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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十六輪目】

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602 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/03(土) 23:36:45.04 ID:eEnLn/+YO
乙
普段超人じみてるそのっちの心細くなってる姿って結構珍しく感じるな
そして次は久々の若葉様…子孫の涙を見て何を思うのだろうか
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/03(土) 23:37:25.56 ID:W5mFKe0GO
乙
みんないいね!
604 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 15:38:08.94 ID:TrYtzLdPo

では、すこしずつ
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 15:47:04.81 ID:Wl4MBoB/O
よしきた
606 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 16:30:07.15 ID:TrYtzLdPo

√ 11月13日目 朝(病院) ※土曜日


天乃「……ふふっ」

昨夜の不安そうな表情のかけらもない穏やかな寝顔を見せる園子を見つめて、

天乃は嬉しそうな笑みをこぼす

時折もにゅもにゅと口元を動かしては

天乃だったり、東郷だったり

夢の中の登場人物と楽しく過ごしているのだろう言葉を呟く

その愛らしい姿を見せる園子に、ふと、影が差したかと思えば

伸ばされた手が園子の前髪に触れ、さっとかき分ける

若葉「不安を夢に見たのかもしれないな」

天乃「若葉……聞いてたの?」

若葉「自分の子孫のことだからな。少し見ていたんだ」

天乃「そっか」

若葉「園子の悲しそうな顔は、ひなたと被って見えるから困る……だから、あまり悲しませてくれるな」

天乃「決行、気を付けてるつもりで入るんだけどね」

無茶をしない、無理をしない

何かがあったら相談する。

結構、徹底しているはずなんだけど。と、天乃は苦笑しながらつぶやいて、

園子の小さな手に触れる

天乃「でも、それだけ私が愛されているのだとしたら……少し複雑だわ」

若葉「喜ぶべきところじゃないのか?」
607 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 16:54:16.67 ID:TrYtzLdPo

天乃「もちろん、嬉しくないわけじゃないんだけどね」

でも、そこまで愛されてしまっているからこそ、無茶をする原因にもなってしまう

だから少しだけ、複雑に思ってしまう

そんな考えを持つのは間違っているとわかってはいるのだが、

頭の片隅ではそういう考えがひっそりと蠢いている

天乃「申し訳ないとか、どうとか。そんなことは言うつもりはないけれど、もう少し、ね。妥協してもいいんじゃないかなって」

若葉「天乃」

天乃「?」

若葉「自分ができないことを、求めるものじゃないぞ」

天乃「…………」

若葉「極端かもしれないが、園子たちにとって、天乃を救うことは生きる上で呼吸をするのと同じくらい当たり前のことなんだと思う」

それがどれだけ難しいことだとわかっていてもだ。

いってしまえば、

弱肉強食の激しい自然界の中で、

小さな生き物たちが強者にあらがって日々を生きていくのと同じようなものだと若葉は言う

若葉「案外、この目には見えず、体にも感じることができないだけで、私たちの周囲には常に肉食動物のようなものがいるのかもしれない」

天乃「……言い換えれば、運命のように?」

若葉「それも、一つの捉え方かもな」

でも、だから諦めるなんてことはできない

草食動物が、肉食動物にかみつかれたら諦めるのか。

そんなことはない。

若葉「でも、それで諦める天乃じゃない。諦める園子たちじゃない。だろう?」
608 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 17:27:18.25 ID:TrYtzLdPo

若葉「だから、妥協したらいいだなんていうな」

言ったらきっと、怒られる

昨日の今日での話であるならば、泣かせてしまうかもしれない

園子のそんな顔は見たくない

もちろん、ほかの誰かのものもだ

若葉「園子を泣かせたら、私が許さない」

天乃「ご先祖様らしいこと言っちゃって……半分くらいは上里さんが泣いているみたいで嫌だからって理由なんでしょ?」

若葉「それは……まぁ、ない。とは、言わないが……」

自分とひなたの子供である可能性は、性別を考えれば無に等しいだろう

だが、何らかの技術がそれを可能にしたかもしれない

300年もの間に、その血が混ざりあったかもしれない

わかっているのは、子孫である乃木園子には、大切な存在だった上里ひなたの面影があるということ

若葉は照れくささを押し隠して、天乃を見る

茶化すような表情の天乃の瞳が、少しだけ大きくなった

若葉「そうじゃないとしても。誰かの悲しむ顔なんて見たくはない」

天乃「……ええ」

かつて見た、大切な者の苦しみに満ちた表情

それに抉られた心の痛みを感じたように、若葉は苦虫をかみ潰したような表情を浮かべて

天乃は園子へと視線を落とす

天乃「そうね……そう。だからこそ……なんて。考えも持ちたくなるのよね」
609 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 17:50:28.68 ID:TrYtzLdPo

若葉「まさか、戦いに出るつもりか?」

天乃「ううん、みんなのことも考えてそれはしないつもりよ」

若葉「なら良いが……そんなこと言われるとまた不安になるんだが」

天乃「昨日の、見ていたならわかるでしょ?」

園子があそこまで言ったのだ

園子があんな表情を見せたのだ

園子だけではなく、みんなも似たような顔をするだろう

感情をさらけ出してくることだろう

いや、もしかしたら夏凜はそれよりも怒るかもしれないが。

天乃「さすがにね、あんなこと言われてまで戦おうだなんて考えるほど、私も落ちぶれてはいないつもりよ」

けれど、何かできることがあるのでは?

そういう考えを巡らせたくなる

自分がもしも動ければなどと、できもしないことを考えてしまう

苦しんでいる人のことを考えて、こんなことができたらと考えてしまう

天乃「ねぇ……若葉」


1、楠さんを見つけ出してきてくれない?
2、私のお祖母ちゃん、連れ出せない?
3、貴女は、奉火祭を止める方法とか思いつかない?
4、私が我慢しているんだから、貴女達も少しは我慢してくれない?


↓2
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 17:53:54.82 ID:Wl4MBoB/O
1
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 17:55:36.92 ID:dsFzdn4M0
1
612 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 18:15:00.79 ID:TrYtzLdPo

天乃「楠さんを見つけ出してきてくれない?」

若葉「久遠家にいるんじゃないのか?」

天乃「うん。その可能性はあるけれど……もしかしたらそうじゃないかもしれないから」

若葉「その違う可能性というのは、理由があるのか?」

若葉の問いに、天乃は首を振る

ただもしかしたら。などと考えただけ

これは自分の不安であり、恐怖だ

守るためならばこの命を捨てることさえもいとわない考えを持つことのできた自分と

大切なものができた楠芽吹の考え方が同じであるならば。という前提での不安

人によっては馬鹿らしいと一蹴されるようなもの

けれど、若葉は「解った」と頷く

若葉「私は私で探してみよう。だが、それにあたって一人手を借りたいのだが、良いか?」

天乃「その人が良いっていうなら私の許可は別に要らないけど……誰?」

若葉「歌野だ」

天乃「歌野?」

若葉「ああ。たしか、楠さんは神樹様の種を持っているという話だっただろう? なら、歌野ならその力をたどって見つけ出せるんじゃないかと思うんだ」
613 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 18:35:31.66 ID:TrYtzLdPo

天乃「…………」

若葉「……ダメなのか?」

天乃「さっきも言ったようにダメとは言わないけど……」

天乃は少し考える素振りを見せると、

ちょっぴり身を引く若葉へと目を向けて、困った表情を見せる

天乃「そういう考えがあるなら初めに言ってくれてもよかったのに」

若葉「この世界はそもそも神樹様の力があふれていて精度は高くないって言われてな」

下手に期待させるのも……と、考えていたらしい

だが、自分が探すのであれば

そういった不確定要素でも使ってみるのもありかもしれないと考えたのだ

しっかりと考え、相談ののちに導いたものと、

感覚にのみ頼った探し方

どちらがたどり着いても優劣などないが、方法は多いほうが良いだろう。と

若葉「考えを黙っていたことはすまないと思っている……確かに、不確定とはいえ情報共有はすべきだったな」

天乃「別に謝る必要はないわよ。久遠家だって答えが出てこなかったら言うつもりではあったんでしょう?」

若葉「ああ」

なら別にいいじゃない。と

天乃は笑みを浮かべながら「でも、そうねぇ」とつぶやく

天乃「一応、歌野には久遠家にいるかどうか調べてもらいましょうか」
614 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 18:43:32.24 ID:TrYtzLdPo

√ 11月13日目 朝(病院) ※土曜日


21〜30
91〜00 

↓1のコンマ 


※上記範囲で……?
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 18:54:52.89 ID:Wl4MBoB/O
あ
616 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 19:29:48.16 ID:TrYtzLdPo

√ 11月13日目 昼(病院) ※土曜日

01〜10 
11〜20 芽吹
21〜30 
31〜40  若葉
41〜50 
51〜60 
61〜70  千景
71〜80 
81〜90  九尾
91〜00 

↓1のコンマ 
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 19:32:02.47 ID:dsFzdn4M0
あ
618 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 20:05:04.07 ID:TrYtzLdPo

√ 11月13日目 昼(病院) ※土曜日


いつも通り、悪くもなく良くもない中途半端な空色を見上げながら、

天乃は枕の上に頭を落とす

天乃「今頃、私の家……? とか、みんな行っているのよね」

もしかしたら神社のほうかもしれないが、

夏凜達はそこに向かい、風達が帰ってくる

天乃「いるかしら……」

歌野は久遠家のところには居ないのでは。と少し不安ながら言っていた

神樹様の力があふれており、感知するのは難しいと前置きはしていたものの

まったく感じ取れないわけではないであろう歌野が首を横に振ったのだ

いない可能性は高い

なら……どこに消えたのか

天乃「若葉にお願いして正解だったかもしれない」

いくら、この世界が神樹様でいっぱいだといっても、

動き続ける強い力―神樹様の種―は特別

ゆえに、歌野を連れて後を追ってもらうことで

見つかる可能性が上がるのだ
619 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 20:35:52.05 ID:TrYtzLdPo

天乃「若葉にああいった手前、動こうとは思わないけれど」

その思いとは裏腹に、動けないもどかしさは胸に疼く

何かできないだろうか

それを考えても、できることといえばみんなへの指示だとか

お願いを聞いてあげることでのストレス解消だとか

天乃「あまりろくなことできないのよね」

芽吹の考えを推測し、

何をしようとしているのか、どこに行こうとしているのか

それを考えることもできはするが、

今考えられることはしているため、情報がなければそれも難しい

天乃「はぁ……早く、帰ってこないかしら」

芽吹を連れてきてくれるのが望ましいけれど

連れてこれなくても、帰ってきてほしい

園子のいた温もりの消えていく布団を抱きしめながら、

天乃はほんの少し感じる寂しさを薄めていく

風「たっだいま〜!」

樹「久遠先輩が寝てたら起きちゃうよ、お姉ちゃん」

風「大丈夫大丈夫、いつものナースさんが起きてますって言ってたし」

それを感じ取ったように、

午前で学校を終えた風達の声が、病室へと入ってきた
620 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 20:46:49.10 ID:TrYtzLdPo

1、風
2、樹
3、友奈
4、園子
5、イベント判定

↓2
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 20:56:47.30 ID:Wl4MBoB/O
4
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 20:58:02.58 ID:dsFzdn4M0
2
623 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 21:27:16.81 ID:TrYtzLdPo

√ 11月13日目 昼(病院) ※土曜日


天乃「起きてるから大丈夫よ、樹」

樹「久遠先輩」

たたたっと近づいてくる樹を待ちつつ、

ベッドの上半身部分をリモコンで動かし、体を起こしていく

ゆっくりと動いてくれるから苦しくはないが、

体の中身が揺れる感覚は重く、

少しでも派手に動けば吐くかもしれないと、感じる

その分、胎児が十分に成長しているということなのかもしれないが。

そのつらそうな顔を見られたのか、

呼ばれた嬉しさを潜ませ、樹は不安そうに天乃を見つめる

樹「動いて平気なんですか?」

天乃「別に、病弱っていうわけではないから」

樹「でも……」

天乃「慣れない体の重さについていけてないだけよ。ほら、初めてだと船酔いしちゃうてきな」

樹「それならいいんですが……」

本当に無理はしてないですよね? と

樹は様子を伺いなら、近くの椅子に腰を落ち着ける

ふっと吐き出した息が、不安さを感じさせた
624 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 21:40:27.72 ID:TrYtzLdPo

樹「夏凜さん達は予定通りに、久遠先輩の神社に向かいました」

天乃「なら、歩いて帰ってきたの?」

樹「いえ、瞳さんが送り迎えしてくれたのでさすがに歩かなかったです」

大変だから大丈夫だと断ったのだが、

学校から病院までの距離を考え、送ってくれたのだ

その時に夏凜達も一応は一緒にいたのだろう

見てみれば、

夏凜達の荷物がベッドのそばに置かれていた

天乃「瞳にも迷惑かけちゃってるわね」

樹「嬉しそう。ですけどね」

天乃「そうなの?」

樹「はいっ、夏凜さんやみんなが仲良くて、一生懸命で……」

問題が起こっていることに関しては悲しそうだったし、

喜ぶことはできないと言っていましたが。と、

樹は補足を加えて天乃へと目を向ける

樹「でも、夏凜さんがうまくやっていけていることは、凄く嬉しいそうです」

天乃「……ほんと、最初は酷いものだったものね」
625 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 21:51:43.18 ID:TrYtzLdPo

夏凜の性格を考えれば当然の帰結だったと言えるかもしれないが

場合によっては、今のような関係にまでは至らなかったかもしれない

仲は良いが、それはただの友達でしかない。だとか。

きっと、恋人の関係になった今の関係は、

ありえた未来の中でも最も稀少な帰結だったことだろう

樹「もうすぐ子供が産まれるから、あまり心配かけないようにって瞳さんに言われました」

天乃「あら、そうなのね……もうすぐと言いつつ、12月か1月かわからないんだけどね」

樹「でも、二月まで伸びることはないと思いますし、もうすぐはもうすぐですよ」

12月の中旬とか、そのあたり

あるいは、年明けの後、中旬までには生まれるだろうという予想だ

その敏感になっているであろうお腹を一瞥した樹は、

天乃へと目を向け、ちょっぴり不安を感じさせる笑みを浮かべた

樹「子供が産まれるかどうかの時って、精神的につらくて不安になったりなんだりしちゃうらしいので、何かあったら遠慮なく言ってください」

天乃「今のところは不安もなにも、全部打ち明けさせてもらってるわ」

だから大丈夫。と、天乃は言う


1、そうだわ。来月ってクリスマスでしょ? 何かしないの?
2、ねぇ、タロットカードで占ってみない? 未来のこととか
3、でも、せっかくだから……そうね。一緒にいてくれない?
4、さすがに、留年するかもなんて不安打ち明けてもどうにもならないものね


↓2
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 21:58:33.91 ID:dsFzdn4M0
1
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 22:00:39.58 ID:Yy+SNhL8O
1
628 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/04(日) 22:15:21.78 ID:TrYtzLdPo

ではここまでとさせていただきます
なお、明日より20―22の時間での投稿になるかと思います


東郷「聖なる夜といえば性に乱れることが許される日!」

友奈「いつも乱れてる東郷さんが乱れるのはちょっと……あはは」

東郷「ふふっ、私はまだ一度も本気になったことはないわよ?」

友奈「え?」

東郷「ふふっ」

友奈(あっ……これ、本気で言ってる時の東郷さんの笑顔だ)
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/04(日) 22:23:26.34 ID:Yy+SNhL8O
乙
了解、時間帯かなり早くなるのね

クリスマス前後が出産日になりそうだな、聖なる夜は誰と過ごすんだろうか
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/05(月) 00:24:18.38 ID:fm6s4hMzO
乙
早くなっちゃうと参加出来ない日出てきちゃうけど読みながらでも応援するぜ!
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/05(月) 15:06:03.72 ID:wcb03BuqO
芽吹のこともあるからだろうけど勇者部に種を奪われて以降大赦が久遠さんに中々会いに来ないのが気になる
632 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/05(月) 20:12:17.58 ID:86O1miR6o

では、少しだけ
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/05(月) 20:13:07.32 ID:W4Xtu0qYO
かもん
634 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/05(月) 20:30:57.75 ID:86O1miR6o

天乃「そういえば、来月ってクリスマスでしょ? 何かしないの?」

いつもなら、幼稚園での演劇会があって、

お菓子を配ったりなんかして。

二ヶ月遅れのハロウィンのようなことをしたりする

勇者部ができて、まだ2年も経っていないが、

季節イベントや、ちょっとした演劇会を行ってきている勇者部にとってはもはや、恒例行事なのだが。

樹は「それなんですけど」と残念そうに言う

樹「一応、幼稚園の方からは依頼が来ているんです」

天乃「でも、風はやらないって?」

樹「というよりも、やるのは難しいんじゃないかって言ってます」

それが風だけとかならまだ可能性もあるが、

みんなが否定的なのだ

もちろん、できるのならばやりたいという考えは持っている。

だが、状況がそれを許してはくれない

天乃が心配なのもそうだが、世界が危ういのだ

演劇に集中なんて出来るはずがない

樹「友奈さんも、できるならやりたいけど奉火祭のこともあるし今はそっちのことを考えるべきだって考えみたいで」

天乃「まぁ……それもそうよね」

樹「東郷先輩と夏凜さんも同じような意見です。勇者部として考えればやるべきではありますが、やっぱり……それよりもやるべきことがあるんじゃないかって」
635 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/05(月) 20:55:56.45 ID:86O1miR6o

天乃「樹は?」

樹「すみません。私も同じ意見です」

聞いてくれたのに申し訳ないですが。と付け加えるように首を振った樹は、

姿勢正しく椅子に座ったまま、天乃へと目を向ける

その視線はもう、ただの中学一年生ではないように感じられた

樹「やっぱり、やるべきことを終えてから寄り道をするべきだと思うんです」

天乃「そうしないと、本当にやるべきことができなくなってしまうかもしれないものね」

樹「お姉ちゃんたちと一緒の部活は今年が最後で、これを逃したらもう、みんなで勇者部の活動なんてできないかもしれません」

それでも。と、樹は言う

樹「生きてさえいれば思い出は作ることができるから。みんなが無事なら、勇者部は絶対になくならないから」

姉よりも二年遅れ、夏凜達よりも一年遅れてきた樹にとっては、

参集中学での活動のチャンスはたった一年間しかない

進学した先の高校はバラバラになるかもしれない

ならなくても、天乃はその高校には居ない可能性が高い

だから、学生としては今年が最初で最後の一年間

けれど、それでもなのだ。

樹「……命を懸けない代わりに、私は思い出を懸けることにしたんです」

天乃「後悔……なんて、愚問そうね」
636 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/05(月) 21:12:50.75 ID:86O1miR6o

樹「後悔はしません」

天乃が言わなかった問いに、樹は笑顔で答える

そんなことはあり得ない

演劇会をやってもよかったんじゃないか。なんて

冗談めかした言葉は誰かが言うかもしれない

けれど、やっておけばよかったなんて後悔はしない

たとえ無駄でも、過剰でも、

たった一パーセントの可能性であっても

嫌な未来に行かないためなら命以外のすべてを尽くす

樹「本当は、命がけでっていうところなんですよ?」

天乃「そんなの、私が許さないわ」

樹「今までずっと命を懸けてきた久遠先輩には言われたくないことですけど」

天乃「それを言われると――」

樹「でも」

樹の反抗的な言葉に困った表情を見せた天乃

その言葉を遮って、樹は言う

樹「命を懸けられる辛さを知ってるから、私たちは懸けません。懸けられません。その分、人生の一部を懸けることにしたんです」

ある意味では寿命であり、人生である過去

大切な思い出になるであろうそれを捧げて、世界を救う

そして、いつか平和になった世界で言うのだ

こんなこともあったけど、大変だったけど、でも、今が幸せならそれでいい。と

樹「未来のために捨てるのは過去だけでいいんです」
637 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/05(月) 21:25:40.38 ID:86O1miR6o

天乃「……いい考え。だなんて、悪いけれど言うことはできないわ」

未来のために今を捧げる

命を懸けるよりはましなことだろう

だが、絶対にいい考えだと天乃は言えない

ましてや、過去を捨てるなどというのは無理だ

もちろん、樹たちのいう過去が天乃の言う過去と違う意味であることは分かっているが

それでも、天乃はいい考えだとは頷けなかった

天乃「記憶だけは、失くしたら駄目よ。心が覚えているといっても、やっぱり……寂しいもの」

樹「……解ってます」

置いていくのは今という過去だけだ

すでに得た思い出を捨ててしまうつもりなど毛頭ない

まして、天乃との記憶を奪われるなどとんでもない

樹「もしも万が一、神樹様や天の神によって久遠先輩との記憶が奪われるようなことがあったときは、神様を倒してでも記憶を奪い返します」

天乃「ふふっ。神隠しにでも会わない限り、私がみんなの前からいなくなることはないから大丈夫よ」

必ずここにいる。

少なくとも、子供が産まれて、体調が落ち着いて

外出できるようになるまでは。

天乃「それで、退院したらまたみんなであの家に帰るのよ」

ほんのひと時だけ、過ごした我が家

すべてが終わったら、あの家で暮らすのだと、天乃は笑みを浮かべた
638 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/05(月) 21:29:15.01 ID:86O1miR6o

√ 11月13日目 夕(病院) ※土曜日

01〜10 大赦
11〜20 
21〜30 
31〜40  芽吹
41〜50 
51〜60 
61〜70  九尾
71〜80 
81〜90 芽吹(若葉)
91〜00  大赦

↓1のコンマ 
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/05(月) 21:33:16.24 ID:W4Xtu0qYO
あ
640 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/05(月) 21:48:50.44 ID:86O1miR6o

ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間(20-22)から

イベント無、芽吹見つからず
このまま進行の場合、11月14日目にイベント
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/05(月) 21:56:46.66 ID:W4Xtu0qYO
乙
樹ちゃんの名言ラッシュがカッコ良すぎた…これは文句無しの次期部長ですわ
そして芽吹もよく粘ってるな、久遠さんの元にたどり着けるのだろうか
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/05(月) 22:19:38.54 ID:m/NMnULa0
乙
樹とのやりとりで二週目のあの事件を思い出した
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 00:38:44.95 ID:k+pcTVy3O
乙
樹ちゃんええ子やね
644 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/06(火) 20:16:33.74 ID:9oTFqXW3o

では、少しだけ
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 20:23:25.16 ID:IAZZDybsO
あいよー
646 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/06(火) 20:40:37.56 ID:9oTFqXW3o

√ 11月13日目 夕(病院) ※土曜日


若葉「すまない」

天乃「別に謝るようなことじゃないわ」

若葉「だが、見つけられる可能性が高まってなお、何の成果も得られなかったんだ。悔いも残る」

天乃「それでも、謝るようなことじゃないわ」

元々、ダメもとで探しに行ってもらったのだから、

若葉も歌野も誰も悪くはない

むしろ、逃げおおせている芽吹のことを称賛すべきだろう

天乃「久遠の方にもいなかったんでしょう? 本当、どこにいるんだか」

夏凜「つっても、知ってそうな二人がいなかったのよ」

沙織「お兄さんとお姉さんがいなかったのは防人関連だとは思うんだけどね。図ったわけじゃないと思う」

そういったことをさせないために、

事前に連絡などをせずに押し掛けたのだから

今回はそれがうまくいかなかっただけだろう

天乃「二人がいれば会えたかしら?」

沙織「どうかな……お兄さんは正直に教えてくれるかもしれないけど、お姉さんは誤魔化すかも」
647 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/06(火) 21:04:14.55 ID:9oTFqXW3o

夏凜「そう? 天乃のことだし教えてくれると思うけど」

沙織「そうなんだけどね……楠さんに賛同してたら久遠さんが止めることは分かってるだろうしもしかしたら協力してくれないかも」

風「でも、天乃の体のことが分かってない場合。でしょ」

芽吹だってそうだ

天乃の体に神樹様の種を使えば体調が良くなるという理解しか持っていなければ

神樹様の種を使うことに躊躇はほとんどないことだろう

東郷「実際問題、それが分かっていない場合の周知も含めてのものだったわけですから、まったくの成果なしというわけでもないんですよね」

天乃「お母さんに話したの?」

沙織「ううん、手紙をお願いしますってしておいた」

お母さんは勝手に中を見たりするような人じゃないから大丈夫だよ。と

沙織は安心させようと笑みを浮かべる

母親に伝えないのは、天乃だけでなく、二人までもが危険なことに首を突っ込んでいるなどと不安にさせないためだ

風「ま、結論だけ言えば今はお手上げ状態っていうか、待機期間になるわねぇ」

友奈「面会の件さえなければ、すぐにでも来てくれてたよね……」

樹「多分、そうだったと思います。大赦が動いちゃったから楠先輩も余計に難しくなっているのかと」

園子「焦ってうまく考えられてないのかもしれないね」

夏凜「ったく……余計なことだけは素早いってのが苛立つ」
648 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/06(火) 21:24:35.14 ID:9oTFqXW3o

歌野「ステイクール、ステイクール」

夏凜「解ってる。別に暴動起こしたりする気はないわよ」

友奈「でも、待ってることしかできないのかな?」

友奈の願うような一言に、

東郷は「今のところはね」と、優しく答える

これがもしも、天乃を目的としていないならもっと焦らなければならないところだが

芽吹の目的の関係上、天乃の協力は避けて通ることができない

だから、待つ。という選択肢があり、冷静でいることができる

天乃が芽吹の立場だったら血眼になって日がな一日無休で探し続けていたことだろう

東郷「場合によっては、この空白期間が冷静にさせてくれるかもしれないから。休むことも重要よ。友奈ちゃん」

樹「そうですね……急がば回れっていうこともありますし」

風「意味はちょっと違うけど樹が言うならそういう意味で良いかもしれない」

夏凜「下手に動き回ったっていいことないし、何か考えついたら話し合って行動。それでいいでしょ?」

天乃「そうね。そのほうが良いんじゃないかしら」

一先ずの休息期間

状況が状況だけに、

心から休まるなんて言うことは少し難しいかもしれないが

芽吹のことは一時保留とし、勇者部は休むことにした
649 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/06(火) 21:32:48.14 ID:9oTFqXW3o

天乃「………」

一時的に保留

何か考えがあったらその都度相談して行動するならする、しないならしない

とても簡単なことだが、

自分たちにとって大切なものがそこに絡んでいたりすると、

人はどうしても、考えることを怠ってしまう。

協力するということを疎かにしてしまう

ゆえに、実際にそうすることはなかなか難しいのだが、

それをやろうと言い、反対する者がなく、実行できるようになった勇者部の成長を感じて、

天乃はちょっぴり気恥ずかし気な笑みを浮かべる

自分は、動ける体だったとしてそうできるだろうか。と



1、勇者
2、精霊
3、イベント判定
4、クリスマスについて


↓2
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 21:33:59.46 ID:M8i9Dqr8O
4
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 21:34:19.68 ID:IAZZDybsO
3
652 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/06(火) 21:42:29.15 ID:9oTFqXW3o

01〜10 大赦
11〜20 晴海
21〜30 夏凜
31〜40 友奈
41〜50 九尾
51〜60 沙織
61〜70 風
71〜80 芽吹
81〜90 千景
91〜00 大赦

↓1のコンマ 
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 21:45:14.77 ID:IAZZDybsO
あ
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 21:49:22.74 ID:ZZvy8d/70
やっと来たか…
655 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/06(火) 21:53:02.11 ID:9oTFqXW3o

では、ここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から

満を持して



芽吹「かくれんぼで最後まで見つけてもらえず置いて行かれた気分……あっ」

雀「どうかした?」

芽吹「大したことじゃないけど、かくれんぼをする友達自体がいなかったわ」

雀「すっごく大したことだよメブーッ!?」

芽吹「ううん、大したことないわ。だって、今はもう貴女達がいるじゃない」ニコッ

亜耶「思えば、私もしたことがありませんでした」

雀「やろう! うんっ、全部終わったら、みんなで……ねッ!?」
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 21:54:26.84 ID:M8i9Dqr8O
乙
メブーの意志はいかに
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 22:00:18.17 ID:IAZZDybsO
乙
みんな諦めかけてたらついに合流キター
芽吹はこの数日間生きた心地しなかっただろうなぁ…
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 22:00:47.81 ID:IAZZDybsO
乙
みんな諦めかけてたらついに合流キター
芽吹はこの数日間生きた心地しなかっただろうなぁ…
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 22:02:25.32 ID:IAZZDybsO
すまぬ、二重投稿になってた
660 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/07(水) 20:13:28.25 ID:vDiYuTB4o

では、少しずつ
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/07(水) 20:19:12.51 ID:PQQWtYEjO
よしきた
662 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/07(水) 20:42:50.30 ID:vDiYuTB4o

面会時間の終了に伴って、

家族や友人の面会に来ていた人が去っていき

通院目的の来客に集中するためか、だんだんと静まっていく病院

廊下に響く足音も少なくなり、また一日の終わりが近づきつつあることをみんなが感じる中

一人分の足音が、病室の前で止まった

天乃「あら……誰かしら」

夏凜「回診とかじゃないの?」

天乃「この時間にはやらないわ」

友奈「えっ」

不思議そうな天乃を差し置いて、

一気に緊張感が広がっていく病室の扉は、無警戒にも叩かれずに開く

風「東郷!」

東郷「了解」

ベッドから飛び起きた東郷は来客を【歓迎】すべく身構える

しかし、その姿が見えたことでとびかかることはなかった

天乃「遅かったわね……」

芽吹「そう簡単に言われても困ります、久遠先輩」

楠芽吹

防人として従事し、そして、奉火祭に反発して抜け出してきた少女

行方の分からなかった彼女がようやく、姿を見せたのだ
663 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/07(水) 21:08:46.54 ID:vDiYuTB4o

夏凜「あんた何やってた……というより、どこにいたのよ」

芽吹「久遠先輩のご実家に隠れていたのよ。知ってるのはお兄さんとお姉さんだけでご両親は知らないわ」

東郷「でも、昼過ぎに行ったときには気配も何もなかったのに?」

行ったんですか……と

半ば呆れたような呟きを漏らした芽吹は小さく息をつくと

ここに来るためにちょうど出かけていたのでは。と、考えを述べる

普通にいくだけなら交通機関を使えば簡単だが

大赦によって指名手配のような状況にある芽吹には、それができない

隠れながら、息をひそめながらの訪問になるため

倍以上の時間がかかってしまう

樹「楠先輩、神樹様の種を盗ったのは本当なんですか?」

芽吹「大赦から?」

天乃「ううん、はっきりとそれを教えてくれたのは弥勒さんよ」

芽吹「弥勒さんが? なぜ……どうやって」

風「そこの窓から登ってきたらしいわよ〜? わざわざ、抜け出した誰かがここに来たんじゃないかって探すためだけに」

気を煽るような口調で窓の方を指さす風から窓へと目を向けた芽吹は、

まさか、そんな。と、困惑を口にして首を振ったが、

人のことは言えない。と、考えを改めた

芽吹「なるほど、ではもう無駄な話は必要がないということですね」
664 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/07(水) 21:31:36.07 ID:vDiYuTB4o

夕海子がこの場所に来たという驚きも多少は感じられたが、

それよりも優先すべきことがあるのだと、芽吹は雰囲気を一切乱すことなく話を続けようとする

それだけ、国土亜耶という少女が大切なのだろう

己の決めた、誰の犠牲もないという戦い方を全うしようとしているのだろう。

誰かもまた、そんな感じだったなと、天乃は思わず口元を綻ばせる

芽吹「確か、神樹様の種……その力があれば体調が良くなるという話でしたよね?」

申し訳程度の荷物しか入っていないであろうカバンから取り出された、

神樹様の種が納められた小さな入れ物を天乃の目の前へと差し出し、芽吹は願う

芽吹「亜耶ちゃんを……いえ、みんなを救ってください」

お願いします。と、、芽吹は頭を下げる

力になってくれるといったから

いや、芽吹の知る中で、

解決策を持っているような人はほかにはいない

だからこそ、その願いは力強い懇願のようにも感じられる

夏凜「芽吹……」



1、夏凜達に任せる
2、ごめんなさい。それはできないわ
3、あくまで体調が良くなるのは適量接種した時だけ。過剰摂取は体を壊すだけよ
4、たとえそれで治るとしても、子供が産まれるまでは無理できないの。ごめんなさい


↓2
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/07(水) 21:37:04.86 ID:PQQWtYEjO
4
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/07(水) 21:38:11.60 ID:kM5rLr1R0
4
667 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/07(水) 21:56:54.58 ID:vDiYuTB4o

では、ここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
なお、明後日は所用でお休みをいただく予定になります



芽吹「……つまり、産んだ後なら無茶できると?」

夏凜「させると思ってんの?」

芽吹「久遠先輩の力も影響の一つ、ご助力程度はしていただきます」

園子「むふふ〜無理を押し通したいくらいにあややが好きなんだね〜」

芽吹「すっ……た、ただ大切な仲間というだけです!」
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/07(水) 22:01:06.70 ID:PQQWtYEjO
乙
実際そういう無茶をやりかねないところが久遠さんなんだよなぁ…

あとしれっと毎日投稿復活してて嬉しい
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/07(水) 23:22:47.55 ID:+yTO1z9MO
乙
まあメブーの言うこともわかる……
670 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/08(木) 20:15:22.85 ID:YhTsuSspo

では少しだけ
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/08(木) 20:16:53.31 ID:nEr9tvY8O
よっしゃ
672 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/08(木) 20:40:36.34 ID:YhTsuSspo

天乃「楠さん、貴女の覚悟と想いがどれほどのものか。多分、私にも分かってると思う」

それでも。

天乃の言葉はそう続き、首は横へと振られる

天乃「たとえそれで治るとしても、子供が産まれるまでは無理できないの。ごめんなさい」

芽吹「子供が産まれるのは……いつ、ですか?」

天乃「早くて来月……遅くても再来月になる予定よ」

芽吹「来月、再来月……」

それでは間に合わない

明確な時期は知らされていないが、

確実に間に合わないことだけは芽吹にもはっきりとわかって

強く握られた拳がゆっくりと振り上げられて、中空に留まる

あふれ出てしまいそうな感情に震える拳へとむけられる目は少ないが、

わずかにでも危害を加えようものならば一瞬で組み伏せようというピリピリとした緊張感が病室に漂う

芽吹「……っ、はぁ……」

唇をかんで、ため息

上がった手を下ろし、握り拳を解いて爪痕を刻み、首を振る

芽吹「……久遠先輩が軽んじたり、意地悪で言っているわけではないことくらい分かっているつもりです」

むしろ、重く受け止めて

それでも自分にはできることがないと返してくれたのだ

芽吹「相当、悩んだのでは?」

天乃「できることがないのは火を見るよりも明らかだもの。悩む暇もなかったわ」

芽吹「私でさえ無視できないこと。久遠先輩が自身の体だけを理由に諦めるとは到底思えません」
673 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/08(木) 21:13:29.45 ID:YhTsuSspo

芽吹「……ですが、悪いことは承知で伺わせてください」

天乃「なに?」

芽吹「本当に、これを使うのは無駄でしかありませんか?」

天乃「冷たい言い方をするなら無駄ってことになっちゃうわね」

体内の力のバランスが崩れ、

体調を崩し、最悪死にかけることにさえなってしまう

無駄というのでさえまだ優しい言い方になるかもしれない

言おうと思えば、殺したいのか? と、逆質問だってできるのだから

風「一つだけなら大丈夫っていうか、むしろそれがなくても危ないっていうのは前にも話した通り。でも、それだって今すぐ使うわけにはいかないのよ」

天乃「今、こうして話していられるのはバランスがとれているからなのよ。そこで神樹様の力を取り込んだりなんだりしたら……ね」

どうなるのか。とは言わなかったが、

天乃の苦悶の表情からその凄惨さは容易に想像できた

天乃「私だって、奉火祭は認められないし阻止したいとは思うの。でも、私の力を使うことはできない」

芽吹「……でも、だからとあきらめたわけではない。ですよね?」

天乃「ええ」

夏凜「かといって、何かいい手が思いついたわけじゃないのよ」

芽吹「久遠先輩のお兄さん達もそういっていました。正直な話、それが最善手ではないか。と」
674 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/08(木) 21:45:35.98 ID:YhTsuSspo

東郷「そんなことが最善だなんて……」

友奈「この世界のことだけを考えたらって話ですよね?」

芽吹「当然」

だが、実際問題世界のことを考えればそれが最善であるのは以前にも考えた通り

だから、代替の案がなかなかに浮かばない

ただそれが嫌だと否定し、拒絶し

跳ね除けるだけならば簡単だがそれができない

それは、勇者部だけで話あったときもそうだし、

同じく反対している芽吹を加えても変わらない

妥協とはつまり犠牲を出すことと同じだというのが、難しさを底上げしている

芽吹「……そうですか。久遠先輩にも、勇者にも難しいですか……」

残念そうにいう芽吹は、

神樹様の種をどうすべきかと逡巡する様子を見せて、鞄へとしまう

芽吹「弥勒さんにも……いえ、きっとみんなに迷惑をかけてしまいましたし、できることがないのであればここはおとなしく引き返します」

樹「楠先輩……」

芽吹「大丈夫。別に、できないからと言ってあきらめたわけじゃないわ。ですよね? 久遠先輩」


1、そうね……最後の最後まで諦めたりはしないわ
2、わかってるとは思うけれど……無理しすぎても意味はないわよ
3、楠さん、過去の私を探してみて頂戴。もしかしたら、そこに答えがあるかもしれない
4、そうね……でも、貴女にもちゃんと大切な人たちができたようで安心したわ


↓2
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/08(木) 21:49:36.94 ID:nEr9tvY8O
1
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/08(木) 21:51:29.59 ID:565VZXsM0
1
677 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/08(木) 21:57:08.53 ID:YhTsuSspo

では、ここまでとさせていただきます
明日は予定通り、お休みをいただきます



大赦「などと言っていますが?」

大赦「それでも神樹様なら、それでも神樹様なら」

大赦「記憶を消して事なきを得てくれるって信じてる!」
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/08(木) 22:12:10.34 ID:nEr9tvY8O
乙
こういう時こそなるべく諦めない!だな
とはいえ色んな意味で出産が待ち遠しい…
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/09(金) 02:42:03.49 ID:FAKFFzxPO
乙
実際どうすればいいんだろうなあ
680 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/10(土) 20:52:11.16 ID:8EvNWV3Ho

では、少しだけ
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 20:53:34.51 ID:5xITW5B1O
あいあいさ
682 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/10(土) 21:17:58.22 ID:8EvNWV3Ho

天乃「そうね……最後の最後まで諦めたりはしないわ」

友奈「そうだよっ、なるべく諦めない!」

元気よく声を上げた友奈は、

ううん。と、首を振って

友奈「絶対に諦めないっ」

芽吹「そう……できるといいけれど」

もちろん、亜耶たちを諦めるなんてことは絶対にしないつもりだが

犠牲をだれ一人出さずに……という部分は最悪諦めるしかないかもしれないと、

芽吹は考えていた

できるならばそれだって避けたい

だが、現実問題

代替案が見つかっていない以上、

何かを諦めるしかないのは仕方がないことだった

もっとも、そこで仕方がないからとあきらめる気にはなれないが。

芽吹「まったくもって、歯痒い状況です」
683 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/10(土) 21:52:26.54 ID:8EvNWV3Ho

夏凜「で、大赦のところに戻るつもり?」

芽吹「色々、処罰を受けることになるとは思うけれど致し方ないわ。でも、それだけ本気であることは向こうもさすがに分かるでしょう」

風「分かったところで対応するかどうかまた別の話ってのがねぇ」

樹「久遠先輩の前例があっての奉火祭ですし……」

東郷「久遠先輩の周囲……私たちや伊集院先輩の名前を出さなかったところは学習しているということかしら」

沙織「勇者に関しては、その限りではないけどね」

困ったものだけど。と付け加えた沙織は、

自分が含まれなかった点はその経験があるのかもしれない。と

考えつつ呟く

園子「どうするにしても、頑張って代替案を考えないと」

天乃「……難しいわね」

絶対に出さなければならないが、

とてもではないが、安易な代替案を出すことはできない

数打てば当たるような適当な考えでは、

大赦も奉火祭をやめてくれることはないし、結局世界が滅ぶからだ

諦めないとは言っても、それは思いであり、願いでしかない

うまくいくことのできない現実の厳しさを

友奈たちは強く感じていた
684 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/10(土) 22:04:10.01 ID:8EvNWV3Ho


√ 11月13日目 夜(病院) ※土曜日

01〜10 九尾
11〜20 
21〜30 
31〜40  風
41〜50 
51〜60  友奈
61〜70 
71〜80 夏凜 
81〜90
91〜00  千景

↓1のコンマ 
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 22:06:55.69 ID:5xITW5B1O
あ
686 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/10(土) 22:25:30.48 ID:8EvNWV3Ho

√ 11月13日目 夜(病院) ※土曜日


天乃「楠さん……大丈夫よね」

今の状況で、

芽吹に対してあまり重い処罰をしている余裕はないはずだが、

防人の任を解くくらいのことは平気でできるだろう

芽吹が優秀なリーダーだったのだとしても

神樹様の種を奪って逃走したというのは相当に重い罪だからだ

それを言ってしまうと

持ち逃げした勇者の面々が野放しなのは気になるところだが

天乃の関係であるという点で諦められていたり、

勇者だから。という特別な部分で見逃されていると考えることもできる

実際のところは不明ではあるけれど。

その部分で言えば、

芽吹の代わりはいないが防人の代わりはいる

奉火祭を行わなければいけないような状況にまで来てしまっている今

壁外調査が行われない可能性は高いし、その線が濃厚だった
687 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/10(土) 22:36:44.26 ID:8EvNWV3Ho

もっとも、芽吹だってその覚悟で行ったことだろう

だからこそ、

その思いに応えてあげることが出来なかったことを申し訳ないと思う

こればかりは、仕方がないことだと分かってはいるけれど

しかし、今の天乃が無理してみんなが救われたとしても

その先で打つ手が無くなって滅ぶのは世界だし

それを防ごうとする気力が勇者部に残るのかと言われれば

残らない可能性が非常に高かった

天乃「…………」

子供ながらに代替案をいくつか考えてみても

それはやはり理想論であって現実的ではなく

解決策と呼べるようなものは浮かばない

このままいけば、亜耶だけは芽吹が何とかして救い出すだけで

他の巫女は犠牲になってしまうことだろう


1、勇者
2、精霊
3、イベント判定

↓2
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 22:39:05.45 ID:5xITW5B1O
2
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 22:39:50.51 ID:mmhAncV10
2
690 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/10(土) 22:46:08.31 ID:8EvNWV3Ho

1、九尾
2、歌野
3、球子
4、千景
5、若葉
6、水都
7、沙織


↓2
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 22:48:14.41 ID:mmhAncV10
Ksk
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 22:49:02.66 ID:5xITW5B1O
1
693 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/10(土) 22:59:38.05 ID:8EvNWV3Ho

では、ここまでとさせていただきます
明日はできればお昼少し過ぎ、13時ころから行えればと思います
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 23:05:24.47 ID:5xITW5B1O
乙
久遠さんの子供さえ早く産まれればなぁ…
芽吹もこれからどうなるんだろうか
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/10(土) 23:18:14.87 ID:Jsw8y9T3O
乙
早期の出産が待たれるな
696 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/11(日) 13:55:14.48 ID:VcSaUQPwo

では少しずつ
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/11(日) 14:01:23.50 ID:+M7V2+3WO
かもーん
698 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/11(日) 14:12:18.88 ID:VcSaUQPwo

√ 11月13日目 夜(病院) ※土曜日


天乃「貴女は、どう考えているの?」

九尾「なんじゃ、妙に妾に問うのが多いではないか」

くつくつくつ……と

挑発するような笑い声をこぼした九尾は、

整った顔立ちから理想的な見下す表情で天乃を見る

九尾「忘れてはおるまい? 妾は妖狐じゃぞ」

天乃「だから?」

九尾「騙し、誑かし、唆し、利用するのが妾……九尾じゃと言うておる」

記憶喪失とはいえ、

そんなことまで消えうせたわけではあるまい。と、九尾はいぶかし気に言うが、

天乃は「そうね」と、苦笑する

天乃「そんな、気遣うように確認してくるような妖狐が、ただ単純に悪さだけをするとは考えにくいだけよ」

九尾「…………」

天乃「悪から善に変わる悪。悪に徹しきれない悪。一のための善ゆえの悪。とか」

九尾「妾がそうとは限らぬが」

天乃「少なくとも、今の私に対してはそうでしょう。特に、私のための悪に平気で手を染めるタイプ」

だが、そこに罪悪感や躊躇いと言ったものは存在しない

目的のためにこうする必要がある。だからする。ただそれだけしかない

ゆえに、悪や善といった考え方そのものから乖離しているといってもいいかもしれない
699 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/11(日) 14:50:01.60 ID:VcSaUQPwo

九尾「買いかぶりすぎじゃ。いや、うぬぼれすぎている。とも言える」

天乃「そんなことはないわ」

九尾「そうじゃろう。お主、どこかでこう思うておるじゃろう」

今回に限っては、人の手でどうにかできるものではないと

人ごときの浅知恵だけで解決策が見出せるものではないと

だから、九尾の力を借りたい、知恵を借りたい

そうしなければ、まともな対策も対応もできずに時間だけが過ぎていき、

誰かしらの犠牲を免れることはできないと。

天乃「そんなことは」

九尾「奉火祭自体が人の域を遥かに超えた神々へと通じるためのもの。智ある者共がそれを選ぶのであるならば、主様がそう考えたとて思うことなどあるまい」

天乃「そんなこと考えてない。考えてないわ……」

一度は、九尾に言い返すために

二度は、自分に言い聞かせるように

繰り返して言う天乃は首を横に振ると、九尾へと目を向けた

天乃「貴女、奉火祭について詳しいのよね?」

九尾「詳しいというほどのものではないが、ふむ……まぁ、良かろう」
700 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/11(日) 15:12:21.31 ID:VcSaUQPwo

九尾「今回行われる奉火祭は前回同様に6人の巫女を使って行われることになる」

天乃「6人というところに理由はあるの?」

九尾「多ければ可能性が上がるから。と言ったらダメかや?」

少し面倒くさいのか

それともただの茶目っ気のつもりなのか

長ったらしくなりそうな話を半ばで終わらせる魂胆の透けて見えそうな言葉に

天乃は「お願い」とだけ伝えて先を促す

ふむ……と九尾が困った表情を見せたのは一瞬だった

九尾「妾にも事実は分からぬが、かつてこの世界において行われた人身御供という同様の儀式において、7人の巫女が扱われたという話がある」

天乃「7人? 6人じゃなく?」

九尾「実際に扱われる予定は1人じゃったがな。そうじゃな……丁度、お主を含めた人間である勇者部と同様の数じゃ」

風、友奈、東郷、夏凜、樹、園子

そして、天乃

実際に活動しているのは―今はまた休んでいるみたいだが―園子を加えた6人で

今まで参加していた天乃を加えて7人という形になる

沙織は巫女や精霊としての役割もあることから勇者部に所属となっていないためだ

九尾「その中から1名。となった場合、お主らはどのような行動に出る? 簡単じゃろう。その1名だけには背負わせまいと残りも身を投じるじゃろう」

天乃「ううん。阻止するわ」

九尾「それは主様らじゃから可能なことじゃろう。出来ぬ者共はせめて。と考える」
701 : ◆QhFDI08WfRWv [saga sage]:2018/11/11(日) 15:28:57.38 ID:VcSaUQPwo

聞いておいて邪魔をするな。とでも言いたげな九尾の視線に小さく「ごめん」と口を動かし、

天乃は真一文字に結んだ唇の奥で言葉を飲み込む

確かにそう考えるだろう

あるいは、最悪逃げ出すことも考えるかもしれない

いや、自分たちの犠牲が無くなることで別のだれかが犠牲になるならば、

自分たちの犠牲で終わらせようという考えが先に出てくるだろうか

やはり、行きつく先は7人での供物だろうか。と

九尾「もっとも、先んじて身を投じた6名によって鎮まったわけではないのじゃがな」

天乃「えっ……なら6人も使う必要は」

九尾「しかし、6人の巫女が供物となったことでそれを必要としていた者を……そうじゃな、この場合は倒す。というべきかや。そうする時間を作れた。という説もある」

天乃「……でも、7人いたのよね? もう1人は?」

九尾「無論、6人の後を追ったとも」

天乃「…………」

九尾「そういうものじゃろう。こういう、下らぬ物語というものは」

それらに対する救いはないが、それら以外の部分に救いはある

当人たちの立場で考えればおかしな話だが、人々にとっては【素晴らしい話】なのだ

それは、銀の葬式における一幕からも察せられることだろう
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