」

北芝「7歳…犬とはいえ7歳…いや犬に負け……ううん、犬の年齢は一歳半…人間の年では……7歳……」ブツブツブツ

小林(まだ言ってる……)


321 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:22:17.44 ID:okmjwADoO


�B昼間はアイドル達が遊んであげてるよ。おやつをあげたり散歩させたり上に乗ったり


小林「待ってください!」

小林「アイドル達が遊んであげてたのですか?もう少し詳細を証言できますでしょうか?」

プロデューサー「証言って言われても…そんな大した事じゃないよ?」

プロデューサー「ボールで遊んだりとにかく撫でられたりモフられたり枕の代わりに……って、よく考えたら遊んでたのほぼアイドル達だな…」

小林「紐で繋げていないと言いましたよね?それなら、どうやってアイドル達は散歩させていたのですか?」

プロデューサー「今考えると、あれはジャッキーの散歩じゃなくてアイドルの日向ぼっこだな」

小林「日向ぼっこ…?」

プロデューサー「ジャッキーの上にのって寝転がり、そのまま外に出て馬に寝そべって乗って散歩。スタイルとしてはそんな感じだったかな」

ネロ「どうしよう小林…それやってみたいよ!」

姫百合「確かに…気持ちよさそうですね」

小林(…ちょっと良いなと思ってしまった)

プロデューサー「後お菓子は、基本何でも食べてたからなぁー。骨とかは5分で噛み砕いて無くなっちゃうんだけど」

北芝「…アリゲーターか何か?」

小林「あの、おやつの事に関しては言わなくても大丈夫です」

プロデューサー「ああ、そうなの?それじゃぁ…」


322 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:22:46.75 ID:okmjwADoO


�Cごはんはドッグフードと缶詰と混ぜて出してるわね。


小林「待ってください!」

小林「あの…食事の事に関しても大丈夫ですから!」

プロデューサー「ええー…でも、世話と言ったらエサは大切でしょう」

小林「それは…そうですけど……」

小林「……それじゃぁ、ごはんの時間は大体何時程でしょうか?」

プロデューサー「ん?ええと、確か……散歩の後だから…」

プロデューサー「散歩が終わった時間と、ほとんど同じだな」

小林「………(来た、散歩の証言だ…)」

小林(この証言だけは、とことん揺さぶらなければ…!)

小林「…散歩の事について、詳しく証言をお願いします」

プロデューサー「ん、分かった」


323 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:23:51.47 ID:okmjwADoO


�D散歩は最近は勝手に一人で行くようになったわ。朝の7時と夕方の8時の二回だったかしら



小林「待ってください!」

小林「…本当に、その二回だけですか?」

プロデューサー「? まぁ、その時間帯以外の散歩は難しいからね。勝手に一匹で出歩くと言っても限度があるよ」

小林「その…例えば、深夜に勝手に出歩いた。という事は?」

プロデューサー「え?いやそんな事は無いと思うけど…深夜なんて、普通に寝てる時間じゃないの?」

小林「しかし、事件当日の犯行時刻。ジャッキー君は殺人のあった空き地に居ます」

小林「毎日、二回散歩している犬が寝ている時間を割いてまで勝手に歩き回るのは、おかしいと思いませんか?」

プロデューサー「え?」

プロデューサー「…あの、こういう時はどう答えれば良いのかな?」

北芝「今弁護人が質問している内容は、悪魔の証明のようなものよ」

北芝「まじめに答える必要は無いわ」

プロデューサー「…うっ…ううん…確か…事件当日事務所に居たプロデューサーは真田くんだけだから…」

プロデューサー「ちょっと聞いてみるわね。ねぇ、真田君?」

真田P「………はい」

ネロ「…どうするの小林?もしこれで有力な情報が手に入らなかったら」

小林「………(うぅ…またお腹が痛くなってきた…)」

プロデューサー「ジャッキーさぁ、深夜に外歩いてた?」

真田P「…あっ、はい。私は帰って来た時間しか知りませんが」

プロデューサー「ふぅん、それは何時くらい?」

真田P「……………」

真田P「帰って来たのは、深夜の2時半くらいです」

真田P「そういえば、ジャッキーさんは何か咥えていたような気がします」

小林「……え?」

プロデューサー「咥えていた?それって一体…」

ダンッ

姫百合「そっそれは一体!何なのですか!?」

コーデリア「真田さん!答えてください!」

真田P「…落ち着いてください。言われなくても喋ります」

324 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:25:02.44 ID:okmjwADoO

真田P「確かあれは…ピンク色のPDAだった気がします」

小林「!」

姫百合「ピンク色の……」

コーデリア「PDA………」

ネロ「………シャロのだ」

ダンッ

小林「シャーロックのPDAは野菜農園の中で見つかっています!」

小林「もし!ジャッキー君が加えて持ってきたというのなら!誰があそこに――」

真田P「多分それも、ジャッキーさんでしょうね」

小林「えっ」

真田P「そのまま、私に渡すこと無くジャッキーさんはPDAを咥えたまま外へと行きました」

真田P「しかし、再び戻ってきた時にはPDAは既に咥えていませんでした」

小林「…………つまり…それは…」

プロデューサー「ジャッキーが宝物だと思って埋めちゃったんだ」

ネロ「…………」

コーデリア「…………」

姫百合「おっ…思わぬ所からの伏線でしたね……まさか犬の仕業…だったとは…」

北芝「………そう」

北芝「それじゃぁ、検察側の主張は一切揺るがなかったってことね」

コーデリア「どっどういう事なの?」

北芝「犬がシャーロックのPDAを咥えて事務所に戻って来たという事」

北芝「そして、戻って来たのは2時半。これが何を意味するか」

小林「…………ぅぅ…」

ダンダンッ

北芝「シャーロックは事件当日、そして犯行時刻に間違いなく事件現場に居た」

北芝「被害者を殺せたのはシャーロック・シェリンホードしか居ない!!」

小林「異議!!」

小林「しかし!ジャッキー君が帰って来たのは午後の二時半…!」

小林「犯行時刻にズレがあった可能性は、十分にあります!!」

北芝「異議あり!!」

北芝「その可能性を示す証拠を出しなさいよ証拠!!」ダンダンッ

北芝「そんな口先だけの水掛け論じゃ!裁判が一向に進まないのよっ!!!」ダンダンダンダンダン

ネロ「どうするの小林!結局シャロのPDAが埋められてた理由が分かっただけじゃん!」

小林「ウッ!そっ…それはそうなんだけど……」

325 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:25:47.89 ID:okmjwADoO

裁判長「…どうやら」

裁判長「シャーロック・シェリンホードを実行犯として認めても、特に問題無いようですね」

小林「異議!!」

小林「まっまだそのような事を認めては!軽率だと思います!」

裁判長「…どこがでしょうか?」

裁判長「ここまで証拠が揃っていれば、最早一目瞭然と思いますが」

小林「しっしかし…!」

北芝「…裁判長」

北芝「この男は、よっぽど自分の教え子の罪を認めたくないと思われるわ」

小林「………!」

ダンッ

コーデリア「そんな!シャロが殺したなんて絶対に…!」

北芝「黙りなさい!!」ドンッ

北芝「気づいてないの?審議が進めば進むほど、シャーロックの心証は悪くなっている事に」

ネロ「……………ぐ…ぅぅ…」

北芝「…それか、こうとも考えられるわね」

北芝「”シャーロックは、篠田に脅されて御子柴を殺した”」

小林「!」

北芝「……まぁ、だから何だという話だけど」

北芝「そんなものが証明されたからと言って、二人の罪が変わる訳でも無いし」

姫百合「…………」

プロデューサー「……んー、やっぱり警察はウチの篠田を疑ってるわけよね?」

北芝「まぁね」

小林「………」

プロデューサー「…やっぱりさ、そういうのは私も納得は行かないんだけど。一昨日の裁判見たら特に」

真田P「………」

ネロ「…………」
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:26:43.32 ID:okmjwADoO

プロデューサー「本当に、ウチのアイドルが人を殺したって言うのならさ」

ドンッ

プロデューサー「もうちょっと決定的な証拠品を出して貰えない!?」

北芝「………分かったわ」

北芝「まず、犯行時刻に記録された映像に被告人と共犯者シャーロックの姿が映っていたわ」

小林「…………」

プロデューサー「ほら、何やってるのよ名探偵小林オペラ!」

プロデューサー「依頼人と教え子が疑われてるなら、異議を唱えるのが今の仕事でしょう!」

小林(…それは……そうなんだけど……)

北芝「その時、共犯者の様子が少しおかしい様子が記録されていたのよ」

北芝「検察側は、その時トイズを用いた可能性を提示するわ」

小林「異議!!」

小林「弁護側は!検察側の可能性に異議を唱えます!」

北芝「…ほう?一体、何をほざくつもりかしら?」

北芝「この影は、車が動いて轢き殺した後に逃げるように去っているわ。ここで殺害したのは明らかよ」

小林「…いえ、それは有り得ないんですよ」

北芝「なんですって?」

小林「北芝検事。映像の続きは見ましたよね?」

小林「お忘れですか?あの時車は”二回”動いていました」

北芝「………」

小林「車が移動する二回目の時、シャーロックは空き地から去った後でした。つまり!」ダンッ

小林「これはシャーロックが殺人をしていない事を示す決定的な証拠なのです!!」

北芝「異議あり!!」

北芝「貴方こそ、この映像を見て分かったと思うけど」

北芝「安物の盗撮用カメラだからか、視野がとても狭いのよ」

小林「………あっ」

北芝「さすがに、気づいたみたいね。でも、遅すぎよこの阿呆が!」ダンッ

ネロ「どっどういう事なのさ」

コーデリア「教官に阿呆なんて!」

北芝「…気づいてない馬鹿も居るみたいだから、教えてあげるわ」

北芝「あれは、逃げているのではなくて、遺体から車を引き抜くために移動した際に死角に入ったって事をね!!」

小林「うっ……!ぐっ………!!」

姫百合「…小林さん」

姫百合「この推測は…崩せそうにありませんね……」

327 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:27:14.85 ID:okmjwADoO

北芝「そして、被告人篠田久留美は事件の全てを見ていた」

北芝「もし無関係なら、その場で通報すれば良い筈なのにねぇ!!」ドンッ

プロデューサー「ちょっちょっと小林オペラ君!なんとか反論して!」

小林「………えっ!?僕ですか!?」

プロデューサー「アンタ以外に誰が居るの!」

コーデリア「きょ…教官…どうします?」

北芝「現場を見ていたのに通報しなかった。そして部屋で睡眠薬を飲んでの犯行工作」

北芝「これで篠田以外に怪しい奴が、どこに居ると」

小林「異議!!」

小林「それは…事件に動揺して通報しなかっただけだと弁護側は主張します!」

北芝「異議あり!!」

北芝「被害者の死亡時刻と第一発見者の通報は11時間半以上のラグがあるのよ!?」

北芝「犯行時刻に篠田が現場に居て、目撃していたのは確実なのに11時間通報せずに放っておいて挙句の果てには睡眠薬を飲んで真昼間に眠ったぁ!?」

北芝「そんな奴のどこが怪しくないと言うのよ!!」

小林「異議!!」

小林「お忘れですか?篠田さんのトイズは”スローモー”」

小林「そう、篠田さんは頭の中がスローモーなのです!!クジラのように!」

小林「北芝検事!貴方は」

小林「クジラが怪しいとでも言うつもりですか!!!」

北芝「…………」

ネロ「…………」

コーデリア「…………」

姫百合「…………」

裁判長「……………」

プロデューサー「……………」

小林「…………」

328 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:28:25.42 ID:okmjwADoO

小林「………あの」

北芝「喋るな」

小林「はい」

ネロ「小林……焦るのは分かるよ。分かるけどさぁ…」

北芝「…とにかく」

北芝「弁護人がスローモーの意味をはき違えている事は分かったわ」

北芝「可愛そうな弁護人の為に、私が慈悲をかけて優しく簡単に説明してあげるわ」

北芝「スローモーとはね。”自分以外の周りの時間が遅く感じる能力”なの。分かった?」

小林「…はい」

カンッ

裁判長「それでは、もう異議は無いという事で…」

小林(ううぅ…真犯人が依頼人…被告人だと分かっている裁判……)

小林(こんなの……どう審議すれば良いんだ…)

姫百合「こっ小林さん!どっどうするんですか!?」

ネロ「…今の見たでしょヒメ。さっきの反論…小林は追い詰められてるんだよ…」

小林(…せめて、もう一人…誰かもう一人が犯行現場を目撃していたら…)

小林(………犯行現場を目撃……?)

小林(…………)

北芝「どうやら、弁護側も異議は無いそうね」

北芝「だって、下着泥棒の怪盗は事件現場を目撃どころか気づいてもいない。真田のプロデューサーは貴方が告訴した」

北芝「もう、事件の関係者からの証言は取れたでしょう?もう、十分だわ」

小林「……いえ」

小林「まだ、一人だけ残っています。現場に居て、かつ証言を取っていない………証人を」

裁判長「…えっ!?それは…誰ですかな?」

北芝「…また、適当な事を言うつもりじゃないでしょうね?」

小林「違います、先ほどの証言で明らかになった。もう一人の目撃者が居るじゃないですか」

北芝「……一体誰よ」

北芝「この証言で明らかになった、もう一人の目撃者って!」


329 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2016/07/03(日) 19:28:52.13 ID:okmjwADoO


→ジャッキー君(1)を突きつける


ダンッ



小林「目撃者”ジャッキー君”に尋問させて頂きます!!」




ネロ「!!??」

コーデリア「!!!??」

姫百合「!!????」

プロデューサー「!!!!???」

真田P「…………」

裁判長「………あの、弁護人…正気ですか?」

小林「ええ正気です!正気ですとも!」

小林「さぁ!早く証人を連れてきてください!!」

北芝「……最早、やけくそになってるわね」

北芝「良いわ。係官!あのでかい犬を証言台まで連れてきなさい!!」



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