過去ログ - あずさ父「娘がアイドルになった」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 21:28:48.86 ID:hqsyvNZT0


「お父さん、聞きましたか?」

「何をだ」

「あずさ、短大卒業したら、仕事どうするか」

東京に行かせた娘からは、短大の卒業後の進路をまだ聞いて居なかった。

「いや、あずさはなぁ…あんな感じの子だからなぁ…」

正直、測り兼ねていた。

ぼんやりとしたところがあるから、社会人としては心配だった。

「それがね、聞いて驚かないでください。アイドルをやるって」

夕飯の味噌汁が、盛大に弧を描いた。


「もう、汚いじゃないですか」

妻が、顔を顰めて台拭きを取りに行く。


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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/06/30(日) 21:29:51.24 ID:TQZNBqvj0
小さい頃のあずささんは手がかかっただろうな……方向音痴だし


3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 21:31:26.37 ID:T70rSsojo
これは期待


4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 21:35:23.93 ID:hqsyvNZT0

「か、母さん、何だって?」

「だから、あずさが、アイドルをやるって」

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 21:44:36.81 ID:hqsyvNZT0

「あ、もしもし、765プロダクションでよろしいですか…はい、私三浦と申しまして…」

電話に出た、若い女性事務員に事情を話すと、直ぐに社長を出してくれるという事になった。

以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 21:58:01.44 ID:hqsyvNZT0


「ああ、あずさか…どういう事だ」

東京の短大に行くと言って、上京した娘の声を、自分の携帯電話で聞くと言うのはあまりない経験だった。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 22:02:28.62 ID:T70rSsojo
出世はえー


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 22:15:02.08 ID:hqsyvNZT0



『それでは、765プロダクション新進気鋭の新ユニット、竜宮小町で『SMOKY THRILL』です!』

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 22:29:32.27 ID:hqsyvNZT0



「このーさかーみちをーのぼるたーびに…か」

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 22:49:48.42 ID:hqsyvNZT0

「は?」

暫く、その言葉の意味を反芻していたが、心当たりに気が付いた。

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 22:56:59.04 ID:SWKL2Xja0
期待


12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 23:05:24.16 ID:hqsyvNZT0

そう心に決めて臨んだその日だったが…



以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 23:16:15.45 ID:hqsyvNZT0

「…!」

「あ…ずさ…」

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 23:24:31.23 ID:hqsyvNZT0

やってしまった。

何故だろう、分かっていた筈だ。

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 23:29:33.96 ID:hqsyvNZT0

「ごめんなさいねPさん、あの人もちょっと混乱してるだけなのよ」

穏やかな笑みを浮かべて、茶化すような声音のあずささんのお母さんは、あずささんをそのまま30歳ほど歳を取らせた感じだった。

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 23:40:44.00 ID:hqsyvNZT0

書斎の窓から、我が家を後にする娘と、義理の息子になるであろう男が歩いていくのが見える。

「…俺は馬鹿だな」

以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/30(日) 23:47:04.81 ID:hqsyvNZT0


「…来てしまった」

「暑いわねぇ」
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/30(日) 23:52:40.12 ID:hqsyvNZT0



三浦あずさ引退ライブ、聞いていた通り盛況らしく、チケットは即日完売、物販の列は6時間待ちというから1人のアイドルのイベントとしては、かなり大きな物だろう。

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/01(月) 00:05:13.49 ID:kwlR8EDb0

スゴイ、の一言だった。

ライブ自体は何度か見に行っているが、気合の入り方は今回の方がはるかに上だ。

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/01(月) 00:10:22.94 ID:kwlR8EDb0

他でもない、自分だった。

父親として、いやファンとしての自分が、今手を叩いている。

以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/01(月) 00:14:32.09 ID:kwlR8EDb0

後で気付いたのだが、私は泣いていたようだ、帰り際、妻に言われるまで気づかなかった。これほどまでに、娘がファンの方々に愛されているという事、彼女がどれだけの努力を重ねて、この場に居るのだろう、そういった事を考えていたら、涙があふれていたようだ。

あずさが歌い終わると同時に、会場内は万雷の拍手と、声援が鳴り響いた。

以下略



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