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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十六輪目】

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102 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/04(土) 23:24:13.47 ID:yqQ42AKkO
あいよー
103 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 00:17:24.69 ID:93bRhSM0o

友奈「まだ大変なことはあるけど……でも絶対に助けるつもりだよ」

いつもの穏やかさを持ちながら強さを感じる瞳をしている友奈は、

自分の右手へと目を向け何度か握って確かめると、芽吹へと真っ直ぐ体を向ける

友奈「何があっても、何と戦うことになっても」

芽吹「……でしょうね。貴女達はそんな人と関わっているんだから」

彼女ならば何を失ってでも。と付け加えるだろう

そして、そんな少女の周りにいる勇者部もまたそれと同じ考えを持つ

問題は彼女がそれによる犠牲も許容できないような優しすぎる性格であることだろう

神樹様の種を天乃に使うことで世界が犠牲になる可能性があると言っても

天乃はそんなことを絶対に許さない……はずなのだ

芽吹「ここに久遠先輩も来てくれていたら、話も早いのだけれど」

妊婦にそんな無理はさせられない

だからこそ、芽吹は亜耶に託された神樹様の種を友奈の前に翳す

芽吹「久遠先輩が世界を見捨てるなんてできるはずがないから、これをどちらに使おうと世界の希望になるって私は思うわ」

友奈「なら――」

芽吹「けれど、タダで渡すのもそれはそれで示しがつかないわ……分かるでしょう? 三好さん」
104 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 00:49:58.19 ID:93bRhSM0o

夏凜「一騎打ち? それともあんた達のチーム戦?」

雀「勇者様と戦うの!? 無理ッ絶対に無理ーッ!」

死んじゃう絶対に勝てないって……と

泣き叫ぶように喚く雀を一瞥した芽吹は小さく笑って「大丈夫」と呟く

芽吹「一騎打ちで良いわ。こんな場所で余計に傷つけあう意味はない」

それに、と、続ける

芽吹「私達がチームで戦うのはあの人の前でって決めているから。その時まで残しておきたいわ」

夏凜「そういうことなら」

先代の勇者たちに言われた、勇者とは何なのか

若葉に言われたから気にしていたということもあるのだろうが

それがなくてもきっと関わることになっていたであろう仲間たち

芽吹はその中心にいる亜耶に頷いて、銃剣を握り締める

芽吹「どれだけ勇者に……いえ、もう勇者なんてどうでも良い」

夏凜「?」

芽吹「今はただ、貴女にどれだけ近づけたのかが知りたいのよ」

神樹様の種をかけての一騎打ちと銘打ってはいるが

その実、ただ自分のことを確かめたいだけ

そんな我儘をこんな場所で叶えようとしている自分の卑しさに、苦笑いする

芽吹「時間はあまりないから一撃先取、それでいいかしら?」
105 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 01:26:22.22 ID:93bRhSM0o

夏凜「そこは任せるわ。武器は統一する?」

芽吹「銃剣を使ってハンデがあったからとか言わないなら」

夏凜「……言うかっての」

灼熱の地獄の中、

本来こんなことをしている場合ではないと考えを持ちながら

しかし、芽吹達の視界には互いのみしか映らない

一定の距離を取り、身構える二人に向かおうとするシズクの手を夕海子が掴む

シズク「おい馬鹿、あのままやらせるつもりかよ!」

夕海子「今のお二人を止めるのは無粋というものですわ」

シズク「ちっ……どうせなら俺も混ぜやがれってんだ」

夕海子「貴女の本音はやっぱりソレですわよね」

だから止めたのですけれど。と夕海子は呆れたように呟きながら、

芽吹と夏凜を見つめる

本来なら自分も混ざっていい気はするのだが……

夕海子「芽吹さんは防人になった時から、勇者部とまた再会することを望んでいましたから」

最初はあの公園での情報交換だったために大したことは出来なかったが、

今は、互いに戦う理由があってそれが出来るのだ

夕海子「たまには我儘の一つ、許してあげても良いでしょう」

亜耶が苦しんでいるならもちろん止めるが

その亜耶も芽吹に託し、その動向を見守ろうとしている

邪魔をする理由はなかった

夏凜「それじゃ……やるわよ」

芽吹「分かってるとは思うけれど、私が勝った場合はコレは予定通りに使うわ。だから本気で来ないと、彼女は救えないわよ」

芽吹の挑発するような物言いに、

夏凜は「分かってる」と簡潔に答えて――刀を握り、身構えた
106 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 01:27:30.58 ID:93bRhSM0o

遅くなりましたが、ここまでとさせていただきます
明日は出来れば17時ころから
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/05(日) 01:29:51.55 ID:1s4Qz583O

まさかの再戦
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/05(日) 05:45:09.10 ID:oXe2MG0LO

正義と正義のぶつかり合いか…
久々の戦闘描写に期待
109 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 18:25:09.66 ID:93bRhSM0o

では、遅くなりましたが少しずつ
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/05(日) 18:29:16.20 ID:p+vUa8/oO
かもーん
111 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 19:11:13.05 ID:93bRhSM0o

夏凜「…………」

以前に一騎打ちを行ったときは夏凜の圧勝だった

勇者として戦ってきたこと、

天乃の分まで守れるようになろうとして厳しくした鍛錬

それらの積み重ねがあったのだから、当然だと言えるのかもしれない

しかし今は防人としての役目に従事し、

仲間を得て、切磋琢磨してきているのだろう

以前の敗北による引け目は感じられないし

それどころか、自らの力への自信すら感じる

夏凜「……あんたはあんたで、頑張ってきたわけだ」

今の敵ではあるが、

夏凜はそのことを何となく喜ばしく思って、笑みを浮かべた

若葉や自分、そして天乃と関わったこと

それが彼女にとって良く働いたのなら……と、思うからだろう

それもまた、芽吹が嫌った夏凜の甘さからくるものなのかもしれない

夏凜「芽吹、あんたの力。見せて貰うわよ」

芽吹「様子見していた。なんて言い訳をしなければご自由にどうぞ」
112 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 19:34:40.90 ID:93bRhSM0o

芽吹→夏凜 命中判定↓1 01〜60  01〜10 切り払い ぞろ目 カウンター

夏凜→芽吹 命中判定↓2 01〜85  01〜10 切り払い
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/05(日) 19:37:57.06 ID:p+vUa8/oO
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/05(日) 19:38:58.62 ID:srWIQIQA0
115 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 20:35:29.43 ID:93bRhSM0o

芽吹「…………」

壁の外という熱さもあるのかもしれないが、

自分の呼吸が僅かに早まっていくのを感じて、芽吹は息を呑む

夏凜が怖いわけではない

この戦いだって自分から求めた想定内の試合

それでも緊張してしまうのは自分が劣っているからではないと芽吹は思う

目の前に立つ勇者の実力派知っている

彼女の強さも、その理由も今なら何となく分かるとさえ感じる

それでもなお緊張するのは、怯えているように感じてしまうのは

背負っているものの差か、覚悟の違いか

芽吹は探るように夏凜を見つめた

夏凜「なによ。アンタから来ないの?」

芽吹「余裕ね」

夏凜「一応これでも勇者の力を使ってるから。性能の差くらいは余裕もあるわよ」

芽吹「なら、少しの油断も欲しいものね……」

夏凜は余裕層に言葉を吐いてこそいるが

その目は一瞬たりとも芽吹から逸れてはくれない

ほんの少し体を動かせばその先を予測して叩き潰そうとしてくる

ほんのわずかな隙でも見せれば一瞬で攻め込まれ、潰されるのは芽吹にも想像に易い状況だった
116 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 21:19:18.27 ID:93bRhSM0o

芽吹「……はぁ」

使い慣れた銃剣二丁

それで夏凜へとどう攻め込もうかと考えようとする頭を振って、ため息を吐く

延々と考えている時間を与えてくれるのは、相手が夏凜だからだ

これがもしもバーテックス相手だったならこの間にも襲い掛かられていただろう

本能で―もしかしたら知能があるかもしれないが―攻めてくるバーテックスと

考えて行動する人を同列に考えること自体間違いかもしれないけれど

芽吹「少なくとも今、何もないのは三好さんが待ってくれているだけ」

この時点で、自分は一歩劣っているのではないかと思う

近くにいると思った

いや、むしろ自分の方が先んじていると思っていた距離

けれどそれは全くの正反対で、自分の方がはるかに後ろだった

それに気づいて、学んで、近づけたと思った

それでもやっぱり、勇者に選ばれた三好夏凜と、選ばれなかった楠芽吹には埋められないものがあるのかもしれない

そう考えて、芽吹は笑う

ならばせめて、どれくらい埋められたのかくらいは見させてもらおう。と

夏凜「ん……」

芽吹が姿勢をほんのわずかに低くしたのを見て、夏凜は右足を半歩だけ後ろに下げた

その瞬間、芽吹は勢いよく踏み込む
117 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 21:56:37.36 ID:93bRhSM0o

距離を詰めつつ、右手に握る銃剣を夏凜へと向ける

模擬戦を想定した装備ではないため、実弾だ

芽吹「ッ!」

それでも、芽吹は躊躇なく放つ

狙ったのは夏凜の右肩の少し横、ぎりぎり当たらないかどうかのライン

しかし、下手に動けば命中してしまうような場所

牽制の一打、隙を作るための一撃

だが、夏凜は避けるそぶりを見せなかった

夏凜「甘い」

夏凜はそれどころか自ら駆けだし、距離を詰める

二本の刀は斜めに振り下ろされたまま微動だにしない

切り上げてくるか、切り払うか、回って蹴りが飛んでくるか

芽吹「逃げる選択肢は――ない!」

考えを捨てて、芽吹も踏み込む

初めからやるべきことは一つ、出来ることも一つ

いくら撃ったところで夏凜に当たらないことなど芽吹は分かっているのだ

だからこそ距離を詰め、わざと当たらない場所に向かって撃ったのだ

惜しむらくは、それが牽制にすらならなかったことだろう

芽吹「私はここで、貴女に勝つ!」

利き手である右ではなく、左手の銃剣を勢いよく振るった
118 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 22:32:00.38 ID:93bRhSM0o

芽吹「!」

甲高い音が鳴り響き、

振るった左腕がもぎ取られてしまうかのような感覚を感じて芽吹きの視線が動く

銃剣の刃先と銃口、その切望部に割り込む夏凜の刀

引っかかって抜けないのか刀の進行方向に腕が引きずられ、大勢が崩れていく

夏凜「……あんたはやっぱ、こっちのほうがあってるんじゃない?」

ギャリッっと金属がこすれ合うような音に続く、左腕の解放感

夏凜の刀が銃剣から外れたと認識したときにはもう、夏凜の体は目前で

みぞおちに向かって肘が撃ち込まれる

芽吹「ッ!」

勇者に劣る防人とはいえ、それなりの正装をし身を固めていた芽吹だったが、

その一撃は装甲を抜けて生身を穿ち、弾かれるように芽吹の体は後ろへと吹き飛ぶ

視界の端に見える夏凜の体は打ち込んだ姿勢からゆっくりと戻っていく

踏み込んだ足元の地面は僅かに抉れているようにさえ、見えて

芽吹「……なるほど」

まだ三好夏凜の背中は遠いのだと芽吹は思った

そして、彼女が久遠天乃を救いたいという思いは

自分達が世界を救いたいという思いよりもはるかに強いのだと感じた

芽吹「もっとも……罪もない人々を犠牲にできる覚悟がある時点で、強いのは分かっていたけれど」

上手く受け身をとって体を起こした芽吹はゆっくりと歩きだして夏凜へと近づき、

亜耶から預かった神樹様の種が収められたものを手渡す

芽吹「手加減、したわね」

夏凜「斬ったら死ぬわよ。まぁ、強引に奪うって言うならそれも仕方がなかったかもしれないけど」
119 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 22:47:40.51 ID:93bRhSM0o

一撃決着、それで譲ってもらえるならと笑って見せた夏凜は、

確かに。と、神樹様の種を確認する

夏凜「力づくで奪えって言わなくて安心した」

芽吹「……結城さんが躊躇ってくれるなら、それも悪くなかったかもしれない」

自分たちから少し離れた場所で見守る友奈達へと目を向けながら、芽吹はそう零す

総力戦になったとしても、一部の勇者が躊躇い人数が減ってくれたりすれば

物量作戦で押し込むことができたかもしれない

あるいは、友奈或いは躊躇しそうな樹を抑え込んで退かせることもできたかもしれない

芽吹「けれど、結城さんはそんな様子は見せなかった。戦う覚悟を決めていた」

きっと犬吠埼さんも。

物量作戦で押し込むことは不可能だろうし、友奈や樹が躊躇してくれるなど夢のまた夢

そもそも……

芽吹「いずれにしても、私は譲るつもりだったわ」

夏凜「は?」

芽吹「どう転んでも世界の為になる。なら、久遠先輩を救った方がいいに決まってるって【人】である私は思うから」

それに。と

芽吹は少し躊躇ったような間をおいて夏凜を見ると声を潜める

芽吹「私は友人になりたかった。なんて、過去の話で終わらせるつもりはありませんから」

夏凜「それ、本人に言ってあげれば喜ぶでしょうに」

芽吹「自分であの人の友人にふさわしいと納得できるまで、何も言うつもりはないわ」
120 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 23:32:57.49 ID:93bRhSM0o

01〜30 通常
31〜50 1
51〜70 2
71〜90 1
91〜00 3

↓1 コンマ判定

※戦闘難易度
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/05(日) 23:34:46.92 ID:p+vUa8/oO
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/05(日) 23:35:32.92 ID:jCmnY+k8O
123 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/05(日) 23:53:37.46 ID:93bRhSM0o

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から

戦闘難易度は通常の場合、楠芽吹は勇者であるにおけるスコーピオン戦
これに+3レベルの戦闘になります
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/06(月) 00:02:12.34 ID:V8wwlf7cO

比較的円満に種を譲ってくれた矢先の戦闘か…
勇者部がいる分敵も強化してるみたいだけどくめゆ勢との共闘は熱いな
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/06(月) 00:02:16.77 ID:JimAbl7VO

ここでベリーハードとはなかなかのくじ運
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/06(月) 00:17:29.18 ID:GWXN4lGRO

結果論だけどスコーピオン+3の難易度なら夏凜来てなかったら防人組はここで全滅だったな
あと芽吹は友人じゃなくて嫁でもいいぞ?
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/06(月) 12:30:02.46 ID:K9jwy5GZO
ついにもしもくめゆに勇者部が助太刀しに来たらみたいなIFストーリーを見られるとは…
ところで端末変わってから初戦闘だけどルール上の仕様変更とかはあるのだろうか
128 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/06(月) 23:58:04.73 ID:8IwQgrYKo

すみませんが本日はお休みとさせていただきます
戦闘からになるので、できれば明日は19時ころから
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/07(火) 00:01:04.24 ID:iEhuaNwmO

戦闘…みんな無事でいてほしいなぁ
130 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/07(火) 20:57:20.56 ID:ZoKe0jL1o

遅くなりましたが、少しだけ
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/07(火) 21:10:43.24 ID:x+BvLMVwO
来てたか
132 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/07(火) 21:53:40.22 ID:ZoKe0jL1o

夏凜「芽吹達も撤退するんでしょ?」

芽吹「ここにいてもできる事なんてないから」

夏凜「報告はどうすんの? 私達の予定通り力づくで奪われたってことにしてくれていいんだけど」

芽吹「正直に久遠先輩側に協力することにしたって報告するわ」

多少の厄介ごとに巻き込まれる可能性はあるが、

自分でそうした。という意思を誤魔化したくはない

たとえ保身に走る方が天乃の望みになるのだとしてもだ

芽吹「彼女を救う方が、結果的にこの世界の利益に繋がると私は思うから」

夏凜「さっきのが本心なら、それじゃ正直な報告にはならないんじゃないの?」

芽吹「どちらも本心ですから」

彼女の友人になりたいということも

彼女を救うべきであるという考えも。

芽吹「私は――」

風「夏凜、楠さん!」

自分なりの考えを夏凜へと語ろうとした瞬間、

叫ぶような風の呼び声が聞こえて、二人の意識が風達の方へと向かう

緊迫感のある声、手にした端末

それだけで察した夏凜が端末を取り出すと、惹かれたように芽吹ものぞき込む

画面に表示されるのは、簡素な周辺の地図に勇者たちの名前

そして――バーテックスの呼称だった
133 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/07(火) 23:05:37.85 ID:ZoKe0jL1o

夏凜「っ……戦いに集まってきた?」

芽吹「勇者はこんな便利なものまで支給されているのね……」

少し羨ましそうなぼやきをこぼした芽吹だったが、

すぐに切り替えて周囲を見渡し、確認する。

灼熱のゆがみによる影響を加味しても、残骸などに紛れるようにして、

数体の星屑が飛来してきており、

出来損ないとは違う、確実に動くことのできるバーテックスの存在も確認できた

雀「め、メブー!」

芽吹「うろたえない! 今は勇者もいるのよ。望みはあるわ」

雀「じゃ、じゃぁ下がってても――」

夕海子「亜耶さんもいる事ですし、防人の一部隊は貸し出して下げた方がいいかと」

夏凜「一応、私達勇者が先行して戦うっていう形でも良いわよね? 芽吹達はあくまで防人なわけだからサポートを頼みたいのよ」

芽吹「この数を相手にできるの?」

勇者は今六人いるとはいえ、

端末の情報をあてにするなら、完成型のバーテックスが4体、加えて星屑が10体

勇者にとって星屑が取るに足らない存在なのだとしても、2人に付きバーテックスが1体と言うような状況で邪魔が入るのは辛いだろう

人類をはるかに凌駕する存在なのだ、3人は欲しいはずだと芽吹は思う
134 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/07(火) 23:48:25.57 ID:ZoKe0jL1o

シズク「後ろはほかの部隊に俺達が前に出ればいいんじゃねぇか?」

風「それは危険すぎない?」

夏凜「そうはいっても私達も今は似たようなもんでしょ」

以前の勇者と違って、今の勇者を守ってくれる精霊の守りには限度がある

それを使い切ってしまったら生身に傷を負うことになるし、

満開も使えなくなってしまう

逆に満開を使っても守って貰えなくなってしまう

防人と比べれば少し頑丈というだけであって

有限である以上は夏凜が言うように大して変わらないのだ

風「問題は防人のみんながバーテックスとの対戦経験があるかどうかだけど」

芽吹「まともなバーテックスとの戦いは今回が初めてですね」

シズク「けど、こういう時の為に鍛錬を積んできた。だろ?」

夕海子「それに、この敵数では全員無事とはいかない可能性もありますわよ。芽吹さん」

芽吹「……そうね」

小さく息をついた芽吹はバーテックスを警戒しつつ、夏凜へと目を向ける

芽吹「三好さん、私は誰か一人でも欠けるような戦いにはしたくないわ。だから、私達にも協力させて」

夏凜「あんたねぇ……」


1、芽吹の部隊と協力して戦う
2、防人部隊は支援をメインに下がっていてもらう


↓2

マップ状況→【https://i.imgur.com/axwbKVU.png】
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/07(火) 23:50:10.92 ID:x+BvLMVwO
2
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/07(火) 23:51:44.23 ID:Rt6egNgU0
1
137 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/08(水) 00:16:15.40 ID:4l4UJhLao

マップ生成に時間がかかってしまいましたが、
本日はここまでとさせていただきます
明日もできれば20時ころから


※戦闘は芽吹・夕海子・シズク・雀の楠部隊と協力します

※なお、HPが0になると防人及び勇者部は死にます
※勇者部は300以上のダメージおよび致命傷(クリティカル)または死亡する攻撃をすべて無効化(精霊の加護)します
※精霊の加護はMP20消費し、合計5回で完全消滅します。以後使用はできません
※満開をつかうと守って貰うことが出来なくなるので死亡確率が跳ね上がります
※楠部隊と隣接している場合にのみ、90%の確率で雀に守って貰えます
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/08(水) 00:21:00.06 ID:d4351CgbO

この仕様キツいな
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/08(水) 08:06:53.03 ID:5qNxCw6KO

ついに勇者部も死亡対象入りして久遠さん復活が前提レベルで難易度跳ね上がったか…
あとさりげなくさおりんも同行してたんだな
140 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/08(水) 22:03:50.82 ID:4l4UJhLao

遅くなりましたが、少しだけ
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/08(水) 22:13:55.67 ID:rD56VQX0O
はいよ
142 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/08(水) 22:37:33.36 ID:4l4UJhLao

夏凜「……わかった。協力して、芽吹」

芽吹「言われなくても協力するわ」

少なくとも彼女はそうするでしょう? と、

芽吹は嫌味を言うような栄を浮かべて、息を吐く

茶化してすぐに見開かれた瞳は大部隊のリーダー足るもので

芽吹「聞いてたわね? 私達は三好さん達と共にバーテックスを迎撃します。第二から第第五までの隊長は巫女を引き連れて撤退を進めてください」

雀「えぇぇっ〜! 勇者様の足手纏いになっちゃうよ〜!」

芽吹「雀、貴女なら大丈夫」

雀「で、でもでも〜! 私なんか――」

樹「雀さん、私なんか。じゃなく、私だって。です」

自信なさげに泣き叫ぶ雀に向かって、樹は元気よく声をかける

この場で私なんかが、なんて言っていたって仕方がない

卑屈に泣いて喚いていたって何にもならない

樹「偶然でも、何かでも。意味があるからここにいるんです。私だから、ここにいるんです」

雀「うぅっ」

樹「出来ることがあるから、頼られているからここにいるんです。だから、出来ることを精一杯やりましょう」

雀「ま、守ってくれなきゃ死んじゃうんだからぁ〜っ、守ってよぉ〜っ!」
143 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/08(水) 22:53:51.46 ID:4l4UJhLao

自分なら出来るとは言わなかったものの、

逃げ出そうとはせずに盾を握り締めた雀を一瞥した芽吹は、

少しだけ笑みを見せて、頷く

芽吹「シズクそれに弥勒さん、今回は指示に従ってください。じゃなければ、最悪死にます」

シズク「そりゃぁ……なぁ」

だんだんと近づいてくるバーッてクスを眺めてシズクは息を呑む

何度も戦う空想、鍛錬はしてきたつもりだが、

それでも実物の圧迫感はそれらの比にはならない

あくまで対人だった鍛錬と、化け物との戦い

違いがあるのは仕方がないことではあるのだが。

夕海子「承りましたわ。芽吹さん、全権をお譲りいたします」

芽吹「ありがとう。その代わり、絶対に死なせないわ」

、もちろん、と、繋ぐ

芽吹「貴女達も、勇者部のみなさん」

夏凜「つっても、倒さなきゃ結界にまでダメージが来るのよね」

ただ撤退するだけでいいなら問題はないが、

結界にまで近づかれた場合は樹海化が発生し巻き込まれる可能性も……

園子「待ってにぼっしーあえて樹海に連れ込むのはどうかな〜?」

夏凜「ん? どういうこと?」
144 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/08(水) 23:06:13.55 ID:4l4UJhLao

園子「樹海化が発生すれば、天さんの精霊が力を貸してくれる。その方が全員が助かる可能性があると思うんよ」

夏凜「それはそうだけど……神樹が耐えきれる?」

園子「その分の力はあると思う」

友奈「……千景さんたちがいてくれれば倒しきれると思う。それも安全に」

この遠征に力を借りてはいないが、

世界ひいては天乃を守るためともなれば力を貸してくれるだろう

引き連れて撤退したことには文句を言われるかもしれないが……

あるいは、命を大事に。を主に行動したならと受け入れて貰えるだろうか

友奈「でも、少しは戦わなきゃいけないと思う」

風「そうよねぇ。いずれにしても戦う必要がある。撤退戦の経験ないのはネックだわ」

芽吹「それならなおのこと私達も協力できると。この身一つの防人にとって、撤退戦は専売特許と言っても過言ではありませんから」

園子「どうするにぼっしー」

夏凜「…………」

出来得る限り迎撃をして神樹様の負担を軽減するか、

多少の負担を神樹様に背負ってもらうこと前提で撤退戦を行い、千景たちの協力を得るか

夏凜「確実に生き残れるのは後者か……」



1、撃退戦 ※通常通りの行動
2、撤退戦 ※行動範囲が神樹様側になります

↓2

※撤退戦の結果次第では神樹様の寿命等に影響があります
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/08(水) 23:08:00.65 ID:sMdiYVpNO
2
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/08(水) 23:11:02.65 ID:rD56VQX0O
2
147 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/08(水) 23:15:27.93 ID:4l4UJhLao

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から

撤退戦を開始します。出来る限り迎撃しつつ、撤退を開始してください



樹「私なんて。じゃなく、私だって。です」

風(おおっ、樹が、樹があんなにも……)

風(帰ったら)

風(帰って、無事に天乃に種を届けたら)

風(樹にごちそうを作ってあげなきゃね)
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/08(水) 23:30:01.80 ID:rD56VQX0O

樹ちゃんの成長は風先輩でなくとも感動するなぁ…
あとこの世界線での雀は勇者部と初対面っぽい?
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/09(木) 00:43:26.26 ID:09YwzNYzO

スコーピオン1体ならまだしもこれじゃあ精霊の加勢もやむなしか
逆に考えたら帰り道省略できていいな
150 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/09(木) 23:54:49.19 ID:cjFXeCJNo

すみませんが、本日はお休みとさせていただきます
明日もできれば通常時間または少し早い時間から
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/09(木) 23:56:53.63 ID:3xyn38dSO
乙ですー
152 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/10(金) 23:03:35.83 ID:r3qAE7nSo

では少しだけ
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/10(金) 23:04:29.12 ID:1l97rLB6O
あいあいさ
154 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/10(金) 23:27:55.07 ID:r3qAE7nSo

夏凜「なら、撤退するわよ」

風「そうするっきゃないわよねぇ、天乃がいなければ世界の為だ! とか言って居残るのもあるんだろうけど」

樹「久遠先輩がいなければ、まずここにきてなかったけどね」

天乃がいなければ。

きっと、仮初の平和に甘えてそこに浸っていたかもしれない

天乃がいない分、頑張らなかった自分たちが今以上の苦労をして

その療養に努めていたかもしれない

いずれにせよ、天乃がいて、今、自分たちはここにいるのだから

園子「帰るんよ。絶対に。投げ出していい命はここにはないよ」

東郷「そうね。生きて帰りましょう。帰ればまた、来られるのだから」

夏凜「…………ん」

夏凜は目前にまで迫ってきそうな敵の軍勢を前にして落ち着いた様子で瞼を閉じる。

防人の中には動揺する者もいる。今にも逃げ出そうというような者もいる

けれど勇者部の中にそんな者がいるはずもなく

その冷静さは防人の部隊全体に安心感さえ与えていて、

怯えてしまっていた子達も次第に落ち着いていくと、鎧の擦れ合う微かな雑音が止まった

夏凜「鳴りやんだ……ま、私達が殿を務めるわけだから安心して後退していくこと。下手に騒げばあんたたちの方に矛先が向くんだから」

「は、はいっ」

芽吹「余裕があれば銃剣隊は前方に一斉掃射、指揮は――」

東郷「砲撃指揮官は私が努めます」

芽吹「分かりました。任せます。銃剣隊は東郷さんの指示に従って行動してください」

銃剣隊の揃った返答に頷いた芽吹は大きく息を吸って、吐く

芽吹「ではこれより撤退を始めます! 各員行動開始!」
155 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/10(金) 23:56:27.86 ID:r3qAE7nSo

操作キャラは夏凜のみになります。
芽吹および夕海子、シズク、雀は【最前線に位置するキャラ】に隣接するような行動が基本になります。

撤退は全てのキャラが結界に到達するまで行い、全滅しきらない限り星屑が湧くので撤退のみに集中してください
ただし、芽吹以外の防人部隊を追い越しての撤退はできません。


1、移動する ※座標入力
2、必中(SP10)使用し、待機
3、必中(SP10)使用し、移動 ※再安価で移動先
4、待機
5、勇者部に撤退指示 ※勇者部は防人と3マス程度の距離を保って下がります
6、勇者部に同行指示 ※勇者部は夏凜の行動に合わせて動きます


↓2




マップ及び移動可能範囲※ピンクマス→【https://i.imgur.com/ETuHKDL.png】
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/11(土) 00:00:54.76 ID:JtNqMervO
5
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/11(土) 00:06:07.11 ID:nnXdbQxS0
5
158 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/11(土) 00:25:55.47 ID:tsaa0bc1o

夏凜「風達は自由に行動して良いけど、撤退が基本で頼むわ。敵との戦いはあくまで迎撃。射程圏内に入った時だけにして」

友奈「バーテックスがどこから来るか分からないもんね……分かった」

風「あのー一応部長はアタシだからね?」

夏凜「勇者部は勇者部、勇者は勇者。それでいいでしょ」

東郷「戦闘に関しては夏凜ちゃんの方が上手ですから」

敵が来ているのにも関わらず、

他愛のない会話をするような雰囲気で話し合う勇者部は、

戦闘は射程圏内での迎撃のみに留めての撤退という方針を固めて、それぞれの行動に移っていく

芽吹「まったく……」

シズク「緊張感のないやつらだな」

芽吹「……だからこそ。彼女たちが勇者なのかもしれませんね」

シズク「ん? なにか言ったか?」

芽吹「いえ、私達も行動しましょう。勇者が同行してくれているとはいえ油断は禁物、各員警戒を怠らないで」

夕海子「勇者は勇者、防人は防人。ですわね」

シズクとは別の意味で戦闘を楽しめてしまいそうな勇者部の面々を一瞥した夕海子は、

その手に握る銃剣をよりしっかりと握りしめて、息を吐く

緊張はしていない、大丈夫だ

夕海子「ここで死ねば骨さえ残らない……弥勒夕海子。そのような失態は死んでもお断りしますわ」

雀「うぅぅぅ〜みんなやる気がありすぎるよぉ〜っ! 危ないんだよ〜っ!」
159 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/11(土) 00:39:18.74 ID:tsaa0bc1o



操作キャラは夏凜のみになります。
芽吹および夕海子、シズク、雀は【最前線に位置するキャラ】に隣接するような行動が基本になります。

撤退は全てのキャラが結界に到達するまで行い、全滅しきらない限り星屑が湧くので撤退のみに集中してください
ただし、芽吹以外の防人部隊を追い越しての撤退はできません。


1、移動する ※座標入力
2、必中(SP10)使用し、待機
3、必中(SP10)使用し、移動 ※再安価で移動先
4、待機


↓2

※芽吹および夏凜以外の味方は移動済み
マップ及び移動可能範囲※ピンクマス→【https://i.imgur.com/DdasAmD.png】
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/11(土) 00:45:22.59 ID:nnXdbQxS0
3
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/11(土) 00:46:24.33 ID:JtNqMervO
1 G29
162 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/11(土) 00:57:05.45 ID:tsaa0bc1o

では移動を開始するところでここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から


順調にいけば、現実時間2日ほどで撤退戦は終了することができます
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/11(土) 01:08:05.89 ID:JtNqMervO

なるだけ早く撤退して久遠さんを安心させたいな
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/11(土) 13:24:14.27 ID:EhixAdEWO

果たして短期決戦なるか
165 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/11(土) 22:42:13.20 ID:tsaa0bc1o

では少しずつ
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/11(土) 22:56:49.71 ID:vjtFF+qtO
来てたか
167 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/11(土) 23:08:36.08 ID:tsaa0bc1o

夏凜「私は防人の部隊がある方にまで下がるわ」

芽吹「そっちに敵が湧く可能性があるわね。任せます」

東郷がいる分安心感はあるが

それでも唐突に敵がわき出したとなれば陣形にも乱れが生じてくることだろう

もちろん、突然現れるなんてことがなければ十分ではあるけれど

ここは神樹様の守ってくださる範囲の外

敵に都合がよく自分たちには都合が悪いことが起きたとしても不思議ではない

夏凜「あんたたちは? 下がる?」

芽吹「武装の大きい犬吠埼先輩方のフォローに回ります。場合によっては足手まといになるかもしれませんが」

樹たちはともかく、風は剣が大きくひときわ目立つ

星屑やバーテックスが目で見て判断しているのかは不確かだけれど、

そこに集中して向かわれては流石の勇者でも撃退しきれないかもしれないのだ

芽吹「雀、行くわよ」

雀「守ってよ、絶対守ってよ!」

夕海子「守るのは雀さんの役割ですが……ふふっ、貴女のことは私たちが確実に守りますわ」

防人は勇者を、勇者は防人を

各々の力を分け合い、駆使し遭って身を固めつつ、撤退していく
168 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/11(土) 23:51:26.44 ID:tsaa0bc1o

夏凜「東郷!」

東郷「夏凜ちゃん、こっちに来て大丈夫なの?」

夏凜「撤退厳守、追撃はなしの迎撃のみ許可で下がるように言ってきたわ。それより、こっちは?」

東郷「この調子で順調に下がることができれば少なくとも巫女さんや沙織さん、防人の皆さんは無事に撤退出来るけれど……」

本当にそう簡単にうまくいくのか

上手くいったところで、呼び寄せたバーテックスが結界を傷つけることによって、

神樹様の寿命がさらに縮んでしまい、いろいろな弊害が起こることはないのか

東郷「っ」

不安が募る思考回路を乱して正すように首を振った東郷は、

銃剣を手にした防人の部隊、前方にいる友奈達の背中を見る

東郷「まずは友奈ちゃん達の援護を……っ」

近づいてくる星屑を長距離射撃用のスコープから見つめ、距離を測る

東郷「銃剣の射程はどのくらいですか?」

「あの距離はまだ届かないかと、ギリギリ牽制になればいいかな。という程度ですね」

東郷「……そう」

本来の銃剣も射程は百メートル程度しかなく、

神樹様の力を得ている防人の銃剣に関しても、

十倍以上の距離を狙い撃つような芸当は不可能らしい

それでは、今の敵との距離ではどうしようもない

それどころか、味方への誤射への危険性だけが伴う

東郷「ではこのまま撤退します。夏凜ちゃん、援護は出来る限りするけれど……お願いね」

夏凜「了解。ま、私もあんたたちの護衛みたいなもんだからすぐに下がるわ」

はにかんで見せる夏凜に頷き、東郷は防人の部隊とともに結界の方へと後退していく。

まずは防人と巫女を下がらせることが先決だった


経過 【https://i.imgur.com/4p1TRYu.png】
169 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 00:28:15.81 ID:cPnNvY/Ko

夏凜「……さて」

ぞろぞろと軍隊のような動きで防人が下がっていくのを横目に見る夏凜は、

なんの気もなしに苦笑して息を吐く

多くても精霊を含めた9人程度の人数だった今までの戦い

それがこんなにも大人数で行動しているのだ

天乃が見たらなんというだろうか

何を思うだろうか

そんな無駄なことを考えてしまう

それだけ落ち着いているということなのだろうが

夏凜「安全に撤退出来てることにとりあえず安心するのが先かしらね……あいつのことだから私なら大丈夫とか言って突っ込みそうだけど」

その姿に呆れつつも、安堵の念を抱いてしまいそうな自分は、

まだまだ、天乃の強さには追い付くことが出来ていないのだろうと夏凜は思って

夏凜「なら、弱者は弱者なりに逃げに徹させてもらうとするわ」


1、移動する ※座標入力
2、必中(SP10)使用し、待機
3、必中(SP10)使用し、移動 ※再安価で移動先
4、待機



↓2


マップ及び移動可能範囲※ピンクマス→【https://i.imgur.com/wVMM7Zs.png】
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 00:29:42.82 ID:smUld2RuO
1 I29
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 00:33:08.47 ID:W+FqZB7s0
1 I27
172 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 00:55:46.00 ID:cPnNvY/Ko

ではここまでとさせていただきます
明日も出来れば昼頃から


防人部隊は問題なく離脱出来るかと思います
後は勇者及び芽吹達の撤退になります
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 00:58:34.67 ID:smUld2RuO

ここまでは順調だな
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 00:58:39.89 ID:0E0RSAvGO

この分ならノーダメージでクリア出来そうだな
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 02:28:33.48 ID:IaRiTD4D0
(それフラグじゃ...)
176 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 16:14:17.11 ID:cPnNvY/Ko

では遅くなりましたが、少しずつ
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 16:19:43.30 ID:0E0RSAvGO
よしきた
178 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 16:40:14.88 ID:cPnNvY/Ko

芽吹「三好さん? 何か問題があったの?」

夏凜「いや、むしろ全く問題なかった。あの調子ならあと少しで結界の中に戻っていけるみたいだから戻ってきたのよ」

芽吹「それなら三好さんも一緒に……というのは、流石に愚問ですね」

夏凜「幸い、あいつらの動きはトロいから巫女を気にしなければ絶対に追いつかれることはないわ」

夕海子「流石、経験者ですわね」

シズク「けど、そういうのってフラグって言うんじゃねーのか? 後ろから湧いて出てきたりするんじゃないのか?」

友奈「そうならないために、私達の端末には表示してくれる機能があるんです」

どこまで正確なのか、信用して良いのか

神樹様も限界が近い今となってはそこに疑問も生じ始めてきてしまうものだが、

そこを疑っても仕方がないことだ

友奈「それに、向こうには東郷さんがいてくれるから……きっと、大丈夫です」

奇襲を受け、崩壊して、大切な人を失った経験が東郷にはある

だからこそ、何か一つの事にすべてを委ねて警戒心を解くなんて言うことは殆どしないだろう

端末の情報を得つつ、自分でも索敵と警戒は行うはずだ

夏凜「だから向こうは平気、あんたたちは全力で下がんのよ」

芽吹「けれど、三好さんは?」

夏凜「言ったでしょ、殿は私達が務めるって」

夏凜は薄く笑って

夏凜「あとはあんたたちよ。芽吹」

急いで撤退しなさい。と、言う
179 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 17:14:26.68 ID:cPnNvY/Ko

芽吹「何言って――」

夏凜「あんたたちの方が足が遅いのよ。分かってるでしょ」

雀「わ、私じゃないよ!?」

夕海子「純粋な性能の差……というものですわね」

神樹様の力の一部を借り受けているとはいっても、防人と勇者ではその力に差がある

いくら芽吹達が鍛えていると言っても

勇者の撤退する速さに防人では追い付けない

逆に言ってしまえば、

バーテックスの早さや湧いてくる場所によっては芽吹達が囲まれてしまう可能性もあるということになる

夏凜「最初にもいったけど、あくまで迎撃するだけ。芽吹達に合わせてちゃんと下がるから心配しなくても平気」

芽吹「別に、三好さんの心配はしていませんよ」

夏凜「私じゃなくて天乃の心配してるってわけ?」

夏凜達に何かがあったら天乃が悲しむだとかどうとか

そんなことでも考えているのかと茶化すように言う夏凜に、

芽吹は呆れた表情で否定する

芽吹「難癖をつけられないか不安なだけです。特に……あの女性に」

夏凜「女性? 天乃?」

芽吹「いつもそばにいた肌の白い、赤い目をした人です。あの人だけは……正直に言ってバーテックスよりも恐ろしいと思います」
180 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 18:03:36.06 ID:cPnNvY/Ko

恐らく九尾のことだろうと察した夏凜と友奈は、困ったように眉をひそめる

天乃の害になるようなことは基本的にすることはないが

天乃に何かがあったとき、それを解決するためなら手段を択ばなかったりと、

天乃の為になる事ならば、望んでいないことでもやろうとするような怖さがある

それは人と精霊や妖怪の違いなのかもしれないが。

夏凜「とにかく、芽吹達は下がって。私達だって、死ぬわけにはいかないから」

友奈「ちゃんと帰りますから、安心して下がってください」

全員無事でなければいけない

出来るのならば、無傷が好ましい

バーテックスを前にして高望みかもしれないが

そうでなければ嫌だという我儘を言う人が待っているのだ

夏凜「友奈達も併せて下がる事、良い?」

友奈「う、うんっ。でも、すぐ後ろにいるからね」

動く友奈と、躊躇しながらも下がっていく芽吹達を横目に、

夏凜は気合を入れなおして、刀を握る
181 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 18:38:46.87 ID:cPnNvY/Ko

星屑→友奈 命中判定↓1 01〜54 

さそり座→夏凜 命中判定↓2 01〜32 01〜10切り払い ぞろ目カウンター  
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 18:42:33.09 ID:smUld2RuO
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 18:57:58.97 ID:x5lgLdIlO
184 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 19:07:32.56 ID:cPnNvY/Ko

星屑→友奈 命中 47ダメージ
蠍座→夏凜 回避
185 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 19:30:03.01 ID:cPnNvY/Ko

夏凜「あくまで一直線に迫ってくるつもりなのね」

自分たちの陣地から撤退していけば途中で止まってくれる可能性も考えてはいたが、そんなはずもなかった

星屑もバーテックスもわき目も降らずに追いかけてくる

夏凜「……それだけの理由があるっての?」

神樹様の種を持って進出してきたことが原因なのか

神樹様関係なしに自分たちが壁の外にいるということ自体が問題なのか

夏凜「壁の外が云々って話ももしかし――っ」

おもむろに夏凜は身構え前を見据える

周りの世界もろとも覆い隠すような巨体を持つ蠍座の名前を冠するバーテックス

その針にはサソリらしく猛毒があるという

夏凜「………」

精霊の加護がある以上、聞くことはないが

攻撃を受ければ確実に作動し、力が奪われていくことだろう

その場合、数回攻撃を受けたら守られることは無くなり、終わりだ

夏凜「厄介な奴がいきなり来たわね……まぁ、私でよかった。とでもいうべきだわ」

今の勇者部だと、ブランクがあるとはいえ能力的には園子がトップかもしれないが

それでも積み重ねてきた努力はそれに匹敵しているという自負が夏凜にはある

それでも苦汁をなめさせられた相手はいたが、そのおかげでより多くの経験を積んできたのだ

夏凜「私はここよ、バーテックス! かかってこいッ!」

背後にいる守るべき者たちの元へは向かわせまいと、夏凜は声を張り上げた
186 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 20:06:52.05 ID:cPnNvY/Ko

蠍座から感じる殺意に似た何かはあるが、

目の前に近づいてなお、動く素振りを見せない不気味さと

いつ、どこから攻撃を仕掛けてくるかもわからない状況下での切らすことのできない集中

その分の疲労感を感じる夏凜は思わず息を呑んで奥歯をかみしめる

夏凜「……どこからくる」

攻めてくるのを待っているのか、隙を伺っているのか

その一瞬の思考の合間を狙い撃つように、夏凜の真横の火柱を鋭い針が貫く

夏凜「なッ」

蠍座の体はそれでも微動だにしていない

あくまで動かず尻尾だけを動かして夏凜の死角に隠し、

夏凜の集中が途切れた刹那、動かすという完璧に隙をついた一撃だった

しかし――

夏凜「ちょろいッ!」

夏凜はすぐさま前傾姿勢に切り替えると、

刀を斜めに構えて蠍座の針を受け流していく

砂浜での特訓は常に死角だった

砂や泥を投げつけられたり、人工的な砂嵐を起こされた状態での訓練だってあった

夏凜「本来は射手座の回転攻撃用だったけど……」

それでも死角からの攻撃になれている夏凜は、

人間の力とバーテックスの力との差に体勢こそ崩されたが、ギリギリのところで受け流す

夏凜「その程度の小細工、慣れっこなのよ」
187 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 20:14:42.86 ID:cPnNvY/Ko

戦闘途中ですが、少し中断とさせていただきます
再開は出来れば22時ころ
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/12(日) 20:28:47.69 ID:0E0RSAvGO
一旦乙
189 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 23:15:56.04 ID:cPnNvY/Ko

ではもう少しだけ
190 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/12(日) 23:53:16.52 ID:cPnNvY/Ko

夏凜へとスコーピオン・バーテックスが攻撃を始めたのと同時に、

星屑が友奈へと迫っていた

友奈「ぁ……」

白くて丸い星屑の姿は灼熱の中では目に悪く、

ゆらゆらと泳ぐような蛇行が動きを予測させにくくする

星屑はバーテックスの幼体のようなものだと言っても、

その大きさは友奈よりもはるかに大きい

丸々と太ったその体が、回避することを諦め防御態勢をとった友奈へと突っ込む

友奈「ッ!」

突進はイノシシのように強烈で、鍛えていた友奈の体を容易に弾き飛ばす

友奈「ぁっ」

押しつぶされた体から空気が強引に引き抜かれ、口が開く

呼吸を寸断された苦しさと、身体の痛みに動きと思考が鈍る

だが、死ぬほどではない

致命的なダメージでもなく、運悪く柔術でコンクリートに叩きつけられたようなものでしかないのかもしれないし

あるいは、友奈が必要ないと思ったからかもしれないが

精霊によって守られることはなく、力の消費もせずに済んだ

それでも……

友奈「……はぁ……んっ、けほっ」

口の中には、鉄の味が鈍く広がっていった
191 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/13(月) 00:14:41.95 ID:1bQvsMv4o

夏凜「完全に接敵状態……」

このままいけば、風達も交戦状態に入ることになるだろう

もちろん、下がれば回避することが出来るかもしれないが

ぎりぎりで追撃を喰らう可能性もなくはない

だからと言って、この場で戦いを挑んでも倒しきれるのはせいぜい星屑くらい

星屑を相手している隙をついてバーテックスが芽吹達に攻撃を仕掛けるかもしれない

そうならなくても、自分たちの誰かが不意打ちを喰らって大変なことになるかもしれない

夏凜「あぁ……あいつがいなくなった時と一緒だわ。これ」

天乃が戦線離脱して初めのころ

あの後姿がないことに勇者部の誰もが不安を覚えた

なにかがあっても絶対に大丈夫だと、助けてくれると、何とかしてくれると。

そんな救済措置が失われた不安感と似たような感覚

夏凜「…………」

精霊が守ってくれるということにどれだけ依存し、無茶していたのかが身に染みてわかる

少しのミスが命取りになるなんてことは今まではなかった

多少やらかして、大けがすることはあっても死ぬことは絶対になかった

だが、今は死ぬのだ

その、恐怖が……嫌な事ばかりを考えさせる


1、移動する ※座標入力  ※敵と隣接する場合は戦闘有
2、必中(SP10)使用し、移動 ※再安価で移動先
3、蠍座と戦闘、のちに撤退 ※移動先座標入力


↓2


マップ及び移動可能範囲※ピンクマス→【https://i.imgur.com/bSIJD04.png】
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/13(月) 00:16:21.26 ID:UZxdae0GO
3
I32
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/13(月) 00:21:24.86 ID:7YoeBw6B0
3 I29
194 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/13(月) 00:36:31.30 ID:1bQvsMv4o

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から行いますが

場合によっては、明日と明後日の二日はお休みいただくことになるかもしれません


樹「園子さんっ、早く離れないと――」

園子「……いっつん、知ってる?」

園子「冒険物語で主人公が行う撤退戦には、セオリーがあるんよ」

樹「誰か助けに来てくれる。とかですか?」

園子「ううん」

園子「一回目は必ず、主人公が負ける」

園子「いっつんは一人でこのまま逃げて。私は……にぼっしーの援護に行ってくる」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/13(月) 00:46:06.39 ID:SQVkt323O

久遠さんのトラウマことわすゆの悲劇はなんとしても避けないと…
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/13(月) 00:56:41.91 ID:UZxdae0GO

逃げたら各個撃破だな!
197 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/14(火) 22:29:59.97 ID:pIeRL+oso

では少しだけ
198 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2018/08/14(火) 22:36:26.62 ID:pIeRL+oso

夏凜→蠍座 命中判定↓1  01〜78  01〜10、ぞろ目 CRT

友奈→星屑 命中判定↓2  01〜95  01〜10、ぞろ目 CRT
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/14(火) 22:54:08.40 ID:QawM444vO
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/14(火) 22:54:51.27 ID:lbPWgdgj0
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/14(火) 23:03:03.38 ID:Oco3sQkGO
休みじゃない…だと…!?
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