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ハーレム勇者のTSもの7【安価コンマ】

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979 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2026/07/03(金) 04:31:00.69 ID:5creYrpK0
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980 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/04(土) 00:20:17.15 ID:yOEsAfrO0

 
ベルゼブブ「ルシファー。ついてくることはなかったんだぞ」


ルシファー「何を言う。我が軍の将を一人にできるものか。リオンにも頼まれている」


 ベルゼブブとルシファーが出向いたのは魔物領地の奥の奥、人間領地から最も離れた位置に存在する暗黒地帯だった。ポイント・ネモと呼ばれるその地点は魔族であっても滅多に近付かない場所で空間の歪みが発生する不安定さにより常に雷鳴が轟いている。


ピシャーン


ベルゼブブ「ここに来るのも久しぶりだ」


ルシファー「我々の出逢いの場だな」


 崖の上に立つベルゼブブが空を見上げた。かつてここはそこまで乱れた空間ではなかったが、遥か昔蝿の王はこの場所から天界に攻め込んだのだ。


ベルゼブブ「あの闘いでエウリュノメーもニスロクも死んだ。余には過ぎた者達だった。お前やリン達もな」


ルシファー「私は天使として敵対していたからそやつらの実力はよく知っている」


 黒で塗り潰されている空。かつてベルゼブブは暗雲を割り一瞬だけこの地に天の光が降り注いだ。当然ながら今はその名残の欠片もない。


ルシファー「次もここから攻め込むつもりか」


ベルゼブブ「神相手にどこから攻めようと同じこと。ならばそれも良いかもしれぬ。だが次は正真正銘余の命を賭けた勝負となるだろう」


 ベルゼブブの目的は魔物領地に光をもたらすことだが、それは神の作ったルールを破壊するということ。言うは易し行うは難し。


ルシファー「しかし力を蓄えるつもりだろう?なぜ今ここに来たんだ」


 ベルゼブブには胸騒ぎがあった。アポカリプティックサウンドは想像よりも遥かに近い、そんな絶望的予感。


ベルゼブブ「……」


 ベルゼブブは数日の間ここに滞在するつもりだとルシファーは見抜いていた。こんな時こそリオンに次ぐ副料理長となった自分の出番!かつて魔王として君臨していたルシファーは愛する者への手料理を振る舞うことに幸せを感じていた。


ルシファー「我々には悠久の時間がある。いくらでも付き合うさ。暗黒魔法で新鮮な食材を」


グゴゴゴゴ



981 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/04(土) 00:32:02.26 ID:yOEsAfrO0


ベルゼブブ「!」


ルシファー「天が!」


 ベルゼブブの目の前で天が割れた。自分達の力ではない。警戒を高めるが、雲の隙間からは神々しい光が差した。


パアアアア


ベルゼブブ「陽の光が!こんなことができるのは神々のみ」


ルシファー「見よベルゼブブ」


その割れ目から降臨する何者かをルシファーが指差した。その人差し指が何かに撃ち抜かれたように消滅!


ボッ


ルシファー「うぐお」


ベルゼブブ「銀の矢。アルテミスか」


アルテミス「元大天使の薄汚い裏切り者が私を指差すなんて不敬よね!オリオン」


「ウィ」


ピキィーーーーン!!


狩猟を司る女神であるアルテミスが全身を神属性で輝かせ、茶髪のロングヘアーがフワフワと舞い上がる。そして両目はそれ自体が強く光り輝いていた。


ベルゼブブ「ルシファー、指は」


ルシファー「この程度どうと言うことはない」


 ルシファーの人差し指がメギメギと音を立てて再生する。魔力が漲っている上級悪魔は指の欠損位ならば問題なかった。


982 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/04(土) 00:47:05.94 ID:yOEsAfrO0


ルシファー「どういう風の吹き回しだ。神が下界に降りるなど何千万年ぶりだ」


アルテミス「確かにこの私の神々しさはすぐに地上に影響を与えてしまうわ!愛すべき動物達が巻き込まれるのは本意じゃない。私はベルゼブブに会いに来たのよ!」


 空中で停止し、ベルゼブブ達を見下ろすアルテミス。男の性別を失ったルシファーのことなど眼中にないという風情だった。


アルテミス「私が降りてきた理由は分かるわねベルゼブブ!」


 胸を張り鼻息荒く蝿王を見下ろす。自分が忘れられている可能性など万一にもあり得ないと言う感じだった。そして聡明なベルゼブブは当然覚えている。


ベルゼブブ「以前の闘いで致命傷を負わせたと思ってきたが、力を蓄えリベンジに来たか」


アルテミス「そうよ!私が負けるなんてぜったい!ぜーーーーーったいあり得ないんだから!ネバーモアよ!二度とあり得ない!」


パアアアア


ギラギラァアアア


ルシファー「ギラギラと眩しくてかなわん」


アルテミス「しかもベルゼブブあなたは真の姿ではなかった。こんなこと〜許せない!」


 しかし解せない。いかにベルゼブブにリベンジしたいと考えたところで、この数万年間そうしてきたように神が易々と地上に降りていいわけがないのだ。すでに影響力により地割れが始まっている。


ゴゴゴン


ルシファー「まさかリベンジしたいがために神の座を脱してきたというわけでもあるまい」


アルテミス「口の聞き方がなっていないんだからルシファーっ。当たり前じゃない。私は栄光のオリュンポス十二神よ。他の神々の許しを得て来ているわ」




983 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/04(土) 01:53:33.49 ID:yOEsAfrO0


ベルゼブブ「まさか」


 ベルゼブブは合点がいく。胸騒ぎは神々が近付いていたからだ。そして、これはもう自分の希望を通すとか通さないとかの次元の話では無いということ。


アルテミス「ラグナロクよ!エンジェルナンバーである666日後、ギャラルホルンが地上に鳴り響くわ!」


ベルゼブブ「本気か。貴様が愛するという動物達も死滅するぞ」


アルテミス「うう。ぐすっ。そうよね。そうなのよね」


 アルテミスがノータイムで大粒の涙を流した。光り輝く瞳から光り輝く雫が乱反射し鬱陶しい。その精神は当然ながら人間や魔族に計れるものではなかった。


アルテミス「悲しいことだけど、スクラップ・アンド・ビルドよ!薄汚れた魔族達の屍の下から、今度こそ美しい動物達の楽園が始まるのよ!」


キュピーーーーン!!


ルシファー「ふは。私も人間を皆殺しにしようとしたが、世界まるごとまでは思わぬ。魔王より魔王だな」


アルテミス「これ以上、下界で惨めに苦しい思いをするのは可哀想じゃないの。私達の慈悲よ。ぐすっ」


ベルゼブブ「我々がただ死滅を受け入れると思っているのか。貴様はその身に刻まれた余の力を忘れたか」


アルテミス「ふふふ。だから私が降りてきたのよ」


涙をぬぐい改めて目を輝かせる。アルテミスがゴツイ弓を握る力を強めた。


ギギギ


アルテミス「あなたはここで先に消滅させてあげる!そして私のリベンジも果たせて一石二鳥〜!!」


バシュッ!!


984 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/04(土) 23:26:09.77 ID:yOEsAfrO0


ドガガガガガガガガッ!!!


 銀の弓から放たれた神属性の巨大な矢が大地を抉った。ベルゼブブとルシファーは飛び上がり回避したが地平線まで破壊痕が伸びていく。


ドゴーーーーーンッ


アルテミス「下界に降りる時に少しは力が抑えられてるんだけど、地上は脆くて困っちゃうわね!」


魔族、魔物しか基本いない魔物領で神属性の攻撃は危険すぎる。しかもアルテミスはその攻撃をタメ無しで連射可能!


アルテミス「浄化されなさいベルゼブブーーーーー!!」


バシュッ!バシュッ!バシュッ!バシュッ!


ベルゼブブ「ぬうううう!」


 すべての矢をギリギリで躱す。そして一々背後で大爆発を起こし地形を変えていた。


ドゴーーーーーンッ


アルテミス「変身しなさいーーーーー!!それともその姿のまま消滅させられたいかしらっ」


ベルゼブブ(あまりにも強い神属性。矢に触れただけで魔族の肉体は消滅するか)


アルテミス「ほらほらほらほら」


バシュッ!バシュッ!バシュッ!


 接近してくるベルゼブブに向けて矢を放ち続ける。近付けば近付くほど密度が濃くなり流石の蝿の王でも接近できない。しかも神の謀略により、放たれた矢の神属性魔力が空気中で分解され散布され、移動を制限する。


シュオオオォオオオ


アルテミス「おびき寄せられたわ!これで終わりよー!」


本命の矢が放たれた。それは直接ベルゼブブを狙わず、横に逸れる。



985 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/04(土) 23:38:27.67 ID:yOEsAfrO0


ベルゼブブ「むっ」


 ベルゼブブは背後に生成された神属性魔力の鏡を見た。矢として放たれた神属性魔力が一度空中に四散し、それを遠隔で別の魔法として発動するアルテミスの高等技術。ナルキッソスの鏡は神属性魔法を反射する。


ピカァアアア!!


アルテミス「成就!!成就!!」


ベルゼブブ「ぬん!」

ガギッ!!


 躱しきれず右足で矢を蹴り上げる。しかし魔族の身体はそれだけで強烈な苦痛と共に蝕まれる。


アルテミス「んふふ!流石ねーーーーー!!でもね、その脚はもう苦痛の塊よね、私の攻撃を躱しきれるかしら!」


 手傷を負わせたベルゼブブにトドメの一撃を放とうとするアルテミス。しかし女神の視力は右足の無事を見た。


アルテミス「あれっ」


ベルゼブブ「こちらの足はもう無い。さらに膨大な魔力で防御している!むん!」


アルテミス「おおっ!?」


 ベルゼブブが両手を前に出すとアルテミスの身体が一瞬硬直した。神にも未知の学問PSI!


アルテミス「なによこの程度!」


ルシファー「はーーーーーー!!」


ルシファーが背後からアルテミスの後頭部を思い切り殴り付けた。隕石の速度で地面に激突!


ドゴァッ!!


アルテミス「〜〜〜〜〜っ!!!」


 
986 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/04(土) 23:49:53.81 ID:yOEsAfrO0


アルテミス「ぬうううう!義足…っ?…ベルゼブブ〜」


 起き上がり蝿の王を見上げる。いかに武闘派女神と言えど七つの大罪二体相手は簡単ではない。


アルテミス「失礼しちゃうわ!私を見下ろすなんて」


ベルゼブブ「ルシファー。やつはもう下界で肉体を維持できない。行くぞ」


 アルテミスの肉体にノイズが走り始めたのを見たベルゼブブが撤退を指示する。しかしルシファーは元大天使としての知見からアルテミスの危険性を危惧!


ルシファー「少し待て!宇宙魔法」


 ほぼルシファーのオリジナルである宇宙属性魔法を発動し、暗雲の割れ目から直径10mほどの隕石を呼び込んだ。それはアルテミスの真下に着弾する。


キーーーーーーーーン

 
アルテミス「なっ」


ドグワァーーーーーーーーンッ!!


 爆風が大気中の神属性魔力を吹き飛ばす。更に音速を超えた隕石の衝撃は100m規模のクレーターを刻んだ。


バキキキキ


ルシファー「ふーーーーー」


ベルゼブブ「流石だ宇宙属性。しかしこれでやったとは思えん」


ルシファー「私もそう思う。しかしこの場は奴も撤退しかないだろうな」


 ズゴゴゴゴォと爆炎を巻き上げる爆心地を見下ろす2人。このまま攻め続けても時間切れで逃げられてしまうだろう。


987 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/05(日) 00:22:58.89 ID:5rXdXODL0
  

 1分足らずの闘いで見渡す限り地獄絵図だった。神々の本気度が伺える。


ズズズ


ルシファー「ベルゼブブ。やつは666日後と言っていたが」


ベルゼブブ「神故、その言葉に嘘はないだろうがあまりにも時間が無い」


 ラグナロク、ティタノマキア、アルマゲドン。呼び方は複数あるが神々による世界の終焉を意味する恐るべきパワーのあるワード。それが間近に迫ってきている。1000万年以上生きてきた彼らにとってそれは明日とも見紛う期間だった。


ルシファー「…」


ベルゼブブ「行くぞルシファー。配下の者達には伝えねばなるまい」


 ルシファーは長い付き合いからベルゼブブが軍門に下ることはないと確信していた。そもそも魔族で唯一神に歯向かったのがベルゼブブなのだ。


ルシファー「ふふふふ、お前が天を獲れベルゼブブ。私は全力で協力する」


ベルゼブブ「そんなつもりはない。しかし、余もその配下もお前も魔族も人間も、神の裁量で滅びるなど受け入れられる筈がない。闘うしかないならばやるのみ」


2人が魔王城へ転移魔法を発動した。ヘンゼルとグレーテルの白い石のように、このポイント・ネモへ向かう際に転移魔法の中継ポイントをいくつも作っておいたため、1日もあれば帰還できる。


バシュン





アルテミス「くぬうーーーーー!!」


 アルテミスが怒りの表情で地面から脱出する。身体のノイズは酷く、すぐにでも天界に戻されるだろう。既にベルゼブブ達は近くにはいない。


アルテミス「また負けたまた負けた!また負けたわ!いや!」


アルテミス「………これは負けてないわ!!だってベルゼブブは逃げたし、私も帰還しなくちゃいけないし!」


アルテミス「そうよねオリオン!」


「ウィ」


アルテミス「覚えてなさい!次こそリベンジを果たして見せるわ!」


988 : ◆DmmDEGkMa3fh [saga]:2026/07/05(日) 00:27:04.29 ID:5rXdXODL0
完!!

くぅ〜疲れましたw(二度目)


勇者がエッチなお姉さんにTSしてエッチな目に合う それだけがコンセプトだったエチエチスレか安価兄貴姉貴達のお陰で最終的に神々の闘いまで飛躍したのぉ(しみじみ) 楽しかったんじゃあ!

見てくれてありがとうございました💪💪💪
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2026/07/05(日) 00:46:01.32 ID:g2L7EnsG0
おつ
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2026/07/05(日) 00:49:10.79 ID:ZcX1LKsq0
乙した
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2026/07/05(日) 13:52:58.97 ID:9+FpZqIu0
完結お疲れ様。
イッチ先生の次回作に期待。
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