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【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【3頁目】
- 472 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/28(水) 00:14:05.17 ID:bEyjPV/GO
- 乙
諏訪を滅ぼして住人を助けようとした陽乃さんより諏訪の神様の方がもっとスパルタだったとは…
まあせっかく神様の力も使えるなら総攻撃のときにフル活用したいところだな
- 473 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/28(水) 06:10:03.13 ID:GB3MLDZGO
- 乙
これからの方針どうしようか
- 474 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/28(水) 22:42:22.46 ID:i5rtdjXqo
- 遅くなりましたが、少しだけ
- 475 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/28(水) 22:42:54.17 ID:i5rtdjXqo
- √ 2018年 8月15日目 昼:諏訪
どうやら向こう側の通信担当は、ひなたにはならなかったようだ。
若葉たちとやり取りするうえで、
長く一緒にいたひなたの方が都合は良いはずだが、
勇者を裏切ったとされている陽乃達を黙認したとされている若葉の親友となれば、
代理人に任命される可能性はまるでなかった
陽乃「……はぁ」
陽乃のことを警戒するなら
その協力者とも言える状態にある若葉を警戒するのは仕方がない
そして若葉を警戒すれば、
同じようにひなたを警戒しなければならない
万全を期すなら、それしかない
陽乃「こうなるわよね……」
大社は責められない
陽乃だって、疑わしいものは排する
陽乃が大社の立場なら、若葉もひなたも当てにしないし、
陽乃には千景をぶつけていく
千景なら、陽乃に関しては裏切る可能性が極めて低いからだ
- 476 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/28(水) 22:50:22.17 ID:frvrDnyxO
- きてたか
- 477 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/28(水) 23:39:03.85 ID:i5rtdjXqo
-
ただ、こうなってくると球子と杏が不安だ
今すぐ力尽きるわけではないけれど、力が弱っていく
どうにかしなければ総攻撃にも影響が出るかもしれない
けれど、
そのどうにかするための手段の一つが失われた
陽乃が諏訪の神々の力を押し付けられたことによって
そこにもまた、活路があればいいのだが。
陽乃「……」
今の陽乃は、どこまでが自分の限界かを測りかねている
全力で力を使えば、
球子と杏の弱体化した分を補って余りあるかもしれない
もちろん、そこまで行くと
さすがに無事では済まないかもしれないが
以前ほどではないはずだ
- 478 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/29(木) 00:26:35.60 ID:D0hY6CFyo
-
陽乃は、昨日も一人でいた部屋で横になりながらため息をつく
これからどうするかを考えなければならない
向こうに戻るかどうか、
諏訪を守るかどうか
守るとして、どのようにするか
九尾が言うように諏訪ならば安心して暮らせる
陽乃が下手なことをしなければ
歌野達に対して、新しい担当者が余計なことを言ったりしなければ
陽乃はバーテックスの襲撃を除いて問題なく生きていける
常に力を使っていかなければならないが
その分の回復は問題なくできる……らしいし
むしろ今は力が有り余っている状態でさえある。
陽乃「……ん」
球子に頼めば、軽く一発殴らせてくれるだろうか。
あるいは歌野に力を与えて、どれくらいの強化が可能かを確かめるのもありだ
もしくは……諏訪の街を散歩でもするか
1、歌野交流
2、球子交流
3、杏交流
4、水都交流
5、九尾交流
6、諏訪散歩
7、イベント判定
↓1
- 479 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/29(木) 00:30:57.46 ID:zEdfstz2O
- 1
- 480 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/29(木) 00:35:10.67 ID:D0hY6CFyo
-
では短いですがここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
- 481 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/29(木) 00:38:04.68 ID:Nyxx7N/1O
- 乙
とりあえずうたのんとどうするか相談か
- 482 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/29(木) 00:41:08.85 ID:zEdfstz2O
- 乙
杏とタマがだんだん弱体化していくとなると神様の力次第では結局ジリ貧もありそうだな
うたのんと色々相談しないと
- 483 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/29(木) 22:49:26.31 ID:D0hY6CFyo
- 遅くなりましたが、少しだけ
- 484 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/29(木) 22:52:42.46 ID:D0hY6CFyo
-
出来る限り他人との関わり合いは避けていきたい陽乃だが
うだうだしていても何も始まらないと、部屋を出る
共同の部屋を覗いてみるが、誰もいないようだ。
陽乃「白鳥さんと藤森さんは通信だとして……」
球子と杏はどこに行ったのか。
共同の部屋から出るときに杏と球子はどこかに行くとは言っていなかったので、
そう遠くに出かけたわけではないだろう。
陽乃「……畑?」
それとも、崩壊した御柱の確認に行っているのか
少なくとも襲撃が来たわけではないから心配じゃいらないはずだ
歌野「……久遠さん?」
水都「中に何か?」
陽乃「むしろ誰もいないわ」
陽乃はそう答えると、
小さく息を吐いて、歌野へと目を向ける
陽乃「白鳥さん、ちょっと時間貰えるかしら」
- 485 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/29(木) 23:21:13.80 ID:D0hY6CFyo
-
歌野「私……? みーちゃんじゃなくて?」
陽乃「二人が姉妹でもなければ、白鳥さんはあなただけだと思うけど」
歌野「そう、なんだけど」
歌野は少し戸惑った様子で陽乃を見ると、
水都に向き直って、笑みを浮かべる
歌野「せっかくのお誘いだから、ちょっと行ってくるわね」
水都「え、でもっ」
歌野「大丈夫よ、みーちゃん!」
にっこりと笑顔を見せる歌野
水都はそれでも不安そうな顔をしたが、陽乃を見て、頷く
水都「もう大丈夫だから、声を荒げちゃだめだよ。うたのん」
歌野「解ってるわ。大丈夫」
もう、特に責める理由はないわ。と、歌野は答える
昨日はいろいろあったが、
その話が終わってはないにしても、ひと段落ついている
無駄に事を荒立てることもないだろう
- 486 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/29(木) 23:50:19.35 ID:D0hY6CFyo
-
陽乃達は、陽乃が一人になりたいときに使っている部屋に二人で入る
部屋の中は障子の扉が閉められていることもあって、少し薄暗い
陽乃の後に続いた歌野が電気をつけると、一気に部屋が明るくなった
歌野「電気……つけない方がよかった?」
陽乃「別にいいけど」
興味なさげに答えて、陽乃はテーブルのそばに座布団を置いて座る
その対面に同じように座った歌野は
わずかな躊躇いをかみ殺して陽乃をまっすぐ見る
歌野「……さっき、みーちゃんじゃないかって思ったのは、昨日のことがあったからよ」
陽乃「昨日のこと?」
歌野はいままでに比べると、酷くよそよそしさを感じる
昨日はそうせざるを得ない理由が歌野にはあったはずだけれど、
それでも責める口調だったことに後ろめたいものがあるのかもしれない。
正直、陽乃はあの程度の敵意は何とも思わないのだが。
歌野「久遠さん、私のこと嫌いになったと思ったから」
陽乃「はぁ?」
歌野「だってもう、敵意しか感じなかったでしょう?」
1、殺意でもなければ、私は気にしないわよ
2、それで? 罪悪感でもあるわけ?
3、別にいいわよ。勇者としてすべきことをしただけでしょ
4、だから何だって言うのよ
5、そんなことより、今後の話をしましょう
↓2
- 487 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/29(木) 23:51:57.23 ID:WKBKI6Js0
- 5
- 488 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/29(木) 23:52:30.26 ID:G+hRi12aO
- 3
- 489 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/30(金) 00:34:08.05 ID:XqQdrIggo
-
陽乃「別にいいわよ。勇者としてすべきことをしただけでしょ」
歌野「そうなんだけど――」
陽乃「それ以上は必要ないわ」
陽乃からしてみれば、その態度に理由があるだけましだった。
理不尽に責められたわけではない
歌野には守らなければならないものが多く、そうしなければならない理由があったのだ
結界の要である御柱
その崩壊の原因かもしれない―実際に陽乃が原因だが―陽乃を責めるのは何の問題もない
歌野の心情的には理由があってもという感じなのだろうか。
陽乃「すべきことをしたと思うなら、罪悪感なんて抱かない方がいいわ」
歌野「……久遠さんは、平気なの?」
陽乃「私に聞く?」
歌野「久遠さんは平気そうに見えて平気じゃない可能性もあるって、伊予島さんが言っていたわ」
- 490 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/30(金) 01:01:07.40 ID:XqQdrIggo
-
陽乃「……また勝手なこと言って」
誰も彼もが勝手なことを言う
良いことも悪いこともなんでもかんでも言いふらしている
歌野「それと、新しい通信担当から言われたことがあるの」
その話もしたかったのよ。と、歌野はつぶやく
その目は陽乃を見ていない
少なくとも良いことではなさそうだ
歌野「久遠さんがもしいるなら、貴女のことは信用しない方がいいって」
陽乃「あら……それいっていいの?」
歌野「もちろん口止めされたわ」
黙っておく理由もなかったけど。
歌野はそうこぼして、苦笑する
陽乃が思っているよりも、歌野からは気に入られているのかもしれない
水都も、杏も、球子も。
みんなそうだ
突き放したはずなのに、気付いたらこうなっていた
- 491 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/30(金) 01:01:33.84 ID:XqQdrIggo
- では途中ですがここまでとさせていただきます
明日は可能であれば通常時間から
- 492 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/30(金) 05:55:05.06 ID:B/royJnWO
- 乙
心にちょっとだけ余裕ができたのか陽乃さんが大分つんけんしなくなってきてて嬉しい
- 493 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/30(金) 08:28:06.42 ID:usLklTWoO
- 乙
- 494 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/04/30(金) 23:45:37.88 ID:XqQdrIggo
-
すみませんが本日はお休みとさせていただきます
明日は可能であれば早い時間から
- 495 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/04/30(金) 23:55:22.24 ID:4NKEgLytO
- 乙ですー
- 496 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/01(土) 22:38:22.98 ID:mQG2AM7go
- 遅くなりましたが、少しだけ
- 497 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/01(土) 22:39:54.76 ID:mQG2AM7go
-
陽乃「御柱を破壊したことは伝えたの?」
歌野「まさか。伝えられないわ……伝えたって、向こうがこっちに手出しできるとは思えないけど
それで、また久遠さんが悪く言われるのは明らかだったもの」
陽乃「私をかばうの?」
歌野「……」
歌野は眉をひそめて、肩をすくめて見せる。
そんなつもりはないと言うような反応に、陽乃は顔を顰めた。
今の歌野は陽乃に肩入れしているような状態だ。
若葉がどうなったかを知っていて、それでもその姿勢というのは喜べない。
歌野「そんな顔しないで。みーちゃんと話して決めたのよ。
諏訪の神様が信じた久遠さんを信じるか、その久遠さんを悪く言う大社の人を信じるか」
陽乃「なるほど……それも諏訪の神様の恩恵ってわけね」
陽乃がそう言うと、歌野は笑って。
歌野「みーちゃんの言った通りね」
陽乃「……何?」
歌野「ふふっ、少なくとも悪いことじゃないわ」
1、気に食わないわね
2、まぁいいわ。今後どうすべきかを話したいのよ
3、何なのよ。貴女達
4、結界壊すわよ?
↓2
- 498 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/01(土) 22:47:00.28 ID:9UcbeBWVO
- 2
- 499 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/01(土) 22:47:21.95 ID:ZR0xsDAs0
- 2
- 500 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/01(土) 23:18:32.19 ID:mQG2AM7go
-
陽乃「まぁいいわ。今後どうすべきかを話したいのよ」
歌野「久遠さんのことなんだから、久遠さんが自由に決めてもいいはずなのに」
陽乃「本気でそう言ってるわけじゃないわよね?」
歌野「……ええ。まぁ」
陽乃には諏訪の神々から託された力がある。
それを自由に扱っていいはずがない。
歌野もそれは解っているはずだ。けれど、なぜだかその当たり前を喜んでいるように見える
歌野「でも、もし大社が言うような人だったら私の自由よ。って、振り払うから。
そうしないって、久遠さんが示してくれたのは、嬉しいわ」
陽乃「やめて」
陽乃は不服そうに手で振り払うような仕草をして、ため息をつく。
歌野に喜ばれるようなことをしたつもりはない。
下手に混乱させたり、敵対したりしたくはないだけ。
せっかく、九尾でさえ認める安寧の地なのだから、
完全に切り捨てると決めるまでは、常識的な行動に落ち着くのは当然だ
- 501 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/01(土) 23:37:13.33 ID:mQG2AM7go
-
陽乃「曲がりなりにも、諏訪の地の神々から力を与えられたんだもの。それを持ったまま、祟られるようなことは控えたいわ」
歌野「なるほどね」
歌野は軽く頷いて、陽乃を見る。
その瞳には信頼が感じられた。
昨日はあんなやり取りをすることになったが、それはそれ、これはこれだ。
だが、陽乃としてはその視線は痛い。
歌野「久遠さんとしては、どうしていこうって考えているの?
諏訪を出たい? 諏訪に残りたい? 大きな話としてはそれになるんだけど……どう?」
陽乃「諏訪を出たいって言ったらどうするのよ。私は結界の要よ?
残りたいって人もいる中で、そんな選択したらどうなると思う?」
歌野「ん〜……」
歌野は少し考えて
歌野「大変ね。残りたい人の説得とかもしないといけないし……私たちだけ残って戦い続けるってわけにもいかないから」
陽乃「私についてくるってこと?」
歌野「そうなるわね。だって、私が戦えるのは、今や久遠さんのおかげなんでしょ? 離れるわけにはいかないわ」
- 502 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/01(土) 23:57:12.64 ID:mQG2AM7go
-
陽乃「……たしかに」
結界のことばかり考えていたが、
杏と球子の使える力が弱くなっていくのと同じように、
歌野だって陽乃と離れれば離れるほど、弱体化していくはずだ。
当初の予定では、陽乃達が向こうに戻るつもりだろうと、
諏訪に残るつもりがある人々がいるなら、歌野は最期まで残るつもりだった。
だが、戦うことさえできなくなるって言うなら、話は別。
少しでも長く守れるなら――どころか、
すぐにでも囲い潰されるとなっては、自分を希望にして残らせるなんてできない。
歌野「出て行くなら、私達も久遠さんについていくわ。出て行かないなら、今までとほとんど変わらないけどね
ただ、やっぱり……要である久遠さんには戦いに出てほしくないって思ってる」
陽乃「そればっかりね」
歌野「それはそうだわ。わからないなんて、言わないでしょ?」
歌野の笑みが混じった問いかけ。
解らないと言ったって、歌野は笑ってすましそうだ。
- 503 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/02(日) 00:13:01.45 ID:3KPQI2+oo
-
諏訪から出て行くか、諏訪に残るか。
大きな分岐点としては歌野が言った通りそれになる。
細かく考えると、陽乃乃生き方とかにもなっていくが、
歌野にはそれを話す必要はないだろう。
話したって、何が解決するわけでもない。
歌野なら……いいや、杏だろうが球子だろうが水都だろうが
それの相談をしたら、乗ってくれそうだけれど。
とにかく、残るか否かということだけは、早めに決めた方がいい
総攻撃だって、近いはず。
それ次第で、総攻撃に全力で挑むこともあるし
戻るために力を最低限温存する必要が出てきたりもする
陽乃「……決定権は、私にあるのね」
歌野「だからって、気を使わなくていいし、不本意に任されたことなんだから……久遠さんはこうした言って言えばいいと思うわ」
そうは言ったって、諏訪の神々から要求はそんな簡単な話ではなさそうなのだが。
1、諏訪に残る
2、諏訪を出る
3、貴女達としてはどうなの?
↓2
- 504 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/02(日) 00:15:50.54 ID:gODdXfe7O
- 3
- 505 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/02(日) 00:17:10.63 ID:K0LyvUpkO
- 2
- 506 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/02(日) 00:27:57.00 ID:3KPQI2+oo
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば少し早い時間から
- 507 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/02(日) 00:30:51.19 ID:XbLNiCuPO
- 乙
出ることにしたのか
まあ若葉たちも心配だしな
- 508 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/02(日) 00:40:51.53 ID:q1YYaXNUO
- 乙
これもし諏訪の神様の力をもらってなかったらうたのん達助けられなかったのかも…
- 509 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/02(日) 21:36:47.01 ID:3KPQI2+oo
-
遅くなりましたが、少しだけ
- 510 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/02(日) 21:37:20.96 ID:3KPQI2+oo
-
陽乃「……諏訪を出る予定よ」
歌野「良いの? 向こうでは久遠さんの扱いが悪いでしょう?」
陽乃「そんなの、今に始まったことではないし」
陽乃の何とも思っていないような返し
歌野は寂しげにほほ笑むと、少し目線を下げる。
手持ち無沙汰な陽乃の手
歌野の手はやり場のない秘めた思いに躊躇っているのに。
陽乃「同情なんて、されても困るわ」
歌野「ん……」
陽乃は歌野を睨んで、くぎを刺す。
けれど、歌野は申し訳なさそうに首を振った。
歌野「同情なんて、私にはできないわ」
- 511 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/02(日) 21:38:20.95 ID:q1YYaXNUO
- よっしゃ
- 512 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/02(日) 23:36:47.56 ID:3KPQI2+oo
-
歌野「久遠さんの境遇は、聞いただけの私でも酷いって言いたくなるもの」
歌野は陽乃側の人間による話しか聞いていない。
もしかしたら多少は誇張だってされているかもしれない。
だが、大社からの陽乃は信用すべきではないという言葉を聞いてしまうと、
歌野はどうも、脚色があろうがなかろうが酷いと思う。
大社は明らかに敵視している。
陽乃の特異性を踏まえれば、致し方がないことだとも思わないでもないが。
それでも、友好的な方がいいのではないだろうか?
陽乃自身が友好的ではないという問題もあるけれど。
歌野「3年間……でしょう? 正直、私は辛かった」
歌野も、決して恵まれているとは言えない3年間だった
孤立無援、たった一人の勇者として守らなければならないという重圧
しかし……むしろ、それでも、みんなが強く反発し、
勇者がいなければ狙われないのではないかなんてことを言いだしたりする人は一人もいなかった
歌野「でも、私は恵まれてたと思った。だって、みんな、多かれ少なかれ協力してくれていたし、
そもそも、私の力を疑いながらも、敵視するようなことは誰もしなかったんだもの」
もし、守り抜いた挙句に、
お前が死んでくれればみんな助かるんだ。などと言われたら……なんて、考えるのも恐ろしかった。
- 513 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 00:11:31.74 ID:BT4AYxH9o
-
陽乃「同情しないでって、言ったはずだけど」
歌野「……ごめんなさい」
出来ないといいつつ、してしまう。
陽乃の味わった苦しみを共有することなんて出来ないから、してはいけないと思うのに。
うまく制御できないのは、まだ歌野が子供だからだろうか。
歌野「でも、だから、不思議だわ」
そんな場所に戻りたいだなんて、
歌野は自分ならできないと、首を振る。
水都がいるなら、それもあり得るかもしれないが。
歌野「もしかして、向こうに誰かいるの? 大切な人とか」
陽乃「聞いてどうするのよ。それで、何かできるわけ?」
歌野「ここからでは、どうしようもないけれど……」
歌野は気まずそうに、目を伏せる
1、母がいるだけよ
2、そうね……恋人がいるわ
3、何もできないなら聞かないで
4、なんなの? そんなに、戻ることが不満なの?
↓2
- 514 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 00:16:56.40 ID:HTYTsc8sO
- 1
- 515 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 00:17:16.84 ID:I/XOEX5Q0
- 4
- 516 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 00:37:11.52 ID:BT4AYxH9o
-
↓1コンマ判定 一桁
1,5,9 歌野「不満じゃないけど……」
- 517 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 00:39:38.93 ID:HTYTsc8sO
- あ
- 518 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 00:52:18.74 ID:BT4AYxH9o
-
では本日はここまでとさせていただきます
明日は可能であればお昼ごろから
- 519 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 00:57:33.17 ID:HTYTsc8sO
- 乙
お互いそれぞれの事情で孤立無援だったけど陽乃さんとうたのんの三年間の差がエグいなぁ…
- 520 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 07:31:14.57 ID:sHIDevd/O
- 乙
お母さんの他にも心の支えになる人が欲しいな
- 521 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 18:26:05.36 ID:BT4AYxH9o
- では、少しずつ
- 522 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 18:27:57.59 ID:KT5dJVd5O
- おk
- 523 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 18:33:40.58 ID:BT4AYxH9o
-
陽乃「なんなの? そんなに、戻ることが不満なの?」
歌野「そういうわけじゃないの……」
陽乃「でも、貴女達にとってはここが故郷でしょう?」
生まれ育った場所
3年間、死に物狂いで守り抜いた故郷
そこを守る要に成り代わった陽乃が離れることを不満に思うのが普通だ。
陽乃だってそう考えていたし、
歌野達がそう考えていて、不満に思われ、腹立たしさを見せられても仕方がないと思っている。
むしろ、そうされないと、気味が悪い
陽乃「本来なら、私が離れようが離れまいがどうでもよかったじゃない
なのに、こんな……余計なことされて私が結界の要になりました。でも離れます。って言われたら誰だって待ったをかけるわ」
歌野「……それは」
それは、そうだろう。
歌野は反論できなくて歯を食いしばる。
歌野も水都も、そんなことはこれっぽっちも思ってはいない
だが、
諏訪の人々を説得するための手札の一つとして、陽乃が要であり、
彼女が離れれば、すぐにでもここはバーテックスに蹂躙されるということを離したとき、
はたして、人々がそれを受け入れてくれるだろうか?
今までは何も問題なかったのに、お前が来なければ。と、ならないだろうか。
- 524 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 19:06:38.48 ID:BT4AYxH9o
-
陽乃「曖昧なのが一番嫌なのよ。不満なら不満だって言えばいいじゃない」
察してくれ。みたいな態度は、嫌いだ。
察することもできる。けれど、絶対じゃない
そもそも、察してあげる気なんてない。
歌野「落ち着いて、ね?」
陽乃「……私は落ち着いてるわよ」
歌野「……」
怒っている自覚がないのか
本当に、怒っているわけではないのか
もし後者なら、陽乃はかなり誤解されやすいのではと、歌野は顔を顰める。
歌野「はっきり言うわ。私とみーちゃんには、まったく不満はない」
陽乃「なら、私に大切な人がどうとか聞く必要なんてないと思わない?」
歌野「それは……」
歌野は少し躊躇って
歌野「そう、ね。ごめんなさい」
言葉を飲み込む。
それでも歌野は少し、気まずそうで、
陽乃はまた少し、苛立ってしまう。
- 525 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 19:33:57.23 ID:BT4AYxH9o
-
歌野「……久遠さんって、人が嫌いなの?」
陽乃「私のことを少しでも知ってるなら、そんなこと聞くまでもないってわかると思うけど」
歌野「それでも、聞きたいわ」
陽乃「……」
陽乃の睨むような視線にも、歌野は耐える。
冗談とか
からかうために聞いているわけではないというのは、歌野の目から伝わってくる
陽乃は面倒くさそうに、平たいテーブルに突っ伏すように顔を伏せる
お茶菓子の一つでも置いてありそうなのに、今はお茶すらない。
人が嫌いか、嫌いじゃないか。
それがそんなに重要なことかと、陽乃は目を細める
陽乃「嫌いって言ったら、態度を改めてくれるのかしら」
歌野「そうね。改める必要は、あると思うわ」
陽乃「含みのある答えね……」
1、嫌いよ
2、好きではないわ
3、答えない
↓2
- 526 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 19:37:04.68 ID:KT5dJVd5O
- 3
- 527 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 19:41:46.62 ID:I/XOEX5Q0
- 3
- 528 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 20:25:17.57 ID:BT4AYxH9o
-
歌野「私にはまだ、話せない?」
陽乃が答えずに黙っていると、歌野は諦めたのか、残念そうにつぶやく。
独り言ではないだろう。
陽乃「貴女だろうと、藤森さんだろうと話す気はないわ」
歌野「……嫌いだから?」
陽乃「探ろうとしたって、無駄だわ」
陽乃の答えは、素っ気ない。
態度だけ見ていれば、
返ってくる言葉だけ聞いていれば、
陽乃が人を好きなわけがないと思わざるを得ない。
けれど、嫌いなら。
神社に来た時にちゃんと教えてくれたりしたのは何だったのか。
気まぐれと言われればそれまでだ。
でも、そうではないと、歌野は思いたかった。
- 529 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 20:42:30.79 ID:BT4AYxH9o
-
↓1コンマ判定 一桁
5,8,0 歌野「なら、私は久遠さんを信じてるわ」
ぞろ目 特殊
他、終了
- 530 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 20:43:41.97 ID:U35FdsVNO
- あ
- 531 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 21:39:09.51 ID:BT4AYxH9o
-
陽乃「なに?」
歌野「ううん、なんでもないわ」
歌野は首を振って、笑う。
歌野が何か言いたそうなことくらい、陽乃でも察しが付く。
けれど、だからどうしたのか。
陽乃は、それを追求する気はなくて。
陽乃「そう。ならいいわ」
歌野を視界から外して、陽乃はゆっくり目を閉じる
陽乃「私の予定は話した通り諏訪を出て行く。お荷物を持って帰るかどうかは任せるわ」
歌野「お荷物……?」
何のことかと逡巡した歌野だが、すぐに理解して頷く
言い方は厳しいというか、間違っている。
だが、持ってくるなとは言わないのが、優しさだろう。
歌野「ええ、話はしてみるわ……残ったって、すぐに死んでしまうことになるって考えれば、もう少し、連れ帰れると思うから」
- 532 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 21:57:58.93 ID:BT4AYxH9o
- √ 2018年 8月15日目 夕:諏訪
01〜10 杏
11〜20 球子
31〜40 水都
↓1のコンマ
※ぞろ目 襲撃
※それ以外は通常
- 533 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 21:59:25.41 ID:3wzP6Uh50
- あ
- 534 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 22:26:10.91 ID:BT4AYxH9o
- √ 2018年 8月15日目 夕:諏訪
陽乃「……」
歌野が、戻ると言った後も陽乃は独りになるために、部屋に残っていた。
力は有り余っていて、調子も十分
けれど、その力をふるうには、相手がいなければ危険極まりない
なにより、勝手に力を使って、
杏たちにいろいろと言われるのも面倒だった。
諏訪の神々の恩恵で調子はいいし、今後も問題ないと言ったって
杏たちが納得してくれるとは思えない。
陽乃は、明かりを失っていく窓の外を眺めながら、ため息をつく。
体調がいいのは、嬉しい
けれど、だからってこんな厄介なことになるのは、ごめんだ
選べたのなら、間違いなく拒否していただろう。
1、交流 ※再安価
2、歌野について
3、歌野に力を与えてみる
4、イベント判定
↓2
- 535 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 22:26:27.22 ID:42CozPMhO
- 3
- 536 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 22:27:23.48 ID:h0zge7Y2O
- 2
- 537 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 22:50:35.26 ID:BT4AYxH9o
-
歌野は大切な人はいるのか。なんて無駄なことも聞いてきたし、
何かを言いかけた。
不満があるのかと思えば、そうでもなかった。
なら、何を考えていたのだろう。
不満はないとあそこまで力強く断言したなら、
嘘ではないと仮定しても問題はないはずだ。
陽乃「……」
歌野も水都のような人ならどうだろうか。
ここにいたのが水都だったなら、
あそこで言い躊躇うことなんてなかったかもしれないが、
考えることは似ているような気がする。
陽乃「……藤森さん。ね」
昨日、突き放したにもかかわらず、陽乃をかばったのが水都だった
しかも、歌野に反してまでだ。
巫女として、ちゃんとした理由あってのことだから
本人にそんなつもりはないかもしれないが。
陽乃「……ん」
その水都が考えること――
1、陽乃が途中で倒れると思ってる
2、陽乃にはここにいてほしいと思っている
3、諏訪を失いたくない
4、陽乃を信頼していない
↓2
- 538 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 22:56:55.78 ID:h0zge7Y2O
- 1
- 539 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/03(月) 22:57:08.77 ID:I/XOEX5Q0
- 1
- 540 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/03(月) 23:33:56.65 ID:BT4AYxH9o
-
陽乃「……どうせ、私の心配よね」
悪化したことも含めて、
あんなにも苦しむ姿を見られてしまった。
杏と球子もそうだろうし、
歌野と水都だって、心配になったことだろう。
何せ、付きっ切りを申し出るほどだったのだから。
歌野が水都ほどではないにしても、
気にかけているとすれば……そう、
陽乃の体調面を考えての発言だったと考えられる。
大切な人がいないのなら、
そこまで無理しなくてもいいのではないか。と。
陽乃「余計なお世話よ……」
- 541 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/04(火) 00:01:27.91 ID:sqTsQTioo
-
陽乃にとって、向こうに残っている人の中で大切な人は母親くらいだ
少し前までは、
暫く音信不通になってしまった友人がいる……なんてバカみたいなことも考えてはいたけれど、
今はもう、それさえも考えてはいない。
母は、陽乃がどんな目に合っているかなんてほとんど知らないだろう。
陽乃の抑止力として大社預かりになっているが、
会うことだって、全然できていない。
陽乃「そういえば……」
同じく、大社預かりになったひなたはどうだろうか。
個別に管理していたら駄目だが、
そうではないなら、接点は今頃増えているかもしれない。
陽乃「……」
自分のことで、
何か、余計に居心地が悪くなっていないか。
陽乃はそれを不安に思って、顔を伏せた
- 542 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/04(火) 00:06:36.21 ID:sqTsQTioo
-
では途中ですがここまでとさせていただきます
明日も可能であれば少し早い時間から
- 543 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 00:20:12.33 ID:beK2U7QXO
- 乙
こうなってくると四国に戻った後にお母さんと再会しないとメンタルがどのみち持たなさそうだな…
- 544 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 00:27:13.46 ID:VqDAZE9aO
- 乙
杏とみーちゃんが支えになってくれ……
- 545 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/04(火) 22:09:57.25 ID:sqTsQTioo
- 遅くなりましたが、少しだけ
- 546 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/04(火) 22:11:16.65 ID:sqTsQTioo
-
杏たちといった諸問題はあるが、
それ以外の人々による敵意が感じられない分、
環境的……あるいは、人間関係的に諏訪は陽乃にとって居心地のいい場所になりえるだろう。
だが、向こうには母がいるのだ。
面倒な柵しかない向こうに戻る理由はそれだけで、
けれど、それだけで十分だった。
陽乃にとっては、唯一の人だから。
陽乃「……っ」
母を守れていなかったら、陽乃は3年前のあの時すでに、向こうを出ていたかもしれない。
常日頃からそばにいて貰えて、諏訪に連れてこられていたら……きっと。
もう、向こうには戻らなくていいのでは? なんて、思わないこともない。
- 547 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/04(火) 22:34:53.97 ID:sqTsQTioo
-
向こうで、陽乃は化け物と呼ばれることもある。
実際にそう呼ばれてもおかしくない力を持っているし、
そんな存在がそばに控えている。
けれど、だからと言って陽乃が辛くないわけではない。
無関心そうに見えたって、
何でもないようなそぶりを見せていたって、
人がそういうものだって、陽乃が諦めていたって
ずっとそればかりで陽乃が傷つかないわけではない
もちろん、そんなところなんて表に出す気はないし、
誰かにそれを気遣って欲しいと思わない。
その誰かがまた、同じようにならないとは限らないからだ
陽乃は憂鬱そうに、ため息をつく。
部屋が静かだと、別室にいる球子たちの声が聞こえてくる。
通信担当が結局、ひなたではないこと
その新任から陽乃のことについて大まかに話を聞いたことを歌野が話しているようだ。
1、少し外出する
2、みんなのところに行く
3、九尾を呼ぶ
4、イベント判定
↓2
- 548 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 22:36:54.77 ID:M5BuWlZ40
- 1
- 549 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 22:37:07.25 ID:kZ0Rz3PnO
- 2
- 550 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/04(火) 23:18:06.31 ID:sqTsQTioo
-
陽乃「……」
歌野の話に、球子と杏が少し声を荒げている。
陽乃達がいないと判断しているはずなのに、
陽乃のことは信用するなというのは、意味が解らない。と。
冷静に考えるまでもなく、それはおかしい。
陽乃は指摘しなかったが。
『主様の前でだけ。というわけではないのじゃろう』
陽乃「なに……? 肩を持つの?」
『妾はそんな愚かなことはせぬ。が、主様がそれを望むならしてやらぬこともないぞ?』
伸びて広がる狐の形をしている自分の影を睨んだ陽乃は、
頭の中に響くような声に眉を顰めると、ふっと息を吐いて立ち上がる
『主様?』
陽乃「行くわ」
『行ってどうなるものでもあるまい』
陽乃「話すべきこともあるから」
これからの予定とか。
歌野に話して水都達には話さない理由もない。
意図的に結界を壊さなくてよくなった分、比較的穏便に済みそうなのはありがたい話だ。
無論、迷惑なことに変わりはないが。
- 551 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/04(火) 23:54:05.19 ID:sqTsQTioo
-
みんなで寝るときにも使っている大広間
その近くまでくると、声がよりはっきりと聞こえる。
歌野「だから、私も正直……大社には不信感があるわ」
杏「わたし達がいることを信じてくれないのに、久遠さんを疑えって言うのは明らかにおかしいですから」
球子「なんでそんな変なことになったんだ?」
水都「……そう言えって言われたから。じゃないかな?」
引っかかった点について、話し合っているようだ。
水都は自分も、言えと言われてたら言っちゃうかも。と、
新任の通信担当の発言は仕方がないと思っているらしい。
杏は「もしかしたら」と、神妙な声で言う。
杏「新しい人は、私達がここにいるかもしれないって話を聞いていないのかも……」
球子「若葉がわざと引き継がなかったってことか?」
歌野「そんなことするかしら?」
杏「ひなたさんに、久遠さん。意趣返しを目論んでも不思議じゃないです」
このままだと、諏訪の二人が大社への不信感を高めるだけだ。
陽乃としては、好都合……だろうか?
1、入る
2、盗み聞きしておく
↓2
- 552 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 23:58:17.68 ID:M5BuWlZ40
- 1
- 553 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 23:58:38.86 ID:mB1mJQDW0
- 1
- 554 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/04(火) 23:59:34.52 ID:qYRd3/aBO
- 1
- 555 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/05(水) 00:26:29.25 ID:CvkAQbIfo
-
このまま、陽乃がいない時の話を聞いておくのも悪くはないが、
ここに来たのは話をするためだ。
いつ、総攻撃があるともわからないのだから、
話すべきことはさっさと話しておいた方がいい。
陽乃「大社に聞かれたら、面倒なことになるわよ」
水都「久遠さん……」
襖をあけて、言葉を投げ入れる。
みんなの視線が陽乃へと向かう中で、水都だけは少し気まずそうな顔をする。
球子「そう言ったって、いないじゃんか」
陽乃「それに慣れたら、向こうでぼろを出すじゃない」
杏「そう、ですけど……でも、まったく話題に出さないのは無理ですよ」
歌野「それを言いに来たの?」
陽乃「そんなわけないでしょ」
歌野の、本気の言葉に陽乃はややあきれ気味に首を振る。
歌野のそれは冗談や皮肉じゃないから、困る
- 556 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/05(水) 00:27:10.32 ID:CvkAQbIfo
- では途中ですがここまでとさせていただきます
明日も可能であれば早い時間から
- 557 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 00:36:35.53 ID:MCQpvpoQO
- 乙
とりあえず総攻撃に備えて一緒に作戦会議だな
- 558 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 00:38:01.03 ID:xGY35lREO
- 乙
四国に帰るプランも考えなきゃ
- 559 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/05(水) 21:07:29.17 ID:CvkAQbIfo
-
杏「久遠さん、一つ確認したいことがあるんですけど……」
陽乃「なに?」
杏「通信のことです」
杏はわずかに渋い顔をして、切り出す。
結局、通信担当はひなたにはならなかった。
陽乃が行おうとしていた通信の修復も、それで頓挫してしまったのではないかと、気にしているようだ。
杏「久遠さんが、諏訪の神様に見初められたことで、ひなたさんがいなくてもどうにかなるとか……」
陽乃「なるほど」
陽乃は頷いて、少し考える。
確かに、それはどうなのだろうか。
もともとは、陽乃は自分の力のみでどうにかしようとしていた。
だが、今は杏の言ったように諏訪の神々に与えられた力がある。
それがあれば、通信もどうにかできる可能性はある……だろうか?
陽乃「それは、考えてなかったわね」
球子「それもそうだし、これからどうするかも考えなきゃだろ」
歌野「……」
水都「うたのん?」
- 560 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/05(水) 22:00:46.82 ID:CvkAQbIfo
-
歌野の表情にそこまで変化はなかったように見えたが、
水都は黙り込んだ歌野から何かを察したのか、不安そうに呼ぶ。
陽乃が、ついさっき歌野だけを呼び出したことを知っているからだろうか。
杏「少なくとも、総攻撃をしのいでからでないと出るのは難しいと思いますが……」
総攻撃があった後でも、厳しいことは厳しい。
みんな消耗しているだろうし、最悪療養が必要な状態な子だってその時はいるかもしれない。
だが、総攻撃を行う準備がされている外
そこに、一般人を連れて出て行くなんて餌を投げ込むようなものでしかない。
陽乃「そうね……」
心配なのは、総攻撃を凌いだあとの、杏と球子だ
力を使い果たしていたら、帰り道で戦えない。
歌野は、どうにかなるかもしれないが。
1、少なくとも、帰る予定ではあるわ
2、白鳥さんは、帰ることに不満があるらしいのだけど、どう思う?
3、貴女達の力が持つかが問題だわ
4、今のうちに、私が単身で突っ込んでみる?
↓2
- 561 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:03:00.66 ID:gaTqBjCqO
- 4
- 562 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:03:12.63 ID:9U2YXzjQ0
- 4
- 563 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/05(水) 22:32:49.23 ID:CvkAQbIfo
-
陽乃「今のうちに、私が単身で突っ込んでみる?」
球子「はぁ!?」
杏「なに言ってるんですか!」
水都「駄目に決まってるじゃないですか!」
歌野「久遠さんは要なのよ!?」
思ってもいなかったのだろう。
みんな驚いて、そして、叫ぶように拒絶する
結界の要であることは、もう、自覚しているはず。
それなのに、バーテックスの大群の中に単身で突っ込むなんてあまりにも酷い話だ。
冗談でも笑える話じゃない。
陽乃「えっと――」
杏「久遠さんは、結界の要なんですよ? それでなくても、切り札として扱うべきなのに」
歌野「わざと、言ってるの?」
陽乃「その方が手っ取り早いでしょう?」
水都「本気で言ってますか?」
陽乃「なによ」
みんな、不満があるようだ。
- 564 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/05(水) 22:39:26.47 ID:CvkAQbIfo
-
↓1コンマ判定 一桁
1,3,5,7 水都「冗談でもやめてください」
ぞろ目 特殊
- 565 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:39:51.35 ID:xGY35lREO
- あ
- 566 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/05(水) 22:43:29.48 ID:TsW+Iyk/O
- みーちゃんどんだけコンマの神様に愛されてるのか…
- 567 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/05(水) 23:27:20.45 ID:CvkAQbIfo
-
水都「冗談でもやめてください」
陽乃「藤森さ――」
水都「久遠さんはもう、わたし達にとってはいなくてはならない人なんです」
水都が、詰め寄ってくる。
つい数分前、気まずさを携えていた表情には怒りがあって
それは間違いなく陽乃に向けられている。
水都「みんな言っている通り、結界の要ですし……」
水都は、そこで言葉を切る。
何か言いたげで、でも、言ってはいけないというような表情を浮かべて首を横に振った。
水都「体を大事にして下さい。四国から諏訪まで……その移動であんなことにまでなったんですから」
陽乃「それはそうだけど」
今はもう、諏訪の神々の恩恵で簡単にそんなことになったりしない。
だが、なんとなく、水都はそれを言いたかったわけではないように見える。
陽乃に強く突き放されたから、飲み込んだのかもしれない。
- 568 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/06(木) 00:17:11.61 ID:68a4IImxo
-
陽乃「私の体のことなら、心配はいらないわよ? 諏訪の神々の恩恵で影響が出にくくなったわ」
球子「だからって無理したら変わんないんじゃないか?」
少なからず影響が出てしまっていたが、
今までは、力の副作用が心配で控えめだった。
その心配がいらなくなったからって、
無理をしたら結局、
影響が出てしまうようになってしまうのではないかと、球子は顔を顰める
杏「そうですよ」
陽乃「そうならないように、ある程度抑えるわよ」
歌野「そもそも、どうして久遠さんが無理をする必要があるの?」
陽乃「無理ってほどじゃ――」
水都「無理ですよ」
歌野「無茶でもあるわ」
杏「さすがに、無謀でもあるかもしれません」
- 569 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2021/05/06(木) 00:17:37.42 ID:68a4IImxo
- では途中ですがここまでとさせていただきます
明日は可能であれば少し早い時間から
- 570 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/06(木) 00:23:10.99 ID:DT4P6R3UO
- 乙
みーちゃんしか勝たん
- 571 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/05/06(木) 00:28:05.56 ID:NP+SeWy2O
- 乙
さすがにこれはみんな心配してくれてるな
反動ダメージをどこまで軽減できるかは気になるけど
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