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【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十七輪目】
- 753 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/19(火) 21:24:48.64 ID:VitUPvqko
-
沙織「早く治そうとか、そういう風に考えるんじゃなくて少しでも早く使えない? っていうのはね」
そういうことだとあたしは思うよ。と、沙織は隠すことなく続ける
天乃「そうかしら……」
沙織「久遠さんが極力無茶とか無理をしないようにって自分でも気を使ってるんだろうなって良く分かる」
でも、やっぱり根は変わらないのだ
優しすぎる心は傷つくし、
人を想う考え方はどうしても、無茶な道を選ぼうとしてしまう
天乃が無茶をしたいかしたくないは関係ない
だから、沙織も困ってしまう
天乃「やっぱり、神樹様の種を早く使うには早く良くなるしかないのね」
沙織「つわりとか、陣痛の苦しみと似た苦しみをもう一度味わうなら話は別だけどね……」
しかし、今の天乃にそれを耐えるほどの余力は残っていない
だから、これは言い換えれば無謀だ
沙織「久遠さんには悪いけど、それはさせられない」
- 754 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/19(火) 21:48:28.55 ID:VitUPvqko
-
天乃「無茶だって言うけれど、そんなに危険な入れ方をするの?」
沙織「入れ方は簡単に言えば巫女の力を用いて、力がもっとも蓄えられる胎内に収めるだけだよ」
九尾は多少、危うげなことも言ってはいたが、
実際には
巫女の力が借りられるのならば下腹部に腕を突っ込むとか、棒を突っ込むとか
野蛮というか、物理的に危険な方法は要らない
悪五郎の時は、正式な妊娠を行うための儀式めいたものであるがゆえに
ちゃんとした挿入等が必要だった。というだけであり
神樹様の種を植え付けるために男性あるいは疑似的なそれを要する……なんてことはない
もちろん、使ってもいいし
それが神樹様由来の力を秘めた道具であればより確実性も増すのだろうが。
沙織「お腹のところ……もちろん外ね? から植え付けることもできる」
天乃「中と外だとどっちの方が安全なの?」
沙織「どっちの方が安全かと言われるとちょっと困るかな」
天乃「どうして? 何か問題でもあるの?」
沙織「外だと、やっぱり力の逃げ道があるから十分に入らない可能性がある」
その一方で。と、沙織はつづけた
沙織「中だと力の逃げ道がないから過剰になっちゃうことも0とは言えない」
- 755 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/19(火) 21:56:52.18 ID:VitUPvqko
-
どちらにしてもリスクがある
だから、体調が万全であることが求められる
その力加減のわずかな誤差
それに適応するだけの力が求められるのだ
しかし、今の天乃にはそれがないからさせられない
沙織「だから、さっきの久遠さんの問いに答えるなら、早く元気になってね? となる」
天乃「早く元気になる……ね」
病は気からともいうし
自分は良くなることが出来るという信頼があれば多少は改善するのも早まるかもしれないけれど
祟りによってみんなが傷つく
その不安、その苦しさがきっと、それを阻む
早く治らなければならない天乃にとって
今の状況はあまり、良くなかった
- 756 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/19(火) 22:05:35.20 ID:VitUPvqko
-
√ 12月14日目 夕(病院) ※日曜日
01〜10 風
11〜20
21〜30 東郷
31〜40
41〜50 園子
51〜60
61〜70 わるいこと
71〜80 千景
81〜90
91〜00 夏凜
↓1のコンマ
- 757 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/19(火) 22:06:34.48 ID:bzj47nNqO
- あ
- 758 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/19(火) 22:14:59.51 ID:VitUPvqko
-
ではここまでとさせていただきます
明日は恐らく、確定でお休みになるかと思います
再開はできれば明後日、通常時間から
園子「た、たいへんだー」チラッ
天乃「園子?」
園子「祟りで生えてきちゃったー大変だー穢れを祓って貰わないとー」チラッ
天乃「……それ、偽物よね?」
園子「本物かもしれないよ〜?」モジモジ
夏凜「蹴れば分かる」
園子「それはどっちにしろ痛いかな〜」
- 759 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/19(火) 22:23:07.16 ID:bzj47nNqO
- 乙
やはり安静以外にこの状況を打破する方法は無さそうか…久遠さん辛いだろうなぁ
そしてこのオマケの落差よw
- 760 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/20(水) 00:00:43.36 ID:JHN0HaZf0
- 乙
園子は元気なところを見せてやってくれ
- 761 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/21(木) 21:12:53.01 ID:VSrNqHqco
-
では少しだけ
- 762 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/21(木) 21:14:36.52 ID:j3t6YrUPO
- あいよ
- 763 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/21(木) 21:29:54.35 ID:VSrNqHqco
-
√ 12月14日目 夕(病院) ※日曜日
園子「天さ〜ん」
天乃「園子……? 何してるのよ。ベッドから出てきたらダメでしょ?」
園子「え〜」
天乃「え〜じゃなくて」
何が起こるかわかったものではない
起き上がる賽に寝間着が引っかかって悪い体勢でベッドから落ちるかもしれない
途中で躓いてベッドの角に頭を打ち付けてしまうかもしれない
考えが悪いことばかりだという自覚は天乃にあるが、
それでも、樹のことを考えれば
まだまだ甘いと言わざるを得ないだろう
なにせ、祟りなのだ
物理的なことだけでなく、
病気などで突然苦しめられることだって、ありえるのだ
園子「でも、ずっとベッドにいたってつまらないよ」
天乃「目の前にいるんだから声かければいいじゃない」
園子「目の前に好物を出されて食べずにいられるか、いや、いられるわけがない」
天乃「勝手に自己完結しないの」
- 764 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/21(木) 22:03:59.47 ID:VSrNqHqco
-
園子「でもね〜病は気から〜って、言うでしょ?」
天乃「それは分かるわ。分かるけどね」
そんな単純な話ではない
単純ではないから、どんな些細なことにも警戒しなければならないし、
特に用事もないのに安全な場所から出てくる。なんていうことは避けて欲しいのだ
園子「いっつんがあんな目に遭ったってことはおとなしくしててもダメ。積極的に元気になるべきだー! って思うなぁ」
天乃「だからって下手に歩かれると怖いのよ」
園子「確かに、神樹様の力が弱っている今、治ったばかりの私たちの体は脆いというか、弱点かもね〜」
飄々と。
園子はまるで軽いことであるかのように笑いながら言うと、
少し前までは動かすことさえできなかった足をバタバタと動かして
椅子をカタンカタンと揺らす
園子「でも、動かないままでいたらそれこそ弱っちゃうんよ」
天乃「それは……痛いほどわかる」
園子「でしょ?」
- 765 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/21(木) 22:23:16.99 ID:VSrNqHqco
-
ずっと寝たきりで
大分弱ってしまった天乃のことを園子は一瞥する
自分たちの体も弱っているとは言ったものの
天乃と比べればまだまだ、可愛いものだと園子は思う
だからこそ、ただじっとしていることがどれほどよくないことなのか
天乃には分かるだろうと分かっていることに、園子は少しだけ自己嫌悪する
園子「ということで!」
天乃「っ……急に大声出さないで」
園子「神樹様の力が弱っている分、天さん成分の補給が急務なのであります!」
天乃「天さん分って……」
園子「天さん分は天さん分だよ〜?」
両手を広げて待ちの姿勢
にっこりと満面の笑みを、園子は見せる
天乃「園子は元気ね」
1、私からはできないから園子からきて
2、エッチなことはできないって言ってるでしょ?
3、あまり無理はしないで頂戴
4、それだけ元気なら要らないでしょ?
↓2
- 766 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/21(木) 22:24:39.01 ID:j3t6YrUPO
- 3
- 767 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/21(木) 22:26:18.69 ID:KL3s0If20
- 1
- 768 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/21(木) 22:40:14.91 ID:VSrNqHqco
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
園子「大丈夫、天井のシミを数えてる間に終わるよ」
東郷「ねぇそのっち」
園子「ん〜? どうしたの?」
東郷「天井のシミを数えている間に終わるのは」
東郷「天井のシミが数えるほどある汚い家なのか、達するのが早いのかどっちなの?」
園子「わっしーそれは言ったらダメなやつなんよ」
- 769 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/21(木) 22:51:04.34 ID:j3t6YrUPO
- 乙
天さん分の補給…
そのっちは久遠さんをどう堪能していくのだろうか
- 770 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/22(金) 00:14:56.56 ID:jh1r11/L0
- 乙
火ついちゃいそう
- 771 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/23(土) 22:40:46.64 ID:wSolSX7Wo
-
少し遅いですが
昨日できなかったので少しだけ
- 772 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/23(土) 22:46:08.97 ID:TIHRMCetO
- 休載じゃない、やったぜ
- 773 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/23(土) 23:19:11.18 ID:wSolSX7Wo
-
天乃「まったくもう……」
仕方がないなぁ。と、
優しい気持ちを込めつつも、呆れたため息
困っているけれど
そのちょっぴり手のかかる元気の良さは、今の心には砂糖よりも甘い
天乃「私からはできないから園子からきて」
園子「えっ!」
天乃「……なに? 自分からは嫌?」
園子「う、ううん……よかですか。飛び込んでもよかですか!?」
ぐっぐっっと膝を準備しつつ、
きらきらとしたまなざしのロケット一つ
発射段階に推移していく園子をじっと見つめた天乃は
ダメに決まってるでしょ。と、受け入れるために広げていた腕をたたむ
天乃「危ないことするならダメ」
園子「飛び込みません、抱くまでは!」
天乃「今、体弱いんだから優しくしてね?」
園子「なんかえっちだねぇ」
- 774 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 00:57:27.00 ID:LG4VuDgyo
-
天乃「何がエッチなのよ」
園子「天さんの言動の一つ一つ」
天乃「別に特別なことなんてしてないでしょ」
園子「してないから、エッチなんだけどなぁ」
なぜだかしみじみと言う園子は、
勢いをつけることなくベッドに膝を乗せて、天乃との距離を詰める
ギシリときしむベッドの音
それがまた心地よくて、園子は動きをゆっくりさせる
早く抱きたいけれど、慎重に
もう少し、自分を自分で追い込んで……おあずけ
園子「ごくり」
天乃「変なことしないでよ?」
園子「抱くだけ、抱くだけだよ〜」
- 775 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 01:09:38.97 ID:LG4VuDgyo
-
にじり寄って、ぎゅっと抱く
壊れやすい華奢な体を、体いっぱいに触れさせる
大好きな匂いがする
大好きな声がする
とても温かい、心地よいものを感じる
それでも満たしきれないものはあるけれど
それは、我慢。と、園子は心に強く止める
その分、体はより密着して――
天乃「っ」
ぽすんっと、ベッドに押し倒す
園子「これなら、もう少しくっついても平気なんよ」
天乃「甘えん坊ね」
園子「出来なかった分、甘えたいのです」
頑張った分、出来なかった分
園子はその時間、大切なものを取り戻すかのように
ずっと、天乃に寄り添い続けた
- 776 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 01:12:49.46 ID:LG4VuDgyo
-
では、ここまでとさせていただきます
明日はできれば昼頃から
園子「髪に顔を埋めつつ、胸に手を埋めます」
園子「次に、いったん起き上がっていい匂いだねぇ。とほめてから」
園子「胸に顔を埋めながら抱きしめる」
園子「天さんは優しいから、抱きしめる腕を振りほどいてまで胸に埋めるのを阻まないからね」
東郷「……なるほど」
風「いや、やるかどうかはともかく、東郷は天乃にやらせてあげて?」
- 777 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 01:24:58.52 ID:dPvpxsv60
- 乙
これで久遠さんのメンタルも回復したな
- 778 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 05:30:13.39 ID:iU9wGoGMO
- 乙
下心無しで温かい触れあいってのも良いなぁ
- 779 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 18:47:26.83 ID:LG4VuDgyo
-
では少しだけ
- 780 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 18:49:11.37 ID:i4/4CQ/KO
- いえす
- 781 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 19:11:21.41 ID:LG4VuDgyo
-
√ 12月14日目 夜(病院) ※日曜日
01〜10 夏凜
11〜20
21〜30 園子
31〜40
41〜50 風
51〜60 わるいこと
61〜70 千景
71〜80
81〜90 若葉
91〜00
↓1のコンマ
- 782 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 19:46:55.45 ID:i4/4CQ/KO
- あ
- 783 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 20:30:31.13 ID:LG4VuDgyo
-
√ 12月14日目 夜(病院) ※日曜日
風「ときどき、園子は天乃の娘みたいに見えるところあるわよね」
天乃「そう?」
風「甘え方というか……言動の子供っぽさがそう感じるのかもしれないけど」
なんかそう見えるのよねぇ。と
風は笑いながら言って、椅子に座ると天乃を見る
子供が産まれて以降、天乃の体調は悪くない
夜更かししたり、激しい運動をするようなことはできないが、
順調に回復して言っているのだろう
表情にも、影は感じられない
天乃「樹は? 樹のところに居なくていいの?」
風「ずっといるのもあれだろうからって、若葉達が代わってくれたのよ」
天乃「精霊なら寝なくていいからって?」
風「あたしは平気って言ったんだけどね……」
樹に害があったのだ
次もないとは限らないと心配して、不安で
寝ないだろう。と、言われたのだ
風「天乃に会って来いって」
天乃「私は精神安定剤か何かなの?」
- 784 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 20:56:20.98 ID:LG4VuDgyo
-
くすくすと笑って、天乃は言う
風の表情に樹のことへの不安と恐れはない
精神的な揺れもない
強い覚悟があるのは、樹に何かを言われたからだろう。と、
天乃は感じたからだ
天乃「樹も大丈夫そうね」
風「分かる?」
天乃「貴女が平気そうなんだもの、分かるわ」
風「……そっか」
小さく呟く風は自分の手と手を握り合わせて、息を吐く
樹は、怪我を覚悟していた
気を失っていたのだと言われて、驚くことはなく
受け身取り損ねたもんね。と
訓練のし直しが必要だね。と、
些細なことだったかのように言っていた
笑っていた
風「もしかしたら、樹はもうあたしなんかよりもずっとできた子なのかもしれない」
- 785 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 21:23:55.57 ID:LG4VuDgyo
-
天乃「樹だって、いつまでもお姉ちゃんの後ろに隠れているような子じゃないわ」
それはあなたが一番分かっていたことでしょ。と
諭すような優しい声で続ける
天乃「でも、貴女だって立ち止まっているわけじゃない」
後ろにいたのが、隣になっただけ
引いていた手が、支えあう手になっただけ
天乃「どちらが優れているかじゃないでしょ?」
風「……そうだけど」
天乃「何か不満?」
風「………」
別に不満があるわけではない
ただ、樹と比べて自分の覚悟のなさたるや
とてもではないが樹の支えではないような気がする
樹よりも、劣ってしまっているような気がするのだ
風「ちょっと、朝は取り乱しすぎたって自己嫌悪」
天乃「………」
1、でも、ちゃんと抑えられた。でしょ?
2、ぎゅって、する?
3、またそうやって……貴女達は私にさんざん言うくせに、自分のことは責めるのね
4、仕方がないんじゃない? それだけ、樹が大切ってことなんだから
↓2
- 786 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 21:28:21.72 ID:i4/4CQ/KO
- 4
- 787 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 21:29:18.33 ID:lKdJTwRN0
- 3
- 788 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 22:10:43.84 ID:LG4VuDgyo
-
天乃「またそうやって……貴女達は私にさんざん言うくせに、自分のことは責めるのね」
風「えっ、いや、これは」
天乃「自己嫌悪、自己嫌悪って」
風「………」
天乃はむっとした表情を見せる
それは怒っているというよりもからかっているようで
茶化しているようで
反論を述べようという気も、削がれてしまう
風「……天乃」
落ち着いた声と、笑み交じりの吐息
風「だから、樹は天乃に会えっていうのかもね」
天乃「えっ?」
ううん。きっと、みんながだ
みんながきっと、天乃に会えと言うだろう
みんながきっと、天乃に寄り添えと言うだろう
それは、自分たちが守ろうとしている尊い存在だからだ
何かひとかけらでもあきらめてしまえば、
二度と、取り戻すことが出来なくなってしまうかもしれないものだからだ
それを守ることが出来ている今は、後悔する必要がないと再確認できるからだ
- 789 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 22:39:06.58 ID:LG4VuDgyo
-
風「園子がべったりしたくなるのも分かる」
天乃「えっ、ちょ」
風「少しだけ」
キシッ……と
ベッドをきしませ、風が近づく
園子の時とは違って、受け入れ態勢のできていない斜めった天乃を、
その腕に抱きしめていく
強く、弱く
優しくしっかりと
その間違いない生の温もりを、体と心にしみこませる
天乃「んっ」
風「細く、なったわね……」
天乃「運動してないから」
風「……なら、元気になったら、少しくらい運動したほうが良いわね」
今の細い腕では、抱きたくても抱けない
だから、少しは力をつけなさい。と風は囁く
耳元に感じる天乃の困った反応
でも、受け入れてくれる優しさ
感じる愛情を、強く、抱く
- 790 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 23:06:29.58 ID:LG4VuDgyo
-
風「天乃」
天乃「なに?」
風「天乃はみんなの、心のよりどころだと思う」
天乃「そう?」
風「そうよ、そうに違いない」
温かくて、優しくて
でも、叱るときは叱ってくれて
包んでくれる時は包んでくれる
天乃さえ無事なら、
みんなが壊れてしまうことも、疲れ果ててしまうことも
きっとないのだろう
天乃「……どうしたの?」
風「いや……なんでもない」
天乃「辛いときは辛いって言ってもいいのよ」
誰も責めない、誰も悪いなんて言わない
だから、耐えられないときは耐えられないと
そう言っていいのだと、天乃は風の体をそうっと、抱きしめた
- 791 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 23:11:32.28 ID:LG4VuDgyo
-
√ 12月15日目 朝(病院) ※月曜日
1が最低 0が最大
判定↓1
- 792 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 23:13:35.42 ID:lKdJTwRN0
- あ
- 793 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/24(日) 23:16:41.72 ID:LG4VuDgyo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
12月後半戦
- 794 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 23:17:16.35 ID:i4/4CQ/KO
- 12月は久々に延長戦か
- 795 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/24(日) 23:21:25.62 ID:i4/4CQ/KO
- あと改めて乙
樹ちゃんいい意味で前向きになってて凄く成長してるな
- 796 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/25(月) 06:41:16.39 ID:N2gExNLuO
- 乙
1月に突入するのかと思ったら12月はもしかして1ヶ月分やるのか?
その間毎朝祟りの判定があるとか早く久遠さんが元気にならないと不味いことになりそう
- 797 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/26(火) 22:33:07.08 ID:EeLYXma5o
-
では少しだけ
- 798 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/26(火) 22:38:21.77 ID:FPgSfykiO
- よっしゃ
- 799 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/26(火) 22:45:03.31 ID:EeLYXma5o
-
√ 12月15日目 朝(病院) ※月曜日
何もないところで躓いたり、
危うげな場所にぶつかってしまったり
管理されているはずのお皿がなぜか欠けていて、指を切ってしまったり
ほんの些細なことで
気にしすぎだと言いたくもなるようなことで
少しずつ、みんなが傷つく
単なる偶然なら良いかもしれない
でも、みんなが相次いで怪我をする、しそうになるというのは
悪い予感しか感じられなくて
ちっぽけなことだからこそ感じる、
からかわれている……弄ばれているという感覚が天乃は不快だった
みんなも気にすることはないと口をそろえつつも
この不気味な流れには
元気よく声を発するということも難しかった
- 800 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/26(火) 23:02:56.36 ID:EeLYXma5o
-
天乃「ほんの些細な怪我……」
でも、天の神による祟りだと天乃は思う
些細だからこそ怪しいのだ
樹の件があってからのちっぽけな被害
大きいことも小さいことも
偶然のような連鎖的な事故でも事件でも
神の手にかかれば造作もないことなのだと示されているようで。
また悩んでる。と、お叱りを受けてしまうことがないように
天乃はすぐ隣のベッドにいる夏凜にも勘付かれないほどに小さく息を吐く
天乃「疑心暗鬼にさせることが目的……?」
些細なことから大きなことまで
常に不安を抱き、恐怖に怯えさせて精神的な余裕を奪い
いざ戦いの時が来た時の戦力を削ろうという考えでもあるのだろうか
天乃「…………」
見えざる神の謀略を疑いながら、
考えすぎてはいけないと、天乃は半ばに首を振る
- 801 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/26(火) 23:15:07.10 ID:EeLYXma5o
-
不安にさせることはともかく、
恐れを抱かせるというのは、神様のような存在には十分に力になり得るもの
大きな被害を与え、小さな被害を与え
気の休まるときを与えないというのはもっとも効率的な戦略と言っていいかもしれない
けれどだからこそ、逆らうべきだろう
考えないようにして、偶然だと割り切ってしまう
しかし……それが許されるだろうか
無視をすることで
それならば……と、樹の時
あるいは、樹以上に酷いことになってしまうのではないだろうか。と
間げないようにすべきだと考える一方で、
不安もまた、大きくなっていく
1、勇者
2、精霊
3、イベント判定
↓2
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/26(火) 23:19:02.54 ID:4qKM8PpI0
- 2
- 803 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/26(火) 23:20:37.92 ID:FPgSfykiO
- 3
- 804 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/26(火) 23:40:55.75 ID:EeLYXma5o
-
√ 12月15日目 朝(病院) ※月曜日
01〜10 東郷
11〜20 友奈
21〜30 夏凜
31〜40 樹
41〜50 球子
51〜60 千景
61〜70 歌野
71〜80 沙織
81〜90 園子
91〜00 水都
↓1のコンマ
- 805 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/26(火) 23:45:57.89 ID:FPgSfykiO
- あ
- 806 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/26(火) 23:52:51.26 ID:EeLYXma5o
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
もう一回園子とのフラグ建設
- 807 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/26(火) 23:58:51.98 ID:FPgSfykiO
- 乙
ここにきて連続でそのっちとの絆強化イベントか
久遠さんの不安を吹き飛ばせるような勢いがほしいところだな
- 808 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/27(水) 00:40:29.75 ID:SpTWowC10
- 乙
そのっちといちゃいちゃする機会今まで少なかったからな
- 809 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/27(水) 21:10:09.71 ID:ueB8Ikdmo
- では少しだけ
- 810 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/27(水) 21:14:23.32 ID:b7xX1xKXO
- よしきた
- 811 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/27(水) 21:47:33.18 ID:ueB8Ikdmo
-
天乃「園子……何してるの?」
気づけば、もぬけの殻になっていた正面のベッド
かすかに聞こえるもぞもぞとした布のスレる音に
天乃は確信をもって、声をかける
今更音が止んでも遅い
覗けば見えるだろう金色の髪の持ち主の名前をもう一度呼ぼうかというところで
ひょっこりと、日の出のようにそれは頭を出した
園子「バレたか〜」
天乃「何してるのって、言ったのよ」
園子「立てばぶつかり歩けば躓く……ならば這えばいい!」
なーんて。と
園子はびしっと決めて見せた表情を綻ばせると、
のんびりと溶けた顔をベッドに乗せる
園子「赤ちゃんの目線も経験しておくべきだと思って」
天乃「這ってれば安全に近づけるってだけでしょ? 安静にしてなさいって、言ってるのに」
園子「だって〜」
天乃「だっても建前もなし。ものが落ちてきたり、床にガラス片がおちてる可能性もあるのよ?」
園子「そこまでは大丈夫なんじゃないかな〜?」
- 812 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/27(水) 22:08:24.27 ID:ueB8Ikdmo
-
天乃「その油断が命取りになるかもしれないのよ?」
園子「天さんの心配も分かるけど……」
でも。
心配しすぎていても精神が持たなくなってしまうかもしれない。
天の神の狙いはそこであるかもしれないのだ
いや、あるいは心身ともに疲弊させることが目的なのかもしれない
園子は言いかけた口を閉じると、
すっと立ち上がって、転げ落ちることがないようにと椅子に座る
園子「実は、天さんの傍に居ると気分が楽になるんよ」
天乃「またそんなこと言って」
園子「本当っ本当なんよ〜!」
まるでそれが嘘であると白状するかのように慌てて否定した園子は
天さんの力が漏れてるからだと思う。と、それっぽいことを付け加える
園子「天さんの力が漏れ出てるから、それが傍に居る私たちに触れることで癒されてるんよ」
天乃「それでも、離れたらまたけがをしたりするんでしょう? 逆に言えば、そのせいで酷くなることだってあるかもしれないわ」
- 813 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/27(水) 22:28:04.39 ID:ueB8Ikdmo
-
園子「天さんは〜も〜相変わらずネガティブがお好きだねぇ」
天乃「別に好きなわけじゃ……」
園子「だったら、悪い方悪い方に考えないで良い方にも考えたほうが良いよ」
一緒にいることで、癒される
祟りによる影響が少しでも軽減される
そういう風に考えたほうが良い
そういった園子は天乃の否定的な雰囲気を感じ取ったのだろう
ちょっぴりムっとする
園子「天さんは私といるの……嫌い?」
天乃「なに言ってるの?」
園子「だって、嫌がってばっかり」
天乃「嫌がってって……園子は、もう……っ」
明らかに分かっていて言っている園子を一瞥する
園子「しくしく」
演技か真か
うるうると潤んで見える眼差しだった
1、心配なのよ、分かるでしょ?
2、おいで
3、本当に、楽になるの?
4、貴女、自分が満開を使ったこと忘れてるわけじゃないわよね?
5、好きに決まってるでしょ
↓2
- 814 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/27(水) 22:30:11.54 ID:HZbcHyxX0
- 3
- 815 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/27(水) 22:32:22.37 ID:b7xX1xKXO
- 4
- 816 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/02/27(水) 22:37:45.67 ID:ueB8Ikdmo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
園子「甘くないっ天さんが甘くないっ」
園子「怒ってるんよ〜」
園子「もうだめだ〜愛が尽きてしまうぅ〜うぐっ」
園子「わが心のオアシスは枯れたのだ……ばたり」
天乃「まったくもう……園子、ふざけないの」
- 817 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/27(水) 22:51:39.21 ID:b7xX1xKXO
- 乙
久遠さんのそばが一番安全なのか
力が完全復活するまで一緒に寝てるのも手かな?
- 818 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/28(木) 08:07:21.56 ID:gR+lg2FEO
- 乙
早く久遠さんに安心を…
- 819 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/01(金) 12:33:50.38 ID:+rEsmVUDO
- 前々から告知はされてたけど今までより休載率が跳ね上がってて心配だなぁ
今月は大丈夫だろうか…
- 820 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/01(金) 20:57:33.52 ID:u2FlVGTPo
-
では少しだけ
- 821 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/01(金) 21:06:15.39 ID:0cehI7byO
- かもーん
- 822 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/01(金) 21:18:23.05 ID:u2FlVGTPo
-
天乃「園子」
園子「ん……」
天乃「貴女、自分が満開を使ったこと忘れてるわけじゃないわよね?」
園子「天さんが折れてくれなかった……っ!」
天乃「何を言ってるのよ」
呆然と。
驚愕の表情で時が止まったかのように固まってしまった園子へと、
天乃は冷たさも感じる声で言い返す
園子は冗談を言っているような声色ではあったものの、
天乃としては、まじめだった
意地悪だったり、園子のことが嫌いなのではもちろんない
他でもない園子自身の身の安全も考えてのことであるからこそ
その要因となりえることを茶化そうとする園子に対して、
天乃は厳しい態度を見せるのだ
天乃「本当に分かってないの?」
園子「わ、分かってるんよ〜」
天乃「だったらどうして茶化そうとするの? 貴女が危険な目に合わないようにって、言ってるのよ?」
- 823 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/01(金) 21:38:35.64 ID:u2FlVGTPo
-
園子「う〜」
天乃「園――」
園子「天さん、お母さんみたい」
天乃「それはそうでしょ? これでも一応子持ちなんだから」
園子「宿題しろ〜勉強しろ〜貴方のために言ってるんだ〜っていう感じのやつだよ?」
多分いっつんなら良く分かるんじゃないかな〜と
間延びする声とは裏腹に
ちょっぴり残念そうにぼやいた園子は目を伏せる
母親であることは確かだ
でも、まだ中学三年生
元々精神的に年上だったものがさらに繰り上げられてしまったことで
より大人の思考になってしまったのかもしれないと思うと
悪いとは言わないが
また遠くに行ってしまったようで、園子としては……寂しかった
園子「天さん、子供心分かってない」
天乃「園子……?」
園子「危険だろうがなんだろうが好きな女がそこにいるんだっ会いに行って何が悪いんだこんちくしょーっ!」
天乃「っ!」
- 824 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/01(金) 22:06:11.72 ID:u2FlVGTPo
-
もう我慢できないと、あふれ出る思いの丈を吐露するように叫びに近い声で言い放った園子は
いきり立って椅子を蹴飛ばし、勢い任せに天乃に触れようとしたところで、グッと手を引っ込める
今の天乃は軽い力でも引き寄せられるけれど
それは、壊れやすいということでもあると園子はちゃんと分っているからだ
感情任せだからと言って理性がないわけではない
園子「天さんだって、体が動くなら危険だったとしても無茶するでしょ」
してきたでしょ。と悲しげに言うと、
倒してしまった椅子を元に戻して、ごめん。と自分のベッドに戻っていく
天乃「…………」
分かってないわけじゃない
むしろわかる。分かっている
どれだけの無茶ができるのか、無理を押し通そうとしてしまうのか
だからこそ、その対象である自分がストッパーでなければいけないはず
それなのに……
天乃「……悪いなんて思ってない、私はただ……」
心配なだけ。
しめられたカーテンをまっすぐ見つめて
天乃は心の中で、つぶやいた
- 825 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/01(金) 22:13:30.86 ID:u2FlVGTPo
-
√ 12月15日目 昼(病院) ※月曜日
01〜10 東郷
11〜20
21〜30 夏凜
31〜40
41〜50
51〜60 千景
61〜70
71〜80 友奈
81〜90
91〜00 樹
↓1のコンマ
- 826 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/01(金) 22:14:29.85 ID:kbft5All0
- あ
- 827 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/01(金) 22:25:12.19 ID:u2FlVGTPo
-
ではここまでとさせていただきます
明日もできれば通常時間から
東郷「互いを想いあうが故のすれ違い……」
東郷「でも大丈夫ですよ久遠先輩!」
東郷「寝具の上で招き猫していればそのっちに限らず入れ食いです」グッ
天乃「寝具……ベッドの招き猫って何?」
東郷「それなら今から手取り足取り教えますからご安心を」ニコッ
夏凜「なにあれ。詐欺?」
風「嘘じゃないのが質悪いというかなんというか……」
- 828 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/01(金) 22:29:16.71 ID:rkAlgWkL0
- 乙
久遠さん体力戻らないと何にもできないんだよなあ
- 829 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/01(金) 22:35:54.31 ID:0cehI7byO
- 乙
あの園子の叫びでどれだけ久遠さんのことを想っているのかがよく分かるな
いつか久遠さんが年相応の子供の心を取り戻せる日が来てほしいが…
- 830 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/02(土) 20:51:48.80 ID:P1lxuur8o
-
では少しだけ
- 831 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 20:59:26.71 ID:GKzytzL+0
- よしきた
- 832 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 21:01:04.43 ID:FdKBIoz5O
- あいよ
- 833 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/02(土) 22:12:15.25 ID:P1lxuur8o
-
√ 12月15日目 昼(病院) ※月曜日
精神的な疲弊は、
樹がけがをしたことや、みんなが些細であれ何らかの被害に遭ったことが原因だろう
だが、園子の気持ちを考え切れていなかったのは違う
カーテンの奥に消えてしまった彼女を想い
潰れてしまいそうな痛みさえ感じそうな体への不信感も違う
前者はきっと、子供を産んだことで愛する。という想い自体に変化があって
後者はきっと、少しずつ戻りつつある穢れとそれに呼応しているであろう祟り
それに対する感じきれない畏怖があるからだ
天乃「…………」
自分の言動の一つ一つ
それに対する園子たちの反応
園子が声を荒げて、逃げて行ってしまった後姿が目を閉じても見える
それほど、衝撃的で
それほど、心は不安に満ちていた
- 834 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/02(土) 22:47:33.02 ID:P1lxuur8o
-
天乃「私は……私だって……」
園子と同じだ
危ないから来るなと言われても
会いに行きたいと、何とかしたいと
そう思えば自分の身の危険のことなど考えずに会いに行く
天乃「駄目ね……」
少しは強くなれたと思ったのに
もうそろそろ、大丈夫になっていてもいいはずなのに
心の痛みは感情に直結してしまう
天乃「っ」
自分の体に対しては強すぎる力で、胸を抑える
少しでも触れられないだろうか
少しでも和らげられないだろうか
この不安を、少しでも忘れられないだろうか。と
- 835 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/02(土) 22:59:07.46 ID:P1lxuur8o
-
園子にも祟りによる影響はある
それは口にしてはいけないことで
どれだけの痛みと苦しみがあっても
外傷的なものでない限り決して他言は許されない代物だ
元気で明るい園子の姿
それが、百パーセントのものであると断言できるだろうか
少なくとも、今の天乃には無理だ
傍に居ることで和らげることが出来る
冗談めかしていた園子の言葉が、冗談であると断言できるだろうか
いや、出来ない
天乃「………」
それを後悔してしまうから
触れたがっていた園子を受け入れてあげれば良かったと
冗談に見せかけていても
普段のように、笑って受け止めてあげられるだけの余裕があったのならと、
心には棘の刺さる痛みが走る
1、勇者
2、精霊
3、イベント判定
↓2
- 836 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 23:04:41.86 ID:c1gAvtWF0
- 3
- 837 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 23:06:11.90 ID:FdKBIoz5O
- 1
- 838 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/02(土) 23:15:06.20 ID:P1lxuur8o
-
1、友奈
2、風
3、東郷
4、夏凜
5、樹
6、園子
↓2
- 839 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 23:16:20.80 ID:FdKBIoz5O
- Ksk
- 840 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 23:16:36.53 ID:GKzytzL+0
- 3
- 841 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/02(土) 23:54:59.35 ID:P1lxuur8o
-
ではここまでとさせていただきます
明日はできればお昼ごろから
天乃「どうしたら……良いのかしら」
東郷「不安ですよね」ギュッ
東郷「でも、大丈夫です。大丈夫ですよ久遠先輩」
天乃「っ」ドサッ
東郷「悩みも、不安も……全て、忘れさせますから」
- 842 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/03(日) 00:04:09.12 ID:6n/qM4NmO
- 乙
ここまで精神が弱りきってるとなると東郷せんせーの手段を試してみるのも手かもしれんな…
- 843 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/03(日) 00:50:09.25 ID:9R3PKc2+O
- 乙
そのっちと仲直りしなくちゃ
- 844 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/03(日) 16:18:24.89 ID:jPKxhfVyo
-
では、少しずつ
- 845 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/03(日) 16:22:36.60 ID:kUx2Zf8RO
- はいよー
- 846 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/03(日) 17:02:12.66 ID:jPKxhfVyo
-
天乃「体の方はどう?」
東郷「今のところは、問題ありません」
ちょっとした擦り傷
その程度の被害はあったけれど、
祟りの規模としては非常に小さなものだ
樹のように体や頭を強く打つようなダメージを基準に考えるつもりはないが
事故や事件を含まない日常的な日々の中で起こる小さな傷は、
問題ないと言っていいだろう
東郷「久遠先輩も……体の方は調子がよさそうで何よりです」
全盛期と比べれば非常に少女的
だが、それはある意味で当然であり非日常から脱したとも言える
弱弱しいのはまだ、馴染まないが
このままでもいいのではないかと、東郷は心の中に言葉をしまい込む
東郷「ですが……」
天乃「聞こえちゃった?」
東郷「叫んでいましたから。みんなにも聞こえていましたよ」
- 847 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/03(日) 18:06:38.24 ID:jPKxhfVyo
-
東郷「そのっちも、何も本気で怒っているわけじゃないのは……」
天乃「うん」
東郷「そうですよね、久遠先輩だってそのっちとの付き合いは長い」
分からないはずがない
それはもちろん、その逆も然り
園子にも、天乃の考えている事くらい分かる
でもそれでも我慢できなかったから叫んだのだ
そこで叫ばせてしまったから
天乃が心に傷を負いかけているということを、
東郷は分かっている
東郷「……久遠先輩の傍に居れば、落ち着く。というのはそのっちの嘘じゃないんです」
天乃「貴女もなの?」
東郷「いいえ。みんなが、です」
天乃「私の持ってる穢れが作用してるのかしら」
東郷「穢れもそうですが……愛が感じられるからですよ」
- 848 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/03(日) 19:11:03.72 ID:jPKxhfVyo
-
冗談みたいなことを、東郷はまじめに言う
本気で言っている
穢れが作用していること
天乃の愛が感じられるからということ
全部本当だ
東郷「どれだけのことがあっても、久遠先輩が傍に居てくれるのならば大丈夫だと思える」
努力も、根性も報われるのだと分かる
だから、もっと頑張ろうと思うことが出来る
なによりも……胸の痛みを上書きできる熱さがある
東郷「久遠先輩さえいてくれるのなら、大丈夫なんですよ」
天乃「でも、傷は癒せない」
東郷「祟りは癒せる」
天乃「……」
東郷「……でも、そんな顔をされていたら、癒えるもの癒せない」
- 849 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/03(日) 19:34:33.88 ID:jPKxhfVyo
-
東郷「何でも言っているはずです。久遠先輩が、私達のすべてだと」
勇者を続けている理由、努力を惜しまない理由、
無茶をしてしまう理由、どんな困難にだってめげない理由
今こうして話している間にも
刻一刻と祟りによって体が蝕まれていても笑うことが出来る理由
東郷「久遠先輩が笑顔になれないと、私達も笑うことが出来ません」
天乃「……」
東郷は椅子からベッドへと軽やかに身を移し、
天乃へと身を寄せる
東郷「久遠先輩が注意してしまうことも、そのっちが少しやりすぎてしまう気持ちも、どっちも良く分かります」
東郷自身、
動くことが出来る嬉しさも相まって天乃に会いに行きたくなるし
触れたいと思ってしまう
だから全身が動かなかった園子は、自分以上にそういう気持ちが強いだろうことも分かる
そんな園子の自由さに、不安になってしまう天乃の気持ちも分かる
東郷「だけど、少しだけでいいのでそのっちを受け止めてあげてはくれませんか?」
頻度が多いこともあるだろう、強く密着してくることもあるだろう
でも、それは好きだからこそだし
蝕まれていく自分の体を癒し、心を強く保つためのものだから
だからお願いします。と、東郷は言う
1、分かってるわ。分かってるけどね……不安が勝っちゃうのよ
2、そのっちだけでいいの?
3、なら、私のことも何とかしてよ
4、力さえ、ちゃんともどってきてくれさえすれば……
↓2
- 850 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/03(日) 19:36:35.92 ID:kUx2Zf8RO
- 4
- 851 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/03(日) 19:39:17.48 ID:N2sEmyHgO
- 2
- 852 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2019/03/03(日) 20:36:54.99 ID:jPKxhfVyo
-
天乃「……そのっちだけでいいの?」
東郷「え……」
東郷の話を聞いて、問われて
引き出されたのは天乃の笑みと、からかうような台詞
思わず反応の遅れた東郷は、ぐっと息を飲みこむと
考えの読みにくい真っ新な笑みを浮かべる
東郷「そんなわけ、ないですよ?」
天乃「でも、勇者部だけでも6人いるでしょ? 園子みたいな頻度で来られると、体がもたないというか」
休まる時間が無くなっちゃうと思わない?
そう聞く天乃に見せるのは、笑みだ
何を言ってるんですか?
本気で言ってるんですか?
そう問いかけるような威圧感さえ感じられそうな笑み
天乃「東郷?」
東郷「節度は守らせるので大丈夫ですよ。それに……」
一日を朝昼晩で考えれば、3日
一週間もあれば21日もあるということになる
東郷「6人いようが9人いようが、一人2回は久遠先輩を楽しめ……傍に居られます」
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