このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください
【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十七輪目】
- 402 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 17:24:54.90 ID:V4Pm01/eo
-
「ですので、出来る限り自然分娩でと……ですが……」
今なお続く天乃の苦痛の叫び
だんだんと叫ぶ声も弱って、枯れて
悲鳴に交じって咳き込んでいる音までも聞こえてくる
友奈「久遠先輩は、助からないんですか?」
「帝王切開を行う場合は、まず助からないと考えていただくことになるかと思います」
園子「今の陣痛を耐えきったら、大丈夫?」
「……先生の診断によりけりですが、今日一日は陣痛に苦しめられる可能性もあります」
もしかしたら、日を跨いでも続くかもしれない
明日も明後日も続くかもしれない
友奈「……久遠先輩に必要なことはありますか?」
園子「ゆーゆ?」
友奈「久遠先輩が少しでも楽になれること。どんなことでもいいです。教えて貰えませんか?」
樹「久遠先輩を死なせたくないんです。ただ、辛い姿を見ているだけなんて嫌なんです」
できることがあるとかないとか、そんなことは関係ない
今の天乃にとって必要なことがあるのなら、それをやるのだ
「そうですね……では、ケアをしてあげてください」
楽な姿勢を取らせたり、マッサージをしたり、汗を拭いてあげたり
水分を取らせたりなど、一通りの介護をしてあげる必要がある
「それと、慌てないことです。皆さんが慌てていたら久遠さんまで余裕がなくなってしまいますからね」
- 403 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 17:50:48.15 ID:V4Pm01/eo
-
√ 12月7日目 昼(病院) ※日曜日
01〜10 九尾
11〜20
21〜30 陣痛
31〜40
41〜50 夏凜
51〜60
61〜70 陣痛
71〜80
81〜90 陣痛
91〜00 陣痛
↓1のコンマ
※陣痛以外は少し話せる。という程度
- 404 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/06(日) 17:55:14.98 ID:Bc2SgvMkO
- あ
- 405 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 18:30:59.62 ID:V4Pm01/eo
-
√ 12月7日目 昼(病院) ※日曜日
友奈「久遠先輩、体拭きますね」
横になった天乃の裾をめくって、腹部から脇腹、背中へと
友奈はできる限り優しい力でタオルを流していく
大きく膨らんだお腹が動く、胸が動く
そのたびに苦痛に身をよじろうとする天乃を、樹たちが支える
陣痛が始まってからも軽い運動などはすべきだが
それもやはり、天乃には辛いうえに下手に動けば悪化してしまう
何もさせてあげられない残酷さに友奈は表情を険しくさせて、息を吐く
東郷「夏凜ちゃん、平気?」
夏凜「このくらい、なんてことないわよ」
昼になっても、以前のように陣痛が収まってくれる……などということはなく
ひっきりなしに襲う激痛に、天乃はずっと夏凜の腕を握りしめたままで
食い込んだ部分からは少しだけ、血が滲んできていた
夏凜「そんなことより、陣痛の時間少しは短くなったんじゃない?」
風「いや、全然誤差の範囲よ。でも、陣痛の間隔は狭まってきてくれてる……はず」
- 406 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 18:51:53.48 ID:V4Pm01/eo
-
樹「本来なら、1〜2分間隔になったらもう十分らしいよ」
沙織「というより、まだ破水もしてないんだよね……」
通常の妊婦にもそれはあることで
そういう場合には、少しだけ穴をあけるといった、
人工破水。というものを行うこともある
だが、天乃の場合は先ほど行った検査結果ではまだ6cmほどしか子宮口が開いていないため、
均衡が崩れた悔過一気に流れ出してしまうかもしれない
それでは、子供が危ない
かといって……
東郷「このままだと、過強陣痛を引き起こす可能性もあるって」
園子「でもわっしー帝王切開はできないよ」
もし、麻酔なしでの帝王切開をやったとして
それが、運よく成功したとして
それで万事解決になるわけではない
沙織「それはそれで、別の症状を引き起こす可能性が高いからね。特に、久遠さんの場合は」
- 407 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 19:12:06.73 ID:V4Pm01/eo
-
焦るなと友奈たちは心の中で繰り返す
自分たちが焦っていても何も変りはしない
天乃が救われるわけではないのだから。
天乃「はっはっはっ……はぐっ……ぅっ!」
ぎりっ……と、噛みしめられた歯が音を立てる
呼吸を整えるので精いっぱいで
少しだけ落ち着いた痛みを踏み潰す勢いで猛烈な痛みが襲う
腰から折れてしまいそうな気がする
股が裂けてしまいそうな気がする
このまま、子供が産まれ落ちるのとともに自分の命までも落としてしまいそうな気になる
そんな考えを持つべきではないと
それは分かっているはずなのに、限界だった
でも
天乃「ぐっぅ゛ぅぅぅぅぅぅ」
夏凜「天乃……」
ぐっと、歯を噛みしめる
ぎゅっと、夏凜の腕を掴む
それは天乃にとっての、命綱だった
- 408 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 19:41:33.99 ID:V4Pm01/eo
-
風「腰のあたり少しマッサージでも――」
友奈「それなら私がやりますっ」
東郷「友奈ちゃんは、ちょっと」
友奈「えっ」
体を拭いてあげてね。と
東郷は友奈を引き下がらせて、腰に手を触れさせる
友奈は確かにマッサージが上手なのだが
聊か、今の天乃にはそぐわないのだ
東郷「久遠先輩、少しずつマッサージしていきますね」
まずは一声かけて、撫でる
どこを揉むか、押すか
合図をしながら、進めていく
樹「園子さん、飲み物を買いに行きませんか?」
園子「そうだねぇ〜冷蔵庫に水しかないもんね」
沙織「あっ、それならあたしもいくよ。精霊でつながってるから何かあったときにすぐ戻れるから」
天乃のためにとそれぞれで役割を決めて、分担する
少しでも楽になるようにと、願って
- 409 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 19:48:34.98 ID:V4Pm01/eo
-
√ 12月7日目 昼(病院) ※日曜日
01〜10 破水
11〜20
21〜30 陣痛
31〜40
41〜50 破水
51〜60 陣痛
61〜70
71〜80 九尾
81〜90
91〜00 千景
↓1のコンマ
※空白以外なら本日中 確定
- 410 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/06(日) 19:52:59.28 ID:WJyRFiHGO
- うおおお
- 411 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/06(日) 19:57:09.15 ID:Bc2SgvMkO
- ついに出産来るか…!?
- 412 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 20:56:50.68 ID:V4Pm01/eo
-
√ 12月7日目 夕(病院) ※日曜日
天乃「はぁ……はっ……はっ……ぁぅ……」
夏凜「頑張りなさい、あともう少しだから」
朝からずっと、苦しめられていて息も絶え絶えの厳しい状況の中
樹たちが買ってきた飲み物を、むせないようにストローで飲ませる
陣痛に苦しむ時間は相変わらず長いが
陣痛の感覚もゆっくりとだが縮まってきている
この調子なら、今日中に生まれる可能性は高い
正直なところ、ここまでひどく衰弱した状態での出産など考えたくはないが
そうならざるを得ないだろう
風「なんていうか、出産ってここまで大変なことだったのね」
樹「久遠先輩は本当に特殊なんだとは思うけど、でも、きっとそうなんだと思う」
人一人、二人
そんなとても大きなことをするのだから
簡単なことではないのは当たり前のことだろう
風「樹ったら知ったようなこと言っちゃって……どこまで先を行くんだか」
- 413 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 21:17:46.86 ID:V4Pm01/eo
-
自分が知っているよりもどんどん大人になっていく
そんな樹を横目に、風は深く息を吐き出すと
樹と一緒に、天乃たちを覆うカーテンから出ていく
全員でずっと見ていても仕方がない
それよりも交代制にして長丁場にも耐えられるようにしましょう。という東郷の提案に乗ったのだが
すぐそこで苦痛に呻いているのを知っていて休むのも難しかった
「本当は私達が手を貸すべきなのですが……」
風「いえ、出来ることをやらせてくださいって言ったのはあたしたちですから」
看護師の困った表情に、風は笑みを返す
もちろん、専門的なことはお任せする
何か変化があった場合も交代する
でも、体のケアや寄り添うこと
それくらいのことであれば自分たちがやってあげたいというのが勇者部の意志だった
風「でも、本当に今日産まれるんですか?」
樹「陣痛の感覚は短くなってきてるんですけど……」
「そうですね。陣痛の間隔の短縮に比べて、陣痛継続時間が比例していないので断言は難しいですが」
産婦人科の先生ですら、頭を悩ませています。と、看護師は言う
実際、双子で、過強陣痛気味で、中学生で、妊娠周期も何もめちゃくちゃな妊婦など扱ったことはまずないだろうし
そんな前例は恐らくだが、ない
- 414 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 21:29:02.80 ID:V4Pm01/eo
-
樹「……そうですか」
勇者としての力が、複雑にしてしまっている
とはいえ、神樹様の力です。だの、穢れの影響です。だの
大赦所属の霊的医療班ですら半分―もちろん穢れの方―は良く分かっていないのだ
看護師に話したところでどうにもならない
「でも、大丈夫だと思いますよ。この調子で進んでいるなら子供が今日中に産まれる可能性は十分にあります」
問題は、産むための体力が天乃に残るかどうかだと看護師は眉を顰める
これまでの入院生活で天乃は体力が落ちてしまっていて
朝からの陣痛の激痛に耐えた後の出産は本当に命がけになってしまう
しかし、今日は疲れているからまた明日ね。なんて
赤ちゃんには通用しない
「皆さんには、非常に申し上げにくいことなのですが……」
風「そんなことっ」
樹「久遠先輩なら、大丈夫です」
大丈夫なんです。と
樹は天乃たちには聞こえないほどの声で力強く言う
それは確信しているというよりも、そうであってほしいと願っているような声だった
- 415 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 21:56:34.77 ID:V4Pm01/eo
-
風「そうね樹……大丈夫」
「……みんなのサポートがあれば大丈夫ね」
看護師は笑みを浮かべて、頷く
だが、現実は甘くない
手厚いサポートがあって、生きて欲しいと願う家族がいて
生きたいというお母さんの願いがあってなお、命を落としてしまう母親もいる
それほどに、過酷なことなのだから
だけれど、無理だというわけにはいかない
死んでしまうと首を振るわけにはいかない
まだ若いからこそ過酷
だけれども生命力はあるはずなのだから
東郷「ふぅ……」
樹「東郷先輩っ」
風「手は大丈夫なの?」
手洗い場から戻ってきた東郷は苦笑いを浮かべながら、手を振る
東郷「まだ疲労感は残ってますが、久遠先輩に比べればこの程度何ともありません」
「あまり、無理はしないでくださいね」
東郷「はい」
きっと、この戦いは夜通し続く
そのために、交代制にしてまで休憩をとることにしたのだ
寝る間を惜しむ程度の無茶はしても、無理はしない
それでは本末転倒だと、東郷は頷いた
- 416 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/06(日) 22:00:06.43 ID:V4Pm01/eo
-
では、途中ですがここまでとさせていただきます
明日はできれば通常時間から
ここから夜にシフト、出産までノンストップ
ただし久遠さんの体調に関しては判定
九尾「ふむ……産まれるかや」
九尾「難産になるじゃろう」
九尾「これから困難が待ち受けていることじゃろう」
九尾「それでも決めたのは主様らなのじゃ。精進するがよい」
九尾「少しなら、妾も手を貸してやろうぞ」
- 417 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/06(日) 22:15:01.53 ID:Bc2SgvMkO
- 乙
一気に出産まで物語が動き始めたか…
陣痛のシーンが凄く生々しい描写だったなぁ
ところで双子ちゃんの名前は募集するのかな?それとも自動で決まってる?
- 418 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/06(日) 22:55:13.66 ID:J96XamO80
- 乙
穢れもそうだしそもそもが人間と妖怪のハーフだもんなあ
わからないことだらけで難しいね
- 419 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/07(月) 12:25:08.43 ID:VLBDs57XO
- 何気に双子の誕生日が12/7で樹と一緒になるんだな
- 420 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/07(月) 17:53:25.27 ID:fBLk8fCGO
- 陣痛描写でも手を抜かない謎のこだわり
そして忘れ去られているいっつんの誕生日
- 421 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/07(月) 20:37:47.07 ID:AHDigxajo
-
では少しだけ
- 422 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/07(月) 20:45:12.11 ID:9QcBwNv1O
- よしきた
- 423 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/07(月) 21:09:37.35 ID:AHDigxajo
-
√ 12月7日目 夜(病院) ※日曜日
天乃「はっはっはぁぅ……ぅぅ……」
夏凜「………」
ひと呼吸にも呻き声の混じる天乃の額に落ちた髪を指で払うと、
ジトっとした汗が指に張り付いてくる
友奈や樹が交代交代で汗を拭いてくれているが、
拭いても吹いても、脱水症状になってしまうのではないかと不安になるくらいに、汗だくになってしまう
沙織「久遠さん、口開けて」
天乃「んっ」
沙織「怖いのは分かるけど、水分は取らないとダメだよ」
少し前に、飲み物を飲んでいる最中に咳き込んで息ができなくなってしまったからか、
天乃は唇を結んで拒否する仕草を見せるが、
沙織はペットボトルに直接差し込んだストローの口を、天乃の方へと向ける
辛くても、苦しくても飲まなければだめだ
朝から食事も何もできていないのに、
水分まで取らなくなってしまったら大変なことになる
夏凜「少しでもいいから飲みなさいよ。子供もアンタも、無事でいるために」
- 424 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/07(月) 21:49:01.20 ID:AHDigxajo
-
天乃「ぅ……」
沙織「あ……ごめんね。ちょっと待って」
震える唇で、ストローを挟む
けれどペットボトルの中身は微動だにせず、ストローの中を這い上がっていくような様子もなくて
沙織ははっとしたように謝って一度ストローを加えてごくりと喉を鳴らす
本当はあまりしないほうが良いのだけれど
天乃の体の反応に関係なく流し込むのはさすがに危険すぎる
かといって、飲ませないわけにもいかないのだから、仕方がない
誰に言われたわけでもなく言い訳を心に描いてもう一度天乃にストローを咥えさせる
沙織「そうっとね。ゆっくりだよ」
天乃「ん……ぅ゛っぇっ」
園子「っ! 天さんっ」
こくり、こくり……と
僅かに飲んだところで、また陣痛の痛みが訪れて息が詰まる
飲み切れなかった液体が気管に流れようとして、咳き込む
園子「落ち着いて、落ち着いてね」
園子はすぐに体を横にして、そこからさらに45度ほど傾けて、吐き出せる
天乃「げほけほっぅ゛ぅぅっ」
園子「大丈夫、大丈夫だよ〜」
- 425 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/07(月) 21:59:06.44 ID:velSnFRgo
- みんなに母性を感じちゃう
- 426 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/07(月) 22:04:57.35 ID:AHDigxajo
-
夏凜「…………」
天乃の視界の外にいる園子を一瞥した夏凜は、
言うか迷った口を開いて、優しく声をかける
夏凜「……休んでてもいいのよ。園子」
園子「平気なんよ。全然」
気丈な返事
それとは裏腹に、辛そうな表情
疲れているからじゃない
天乃の姿があまりにも痛々しくて、心が苦しくなってくるからだ
夏凜「それなら良いけど、無理はするんじゃないわよ」
沙織「我慢しないで出しちゃっていいからね……」
飲み込めずに出てくる唾液を、タオルで拭いながら声をかける
遠慮しなくていい
迷惑だなんて考えなくていい
頼り切っていいからね。と、微笑む
友奈「沙織さん、代わります」
沙織「うん、お願い」
綺麗なタオルをもってカーテンを開いた友奈と沙織が入れ替わる
陣痛に苦しめられてからすでに十数時間
半日以上、途切れることなく続く陣痛の疲労を隠し切れない天乃の姿に、友奈は唇を一度噛んで笑みを作る
これがすべて穢れだったら笑顔にはなれない
でも、これは違う。子供が産まれるのだ
だから……と、友奈はできる限りの笑みを浮かべた
- 427 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/07(月) 22:15:28.81 ID:AHDigxajo
-
天乃「はぁっはっ……ぁ……っぐ!」
夏凜「……っ」
天乃の疲弊、憔悴、衰弱
それを直接感じている夏凜は爪痕さえつけることができなくなりつつある天乃の手に手を重ねる
自分の腕から滑り落ちるようなことだけは、させない
天乃「ひぐっ……うぅぅあ゛ぅっ」
友奈「もう少しです。もう少しですよ、久遠先輩……」
嗚咽交じりのうめき声
汗に隠れて流れていく涙をぬぐって声をかける
看護師から聞いた話で、確証がある。とは言われていないが
本来の陣痛の流れにのっとって考えるのならば
陣痛の間隔がしっかりと短くなりつつあるのはもうすぐ子供が産まれる兆候
本来ならいいことなのだが、
天乃の場合は陣痛に苦しめられる時間が長すぎるため
休息時間がほとんど削られてしまっており、厳しさは増すばかりで。
友奈「あともう少しですよ。可愛い子供が産まれてくるんですっ」
それでも、友奈は明るく声をかける
それが一番元気づけられると信じて
- 428 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/07(月) 22:27:59.97 ID:AHDigxajo
-
本来なら、陣痛の合間に検査をしたりするべきなのだが、
苦しめられている時間が長すぎて、検査どころではない
調べるべき子宮口の広がりもそうであってくれと願うばかり
さすがの産婦人科の医師も、いざというときのバックアップ体制を念入りに備えるのが限度だった
「……これ以上はお母さんも子供も危険だわ」
沙織「でも、帝王切開するわけにはいかないんですよね?」
「ううん、それはあくまで久遠さんや貴女達の要望に沿うならの話よ。子供だけでも……という話なら別」
酷な話だけどね。と、
悲し気に漏らした産婦人科医を、沙織は見開きかけた瞳で捉える
医師だから、患者の願いを出来る限り叶えてあげたいと思ってくれているのだろうか
少し考え、息を吐く
沙織「すみません」
園子「謝ることじゃないんよ」
沙織「園子ちゃん……もういいの?」
園子「風先輩が代われって」
しっしっという手ぶりをしながら、園子は苦笑いを浮かべる
身体的疲労はないが、精神的な疲れを感じる笑みだった
園子「天さんは頑張ってきたんよ。だから、少しくらい我儘も許されていいと思う」
「赤ちゃんにとって、お母さんは重要よ。ううん、子供にとってお母さんはとっても重要なの……だから、出来る限りどちらも救ってあげたい」
産婦人科医の女性は言いながらカーテンを見つめて、険しい表情を見せる
今のままではそれが難しい。というような表情だ
- 429 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/07(月) 22:44:03.98 ID:AHDigxajo
-
産婦人科医の女性は、きゅっと唇を固く結ぶ
その瞬間、何かを覚悟したのだと察して園子が目を見開く
園子「ダメなんよっそれはっ」
「…………」
東郷「そのっち……?」
園子「っ」
園子たちのいる出入り口付近のベッドに座っていた東郷の心配そうな声に、園子は乗り出しかけた体を抑える
天乃たちの意思を尊重したい
そう考えている医師が険しい表情で決断することなど、悪いことでしかない
園子の考えを察しているかのように、産婦人科医の女性は園子を見る
「申し訳ないけれど、母子ともに失うわけにはいかないの。分かって」
ごめんね。と
女性は言いながら伸ばした手を、引っ込める
嫌なことを言っている自分には、悲しそうな園子の頭を撫でてあげるわけにはいかないと思ったからだろう
東郷「するつもりなんですか? 帝王切開」
「このまま、陣痛だけが続くようなら麻酔を使って行うことも検討するわ。親御さんにも連絡は取ってあります」
園子「許可、したんですか?」
「……子供たちが望んでいないのなら同意は出来かねます。と、ですから、ここにいる貴女達の同意があるかどうか。なのよ」
- 430 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/07(月) 22:46:31.81 ID:AHDigxajo
-
では、途中ですがここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
もうちょっと苦しみます……
- 431 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/07(月) 23:00:47.33 ID:9QcBwNv1O
- 乙
中学生には重たすぎる決断
久遠さんはもちろん勇者部も辛いよな…
- 432 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 04:23:49.31 ID:KIKesf5h0
- 乙
ここまで難産になるとは
- 433 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 08:24:20.56 ID:cbDkhBThO
- 乙
久遠家と普通に連絡とれるんだ…って思ったけど連絡くらいはとれるよな
問題は会いに来ないことだ
- 434 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/08(火) 20:44:25.50 ID:AkijykZ3o
-
では、少しだけ
- 435 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 21:04:36.80 ID:jLpMAnBqO
- あいよ
- 436 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/08(火) 21:23:41.21 ID:AkijykZ3o
-
沙織「あたし達の同意……」
園子「…………」
本来なら、真っ先に否定すべきことだろう
だが、天乃までも危険なら
そう考えて、園子は首を振る
だめだ、それはダメだ
それでは今までと変わらない
勇者部の誰かが犠牲になって、天乃が助かる
そんな、天乃が一番望んでいないことと変わらない
固く唇を結んで、園子は一歩踏み込む
園子「それは、出来かねるんよ」
「久遠さん自身も危険なんですよ?」
園子「それでも……それでも、私たちは夢を掴むと決めた」
だから、止まらない
この不安に、負けるわけにはいかない
園子「久遠先輩は大丈夫」
そう信じてる。
いつだって、どんなに困難な状況だって
天乃は何とか成し遂げてきたのだから
東郷「なせば大抵なんとかなる。それが、勇者部五箇条の一つです」
- 437 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/08(火) 22:10:14.62 ID:AkijykZ3o
-
そうは言えども、怖いのだろう
東郷の表情は不安を隠しきれていない
園子も、沙織もだ
何とも言えない複雑な表情だった
沙織「……久遠さん、このままだと死ぬ可能性。あるんですよね?」
「そうねぇ……貴女達には、ちゃんと話しておくべきことよね」
悩ましげな息を吐きながら言う女医は、
ちらりと天乃を囲うカーテンの方へと目を向けて、眉を顰める
不意にぐっと下がった目線は園子達を一周した
「さっきも言ったように、母子ともに失う可能性があるの。つまり、久遠さんも亡くなってしまうということよ」
東郷「…………」
「医者である私の口からそれを言ってしまうのは、貴方達には悪いことだと思うけれど」
帝王切開を行うか否か
その判断をゆだねられてる以上、現実を突きつける必要があった
「このままだと、万が一に自然分娩できたとしても母体への影響は計り知れないものになるわ」
- 438 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/08(火) 22:37:27.73 ID:AkijykZ3o
-
ただでさえ、予想がつかない体調の変化と胎内の動きに翻弄されているのに
女医がはっきりと言えてしまうのはきっと、この体調の変化が天乃にとって辛いものばかりだからだ
産後は体を悪くしがちで、場合によっては病気にもなってしまう
そこで悪い状況に転がると言ったらもう、それ以外にはない
「みんなが、久遠さんも子供もちゃんと助けたいって思っているのはね。良く分かっているのよ」
でも。と、女医は口にする
できるのなら付け加えたくない否定
だが、そうならざるを得ないのが今の天乃の状況だった
「……もし、その理想を抱き続けるというのなら、失う覚悟をしてください」
園子「久遠先輩は……天さんは……」
話し声が途切れると、
天乃の苦しみに満ちたうめき声が病室に木霊する
沙織「………」
園子「天さんは……大丈夫なんよ……」
沙織はそうっと、園子を抱き寄せて頭を撫でる
沙織「……分かってるよ。大丈夫だよ……大丈夫」
そう、囁いて心を寄せた
- 439 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/08(火) 22:43:56.87 ID:AkijykZ3o
-
√ 12月7日目 夜(病院) ※日曜日
天乃の容態判定
↓1のコンマ 一桁
※1〜0の10段階
※1が最低値 0が最大値
※0に近いほど悪い
- 440 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 22:44:54.11 ID:jLpMAnBqO
- たのむ
- 441 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/08(火) 22:52:43.06 ID:AkijykZ3o
-
では、ここまでとさせていただきます
明日は恐らくお休みになるかと思います
再開は明後日、出来れば通常時間から
ぞろ目ですが、ボーナスはありません
- 442 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 22:59:32.96 ID:jLpMAnBqO
- 乙
これは奇跡が起きてなんとかなるか…!?
明後日の続きが待ち遠しいなぁ
- 443 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 23:00:38.60 ID:KIKesf5h0
- 乙
これが信頼の力か
- 444 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/10(木) 21:41:56.63 ID:Bs9VRvXko
-
では、少しだけ
- 445 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/10(木) 21:45:43.37 ID:q0uKUYY2O
- よっしゃー
- 446 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/10(木) 22:21:58.28 ID:Bs9VRvXko
-
もうすぐ日付が変わろうかという、夜遅い時間だった
交代交代で休憩をとっているとは言っても
不安で眠るなんてことはできなかった勇者部の面々にも疲れが見え始める中、
天乃の苦しい声に覆いかぶさるように、何かが噴き出すような音が病室に響いた
夏凜「!」
樹「あっ、ぇっ!?」
周囲に立ち込めるさっきまで感じることのなかった刺激的なにおい
飛び出し続けるウォシュレットに蓋をしたような音
察知した樹が布団をめくってようやく、その正体に気付いた
東郷「破水しました!」
消灯時間もとうに過ぎているなどお構いなしに声を張り上げた東郷は、
自分の手元にあるタオルを一瞥して、カーテンをめくり、
駆け寄ってくる看護師と沙織の姿を認めて、出ていく
東郷「伊集院先輩、お願いします。私は新しく拭きものを用意してきます」
沙織「お願い!」
「犬吠埼さん、ナースコール」
風「とっくに!」
「なら良いわ、待機してるはずだからすぐに来るはず――頑張って」
- 447 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/10(木) 22:39:40.34 ID:Bs9VRvXko
-
友奈「破水したって言うことは、もう産まれてくるんですか?」
「破水かどうかは、一応検査してから判断するわ」
ほとんど確定と言ってもいいけどね。と、
女医は少し安心したように答えながらも、落ち着いた様子で応急処置を行っていく
漏れてくる羊水―破水なら―をタオルに吸収させつつ、
東郷の用意したタオルを惜しむことなく使って下腹部の清潔さを保つ
そして、それから5分もしないうちに看護師数人が病室へと入ってきた
「先生!」
「遅い、ストレッチャー用意は!」
「出来てます!」
「恐らく破水してる……完全だけど勢いが強すぎるから注意して!」
数人の看護師で天乃の体をストレッチャーへと移していく
本職の人たちということもあってその手際の良さは流石のもので、
手数が足りていることもあって、友奈たちにはただ見ていることしかできない
ベッドからストレッチャーへと移された天乃は、
もはや掴むほどの力がなかったのだろう、ずっとつかんでいた夏凜の腕を手放す
- 448 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/10(木) 22:55:13.50 ID:Bs9VRvXko
-
園子「にぼっしー! ぼうっとしない!」
夏凜「っ!」
気が抜けていたわけじゃない
寝ていたわけでもない
けれど、うまく反応することができなかったのだろう
天乃の手が離れても身じろぎしなかった夏凜へと、園子が強い声を叩きつけた
東郷「立ち合い、誰がするかなんて話し合ってなかったけど、分かるでしょう?」
陣痛の時はまだ、
天乃が夏凜の腕を強く掴んでいたこともあって、広い病室のまま行われた
けれど、分娩に関してはもう、それ専用の分娩室に行かなければならない
当然、そのための医療設備や付き添っていた医師はもちろんのこと、
さらに助産師や看護師など複数人が入ってくるため、勇者部のみんなが来るなんて言うことはできない
だからこそ、みんなは夏凜を見る
天乃がずっと縋っていたのは夏凜だ
きっと、こういう時に一番一緒にいて欲しいのは夏凜だ
そう、思って
「来るなら早く! 置いていくわよ」
言いながらも全く待たずに天乃を連れていく医師
その姿を見て、みんなを見て
困った表情を見せた夏凜は息を吐く
夏凜「あぁもう、分かってる。分かってるわよ! 腕の一本くらいくれてやればいいんでしょ! アンタたちは休んでなさい」
まだ痕の残る腕を一瞥して、夏凜は天乃の後を追う
- 449 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/10(木) 23:11:08.68 ID:Bs9VRvXko
-
では、途中ですがここまでとさせていただきます
明日は所用でできない場合がありますが
その場合、明後日土曜日は少し早い時間から
最初の方は恐らく、安価なしでの進行になるかと思います
※本来、立ち合い出産は任意ですが、
久遠さんの場合は心身共に支えが必要なため夏凜の立ち合いは強制です
- 450 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/10(木) 23:15:00.16 ID:q0uKUYY2O
- 乙
ついに、久遠さん出産の時が来たか
もしコンマで体調最悪を引き当ててたらどうなってた事やら…
- 451 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/10(木) 23:48:13.25 ID:rXTgeE5C0
- 乙
正念場だな
- 452 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/11(金) 19:15:10.52 ID:ya5z5TKsO
- 妊娠と出産にリソース割きすぎてない?
医療系SSだっけ?
- 453 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/11(金) 21:47:34.30 ID:wJYO54cw0
- 一大イベントだし緊張感あるからOKOK
- 454 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/12(土) 20:49:09.67 ID:3X7C/Fi5o
-
では少しだけ
- 455 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/12(土) 20:55:59.14 ID:qD6Ri7L3O
- ばっちこい
- 456 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/12(土) 21:36:18.08 ID:3X7C/Fi5o
-
天乃「ふくっぅ……うぅぅぅ!」
「いきんじゃダメよ……まだ、落ち着いて」
天乃「うぅぅっ!」
夏凜「ほら……落ち着けって」
いきむなと。
そういわれてもどうしようもなく力が入ってしまう天乃の手を、夏凜が優しく握る
握られれば無意識にでも感覚が繋がる
力を入れたいという衝動は、綺麗に夏凜の手を握った
夏凜「それでいい。それでいいわよ天乃」
天乃「かっ……っ」
夏凜「痛いときは手を握る。落ち着いたら、私を見て……そう」
大丈夫よ。と
夏凜は開いている方の手で、分娩台からわずかに浮いた背中をさする
夏凜「無理に息を飲まないで、のまないようにしっかり吐いて」
妊娠とはという本を読んだ
出産とはという本を読んだ
樹や東郷たちと一緒に、
インターネットで出産に立ち会うときにすべきことを調べこんだ
それでも9割は役に立たない
慌ただしさを見せる看護師たちの立ち回り、苦しむ天乃
自分があまりにも部外者に思えてならない
- 457 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/12(土) 23:03:26.30 ID:3X7C/Fi5o
-
夏凜「……いいわ。その調子」
天乃の瞳が自分を見てくれる
無意識に力が入ってきていた手に、
意識的な緩い力が加わるのを感じる
少しずつ、自分の感覚を取り戻していってくれているのが分かる
夏凜「が……いや、私はここにちゃんといるから安心しなさい」
天乃「はっはっ……ぅっ」
「っ――いきんで! もう少しよ!」
助産師の声に従って、いきむ
天乃の手が、力を入れるために握られる
分娩室全体に響き渡る天乃の絶叫は、
陣痛の苦痛以上に凄まじい
だから、頑張れ。とは言わなかった
天乃なら言わない
自分はその立場にないからと、勝手に言えないと考えるはずだから
夏凜「……天乃」
もう少し。
その思いを、手を握り返すことで伝える
- 458 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/12(土) 23:54:57.24 ID:3X7C/Fi5o
-
分娩室の外、
出入り口の前に置かれたベンチに座る子、
壁に寄り掛かる子
集まる勇者部の面々は、
時折聞こえる大きな声に、目を瞑る
もう日は跨いだ
それでも、誰一人としてあくびの一つもしていない
疲れは感じていても、疲れたとは言葉にならない
風「……あぁ、そういえば、ごめんね樹」
樹「なにが?」
風「誕生日……今日……いや、もう昨日か」
誕生日だったのに。と、繰り返す風に、樹は笑みを浮かべる
樹「誕生日は、明日でも平気、来年だってある。でも、久遠先輩の子供が産まれる瞬間は今しかないよ」
だから、気にしない
悪いと思う必要なんてない
やるべきことをやったのだ
優先すべきことを優先しただけなのだ
それに文句を言うほど、樹だってもう、子供ではなかった
- 459 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 00:08:07.38 ID:t2iC3JIwo
-
東郷「久遠先輩も、誕生日をつぶしちゃったわねって言いそう」
友奈「あはは……」
困ったように、申し訳なさそうに言う姿が目に浮かぶ
でも、妊娠と出産の痛みからは解放され
可愛い子供も……もしかしたら抱くことができているかもしれない
その喜びは隠しきれていないという表情だ
樹「その時は久遠先輩に一つだけ何でもお願叶えて貰えそうなので、アリです」
東郷「!」
園子「狡くないよ?」
東郷「何も言ってないわ」
沙織「それにしても、みんな良く平気だね。休んでてもいいのに」
風「まぁ、天乃はもちろんだけど夏凜にも頑張らせちゃってるからね。悠長に寝ていられるような状況でもないし」
風の言葉に、みんなが頷く
子供は無事か、天乃は無事か
ベッドに横になったところで気が気じゃないだろう
だから、みんなでこうして集まって
天乃の無事を、願っていた
園子「ミノさん……天さんのことを、見守っていてあげてね」
- 460 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 00:21:28.32 ID:t2iC3JIwo
-
では途中ですが、ここまでとさせていただきます
明日はできれば昼頃から
恐らく、明日でひと段落つくかと思います
友奈「子供の名前ってどうなるのかな?」
沙織「久遠家の伝統的には、天地創造に由来する言葉が付けられたりするけど」
樹「双子だから二人とも女の子だったよね?」
風「天地創造ねぇ……」
園子「天の次、朝と夕かな?」
東郷「朝潮と夕雲……!」
友奈「それは東郷さんの趣味だよね……?」
- 461 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/13(日) 00:33:42.48 ID:CxCiDMLnO
- 乙
天、地、海それに陽(太陽?)と久遠家の名前は中々スケール大きいよな
前者三人は募集してたけど双子ちゃんはどんな名前になるんだろうか
- 462 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/13(日) 03:29:01.22 ID:GzVLRzwQ0
- 乙
無事に生まれそうでよかった
- 463 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 18:46:09.93 ID:t2iC3JIwo
-
では、遅くなりましたが少しずつ
- 464 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/13(日) 19:16:27.43 ID:bIulnuyEO
- 来てたか
- 465 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 19:57:54.92 ID:t2iC3JIwo
-
「運がいいわね……」
じっとりとした汗を看護師に拭われながら、
女医はかみしめる様に呟く
まだ子供が産まれているわけでもないのに何が運が良いのか
夏凜の疑問に応えるように、助産師が笑みを浮かべる
「頭が見えてきてる……もう少しだからね。でも、慎重に」
天乃「っ……うぅ」
一人だけなら、頭が見えてきたのなら緊張感とともに安堵感も増すものだが
双子だとそうはいかない
片方は普通に生まれてきても
もう一人は逆子になってしまう可能性も少なくはない
それに、一人目が産まれたらまた、二人目を産むための陣痛が訪れる
傷ついた子宮をさらに傷つける、苦痛が始まる
夏凜「天乃、天乃……軽く、軽く」
天乃「はっはっ、はっはっ」
夏凜「そう、そう。それでいい」
天乃「んっ……っうぐ!」
「まだいきんじゃダメ! もう少し待って、待って……」
今!
医師の合図に従い、いきむ
ぐじゅりと、聞けばグロテスクな音が聞こえてくる
本当なら聞かれたくないだろう音だって聞こえてくる
でも、夏凜は顔を背けない、耳をふさがない
これは、しっかりと受け止めるべきことだからだ
- 466 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 20:35:30.69 ID:t2iC3JIwo
-
「いいわ、うん。その調子」
天乃「っ……」
分娩室に入ってからどれだけの時間が経過したのか
少しずつ、本当に少しずつの動きで、
でも、時間は確実に経過していく
子供は確実に出てこようとしてきている
でも、小さな体に二つの命はあまりにも大きくて、難航してしまう
夏凜「天乃……しっかり……」
長引けば長引くほど、天乃は疲弊する
憔悴しきって……
夏凜「っ」
首を振る
考えるな、思うな、想像するな
そう、心に強く杭を打つ
「大丈夫、大丈夫よ。ゆっくり、ゆっくりね」
看護師たちも、疲れの色が目に見える
医師も、助産師も、みんな疲れが見え始めている
「………っ」
勇者部の面々と病室にいた女医は、
設置された時計を横目に見て、唇を噛む
分娩室に入ってからもう、3時間が経とうとしていた
- 467 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 21:01:50.34 ID:t2iC3JIwo
-
「…………」
帝王切開ができたら……と、女医は思う
いや、この場にいる医療関係者の皆が思う
天乃の体に双子はあまりにも負担が大きい
一人が頭からしっかり出てきたとして、もう一人はどうなる
時間がかかりすぎたせいで死産になるリスク
狭い胎内環境によって絡まったへその緒で首を絞められてしまうリスク
度重なる子宮の収縮、押し出そうとする力によって窒息してしまうリスク
だが、ほかでもない天乃たちの要望での自然分娩
であるならば、出来る限りのことは――
天乃「ふくっ……うっっあっあぁぁぁああああああっ!」
「!」
「もういっそ、滑り出てくることができたらいいのだけど」
呼吸は夏凜が導いてくれている
故に、医師である自分たちができることは
子供たちが出て来ようとする動きに合わせていきむようにすること
そのタイミングを確実に合わせていくこと
「久遠さん、いきんで、いきんで! もっと、もっと!」
全力で、声をかける
天乃の意識が途切れないように
少しでも、確実なものとするために
- 468 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 22:31:32.32 ID:t2iC3JIwo
-
「もう少し……そう、そう……我慢して」
少しずつ、少しずつ出てくる赤子
母親である天乃と、出てこようとしている小さな命に、頑張れと祈りながら招く
分娩室に入ってから約4時間
ようやく、その時が来た
天乃「っあぁぁぁぁあああっ!」
夏凜「痛ッ!」
一際強く、手が握りしめられる
台座についていた腰が大きく浮き上がる
打たないようにと手を差し込み、
手助けのために、腰の少し上のあたりを圧迫する
痛みに苦しむ天乃の声も、より大きくて
でも、助産師たちの頑張れ。という励ましの声
表情に見える祈りと、喜びがつい先ほどまでとは違うと物語る
「頑張れ! あとちょっと――そう、そう、良い子、良い子ね!」
「良い子よ、良い子」
それは長かった時間が嘘のように、一瞬だった
これまでが何の苦労もなかったかのように、軽やかだった
- 469 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 22:42:11.11 ID:t2iC3JIwo
-
「ぁ……」
それは、とても小さな声
けれど、それはとても大きな声
いや、これからきっと……とても大きくなっていく命の声
「ぁ……ぁあ……」
「良かった、ちゃんと声をあげられる……お願い!」
医師から助産師へと
血濡れの赤子が手渡される
優しいタオルに包まれて
何度も入れ替えられた人肌ほどのお湯へと触れる
夏凜「っ……」
ドラマのように、いきなり大きな産声は挙げなかった
でも、元気な子供が産まれたのよ。と
夏凜は天乃へと目を向ける
天乃「はっはっ……はぁ……んっ」
夏凜「あと一人……やっちゃいましょう?」
天乃「か……っぁ……」
簡単に言ってくれるわね
そう、文句を言われた気がして、夏凜は満面の笑みを浮かべて頷く
二人目の子が産まれたのは、それから約二時間後のことだった
- 470 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 23:08:17.00 ID:t2iC3JIwo
-
東郷「そのっち! そのっち!」
園子「ふぇ……ふぁっ!?」
東郷「痛っ」
ベンチから飛び起きた園子と起こそうとしていた東郷の額がぶつかり合って鈍い音が響く
自分が眠ってしまっていたことと、打った額とおしりの痛み
戸惑う園子は何度か瞬きをして、目を見開く
園子「てっ、天さんは!」
風「……お疲れ。今はぐっすり眠ってるわよ」
沙織「2人とも……違うか。4人とも今はゆっくり休んでるよ」
風と沙織
年長組二人の安堵した表情に、園子の瞳がゆっくりと開いていく
園子「天さんっ」
東郷「うん……産まれたのよ。ちゃんと」
園子の頭突きで一緒に尻もちをついていた東郷が、園子を抱く
あふれ出ていく感情を抱き合わせるようにして、互いの体に預ける
悲しいからじゃない
嬉しいからこその嗚咽をこぼす二人を風と沙織は見つめ、互いの顔を見合わせて笑った
- 471 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 23:22:41.54 ID:t2iC3JIwo
-
樹「友奈さん、久遠先輩の子供が産まれましたよ」
友奈「はっ、わ、私寝ちゃっ――」
樹「大丈夫です。大丈夫ですよ、友奈さん」
友奈「っ」
眠っていたことに焦った友奈は、
樹の優しい声、嬉しそうな表情に頷く
友奈「良かった! 良かったねっ、樹ちゃん!」
ふいに抱き着かれた樹は、
友奈のことを抱きしめ返そうとして、まだ中身の残るコーヒー缶を握る
樹「はい……良かったです」
無理に無理を積み重ねた夜更かしで痛みさえ伴う中
樹はしっかりと、笑みを見せた
若葉「……流石だな」
樹「若葉さん……」
若葉「すまない。任せてしまって」
樹「私たちが頑張るっていたんですし、仕方がないですよ」
むしろ、大赦がこちら側に何かしてこないかどうか
ずっと警戒していてくれたのだ
それを任せてしまったのだ
樹「若葉さん達こそ、ありがとうございました」
- 472 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 23:27:42.31 ID:t2iC3JIwo
-
コンマ判定経過日数
1 最小 0 最大
↓1のコンマ
- 473 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/13(日) 23:29:58.74 ID:bIulnuyEO
- あ
- 474 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/13(日) 23:38:52.02 ID:t2iC3JIwo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば少し早い時間から
日を跨ぐ出産から早くも四日後
なお、容態判定で「1」だったので追加判定はありません
- 475 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/13(日) 23:41:01.23 ID:+wc/1bbho
- 容態判定ナイスすぎる おつおつ
- 476 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/13(日) 23:45:54.67 ID:bIulnuyEO
- 乙
ようやく険しい道のりを乗り越えたか…出産おめでとう
四日間じゃ足りないぐらいだけどとりあえず久遠さんはゆっくり休んでくれ…
- 477 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/13(日) 23:52:07.94 ID:GzVLRzwQ0
- 乙
よかったなあホント
- 478 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/14(月) 20:46:35.63 ID:yY2VYrXAo
-
では、少しだけ
- 479 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 20:48:14.82 ID:H+0wspV/O
- よっしゃ
- 480 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/14(月) 21:27:09.05 ID:yY2VYrXAo
-
√ 12月12日目 朝(病院) ※金曜日
天乃「ん……」
ゆっくりと、目を開く
口元につけられたマスクとくぐもった感覚
耳に馴染んだ一定のリズムを刻む電子音
自分がいるのが一般の病室ではないというのはすぐに分かった
天乃「っ」
一日半近くかかった出産
その疲労感に加えて、穢れなどの力が一気に持っていかれた天乃はその後に気を失い、
集中治療室へと運ばれたのだ
天乃「………」
あれからどれだけの時間が経ったのか
ろくに動かすことのできない体を起こすのを諦めて、頭を傾ける
天乃「はぁ……ふぅ……」
誰もいない
当然だ
集中治療室は立ち入りさえも容易じゃない
ずっと一緒にいることなんてできない
- 481 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/14(月) 21:54:04.91 ID:yY2VYrXAo
-
天乃「っ……」
あと少し
何とか手を動かして、
ギリギリ見える位置にあるナースコールのコードからボタンまで辿り着く
天乃「…………」
ナースコールを押すだけで手が震えるほどの衰弱
でも、意識も記憶もはっきりとしていて
手が動かせるというだけでもまだ運がいい方なのだろうと天乃は思う
最悪の場合、死んでいただろうから
じっと天井を見つめながら、
握りしめていた夏凜の手の感触を思い出す
相当強く握った
死に物狂いで頼った
痛い思いをさせちゃっただろうな。と、
天乃は何を言おうかと、苦笑する
乾ききった喉が、痛む
- 482 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/14(月) 21:59:16.77 ID:yY2VYrXAo
-
01〜10
11〜20 夏凜
21〜30
31〜40 沙織
41〜50 東郷
51〜60 風
61〜70
71〜80 樹
81〜90 園子
91〜00 友奈
↓1のコンマ
- 483 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 22:05:34.33 ID:mlobiDV10
- や
- 484 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/14(月) 22:33:32.81 ID:yY2VYrXAo
-
沙織「おはよう、天さん」
天乃「ぁ……」
沙織「無理に喋らなくていいよ。喉を慣らさないと怪我しちゃう」
天乃「ん……」
看護師に用意して貰った温かい飲み物を口に含む
熱すぎず、冷たすぎず
喉に不用意な刺激を与えない適温
残念ながら、味はないが
沙織「あれから四日間だよ」
小さく切り出した沙織は、
天乃が目を覚ました喜びの滲んだ瞳を向ける
沙織「四日間も、経ったんだよ」
天乃「…………」
沙織「起きてくれて、良かった」
抱きしめたい
でも、今の天乃は幼子よりも傷つきやすくて、
感情のままに触れるなんてことは出来ない
沙織「良かった」
だから、沙織は一杯一杯の嬉しさを込めて、笑顔を見せた
1、ごめんね、心配かけて
2、赤ちゃんは?
3、まだ、子供がいるような違和感があるわ
4、ふふっ、ほんとにね。でも、もう大丈夫よ
↓2
- 485 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 22:39:02.13 ID:H+0wspV/O
- 1
- 486 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 22:40:10.59 ID:1VnHHPS60
- 2
- 487 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/14(月) 22:46:59.04 ID:yY2VYrXAo
-
では、ここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
天乃「赤ちゃんは?」
東郷「……ばぶぅ」
天乃「う、うん?」
東郷「……あの、母乳はまだですかばぶぅ?」
風「だめだ! 一週間近く真面目だったせいで東郷が壊れた!」
友奈「そ、そうですね」チラッ
風「友奈、お前もか!」
- 488 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 22:54:37.14 ID:H+0wspV/O
- 乙
コンマ次第で久遠さん死亡も有り得たかも知れないという恐怖…本当に無事で良かった
あと出産によりついにさおりん待望の母乳久遠さん解禁か
…ゴクリ
- 489 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 23:57:14.33 ID:j5lbsrKfO
- 乙
次は種使うのか
- 490 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 08:14:22.49 ID:j29M9/g7O
- 乙
ところで最近一日のまとめ見てないけど今どうなってるんだろう?
- 491 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/15(火) 20:15:07.33 ID:OZ7PMRZpo
-
では、少しだけ
- 492 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/15(火) 20:36:35.69 ID:OZ7PMRZpo
-
天乃「……ねぇ、赤ちゃんは?」
沙織「二人とも元気だよ」
ただ、ベビールームに預けられることになってしまったと、沙織は答える
天乃の小さな体に収まっていた双子は、
残念ながら、普通の赤子に比べて小さいのだ
もちろん体はしっかりしているけれど、
体重は2kg弱、身長は40cm弱と非常に小さい
天乃の体で考えればそれでも十分に成長したと言える
しかし、念のためにとベビールームにて看護師が常に気を配ってくれているのだ
沙織「抱きたかった?」
天乃「うん……それに、一緒にいるものだと思ってたから」
沙織「でも、ついさっきまで眠ったままだったってことも考えてよね」
天乃「ええ、そうね」
赤ちゃんが居たら親心としては嬉しいだろうけれど
でも、夜泣きなどで身体的には非常に負荷がかかる
そもそも、今は集中治療室
赤ちゃん同室はせめて夏凜達のいる一般病棟レベルにまで落ちつけてからだ
- 493 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 20:46:53.25 ID:CoslaPO+O
- きてたー
- 494 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/15(火) 21:07:21.91 ID:OZ7PMRZpo
-
沙織「女の子の双子、可愛いよぉ」
天乃「嫌味?」
沙織「激励だよ。早く会いたければ早く元気になってねって」
根っからの本心での言葉だろう
沙織はニコニコと満面の笑みを浮かべる
いち早く会うには確かにそう、元気になるしかない
だが……万全の状態になるには大分時間がかかる
天乃「種は、使えないの?」
沙織「流石にそんな超回復機能はないよ」
霊的な回復はできる
でも、体まで完治してくれるかどうかは可能性の話
機能を失った両足なども含めれば可能性は低いと言わざるを得ない
沙織「それに、久遠さんの調子が戻ってからじゃないと神樹様の種は使えないよ。覚えてるよね?」
天乃「…………」
沙織「ここまで、来たんだよ」
あと少しなんだよ
そう声をかけながら、身を寄せる
沙織「もう少し、頑張ろう? もうちょっとだけ、我慢しよう?」
お願いだから。
絞りだされた願いに、天乃は小さく笑みを浮かべて「ごめんね」と、答えた
- 495 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/15(火) 21:34:12.41 ID:OZ7PMRZpo
-
天乃「我儘、言いすぎちゃったわね」
今はゆっくり休むべきだ
夏凜達がダメなわけではないけれど
専門としている看護師たちが見てくれている
久遠家だからこその部分もあるかもしれないが
手厚く看てくれている
なら、赤ちゃんは安心だ
早く見たい
早く会いたい
早く抱きたい
そう思うなればこそ
今は母親である自分が健康になることを一番に考える
天乃「母乳をあげるにしても、健康な方が絶対に良いものね」
沙織「そうだよ久遠さんっ、健康なお乳が良いと思う。うん、良いと思うっ!」
きらきらと輝く瞳
待っていましたと言わんばかりの、よだれの滴りそうな口
天乃は思わず身を引いて、苦笑いを浮かべた
天乃「沙織のでは……ないからね?」
沙織「それは分かってるよ。でも、知ってる? 母乳って出そうと思って出せるものじゃないらしいよ」
アタシたちが手伝ったほうが良いと思うよ。と
沙織は表情を全く変えることなく言うのだった
- 496 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/15(火) 21:47:39.55 ID:OZ7PMRZpo
-
√ 12月12日目 昼(病院) ※金曜日
01〜10 風
11〜20 東郷
21〜30
31〜40 夏凜
41〜50
51〜60 友奈
61〜70
71〜80 樹
81〜90
91〜00 園子
↓1のコンマ
- 497 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 21:57:51.43 ID:CoslaPO+O
- あ
- 498 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/01/15(火) 22:07:16.23 ID:OZ7PMRZpo
-
ではここまでとさせていただきます
明日は所用でお休みになるかもしれませんが、
出来れば、1日のまとめの方だけ仕上げられればと思います
1日のまとめに関しては抜けていました、すみません
- 499 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 23:18:39.07 ID:gTzTcTz7O
- 乙
まあ何はともあれゆっくり休憩だな
- 500 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 23:53:56.56 ID:L/JgVNit0
- 乙乙
まだ全然問題残ってるけど今のところ3周の中で一番良い感じなのでは?
- 501 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 13:05:13.17 ID:eWOaDKpEO
- 乙
ここから一気に絶望させにくるんだろ知ってる
461.94 KB Speed:0.3
↑
VIP Service
SS速報R
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
スポンサードリンク
Check
荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)