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【彼女の魂は無数の光になって】能力者スレ【いつかどこかの星に降り注ぐのさ】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/02(土) 01:11:21.76 ID:BgcHHP/T0
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。


無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。


【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【http://jbbs.livedoor.jp/internet/14029/


【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。

・この世界は「多様性のある世界」です。
・完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。 
・弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
・戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
・基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
・書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
・描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
・他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
・「コテハン」は禁止の方向で!
・基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
・スレチなネタは程々に。
・スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
・基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)

【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。

・国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
・他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
・時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
・特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
・あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
・全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。

勝手に世界を氷河期などにはしないように。

・能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
・エロ描写について

 確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
 なので、全面的な禁止はしていません。
 ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
 やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
 カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
 あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。


前スレ【http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1361539926/
wiki【http://www53.atwiki.jp/nrks/
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バームくんへ @ 2025/06/11(水) 20:52:59.15 ID:9hFPsRzXO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749642779/

秘境 @ 2025/06/10(火) 00:47:53.81 ID:BDVYljqu0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749484073/

【安価】上条「とある禁書目録で」鴻野江「仮面ライダー」【禁書】 @ 2025/06/09(月) 21:43:10.25 ID:qDlYab/50
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749472989/

ツナ「(雲雀さん?!)」雲雀「・・・」ビショビショ @ 2025/06/07(土) 01:30:36.87 ID:AfN9Rsm0O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749227436/

【安価コンマ】障害走を極めるその5【ウマ娘】 @ 2025/06/06(金) 01:05:45.46 ID:RaUitMs20
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749139545/

貴様たちの整備のお陰で使いやすくしてくれてありがとう @ 2025/06/04(水) 20:56:21.03 ID:QjuK6rXtO
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阿笠「わしの乳首に米粒をくっ付けたぞい」コナン「は?」灰原「は?」 @ 2025/06/04(水) 04:01:13.39 ID:ZjrmryLdO
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レッド(無口とか幽霊とか言われるけどまだ電脳世界) @ 2025/06/02(月) 21:21:00.13 ID:ix3UWcFtO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748866860/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/02(土) 01:13:03.68 ID:GLdrUi4Vo
>>1乙です
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/02(土) 01:13:41.35 ID:Db0mpq/e0
>>1乙ー
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/02(土) 01:14:07.40 ID:KxC7jvSDo
>>1乙ですー
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/02(土) 01:16:43.73 ID:pGnnv3T6o
MISSION COMPLETE
>>1乙です
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/02(土) 01:17:33.63 ID:WRBknIF5o
>>1乙は止まない――
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2013/03/02(土) 01:35:56.27 ID:bEFraPPxo
>>1
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/02(土) 01:49:57.39 ID:lSRfuUY2o
>>1乙ッ!
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/02(土) 09:46:19.51 ID:titDy1qWo
>>1乙乙乙+
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/02(土) 22:10:31.23 ID:ke5QTyG6o
>>1
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/02(土) 22:11:33.68 ID:9JgqN/bCo
>>1 O2
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/02(土) 22:12:27.91 ID:/qkMyuU00
/>>1乙ですっ
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/02(土) 22:13:45.62 ID:OBz98JYQo
>>1
乙でっす
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/02(土) 22:23:39.47 ID:BgcHHP/T0
>>前スレ999

そうさ……あれはもう、この世界にとっての災厄でしかない、からね…………ぇ
全ての生ける人間の、あるべき未来を脅かす…………そんな、災厄さ、ぁ…………!

【その思いは、近しくとも重ならないシャッテンと八攫の間で、ただ一つ、完全に重なれるものだったのだろう】
【同じように、シャッテンも強く頷いて見せる。決して清いとは言えない自分でも、かの男は見過ごすわけにはいかないと】

…………分かるさ、ぁ…………分かるからこそ、だよ…………ぉ、柊…………
僕らは、決して交われない…………こうも互いを理解し合えたのに、それでも…………同じ世界を生きられない、ぃ…………
『僕の世界』に来る事は、君の無化でしかないし、『君の世界』へ行く事は、僕の無化でしかない…………ぃ
……君に、確かな道を見て、如何に素晴らしく思えても…………悲しいよね、僕らは…………同じ道へ至れない…………ぃ

【その哀惜の表現は、偽らざるシャッテンの本心だった】
【八攫の気高さ、そしてその根源に触れ、理解したからこそ、より一層感じるそれを、しかしだからこそ、共に生きる事が出来ないと言うジレンマ】
【こうまで重なりあえそうだったと思わせる八攫が、しかし決して手の届かないところに己の本質を置いていると言うのが、残念でならなかった】

…………運命と言うのは、どこまでも残酷だ、ぁ…………
……そうじゃないか、柊…………?

【そんな自分たちの有様を、八攫はどう感じているのだろう】
【シャッテンは思わずそれを問いかける。互いに近しく感じられるのに、同じ世界を、同じ未来を頂けない自分たちを、どう感じているのかと】

――――――――それは止めておこうよ、柊…………
今、僕たちが雌雄を決するべきじゃない…………それは利敵行為になる…………コーネリアスが、膝を打って笑いだすよ……ぉ?

【――――八攫の構えを見ながらも、ブランコの前に立ち、武器も構えるでもなく、闇を練るでもなく、シャッテンは静かにそう口にする】
【今ここで、自分たちが削り合うべきではない。それをすれば、自分たちが同じく怒りを抱いている相手が、ただ喜ぶだけだと】
【先ほどまでの怒りや、いつもの狂乱とは趣の違う、静かな瞳で――――憑き物が落ちたよう、と表現できるような――――呼びかけた】
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/02(土) 22:26:43.49 ID:PcYYxnlBo
>>997

なるほど、それはそれは、ご覧頂きありがとうございます
わたくしをそのように評せること……その眼は節穴でないようで、何よりです

【録画で見たとか、ネクラな顔だとか、そんな決して「穏便」ではない宣告を受け、】
【しかしウェル子は、怒るでも笑うでもなく、冷めた面持ちで、もしかすると嫌みかもしれない台詞を返してみせた】

で、す、が……少々困りましたねえ……

【そしてウェル子は、ふう、と小さな溜息】


……気に入る環境ではなかったにしろ、私は今、いわば休息をとっていたわけでして……
体力を使う真似は避けたい、などという願望も持っていたりするわけです


【なんて、淡々と告げながら、ウェル子は残った茶を全て飲み干す】
【場には剣呑な空気が流れていようとも、彼女自身は何者にも染まることのない、己の世界を構築していて、】


「黙っててくれとは……くそう、なんて時代だ」
「ウェル子ちゃん、キミはやっぱりあれだ、なんか引き寄せるアレを持ってるね、相変わらず」


【黙っててくれなんて言われた、もう一人の方は、話を聞く気のない他二名に若干絶望しつつ、】
【それでも可能ならば諍いは回避したいのだろう、気さくな態度を貫いていた】


……貴方様も、お団子を頂きに来たのであるのでしたら、ここは穏便にしておくべきではないでしょうか
流石にわたくしも、無垢なる一般市民の方のお店で血生臭い沙汰を起こしてしまうのは、気が引けますし……


「……だ、そうだ」
「僕たちが邪魔なら、まあ、おいとまするしさ、どうかな」


【……「絶対コイツは、一般市民のことなんてかけらほども心配しちゃいないな」なんて考えながらも、穏健派のコートの少女は、ウェル子に賛同しておく方向で場を収めようと試みる】
【だがウェル子は、当然と言うべきか、微塵も怯む様子もなく、氷点下の視線を、眼前の相手へ向けているわけだ】

【それでもどうやら、ウェル子側から仕掛けてくることはないらしく】
【――この団子屋が血を見るか否かは、現状、相手側に決定権がある、といえそうだ】
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/02(土) 22:30:11.56 ID:BC6dj+/Qo
>>1乙ー
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/02(土) 22:31:35.81 ID:iQwsJIbX0
【大会会場近くの大通り】
【どこの町でも日ごろの暗いニュースを忘れて、この一大イベントに熱狂している】
【この大通りも例外ではなく人は次はどっちが勝つか、どっちが強いかなどと】
【子供のように目を輝かせながら騒いでいる】

 騒がしぃーな…たくよぉー。

【そんな中を男が一人仏頂面でで歩いている】
【男の身長は高く筋肉質でがたいが良い】
【太い眉や強い目元をもった精悍な顔立ちは櫻の国の人に似てるが、】
【高めの鼻やほりの深さから他国人とのハーフであることがうかがえる】

【他に男の特徴をあげるならそれは着崩した学生服だ】
【どうやらこの男まだ学生らしい】
【その学生服の胸ポケットからは手のひらサイズの少女が顔を出していた】

『でもお祭りは楽しいです!』


【男は少女を無視して、おしゃべりに夢中な歩行者たちを避けながら歩を進める】
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/02(土) 22:37:38.23 ID:iQwsJIbX0
遅ればせながら1乙
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/03/02(土) 22:39:13.51 ID:jJn+Fzdzo
>>1乙です

>>15
別に、困ることないよー?
……アンタがソッコーで死ぬだけだしー。

【売り言葉に買い言葉――否、少女が一方的に売り言葉を吐き続けているだけだ】
【既に放火が飛び交っていてもおかしくはない状況、嫌味程度で済ませる二人の少女が穏便なだけ、と言える】

……ふん。

【両者のさらなる取り成しに、鼻を鳴らすと、少女は立ち上がり、隣のベンチに移動した】

なにマジになってんのー。
アタシ、おいしーもの食べに来たんだからねー。

【冷たい視線を向けてくるウェル子に、言い訳するようにそれだけを口にして】
【少女は店員を乱暴に呼びつけて、桜団子と茶を注文】

【ただならぬ気配と剣幕に気圧された――のかは定かではないが、存外早く供された団子】
【串に刺さったそれを手に持ち、少女は二人のほうを向く】

……んで、キミらさー。
わざわざ櫻まで来て休養? ……どう見ても櫻出身じゃないしー。
水の国で休んでればいーじゃん。

【ぱくりと桜団子を口にすれば、おいしー、と呑気な声をあげ、ようやく素直な笑みを浮かべる】
【――気楽な性質なのか、二人にかけられる声に、先程までの険はない。――全くないわけでもないが】
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2013/03/02(土) 22:41:16.05 ID:QqH2uPgC0
>>17

「何なのかしら……お祭りでもやっているのかしら?」

【旅装の黒髪の少女は不思議そうに街の様子を眺めている】
【旅装のコートの下には、胴着風の民族衣装。背は低く、不釣り合いなほどの大きなリュックを背負っている……】
【どうやら旅の少女は、今大きな能力者の大会が行われている事を知らなかったようだ】

「人の姿も……いろんな国から来ているみたいね。
 これなら、私の知りたい事を知っている人もいるのかも……。
 しばらくはここを拠点に情報収集してみようかしら」

【少女はベンチに腰をおろし、ポケットサイズの地図帳を広げる】
【ふと、顔を見上げれば……】

「……!?」

【着崩した学生服の男が、通り過ぎた】
【だが、その胸ポケットからは――小さな少女が顔を出すではないか!】

「あれは……何! 妖精? 小人?」

【世間知らずのこの少女ではあるが、さすがに胸ポケットに入るような小人が実在するとは思わなかった】
【目の錯覚かもしれない――だが、確かめたい気持ちもある】
【もしかしたら、彼も"能力者"なのかもしれない】
【少女の知りたい事も、能力者が関係している事。彼から何か情報が聞けるかもしれない】

「……ちょ、ちょっと……!」

【人込みに紛れそうになる男の後を追う少女……】
【だが、おしゃべりに夢中な歩行者達が邪魔で、その姿を見失いかける――】
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/02(土) 22:43:15.65 ID:TT2KPilEo
スタークルセイド>>1

>>998

【やっと開放した様子を眺めて――少女は溜め息。】
【随分と“分かり易い”溜め息だ――むしろ“黒髪”の彼女に対して、見せ付けているようにも感じられる。】

【二人の様子に軽く頬を染めつつくすくすと笑っていた時に、不意に彼女からの問い掛け。】
【どうしようかな、なんて軽く頭を捻って、掛ける言葉を選択する――――】




  ――――いえ、私は “殆ど” “全く” “何も” してませんので、全然“お世話”はしていませんよ?

  ですので、お礼を言われるまでの事ではありません。恐らく私が何もしなくても、“主様”は“お一人で解決された”ことでしょうし。

【にこにこ。】

【少女は黒髪の彼女に対して微笑み掛けながら、そんな言葉を“吐いた”。】
【言葉の一部分がやたら強調されたのは、恐らく“そう感じた”のでは無く実際にそう言っているのだろう。】
【――早い話が追い討ちである。“言葉”に耐えても“笑顔の視線”が待っている。】

【それに対して“主様”が“撃墜”でもされたのなら――――と言うより、撃墜されるまでそれを続けるのだが、】
【少女は“従者”に対して微笑み掛けた後に、ですがご一緒させて下さいね、なんて言葉と共に“主様”の隣に座ろうとするだろう。】
【“角付き”の彼女に対しては“向かい”となり、“黒髪”の彼女に対しては“至近距離”となる。】

【初対面では無い“距離感”を“面白いな”、なんて少女は感じて――暫くしてから問い掛ける。】

  …ところで、これは?

【“主様”が先程受け取らなかったそれをテーブルの中心に丁寧に置いて――――まだ“主様”が撃墜されていたのなら、彼女の“黒髪”をじっと眺める。】
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/03/02(土) 22:52:34.39 ID:Oui5ir+h0
【水の国ー首都フルーソ】
【今だ盛り上がる大会の中、新たな大会もありより一層人々の熱気が上がっている】
【そんな人波を掻き分けながら一人の男がぶつぶつと文句を垂れながら、片手に金属バットを持って歩いていた】

ったく、こんなに人集まりやがって…
悪者が今襲って来たらどうすんだよ…
ユナイテッドの連中も楽しそうに大会出やがって…
べ、別に俺は大会に出たいってわけじゃねーし!

【黒光りするほどツヤがある長いリーゼントの髪型】
【腰まで伸びている白い学ランー長ランを着ており、その背中には『夜露死苦』の文字】
【その下には前を全開に開けた白いワイシャツとタンクトップに、ボロボロの穴あきジーンズを腰パンの状態で着ている】
【その風貌は、自体錯誤を思わせるほどのー不良のお手本の様な格好であった】
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/02(土) 22:54:28.62 ID:iQwsJIbX0
>>20

ん?
『ひゃっ?』

【少女の声が聞きとれたのか、もしくは他の何かに気を取られたのか】
【男が歩行者の波の中で動きを止めた】
【だがその途端、男に別の男がぶつかる】
【留め具が壊れてたのか?別の男とぶつかった衝撃で男の腕時計が腕から外れ地面に】

【――落ちなかった】
【もし少女の動体視力がかなりのものであったとしたら見えたかもしれない――】
【――男の体から伸びた腕が素早く腕時計をつかみ、男の左手に置いたことを】

『あちゃー、これは…』

【そして男は動かない】
【左の手の平に乗せられた時計を眺めている】
【少女も近づけば彼の手の平の上で、時計が粘土細工を握ったみたいに潰れているのがわかるだろう】

【周囲の人間は怪訝そうな顔をして男を避けて歩いている】
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/02(土) 23:04:00.90 ID:RxonOqCD0
>>22
【その人混みの紛れた中に、車椅子で行くものがある】
【特徴らしいものは指してない】
【若草色のジャケットに、ニット帽を被った若い青年だ】
【彼は只、その弱々しく力のない足の代わりに車イスで動いている】
【使いなれてるのか普通の車椅子よりは幾分か速い】
【だが、車椅子なのだ。他の健常者よりも動くのは遅い】
【動いている内に少年の進路の先にいて、退こうとするのだが】

悪い

【遅いゆえにかち合ってしまいそうだ】
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2013/03/02(土) 23:05:40.84 ID:QqH2uPgC0
>>23

「……」

【少女は見た。】
【追っていた男が、腕時計を落としそうになったのを、
 何らかの方法で掴み、左手に置いた事を】

(やはり、"能力者"――。)

【少女は、動かない男の正面に回り込み、その目を覗きこもうとする】

「あなた、もしかして"能力者"?」

【唐突、そのうえ、やや高飛車な声色……】
【少女の悪い癖は、なかなか治っていない。要するに、世間知らずなのである】
【とはいえ、ここは往来の中心。周囲の人々の数も多い】
【それほど秘密にしている事ではないが、ここでは落ち着かない】

「聞きたい事があるの。……っと、ここだと落ち着かないわね。」

【と、少女は相手の男の反応をまたず、人通りが比較的少ない路地の方へいざなおうと、スソを持って誘導しようとしている……】
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/02(土) 23:06:51.10 ID:PcYYxnlBo
>>19

……まあ、あまり口だけで自身の実力を説明するのも、虚勢にしか見えないので、わたくしなどは愚策だと認識しているのですが――
大会の映像をご覧になっただけで、わたくしを全て知った気になられるのは、おすすめいたしませんね
ルールの束縛を受けない外の世界では、わたくし、あんなに「お行儀の良い」戦法は、そうそう――

「はいストップ、相手が矛を収めたんだからそこまで」
「アドバイスならいいけど、半分挑発含めるのは、度し難いぞ」

……いえいえ、そんな、まさか
ただ、大会の映像をご覧になる際の注意点をですね、あくまで良心からレクチャーしたまでで……

「……戦闘じゃないんだから、コミュニケーションでは、お行儀良い戦法を使ってくれ」
「何せ、こんなところで刃傷に及ばれたら、僕も一応仕事として『二人の敵』に回らなければいけなくなるしね」
「市民のためとはいえ、女の子を殴り飛ばすのは、正直、好きじゃない」

……別に貴方様の主義など、誰も聞いてませんが

「…………アッハイ」

【なんだかんだで矛を収めてくれた少女が、注文に移っているその横で、】
【ある程度二人の関係性がうかがい知れそうな気がしなくもない、そんなやりとりが行われていたとか】

【そして、相手から質問が繰り出されれば】

――そうですね、仰るとおり、わたくしは櫻の国出身者ではありませんし、水の国がテリトリーと申せなくもないかも知れませんね
お隣に座る、ヴェンツェル様が、わたくしに用があると仰るので、仕方なくですね、はるばる参ったわけです

「ああ、まあ、僕も出身はここじゃないけど……今は櫻の自警団に、ちょっと協力する仕事をしててね」
「自警団員ではないんだけど……いわゆる傭兵って奴かな」
「ウェル子に頼みたいことがあったから、仕方なく、お茶とお団子をおごってやっているわけだ」

【……とまあ、軽く触れられた事情については、そんなところらしい】

……なるほど、お互い、「仕方なく」と……

「……あ、いや、うん、是非ともおごらせて頂きたく思ってたんだ、ハハハ、そうそう、このお店でも特に高価な最高級のお茶とお団子を……遠慮無く……待てよウェル子、キミ、どんだけ飲んだっけ」

大丈夫ですよ、まだ片手で数えられるくらいですから

【ウェル子は、おもむろに、右手の人差し指、中指、薬指を立てる】
【そのボディランゲージが示すは……そう、「3」】

【「ヴェンツェル」、というおおよそ女性らしくない名で呼ばれた彼女は、ウェル子に気圧される風になりながら、】
【そそくさとコートのポケットから財布を取り出し、中身を確認しだした】
【微妙に渋い表情をしているのは、気のせいではない】
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/02(土) 23:10:37.70 ID:OBz98JYQo
>>21

そ、そうだね。 別に私一人でも見つけ、られ、た・・・し……ぐふっ…

【隠すつもりも無い溜め息は、顔を上げていない黒髪の耳にも容易に聞こえ】
【追い討ちは見事に成功したらしく、というかむしろトドメになったらしく、一度痙攣しているかのように身を震わせたかと思えば】
【その後、ぴくりとも動かなくなった】

【机と顔のわずかな隙間から、詳しくは聞き取りずらい呪詛のような湿っぽい声が漏れ出している】
【おおまかな内容は言い訳】

「うふふっ。 主様。 元気を出してください。 私は元気ですよ」
どの口が言うの。 しかも貴方の調子は聞いてないし。

あ、好きなの頼んでいいよ…

【角ありは、テーブルから本をずるずると膝の上へ落とし抱えると】
【愛想を振りまく気は無いのか仏頂面のまま、向かいに座る桔梗色の彼女へ建てられているメニューを渡す】
【質素な店内を裏切らない質素な品揃え】
【味はといえば、黒髪の舌には合ったらしく平らで丸い皿の中身は綺麗に空】
【ちなみに角ありは、魔属の食するものではない、だとかで紅茶のみを頼んでいる】

それはね。 えっと、言っちゃっていいのかな。 まぁいいや。
王の欠片っていう。 ちょっと変わった人からもらったすごい、いや、すごかったアイテム。

「手に余るほどすごいものでしたよね」

………あー、うん。

【顔を伏せたまま、説明するには】
【透明で小さなその石には、光属性の魔翌力がそれはもうたくさん詰まった魔石であり】
【とある魔法を発動する際使用してしまって、今は空】
【使い道こそ見つからないものの捨てるのも勿体無いのでこうして持ち歩いているらしい】

魔翌力収納能力があるらしいから、暇なとき詰めたりしてるんだけど。
要領がすごくて全然一杯にならないんだよねぇ。
そういえばあなた魔法使いっぽい服着てるけど、ちょっとやってみてよ。

【基本主観で物を語っているため、黒髪の思いつきにも、勿論深い意味があるわけではない】
【そもそも魔翌力を詰めたところで、彼女にとって利益のあることでもないのだ】


28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/03/02(土) 23:20:59.63 ID:jJn+Fzdzo
>>26
ジケーダンねー……。

【団子を咀嚼し、飲み込んで、また次の団子を口に運ぶ】
【――少女自身は、群を抜いて美人ということはないが、それなりに愛嬌のある顔付きだ】
【もっとも、無闇矢鱈と飾られたその外見は、風流などという言葉などとは程遠いが――】

【その愛嬌ある顔を、なぜか暗い感情に翳らせながら、少女は上を見上げる】
【夜の帳が降りた空――そこに視線をやった後】

……そんなに食べて大丈夫なのー?
[ピザ]でネクラな女なんか、誰も相手してくれないよー?

【その暗い感情の発露に任せるまま――少女はウェル子へ言葉を投げる】
【別に財布を気にしているヴェンツェルへ援護射撃というわけでもないだろう。現に、ヴェンツェルへは目もくれない】

で、フリッツと戦ってるとこ見たけどー。キミもま・あ・ま・あ強いみたいだけどー。
キミみたいなのが必要なことってなんなのー?

……なんか危ないことー?

【そう問いかけながら、少女は皿を空けて、さらに桜団子を注文】
【――彼女が飲んでいる茶も、やはり最高級品で。ヴェンツェルに優越感のような、小馬鹿にしたような視線を投げてくる】
【こんなナリしてブルジョワだろうか】
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/03/02(土) 23:21:22.81 ID:Oui5ir+h0
>>22

【車椅子の彼とかち合ってしまう男】

お、おぅ、こっちこそ悪い

【怒りをぶつける事は無く、むしろ彼も謝った】
【車椅子出あるという事からか、彼の性格故か】
【自分が進路妨害とでも思ったのだろうか】
【一歩横に引いて車椅子が、通りやすい様に道を開けた】

車椅子に乗ってるって事は…足が悪いのか?
お前大変だなぁ、何処に行く気だ?
手伝うぜ!

【そんな言葉を言う彼の瞳は正義の様な瞳である】
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/02(土) 23:22:24.91 ID:cGlRtAAHo
/食らえ必殺の>>1乙文化アタックー!


【昼下がりのとある公園。こんな時間には子供たちが遊びにきても良いものだが、大会の所為か人っ子一人居ない】
【……だが、足を踏み入れた者がベンチへと目を向ければ、其処に2つの人影が確認できるだろう】

―――――。
「……―――――」

【1つは女性のシルエット。どうやらベンチの前で立っているようだ】
【後頭部でお団子のように丸めた黒曜石のような深い色の髪に、同色の透き通るような優しげな瞳】
【染み1つ無い純白のナースキャップを被り、同じく染み1つ無いナース服からは、適度に膨らんだ胸や細い体のラインが見える】
【ナース服は膝まで伸びており、その下は肌色が薄く透けた白色のストッキング。運動靴のような白いナースシューズ】
【女性にしては少し小柄で、白が多い肌色は身に纏う衣装たちと同化してしまいそうでどこか違う】
【白衣の天使と形容された事のある、誰もが想像したことのあるようなナース姿の女だ】

【もう1つの人影は少年、だろうか。どこにでも居る普通の少年】
【ただし、此方は黒い布で目隠しされ、ベンチに座っている。……いや、女に手を押さえられて座らされている、といったほうが正しいか】


―――――。


【そして女性の手……いや、腕には、全長1m長はあるだろうかという巨大な注射器が抱えられていて】
【女は微笑すると、その注射器にセットされた太さ2cmはあるだろうかという極太の針を、少年の膝に刺そうとするのだった】
【シリンジ内にはその純白さゆえに毒々しい液体。明らかに少年に入れる量ではない】

【その動きに迷いは無く、まるでこの動作を何千、何万と続けてきたかのよう】
【病院で看護師の治療を受け慣れた者でも、この光景は異様だろう。受け慣れていないものなら、尚更である】
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/02(土) 23:22:27.20 ID:/qkMyuU00
>>14

(…………、―――――――――っ)

【――――― “分かり合えたのに、道を違える”。】
【―――――― “利敵行為になるひとつの決着”。】

【その言葉が届いたのか、僅かにその瞳孔が広がった。追憶の色。実感の色。】
【青年には知る由もない事ではあったが……それは、彼女の体験そのものの様でもあった。】
【…………ごく最近そんな戦いをして、そのせいで “誰か” を失った様な。】

………本当に……残酷、ね……。

【目を瞑って深く、柊は一度息を吐いた。無理に高めた戦意を吐き出して、頭の整理を図るように。】
【そして露わになる双眸は、先程よりは澄み渡っていて――――】

…………だけど戦って殺し合う事だけが、それに抗う道じゃない。
……そう………私は信じたい。

【――――― “残酷な運命への抵抗”。それを求めて紡ぐのは、“剣” としてではない言葉だった。】
【一人の少女が願うように、柊は再び口を開く。】

…………普通の人たちを殺す事を、抑えてはもらえない?

……出来る限りで構わない、一人も殺すなとは言わないし……言えない。
………けれどコーネリアスに連なる機関員を殺す方が、貴方の目的にももっと近付ける筈、だから……っ―――――

【僅かに俯き、口元を強く結んで……また、感情を押し殺したような声での言葉。】

【…………妥協点、なのだろう。】
【一般人に対する殺戮の低減/出来る限りで構わないという其れ―――― 完全にシャッテンの裁量任せの、口約束に過ぎない言葉。】
【約束というよりはお願いのように、不安のような、自分の存在理由が潰えそうになる其れに抗うような――――】
【………そんな眼をしながら柊は、シャッテンにその言葉を向けた。】
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/02(土) 23:23:50.70 ID:iQwsJIbX0
>>25
『へ!?』

【回り込んできた少女の急な問いかけ】
【意志の強そうな男の黒眼に警戒と驚きが写る】
【見れば胸ポケットの少女も口を小さな手で覆い、目を見開いている】

【驚きの理由は少女がいきなり問いかけてきたことより、それが街中だったことだ】
【いきなりそんな問いかけ…ここは治安がいいからまだいい】
【しかし機関や凶悪な能力者がはびこる世の中】
【能力者に恨みや恐れをもつものは多い、下手をすれば隣地に会う可能性も…】

【しかし、ここは大会で大騒ぎの大通り】
【大会には能力者も出てる、彼らを応援するものもいる】
【だから、まず危ないことは起こらないだろう】

【――と、男は周りの視線を気にせず少女の誘導に着いていく】
【ポケットに壊れた腕時計を入れる顔に焦りはない】

『ちょ、ちょっと知らない人に着いて言っちゃダメー!。というかなんで路地裏ーっ!』

【胸ポケットの少女の講義にも聞く耳持たずだ】

あんたの、察した通り能力者だが一体何の用だ?
携帯の充電が切れたか?あいにく俺は電気系統は使えねぇぞ。

【そして路地裏に着くと少女に自分が能力者だという】
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/02(土) 23:32:45.03 ID:EXE61Nyf0
/>>29>>22>>24です、すみません。
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/02(土) 23:34:34.38 ID:RxonOqCD0
>>29
【横へと引いたのを見ると車椅子を推して橋へと動いた】
【人通りはまだ多い、途中で人とぶつかったり】
【その為に文句をつけられることもあったが、気にせず端へと移動した】
【なるべく人を避けられるようにだ】
【廻りを確認して、ぶつかる危険がないと判断すると男の方へと目を向ける】

あぁ、もう大分昔からだ
だからと言って何か哀しいわけでも無いが

【何か、諦めたような】
【そんな氷のような声で青年は男へと告げる】

別に、何処へなりと向かう気はない
只、彷徨いていただけだよ

【そして、男のその瞳を見ると煩わしさを感じたような表情でそう告げるのだ】
【それは、まるで街角でキャッチセールスを喰らってしまった人間のように】
【なにかに疲れているような声で】

君の方こそ何をしているんだ
そんな格好で野球でもやるのか?
それとも相手の頭の中身をかっ飛ばしにいくのか?

【親切な相手にたいして酷いもの草である】
【今ここで、首根っこを捕まれ殴られても仕方のないような態度だ】
【たが青年はそんなことどうでもいいかのような感情で】
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2013/03/02(土) 23:36:29.93 ID:QqH2uPgC0
>>32

【驚いた顔の胸ポケットの少女、対照的に、仏頂面の青年……】

(このヒト……けっこう出来るかも……)

【青年からちょっとした覇気のような物を感じ取る少女】
【ポケットに入れた腕時計の形状も気になるが……】
【二人は路地裏の静かな通りで立ち止まる】
【ポケットの中の小人の悲鳴も聞こえるが……】

「そう。
 生憎ケイタイ電話は持ち歩かない主義なの。
 それに、本当に知りたい事は、自分の目と耳と足を使わなきゃたどりつけないって――
 私の乳母からそう習ったわ」

【というと、少女は右手を見せ、能力を発動――その手に炎を宿らせる】

「私もそう。能力者……
 この街に来てから驚いたわ。能力者ってけっこういるのね。
 私が生まれ育った村では、私しか、こういうチカラは出せなかった。」

【この少女は、この世界では能力者の大会が開かれるほど、能力者が一般的な存在である事を知らないようだ】
【だから、少女は能力者と見ては片っ端から尋ねて、話を聞いているのだろう】

「聞きたい事っていうのは、単純よ。
 能力者の中には、その力を悪しき事に使う者や集団がいるって聞いたわ……
 その中で、"国"ごと抹消できる能力者って、聞いた事がある?」

【とある能力者に、組織ぐるみで「かつてあった出来事や物」を、なかった事にする集団があると聞いていたのだ】
【男からはそれほど邪悪な雰囲気は感じられなかったが、何か知っていれば、という必死な空気が、態度の端々に漏れ出ている】
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/02(土) 23:36:38.17 ID:ke5QTyG6o
>>30
【ザリッーーー】

【ーーー静かな公園に、明らかに人間が作り出した雑音が投げ入れられた】
【それを鳴らしたのは、ナースの彼女でなく、彼女に注射器を向けられた彼でもなくーーー】

【次の瞬間、僅かな金属音がして、刹那に銃声ーーー紅く輝く魔翌力弾が、鉛の弾丸と変わりない性質を以って、巨大注射器に放たれる】
【それが発射されたのは、砂を踏んだ音がした方向でーーー】

ーーーよう、こんな所でSMナースプレイか?
悪いが、子供が遊ぶ公園でそんな不健全な事はいけねぇぜ

【黒いビジネススーツ、黒い革靴、骨が散りばめられた模様のネクタイ】
【疲れた目をした、無精髭面、黒い髪を後ろに撫で付けた髪型】
【その右目には眼帯をーーー『紅い剣を咥えた黒い狼』の紋章が刻まれた黒い眼帯を掛けていて】
【剣の柄だけのような機械的な機具と、銃身の長い銃をベルトに吊り下げたーーーいや、銃身の長い銃を左手に持った男】

…病気の治療にしちゃ、そいつは大層すぎやしねぇか?
治療だったら、だがな

【ーーーザリッ】
【男は銃を女に向け、威嚇したまま、ゆっくりと開いている距離を詰めようとする】
【向けられた隻眼の眼光は、女の一挙手一投足すら見落とさないという意思を持っていて】
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/02(土) 23:43:10.41 ID:BgcHHP/T0
>>31

……………………
(…………届いてくれたか、僕の言葉…………雌雄を決する事は、悪い事じゃない…………
でも、少なくとも今は、それをすべきじゃない…………命は、輝き方を間違えてはいけない……それだけじゃない、輝く時も、間違えちゃいけない……)

【深く息を吐きだす八攫の姿を見て、シャッテンもまた、嘆息するように肩を撫で下ろす】
【真意を抑え込むと言う事は、自分に嘘をつく事も同義だが、しかし今の状況では、それがベターだろう】
【無用な衝突であると言う事を、八攫も感じてくれたと、シャッテンはそう確信した】

……………………?

【続く八攫の言葉に、訝しげに眉を潜めるシャッテン】
【何か――――普段の彼女とは趣の違う言葉の様に感ぜられたのだ】

……柊…………君は…………ッ

【投げかけられた嘆願。それにシャッテンは思わず唸る】
【始めの数瞬は、その言葉の意味するところが分からず戸惑うのだが、すぐに、それが八攫の妥協点なのだと気づく】
【ゼロではなくても、そこに近付けられないかと。この条件で至るには、双方ともに己の本意を抑えなければならない】
【それを、八攫の方から請われると言うのは、流石に予想外だった】

――――――――――――――――………………………………
…………それは、僕の生きる意味の、部分否定だよね…………?
……でも、僕はそれを受け入れるよ…………了解するよ、柊…………

【たっぷり30秒は黙考して。シャッテンはすっと顔を上げると、是の答えを八攫に返す】

……君と言う……八攫 柊と言う個人を、僕は尊重するさ…………ぁ
僕は君に敬意を表して、君のその要請に、応えるつもりはある…………!
――――それに、ケダモノの様に殺し合えって言う、コーネリアスと僕は違うんだ…………ぁ
…………理性的に手を取り合う事。それも『人間』だからこそできる、尊い行為だと……そう思わないか、ぁ…………?

【初めて会った時から、何度も口にしている――――シャッテンは、八攫の生き様、魂、思想に、敬意を抱いている】
【それに免じて、自らの思いを抑制する事に、素直に応じたのだろう】
【そこには、コーネリアスへの意趣返しと言う、どこか皮肉っぽい動機も孕んではいるが、それでも紛れもない、シャッテンの譲歩だった】

…………むろん、ゼロとはいかないよ……ぉ。そこは、君の言った通りだ…………
だけど、僕も馬鹿じゃないんだ…………

【手を取り合う事を、全面的に拒絶したりはしない。それが、信じるに値する相手ならば――――】
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/02(土) 23:43:19.04 ID:EXE61Nyf0
>>34

そうか、だけど哀しいわけじゃねぇなら問題ねぇな!

【片手を頭に当てながら、あっはっはっと豪快に笑う男】
【彼の諦めたような表情に気付いていないのか、人によっては相当失礼であろう】

どこかに行く目的じゃなかったのか
だが!一人でそんな格好のお前がフラフラと歩いてたら危なっかしくてしょうがないぜ!
何か困っているなら俺が助けてやるぜ!

【ずけずけと、勝手に話を進めては強引に力になろうとする】
【悪気があるわけではなく、人助けと思っているのだろうが、場合によっては迷惑極まりない】
【彼の疲れているような声がより一層男の正義心を駆り立ててしまっているのだろうか】

野球?いや、違う!
そうよ!頭の悪い悪党共が暴れるなら!
この相棒で悪党共の頭の中を吹っ飛ばしてやるのさ!

【車椅子が向いている方向と同じ方向にバットを向けてポーズをとる男】
【セピア色の絵などになったら、それはなんとも決まっている格好に見えるだろう】
【ただし、そばにいる車椅子の彼の表情は男と正反対になっていることは必須であろうか】
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/02(土) 23:44:58.43 ID:PcYYxnlBo
>>28

――相手、という単語にいかほどの意味が含まれているのか……
察するに「交友関係」のことを仰っているのだと思う事に致しまして……
そうであるならば、むしろ、「相手にしてくれない」方が、わたくしは、気が楽でいいのですが、ね……

【ふう、と、またもや静かな溜息をつくウェル子】
【ぼんやりと宙を泳ぐその視線は、どことなく現実から逃れようとする逃避的な趣をも、含んでいた】

「ぐぬぬ……ウェル子ちゃん、傭兵ってのは、色々とお金が入り用な職業でね……」
「あまり、その、娯楽に回す資金はだね……」

【一方、遠回しに「食い過ぎ」の警告をぶつけてみるヴェンツェルではあるが――】

……ああ、そうでした
それで、ヴェンツェル様、もうこの際だから、この場で仰ってくださって構いませんよ
わたくしへの、用件というものを

【もはや言うまでもなく、ウェル子の心に、その言葉は響かず、】
【極めて自然な流れで、話題が次へとシフトしてしまうに至る】

「……おのれぇ……うん、まあ、さっき言いかけたけど、海賊だよ、海賊」
「ここらの沿岸地域で、最近海賊被害がひどくてね」
「この地域担当の自警団部隊と、僕の傭兵団とで、協同して対応してたんだけど、どうにもじり貧でさ」
「いい加減市民の限界も来てるし、そろそろケリをつけないとなってわけで――」

【と、まずはここまで語り、一区切り】
【ヴェンツェルは、恐らくは安めのものだと思われるお茶をで、喉を潤し、】

「そう、洋上での戦闘なら、『水先案内人』――ウェル子、キミの出番じゃないか」

【少々語気を強めて、彼女はそう、伝えた】
【対するウェル子の反応は――】


………………あ、お団子、もう一本ください


【――――なお、ツッコミは不在の模様】
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/02(土) 23:53:11.17 ID:cGlRtAAHo
>>36
【パリィン! と、その金属音の後に響くのはガラスが割れるような破裂音。注射器は、普通のそれと変わらないガラス製だった】
【シリンジ内を貫通した銃弾。注射器はそれを機に崩れ始め、最終的には細かな破片となって地面へと散乱した】

【女が驚いたのは言うまでもない。いきなりの発砲。有無を言わせず破壊された注射器】
【砂を革靴が噛むその方向に首を回せば、一見ビジネスマン風の―その"オプション≠ェ無ければ―彼が居て】
【此方を注視する彼の、その銃に最初は怖がる素振りを見せるものの、キッと彼を睨み返すと言い放つ】


―――……だ、誰がSMナースプレイなんて破廉恥なことしてるんですかぁ!!
コレはれっきとした治療なんですよぉ! 邪魔しないでくださいー!


【―――女の悪いところは、自分の能力である注射器が全人類に理解されていると思っているところである】
【一体誰がそんなところを見て治療だと思うだろうか。いや、誰も思いはしまい。女の能力を理解しているものでなければ】

【さて、2人の睨み合いが続く中で女の隣に居る少年も音に驚いたようで、恐る恐るといった感じで目隠しを外す】
【目を開ければ、前方には男……それも、銃を携えた。―――瞬間的に、少年の目が潤む】


「……ナ、ナースのお姉ちゃん……」

だ、大丈夫ですよぉ。あの人が何もしてこない限り……。


【少年を安心させるような優しく温かみのある声をささやいた後、また男を見つめなおす】
【その瞳は、この子を傷つけるなと叫んでいるようでもあって】
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/02(土) 23:55:12.73 ID:TT2KPilEo
>>27

  ――ありがとうございます、“主様”。

【――メニューに目を通して少し悩んだ後に、結局少女が注文したのは紅茶。】
【途中郷土料理らしき“謎の物体”を参照していたのだが、結局お腹があまり空いていない、との事らしい。】
【――空腹であったとしても、それを食べるかどうかはまた別の問題だったのだが。】

【暫く時間が経った後に席に届いた紅茶を、少女は一口含んで喉を鳴らすと、】

  “魔翌力収納能力”――“容量”――成る程、確かに“凄い物”ではありますね…

【相手の言葉に対して頷くと、同意の意を示す。】
【ただ、彼女の最後の発言に対しては少女は“苦笑い”を向けた。】

  “魔法使いっぽい服”ですか――――はい。

  申し訳ありませんが“諸事情”で、私が魔翌力を“使う”事は出来ません。

【また紅茶を一口含んで、“魔法使い”ではありませんしね?なんて少女は冗談混じりに笑う。】

  “魔術”と言ったものに対してある程度の知識はありますし、他人の術式を“代理行使”する事等は可能なのですが――

【理解出来るでしょうか?なんて言葉を吐いてまた笑った後に、ここで少女は、“角あり”の彼女の事を意味ありげに見て、】

  ――“いえ”、

  …正確に言えば“私を行使”出来る方が居らっしゃらない、という事ですね。


【――少女は、少し“変に聴こえる”であろう言葉を真顔で呟いた。】
【彼女の表情からして、それは何らかの“比喩”では無さそうだ。では、“比喩”では無いとすれば“行使する”、と言う言葉の意味は――――】
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/03/03(日) 00:00:47.11 ID:qhAhtBTeo
>>39
……カッコつけてるつもりー?
奢らせてる人間真横にくっつけて言う台詞じゃないよねー。

【ウェル子の返答に、憎々しげに――口調はあくまでものんびりと、だがはっきりと憎悪を滲ませて、少女は言う】
【手にした串が折れ、その残骸を皿の上に投げ出した】

……ふん。
仲いいダチがいるくせにさー。

【仇でも噛み千切るように、新しい団子を口に運びながら、ウェル子から視線を外す】
【その黒い瞳に映るのは、苛立ちと、憎しみと、不満】

……ちなみに、さ。
その海賊に……13歳くらいの金髪の女の子≠チて、混じってたりしないよねー?

【店の外へと視線を向けながら、ウェル子とヴェンツェル、どちらへともなくそんな疑問を投げてくる】
【感情を押し[ピーーー]ような、そんな気配だけを膨らませて】

【――勿論ツッコミなどというものは不在だ】
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 00:02:39.05 ID:Vg4VUFwo0
>>38
...はぁ

【その笑い声に対して、困ったようにため息をはく】
【男とは反対の意味で額に手を当てて、背もたれにもたれ掛かった】

大丈夫だよ
僕にも能力というものくらいはある
いざというときは、自分の手で何とかする

【そこまで言って、青年は何かを思い出したようにハッとして】
【少しだけ、前のめりジッと男見つめたのち】
【ため息をついてもう一度もたれた】
【随分と失礼な態度である】

聞いても無駄骨だと思うが、ガルボ博士って人を知らないか?
探しているんだ
知らないならそれでいい、死んでる可能性もあるからな

【訪ねたのは人の名前だった】
【今現在、彼の探している人間だ】
【彼も噂でしか聞いたことがないが、その頭脳を得ようと探しているのだ】

そうか、あんまり派手にはやらないでくれよ
そこら辺に自警団もいるからな、下手すりゃ容疑をかけられ頭をかっ飛ばされているのは君になりかねない

【それは、一種の忠告のようなものなのだが】
【如何せん言い方が言い方である。嫌味たらしく聞こえるかもしれない】
【とはいえ、どうでもいい相手にこうは言わない】
【彼なりの親切心への返しなのだろう】
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 00:05:26.86 ID:1nuyEaNVo
>>40
…どう見てもプレイか、殺傷目的にしか見えねぇよ
そんなガキに変な性癖植え付けようとしてんじゃねぇ、痴女ナース

【彼が驚いたのは、彼女の反応が思ったより普通の人間じみていた℃磨z
【この世界、往々にして老若男女肝が座った奴ばっかりで、威嚇射撃では怖がらない所か逆にバカにされそうでもあるのだがーーー】
【威嚇射撃への反応はともかく、得体の知れない薬液が詰まった巨大注射器を、目隠しして抑えた少年に突き刺そうとするなど、ましてやそれを治療≠ニ宣うなどーーー】

【まあ、普通ではないーーーそう判断した男は、呆れた視線と声を女に向けて】
【少年と女性に飛びかかればすぐに手が届きそうなくらいまで近付いて立ち止まれば、少年が口を開く】
【少年の弱々しい縋りと、女性の視線を見て聞いて、溜息をついた】

…おいガキ、何でこんな状況になった?
目隠しして、バカみたいにデカい注射を刺されそうになってたが…お前、知ってんのか?

【ーーーとりあえず、銃はホルダーに納めて、被害者に見えた少年に状況説明を要求する】
【少年に対しては睨んでいるわけではないがーーー見た目や第一印象からくる威圧感というのもあるだろう】
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 00:08:55.84 ID:T6vy0yPS0
『え?え?』

【少女の言葉に胸ポケットの住人は目を白黒させている】

なるほど…いや、ぶっ飛びすぎて何が何だかわかんねぇが、とりあえず質問に答えるぜ。

国を滅ぼせるほどの能力者?
いや違うな末梢≠ゥ…。
聞いたこともないし――まず居たとして知ることはできないんじゃないか?

【男は横眼で少女の炎を見た後、自分の推測を話す】

末梢≠ニいうことは存在を消されたって℃魔ナ合っているのか?
いつ頃の話なのか、そもそも国がどれくらいの規模なのかしらないが…。
そんなことが出来るやつらなら自分たちの情報だって簡単に消せるだろう。

【彼が自分の推測をよどみなく話した後、胸ポケットの少女がおずおず手を挙げる】

『あの…心当たりが一つだけ……』

お前のは、関係ないんじゃないか?ナリー…。

【男に口を挟まれたので自信をなくしたのか胸ポケットの少女――ナリーが手をおろす】
【見ればナリーの小麦色の肌は着ている人形用の青いワンピースのように青くなっている】
【注意深ければ炎から目をそらすようにしてるのがわかるだろう】

/すいません急にパソコンがつながらなくなって遅れてしまいましたOTL

46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 00:10:13.76 ID:T6vy0yPS0
>>45>>35あてです。申し訳ない・・・
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 00:10:43.61 ID:Dj6UKOru0
>>43

なんだ、能力者だったのか!
俺と一緒だな!まぁ、俺のは気づいたら出来るようになってたんだがな!

【あっはっはっと笑いながら、彼の背中を無遠慮に叩こうとする】

ガルボ博士?
しらねぇなぁー、俺はあんまり人の名前とか覚えるの得意じゃねぇからなぁー

【片手を顎に当て、記憶の中にその人物がいるのかを思い出そうとする】
【だが男には心当たりはなく、知らない理由を勝手に決めつけて答えた】

自警団に捕まる?
それは問題ねぇぜ!
なんたって、俺も正義の味方だからな!

【答えになっていない答え】
【だが男はどこか自信満々に、ヘタクソなウィンクを含めて言った】
【彼の親切心もわかっているつもりであろうが、心配ご無用とばかしの答えなのだろう】
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/03(日) 00:16:47.33 ID:eOQpMTATo
>>42

……「仲良いダチ」、ですか……
そんな風に見られてしまったのだとしたら、それは……きっと、勘違い、或いは価値観の齟齬……
少なくともわたくしは、ヴェンツェル様に対し、過去にいくらか縁のある一時的共同戦線を敷くだけの相手、という認識を持っていますし……
そもそも、時が来れば、恐らくは、絶望させるべき「敵」として、わたくしは彼女を迎えることでしょう――

【本人を前にして、この大胆不敵な発言】
【しかし当のヴェンツェルは、そのことを知っていたのかどうか、目立った反応をするでもなく、】

「――ま、キミの企む絶望だか野望だかはともかくさ、共同戦線してくれるなら僕はありがたいよ、ウェル子ちゃん」

……うっかり、お団子とお茶を頂いてしまいましたからねえ……
そこは義理を通しておかないと、わたくしの信頼度が下がりますから――ね

【そうして運ばれてくる、追加注文の品を、ウェル子は綺麗で行儀の良い所作で、召し上がる】

「『13歳くらいの金髪の女の子』――?」
「うーん、どうだったかな、少なくとも、僕の記憶にはないかも」
「戦場は広大だし、目の前に出てきた相手しか覚えてられないからなあ」
「…………ええと、何か、事情でも?」

【軽く頬を掻きながら、ヴェンツェルはフランクに受け答えする】
【相手の「感情を押し殺した空気」を察してか否か、出来るだけ「自然体」で】
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2013/03/03(日) 00:20:02.98 ID:AdHbuUjY0
>>45

「ええ。抹消……。人々の記憶からすら、消し去る力……」

【少女の真剣なまなざしはまっすぐ男の目を見ている】
【ほんの少しだけ、小人の少女も気になってはいるが……】

「いつ消えたか、何処にあって、どれだけの大きさなのかももわからないわ。
 実は、私も、消されたというその国が、本当に実在したのか……
 分からなくなる時があるの。
 私は、その"消えた"国を探す者――。
 自己紹介が遅れたわね。
 私の名はマリィ・バーンゲート。
 消えた国――『炎の国』の王であった、父を探して旅をしている者よ。」

【どういう理屈かは分からないが、この青年は信頼できそうだ、というカンのような物が去来する】
【話していると、小人が手を上げる】

「心当たり?
 それって……!」

【必死のマリィは、出した炎に小人が目を背けている事にも気づかない】
【だが、ふと冷静になって……】

「……って、ねぇ、ところでコレ(小人)って、あなたの能力?」

【指をさして、青年に興味深そうに尋ねる】
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/03(日) 00:22:26.35 ID:9HNBIaulo
>>44
だっ、誰が……!!
うぅ……。

【矢継ぎ早に繰り出される口撃に、最初こそ強く反抗してしたいた女だったがみるみる元気を無くしていき】
【最後にはそんな弱弱しい呻きと共に口を閉じ、しょんぼりと俯いてしまった】
【"普通≠フ治療をしようとしているのにこの有様。元気をなくすのも無理は無い】

【少年は、そんな女の様子を見てオロオロ。何も分かっていないのだから当然といえば当然か】
【しかし、やがて彼の威圧感に閉ざされていた重たい口を開いた。何か、彼に反論したかったのだろう】

「こ、このナースのお姉ちゃんは悪い人じゃないよ!
 ボク、転んで擦りむいちゃって、血が出てて……そしたらお姉ちゃんが来て、治してあげるからって……。
 で、デカい注射器なんかは知らないんだけれども……」

【とまぁ、少年の小さな声でも、飛びかかれそうな距離に居るならば聞こえることだろう】
【少年のその言葉に嘘をついている様子は無い。少なくとも、少年の言うことは本当なのだろうが……】

【そんな最中、女は少年の隣へと座り、口を開く】


……わ、私の能力なんです。注射器……。
ほ、本当に怪我を治療するためのものなんですぅ……!

【女の声が震えるような涙声だったのは、単純に男が怖かったためだろう】
【少しでも男に信用してもらえるように、自分の情報を明らかにしていく。自分のためでも有るし、それ以上に少年のためでもある】
【女のナース服は、見かけではない。それが男に伝わるかどうかは知らないが】
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 00:24:15.34 ID:Vg4VUFwo0
>>47
...っ

【背中を叩かれて、少々困ったような顔をする】
【こういう男なのだから、仕方ないと思っているようで】
【叩かれた箇所を軽くさする】

そうか、それならいいんだ

【それだけ告げると、失念した表情で俯いた】
【足元には、一匹蟻がいる】
【どうやら途中で踏まれたか何かしたらしい、足を震わせてたとうとしている】
【だが、そのさまはもう死にそうな状態で立てそうもない】

よくわからない答えだが
取り敢えず心に留めておけよ、何処で冤罪被るか知れないからな
世の中には悪で有りながら裁かれないのもいるんだからな

【男の元気な声に対して、割りとシリアスな】
【憂う用な声で忠告を告げる】
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 00:26:55.22 ID:D21/hZnDo
>>41
謙虚だね。助かるよー。 

【好きな物、と自ら逃げ道を塞いだ黒髪は、この少女がどんな物をどんな量頼むのか内心不安であったが】
【結局紅茶一つに落ち着いたことに胸を撫で下ろし、安堵からついつい本音がこぼれた】

えっと、私は貴方の”主様”じゃないから。
アカリノ、でいいよ。 私の名前ね。

【魔翌力を滞納し、魔翌力に関しての知識を持ちながら、自身ではそれを発動することが出来ない】
【それは単に魔術との相性の良し悪し、もしくは著しく魔法詠唱の才能が欠如からくるもの】
【それを理由に魔術師、魔法使いを名乗ることが出来ない人間は、これまででもいくらか見てきた】
【そして、黒髪自身も魔術の類では使用できる部類はかなり限られる。 火も水も雷も出せやしない】
【決して珍しいことではないはず――――――なのだが】


……うーん。

こりゃ、例外さん、かなぁ。

【最後、付け加えられたその言葉に、明らかな違和感を感じて】
【伏せていた顔をずらし、まだ少し目元の赤い片目を桔梗色の彼女へ向けると、黒髪は呟く】
【その表情の色は、興味と疑心】


勝手に魔法使いだ、とか言っちゃったのは悪いけどさ。
一個だけ、聞いていいかな。


【対して、角ありは、事態を察したのかそうでないのか、残りの紅茶を喉へ通しながら】
【意味ありげな視線に答えることなく、ただ押し黙って、少女の話に耳を傾けている】


私にはその、”行使”、ってやつさ、できそう?


【口の端を吊り上げて、黒髪は問う】
【数本螺子の抜けた、しかしそうであっても、一人の魔術師としての言葉】
【彼女の瞳の奥は、どんよりとした知識欲に濁りきっている】
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 00:30:47.67 ID:qhAhtBTeo
>>48
……。

【ついに少女は何も言わなくなった】
【ただ憎悪に塗れた視線をウェル子に投げて――視線だけで人が殺せるなら、きっと彼女の視線はウェル子をそうしようと試みている】

……キミみたいなのは、海賊と戦って死んじゃえばー。

【最後に、そんな呪詛を吐き捨てて、空になった杯を、空になった皿の上に重ねる】
【ベンチから立ち上がり、大きく伸びをしてから、首だけで二人の方へと振り返って】

……人探し、かなー?
ま、わかんないって言うんなら、いーやー。

そっちの≠ヘフリッツとは何も話、してないみたいだしー。
フリッツが喋ってないなら、アタシが喋ることじゃないしー。

【そう、思わせぶりな言葉だけ、一人ごちるように呟いた】
【店員を呼び寄せ、勘定を終えると】

じゃね、キミらとはまたどっかで会うかもねー。
……じゃーねー。

【ばいばーい、と軽い声だけを残して、少女は去っていく】
【特に呼び止めることがないのなら、彼女は振り返らず、来た道を戻っていくのだろう】
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 00:32:45.97 ID:R6bbDH6Eo
【酒場】

【とある国のとある街の 何処にでも有りそうな酒場 大人の社交場】
【と言ってもソフトドリンクもあれば種族によって成人も変わるので語弊がある】
【金さえ払えば地位も種族も関係ない平等な場とでもしておこうか】
【この地域には禁酒法なんてものは無く、高級でもないので賑やかで仕方がない】

【その酒場のドアをくぐるとあるテーブルではトランプに興じている】
【野郎が数人でポーカーのようだ トランプと紙幣が並べられている】
【場に残ったのは内、2人らしい 片方は如何にも職人といったオヤジ】
【もう片方はスーツにサングラスのひょろ長い若造だ】

【ニヤつくオヤジ、ポーカフェイスの男 両者カードを出す】
【一瞬の緊張、2ペアとフルハウス】

『…また勝たせてもらったなヘッヘッ、ごちそーさん』

【他の男達とビールのグラスで乾杯するオヤジ】
【みな、今日はスーツ男のお陰で沢山飲めたそうだ】

『あー今日は飲み過ぎちまったなあ じゃあな、若造』

【親父ら一行は楽しげに帰路についた】
【1人残された男、表情は変わらないが 溜息が1つ】
【テーブルに散らばったトランプを箱に戻して 氷が溶けて、薄くなったビールを飲んだ】

【彼の周りのみ、少し寂しさがテーブルを囲んでいた】
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 00:34:10.72 ID:T6vy0yPS0
>>49

炎の国か…確かに聞いたこともない。
サイコメトラーでも見つけられるかどうか…。

そういえば自己紹介すらしてなかったな。
荒海(あらみ)颯弌(そういち)だ。

【少女の名乗りに反応して自己紹介する】

こいつはナリーポンのナリーだ。
まぁ…簡単に言うと木の実だ。
『説明する気あるんですかぁ!あとそのネーミングは安直過ぎるからいやです!』

…簡単に言うとこいつはナリーポンっていう木からできる果実なんだ。
最初っから16歳位の外見で…まぁ精神年齢は低いが、魔翌力を使ってしゃべることもできる。
『精神年齢低くないです!あと木の妖精さんとか言って下さい。木の実じゃ身も蓋もないです!』

【荒海の説明が気に食わないナリーはしょうねえの胸ポケットで髪を振り乱して暴れてる】
【火の事はもう忘れてるみたいだ】
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 00:35:22.32 ID:1nuyEaNVo
>>50
【ーーー別に、威圧しているつもりはないのだが、少年に怖がられているのはよくわかった】
【表情には出さないが内心超ショックだ、銃をいきなりもっていたので、仕方が無いといえば仕方が無いが…】

ーーーあぁそう、一枚噛んでるようには見えねぇし、お前の言うことは信じるよ
この女は悪くねぇ、悪いのはーーー頭だな

【溜息一つ、少年のか弱い反論を聞いて、その様子から嘘はないと判断、注射器の事を知らないというのは…】
【ジロッと女に目を向けて、バカにしたような視線を刺す】

あのな…膝擦り剥いた外傷に注射なんて打つヤブナースが何処の世界にいんだよ!
つか、明らかにあれは殺傷武器だろうが!逆に傷が広がるだろあんなもん!

【一応、悪い奴ではないと分かったーーーのだが、突っ込む箇所はいくつもある】
【静かな重圧のある感じではないが、代わりに説教するような感じで、明らかにおかしいと感じた部分を女にぶつけていく】
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 00:36:12.09 ID:Dj6UKOru0
>>51

あん?
なんか、まじで心配してそうな感じだな…
だが、本当に問題はねぇ!
俺は強ぇしな!悪党に負けることだってそう簡単にないさ!

【そういう事でもないのだろうが、根拠のない自身と言うわけではなさそうである】
【彼の様に熱血的で直線的な相手には狡賢い悪と相性が悪そうである】
【それでも、悪い奴らはいけないという彼の―理由があって曲げられない信念がそうさせていた】

ん?どうした?

【彼の失念とした表情の下にいる一匹の蟻の姿を男も確認した】
【男はしゃがみこみ、その蟻を手で優しくつかみ、手のひらに乗せた】

おいおい、蟻じゃねぇか、しかも死にそうか?こいつ?
踏まれたりしたのか、長くなさそうだな…

【少し悲しそうな表情をしながら、手のひらに蟻を乗せている男】

いや〜、なんつうかな〜、こういうの見るとある奴のこと思い出しちまってなぁ〜

【あっはっはっと笑いながら、先ほどとは違いどこかばつの悪そうな笑顔であった】
【聞いてもいない彼のことを話しては、何かを隠しているような話し方である】
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2013/03/03(日) 00:40:38.77 ID:AdHbuUjY0
>>55

「そう……。私も旅の途中でさまざまな人に出会ったけど、
 みんなそんな感じの反応よ。
 最近は、私自身も、本当に信じていいのかどうか、自信が持てなくて……」

【マリィの顔が曇る】
【と、男と、小人が自己紹介をする】

「木の実……?!」

【マリィは興味深げに、しげしげと小人を見つめる】
【その仕草は、本当に人間くさく、とても妖精とは思えないほど自然だ】

「その、"木の実のナリーポン"さん。
 心当たりって……」

【妖精と話すのは初めてであったが、恐る恐る話しかける】
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 00:44:04.49 ID:jZgy9nUz0
>>37

【――――――― “理性的に手を取り合うこと”。】
【…… “それもまた、人間だからこそできる尊い行為”――――】

(…………!)

【………予想もしていなかった、本当に肯定的な言葉だった。】
【まさかここまで好意的に受け入れられるとは、紡いだ柊自身すら考えていなかったのだ。】
【心動かされ、一瞬呆然と表情が崩れたのも、当然の事なのかも知れない。】

【そしてその後にはくしゃりと不意に、その表情を歪ませて。】

………ありが、とう………、っ――――――――…………。

【絞り出すように紡がれた言葉には、響き通りの感謝の念がある様だった。】
【……彼がその道に到った過去と想いを知るゆえに、その譲歩の重みを感じていた。】

【―――― けれど、柊は自分を正しいとは思えずにいた。】
【誰かが命を落とす事を、より多くを救うためとはいえ肯認してしまう “弱さ”―――――】

【そんな “弱さ” を一時受け入れる様に、寂しげなその瞳は研ぎ澄まされて。】

…………私は、出来るだけ早くあの男を斃す。あんなもののために、もう誰一人だって死なせちゃいけない……。
貴方との決着はその後、ね――――

【そして紡がれる言葉には、芯のある強さがあった。】
【シャッテンの譲歩に感動を覚えても、それは、あくまで一時の共闘なのだと心得た様に、最後に “決着” の響きを添えて――――。】


………それじゃ、今夜はここでお暇しましょうか。

……本当に……約束のことはありがとう。

…………私は、本気で頑張るから―――――

【―――――――― 「だから、貴方にも幸運を」。】

【――――― やはり言葉にはされない想い。互いの目的のために、共闘する彼の勝利を願うような。】
【そんな視線を最後に投げれば、柊は、踵を返してその場を歩み去ろうとするのだろう。】

【無論、彼が呼び止めなければ、ではあるが―――――。】
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/03(日) 00:49:10.09 ID:eOQpMTATo
>>53

……そうですね、ご声援ありがとうございます

【――呪詛を喰らうのは、慣れている】
【ウェル子は、半ば自嘲するような感情を抱きながらも、自分はそういう風にしか生きられないのだと、】
【「心からありがたく」恨み辛みを受け取っていく】

「んー、仲間に聞けば、見たって人もいるかも――って、なんだ、つれないなあ」

【一方、ヴェンツェルは、一応彼女なりに親切にしようとしたのだろうが、】
【悲しいかな、どうにも歯車がかみ合わないのは、よくある話である】

「……ま、去り際にこんなこと言うのもアレだけど、」
「海賊退治の時は、広く戦力を募集するかもしれないから、そうなったらよろしくしてくれると、ありがたいね」
「キミでも、その『フリッツ』って人でも、さ」

【しかしまあ、案外めげないもので、ヴェンツェルは、そう言って笑顔を見せた】

「……まあ、あれ、『機関』が絡んでるっぽいから……変に関わると危ないかも知れないけど……」

【……ついでに、そんないやーな情報もボソリと付け加えて】


…………ああ『フリッツ・オストワルド』様……でしたっけ――――
勝ち残っているようで何より……何なら優勝していただけば、敗退したわたくしにも立つ瀬があるというもの……
……直接ではありませんが、「頑張ってくださいね」、と、たまには、届くかどうかも分からない応援を、申してみましょうか――


【――呼び止め、とは違うが】
【ウェル子は、名も知らぬ彼女に、「伝言の依頼」とも取れる言葉を残すだろう】
【……伝言が機能することを期待するわけではないが、少し、他者へ塩を送ってみるのも、一興だと、思いながら】


…………では、さようなら

「それじゃあ、またねー」


【――彼女たちもまた、間を置かず会計にうつり、ヴェンツェルが泣きを見るのは……語るまでもないか】



「あ、あの子の名前聞いてない!」

…………お馬鹿様…………



/こんなところでしょうか、お疲れ様でした!
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 00:52:21.31 ID:Vg4VUFwo0
>>57
悪党に負けるのを心配しているんじゃあない
『一般人』に負けるのを危惧しているんだ

【狡猾な悪に対して相性が悪そうだという思いもあるがソレよりも】
【青年にとっては、悪党でもなんでもない一般人に対して、男がどうするかについて危惧しているのだ】
【一般人は、たとえ能力を知っていようがソレがどういうものか詳しく知っているものなど早々多くは無いだろう】
【そして、もし、もしも男が誰かを助けたとして】
【能力を使用して助けたとして、助けた相手がキチンと分別がつけられているかと言えばおそらく違うだろう】
【下手をすれば、自分も責められる可能性というのもある】
【青年はソレを男へ伝えているのだ】

……

【男が掌に蟻を乗せるのに何も言わない】
【淡々と男が蟻を眺めているのを視界に納めているだけだ】
【どこか蟻に対して冷酷にも感じる視線だった】

……一応、聞いておこうか
ある奴ってだれだ

【呆れたような表情をして、男に問いかける】
【わざとらしそうだ、そう思いながら】
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/03(日) 00:52:29.25 ID:9HNBIaulo
>>56
「……それで、何でか知らないけど目隠ししてって言われて……。
 よく分からなかったけど、治すために必要だからって言われたから言われたままにして……」

【そういえば、と付け足すように言う少年。それが無くとも、どうやら彼は信じてくれたようだ】
【それにしても、男が少年に怖がられてショックを受けているのには気づくはず無く……まだ怖がっているのはさらに彼へのダメージとなるのだろうか】
【閑話休題】

【彼の突っ込みはもっともである】
【まともな医者や看護師は当たり前、一般人でも外書に注射を打ってはいけないなんて事は当然知っている】
【しかしながら、一番看護師らしい女がタブーを犯すとはにわかには信じがたい話。彼からの視線も当たり前】

「……え、注射、するの?」

……! だ、大丈夫だから……ちょっと待っててね。


【女はその視線に余計しょんぼりとし、そして彼の話と怖がるような少年の声を聞くとハッとした様にベンチから立ち上がり、彼の元へと歩く】
【彼の元へと無事にたどり着くことが出来れば……ちょっと背伸びをして彼の耳へと手を当てる。俗に言うヒソヒソ話である】


あの大きな注射器を見せたらあの子が怖がるかと思って目隠しをしてたんです……。
そ、それで、注射器に入ってたのは、どんな怪我でも治せる薬品なんですぅ!普通の注射器とは違うんですよぉ!
ちょっと見ててください!


【前に虎の亜人から教わったこと……それを実践していただけだったのだ。……それを男が知る由もないし、見られては不審がられるのも当然だが】
【ヒソヒソと彼だけに話したのは、その言葉で少年が気づくかもしれないと思ったからである……もう気づかれてるも同然だと思うのだが……】
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 00:57:17.08 ID:qhAhtBTeo
>>60
いーのー。
別にアタシは必死で探してるわけじゃないしー。

そのうち見つかるから、さ。

【ヴェンツェルの好意の言葉は受け取っておいて、しかし返礼するわけではない】
【去り際の刹那の会話、少女は笑う】

……はいはい。
フリッツはそーゆーの喜ぶと思うよー。

【後ろ手に手を振って、ウェル子の伝言を承った、と残し】
【ヴェンツェルの会計で歪む顔を見れなかったのは少し残念かも、などと考えながら】

【少女は、去っていった】
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 00:59:48.22 ID:C8QLdBqI0
>>59

(……節を、曲げるつもりはない…………ない、んだけど…………
……ほんの少しばかり、もう一度人間として、生きてみたいと…………そんな感じなのかな、ぁ…………?
…………考えすぎ、か……ぁ…………昔を思い出して、センチになっちゃったかな…………ぁ…………?)

【もしかしたら、自分に嘘をついているのではないか。止むに止まれずではなく、自分の方でもまんざらでもないんじゃないか】
【そんな疑問がふと、シャッテンの心をよぎる】
【――――まだ平穏だった頃を思い出した故の、気の迷いに過ぎないと、シャッテンはその心の動きを『雑念』と振り払い】

…………礼には及ばないよ、ぉ…………君の尊さを見て、当たり前の事をしたまでさ、ぁ…………

【少なくとも、この言葉にはなんら偽りはない】
【シャッテンの抱いている、八攫への想いは――――かつて刃を交え、そしていつか再び刃を交えるかもしれない相手への想いは】
【「とても素晴らしい人間である」と言う、手放しでの称揚であり、尊重だった】

…………あぁ。僕も僕なりに、コーネリアスと、あるいはその身辺と戦う道を、模索するよ……ぉ
人間世界に害をなす…………アレを除く事が……何より、人間世界の幸せの為だからね、ぇ…………

【シャッテンは、両手に持つパタをようやく腰へと提げて、八攫の言葉にしっかりと頷いて見せる】
【――――方法が倫理的に振り切れてしまっているだけで、シャッテンが望むのもまた、人類の幸福である】
【その為に、同じ目標を頂いた事を、今一度確認して】

…………その時まで、散らさないでくれよ…………ぉ、その尊き、魂を…………

【決着――――いずれつけなければならないだろう、どちらかの終焉を。シャッテンはその為に、八攫の無事を祈った】

…………道中、気をつけてね。柊…………
また無事に会える事を、楽しみにしてるよ…………ぉ

【背を向ける八攫に、シャッテンはまるで友達との別れの様な言葉を投げかける】
【――――そんな絆された態度も、あるいは彼の狂気なのか、それとも彼の中に宿る理性なのか――――】
【その背中を見送るシャッテンの表情は、穏やかな笑みだった】

/2日間、乙でしたー!
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 01:01:46.26 ID:T6vy0yPS0
>>58

『あ…あのその言っておいて何なんですが多分マリィさんとは違うかもしれないのですが…』

【少女は自信がなさそうに語り始める】

『先ほど颯弌さんが言った通り木から私たちは生まれ…というか実りました』
『私にとってはママみたいなものです…そのママが…ママが』

【突然、ナリーの瞳がうるみ始め…】

『引っこ抜かれちゃったんです!』
『妹たちもあんなに実ってたのに…ううううううぅううう』

【一気にあふれ出す】

こいつらは人に拾われないと数日で干からびて死ぬらしい。
だから、こいつを拾った木の所に行ってみたら山ごと焼けた後でな。
こいつらの木があった場所は掘り起こされた跡があったってわけだ。
どこに持ってかれたかは知らんが…。

【どうやら火を恐れるのは焼けた故郷がトラウマだったからのようだ】

その際だが複数の魔物の体液が見つかった…。
縄張りに入った侵入者と戦ったようだが…致死量の体液だけで死体≠ヘ骨一つなかったそうだ。
かなりでかくて強い奴らだったようだからな死体を全部持ち帰りはできなかっただろう。

【ここら辺が、ナリーが感じた関連性なのだろう】

ところで…俺を疑わないのか?
可能性はゼロってわけじゃないぜ。
俺も能力者だ。

【そして男は少女に一つ重要な問いかけをする】
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 01:02:01.10 ID:1nuyEaNVo
>>62
…あぁ

【よくわかったーーー少年が続けた状況説明と、注射と聞いた少年の反応で】
【そりゃそうだ、まだこんな小さな子供が注射を怖がらない訳がない、目隠しはそれを考慮しての事だったのだろう】

【だがしかし、やはり外傷に注射はあり得ない、しかもあんな巨大な物、血管所か骨を貫きそうだ】
【そこをどう突っ込むべきか悩んでいると、女が慌てた様に近付き、耳打ちしようとしてくるので、耳を貸してやる】

…あー、成る程な…信じ難い話しだが…

…せめてもっと小さいのはねぇのかよ?ありゃ痛いじゃ済まねぇぞ、悪化するじゃねぇか

【納得がいったように頷くーーーどんな傷も治る≠ニいうのは不可解だがーーー】
【しかし、『見ていて』と言われても、あんな巨大な注射を刺されるのは見るだけでも不憫だ、なんとかならないのかと耳打ちを返す】

/すみません、次のレス少し遅れます
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 01:04:40.02 ID:jZgy9nUz0
>>64
/お疲れ様でしたー!
/以前以上の遅レス、本当にすみませんでした……orz
/ですがこちらは凄く楽しかったです……! 二日間、ありがとうございましたっ!
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/03(日) 01:05:16.77 ID:k8VjLlQco
>>52


  …ん――――…そうですね、“主様”。

【ここまで“黒髪の彼女”――アカリノに対し、“主様”という呼称を使って来た事に特に意味は存在しない。】
【――――しないのだが、少女は妙にこの呼称を気に入っていた様子。】
【勿論、彼女の事を“主”として認識している訳では無く、単に“からかったら面白い相手”、という雰囲気。】

  私の名前は“涼”です、アカリノさん。

【笑みと同時に名前を告げて、“角あり”の彼女の方にもその笑顔を向けた。】
【――“彼女”が自分で名乗らないならば、貴方の名前をお聞きしても?なんて言葉で彼女の名を問い掛けるだろうか。】


  ――――。

【相手の言葉を聞くと、少女は少し驚いた様子で目を見開いた。】
【心を落ち着かせているかのようにまた紅茶を一口含んで、少し考える様子。】



  ――試してみなければ、分かりません。



  …ですが――――――恐らく、“今の貴女には無理”だと思います。

【何処か淡々と“事実”を述べるような様子で、少女は答えを返した。】
【“貴女が主として成長すれば、或いは”なんて言葉を続けるものの――――実の所、“何方にせよ無理”と言うのが彼女の本音だった。】


【彼女の体内に存在する、“月龍”という存在の血。】
【――一番の適合者たる少女自身が行使しようとして、“理性を保てない”程度の魔力量。正確にはその“密度”と“属性”。】
【彼女は魔術と言う“楔”で――彼女が身に纏うその“魔法衣”で、その血の存在自体を縛っている。】

【彼女を“行使する”とは、“月龍”という“高次生命体の位格”――――“神格”を使役するという意味。】
【端的に言えば、“神霊に近い存在”を“従属”させるという事――――】

【――そこまでは恐らく彼女が悟る事は無いだろうが、果たして彼女はどのような反応を見せるか。】
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 01:05:28.75 ID:Dj6UKOru0
>>61

あ?それこそどういう意味だ?
パンピーに負けるって?パンピーの能力持ちに負けるってことか?
だいたい悪い奴じゃなきゃまずやりあうわけもねぇし、
勝つとか負けるとかなくねぇか?


【パンピーとは一般人の彼なりの言い方だろうか、人によっては意味が分からないであろう】
【車椅子の彼に対して、今度は本当に男は理解しかねるような表情をした】
【なぜ悪党以外と戦う必要があるのか、その理由がわからないようだ】
【一般人に偽装でもしている悪、正義を正義と思っていない一般人、助けられたとしてもそれを良しとしない一般人】
【そう言ったネガティブな要素を持つ人々を、男の中には存在していないのだろう】

な、なんだ?その目は?
びっくりするじゃねぇか

【驚いたような表情をし、手のひらに乗っけていた蟻を家壁の端の方へと置いて逃がした】

お前と同じでな、車椅子に乗ってる馴染みな奴がいたんだ
ちっぽけな命にも敏感で、すぐに泣いたりする困った奴だった
頭とかちょーいいんだけどな!

【男が話すあいつ―彼の正義心の原因となった人物だろうか】
【彼が頭のいい人と言っても、どれほど頭良いのかは分かりにくい】
【少なくとも彼よりはと言ったところで、勉強ができるなどその程度の意味なのだろう】

だけど、ある日どっかにいなくなっちまったんだ

【苦笑いをしながらさらりと、とても重そうなことを言ってのけた】
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2013/03/03(日) 01:15:20.46 ID:AdHbuUjY0
>>65

「木が……引っこ抜かれた?」

【マリィは興味深げにナリーの話を聞く】
【そして新たに聞く、"魔物"の話……】

「魔物……。噂では聞いた事はあるけれど、群となれば一国でも滅ぼすかもしれない……。
 人々の記憶まで消してしまう力があるかどうかはわからないけれど……」

【マリィは新しい手掛かりの情報を掴んだようだ】
【妖精のカンというものは、古来から予言を含むと言われている】
【あながち、関連性がないとは言い切れないだろう】

「……は? あなたを、疑うですって?」

【不意に青年からそんな問いかけを言われるが……】

「冗談はよして。
 貴方に、そんな大それた事が出来るとは思えないわ。
 ――だって、ナリーと一緒にいるんでしょう?
 乳母が言っていたわ。妖精を伴とする者は、心清き人だと……。
 瀕死のナリーを救って、その名付け親になるような貴方が、
 国を滅ぼすような力の使い方、する訳ないわ」

【幾分高圧的な物のいい方は、王族出身故からか……】
【マリィは真剣な顔で問いかける青年にほほ笑む】

「ありがとう。あなたから話が聞けてよかったわ。
 私はもうしばらくここで情報収集してみるつもりよ。
 なんだかお祭りもやっているみたいだし。
 ――ねえ、ところでいったいこれは何の祭りなの?」

【マリィは路地裏から出ていこうとするが、表通りの人の波は途絶えない】
【どうやら、新たな対戦のコールがされたようで、付近では歓声が上がっている……】
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 01:18:14.60 ID:Vg4VUFwo0
>>69
パンピーってのが何か良くわからんないが
とりあえず、あんまり素直すぎるなよと言うことさ

【分からないのなら、まあいいさとでも言った様子で男へと告げた】
【そもそも男が無為に能力をつからないならそれで十分だ】
【これが能力を見せびらかしたり、直ぐに使うような人間なら別だが】
【そのときになれば、分かるだろうと言った考えだった】

そうか、それは残念だったな
悪いが僕は其処まで命に敏感じゃあない
まあ、何にせよ車椅子なら移動とか不便なんだろ

【車椅子という単語からだろうか、あるいは同族意識からだろうか】
【先ほどまでとは違い、男の話す少女に同情しているような表情ではないが】
【少し、憂いているような】
【少し心配しているような表情で、ソレまでの冷たい表情と声が少し溶けた】

で、君はそいつを探してるのか
悪いがここいらで車椅子なんて僕くらいしか居なかったぜ
少なくとも個々最近はな

【そういって、男へと自分の情報だけを伝える】
【それ以後に、彼に同情の声などをかけることは無い】
【淡々と情報を告げるのみだった】
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/03(日) 01:18:55.01 ID:9HNBIaulo
>>66
無理ですねぇ……。
けど、ちょっとチクッとする程度ですから……じゃ、見ててくださいねぇ!

【男の問いに即答する。……この世界。何でも上手く行くはずがないこの世界。この注射器を小型化できないのも、半ば運命と言えるだろう】
【しかしながら、彼の言葉も一理ある。いくら普通の注射器程度の痛みといえど、それでも怖がる子供は多い】
【出来るだけ痛くないように声をかけながら注射を打とうと考えながら、女は彼の元を離れた】

「……大丈夫、なの?」

【少年の元へと帰ってきた女は傍へと座り、問いに優しく微笑みながら大丈夫、と答えた】
【そしてふわりと首に掛かっていた目隠し用の布を再び少年の目に掛けると、小さく呟く】

……"Coeur de la peur.

【瞬間、女が抱えているのは白い液体が充填された巨大な注射器。彼が打ち抜いたそれと同型だ】
【やはり小型化は出来ないらしく……そのデカさ―針の太さも2cmほどある―のまま、その極太の針を少年の膝に向けた】
【擦りむいた膝は赤く湿っていて、やはり痛々しい。何が起こるか分からない少年に向けて、女は一言】

……ちょっと、チクッとしますよー……。

【病院で看護師が子供に言う、まさにそれである。その言葉に偽りは無く、深く―目測、骨には達しているだろう―入ったそれに少年は小さく呻く】
【だが、其処までである。液体を少し入れ、針を抜けばその傷は瞬く間に治りはじめる。ほんの数秒で、跡形もなくなったのだった】

――治療、完了ですっ!

【注射器を消し、其処で女は初めて笑って、彼に言うのだった】

/了解しましたー
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 01:28:29.59 ID:D21/hZnDo
>>68
だから主様じゃないってば。 まぁ、別にいいけどさ。
あなたは涼ね。 ふぅん、意外とアジア系なんだ。

【からかわれているとは知りつつもどこか照れくさそうに頭をかくと、黒髪は視線を反らし】
【テーブルの上で組んだ腕に顎をうずめたぼんやりと向かいに座る角あり、よりも遠くを眺める】

この子はラシュトリア。 長いからラシュでいいよ。
「それって私が言う台詞ですよね」

あ、起きてたの? ずっと黙ってるから寝てるかと。
「目を開けたまま寝られるほど器用じゃないので」

【一通り自己紹介を終えれば、後は本題に関する答えを待つだけ】
【イエスなら、冗談ではなく本気で行使を行うつもり】
【しかし、生憎と答えはノーであり】
【そうであるのなら、そもそも行使の詳細すら把握していない黒髪には、潔く引き下がるしかないのだった】


じゃぁ、”今じゃない私”になら、できるかもしれないんだ。
単に無理ですって言われるよりよっぽどいいよ。
貴方何者? なんて野暮なことは聞いてあげない。
でも残念だけど、ちょっと今日は無茶する気にはなれないんだよねぇ。

「この場で死ぬとしたら私ですしね。 ご勘弁」

【月龍の血液。神格の使役。そして従属】
【召喚士である彼女が、こんな酒場で上位クラスの存在に出会うとは、運命の歯車も随分悪戯好きなようだが】
【彼女には夢のまた夢の話。そして御伽噺。 たとえ少女が自身の存在について話していたとしても】
【いわゆる戯言としりつつ、それを目標として設定できるのは、彼女の数少ない特技だ】

【しかし、自惚れと無謀は命を奪う】
【彼女はつい最近それを身を持って味わったばかり。 忘れるには早すぎる】


それじゃさ。 私が貴方を行使できるようになったとき、また会おうよ。
ね? 涼。


【そんな日が来るはずが無い、と笑われようが、黒髪は自分の言葉を曲げやしないだろう】
【無謀は理解している。 平凡は承知の上。 しかし、彼女は自分の限界を認めることは嫌いだ】
【今日のところは諦める。 だがいつかは違う】


【質素な酒場での、非凡な出会いは、これにて一度幕を引く】

//これにて〆、でよろしいでしょうか








74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 01:29:31.88 ID:Dj6UKOru0
>>71

そうか〜?
素直なことは良い事だと思うぜ!!!

【豪快に笑う男は、彼の忠告をやはり理解していない】
【愚直なまでに正義に純粋、性善説と言う言葉を男が知っているなら、きっとそれを信じているだろう】

いや、探しちゃいないぜ!

【男が答えるは、その人物を探していないという驚きの真実】

あいつがいなくなったのは正義の為に戦うためだって知ってる
だから俺もあいつの意志と同じく俺の信じる正義のために戦う!
探しちゃいないが、会ったら話ぐらいはすると思うがな!

【笑顔に答える男】
【その表情からは悲壮感は感じられず、本当に探していないようだ】
【目的に為に動いた二人、だから相手が何をしていようとも関係なく信じているという事だろうか】

さて、それじゃあ俺はそろそろ悪い奴がいないか見回りに行くぜ
おまえの方こそ、能力者だからって油断しねぇで気をつけな!
足が悪いならなおさらだぜ!

【再び彼の背中をドンッ―と2,3度叩こうとする】
【豪快に笑いながら、金属バットを肩に乗せ、街並みの中を歩いて行こうとするだろう】
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 01:33:25.75 ID:T6vy0yPS0
>>70

ただの、成り行きだ…。

【高圧的とはいえストレートに言うのも才能だ】
【いやしい身分の者ほど、他人の事を素直に認めれず言葉に出せないということは多い】
【清貧という言葉もあるが、その道をいけるのはごく一部だ】
【現に男は少女の言葉を聞いて照れたのか眼をそらす】

それは本当に言ってるのか?
『なんというか…お姫様って感じですね良くも悪くも』

【少女の問いかけに泣いてたナリーまでも驚きあきれる】

大会だ…競技は何でもありの戦い。
俺やあんた見たなのが本気でやりあうっていう見せもんさ。
殺しは無しだが流血なんてあたりまえだぜ。
『チケット買って見てみたらどーですか?百聞は…えーと』
一見にしかずだ。
『あっ?!思い出しそうだったのに!言いたかったのに!』

【男はナリーを無視して、歓声あげている表通りの人を見る】

ちょうど大戦のコールがあったみてぇだな。
ちっ!いつもは嫌ってるくせして、はしゃぎやがって…
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 01:38:13.79 ID:T6vy0yPS0
/75>>訂正 俺やあんた見たなのが→俺やあんたみたいなのが
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 01:38:51.34 ID:Vg4VUFwo0
>>74
……まあ、そこらへんに口は突っ込まないでおく

【愚直なまでに男は純粋で、正義感が強い】
【そして、故に青年は危惧しているのだが――今の男にソレは届くまいと考えて】
【以降の男の行動が悪くならないのを、祈っておく】

そうか、物言い的に探してそうだったからな
余計なことをした
まあ、そいつが無事で居ればいいな

【軽く頭を下げて、謝った】
【とはいえ、やはりその相手を心配しているらしい】
【やはり、同じような状態ゆえの憂いというものか】

そうか、僕もモウそろそろ帰ろうかと思っていた頃だ
この足を動かす方法もまだ見つからないしな

【叩かれて、体勢を崩し転げそうになるが】
【その瞬間に、帽子を脱ぎさって近くの店の看板へと向けた】
【瞬間、帽子は糸となって看板へと伸びて上手く看板へと引っかかった】

留意しておくよ
君の方こそ、あんまり無茶に首を突っ込むなよ

【青年はそういいながら、糸を使って体勢を戻してゆく】
【何とか身体を戻すと、青年へとそう告げて帽子を元へと戻した】

一応、名前だけ聞いておこうか
次に何かあったとき、名前が分からないんじゃあ困るからな
能力者と能力者は引かれあうと言うし

【去り行こうとする男へと、投げかけるようにそう告げて】
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2013/03/03(日) 01:44:34.94 ID:AdHbuUjY0
>>75

「大会……?」

【少女は周囲の人々を凝視する】
【人々の手には雑誌や新聞など、大会を伝える記事で持ち切り】

「そんな物があったなんて!
 なんでもっと早く教えてくれなかったのよッ!」

【そう言うや否や、マリィは駈けだしていった】
【おそらく大会のチケットを手に入れようとしたのだろう】
【そして、――能力者が、この街にこぞって集合しているという事実にも驚く事になる】

(こんなに居たのね。不思議な力をもった能力者たちは……
 それに、「魔物」に、「妖精」も……
 世界って、やっぱり広い!)

【マリィは、今日出会った妖精とその青年の事を思い浮かべながら、
 この街を疾駆していた】

/こんなあたりでシメでいかがでしょうか?
/ありがとうございました!
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 01:46:47.88 ID:1nuyEaNVo
>>72
…やっぱ無理か
つーか、膝擦り剥いたくらいなら別に治療しなくても…おい、ちょっと待て!早まるな!

【注射器を小さくするのは無理、というのは半ば予測していた、残念そうに呟いて】
【よく考えれば、擦り傷程度ならほっといても大丈夫なのではないだろうか、『唾つけときゃ治る』とまではいかないが、わざわざあんなものを使うまでもなかろうーーー】
【が、声を掛けるのが遅かった、既に治療は始まっている】

【ナース服がよく似合うような対応で、慈愛に満ちた声を掛ける女だが、手に持つ注射器はやはり威圧感たっぷりだ】
【ここで変に止めようとして、手元を狂わせたりなんかしたら凄い怖いので、黙って見ている事にした】

……

【見ているこっちもヒヤヒヤものだ、しかし、注射器を刺した傷すらも綺麗さっぱり治っている所を見るとーーー】

ーーーマジでか
…いや、なんだ…すげぇな

【笑いかけた女に、感嘆の声を漏らした】

/ただいま帰りました
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 01:50:48.47 ID:Dj6UKOru0
>>77

おうおう、それがお前の能力か
すごそうじゃないか!

【糸になりそして元の状態に戻った帽子を見て男は言った】

俺か?俺はなぁ…

【そう言うと、一旦足を止め、車椅子の彼の方を再度向いた】

天を貫くクールな黒髪!

【両手で自慢のリーゼントを撫でるように整え】

背中に背負うはビッグな正義!

【くるりと一回転をして背中を向けて仁王立ちをし】

心に潜むはホットな信念!

【再度車椅子の彼の方を向き、自分の胸を握りこぶしで強く叩き】

風切るバットを振り回し!

【右手に持ったバットを一回転させ】

明日に向かって決めるぜ弾丸ライナー!

【バットを車椅子の彼へと真っ直ぐ向け】

"金族バット"こと漢!須蘭賀 一郎だ!
よろしくなぁー!!

【背後に爆発が起きているかのような決めポーズをとった】

そんなわけだ!お前もよろしく頼むぜ!

【慣れないニヒルな笑顔を最後の締めにと彼に向けた】
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/03(日) 01:55:25.75 ID:k8VjLlQco
>>73

【彼女の反応に対して、少し“意外さ”を表情に出していた少女は、暫しの間、何も言わずに居た。】


  (彼女の性格を考えればもう少し粘るかな、なんて思いましたが―――“無茶する気”にならない、という事ですか…)
  (ですが、“無茶をする気”がほんの少しでもあったのなら――――)

【――――軽く頭を振って、思考を中止。“考えても仕方が無い事”として少女は結論付けて、少し苦笑。】

  ――――そうですね。

【――なんてありきたりな言葉でこの話題を締め括って。】
【中身を飲み干して空になった紅茶のカップに、指から赤い液体を――――“血を一滴零した”。】


  (貴女に“何も出来ない私”から、少しばかりの“お返し”を。)



  (――――月龍たる“神格”、その“加護の一端”を。)

【――――――】

//はい、此方も〆レスとなります。挨拶はあちらで。
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 01:56:03.40 ID:T6vy0yPS0
>>78

【いきなり駆けだした少女】
【あっけにとられた二人は別れの言葉も言えず――】

行ったな…。
『行きまいしたね…』

【大きくため息をつき少女が消えたほうを見る】

『本当に炎の国なんてあるんですかねー』
さあな、ただの妄想かもしれん。
『その割には真剣に聞いてませんでした?』

【いたずらっぽく笑いながら聞く少女無視して男は尚も少女の去った方角を見つめる】

まぁなにはともあれ…こいつを使うことがなくてよかった。

【そう呟く男の背中…人型の何かがぼんやりと姿形を現さず屹立していた】

/乙でした!
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 01:58:05.46 ID:Vg4VUFwo0
>>80
……須蘭賀 一郎だな
うん、分かった

【無表情でそういうと、更々と何かをメモしている】
【何かはおそらく男の方からは見えないだろう】

僕の名前は、天音だ
天音 吏人
次にあった時は宜しく頼むよ

【メモ帳をポケットへと直して、帽子を被る】
【ニヒルな笑顔に対して、下手糞な微笑だけ向けて】
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 02:07:01.97 ID:Dj6UKOru0
>>83

天音吏人、吏人だな!
あぁ、よろしくだぜ!

【そう言ってバットを再びくるりと一回転、肩に乗せた】

じゃ!またどこかで会えるといいな!
俺はもう行くからよ!じゃあな!!

【踵を返し、吏人に背を向けて男は再び街並みへと歩き出した】
【彼と会う前の愚痴を言っていた様子とは違い、鼻歌を歌っている】
【いいやつと会えた、一郎の中でそう思えたからだろう】

/お疲れ様でしたー!
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/03(日) 02:07:46.46 ID:9HNBIaulo
>>79
「ありがとう、お姉ちゃん!」

うん、それじゃあ、さよならー!

【擦り傷が綺麗に直っていることを確認した少年は、彼と同じように驚きつつも女に満面の笑みを向け】
【その脚で公園から去っていく。どうやら、あの注射によるダメージも無い様で、それに満足したように、女は大きく手を振って少年を見送った】
【本当は傷に見合ったダメージが後からやってくるのだが……小さい擦り傷、其処までダメージらしきものは来なかったのだろう】

ふっふーん、マジですよぉ。
本当はこの前虎の亜人さんにも貴方と同じような事言われてちょっと落ち込んだんですけど……。
でも、この治療を止めるつもりはありません! だって私、看護婦ですから!

【嘆息する彼に、女はなぜかドヤ顔。先ほど銃で注射器を破壊されたことなど、すっかり忘れているようで】
【そして、誰も聴いては居ないのになぜか喋りだした。その声は、自信に満ち溢れている。ナースという職業に相当な誇りを持っているらしい】
【少なくとも、熱意ぐらいは伝わっただろうか。伝わったところで何になるという話だが】

……あ、申し遅れましたぁ。 私はベルジュ・フローレンスと申しますぅ。ベルって呼んでくださいねぇ。
今はフリーの看護婦をやっているんですよぉ。……え、っと、貴方のお名前は?

【本来の喋り方なのだろう、少し伸ばすような口調で女……ベルは自らの名を明かす】
【フリーの看護婦というのもなんだかおかしな話だが……つまるところ、さっきアレが仕事なのだろう。ボランティアといったほうが良いか】
【此処まで話して名前を知らないのもおかしい話だとベルは思ったらしく、ついでにと彼の名前を聞く】

/おかえりです。此方は気づくのが遅れました、申し訳ありません
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 02:10:23.97 ID:Vg4VUFwo0
>>84
あぁ、またどこかで
互いに何かの拍子で再起不能とかならないようにな

【踵を返して歩いてゆく男】
【その姿を最後まで見届けた後、青年は車椅子を動かす】
【もう人通りも少ない、人とぶつかることもそうはないだろう】
【物静かな通りに、車椅子の車輪の回る音が響いた】

/お疲れ様でした
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 02:23:15.81 ID:1nuyEaNVo
>>85
【傷がすっかり治った少年が、公園から去って行くのを見て、女に向き直る】

…虎の亜人?
…グーさんかーーー?

【女が口にした虎の亜人=[ーーそういう人物を彼は知っている、虎の亜人なんてそうそうはいないと思うがーーー】
【グー・ゲルギル=[ーー大会にも参加していた、虎の亜人の老人ーーーその名を、ふと呟いて】

…まあ、何だ…効果はわかったが、見た目のヤバさはどうしようもねぇな
…勘違いする奴、結構いると思うぞ

【女の巨大注射が悪い物ではないのはよくわかった、しかしその見た目が見た目だ】
【治療を続けるのは止めはしないが、きっと勘違いはされ続けるだろうな、と】

フリーの看護師ってなんだよ、フリーとかあんのかあれに
…俺はラッシュ・ワンスドッグだ、ラッシュでいい
ただの会社員だ、見た目通り≠ネ

【呆れた様に疑問を呟くと、小さな溜息をついてから、名を名乗る】
【少し皮肉が篭った所属を明かす言葉、どう見ても普通≠フ会社員には見えないが…】
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/03(日) 02:42:23.59 ID:9HNBIaulo
>>87
……あっ、そうです! グー・ゲルギルさん!
あの人も貴方と同じような事いって止めようとしたんですよぉ!

【この広い世界で、赤の他人である2人が同じ知り合いを持っていることはどの位の確率なのだろうか】
【それはともかく、共有の知り合いを持っていることに最初は驚くものの、この前の出来事がありありと思い出されて】
【此処に居ないその人に、恩だって有るその人に、ちょっと怒ってみたりするのだった。……その時も悪いのがベルだったのはご愛嬌】

勘違いされても、私は私の出来ることをするだけですよぉ!
全世界から怪我してる人を無くすのが、私の夢なんです!

【あぁ、都合の悪い―この場においては"見た目のヤバさ≠セろうか―事はスルーするあたり、耳がオートシャットアウトしているのだろう】
【哀れなり。この先ベルは、注射器の大きさだけで悪者扱いを受けたりするのだろうか。あぁ、哀れだ】
【とてつもなく大きな夢を披露するのだが、ベルの眼には一点の曇りは無い。そう、マジな目だ。本気で目指しているのだ】

……ッ! わ、私がフリーと言ったらフリーなんです!

ラッシュさんですねぇ。……それより、貴方も怪しいですよぉ。絶対普通の会社員じゃありませんしぃ……。

【やはり自分の職業にフリーが付いていることを、あまり光栄に思っていないらしい】
【しかしながら夢を達成するためにはそれしか道がなかったりする。皮肉なことである】
【それをごまかす為に、少々焦りながら彼の容姿を改めてじっくりと見るのだった。かなり疑っていそうな目で】
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 03:01:24.94 ID:1nuyEaNVo
>>88
…うん、いやまあ、そりゃあな…
俺やグーさん以外だってきっと止めるぜ、だって怖ぇもんよ、あの注射器…

【ベルと自分が共通の知り合いがいた事には驚いた、奇遇な事もあるものだ】
【しかし、彼も止めたのは当然とも言える、あんなものを初見で回復の道具だと認められる人間はどれほどいるか…】

まあ、立派な考えを持つのはいい事だ、めげずに頑張るこったな
…怪我を世界から無くすとなっちゃ、コンマですら休む暇がなくなりそうだがな

【だが、見た目はどうあれ、怪我を治したいというベルの考えは立派な物だ、それは素直に応援する】
【…少し意地悪な言葉も付けたして】

よく言われる、俺も同じ事思ってるしな
…ま、俺の口から聞くのはよしといた方がお互いの為だ、俺も出来れば言いたくねぇ

【自分が怪しいのは事実だし、自覚しているーーーオマケに、自分自身それをよく思っていない】
【諦めたような口調でその旨を返せば、タバコを咥え、火を点けて】

ベル…なんだ、その、な…
お前の能力は危なくないのは分かったし、お前はちゃんとした考えを持った立派な奴なのはわかった
でもな…目隠しにあの注射器は…ビジュアル的にヤバイぞ

【紫煙を空に向かって吐き出した後、タバコを右手に摘まみながら、最後の突っ込みどころを指摘して】
【「…まあ、頑張れよ」と呟くと、タバコを口に咥えたまま、後ろ手を振って歩いていった】
【その背中には、何だか哀愁が漂っていてーーー】

/申し訳ありません、朝が早いのでここら辺で…
/お疲れ様でした
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/03(日) 03:15:34.47 ID:9HNBIaulo
>>89
そうですかねぇ……。注射器は医療の象徴ですし、怖がる人も居ないと思うんですけどもぉ……。

【こうなってくると、最早どうにも出来ない。やはり、考えを改めることは出来なさそうだ】
【人々に誤解され、それを改めながら進むベルの人生はお先真っ暗どころか深淵にまで沈んでしまっていそうである】
【顎に手を添えて考える姿はどうも女性らしいが、天然が付けばただの馬鹿である】

いや、まぁ、そうなんですけどぉ……。
……て、適度に休みながら頑張ります!

【そう意地悪に言われてしまうと、ベルは上手く言い返すことも出来ない。少しまじめに考えた結果、ちょっとハードルを下げてしまった】
【それでも、ベルの夢は変わらない。世界から怪我人を無くす事。旅路は長い】

そ、そうなんですかぁ……それなら、深くは聞きませんけど……。

【ちょっと、彼の体から雰囲気的なものを感じ取ったのだろうか。それとも、ベルの他人の考えを尊ぶ思考からだろうか】
【これ以上深く聞くとなんだか嫌な予感がして。彼の言葉から見えた闇に、躊躇してしまった】


……そうですかねぇ……。


【彼が去った後、ベルは1人、ポツリと先ほどと同じ言葉を呟いて自らも公園を後にする】
【どの辺が"ヤバい≠フか、それが分かる日はきっと来ない。耳とか改造しない限り、来ないだろう】

/お疲れ様でしたー! いえいえ、返信遅かった此方が悪いのです……
/ありがとうございました、おやすみなさいー
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 16:20:25.28 ID:a+hFvjR8o
【UNITED TRIGGERの入口前、街頭にて】

【そこで一人の少女が軽い体操を行なっていた。両手を組んで上に伸ばし、少ししてから息を吐いて】
【両足もしっかりと、そしてじっくりと伸ばしてから、次は手首足首をくるくると回す】
【彼女の格好はマントのような外套と将校服――どちらも真っ白で、腰には刀を下げている】

【桃色のロングツインテールは少しばかりらしくなかったが、場所柄おそらく、彼女はUTの人間だろう】
【やがて深呼吸を終えれば両手に腰をやって、まばらに人の通る道を眺め】

うーん……何度か機関員が来てたらしいけど、今日は平和っぽいわね
自警団以外の対抗組織って時点で狙いどころだし、拠点バラしてるから襲われるのは仕方ないけど……
……まあ、やっぱりこういう静かな午後の方が良いわね。

ベイゼも最近は静かになっちゃったし、この様子だとまだ此処に居るのもバレてないみたいだし
どうせだからお店の紅茶でも淹れて頂いちゃおうかしら……?

【静かな曇の午後を満喫するように、余韻たっぷりと呟きを漏らしてから空を見た】
【陽の光は無いが、目を刺激する眩しさがある。片目をつむったその動作、中々年頃の少女らしく】
【なにより、どうやら暇らしい。背後の店にも今は客が少ないようで、真っ白な彼女は何かと目立つだろうか。】
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 16:55:07.59 ID:VzcQPbxKo
>>91
ーーーおーい、だからお前らの手に負える奴じゃな…って、なんだお前か…

【歩きタバコで近付く男、怠そうな声と足取りで】
【まだ中程まであるタバコを右手に摘まみながら、紫煙を吐いてーーー】

【機関の馬鹿どもがまた懲りずに事務所を襲いに来たかーーーと、最初はそう思ったが、どうやら違うと彼は気付く】
【ーーー守る道理は無いが義理はあるつもりのーーー番犬紛いの徘徊人だ】

まだ寒ぃのに外で何やってんだよ?見張りか?
…そんな必要ないと思うけどな、襲ったところでどうせ返り討ち…だろ?

【黒いビジネススーツ、黒い革靴、骨が散りばめられた模様のネクタイ】
【疲れた目をした、無精髭面、黒い髪を後ろに撫で付けた髪型】
【その右目には眼帯をーーー『紅い剣を咥えた黒い狼』の紋章が刻まれた黒い眼帯を掛けていて】
【剣の柄だけのような機械的な機具と、銃身の長い銃をベルトに吊り下げた男】

【見た目は多少変わってはいるがーーー彼は少女と知り合っている筈である】

…ま、ホイホイと一人ずつ来てくれんならそれはそれで楽なんだろうがな

【冷たい空気に、呆れた溜息を吐き出すと、タバコを咥え直して】
【少女の隣まで来ると、立ち止まって呟いた】
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 17:09:18.58 ID:a+hFvjR8o
>>92

……あら、しばらく会わないうちに随分格好良くなったじゃないラッシュ
でも目が見えないって不便じゃない?それに、そのひげは剃ったほうがイケてるわね。

【クスリと笑いながら対応するその姿は、また随分とリラックスしている様子】
【身体も気持ちも解れているとでも言おうか。向ける笑顔は中々に少女らしい】
【普段は腰の刀を振り回しているだけに、なんというか――ギャップは有るが】

見張りというか、体操というか……ほら、『春眠暁を覚えず』ってやつよ
暇だし紅茶でも飲もうかなぁと思ってたトコロね

……で、そういうあなたはなんでまた此処に?UTのメンバーにでもなりに来たのかしら
それともセリーナかソニアの優勝前のプレミアサインが目当てとか……
まあどっちにしても、六罪王でも来ない限りは歓迎するわ。一応、あなたの事は信用してるし。

【それから彼が横に立てば、両手を後ろで組んで『まさに暇だ』と言わんばかりに靴で地面を浅く弄り】
【『お店、入る?』なんて彼に尋ねた。当人は寒くないようだが、相手の言葉が気になったのだろうか――温和な声だ。】
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 17:20:58.97 ID:5K0hNCG60
/乱入よろしいでしょうか!?
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 17:23:27.17 ID:a+hFvjR8o
/自分は構いませんよ〜!
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 17:29:39.09 ID:VzcQPbxKo
>>93
…格好いいか?…ネクタイは変えてねぇんだがなあ
ヒゲは…まあ、勝手に伸びるしな、剃ってる暇もねぇし

【見た目を格好いいと褒められても、本人からしては余り変わっているとは思えないらしい】
【ダッサイネクタイをオシャレポイントと思っているのだが…そこは変えた覚えは無いし】
【「武器がいいのか?」とか考えながら、右手でヒゲを撫でながら首を傾げた】

【…暇がない≠ニか言いながら、立ち話をしている矛盾がある訳だが】

…ずいぶんとぐっすりお休みなさっていたようで
暇だから紅茶を飲むって発想からして俺とは別世界だぜ

信用されてんのは嬉しいが、ただ立ち寄っただけだ、メンバーになるつもりはねぇ
…変な虫が寄って来るみてぇだからな、ま、よく通る道だから道すがらだ
サインはーーーいらねぇや、そこまでミーハーでもねぇ

【暇そうなアンジェルに苦笑いを向けると、街並みを歩く人びとを眺めて】
【問い掛けられれば「そうする」と言いながら扉を開けて、アンジェルを先に入れようとするだろう】

【ーーー『メンバーになりにきたのか』と言われたが、返事の通り彼に、UTのメンバーになる気はないーーーというか、なる資格はない≠ニ考えている】
【所詮、悪の手先≠ェ正義を謳うなど、おこがましいとーーー内心では】
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 17:30:12.60 ID:VzcQPbxKo
>>94
/私は一向に構わんッッ
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 17:50:39.59 ID:5K0hNCG60
/ではお言葉に甘えて

>>93>>96

「はいよー、お望み通り2人だけでホイホイ来てやったぜー」

「ふ、ふふふふふふ・・・お久しブリです、ね・・・お前の事はズットコロシタカッタゾ・・・!」

【そこに現れる一組の男女】

【1人は少女、黒いタンクトップの上に大きめの長袖シャツを着て、下には黒いタイツの上に半ズボン。
 腰まで届く長髪と、どんぐりの様な目が印象的だ。左腕にはカノッサの逆五芒星が描かれ、片手に肉まんを持って、食いながら喋っている】

【1人は青年、やはり腰まで届く青い長髪を茶色の布でポニーテールにして、それを赤黄青の三色の布で三叉に分けている。
 服装は黒地に白の斑模様のTシャツ、ジーンズとあまり特徴の無いファッションだ。
 しかし片手で顔の半分を覆い、目を見開き呪詛の様な言葉を呟くその様はどす黒い邪気、そして魔力がバケツの水に零したインクの様に拡がり、周囲を汚染している】

「貴様ダケハ・・・貴様ダケハ私ガ殺ス!」

「おいおい、"出てる"ぞヒルコ。それにお前じゃアイツと相性はワリーだろうが。お前の相手は向こうの女だ」

「くっ・・・! はぁ、はぁ! し、仕方ないですね・・・。了解です、まがわ様」

【まがわと呼ばれた少女と、ヒルコと呼ばれた青年はそれぞれ分かれてUTの店の前の男女の前に立つ】

>>93

【さて、彼女とヒルコは初対面だろう。
 しかしヒルコはさっきの怨念が毀れているような様子はどこにも無く、
 今度は余裕を持つようにニタニタと気味の悪い笑みを浮かべて】

「あはっ、お久しぶりです・・・と言った方がいいですかね? "アンジェルさん"」

【ヒルコの腰のベルトに付けた鉄塊の様な剣が鈍く光った】

>>96

「さーて、会うのは3度目かおっさん。さっきはずいぶん舐めたこと言ってくれたじゃん!」

【肉まんを頬張りながら挑発的に言葉を続ける】

「ヒルコとエウリュアレを倒すぐらいだからなー。今度は私も本気で相手してやるよ!
 カノッサ機関サイキョーの私がなぁ!!」

【ちなみにまがわはノーナンバーである】
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 18:05:01.40 ID:a+hFvjR8o
>>96>>98

あー……私の服のセンスもこう、絶望的だけど……うん。
もし買い物に行こうってなってもラッシュは護衛止まりね、きっと
……ちなみに、私が格好いいと思ったのは眼帯でしたっていうのは秘密よ?

【言った時点で秘密でもなんでもないが、まあそこは少女の戯れと聞き流すとして――】

大会に出たらなんだか疲れちゃってねー、他にも最近はちょっと色々……
あら、ここの紅茶おいしいのよ?セリーナって適当だけど、こだわりが―――

――――っと、あんまりのんびりしてられなさそうね、残念。

【店内に入ろうか、とした所に掛かったのが二人組の声であった】
【振り返れば目に入るのは――アンジェルの場合、青年であろうか】
【先ずこちらは刀を抜く。妖刀だと一目で分かるその波紋、彼女が持つには似つかわしくないが】

その独特の髪型と腰の剣……博物館から無くなったとは聞いてたけど
アンタ、纏衣≠ヒ?ホントしつこい、嫌な奴―――ラッシュ!もう一人は任せたわよっ!

【両手で持った妖刀を正眼に構え、まずは青年の出方を見る】
【時折胸元で光るバッジは――大会を見ていたのなら、もしかすると次の行動が予想できるかもしれない】
【彼女の能力は召喚と封印。そして動物などとの同化≠熄o来る――何より、彼女は機関の報告にも名が上がる程の強敵であって。】
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 18:19:05.51 ID:VzcQPbxKo
>>98
ーーー……

【はぁ…】

【溜息が出たーーー顔や姿なんて、見る必要はない】
【誰だかすぐにわかる≠ゥらーーー】

…お前らよぉ、脳味噌何処に起き忘れて来たんだ?あ?
何回返り討ちに会えば気が済むんだよ、お呼びじゃねぇってわかんねぇかなぁ…

【ドアに手をかけたまま、現れた奴らーーーヒルコとまがわに面倒そうな視線を向けて】

はいはいサイキョーサイキョー、サイキョーついでに自分以外の機関員全員ぶっ潰してこいよ、そうしたら相手してやる

【「ぶっちゃけ相手したくない」とでも言いたげなあしらいの言葉をまがわに向けて、シッシッと左手を振る】
【ヒルコはともかく、まがわの方は完全に面倒な存在≠ニして見ているようだ】

>>99
…眼帯か…
ーーーそのうちあいつにも謝らねぇとな…

【ネクタイの趣味はいいとして、眼帯に触れられると、少しだけセンチな気分になる】
【だが、そうしてはいられないーーードアを閉めて、邪魔者達に向き直る】

ーーー気を付けろよ、アンジェル…あいつら、前もここを襲ってた
あいつの力、本物には劣るが、それでも馬鹿みてぇな強さだ

…ま、こっちの馬鹿は俺がやっといてやる、気にせずやりな

【タバコを咥えたままで、まがわに向きながらそう言うと、ベルトから右手で剣の柄を取る】
【電源を入れれば、そこから伸びたのは紅い光ーーー魔翌力の光子ブレードだ】

無茶はすんじゃねぇぞ、すぐに片付けて加勢するから…よっ!

【ブレードを出した瞬間、ラッシュはその場から素早く離れた】
【まがわへと一気に接近し、ブレードを両手で袈裟懸けに振るって右上から左下へ、斬り付けようとする】
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 18:32:47.00 ID:5K0hNCG60
>>99

「あはっ! 正解です! 厳密には"僕"の名前は纏衣ヒルコですけどね!
 マトイ様がトラウマになって、アナタが萎縮しないかといないかと期待しましたが、
 ・・・もう立ち直るなんて僕なんかとは全然心の強さが違う!
 どうやら線虫より脆弱な心を持つ僕の基準は全くアテになりませんね!」

【青年はケラケラケラと不気味に笑う】
【そしてバッチが光るのを見つけるや否や、いきなり術式を発動する】

「四天廻召・火車!」

【燃え上がる車輪が5つ程ヒルコの背後に出現し、空間を転がる様にしてアンジェルへ放たれる。
 車輪は着弾と同時に、ナパーム弾の様に大量の炎を吹き出し、辺りを火の海へ変えるだろう】

「あはっ! アンジェルさん、アナタの能力は大会でじっくり見ました!
 もちろん"それ以前"の事もよーく知ってますよ!」

【車輪の着弾を見届ける間もなく、ヒルコは残光剣を両手で構える。
 残光剣の剣先からアンジェルの周囲に、
 レーザービームの様に光の線が走り、その幾つもがアンジェルの身体を"通過"している!】

「バッチの"召喚"を使う暇も、"同化"させる隙も与えません。
 僕は間断なく、アナタが戦闘不能になるまで攻め続けますよぉ!?」

【光の軌跡をなぞる様に、ヒルコの身体ごと残光剣は奔る!】


>>100

「ああん!? なんだとテメェ・・・、少しぐらい手心加えてやろうかと思ったがもうヤメだ。
 能力も力も全力全開でぶっ潰す!! モノホンの"強化細胞"ナメんじゃねーぞ!!」

【そう言うとまがわはポケットから錠剤を取り出す】
【それはカノッサ製の凶薬、beyond2。まがわはためらいも無くそれを口に入れて噛み砕く】

【強化細胞が刺激を受けてさざ波だった。その逆立った肌はまるで蛇の鱗の様】
【瞳孔は紫色に変色し、逆五芒星が浮かび上がる】

「はっ、魔力の刃か・・・ちーとばかし厄介だが・・・今の私にはまったくカンケー無いねっ!!」

【その怪物じみた脚力から突進】
【僅か一歩、わずか一瞬でラッシュとの距離を肉薄し】

【重機の様な力を持つ、強化細胞からの鋭い手刀が繰り出される!】

「私の攻撃は"全てが一撃必殺"だっ!」
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 18:39:37.22 ID:5K0hNCG60
/ごめんなさい、>>100へのレスは修正です!

「ああん!? なんだとテメェ・・・、少しぐらい手心加えてやろうかと思ったがもうヤメだ。
 能力も力も全力全開でぶっ潰す!! モノホンの"強化細胞"ナメんじゃねーぞ!!」

【そう言うとまがわはポケットから錠剤を取り出す】
【それはカノッサ製の凶薬、beyond2。まがわはためらいも無くそれを口に入れて噛み砕く】

【強化細胞が刺激を受けてさざ波だった。その逆立った肌はまるで蛇の鱗の様】
【瞳孔は紫色に変色し、逆五芒星が浮かび上がる】

「はっ、魔力の刃か・・・ちーとばかし厄介だが・・・今の私にはまったくカンケー無いねっ!!」

【肉薄するラッシュの身体】
【まがわの身体を切り裂かんと振るわれる巨大な刃】

【しかし! 刃はまるで空を切る様に!】
【まがわの姿を通過してしまう!】

「能力、三千世界。可視光を屈折させて蜃気楼を作り出した」

【切り裂かれた"姿"は依然として平然としていて。声は別の方向から響いて来る】

「あのさぁ、こんなに可愛い女の子によくそんな物騒なモノ躊躇無く振れるよね。
 命をなんだと思ってんの? 死んだ方がいいんじゃない?」

【蜃気楼がギロチンの様な蹴りを繰り出す!】
【"見えない死角"からの恐るべき破壊力を持った攻撃がラッシュに迫る】
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 18:47:27.39 ID:a+hFvjR8o
>>100>>101

ええ、頼んだわ……私だって纏衣には恨みが有るんだから……っ!
……アナタがそっちを終わらせるより先に、片付けてあげる―――。

【ラッシュにはそれだけを伝えると、アンジェルは直ぐ様マトイへと向き直った】
【こちらに迫るのは火の車輪――そしてこの線は見知った力、残光剣の軌道!】
【車輪が着弾し、周囲には火が溢れる。ほぼ同時に青年と剣が迫る―――だが】

―――お陰様で、精神面も散々に鍛えられたわ。

アンタたちみたいな外道ばっかり見てると、自分が年頃の女の子だって忘れそうな位ね!
そして一つ教えてあげる。私は、大会で能力の全てを見せたワケではない……
……いいえ。言うならこういう状況なんて、初めてなんじゃない?

私が大会で見せたのはね、一対一の正々堂々とした戦いよ?
相手に対して殺しはタブー。でも……機関員相手で、同じ立ち振舞だと思ってる――?

【炎の向こう、残光剣の軌道上に有るのはアンジェルの肉体ではなく、あの妖刀ッ!】
【そう、残光剣は恐るべき速さでの斬撃を可能にするが――同時にその軌道は読まれやすい】

【まして、以前の纏衣と戦ったアンジェルであればそれは理解できていたというわけか】
【彼女は既に外套を白い翼として同化≠オていて、炎は彼女の作り出す風によって収束されており】
【まずはお返しとばかりに、身をずらして残光剣の軌道上に刀を置く℃魔ノよって相手を自身の動きで斬ってやろうというのである】

【更に、当然ながらかなりの近距離――風で収束した強烈な炎球を、マトイに叩きこもうとするだろう】
【その動き、判断力。いずれも少女なんてものではなく、能力の強さもまた、報告などとは桁違いに強まっていた。】
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 18:50:40.51 ID:VzcQPbxKo
>>102
/すみません、ちょっとよくわからないので質問させていただきたいのですが
/こちらの攻撃は蜃気楼に当たって、擦り抜けた訳ですよね?で、その蜃気楼が蹴りを繰り出したという認識であってますか?
/あと、こちらの攻撃は蜃気楼を擦り抜けた訳ですが、蜃気楼からの攻撃は当たり判定があるのでしょうか?
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 19:04:19.26 ID:5K0hNCG60
>>104
/分かりづらくてごめんなさい!
/蜃気楼はあくまでまがわの姿を映してるだけのスクリーンで当たり判定も攻撃判定もありません
/しかしまがわの姿を映す可視光線はその蜃気楼になっているので、現在まがわはステルス状態です
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2013/03/03(日) 19:06:04.14 ID:gBDirXeCo
【人気のないとある通り――】

「……だいぶ運べたな、そろそろどォーやって捌くかも考えっぞ、お前ら」
『そうっすね、兄貴ィ』 {絶対に設けるっすよ、兄貴ィ!}

【とあるマンホールの蓋が内部から開き、そして出てくる三人の男――】
【ボサボサした短い茶髪で茶色い眼、一重で強面で、黒基調の派手な服にいかついサングラスの30代前半に見える195cm程の男と】
【氷のように刺々しい青緑色の短髪で青緑色の眼、二重で弱気そうなタレ目で、上下長袖青ジャージの20代半ばに見える170cm程の男と】
【髪型は燃え盛る炎の様な紫色の短髪で紫色の眼、二重で自信溢れる目付きで、上下長袖赤ジャージの20代半ばに見える170cm程の男だ】

【三人とも、着ている服の上に"清掃員風"のそれを身に着けていて――】
【そして、3人がかりで運び出されるのは"大きなポリバケツ"的存在だ】
【いかにも、自分たちは"下水道の掃除をしていました"よと言わんばかりだが……】

【……下水道に大きなポリバケツ"4つ分"のゴミなんて、はたしてあるのだろうか?】
【運びだされたポリバケツは、丈夫そうでこれまた"大きな台車"にへと乗せられる】

【――さて、彼らはマンホールの"蓋"を閉めると】
【"燃凍山"と呼ばれる、半分が燃えていて半分が凍てついていてその境目のみに地面が覗く不思議な山へ向けて、台車とポリバケツと共に歩みを進める】

/10時前頃に落ちると思います
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 19:10:51.49 ID:VzcQPbxKo
>>101>>102

…強化細胞ねぇ
そんなもん使っちゃ、寿命が縮むぜ

【「ま、縮んでも構わんがな」ーーーそう、呟きながら】
【まがわが飲んだ物体、薬品ーーーbeyond2を、その隻眼は見逃さずーーー】

【変化を始めたまがわの体を、わざわざ完了まで待つ事なく切り裂くーーー?】
【斬り裂いたーーー筈だ、確かに刃はまがわの体を通り抜けた筈、だがーーー】

…成る程、説明あんがとさん

【幻影かーーーわざわざ能力を説明してくれたおかげでよくわかった】
【このまがわは蜃気楼、本体は別にいるーーーとなれば、この攻撃はーーー】

ーーー当然、意味なし…だろ?

【蜃気楼のまがわの蹴りを軽く防御したーーーが、予想通りすり抜ける】
【ーーー大した驚異ではない、少なくとも、今は=z
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 19:17:02.14 ID:5K0hNCG60
>>103

「!?」

【残光剣の斬撃が"対策"された!】
【しかしその文字通り光の速さの斬撃を、ヒルコには止めようがなく・・・】

「く・・・、こ・・・のっ!」

【ヒルコはとっさに残光剣を逆手に持ち替え、自分の身体の盾に使う】
【斬撃が強制的に止められた事で、光の軌跡は消え去り、ヒルコが無防備に剣に宙ぶらりんの体勢になってしまう】

「く・・・、がぁ!!」

【そして直撃する火球】
【ヒルコの服が燃え、肉が焦げる】
【ドライヤーで髪を焦がした様な臭いが辺りに立ち込めた】

「く、あははは・・・酷いなぁ。ああ熱い、痛い・・・!」

【ヒルコはヨロヨロと立ち眩みを起こした様な動きをしたが、すぐに止まる】
【細められた鋭い眼光がアンジェルを射抜いた】

「でも、まだまだですよ・・・四天廻召・土竜」

【その瞬間、アンジェルを中心に地面がパックリと割れ!】
【競り上がった地盤がまるでトラバサミの様にアンジェルを挟み潰そうとする!】

「あはっ!」

【そしてヒルコの頭上には稲妻でできた怪鳥が羽ばたいていた】
【回避の為に飛ぼうとした時】
【その跳んだ瞬間にその怪鳥は迅雷の如き速さで空中のアンジェルを射抜くだろう!】


>>103

【しかし、その直後】
【もしも、ラッシュが気付けなかったとするなら・・・】
【ラッシュの脇腹をまるで時速100kmのダンプカーが衝突したような衝撃が襲うだろう!】
【まがわはラッシュの横にいた・・・!】

【蜃気楼は本体の光を屈折させたモノ、動きも当然"本体と連動する"!!】

「ヒャーハハハハハハハハ! 脳みそどっかに置き忘れたのはテメーだったみてーだな!」

【蜃気楼が消え、本体のまがわの姿が現れる】
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 19:29:44.67 ID:a+hFvjR8o
>>108

【炎が青年を襲う――その臭い、感触。どちらから考えてもこのダメージは大きい】
【そして更なる追撃にもアンジェルは見事なまでの対応を見せることとなる】

【せり上がり、こちらへ倒れる土壁を、少女は妖刀を一回転するように振るって斬る=z
【彼女に斬岩の技能が有るのではない。刀の性能が、技術の未熟さを補ってなお強力なのだ】
【切り落とした地盤はただの塊となって地に落ち――――しかしそこに、三の手が迫って】

う、っ……ぐぅ!!っ……雷の、鳥とはね……ッ!!!
―――……やってくれるじゃないの、このォ――!

【雷鳥の一撃が少女の動きを鈍らせる。しかし、風によって直撃は免れ――】

【そこからは反撃だ。風を小さな渦にして、ヒルコに向かって飛ばす。当たれば小規模な風の爆発が起こるだろう】
【といっても、それは強風が吹く程度。ダメージには成り得ず――目的は、それを追うようにして跳びかかるアンジェルのための目眩まし!】
【風の渦に気を取られれば、青年の胴を真っ直ぐに刺し貫こうとする刃がその身を捉えるやも知れず――】

【――ただ、雷鳥の衝撃は大きかったのだろう。少しばかり速度は遅く、対策を練る時間はある。】
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 19:39:16.26 ID:5K0hNCG60
>>109

【雷の怪鳥が直撃したことを見届けると】
【ヒルコはニタリとほほ笑む】

「あはぁ!」

【迫ってくる風の爆発】
【生憎ヒルコは風の呪術は使えないので対策はできないが】
【それでも大したダメージでは無い】

【そして、明らかに本調子ではないアンジェルのスピードはヒルコに"思考"の時間を与えた】

(まるで爆竹のような目晦まし、おそらく次に迫撃が来ますね)
(ここはわざと受けて、暗殺・・・と行きたい所ですが、依然その手で痛い目を見たので)

「確実な手を取らせてもらいますよ」

【ヒルコの足元の地面が突如、競り上がり!】
【土柱となってヒルコの身体を空中に持ち上げる】

【そしてヒルコは、土柱から飛び降り、悠々とアンジェルの背後を取る】

「あはっ!」

【剣先から再び伸びる光の線が】
【アンジェルの背中に袈裟懸けに引かれた】
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 19:47:37.81 ID:VzcQPbxKo
>>108
【成る程ただの蜃気楼ーーーわざわざ説明をくれたおかげで対策も立てやすい】
【蜃気楼ならば攻撃は当たらない、後は馬鹿みたいにうるさい声のする方向を探せばーーーッ!】

ーーー…ッ!?

【次の瞬間、ラッシュの体は遠くへーーーまるで蹴られた石ころのように吹き飛んでいた】
【ーーー何が起こったーーー!?】
【蜃気楼に実体はない筈だ、ならーーー蜃気楼=[ーー?】

【蜃気楼ーーーすなわちそれは光の屈折が齎す幻影ーーー距離や位置を曖昧に、めちゃくちゃにした陰】
【そうかーーー蜃気楼が動いたなら、蜃気楼の元≠ヘーーー!】

…ぐはっ!

【不意打ちだったーーー例えば、かわせない攻撃だとしても、くらう箇所さえわかっていれば攻撃をくらう覚悟が出来た】
【その覚悟すらなく、完全なる隙を突かれたーーーダメージは遥かに大きい】

【すぐには立ち上がれそうにはないか、それにしてもーーー】

ーーーなんつー…力だよ…!

【歯を食いしばりながら、落としたタバコが燻るのを見ながら、呟いてから、まがわに香りを向けて】
【左手で銃を素早く抜いて、銃口をまがわに向けるーーーあれは幻影ではないはずだ】
【刹那、すぐさま発砲ーーーUTのリーダー程の早撃ちではないが】
【一発、放たれた紅い魔翌力弾は、鉛の銃弾と変わらぬ早さと威力で、まがわの右脚を狙う】
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 19:49:26.23 ID:a+hFvjR8o
>>110

【妖刀――名もないそれが、青年ではなく土中をスラリと。まるでバターでも斬るように裂いた】
【切れ味だけであれば恐らく残光剣など比でない。回避が正解の行動だ】
【そしてアンジェルはその背後をヒルコに取られ―――直ぐに気付いて、目を向けるも】

(――――不味いっ、取られた……ッ!)

【視界に入るのは光の線。それを止めることは、恐らく叶わない】
【だからせめてというように、アンジェルは振り返りざまに妖刀を思い切り振りぬくだろう】
【例え自分が斬られても、相手に一矢報いたい。そういう思いの篭った一撃だが】

【どう足掻いても残光剣の一撃は受けるだろうし、妖刀の一撃もその狙いは曖昧で。】
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 20:01:24.41 ID:5K0hNCG60
>>111

【倒れ伏したラッシュを見て、まがわはニヤニヤ笑っていたが】
【取り出された拳銃を見て表情を変える】

「ただの銃じゃねーな、また魔力攻撃かくだらねー」

【放たれた弾丸】
【しかしまがわは目を見開き、口端を吊り上げ】
【人間離れした動きと速さで弾丸を躱し!】
【ジグザグの軌跡でラッシュに急接近する】

「馬鹿が! 私が何の意味も無く! あんなクソ不味い薬飲んだかと思うかよ!?」

【beyond2でまがわの強化細胞の"反応速度"と"運動神経"は極限にまで高められていた!】
【故に】

【震える手で、ゆっくり取り出した銃の弾丸など】

【見切るのは容易い!】

「おら、トドメだ」

【接近したまがわはラッシュの首に踵落しを決めようとする・・・!】


>>112

【振り抜かれた斬撃】
【それは確かに一矢報いた】

【ヒルコの胸が真一文字に斬られ、鮮血が噴き出す】

「ああ、痛い、酷いなぁ・・・最近剣に斬られてばかりだ」

【しかし傀儡を幾ら傷つけようと、操る"本体"は健在で・・・!】

「それにしても、その判断は間違いですね」

【光の斬撃はアンジェルに迫り・・・!】

「振り向かなければ"身体の正面"は斬られずに済んだのに」
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 20:12:19.19 ID:DXHcDEZ0o

【―――準決勝。】
【残った戦士は四人、この壮絶な"大会"のベスト4が決まり】
【今、これから始まろうとしている熾烈な争いに、観客達は沸き立った。】
【天を覆う照明が目まぐるしく変化する中で、冷たいフィールドは尚もその姿を光に曝け出し】
【ここまで戦い、生き残ってきた"彼ら"の入場を、今か今かと待ち侘びる――】

【さあ、始まる―――と思ったその矢先。】
【唐突に、片方のゲート――入場門から、叫び声が聞こえた。】
【照明がゆっくりと落ちて行き、場内は一気にざわつく――】
【「何が始まるのか」と、観客のうち誰かがそう、呟いた瞬間、"二頭"の馬が、ゲートを破るようにして出現した】

『ヒャッハッハッハハハーッ!!ご機嫌麗しゅうレディースエェェェンドジェントルメェェェン!!』
『今から俺達がこの大会を――滅茶苦茶にしてやる、覚悟しなァッ!!』

『きゃぁぁぁぁぁッ!だれか、誰かたすけてぇぇぇぇぇ―――ッ!!』

【現れた馬の背、片方には見るからに"蛮族"といった格好の男が一人】
【そしてもう一頭の背には――これまた野蛮ないでたちの男と、そして愛らしい服装の綺麗な女が、捕まっていた――!!】
【彼らは同様に、腕には長身の銃器――ウィンチェスター製のライフルを持っていて。】
【その様はまるで山賊か強盗か――女を人質にとり、銃を空へと向けて放ちながら、観客達に叫ぶ。】

『この女の命が惜しけりゃ、オレ様たちに賞金の1000万を寄越しやがれェッ!!』
『さあ、タイムリミットは一時間だ!過ぎればこの女の命はねぇぞ!!』
『い、いやぁぁぁぁあっ!』

【高笑いしながら銃を振り回し、観客席へと向ける男――泣き叫ぶ女――】
【照明が彼ら三人を照らし出し、場内が不穏な空気に包まれ、誰もが女の命を諦めていく中――】

【――銃声が轟く。】
【一発、そして――二発。】
【放たれた弾丸は正確無慈悲に男達の持っていたライフルを弾き飛ばし、瞬時に"武装解除"させた――ッ!!】

『―――なにィッ!?』
『ばかな、どこから―――ッ!!』

【ひゅう、と風が吹く――照明がまたも動き、今度は男達ではなく、入場門の方を照らす】
【暗いゲートの中から、一人の影が突き進んでくる――最初に見えるのは"テンガロン・ハット"だろうか――】
【続けて白いシャツと、その上に着た土気色のベスト、そして長い足を包むブーツカットのダメージ・ジーンズに】
【その先に装着された古びたウェスタン・ブーツ――その"人物"は】
【手に握った一挺の銃――古式なSAAの銃口から煙を吹き上がらせつつ、フィールドへと侵入してきた――】

――やめときな。何時の時代も、悪が蔓延ることは無い――そう。
このアタシ――セリーナ・ザ・"キッド"がいる限りはねッ!!

【―――男達の表情が見る見るうちに青ざめていく、彼らは女を解放し、殺さないでくれ!と叫びながら――】
【元いたゲートの方へと逃げ出していった。女はといえば――現れた"ガンマン"に駆け寄り】

『た、助けてくれてありがとうございます、この恩は――』

良いってコトさ、お嬢さん――さあ、ここは危険だよ。あっちでアタシの活躍を見ててくれないかい?

【――お辞儀をすると、逃げて行った強盗たちと同じ方向へ、つまりはゲートへと去っていった――。】

【やりきった表情でフィールドへ立つセリーナ。呆れる観客。派手な照明。そう、なにもかもが――茶番。】
【いやもう、とうの本人は最高にカッコイイと思ってこの入場をやっているつもりだが・・・三文劇。いや、酷い。】
【ともかく、長い長い演出の後、観客達の予想外の失笑を受けながら、セリーナ・ザ・"キッド"は入場】
【対戦相手――試合を勝ち抜いてきた強敵の、入場を待つ。】

【――天下一武道会 準決勝第一試合が、始まろうとしていた――!】
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 20:14:47.74 ID:a+hFvjR8o
>>113

【切り裂いた傷から流れる血を、溢れる端から妖刀がズルリと吸っていく】
【見ればその刀身は夜露に濡れたかのようになっていて、なにか悍ましさが増していた】

【それから―――恐らく、肋骨か。服を断ち、肉を裂き、骨を砕く音が連続する】
【残光剣がアンジェルの胴を正面から叩き斬った、それだけのコト。それだけで、致命傷足りうるが】
【少女は尚も倒れなかった。流血で真っ白な服は汚れ、血を吐いてよろめこうが、立ったまま―――】

―――馬鹿は、アンタよマトイ……っ!肉も骨も断たせてっ、くッ……!
は、ぁ……ふふっ。何がなんだか、分からないって感じ、かしらね―――?

【不意に、彼女は妖刀を真っ直ぐ青年に向かって突き出した。その肌を貫こうというのである】
【しかしそのままでは後ろに下がられる―――だから、無事な翼≠広げて、彼の周囲を一気に囲んで逃げ場を消す】
【アンジェルが取ったのはそんな手段。やろうと思えば翼を消し飛ばせるが、そうすれば刃を避けられない――!】

【――そして、もし妖刀をその身に受ければ急速な脱力感を覚えるだろう】
【妖刀は血を吸う。それも無尽蔵に、青年の肉体からいくらでも血液を吸い取ってゆくことになるのである】

【もし、マトイそのものは死なずとも――その肉体が動けなくなれば。】
【バラバラに爆散した時のように、肉体が行動を封じられればどうなるのか。それを考えての一撃、だが―――。】
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 20:16:23.31 ID:VzcQPbxKo
>>113
【まったく、馬鹿げた奴だーーー】
【驚嘆の考えが思わず芽生える、ただの馬鹿と思っていたが、生半可な戦闘力ではないということか】
【いや、寧ろ戦闘力の高さだけで頭の悪さを全て補えるくらいにーーーそれくらいに】

【それくらいにーーー】

ーーー馬鹿だな、テメェは

【ああ、成る程馬鹿だ、大馬鹿だこいつは】
【折角、蜃気楼という能力があるのに、肉弾戦しか攻撃方法がないらしい、わざわざ手足が届く範囲にいかなければ攻撃はできないらしい】
【蜃気楼をいくら出せようが、既に目の前に本体を晒してしまっている以上、目を離さなければ見切るのは容易い】

【接近してきたまがわの脚が降り上がるーーーこれは踵落としの動作か】
【だとすればーーー取るべき行動はーーー】

ーーーここだ…っ!

【ブレードを真っ直ぐ上に向けて立てるッ!ただ、それだけッ!】
【踵落としが落ちる位置にブレードの刃をおいて置く、それによって、動作の要らないカウンターを狙った!】
【しかも、その瞬間に身をかわして狙いを首から逸らしながら、左手の銃でまがわの軸足に発砲するッ!】
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 20:16:54.80 ID:y1s7YnEeo
【公園】

【黒いブレザーにチェック柄のプリーツスカート、赤いネクタイという学生服に身を包んだ少女が、公園のベンチに腰掛けている】
【背丈は平均的だが、白い肌とうっすら紅に染まった頬、長い睫毛が特徴的な少女だ】
【やや長めの前髪、顎までで揃えられたもみ上げ、胸までの長さの後ろ髪と、そのすべてが一直線に切り揃えられた髪型。その艶めく黒髪は、よく見ると日焼けで少しだけ赤紫色をしている】

…………。

【彼女は太股の上に学生鞄を置き、それを作業台代わりにして、何か札のような物に筆ペンを走らせているようだった】
【小さく傾げられた顔ごと伏せられ、長い睫毛の下へ隠れる黒色の瞳は、何も映していないようでいてどこか芯の強さのようなものを感じさせて】
【その容姿もその挙措も、深窓の令嬢じみて端正――――いや。それどころではなく、自身と俗世を隔絶する不可思議な"神聖さ"のようなものすら、彼女からは滲み出ているように思える】

【そう、少女がそんな浮き世離れした風体だから、余計に】
【彼女の座るベンチから数メートル離れたところに突き立つ、いかにも手作り感溢れるカカシのようなものが、その胡散臭さをよりいっそう増している…………】
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 20:17:13.56 ID:R6bbDH6Eo
【酒場】

【とある国のとある街の 何処にでも有りそうな酒場 大人の社交場】
【と言ってもソフトドリンクもあれば種族によって成人も変わるので語弊がある】
【金さえ払えば地位も種族も関係ない平等な場とでもしておこうか】
【この地域には禁酒法なんてものは無く、高級でもないので賑やかで仕方がない】

【その酒場のドアをくぐるとあるテーブルではトランプに興じている】
【野郎が数人でポーカーのようだ トランプと紙幣が並べられている】
【場に残ったのは内、2人らしい 片方は如何にも職人といったオヤジ】
【もう片方はスーツにサングラスのひょろ長い若造だ】

【ニヤつくオヤジ、ポーカフェイスの男 両者カードを出す】
【一瞬の緊張、2ペアとフルハウス】

『…また勝たせてもらったなヘッヘッ、ごちそーさん』

【他の男達とビールのグラスで乾杯するオヤジ】
【みな、今日はスーツ男のお陰で沢山飲めたそうだ】

『あー今日は飲み過ぎちまったなあ じゃあな、若造』
『たまの休みくらい早く帰りゃあおっ母も喜ぶってもんだ』

【親父ら一行は楽しげに帰路についた】
【1人残された男、表情は変わらないが 溜息が1つ】
【テーブルに散らばったトランプを箱に戻して 氷が溶けて、薄くなったビールを飲んだ】

【彼の周りのみ、少し寂しさがテーブルを囲んでいた】
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 20:27:42.24 ID:+2pSTG9Co
>>117

【神聖さを穢すのが赦されるのなら、その歩みはきっと止まらない】
【公園へと流れ込んだ一筋の音律の残照が淡い光と共に零れたら】
【宵月の灯りが照らす、貴女の柔らかな横顔が浮かび上がるのだろう】


シニョリーナ(お嬢ちゃん)、こんなトコでお勉強かい
最近は物騒だ、こんな可愛い子猫ちゃんが一人で居ちゃ危ないぜ
男ってのはどいつもこいつも、鼻ン下伸ばして尻尾振る生き物だしな


【声をかけるお洒落な白を基調としたワイシャツと黒を基調とした高級そうなスーツの男】
【一流の品格漂うネクタイを僅かに緩めて、黒のハットをセミロングの外側の刎ねた黒髪に乗せている】
【彫りの深い端正な顔たちと渋い顎鬚、長身の痩躯に左手にだけつけた白い手袋】

【瑠璃色の双眸と、紅いリップ、右手首の時計は最高級の一品で】
【丁寧に手入れのされた右手の爪先と、革靴は汚れ一つ無い見るからに高そうな代物】
【右手の薬指と小指には簡素な指輪が一つずつ、静かに寄り添うように輝いていた】


良かったらお隣、邪魔させてもらってもいいかい?
……っと、こいつぁ先客かな、お前さんもどうだい、手ぇだしちゃっていいかな?


【貴女の元へと近づいてきたなら、貴女の側に置かれた案山子を見て、口笛一つ】
【へらへらと少し気の抜けた笑みを浮かべて、軽くそんな冗談一つ】
【貴女へと視線を零して、微かに瑠璃色の瞳の色を、溶けるように染めた】
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 20:32:50.78 ID:5K0hNCG60
>>115

「これは・・・!?」

【身体から急速に抜かれていく力!】
【それが血液だと知ったのは、数瞬間後の事】

「ま、不味い・・・!」

【入れ物が動けなくなれば、たとえ無事だとしても無防備な"寄生虫"が露出するだけ】
【そう、あの時の様に・・・】

【ヒルコの身体の中の纏衣にフラッシュバックする、あの瞬間・・・!】

「こ、の・・・生意気なんだよぉ! 私に操られていた人形風情がぁ! 三天融召・水爆雷!!」

【包み込んでいた空間に設置された呪術の爆弾!】
【このまま身体が動かなくなるくらいなら、入れ物もろともアンジェルを吹き飛ばしてしまおうという心算だ】

【オリジナルの纏衣に比べれば幾分か低い威力の3つの呪術を融合させた爆発】
【しかし、奇しくもアンジェルによって"包囲"された密室空間は!】

【爆発という攻撃を行うのは効果的すぎる!!】


>>116

「!? ・・・っつー!」

【立てられた魔力の刃で踵を切ってしまう】
【怯んだその瞬間、軸足に魔力の弾丸が被弾する】

【結果】
【まがわは転倒した】

【ラッシュと同じく、地に伏した形で】

「・・・ムカつく、イラつく、腹立つ!」

【周囲が暗くなっていく】
【気のせいか、気温も肌寒くなっていく】

【まがわの能力、三千世界は周囲の"電磁波"を操作する能力だ】
【大雑把な操作しかできないが、それでも強力な能力だ】

【なぜなら】

「蒸発しやがれ、クソ野郎!!」

【可視光線はもちろん! 赤外線、紫外線! 果てにはラジオ波やガンマ線すらも効果の範囲に及ぶからだ!】
【周囲からかき集められたありとあらゆる電磁波が!】
【赤外線に変換され、ラッシュの倒れる場所を灼熱の地獄へと熱そうとする!!】
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 20:33:06.56 ID:qhAhtBTeo
【水の国、首都フルーソ】

【スタジアムに詰め掛ける観客達の熱気も凄まじいものになりつつある――】
【準決勝。トーナメントを勝ち進み、残り四人となった選手へと、彼らは種々様々に声を送っている】

ここまで来れれば十分……。

【リングの上に登り、観客席を見上げた青年が、ぽつりとそんな呟きを口にする】

【黒のフォーマルスーツで上下を固め、黒いネクタイを首元まで締めた青年】
【金髪碧眼、左耳に光る銀十字のピアスだけが、彼の唯一の飾りと言ってもいい】

……などと、考えていましたね。
やはり己の手で行わねば、見えてこないものがありますね。

【開いて、握って。自分の掌に目を落とした後――青年は顔を上げた】

【決然とした眼差し。戦い抜くという決意を双眸にみなぎらせ、青年はリング中央へと視線を戻す】
【やはり多くの難敵を打ち倒してきたであろう、今宵の対戦相手へと】

こんばんは、ミス。
どうぞ、お手柔らかにお願いしますよ。

【スーツの胸元に右手をあて、緩く腰を折って礼をする】
【洗練された流麗な所作は、その気障な仕草をいやみっぽく見せない程度の貫禄を持っていた】
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 20:37:11.32 ID:1pyj3HiJO
>>117

あー…あっついあつい…もう死にそう……

【ふと、夜の公園に間延びした声が響いてくるだろう。相手のいる公園のベンチの、ちょうど左からだ。】
【続いて、足音。微妙だった声の響きが空耳ではないことを知らせるそれは、もう一人の人物の到来を予感させている。】

場所移してもこの暑さは変わらないわね…まあ、旅先で涼しかった経験なんて、それこそ雪国でだけだったんだけど…お?

【凛とした静寂、どこか現実離れした神聖さにふと、そんな足音の主は歩みを止めていた。】
【年齢にして十代後半〜二十代前半だ。小柄であるため見た目よりも若く見えるだろう。】

【特徴的なのは、夜闇の中でも照り輝いて見える彼女の炎髪だ。長い紅蓮の髪は腰まで伸びている。】
【紺の半袖に、腰にはコートを袖で巻いて身につけていた。】

……。な〜にあれ…人形? カカシ? なんかすごそう…

【片手の扇子をパタパタやりながら、少女は足を止める。】
【自分の目の前の、何か書き物をしている端正な顔つきの、上品さと気品を兼ね備えたような一人の女性。彼女とその傍のカカシのような人形を、どこか魅入られたように見つめていた。】


/能力者スレ初参戦の新参者ですがそれでもよろしいでしょうかっ!? (ドキドキ
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 20:38:05.06 ID:1pyj3HiJO
/あっ、先に絡み成立してましたね。失礼しました
/>>122は取り消します!
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 20:38:25.52 ID:K8cDKiD0o
>>118

…………まあ、ドンマイ
俺も景気が悪いからな、奢ってやりは出来ないが……ああ、隣良いか

【相手の後方から声が掛かる、恐らくはそのやり取りを眺めていたのだろう】
【遠慮もなくスーツの彼の近くの席に腰掛けたのは、お世辞にもカタギには見えない姿の男だった】

【肩まで伸びた癖っぽい黒髪に灰色の目、無愛想かつ血色が悪い、着崩したスーツ姿の男】
【右頬にあるのは「牛の生首が乗った皿」の刺青。裏の方に通じているなら相手にも分かるかもしれない】
【この世界で少し前に壊滅したとされる、泥の街の左翼の一派。男がかつて地下活動家の一員であった証だ】

おぅい、ハイボール一つ良いか……何か、つまみも適当に一品頼む
……で、あんたは、あいつらの羽振りの良さを見るに今日は勝ち無しか?

【今はその組織も潰えている、故にこの男は残党か何かだと見ていい】
【そんな立場でも入っていい場所であれば幸いだが……とにかく、まずは注文をしてみる】
【店の人間が騒ぐならば、男は案外すごすご引き下がるはずだ】
【無愛想ながらも世間話を始める辺り、見かけほどガラの悪い人間でもないのかも知れない】

【――それにしてもこの男、血色が悪い】
【嗅覚が鋭ければ気付けるだろうか、染み付いた煙草の匂いの中に、うっすら腐敗の香が交じるのを】
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 20:45:43.76 ID:+2pSTG9Co
>>121

【それが溶ける雪の色であるならば、きっと、戦いなんて言葉は似合わないだろう】
【宵闇に浮かぶ儚い素肌の色は、ただひたすらに淡く儚い残雪が如く】
【名状すらもされないその後姿を、静かに伸ばし続けて――――】


RaumKrankheit¢ホフリッツ・オストワルド用カスタム
Модель;Производитель часов
――――Model;Watchmaker


【仄かに金色の混じったプラチナブロンドの長い髪、大きなマリンブルーの瞳】
【透き通るような素肌に女性としてはやや小柄で華奢な体躯、それでいて膨らんだ大きな胸】
【ゴシック調の紅いミニシルクハットと同じくゴシック調の白いブラウス、首元には紅のリボンタイ】
【紅いチェックのミニスカートの上から黒いコルセットで細いウェストを締め上げ】
【編み上げブーツに黒いニーソックスの雪のように儚い印象の少女】

【その手に握るのはRaumKrankheit≠ニ呼ばれる大きな狙撃銃――――右手を引き金にかけ、左手で銃身を支え】
【今は銃口を下に向け、貴女へと、大きなマリンブルーの瞳を向けていた】

【普段と違うのは彼女の周囲に浮かぶ、三つの長方形の形をした鏡であろうか】
【相応に大きいソレが、彼女の後方に三つ、等間隔で並んでいた】
【いたって普通の鏡、きっとそこに映るのは、貴方の虚像】

【よろしくといって言葉を濡らしたら、貴方の出方を待つのだろう】
【10mほどの距離、貴方が近接能力者ならば、もう少し接近すべきか】
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/03(日) 20:47:49.20 ID:1pyj3HiJO
>>118

…やれやれ…全くあついあつい…こうも熱いとやってられん…

【ボヤきながら、ダルそうに辺りを見回す一人の女性がいた。】
【年齢的にまだ若く、普通に「少女」と呼べそうである。】

【年齢にして十代後半〜二十代前半だ。小柄であるため見た目よりも若く見えるだろう。】
【特徴的なのは、夜闇の中でも照り輝いて見える彼女の炎髪だ。長い紅蓮の髪は腰まで伸びている。】
【紺の半袖に、腰にはコートを袖で巻いて身につけていた。】

…うーむ、どうにも空席がなくて座りにくいなっと…

【少々この場にそぐわない気がしないでもないが、どうも当の本人は気にしていないようだ。】
【周りを見回す。やはり時間が時間で、店内は満員御礼であろう。】
【少女自身、先ほどからグラスに載せたトレイを持ってウロウロしているのだが、やはりどうにも空く気配は無い。】

【しかし、しばらくののち…少女はちょうどよく空席を見つけた。】
【賭け事…であろうか。あまり博打の類に詳しくない彼女であったが、内容は大まかに予想することができた。】

…えーっと、こ、こんにちは! 相席よろしいかっ!

【おそらく、勝ったであろう二人を見送り、そしておそらく負けたであろう席に座る男。】
【彼のため息が漏れた後に、少女は声を掛ける。】
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 20:48:06.75 ID:y1s7YnEeo
>>119

【札に何事か書き込むのに、相当集中していたのだろう】
【男に声を掛けられるまで気づかず、それでようやく接近を許したことに気づいて――――】
【彼女は即座に鞄と札とペンをひっつかむと、獣じみた敏捷な動きでベンチから跳ね上がり、男と距離を取った】
【夜半、女子高校生に声を掛けてくる成人男性、なんていう風に考えると確かに少々危険な香りがするが…………それにしても過剰なまでの反応だ】

…………、何、あなた。

【神秘的な色を保っていた黒の瞳は一転、警戒心の一色に上書きされて、不機嫌そうに窄められる】
【敵愾心を隠そうともしない不躾な声でそう問いかけながら、少女は値踏みするような目で男を観察するだろう】
【片田舎の家柄とはいえ、まがりなりにも名家の婦女として育てられた少女には、男の服飾から漂う高級感も漏らさず感じ取れて。それが余計に彼女の警戒レベルを引き上げていく】

何の…………用かしら。

【少女にとってまず重要なのは、目の前の男に自分と敵対する意志があるかどうか】
【次に――――いかにも軟派そうなこの男が、自分にしつこく絡んでこないかどうか、といったところだ】
【――――彼女の纏う神聖な雰囲気は、男と少女の世界を分断するように、ただ流れ続ける】
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/03(日) 20:49:27.04 ID:1pyj3HiJO
>>126
/うおおリロード忘れ本当に申し訳ございません…>>126これも取り消し! スレ汚し失礼しましたorz
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 20:50:45.80 ID:y1s7YnEeo
>>123
/おおう、またよろしくお願いしますね!
/あとかくいう私も新参者だったり
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 20:54:13.70 ID:wGOgY0vEO
>>114

【会場の向かい、石畳の端に現れたのは、一人の少女】

【黒い瞳、ポニーテールにした茶色の長髪】
【白地に青の装飾がついたセーラー服と黒のプリーツスカートを身につけた、ここまでならよくいる少女】
【しかし、両腕には無骨な黒いガントレットをつけ、腰のベルトには同じ金属で出来ている金属棒が2本括りつけられている】
【そんな妙な風貌の少女だった】

【特に凝った演出はない。つまりは少々興醒めであり】

……えーっと……なにこの空気。
そういえば、久しぶり?

【いきなり始まり、口出しする前に終わってしまった寸劇を眺め、ぽかーんと口を開けていた】
【単純に少し恥ずかしいという理由と良いアイデアが浮かばなかったから演出をやめたのだったが、逆に演出をしなければいけなかったのかと今更ながら後悔する】

ま、まぁ、いいや。
とにかく、始めよ!

【ぽかんとした間抜け面を引き締め、腰の金属棒を取り、構える】
【瞬く間に金属棒とガントレットが形を失い、溶け、流れ――】

――よし、こんな感じかな!

【出来上がったのは、一本の長物】

【長さ2m程度の柄の先に長さ50cm程の刃がついた西洋風の薙刀――グレイヴと呼ばれるものだ】

【昔の記憶を手繰り寄せる。たしかあの女性は特殊な銃を使って戦うガンマンだった】
【ガンマンの最も戦いやすい距離は中距離から遠距離。ならこちらは張り付いて戦うのが常道】

/遅れてすみません、よろしくお願いします!
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/03(日) 20:55:38.17 ID:a5l2BwWxo

【水の国/路地裏】


【――、一般的に、危ない場所≠ナあるのは周知の路地裏】
【だが、今宵、其処に流れている『匂い』は、“こびり着いた”物とは少し違っている】
【…、…表通りに程近い場所から、『血痕』の後を追えば】



 ……、はぁ、はぁ。



【血の匂いの源=@――、その、『青年』が、壁に凭れているのが見える筈だ】


【…、…何となく、身形から貧乏だろうな、と窺い知れるような人物である】
【身に着けている白のシャツは、大部分が紅く染まっており、右肩からは出血】
【――、荒い息を吐いているのは、一悶着@Lった後だからだろうか】



――、うわ…、…肩、動かない――、不味い、な。



【だが――、依然、『悶着』は続いているのかも知れず】
【見るからに戦闘≠していたと伺える青年に近付くのは、危険を感じるかも知れなかった】
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 20:57:41.59 ID:+2pSTG9Co
>>127

【ふむ――――と軽く逡巡した、自分の軟派な見た目は熟知しているつもりであったが】
【貴女の反応が予想以上にオーバーであったから、顎髭に触れる右手の指先が揺れた】
【薬指と小指に溶けた、指輪の旋律が宵月に照らされてキラキラと照り輝く】


何の用、って……用がなかったら声をかけちゃいかないのかな?
まあそう邪険に扱わずに、ね?何もいきなり連れ出そうってーんじゃないんだからさ
危ないよって注意するぐらいは、神様も許してくれるでしょうよ


【貴女が灯す神聖な色合い、それはまるで誰にも穢されていない処女雪のよう】
【きっと彼がもう少し若ければ、それを自分の手でぐちゃぐちゃに穢したいとでも思ったのであろう】
【けれども、雑踏の奥、その跡に生まれたヒストリーは、無秩序な心を良しとしなかった】

【瑠璃色の瞳が落ちた、高い身長から貴女をやや見下ろす形で流れるのだろう】
【値踏みするような貴女の目、ぞくり、と背筋を撫でるような気品に満ちた目】
【きっと射殺されても良いと思えるほどに、ソレは――――調度品が如く完成されたものだろう】


警戒するのも無理はないかな、ただそこまで邪険にされたら、少し寂しいけど
不安だったらボディチェックでもするかい?お嬢ちゃんみたいに可愛い子だったらそれも歓迎だぜ
……って、そういうのも何か変質者っぽいよな、はは


【笑う、どこか愉快げに、口元を湿らせるその動作をも、ゆったりとしたゆとりが感じられるよう】
【やがてその笑いが止まったなら、ニコニコと端正な笑みを浮かべながら、貴女へと近づくのだろう】
【歩みは一つ一つ丁寧に、高級そうな革靴は音を立てることも忘れて】

【ある程度進んだなら、貴女が飛びのいたベンチへと腰かけるだろう】
【右手をベンチの背もたれに回したなら、貴女へと首だけで視線を向けた】
【どうだい?といって目で自分の隣を指す辺り、慣れてる】
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 20:59:29.37 ID:qhAhtBTeo
>>125
……始めるといたしましょうか。

【いまいち反応の薄い少女に向けて苦笑を向けると】
【青年は両手をゆっくりと少女に向けて掲げ挙げた】

【掲げたスーツの袖の先、白い右手の輪郭がぐにゃりと歪む】
【黒い鱗形が列を成して浮き出し、五指がその分別をなくして――異形と成り代わる】

【例えるならばそれは、ソニアの太腿などよりも太い胴回りを持つ、目のない蛇】
【開いた大顎に並ぶ牙の列から、粘液質なよだれを零す凶悪なフォルム】

まずは一手……参ります。

【フリッツが地を蹴ってソニアへと向かう――銃を手に持つ相手へと距離を詰めながら。蛇と化した右手をまっすぐと前の伸ばせば】

【そこにある蛇の頭だけが、ソニアへ向けて宙を直進】
【袖口から、まるで手品か何かの様に伸び上がりながら、ソニアの腹部目がけて頭突きを敢行する】
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 21:01:01.42 ID:R6bbDH6Eo
>>124

【サングラスの男はチラとそちらを見た 目は見えながそんな動作だ】

【それから男はジャケットの内ポケットから安い紙巻の煙草を取り出して】
【それに火をつけて、煙を吐き出してから、口を開いた】

オレはどうも、賭けは苦手でね……読めないんだよ、手がさ
まあ、アイツらのイカサマも上手だったから 今回はオレの負けだ
……ああ、オレもちょっとビール取ってくるよ

【苦笑しながらそう言うと 煙草をくわえたまま 立ち上がった】
【背がやたらと高いおまけに細い  そして彼はカウンタに行って】
【緑色の小瓶のビール(暖めた)ものを片手に持って戻ってくる】

スタウトは暖めないと美味くないね、やっぱり…香らないんだよ、うん

【独り言のように自慢げに言った後、元の席につく】

で、だ  ニィちゃんは単なる、サラリーマンじゃあ無いってのはわかる
問題は『どっちか』だ 単純な話、正義か悪かだ 
オレはどうも、業界には疎くてね…なんせ『鼻』は利くが『目』がきかない

【男は頬にシワを寄せて、白い歯を見せて笑う】
【愉快そうに、テーブルに肘をついてその先の指で煙草を揺らし】
【空中に煙で螺旋を描いて、消えていくのを眺めている】



/>>128 お気になさらず また次の機会にやりましょう!
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 21:01:24.77 ID:VzcQPbxKo
>>120
ーーーかってー脚だな…

【ブレードが脚を貫く事なく終わったが、転倒させたのは大きなアドバンテージだ】
【体制を立て直し、立ち上がる】

【ーーー瞬間、急激な寒気が辺りを襲う】
【冬だからとか、そういう気温や季節的な寒さではないーーーこの、いやな悪寒は】

ーーーッ!!

【最早勘ッ!何が起こるかはわからないが、何かが起こる°Cがして、素早くその場を離れたッ!】
【次の瞬間、今まで自分がいた場所が、まるでレンジにでもかけられたかのように熱せられるッ!】

ーーー…おいおい、マジかよ…

【ーーー引きつった笑みが浮かぶ、どうしろと言うのだ、こんなものーーー】
【…とにかく、範囲は余り広くはないーーー動き続ける、かーーー】
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 21:05:07.03 ID:1pyj3HiJO
【満点の星空に映る満月を、ぼんやりと眺めていた。】
【某国の某公園。春の到来はまだ先だ。肌寒く、コートが手放せない日々が続いている。】
【一陣の風が吹いてから、ベンチの下の枯葉を揺らした。その音に呼応するように左手の鉄扇を揺らす。】


…っかー……。やってられん。あついあつい…。茹だりそう…。


【扇を揺らしながらそう呟くのは、一人の若い女性。年相応の顔つき身体つきは、まだ少女と呼べる物であろう。】
【紺の半袖に、腰にはコートを袖で巻いて身につけていた。】

【まるで猛暑の中の犬のように、グッタリとベンチに寄りかかっている。見る物のない紅蓮の瞳は、やはり中空の見事な満月を仰いでいた。】
【特徴的なのは、その真紅の瞳と真紅の長髪だ。まるで業火のような色の紅蓮の髪を、少女は腰ほどまで伸ばしていた。】


場所移してもこの暑さは変わらないわね…まあ、旅先で涼しかった経験なんて、それこそ雪国でだけだったんだけど…。
それにしても…これからどうしたもんかしら。とりあえず剣の練習でもしながら、いろいろこの国を見回ってみるか…。


【少女の隣には、黒塗りの鞘に収められた一振りの長剣がある。柄を一撫でしてから、またグッタリと天を仰ぎ見た。】
【どうしたものであろうか。この国、もといこの世界にやってきたのはつい先日のこと。】
【さしずめ、自分の今の状況を表すのなら「流浪人」。】


…「剣姫」か「剣鬼」か。


【ポツリ、と少女はそんな言葉を漏らすのであった――――――――――――。】
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 21:07:44.00 ID:+2pSTG9Co
>>133

【反応が薄いのではなくきっと、緊張しているのだと彼女を知っている人なら分かるだろうか】
【感情表現は全身で示す彼女、だから細やかな色合いはきっと誤差のよう】
【それでもきっと、ずっと、強く感じ始めてるのだから】


おいで――――Змея(蛇さん)手のなる、ほーへ
お兄ちゃん、手品、みたい……面白い、能力だね


【右足を僅かに引いた、左足を前に出して、強く地面を踏みしめたなら】
【両手で握ったRaumKrankheit≠フ銃身を地面と並行するように上げた】
【腹部の高さで構えたなら、その銃口を、真っ直ぐに彼女へと直進する頭へと向ける】

【風が舞う、突き出すその動作が儚い旋律を奏でたなら、彼女の長い髪が夜に舞う】
【横顔を修飾する横髪の音律、濡れると表現するには少々早すぎるぐらいに】
【彼女はRaumKrankheit≠フ細い銃口をまるで槍のように蛇の口の中へと突っ込もうとするだろう】

【成功したなら、深く腰を落として、左手で強くその機関部を握った】


いくよ、お兄ちゃん――――ソニアの、銃……痛いから、泣かないでね……っ


【間髪いれず引き金を引いた、成功していたなら蛇の口の中へと突っ込んだ銃口から銃弾が放たれるだろう】
【貫通力の非常に高い銃弾、殺傷力は無いが、直撃したならダメージは中々のものだろう】
【もし貴方の手が完全に同化していたなら、蛇の口からそのまま肩へと抜けていくかもしれない】

【銃弾を放つその動作だけが、やけに強く押し広げられる】
【儚い存在感が希薄な彼女と、それに反するように強い存在感を示すその手元の銃】
【きっとそれはアンバランス、危うい天秤の上の存在のよう】

【強く揺らしたならきっと、壊れちゃうぐらいに――――】
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/03(日) 21:09:50.17 ID:ARfp8Fa40
>>131


――――へい、どうした

               ・・・・・・・
【青年から発せられる血の臭いに引き寄せられるよう、】
【その男は彼の目の前に歩みを進めた。】

【無駄な節介を焼くように―――、それは、】
 ・・・・・・
【恋しい恋しい、荒れ事の気配がしたから――――。】

【損得感情なんてものはない、ましてや、】
 ・・・
【気遣いなんてものはもっての他――――。】

【黒い呉服を身に纏う、巨躯な男。】
【腰には刀と脇差しを携えて。】


大丈夫か?


【それでも建前気遣う体で、彼の前に膝を付いた。】
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 21:13:26.41 ID:DXHcDEZ0o
>>130

――さて、そろそろかなっ♪
係員さーん、このSAA、ありがとーっ!
いやー、もしもの時のためにゴム弾装備にしておいてよかったね、実はちょっとだけ照準ずれちゃって――

【駆け寄った係員に先ほどの演出で使用していたコルト・SAAを渡し、今度こそ女――セリーナは】
【自分の向かい側、もう片方のゲートから入場してくる少女を見やった】
【――若いが、彼女もまたここまで勝ち進んできた強者だ。腕に付けられたいかにも、という風貌のガントレットを目にし】
【翡翠とも、ブルーともとれるような神秘的な瞳をキラキラと輝かせる――この女、武器大好きなのだ。】

―――ワオ!すっごいね、それ――重くない?
とっても無骨でカッコイイじゃん、映像でちょこっとしか見れなかったから、間近で見るとこんな迫力だとは思わなかったよ!

さて――茜ちゃん、だっけ。
アタシはセリーナ!セリーナ・ザ・"キッド"!よろしくね!
今夜は滾るような一戦にしよう――それじゃ、行くよッ!!

【――あれだけ派手な、そしてちょっとワケの分からない演出の後だと】
【シンプルに入場してきた彼女のことを、落ち着いて安心して受け止める観客も多かったと言う――】
【実際、セリーナは最初から興奮しすぎている・・・試合はこれからだと言うのに。】
【ともかく、両者は向かい合う――茜が両腰に携えた金属棒を"変化"させ】
【その身長よりも長いであろう巨大な薙刀――鋭く刃を輝かせるグレイヴを精製すると、観客は更に沸く――!】
【一方のセリーナは、ここまで全ての試合で見せてきたあの"速撃ち"の構え――腰のガン・ベルトにゆっくりと、手を近づかせ――】

【ゴング。準決勝が始まった――瞬間、セリーナは矢張り、銃を引き抜く】
【が――しかしそれはどうやら、今までの"クイック・ドロウ"――とはまた違う、片手で引き抜いたリボルバー拳銃――愛用の"弾"末魔を】
【両手に構えなおし、ゆっくりとハンマーを引き起こす――そう、"待ち"の姿勢だ。】
【今までのように牽制での初撃を行わず、その逆に――セリーナは一歩、また一歩と銃を構えたまま、後方へ下がる――】
【なるほど、まずは距離を開けることを考えたようだ。牽制の一撃からバックステップを踏む事も選択肢の一つではあったが――】
【先ずは相手の出方を見る。その金属を変化させる力で、どう攻めてくるのか――今までの試合では最初から攻めすぎた。】
【その反省を活かし、何よりも先ず"距離"――弾丸を温存し、持久戦での戦闘を望むようだ。】

(――この銃に込められる弾丸は6発――最初の一撃が決まるとはもう、思えない。)
(あれは何も知らない人間に対しての"不意打ち"を込めた抜き撃ち――その速度を警戒されてる可能性があるこの茜ちゃんには)
(通用するかどうか不鮮明――弾かれたらムダ弾、ってこと。今回は――ゆっくり、行くよ。)

/いえいえ、こちらこそよろしくおねがいしますねー!
と、次のレスちょっと遅れます、申し訳ない!
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 21:14:40.32 ID:K8cDKiD0o
>>134

……イカサマだって分かってたのかい、随分粋な人と見える

【相手の苦笑に片眉を上げて、それじゃ仕方ないとばかりに肩を竦めた】
【それから温められた黒い液面を物珍しげに見た辺り、スタウトに馴染みのない出のようで】
【相手が瓶を開けるなりすれば、彼もその香りをすんと嗅いでみたりするのだろう】

俺か、まあそうだな、これのおかげで表じゃ働けねえ身だ
……聞いて驚け、今は『正義』さ。UNITED TRIGGERってのに聞き覚えはあるかい
そういうあんたはどっちなのか、俺は鼻が腐りかけてるもんで分からないが……どうなんだ

【相手ほど顕著でないにせよくつりと笑う、丁度届けられるだろうハイボールを一口味わって】
【絞り足りなかったか淵に挟んであるレモンをキュッと一絞りして、もう一口喉を潤わせた】
【その一方で、この場では吸わない心積もりなのか、相手のように煙草は出さなかった】

【サングラスの奥の、彼の目を見定めるような視線】
【それも僅かな間だけ、すぐふっとした笑みで誤魔化されるのだった】
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 21:15:22.72 ID:5K0hNCG60
>>135

「ああ、クソ・・・痛ーな畜生・・・!」

【ボタボタと両足から血を零しながらまがわはユラリと立ち上がる】
【とはいえ、状況はラッシュの方が有利だ】

【まがわは足を負傷したことでだいぶ機動力が弱っている】

【しかし激情と負傷は、かつてないほどまがわの思考を冷静に、そして冴えわたらせた!】

「頑丈だな・・・、強化細胞の防御力もほとんど意味の無い魔力の武装も厄介だ・・・なら」

【まがわの周囲に黒い穴が幾つも空き始める】
【これは黒体】
【あらゆる電磁波を吸収するという机上の物質!】

【まがわは電磁波を吸収し! 次の攻撃に備えている!】

「UVCって知ってるか・・・?」

【まがわは不気味に笑い、説明を続ける】

「遺伝子や細胞を破壊する最悪の波長の電磁波だ。所謂、発癌紫外線って奴だな・・・」

【まがわは周囲に浮く黒体が不気味に脈動する!】
【攻撃する気だ・・・この幾つもの黒体を使って!】

「これからそのUVC光線でテメーを狙い撃つ」

【まがわはニヤリと不敵に笑った】

「光の速さ、躱せるか?」
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/03(日) 21:19:47.46 ID:a5l2BwWxo
>>138

【――、現れた男へ、鋭い一瞥を送る青年】
【彼に、敵意が有る訳ではなく…、…単なる、警戒≠フ現れか】
【どうも、『敵』ではない事が分かれば、彼は、苦笑を浮かべて】


…、…いや、右肩がアウトです。
ちょっと、医者に見て貰わな  ――危ない<b!!


   【 ――、 ヒュン=I 】


【青年の『警告』と同時――、路地の奥から飛来するのは、“投げナイフ”】
【ごく普通の『アーミーナイフ』風の其れだが、切れ味が悪い訳ではない】
【…、…男の首筋を、明確に狙ったそれ。 膝をついた体勢から、対処は出来るだろうか】
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 21:20:37.64 ID:y1s7YnEeo
>>132

【男から感じる高級感に、軽い調子の口ぶり…………見てくれだけを繕ったまがい物かと、最初は疑っていたが】
【その柔らかな物腰に触れるうち、彼の言動の裏に隠し秘められた"本物"の存在を、少女も感じたのだろうか】
【すっと肩の力を抜き、半身に開いていた体を正面に向ける。最後にゆっくり歩み寄って、男と空けた距離を詰めた】

【――――少しだけ、だったが】
【確かに完全とはいかないが、それでもある程度警戒は解いているのに。男と少女の間には、未だ明確な距離が存在する】
【物理的であると同時に心理的なものでもあるそれは、影のように切り離しようもなくついて回って、いつも少女と他人を隔絶するもの】

【男がどうということではなく、根本的に人間を信じていない者の、距離だった】

…………忠告は聞いておくけど。問題ないわ。
私は強いもの。

【そのくせ、男の忠告にはきっぱりとそう断じて】
【確かに――――武を修める者が先程の動きを見れば、何か武術をやっているということはわかるだろうが】
【男の目を引く若々しい美貌と女性らしい矮躯をしているくせ、どれだけ自分の実力に自身があれば、そこまで言い切ることが出来るのか】
【よっぽどの実力者か、あるいは単純にプライドが高いのか。実際のところは後者が優勢だが、無愛想で実体の知れない少女の言動からそれを伺い知るのは難しいか】

【…………そう言い切る少女は、男が座るベンチの前に仁王立ちしたまま、男の促しに応じようとはしないだろう】
【先程の過剰な反応といい、彼女が何かしら人に近寄れない理由を持っていることを、そろそろ推測できるかもしれない】
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/03(日) 21:22:08.32 ID:4Zn8rIIQ0
E
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 21:24:05.69 ID:qhAhtBTeo
>>137
……なっ

【銃の先を飲み込んだ蛇が、顎を閉じようとして――飲み込んだ金属の筒に阻まれる】
【少女の取った当然と言えば当然で――しかし無慈悲な迎撃に、フリッツは声を上げかけて】

ぐ、ッ……!!

【途中で押し殺したような苦悶の吐息と変じる】
【蛇の腹部の辺りから抜けた銃弾は、フリッツの脇を掠めて抜けていった】

【蛇にも似た異形は、あくまでも蛇に似ているだけで――やはり蛇とは違う】
【銃弾に穿たれた大穴から、黒い粘液質な体液を石畳の上に撒き散らして、その身体を波打たせる】

【蛇は声も上げず、銃から脅えるようにその身を引いて、フリッツの元へと戻っていった】

……なる、ほど。

【顔を顰めて、左手でスーツの上から右腕を抑えるようにしながら、フリッツは銃の射線から身を反らすように】
【少女に対して右回りに円を描いて走り始める】

まずは、近付くことを優先せねば、ならないようですね……。

【抑える右腕の先、蛇の姿がゆっくりと青年の手へと戻っていく】
【青年の右手の先からは、赤い血が滴り落ちて、蛇が零していた黒い体液の痕が、赤い体液の痕へと変わる】
【少女の周りに、赤い螺旋を描きながら、フリッツはソニアへとその円周を徐々に狭めていく】
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 21:26:51.30 ID:BWKqC2heo
>>136

あのー、こんばんは〜……

【ベンチに寄りかかる少女にかかる、気弱そうな声】
【それに気付いて目を向ければ、そこには声から察する通りの少年が映る】
【少年は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、夜闇でも明るく見えるほどの黄金色の輝きを放っている】

突然で申し訳ないのですが、何かお困りでしょうか?
もしもそうでしたら、何か僕にお手伝いさせていただけませんか?

【少年は遠慮しがちに少女へと言葉を続ける】
【真剣な表情で、手助けをしたいと申し出た】
【しかしその表情もあまり長続きはせず、すぐに「あ、あはは……」と弱々しい愛想笑いへと変わってしまう】

//はじめまして。新規です。今日はよろしくお願いします!
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 21:27:50.07 ID:a+hFvjR8o
>>120

【意識が遠のく。妖刀は血を吸っていくが、使用者のアンジェルはただ一撃で限界が見えかけている】
【いくら戦闘の経験があっても―――やはり17の少女である。胴を深く傷付けられては、厳しいものがあって】
【それでも翼で包んだこの空間、微弱であっても風を発生させて密閉することは忘れず―――】

……生意気?冗談、アンタなんか、っ……ずっと寝てただけの、クセに……!
このアンジェルさんに口答えなんて、してんじゃないわよ……ばーかっ……、…………!!

ハ、ぁ……わたし、は……―――――人形じゃ、ない……!

【より深く刀をねじ込んで、翼の包囲を狭め、更に吸血をはやめようとする】
【その動作には回避など微塵も含まれておらず――決意のようなものが、見て取れて】

【――そのまま爆発が起きるのなら、周囲には翼と少女からはじけ飛んだ血液が円環の模様を描くだろうか】
【果たしてそれが、ヒルコの肉体をも吹き飛ばすものであるのなら。アンジェルに悔いなど、多分無い。】
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 21:30:04.79 ID:+2pSTG9Co
>>143

【貴女の心の奥底を図るには、彼は少々貴女との付き合いが遅いよう】
【けれども、少し近づいてきてくれただけで十分だったのだろう、整った顔に浮かぶ笑みの色が深まった】
【決して下賎なものでない、高尚さを孕んだ笑みは貴女に届くのだろうか】

【決して触れえぬ距離で、高潔さを保ったまま輝き続ける貴女の姿】
【耽美的な感情が心を揺らすのだろうか、生まれ持ったその才覚に溶けても良い】
【ただ美しいものに憧れる気持ちが、貴女を見ていたならば伝わってくる、よう】


そう、なら良かった、俺の心配が杞憂だったって事だしね
……だけど、さ、そんなに自分の力に自信があるなら、俺なんて無視して去っちまえば良いのに
もしくは実力行使したりしてさ、いずれにせよ、まだ喋り続けてくれるんだったら

案外脈アリだったり、するのカナ――――なーんてね


【貴女に溶けない左手を目の前でひらひらと振るのだろう、白い手袋に包まれたその手】
【依然としてベンチの背もたれにかけたままの、むき出しの右手と比べたなら、一回り小さく感じるかもしれない】
【スーツの袖口から零れる色合いは、どこか清潔そうな色】

【言葉は軽薄、それでも響く渋い旋律は、落ち着いた雰囲気をかもし出すのだろうか】
【意外と年齢をとっているのかもしれない、少なくともそこいらのチンピラとは違うよう】
【美しいモノを手を出すのでなく、ただ愛でることができるぐらいには】


ところでさ、さっきから気になってたんだけど、アレって嬢ちゃんの持ち物……
――――って、もしかしたら、嬢ちゃんって言い方嫌?何なら女王様とでも呼ぼうか?


【チラリと瑠璃色の瞳が案山子へと向いて、その疑問を口にしたなら】
【次の言葉が勝手に出てきた、座り込んだまま、両肘をベンチの上の太股へと置いて】
【重ねた両手の甲へと顎を置いて、あなたへと視線を向けるのだろう】

【――――言葉の裏、意味してるのは、貴女の名前を聞きたいという感情か】
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/03(日) 21:33:19.22 ID:ARfp8Fa40
>>142
【青年の警戒心すらも愛しい。】
【自分の胸の中を、こう…、――昂らせる。】
【思わず溢れてしまう笑みを必死に噛み[ピーーー]。】


へえ……、そいつは不味いな―――。


【――第六感、シックスセンス、という奴があるなら――、】
【男の中で今それは、刀のように鋭く研ぎ澄まされている。】
【大会時の怪我で療養中、ずっと、】
 ・・・・・・・・・・・
【慕う思いを募らせていた】
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【荒れ事だとか、ドンパチだとか、そういった類いを。】


――クク。


【―――喉を鳴らすように笑みをこぼせば、ストンと頭を下げて。】
【奥から投擲されたナイフを回避する。】


―――そうだな、事情は後でいい。

今は、手助けさせてくれ―――。面白そうだ。


【末尾に本音をこぼしながらも、男は青年の味方になる旨を述べる。】
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 21:33:24.02 ID:wGOgY0vEO
>>139

ありがと。
かっこいいでしょ、これ?

【にこりと笑いながらひゅんひゅんとグレイヴを振り回し、腰だめに構える】
【この時も少女の目は相手の拳銃に向いている。世間話のようで、決して油断していない】

【そして、いよいよ準決勝のゴングが鳴った】

【瞬間、いち早く石畳を蹴り、狙いが定まりにくいようジグザグに走る】
【距離がおよそ2m程に縮んだ時――つまりグレイヴのリーチに入った瞬間、グレイヴをまっすぐに振り下ろす】
【軌道は直線的、横や後ろに回避する事は容易】
【しかもこの武器の構造上、大きく踏み込む事でも刃を回避できる。つまり動いていれば当たらない】
【もちろんこれは本命の一撃ではない。相手の出方を伺う小手調べの一撃だ】
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 21:38:28.94 ID:R6bbDH6Eo
>>140

『郷に入れば郷に従え』さ、新参者は…まあ、これでテーブルチャージが済んだようなもの
ここはどうだか知らないがディープなところは……つまり、田舎は それが重要なのさ

【ビールをあおる男、ペースは早いが酔った様子はない】
【煙草と酒で、身体に悪そうというは悪影響が既に出ていそうだ】

表も裏もないよな、何やったら表か知らねえ…よ農家か?…まあ、いいや 
………UNITEDTRIGGERね、機関だがなんだか相手宜しくやってるらしいね
とはいってもオレの知識はタブロイドの三面記事止まりだけどな
……オレはオレだけど どっちかって言われたらあんたらから逃げたほうがいいのかな?

【煙草をくわえて、吸い込んで 吐き出す 灰皿に灰を落とす】
【椅子の背もたれに寄りかかって、煙草をくわえたまま、天井を見上げる】
【サングラス越しの男の目には明かりと、立ち上る熱気とアルコールと煙草の煙が見えた気がした】
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 21:38:33.87 ID:+2pSTG9Co
>>145

【銃弾を放ったなら、彼女は思い切りRaumKrankheit≠引き抜くだろう】
【夜空を裂く一筋の漆黒のボディ、それはまるで、キャンパスに落とした一筋の軌跡】
【カシャリと音がしたなら、空っぽの薬莢が地面へと落ちて、その音律を響かせる、よう】

【銃口を天空へと向けたなら、新しい銃弾を装填して、再び銃口を地面に落とす】
【それはさながら、振り下ろされた断頭の刃、華奢なその両手には、過ぎた代物のよう】
【リロードを終えた銃口越しに、マリンブルーの瞳が揺らめいた】


……お兄ちゃん、上手いね……ソニア、動かれるの、苦手
だからね、用意してたの……これは、お兄ちゃん用……だもん


【彼女の持つRaumKrankheit≠サの銃身は長く、きっと相応の重さがある】
【貴方の動きは非常に効果的だ、彼女に対し円を描くような動き、きっと追いつけない】
【だからこそ、彼女は動かなかった、その場で引き金を引いた=z

【爆ぜる銃弾の音、風を切り裂く旋律がその咆哮を響かせたなら】
【殺意と呼ぶには真っ白で、悪意と呼ぶには純粋すぎるその弾丸が夜にくらいつく】
【風の壁をいくつも打ち破って、その奥にある答えへとたどり着くのだろう】

【貴方とは全然別の方向へと放った弾丸、そして落ちるであろう空の薬莢】
【貴方からしてみれば、彼女が無防備な背をさらしているようで、攻撃のチャンスともいえるだろう】
【けれども、零れ落ちるマリンブルーの残照は、今も尚、淡いままで】


Разбитый Стеклянный Синдром
――――Broken Glass Syndrome

それが、ソニアの、能力……鏡の、能力だよ
澄ませて、耳、聞こえるよ、きっと、私の答え――――


【視線を向けていたなら気づくだろう、虚空へ放った彼女の銃弾を受け入れるモノ≠ノ】
【鏡だ、彼女の周囲を浮翌遊していた鏡のうち一つが、銃弾の前へと躍り出て】
【そしてそのまま、水に落とすかのよう、鏡の中へと消えていくだろう】

【そうしたなら、移動する貴方の前へと躍り出る、また別の鏡、そしてその水面が揺れたなら】
【彼女の銃弾≠ェ出現、そしてそのまま貴方の左肩を狙い飛んでくるのだろう】
【鏡に対する注意が早ければ、彼女の言葉に耳を澄ましていたなら、回避も十分可能だ】
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/03(日) 21:41:02.85 ID:a5l2BwWxo
>>149

【『カラン』――、目標を喪い、地に落ちるナイフの金属音】
【それを背景として、「面白そう」、と…、…男の声が聞こえる】
【詰まりは、戦いを愉しむ<^イプの人間か ――ならば、此処では心強い】



        「  ……  」

 【そして、路地裏の奥=\―、闇から、『ひとり』】



【――流線型のヘルメット=Aその奥の視線は窺い知ることが出来ず】
【身に纏った漆黒のアーミーコートは、闇に混淆すれば、存在すらも秘匿する様】
【…、…両腰には、大量生産品染みた『刀』と『拳銃』、それから『ナイフホルダー』】




 「  ……   」 【 p, ppp ppppp p p―― p =z




【――闇に映えるのは、電子音に合わせて虹色≠ノ光る“ヘルメットの前面”】
【何らかの電気信号を送ってでもいるかの様に、数秒、その配列を変え続けて――】



 …、… やるのなら、一気に′めた方がいいと思います。


【――、「その言葉の真意」は何なのだろうか】
【『二対一』の状況下。 時間を掛けても、否、寧ろ、時間を掛けて攻めた方がいい状況だが――】
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage ]:2013/03/03(日) 21:42:28.52 ID:7BQXiuja0
>>136
//まだ居ますか?
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 21:42:56.25 ID:1pyj3HiJO
>>146

ん?


【少女は最初、問いかけが自分に向けられたものと思っていなかった。】
【ちょうど雑踏の声色が一際大きくなり、耳につき始める頃―――――ひと拍子遅れて、見上げていた灼眼が相手の方を見ることになる。】

【そこにいたのは控えめな声からほとんど推測できたが、おおよそその予想通りの、一人の少年。】
【自分より少し年下、同じくらいの身長だ。もっとも、似ているのは背丈くらいであり。】


……君、魔術師?


【少女は尋ねた。術師と合うのは始めてではないが、相手のような「いかにも」なローブはほとんど拝んだことがない。】
【赤色の好奇心を相手に向けながら、少女は軽く首を傾げる。】
【問いかけながら、そのまま少年の様子を上から下まで見た。】

【ローブの他には、気になるのはその腕輪―――――であろうか。】
【少女は石の類には詳しくない。トパーズであることは分からないにしても、黄金色の美しい輝きに心惹かれた。】


んー? 困ってることかー。そうだなぁ……。


【相手の真剣な表情を受けて、こちらも何と無く居住まいを正した。】
【顎に手を当ててさてさて…と考える。相手の顔色が真摯なそれから愛想笑いに変わると、彼女の思考も「考えるフリ」となる。】
【表情も、イタズラを思いついた子供のそれに変わった。】


それじゃあ…


【相手の腕輪を指差す。】


それが欲しいッッ!!!


…ってジョーダンだって!あっはっはっは。


【と、言うだろう。】
【快活に笑いながら背中を二、三回ばばんと叩こうとする。】

/こちらこそ!
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 21:46:19.39 ID:1pyj3HiJO
>>154
/あっとすいません。>>146さん早かったので今回は引いてくださると助かります
/また今度機会があったらお願いしますっ
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 21:47:33.31 ID:y1s7YnEeo
>>148

【最初の問いに、彼女はあえて無言を返し】
【次の問い――――誰何を問うそれに、彼女は先に応えるだろう】

まあ、確かに嬢ちゃんは気安すぎるけれど…………かといって女王様もごめんね。馬鹿にされてる気にしかしないから。
…………佳乃、でいいわ。幸徳井佳乃よ。あなたは?

【元来のものだろうか。良く言えば高潔、悪く言えば刺々しい軽口を叩いてから、自身の名を男に教え】
【その後、男の名を問い返し――――その後、最初の質問に応える】

…………私は確かに、他人というのを信じていないし邪魔だとも思うけれど。
何でもかんでも力で排して、善意の誰かまで傷つけるなんて、それは"悪"に他ならないから。

【自分が他人との間に置く距離が、その他人にとって不自然で気分のいいものでないのは、彼女にもとうにわかっていて】
【それでも、男の言うとおり完全に他人を排して自分の世界に籠もろうとしないのは――――それもまた高いプライドのせいだ】

【自分と違って"他人"の存在を許容する外界から、意志を異にする人間が存在するというどうしようもない現実から目を背けることは、彼女にとって逃げに他ならず】
【悪意のある者ばかりでなく、善意の者まで拒絶するのは、この世で一番信頼する"自分自身"を貶める結果となる】
【"善"と"悪"というものが明確に区別された、そんな確固たる信念が、少女には根付いているようだった】


…………あと。あれは、何でもないわよ。気にしないで。
……………………ただの、練習台だから。

【それから、最後に。やや言いづらそうにカカシについての説明を付け加える】
【言いづらそうというか、若干ばつが悪いというか。変化に乏しい少女の表情から好意的に捉えるなら、それは恥じらいと呼ぶべきもので】
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 21:52:26.88 ID:Jdm3OqORo
【路地裏】
【あたたかな街の光の届かない、仄暗く肌寒いその場所は】
【鉄錆の香りと、だれかの悲鳴に満ちていることが多くって】

……さて、これで詰みですかね……っ
そろそろ、それ、返してくださいよ……っ

【もちろん今日だって、「そんな」日だ】
【くぐもった短い悲鳴が、冷えに冷えたコンクリートにぶつかって反響し】
【心地いいとは言えない音が、響き渡っていた】

【そこに在る人影は二つ。ひとつが壁に凭れかかり、地べたに座り込んでいて】
【もうひとつが、それに長物――煌く刃物の切っ先を、付きつけている】
【前者は、お世辞にも身形がいいとは言い難い、浮浪者じみた中年の男】
【……さて、ここで問題視されるだろう後者の姿は、というと】

 【簡素な黒服の上から、白地に赤い花弁の舞う小袖を羽織り】
 【長く伸ばした前髪で、右の眼をかたくなに隠している】
 【肩甲骨の辺りまで伸びた真白い髪を持つ、線の細い小柄な――少女】

【……凶器を持つには少々、この場にいるには随分と似つかわしくない、そんな娘が】
【現にこうして、凶器を他人に向けている。そんな状況を、】
【この場所を通りすがるであろうあなたは、それを止めても良いし、後押ししても良い――】
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 21:52:28.81 ID:K8cDKiD0o
>>151

新参の礼儀って奴かい、そいつぁ大事だな……俺は見ての通り駄目駄目だが
空気を読むにしろ手を読むにしろ、深読みしがちで失敗ばかりさ。賢すぎちまうのかねえ?

【ハイボールを口許に運ぶペースは然程早くない、一杯の酒をちびちび飲んでいくタイプのようだ】
【丁度そのタイミングでつまみの品が出てくる。食べやすいよう然程大きなカットでない鳥の唐揚げだが】
【男はその皿を何故かそっちに押しやる、「お前さん食えるかい」なんて言葉と一緒に】
【これだけ美味しそうでも一つも口にしないなんて、余計に生きた人間からかけ離れた印象を与えるかも知れない】

農耕の汗、か。何だか遠い世界みたいだな、確かに表なんてそれくらいかも知れない
……おう、一応そこに居させてもらっちゃあいるがね
昔からの派手な行動好きが祟ってかまだ良く馴染めてないのさ……前は仲間内で争うなんてよくある事だったし
正義にゃ変わらんし、一度身を置いた義理は果たすつもりだが、長居出来るかとなると悩みどころだな

【曖昧な言葉をこぼすのは、社会的に認められている正義にはまだ馴染めないということだろう】
【今まで裏の世界で生きていたのだから当然とも言える、自業自得だといっていい】

……おっと、聞かなかった事にしたほうが良いかね。このままあんたと楽しく飲むには

【相手が宜しくない側だと察したか、微かに眉根を寄せる】
【この場で事を荒げたくもない。だから、選ぶのは逃げというよりか、現実逃避の手であった】
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 21:57:02.83 ID:+2pSTG9Co
>>157

【貴女の言葉にうんうん、とややオーバーであるがうなずいたりして反応するだろう】
【好意的に取れば聞き上手と形容されるべき行動、女性の扱いは手馴れたもののよう】
【――――だからこそ媚び様としない貴女の姿に新鮮さと美しさを感じていた】


ルシオ、ルシオ=ガーランドルフ、宜しくな嬢ちゃん

ふむ……若いのにしっかりしたもんだ、嫌いじゃないぜそういうの
むしろ意外といい子だな、人の善意を邪険にしない奴は俺だって好きだぜ
ほらさ、こういう風にしてても、ぽいって拒絶されンの結構堪えるしな

――――だけどさ、うん、やっぱり意外だわ、予想以上に甘ちゃんだな


【貴女の言葉を少し無視した、名前を知っても尚、慣れた口調で呼ぶよう】
【きっと貴女とは年齢が離れているから、低く見積もっても20代後半の彼】
【名前で呼ぶのはくすぐったいようにも感じるのだろう】

【貴女の言葉、単なるキツイ性格と思っていたが、そうではなかった】
【むしろ、素晴らしく高貴で瀟洒であった、その言葉を紡ぐ横顔に惚れてしまいそうなほど】
【制服に身を包みながらも大人びたその様子は、恋焦がれるには十分すぎるのだろう】

【だからこそ、次の言葉は少々冷たいように響くのだろうか】
【右手だけで器用に胸ポケットからタバコを取り出し、口に加えてライターを握った】
【吸ってもいいかい?と親しげに聞きながら、そのルージュのリップを濡らした】


……おっ!いいねぇ、その顔、いいよいいよ!
大和撫子だっけな、こういう、うーん、こういうの好きよ!

ん、練習台……ってことは、何か練習してたの?


【貴女の映す恥じらいの色、思わず口に握ったタバコを落としそうなぐらいに】
【それだけで完成していた絵画に僅かなアクセントが浮かんだなら】
【普段見慣れぬ景色は理想郷と呼ぶには美しすぎるぐらいに、その色を揺らめかせた】

【見るからにテンションが上がって、彫りの深いその顔をくしゃっと綻ばせて】
【身を乗り出しそうになるのを静止しながら、ふと疑問を口にした】
161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ saga sage ]:2013/03/03(日) 21:58:01.91 ID:7BQXiuja0
>>156
//おおーっと見落としてましたすいません・・・ではまたいずれか
162 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:00:12.65 ID:BWKqC2heo
>>155
【腕輪を指差されると少年は一瞬驚いた後、困惑した表情を浮かべた】
【だが少女が快活に笑うのを見て安堵すると、背中を叩かれて困ったような笑顔を覗かせる】
【少年はコホン、と一つ咳払いをした後、もう一度真剣な表情で少女を見つめる】

あなたの言う通り、僕は魔術師です
自己紹介が遅れました。僕の名前はアルフォンス・ヴェントといいます
修行のため、人助けをしながら旅をしています
何かお困りのことはありませんか? 僕にお手伝いをさせてください

【今度こそ彼はその表情を変えることなく、少女に目的を告げた】
【アルフォンスと名乗った少年は真剣だった。彼は修行のためのみならず、生来の気質として人助けを好んでいた】
【彼の瞳は揺らぐことなく少女へと向けられたままだ】
【彼の言葉に嘘や冗談の類が混じっていないことが伺えるのではないだろうか】
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 22:01:15.08 ID:qhAhtBTeo
>>152
【銃座と化した少女は、こちらに照準器を合わせる動作すら見せない】
【不審に思いながらも、無防備にも見えるその背には、フリッツの能力を使えば、今にも手≠ェ届きそうで】

……。

【だが、あえて手は出さない】
【既に手痛いファーストアタックを貰ってしまったがゆえの慎重さでもあるが】
【何よりも、彼女の攻撃力が脅威だ。あれだけの威力の銃弾を、そう何発も受け止めて平然としていられるほど人間をやめたつもりはない】

【――轟音。号砲】

【まるで礼砲のような銃撃に、さしものフリッツも足を緩めた】
【――炸裂弾? 銃弾の自然落下?】

【反射的にその意図を掴もうと働いた思考は――上空に波紋を広げた鏡を目にして】
【同時に眼前へと、進路を阻むように踊る鏡を目にして――結論を導いた】

くっ!

【勢いづいた身体を捩るようにして、鏡面の正面から退避する】
【不自然な体勢のフリッツの左肩、スーツとシャツの破片と――わずかに肉を裂き、吹き出す血をその軌跡として描きながら、銃弾が貫通】

【銃弾が耳元を抜ける、ぞっとするような音を聞きながら、フリッツは乱れた体勢を整えるため、足捌きを乱す】
【その視線は、一瞬だが背後へ】

付き合ってしまえば、こちらの消耗分、不利ですか……!
分かってはいますが……!

【――もしも鏡がテレポート能力のようなものを有するならば、あの銃弾は無限軌道となりうる】
【己の臆病さに舌打ちしたい気分で、フリッツはさらに反転、今度は左回りへと円周を描き、左手を掲げる】

【――逡巡】
【蛇を伸ばすことはいつでも可能だ――が、再びまた呑まされる≠アとになれば、ダメージは甚大だ】

【――決断】
【もっと近くへ。掲げた左手を握り拳へと変えるに留め、フリッツは油断無く少女へとさらに円周を狭める】
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 22:01:24.31 ID:5K0hNCG60
>>147

【轟音と共に爆発が起きる】
【下手に密閉されていたその空間ではその威力は十二分に発揮され】
【アンジェルとヒルコの身体を熱風と共に衝撃波で吹き飛ばす】

【倒れ伏す2人、しかし先に起き上がったのは・・・ヒルコ】
【服は燃え破れ、肉は裂け、酷い火傷が全身を覆う】

【それでもヒルコは平然と立っていた】
【顔には歪んだ笑みを浮かべて】

「あ、あはっ・・・! あはははははははは! ざまぁみろ!
 マトイ様が身体を動かしている僕は! 四肢が千切れない限り立っていられるんですよ!」

【残光剣を掲げ、ヒルコは思案する】

「さぁてどうしましょうか、予定通りこのまま生け捕って人質にするか・・・。
 それとも首を取って、UTへの挑戦状にするか・・・ああ、アンジェルさんはカノッサでは危険視されていましたね」

【「よし」と、ヒルコは爽やかな笑みを浮かべる】

「この一撃で決めましょう、これで生きていたら人質にするという方向で!」

【残光剣から光の線が伸び】
【倒れるアンジェルの身体を虫のように這いまわる】
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:01:28.21 ID:Dj6UKOru0
>>158

【カツッ―カツッ―カツッ―】
【路地裏に足音が響き、一つの人影が現れた】
【その人影の周囲には大量の煙が不自然に漂っていた】

【短髪黒髪に紅い瞳】
【黒いカラーシャツに黒いコート、黒いロングズボンと上から下まで全身真っ黒な服装】
【口には3本のタバコを吸っており、タバコから出ている煙は周囲の煙と同じように漂っている】

こんな夜更けにそんな野蛮な行為をしている奴は…
"やつら"か、もしくはただのバカか…
あんたどっちかねぇ…

【少女の行動を止めるわけでもなく、まして後押しするわけでもない】
【ただそこにいて、ただ少女の行動を見つめている】
【正確には、少女の体を見てとある"紋章"がないかを探しているのだろう】
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:06:58.66 ID:R6bbDH6Eo
>>159

世の中フィーリングだよ、フィーリング 結局、巡り巡って…最初の選択が最良ってこともある
まあ、バカはそのフィーリングのチューニングも狂ってるからね、バカじゃやってらんないよ
……いやあ、ツマミは今日はいい 酒で寝るのにじゃまになるんだ

【男はうなだれたように椅子に持たれたまま、手を振って合図する】
【別に相手が正義だとか人間だとかそうじゃないとかこの男にはとるに足らないところで】
【このだって酒場は金さえ払えば誰だってサイコキラーだってウェルカム そんなところだ】

正義ねえ…悪いやつを良い奴が始末すんのが…本当に良いことなんだかね まあ、いいや
……馴染みたかったら、それこそ馬鹿になったほうがいいんじゃないのか?自分の鎖を見なきゃいいのさ…

【煙草をくわえたまま、だらりと煙草が煙突のように男の口先から伸びている】
【右手には瓶を持ったまま、サングラスの男は  急に起き上がって】

あー、案ずるな オレは『そっち』じゃあ無いが『あっち』でもない 
この世界、アンタらだけのリングじゃないんだ  オーケィ?アンダスタン?

【冗談交じりにニヤつく男】
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/03(日) 22:10:14.86 ID:ARfp8Fa40
>>153
すいません、文章が消えてしまいましたもうちょい待っててください、本当にすません!
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 22:11:33.71 ID:+2pSTG9Co
>>163

【予想以上、と思った――――言葉に出しつつも、あの一撃はかなり確実と思っていたから】
【何度も、何度も見た、貴方の戦いを、そうして作り出した戦法だった、それなのに……】
【高鳴る鼓動、夜に濡れるその頬の色合いはきっと、高ぶりとよぶに相応しいものなのだろう】


凄いね、お兄ちゃん……今の、避けるの……とっても
……でもね、分かったよ、お兄ちゃん……それじゃ、ダメって……


【彼女の放った銃弾は、鏡を介し貴方の前へと躍り出て、そして直撃はせず夜闇に消えていく】
【もし彼女が再びその着弾地点に鏡を出したなら、リロードせずとも、再び攻撃が出来たのだろう】
【けれどもソレをしなかった、ソレはつまり――――】

【貴方の眼前に出した鏡には、まだ使い道があったということだ】

【判断は一瞬、反応は数瞬――――高鳴る鼓動の旋律すらも辿れぬまま】
【彼女の両手からRaumKrankheit≠ェ消えた、何を思ったか、彼女は後方へとそれを捨てた≠フだ】
【そこに在るのは、彼女が最初に出した三つの鏡の最後の一つ=z


ソニア、軍人だよ、それぐらい、分かってるの……
いくよBroken Glass Syndrome=\―――


【彼女のRaumKrankheit≠ェ彼女の後方の鏡へと吸い込まれていったなら】
【翻る彼女の身体、軽い身体が夜空をかけたなら、短いスカートの丈が揺らめく】
【零れる純白の色の軌跡が響いたなら、そこに残るのは僅かな吐息の音】

【円周をゆっくりと狭める貴方に対し、自らその距離を詰めるよう】
【貴方へと向き直ったなら、左回りで向かってくる貴方に、真っ直ぐと進んで】
【存外に早い接近、すぐさま貴方との距離をほぼゼロにまで縮めたなら】

【彼女の左手が伸びた、その対象は――――先ほど銃弾を発射した鏡】
【ちゃぽん、と沈んだ、まるでそれは儚い水面へと溶ける泡沫を見た人魚姫のよう】
【鏡から取り出すRaumKrankheit″カ手でその銃身を掴み、貴方へと向ける】

【銃弾はまだ一発残っているが、発射は出来ない、当然だ、大きい分彼女は両手で支えなければならないから】
【けれどもうかうかはしていられない、少しでも気を抜けば右手を引き金にかけ、スグサマ銃弾を放つだろうから】
【――――貴方に残される隙間は、ほんの僅かであろう、判断の早さが求められる】


169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 22:13:34.79 ID:DXHcDEZ0o
>>150

(―――来た、か。突撃――ま、そうなるよねッ!)

【両手で構えた"弾"末魔、その照準を向かい来る茜の胴にあわせようとするが――】
【速い。近接装備を操る能力者というだけのことはある――機動力はかなり高いようだ。】
【あの長い薙刀を装備しつつも、ジグザグに真横へと移動しつつ、確実に距離を詰めるその素早さたるや――】
【弾丸の荒れ狂う中でその軌道を銃口から察知し、瞬時に選択を下して反撃に出るガン・ファイトを生き抜いてきたセリーナですら】
【正確な照準は合わせられないほどだ――そして弾のムダ使いができないリボルバーで、外す可能性のある弾は中々、撃てない。】

(今までの二人と同じようで、武器のリーチが少し違う――けど、基本的には近接タイプだ。)
(結局のところ、寄られれば劣勢になるのはアタシ――!)
(ガントレットで何をするのか不鮮明な以上、接近戦でガンファイトは――くっ!)

【逡巡、照準がつけられない相手に対しできる事と言えば――矢張り、切り込まれる瞬間を狙う事だ。】
【ジグザグに動くのは刃のリーチに"アタシ"が入るまで――つまり、攻撃を放つときまで真横に移動はしないであろう、という判断。】
【しかし切り込ませるのは得策とはいえない、なぜなら今のセリーナは「アーマー」を装着してすらいないからだ。】
【かと言って、運動神経がずば抜けているわけでもない生身のセリーナが、回避をするのは難しい。】

【―――ならば。】

―――速いね、茜ちゃん・・・ッ!そんなおっきな武器持ちながら、アタシじゃ走れないよ・・・!
けど――!

【両手に握っていた"弾"末魔を片手に握りなおし、素早く左腕でハンマーを叩く――超高速のファニング】
【同時に、放つはニ発の弾丸――振り下ろされた"グレイヴ"めがけ、その刃――正確には持ち手に近い部分を狙い澄まし、引き金を引くッ!!】
【が、しかし握られた"弾末魔は横薙ぎに振るわれるため、一発目こそ精密に"グレイヴ"を狙って弾丸が直進するも】
【"ニ発目"は茜の左横、彼方へと向かって飛んでいく――外したのか?】
【しかし、そこで弾丸を目で追う事があれば気付くだろう――彼女の真横、弾丸が通り過ぎようとしたところで素早く】
【青白い輝きと共に"召還陣"を展開――ッ!!そう、ニ発目は通常の"魔弾"ではなく、召還用――ッ!】

【一発目でグレイヴを弾き、ニ発目の召還で武装を呼び出す事が目的――回避をせず、かといって受ける事もせず】
【まさにガンマンらしい"射撃"による"迎撃"という戦法――果たして紫の"魔弾"はグレイヴに命中するのか。】
【弾丸が放たれたのを視認出来たならば、接近戦を得意とする茜には直前でグレイヴを退く事も】
【もしくは刃の部分を引いて弾丸を"斬る"コトも可能だろう――ッ!!】

/遅れました、すみません・・・!
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:14:32.67 ID:Jdm3OqORo
>>165

……「やつら」ってのが何を指してるのかはよく解りませんけれど、
私はただの無所属な一般人ですよ……って言うか煙い! 煙いんですけどっ!

【凶器を握った手はそのまま、然し反対の手は口元に】
【思わず小袖の袖口を握り締め、鼻と口を覆ったのだ】
【新たに現れた人影が発する、大量の煙から気管を守るために】

【その体勢のまま、顔だけを其方に向けて――顰め面を寄越す少女】
【煩わしい煙を消せ、との抗議の意を籠めて。もう一言言葉を投げようとしたその時】
【少女の注意から逸れた中年男が、一瞬の隙を見て、勢い良く立ちあがった】

……って、あ、ああっ、ちょっ、
待って、それ返してってば――――!!

【慌てて視線を中年男に戻す少女、けれど、時すでに遅し】
【立ち上がった男は、一目散に駆け出した――煙を発する貴方の方へ向かって】
【――よくよく見れば、その男は手に「光り輝く宝石のようなもの」を握っていて】
【少女は、それに向かって必死に手を伸ばしていることが、見てとれるが――?】
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 22:18:32.99 ID:FzMxL1mRo
>>141 >>147 >>164

【禍々しく歪む闇、赤外線の中の1%を拾い上げ増幅する悪夢の異能】
【真室川まがわの邪悪は最大限に引き絞られ、まさにラッシュ・ワンスドッグへ射掛けられようとしていたその時】

【――風を裂く音が、血みどろの戦場に走るだろう、それはどこから来るのか】
【真室川にもしラッシュとアンジェル以外に注目する余力があるならば、背後を見れば分かる】

【そこには、煌めく刃を振り下ろしながら――落下≠オてくる影が】
【位置エネルギーと飛翔の速さを存分に受けた唐竹割りを】
【正義感と本気の殺意という相反する意志を同時に宿した一撃を繰り出そうとする――石竹髪の少女の姿があったッ!】

【まがわの強化細胞の硬度であれば、実力以上の威力を叩きだすこの斬撃でも一刀両断は叶うまい】
【しかし、それは見事な空からの奇襲である】
【回避する事ができなければ、相応の衝撃と……何より忌むべき、屈辱を味わうかもしれなかった】

【そしてヒルコは、この少女に見覚えがある――どころか、つい最近の鮮明な記憶があるに違いない】
【だが今日のイライザ・エインセルは、先日とは比べ物にならない程の怒りに、青く澄んだ双眸を燃やしていた】
【面識のない真室川を、ヒルコの協力者と断定して抹殺を試みる程に】

【「あんたは何が何でも[ピーーー]べきだった」――そんな風に呟いたのが、聞こえるだろうか】
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 22:19:32.37 ID:y1s7YnEeo
>>160

【甘い、と。お前はまだ何も知らぬ子供だと、そう突きつけられるのは、一度めではなく】
【かつての傷を抉るよう突き刺さるその言葉にも、悪足掻きじみた反論を返せたのは、そのおかげ。いや、そのせい、と言うべきなのだろうか】
【現実の重みを前に無様に敗走し、諦観の中で捨ててはいけないものまで捨てた大人たちは、彼女のもっとも嫌いなもので、彼女を裏切った"悪"に他ならず】
【――――もっとも、各々がつらい現実に揉まれる当の大人からすれば、それこそ子供の身勝手な理想論に他ならないのだが】

…………うるさいわよ。黙ってなさい。

【上昇した男のテンションを言葉でぴしゃりと殴りつけると、少女はスカートの下に手を差し入れる】
【そこから始まるのは、世の男が諸手を上げて喜ぶ桃源郷の宴…………ではもちろんありえず】
【ちょうどスカートに隠れる形で、両の太股に小型の矢筒のようなものが取り付けられていて】
【佳乃はそこから一本の金属棒を取り出す――――棒手裏剣と呼ばれるものだ】

…………練習とは言うけれど、もうコツは掴めてるのよ。
一撃。一撃で終わるわ。

【どうやらこのカカシは、それを投擲する的だったようで】
【15センチほどの長さに鉛筆より少々太い程度の太さ、重量もそうない、小型化され威力は落ちたが投げやすい形状のそれを、佳乃は構えて――――】
【まるで自分に言い聞かせるようにそう口走ると、カカシの顔面を睨みつける】

【じりじりと、狙いを定めて】
【…………そのまま、五秒、十秒と。大口を叩いた割に、狙いを定める時間がやたら長い】
173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 22:21:08.02 ID:zYxGKiNHo
>>162

おおう、これはこれはご丁寧に。なるほど、君も旅人なんだ。


【君「も」と少女は言った。その一文字か示している通り、彼女もまた旅の人間である。】
【しばらく笑っていたが、相手の表情が真剣味を帯びると、彼女もまた考え始める。】
【彼女からしてみると、彼は同じ流浪人―――――異国の地にてあった同胞に、わずかに安堵を覚えながら。】


そうだなぁ。困っていることか。実は私も旅人でさ。この街には来たばっかりなんだ。
ついこの間ね。えーっと…どのくらいかなあ、三日か二日くらい前か。

というわけで、右も左も分からない。アルフォンス君だっけ? 君、この街について何か知ってることあったら、教えてくれない? 情報は旅の命。君も分かるでしょう?


【どっこいしょ、と少女は立ち上がった。炎髪がパラリと揺れ、周囲がほんのわずかに陽炎する。】
【言葉を紡ぎながら傍の長剣を手にとって、背中に帯剣する。彼女の身長は165cmほど、長剣は120cmほどの長さだ。】
【柄尻まで含めると、普通の剣類よりいくらか長いことになる。】


困ってるのはそのくらいかなァ。後は剣の稽古のことだけど自分一人でもできそうだし…あ、もちろん相手がいるならそれもいいんだけどね!
いきなり聞かれても、なかなか思いつかないもんだね。にっしっし。


【よいしょ、と少女が動くと背中の長剣が揺れた。】
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/03(日) 22:21:26.16 ID:ARfp8Fa40
>>153
【現れた敵の姿に目をやる。】
【なんともキテレツな――、いやだからこそ、】
   ・・・
【彼は面白いと思う。】


―――、一気に、ね。


【確かに―――、こちらには手負いもいる。】
【相手は拳銃を装備しているから―――、】
【長引かせるのは悪手、というものだろう。】


しゃぁねえ、能力を披露するか。俺も、
・・・・・・・・・・・・・
お前も気を付けたほうがいいぜ?


【上記を口にして、脇差しを抜き放つ。】
【それを、下から、上へ、】

 ・・・・・・・・・・
【まっすぐと高く放った。】
 ・・・・・・・・・・・・
【くるくると刃を回転させて、】

【丁度――――、着弾点は敵のいる地点。】


【彼曰、能力―――、】
【何かしら効力を有するのが普通だろう。】
【そうでなくても、その刃に視線を追わせるのが自然だ。】


【しかし彼は――――、】
 ・・・・・・・・・
【能力を有していない――――。】
 ・・・・・・・・・・・
【投じた刃も平凡なモノだ――――。】


【――――直後――、彼は疾風の如く敵との間を詰めようとする。】

175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 22:21:39.73 ID:y1s7YnEeo
>>172
/文章抜けた……最初の行に
甘い…………私が?
…………ふん、何でもかんでも割り切って諦める大人に比べたらマシよ。
/を追加でお願いします。
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 22:24:03.39 ID:K8cDKiD0o
>>166

成程ねえ、直感任せってのも大事だな。俺にそのセンスがあるかどうかだが
……おやそうかい、俺じゃ食えないからな、弟にでも持っていくよ

【「悪いが包んでくれるかい」なんてオーダーにも、この酒場の主なら答えてくれるのだろう】
【こういう場所が一番安らぐ。普段は喫茶店で珈琲一杯で粘ってばかりだったのだが】

悪には悪の仕事があるからな……何かの種が絶滅しちまうと、他の種が生きられなくなるようなもんか
法律が社会を回すためにあって、誰かの為には出来てないのと同じ……か、いや、これは少し違うか
そうだな、「無痛の革命」だなんだ言って血相変えて振りかざす正義とは、また違ったもんだからな

【からりと氷が鳴る、気付けば半分を過ぎた辺りまで飲んでいた】
【重みのあるジョッキをごとりと置いてぽりぽり頭を掻いたのは、決めつけた気恥かしさもあったのか】

…………こりゃあ悪かったな、生娘でもあるまいに、箱入りの世間知らずだった
右か左かきっぱりしねえと気が済まないのは、そろそろ卒業しないとだな

【ニヤつく相手に律儀にバツが悪そうにしている辺り、意外とおちょくりやすい性質か】
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 22:24:07.27 ID:T6vy0yPS0
【路地裏】
【周囲は廃工場や治安の悪化で住民の消えたマンションが囲み】
【静かな暗黒の世界を作り上げていた】

【その暗黒の世界で紅蓮の炎をび包まれた男が踊り狂っていた】
【喉が焼けたためか悲鳴すらあげれずに暴れる様は、まさに地獄のごとき光景】

カノッサを裏切るたぁアホめが…。

【それを見つめる観客が一人…】

たかが、納める金をちょろまかしただけなら死なねぇとでも思ったのか?

【その観客――男は首元にタトゥーを入れていた…あの逆五芒星を!】

【男の腹は多少出てるが太い腕や胸板が肥満ではないことを示している】
【黒く長く延びた髪や髭はぼさぼさで野暮ったい印象を与える半面、目は鋭くギラギラと光っている】
【大型の自動拳銃と弾装を入れたホルスターと多数の装飾品の形を隠れ蓑とした魔具を装備し】
【また同じように大きな山刀を腰に帯びている】
【タトゥーだらけの肌にじかに来た黒革のコートの背には、四つの国の国旗をかかげた塔の絵】
【額には剣でつけられたような痛々しい傷跡がのこっている】

【やがて炎に包まれたダンサーがその命とともに踊りを終える】
【見ていた男は一つ欠伸をして、首を回しそのまま後始末もせずに帰ろうとする】
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:24:10.70 ID:Dj6UKOru0
>>170

こんなところに一般人なぞいるわけ…

【言葉を発した途中、一瞬の隙をついて逃げ出す男を見て言葉を止めた】
【中年の男の手に光る何か―を見て、そしてそれに手を伸ばす少女】
【一瞬にして状況を把握できたのか、小さな溜息を一つついた】
【すると、中年の男が通ろうとしていた煙のがより濃く、より周囲の煙が集まりだした】
【ボカンッ―】
【煙の脇を通ろうとしていた中年の男は、まるで"壁"にでもぶつかったかのように煙にぶち当たった】
【煙に弾き飛ばされ尻餅をつく中年の男、その男に追い打ちをかけるかのように煙が男へとまとわりつく】
【絡みつかれた煙は男を苦しめるように、まるで縄で縛っているかのように身動きをとれなくした】

はぁ…煙に紛れれば逃げれるとでも思ったのか・・・
理解はできるがなぜわざわざ俺の方に逃げる…めんどくさい…

【そう文句をこぼす男は、その中年の男をゴミを見るかのような瞳で見下した】

これでいいか?一般人さんとやら?

【その瞳のまま少女の方に顔を向けた】
【まだ少女の言った言葉を信じていないと言った表情である】
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 22:24:27.37 ID:VzcQPbxKo
>>141
ーーーUVCぃ?

【何やらよくわからないがーーー目の前のこいつは、馬鹿みたいに馬鹿だが、能力は非常に強力で半端ないのはよくわかった】
【周囲に黒体を浮かばせーーーラッシュは黒体が何なのかわからないがーーー攻撃に備える姿は、不気味さなんかはないが、それこそーーー】

…なんか知らんがこえーな、使ったお前がまずやべぇだろそれ

【UVCーーー短波長の紫外線ーーーそれをラッシュは知らないが、まがわの説明が本当なら、とにかくやばいモノ≠セと認識できる】
【さて、その得体のしれない光線を、どうやって切り抜けるかーーー】

>>171
【ーーー?】
【何だーーー?あれはーーー?】

【落下ーーー違う、あれはーーー】

(攻撃ーーー!?)

【あれはーーー落ちて来る少女は、確かに狙っているーーー攻撃を!】
【一体あれは誰かーーーいや、そんな事はどうでもいい、あれが思ったとおりの加勢
だとしたらーーー】

ーーー…はっ!

【ーーー次の瞬間、ラッシュは走り出した】
【まがわの方ではなく、もう一人ーーーヒルコに向かって】



【紅き力を、身体の内から呼び覚ましてーーー】

>>147>>164
【ーーー爆発】
【ーーー爆炎】
【ーーー爆煙】

【ーーー弾け飛んだ小さな体、桃色の髪をした少女の体】
【それをーーー彼女を、そのまま凶刃にかけるなんて、させないーーー!】

ーーーしつけぇんだよ、クソ野郎が

【ヒルコの背中、すぐ近くだ】
【奴≠ヘ怒っているーーー奴≠ヘ睨んでいるーーー奴≠ヘ牙を向いているーーー】
【紅い力を身に纏い、憤怒の使者となりて、全てを喰らう神世界の魔獣とも言える様】

【身体能力を上げる紅の力を纏ったラッシュは、眼帯の奥から赤黒い力を滾らせつつも、冷たく怒る心の牙を剥き出しにして】
【ヒルコの後頭部を蹴っ飛ばし、攻撃を中断させようとする】
【その威力ーーー力を集中させていないただの蹴りというには、強過ぎる】
180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 22:27:44.39 ID:+2pSTG9Co
>>172

【鼻の下が伸びた、綺麗に、瑠璃色の瞳が下種な色に染まって、ニヤニヤを隠せずに】
【流石にソレを表にしたままはまずいと思ったのか、右手で顔を覆うけれども、チラッと貴女の行方を見て】
【そこから零れ落ちた、その金属片に、やや怪訝な顔を向けた】


へぇ、そいつが嬢ちゃんの得物ってワケね、良いじゃないの、中々風流だ
別にバカにするわけじゃないぜ、銃なんかよりずっとおしとやかでキュートな武器だ
それに、ふむふむ、中々絵になるねぇ、このままずっと見てたい気分だ


【タバコに火をつけ一服、煙でその表情を揺らしつつも、その奥の貴女の姿を見た】
【スカートから零れ落ちる柔らかそうな太股、そこに顔をうずめたいなぁなんて気持ちは悟られないように】
【棒手裏剣を握るそのラインは、その瞬間だけを切り取っても尚、美しく照り輝くのだろうから】

【ほうと感嘆の声を漏らした、そこに映るのが一種の芸術であったから】
【貴女の髪が辿るその白い頬、そこに溶ける旋律の淡やかさはきっと、この世界でもトップクラス】
【幸運だと思った、こんな綺麗で、それでいて強い少女と出会えるなんて】

【――――例えようもなく幸運だなんて思ってて……】


……いやね、うん、俺もずっと見てたいだなんて言ったけどサ
律儀に聞かなくて良いのよ?うん、ほらっ一発ビシィっと、あの案山子を俺に見立てて……
ほら、そうだよ!見るからにイケメンでしょ!あの顎のラインなんて、もうクリソツ……


【意外と狙いをつけるのに時間をかける貴女、野次を飛ばす彼】
【何言ってるんだこのやろうと、うるせぇ黙ってろと、一言言ってやりたくなるような言葉を漏らしつつ】
【ニヤニヤと貴女へと視線を向ける、その反応を楽しみにして】
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 22:29:26.74 ID:qhAhtBTeo
>>168
……!

【銃座と決め付けた――それは事実だ】
【そう、銃弾を転移できるならば、銃それ自体を転移させることも可能だ】

く……!

【固定砲台から遊撃手へと転じた少女の迎撃に、思考を回しながら、円を描く足を止めて、近付く少女へと手を向ける】

……自ら距離のアドバンテージを捨てるとは!

【文句か、忠告か。あるいは単なる驚愕か。自分でも理解できぬ感情のままにそう叫んで】
【フリッツは掲げていた左手を蛇へと転化】

その華奢な身体で、僕とやりあえるつもりですか!

【向けられた銃の横合いから――長柄を手にすれば、先端部への圧力はその手元へ倍加して伝わる――】
【その銃口を、フリッツの右側へと流そうとしながら、同時にそれを支えるソニア自身の左腕へ、右足の蹴りを叩きつけようとする】

【一手一足、どちらも防御が主眼ながら、彼女の体勢を崩そうという狙いのニ撃】
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 22:30:47.11 ID:5K0hNCG60
>>172

「かっ!!」

【宇宙的悪意ともいうべきUVC光線の発射はキャンセルされた】
【黒体が閃光と共に破裂する、その中身は他愛ない普通の光】

「・・・ってーな、どいつもこいつも! こんなに可愛い女の子に物騒なモン振りかざしやがってよー!」

【ギロリ、と後ろを振り向くまがわ】
【その目からはおおよそ"可愛い女の子"とは言えない様な殺意が籠っている】

「あんだその目? ・・・やんのかコラ!?」

【まがわはそう言うとその姿を消す!】
【光学迷彩!】
【相殺光による不可視化!】

【ステルスと化しているが、よく目を凝らせば陽炎のように風景が揺らめくのが見えるだろう】

「出て早々、退場しろ!!」

【少女へ向けて、振りかざされる足刀】
【強大なパワーを持つ、強化細胞が牙を剥く!!】
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:34:10.42 ID:Jdm3OqORo
>>178

『――――ぐあっ!?』

【踏み付けられた蛙のような声を上げる、中年男】
【煙に囚われた後も、しばらくもがもがと蠢いていたが】
【数十秒も立てば疲れたのか、それとも諦めたのか】
【もがくのをやめて、がっくりと肩を落とした】

……あ、ありがとう、ございます……。
そうですね、一般人と言うには語弊がありますね、はい……

【一拍遅れて、少女は其方へ駆け寄ってきて】
【男の手の中の物を取り返す――鮮やかな臙脂色の、美しい水晶だった】
【ほうと安心したように溜息を吐いて、水晶を握り締めながら、其方を見やる】

……「今は」無所属の一般人です。
少し前には、そこそこ名の知れた組織に在席させて頂いてたんです、けど……

【信じてくれませんかね? と、小鳥のように】
【首を傾げながらも、……刀は握ったままだ】
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 22:34:51.69 ID:bVkBEvNXo
>>177
仕事は最後まで終わらせるのが、スマート。
そういうものでしょう? 少しでも足あとを残すような振る舞いは避けたほうが好ましいと思いませんか?

【男の声が、相手の背後から響いた】
【立っていたのは、そこそこ体格のいい20代後半くらいの男】
【黒いボンテージの様な革パンツに、上は真っ赤な皮のジャケット。インナーはSMプレイの様なメッシュのシャツ】
【鮮やかな金髪は荒く掻き上げられて、皮肉げな口元と相まって妙な耽美さを醸し出す】
【腰元には美容師が腰につけるようなベルトポーチが付けられ、顔には夜だというのにサングラス】

【――そんな、妙という言葉がこれ程ぴったりな、性的倒錯者染みた格好の男が、相手の後ろ十メートル程に立っていた】

というわけで、今ならこの私、No.72がこの死体を処分して差し上げましょう。
頂いてもよろしいでしょうかね? この私、このように良く焼きあがった死体も中々に好ましく思えるものでしてね。
貴方には価値が無くとも、この私にとっては価値があるものなのですよ。

【如何にも友好的である、といった態度を示しながら、死体にサングラス越しに視線を向けて】
【男は悠然と、相手の方へと大股で距離を詰めていく】
【近づいていけば、男の腰当たりには72と焼印の刻まれた、他の部位とは色の違う皮膚が有る事が分かるだろう】
【相手に十分に近づいてから、くい、と首を傾けて満面の笑みを見せつつ、よろしいですか?と問いかけるのだった】
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/03(日) 22:35:46.43 ID:a5l2BwWxo
>>174

【――、奇天烈=c、…その表現が、妥当だろう】
【サイバーパンク染みていて、現実味が無い。 ――だが】
【その『人物』が、其処に存在しているのは紛れもない現実≠ナ】


   「  ……  」 【 ―― p =z


【――、ヘルメットの人物≠ェ選択し、右手に持った武器は、『刀』】
【『刃の付け替え』の容易性が伺える、大量生産的なフォルムが、月光を反射し】
【…、…だらり、と。『剣術』の『け』の字も知らない様な、棒立ちの大勢を取る】


――、え。 僕も…、…ですか?


【その言葉と、そして、青年の反応――、嫌な予感≠ェ、路地を支配する】
【恐らくは、巻き込むような『範囲の広い技』を放つのだろう、と】
【…、…当然、『人物』も、其れを予感したのか、―― 】



  「  ……  」   【 ppppppppppppppppppp――=@】



【 見事に、釣れた=\― 】


【『視線』…、…否、ヘルメットの奥、「視線があるはずの場所」で、何かが動く気配】
【恐らくは、一瞬ながら注意≠そちらへと向けて、『警戒』を行い――】



     「  ……  」   【 p  ppp pp  pppppppp―― pppp!!!!=@】



【刹那――『男の接近』!! アラームの高鳴りは、警戒≠フ現れだろう】
【ぐぐっ、と右手に力が入り、棒立ちのまま、男を迎え撃とうと、準備を行い―― 】


【…、…それが、『達成』された頃には、男は、距離を詰めることに成功しているはずだ。一手早い=z
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 22:36:43.48 ID:L0Efh0T90

【風だけが音を奏でる草原。その一角】
【小さく、大地を踏みしめる音が聞こえて――――】
【腰に提げるのは、二振りの刀。纏うのは、鮮やかな着物で】


「さて――――これより先は何処へ足を運ぶとするかの
久しぶりに櫻の国へ足を運ぶか……或いは、気の向くままに歩き回るか――――」

【月明かりに照らされる、銀の髪】
【少女でありながらもその口調は古くさく――――静寂が支配するこの場では、良く通るであろうか】
【――――視界を妨げる物が無い故に、こんな時間に出歩く様を見て疑問に思う者も居るか】


「何はともあれ、じゃ
……先ずは腹拵えが必要じゃの」

【一つ溜息を吐けば、近くの石へと腰を降ろして】
【さて――――この時間。少なからず通りかかる者も居るであろう】
【ともなれば、必然的に視線が向かう筈で――――】



【静けさに包まれる街の一角――暖かな光を漏らす店が其処にあって】
【外から見る限りでは魔術に用いる様々な用具が飾っており、その殆どが普通の店では置かない――呪われた品や取り扱いに注意が必要な毒物等】
【この店の主もある程度裏に通じている為、その道の者が訪れる事も多く】
【――看板こそ掲げていないが、謂わば何でも屋とでも言うのだろうか】
【狩りから窃盗。護衛や家事等実に何でも請け負うのだが、其れも気紛れなこの女次第で。まともな仕事を断って可笑しな依頼を受けたりと変人としての評判であったり】


「さて……また面倒な依頼が着たわね
これは別に受けなくても良いかしら」

【手元に広げているのは、とある富豪の娘を誘拐する旨が書かれた紙】
【溜息一つ吐けば、丸めて燃やし始めるのだろうか】
【――――灰が風に吹かれてゴミ箱へと入った後、再び溜息を吐いて】 


「それにしても、今日は暇ねぇ……
また面倒な依頼がくるのも嫌だけれど、だからといってずっと暇なのも嫌なものよね」

【クルクルと指を回せば、それに応えるかのように小さな小瓶が宙を舞ったり】
【そんな遊びにも飽きたのだろう。静かに元の棚へと落とせば、その双眸を扉へと向けて――――】
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 22:36:59.74 ID:a+hFvjR8o
>>171>>164>>179

【激しい衝撃が翼を吹き飛ばし、同化しているが故に不要なまでの痛みを味わう】
【アンジェルはそんなうつろな感覚をにわかに覚えながら、後方へ吹っ飛んで倒れ伏した】
【傷は深い―――身体に走る線を避ける事すら叶わない。身体が全く動かないからである】

(っ……あぁ、なにこれ……?急に、寒くなってきたわね……)
(さっきまでは結構暖かかったのに、なん………ぁ、ラッシュ―――?)

【ただ少しだけ、転がすようにその視線をヒルコとラッシュに向けることは出来た】

【今は、それだけ。遺品として預かった妖刀の柄を握りしめながら、見ることしか出来ない】
【―――手の内で、妖刀が手の肉へ溶けていっているのにも、気付かなくて】
【恐らく現状、この戦場において彼女というのは的≠ナしかない―――まだ、今は。】
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 22:37:07.27 ID:wGOgY0vEO
>>169

――どーも。
私も、あなたみたいな拳銃使えないし。おあいこって事で、どうかな?

【軽口を叩きながらも、目は真剣だ。振りかぶった刃は止まらない】
【まっすぐに刃を振り下ろす。しかし肉を斬る感覚はなく、代わりに感じたのは、弾かれるような強い衝撃】

……すごいね!
武器を弾丸で迎撃するなんて!

【衝撃は強く、よろめきながら数歩後ずさる】
【そうすれば実質的に視界が広がる、妖しい召喚陣が視界の端に映った】

あれ、危なさそうだね。
悪いけど、壊させてもらうよ!

【反時計回りに身体を捻り、召喚陣を切り裂こうとグレイヴを薙ぎ払う】

【グレイヴには特に魔力が籠められているわけではない。性質によっては召喚陣をすり抜けるかもしれない】
【そしてこの瞬間、この少女は無防備になる。この隙を見逃す手はないだろう】
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 22:45:23.60 ID:+2pSTG9Co
>>181

【その言葉は事実だ、遠距離で戦う彼女のスタイルならば善戦が見込めた】
【けれども決して悪手なんかではない、彼女にとっては、この方法もまた、ある種正攻法だから】
【――――軍人と形容した自分自身を、彼女は一体どのように証明するのであろうか】


やりあえる、じゃないの……やりあう、の……
ソニアは、戦えるの、遠くで、戦うだけじゃないの――――
負けないって、証明したい、の……!!


【流される銃口、蹴りが叩き込まれて、彼女の華奢な横顔が歪んだ】
【口元から零れる苦悶の声、それすらもどこか耽美な色合いを孕んで】
【嬌声と呼ぶには甘すぎる、その音を抱きしめたなら、その痛みを享受した】

【左腕へと直撃する蹴り、彼女の身体自体が、大きく揺らめいたなら】
【彼女の足が伸びた、空中へと浮いたなら、あなたの蹴りの衝撃を殺さず受ける】
【体重が軽いだけあった、ふわりと衝撃をそのままに彼女の身が後方へと揺らめく】

【貴方から見て左側、丁度蹴りに押される形でその身を羽ばたかせたなら】
【彼女の身体がふわりと飛んで、後方へと飛ばされていくのだろうか】


いくよ、お兄ちゃん……もう一度、届かせる……よ!!


【彼女の身体が止まった、単純だ――――彼女の後方に、鏡を出現させたのだ】
【後方の空間へと浮かび上がる鏡、彼女の身が空中で射止められたかのように止まるだろう】
【地面から1mほどの高さ、貴方の左側の奥数mの地点で彼女の身が空中に浮いた】

【両脚を空中に鏡へとぺたんとつけ、ぐっと脚を曲げて、銃口を左手で支える形】
【呼吸の音一つ、飲み込んだなら、鏡を強く蹴り、その地点から貴方へと突進するだろう】
【貴方の腹部へと、銃口を突きつけるよう、槍のような一撃を、刻み込もうとするのだ】

【――――そして成功したなら、右手の引き金を引く、繰り出されるのは衝撃=z
【実弾ではない、風の魔翌力によって作られた魔弾――――直撃したなら、強い衝撃を与え、貴方を吹っ飛ばそうとするだろう】
【零距離射撃、その威力は、生半可なものでない】

190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:45:33.21 ID:BWKqC2heo
>>172

あなたも旅人だったのですか!
何という奇遇でしょう。これは我が精霊に感謝しなくてはなりませんねっ!

【アルフォンスは少女が旅人だと聞くと、満面の笑みを浮かべ、しばしの間目を閉じた】
【頭の中で精霊への感謝の言葉をいくつか並べてから、目を開き、少女へともう一度微笑みかけた】
【アルフォンスにとって同胞と出会えることは孤独な旅路において“幸運”ではなく“幸福”の一つだった】
【それ故に表情に浮かぶ笑みは曇りなく、朗らかなものだ】

【しかし、少女の困り事の返事を聞く間はその表情は一転し、真剣さを崩すことはない】
【彼にとって人助けと修行はイコールで結ばれるもの。それが同胞からのものであれば、尚更力が入る】
【彼の顔には緊張さえ伺え、少女が全てを言い終えるまで、ただ黙って聞いていた】

【少女の答えを聞いたアルフォンスは、まず申し訳なさそうな顔をした】

ご、ごめんなさい。実は僕もこの街に来たばかりでして、あまり情報が集まっていないのです
この街のことを調べようとした矢先にあなたのことが目に止まったものでして……
その件では今の僕はお力になれそうもありません。本当にごめんなさい!

【そう言うとアルフォンスは勢い良く頭を下げた】
【これは修行なのだから解決せねば、という気負い。自分から言い出したことへの責任】
【これらが達成できなかった恥ずかしさから、彼は頭を下げながら、ぐっと拳を握りしめていた】
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:46:42.91 ID:Dj6UKOru0
>>183

別に礼言われる理由もない…

【ふぅ一つ溜息、少女が男から取り返した水晶を見つめた】
【鮮やかな臙脂色の水晶は―本来なら様々な感情を抱かせるのに充分な美しさなのであろう】
【だが男は相変わらず冷めた瞳で水晶と、少女を見つめている】
【自分にはとってはまるで価値のないもの、そう思っているようだ】


"今は"―と言うのには気になるが…
個人のことなどあまり詮索はしない

【言葉ではそう言ったものの、その組織と言う物には気になる部分が多いようだ】

(紋章は…見当たらない…)
(あそこを抜けたら紋章も消えるものなのか?そのあたりは分からないが…)
(だが、こいつが黒ではなくグレーになっただけ…)
(白ではないし…如何にするか・・・)

【とある組織ならば体に刻まれているであろう紋章を目で探してみるが見つからず】
【彼女の言葉に表面上は答えるものの、信用はしていないと言ったところ】

本来聞くべきことではないのであろうが…
あんた、"カノッサ"のこと知っているか?
組織の有無ではなく―内部に関して…

【少女にかける言葉は、悪の組織としても有名な組織】
【カマをかけるなど、回りくどいことはしないで直球に聞く男】
【冷えた瞳で見つめたまま、少女がこの言葉を聞いた反応には注意して見るであろう】
192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:46:49.46 ID:BWKqC2heo
//ごめんなさい。安価ミスです
//>>190>>173宛です。すいません。
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 22:48:59.09 ID:T6vy0yPS0
>>184

【怒気と殺気を溢れんばかりに宿した瞳をもって、男のほうへ振り替えるが――】

なぁンだ、そういうことかい。
危うくぶち[ピーーー]とこだったぜ。

【男の風体を訝しみながらも、警戒を解く】
【目撃者と勘違いして殺気を出していた時とは違いフレンドリーな雰囲気を出す】
【――まあ、こんな男がフレンドリーな雰囲気を出したところで、その強面な印象はぬぐえない】

ああ…いいぜ好きにしろ。
だが一体何に使うんだ?
まさかと思うが食料とかじゃねぇよなぁ?

【目の前の男がどういう人間なのか計るように質問する】

おおっと、自己紹介を忘れていた…。
ラスラドーラ・デ・セルピエンテ、ナンバーは16だ
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 22:49:34.32 ID:FzMxL1mRo
>>182

花を渡り鳥と踊り、風と戯れ月と謡う、異体同心にして唯我独尊の妖精義姉妹(フェアリーシスターズ)!
エインセル三姉妹が次女――――イライザ・エインセル、遅れ馳せながらここに見参ッ!!

そこの二人、大丈夫じゃなさそうだね。そいつが生きているのはあたしの責任だけど、とりあえずはこのチビガキを任せて!

【斬撃を決めると宙返りして着地し、口上を交えて名乗る】
【味方≠ナあろう二人への自己紹介も兼ねて行われたそれの後に、少女は半身で長剣と盾を構えた】

【それで、敵は消えた?――いや、姿が消えてしまっただけで、間違いなくそこにいる】
【常人より空気の流れに敏感で目も敏い少女は、直感的に事実を理解していて】

はッ!

【両手で振るう大剣のような風圧を撒き散らして振るわれる足刀を、さっと後ろに跳んで回避する】
【見て分かるほどの威力――盾で受けていたら、拳の骨ごとひしゃげてしまったはずだ】

調子に乗るんじゃないよ……どんな化け物だろうと、粘膜をやれば!!

【バトルはノンストップで続く。イライザは刃先を円状に揺らして真室川との距離を読む】
【一呼吸入れると、鞭で打つような鋭く短い剣筋で――敵の顔面あたりを狙った横払いを放とうとした】
【真室川が蹴り込みからすぐに復帰していれば、対処は十分に可能だ】
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 22:50:45.56 ID:y1s7YnEeo
>>180

(カカシを…………この男に見立てて…………)

【男の野次に一度そちらを振り返って思い切り睨みつけた後、その怒りに任せて、言うとおりカカシを男に見立てる】
【藁とボロ布の塊で、無意味に麦わら帽子を被った自称イケメンのカカシの顔面を、穴を空くほど、空けすぎて穴しかなれとばかりに視線で突き刺す】
【出来たばかりの数少ない知人から羨まれる程度には容姿端麗な佳乃は、横で見ている分にはそんな顔ですら美しく映えることも、あるいはあるかもしれないが…………】
【今の彼女に真正面から向き合えば、並の男は逃げ出すかとりあえず土下座かの二択しか考えられまい。そんな形相だ】

【――――そして二十秒もの時間が経過してようやく、佳乃は細めていた目を大きく見開いた!】
【体を半身に、棒手裏剣を持った左手ごと腰を捻ってバネを付け、次の瞬間、投擲!!】


――――…………。

【…………嗚呼。その時の少女の顔は、見ないでやるのが情けというもの】
【男の野次で力んだか、それともこれが実力か。手裏剣はカカシの首の横をすり抜け、しばらく飛んだ後地面に落ちる】
【カラカラ、と間抜けな音が響きわたり、それを皮切りに佳乃は弁明を始めるしかなく、】


――――ッ!!

【いや、否だ――――佳乃は唐突にもう一本手裏剣を取り出し、そこに何かを巻き付けて再び投擲した!】
【巻き付けたのは、最初に何かしら書き込んでいた札だ。不可思議な紋様とともに"火"という漢字が達筆で書かれたそれ】
【変に狙いを定めず投げたのが良かったのか、顔面ではないものの、それはカカシの首元へと突き刺さって】

"爆"!

【…………ボンッ、と。カカシの首は胴体と別れを告げ、宙を舞った】
【掛け声の通り、札――"火符"という――がその効果を発揮し、小爆発を起こしたのだ】
【彼女の心の中で男の顔のテクスチャを張られたカカシは、しばらく滞空した後、べしゃりという無惨な音と共に墜落】
【自分に見立てられた人形の首が吹き飛ぶのは…………かなりぞっとしない光景かも知れない】

【――――そして。今度こそその音を皮切りにして、佳乃は男を若干得意そうな顔で見やるだろう】
【最初の一回は完全になかったことにして】
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:51:53.34 ID:R6bbDH6Eo
>>176

【男はスタウトビールを飲み干して空瓶をテーブルに置く】
【直ぐ様、立ち上がって、とんぼ返り今度はグラスとバーボンの瓶と水のペットボトル】

俺にはよくわからないけどね、正義とか悪とか…だけど、人を殺めるのは
誰だって悪いことだよ…うん、俺はそう思うね……今じゃ、難しいけどさ

【バーボンを割って飲みながらそんなことをボヤく男】
【煙草の煙とともに吐く台詞は裏稼業にしては意外であって】
【大の大人が言うには純粋な正しさがあって違和感が感じられる】

そう言うなよ……だがまあ、舞台に上がる奴はもっと増えるみたいだから
その疑い深い『目』は重宝すると思うぜ?

【短くなった、煙草を灰皿に押し付けて 指先を軽く鳴らす】
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/03(日) 22:52:41.64 ID:ARfp8Fa40
>>185


――一寸遅かったな。


【――、こと剣術に関しては――。】
 ・・・・・・ ・・・・・・・・・
【能力と非能力、その差を埋めるほど――、】

【――卓越したモノを持っている。】


【――抜刀。相手の意思を反映するようなヘルメットの前部を、】
【逆袈裟に切り上げる。隠された奥の顔を、垣間見るために――。】


【――――切り上げた刀はそのまま離す。】
【直後彼の手に握られているのは――】

【――先ほど放り投げた――、】
 ・・・・・・・・・・・・・・
【そこに落ちてくるであろう脇差し。】
【逆手に握られたその刃で突き落とすよう、敵の剣を握る手の二の腕へ切っ先を落とす。】
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 22:58:27.72 ID:Jdm3OqORo
>>191

……うーん、カノッサですか?
現状に関しては全くの無知です。そりゃあまあテロとか、起こってるのは知ってますけど。

【ここで口にされる、「現状」という言葉】
【暗に、昔は知っていた、とでも言いたげなそれは】
【困ったように眉尻を下げた表情で、発せられた】

……んー。面倒臭いので、言ってしまいます。
≪Justice≫って組織が在ったこと、御存知ですか?

【ふーっと息を吐いて、目をぎゅっと瞑り、ぱちりと開き】
【口に出したのは、一昔前に存在した、カノッサ機関などの悪組織に対抗する】
【正義の名を冠する、能力者の組織であった】

私は、そこの末席に居たんです――
……と言っても、今ここでそれを証明するものは何もないんですよねぇ……

【どうしたら信じてくれるでしょうか、なんて、おろおろと】
【頼りなさげに口にする少女が、そんな組織に属していたなど】
【信じられるわけがないと思うのも、また、仕方のないことだ】


//すみません、お風呂入ってきますので次のレス遅れそうです……!
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/03(日) 22:59:53.60 ID:bVkBEvNXo
>>193
殺されるのもそれはそれで魅力的な展開だけどね?
ただ、この私は人間でね。人間である以上一度しか[ピーーー]ないからね、ここで死ぬのは遠慮しておこう、勿体無いからね。

【相手の発言、強面な印象を前にしても男は、ブレることはない】
【何処と無く常人とズレきってしまったような、死生観を語りつつ、くく、と喉元を震わせる】
【死を恐れるのではなく、有意義な死を求めているからこそ男は此処で死ぬ事を望んでいなかった】

食料というよりは、材料調達と言ったほうがいいだろうねえ。
そうだろぅ? Never Say Die=A

【そう男が呟き、指をぱちんと鳴らした瞬間】
【男の首の両脇からずるりとラバーに包まれた手が伸び、男の体を後ろから抱きしめた】
【そこに立っていたのは、女。全身を真紅のラバーのドレスに包み、顔もラバーで覆い隠した倒錯的な格好】
【体の随所に錆びついた金属の装甲が見える辺り、この女の正体はマインドであると分かるかも知れない】
【露出された口元を男の耳元に寄せて、女は男にしなだれかかっていた】

ああっと、私も自己紹介を忘れてしまった、この私としたことが失礼だったね。
No.72、バーソロミュー・チェンバレン。一部の方からは淫靡たる冒涜者=Aとも呼ばれていますよ。
以後、お見知り置きを、ラスラドーラさん?

【相手の自己紹介を受けて、こちらも名を名乗って深々と頭を下げる】
【動作の一つ一つが大仰ではあるが、悪意の類は感じられない独特の雰囲気】
【芝居がかっている、というのが一番ふさわしい形容だったろう】
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/03(日) 23:00:25.47 ID:5K0hNCG60
>>179

「か、・・・がッ!」

【ラッシュの怒りと魔力の籠った蹴りはヒルコの後頭部へ命中した】
【ヒルコはまるで大砲にでも撃たれたように】

【前へ吹き飛ばされ、地面に激突し、何度か跳ね飛んで、はるか前方へ飛ばされる】

「く、ぐ・・・ふふ、あはっ! 何度目でしょうねアナタにこうやって殴る蹴るされるのは・・・!」

【血達磨で体中を火傷でグズグズにしながらも】
【未だ殺意と悪意の衰えないヒルコの目がラッシュを捉える】

「さて、どうしたものですか・・・。うん?
 あははは、そうですねマトイ様。それはいいアイディアです」

【ヒルコは1人でなにやら見えない隣人と会話し笑っている】

「さぁてと」

【おかしい】
【幾度と無くUTを襲撃した纏衣ヒルコはここまで残虐だっただろうか?】

「さぁ、吹き飛べぇ!!」

【否】

【ヒルコは半分以上"飲まれている"!】
【幾度と無く纏衣が苦汁を飲まされたラッシュを前にして】
【纏衣の意志と怨念が増幅しているのだ!】

「あはぁ!」

【ヒルコは残光剣を地面に突き刺すと】
【ラッシュ目がけて地面が爆ぜていく!】
【それはさながら地面のチェーンバースト!】
【目標の先は勿論ラッシュ!】

【砂塵と瓦礫の衝撃波がラッシュに迫る!】


>>194

【金属と金属がぶつかり合うような硬質的な音がした】

「ハズレだよ」

【まるで透明なペンキが剥がれ落ちる様に】
【何も無い場所からまがわが出現する】
【大剣はまがわの頬で止まっていた】

【少女の細腕では、大剣を以てしても強化細胞を切り裂くことは叶わない!】

「おら、食らえ!」

【まがわは大剣をあろうことか素手で掴むと】
【お返しとばかりに、イライザの顔面へ手刀を叩きこもうとする!】
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/03(日) 23:00:29.30 ID:bVkBEvNXo
/*saga忘れてた……*/
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 23:02:46.01 ID:zYxGKiNHo
>>190

精霊?

あ、うんうん。そだよ。東の方から来たんだ。


【東北東を指差して少女は言う。微笑みには、こちらもチラリと舌を出して応じた。】

【途中相手の口から飛び出た二文字は、はて、と彼女は首をかしげた。聞きなれない言葉だ。】
【「精霊」。しかし、少年が黙して目を閉じたので、質問の機会は見送られてしまう。】


えっ そうなんだ。すごーい、なんか気が合うね私達。
ん? ありゃりゃ? …って、い、いやいやいやいや!!


【少女としては、軽い気持ちで述べた言葉であった。元来、というより今までの彼女の様子で分かったかもしれないが、】
【彼女はあまりにも能天気。そもそも困らないのである。流浪の自由を、良くも悪くも全て吸収していると言えるだろう。】

【彼女としてはそこまで気にしておらず―――――したがって少年の詫びに両手を振る。】


そーんなに深刻にならなくてもいいじゃん。おーい、聞いてる? あ、そうだ。「アルフォンス」って長いから「アルフ」君って呼んでいーい?
あ、それと私まだ名乗って無かったね。如月、如月 焔(ほむら)だよん。改めてよろしく。


【相手が頭を下げたので、少女―――――もとい如月は屈んで下から覗き込んで目を合わせた。】
【ズボンの尻ポケットから鉄扇を取り出してパタパタ、時折相手にも風を送っている。】
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 23:04:24.63 ID:DXHcDEZ0o
>>188

ありがと・・・ッ!でもねぇ、むしろ迎撃するくらいしか選択肢が無かったりするんだよね――って!
あんまりお喋りしている暇もない、かッ!!
(気付かれた――召還陣はこれで――いや!)
(―――そうだ、"だからこそ"―――ッ!!)

【弾いた――弾丸はグレイヴを押し返し、セリーナにまだダメージは、無い。】
【しかし代わりに、どうやらもう一つの狙い――"召還"がなされる事はないようだ。】
【現れた召還陣は茜が身体を振りぬくと同時、迫る刃によりガキィン、と弾かれ――打ち負ける。】
【そのまま後方へと吹き飛び――消滅。強烈な一撃で流石に、弾け飛んだ。】
【召還は失敗――なによりこの召還陣はセリーナの元へと戻らなければ、武装を手元へ出現させられない。】
【――最初の衝突はまさにおあいこ、か。】
【しかし―――!】

――危ないってのは確かだ!アタシが使う武器はどれもこれもじゃじゃ馬ばっかのロマン兵器揃いだから、ねッ!
だからさ――唯一まともな構造してるこの"銃"が、頼りになるんだ――ッ!

【召還陣を攻撃した瞬間の、茜――まさに自分と言う標的から照準がずれたその一瞬の隙を】
【ガンマンである彼女は見逃さない――すかさず腰溜めに構えた"弾"末魔を速射!】
【左手でハンマーをたたき起こし、トリガーを引き絞る――放たれた魔弾は茜めがけ直進するかとおもいきや――】

騎士怪醒―――<ティターン・アーマー>!!

【なんとここで、再びの召還――ッ!!】
【もう一つの召還陣が素早くセリーナを透過し、瞬間――"鎧"が装着された。】
【彼女が呼び出したのは自動装着式の魔導鎧――"ティターン・アーマー"】
【悪魔の手によって作られたそれは、太古の巨人族タイタンの皮膚をモチーフとした強化装甲だ。】
【背中に取り付けられた魔導機関から魔翌力が供給され、全身を覆う外骨格へと、関節へと補助動力を通わす――!】
【外見には機械式の悪魔、と言った所か――セリーナは三発を撃ち切った"弾"末魔を構え、再びの衝突に備える】
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 23:05:33.25 ID:qhAhtBTeo
>>189
己が領分を弁えてこその力だと……思います、が!

【証明する、とソニアは言った】
【何に対してか。誰に対してか。背伸びをすれば、足元はふらつく。今の力≠自覚することこそが一歩】
【――戦闘の合間、短く告げられたフリッツのその真意は、ソニアには果たして届くのか】

【攻めの手を緩める理由はない。続けて右の手を蛇へと転化させて、さらなる追撃に動く】
【蹴り出した右足を、そのまま前方に付け、追撃の一歩と変えるが――】

(……届かない、か!)

【それでもなお、弾けるように後ろへ飛んだソニアが奪った距離の方が長い】
【向けられる銃口から、咄嗟に身体を横に投げ出そうとして、サイドステップを踏む】

ッ!?

【再接近してくるソニアの矮躯が、スローモーションのように映る】
【水飴の中を泳ぐような、鈍化した時間間隔の中で、銃身に集っていく魔力をただ、見つめる】

(……リングアウトする!)

【怒れる風神が、フリッツの身体を投げ飛ばす】
【その身体が枯葉の様に吹き飛ばされているとまでは客観視できずとも、眼下を高速で流れていく石畳に、事態を理解する】

おォあァッ!

【彼らしくもない咆哮と共に、蛇と化した両手が伸びた】
【床へとその身体を突進させて、硬い石くれへとその牙を突き立てる】

【削岩機のように、突き立てた牙が石畳をめくり上げながら、勢いを減衰して】
【フリッツの身体が、重力に引かれて落ちる】

【牙の痕の後方へ、フリッツの両足が、石畳を砕いて着地した】

っは……!

【が、動けない】

【フリッツの勢いを全て受け止めた両手が、ゆっくりと人の形を取り戻す】
【爪が剥がれ、血を滴らせる痛ましい両手がそこにはあった】
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 23:06:59.23 ID:+2pSTG9Co
>>195

【悪い気はしなかった、可愛らしい少女が、その白百合のような頬の色を形作ってくれることが】
【それでも、その表情に少し驚いた、あれ俺余計な事言った?とか色々逡巡して】
【そうして描かれる夜空への一筋の線、その色は確かな彩りを感じさせた】


……あーそのなんだ、中々の腕前じゃ、ないかな……うん
いやいや!結構なお手前で!素晴らしゅうございましたよお嬢様!

にしてもだな、あんまり気持ち良くはねぇな……ほら


【男の長身が揺れた、痩躯は風に舞う花弁のようでもあって】
【貴女の直ぐ側を通ったなら鼻腔を擽る淡い香りは、その身につけた香水の色なのだろう】
【セミロングの髪が揺れる旋律を、そっと辿られるように】

【彼の右手が案山子の首に触れたなら、その大きな掌を持って、持ち上げるのだろう】
【貴女へと翳す、その案山子の首、生首と呼ぶには少々粗末な代物であったのだが――――】


Boys Like Girls=\―――うん、見れば見るほど精悍な良い顔つきしてるな


【案山子の頭が変形した、彼の顔を模した形へと――――】
【完璧とは言いがたい、けれども髭や瞳や、その辺りはほぼ完璧に再現されているだろう】
【何がおこったか、それを辿る前に、彼はその頭を、右手で握りつぶすのだろう】

【煌く口元のタバコの火、彼の長身が、影を揺らめかせたなら】
【見下ろす視線が貴女を捉えたなら、そこに映る瑠璃色の形を辿られないようにした】


さっきの答えだ佳乃=\―――本当にマシだと思うか?
……俺はどうしようもない甘ちゃんだと思うぜ、見ず知らずの他人の前で武器を出して手の内を晒すお前が
善意を拒まないのも良いとは思うが、それでやってけるのは温室の中だけさ


【どこか真剣味を帯びた言葉、けれども、所々矛盾した言葉でもあろう】
【手の内を晒すのが甘い≠フなら、貴女の前で能力を晒した彼も、きっと甘い≠フだから】
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 23:08:13.04 ID:K8cDKiD0o
>>196

よく飲むなぁあんた、俺はこの一杯で少しふらついてきた位だってのに
見てて悪い気はしないけどな。俺ももう一丁行くかね、今度は何にしようか……

【包んでもらった唐揚げを受け取りながら、「オススメはあるかい」と言葉を掛ける】
【飲みなれたもの以外は余り知らない。だが、今夜は少し冒険してみたい気分だ】
【隣の男から何かオススメでも告げられたなら、それの通りにしてみるだろう】

……それを突かれると痛いな
まあ、仲間に殺されてみて初めて分かったこともあって、今じゃすっかり遠のいたが

【流石に殺した経験持ちだなどとまでは言い出さない、ただ会話の流れからだけそれは察せられる】
【それよりまず“殺されてみて”なんて、生きた人間が言うことじゃない】
【――どうにも、生きているようには見えない面だが】

不穏な動きはあるって事かね、その口調からすると
チョウホウねえ……そうだな、チョウホウものだろうな
何か知ってるところがあんなら聞かせてくれよ、酌み交わした仲だろ?

【くつくつ笑って最後の一口のハイボールを飲み干す、語感だけではイマイチ掴めない言葉を残して】
【正義側でこの男は一体どんな立ち位置なのだろうか――裏を探るような言葉ぶりからすれば、気付けるだろうか】
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 23:08:40.88 ID:Dj6UKOru0
>>198

<<Justice>>!?

【ピクッ―と眉間を上げ、その組織の名前に反応した】

いや、そうか…そちら側だったのか・・・

【何かに納得したかのように、ふぅと一息】
【少女が正義組織に所属していたと言うことは信用した―と言うよりも理解した】
【だが、少女と言う人そのものは未だ信用していないようだ】
【それは悪側正義側問わず、この男が人をあまり信じられないといった性格ゆえであろう】

まぁ、確かにその証明をする方法は何一つとして存在しないだろうが…
正義ねぇ…偽善に正義の組織<<Justice>>・・・
その名通り神にでもなった気で裁きを下す馬鹿げた組織・・・
悪よりも性質が悪い…

【正義と言う名前に毛嫌いでもしているのか】
【少女が所属していたという正義の組織を馬鹿にするように、卑下するような言葉を呟いた】

//すみませんこちらも風呂に入ってきますー!
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/03(日) 23:11:45.36 ID:a5l2BwWxo
>>197


【…、…一手目に行うべきは、回避】
【逆袈裟に来る斬撃は、刀を捨てれば=\―、詰まりは、『盾代わりにすれば』、回避可能】
【即座に拳銃を引きぬき、相手の二手目よりも疾く、脳天≠吹き飛ばせばいい】



      「  ……  」  【pPPpppppPPPPppP――PppPp……!!!!!!=z



【――、それが、分かっていても、間に合うワケがない=z


【土台、『一手遅れる』というのは、接近戦において死≠意味する】
【加えて、実力差。…、…『人物』の頭部は、逆袈裟に切り上げられ、そして、顔から鮮血を吹流し】
【突き落とす二太刀目は、深々と肉を刺し貫き、二つ目の血穴を穿つ】



 「 …… お  …、…ご  ――か ッ。 」



【――切り裂かれた、ヘルメットの前部。…、…その中は、人間≠セ】
【だが、その顔は切り裂かれ、血に染まり。眼は虚ろな色に染まっている】
【刀を持っていた右手も、脇差に刺し貫かれ――、 だらり、と脱力し、地面に伏そうとするだろう】



…、…殺さないで=Aください。
殺しても、何の得にも成りませんし…、…少し、気になる事が― 【ガタリ=z ― っ。



【 ――、青年が、言葉を続けようとしたその時、『マンホールの蓋』が動く 】


【右肩を庇いつつも、彼は、そちらへと視線を向け】
【…、…何とも、『嫌な予感』がする、と言ったような表情を、その顔に浮かべ――】
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 23:13:07.11 ID:BWKqC2heo
>>202

うう、すいません

【アルフォンスは顔を上げた。微かな羞恥のせいで涙目になっている】
【少女──如月の言葉があっても彼の表情が変わることはなかった】
【彼には年齢相応の生真面目さ──もっといえば頑固さがあった】
【そのせいで自責の念は消えづらかった】

はい。お好きなように呼んでいただいて構いません
改めてよろしくお願いいたします

【アルフォンスは答え、右手を差し出して握手を求めた】
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 23:13:31.24 ID:+2pSTG9Co
>>204

【月光を背に浴びた、彼女の華奢な体躯が、うっすらと影を伸ばす】
【揺らめくその色は儚く、漂うその形は移ろう、ただ生きるので精一杯な両手が】
【握る、つかむそのRaumKrankheit≠フ旋律だけが悲しげな音を作っていた】

【貴方への攻撃を負え、地面へと着地したなら呼吸を一つ、整えた】
【いくら近接戦闘ができるとはいえ、青年の体力による蹴りは中々に堪えたようで】
【微かに足元が揺らめいて、ふらついて、膝をつきそうになった】


……まだ、できるの……お兄ちゃん……
痛いなら、逃げるの……良いの、誰にも、怒られない……よ


【紡ぐ言葉、彼女は貴方と距離をとったまま、その場でリロードをするのだろう】
【ゴシック調のブラウスから零れる華奢な両手、その指先が辿るのは、小さな旋律】
【けれども確かな音を奏でたまま、彼女のできる最大限を研いだ】

【挑発とも取れる言葉、けれどもきっと、それは本心からの言葉】
【――――また同時に、彼女自身の考えも含まれていた、そこで逃げるなら、その程度と】
【でもきっと、彼女が戦いたいのは、それを踏襲して尚、戦い続ける、戦士】
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 23:17:25.24 ID:T6vy0yPS0
>>199

【チェンバレンの死生観】
【まともに°カったそれをチェンバレンの言葉から、声からラスラドーラは感じた】
【ラスラドーラにとって死などに意味はない】
【先には何もなく、それはレースのゴールではなく、テストの時間切れ】
【全部答えを書いて時間が余っているなら余白に落書きして遊べる】
【逆はサイテーだ。このまえそうな理想になっていやなほど感じた】

おお!アートマンっぽいが、その装甲はマインドか!
久しぶりだぜ自分以外のマインダーにあうのはよぉお。

【この反応、彼もマインダーらしい】
【一体どのようなマインドなのか?少なくともチェンバレンのようなタイプではなさそうだ】

それに淫靡たる冒涜者≠ゥ!
こっちの名前も聞いたことがあるなぁ!
すんげぇ危ない名医さまだとかなー!なぁにカノッサやる前に人売りやってたんだ。

【笑顔でしゃべるような内容ではないが】
【ラスラドーラは至極楽しそうに笑いながら語る】
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 23:24:54.83 ID:wGOgY0vEO
>>233

【召喚陣を砕く、ひとまず作戦の一つは潰せた。少なくともこの少女はそう思った】

――やっぱりここ、狙って……!?

【視線が逸れ、召喚陣を砕いた瞬間、相手が銃を構えた音が聞こえた】
【振り向き、弾丸に備え「受け」の構えをとる。つまり、召喚弾を打ち落とす事はできず】

――うっひゃー、改めて見ると怖いなそれ。
でもそういうのの弱点は、関節かエンジンって相場が決まってるんだよね!

【グレイヴを構え、突進】
【相手の喉を狙い刃を突き出す――と、見せかけて】
【刃を石畳に突き、棒高跳びの要領で相手を跳び越える!】
【跳び越えれば、必然的に相手の後ろに回り込む形になる。そこを狙い、背中の魔導機関に刃を突き出す!】

【しかし先ほどの棒高跳びで、少なからず刃に負担がかかる。切れ味が落ちた刃は、魔導機関に傷をつけられるだろうか】
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 23:24:58.99 ID:qhAhtBTeo
>>210
【追撃の手が伸びないことに安堵しながら、フリッツはどうにか立ち上がる】
【痛みに顔を引き攣らせ、それでも真っ向からソニアの言葉を受け止めた】

……ここで退けば、背を撃たれましょう。
今はそうではないかもしれませんが=A僕にとっては同じ。

我が身を惜しんで退くならば、守るべきモノを失いましょう。

【不敵に――笑みを浮かべて、フリッツは駆け出した】
【彼にとっての守るものとは何か、までは口にせず、またソニアに対して円を描くように走り出す】

【だが、既に最初に見せたほどの速度はない】
【疲労と出血は、確実に彼の体力を削いでいる】

【だと言うのに、その顔に浮かぶのは絶望でも、自暴自棄でもない】
【未だなお、彼は勝算を得、戦意を保ち、戦いを続けようというのだ】
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/03(日) 23:25:25.25 ID:ARfp8Fa40
>>208

【露になる相貌を見、その虚ろな瞳をじっと見つめる。】
【精気が通っていない―――、そんな感想を抱く。】


【決着は一瞬―――。だが】
【殺してしまっては青年の言う通り――】
 ・・・・・
【価値がない。】


―――。おう。もとよりそのつもりだ。


【刀は――、切っ先は生憎敵の皮膚を、肉を削りとってしまった。】
【だがまぁ、死んではいないだろう。】
【刺した脇差しを引き抜いて――刀を拾おうとする。】


【腰を折って刀に手を伸ばしながら――――、】


【マンホールの蓋の開く音に反応して、そちらに目を向けた。】

215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 23:26:53.47 ID:zYxGKiNHo
>>209

ほいほい! こちらこそよろしく。って泣くことないじゃん! 参ったなぁー。君ってすごく真面目なんだね。見習うべきかもしれない…。


【鉄扇の端で相手の目尻の涙を拭おうとしながら、彼女は言葉を紡ぐ。】
【自由奔放なその様子は、相手とは真逆であった。年相応の生真面目さも頑固さも、彼女にはないのだ。】

【握手に応じる。】
【右手を通じて、少女の熱が相手にも伝わるはずだ。】
【普通より体温が高いことが分かるだろう。二度から三度。彼女の平熱は、否、平熱ですら四十度程であるようで…。】


そうだな…。


【当の本人はそんなこと全く気にする様子もなく。】
【訂正すると、やはり彼女にも年相応の生真面目さがあったのかもしれない。相手のことを考えて、それが半分。】


…じゃあさ。「お詫び」と言ったら厚かましいかもだけど…。


【もう半分は…】


――――――「模擬戦」しない?


【「自分のため」だ。】
216 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 23:28:26.63 ID:FzMxL1mRo
>>194

(あんちくしょ……目玉はもうちょっと上だったか、ちょっとの間しか見えて無かったからね……)

【イライザは人間ではない。その膂力は同じ体格の少女より数段上、されど卓越したものとは言えず】
【だが剣をあまりにあっさり受け止められた事で、かえって踏ん切りが付いた】
【柄を手放し、右側に大きく身体を逸らせば、――頬を掠める手刀】
【ほっぺたが浅く割れて、ぷしゃっと血が迸るくらいにはギリギリだったが、直撃は避ける】
【――――と言うより、少女の身体では一度でも直撃すれば危ないのだ。踏ん張っても、二発までか】


【最大限までオーラを蓄えた剣の一撃ならばチャンスはあるかもしれないが、それをやっている時間はない】
【ならば――痛みに歯を食いしばりながら、イライザは奇策に賭ける事を決断した】

【彼女は左手に構えた盾で、いかにも真室川まがわの面を強かに張ろうとするかのような¥轄を見せる】
【だがそれは盾の面積で視界を隠そうとするフェイク。本命は、敵の首筋へと伸びる――――右手】

【うまいこと真室川の首根っこを掴む事ができれば、イライザはそのまま翼を広げ、舞い上がろうとする】
【それから少しの間前方に飛んで勢いをつけ、最後に敵を投げ落とそうとするだろう】

ぶっっっっ、飛べ、えええええーーーーっ!!!!

【その狙いは――――――纏衣ヒルコ!!】
【つまりイライザは捨て身の投げ攻撃で、真室川の堅固で強靭な肉体を逆利用してやろうと言うのだ】
【だが、そこに至るまでに踏む手順は多く――焦ることがなければ、妨害は難しくない】








/一応言っておきますと、長剣はいわゆる「ロングソード」、ゲームで言う片手剣みたいなもので大剣というほどデカいものじゃないのです
/描写で変な比喩を使って誤解を招いた事を謝らなければならないですね、すいません
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/03(日) 23:29:08.18 ID:bVkBEvNXo
>>211
ええ、一応の所――ね。
彼女の名前は、Never Say Die=B
死によって永久の美を得た、私の愛の虜囚ですよ。

――さて、Never Say Die=B
彼から許しが出た。君の力のためにも――貪ると良い。

【背後からじゃれついてくるマインドは、どうみても自律型ではない】
【ということは、チェンバレンのしている行動は、一人芝居であるということだ】
【一人で女を操って一人で満足している様は、なんとも自慰行為を魅せつけられているような不快感すら与えかねない】
【兎にも角にも、彼の許しを得たマインドは、死体の方へと歩いて行き、その手を伸ばした】
【焦げ付いた死体をその手で抱き上げ、抱きしめると。ずぶりずぶりと女の体内へとその死体が飲み込まれていった】
【数秒後には、死体の痕跡は欠片も残っていない様な、そんな不思議な光景がそこにはあった】
【立っているのは、赤レザーに金属装甲の女と、SMの様な風体の男の二人組】

いやはは、私はただ命という者を私なりに£囂dに扱っているだけですよ。
ラスラドーラさんも、怪我をしたら私のところに来るといい。怪我をする前以上に健康体にして差し上げますから、ね?
まあ、相応の対価は頂きますが――、私の知的好奇心を満たすなら、お代は不要ですしねえ。

【美味しかったかい?とずるずると裾を引きずりながら戻ってくるアートマンに問いかける男】
【アートマンは口元を僅かにほころばせると同時に、男の口へと黒い唇を合わせて、情熱的な口付けを交わして】
【数秒後口を離せば、男は頬を赤らめてアートマンとイチャイチャし始める。バカップルだが、一人芝居だ】

……人売り、ですか。
私自身もノウハウは有るのですが、人身売買は足が着くと大変ですしね。
是非細かい知識など教えてもらえれば嬉しいものです。哲学者の卵の孵化者を探すのが中々骨でしてね。

【苦笑を浮かべつつ、相手に朗らかに人売りについて突っ込んだ話をしようとする】
【のんびりとした空間が展開されつつあるが、この状況、間違いなく一般人が見れば通報ものだったろう】
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 23:30:15.47 ID:FzMxL1mRo
/>>216は本当は>>200へのレスです
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 23:32:30.54 ID:R6bbDH6Eo
>>206

酒はかなり飲まないと酔わないタチでね 朝まで飲む時ぐらいさ、満足するのは

【浴びるように飲む男、アルコールは既に揮発していってしまったのか飲み続ける】
【酔うために来ているし、飲んでいる 酔わなかったら損な気がするからだ】

なんだ、ニィちゃん死んでるんだ やっぱりなあ それはいいねえ…死んだら英雄だ
何やって死んだかどうだっていい、けど今は英雄だ 
アンタは英雄だよ、どんな理由があっても 死んだら、それぐらい無いとさ

【男は笑う 俺が保証するよと 付け加えて】

クックック…それで、アンタは諜報なのかい?チョウホウ、スパイってよりプライベート・アイかな?
そうだったら…適任じゃないね、アンタは目立つ…広報の方がいいんじゃないかな

【男は指を鳴らして、人差し指を男の方へ向ける】

まあ、いいじゃないか 自己紹介といこう
【男はサングラスを外す 長い睫毛だとか二重とかは今は無視して】
【白目であるところが赤く、瞳は黒い そんな眼光で ニヤリと笑った】

そちらから、お名前を頂きたいね………このあたりじゃ皆んな名前を聞いてくる
そういう文化?なのかな………知らないけどさ
220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/03(日) 23:33:57.12 ID:VzcQPbxKo
>>187>>200
【その攻撃は、まるで魔獣の豪腕が如くーーー】
【ヒルコの体を蹴り飛ばす、邪魔な物を退ける】
【邪魔だ、ただただ邪魔だったーーーアンジェルに駆け寄るのに邪魔だからどかした、それだけだ】

ーーーアンジェル!

【ヒルコを蹴り飛ばした後、すぐさまアンジェルに駆け寄るラッシュ】
【そこに、ヒルコに向けていた怒り等の感情は無いーーー今の所は、見境無く暴れる程まで達してはいない】

アンジェル!しっかりしろ!傷は浅いぞ!

…っーーーすまねぇ…!俺がのんびりしてたばっかりに…ッ!

【倒れたアンジェルを抱き起こし、必死に声を掛けてーーーこのままでは、危険だ】
【謝罪も、今している場合ではない…幸いまがわの方は見知らぬ乱入者が抑えていてくれている、ならばーーー】

…もう少し我慢しててくれ、アンジェル…


すぐ片してくッからよ……!!

【抱き起こしたアンジェルの体を再び寝かせ、スックと立ち上がり】


【ヒルコに向けた目は、右眼側ーーー眼帯に包まれた、赤黒い力が燃え盛る右眼ーーー地獄の業火の様に燃え盛るそれが、ヒルコを無い目で睨みつける】
【その、未だ向けたままの背中に迫り来る炸裂の波ーーーラッシュはそれをかわせなかったーーー否、躱さなかった】
【当然だ、回避すれば攻撃はアンジェルにすり抜ける、自身の身がどうなろうとどうでもいいーーー彼女さえ守れれば】







何かしたか?


【振り向く】
【最早これは人の持てる怒りなのか、憤怒の感情が形を持ったが如く、紅い力となりて滾る】
【その両手から武器を捨てれば、一歩二歩とゆっくりヒルコに距離を詰める】

【三歩目ーーー瞬間的に加速、ヒルコに物凄い勢いで距離を詰めていく】

【力の根元は怒りーーー或いは傷、或いは誇り、或いはーーー怒りを以てそれは増幅する】
【怒りの源は何だ?あまりにしつこい二人に対して?人を馬鹿にした態度に?自分を傷付けたから?】

【違うーーー】

ーーー失

ーーーせ

ーーーろ

【体がいくら傷つこうと、心をいくら踏みにじられようと、なんど噛み付かれようとーーー】
【仲間を傷付けられた怒りに、勝る物無し】

【豪ッ!】
【ーーーそれは、紅い旋風】
【ヒルコに接近した、強化されているラッシュの右拳が、ヒルコの顔面を殴りつけようとした】
【以前纏衣を吹き飛ばしたのには劣るーーーしかしこれは、力を集中させていないから】
【つまり、威力は劣るが、連続攻撃が可能だという事】

【ヒルコを殴ったなら、次の瞬間拳の捻りをそのまま体に伝え、左脚での後ろ回し蹴りで追撃を放つ】
【容赦は、無いーーー】
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 23:37:51.57 ID:Jdm3OqORo
>>207

【この少女は、自身が所属したその組織そのものに誇りを持っていたし】
【そんな組織に所属出来た、ということに対しても、誇りを持っていたり、した】

……、……まあ、第三者視点から見ればそう見えるのかもしれないですけど、
そこまで言われると、ちょーっと気分が悪いですよ……?

【だからこそ、目の前の青年の言葉に、不快感を覚えた】
【先程の、煙に対する不快感を表す表情とは似ているようで、まったく違う】
【かすかな怒気を籠めた、低めの声で、ぼそりと呟くように吐き捨てる】

……というか、貴方は一体、何なのです?
カノッサの情報を欲しがっている割には、正義組織もお気に召してないようで、
そういう貴方は――「どちら側」なんですか?

【男が口にした、カノッサの情報を求めるような言葉】
【それを思い出しながら――一応、刀を握りなおして、問うた】


//大変お待たせいたしました……!
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 23:38:02.85 ID:BWKqC2heo
>>215
【握手の際、アルフォンスは感じた熱に首を傾げた】
【熱い、妙だ。しかし如月は平然としていて、今、自分に模擬戦を提案している】
【彼はしばし考えて──否、生真面目な彼がこの事実に対して思考を巡らせたりはしない】
【彼の取る行動は勿論一つだった】

あなたがそれを望むのであれば
ですが如月さん。手が熱かったですよ?
もしかして熱があるんじゃ。そうなら模擬戦はしない方が……

【アルフォンスは心配した表情で答える】
【彼女が望むのであれば模擬戦などいくらでもやるが、熱があってはそれどころではない】
【しかしもしも彼女がそれでも強く望むのであれば、アルフォンスはその意志を変えるだろう】
【彼は人助けを──つまりは、相手の望みを叶える旅をしているのだから】
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/03(日) 23:38:11.96 ID:y1s7YnEeo
>>205

そうね。まあ、軽くこんなものよ。

【男のお世辞に身を任せ、自分の失態の一切を抹消する佳乃――――全く悪びれないその様子は、一周回って清々しい】
【と、カカシに向かって歩み出す男。実は壊滅的な腕前の裁縫までして自作したそれを、今度ははやし立てるのかと、思って】

――――――ッ!?

【カカシの顔が、人間の顔に。男の顔そっくりのそれ――――握りつぶされたそれ】
【それまで変化の乏しかった佳乃の表情に、本気の驚愕と焦燥が浮かび上がって】
【何かの能力だろう、と。その結論に至って気持ちを落ち着けるまでに、少々の時間を要した】

【それは、男の、"ルシオ"の、大人の問いだ。冷たい現実を見てきた者が、暖かな世界に居る者に向かって冷徹に放つ言葉の弾丸】
【それはいささか不意打ち気味に、彼女の心の奥深くを抉って。減じていた警戒心が、今になってぶり返す】

【見ず知らずの他人――――つまりは"敵"かもしれない相手の前で手の内を晒す。その意味を、佳乃は今になって思い出す】
【そこで少女は、自分を客観的に見ざるを得なくなり。そうして立ち返れば】

――――、…………。

【ああ、なるほど、と。甘くて、甘すぎた】
【油断と慢心の塊だ。他人を拒絶しているくせに、どこかで他人を求めて、気を許している。冷え切った世界では、あっという間に餌になる、そんな言動】
【彼女は自分の中に確かにあるソレに、打ちひしがれて――――】


――――大マシよ。
私の力なんて、見たければいくらでも見ればいい。見たいと言われれば見せてあげるわよ。
私はいつでも、真っ向から戦うだけ。甘いとかそうでないとか、そんなくだらないものじゃない。
幸徳井佳乃という存在は、私にとって誇りでしかないから。

【それでも、少女は折れず。見る者をたじろがせるだけの力を持った精悍な瞳で、男――――ルシオを見つめ返すだろう】
【他人を信用しない代わりに、自分自身に全幅の信頼を置く佳乃は、自分に対する自信を決して失わなかった】
【"武人"として自分の力に恥じる所など一切ない。故に、"武"という自分の努力の結晶を見せることに躊躇いはなく】
【例えそれで裏切られても、そんな卑劣な"悪"は正々堂々真っ向勝負で叩き伏せればいい、自分なら絶対に負けることはないと信じている】

【自分が甘い子供であると突きつけられても。そんな温室育ちの自分でも、それが"幸徳井佳乃"であるなら、どんな冷たい世界だろうが絶対に負けることはない、と】
【自分の"善"を絶対として信じる――――それはとてつもなく甘いが、たかが他人から裏切られて拗ねた程度の子供にしか出せない、答えかもしれない】
224 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 23:38:59.09 ID:+2pSTG9Co
>>213

【彼女の手元の鏡――――RaumKrankheit≠取り出した鏡が彼女の横顔を映した】
【笑みを浮かべる貴方、不利な状況に落ちても尚、自分を埋没しない、その気高き姿】
【とくん、と揺れるのは雪解け前の日差しのよう、小春日和と呼ぶには熱過ぎた】


良い答え……ソニアもね、護るべきモノ、そのために……戦うの
だから、教えてね……終わったら、ソニアに、教えて欲しいの……

お兄ちゃんの、護るモノ――――教えて、欲しいな……


【再び円を描き接近を始める貴方、単純、けれども効果的な戦法だ】
【速度が落ちた分、有利と思ったが、その分だけ研ぎ澄まされた感情がある】
【彼女は彼女の後方の鏡RaumKrankheit≠捨てた鏡を、自分の直ぐ後ろまで移動させて】

【右足を下げ、左足をすっと前に伸ばす、右手は引き金に、左手で銃身を握ったまま銃口を向ける】
【貴方の動きに追従するよう、少しずつ、ずらしながら、その照準を合わせ続ける】
【けれども、その動きは早い、後を追う形で、どんどんと近づいてこられた】


さぁ……これで、終わり、だよ……お兄ちゃん――――


【彼女の銃口が揺れた、追従するような動きが、飛び出したようにずれる】
【その銃口が向かう先は貴方の前方=\―――円のような動きをする貴方の少し前の地面へ】
【放たれた弾丸は地面を穿つだろう、そして着弾と同時に、暴風を吹き荒れさせる】

【ダメージは無い、だが、足止めには十分すぎる攻撃であろう】
【円の動きをする貴方の動きを止める、それを狙った一撃である、そして貴方なら分かるだろう】
【この土壇場で脚を止めたなら、彼女の弾丸はその隙を逃さない、と】

【――――けれども、彼女の扱う大きな銃だ、その反動はきっと大きい】
【刎ねる彼女の小さな身体、その身体が大きく後方へと退かれ――――】

っ……!!


【なかった=\―――まるで、何かにせき止められたかのよう、一発目の銃弾を放っても尚、彼女の身体は揺れない】
【貴方なら見えるだろう、彼女の背中に、ぺったりと付く鏡の姿を……直ぐ後ろまで移動させた鏡で彼女は自身を支えたのだ】
【衝撃を華奢な背骨一本で、強引に押し止めた、その衝撃でも尚、崩れないようにと意識を強く持って】

【銃口が崩れた、その軌道を修正し、すぐさま二発目の銃弾を、貴方へと打ち込もうとするだろう】
【――――けれどもその瞬間、大きく左へと傾く銃口、貴方の攻撃を受けた左手が、力を無くして、離れたのだ】
【上空へと飛んでいくであろう銃弾、絶好の機会を、彼女は外した】
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/03(日) 23:42:48.44 ID:a5l2BwWxo
>>214


【どさり――、人物は、地面に倒れ臥すが、マンホールを揺らすのは其の振動ではない】
【何か、『別』…、…例えば、押し上げようとしている≠ゥの様な、 下からの――刹那】



            【     ドォン  <b!!!  】



【  ――、  マンホールの、蓋が跳び上がり =@ 】


      『  ……  』【p pppp pp pppp――=z



                 【p pppp pp pppp――=z[  ……  ]

  〈  ……  〉【p pppp pp pppp――=z



        【p pppp pp pppp――=z〔  ……  〕



【……続いて次々に、飛び出して来るのは『ヘルメットの人物達』――、】
【服装・装備は同様ながら、体格、性別は其々が異なっている。…、…だが、目に付くのは、虹色の点滅=z
【ヘルメットの前面で光るその配列は、「一糸乱れず同じ」で、何か、機械染みた印象を与えている】


…、…暫く追って来ないと思ったら――、下水、ですか。
あはは、困りましたね。――思ってたのより、五人ぐらい多いです。


【「五対二位なら、勝てない事も無かったんですが」――、と、溜息】
【――人数は、ざっと確認出来るだけで、十人弱だろうか】
【どうやら青年は、この分隊≠ニの正面衝突を避けるべく、逃走を続けていたらしい】


…、…キリが無いので、最低限相手をしてから、二手に分かれて逃げましょう。
僕が、『こっち』で――、貴方が、『そっち』、と云う事で。


【言うやいなや――路地裏の奥≠フ方向を向く青年】
【……、先程、息を切らしていたのは、文字通りの『追いかけっこ』をしていた為か】
【何だかんだで、こういう事態は熟れている様な様子を見せる決断の早さである】


〈  ……  〉【ppppp pp pppp―  ―=z

 『  ……  』【ppppp pp pppp―  ―=z


―― よい…、…しょっと!!


【まず、正面に立ち塞がった二人の人物=A其れに対して青年は、左手一本で身体を支えつつ、姿勢を急降下】
【そのまま、足元へ『蹴り』を放ち、1名の体制を崩すと、勢いのままに立ち上がり】
【…、…姿勢を崩した1名を、もう1名の元へと蹴飛ばし、二人をマンホールの中へと落とした】


【青年の言葉に従うか、否かは強制されないが――、逃走した方が、懸命かも知れない】
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/03(日) 23:46:54.28 ID:K8cDKiD0o
>>219

……英雄か、そいつは良いな
もう4年も前だがこうしてさして腐らずいられてる、それだけで俺は満足だけどな
ん……4年前となると、ひいふうみい……もう俺も38になるのか、まあだ若造でいられるかね

【兄ちゃんと呼ばれふと気になったのだろう、曖昧になりそうな己の年を指折り数えてみた】
【そんな折に冷やの生酒が出され興味がそちらに向く。櫻の国の酒も余り知らないからだ】
【上戸でもないらしい男に気を使ってくれたのか、それは度数の低い飲みやすい甘口であった】

ハハッ、まさかそんな格好いい立ち位置なわけないだろ。かといって広報も嫌だな
今も昔も鉄砲玉だよ……下っ端ほど、意外と眺望の効く立ち位置だと思わないか

【眺望とは相手のようにチョウホウを掛けてみたのだろうか、相手ほどセンスは無かったが】
【はぐらかすこともなく違うと言いはしたが実のところその通りで、酔いが回りすぎたかと少し悔やんだ】
【それから男は相手の目を見る。そうしてその異様さに、暫し言葉を失った】

……おや、あんたも唯の人間じゃ無いようだな
俺か、俺は悦那・スティングレイ。生まれは泥の街さ、こ汚いが夢の詰まった場所だよ
戻りたいとも思わないがね……さて、あんたの名前も教えてくれよ?

【「名前の合言葉がないと、この世界じゃ一期一会だからな」なんて知ったような口を叩いて】
【名乗ったのは、ハーフめいた妙なイントネーションの名前だった】
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/03(日) 23:48:16.80 ID:DXHcDEZ0o
>>212

念には念を、ってね!
アタシは"タダの"ガンマン――武装を使いこなせないんじゃ、その薙刀で直ぐ膾切りさ。
(鎧がないと、いつまでも銃弾でグレイヴを弾く作業が続くから、ね――!)

【最も、そうなる前に弾丸が切れるのが先だ。必然的に、防御の能力を高めておく必要が在る――】
【彼女は生身だ、攻撃を防ぐための武具は銃しかない――銃身では刃は受けきれないのだから。】
【アーマーに魔力が宿り、ウォン、と駆動音を響かせる――"弾"末魔を構え、迎撃の準備に入るセリーナ。】
【しかし――】

(突撃――正面から挑んでくるとはね、茜ちゃん流石に肝が据わってる――って!!)

う、ソ・・・・ォ!?
(――跳んだ!?いや、って言うより"飛んだ"――!?なんていう反射神経――!)
(――旋回、は――クッ!まに、合うか――――ッ!!)

【突撃と共に振り下ろされるであろう刃を、銃で再び迎撃、そして次こそ弾丸を身体に届かせる――そう考えていた矢先。】
【ブレイヴの――刃の狙いは自分ではなく、足元――そしてそこから繰り出される、アクロバティックな機動――!】
【必然的に、予想外の動きをされてセリーナは反応が間に合わない――空中にいる相手を補足し銃撃を加えるのも至難】
【そして何より、このアーマーは補助動力と魔導装甲により"パワー"次いで"防御"がそれぞれ強化されるが】
【一種のパワード・スーツであるという性質から――"スピード"引いては"機動力"に関しては中身の装着者に依存していた】
【多少なりとも走る速度や攻撃を繰り出す俊敏さは向上するものの――それはセリーナを基準とした場合の話だ。】
【つまりは、足回りが"劣悪"だという事――翻弄されれば攻撃も迎撃も、間に合わない。】

・・・く―――ああああああああッ!!

【――しかし、セリーナもボーっとしているワケでは、無い。】
【鋭い視点を要求されるガンファイトに身を置く彼女は、動きこそ鈍いが反射神経はかなり鍛えられていた。】
【背後に回られるであろうコトを、刃が地を突き体が宙を待った時点である程度予想していた――!】

【迎撃が間に合わないのであれば、あとはできることと言えば一つ――!!】

――ぁ、い・・・っつぅ・・・ッ!

【振るった左腕が魔導機関の代わりに、突き刺される―――苦悶の声を上げるセリーナ。吹き出る鮮血。】
【腕の装甲は刃に貫かれ、内部のセリーナを傷つける――刃の切れ味が堕ちていた事が幸いし】
【腕そのものが切り落とされる事だけは避けたが――素早く腕を引き抜き、後方へとバック・ステップ――!】
【魔導機関を守れたのは良いものの、裂けたアーマーから赤く染まった左腕が見える――!】

(――スゴイ。こんなとんでもない動きが出来るなんて――!)
(張り付かれたら振りほどくのが大変そうだ――ならッ!!)

――良いよ、それなら・・・!"殴り合おう"じゃん。
アタシは至近距離でやり合うの、実はそんなに・・・っ、・・・嫌いじゃ、ないんだ・・・!

【左腕はまだ動くが、継続して狙われれば危険であはあるだろう――そこでセリーナは打って出た。】
【すかさず右手に握る"弾"末魔を発砲――召還ッ!】

一角閃光―――<モノケラス・ドリル>!!

【同時にガンベルトへと"愛銃"をしまい、自分の至近距離に展開された召還陣へ右腕を突っ込む――すると】
【そこに現れたのは巨大な―――"一角獣"の頭部!!】
【正確には、モノケラスの頭部を模して生み刺された攻撃兵器――装着型のドリル!】
【その大きな削岩機――モノケラスドリルはセリーナの右腕に装着され、急速回転――魔導回路が凄まじい唸りを上げた!】
【ガンマンでありながら、まさに、至近距離での戦闘を挑む茜の全力を受け止めるための強烈な武装――!】
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/03(日) 23:49:54.60 ID:Dj6UKOru0
>>221

気分が悪い…だろうな…

【少女の心情が悪くなるのを分かって言っていたのか】
【わかっていて何故をそれを言ったのかと疑問残るであろう】
【男は少女が持っている情報―男の為になる微かなもので引き出そうとでもしたのだ】
【ただ、やり方がなんとも言えないやり方ではある】
【それ以外にも、やはり男は正義と言う言葉が嫌いと言うのも理由であろう】

"どちら側"・・・?
そうだな、言うなら・・・"どちら側でも無い"だ・・・

【ふぅと一息、口から煙草の煙を吐き出した】
【男の表情は相変わらず険しい顔の無表情】
【怒っているわけでも、笑っているわけでも、悲しんでいるわけでもない】
【ただ今目の前の状況を見て、考えているだけである】

俺は俺の自身の考えを持っている・・・言うならどちらも敵だ・・・
俺の目的の為の敵だ・・・
目的のために、カノッサが持つ情報が欲しい・・・ただそれだけ・・・

【ふぅと再び、口から煙草の煙を吐きだす】
【煙は周囲を漂い、男をまるで守るかのように集まっていく】
【濃く、より色濃く、汚れた心の様に、煤けた心の様に、灰色に染まっていく】

やるって言うなら・・・それなりの覚悟はした方がいい・・・

【男はポケットから煙草を取り出し、火をつけ、合計4本の煙草をくわえた】
【彼もまた、何が来ても対処ができるよう臨戦態勢をとったところだろう】
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/03(日) 23:50:28.65 ID:+2pSTG9Co
>>223

【美しいと思う感情に何の濁りも無くて、彼からしてみれば隠すまでもない言葉】
【だけどもその奥底は違う、気高くあろうとも例えそれが誰であっても、彼にとっての他人は彼とは違うモノであるから】
【現を見るのかはたまた幻に喘ぐのか、問う答えすらも、知らないままで】

【タバコの煙が曇った、彼の顔を、その曇天で掻き消すかのように】
【夜を滲ませるその音が、滴り落ちるその旋律をひた隠しにするのであったなら】
【そこに浮かんだ確かな形を、悟られないようにした】


……っ……くく……くくく……ハハハハ!!
いいねぇ、いいよ嬢ちゃん°v々に感動しちまったよ

幸徳井佳乃という存在は、私にとって誇りでしかない≠ゥ最高だよ
俺も年甲斐なく夢中になるワケだ、ますます好きになっちまったな


【顔を右手で覆った、高笑いをする音が、夜の中へと響いていくだろう】
【満面の笑みだ、腹を抱えていると言っても言い、少なくとも、シリアスな色はとっくに消えて】
【少々失礼なぐらいに笑いながら、言葉を辿るのだろうか】

【少しオーバーに貴女の口ぶりを真似しながら、そんな言葉を紡いで、キリッと決め顔】
【何のことは無い、意地の悪い大人だ、大人気ない、とはまさにこの事で――――】
【右手が落ちた、その顔から離されたなら、あー愉快愉快、と目元の笑い涙を拭うのだろう】


……まぁ……っ……くくっ……何にせよ、だな……っ……
言い言葉なのは確かさ、少なくとも、そこらの野郎なんかじゃ逆立ちしたって出てこない言葉だ
良い女だな、嬢ちゃん、アンタなら、俺の女房も許してくれそうだ


【右手が髪をなで上げる、丁寧にセットされたその形を崩さずにその表面を辿った】
【輝くのは右手の指輪、薬指と小指に一つずつ寄り添うように嵌められた指輪が、煌く】
【そうしたなら、その軌跡の彼の頬が微かに揺らめくのが理解できるだろう】

【――――きっと、それは涙、彼の表情を濡らしたのは、笑いの涙なんかじゃなくて】
【もっと純粋で、口に出すのを恥ずかしがるぐらいに、素直な破片なのであろうか】
【瑠璃色の瞳が見つめるその色が、少しだけ柔らかくなるかもしれない】
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/03(日) 23:50:49.34 ID:T6vy0yPS0
>>217

(お人形遊びかよ…)

【チェンバレンのNever Say Dieを使った一人芝居を見て、心の中で皮肉を言う】

ああ、頼むよ最近は物騒だからなぁ、おちおち仕事もできねぇ。
あんたの知的好奇心とやらを満たせるほどびっくり人間じゃないんで、金はちゃんと払うよ。

【思わずお前が言うなと一般人なら突っ込むだろうが、ここに一般人はいない】
【居るのはいかれた男二人と操り人形一体のみ】
【自然と話は耳をふさぎたくなる様な内容になる】

で?人売りの知識かぁ…。
まぁ、あんましねぇなぁ。
確かに足は付きやすいが売り買いする相手を知ってればギャングもどきのクソガキでもできる。
強いて言うなら売るなら早さ。
買うなら人脈だなぁ。

【えらく大雑把な話】
【知識とも言えない内容だ】

あんまり深いこと考えずやってたからよ。
結局ドジ踏んで廃業よ。
あんまし参考なんなくて悪いなぁ。

【ところでと急に話題を変え】

Never Say Dieだっけ?
何の能力なんだ?取り込んだように見えたが…。
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/03(日) 23:51:40.02 ID:zYxGKiNHo
>>222

?? どったの?

【相手が首を傾げる――――――のを真似するように如月も首を傾げた。】
【少年が彼女の体温に疑問を持っている―――――ことに如月は疑問を持つ。そのくらい、彼女にとってそれは普通のことであった。】
【少年の立場からすると、無理もないだろう。目の前の人間が高熱を発しているのだ。心配するのが人の性。特に少年のような心優しい、他者を助けようとする物ならなおのことだ。】

【そこまで推察してから、少女は一つ笑んだ。子供がイタズラを思いついたような、一癖ある笑みだ。】


……熱か。


【後ずさる。徐々に如月は少年から離れた。】
【やがて十分に、5m程であろうか。感覚を取ると、腰に巻いていた黒いコートに袖を通す。彼女の華奢な体躯にしては大き目だ。】
【着古しているらしく、よく馴染んでいる。赤色の髪と相対的な漆黒は、よく彼女に似合った。】

【如月は目を閉じた――――――――――――】


――――――――――――熱ならあるさ。


【瞬間。】
【物が爆ぜる音が辺りに響き、直後夜の闇に一条の業火が吹き上がる。】
【紅蓮の炎は如月を中心として高く舞い上がり、轟音を発していた。】


アルフ君、私にとってはね――――――――「平熱」だよ。このくらいなーんてことないんだ。ねえ?


【黄金の炎は、如月の周りを燻っている。】
【ここに来てようやく、彼女がどういう存在、もっと言うとどういう「能力」なのか予測が付くであろう。】

【「紅蓮」の「業火」――――――――――――】


まあ、一番の武器は剣術なんだけどねー。これはあくまでも補助。
んで、どうする?やる?やらない?


【――――――――――――その中央で、炎髪の剣士は待つ。】
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/03(日) 23:54:45.27 ID:a+hFvjR8o
>>200>>220

っ……ら、っしゅ……。ごめ…、…やられ、ちゃった……あ、はは……。
ん、っ…もう少、し……ねっ…?ぁ、っ……分か、ッ……――――。

【けほ、と小さく咳き込む少女の傷は、素人目に見てもひどいものだった】
【胸部から脇腹へと流すような傷跡は荒々しく、骨すらも折れているらしい】
【呼吸は浅く、血は濃くて―――心なしか、抱き上げたその身は軽すぎるように思えるが】

【ラッシュが自らの前に立つ。そればかりは理解して――妖刀が何処か≠ヨずるり≠ニ消えたのはこの時だ】
【虫の息とでも言おうか、それでも少女は右手にバッジをとって、ヒルコに向け】


【カッ=\―そう音がするように思えるほどの強い光の後、そこに居たのは一羽の鷹】
【少々大きいのは能力による影響か。その鷹は足の爪を煌めかせ、ヒルコに向かって飛んでいく】

【その目的は青年の肉を抉ること。或いは、ラッシュ・ワンスドッグの攻撃を補助すること】
【決して決め手には成り得ない唯の鳥だが――邪魔をし、相手の動きを少しでも制限しようとする執念は凄まじい】
【時折、チャンスさえあれば青年の目すらも抉ろうとするほどで。それを操るように、上げられた少女の手は震えていた。】
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/03(日) 23:54:48.45 ID:qhAhtBTeo
>>224
……そうですね。
ええ、約束しましょう。

【ソニアの声に優しくそう答え、さらに疾駆する】
【もはや消耗戦をするほどの体力も――おそらく、互いに残ってはいない】
【――彼女の言う通り、終わりが近い】

……く、

【マズルフラッシュが目を焼く】
【こちらの進路上、進む自分と銃弾を交錯させるための、一射】
【フリッツは足を止めて、第一射の着弾をやり過ごす】

【身体を煽る、無作為な大気の放射に、顔を庇うように腕を掲げて】
【――本命≠ェ奔る。ソニアが狙い済ました二射目を放つと同時、フリッツもまた狙い済ましたタイミングで、力を発言させる】

ここ、です!

【彼の黒い革靴が、内側からの圧力に耐え切れず爆砕】
【両手ではなく――両の足を蛇へと転化させ、その牙は地へと突き立つ】

【蛇が伸びる力に押し上げられるように、フリッツの身体が空を舞う】
【横の動きから、縦の動きへ。ロイター板を踏み切るような、高い跳躍の頂点で、フリッツは両手を頭上で組み合わせた】

【両足の蛇が、フリッツの元へと縮み、裸足へとその姿を戻すと】
【組み合わせた両手が、二重螺旋を織り成す蛇の形へと変化】

……穿て=I

【組み合わせた両手――否、黒い双蛇を、空へと振り下ろす】
【重力の助けを得て、スパイラルを描き伸張していく蛇の狙いは、ソニアの手にしている巨大な狙撃銃】
234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 00:04:05.54 ID:fA1tGWcOo
>>230
いえいえ、哲学者の卵や、Beyond2など、まだまだデータの取り切れていない物事は沢山ありますからね?
もし貴方が力を求めてそれらに手を出そうと思う時があるのならば、是非その時は私に連絡をして頂きたい。
私の徹底的な監修の元、完璧に貴方の力の開発をバックアップさせて頂きますよ。当然、お代はいただきませんとも。

【この男、噂を聞いているならば分かるだろう、まともな類の医者ではないということを】
【人の傷や病気を治すと言う、欠けた部分を取り戻すのは、医者として出来るのは当然の事】
【だがしかし、この男の場合はそれよりも。健康な人間の体に何かを付け足す技術が、裏社会では有名だった】
【人間を一歩先に。それがこの男の口癖。――少なくとも正気の者なら、この者に身柄を託したいとは思えないだろう。技術が確かだとしても、だ】

……はぁ、成る程。
私もちょくちょく孤児などを二束三文で買いあさりはするんですがねえ。
彼らは弱い。余りにも、ね。哲学者の卵を埋め込んだ所で、簡単に終わってしまう。
ですが、彼らも沢山確保出来れば被験体としてはあれほど便利なものも早々無いですねえ。
無能力者であれば四肢の腱さえ切っておけば後はもう思い通りですしねえ。
本当に良い世の中ですよ、路地裏に行けば簡単に人を確保できる。
ただ、もう孵化した方の確保はこれまた骨なんですがねえ。能力者ならばなお厄介だ。
それもまた、とても楽しいことなんですが――ねえ?

【はぁ、と溜息を付きつつ、人身売買についての話は終わって】
【子供を買いあさっていて、哲学者の卵を埋め込んで実験をしている話を嬉々として語りはじめた】
【と言っても、別に表情が異様だったり、狂ったような振る舞いをするわけでもない】
【ただ世間話をするように、井戸端会議の話題の一つとして、その話題を選定しただけだ】

ああ、彼女の力ですか?
単純に言えば、融合ですねえ。見せてあげるといい、Never Say Die=B

【そう言うと、傍らに立つ女のマインドの肩に触れる】
【マインドはずるりと男の横に立つと、腕を振りかぶって、振りぬいた】
【ごうん、と轟音を立てる腕は地面に向けて伸びていき、コンクリートにぶつかって衝撃音を響かせた】
【――手のひらから伸びていたのは、絡み合う骨によって構成された刃。人骨で構成された武装だった】
【要するに、取り込んだ死体をマインドの一部として使用できるのだろう。単純な能力だが、証拠隠蔽などには便利な力だ】
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:07:22.21 ID:HxC9CVHoo
>>228

……ん、まあ、批判にも慣れてたつもりですけれど、
面と向かって言われるのは愉快ではないですね……。

【現状、少女が属した正義組織は、活動休止状態となっていて】
【カノッサに盾突いた者の末路として、面白可笑しい話の種にされているのも確かだ】
【そんなものは唯の、第三者の勝手な想像だと。少女はそう思っていた】
【……けれど、こうまで言われては、まったく傷付かないとは言えなくて】

……いえ、ここでやり合う積りはないですよ。
批判はされましたけれど、それだけで怒って斬りかかるほど、馬鹿じゃないです。
だけど、――まったく怒って無いわけでもないです。

【刀を、ぱっと手放す。鋭い切っ先が音も無く、コンクリートの地面に突き刺さって】
【少女は、唯一晒された左の眼で、じいっと目の前の男を見つめる】
236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 00:08:04.65 ID:/zXL9kM1o
>>233

【虚空へと消えていく彼女の銃弾、その旋律すら掻き消えたまま】
【RaumKrankheit≠ヨと落ちる貴方の黒い蛇、回避しようにも受けたダメージが深かった】
【きっとこのまま消耗戦を続けたなら、残っている体力の多い彼女の方が有利であった】

【――――ソレを見越した上での貴方のRaumKrankheit¢_いの攻撃は、見事と言うべきか】
【けれども、彼女の瞳は、マリンブルーが夜に描く一筋の軌跡はきっと】
【まだ、絶対、負けを認めてはいないのだから――――】


約束……だよ、お兄ちゃん……絶対、ぜったい、護ってね……
これで、最後、お願い――――Broken Glass Syndrome


【炸裂する爆音、轟音とも呼ぶべきその音律が、彼女の周囲で響き渡ったのだろう】
【その正体は銃弾=\―――けれども、一体、どこから、いつ、誰が放った――――?】
【直ぐ考えれば分かるだろう、彼女が最初に出していた鏡は三つ≠ナあった、と】

【その内二つ≠ヘRaumKrankheit≠フ出し入れに使用した、それならば、残る一つはどこにあったか】
【答えははるか上空、虚空へと放った祝砲のような一撃を受け止めた鏡が、まだ残っていたのだ】
【彼女の銃弾は何も当ててはいたのではなく、確かに当てていたのだ】

【虚空へと残していた鏡を介して、銃弾が再び元へと戻ってきた、彼女の後方にぺったりと張り付く鏡へと】
【微かに覚悟を決めた、貴方からならば彼女の純白の素肌が微かに強張るのが分かっただろう】

【彼女の華奢な脇腹を貫いて、銃弾が空中へと上がる、彼女の背中の鏡から出現した銃弾は、彼女の身を貫くのだ】
【けれども、それによって勢いは大幅に削減された、このままでは、貴方を迎撃するには不十分すぎた】
【――――するとその瞬間、ものすごい勢いで響き渡る旋律が一つ――――】

【風≠セ、貴方の足止めをした一発目の弾丸のように、この弾丸もまた、風の弾丸であるのだ】
【空中に在る貴方へと巻き上がる暴風、振り下ろされた蛇をも巻き込んで、彼女は一気に、貴方を吹き飛ばそうとする】
【――――貴方が空中に居るからこそ、直撃したなら、その衝撃は、地面で受けるものとは比べ物にならない、ほど】

【この一撃が、届くかどうかで、この戦いの是非が決まるのだろう】
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:08:33.78 ID:GsXMrU81o
>>226
さあね、俺は下っ端はゴメンだ、かと言ってリーダーも嫌だね
アンタが鉄砲玉なら俺もそうだ ただ、狙っている的は違うようだけどね
なあ、アンタはどこに撃ちたいか?

【ニィっと口元だけで笑った後、外したサングラスをもとに戻す】
【普段、外すこともないものの、外した時のリアクションは何時も愉快なものだ】
【特に、この相手からは一定のリアクションが得られると分かっていたからさらに喜ばしい】

【割ったバーボンを飲む、水で割るとロックで飲むより 薄まらないで済んで嬉しい】

俺は…そうだな、俺はロッソ…別にヒライでも良いけど……格好良いアダ名がついてるからな手配書に
職業は銀行強盗、それと色々 ペンキ塗ったりとかもするよ、パンも焼くし
で…生まれは記憶がぶっ飛んでるから知らないな 血まみれ酒まみれで目覚めたのは数年前だ

【つらつらと、正義を目の前にして話す男 大した自信なのか過信なのか】

新聞みたか?この間、貸金業者が1個潰れたろ?割と大きめの、あれ、俺   ああ、潰したほうな
ちょろっとリークしたんだ…… まあ、ちっちゃい相手だからチッチャイ記事だったけどさ

【煙草を取り出して、火をつける男 煙草の辛さをバーボンで打ち消す】
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:09:01.94 ID:RbcnFKGBo
>>231
【轟音。炎が爆ぜ、業火が姿を現す。これらは彼を驚かせるには十分過ぎた】
【アルフォンスは心の動揺──驚愕と幾ばくかの恐怖──を組み伏せようと試みた】
【結果として彼は今、炎を纏う剣士を見据えることに成功している】
【しかし完全ではなかった。彼の胸中には緊張が走り、不安が渦巻いている】
【アルフォンスは見た目通り、歴戦の勇士などではなく、実戦経験も浅かった】
【彼にとって目の前の業火は強大だ】
【それ故に、そして彼の生真面目さ故に、彼は返事をする】

それを、あなたが望むのであれば
未熟な身ではありますが、アルフォンス・ヴェントがお相手致します

【アルフォンスは右手を開き指先を揃えて如月へと向ける】
【そのまま相手の出方を伺う。魔術師である彼は先手を苦手としているためだ】
239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/04(月) 00:11:32.06 ID:omZ01fzOo
>>229

…………全く。何がそんなにおかしいのかしら。

【さらけ出した自分の信念を哄笑で返され、最初こそ口元を歪めるが】
【それが嘲笑ではないことを、和らいだ瑠璃色の瞳が証明していて。怒る気も失せて、呆れるようにそう返答する】
【自分の言葉を名言じみて引用されることが、意外にも心理的抵抗を伴う――――有り体に言えば羞恥を伴うことを、このとき佳乃は初めて知った】

奥さんが居るならちゃんと腰を落ち着けてなさい。でないと斬るわよ。
…………それ以前に、私に手を出そうとしたら即座に斬るけど。

【煌めく指輪の輝きに対し、佳乃が返すのは透き通るような黒色の瞳。それを半目の形にして、男を睨む】
【少女らしく「殴る」とか「ビンタする」とか言わず、「斬る」という言葉を選ぶあたりが、彼女が武人たる所以か】
【それでも涙を流して笑うルシオの姿に――――その涙の意味に、彼女は気づいたのか、否か】


【そして気づけば、もう夜も更けていて…………学生の身である彼女は、帰らねばならない時間だ】
【カカシを片付け、爆風で焦げた棒手裏剣を回収し、いかなる数奇な偶然かカカシの後ろに落ちていたもう一本も一応ついでに回収して、持ち物を整える】

…………そうだ、最後に一つ訂正しておくけれど。
私の武器はコレじゃないわ。こっちはあくまで補助用だから。

【棒手裏剣を指先に遊ばせて、佳乃は最後に、ルシオへそんなことを言うだろう】
【彼女の本命の武器はこれではなく、この棒手裏剣や先程の"符"はサブでしかない、ということを。それは一応、事実ではある】
【「あなたは見抜けなかった」とばかりに無駄に得意げな彼女だが――――晒したのが本命の武器でなかったのは、単なる偶然で】
【しかも補助用とはいえ、手の内を晒したことにはまるで変わりがないのだが…………】
【最後に主導権を握りたかったというだけの、子供じみていて意地の悪い発言である】
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 00:12:17.45 ID:Qv1IlxHRO
>>227

【刃が突き刺さった。硬い無機質な感覚ではなく、いつものように肉を裂く感覚が伝わってきた】

――やるねぇ。
さすが、正義やってる組織のリーダーだ……

【左腕を捨てて魔導機関を守った事を理解したのはその直後、にやり――と年頃の少女が浮かべてはいけないような笑みを浮かべる】

殴り合い?
いいね、それ。だったら、武器作り直さなきゃ――!

【一角獣を模した凶悪な武器を装着する女性、彼女は超近接戦闘に持ち込もうとしているようだ】
【それは歓迎だが、このままでは得物が大きすぎる。グレイヴを構え、試合が始まった時のように武器を再構築する】

【新たに現れたのは、右腕に装着された盾付きのガントレット。盾からは、腕に沿って刃が伸びている。いわゆるラテルン・シールドと呼ばれる武器だ】

いっけぇぇぇえええええ!!!

【ラテルン・シールドの刃を構え、走る。相手の腹部を狙い全力で突く!】
【軌道は直線的だ、受け止める事は容易だろう。しかし受け止めきれなかったら、全力の一撃が突き刺さる事になる!】
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/04(月) 00:12:32.52 ID:2xR/HWFx0
>>225

     ・・・・・・・・
中々――、愉快じゃぁないか。


【多対一は趣味ではない。】
【だが――、?一側?なら話は別だ。】
    ・・・・・・・・
【―――愉しみで堪らない。】


【然し些か数が多いようだ。】
【正面から衝突すれば捌き切れない。】


――、ま、全力で逃げるなら苦もなさそうだな。
手負いのお前が逃げるだけの手助けはするよ。

事情は次機会があれば教えてもらう。お前、名前は何て言うんだ?


【いりくんだ路地裏なら逃げるに容易いだろう。】
【数刻追っ手を足止めできればそれでいい、】
【―――詰まるところ、男は囮役を買って出たのだ。】


【男は人物たちと対峙し、まっすぐ切っ先を向ける。】

【―――ただそれだけで、相手は近寄るに難くなる。】
【切っ先を避けて、あるいは叩いて接近する他ない。】

【―――敵が拳銃に手をかければ一歩踏み込みひと突き――――。】

【刀をまっすぐ向けるだけでひとつの大きな牽制となり、敵には障害となる――――。】
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:16:25.97 ID:aDYmuIug0
>>235

【少女の左眼、見つめられる男も少女を見つめる】
【まるで眼の飛ばし合いと言ったように睨み合っている】
【そう睨み合っている中、男の周囲を纏っていた煙は雲散し始めた】
【臨戦態勢を解いたと言ったところだろうか、煙はこの世の法則に従うように空へと吸い込まれていく】
【不自然な漂い方もなくなり、路地裏から煙が晴れていくだろう】

年端の割には利口なようだな…
あいつもあんたほど利口ならいいのに・・・

【はぁと溜息を一つつきながら、見た目が少女だからかそんな言葉を投げかける】
【そのあとに続く言葉は、独り言のように少女ではない誰かをさした言葉であろう】

あんたの怒りの理由が"正義組織の侮辱"だとしたら・・・
そうそうにその考えは改めた方が良い
くだらない正義心はくだらない結末を引き起こす・・・

【男は少女に言い聞かせるように、まるで自分の戒めを再確認するかのように言った】
【そして、煙が晴れていくのと同時に、下でもがいていた中年男の拘束も次第に緩く解かれていった】
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/04(月) 00:16:31.28 ID:GkjOczsT0
>>220

【ラッシュを狙った地面の爆破】
【その狙いは延長線上にアンジェルが居たから】

【その狙いは的中し】
【ラッシュはその瓦礫の中から立ち上がる】

「・・・まったく、僕が言えたものではありませんがどうすれば死ぬんですかアナタは」

【瞬間、ヒルコは戦慄する】
【余りに深い怒りの感情に】
【迫り来る死の恐怖に】

「ひっ・・・!」

>>232

【震える手で残光剣を掲げる】

(そうだ・・・これはむしろ好機! 僕を排除することしか頭に無い怒り心頭の相手に!)

「回避の選択肢は・・・無い! あはぁっ!」

「つっ!?」

【しかし残光剣を掲げる手を鷹が啄んだ】
【光の線を引く直前に残光剣をその手から落としてしまう】

【必死で拾って、顔を上げたその瞬間、眼前に迫ったラッシュの拳がヒルコの顔面を捉えた】

「がっ・・・!」

【息つく間もなく、回し蹴りがヒルコの胴を捉える】
【肋骨が折れ、肺に突き刺さる】

「げほっ、が・・・は・・・!」

【吹き飛んだヒルコは、口から明らかに致死量の血を吐きながらよろよろと立ち上がる】

「ふ、ふふふ・・・良いですよ。今、アナタ怒りで何も見えてませんね? 負の感情に飲まれて何も考えられませんね?」

【ヒルコ腕の中をまるでネズミが走っているように、首から手へ何かが移動する】
【それは・・・纏衣の本体たる陰陽玉!!】

「ククク、気に入ったぞその怒り・・・もっと私によく見せてみろ」

【ヒルコの意識の消失と共に、纏衣が現れる】
【そして・・・残光剣から、既に線は引かれている!!】

「ククク、ハハハハハハ! いかに能力者といえど! 完全に負に傾いた精神を傀儡と化す容易い事!!」

【陰陽玉が怪しく輝く】
【それはかつてアンジェルを洗脳した魔の光!】
【あとは、トドメの一言を刺すだけ】

「良い事を1つ、教えてやろう。そこな娘がそうなったのは貴様のせいだ。
 普段身体の主導権のあるヒルコならとてもそんなことはできないだろうさ。
 幾度と無く私に土をつけた貴様のおかげで私の怨念はヒルコから主導権を譲ってもらうことができたよ。
 貴様がその娘に近づいたせいでその娘はそうな――たばっ!!」
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/04(月) 00:17:22.68 ID:GkjOczsT0
>>716

【纏衣のセリフは突如空から降り注いだ落下物によって中断された】
【空から叩き落されたまがわが纏衣が下敷きとなる】

「テメーコラー! 降りてきやがれ、射ち落すぞこのクソアマーー!!」

「き、貴様! 降りろ! 貴様のせいで・・・」

「あん? 何言ってんだヒルコの分際でよぉ?」

「ひぃ!!」

【まがわは纏衣の胸ぐらを掴み凄んでいる】
【本体が露出している状況では纏衣も弱気なようだ】

>>ALL

【しかし、まがわは纏衣の様子と周囲の状況、そして何より怒り心頭のラッシュを見ると】
【忌々しそうに舌打ちし、纏衣を担いだ】

「チッ、状況が悪ぃ・・・逃げるぞヒルコ」

「ぐっ・・・、致し方ない!」

【そういうとまがわは手を横に振ると、辺りに白い閃光が奔る!】
【辺りの電磁波をかき集め、それを"可視光"にして放出したのだ】

【いわば即席の閃光弾】

【光がなくなった頃には】
【まがわも纏衣も姿を消していた】


/強引ですがこれにて〆にさせていただきます!
 長い間お疲れ様でした! & ありがとうございました!
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 00:19:22.88 ID:+ny18XLpo
>>237

そうだな……この世のしがらみ、全部だな

【無理に決まっていることを言って薄く笑う、自分でも分かりきっているのだろう】
【冷やの心地よい冷たさが喉を潤すが、ちゃんぽんするのは苦手だったと今更に気づいたりして】
【酒での失敗で悔やむ程度なのだから。まだ自分は青い若造でいられてるのだろうと、結論づけた】

……おお、何だ、そこまでの筋金入りだったとは……予想外だ
マズイな。あんた、あからさまに悪い奴じゃねえか
自分の事心配して損したって位だな……もう少し酔えたら、名前以外のことは忘れられると良いが

【月並みに驚いている男だが、こちらだって正義のくせ取り締まろうともしない】
【というより、殺しを嫌う悪人をイマイチ悪だと捉えきれていないのだろう】
【やってることは明らかに悪なのに奇妙なもので、ここで正義心を燃やせない自分にも戸惑っていた】
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/04(月) 00:22:36.48 ID:Sa1Jx/N3o
>>236
【フリッツの身体を重い衝撃が襲った】
【何が起こったのか? 理解する暇もない】

【ただ分かったことは】

ぎッ……!

【拮抗は、もはや長くは保たない、という厳然たる事実だけ】
【押し負ける、と思った瞬間には、彼の身体は後方へと流れていた】

……っか、は。

【耳を塞ぎたくなるような音が、スタジアムに響いた】
【人体が壁にたたきつけられる、湿ったような鈍い音】

【呼吸器を痛めたのか、唇の端から血を垂らして――フリッツがスタジアムの壁面に叩きつけられていた】

……は、は。
降参、ですね。

【降参も何も、既にリングアウトの裁定で敗北してはいるのだが】
【フリッツは可笑しげに笑って、壁面からさらに地面へと落下していった】

あー……。
さすがにもう、動けま……ゴホッ、……。

【意識はまだあるらしく、ぼやくように何かを口に仕掛けて、咽て止める】
【ひらひら、と蛇の姿から元に戻った右手を天に向けて振って、白旗の代わりとした】


【第2回水の国天下一武道会・準決勝第2試合】
【ソニア=エカチェリーナ=ドラグノフ vs フリッツ・オストワルド  ……  勝者:ソニア=エカチェリーナ=ドラグノフ 】
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 00:22:40.99 ID:/zXL9kM1o
>>239

【貴女の言葉はその一片までも揺るがなくて、それはとても素晴らしいことで】
【満足そうであった、少なくとも、彼が時間をとるには値した人物であったから――――】
【強く気高き意志とただ高貴な美しさだけは、永久に見つめていても十分すぎるほどであったのだろう】


ほぉ、そいつは驚いた、慣れた手つきだったからそいつが嬢ちゃんの本物の得物だと思ったぜ
俺の見る目ってヤツも随分とさび付いたもんだと思わないかい?ああ、全くだ……

でもな、まだまだ女を見る目はさび付いていないつもりだぜ


【相も変わらず軽薄で、紡ぐ言葉はどこか歯の浮くような台詞で】
【本気か冗談か、飄々と揺れる旋律だけが、貴女の耳元で踊るのだろう】
【最後にもう一つ、貴女へと向ける瑠璃色の瞳が、確かな音律を刻んだ】

【貴女の思いを汲んでかそれとも素か、貴女に対してはあまり反論をしなかった】
【それはきっと、貴女の言葉をずっと聴いていたかったから、その言葉を耳元で子守唄のように歌って欲しかったから】
【思いは届かなくても、気持ちは伝わらなくても、ただソレでよかった】


んじゃ気をつけて帰れよ……まぁ、嬢ちゃんの腕前なら心配しちゃいないけどな
また会う時は、そうだな、もっと良い女になってくれてたら、俺としたら満足だ

じゃあな――――佳乃


【タバコを掻き消すその右手、左手をスーツのポケットの中へと突っ込んだならその長身を揺らした】
【ハット越しに覗かせる黒髪と、そこに沿った瑠璃色の瞳、にっこりと微笑む姿は、その精悍な顔つきを修飾した】
【黙っていたならきっと、雑誌のモデルか何かのよう、少なくとも、貴女の側に居て良いぐらいには】

【スーツが揺らめく夜風の色、宵闇は既に姿を消して、深い夜の色を滲ませて】
【人通りが少なくなる頃合だ、きっと、危ないという意味ではかなりのもの――――】
【でも多分、何もあわず、問題なく帰れるだろう】

【右手を振ったなら、貴女の背中を見送るのだろうか】
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/04(月) 00:26:55.50 ID:zSA5wYf20
>>234

はは、なかなか先生も大変そうで。

【子供を売買しモルモットに!】
【おぞましい裏の世界の話だが男はモルモットにされた子供よりも】
【子供をモルモットにした挙句弱い∞数をそろえれば便利≠ニいうチェンバレンに同情している】

ほほう、俺の能力と似てるな。

【感心したように呟く男の顔】
【先ほど焼き殺した男の骨に対して、感傷的な感情は当然のごとく0だ】
【逆に能力の応用性の高さに驚いてるようだ】

ああ、そういや実験だっけ?
子供も能力者もあれなら森に行って亜人の集落襲ったらどうだ?
あいつらは子供でも体が頑強だからな。
俺も昔はよくジャングルや山入って虎頭だの牛頭だの狩ってたぜ。
まず男どもが狩りに出てるすきに集落を襲って女、子供を人質に取る。
老いぼれは売れねぇし、したたかな奴もいるからな長老含めてみんな殺しておくんだ。
んで男どもが帰ったら女、子供を盾にして捕まえるってわけよ!

少し暴れたら、すぐに暴れたやつと家族を処刑よ。
泣きながらにらんでくる顔はなかなか笑えるもんだぜ!
あんたも気に入るかもな。

【そして――やはり屑!】
【同じように井戸端会議で冗談を言うように――――この男はっ!】

/さっきから返レス遅くてすみませんOTL
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/04(月) 00:27:21.12 ID:byZ07ppso
>>241

【――、落とされた二名は、再び、マンホールから這い上がって来て】
【其の様は、まるで『ゾンビ』か何か。…、…“幽鬼染みて”いる】


 【p pppp pp pppp――=z [  ……  ]


【――、拳銃に手を掛ければ、接近戦でやられる】
【さりとて、接近戦では“腕”の差が如実に出る…、…人物達の行動は、ジレンマに陥る】
【結果、十人弱のそれらは、見事に『牽制』を受け、足止めを喰らう事に成るだろう】



…、…すいません。有難うございます。
事情とか、お礼は、次の機会に――じゃあ。気をつけて。


【青年はそう告げて、その場を離れようとし――、一旦、急停止】
【名前を尋ねる声に振り向けば、軽く、笑みを顔にうかべて】


 ―― 森島 京=Aです。


【そう、告げると――右肩を庇いつつ、路地裏の闇の中へと消えてゆく――】



【…、…さて、残ったのは男と、ヘルメット軍団のみ、だが】
【ある程度の時間、睨み合いを続ければ――彼等は、その場から撤退してゆく筈だ】
【彼我の戦力差≠ゥらすれば、その間あでに、数名を男が討ち取ったとしても可笑しくはないだろう――】


/それでは、この辺りでお疲れ様でした!
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:28:35.98 ID:HxC9CVHoo
>>242

……くだらなくなんか、ない。これは私の、誇りだ。

【ぼそり。今日いちばん低いトーンで紡がれる、怒りの言葉】
【けれども、意地でも刀に手をかけない。視線だけは外さずに】
【ふうっと息を吐いて、半ば存在を忘れかけていた中年男の元へ、歩み寄った】

貴方の目的とやらが、どんなものなのかは皆目見当も付きませんけれど、
――そうですね、私からもひとつ忠告ですよ。

【中年男の襟首をひっつかみ、ほら立ちなさい、と声をかけて】
【煙が晴れてクリアになった視界の中、もう一度、男に視線を合わせる】

……もう少し、愛想よく他人と接したほうが良いのでは?
でないと、情報収集、捗らないと思いますよ。

【それだけ言って、ふいとそっぽを向いて。中年男を連れて、歩き始める】
【次逃げたら、今度は斬りますからね。そんな脅しを、小声で投げ掛けたりしながら】
【刀を取り直して、完全に男に背を向けた】

【――少女に何か声をかけるなら、きっと、これが最後】
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/04(月) 00:28:56.33 ID:4NeSdfGWo
>>240

(左腕の損傷は――くっ、すっごい痛いし――っ!)
(ただ動かせないレベルじゃあ、まだない・・・ッ!ただ――血が、問題だね・・・!)

【出血、というものは良くない――多くの戦闘が一撃で決まるガンマンの世界では】
【持久戦とは即ち、弾が当たらない、もしくは拮抗状態のことを指す――つまるところ】
【流血状態のまま長い間戦闘を続けるのには、適していないという事だ――】
【血を失いすぎれば精神も視覚も大きく精密さを欠く――それはガンマンには、致命傷足りえる。】
【ここからは長々と戦闘を続けていられない――その為の、超近接装備だ。】

ハハッ・・・リーダー、(仮)だけど、ね・・・!
茜ちゃんも、かなりガッツあるじゃん――よければウチ、来ないかいッ・・・!?

【能天気に、アーマーの奥で笑顔を浮かべながら――新たに精製された武装に舌を巻く。】
【攻防一体のまさに、近距離用武具――ガントレットの真価はここで発揮される、ということか。】
【視界が、アーマーのヘッド・ディスプレイに並んだ魔界語が点滅し――敵の襲撃を素早く、察知。】
【矢張り速い――瞬間的に加速し、こちらへと全力で突いて来るその一撃を、"刃"めがけ、ロック・オン!】
【ここで何か、直線的な動きの彼女に別の角度から攻め手を加える事も出来るかもしれないが――否】
【そうさせないだけの魅力が、彼女の――茜の武器には、あった。】


【――そのシールド。その剣。その――ガントレットに。】

【――――"全力でぶつかりたい"】
【――――"正面から"!!】

さあ―――来いッ!!

【大きく、振りかぶり――すかさず、爆進――!!ドリルを構えた右手が鋭く、突き放たれた!!】
【アーマーの補助動力が働き、関節が動きを加速させ、背の魔導機関が魔力を高速で供給――!】
【大きな音を立てながらドリルは正確に、ラテン・シールドの刃めがけ疾走――!!】

【――激突。凄まじい回転でそのまま、弾き返そうとする――いやそれだけではないだろう。】
【弾かれればドリルによる刺突が襲い来るだろうッ!!】

―――――く、う、――おおおおおおおおおおォォォッッ!!
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 00:29:30.47 ID:/zXL9kM1o
>>246

【勝ったという事実を噛み締めるより前に、彼女の身体を襲うのは疲労であった】
【身体に堆積するその感触、貴方の攻撃もそうであったが、自分自身で撃ち貫いたダメージは大きくて】
【かくん、と膝が曲がったなら、そのままフィールドへと座り込むだろう】


ごめん……お兄ちゃん……今日は、ね……もう、聞けない……の
……だからね……今度……教えて……
ソニアも、教える……の……ソニアの……大切な……も……


【言葉が形になるより早く、最後の呟きが音になるよりもずっと前に】
【ぱたんと座り込んで、そのまま地面へと倒れこむのだろう】
【華奢な体躯の側に寄り添うようにRaumKrankheit≠ェ濡れた】

【プラチナブロンドの髪がひらひらと彼女の服装を修飾する、色合いが染める淡い感触】
【それは美しいと呼ぶには幼すぎて、まさに死闘の後と呼ぶに相応しい代物であったろう】
【どのような結果になったかすら、きっと、彼女は覚えてないに違いない】

【けれども、戦った価値があったというのは溢れんばかりの拍手が伝えるのだろう】
【観客の湧くその音は、貴方にも余すことなく伝えられるのだろう】
【いくつもの戦法で会場を驚かせたそのトリックスターの勇姿を、ただひたすらに――――】

【友禅と呼ぶには土に塗れて纐纈模様の鮮血があちこちに散らばっても尚】
【鳴り止まない拍手は、永遠に続く旋律が如く】
【歪む望月の遙かな思いを、一片だけでも伝えてくれるのだろうか】


/お疲れ様でしたー!
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/04(月) 00:30:42.96 ID:2xR/HWFx0
>>249
/お疲れさまでした!
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/04(月) 00:32:22.67 ID:vqYktfs0o
>>238

あっはっは。驚いた? ねえ、面白いでしょ?


【相手の反応をおかしそうに眺めながら、少女は笑む。彼女の微笑みに合わせて、炎がまるで踊るように舞った。】
【よくみると、所々如月自身にも変化があることが分かるだろうか。紅い髪はより真紅となりその色を増し、灼瞳は燃えるように蘭々と輝いている。】

【如月 焔は一条の炎であり、炎は如月自身であった。】
【彼女が炎を携えているのではない。彼女自身が炎なのだ。爆雷のごとく苛烈で、周囲の物を全て燃やす業火。】
【それこそが、この少女の本質――――――――――――】


あいよ。如月 焔。こちらこそ参ります。


【とはいえ、これは模擬戦。炎は燃やす物を選ばないが、使い手は燃焼を選択できる。】
【練習で相手を「燃やす」訳にはいかない。如月は背中の得物に手を掛けるも、刃を見せず鞘ごとそれを引き抜いた。】

【炎を纏いながらも、その長剣はある種の威厳を備えている。】
【銀色の柄に手を置いてから、炎の剣士はそれを構えた。】


…――――――どう攻めるか…。


【剣術には、五行という構えがある。中段、上段、下段、八相、脇構え。】
【一度でも剣を取った人間ならば常識である、基本的な、そして定石的な構えだ。定石ゆえ手堅い。手堅いゆえ強力。状況によって守りにも攻めにも転用できる】

【如月の構えは、そのどれでもなかった――――――――――――】

【――――――――――――まるで肩で背負うかのように、長剣を首の後ろに回す。】
【如月は愛剣を担いだのだ。】

【「どう攻めるか」】
【もう一度呟く。言葉の通り、思考もそれであった。さて、どう攻めたものであろうか。】
【自分の戦闘方法は、剣が教えている。すなわち近接戦闘だ。相手もおそらくそれは分かるだろう。】
【対して、自分は、相手の戦闘方法については―――――――――――― 】


…魔術…か。


【なんとも厄介。】
【その言葉は飲み込まれた――――――互いに攻めない。まだ攻めない。】

【先に動いた方が不利になるかもしれないという状況――――紅蓮の剣士と魔術師は、5mの距離を持って拮抗している。】
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:35:36.57 ID:GsXMrU81o
>>245

なんだよ、オレと一緒じゃないか…銀行強盗やるか?…なんてな
まあ、オレはもっと単純だ 明日…明日だね 今日から、明日に

【グラスに残ったバーボンを一気に勢い良く飲み干して】
【髪の毛を一人でワシャワシャと掻く そこで落ち着いた】

まあ、いいよ アンタは否応なしに取っちめるタイプじゃないってわかってのことさ
もしここで…ナイフでもつきつけられてたら…流石に驚くけど  まあ、正義じゃ難しいだろうね
裏でもないし、表でもない…そんなヤツは今のルールじゃ裁けない どちらかに傾かないとな

……どちらにせよ、こんどソチラさんに行く用事があってね 世話になった人がどうやらピンチらしい
…俺の知り合いだから、わっるいやつだぜ?ヘッヘッヘそれが正義に頭下げるんだから 世の中、面白い

【男は楽しそうだ、笑っている それは捕まらない余裕というか悪人が見せる笑いではなく】
【純粋な、世の中の不思議が楽しいといった様子だ】
         
256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:38:15.97 ID:aDYmuIug0
>>250

愛想?

【少女の言葉をふっっと鼻で笑い】

問題ない、そうなった場合は力ずくで集めるさ

【危険な思想を宣言し、そのまま背を向けて歩き出す少女を見ていた】

悪も・・・正義も・・・なにもない、灰色な世界・・・

【少女が歩いていく背中に向けてそっと呟く】
【それが少女に聞こえるかどうかは少女次第であろう】

【男もまた振り向き少女に背中を向けて歩き出す】
【表通りと出て、夜の街のどこかへと彷徨うのである】

/絡みお疲れ様でしたー!
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/04(月) 00:38:42.85 ID:omZ01fzOo
>>247

…………いくらおだてたところで、何も出やしないわよ。

【歯の浮くような台詞と、柔和に笑う表情。気品に溢れる彼の言葉は、世の女性を大層喜ばせることだろうが】
【彼の裏側の部分をほんの少しでも垣間見た後の彼女は、それを聞いたところで呆れしか出なかった】
【そもそもこの無愛想で高飛車な少女が男になびくところなど、容易に想像できはしないが…………】
【何も出やしない、なんて言うけれど、その可憐な容姿や一挙手一投足がそもそも男に常時「出している」ものなのだが、彼女はあまりそれに自覚的ではなかった】

わかっているじゃない。どんな奴が来ようと、私なら問題ないわ。
…………あなたみたいな喰えない男と、また会うかどうかはさておいて。名前くらい覚えて帰ってあげる。

ええ、じゃあね――――ルシオ。

【良い女になれ…………なんて。今でも十分良い女であると思っている自分にとってはお節介以外の何者でもない】
【そんな高慢なことを内心で思いつつ。自分の容姿については認識しているくせに、それが他人に与える影響について無頓着なところが、まだまだ子供であり、「良い女」ではない部分なのだろう】

【そうして――――佳乃はルシオの名を呼んで】
【彼の振る右手に背を向けると、ゆっくりとした歩みで家路につく】

【決して、振り返ることはなく――――】

/お疲れさまでしたー!
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 00:39:04.78 ID:fA1tGWcOo
>>248
人狩りの経験がお有りなら、是非人材の調達をお願いしたいところなんですがねえ。
哲学者の卵の孵化者――お願い出来ませんか? ある程度報酬は此方で色をつけますけど。
偶々その手の人と出会った時にそうしてくださるだけで構いませんよ。報酬は――一人あたり60万くらいでいかがでしょう?

【ナチュラルに商談に話を持ち込んでいく男】
【報酬は言い値とは言わないが、ある程度以上には色を付けてくれるようだ】
【出来高であるため、定期的に確保しなくてもよく一人あたりに対して報酬が払われるようである】

彼女が居なければ私もナンバーズには成れませんでしたから。
本当に便利で、良い乙女ですよ。この私のマインドだけは有ります。
――と、似ているとのことですが、ラスラドーラさんはどういう能力で?
同じマインダーとの事でしたが、少々気になりますねえ?

【ずるり、と女は体内に骨の剣を戻していきつつ、男の傍らへと戻っていき】
【女は男の体に抱きつくと、同化するように消えていってしまった】
【男の皮膚の所々に金属質の板が見えることから、今の男はマインドと融合しているとも言えただろう】
【また、男は相手の能力に対して興味を惹かれたようで、にたりと笑いながら穏やかに瞳を細めた】

……なんと、酷い、惨い……!
老いぼれであろうともしたたかでだろうとも暴れようとも!
皆平等にその生命を輝かせる価値は有るはずですよ!
単純に殺すなどなんて勿体無い……、老人の皮膚や内臓はそれはそれでいじり甲斐が有るというのに……。
女の皮膚は良くなめすと好事家に売れますしねえ、全く簡単に殺すのは本当に分かっていない。
命というものは尊いものなのですから、もっと徹底的に一から十まで冒涜し尽くさなければ失礼というものでしょうに!

……おっと、申し訳ない。
趣味を他人に押し付けるのは良いことではない。理解できているのですが、つい熱くなってしまうものでしてね。
お気にせず。そして有意義な情報を有難うございました。今度でも部下と共に森に言ってみましょうか。ねえ、Never Say Die=H

【相手の惨たらしい発言内容に、激高し叫びを上げる男】
【だがしかし、怒りの内容を聞いてみれば分かる。この男、相手と大差ないか、別方向に悪質な屑である】
【ひとしきり持論を叫んだ後に、荒い息を吐きながらも相手に頭を下げて苦笑を浮かべる男だった】
【その後己の腹部から溶け出すように飛び出した女の顔を抱きしめながら、うふふ、と笑い声を漏らす男】
【男の頭のなかは、亜人をどのように美しくデコレーションしてやるかでいっぱいだった】

/*いえいえお気にせずー! 楽しいのでおーるおっけぃなのですやう*/
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:44:29.38 ID:HxC9CVHoo
>>256

……そんなことしてたら、しんどいだけじゃないですか。
力ずくって結構労力掛かるんですよ……?

【はあ、と大きく、わざとらしく息を吐いて】
【歩き続けていたが、ややあって振り返り】
【去る背中に向けて、もうひとつ言葉を投げ掛けた】

――――あ、あと、煙いんで!
煙草、減らした方がいいんじゃないですかねっ!

【そんな、どうでもいいようなことを口にして】
【今度こそ振り返ることなく、表通りへ向けて歩きながら】
【男が最後に呟いた言葉を反芻して、ぼそりと呟いた】


    …………白と黒があるから、灰色ができるんですよ。


//お疲れさまでした、ありがとうございました!
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/04(月) 00:44:39.80 ID:pW8JtwLVo
>>244

【イライザは、まがわを投げ落とす直前で自分の得物を奪還していた】
【直感的に分かったが、纏衣ヒルコの本体はあの宝石なのだろう】
【ならば[ピーーー]、その怨念を殺してやる、と息巻いて】
【響く爽快な衝撃音、いさかい。狙い目。イライザは空中で悪鬼二人へ向けて反転し、ソードに渾身のオーラを篭めたが――――】

【――閃光によって怯んだ一瞬に、刀身を包んだ薄紅色の復讐波動は消失】
【そして、その怒りが向けられるべき存在達も、戦場を後にしていた】

>>220 >>232

【イライザ・エインセルは、コミュニケーションが苦手でないにもかかわらず、この状況で話を切り出せないでいた】
【重篤な負傷を受けた少女と神の如き力でヒルコ――否、纏衣を圧倒した男の間に】
【自分などでは介入できないほど強い絆を感じ、躊躇していたのだ】

【もし止められる事がなければ、とりあえず地上に降り立ち、携帯で救急車を呼ぼうとするだろう】
【だが別のことを頼まれたら、そのとおりに実行するはずだ】
【ヒルコが今生きているのは自分のせいだという負い目が、彼女には有る】
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:45:56.07 ID:RbcnFKGBo
>>254
【相手の行動に合わせた動きを取る。その目論見は彼の見当に反して上手くいっていない】
【互いに出方を伺い、戦術を練り、後の先を取る】
【上級者同士ではよくある光景であり展開だ。先に痺れを切らした方が危ういというのも、よく知られている】
【だがアルフォンスにその常識はなかった。未熟さ故に、彼は膠着に耐えられなかった】

【アルフォンスは指先の照準を如月に合わせる】
【そのまま腕輪へと魔翌力を込める。腕輪はそれに反応し、輝きを増し、与えられた役割を果たす】
【本来魔術師が持つべき杖の役割を与えられたその腕輪は、魔術の補助を担っている】
【黄金色がより一層強く輝き、アルフォンスの指先に空気を固めた球体が現れた】
【野球ボール程度の大きさを持つそれは一瞬待機した後に、如月へと撃ち出される】
【速さはそれなりのもの。それに比例して威力もあり、命中すれば青あざぐらいは出来そうだ】
【しかし一瞬の溜めがあった。近接戦闘を生業とする者にとって避けることはそう難しくもない】
【剣で防ぐことも容易だろう。衝撃を殺しきれるかは、如月の筋力に寄るだろう】
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/04(月) 00:48:04.54 ID:/zXL9kM1o
>>257

【消えていく貴女の背中、夜に塗れる姿も美しさの片鱗を携えていて】
【それはきっと、消える事の無い灯火のよう、貴女ならばきっと、どのような場であっても一人気高く咲くことができるのだろう】
【良い女だったな、なんて紡ぐ音律すらも、辿られないように】


……ん、ああ俺だ制服≠フ女には、手ぇ出すなよ、お前らじゃ返り討ちだよ
あん?……そうかい……お前さんも、そっち側かい……


【虚空へと喋りだす彼、きっと傍から見れば、不審な光景であるのだろう】
【けれども、少しでも魔力の才能があるものなら、見えるだろう】
【彼の周囲の空気に僅かながら色が混じり、携帯の形へと、変化している事に】

【両手はポケットに突っ込んだまま、少々不機嫌な表情で、彼は虚空を見つめて】
【紡ぐ言葉が苛立ちに溶けたなら、やれやれと言いたげに、満ち足りたように――――】


D.R.U.G.S.℃P下ロッチナファミリー
――――ルシオ=ガーランドルフ

テメェんトコの大将に伝えとけ、半径50mに近づいたらぶっ殺すってな――――


【ベンチへと座り込むその痩躯、右手をそっと夜月へと透かしたなら】
【薬指と小指の指輪だけが、ただ佇むように、揺らめいた――――】


/お疲れ様でしたー!
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 00:51:16.50 ID:+ny18XLpo
>>255

オイオイよしてくれ、組織も俺も金に困っちゃあいるが、それじゃ本末転倒だ

【生真面目に焦るのだから面白い、一応冗談めいて茶化してはいるけれど】
【こちらも相手のペースに飲まれない為がグッと冷やを煽るが、実のところだいぶ酔って来ている】

……へえ、そう聞いちまうと どうしたもんか……
なんてな、最終判断はボスだし、助けを求める声を見捨てられないのがうちのボスだ
その時にでも会えると良いな……事務所がネグラだからな、来たときは声張り上げて呼んで起こしてくれ
大抵居眠りしかして…………っと、悪いな

【ヴーと振動音がして、悦那が懐から取り出したのは赤い携帯端末】
【背面にソードのスートが刻まれたそれ、タロットカードのようにも見える、独特なデザインだ】
【相手を確認して、少し眉を潜めればロッソの方に向き直って】

悪い、話が長引きそうな相手から掛かってきたんでな、この辺りで
また会おうぜ……その時はドンパチなしで、穏便な頼みごとだけだといいが

【そう言い残して席を立つ、釣りの出る額の紙幣を机に置いてからだ】
【唐揚げの包を持った手を軽くあげる、マスターにも会釈ひとつ零して】
【そうしてすぐ、携帯に応答しながら酒場を後にするだろう――やけに急いた様子だった、女からでもあるまいに】
264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/04(月) 00:54:12.32 ID:2MX55DKco
>>243>>244
【減り込む拳から伝わる、重たい感触】
【蹴り足から伝わる、骨を砕く感触】
【ーーーどれもこれも、まったく不快だ、不快で不快でたまらない】
【例え相手が何であろうと、人の身を壊す事が楽しくてあるものか】


あ"ぁ"……?ーーー聞こえねェな…!
おら、口開けんなら立てよ…!何百回でも、何千回でも、叩きのめしてやるからよ…!

【歩いてーーーそいつは、ゆっくりと歩いてヒルコに近付いていくーーー死を告げる鐘が、鳴るように】
【最早、ヒルコだの纏衣だのはどうでもいい、ただ、目の前の気に入らない存在≠完膚無きまでに叩き潰したいーーー】
【怒りだ、確かに今彼を動かすのは怒りの感情ーーー痛みを忘れ、全てを砕く、憤怒の力】

めんどくせぇ、その口からまず潰してーーー

【ゴキ、と右手の骨が鳴るーーー開いた手が、ヒルコの顔を掴もうと伸びーーー】

【刹那、ヒルコの上に落ちて来たまがわーーー伸ばす手が止まり、視線はまがわへ】
【まがわを睨む眼もやはり、ヒルコに向けた物と同じ物】
【静かに怒り狂う魔獣の眼ーーーそれを塞ぐのは、一瞬の閃光】

【ーーー二人が消えた後で、体を覆う力と、眼帯の下から燃えていた力は消えた】

/お疲れ様でした

>>232
…アンジェーーーッ!

【すぐにでもアンジェルに駆け寄ろうとしたーーーが、流石に身体にガタが来ている】
【それでも、崩れ落ちた脚を引き摺るように、アンジェルに近寄って】

ーーーくそ…やばいなこりゃ…事務所ん中に医務室くらいーーー

【アンジェルの傷の様子を見て、早い所止血でもしなければと考えども、彼女を運ぶ力も、事務所の医務室の場所もわからない】
【こんなところでーーー驚異を祓ったのに、ここまで来てーーー】

……悪ぃ、アンジェルーーー…

【ーーー俺は無力だ=[ーー】

>>260
ーーーおい、そこのアンタ…

…頼みがあるーーー

【地面に座り込んだ大勢になって、ラッシュは加勢した少女に声をかけた】
【もう自分に力は無いーーーそう思って、後を託そうと】

ーーーUTの人間か、通りすがりかは知らねぇし、あいつらを知ってたみたいだが聞きはしねぇでおく…
…だから、頼むーーーこいつを…アンジェルを、頼むーーー

【投げ捨てた武器を寄せ集めて拾い、電柱から壁へ、そして塀へ、体を預けながら立ち上がって】
【真剣な眼差しを少女に向ければ、ふと苦笑いを浮かべて】

…それとよ…もし、セリーナに会ったらーーー俺がここで戦ったって事は秘密にしといてくれ…恥ずかしいからな
ーーー出来れば、アンジェルが回復したら、同じ事を言っておいて欲しい…いいか?

【こちらも満身創痍ーーーしかし、彼は立ち上がっていてーーー少女が了承すれば、満足そうに頷いて、歩いていくだろう】
【ーーーアンジェルや少女と同じように治療を受けるつもりはなさそうだ】
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 00:59:04.17 ID:Qv1IlxHRO
>>251

【ドリルが刃に食らいつく。がりがりと硬く鋭い金属音が響き渡り、大量の火花が散る】

うおおおおぉぉぉぉぉぉっ!!

【全身の力を込め、ドリルに刃を食い込ませる。金属音と火花が増して行く】

【先に力尽きたのは――】


【――ラテルン・シールドの方だ】

【刃に亀裂が走っていく。甲高い悲鳴を上げ、刃が砕けていく】
【刃が砕かれれば、当然ドリルは先に突き進む。切っ先が少女の腹部に食い込み――】

――が、あ、あぁぁ――――――――ッ!!

【声にならない悲鳴が響く。血と肉片が辺りに飛び散る】
【当然立っている事など出来はしない。仰向けに倒れ、そのまま起き上がらない】

【悲惨な状態だが、一応、まだ息はある。すぐに担架が運ばれ、医務室に連れていかれるだろう】


【この時、弱々しく右腕を持ち上げ、親指を立てていたのだが――気づいただろうか】

【第二回 水の国天下一武道会 準決勝第一試合】
【勝者:セリーナ・ザ・"キッド"】

/お疲れ様でした!
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 01:02:09.04 ID:GsXMrU81o
>>263
いいじゃないか、ああ…なんちゃら機関からとればいいじゃないの?
まあ、ボスに言って見なよ『プロからのアドヴァイスだって』

【男はまた口角だけで笑う サングラスは無機質だ】

【電話に出た相手を見ている 煙草をふかしながら】
【サングラスの下の赤い目は鋭く相手を見るが】
【流石に電話の内容までは見透かすことは出来ない】

おう、じゃあな…近々、まあもしかしたらよろしく頼むよ

【軽く手を上げて、挨拶】
【去っていく男の背中を見ながら煙草の煙を吐き出す】

…………まだ[ピーーー]ないな…トゥモロー・ネバー・ダイってやつだよ…これは

【男は何かを思ったのか呟いて また、酒を飲み始める】
【それは朝まで続くんだろうか 何時まで続くんだろうか】


/ってなもんでシメですかね  お疲れ様でしたー
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/04(月) 01:04:44.38 ID:zSA5wYf20
>>258

なるほど!
いいねぇ俺もあってみたかったんだよ孵化者。
悪意で孵化したりもするらしいからなぁ…どんな奴なのかねぇ。

【ラスラドーラは二つの返事でOKする】
【どうやら商人タイプの人間ではなく、自分の好奇心や嗜虐性に従うタイプの人間らしい】
【彼の人売りグループで腹心を務めた人物はさぞや苦労しただろう】

ははははは!
ジジイやババアは医者と葬儀屋位しかようはないと思ってたぜ!
おっとあんたは医者だったな!はははははは!

【冒涜的――ただチェンバレンとの違いはある】
【チェンバレンは命そのものに対し冒涜的だ】
【しかし!この男は命の価値に対して冒涜的なのだ】
【自分の主観にたいして忠実で市場での売り買いに秤があるように心に秤がある!】

皮はなめしたら売れるのか!
いいね、いいね拷問で剥いだ奴が無駄にならずに済むぜ!

【何が受けたのかチェンバレンの叫びに笑い声をあげながら答える】

ああ、そうそう俺のマインドだったな。
あの男は焦げがやばそうだから食えなかった≠ェ…ん?


【いきなりラスラドーラの端末が音を奏でメッセージの着信を知らせる】
【そしてメッセージを見たラスラドーラは微笑み――】

さっそく亜人の集落襲って宝を奪って来いってよ。
捕虜が出るだろうから欲しいなら早めに上に言っとけよ!
まぁ、何の亜人かメッセージにはのってないから、あんたが気に入るかはわからんがよ。

【それだけ言うと踵を返し去っていく】

あばよ!
孵化者はちゃんと探しとくぜ!

/すいません眠気が…wikiも編集途中なのでここらで切らしてもらいます
/乙でした
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 01:10:00.41 ID:fA1tGWcOo
>>267
ええ、生き永らえたい老人も私の元にはよくやってきますからねえ。
ただ、彼らは醜い――、死を前にするならば大きく手を広げて迎え入れてやるのが筋でしょうにね。
ですから、彼らは軽蔑しているのですよ。だから、死後の彼らは私がしっかりと世話をしていますとも。

【命というものに触れる職業である以上、命そのものに対してスタンスをもつのは当然と言えた】
【ただの医者と違った点は、この男が殺すことを厭わない生き物であったという点だった】

はは、仕事を受けていただけてありがとうございます。
これ、私の連絡先ですから、何か有ったら此方までご連絡を。
では、またいつかお会いしましょう、ラスラドーラさん。

【去っていくラスラドーラを上機嫌に見送って】
【鼻歌を歌いながら男は、地面を蹴って飛び上がり、壁に皮膚から付き出した肋骨を突き刺しよじ登り、消えていくのだった】

/*おつでしたのよー!*/
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/04(月) 01:11:31.30 ID:W43QNUKno
>>243-244>>260>>264

【敵の撤退に鷹が一声、高く啼いた。その爪から血を垂らす姿は恐ろしくもあるが――】

【――すっ、と二人の撃退に協力してくれた少女、イライザ―名は、実際の所知らないが―】
【その近くに降り立って、生き物として非常に力強い茶と黒の瞳を向ければ、心強い味方に思えた】
【また或いは、空を舞う鷹が擦り寄るように彼女に近付いたのは――その使役者たる、アンジェルの気持ちを表したのかも知れず】

【一方で、当のアンジェルはというと既に気を失っていて、恐ろしく死に近付いていた】
【もしこの場にイライザとラッシュが居なかったら―――また一声、啼いた鷹は空へと自由に飛んでいく】


【後、救急車によって搬送された彼女は18時間もの間、緊急の手術を受け続け】
【更に一週間もICUにブチ込まれ、一般の病室に移ってからもかなりの期間、食事は摂れなかった】
【幸いにして後遺症はなかったものの、元より傷だらけの身体に何十針もの跡を残した、この戦い】

【刀が一本ばかし消えているのに気付いたのは、累算して約一ヶ月も後であったという】


【―――ちなみに、だが。アンジェルの病室にメモでも残しておけば、それは必然的にUTメンバーの目に触れるだろう】
【何がどうとか、具体的に云うわけではないが――意思表示としては、それでも十分かも知れなくて―――。】

/きりが良さそうなので、私はここいらでっ!
/皆様お疲れ様でしたー!&ありがとうございましたーっ!
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 01:11:35.12 ID:PsLRcCqoO
>>261

【ビリリとした緊張。相手の指先がこちらを向くと、如月は生唾を飲み込んだ。指先に自然に力がこもる。】
【動かないのではなく、彼女は動けなかった。魔術というものがどう牙を向くか分からない以上、攻めきれないでいるのだ。】
【先に痺れを切らした方が負ける。その理論は半分正しく、半分間違っている。あくまでも、「攻め方を知る場合」に限られた。】


……ッ!


【――――――――――――空気は見えない。】
【そんな当たり前の常識が、この場で仇となる。】
【指をこちらに向けた少年に注意を払い、そこから一歩外れようとしたものの、肩辺りに激痛を感じる。】
【もしも、空気の塊が「視認」できていれば、如月は剣士として高めたその動体視力で見切り、】
【回避できていただろう。見えなかったため、直前までその存在に気づかず、反応できなかったのだ。】

【如月は呻いた。利き腕に繋がる右肩ではなく左肩であったのが幸いであろうか。ともあれ、相手を見るその目は、やはりこうこうと輝いており。】


いっきなりやるねェ……んでは

お返し――――――――――――ッッ!!!!


【振り抜く。担いだ剣をその姿勢から、横一閃。】
【相手には当たらないだろう。5mの距離が盾となる。】


【――――――――――――「流星」。】

【ただの横薙ぎだが、卓越した剣技により放てば技となる。】
【流れ星の如き苛烈な一振りの瞬間、剣から炎が飛んだ。】

【「流星」は「飛ぶ」。】

【「炎」の――――――――――――「飛ぶ斬撃」が相手へと迫るだろう。速度は先ほどの少年の空気の塊と同じくらいと見て良い。】
【威力も、「斬撃」とはいえほとんど切れるものでは無かった。もともと発射台となる剣が、納刀されているからだ。】

【飛ぶ流星を放ってから、少女もそれに追従するように間合いを詰めようとするだろう。】
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/04(月) 01:19:53.71 ID:4NeSdfGWo
>>265

―――ハァァァァァアァァァアアアアッ!!

【まさに、全身全霊――究極の力と、力の、ぶつかり合い――!】
【今までのように"技"を以って、弾道を操り計算の上で相手を倒すセリーナではない】
【そこにいるのはまさに、装着されたドリルに等しい一角の獣――――!!】
【アーマーの奥で魔導機関が限界値を越えて、唸りを上げる――魔力が周囲に吹き荒れる――!!】

まけ、られない・・・ッ!!アタシは―――く、ううううううッ!!
こんな、愉しい戦いで――激しい戦いで――ッ!!
小細工なんか、いらない―――!!

【回転するドリル、魔界の希少な鉱物と、現存する魔物の外殻を用いて作られた"角"が】
【ラテン・シールドの刃をガリガリと削り――火花が散った。】
【削り――そして、削られる――ドリルの方も磨耗が凄まじい――!!】
【なんという強度であろうか、この剣は――!!】

【しかし、それでも尚――回転は勢いを増し、衝突の果てに】
【セリーナは叫ぶ――!!】

―――――貫けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇッ!!

【――破砕。刃を突き破ったドリルが、茜の身体を抉り――】
【瞬間、吹き飛ぶ身体を見届けたその矢先――アーマーの背、魔導機関から煙が一斉に吹き上げた。】
【限界――まさに全力。あと、一歩遅ければ――刃が貫けなかったのならば――】
【アーマーが停止したセリーナは、ラテンシールドの餌食になっていただろう。】
【瞬間的にアーマーが、ドリルと一緒にパージされる――】

――はぁ、はぁ・・・ッ!!う、くうぅ・・・っ!

【鎧が体から放たれ、ドリルと共に地に落ちる瞬間――削岩機は砕け散った。】
【鎧に等しく、また――モノケラス・ドリルすらも、活動限界を迎えていたのだった。まさに――――】

・・・すっごい、ぶつかり合いだったよ。

【一騎打ち。紙一重の勝敗――共に全力を尽くし、最も美しい――】
【"全力の衝突"という形式で勝負を収めたこの試合に、観客達は沸き立った。】
【歓声が"二人"に注がれる――「すごいぞ、よくやった」と。】

・・・ありがと、茜ちゃん。アタシ――また、貴女と戦いたいな。
今度はそう――肩を並べて。

【――ガンマンは目が命だ。】
【相手が倒れていたとしても、その姿から目を離す事は無い――当然だ、こんな凄まじい試合を演じた相手を】
【セリーナが見届けないはずが、ない――】

【立てられた親指に、セリーナもまた、サムズ・アップで応える】

【わっ、と観客席が震えた。】

/お疲れ様でしたー!!熱い試合でした・・・!
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/04(月) 01:23:24.00 ID:pW8JtwLVo
>>264

【剣と盾を納めた彼女は、男の言葉に神妙な表情で耳を傾けていた】
【少なからず見えっ張りな少女は、彼の徹底した秘密主義の裏側に秘められたものに勝手ながら共鳴しているのだ】
【尤も、名乗りとか決めてしまうあたり、意志のベクトルは全く違うと言わざるを得ないが……】

……分かった、約束する。
でも、何て呼べばいいのだけだけ教えて。
だって、あたしだけは、あんたを名前を持ったヒーローとして記憶に留めたいもの。

あたしはイライザ・エインセル、残念ながら、ただの通りすがりよ。
強いて言うなら……ゆなとり≠フファンって所かな。

>>269

【ラッシュへの自己紹介を終えたイライザのそばで、雄々しい一声】
【近寄ってきた猛禽に対して、あえていつものような不敵な笑みを浮かべて――大丈夫だよ、と告げるように首筋を浅く一撫で】

なんだ、一言も喋れなかったじゃない。あたしと髪型も色も似てて気に入ってたのに。
こんだけ気持ちを動かしといて、死ぬんじゃないよ。そうしたら、もっかい殺してやるから……ねっ!!

【救急車を待つ間、イライザは遣り切れない思いに襲われていた】
【被害の拡大を防ぐため、などという言い訳はしない。纏衣ヒルコを逃したのは自分だ】
【帰ってくる事を見越してここに陣を張っていたのに、ギリギリまで気付けなかったのも自分】

起きたら、一緒にはちみつのお酒飲んでくれるかな。
……待ってるよ。

【これも、あれも、それも自分だ――――】

【……分かっている。己の無力を嘆くだけで済ますほど無駄なことはないと、三姉妹が離散したあの時から、痛いほど】
【ならばどうすればいいのか――幸いな事に、答えは簡単に見つかった】

【メモだなんて真似はしない。大会は終わりが近いのだから、その時≠ェ来れば……やることは、一つだ】

/お疲れ様でした!お二方とのロール、短かったけれど楽しかったです!
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 01:25:57.84 ID:RbcnFKGBo
>>270
【攻撃が命中した直後、アルフォンスはすぐに次の攻撃の準備に取り掛かった】
【しかしそれは役目を果たすことはなかった。彼の思考からは敵の反撃が抜け落ちていたのだ】
【これも未熟さ故だった。手早い反撃に若き魔術師は対応し切れなかった】

ぐっ──!!

【アルフォンスの左肩にその“流星”は命中した】
【熱と打撃により痛みで彼の動きは止まり、彼は苦悶の表情を浮かべる】
【その隙に如月との距離は詰められてしまう。アルフォンスは慌ててもう一度、腕輪に魔翌力を込めた】
【腕輪が強く光ると、彼の右手に剣の形に押し固められた空気の塊が現れた】
【それは空気中の塵をも含むために肉眼で視認することができる】
【今や魔術師は近接用の武器を持つことができた。彼はまたしても自らは仕掛けずに、来る攻撃に対して身構えている】
【勿論、距離を詰められたことも含めて、不利な距離で戦うことになったのは彼にとっては明白に失敗だが】

//わー、ごめんなさい! 本当は空気弾は見えるんです描写し忘れですすいません!
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/04(月) 01:27:35.36 ID:2MX55DKco
>>269>>272
/お疲れ様でした
/イライザさんの問い掛けには、苦笑いしながら名前を名乗った感じで一つ…手抜き勘弁…!
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 01:44:15.45 ID:PsLRcCqoO
>>273

/あ、わざわざすいません!では>>270ではこっちに目にゴミが入ったかなんかで「たまたま見えなかった」ってことでお願いします。補足ありがとうございますー。


――――――――――――
――――――――――――

いよしっ、ストライク!! これで五分だよ


【奇しくも自分と同じ左肩。受けたダメージ的にもその部位的にも、完全に自分と互角だ。】
【距離を詰めながら如月は言う。少年がなんらかの妨害を行っていたのなら、接近が遅れたかもしれないが…彼我の差は見る見る縮まってゆく。】
【そして、間合い――――――――――――炎の剣士の庭とでも呼ぶべき長剣の有効範囲に今、相手は確かに入った。】

【身構える少年。その手にはおそらくは先ほどの攻撃と同質の、空気でできた得物が握られている。】


…ふふ、上等ッッ!


【いい。如月は挑発的に笑んだ。再び長剣を担ぐ。ガッチリと止められた鞘、その中の刃が軋んだ。】
【剣士として、この接近戦受け止めよう。ど真ん中で盤石に身構えている少年に飛び込んだ如月は、剣士としてだ。無意識のうちにそう思考した。】

【もう一つ思うべきは――――――――――――攻めてこその、「炎」。】

【「炎」として――――――――――――】


…えぇいッッ!!!


【二度目の流星が闇を切り裂く。繰り出すは超高速の横薙ぎ。向かい合った相手の左肩を追撃する。】
【一瞬の脱力から、間髪を入れずにその力を右手に、そして剣先に伝える。力の緩急と、女性特有の体の柔らかさを活かし、紅蓮の剣客は剣を振った。】

【無論、事前に攻撃を予感して、万全に構えている相手ならば反応することもできるだろう。】
【速度こそかなりのものだが、単純な力は性別的に考えてもそこまで高くない。】
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 01:58:10.93 ID:RbcnFKGBo
>>275
【身構えていたアルフォンスへと紅蓮の剣が迫り来る】
【接近戦に不慣れな魔術師にその素早い攻撃を回避することはできなかった】
【彼は愚直に、創り出した刃でもってその剣戟を受け止める。剣が接触したときの高音が鳴ることはなかった】
【この剣はあくまで空気の塊。風圧──或いは極端な気圧、連続的な弱い衝撃──でもって攻守を担っている】
【よって接触時に衝撃はなく、まさしく強い風に押し返されているという感覚があるだろう】

ぐっ、うぅ──!

【アルフォンスは苦痛の表情を浮かべていた】
【受け止めはしたものの、弾くことも受け流すこともできずにいるためだ】
【肩を強打されたことにより剣を持つ左手に力が入らない。そのうえ、彼は元々筋力があまり無い】
【近接戦闘の不利さが如実に表れている状況だ】
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 02:13:58.86 ID:PsLRcCqoO
>>276

ありゃりゃ。


【「空気」でできた剣。彼女は最初それを、速度で切り裂くことができると予測していた。】
【簡単な話、空気は空気。物理的な干渉能力を持たないと思っていたのだ。無論、先ほどのように指向性を持って飛ばした場合を除く。】
【結論から言うと、予測は外れた。認識が甘いのだ。術は専門分野ではないため、致し方ないと言えば仕方ないが…。】


ぬ、ぬうッッ!! こりゃあマズイ。なるほどなかなかに…


【できる―――――――――その言葉まで紡ぐ余裕はない。噛み合ったまま共に動けないのだ。】
【歯を食いしばる如月。相手と同じくらいしか筋力を有さなかった。】
【彼女は膂力で剣速を高めているのではない。遠心力や「しなり」などを利用して技術で重い得物を振る。】
【まさしく今回のような鍔迫り合い――――――持続的に強い力を加えなければならないような状況は、あまり得意としていなかった。】


…ッ


【如月はパッと地を蹴って真後ろに飛んだ。切り返しだ。もっとも、本来即座に振るうべき刃は頭上にある。追撃を行うことは無かった。】
【再び担ぐ。背に刃を回して、先ほどよりも深く。左手は少年同様に痛むのか、すこしわなないていた。】

【ザッとお互いが離れてから数瞬――――――――背に回した得物はまだそこにある。】
【やがて、そのままであったら笑って言うだろう。】


こんなもんかな。そろそろやめとこうか。まだまだお互い様子見だけど、結構いいん運動になったよ。


【と、穏やかに笑んで得物を納めるだろう。】
【コートの下の上着には背中に目立たない「ひっかけ」があり、そこに鞘をつっかけることができるようだ。】

【周囲の炎も、散るように消えるだろう――――――――――――。】
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 02:23:44.05 ID:RbcnFKGBo
>>277
【如月が離れるとアルフォンスは腕輪に送り続けていた魔翌力を断って剣を消滅させた】
【ただ単に両手を空けたいという戦闘のための行動だったのだが、意外な結果となった】
【如月の言葉に彼は眉尻を下げた】

も、申し訳ありません
修行中の身でして、まだまだ不慣れなもので……

【アルフォンスは自分の弱さが原因で、如月が中断したものだと考えた】
【彼は伏し目がちになって謝罪を口にした】
【二度目の失敗による落胆は、表情に明白に表れている】
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 02:51:30.17 ID:PsLRcCqoO
>>278

っふう、しかしやっぱり火鼠のコートは熱い。いくら炎耐性が高いからっつってもいただけんわ…。


【またも怠そうに言ってからコートを脱ぐ。腰に袖でくくって、尻ポケットから鉄扇を取り出した。最初の格好に戻ったことになる。】
【左手が打たれたので、右手でパタパタと、涼風を送っていた。胸元に風を入れながら一息付くと、相手の言葉。】


ん、んー…?


【「だから謝ることは無いって!」】
【軽口を叩こうとして、しかし少女は口をつぐんだ。相手が本気で落胆していることが、手に取るように分かったからだ。】
【体裁を繕っただけの、適当な言葉は慰めになるかもしれないが、本質は何も解決しない。】
【無論、会ってまだ間も無い二人。それでいいかもしれなかった。しかし、如月はどこか考えてしまっている。】

んー…。

【「違う」、と。】

【相手が弱かったからではない。強弱など自分は何も気にしていない。と、彼女はそう伝えたかった。】
【言葉で言っても、しかし、それは「慰め」となる。あるいは、取り繕った咄嗟のフォローか。】
【どちらにせよそれは本心ではなかった。】


あー、アルフ君。いや、いやいや!!

アルフ!!!

顔上げろッッ!


【思いっきり少女は叫んだ。自分でも、後先考えていないことがわかった。思ったことを、即座に実行している。】
【無意識に言葉を紡いでいるかのような、そんな奇妙な錯覚に陥った。】

【目を伏せていた少年が顔を上げると、当然如月と目が会うことになるだろう。】
【怒鳴った声とは裏腹に、彼女は――――――――――――】

【当然――――――――――――】

【――――――――――――「笑って」いた。】


ご飯。


【相手の方に近づいて、肩に手を回そうとするだろう。】
【なんというか、ともすれば「馴れ馴れしい」と取られそうな行動だが、不思議とそういういやらしさは無い。】

/すいません続きます
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 02:51:58.56 ID:PsLRcCqoO
>>278


…――――――よかったら、ご飯、食べに行かない?


【相手が弱いことなど、気にしていない。】

【「全く」「これっぽっちも」】

【それどころか、感謝している。もともと模擬戦に誘ったのは自分なのだ。】
【最初から半分強引に戦い始めたのである。如月はありがとうと言いたかった。それに、】
【それになにより、少年は自分を助けてくれようとしたのだ。如月は思う。】

【――――――――――――だからこそ。】

【相手の言葉を訂正するわけでもなく、うわべの言葉で慰めるわけでもフォローするわけでもなく。】

【――――――――――――だからこそ、】

【彼女は笑って、そして全く別の言葉を紡ぐことができた。】


ね、行こうよ! さぁて…へっへっへ、なに食ってやるかな。


【半分強引にでも、肩に手を回したまま大通りに出ようとするだろう。青年の謝罪に対する、それが如月の「答え」だ。】

【炎とは――――――――――――】

【炎とは自由で――――――――――――】

【自由で――――――――――――そして、】


【――――――――――――「暖かい」。】


/終了っ
//お疲れ様でしたーっ!
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 03:06:16.06 ID:RbcnFKGBo
>>279>>280
【落胆の色を濃く映すアルフォンスは怒鳴り声を聞いた】
【言われた通りに彼は顔を上げた。覚悟はできていた。気弱な自分に苛つかれたのだと思った】
【意外な光景がそこにはあった。これほど惨めな姿を晒した自分に如月は笑顔を向けてくれた】
【そのことに、アルフォンスは驚きを隠せなかった】

【なぜ、と聞こうとした彼の肩に手が回される】
【大通りへ向かう途中で、如月の顔を改めて見て、彼はその真意を悟った】
【初対面だというにも関わらず、如月は自分のことを気遣ってくれているのだと】
【ならば、これ以上余計なことは要らない】

──お手柔らかに、如月さん

【彼もまた柔らかな笑みと共に、彼女へ返事をするのであった】

//夜遅くまでお疲れ様でした。
//拙い返し方でごめんなさい。何か至らぬ点がありましたら、お教えいただければ幸いです
//ありがとうございました。お疲れ様です!
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 10:10:20.89 ID:fA1tGWcOo
――いやははははははは!
どうしました、そんなに泣きわめいて?
父親が目の前で捌かれたからですか? それとも母親が目の前で私のマインドに食べられたから?
いやいやいや、憎いですよねえ? そうですよねえ? 当然ですよねえ? すいませんねえ!

【路地裏。常日頃から、危機に溢れ、人死など日常となっているそこ】
【そこに、男の心の底から楽しそうな笑い声と、子供の啜り泣きが響きわたっていた】
【立っていたのは、レザーのパンツに真っ赤なライダース。インナーにはメッシュ生地のシャツという倒錯的格好の男】
【メッシュから透けて見える腰部には、72という焼印の皮膚が他の皮膚と違う色彩で縫い付けられていて】
【サングラスに覆い隠された顔は、しかしながら誰がどう見ても歓喜であるとしか思えなかったろう】

おかあさ……ぐぅ!?

【泣きながらも男を睨みつける少年の首を掴み、空中に持ち上げたのは、女】
【全身真紅のラバーのドレスに身を包み、顔も口元以外はラバーで覆い隠した扇情的な格好が目立つ】
【マスクからのぞく口元は黒いルージュを惹かれ、艶やかなほほ笑みだけを浮かべており】
【体の随所に浮かぶ錆びついた金属装甲はその女がマインドである事を示していた】

安心すると良い。君は殺さない。
――なにせ、もっと憎しみ、負の感情をふくらませてもらわないと困るから、ねえ?
さあ、行こうか。Never Say Die。私達の愛の巣へと――!

【子供の首を掴んだまま子供の意識を奪い去って】
【血痕一つ、死骸一つ残らない殺害現場から、男は立ち去ろうとしていた】
【聞こえるのは男の含み笑いと、口を押さえられた子供のうめき声】
【路地裏にはひびあふれた光景では有るが――ここに来るのは、善人か、悪人か、それともどれでもないか】
【どちらにしろ、この男女のコンビは大分目に毒な外見をしているため、チラリとでも視界に入れば意識を惹かれかねないだろう】
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 10:26:32.90 ID:/zXL9kM1o
>>282

【滴り落ちる水の音、水流と呼ぶには少し淡すぎる旋律であったが】
【路地裏から去っていこうとする貴方の前方を遮るかのよう水≠ェその地面へと零れたら】
【まるで意志を持っているかのように、水が燃え上がるだろう】

【煌々と輝く焔が、貴方達の行方を阻めば、貴方の後方から足音が聞こえた】
【路地裏の奥、さらにさらに深いところから歩みを進める人影が】
【その高い身長を伸ばしたなら、揺らめく陽炎の証明にした】


どんな気分だ、完璧に決めてハイな状態から邪魔されンのは
何故だろうな、こんなにイイ女が目の前にいんのにピクリとも反応しねぇのは


【お洒落な白を基調としたワイシャツと黒を基調とした高級そうなスーツ】
【一流の品格漂うネクタイを僅かに緩めて、黒のハットをセミロングの外側の刎ねた黒髪に乗せている】
【彫りの深い端正な顔たちと渋い顎鬚、長身の痩躯に左手にだけつけた白い手袋】

【瑠璃色の双眸と、紅いリップ、右手首の時計は最高級の一品で】
【丁寧に手入れのされた右手の爪先と、革靴は汚れ一つ無い見るからに高そうな代物】
【右手の薬指と小指には簡素な指輪が一つずつ、静かに寄り添うように輝いていた】

【右手を路地裏の壁にもたれかからせる、体重をそこへかけたなら、右手だけで器用にタバコを取り出し口に加える】
【手袋で包まれた左手でライターを握り、タバコへと火をつけたなら、泡沫のように柔らかな火が揺れるのだろう】
【きっとそのライターすらも一流品、繰り返し使用可能なオイルライターであるのだろう】


正義を気取るつもりなんかねぇし、俺もテメェもきっと嫌われ者だ

……けどな、少なくとも俺は嫌われ者から下へ堕ちるつもりなんかねぇんだ
趣味の悪い格好だな、少しはお洒落に気を使ったらどうだ
そこのシニョーラも、テメェのセンス、最悪だって言ってるぜ


【彼の言うシニョーラはつまり、貴方のNever Say Die≠フ事であろう】
【それがマインドであるということは分かっている、それでも言葉をかけるのを止められないのは】
【心の奥で燻る火の粉が、ただ燃えるその一瞬を待っている、から】

【左手でスーツの胸ポケットからライターをしまいつつ大型の拳銃を取り出すのだろう】
【右手で壁へと体重をかけたまま、その銃口を真っ直ぐ向けた】
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 10:41:54.98 ID:fA1tGWcOo
>>283
――ほぅ?

【視界の先を埋め尽くす、炎。紅、真紅。血とは異なる方向の鮮やかさ】
【熱を感じた。これは炎であると男は即座に理解し、男は己の後ろへと振り向いた】

……それもまた私にとっては喜びにすぎないよ。
私にとっては、君のような人間に阻まれることも、一種の楽しみと言えそうだからね?
いやはや、中々熱に溢れたお仁の用で。ごきげんよう、フロイライン。

【男は、笑顔を崩さない。どころかより鮮やかな笑みを以て相手を迎えた】
【大仰な動作を以て男は深々と頭を下げて、おどけた様に体を揺らす】
【何もかもが芝居がかっている、一級の貴方に対して、こちらはどう考えようとも二流、三流】
【不完全さ故の不気味さ、異質さを携えて。継ぎ接ぎだらけの肌を、体を持つ男は鮮やかな金髪を掻きあげた】

いやはは、この様な格好が評価される場所もあるものでしてね?
当然普通の格好も出来るものですが、人の個性も認められぬのはいささか狭量と言えそうだ。
あまりそう気を張っていると胃に穴が開いてしまう。――ああ、胃痛が酷いようでしたら薬でも処方しましょうか?
これでも医者をやっているものでしてね? ここで出会ったのも何かの縁でしょうし、ねえ。それとも、他の薬が宜しいですか?

【相手が銃を突きつける動作の中で、ずるりと男の背後に居たマインドが手を伸ばす】
【男の目の前に盾のようにぶら下げられたのは、意識を失った子供の体】
【銃の射線に割りこむように、ぐったりと体の力が抜けた子供が、そこに居た】

――あと、私の恋人を愚弄するなよ。お前に私の恋人の何が分かる。
彼女の事は私が何よりも理解している。心も、外見も、内臓も、命も、何もかも!
その全てに私は触れ、私が支配し、私が理解している。お前如きに、なにも理解されてたまるものかよ。
――――撤回するといい。今ならまだ許してやるから。なぁ、無駄な争いは好まないんだ、俺も。わかるだろう?

【そして、子供の奥から激高した声を響き渡らせる男】
【何よりも自分が彼女を理解していると、大声で喚き始める男は、しかしながら狂っては居ない】
【子供の影から除く瞳は、異様に冷えた温度で、相手の熱へと向けられていた】
【舌がじゅるりと唇の右から左までをなぞりあげて、男の両手にはいつの間にかメスが握られていた】
【そんな状態で男は争いを好まない、という。彼を見逃すなりするのならば、彼は確かに戦おうとしないのだろう】
【だがしかし、男は相手がそのような選択をしないだろうとも思っていた。だから、男は只警戒を高めて、冷めた目線を相手に向けるだけだ】
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 10:54:28.08 ID:/zXL9kM1o
>>284

【苛立つようであった、その動作の一挙手一投足が、底知れぬ闇のようで】
【いまさら踏み出す事を恐れるというワケではないのだが……それ故に、揺れる心を隠せなかった】
【ポーカーフェイスを気取っていても、その彫りの深い精悍な顔は溶ける思いを滲ませた】


べらべらと良く喋る舌だな、随分と脂の乗った良い感じに肥えた舌だろう
火ぃつけて燃やしちまったら、きっと良い匂いで燃えるだろうよ


【銃の射線に割り込む子供、舌打ち一つ、その状況に対して零した】
【少しずつ銃口を揺らしたならきっと、それに追従するように子供は動くのだろう】
【なるほど効果的だ、ちゃちな正義感に揺れた彼を乱すぐらいには】

【歪む彼の眉、細いながらもしっかりと手入れされた眉は彼の顔を美しく彩る】
【芝居がかった貴方の演技、彼もまた、ある種銀幕の下で演じる役者のように】
【その行動の多寡を誰にも辿られないようにした】


なぁシニョーラ、お前の恋人はそこまでしてお前を思ってくれてるらしいぜ
だからこそ悲しいよな、シニョーラ、お前に与えられる愛情の欠片で良いから
他の誰かに分け与えられないってのはよ

――――Boys Like Girls


【破裂する銃弾の音、轟音が響き渡ったなら、銃弾が風を裂いた】
【けれども銃弾は放たれない、彼の左手の銃≠ェ依然として向けられたままだ】
【否、確かに聞こえるだろう銃弾が風を貫き貴方へと向かう音が、確かに】

【視線を向けてみれば分かる、壁へともたれかかった彼の右腕、その右手が貴方へと向いて】
【人差し指と親指で所謂銃≠フポーズをして、その指先から、銃弾が発射されたのだ】
【狙いは男の手元、ダメージを与えつつ、その手に握ったメスを弾こうとするのだろう】

【銃弾は着弾したなら消える、能力により作られたものである、ときっと理解できよう】
【曇ったタバコの煙が一つ、残照と呼ぶには暖かすぎた旋律を彼の前へと燻らせて】
【揺らめくその隙間から、僅かな熱を灯し続けた】
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 11:08:35.73 ID:fA1tGWcOo
>>285

やれやれ。
口の中を縫合するのは中々骨だから辞めて欲しいんだがね。
よく勘違いする者が居るが、私は確かに趣味で己の体を切り刻み付け加えるが、マゾヒストではないというのにね?
あと、炎は嫌だね。人肉は火を通したほうが比較的食べやすいが、ただ焼くよりももう少し手間を掛けたほうがいい。
少々人の肉は酸っぱいし、私は完全に抗生物質などを投与し尽くした不健康な肉だ、おすすめはしないよ?

【男は相手の目の前に子供を吊るし下げたままに、どこかズレた返答を返していく】
【良く肥えた舌、脂が乗っている。それらの発言から食すとでも考えたのだろうか】
【だがしかし、その言動の全てが計算ずくであるようにも考えられる。少なくとも、戦略的な行動を穫れる程度にはまともな思考回路を持っているのだし】
【結局、男が狂人か正気かはわからないだろう。しかしながら、一つだけ間違いないのはこの男が善人では決して無いという点だ】

【相手の眉の歪みを見て、満悦するように男は口元を弓の形にする】
【人が不快感を顕にする事を、敵意を向けてくる事を楽しめる人間であるのだ】
【きっと、この男は何もかもが楽しい。楽しいから、笑っていて。楽しいから人を殺して、命を冒涜する】
【喉を震わせる忍び笑いも、爬虫類のごときぬるりとしたその動作も全て。不快さを醸し出すことだろう】

恋とは病だよ。――そう、私は彼女に心を奪われたからこそ、彼女の全てを私は奪った。
愛とは全てだ。私は愛の全てを彼女に捧ぐ。故に、貴様ら誰一人にすら、私の愛は分け与えられない。
全てはそう、私の恋人の為に、だ。

 ―――― Junior's Eyes=@――――

【破裂する銃弾の音。襲い来る鉛弾、風を引き裂き弾丸が走る】
【弾の先、鈍くギラつく鋼の刃。血を幾度も啜ってきただろうに、彼の手のそれは曇り一つ無く研ぎ澄まされている】
【高速の弾丸。しかしながら、それに割りこむように、白い玉が女の体から飛び出して、代わりに弾丸を受け止めた】
【はじけ飛び、液状の何かを飛び散らせ腐臭を漂わせるそれ。地面に落ちていたのは水晶体】
【そう、人間の目玉を弾丸に割り込ませる事で、弾道をずらそうとしたのである。結果として、ずれるまえに弾丸が消えたために男もマインドも子供も無傷】

では、右手に。

【男は、相手にではなく、目の前の子供の腕に深々とメスを突き刺そうとする】
【熱を前にしても、弾丸を前にしても。男の精神性は欠片も崩れない】
【間違った方向性に成長してしまった鋼の精神は、いかなる時も男の本質を忘れない行動を可能としていた】
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 11:19:22.38 ID:/zXL9kM1o
>>286

【吐き捨てるように貴方の言葉を切り捨てる、ノイズのような旋律は聴いているだけで引き込まれそうだから】
【紡ぐ音律の確かさだけを辿ろうとした、盲目の中千里を駆けるには十分すぎるくらいに】
【彼もまた、いくつもの修羅場を乗り越えてきたのだから】


1991年Geffen RecordsからリリースされたNirvanaのアルバムNevermindは
商業音楽で凝り固まったロックシーンを根底から破壊した
それがAlternative Rock ――――今までの音楽とは異質で異様で、そして取って代わるものだった

Never Say Die≠ネんてオールドファッションな物、今時ティーンだって聞かねぇよ


【――――Alternative≠サれが彼の能力の正体代替≠ニ形容されるべきもの】
【彼の右手が銃を代替≠オたのだ、勿論本物と比べて精度は落ちるがそれでも十分なほどに】
【煙はでない、ただ揺らめく指先の感触だけを確かめるように風に舞わせていた】

【最初に貴方を足止めした水、あれはきっと彼の握っていたオイルライターを代替≠ウせたのだろう】
【ライターの火の性質を得た水は、赤々とその身を燃やして、貴方の行き場を防いだ】
【つまり、彼の能力は自分自身でなく物質へも代替≠与えることができるのだと、聡明な貴方なら理解できるはずだ】


恋が病ってのは、健全な恋をした奴が言える台詞じゃねぇぜ
悔しかったら証明して見せるんだな、自分の恋が如何に正しいかを
なぁシニョーラ、アンタなら俺の女房も許してくれそうなんだがな

ちぃとばかしアンタの旦那様、キツイ性格してるもんだな――――!!


【きらりと煌く彼の右手の二つの指輪、薬指と小指に光るそれは、彼が既婚者であることを示して】
【彼の言う証明とはつまりこのことであろうNever Say Die≠彼は真っ向から否定しようとした】
【けれども、その言葉も、思わず息を呑んだ、彼の弾丸を防いだ――――その方法で】


……おい、お前なんか勘違いしてねぇか?
俺がお前に銃を向けたのは、お前が気にいらねぇからだよ
だからよ……んなガキいくら傷つけたって、俺は動揺しねぇぞ――――

――――しねぇって言ってんだろ!!


【破裂する感情の音、言葉の音律を乱すのは感情の高ぶりか】
【舌打ち一つ零したなら彼は強く地面を蹴り、身を乗り出すが如く疾走した】
【すぐさまその距離を埋めようとし、できるならばその両手で子供を抱きかかえようとするだろう】

【けれども距離がありすぎた、追いつく前に刺されることも、また抱きかかえたとしても、逃げ出す事は適わない】
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 11:34:44.65 ID:fA1tGWcOo
>>287
うねる旋律、大地をのたくる陰湿さ、不気味さ。
それら全てに私は魅せられた。
文化に新しいも古いも無いさ。大切なのは、心を震わせるかどうかだ。
私の心を震わせたのは、あの暗い世界。人を怖がらせようとするエンターテイメント。

それだけさ。

【相手の能力に関しては、子供を人質として、相手を牽制し時間を稼ぎながら思考を回していた】
【大体。便利なシロモノだ。本体を消耗せず、代替品を使っていれば、戦い続けることが出来る】
【ならば、此方も本気を出すしか無いだろう。少なくとも、もはや相手との衝突は避けられないだろうし】
【そう思って、男は己の真後ろに立つ乙女に目線をずらして、にこりと笑顔を浮かべるのであった】

恋は正しいかどうかではない。恋とはひとりよがりなものだ、愛も然り。
ならば私は、どこまでも私の恋と愛のみに特化して生きていくことを選択するのみだ。
嗤うならば嗤え。狂人と罵るのも私にとっては甘美な快感だ。
なにせ、他者に蔑まれ、狂っているとおもわれるほどに、私の愛が深いということの証明になるのだからね!?

さあさあ、もっと私に悪意を向けると良い!
それが私にとってなによりの美酒、快感ッ!!

【相手が此方の愛を、こちらの恋人を否定しようとしたとしても、その行動を男は僻みと受け取る】
【相手から向けられる、敵意、悪意すらも楽しみ尽くしてしまうのが、この男】
【暖簾に腕押しとはこの事だろう。この男を打倒するのならば、間違いなく力によってしかあり得ない】
【だがこの男は、傷つけられる事すらも喜びを覚える類の生物だ。笑う、男はただただ楽しく嬉しく、子供のように】

いやはは、そんなにこの子が欲しいのならば、呉れてやりましょう。
どうせ、代わりなど幾らでもいる、一人くらい連れ帰られなくても困りませんから。

【此方に距離を全力で詰めに来る相手の動きを見ながら、男は唐突に行動を転換した】
【まるで幼子が先ほどまで遊んでいたおもちゃを投げ捨てるような、はたまた虫を指先で潰すような】
【幼児性あふれる唐突な行動は、相手の顔面に向けて全力で子供を投げつけるという動作で成し遂げられた】

――――ッッヒ……ッ、ギヒァッ!!

【絞りだすような高笑いと同時に、男の両腕が地面を這うようにブレ、銀色が空を捌いた】
【両方相手の足元を狙うような軌道によって奔るそれは、メス】
【直打法のアンダースローで投擲されたそれは、一直線に低空を駆け抜けて、相手の足に突き刺さろうとする】
【汚いだのなんだのは、この男になんら意味を成さない罵倒だ。むしろ、そう思われれば本望というもの】
【男は、ただ欲望と感情のままに。それに冷静な理性を載せて行動するだけである】
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 11:44:47.49 ID:/zXL9kM1o
>>288

【平行線だと思った、永遠に交わらない旋律のよう、ただひたすらに独奏を続けるだけと】
【言葉を零す余裕もなく、彼は自分の方向へと飛ばされた子供を受け止め、その勢いを殺された】
【漏れる苦悶の声、力はある、けれども、その勢いは流石にかなりのものであった】


かっ……ぁっ……たく……!!
自分の身……護れねぇんだったら……んなトコ来んじゃねぇよ……


【直撃するメス、かくんと彼の長身が膝から崩れ落ちそうになる】
【何とか踏ん張るも、滲む血の色が、高級そうなスーツの布地を濡らしたなら、彼の苦痛を伝えるだろう】
【キャッチした子供を、自分の背後へと追いやって、そうして、両手で脚に突き刺さったメスを握る】

【破裂する咆哮、響き渡る音律は貴方からしてみれば不恰好で情けないものかもしれない】
【けれどもそうしなければ耐えられないほどに、その痛みは苛烈で過激、漏れる音すら感じられないほど】
【筋繊維を食いちぎるそのメスを引き抜いたなら、溢れる血液を、零れる息で寄り添わせるように】


……らしくねぇな……んなガキ一つ助ける為に苦心しちまって……
アンタもそう思うだろ、シニョーラ全く、かっこ悪い大人だこった……
だけどまぁ……たまには、良い事もしてみるもんだ――――

神様だなんだとか信じちゃいねぇけど、信じる者は救われるってことぐらい
知ってるつもりさ――――Boys Like Girls=\―――!!


【右手のメスを左手に移した、左手で二本、貴方のメスを握る形で】
【肩幅に開いた両足、やや体重を低めにシフトさせて、安定感を増した形で】
【互いの距離は3mほどか、喋りつつ後方に下がり5m程度まで開けようとした】

【銃は既に胸ポケットの中に片付け、その手に握るのは、彼の血液を一杯に飲み込んだメス】
【呼吸を一つ、整えたなら、彼は勢い良く地面を右足で蹴り上げるだろう】
【吹き上がる大量の石つぶて、目くらましにもならないそれが貴方へと襲い掛かる】

【咄嗟に気づけるだろう、それらの石つぶてがメスの代替≠ナある、と】
【触れたならば鋭利な刃物で切り裂かれたかのよう、それだけのダメージが在る】
【そして今回は数が多い、単純な回避では間に合わないほど】
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 11:59:49.78 ID:fA1tGWcOo
>>289
【そう。独奏だ、独走する愛を以て、毒爪で恋人を抱きしめ一人で愛の音律を奏でる道化だ】
【なにせ、男の操るマインドは――、手動式のマインド。要するに、あの乙女が男を抱きしめようとも、それは全て男が命令したこと】
【それでも男は操り人形にひたすらの愛を捧ぐ光景は、もはや自慰行為と呼ぶ他になかろう】

いやいや、彼の身を守るものは二人居ましたからねえ?
父親も母親も、とても素晴らしい愛を私に見せてくれた。
そのお陰で、今君の手元に子供が居るというのだから――感動モノだね?
美しい物を見たよ、本当に。――だが、美しい物が真に輝くのは、それが壊れる時でも有る。

【男は、血を零しながらも足を踏ん張り立つ相手を見て、笑みを深めた】
【相手のその強い意志も、なによりも輝くその気高き魂も。全て男にとっては眩しいものに映る】
【そのような行動は、男にとっては決して出来ないもので。だからこそ羨ましくて、美しく見える】
【だから、男は思う。それを壊してみたいと、それを汚してみたいと、それを貶めたいと】

神は居る、信じるものは救われる。確かにそうだ。
だがしかし、私の信じる神は戦争を肯定し、この世に死をもたらし、姦淫を放置し、悪徳を認めている。
故に――私は敗北しない、故に私は勝者である! 故に――私の愛は無敵だ!

 ―――― Johnny Blade=@――――

【相手の動作を目に映しながら、男は背後に立つ乙女に後ろ手に手を伸ばす】
【手と手を重ね合わせる所謂恋人つなぎで、男と女は艶やかに口付けを交わした】
【相手の動作の横で、男と女は融け合っていく。男の皮膚の中に、女の腕が、頭が、胴が、胸が、飲み込まれていく】
【男の皮膚がラバーで覆われていき、体の随所には金属装甲が見て取れる】

【口は黒いルージュによって彩られ、サングラスの奥の瞳は優美に蕩けていた】
【迫り来る無数の石つぶて。相手の異能をある程度看破していた男は、それが危険である事を理解した】
【皮膚を引き裂く一発目の石つぶてが男の首筋から黒い血液を吹き出させた直後】

【がきん】【硬質な音と同時に、石つぶての尽くが血しぶきと同時に地面に転げ落ちた】
【――針鼠と呼ぶべきだろうか。真紅のラバーを突き破るように、全身から無数の肋骨を突き出させる男の姿は】
【腹部、背中、足、腕。随所から鋭い肋骨を飛び出させた男は、それを振るう事でメスの代替となった石つぶてを弾き飛ばしたのだ】
【ずるり】【音を立てて体内に肋骨は沈み込んでいき、消えて。男の腹部が沼のように液状化すると、そこから男の顔が飛び出した】
【その顔立ちは、あなたの背後に居た子供にどこか似通っていたことだろう。うめき声を上げて、体の数カ所が欠けた男は、駆ける】
【手には白骨の槍。その鋭さで、相手の喉笛を貫かんと、死体はその腕を振りかぶった】
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 12:11:24.65 ID:/zXL9kM1o
>>290

【目の前で繰り広げられる貴方の嫌悪感を感じるような応酬】
【けれども逃げる事なんて許されない、壇上に上がった役者は糸が切れるまで踊り続けるものであるのだから】
【ハットを深く被りなおした、右手で触れるその感触を捨てないようにした】


見せ付けてくれちゃって――――やらしいねぇ
俺そういうの嫌いじゃないぜ、情熱的な格好だこった

だけどやっぱり、テメェみたいな奴は好きになれねぇな!


【深く姿勢を下げた、彼の姿が貴方の眼前から消えるかのよう――――否、貴方の目が腹部にあるのなら】
【きっと交錯するのだろう、瑠璃色の瞳が、貴方に映るかどうかはきっと、分からないけれども】
【空中に取り残されたハットがきっと、貴方の槍に貫かれるはずだ、そうしたならば、貴方の槍に異変がおこるだろうか】

【纏わり付くかのよう、ハットが伸縮し、路地裏の壁へと張り付くかの如く】
【貴方なら瞬時に察する事ができるだろう――――ガム≠セ、彼のハットにはガム≠ェ代替されている】
【そして同時にハットが伸びて、路地裏の壁と壁にくっ付き、その吸着力を強くした】

【壁と壁との間に貼られたネットに、貴方の槍が突っ込んだ形、となるだろう】
【上手く行けばガムの網の中に貴方を止めておくことができるかもしれない】
【けれども、所詮はガムの粘着力――――長時間の拘束は不可能だ】


口臭のケアは男の嗜み、そういうトコ、きちっとしてねぇと嫌われるぜ
シニョーラに聞いてみたいもんだ、一体テメェの口はどんな匂いがするかってな――――!


【左手には本物のガム、胸ポケットから取り出したであろうソレを握りながらひらひらと揺らして】
【可能ならば、それを再び仕舞い、先ほど片付けた拳銃を取り出そうとする】
【彼の行動は早い、けれども、ギリギリの攻防だ、何時ガムの粘着力が途切れるかは分からないから】

【貴方の直ぐ目の前で姿勢を低くしたまま、できるならその銃口を真っ直ぐに向けようとするだろう】
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 12:31:50.81 ID:fA1tGWcOo
>>291
いやいや、それは重畳。
私は君のようにまっすぐに敵意を向けてきてくれる人は好ましいと思えるからねえ!
だが、それでも私の愛は、彼女のものだ。彼女以外に私のなにものも呉れてやるものかよ!
その無駄な粘り――気に食わん! 彼女の中の死体とはいえ、彼女と共になれば彼女そのものだというのにッ!!

【ぐおん。と白骨の槍が振りぬかれたが、しかしながら当たらずに】
【取り残されたハットを貫くのみの結果へとその動作は終結した】
【4つの瞳が、相手の動作を睨み付けて、相手の意図を何となくだが察することとなった】

【使役した死体の動作は、確かに敵のハットに依って止められて】
【それとつながっている男の動きもまた、同じく制限された、かと想われる】
【その直後に、男の体から飛び出した子供の父親の体は溶解していく】
【徐々にでは有るが、溶ける事で網からずるりとすり抜けて、相手の拘束を避けようとする】
【兎角。普通の手段で相手の網の拘束から逃れるよりは遥かに速く、拘束からは抜けることが出来るだろう。】

っはは、身だしなみには極力気を使ってるんですけどねえ?
まあ良い、だったら唾液腺でも交換しましょうか。少々骨な作業ではありますがね?
まったく、口の中にメスを入れるのは結構大変なものなのですよ――ッ!

【相手の軽口、相手の動作の合間、唐突に男の顔面が膨れ上がる】
【異様に発達した顔面筋と言うべきだろうか。ともかく、顔に筋肉の割れ目≠ェ生まれる】
【そして、口から吐き出されたのは、銀色の軌跡。メスが口から弾丸のように発射されたのである】

――全く、本当にお強い。
能力の応用がどうの、とかではない強さだね?
心構え、経験、覚悟。それらから生み出される正しい強さだ、積み重ねたのであろうことが見て取れる――素晴らしい。
だが、私はずるが好きだ。私自身を努力せずに、他者の苦しみを餌にして強く慣れたほうがはるかに良いに決っている。そう思わないかい?

  ―――― Neon Knights=@――――

【男の体が、唐突に膨れ上がる。異様な筋肉の煽り、膨れ上がる狂気の気配】
【相手がカノッサ機関に付いての知識を持っているのならば、その気配が哲学者の卵と呼ばれるそれ特有のものだったと分かるだろう】
【だが、サングラス越しの男の目線は全く持って先ほどから変わっていない。安定しているのだ、異常なラインで】
【背丈を190cm程にし、両腕から圧縮したカルシウム製の大剣を飛び出させて、握り締める】
【体表を覆うのは、錆びついた金属板と圧縮カルシウムによる外骨格装甲。血色に染まりきった武装が、肉騎士の力の証明だった】

ふ……ぅぅぅうぅうぅぅぅぅ。

【息を吐き出しながら、両腕に握る白骨の大剣を構える男】
【その動作はどこか素人くさい。だがしかし、本能的な戦闘の勘が、男の構えを生み出していた】
【それほど長く使える力ではないのだろうか。男の顔から、笑みが僅かに減りつつあった】
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 13:31:24.77 ID:/zXL9kM1o
>>292

【即席のガムの網から抜け出す貴方、大まかながら能力の概要がつかめてきたよう】
【端正な彼の顔が僅かに歪んだのは、知ったからこそなのだろう、その能力がどれだけ恐ろしいものか理解したから】
【だからこそ、だ次の一手に対する反応が遅れた】

【弾丸のように掃射される貴方のメス、両手で咄嗟にガードするも、勢いを止めるには至らず】
【飛ばされる彼の高い痩躯、数mほど後方に飛ばされたなら、強く尻餅を付くだろう】
【スーツに包まれた太い腕には何本もメスが突き刺さっており、いくつもの傷跡がついていた】


はっ……っく……ぁっ……
……ったくその通りだぜ……みっともなくて、キツイだけだ……
それでいて、こんな目にあうんだから……な、笑い話にすりゃ、なりやしねぇ


【よろよろと立ち上がる彼の姿、腕と脚、両方から血を流しながらもなお、その目には不敵な笑みを浮かべて】
【零す言葉に血の味が混ざったなら鉄サビのような食感を口元に感じているのだろう】
【左手でライターを取り出したなら、右手でタバコを取り出し、火をつけようとした】

【けれども右手に力が入らず、地面へと落ちるだろう、拾い上げることすら、億劫で】
【舌打ち一つ零したなら、真っ直ぐに貴方を見つめる――――否、最早貴方ですらないのだろう】
【巨大なカルシウム色に染まった騎士の姿に、流石の彼も驚きを隠せなかった】

【一発でも受ければアウトに近い、それでいて貴方はまさに万全の防具と言っていい】
【圧倒的不利な状況、流石に俺もここまでかな、なんて――――思う心はきっと、間違ってなどいない】
【それでも尚、そこに浮かぶ瞳の色は、未だに消えてはいなかった】


なぁ、最後に名前、聞かせてもらっていいかい?
……なに、どうこうするつもりなんて、ねぇよ……ただ、今聞いとかねぇと、な
一生――――分からねぇかも、しれねぇしな


【タバコの代わりに彼が取り出すのはガム、ソレを口の中に放ったなら、静かに噛み砕いた】
【互いの距離は5mほどか、貴方の得物であれば、数歩踏み出しただけでも、彼の身体を切り裂けるだろう】
【ライターを片付け、銃を左手に握ったなら、その手を包む手袋の色が揺らめいた】

【微かに感じる様々な香り、焼け焦げた硝煙の香りは辺りを包み込むように】
【ライターの油の香りはきっと、タバコをつけた名残で、タバコの香りもまた、深く彩られて】
【――――それを含んでも尚、響き続けるのはどす黒い血の香り】

【地面へと立つその足がかくりと崩れそうになっても、その身を崩そうとはしなかった】
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 13:34:23.88 ID:fA1tGWcOo
>>293
/*うごあ、申し訳ないッ! 口から発射したメスは、単発です! メスの数を忘れてました、すいませんです!*/
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/04(月) 13:38:00.14 ID:huyVDN2AO
【水の国、首都フルーソのとある公園】

【まばらではあるが人の姿が見えるその中、明らかに浮いた服装の少女が一人】
【赤を基調としたドレスにプレートメイルを着けたような──所謂鎧ドレスというものか】
【およそ公園には不似合いな格好のその少女は、ベンチに座り、空を見上げていた】

はぁ、どいつもこいつも大会大会って煩いわね……
どこの店も騒がしくてゆっくりしてられないし、何なのかしら

【何やら不機嫌そうな少女は立ち上がると、銀のポニーテールを揺らしながら自販機へ向かう】
【背中には十字架──のように交差した状態の長短一振ずつの剣】

【蒼の瞳が自販機を睨んでいる気がするのは何故だろうか】
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 13:49:28.80 ID:fA1tGWcOo
>>293
――いやいや、その精神性。尊いと思うよ?
誇っていい、胸を張って良い。大丈夫、私よりはるかに君の魂は輝いている。
だが、だからといって正しいから勝つとか、輝いているから凄いという訳ではなくてね。
結局、強ければ善人だろうが悪人だろうが、正しかろうか間違っていようが、勝ちな訳だねえ。

確かに君は強い。私も君より強いわけではないだろう。
ただ単に、君と相性が悪かっただけ。君が私よりも優しかっただけ。だから、君は――生きなければならない。

【男は、否。女と混ざり合い、体表を白骨の装甲で埋め尽くす騎士は、相手を見下ろしながら声を響かせる】
【殺意など欠片も感じさせない、穏やかな態度で。男は、両手の二刀の内の一本を体内に突き刺し、戻していく】
【一刀構えとなった騎士は、その剣の表面に、クリスタル状の物体を纏わせ始めた】
【悪意。そんな感情を強く感じさせるその結晶は、切っ先に収束されて、どす黒い魔力を噴出し始めた】

【カルシウム製の面頬で隠された表情は、しかしながら僅かに見える口元で笑みだと分かる】
【相手に名を求められた上で、男は朗々と己の名を名乗り上げた】
【死にゆく相手への慈悲と言った体でもなく、ただ単なる自己紹介として、だ】

カノッサ機関、ナンバーズ。
バーソロミュー・チェンバレン。ナンバーは72、所謂普通のナンバーズですねえ。
二つ名としましては、淫靡たる冒涜者=B一部の方は私をそう呼びますよ。
――そして、私の恋人は、Never Say Die=B
しかしながら、カーテンコールにはまだ早い。貴方を殺すのは、些か勿体無いと思うのでね。

【腕をぐん、と振りかぶりながら、男は殺したくないと宣うのだ】
【そして、相手の強い意志を見せる視線に、崩れそうな足で立つ相手に、身悶えしそうになる】
【相手の能力の正体をある程度看破した上で、男はまだ相手が諦めていないことを理解して】
【だからこそ、ここで殺したくないと思う。故に】

――――ッ、はァ!!

【振り下ろす剣は、半ばで砕け散り、カルシウムの散弾として撃ちだされていく】
【狙いは、男自身と、男の背後に居る子供の二つ】
【それらのカルシウムの弾丸には、濃縮された哲学者の卵が含まれている】
【命中する弾丸の数にも因るが、相手の体に浅く食い込む程度の弾丸は、致命傷には成り得ないだろう】
【殺意がないその動作は、帰って相手にとっては認識しづらいものかもしれない】
【と言っても、大柄かつ武器の巨大さ故に隙は大きい。横に転がるなりなんなりすれば、全弾回避も不可能ではないはずだ】
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/04(月) 13:52:37.18 ID:i60qaZO5o
>>295
【鎧ドレスを着た少女の近くにある、その公園の入り口】
【其処から入ってきたのは、紫色の大きな三角帽子に同色のローブ、そして木の杖を持った、所謂魔法使いスタイルの人物】
【こういう格好は大抵女性がするものだが、この人物は男だった。帽子からは、首に掛かった銀髪が見える】

―――はーぁ、武闘会も2回戦負け、おまけに人助けも不発と来た……。
何か面白いもん……ん?

【と、自らの不幸を嘆きながら辺りを見渡すと、其処にはそんな不機嫌そうな少女の姿】
【公園ではなくお城に居た方が映えると思うが、関係なく可愛い……と、短絡的思考を持った男は少女へと歩きよってくる】

ヘイヘイ可愛いお嬢ちゃん、こんなところでどうしたんだ?

【ナンパである。それもドがつくほどの下手くそ】
【少女にとって見れば、魔法使いみたいな格好の男がそんな台詞を吐いて自らに話しかけている。気持ち悪いといわれてもしょうがないような】
【周りの人にとって見てもこの光景は異様であろう。少女の格好も、男の格好も】
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 14:00:28.53 ID:go4AtEFw0
>>295>>297

【ほんの少しだけ冷たい風も、太陽の暖かさの中では春を彩る1ピースのよう】
【日ごと春になっていく世界に色めくのはいろんな花の蕾だけじゃなくて、こんな幼子だって】

【癖毛気味のクリーム色の髪。高いところで二つに結ったなら、その動きに合わせてゆらゆら揺れる】
【ちょんと乗せたクラウンの髪飾り。宝石めいて安っぽく赤い樹脂が光って】
【あたりを見渡す青空色。まぁるく煌いて瞬いたなら、右目の下の紫色の蝶のタトゥーはよく目立つ】
【きゅっと絞った袖の白いブラウス。胸元は大きなリボンで飾って】
【黒のジャンパースカートにはアクセント程度に散りばめた赤の花弁模様】
【こつと石畳を打つのは爪先のまるいおでこ靴。ふと、立ち止まるのは>>295>>297の傍で】

【鎧とドレス、それに背中で十字を描く剣。どんぐりみたいに丸い瞳は最初に少女を見て、】
【続いて、三角帽子にローブに杖と。どう見ても魔法使いらしい男を見たなら、考えるのはしばし】

……わあ、魔王を倒しに行くヒトたちみたいなの!

【…………うん?】
【ぱぁと煌いた青色の瞳、かつと足音を立てて、さらに一歩距離を詰めようとしたなら】

あのね、お姉ちゃんとお兄ちゃんは、勇者さんなの?
魔王を倒しに行くんでしょ、だってそういう恰好のヒトが行くんだって、ご本に書いてあったのよ――

【いきなりかける声だって、なんか既にいろいろひどい。素晴らしいぐらいの勘違い】
【右手に握り締められてクタって居るのはたんぽぽのお花。どこかで摘んで来たのだろう、大切そうに持っていて】
【屈託なく笑顔を向けているなら、人懐こい子だと良く分かるはずだ。悪い子ではないのだろうけれど】
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 14:03:25.52 ID:/zXL9kM1o
>>296

【ガムを噛み砕く音、ミントの爽やかでそれでいて濃い香りが周囲に広がるだろう】
【噛むたびに口元に広がるのは血の味――――とても深い鉄サビの味】
【辿るには少々濃すぎるその味に、思わず飽き飽きと感じてしまうぐらいには】


D.R.U.G.S.℃P下ロッチナファミリー=c…ルシオ=ガーランドルフ
あんまり……調子にのるなよ、俺が優しいだなんて寝ぼけたこと、冗談でも言うんじゃねぇ
マフィアが優しけりゃこの世に争いなんて存在しねぇんだよ


【何を思ったのか、振り下ろされる剣へと彼は飛び込んだ】
【散開するカルシウムの弾丸を、気にも留めず、ただひたすらに貴方の胸元へともぐりこもうと】
【直ぐ側にまで近づけたなら、紡ぐ言葉を揺らめかせた】


……言ったろBoys Like Girls≠ヘAliternative=c…代替の能力ってな……っ
気づかねぇのか……アンタの周囲に広がるオイル≠フ香りに……
アンタの周囲の風は、もう既にライターのオイルに取って代わられたんだぜ……


【貴方ならきっと気づける筈だ、周囲の空気に違和感が混じっているのを】
【それを誤魔化したのは彼のタバコの残り香、或いは、先ほどから噛んでいた彼のガムの香り】
【貴方ほどの洞察力ならば、きっと通常の状況であったなら、直ぐにその異変に気づけただろう】

【だからこそ彼はそれを誤魔化す手段を探した、決して成功すると確信を持っていたワケではないが】
【向けられる彼の右手、空っぽのその手は銃≠フ形を模していた、ように】
【オイルを代替された風、それに銃弾で着火したならば、結果はまさに火を見るよりも明らか】


アンタがその悪趣味な鎧を被った瞬間に、俺の勝利は決まったんだよ
精々燃え尽きるまでシニョーラに熱いキスでもしとくんだな――――
消し飛べ――――Boys Like Girls=I!


【彼の右手から放たれた銃弾が弾けると同時に貴方の周囲から火の手が巻き起こるだろう】
【範囲は広い、後方に遠く下がるなどして、回避しない限りには直撃するほどに】
【直撃したならば、貴方の全身へと燃え盛る炎が着火するであろうか】

【カルシウムは燃えるのだ、それも勢い良く一度火がついたなら、そのまま勢いを止めずに燃え広がる】
【けれども金属を溶かすには至らない、熱によるダメージや炎によるダメージは与えられようが息の根を止めるまではきっといかない】
【――――倒せるだなんて思っていない、ただ、この場から去ってくれたなら、良かった】

【同時に火の手は彼の後方からも上がる、彼の後方へと飛んでいくであろうカルシウムすらも焼き尽くすほどに】
【肌を焼くであろう火の粉、その破片が彼の頬へと触れたならば】
【微かに表情を曇らせて、震える両足で何とか地面を強く重ねたままで】

【ただ消え行く前の雪のよう、その結末をその目で確かめるのだろう】
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/04(月) 14:14:10.54 ID:huyVDN2AO
>>297
【少女は突然話し掛けてきた魔法使いに不機嫌そうな半目を向けて】
【溜め息を一つ、そしてやはり不機嫌そうな声で言い放つ】

何それ?ナンパのつもり?
悪いけど今機嫌悪いから他当たって───

>>298
【そこまで言いかけたところで言葉が止まるのは、新たな声が聞こえたから】
【声の方を見れば無邪気な女の子の姿。少女は暫し眉間に手を当てていたかと思うと】

あ、あのね、そういうのはご本の中の話でね……
あー、こういう時何て言えばいいのよ、もう!

【年下の相手は苦手なようで、少し狼狽えはじめていて】

ほ、ほら!あんたも何か言いなさいよ!

【早くも諦めたのか、魔法使い風の彼へ丸投げしてしまった】
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 14:18:56.95 ID:fA1tGWcOo
>>299
【轟音を立てて振り下ろされる一閃、超速の斬撃は普通の人間を原料とした強化ならば得られないもの】
【哲学者の卵が孵化した人間の体細胞を取り込み、武装化したからこそ可能なものだった】
【そう。彼の力は、彼が殺した無数の人間の犠牲を下地にしてできている】
【これで決まり。そう思ったさなか、違和感を感じた。空気の味が違う。戦闘特化に肉体を組み替えたとはいえ、それは理解できた】

【ライターのオイルに代替された風は、暴風となって燃焼し、吹き荒れる】
【既に前傾、剣を振りぬきつつ有る男には、火炎の舌が触れていった】
【本来只の骨を装甲にしたのならば火炎もさしたる弱点にはならないのだろうが、これは圧縮したカルシウムの装甲だ】
【相手の攻撃は、間違い用もなく彼にとっては全力の弱点となりうる光景】

――ッ、っは、ははははははッ!
美しい、その火炎、その熱量、その意志ッ! ああああ、素晴らしいッ!!

【火だるまとなったこの男は、火の中で笑い声を響かせた】
【体のシルエットを次第に崩していきながらも、男は笑い――腹部から一発の弾丸を飛び出させた】
【体表に残るカルシウムを、ギリギリまで固めてから打ち出したそれは、悪意の塊】
【焼かれながらの行動であったため、その威力はかなり下がっていて、皮膚に傷を付けるのが精々といった所】
【それでもその弾丸には、僅かなりとも悪意の種――哲学者の卵の因子が組み込まれているもの。燃焼するそれは周囲に悪意の火の粉を散らしながら、駆けた】
【同時、体の表面がずるりと脱げ落ちて、荒い息を吐き出しながら男は地面に四肢を張り付かせるようにして、相手に笑顔を向けた】

……素晴らしい。
だから、今日は貴方の勝ちとしておきましょう。
また何時か、君に出会った時。君のその輝きが貶められている事を願っておくよ。

では、ルシオ=ガーランドルフ。
またお会いしましょう、次がどこになるかは――わかりませんがねぇ?
ぐ、ひはッ、ごふ……ゥ、ギャハハハハハハッハハハハハッハハハハハハハハッハハア――――――ッ!!

【焼け焦げた肉体は、マインドごと体を焼かれたからだろう】
【喰らった時点でマインドは解除しつつ有ったが、それでもダメージは殺しきれなかった】
【歯を食い縛りながら、腰元のベルトポーチから何かの錠剤を取り出し、服用】
【高笑いを浮かべて、相手に軽く手を降る男の瞳には――逆五芒星が浮かんでいた】
【足の筋肉を断裂させ、皮膚をぼろぼろと崩れ落ちさせながら、男は駆け抜け、走り去っていく】

【――子供を守れたかは定かではないが、少なくともこの戦い。貴方の勝ちである】
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/04(月) 14:23:22.52 ID:i60qaZO5o
>>298
【一蹴された。それだけで、男の心は大きく傷ついてしまう。男は結構センチだった】

……ちょ、そんなバッサリ……。っていうかどっからどう見てもナンパだっただろチクショー……。

【どうやら男は自分がナンパ下手ということを知らないようであって】
【しかし、彼女の機嫌が悪いのを見れば、すぐさま男は人助けモードへと変身する】

ふむ、なんか有ったのか? 俺は人助けもやっててな……助けられることがあればやってやるぜ?

【自分を杖で指しながら、自信ありげにドヤァと誇ってそういう男だが、旗から見れば胡散臭い事この上ない】
【だが不思議と、その言葉から嘘くささは感じないだろう】

>>300

……え?

【その声に気を取られてそちらをへと目を向ける。ふむ……、此方は公園に似合いそうだなというのは第1印象で】
【しかしよくよく見てみると、目の下にはタトゥーらしき模様がある。この街にはよくある光景なのかと、ここにやってきてまだ一ヶ月強の男は思う】

【勇者……考えてみる、勇者といえば魔法使いとか賢者とか戦士とかのパーティで魔王を倒しに行く……アレだ】
【自分の服装は……魔法使い。確かにこんな女の子になら間違えられてもしょうがないかもななんて軽く思ったりする】
【しかしながら、自分は勇者についていくような人間でないことは、男が一番知っているわけであって】
【鎧の彼女にも急かされたので、しゃがんで少女と目線を合わせた】
【ナンパは下手だが、人助けのおかげでコミュニケーションなら得意なのだ】

……ハハ、俺は勇者じゃないぞお嬢ちゃん。

……あ、でもこの世界の魔王を倒そうとしてるから、あながち間違ってないかもな……。

【そしてようやく、自分がカノッサ機関ハンターをしていることを思い出し、確認するように呟くのだった】
【その呟きはタトゥーの少女にも、そして鎧ドレスの彼女にも聞こえるかもしれない】
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/04(月) 14:27:51.78 ID:/zXL9kM1o
>>301

【放たれた最後の弾丸、彼に回避する余裕はなく、そのまま地面へと仰向けに倒れこむだろう】
【意識はある、それでも、これ以上体は動かないようで――――そのまま、その身を地面へと委ねた】
【疲労感或いは徒労感、それでも勝利の実感は、淡い感情として浮かび上がった】


カノッサ機関……バーソロミュー・チェンバレン……ねぇ
取り合えず、ボスに報告しねぇとな……

――――その前に、あのガキ……病院におくらねぇと……

たく、機関ってのは……んな化け物ばっかなのかよ……


【子供に卵がどんな影響を与えるかは分からない、けれども、今ここで命を救えたのは収穫だ】
【けれどもそれを押し付けることなんてできない、ただきっと、確かな感情なんてないのだから】
【揺らめくその思いの丈を計って欲しかった】

【地面に寝転びながら、見上げる空の色は】
【少しだけ綺麗な、彩りに満ちているのだろうか――――】


/お疲れ様でしたー!
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [saga]:2013/03/04(月) 14:30:31.39 ID:fA1tGWcOo
>>303
/*お疲れ様でしたー!*/
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/04(月) 14:35:25.71 ID:i60qaZO5o
>>302の安価逆ですね、申し訳ない
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 14:36:30.09 ID:go4AtEFw0
>>300>>302

【不機嫌そうな少女の様子。ばっさり一蹴される男を見たなら、きょとんとした表情が浮かぶ】
【その小さな頭の中、二人はパーティを組んでいる的な設定が既に(勝手に)組み上げられていたからだが――うん】
【「喧嘩はだめよ?」なんて、お姉さんぶって言ってみたって、どう見てもこの場最年少(就学前に見えた)】

でもでも、いろんなご本に同じようなお話があるからね、きっとね、ぜーんぶは嘘じゃないと思うのっ。
だからね、もしかしたらね、お姉ちゃんとお兄ちゃんが“そう”かもしれないでしょって、思ったんだけどー……。

【少女の言葉に返すのはこの言葉。そんな本はたくさんあるから、きっと本当もあるのだと】
【――まあ、こんな世界だから。確かに全てが全て嘘ではないのかもしれないけれど】
【ぎゅっと両手を握って力説。クタクタしているたんぽぽがさらに握りつぶされた音がする――南無】

【たんぽぽのご臨終にも気付けないなら、視線を向ける先は今度は目線を合わせてくれた男のほう】
【きちんと目を見つめたなら、やっぱりにこにこと笑っていたのに】
【(右目の下に刻まれたそれ。シールの類でなく、本当に、肌に、)】

…………えー、違うの? だってだって、お兄ちゃんたち、すーっごく、そうみたいだよ?

【現実を理解するまでの間は数秒ほど。理解したなら、「えー」と、不満めいた声を洩らすのだろう】
【少なからずショックを受けたよう。少女のほうにも視線を移したなら、ふと、思いついて】

――そっかぁ、お兄ちゃんは魔法使いさんだから、勇者さんじゃないのね、なの!
おねーちゃんが勇者さんなのよう? きっとそうなんでしょー――。

【……あれっ】
【“俺は”=お兄ちゃんは勇者じゃない=じゃあ別の勇者が居る?=そっかーお姉ちゃんが勇者かー(要約)】
【「そうなんでしょ!」と、胸よりもおなかの方が膨らんだ幼児体型、ありもしない胸を張ったならドヤ顔】

ほらぁ、やっぱり勇者さんなの――  ……あ、あれっ? お兄ちゃんは勇者さんじゃないのに勇者さんなのー?
勇者さんが二人? ……あれれ?

【続いた認めるような言葉に、そのドヤ顔はいっそう強くなって。強くなったけれど、黙り込んだならうろたえる】
【ファンタジーなご本において、基本的に勇者は一人であることが多いから。その辺りで混乱しているのだろうか】
【――というより、男の発言を受けて、すっかりと勇者様ご一行と勘違いしてらっしゃる。誤解を解くなら、きっと早いほうがいい】
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/04(月) 14:47:43.85 ID:huyVDN2AO
>>302
あんな言い方するの、一昔前のチンピラくらいじゃないの?

【などと少女は言っているが、実際にそうなのかはよくわかっていない】
【ナンパされる事もなければ、一昔前のチンピラに会った事もないのだから】

【そしてショックからの立ち直りの速さに少し驚きつつも、今度は呆れた顔になり】

あのさぁ、いきなり「俺、人助けしてるス」とか言って来るやつのこと信用できる?

それに、別に大したことじゃないし

【まさかどの店も大会で騒がしくて苛立っていたなどとは言えまい】


>>306
【ああ、やっと理解したか……と思っていたら斜め上から新たな誤解がやってきた】

え、ちょ、わた、ちがっ

【最早何を言っているのかわからない】
【一旦深呼吸して気持ちを落ち着かせてから説明しよう、と思っていたら何やら相手も混乱している様子】

あー、あのね?私は勇者じゃないし、こっちのお兄さんとも仲間じゃないのよ?
そうよ、勇者はこのお兄さんで、私は関係ないの!

【この少女、全て擦り付けるつもりである】
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/04(月) 15:00:23.85 ID:i60qaZO5o
>>306
【タンポポが握りつぶされている……力説してるのはいいのだが、その裏で花がその命を散らしているのを見るとなんともやるせない】
【……まぁ、其処までセンチメンタルではないが】

【視線を合わせると、どうしても気になる右目のタトゥー。どうやら、本当に入れてあるようだ】
【そんなのが普通ならば自分はこの街で生きていけないかもしれないが、どうやら違う。この少女がちょっと異常なだけだろう】
【とはいっても、ほんの少し普通の子と違うだけだし、気にする程度まで行かないのかも知れない】


……んー……あー。
いや、俺は@E者じゃないんだよ。この街の悪い奴らを倒してるだけでな。……うん、倒してる、うん……。
……それに俺、本物の*v@使いだからな。だから勇者ではないんだ。勇者では。

【ヤバイ、自分の余計な一言で彼女はさらに混乱している。しかも誤解されそうだ】
【焦る男はそう言って勇者じゃないことを猛アピール。誤解されたらされたでなんか大変なことになりそう】
【ついには自分の役職(?)を明かして、追撃から逃れようとする男。何か哀れである】

>>307

クッ……俺をチンピラと一緒にすんなよ……れっきとした魔法使いなんだぞコノヤロー……。

【古めかしいチンピラ扱いは、男の心を削いでいるらしい。たいした文句じゃないのに】
【少女のことを憎めしい目で見ながらそう反論するも、魔法使いがナンパするとはどういうこと何だろうか】

ヌヌ……俺は不機嫌なあんたのことを思ってだな……。

【実際男は本当に、不機嫌そうな彼女を見てボランティア精神でそう言っていたのだ】
【男が人助けする時も、助けた人はみな男に感謝する。彼女みたいな反応の人物は居なかった】
【かといって彼女が悪いといえば違う。こんなシチュエーションであんなこと言う男が悪いのだから】


……ちょ、ちょっと待て! 俺は勇者じゃないっての!
そんな事言ったら、アンタの方が勇者らしいじゃねぇか! 剣持ってるし、鎧だし!

【何としても誤解されるのを防ぎたい男は、逆に少女へと勇者をなすりつけようとする】
【不毛な争いだ。幼女のほうが混乱してしまっても文句は言えない】
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 15:15:47.09 ID:go4AtEFw0
>>307>>308

【少女の慌てる様。思考回路がどんどん混乱していく中、一応程度に首を傾げてみたって何も変わらない】
【頭の周り、浮かぶはてなは幻影だろうか。秒速で分裂、ねずみ算式で増えていくはてなたち――】

えっと……、えっと、えっと。
つまり、お兄ちゃんは魔法使いさん! なのよね? でもでも、勇者さんじゃなくって……。
でもね、あのね、お姉ちゃんはお兄ちゃんが勇者さんだって言うでしょ……えっと、

【空っぽの左手、意味も無く開いたなら、指折り数えるようにしてひとつひとつ整理していく】
 【まず、少女と男は知り合いではないという。ではパーティは組んでないということで、】
 【次に少女は男が勇者だと言う。男だって、悪いやつを倒しているという、なら勇者では、】
 【でも自分は魔法使いだと言う。魔法使いだから勇者じゃないと――そして、少女のほうが勇者っぽいと】

【――少女と男の間をぐるぐるせわしなく動く青空色の瞳。そのうちにふらふらと目を回したなら、】
【ぷしゅうと頭から立ち上る湯気は幻影だけれど。ショート決め込んだなら、導けた結論は、】

……つまり、お兄ちゃんもお姉ちゃんも勇者さんで、お兄ちゃんは魔法使いでもあって、
でもでも初めて会ったってことでいいの、なのー……?

【――――残念ながら】

あのね、あのね、魔王とか、悪い奴らとか、倒すのね、いーっぱい応援してるよ、なの!

【二人とも勇者だと言う答えで最終的に安定したらしい。思考の放棄とも言うけれど】
【もう一度手をぎゅっとして「ねっ!」なんて言ったなら、ふと左手でスカートのポケットを漁ってみる】

良かったらね、これね、あげるの!
甘いもの食べたら元気出るよって、お母さん言ってたのよぅー

【そして差し出すもの。人工的に赤ピンク色をしたキャンディー(イチゴ味)】
【ちいさな手にふたつ乗せて、二人に差し出すのだろう。受け取るも受け取らないも自由である】
【受け取らなかったとしても「そっかー」なんて返すから、別に気を悪くもしない】

じゃあね、私ね、お母さんと待ち合わせしてるから! なの。
ばいばいお姉ちゃん、お兄ちゃん、またねー! 世界救ってくれなきゃ、ヤなんだから!

【キャンディーに対する二人の反応を見たなら、けろっと告げるのは立ち去るということで、】
【好き勝手かき回したくせに帰り際はひどくあっさりである。手を振ったなら、ぱたぱたと駆けて行った】

/というわけで、お先におつかれさまでした、ありがとうございました
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/04(月) 15:34:10.61 ID:huyVDN2AO
>>308
いいんじゃない?チンピラ風魔法使いとか
というか、こんな公園でナンパしてくる辺りチンピラに近いと思うんだけど

【そういう性格なのか、容赦のない女である】
【しかし、少しは機嫌も落ち着いてきたように見える】
【──相変わらず無愛想だが】

へー、そーなのー
じゃあどこか落ち着いたいい感じのお店……知らなさそうね

【ひどい棒読みの後、問い掛けておきながらこの扱い】
【バカにしているのだろうか】

鎧と剣なら戦士も持ってるでしょ!
それに私、魔王とかしらないし!

【不毛。どこまでも不毛な争いだ】


>>309
いや、あの、だから……ダメかな、こりゃ

【未だ勘違いしている幼女に何か言おうとしたが、この様子では言っても無駄と判断】
【いつかはきっと理解してくれるだろう、といつになるかもわからない期待をしつつ】

あ、うん……た、倒す、かな?
が、頑張るね?

【困ったようなぎこちない笑顔で応えたなら、差し出されるはキャンディー】
【ありがと、などと言って受け取れば、去っていく姿を見て】

あ、あんまり走ると危ないからねー

【どこか拍子の抜けた声で言うのであった】
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/04(月) 15:47:11.38 ID:i60qaZO5o
>>309

……あー、うん……。

【聞かなくても分かる。この少女、頭が話しに追いつけずにショートしている―――――少女の頭から立ち上る湯気が一瞬見えたような気がした】
【最終的に考えるのを止めたらしい少女に、もうその結論でもいいかななんて思ったりして】
【手を握り締めてその結論を披露する少女に、力なくそう頷いた】

【差し出されたイチゴ味らしい飴を受け取ると、子供だなーと改めて思いながらも「ありがとな」と笑う】
【……「世界を救ってくれないと」なんて言われると、あまりにもスケールが大きくて出来ない気のほうが大きいけれども】
【しかし、カノッサ機関ハンターを名乗る手前、出来ないなんていえるはずが無い】
【それが例え、純真な少女の言葉だったとしても。……それに対しては、苦笑いだけを返すのみだった】

おーおー、じゃーな、転ぶなよー

【と、去っていくのを見るとそう声をかけて、見送った】

/絡みありがとうございました!

>>310

チッ、レイニーエッジよりも愛想悪いかもな……。
……くそ、面白いもの無いかと思って話しかけてみたらこのザマだ……、ちくしょう。

【大会で戦ったあの少女。相当態度が挑発的だったが、この目の前に居る彼女はなんというか、痛いところを何度も突いてくる】
【今日はついてない。そう思うと、彼女へ言い返す気力も失せてくるのだった】

―――――大体、何でそんな格好してんだよ……。嫌でも目に付くに決まってんじゃねーか。
どっかのお姫様とかか?

【理由としては彼女の追撃をかわすためだが、質問の内容は分からないでもない】
【彼女の服装……その鎧ドレスを見ると、全く公園に、というか街にあってない気がする。いや、確実にあってない】
【質問をぶつけながら、考えてみる。亡国のお姫様が逃げ出して……みたいな感じだろうか】
【……しかしこの質問。男にとって完全にブーメランである】
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/04(月) 16:01:32.18 ID:huyVDN2AO
>>311
女性に対して他の女と比べて何か言うのは失礼だと思うんだけど?
このザマって私が言いたいわよ……

【呟きに対しても容赦なく言葉を飛ばす】
【そして相変わらず半目である】

何でって言われても……普段からこの格好だし
お姫様って、そこまで大したもんじゃないわよ

【"そこまで"ということはそれなりではあるのだろうか──】
【答えた後、ブーメランを返すことも忘れない】

ていうか、あんたの魔法使いスタイルだってかなり目につく格好だと思うんだけど!
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/04(月) 16:16:18.35 ID:i60qaZO5o
>>312
……ほう、アンタなら気にも留めないと思ってたんだけどなぁ……。
なんか大雑把そうだし。

【これは、散々言われた彼女へのささやかな仕返し、なのだろうか】
【ニヤリと笑いながら言っている辺り、完全に馬鹿にしている。嫌な相手にはデリカシー一切無しなのが、男の悪いところである】
【その十字にクロスする剣でバッサリいかれても、言い訳できない……かもしれない】

ほうほう……ならどっかの貴族かなんかか……。
じゃあ何でこんな街に来てんだよ。夜逃げとか?

【彼女の言葉を聞き逃さず、金いっぱい持ってんだろうなぁなんて思考も働きつつ】
【確かに、なんか高貴そうな雰囲気を持ち合わせてはいる……と庶民な男は適当にそう思う】
【しかし、そんな彼女が此処に来ているのはどう考えても不思議である。男が予想した答えは、一番正解に遠いと思うのだが】

良いじゃねーか、人助けする奴は目立ったほうが良いんだよ。

【ハッハッハと笑う男。どうやらその質問は予想済みだったようだ】
【やはりデリカシーというか、人情の無さが目立つ男。彼女を出し抜いた気になって優越感に浸っている男は、なんともアホである】

【その人助けやらで疲れたのか、隣にあった自販機でお茶(ペットボトル)を買うとキャップをあけてごくごく飲み始めた男】
【そういえばさっき彼女も自販機を見てたような―――とは思うが、男に其処まで気は回らなかったよう】
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/04(月) 16:41:17.76 ID:huyVDN2AO
>>313
お、大雑把ってあんたねえ……
どっちかっていうと細かい方なんだから、私

【その目は再び不機嫌さを帯びてきている】
【一瞬右手が長剣に伸びかけたのは気のせい、きっと気のせい】

まあ、そんなところになるかしら

夜逃げ……ってバッカじゃないの?
色々あって諸国を巡ってるだけ!
別に旅行とかじゃないわよ?

【ある程度は答えたが、"色々"が何なのかは答える気はなさそうだ】
【触れたくない話なのか、それとも信用していないだけなのかはわからないが──】

じゃあその人助けであんたが悪人を退治したら、そいつらからもわかりやすいってわけだ
どこから狙われるかわからないのねぇ

【そう言う意地の悪い笑みは、さっきのお返しだと言わんばかりで】

普段からこういうお茶とか飲んでるの?

【こういう、というのは恐らく自販機のことか】
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/04(月) 16:57:39.82 ID:i60qaZO5o
>>314
どこが細か……い、いま剣抜こうとしたよな!?

【再び機嫌が悪くなる彼女をよそにまた言葉の暴力を振るおうとした男の目に、剣に触れかかった彼女の手が見える】
【訳有ってただいま絶賛剣恐怖症の男の態度を改めるのに、それは十分すぎたようだ】

なんだ、諸国漫遊ってことか……。
良いねぇ、お金持ちは……。

【男も流れてきた身だが、貧乏だったために碌に飯も食えず、ほぼ餓死寸前状態でこの街にやってきた】
【その点貴族は良いよなぁ……と、その高そうなドレスをじろじろと見ながら思う】
【色々有っての部分には、あえて触れなかった男。何かあると思ったのだろうか、それとも気まぐれなのだろうか】

ふん、全員返り討ちにしてやるよ……。
言ったろ、俺は魔法使いだ。だからこんな風に魔法も、――――打てる!

【その笑みを跳ね返すように、謎の自信を携える男。それは、やはり男の言う「魔法」から沸いてくるものらしく】
【杖を構えて念じると、杖の先から空中に直径1mの火球が生じ。そのまま杖を振ると、あまり早くないが、直進して地面に着弾、そのまま消える】
【男としては「凄いだろー」と言っているような気分だが、正直其処まで凄くないと感じるかもしれない。と言うかあまり凄くない】

あ? ……あぁ、まぁな。ペットボトルのお茶は最近美味くなってるからなー……。

【そう良いながらも、ごくごくと中身を減らしていく。もう半分以上減ってしまった】
【突然のそんな質問に少しばかし戸惑いながら、自らの感想も含めて答えを返した。そういえばもうお茶みたいな緑も萌えてくるなーとか思いながら】
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/04(月) 17:15:50.67 ID:huyVDN2AO
>>315
ちょっと背中が痒かっただけだし

【わざとらしく言うとまた柄に触れて、今度は実際に長剣を抜いた】
【その刀身は僅かに発光しており、魔翌力が感じられるだろうか】

気楽な漫遊ならこんな武装しなくていいんだけどなぁ

【独り言のように呟いているが、抜き放った剣は独り言にしては物騒すぎる】
【少しして剣を納めれば、火球を見送って】

……今話題になってる悪の組織とか相手にこれやるわけ?

【呆れたような、そんな口調】
【能力者相手に戦えるのか、ということだろう】

ふーん、この前紅茶を買ってみたけど全然香りがなくてダメだったのよね

【始めに自販機を睨んでいたのはそのせいか】
【紅茶を買うか否か、といったところだろう】
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/04(月) 17:33:57.87 ID:i60qaZO5o
>>316
ちょ、お、おい、やめろよ、振るなよその剣……。

【わざとらしく言う辺り、彼女はきっとS気質なんだろう。そしてそれは男にとってヤバい相手でもある。男がMというわけではないが】
【魔翌力に敏感な男はその件から流れ出る魔翌力に眉を顰めるが、最近は魔翌力付きの剣なんていくらでもあると思って】
【しかし良いとこのお嬢様が持っている辺り、やはり珍しいものかと思ったのだった】
【ただの木の棒を持っているに等しい男に比べて、高そうな武装を持つ彼女が少しうらやましくなった】

……なんだよ、敵を探してるとかそんなんか。
ま、どっちにしろ俺には関係ねーけど。

【反応を見る限り、気楽なものではないらしい。彼女も神経使って生活をしているのだろう】
【詳しい話を求めたりはしないが、今度会って困ってたら助けてやろう、と言う気にはなった。しかし上から目線である】

―――――……な、なんだよ。コレでもカノッサ機関員を1人撃退したんだぞ、コレでも!

【自分でも先ほどの呪文――Flame Ballが弱いのは分かっているが、バカにされるとやっぱり腹が立って】
【此処に来てすぐの出来事を盾にした男。事実は事実なのだが……どうも真実味に欠ける】
【男のコレまでの言動の所為だろう、おそらく】

なるほどな、紅茶……いかにもお嬢様っぽい。確かに自販機の紅茶は微妙だな……。
……うお、もうこんな時間なのかよ! ……えーっと、俺はライラ、ライラ=フェルンストレームだ。お前は?

【そりゃ豪邸で飲む紅茶と店で買う紅茶は違うだろう―――口に出かけたが心の中にとどめておいて】
【男としては、買わない方をプッシュしておいた。種類によっては美味しいものもあるだろうが……それは彼女の舌次第】
【ふと時計を見るといい時間になっていた様で、何の用事なのか慌てた様子で軽く自己紹介をしながら彼女の名前を尋ねる】
【そして名前を聞けば、じゃーなとひどく簡潔に別れの挨拶をして去っていく―――何しに来たのだろう、この男は】

/誠に勝手ですが、ここら辺で〆させていただきます……
/絡みお疲れ様です、ありがとうございました
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/04(月) 17:54:24.51 ID:huyVDN2AO
>>317
別にあんたを斬ったりしないから大丈夫よ
大事なものなんだから、これ

【と言いつつも口端に笑みが浮かんでいるのは何故だろうか】
【しかし大切な剣だというのは事実だろう】

ま、縁があったら教えてあげてもいいけどね?

【と、こちらも少し上から言って腕組みをする】

ああ、相性が悪かったんでしょうねえ、その機関員

【やはり馬鹿にすることは止めず。自分は魔法など使えないというのに】
【まあ魔法どころか能力すらないのだが】

え?ああ、けっこう経ってたのね
私はゼリシュ・フェーブスよ
ライラ…… 一応覚えておいてあげるわ

【最後はまた上から目線で】
【彼が去っていくのを確認したなら、少女もまた公園を後にするだろう】
【結局紅茶は買わずに……】


/お疲れ様でしたー
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2013/03/04(月) 19:00:47.34 ID:ppeEK0vOo
【UNITED TRIGGER――店内】

「……はァ…………」
「僕がいない間に何度か襲撃されていたなんて……なんで皆言ってくれなかったの、知っていたら来ていたのに……」
「……原因は何となく察しが付く、…………きっと、これのせいで、……僕のせいで、…………くそォッ!」

【しょんげりした表情で奥の方の席に座っているのは、サメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代半ばの男】
【ハーフ顔で優しげな目付きをしていて、左頬には猫と思われる引っかき傷の痕がある】
【服装は、ほんのり青いタンクトップに、紺色のジーパン(ストレッチタイプ)】
【両手足には指が出るタイプのグレーのグローブ的なものがはめられており】
【紐タイプの無難な黒ベースの運動靴を履いており、頭部と両腕には赤色の鉢巻が巻かれていた】

【右手には、半分の宝玉が握られていて――悔しさを込めて、思いっきり握り潰すが、――それに傷が付くどころか、彼の手に傷がついて】

『……ったく、俺の知ってるユウトさんと殆ど変わってねェーが……やっぱし若ェな"この世界の"ユウトさんはよォ』
『気にすんななんては言えんが、……気にしすぎだっつーの、ったくよォ』
『……ほら、俺が捕ってきたマグロの刺身でも喰って元気出せ、……その、なんだ、……えっと、今のお前は鬱々しいからな』

【その正面の席に脚を組み態度悪く座っているのは、ぱっと見三白眼の強面で、約190cmで細いが引き締まった体型で30代後半の男だ】
【一重かつ褐色虹彩で、髪型は整っていないリーゼントもどき、姿勢はやや猫背気味】
【やや派手目の金色模様がある黒いコートに、エメラルドグリーンで波のような模様のあるシャツ、紺色のジーパン、白い靴下】
【改造されたベルトにより左腰に差された木刀、左手首には腕輪のように鈴が身につけられている】

【彼らの座る椅子の前にあるテーブルには、麦茶2つとマグロの刺身セットがあって―― 一体、普通に買ったら幾らするのだろうか?】

/10時〜11時頃に落ちますが、それまでは多分居ます
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 19:00:54.34 ID:+8kxEVBQo
【森】

【穏やかな風が吹いていた。木々が揺らされ葉の擦れ合う音が森に響いている】
【奇妙なことに、その風は葉のざわめきを止めることがなかった】
【更に奇妙なことに、森の中心部では葉が空へと舞い上がっていた】
【遠目から見ても分かるほどはっきりと、葉や折れ枝、いくつかの土埃が旋回しつつ夜空に向かっていく】
【その発生源にアルフォンス・ヴェントは居た】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、夜闇でも分かるほどはっきりと黄金色の輝きを放っている】

【彼は極小の竜巻の中心で、空に向かって右腕を上げていた】
【風の強さに比例するかのように、腕輪は刻一刻とその輝きを変化させている】
【そしてある瞬間に風は止み、アルフォンスは腕を下ろした】

流石に、森の中で風を起こす練習は苦労するな……

【彼は腕輪を反対の手で擦りながら呟いた。腕輪は先程よりも幾ばくか、輝きを失っている】
【木々に囲まれた環境は彼にとって良い練習場所となっていた】
【しかし周辺の物を舞い上げるのは森林の中であっても目立つ】
【絶え間なく流れる風を辿って、この場にやってくる者が居ても不思議ではない】
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 20:03:48.72 ID:ieGhUJQmo
【路地裏】

【人気の無い路地裏を男が一人歩いていた】
【所々赤黒く汚れた作業着を着込んだその男は黒く人ほどの大きさの袋を大切そうに抱きかかえている】
【その袋からは時折ポタ、ポタと赤い雫が垂れ落ち中身が普通でないことを容易に想像させた】


♪〜〜、♪〜♪〜〜


【男はソフトモヒカンの頭を揺らし鼻歌交じりに路地裏の奥へ奥へと進んでいく】
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 20:20:37.48 ID:+8kxEVBQo
>>321
【鼻歌の中に雑音が混ざる。それは足音だった。何者かが男の後をつけていた】
【いや、男を追っているのではない。尾行者は不運にもこの路地裏で血痕を見つけ、それを辿っていたのだ】
【まだ真新しい血。その何者かは好奇心ではなく正義感でもって、原因を探るべく痕跡を追った】
【そして尾行者──少年は、今、男の背後数mの位置まで辿り着いた】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、路地裏でもはっきりと見えるほど黄金色の輝きを放っている】

ちょっとそこの方、すいません
失礼ですが、その手荷物の中身を拝見させて頂けませんか?

【尾行の到達点として今も痕跡を残し続けている男に、少年は臆すること無く声をかけた】
【血の出処は明らかで、男が危険人物である可能性が高い】
【それにも関わらず、彼は背後という絶好の立ち位置に居たというのに、戦闘におけるその優位性を破棄した】
【何故ならば、単純に彼は誤りを恐れたからだ。何かしらの事情があるかもしれないという考えがあったからだ】
【もしも事情があるならば手助けをしよう──そう、考えていた】
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/04(月) 20:32:25.37 ID:gs/i0FW1o
【水の国・路地裏】

【何時でも人が溢れかえる、水の国の大通り。其れを光と喩えるならば、こちらは影】
【此処は何時でも無法地帯であり、溢れかえっているのは人ではなく、暴力である】

―――ぐっ……!! っ痛ゥ……!!

【ガタガタのコンクリートに、這いつくばる小柄な青年。着込んでいる2回りほど大きな黒のジャンパーは所々が破けて、綿が露わになっており】
【その少年を囲むように出来た、大きなクレーター。まるで鉄球がぶつかって出来たかのような円形の凹みがそこら中にあって】

……やべ。 結構立てねぇぞ、こりゃ……野郎、派手に……痛ゥッ! 
―――食らわせやがって……!!

【コンクリの細かな破片が、彼の頭に降りかかって銀の短髪を汚している。その汚れを払いのけんと右手を上げようとするが、上がらない】
【立ち上がろうと脚を動かすも、痺れて体勢を整えるまでに行かない。声を出して力を入れるも、筋肉が意識に着いて行かないのだ】

っッ……! ―――く……フッ……!

【段々、口数も減って。その状態で黙っていれば、もう唯の死体にしか見えない程になってしまう。今此処で追い剥ぎにでも会えば、財布から上着まで全て奪われる】
【だが、見た目は「死体」になりかけた青年が身につけた金目の物は、ペンダント位だろう。GALBOと書かれている其れは、シンプルながらも重量感に溢れている】
【GALBOなどというマークのブランドは聞いたこともないが、売ればそこそこのモノになりそうだ。―――その金目のモノから、一瞬蒼い電光が散って】


【公園】

……やぁッッ!! はぁぁっ!! せりゃぁぁぁッ!! 
―――ってなんでさっきから当たらないのですかぁ!?

【甲高い懸命な少女の声色が、周りの禿げかけた木々に染み入って。 まだまだ寒く人も見られないこの公園には、2つの人影】
【激しく動く人影は、先程からパンチやらキックやらを繰り出している少女のもの】
【灰色のブレザーに身を包んだ彼女は、金の両目を光らせて攻撃を放つ。激しい動きに、銀の長髪を靡かせて―――】

【―――どうやら攻撃が当たらないようだが、旗から見ていても其れは当たり前だった。攻撃が届いていないのだ】

……―――ほら、手が緩み始めたぞ。 大会を見てモチベーションが上がったのだろう……? 
さて、なんで当たらないか考えてみろ。 「俺がお前の間合いに入ったらその場で攻撃を繰り出せ」……そう言ったよな?

【2つの人影の距離は、片方が手を伸ばしてギリギリ届かない程度である。故にどちらかが1歩前に出ない限り、お互いが触れることはない】

【もう一つの人影は、手や肩を少しだけ動かしているが、決して脚は動いていない。 人影間の間合いは少しも変わっていないのだ】
【少女に話しかけるもう一つの人影の持ち主は、袴に薄藍のインバネスコートを羽織り左腰に刀を佩いた、如何にもサムライという男】
【散切りの黒髪を靡かせながら、手と肩をやや揺らす。その動きに釣られて彼女が拳を前に出すが、彼の胸の前で肘は伸びきり、当たることはない】

これも唯刃流のテクニックだ。 ……というか、コレが効くアンドロイドというのも面白い話だが。 ………どれだけ人間らしいんだオマエは
……後で教えるから安心しろ。しかしオマエでもこの技をものにするのは困難だ……

【この奇妙な光景を生み出すのは、男のテクニックだと言う。そして其れよりも奇妙なのは、彼の発言】
【―――その言い様は、懸命に拳を振るう彼女がまるで人間ではないようであって】


/どちらか好きな方で……
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/04(月) 20:39:18.66 ID:0vfF47zA0
【水の国 路地裏】

――――この辺りにはいないか…………

【黒いコートをしっかりと着込み、魔術師である事を如実に表す黒のハットを被った】
【手には、頭部に青い石が嵌めこまれて先端を鋭く尖らされている、細い金属製の杖を握り締めている】
【漆黒のボブカットと、幼さを残しながらも憂いを帯びた様な瞳をした、身長160cm前後の中性的な青年が】
【何かを探す様に、慎重に視線をあちこちへと飛ばしながら、ゆっくりと歩を進めていた】
【普段は、下劣と猥雑、あるいは凄惨さが支配する空間だが、今日のこの日は偶然なのか、ただ静寂に支配されている】

……あいつが勇んで大会に出場したのも、分からないでもないかな……
金策に走り回らなくていいって言うのは、確かに魅力的かもしれない……

【時たまゴミ箱の影から、ネズミが顔を出して路地裏の奥へと逃げていく】
【それを何ともなく視線で追いかけながら、青年はなおも歩みを止めない】

……しかし…………『仲間』、か…………

【道すがら、ふと青年は何かを追憶してか立ち止まる】
【ただいつまでも静かなその空間に、その独白はやけに反響を高らかに染み込んでいった】
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 20:39:22.47 ID:ieGhUJQmo
>>322

〜〜〜♪、って…うぉっ?

【余程鼻歌に集中していたのか】
【突然の声に素っ頓狂な声をあげ抱えていた袋を落としそうになる】

なんだ、オメー…?
ハァ〜…突然そんなこと言われてもよ、嫌だね

【声の主は何者かと振り向きつつしっかりと袋を抱えなおし】
【金髪の少年が目に入るとめんどくさことになったと言わんばかりに溜息をついて】
【少年の申し出を断った】

/すいません気づくの遅れました汗
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 20:53:27.17 ID:+8kxEVBQo
>>325
【断られたことで少年は自分の物言いを少し後悔した】
【確かに初対面の人間に──しかもこんな少年だ──手荷物を見せる人も少ない】
【状況からくる緊張のせいで言葉を間違えたとはいえ、あまりにも無礼だ】
【謝らなくては、と彼は考えた】

すいません、唐突過ぎましたね
あなたの手荷物から血が垂れているのが見えまして
何かお困りではありませんか? 良ければ、僕にお手伝いさせてください

【少年は謝罪をして、そしてそれに用件を続けた】
【しかし表情に温和さはない。手荷物を見つめ続ける彼は未だに緊張の只中にあった】
【表情と視線のせいで少年が警戒しているのは火を見るより明らかだ】
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 21:12:33.76 ID:ieGhUJQmo
>>326

んァ、これは……アレだ、絵の具だよ、絵の具
別に大して困ってねーからよォ、…大丈夫だって

【男は少年の申し出が不快な様子でしっかりと少年への拒絶の態度を示した】

【男が抱える袋は大体全長2m程の大きさの黒いもので】
【袋の表面を端から端までジッパーが走っている】
【先端の部分は若干チャックは空いており】
【よく見ればそこから褐色の悪い――まるで死人の様な肌が見えるだろう】

(めんどくせェことになる前に…逃げた方がいいなコレは)

【心の中でそう呟きながら男はじりじりと後ずさりし始めた】
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/04(月) 21:14:42.11 ID:U3JwIK+50
>>319

【透明なペンキが剥がれ落ちる様に光学迷彩が解け、出現する少女】

「じゃー、とっとと渡してくれりゃ楽なのによー」

【彼女はいつの間にか隣にユウトと呼ばれた青年の隣に座っていた】
【髪は腰まで届く長髪で、どんぐりの様な目が印象的だ】
【Tシャツの下に黒いタンクトップを着て、下は半ズボンの下に黒タイツだ】

【少女は勝手にマグロの刺身をつまみ食いしながら語りかける】
【左腕にはカノッサの逆五芒星が描かれていた】

「よっす、私は真室川まがわ。ここを4回襲撃した内の2回に参加してたカノッサのサイキョーの平だ」

【よりによってカノッサの構成員がUTの事務所に潜入し、会話しようとしているのだ】
【大胆不敵にもほどがある】

「さっそく相談だけどさー、いらないならそれとっとと渡してくれない?
 私も毎回それを奪う為にドンパチするの嫌なんだよねー」

【もぐもぐと刺身を頬張りながら、まがわはユウトに語りかける】
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 21:26:11.58 ID:+ny18XLpo
【廃街――建設途中で打ち捨てられたビル】

【それは、4階建ての形を辛うじて残す、もはや骨組みだけと言っていい状態であった】
【周囲の建物も荒れ果てていて、街全体ががらんどうであり、もぬけの殻である】
【生きたものの気配はしない。代わりにあったのは、自殺の庭とも評すべき世界だけ】

【剥き出しの梁に縄を掛け、高低様々な位置で人が頚を括って吊り下がっている】
【数にして10柱……既に全員とも息は無く、荒廃した街を抜ける風に僅か揺れていた】

…………ばぁか

【コンクリートの床の隅、蹲る何者かの姿は黒衣に包まれて視認が難しい】
【知れるとすれば、そのか細い声が少女のものである事くらいで】

【――目の前の光景を、まるで無視したように】
【彼女は自分の世界に閉じこもったまま、時折小さくその背を揺らすのだった】
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/04(月) 21:29:05.85 ID:cq+g4IVbo
>>323
/まだ募集してますか?
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/04(月) 21:30:01.39 ID:gs/i0FW1o
>>330
/してますよー!
332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 21:32:33.92 ID:+8kxEVBQo
>>327

そうですか……

【返事をする少年の目には袋と、その隙間に見える肌が映っていた】
【2mもの袋に絵の具を入れて運ぶということ自体、彼の常識には無い行動だ】
【その上、目の前の男は歯切れも悪く、後退りまでしている】
【これを疑うな──いや、黒と考えるな、という方が無理な話だった】

申し訳ありませんが、あなたの言動から潔白が見受けられません
もう一度お願いします。“互いのために”手荷物を拝見させて頂けませんか?

【少年は自分の弱気を打ち消すように強く、はっきりと言った】
【少年の腕輪が強く輝く。魔翌力を充填させいつでも魔術を使えるようにするために。悪漢に対しすべきことをするために】
【緊迫の走る彼の目つきは鋭く、敵を見据えるものと変わりがなかった】
【既に半ば戦闘態勢にある彼の申し出は、脅迫のようなものだ】
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 21:48:44.00 ID:ieGhUJQmo
>>332

チッ……あァ〜あ、もうめんどくせェ

【少年の目つきを見て観念したのか男はそう呟きながらその場に袋を投げ捨て】
【中身が袋を隔てて地面にぶつかり鈍い音を立てた】

ほら見たきゃ見てみろよォ…ヒャヒャッ

【両方の手のひらで投げ捨てた袋指し示し気味の悪い声で男は言う】
【その様子には諦め、というよりも何処か挑戦的な態度があった】

ただしよォ…見れるもんならなァッ

【ニヤリと男がそう言い放ち一瞬その手のひらぐにゃり、ぐにゃりと波打つ】
【次の瞬間、両手のひらから大量の細い触手が湧き上がり】
【少年の細い首を絡め取ろうと伸びあがっていく】
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/04(月) 21:49:36.52 ID:b/0COoQFo
【路地裏】


【似たような建物が続き、方向感覚さえも狂わされるような一種の廃墟】
【しかし取り壊されたかして広大な空き地になった場所も、探せばあって】


また失敗かァ……?
うまくいかねェもんだな


【そこから溢れだしているのは魔翌力だった】
【冥界へとつなぐ門の如く、貪欲に周囲のものを取り込もうとする気配を持つそれ――】
【発生源は地面に書かれた巨大な魔法陣だろう】
【何かを召喚しようとしているのか、今は強い光を湛えている】


でかく描きゃいいってもんでもねェか。きひ


【そしてこの儀式めいたものを取り行っているのは、一人の男だった】
【襟元に羽根がついているくたびれた暗い赤色のロングコートを着ていて】
【不健康そうな蒼白の肌、薄鈍色の髪は後ろに軽く流しており、その風体は胡乱の一言に尽きる】
【手には魔導書らしきもの、肩にはカノッサの使徒を表す逆五芒星が静かに存在を誇示していた】

【もうひとつ、特異なものがこの場所には散りばめられていた】
【何のためかは不明だが、辺りの建物の壁一面に札が貼られているのだ】
【――あまり、いい予感はしないかもしれない】
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/04(月) 21:53:44.70 ID:cq+g4IVbo
>>323
【ーーー少女の掛け声と、男の落ち着いた声とが重なる公園で、一人の小さな影が歩いていた】
【月の光に煌き、揺れる巻き髪、フリフリと揺らぐスカートーーー】
【暇そうに歩いている彼女の、金色の眼が、訓練する二人の姿を捉える】

【ーーーイタズラっぽい笑みを浮かべて、彼女は二人に近付いていった】

ーーーダメダメ、全然ダメよアンタ!
ワタクシが手本を見せてあげるわ!そこをどいてみてなさい!

【しましまニーソックスを履いた、ミニスカートのメイド服に月の様に黄色い縦ロール髪、フリルのついた黒いカチューシャを付けた、黄金色の眼をした少女】
【背中には長い銃身の先端に青白い斧の刃が付いた大型ライフルを背負っている】
【ーーーそんな少女が、得意げにブレザーの少女に声をかけた】

いい?まずはこうやって、武器を構えてーーー

【しかも、『手本を見せてやる』と言った矢先、返事も聞かずに事を始めた】
【背中のライフルを右手で軽々と持ち、両手で構えてーーー】
【どうやら、物事の本質を理解していないらしい】
336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/04(月) 22:02:16.02 ID:sf5C2pmZ0
>>334
【そこに、規則正しい感覚で鳴る金属音が飛び込んでくる】
【その音は直ぐに誰かの足音である事がわかるだろう】

えー…っと…ここの道を真っ直ぐ…?
あってるのかな、この地図…

【少し遅れて入ってくるのは、一人の青年】
【少し痛んだ青色のデニムに、薄く汚れたセーフティブーツ】
【前を開いた茶色のミリタリーコートからは、白のシャツと黒いネクタイが顔を覗かせている】
【あまり特徴的とは言えない服装の中、携えられた一本の鋼鉄の剣と赤色のマフラーが存在を主張する】
【わずかに白みがかった緑の髪に鮮やかな蒼眼。その視線は、手に持つ一枚の地図に注がれている】

それでここに出るから……
            ……!?

【青年が地図から顔を上げると、たちまちその表情は驚きの物に変わる】
【それもそうである。何も知らずにこの光景を眼にすれば誰でも驚くだろう】
【もしそんな青年に注意を向けたなら、「異世界…!?」という間抜けな独り言も聞こえてくるだろう】
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2013/03/04(月) 22:05:20.17 ID:ppeEK0vOo
>>328

「毎回思うんだけれど、よく素潜りでマグロ捕れるよね、商売できるんじゃあない?」
『俺は暇だから捕ってきただけだ、それに金には困ってねェーしな』
「でも、家には困っているから、ここに居候しているんだよね?」 『うるせェー』

【まったり、まさしく日常的というべきその雰囲気――】
【傍から見れば、少し歳の離れた友人同士が駄弁っているだけにしか見えない】
【――マグロのお頭なんて中々拝めないが、それでも日常としか言い様がない】

「確かに渡した方が楽かも知れないねー、でも……!?」

【その雰囲気のまま、いつの間にか現れていた少女の言葉にも返すが――】
【明らかに目の前の友人とは音の違うその声、ふと横を見れば見慣れぬ存在】
【――油断していた、気が付かなかった、もし"不意打ち"をされていたら――――】 【そんな考えが頭にへとよぎる】

「……なるほどね、僕の持っているこれを渡して欲しいのかい」

【その刺身はとても新鮮で美味しいだろう、捌き方もとても綺麗である――それこそ、並の料亭に引けをとらないくらいに】
【――それはさておき、彼らの"リラックス"した表情は一気に鳴りを潜めて】
【代わりに現れるのは、明らかな"敵対心"そのもの】


「確かにこれのせいで君は、君達は何回もここに脚を踏み入れたんだろう、けれど……――」
「――君達に、譲るわけにはいかないんだ、じゃあね」 『……行くぞ、ユウトさんッ!』

【ユウトの左腕より現れるのは彼の分身で――その分身は、白いボディに、オレンジ色のパーツ、金色の模様をしたPCの様な形となって】
【その画面に、宝玉を"押し込めば"――なんと、それに"取り込まれて"しまった】
【――そして、2人は美味しい刺身を置いて店の外へ向けて駆け出すだろう――店内を荒らされない様にするためだ】

【その宝玉の欠片は明らかに二つ分――僅かな時間でも、それははっきりと分かるはずだ】

/ただいま風呂より帰還いたしました、申し訳ありません
/確実に持ち越しになります(11時には落ちる)がよろしいでしょうか?
/後、そちらの出現時間帯が毎回この辺りですと置きレススレへの移動を考えることになりますが……(明日以降も10〜11時に落ちるので)
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 22:09:08.10 ID:+8kxEVBQo
>>333
【地面に落とされた袋を、彼は一瞥しただけだった。既に彼の目的は袋の中身などではない】
【この閉所、夜闇の中で、若き魔術師は自らが選んだ通りに敵と対峙することとなった】
【その敵から視線を外すほど、彼は命知らずでも無知でもなかった】

【何かを言おうと、口を開こうとしたときだった】
【少年の目に敵の手が映った。波打つそれに、彼の思考は危険信号を発した】
【次の瞬間、頭が弾き出した予測通りにそこから攻撃が放たれた】
【しかしその攻撃そのものは予測できなかった。触手を予期するには彼はあまりに経験が足らなさ過ぎた】

ぐっ!?

【彼の細い首は簡単に触手に絡め取られてしまう】
【だが彼もただ無力なだけの子供ではない。このような場所に一人で足を踏み入れ、ここまで来るだけの理由がある】
【彼は頭の中でイメージを創り出した。師の元で何度も練習したその行程をなぞった】
【それに呼応するかのように腕輪が光輝き、彼の右手には一振りの剣が現れた】
【その剣は空気を圧縮して作られていた。塵を含むそれは白く濁っているように見える】

【首に絡みつく触手を左手で掴むと、少年は剣を触手目掛けて振るった】
【空気を固めて作ったとはいえ剣の形をしたものだ。ある程度の切れ味がある】
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/04(月) 22:14:03.92 ID:gs/i0FW1o
>>335

――ったぁっ! せりゃぁっ! 
むむむ、全くワケが分かりませ……っひゃぁ!?

【懸命に身体を動かしながら頭脳をフル回転させて分析する。しかし、何故当たらないのかはサッパリで】
【答えの見えない問題に頭を抱えて唸った彼女に、突然別の声が割って入ってきた】

えっ……あっ、ハイなのです! えーと、ライフル無いからコレでいいのですか!?

【困惑しながらも、謎のアドバイスに耳を傾ける。ライフル代わりの「コレ」とは、右手】
【―――その右手が手首に引っ込み、代わりに出てくるは銃口。所謂、アームキャノンと言うモノ】

【その光景を見て、男の方がやや焦りながらブレザーの少女に声を飛ばす。……お叱りの言葉だ】

……ッ馬鹿。 人に見せ付けずに普段は隠せと言ってるだろうが……。
後知らない人の言う事は聞くものじゃないというか、その前に何なんだキミは

【男はじろり、と濡羽色の瞳を突き刺すように向けた。勿論視線の先は乱入してきた少女】
【その後、腕を組み大袈裟にため息を吐いてみせて】
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 22:19:09.60 ID:go4AtEFw0
【自然公園――緩い丘の上に生える東屋】
【「木」感を前面に押し出した凸凹の机と椅子、使うには少々使いづらく】
【斜めって置かれた小さなランタン。ゆらゆらと揺れる炎は、遠くからでも目立つのだろうか――】

…………。

【炎に照らされるのは少女の矮躯。遠目でも分かるのは、机に向かって何かしらの作業をしているらしいこと】
【ある程度近づいたならば。机に乗せた画板の上、薄ぺらな紙にひたすら文字を綴る硬質の音がした】

【薄らとピンク色の混ざる金髪、癖毛なのかくるりと巻いて】
【勿忘草みたいな色の瞳は、当然のように目の前の原稿用紙に落ちたまま――】
【深紅色をしたロング丈のワンピース、テ・オレ色のコートは羽織っただけ。ふわり風に揺れる】

【――執筆か何かだろうか。こんな時間に、こんなところで?】
【灯りの少ない公園内、わざわざ灯りまで用意していたりもして――確信犯、らしいけれど】
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/04(月) 22:19:30.51 ID:b/0COoQFo
>>336

【青年に気付いているのか、いないのか――】
【そいつは振りかえりもせず、ただ魔法陣に魔翌力を注いでいた】


んん、どうやら余計なもんまで呼び寄せちまうらしいなァ。きひ


【いや、どうやら気付いているらしい】
【しかし作業は中断せずに、短く呪文を済ませてから】


魔法を見るのは初めてか? そこでぼーっと眺めてりゃいいもんが見れるかもしれねェぜ
まぁ、まだ一度も成功しちゃいねェんだがな


【それだけを青年へ言うと。目線を本に落して詠唱を始めるのだろう】
【何かに語りかけるように、呼び覚ますように――魔法陣の向こうにいる存在がそれに応え、気配が蠢く】
【止めようとすることも、あるいはできるだろう。しかしあまり時間はなく、放っておけば変化が訪れる】

【魔法陣の光が一際強くなると、それ≠ヘ姿を表すだろう】
【筋肉質な身体、つやつやとした爬虫類特有の緑色の肌とワニのような顔をしている、】
【人の背丈の2倍はあろうかというヒトガタだった。架空の生物で例えるならリザードマンに似ているだろうか】

【しかし、尻尾の先に頭があったり、腕が3本だったりと、どこかしら奇形であり――】
【つまりは、失敗したのかも、しれない】
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/04(月) 22:22:47.37 ID:U3JwIK+50
>>337

【ユウトの持つ欠片を見れば、まがわはニンマリと目を細める】

「へー、ふーん、ほー。ここに"2つ分"あったってわけか。
 となると宝玉の欠片の所在は全部つかめたことになるなぁ!」

【向けられる敵意を意も返さず、まがわは刺身を箸で食べてる】

「逃げられっと思うのかよ!?」

【飛び出したユウトとその相方を認めると】
【まがわも店の外に飛び出す】

【店の外は爆破跡や、まるで数多の地雷が爆発した跡の様なモノで荒れ果てていた】

「やる気満々のところ悪いけどよー、これでも私は"交渉"に来たんだぜ?」

【対峙するユウトに向けてまがわは相も変わらず生意気そうな表情で語りかける】

「実際ここを襲ってるのは私の相方のヒルコって奴なんだけどさー。
 最初の頃と比べて・・・ヒルコの手口がどんどん荒っぽくなってきてる。
 このままだとマジでどっちかに死人が出るぜ?」

【ニヤッと笑い】
【まがわはユウトを挑発する】
【その正義感と良心を逆撫でするように】

「第一よー、その宝玉の欠片っていわば盗品だろ?
 未だにミールシュタインの自警団は必死で回収しようとしてんだぜ?
 そんなもん持ってるあたりテメーも魅入られちゃったりしてるわけ? "宝玉の魔力"ってやつによー」


/了解です、では次のレスは置きレススレに落とします
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 22:23:22.78 ID:ieGhUJQmo
>>338

あーらら、意外とあっけなく捕まっt …っ!

【思惑通りに少年を触手で拘束したものの】
【突如現れた白濁した剣によって触手はいとも簡単に切り落とされる】
【少年の首に巻き付いていた触手は筋肉の緊張を失いするりと解けてボロボロと崩れていった】

痛ェなぁ、オイ…ヒャヒャッ

【切り落とされた触手は男の手元へ戻ろうと縮みその過程で袋に絡みつき】
【男は触手と共に戻ってきた袋を大事そうに抱えて更に少年と距離をとろうとする】
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2013/03/04(月) 22:24:08.25 ID:ppeEK0vOo
>>342
/それでは、返レスは置きレススレにしてきます
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/04(月) 22:30:56.95 ID:cq+g4IVbo
>>339
あら、いいモノ持ってんじゃない!
…てゆーか最初から使いなさいよそれ!

【腕が収納してキャノンが出てくるーーー普通なら驚くような光景を、なんて事ないーーー見慣れているかのように、褒めの言葉とツッコミを入れて】
【焦る男に、いかにも凶悪そうな銃口を向けるとーーー】

ワタクシ?ワタクシかしら!?
ワタクシの名前はセレーネ!呼ぶ時は様≠つけて呼びなさい!

【「何なんだ」と聞かれれば、片手で髪を掻き揚げながら、大層傲慢な名乗りをあげる】
【そして、ガシャリとライフルを構え直せば、アームキャノンを構える少女に向かって】

ーーー素手が届かないなら撃てばいいのよ!そうすれば簡単に相手を倒せるわ!

【ひょっとしてそれはギャグで言っているのか?ーーーいや、言ってない、眼がマジだ、マジでドヤ顔だ】
【一応、攻撃権利は少女に譲るつもりなのか、引鉄は引かないが】
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/04(月) 22:34:25.36 ID:sf5C2pmZ0
>>341

へぁっ!?

【どうやら青年の方は男の存在に気づいていなかったらしい】
【突然話しかけられた様な素っ頓狂な声を上げる】
【しかしその表情は、男を見つけた事により安堵したような笑顔に変わる】
【ここは異世界では無い。と確信でもしたのだろう】

い、いえ。ただここの光景に少しだけビックリしたもので……

【そう話しながら、男の方へと歩を進め、その視線も詠唱を始める男と魔方陣へと移り変わる】
【青年は止めようとする事も無く、好奇心に満ちた表情でその始終を眺めていた】

えーっ…と
何を…召喚した"かった"んですか?
アル○ニアン?あるいはリザードマンですか?

【そう言ったのは、召喚が終った後である】
【"かった"というのも、召喚が失敗したと判断し、男の考えを確認する為である】
【少し困ったような笑顔を浮かべながら、青年は男の方を向いた】
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 22:35:01.77 ID:+8kxEVBQo
>>343
【少年は何度か咳き込んだ。僅かな間だが締め上げられた喉を左手で擦る。呼吸に問題はない】
【役割を終えた剣は霧散し、大気へと戻る。また少年の腕輪の輝きが収まっていく】

【彼は見た目から分かる通り魔術師だ。本来であれば彼こそが、戦闘において距離をとる側にいる】
【しかし今回はそうするわけにはいかなかった。彼は追う側にいたからだ】
【敵が距離をとろうとするのを見て、少年はすぐに走って距離を詰めにかかった】
【走りながら腕輪へと魔翌力を送り続ける。黄金色の輝きが増すのに比例して、少年の周囲の空気が集まりある形を取り始める】
【彼は魔術でもって、空気を圧縮して巨大な腕を形作ろうとしていた。剣のときと同じように】
【ぼんやりと輪郭だけは現れたそれは、彼の躰ほどの太さがある、巨人のものと見紛うほどの大きさだ】

【しかしまだ完成していない。この魔術には幾ばくかの集中を必要とするため、攻撃を受ければ中断されてしまう】
【接近している最中にある少年は、次の攻撃を避けられはしない】
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 22:47:27.48 ID:4LtOJ4Jy0
【寂れた教会――――その周囲で山菜を集めている、一人の女性】
【修道女の纏う衣。所謂シスター服を着込んだ――――歳に表せば17程であろうか】
【キョロキョロと辺りを見回せばあっちに行ったり、こっちにいったりと動いていて】


「何時もよりも厳しい状況ですから……
今の内に蓄えておかなければ、本当に飢え死にしてしまいそうですね……」

【凛とした雰囲気。何処か近寄りがたい気配でもあるのだが……】
【呟く声は、非常に情けないものであって】
【――――籠一杯に詰められた青臭い物達。それが更に拍車を掛ける事だろう】


「こ、この茸……図鑑では食用と書かれていましたが……
妙に毒々しいと言いますか、本当に食べられるのか疑ってしまいますね……」

【手にとって、月明かりに照らして見つめる1つの茸】
【紫と赤色の斑点。如何にも毒茸だと主張している様な其れ】
【格好も格好なだけに――――何か妖しげな儀式でもしているのかと疑われても仕方の無いことか】




【風だけが音を奏でる草原。その一角】
【小さく、大地を踏みしめる音が聞こえて――――】
【腰に提げるのは、二振りの刀。纏うのは、鮮やかな着物で】


「さて――――これより先は何処へ足を運ぶとするかの
久しぶりに櫻の国へ足を運ぶか……或いは、気の向くままに歩き回るか――――」

【月明かりに照らされる、銀の髪】
【少女でありながらもその口調は古くさく――――静寂が支配するこの場では、良く通るであろうか】
【――――視界を妨げる物が無い故に、こんな時間に出歩く様を見て疑問に思う者も居るか】


「何はともあれ、じゃ
……先ずは腹拵えが必要じゃの」

【一つ溜息を吐けば、近くの石へと腰を降ろして】
【さて――――この時間。少なからず通りかかる者も居るであろう】
【時間も時間も。人外の雰囲気を漂わせる童が居れば、必然的に視線が向かうであろうか――――】
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 22:48:43.01 ID:ieGhUJQmo
>>347

別によォ…俺は無理してオメーと戦いたい訳じゃねェんだ
でも、どうしてもオメーがやりたいって言うんなら…

俺が持って帰る死体が増えるなァ、うん…ヒャヒャッ

【少年が作り出そうとしている腕に男は気づいているものの】
【立ち止まって余裕たっぷりと言った様子で芝居がかった声でただ喋り散らしている】

【自分から手を出したもののそれ程戦う意思がある訳ではないようだ】

まァ、そういうことだからよォ、ここは引かせてくんねェかな?
別にこの袋の中身がなんだろうと、オメーには関係ないだろォ…?

【そう言いつつ服の隙間から見える彼の肌は波打って】
【いつ腕が振り下ろされても触手で対応できる様身構えている】
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/04(月) 22:53:51.52 ID:b/0COoQFo
>>346

【召喚された魔物は地面に鎖で固定されたみたいに動こうとしない】
【ただ低くうなるのみで、今は害はなさそうだが気性はかなり荒らそうだ】


きひ、まーた失敗だ。うまくいかねェもんだな
そうだな……リザードマンが一番近いか。まあ形に出来りゃ何でもいいんだが

で、お前さんは一体何者だ? まさかここに迷い込んだってわけじゃあねェよな?
路地裏でうろついて、死体すら見たことねェみてーにこの程度でびっくりしてんのは演技か?


【いやま、どうだっていいんだけどよ――と、男は続けるだろう】
【どうやら正常に召喚を成功させることが男の目的だったらしい】
【奇形が生まれてしまうのは修行段階だからだろう】

【一区切りつよけたように息を吐くと肩を竦めて、青年の方へと向き直る】


お前さん見てぇなお間抜け面久しぶりに見たぜ――死にに来てるようなもんだ
度胸だけは讃えてやるよ。その証としてこいつをくれてやってもいい、失敗作はいらん


【路地裏――法の光が届かぬ無法地帯】
【当たり前のように死体は転がっているし、怪しげな実験や取引に使われたりもする場所だ】
【そんな場所だからこそ、何の変哲もない青年が足を運んだことを小馬鹿にしているのだろう】

【まあ危険に遭遇する可能性は高いとしても誰がどこを通ろうと勝手だ】
【とどのつまり、この男は適当に吹いているだけなのだ。あまり気にしない方がいいかもしれない】
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 23:05:32.51 ID:+8kxEVBQo
>>349
【男が立ち止まろうとも、少年が止まることはなかった】
【十分に彼が距離を詰めたとき、彼の魔術は完成した】
【大気を固めて作った巨大な腕。集中を必要するものの、一度形成されれば不利な近接戦闘を補う】

無関係ではないのですよ
あなた方には分からない価値が、その方にはあるのです

【不利な状況を多少なりともマシなものにできたことで、少年は言葉を発するだけの余裕を取り戻した】
【それと同時に、目の前の敵に対する怒りも沸き起こってきた。死体を平然と運ぶことが、彼には許し難かった】
【右手で拳を握りしめ、敵に向かって振り抜く。それが敵に届くことはない】
【代わりに彼の怒りをぶつけるのは彼の魔術だ。集中によって練り上げられた大気の拳が、悪漢へと迫る】
【当たれば見た目通りの衝撃が襲い来るが、速さは見た目通りではなかった。空気で作られたそれは予想に反して速い】
【しかし所詮は近接格闘のできない少年が振るうもの。前振りが大きいため、避けるのも難しくはない】
352 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/04(月) 23:11:17.36 ID:gs/i0FW1o
>>345

んー、でもチャージに結構時間かかっちゃうので寄られると何も出来ないのですよ……
―――って、ご、ごめんなさいなのです……!! そ、そうなのですよまずアナタ行き成りなんなんですかァ!

【首を捻りながらキャノンを仕舞うと、男のお叱りの言葉に身体を一瞬ビクリと動かして】
【直立不動でペコペコと頭を下げたあとに項垂れる。そして今更になって、乱入した彼女に警戒心を強めて―――】

【そして最初から警戒していた男の方は、銃口を向けられる。それに焦るブレザーの少女を尻目に、眉をピクリとも動かさずに口を動かして】

「……そうじゃなくて。―――……要するに邪魔だと言っているのだ、メイドは主人の元に帰って貰えないか」

【はっきりとした物言いで、本心を告げる。―――こういうタイプにこの返しは自殺行為に近いことは見えていたが、言わなければ鍛錬の場を乱される】
【結局男が選んだのは、場が荒れる可能性が高まろうとも鍛錬を優先することだった】

……おいミリア、成程と言う顔をするな阿呆が。 ―――この距離の銃は弱い、そんなことは説明する必要も無かろう
―――その前に。……軽々しく人に銃を突きつけるなよ。メイドの格好をしながら無礼過ぎるとは思わないか

【感心する彼女には冷たい言葉を浴びせながら、睨みを強く効かせて。―――櫻の国の武士として、礼儀のなっていない人物には厳しかった】
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/04(月) 23:11:20.86 ID:sf5C2pmZ0
>>350

【青年は口元に手を当て、召喚された生物に目線を移す】
【攻撃してこないかどうかを見るためだろう。少し見てからまた視線を男に戻した】
【その表情は、依然としてニコニコとした笑顔である】

迷い込んだ…と言えばそうですね。どうにも迷いやすい体質でして

【「色々やりすぎで混じってるのかな…」等と呟き、その表情はまた困ったような笑顔に変わる】
【どうやらこの辺りの人間ではないらしい】
【地図を持って徘徊していたのもそれだろう。さしずめ、放浪人か何かだろう】

いやあ…お恥ずか…って要りませんよ!!
ご自分でどうにかする物じゃないんですか!?

【青年は少し恥ずかしそうな様子を見せるが、直ぐに怒ったような顔に変わる】
【小馬鹿にされているのには気にも留めない様子だ】
【単純に気づいてないだけかもしれないが】

【生物に対して指を刺し、腕をブンブン振って訴える】
【その様は少し子供っぽい印象を与えるかも知れないが、本人はいたって真剣である】
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/04(月) 23:12:54.88 ID:4YtqDLCs0
【路地裏】

【特に闇濃い一角で、閃光が散る。】

【それは、雷撃による物であった。発生源は、小柄な人影。】
【烏帽子、古代神官めいた古めかしい衣装、蒼い電撃を湛える勾玉の首飾り。】

んん〜〜…………

【輝く白金色の髪、金色の光を灯す瞳を持つ、小柄な童女。】
【今起きた、と言わんばかりの表情で、服には戦闘の痕跡、指先からはぱちぱちと、紫電を燻らせる。】

【立ち上がる様子は無いーーこれはいったい、何なのだろうか?】

355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/04(月) 23:20:59.62 ID:mTY9gbsDO
>>348

毒キノコのお手本みたいですね、それ
もしかしてもしかしなくても、それを食料に──?

【ひゅうと風が吹き、そうと月に影が差す】
【人気があまり無いが故に、神聖な建造物が不気味に見えた、そんな夜】
【山菜摘みの少女に掛けられる声は、彼女に何をもたらすのだろうか──】

【声の主は修道女から少し離れた岩の上に座り込み、視線を彼女へ手向けていた】
【その人物は色濃いローブを纏っていた。フードをすっぽりと被っていたため、顔は分からない】
【しかし声色とフードから少し見え隠れする長いウェーブがかった金髪から、岩の上の誰かが女だと分かるだろう】

【ローブの女の傍らには、遠足にしては多い荷がひとつ】
【──真夜中の来訪者。旅人、なのだろうか】
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 23:23:32.26 ID:ieGhUJQmo
>>351

ヒャヒャッ、見解の相違って奴かね

【言い放つと男の皮膚が激しく波打つ】
【振り下ろされる拳を受け止めんと大量の触手が湧きあがり男の前方を覆って】

ぐェ…ッ……!!

【避けることなく男は触手で編まれた盾で真っ向から大気の拳を受け止めた】

【しかし完璧に衝撃を逃がしきった訳ではなく】
【幾分か和らげられたものの依然として重い衝撃と痛みが男の身体を駆け抜け】
【殺ぎきれなかった拳の力に無理矢理体が後ろへ後退させられる】

痛つつつ……ヒャヒャッ、今度はこっちから行くぜェ?

【触手の盾の左右から数本の触手が飛び出して】
【少年の四肢を拘束しようと空を裂いて伸びていく】

【もしも四肢を絡め取られたなら少年は男からさらに遠くへ投げ飛ばされてしまうだろう】
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/04(月) 23:27:56.92 ID:b/0COoQFo
>>353

【天然……なのだろうか。これが女の子ならばきっと――いや、この先は語るまい】
【男は深くため息をついて頭を抱えた。久しぶりにどう接すればいいかわからん相手が来た、とでも思っているのだろう】


……何と言うか、お前さんはお前さんでこっちの調子を狂わす妙な魔翌力があるな


【長生きしたければ――逆にいえば生き急ぎたくなければ近づかないのが吉の路地裏だ】
【これが演技ならとてつもない役者だ。得体の知れない恐ろしさを感じていたかもしれない】
【だがとてもではないが、そんな様子ではなくて】


だからいらんと言ってるだろ?
お前さんもいらんのならどっかで適当な能力者見つけてぶつけてみるのも面白そうだが……
ああ、何かめんどうだなァおい。お前さんこれと戦ってみろよ。きひ


【酷く物騒な台詞がぽろっと口から出た気がするが、きっと気のせいではない】
【というか、どう調理しても食えなさそうな筋肉質の身体、労働力としても使役出来なさそうな気性】
【ペットにはしたくないであろう凶暴な気性――どう見たって、戦闘の道具として呼び出したとしか思えない】


ギィィィィィ……?


【え、俺どうすりゃいいの? とでも言いたげに奇形リザードマンは短く吠えた】
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/04(月) 23:30:28.12 ID:cq+g4IVbo
>>352
【ーーーセレーネは困惑していた】
【あれ?何この空気?】
【例えるならば、クレーンゲームで縫いぐるみが取れなくて困っている人にコツを教えたら、「何こいつ」みたいな反応を返されたようなーーー】

【本人では親切心のつもりなのだが、それが求められていないとわかったような、そんな心境】

ーーー……ッ!……!…

【当然 顔 真 っ 赤 】
【空気に耐え切れない、鉄が溶けそうなくらい顔から発熱してーーー少し涙目】

……ぃわね…

【おや?】

ーーーうっさいわね!ワタクシに説教垂れんのはあの黒犬だけで十分なのよ!
なによなによっ!折角ワタクシがアドバイスしてやってんのに恩を仇で返す気!?

いい!?こうやって撃てばーーー

【やり切れなくなった空気と、認めたくないプライドーーー二つが科学変化を起こし、大爆発】
【逆恨みでブチ切れて、男に銃口を向けたままライフルの引鉄を引く】
【放たれるのは黄金の魔弾ーーー銃そのものの形状から予想しうる威力の弾だ】
【しかし、放たれる直前、2秒程魔翌力が銃にチャージされる隙があるーーーしかも、此れ程接近した距離であれば、ライフルの取り回ししずらいサイズも相待って、回避は難しくはない】
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 23:35:20.16 ID:+8kxEVBQo
>>356
【魔術による拳から、命中の感覚が少年に齎された。触手などの感触までは伝わらないが、手応えがあった】
【間髪入れずに彼はもう一撃入れようとした。しかし、浅はかだった。またしても彼は触手に絡め取られた】
【遠くへと投げ飛ばされた少年は、着地の直前に自分と地面の間に大気の腕を入り込ませ、衝撃を殺した】
【この腕は術者から一定の距離を保つように作られているため、可能な行動だ】

【すぐに彼は敵に向かって走り出した。逃がすなどという選択肢は彼の中にはなかった】
【敵への怒りと戦闘の高翌揚感で、少年からは緊張と恐怖が消え去っていた。いや、抑え込まれていた】
【今の彼に退く気は全くない。しかし遠くに投げ飛ばされた以上、距離を縮めるには時間がかかる】
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 23:36:03.68 ID:4LtOJ4Jy0
>>355
【突如聞こえたその声に、視線は茸から離されて】
【――――二度三度辺りを探れど声の主を掴めず】
【四度目にして、やっと黄色の双眸が向けられるだろうか】


「ええ――――本当に
まるで食べてくれと言わんばかりの見た目ですね」

【毒茸のお手本みたいだ――――その言葉に首肯して】
【何処か冷めた様な瞳が再び茸に向けられるのだろう】
【――――誰がどう見ても、毒茸と言ってしまうであろう外見】
【勿論、それを手に取った修道女もその一人で】


「情けない話ですが、懐が大変厳しい状況ですので―――― 一応食べられるようなので、お察しの通り食料にするつもりですよ
ええっと……お塩は万能ですから、もしも毒があっても漬けていればもしかしたら……」

【隅々まで観察したり、匂いを嗅いでみたり】
【無臭。其れがまた怪しさを醸し出すのだけれど――――ふと顔を上げれば、そのフードにあるであろう瞳へと視線を注ぎ】


「……丁度、山菜狩りも終わったところです
どうでしょう……もし宜しければ、そこの教会でお茶でも如何ですか?
私しか居りませんので、遠慮も何も必要有りませんよ」

【その凛とした声は、例え距離があったとしても良く聞こえるだろうか】
【月明かりを背にしているならば眩しそうに見上げて、一つの問い】
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/04(月) 23:40:32.89 ID:4LtOJ4Jy0
/>>360
/【無臭。其れがまた怪しさを醸し出すのだけれど――――ふと顔を上げれば、そのフードにあるであろう瞳へと視線を注ぎ】
/【無臭。其れがまた怪しさを醸し出すのだけれど――――ふと顔を上げれば、そのフードの下にあるであろう瞳へと視線を注ぎ】
/への変更お願い致しまする……何でフードに瞳を付けてしまったんだ……
/本当に申し訳ないです……orz
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/04(月) 23:41:46.47 ID:sf5C2pmZ0
>>357
【そんな男の気苦労を他所に、青年は召喚においての責任が云々と男に言う】
【男も大変な災難だろう。せめて早目に召喚が成功するのを祈るばかりである】

ありがとうございます…?褒め言葉として受け取っておきますね
貴方も大した力の持ち主ですよ

【青年はそんな背景は知らないといった様子である】
【無知は罪とは良く言ったものである】

えっ?いや誰かにぶつけるって、それは…他の人の迷惑に…
ああ、もう。やります。僕がやります…

【男から出た台詞に流石に反応を示す】
【一瞬説得を試みようとしたが、無理だと思ったのか、観念した様に肩を落とす】
【そして青年は召喚獣に向き直る。その眼には、諦めと確かな闘志が渦巻いていた】

ええっと。恨まないでください。貴方とこの辺の人達のためですので…

【そう言うと青年は剣を右手で抜き放つ】
【それと同時に刃と、フリーになっている左手が青く輝きを放つ】
【それは魔翌力を纏っているのだ、と容易に判断出来るだろう】
【切っ先を召喚獣に向け、相手の出を待つ。その顔はやはり困ったような笑顔である】
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 23:45:53.51 ID:ieGhUJQmo
>>359

ん〜ん、今が引き時か?

【投げ飛ばされた少年を眺めつつ呟いて】

【目の前に発生させていた触手の盾を体から切り離すと】
【触手の盾は蠢く壁となってこちらへ走り出す少年を迎えるように立ちふさがる】

ヒャヒャッ、そいつとちょっと遊んでなァ

【改めて体から数本の触手を生やしそのうちの何本かでしっかりと死体袋を抱えると】
【残りの触手で近くの建物の非常階段の手すりを捉え飛び移ろうとする】
364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/04(月) 23:53:23.58 ID:+8kxEVBQo
>>363
【切り離された蠢く壁の手前で少年は立ち止まった】
【非常階段の手すりに飛び移る相手を目で追うも、今の彼には為す術がない】
【歯がゆさに唇を噛むも、現状が変わることなどない。まずはこの状況をどうにかしなくては】

【少年は敵から視線を外して壁に対峙する。標的は変わった】
【まずは何もせずに身構え、壁の動きを警戒する】
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/04(月) 23:55:04.80 ID:mTY9gbsDO
>>360

【──ローブの彼女の姿が見えづらいのは、月を背負っているせいもあったのだろう】
【その口元すら、逆光のため目視が難しい】
【──そんな中。ただきらきらと、フードから零れ出た金の髪が月光を弾いた】

あら──如何に万能といえど、限度というものもございますわ
君子は危うきに近寄らず。毒がありそうならば、他の山菜を召し上がることをおすすめいたします

見知らぬ者と書物。どちらを取るかは、あなた様次第ではございますが──

【笑った、のだろうか】
【言葉の奥底が、少しばかり擽られたような──そんな気配がした】
【書物、という単語が浮かび上がったということは、彼女は暫し前からそこに居たのだろうか】
【ならばシスターの独り言でも聞こえていたのやもしれず──はて、さて】


深夜のお誘い、痛み入りますわ──
あつかましいようですが、出来れば今宵の宿もお願いしたいところ
床の上、いえ、軒下を貸していただくだけで構いませんわ

【「お金は、払いますから──」】
【彼女はそう言って、岩の上から降りる】
【音もなく飛び降り、ふわりと金の残り香を舞わせ──女はシスターの申し出に応じた】

【教会の中へ促されれば、フードは取らぬまま──】
【口元にやんわりとした笑みを浮かべて室内へと入るのだろう】
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/05(火) 00:02:34.27 ID:HT74/Xpjo
>>362

あァ、ある意味すげぇ才能だぜ?

【やれやれと皮肉を吐く男だが――本来間違っているのはこちら側】
【路地裏だからと言って暴力その他が認められるわけがない。平和が一番なはずだ】


ん、なんだお前さん、案外勇気あるじゃあねェか
だが実力は伴ってんのか? 生半可な覚悟は己を死へ追いやるだけだ
ま、お前さんが死んだところで俺は知ったこっちゃないがな――


【取り消すなら今のうちだ――と続けられるだろう】
【男は腕を組み、近くに転がっている廃材へと足を運ぶと腰を下ろす】


きひ、恨みなんかしねェよ
その代わり、お前さん死んでも俺のせいにすんじゃねェぞ?


【――意外と戦えるのだろうかと、男は思った】
【勇む眼には無邪気さから来るような真っ直ぐな闘志が伝わってくる】
【左手は能力の発動だろうか。何れにせよ自分はただ傍観するだけだ】

【睨みあう、というよりかは様子見をする魔物と青年。その緊張状態を破ったのは】


 【 パチンッ=@】


【渇いた指鳴らしの音だった】
【その瞬間、魔物は狂ったように吠えながら青年へと駆けてゆくだろう】
【近づけたなら鋭い爪で、青年の腹を切り裂こうとするはずだ】
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/05(火) 00:05:23.09 ID:Djip/iJmo
>>358

【―――あ。 ……言葉は無くとも、彼女の心情が見て取れるように解る。ミリアと呼ばれた少女の方が、3歩ほど後ずさりして】
【言い知れぬ危機を感じたのか、なだめる言葉を並べるもきっと無意味なのだろう】

「……せ、先輩は女の子の扱いを知らない残念な男の人なのですから! ほら先輩言い過ぎですよ! 先輩が悪いです謝って下さい!」
誰が残念な男だ阿呆。どう考えても悪いのはそっちだろうが……

【―――男の方が、真っ赤になった彼女を見ても慰めようなんてことは決してしないから】
【涙目になった彼女に対しても、悪気などは湧かない。―――明らかに相手の方が悪いと思えば、決して退かない。其れが彼なのだ】

【故に爆発した彼女を見ても更に跳ね除けて。―――挙句の果てにコッチまで怒りが湧き上がった結果】

―――……誰がお前のアドバイスを欲したか言ってみろやコラァ!!

【人が違ったように猛々しい色になって、公園の奥にまで聞こえる大きな声で叫んだのである。……涙目なんて関係ない。寧ろ泣かすつもりだ】
【引き金が引かれた瞬間、男は瞬時に右に身体を「滑らせた」。勿論正確には走ったのだが―――】
【正中線を微動もさせないその動きは地を駆けるよりも「滑る」と言う表現の方が似合っている】

【てっきり本人は引き金が引かれた瞬間に銃弾が来ると思っていたものだから、移動した後でもまだ彼女はチャージ中で】
【この近距離で2秒もあれば、多くのことが出来るだろう。そしてこっちに向けられて飛んできた魔弾は、ひらりとなんなく避けてみせた】

……約2秒だ―――引き金を引いてから発射されるまで。 ……その間に俺はお前を斬ることも出来る。
ミリア、お前のチャージショットを今みたいに近距離で使っても絶対に当たらん。と言うかその前に殺られる。―――解ったな?

「……先輩の外道! だからモテないんですよ!」

―――……泣かすぞコラ

【大会で死闘を繰り広げるこの男にとっては、2秒の猶予は長すぎる。―――相変わらず厳しい言葉を浴びせるが、ミリアは彼女の味方に付いていた】
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 00:08:32.17 ID:Zi6NtYmDo
>>364

ヒャヒャッ、為す術無しか?

【非常階段から少年をニヤついた表情で見下ろし】
【別の建物の屋上へ触手を伸ばして逃げようとする】

【壁はぐにょり、ぐにょり、と蠢いて】
【何本もの触手が少年目がけて素早く伸びていく】

【触手の動きはワンパターンでただ少年を追って伸び続けるというもの】
【後退すれば簡単に触手の射程外へと抜けて避けることができるだろう】

【しかしそれはさらに男との距離が遠のくことになる】
【そのまま下がっては男を取り逃がしてしまうだろう】
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 00:11:25.74 ID:e2JBIKCj0
>>365
【目を差すほど――――とまでは行かずとも、女性の髪を輝かせる程の光を持つ月光を直視するのは難しく】
【――――きっと、その表情の変化を見ることは出来なかった】
【然れど、その声……僅かに異なったとしたならば、その僅かを感じ取って】


「確かにあなたの言うとおりですね……生きる為に食べるのに、それで体調を崩してしまえば元も子もありませんし……
見ず知らず、つい先程会ったばかりの私に注意を向けてくれる――――
何よりも、生きた言葉で教えて下さったあなたを信じますよ」

【浮かぶのは、明確な笑み】
【明確――――と記せども、其れは微笑に近いのだが……】
【それでも、今までの表情と比べてみれば直ぐに分かるであろう変化】
【誰かが文字として記した其れでは無く、語りで教えてくれた女性の言葉】
【きっとそちらの方が重いはずだから――――手にしていたその茸を、地へと戻して】


「宿、ですか――――恐らくは街の宿と比べればとても見劣りしますが、それでも宜しければ……喜んで
フフ、それでもちゃんとしたお部屋をお貸ししますよ。気に入って下さるかは分かりませんが……
お金は必要ありません。善意として受け取って下さい。ただ――――“献金”であれば、何時でもお受け致しますよ」

【少し下がれば、着地しやすいようにして】
【つい先程会ったばかりの女性。疑う事も無く、自分一人しか住まない教会を宿として提供するなんて、とても甘い考え】
【――――しかし、その言葉がこの修道女の性格を示す物でもあるのだろう】
【献金との言葉は少し恥ずかしそうに言って見せて】
【ボロボロの外装。そして、必死に集める山菜。紛う事なき貧乏人此処に】


「では、こちらへどうぞ
一応瓦礫や石は撤去している筈ですが……万が一の為、足下にはご注意―――――――ふぎゃっ?!」

【修道女の銀の髪と女性の金の髪。照らし出されるのは何処か幻想的か】
【一度咳払いをして“修道女らしい”振る舞い。即ち凛とした雰囲気を醸し出して室内へと案内するが】
【女性へ注意を喚起していたその最中の出来事である】
【躓く要素が何も無いその場で、盛大に転んで】
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 00:14:26.15 ID:DaFxqnXNo
>>368
【逃げていく敵。それを見逃すことしかできない自分に腹が立ち、少年は歯噛みした】
【今の自分の魔術ではこの距離を詰め切る手段がない。未熟さ故の、これは敗走だった】
【諦めきれない気持ちを振り払い、少年は少しずつ後退を始める。惨めにもこの場を去るために】
【何度か壁と、敵が逃げる方向を見比べ、最後に一瞥した後に、後ろ髪を引かれる思いで背を向け走りだした】

【こうして、アルフォンス・ヴェントは目的を達成できずに敗北した】

//ではこれにて。お疲れ様でした。ありがとうございました!
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/05(火) 00:17:21.18 ID:QmZKPmL60
>>366

そんなに褒めないでください…

【そんな彼は、やはり恥ずかしそうに頬を掻く】
【こんな青年が町にいる光景が、本当はいいのかも知れない】
【…………いや、それはそれで地獄だろう】

うーん…でもこのまま放っては置けませんし…ここには貴方と僕しかいません
大事にしてもいけません。貴方はもう何もしないようですし

大丈夫です。死にそうになったら…どうにかします

【男の言葉に、酷くあいまいな言葉を返す】
【やはり自信は無いのかもしれない】

あ、でも、一ついいですか?

【青年は顔だけで男に向き直る】

もし僕が勝ったら、"彼"に謝ってあげてください

【そう一言告げる】

【その言葉が終って直ぐ、双筋の青い太刀筋が光る】
【青年はそこから引く事も、進路を防ぐ事もしない】
【ただ召喚獣が攻撃してきた、その一瞬を狙って、半歩下がって剣を振るう】

【その狙いは、指と指の間の"水掻き"。この召喚獣は鱗の装甲を持っているが、流石に水掻きまでは硬くは無いだろう】
【代償として青年も腹部に浅くは無い裂傷を負ってしまったが、召喚獣もただではすまないダメージになるはずだ】
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 00:21:18.03 ID:Zi6NtYmDo
>>370

ヒャヒャヒャッ、んじゃな〜

【男は建物の屋根に飛び乗るとそのまま屋根伝いに走り出した】

【少年が走り去っていくと壁はドロドロと崩れ去り】
【そして触手の男―――アド・チカチーロの姿も見えなくなった】

/糞みたいな絡みしかできなくてすみませぬ・・・お疲れ様でした〜
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/05(火) 00:22:55.91 ID:mXBGp4QQ0
【大通り、路地裏の入り口付近】

【黒い烏帽子、白金の髪、金の瞳に、古代神官めいた古めかしい衣装。】
【あちこちに弾痕、にも関わらず、出血や負傷は見られない。】

【おまけに、蒼い電撃を湛える勾玉の首飾りに、その幼い外観。】
【ーー明らかに訳ありな、かつ関わりたく無い童女であった。】

んん……さすがに、もう、おらんか。あの臆病者め。

【辺りを見回して、憎々しげにそう呟いた。捜し人か待ち人か、何にせよ、鋭い目付きからは、善意は感じられぬ。】

【まして、指先には紫電。戦闘でも行う気であろうか?】
【そんな彼女は一頻り見回して、次に、暇潰しになりそうな物を捜す。】

/こんな時間からで良ければお願いします

374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/05(火) 00:26:13.94 ID:KrSWHRcJo
>>367
【ーーー2秒】
【2秒で出来る事と言えばーーー一般の生活においては殆ど無い、2秒はとても短い時間だ】
【だが、戦いにおいての2秒ーーーとなれば話は別ーーー2秒で出来る事はとても多くなる】
【それを見誤った、壊し方を知っていても戦い方を知らない彼女は、それを全くわかっていなかった】

【魔弾が放たれた時、既に男の姿はそこになくーーー】
【ーーー向こうで、一本の木が跡形も無く吹き飛んでいたが】

ーーー……っ…………!?

【セレーネは硬直した、そしてぷるぷると体を震わせる】
【怒鳴られたのが効いたのではない、そういうタマでは断じてない】
【ーーーまるで相手にされていないーーーその感情が、彼女の思考回路をぐるぐる周りーーー】

……こ……こっ、こっ…こここここ…こんの!アホぉぉーーーーー!!

【再び爆発、ライフルを思いっきり振り回し、男に叩きつけようとする】
【ただのライフルだとしたら間違った使い方だが、彼女のライフルの先端には斧の刃が取り付いている】
【大振りで、重みの乗った攻撃は大斧とも遜色無い威力だ】
【しかし、頭に血が登っているせいか、元々そうであったか、かなり大振りである、銃撃をかわせたなら、これも然程変わらない】
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/05(火) 00:26:24.21 ID:Mzi24qVDO
>>369

【「あなた様が亡くなられれば──あまり、気付かれなさそうです、し」】
【そう、彼女は紡ごうとしたのだけれども】
【なんとなく声に出すのを止めたのは、きっと】
【銀髪の彼女の優しさが、少しばかり染みたのだろう】
【──ローブの女は、自分のことを「優しくない」と思っていたから、余計に】

──今の私にとっては、極上の宿ですわ
ありがとう、…………、────、

【──「べしゃり」】
【感謝の言葉を紡ごうとした矢先、だった】
【つい先ほどまですぐ横にあった銀髪が掻き消え、猫が尾を踏まれたかのような呻き声が、ひとつ】
【あら、と思わず声を追って振り替えれば──そこには期待通りの光景が】

【「だ、大丈夫ですか──?」】
【なんて言って彼女は相手に手を差しのべるが】
【苦笑いを含んだ台詞だったのは、言うまでもない】
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 00:29:28.07 ID:DaFxqnXNo
【森】

【穏やかな風が吹いていた。木々が揺らされ葉の擦れ合う音が森に響いている】
【奇妙なことに、その風は葉のざわめきを止めることがなかった】
【更に奇妙なことに、森の中心部では葉が空へと舞い上がっていた】
【遠目から見ても分かるほどはっきりと、葉や折れ枝、いくつかの土埃が旋回しつつ夜空に向かっていく】
【その発生源にアルフォンス・ヴェントは居た】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、夜闇でも分かるほどはっきりと黄金色の輝きを放っている】

【彼は極小の竜巻の中心で、空に向かって右腕を上げていた】
【風の強さに比例するかのように、腕輪は刻一刻とその輝きを変化させている】
【そしてある瞬間に風は止み、アルフォンスは腕を下ろした】

流石に、森の中で風を起こす練習は苦労するな……

【彼は腕輪を反対の手で擦りながら呟いた。腕輪は先程よりも幾ばくか、輝きを失っている】
【木々に囲まれた環境は彼にとって良い練習場所となっていた】
【しかし周辺の物を舞い上げるのは森林の中であっても目立つ】
【絶え間なく流れる風を辿って、この場にやってくる者が居ても不思議ではない】
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage saga]:2013/03/05(火) 00:37:27.59 ID:HT74/Xpjo
>>371

マジで調子狂うぜ……

【おそらく、この調子で続けていても青年には勝てないだろうと感じて】
【小声で拾われないように呟いたそうな】


どうにかできるならやってみな――ん、何だ?


【これから戦闘、という時にストップがかかる】
【聞けば――魔物に謝れ≠ニいう条件のもとで戦おうとしているらしい】
【男は謎の言語を聞き取ったかのように一瞬理解できず固まるだろう】

【そして、これ以上なく怪訝そうな顔をしたなら、堪え切れずに口元を歪ませて】


お前さんはとんでもねェ甘ちゃんだな。きひひ
だがそれは無理ってもんだ。こいつはどっかから呼び寄せたんじゃあなくて俺が創ったモノ
生かすも殺すも俺の自由……違うか?


【生物に対する倫理観など、塵ほども持ち合わせていないのだ。この男は】
【元からこの世界における全ては自分の好きなようにしていいと勘違いしている】
【歪めるも、整えるも、それこそ――生も死も】

【だからこいつは堪え切れずに笑うのだ――こんなちっぽけな存在に、何を同情する価値があるのか、と】


ギィィィィィッ!


【青年の狙い通り水掻きを切り裂かれ、苦しそうに魔物は叫び声を上げる】
【しかし、それだけでは大したダメージにはならない。相手は巨体であり、そこそこタフであることは間違いない】

【その証拠に今度はうなりを上げて顔のついた尻尾≠ェ青年を狙うだろう】
【打ち据えるのではなく、腹に噛みつこうとしているらしい。すぐに噛みちぎられるということはないが、かなりの力だろう】
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 00:40:55.65 ID:e2JBIKCj0
>>375
【まるで床に広がる皹を描くかのように、銀の長髪は乱れていて】
【ピクピクと動く指先は、きっとこの痛みを少しでも紛らわそうとしているのだろう】
【銀色の長剣が奏でた高い音。戦場であったならば、気高い騎士を連想させる様なものであっただろう。現実は無情也】


「何とかと言いますか……幸い怪我は無い様です……
ゴホン。えっとー……ですから、足下に気を付けなければ……その……転んでしまいます……ので――――」

【その手を借りて立ち上がれば、まるで何事も無かったかのように今一度注意を喚起――――する予定だったのだが】
【苦笑を見れば、その失態を今更消せるはずも無い事を自覚させられて】
【語尾に行くに従ってどんどんと弱くなる諭し。最後には小さな小さな独り言の様に「お気を付けて」】
【――――集めた山菜が散らなかったこと。女性のシンボルが極端に足りない事が幸いしたか】


「と、取り敢えずあなたが泊まるお部屋ですね――――その前に
折角ですし、お名前の方を教えて頂けませんか?
――――私はカログリア。先も言ったように、この教会の主です」

【案内する足が止まれば、女性へと向き直って】
【羞恥で若干上気した頬。視線は様々な場所へ向けられて居たが、結局はそちらへ落ち着いて】
【――――促すかのように小首を傾げるのだけれど】
【恐らくは教えようとも教えなくとも、案内を続けるのだろう】
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage saga]:2013/03/05(火) 00:53:03.36 ID:Djip/iJmo
>>374

―――……ッ。 あの木は……見なかったことにしよう

【後方で大きな音が鳴った。ちらりとそちらを見れば―――不自然に開いたスペースが其処にあった】
【溜める時間があるからか、威力はとんでもない。喰らえば何処まで自分が飛んでいくだろう、と考えると背筋が凍る】

―――まぁ、そういうことだ。……一言で言えば、「驕るな」か? 
だからその物騒なモノを早く元の所に仕舞って―――――

【言葉の途中で振りかかる、彼女の怒りの一撃。―――殺気がだだ漏れの一振りは、なんとも分かりやすく】
【勿論斬ったのは空。―――脚を一歩後ろに下げれば、彼の目の前を斧が通過した】

―――まだ話の途中だろう。 ……早く仕舞って家で反省しろと言っているんだ。
因みに大振り過ぎる。今から振りますよと言っているに等しいぞ……?

「瑛月先輩のアホー! そこは喰らってあげるべきなのですよ!」

……要は死ねと言っているのかオマエは

【追い打ちをかけるような男に対し、ミリアも一緒になって文句を飛ばして】
【男は一瞬何だか自分が悪いことをしているように感じたが、今までの流れを軽く見なおして確信する。―――俺は別に悪いことはしていない、と】
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 00:54:06.27 ID:DaFxqnXNo
>>373
//まだいらっしゃいますか?
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/05(火) 00:56:54.37 ID:Mzi24qVDO
>>378

【──手を掴む。ローブから覗いたその指は、少しばかり冷たかった】
【細く、柔らかく──それは確かに、女の感触なのだけれども】
【温かくないのは、果たして夜の寒さのせいだけ、なのだろうか】

【がしゃ、と。女が動くたび、荷が重々しく軋み】
【外の風に紛れ、音の鳴らないオルゴールが紡ぐような、そんな音が、聞こえた気がした】


──名前は、お好きなように呼んでくださって構いませんわ
ただ──よく、「Elle」と、そう呼ばれます

【Elle──エル。「彼女」という意味の、異国の言葉】
【それが何を指すのか、今はまだ分からない】
【ローブの女に名前がないのか、あるいは──想像は、いくらだって出来るだろう】
【しかし、もし名についてさらに言及したところで】
【返ってくる答えは、言葉は──隠語にも聞こえる、2文字のカタカナのみだろう】

【旅人であり、頼み事を請け負うことで生計をたてている、と彼女は言った】
【荷の中身は、その商売道具でもあるのだろう】
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/05(火) 00:59:42.80 ID:QmZKPmL60
>>377
【そんな男とは対照的に、青年はいたって真面目な様子であり、】
【だが何か言い返そうとして閉口する】

【この暴君へかける言葉が見つからないのか。ただこれ以上は無駄だと思ったのか】
【「そうですか」と一言。顔に笑顔を貼り付けたまま男に言い、召喚獣と向き直る】
【笑顔…といっても、ただ張り付いているだけの物。という印象を受ける笑みだが】

よし…!

【召喚獣がひるんだ事で、】
【彼はダメージを与える目的で其処を狙ったが、肝心なのは爪による攻撃の弱体化である】
【爪をはがされた訳ではないが、そのダメージは手による行動に何らかの影響を及ぼすはずである】

【しかしその「尾」による攻撃は対処出来ない様で】
【二倍の体躯を持つリザードマンと対峙する事もそうないだろうが、尻尾が噛み付いて来る生物など下手なSFにもいないだろう】

……ッ!

【青年はその左手に溜めていた魔翌力を、迫り来る顔面に向けて解放する】
【その魔翌力は瞬時に火炎球へと変化される。着弾と同時に軽い爆発を起こす代物だ】
【もしその攻撃で止まらないようならば、まんまと腹に噛みつかれてしまう】
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/05(火) 01:00:38.04 ID:mXBGp4QQ0
>>376

【がさがさがさ、と。草叢を掻き分ける音。】

【そして、現れるのは、人一人。】

ほぉ、小童の割には、中々の術よのォ〜〜ッ……風を、そうも操るか。

【黒い烏帽子を被って、古代神官めいた古めかしい衣装に身を包む、小柄な童女である。】
【髪は白金、瞳は金。首飾りは、青蒼い電撃を湛える勾玉。】

【顎に手をやり、感心した様子で、貴方に気安く話し掛ける。】
【衣装には戦闘の跡があり、どうも怪しい風貌に、拍車を掛けていた。】

どれ、もっと見せてみろ。なに、邪魔はせんわ。見るだけじゃ。

【などと、自分勝手な事を言い、貴方から少し離れた所に腰掛ける。】
【元から小さいのが、余計に小さい。風で飛ばせてしまいそうな程に。】

384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/05(火) 01:02:21.18 ID:mXBGp4QQ0
/リロードって大事ね!

>>380
/ここに。
/投下分を優先させていただき、>>383は取り消しでお願いします。申し訳ありません。

385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/05(火) 01:03:44.44 ID:QmZKPmL60
>>382
/【召喚獣がひるんだ事で、】 の部分は無視してくださいな
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 01:10:09.05 ID:e2JBIKCj0
>>381
【頼った手が、思いの外冷たくて】
【少し驚いた様な表情を見せるが、それでも離さないのは信用しているからだろうか】


「それでは――――私も、エルと呼ばせて頂きましょう
構いませんよね――――?エル」

【仕事、聞けば「万屋みたいですね」との声を漏らして】
【その荷に興味があるのだろう。言葉でこそ発せられない物の、瞳は向けられて】
【目は口ほどに物を言うとはよく言ったものか】
【分かりやすすぎる、その視線】


【何事も無ければ、また歩を進めて――――辿り着くのは、一つの部屋】
【扉を開ければ質素なベッドが一つと、ランプが一つ】
【それ以外に何も無い……本当に、ただ寝るためだけにあるような部屋】

「この様な場所ではありますが……エルがそれでも良いと言うのでしたら、どうぞ
――――大した腕ではありませんが、朝食程度ならば腕を奮わせて貰いますよ」

【今一度問うのは、こんな部屋でも良いか、との確認で】
【朝食も出すなんていうが、恐らくは期待出来ないもの】
【果たして、女性の答えは――――?】
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 01:16:27.62 ID:DaFxqnXNo
>>373
【路地裏の奥から足音が聞こえる。少年──アルフォンス・ヴェントは出口を目指していた】
【先ほどの戦闘で攻撃を受けた首を擦りながら、大通りの方に向かう】
【敗走した彼の顔色は芳しくなかった。生真面目な彼は一戦を重く受け止めていたのだ】

【そんな彼の目に少女の姿が止まった。彼は疑問を覚えた】
【こんな時間に、こんな場所に、どうして少女が。自分のことは棚に上がっていた】
【よく見れば少女はアルフォンスの知らない服装だ。異国の人間だろうか、もしかしたら迷子かもしれない】
【少女の纏う雰囲気を感じず、アルフォンスはそんな暢気なことを考えていた】

こんばんは、お嬢さん
こんな夜更けにどうなさったのですか? 何かお困り事でしたら、是非力に

【穏やかな笑顔を浮かべて、アルフォンスは少女に声をかけた】
【つい先程戦闘を行なったばかりだというのに、彼には警戒心がなかった】

//では、よろしくお願い致します
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/05(火) 01:19:19.41 ID:HT74/Xpjo
>>382

そういうこったな。俺は召喚術を使いたかっただけ――その後のことは知ったこっちゃねェ
後はなんとかなんだろ。使役してェ奴がいればそいつにやるってのもアリだったしなァ

【そんなどうでもいいことを呟きながら、その裏で男は魔物を操作≠キる】
【そう、組んだ腕の下では馬を繰る手綱が如く、指を動かすことによって魔物を操作していた】


――つまらねェ倫理観やルールなんざ、窮屈なだけなんだよ。特に俺にとっちゃあな


【正義感が強い者ならこのあたりでキレていてもおかしくはない】
【そうならずに冷静なままで――笑顔を湛えたままで入れるのは、青年の感情をコントロールする力が強いからか】


【軽い爆発音と共に弾け飛んだのは、魔物の尻尾だ。噛みつきは失敗に終わる】
【やはり火には強いらしく、焦げた表面以外にダメージは見られないだろうか】
【何にせよ爆発の衝撃で魔物は数歩後ずさる】

【高みの見物を決め込む男は、青年の健闘を見て感嘆の声を漏らす】


(案外やるようだなァ……だが――)


【くい、と指を動かせば、魔物は地響きを起こさんばかりのスピードで接近しようと試みるだろう】
【そして青年を蹴り飛ばそうと強靭な足で蹴りを放つはずだ】
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/05(火) 01:22:52.35 ID:KrSWHRcJo
>>379
ーーーはぁっ!…はぁっ!…はぁっ!…

【地面に減り込んだ斧の刃、当たっていたらどうなっていたかは言うまでもない】
【そのままライフルを持ち上げはせず、排気でもするかのように息を強く吸って、吐いて】

…反…省…?何をよ…何を反省しろっての!?
ムカつくのよ…どいつもこいつも!ワタクシを馬鹿にして!

【ゆっくりとライフルを持ち上げながら、だんだんと声を荒げ、感情を昂らせ、ついには大声を上げて】
【再び銃口を男に向けると、魔翌力が体から湧き上がるーーーその魔翌力の量、生半可な物では無く】

ーーー強いって…
ワタクシは強いって言われたのよ!強いって…そういう風に作られているのに!
どいつもこいつもワタクシを馬鹿にして!なんなのよ!?本ッッッ当ッッッにムカつくッッッ

【どうやら、彼女のプライドは色々と複雑なようでーーー溜まりに溜まって爆発したようだ】
【身体中から湧き上がる魔翌力は、黄金に輝いてライフルに溜まり、ライフルを高く掲げれば、銃口は天に向かってーーー】

全部ブチ壊してやるわ…!ムカつく物全部!

【黄金に輝く魔翌力を、大量に溜め込んだライフルからそれを解き放「はい、ドーン!!」

【ーーー解き放てなかった】

【突如飛び出して来た何者かに蹴り飛ばされたセレーネは技を中断、「くらうばっ!」と声を上げて吹き飛んだーーー悲惨なくらいに】
【セレーネを蹴り飛ばした人物はーーー地面にズザザッと着地する】

【長く三つ編みに纏めた銀髪を前に回した髪型で、目は紫色で鋭く、平均高めな身長】
【白黒の横縞模様のチューブトップの上に丈の短いレザージャケット、鎖の様な意匠を施されたベルトを交差に巻いてホットパンツを留め、黒いロングブーツを履いている】
【赤いチョーカーを巻き、腕に巻き付く黒い鎖とそれを纏める腕輪を左手に嵌めた、獰猛そうな雰囲気を醸し出す女だ】
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/05(火) 01:25:33.96 ID:Mzi24qVDO
>>386

ええ、構いませんわ──カログリア様

【相手が驚きの表情を浮かべても、やはり笑み】
【ただし今度は少しばかり困ったかのようなものだったが──】
【カログリアの視線が荷物へ向かえば、中身を見せることはしなくとも、軽い説明はしてくれた】

【「護身のための武器に、お財布。お洋服に、わんちゃんやねこちゃんの好きなもの」】
【「あとはあとは、靴に、本に、地図に、携帯食に──」】
【「あれ、ほとんどお仕事関係ないですね」】

【──なんて、また、彼女は笑うのだけれども】


【そして部屋へ着けば、女は、エルは嬉しそうに頷いて】
【それから、食事はいらない旨を告げるはずだ】
【──きっと、1人分の食事を自分のために消費させてしまうのを嫌ったのだろう】

──本当に、ありがとうございますわ
ところで、カログリア様……。少しばかり気になったのですが──

何故、このようなところにお一人で?
見ればまだまだお若い。危険なこともあるのでは……?

【次いでかけられたのは、純粋な疑問だった】
【老朽化した建物。貧しい食事。孤独な生活──】
【普通に考えれば、若い女性が身を置くようには見えない暮らし】
【何故、と思うのは、ある意味当然のこと、だろうか】
391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/05(火) 01:40:09.63 ID:mXBGp4QQ0
>>387

【異国情緒、という言葉は、成る程童女を表すにある意味相応しい。】
【それ程、現在地、現代に不似合いな雰囲気があった。決して、雅なそれでは無いのだが。】

【童女は、貴方に気付いた。ゆっくりと向き直る。】
【指先の紫電は、消えていた。】

お嬢さんだと? この儂が、そう見えおるかぁ。見る目ないのお、小童ぁ。

【不服そうに、そう言い捨てた。やけに尊大かつ、豪胆だ。】
【その小さな身体は、隠れ蓑か何かだろうか? 或いは子供の背伸びか。】

カエル。カエル狩り、じゃぁ。逃げられてしもうたがのぉ。
……逃がしてやったとも、逃げてくれたとも言うわ。好きなのを選べぇ。

【馬鹿げた話である。この季節に、カエルはまず居ない。】
【からからと笑い、ふう、と溜息を吐いた。衣装の戦闘跡は、まさかカエルにやられた訳もあるまい。】

で……なんじゃぁ、お前。その顔。負け戦でもしおったかぁ?

【ーーそして、ついでに、余計なお世話を添えた。】
【しかし、無遠慮である。幼さ故か?】

/よろしくです
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/05(火) 01:41:16.68 ID:QmZKPmL60
>>388

【戦いの中、男の言葉をその耳に捉える】
【とてもではないが、歪んだ…熱血漢なら思わず正そうとしたくなるねじれた思想】
【それは男も承知しているかも知れない。もしそうだとしたら、】

そういう考え方もあるのですね。知りませんでした

【返された言葉にまた固まる羽目になるだろう】

ですが後先考えずに行動するのはいけないと思いますよ
うっかり巻き込まれた人は、きっと貴方と同じ考えではないでしょうし

【ここまで来て認めたうえでの、否定を行うのだから笑いものだ】
【その証拠に、依然として青年は笑顔を浮かべていた】
【……それが何の感情からくるかはわからないが】

【青年は吹き飛ぶ尻尾を見て、この様な鱗を持つ生物の例に漏れず、内部は脆いことを確信する】

(もしかしたら…あの方法が使えるかも知れないな…)

【青年は猛然と突進する召喚獣に対して向き直ると、剣に纏わせた魔翌力を炎へと変化させる】
【その突進をぎりぎりまで引き付け……】

(ここだ…っ!)

【跳躍】
【召喚獣の蹴りと入れ違いになるように跳び、カウンターの様に火炎を纏わせた剣を、召喚獣の胸部に叩きつけようと振るう】
【攻撃のメインはダメージではなく、召喚獣の鱗の水分を飛ばす事である】
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage saga]:2013/03/05(火) 01:44:18.68 ID:Djip/iJmo
>>389

―――コレ以上モノを壊すなら、気絶させて自警団に連れていく必要があるが。
どれだけ力強い一撃を放とうとも、今のオマエでは俺には当てられない。……頭を冷やしてから来るんだな

【向けられた銃口からひしひしと伝わってくる、強大で濃厚な魔力。喰らえば一溜まりもないが、当たらなければどうということはない】
【膝をやや曲げて腰を落とし、飛んでくるであろう銃撃に備えるが―――】

―――ッ、上だと……?

【ライフルが上を向き、若干意表を突かれたと思った矢先に―――次なる乱入者が、彼女を吹き飛ばした】

「ひゃあッ!! ま……また新しい人が入ってきたのですよ……! というかあの子大丈夫なのですか!?」

【何処からか出てきた女性に驚きを隠せないミリアとは正反対に、男の方は無言で女性の両眼の間をはったと睨みつけていた】
【―――前にこの場所で、戦った覚えの有る女性だったから】

……お前の関係者ということはラッシュの関係者か?
―――ラッシュに言っておけ。………あの子の指導をしておけ、特に精神面でな

……来るなら、斬る。 ―――来ないのならさっさと帰れ

【―――此処に来て初めて、右手を左腰に佩いた刀の柄に添えた】
【……闘気刀身に満ちて、寸毫微塵の隙も無く。そしてミリアに一言、呟くように言葉を投げかけた】

……下がってろ。……コイツの相手はお前では厳しい。 
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/05(火) 01:46:12.81 ID:HT74/Xpjo
>>392
/すみません…無知な自分に鱗の水分が飛んだらどうなるか教えていただきたいです…っ
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/05(火) 01:49:11.54 ID:QmZKPmL60
>>394
/失礼ながら、詳しくは自分も
/ぬめぬめして若干弾性を持ってるんで薄い瓦みたいになるんじゃないでしょうか
/まあ召喚獣なので好きに決めて下さい
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 01:49:52.24 ID:e2JBIKCj0
>>390
「“様”は必要有りませんよ、エル
――――どうも呼び慣れないのです」

【敬称を付けられれば、きっと苦笑いを浮かべて】
【「私は一介の修道女ですから――――」むず痒くも思えてしまう呼び方。それも理由の一つ】
【しかし、一番の理由は――――距離であろうか。敬称が無い方が、ずっと身近に感じられるから……そんな、我が儘な理由】


【現物は見れなくとも、一つ一つの説明には明るい黄色の双眸を輝かせて】
【知識を得ることを喜びとする故――――そして其れは、普段は本からしか得られない物】
【言葉として入れるのは、恐らく珍しいことで】
【だから、仮に他愛も無い話だったとしても真剣に聞くのだが――――】
【最後の言葉には、確かにそうかもしれませんね――――なんて、同じ様に笑うのだろう】



「本当に良いのですか?先程も言ったように、遠慮しなくとも――――いえ、無理に勧めるのも失礼ですね
必要になったら、何時でも言って下さい。直ぐに準備致しますよ」

【その心遣いを知ってか知らずか、戸惑ったように言うが】
【やがては頭を小さく振れば、必要になれば――――と付け加えて】


「そうですね……私は決して強いとは言えませんし、きっと攻められれば太刀打ちできないのかもしれません。確かに、危険ではあるのですが……
この場に居れば不思議と素敵な出会いがあるのですよ。カエルさん、佳乃、ブライト――――エル
きっと、此処に住んでいなければ出会うことがありませんでしたし……何よりも、人が訪れる事が無いところでも救いがあっても良い――――なんて思っているから此処に居るんですよ
一人では寂しいですし、人恋しくなりますが……それでも、私は自分の考えを貫いてみたいのです」

【笑みも無く、恥じらいも無く。真面目な表情で】
【アリアを紡ぐための声が、今はエルの疑問――――自分の思いを紡ぐ為のものとなって】
【お人好し。何時かは痛い目を見るのかも知れないが、きっとそれでも微笑むのだろう】
【「やっぱり……変、ですか?」語り終われば、頬を搔きながら感想を求め】
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 01:55:12.97 ID:DaFxqnXNo
>>391
【相手の返事にアルフォンスは違和感を覚え眉をひそめた。何か話が噛み合っていない】
【いや、話は噛み合っている。違和感の正体はそれではなく、見た目と対応との差だ】
【どういう理由だか知らないが、目の前の少女は自身をそれと思っていないようだ】
【ならば、とアルフォンスは考えを切り替えた】

これは失礼致しました
僕はアルフォンス・ヴェントと申します
よろしければ、貴方様のお名前を知りたく存じます

【相手が望むのであれば、自分の可能な限りそれに合わせよう】
【アルフォンスは自分が出来うる限り、丁寧な物言いで自己紹介をし、頭を垂れた】
【こうしておけば、万が一、目の前の少女が少女でなかったとしても、誤りではない。そう考えた】

お察しの通りでございます
つい先程、血痕を辿った先で遭遇した敵に逃げられた次第です

【顔について聞かれたアルフォンスは、少し辛そうな顔をした】
【他者から見れば当然の敗走であっても、彼にとってそれは許容し難かった】
【今でもアルフォンスの胸中には自責の念が渦巻いている】
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/05(火) 02:06:44.47 ID:KrSWHRcJo
>>393
ーーー…ごふ…アンタ…なん……で…?
「にっひっひ、駄目だぜーセレーネ、また先輩に怒られんぞ?」
…し…知った事じゃ……

【地面をバウンドし、転がり、倒れたセレーネ、訳がわからないといった様子で、現れた女に話し掛ける】
【それをちゃんと聞いているのかいないのか、セレーネとライフルをヒョイと肩に担いで、男と少女に向き直る女】

「にっひひひ…えーとテメーは…あぁ!思い出したぜ!」
「早速リベンジーーーと、行きたいけど、そういう訳にも行かないんだなーこれが」

【警戒心を露わにする男とは真逆、それを向けられても、気軽そうに笑顔を向けながら】
【セレーネを肩に乗せたまま、両手を出して襲い掛かるフリをしたり、残念そうに両掌を上に向けるジェスチャーをしたりして】

「先輩は病み上がりみたいだしなー、にひひひひ、つー事はアタイが暴れるチャンスが増えるって事だけど」
「今は連れて帰って来いって言われてっから、そーするぜ!じゃなー!」

ーーー次会ったら…二人%Zめてぶっ潰す……わ…

【構えた男に、本当は応えたいーーーウズウズする闘争心を抑えながら、「にひひ」と女は笑って】
【一人と一つ、兵器を肩に担いだまま、素早い動きで飛びすさり、去っていく】
【ーーー何故か約一名、とばっちりを食らってる気がしないでもないが】

/お疲れ様でした
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/05(火) 02:11:42.02 ID:mXBGp4QQ0
>>397

なんじゃ気持ち悪い。そう畏るな。で……アルフォンス……横文字の名前は覚え辛いのぉ、ン?

【眉をやや顰めつつ、微妙に笑いながらそう言った。】
【敬われる、という立場に慣れて
いないのだろう。見た目はそれっぽいが。】

儂ははやぶさ。
曇見橋の、はやぶさ、じゃぁ。二度は言わんぞ?

【曇見橋はやぶさ、童女はそう名乗ると、徐に地面を見る。】
【目線が追うのは、貴方が残して来たであろう、血痕である。そして、目線を貴方に戻す。】
【微笑に、わずかな呆れが加わる。】

年がら年中……血生臭い国じゃのぉ。或いは、時代か?
で、なんじゃ、お前も……なんじゃ、カノッサやら、何やら絡みの輩かぁ?

【憂う、というより、愉しむような口調である。戦を憂うような人格では無い。】
【カノッサ、という言葉も、平気で口にする。畏れは、無い。】

【ーー指先には、紫電。】
【……返答次第では、という空気でもない。まあ、癖だろう、タチの悪い。】

400 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/05(火) 02:12:14.63 ID:Mzi24qVDO
>>396

【「では、カログリアさん、と──」】

【遠慮をしているような、困ったかのような──そんな笑みで、彼女は告げた】
【呼ばれた名前は、まだ敬称のついているもの】
【「申し訳ありません──癖、なんです」】

【そんな言葉を紡いでみせた、エル】
【ひゅうと、外で風が吹く。ランプの灯が、少し揺れ】
【2人の間の、僅かな暗がり。そこに冷気が、じんわりと滲みた】


【──夜更けに小さな、笑い声ふたつ】
【それだけで、冷たい夜はほんのりと暖かみを増す】
【エルとしても、こうして誰かと話が出来るのは嬉しいのか】
【僅かな距離は感じるかもしれないけれど、それでも】
【それでも、今は──彼女は、楽しげに笑っていた】

【さざ波のような談笑の後に紡がれた、銀色の言葉】
【それに対して、エルは否定の言葉なんて見せるはずもなく、そっと、手を胸の前で合わせ】

──素晴らしいですわ
カログリア、さんは……本当にお優しいお方ですね
危険でも、寂しくても、孤独でも──それでも。

それでも、きっと。あなたに救われる人は、いると思いますわ

──救いなきところに、救いを
それは──きっと、誰もが求めていること、でしょうから

【──誰かを想うように、何かを慈しむように】
【いつかを嘆くかのように、どこかを恋うかのように】
【そっと、エルは救いを奏でた】
【──それはまるで、懺悔のようにも、見えたかもしれない】
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/05(火) 02:13:48.37 ID:HT74/Xpjo
>>392

だな、きひひ。それならそれでいいんだよ……
闘争する相手がいりゃ俺の欲は満たされるからなァ。邪魔な時もあるが

【つまりは自分の欲望のためならなんだっていいのだろう】
【他人に何が降りかかろうが対岸の火事。そしてそれが原因で闘争になったとしてもこの男はそれすらも悦に変える】


【――剣閃が炎と一体化し、黄金の軌跡を描いた】
【魔物が見たものは何だったのか――それは誰にもわからない】


  【 ジュゥ、ッ―― 】


【生物が焦げた時のような悪臭が辺りに立ち込めるだろう】
【その後魔物は動かなくなり、重い音を響かせながら崩れ落ちる】

【そしていも虫が破裂するような、渇いた音が響くはずだ。同時に吹きだすのは――鮮血】
【水分が飛んだ肌は破れやすい、少しでも動こうとすれば亀裂が入りそこから血が噴き出すのだ】


なかなかやるじゃねェか。後処理の手間が省けたぜ? きひ
と、言うことで俺は帰る。もう用がないからなァ


【言いたいだけ言うと、男は腰を上げ空き地から出て行こうとするだろう】
【何もなかったかのように、満足そうに悪辣な笑みを浮かべながら】
【そうとは逆に、青年のすぐそばで力尽きた魔物は――ほんの少しだけ、様子が違っていた】


「――タイ」


【わずかに響いたのは、男の声ではない。かすれてよく聞こえない、魔物の声=z
【男が創りたかった生物がリザードマンかどうかはわからないが、本来リザードマンは人と会話できるほどの知能を持つと言われる】


「――痛イ」


【間もなく魔物は息絶えるだろう。遺言のように残されるのは、たったの三文字ばかりの言葉で】


/適当にやっちゃいました!
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage saga]:2013/03/05(火) 02:24:07.46 ID:Djip/iJmo
>>398

……そう簡単に暴れさせはしない、とだけ言っておこう

【濡羽色の双眸に刃を宿しつつ、男はそう一言だけ低く零して。そして彼女達が立ち去った後ミリアが、気付いたように呟いた】
【セレーネが最後に恨めしく告げた言葉を反芻して、そして引っかかったナニカに気がつくと慌て出す】

「ふたりまとめて……ふたり!? それってミリアも入ってるってことなのですか!?」
「ミリアは悪いことしてないですよね!? 瑛月先輩だけなのですよ酷い態度取ったのはー!!」

【自分まで、彼女の標的にされたと言う事実。明らかにとばっちりだと嘆く彼女に、瑛月は再度大きな溜息を吐いた】
【そして一度大きく背伸びをすると、気持ちを切り替えるように大きな声で―――】

―――さあ、続きをやるぞミリア

「……な、なんのですか?」

―――……勿論、鍛錬のに決まっているだろう!

【彼の声に負けない大きな悲鳴と共に、鍛錬は再開されるのであった―――】

/お疲れ様でしたー
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 02:27:56.47 ID:DaFxqnXNo
>>399

はやぶさ様ですね、よろしくお願い致します
僕のことはお好きな様にお呼びください
呼ばれることが多いのは、アル、アルフです

【アルフォンスはそう言ってもう一度深く頭を垂れた】
【眉を顰めるはやぶさを見ても、丁寧な姿勢を崩すことはない】
【しかし不慣れな様子を目にすると、少しばかり笑顔を覗かせた】

いいえ、僕はカノッサ機関の人間ではございません

【カノッサ機関の名を聞いたアルフォンスは、一瞬不快感を露わにした】
【カノッサ機関。悪の代名詞。世界の暗部にして善良なる人々共通の敵】
【悪名轟くその組織の名を知らない者はいない。当然、この若き魔術師も例外ではなかった】
【そしてそれ故に、彼は同じに見なされることを嫌った。彼の目的とはまさしく相反しているのだから】

むしろ、その逆の思想を持っております
この度の戦いも治安維持の手助けになれば、と
残念ながら力及ばず、でしたが

【そう言うと彼はまた、苦虫を噛み潰したような顔となった】
【自分の非力さを痛感するとは、まさしくこのことか。自分はまだまだ小さな子供にすぎないのか】
【そんな考えが脳裏を過ぎっては消えていく。アルフォンスは一度、それらを振り払うために、頭を振った】
404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 02:32:29.03 ID:e2JBIKCj0
>>400
「強要はしませんよ。エル
――――何時か敬称無く呼ばれる事があるならば、その時を心待ちにしています
待つ事も一つの楽しみである事を、此処で学んでいますから」

【誰かが訪れる事なんてあまり無いこの教会】
【人恋しくて悲しくなる時もあるけれど、誰かが訪れたのならばその感情も消え失せて】
【癖、であるならば強要はしない。否、癖で無くとも、強要しないのであろう】
【困った様な笑み、見れば「ですから、気にしないで下さい」――――その言葉】
【世辞でも無く、本心である事は――――表情が証明していよう】

【風で教会内の所々がガタガタと鳴ったりするけれど、それも一つの歴史を感じさせるだろうか】
【舞う埃。割れたステンドグラスを照らしていた月光も、不規則にキラキラと輝かせて】
【――――荒れなければ良いのですが。さて、それは自身の為か、他者の為か】


「……有り難う御座います。正直、不安ではあったのです
余り外の世界を知らず、書物を読んで知識を蓄える日々。抱く考えがもしも間違っている可能性があるならば――――なんて
フフ、そうですね。もしかしたら救いを求めている方が居るのかも知れません。そして私はそんな人を救うために此処に居るのですが……
孤独から救われているのは、私の方なのかもしれませんね」

【他者を救うために居る筈なのに、気がつけば自分が救われていて】
【これではどっちが救い手なのか分かりませんね――――と冗談めかして告げ】


「優しい……ですか
その言葉はあなたに当てはめられる事ですよ。エル
私は――――職として、意思としてそうでなければ行けないのです
ふふ、“優しい”私に“優しい”言葉を掛けてくれるエルこそが本当に優しいのですよ」

【自分の考えを肯定してくれた。或いは後押しをしてくれたから】
【その他にも様々な要因があって――――だから、この修道女にはエルという存在が優しい人物と見えるのだろう】
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/05(火) 02:34:46.38 ID:QmZKPmL60
>>401

貴方は…
     面白い人ですね

【「理解出来ない」実を言えばこの一言に尽きる】
【何という人だ。と一言浴びせてやりたいとすら思う】
【しかし青年は「面白い」と評価する。その言葉の何処までがごまかしだろうか】

【攻撃は予想以上の成果を出した】
【追撃を考えてはいたが、その必要は無くなった】

【青年は立ち去る男に言葉を投げかける事も、引き止める事もしない】
【ただその視線は、今にも事切れんとする彼に向けられていた】

ごめんなさい

【「痛イ」】
【その苦痛の言葉は、青年の耳に届いた】
【その言葉に返すように、青年は呟く】

お休み……

【青年は召喚獣にトドメを刺さんと、剣を再び胸部に突きたてる】
【僅かな間に、悲劇の運命を背負わされた獣を開放する為に】

【その時の表情は、相も変わらずの笑顔だったが】

【――憤怒】
【隠し切れない激情が、その笑顔の仮面から漏れ出していた】

/ナイスです!
406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/05(火) 02:43:39.64 ID:mXBGp4QQ0
>>403

ん、勘違いか。悪かったのぉ、アル……ま、許せ。
儂は詳しく無い故に。ひひ、勉強せねばならんのォ?

【はやぶさは指先の紫電を弄びながら、からからと笑う。謝罪も、尊大だ。】
【挙句の果てに『許せ』とは。一言多すぎる。悪気は兎も角。】

力及ばず、のォ……分かるぞ、その無念の程よ!

【力。紫電を弄び、それを膨れ上がらせて、貴方へ誇示する。】

のぉ、小童ぁ……力じゃ。純然たる力は、良い物よなァァ〜〜ッ?

【雷ーー能力か魔術かはたまた機械か? 兎も角、力。それを、はやぶさは誇る。】

【はやぶさの本性が、或いは垣間見えたのだ。】
【詰まる所、戦闘、或いは力への自信。まあ、強いかは、別として。】



407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/05(火) 02:47:32.62 ID:HT74/Xpjo
>>405

【空き地を出た男は路地裏を歩きながら召喚術のさらなる上達を望むのだろう】
【前回に比べてまだまともな形として生まれた魔物に、内心ほくそ笑んでいるに違いない】
【――術の完成は更なる脅威としてどこかに降りかかるのだろう】


【果たして魔物は、生きようとしただろうか、それとも諦めたのだろうか】
【どちらにせよ、もう動くことはなかった。そして、青年の引導を受け入れたのならその身体全体を紫色の炎が包んで】
【急速に灰へと変わってゆく顔に変化はなかったが――青年の笑顔は、魔物を救うものになったのかも、しれなかった】


【やがて跡形もなく消え失せるのだろう】
【元から存在がなかったのだから、後はただ、無に還るだけだった――】


/このあたりで〆させて頂きます
/お疲れ様でしたー!
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/05(火) 02:51:17.64 ID:Mzi24qVDO
>>404

【癖を受け入れてもらえたからか──エルの表情に、安堵の色が宿る】
【それと同時。安らぎの奥に、悲しそうな、焦がれるような、そんな、感情がたった一滴だけ、あった】
【人恋しさ──それは、旅人である彼女も、同じなのだろうか】


──そう、ですわね
いつか……誰かと、一度でいいので、街に行ってみてはいかがでしょうか?
ここでの暮らしでは得られないものが、あるかもしれません

私は──生憎と、共に行動は出来ません、けれど、ね?

【そっと、笑みを溢して彼女はそう告げた】
【共に行動できない理由は言わなかった。言えなかったのかもしれない】
【そうして、「救い、救われるのが、たぶん、人というもの、なんじゃないでしょうか」】
【──そう、呟いた後、彼女はカログリアに背を向けた】


…………私は、優しくなんて、ない


【──たった一言。それは、拒絶の言葉だった】
【「優しくない。優しくなんて、ない」】
【どんな意味を込めて紡いだのか、分からない】
【それでもその一言は──暖まってきた空気を冷やすには、十分すぎ、て】


【──そうして、しばらくすれば。彼女はまたやんわりと笑い】
【夜も更けてきたから、寝ましょう、なんて言葉をかけるのだろう】
【結局──フードの奥の素顔は、分からないままだった】
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/05(火) 02:55:12.73 ID:QmZKPmL60
>>407
【男の姿も、荒れ狂う獣の姿も消えた路地裏に、青年が一人残される】
【消える間際の獣の表情を見ることは彼には出来なかった】
【出来なかったが、きっと苦悶に歪んでいたのだろう】
【少なくとも青年はそう考えた】

結局あの人、謝ってくれなかったな…
しょうがないか…

【刃についた血を振り払い、魔翌力の衣を解除して鞘に納める】
【そしてまた、地図を片手に青年は町へと歩き出す】

変な所だなぁ…
 都会は……

【そう呟いた青年は、悲しそうに、また笑っていた】

/お疲れ様でした!
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 02:59:23.70 ID:DaFxqnXNo
>>406
【はやぶさの謝罪にアルフォンスは「いえ……」と返すだけだった】
【カノッサと間違えられたことはともかく、それによる嫌悪感は目の前の人物が原因ではないのだ】
【よってそれを責める気は彼にはなかった。しかしはやぶさの一言が、彼の精神を僅かに揺さぶった】

……力で、ございますか
我が師は、力を持つ者には正しき方向性が必要だと仰っていました
僕自身も、同じように存じます

【アルフォンスはそう言い、単純に同意はしなかった。声こそ静かなものだ。だがその瞳は別のことを語りかけていた】
【己の無力を噛み締めている者が、力を渇望せずにいられようか? そう、力こそが必要なのだ】
【修行とは即ち力を得ること。人助けを修行の一環として行なっているアルフォンスとて、力からは逃れられない】
【アルフォンスはただ呆然と、はやぶさの紫電を見つめていた】
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 03:13:16.35 ID:e2JBIKCj0
>>408
「以前、一度だけ訪れたことがありまして―――― 一人、ではありましたが
たった一度でも、私にはとても勉強になりました

……大丈夫ですよ。待ちを訪れる事くらいならば、私一人でも出来る事です
様々な人との出会いもあって――――ちょっとの間の絆ではありましたけど……」

【何処か引っ掛かるようにも感じたその言葉】
【ハッキリとは分からないが――――或いは、それがエル自身に関わる何かなのか】
【――――拒絶。「左様でしたか」返答は、苦笑いで】
【一体どれ程の間沈黙が続いていたことだろうか】


「そうですね……あまり夜更かしをし過ぎても起きれなくなってしまいますから、寝るとしましょう
――――――嗚呼」

【その言葉に同意を示せば、部屋を立ち去ろうとして】
【――――扉を開いて止まる足。背を見せたまま、語りは続いて】


「もし……もしも、の話です
エル。あなたが人間で無く――――例え魔物でも悪魔でも、機械仕掛けであったとしても私はエルの事を友達と思って居ても良いですよね
隠したい事を無理に見せる必要はありません。ですが――――
それでも、エル……私はあなたを友達だと思いますよ
私の考えを肯定してくれた、大事なお友達の一人です。フフ、あなたが嫌えば――――それでも、友達だと思わせて下さい
それでは、お休みなさい。エル」

【この言葉で冷えた空気が更に冷えてしまうのか、温まってしまうのかは分からないが】
【――――先程、自分の思いを語った物と等しく、偽りが無くて】
【挨拶の言葉を一つ残せば、静かに扉が閉められる事だろう】

【朝、再び顔を合わせたのか或いはそのまま抜け出したのか――――それは、この二人のみが知る事か】
/こんな感じの〆で宜しかったでしょうか……?!
/お疲れ様でした―!
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/05(火) 03:21:51.26 ID:mXBGp4QQ0
>>410

師父。師父がおるか、お前。儂にもおったぞ、遠い昔じゃが。

【其の紫電をその場で、霧散させる。夜の闇を照らすには、十分の光量であった。】
【はやぶさは、顎に手を当て、何事かーー多分、愉快な事を、考えている。】

【そして、思い付いたらしい。】
【金の瞳はやや見開かれ、はやぶさは、ずい、と貴方に寄る。】

成る程、鉾先無き力等、幾ら巨大であろうが脆弱よ。
……じゃが、お前の忌むカノッサの連中も、鉾先は確と定まっとるぞ。

【うん、うん、成る程と。感心したかのような様子で、頻りに頷いた。】
【そして、指先から紫電。鉾先の無いそれは、空気中で散る。】

詰まる所、連中もお前も定まった鉾先、ならば結局、単純に強者の勝つ戦よ。
……どうじゃ、お前……やろうか、儂の術を。雷を。ひひ、此れも戯れじゃ。

【それは或いは、魅力的な提案であろう。はやぶさからすれば、戯れだが。】
【雷。自然界において、それ程強力な力はそうはあるまい。其れを、操る力ーー悪魔的誘い。】
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/05(火) 03:26:00.27 ID:Mzi24qVDO
>>411

……。…………、…………。
──えぇ、おやすみなさい

【疑問に対して、問いかけに対しての答えは、なかった】
【ただ一言、休息に入る言葉を返せば、それきり】
【否──もう一度だけ、おやすみなさいと告げた後は】
【部屋を去るカログリアを見送って、自らも眠りにつくのだろう】



【──その夜。彼女は夢を見た】

【古びた教会。割れたステンドグラスの下】
【女神像の前で──銀髪の修道女と、会話を交わす夢だった】

【修道女も、彼女自身も、とてもとても、楽しそうに見えた】
【お茶を飲んで、他愛ない話をして、昔のことや夢を語って──】

【そうして、しばらく共に時を過ごした後】
【彼女は──エルは、そっと、銀髪の彼女の首に、手をかける】
【──ぎりぎりと、細い指が、小さな爪が、頼りなさそうな首へと、食い込んでいく】
【銀髪の彼女は苦しげに、もがいて、もがいて、もがいて、もがいて、もがいて】
【もがいて、もがいて、もがいて、もがいて、もがいて、もがいて、もがいて──】
【────……ぱたりと、修道女の腕が、力なく垂れた】

【「────────ッ!!」】


【──。エルは、満ち足りたような、苦しいような、嬉しいような、悲しいような】
【そんな、気持ちで目が覚めた】

【着替えをして、部屋の掃除をして、身支度を整えれば】
【彼女は、銀髪の少女がまだ眠っているのを確認し、痛々しく笑った】
【その首に、そっと手を伸ばしかけたけれど──肌に触れる直前に、するすると手を引き】
【代わりに、しばらくは暮らしていけるほどの金銭をカログリアの枕元に置いて、部屋を出た】

【──夜明け前に、教会を出た】
【西の空を見れば、ちょうど大きな星座が沈み行くところだった】
【風はまだ冷たく、闇は深かった】

【──教会から数歩、離れる】
【日に当たらない冷気が、頬を撫でる】
【──また数歩、歩みを進める】
【消えゆく前の暗闇が、抱擁を望んだ】


──……さようなら、カログリアさん
もう二度と出会わないことを、お祈りいたします


【「そうでなければ、私、は──」】

【最後までは、紡がなかった】
【ひゅう。風が吹く。ゆらりと、夜が揺れる】

【──夜が明ける。その時には、其処に彼女の姿は、なかった】

/全然大丈夫ですよー!
/長時間お疲れさまでした、ありがとうございましたー!
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 03:47:49.39 ID:DaFxqnXNo
>>412
【はやぶさに寄られてもアルフォンスは一切動かなかった。いや、動けなかった】
【彼の思考はある種の焦燥感で埋まっていたのだ。自身が満足に物事を成し得ないことに対する焦りだ】
【師のかつての言葉を思い出す。焦るな、アル。焦ったところで目的は近づかない】
【その言葉が彼を癒すことはなかった。そんなものよりも、はさぶさの次の一言の方が余程効果的だ】

力を、頂けるのですか

【アルフォンスの返事は早かった。発した当人が心のどこかで驚くほどに】
【危険な誘いだった。一つは正体不明の相手であること。もう一つは力を欲していることを認めてしまうことが】
【彼の心の半分が叫んだ。お前は力を欲しているのか、必要なのは力ではなく信念だ。力など手段に過ぎない!】
【しかし忍び寄る誘惑は根強く絡みついてきた。たった今、提示されたのに? ──違う、これは今現れたものではない】
【アルフォンスは首を横に振り、深呼吸をした。淀んだ空気が肺に充満する。まるで今の気分を物語るかのようだ】

即答はしかねます、はやぶさ様
貴方様のご提案は大変嬉しいのですが、僕にはまだ時期尚早かと愚考致します

【もう一度、彼は首を横に振り、はやぶさに返事をした】
【土壇場でアルフォンスは自分自身を捉えた。あるいは何の救いにもならなかった師の言葉が、多少手助けしたのかもしれない】
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/05(火) 03:56:08.30 ID:Gxpg4ocrO
>>414

そうか、要らんか……ふ、賢明じゃったのォ、お前。
過ぎた力は、身を滅ぼすのみよ。

【そう言うと、はやぶさはアルフォンスの横を通り、すたすたと去って行く。】
【バツが悪かったのか、それとも眠いのか、知る由もないが。】

【……或いは、断られる事も想定した上で、か?】
【兎も角、夜も終わりつつある暗黒の時間ーーはやぶさが去る理由など、幾らでも有り得る。】

じゃあな、アル。生きていれば会う事もあるじゃろ?

/そろそろかなり眠いので、この辺で……有難うございました。お疲れ様でした!
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 04:03:30.45 ID:DaFxqnXNo
>>415
【アルフォンスははさぶさの方を振り返らなかった。振り返ればまた別の自分に掴まってしまう気がしたからだ】
【残ったのは理由の分からない苛つきと一向に減らない焦りだけ。ため息をつき、深呼吸をしても何も変わらない】
【アルフォンスは通りへと歩き出す。ただの一度も振り返らずに、何も思い返すこともなく】
【ただ今は眠りにつきたかった。何も考えたくはなかった。考えてしまえば、きっと収まらないだろう】

【苛つきの理由など、本当は分かっているというのに】

//夜遅くまでありがとうございました。お疲れ様でした!
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 14:08:54.50 ID:ud5spjrx0
【――――世界は、絶えず時の流れと共に移り変わっていき、今を生きる人の数だけ、物語もまた時の流れと共に紡がれていく】
【今を生きる人の数だけ紡がれる、幾百億編の物語――――】



【――――水の国 商店街】

「さーって、ちょっとばかり並ぶけど良いよね?」
……良いも何も、僕に拒否権無いよね……これ……

【燃えるような赤い短髪に黄金色の瞳を持ち、首には緑色のスカーフを巻いた】
【長旅用の生地の厚い服の上から、胸部を覆うブレストアーマーとショルダーパッド、焦げ茶のマントを羽織り】
【腰に歩兵用の両手剣を佩いた、身長170cm前後の青年と】

【白いストレートの長髪に赤く緩やかな光を纏った瞳をしている】
【白いタンクトップの上から白いジャケットを羽織り、白いハンドグローブに白いスカートを履いた】
【肌の色白さも相まって、眩いほどに白さが際立っている、身長160cm前後の少女が】

【とある洋菓子店の前で、ささやかな行列の最後尾に並んで立っている】
【青年の手には、包装された箱や、紙袋などが積み上げられており、荷物持ちの役をやらされている事は想像に難くない】

「ここのロールケーキ、いつか食べようって思ってたんだぁ! せっかく近くまで来たんだしね!」
そ……そう、か……
「あ、一口あげる?」
ぼ、僕は甘いものは……結構だよ…………

【待ち遠しい様子でそわそわする少女と、げんなりした様子の青年。服装さえどうにかしてしまえば、ごくありふれた日常のワンシーンと取れるだろう】



【――――所変わって、夜の国 路地裏】

……ふぅ――――――――ま、肩慣らしとしちゃ、こんなもんかねぇ……

【銀色のウェーブがかったロングヘアーに、黒のライダースーツで全身を固めた、目元をサングラスで隠す、毒々しい赤い口紅が印象的な女性が】
【ぐしゃぐしゃに砕かれた、複数の肉塊を見下ろしながら、ため息をついている】
【凄惨な有様のその死体は、数さえ把握するのが困難な程であるが、複数人数分の骨と肉が横たわっている事は、まず間違いない】

【その細い首筋には、『Canossa 616』と刻み込まれたプレートのついた、金属製の首輪がはめ込まれている】

……ベイゼの行方は、遥として知れず、ね…………あたしも、こんな雑務をやってる場合じゃないかねぇ……!?

【鋼鉄の義手となっている右手の拳を、ニギニギと動かしながら、サングラスの女性は微かに口元を苛立ちに歪める】
【終日太陽の光の届かぬこの国で、更に暗黒の地帯と化している、ごろつきの巣窟――――そこに流れる血液は、それでもまだ鮮やかな色彩だった】



【――――どの物語も、今と言う時の中に、確かに存在している物である】
【もし変化が訪れるとしたら――――それはどの物語なのだろうか】

/15時頃まで居りますです
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 15:01:36.07 ID:sP3JiTmzo
>>417

【路地裏の裏にて漂う血臭におびき寄せられるかの様に足音が近づいてくる】
【まだ時間もたっていないのだろう、血の臭いがまだ新鮮な鉄分を含むような臭いだった】

なんだ・・・
人がいっぱい死んでる・・・

【殺戮の現場にやってきた少年は嘆く】
【しかし普通は嘔吐したりすると思われるが、そのような事はなくただ平然として】
【おそらくはこの現場を作ったと見られる彼女に目をやって―――】
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 15:16:58.97 ID:ud5spjrx0
>>418

……やっぱり、無目的じゃいけないか……ある程度、当たりでも絞って――――――――ッ

【義手についた返り血を振り払い、視線を足元のそれから外した女性だったが】
【その瞬間に、新たに近づいてくる気配に気がついたようだ。表情にさっと、ある種の戦慄が走る】

――――おいガキ、命が惜しければどこかに消えるんだねぇ……
あるいは、余計な厄介事を抱え込みたくなかったらねぇ……

【現場を押さえられた。その事実にも女性は悪びれる様子も怯む様子も見せない】
【あまつさえ、近づいてきた少年に対して威嚇とも取れる様な言葉を発して突き放す】

……余計な真似をしようってんなら、『コレ』と同じ末路を辿ってもらうだけ……2つに1つさぁ――――!

【積み重なり、原形をとどめない死体を目にしての、取り乱す事の無い様子を見て、女性は既に感づいていたのだろう】
【少年が、ある程度の荒事に慣れている人間だという事を】
【だからこそ――――挑発を兼ねて、女性は足元の肉塊を踏みにじり、敵愾心を煽る言葉を口にする】
【――――血を滴らせる肉片が、グチャグチャ、ネチャネチャと磨り潰され、更に赤い液体として分解されていく】
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 15:23:42.83 ID:sP3JiTmzo
>>419

これおねーさんがやったの?

【近づけばピンクのTシャツの上から黒いジャケットを着用し、黒いジーンズの少年がいる】
【まだ半信半疑なのだろう、この現場起こしたのは本当に目の前の女の人がやったのか?と】

なんでこんな事するの?

【彼女の最後の逃げるチャンスにも関わらず、なぜこんな惨いことをするのかと聞いた】
【裏路地であれこんな無残な出来事は小さな少年であれ、心の中で許されなかったから】

421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 15:39:42.45 ID:ud5spjrx0
>>420

…………ハッ! あたし以外に誰かがいると思ってんのかい?

【大げさな『鼻で笑う』仕草を用いて、少年に侮蔑的な態度を見せる女性】
【死体はまだ腐敗も乾燥も起こしている様子はなく、死亡してからそれほど時間が経っていない事を読み取る事が出来る】
【そしてそのそばで、何するでもなく無感傷に――――正確に言えば、既に感傷が過ぎ去った様子で立っていた女性】
【状況は、あからさまに女性の狼藉を表している。そして、女性はあっさりとそれを肯定してのけた】
【――――間違い様も無く、女性の手による殺戮だろう】

――――それがお前に何の関係がある?
一々お前に理由を語る舌なんざ、あたしゃ持ってないんだよ……!

【向けられた質問に更なる苛立ちを覚えたのだろう。女性の反応は『回答そのものを拒否する』と言うものだった】
【――――首輪のプレートが表す通り、女性は悪名高い『カノッサ機関』の人間である。悪事に手を染めるのは、ごく当たり前のこととでも言おうか】
【ただ――――その苛立ちの中には、同時に何かに対する怒りや憎しみ――――何かを個人的に憎む様な、そうした態度が微かに隠れていた】

――――もう一度言ってやろうか?
……死にたくなかったらさっさと消えな。じゃなきゃ、今すぐ死を迎える準備でもしな…………ッ!

【それ以上、女性は会話を伸ばす気も無い様で、左腕――――右腕とは別に、やはり鋼鉄の義手になっているそれ――――を少年へと向ける】
【その先端には、手首の代わりに巨大な矢尻状の刃がついている。示威行為としては、分かりやすい『武器を向ける』パフォーマンスになるだろうか】
【立ち去るか、殺されるか。好きな方を選べ――――と言うのである】
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 15:42:35.45 ID:1Gb3SjB0o
【公園】

【日がもうすぐ傾くという時間に、アルフォンスは公園のベンチに座っていた】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だった】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、黄金色の輝きを放っている】

【アルフォンス・ヴェントの気分はとてもじゃないが良いとは言えなかった】
【先日の路地裏での敗走、力の誘惑をちらつかされたこと、どちらも彼の弱い精神に衝撃を与えた】
【その一方で彼は未だに何一つとして目的を果たせていない。一体何をしているのか、と叱責する自分がいる】
【揺さぶられた彼の心は活動することを拒んでいた。しかしそれを焦燥感と自責の念が引き裂こうとする】

【彼は深い溜息をついた】
【腰が重い。足がまるで枷がついているかのように動こうとしない。自分はこんなにも弱かったのか】
【それでも動き出さなくてはならない理由が彼にはあった】
【単なる修行のためだけではなく、誰かを助けることは必要だった】

【ぐっ、と右手に力を込める。自身の内なる何かを握りつぶすように】
【そのとき、彼の右腕の腕輪が強く光り輝いた。力を込めた際に無意識に魔翌力も込めてしまったようだ】
【彼を中心として強い突風が公園内に吹く。葉が吹き飛び、砂が舞い上がり、ゴミ箱が転がっていく】
【慌てて彼は魔翌力の供給を止めた。腕輪の輝きは元に戻り、突風も収まった】
【しかし公園内にはそれなりの被害が出た。彼に文句を言いに来る人もいれば、何事かと寄ってくる人もいるだろう】
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 15:55:31.58 ID:sP3JiTmzo
>>421

たしかに僕には関係ないかもしれない……
でも殺された人達は何かしたのか!

【ここでの出来事は少年に直接的な関係はない事は事実ではある】
【でも通りすがった彼からしてはむごいと感じたのも周知の事実であって】
【このまま素通りする訳にもいかなかったのだろう】

この人は…人間じゃ……?
だったら僕はここで引くわけにはいかない

【彼女はこちらにターゲットを絞った様子だった。彼女の義手らしきものを見て生身の人間ではないと感じ】
【ならば立ち去るわけにはいかないと決意した。】

僕が、あなたを止めます!
――――変身ッ!!!

【少年の決意はここで戦うに十分な着火材となる。】
【両腕を回して水平に構える、すると手首につけている腕時計の歯車が回り始める。】
【少年の頭部は頭頂部から角の生えたクワガタの様なモチーフにした青銀色の機械の顔に変わり、全身も漆黒の人工強化スキンに覆われ】
【上半身、肘から下の手や膝から下の足が青色の特殊合金アーマーへと変わる。そう彼は改造人間だったのである】
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 16:08:06.25 ID:ud5spjrx0
>>423

……んな御高説は、こちとら聞き飽きてんだよ……!
『人間』であるならば、あたしの憎むべき敵だ……!
強いて言うなら……こいつらが生きてるから、あたしゃ殺すんだ!

【――――そう言って糾弾してくる類の人間には、嫌と言うほどに覚えがあった】
【しかし、そんな事で女性が殺意を収めたり、自らの非を認める理由にはなり得ない】
【『人間』そのものへの憎しみ。出すつもりも無かった本心をここで、女性はあっさりと叫んだ】

――――チッ…………!
吐いた唾を飲み込まない覚悟が、あるんだな……畜生め!!
なら、望み通りにしてやろうじゃないさッ!

【姿を変じる少年に、女性は舌打ちを1つ、そして突き出していた左腕を払って怒りをぶちまける】
【こうした相手とは、間違いなく戦いになる――――既に分かっていた事だった】
【なら、出し惜しみする必要はない。殺意の赴くままに、少年を殺すだけである】

――――――――ッ

【右腕の義手が、赤く赤く熱を帯びていく。同時に女性の肩と背中から、何かが外へと突き出た】
【肩のそれは、中型のガトリング砲を分かる鋼鉄の円筒。背中のそれは、先端に鎌状の刃のついた、機械の触手】
【――――少年の読み通り、この女性は純粋人間ではない、肉体を改造したサイボーグだった】

オラッ!! 大口叩いたんなら、これぐらいで死ぬ無様は見せるなよッ!!

【わずかに腰を低くして姿勢を作ると、女性は肩のガトリングを少年向けて発射する】
【飛び出したのは、青白いビームを弾丸状に放ったもの――――2、3発かするぐらいなら手傷で済むだろうが、10発も直撃すれば命にかかわるだろう】
【それの真っ向からの射撃。女性はこれで、少年の技量を計ると共に、何らかのリアクションを引き出そうと言うのだろう】
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 16:18:33.00 ID:sP3JiTmzo
>>424

人間は生きるのが当たり前だ!
僕だって生きたかったさ!だから俺は人の命を守る!

【生きている事を嫌に感じている彼女、過去に何かあったのだろう】
【だからといって生きている人間の命をもてあそぶことは許されるわけではない】

僕は、お前みたいに逃げない!

【ガトリングが向けられても避ける動作すらしようとはしない。それどころか腕を広げまるで撃って来いと言わないばかりのポーズ】
【結果彼女の撃ち続けた弾丸はすべて当たり続けることになる。一発一発が彼の胴体に当たり続いていく】

お前も…元は人間だったんだろう?
だったらなんで人間の為に戦わないんだ!

【彼女のガトリングにより少年のあたりに土ぼこりが錯乱し少年の姿を隠していた】
【砂ぼこりが晴れた時には弾丸の連射の衝撃により後ずさりをしているものの、少年が腕を広げたポーズのまま立っていた。】
【腹部のアーマーは黒くすすんではいるが、この程度ではビクともしないと分かるだろう。】
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 16:37:34.27 ID:ud5spjrx0
>>425

黙れ!! ゴミどもがッ!!
貴様らにそんな偉そうな事を言える口なんざ、ついちゃいないんだよッ!!

【『人間』と言うだけで、女性にとっては許されざる怒りの対象になるものである】
【ましてや、そんな『人間』を守るために戦う存在など――――女性にとっては絶対に認められない、不倶戴天の仇敵であった】

…………ケッ、ふざけた真似を――――ッ!?

【回避動作も反撃も飛んで来ない、単なる怒りに留まらない、失望に似た色を覗かせる女性だが】
【それが純粋に『必要の無い事だから』と言う事に気づくと、わずかに驚いた様に口を半開きにする】

……なるほど、その装甲…………半端じゃ破れないって事かい…………!

【あくまでこのガトリングは、多少火力が高くはあるが、基本的に対人装備である】
【だが、『変身』と称してこの装甲を身に纏った少年の様子を考えるに、この装甲、単なる防弾装備と言った域を超えた防御力を秘めているのだろう】
【――――『人間』を相手にする心算では、有効打は通らない】

…………黙れよ、ゴミの分際で…………!
あたしが『人間』である事を否定したのは、貴様らの方だ…………ッ
――――貴様ら『人間』が!! あたしをあざ笑い踏みにじり、そしてこんな所に売り飛ばしたんだろうがッ!!
この『力』は、全てを雪ぐための『力』だ……! この『命』は、全ての『人間』を否定するための『命』だッ!!
貴様らゴミの分際で、幸福は当然の権利の様な顔をしやがって!!
貴様らが幸福の為に踏みにじったもので、貴様らを殺し尽くしてやるわッ!!

【女性の怒りが、より具体的なものとなって放たれる。少年の問いは、それだけ女性の怒りに火をつけたのだろう】
【――――どうもこの女性、自ら望んでサイボーグとなった訳でもないらしい】
【そしてその道に至るまでに――――相当に『人間』相手に怒りを覚える様な生き方をしてきたのだろう】
【故に――――と、女性はそう口にする。「自分は『人間』を殺す為だけに生きているのだ」と】

……コスチュームヒーローのつもりかい!?
…………固さ自慢も、ここまでだ…………!

【相変わらず、ガトリングによる射撃を続けながら、女性は次の手に出た】
【左のガトリングが射撃を止めて体内に引っ込むと、背中から別の兵装が顔を覗かせた】
【――――鎌の代わりに、何らかの機械の箱が先端についている、やはり金属製の触手】
【瞬間火力は純粋に半減したが、しかし女性にとってこれは、次の攻撃の為の布石だった】
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 16:59:21.36 ID:sP3JiTmzo
>>426

お前みたいな人を[ピーーー]のを悪いと思わない奴に俺は倒せない!

【少年は倒れなかった、けして彼女の攻撃が無駄という訳ではない】
【あくまで彼女の推測どおり人間相手には十分でも彼には効かないというだけの事だから】

僕も人間じゃない……僕も家族もみんな殺された
でもこうやって会話ができるってことは喜んだって幸福を感じたってできるはずじゃないか!

【彼女はどうやら進んでサイボーグになったわけではないらしい】
【それは少年とて同じことで気持ちは少年の心ですら分かるほどだった】

人のためじゃなくていい!
お前はそんな力があるんだ!人を[ピーーー]以外に何か自分を喜ばせる方法があるだろう!

【彼女の触手にも動じず少年は大声で叫んだ。彼女はこれからどんな攻撃をしてくるかも分からないのに】
【たとえ破壊するしか使えない力だとしても、もしかしたらそれ以外に自分を喜ばせる方法があるかもしれないと思って】

俺がここで止めてやる!

【ガトリングに絶えながら少年は腰を低くかがみ彼女にむかって走る。】
【人工強化筋肉の瞬発力による弾丸のようなスピードだ。低姿勢で一気に距離を縮められるだろうか】
【その強化されたダッシュの勢いを利用した強烈な鋼鉄の拳がガトリングめがけ打ち込まれるだろう】
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 17:15:55.38 ID:ud5spjrx0
>>427

……ッハ

【女性の口から漏れたのは、呆れに近い失笑】
【そんな心の清濁が、命のやり取りにおいて無力以外に何物でもないと言う事を、彼女は実戦の中で知っているから】
【事更に、少年の言葉は滑稽に映ったのだろう】

――――チッ

【女性は舌打ちする。恐らくは、少年の「自身が人間ではない」と言う告白に対して】
【――――『人間』の命を失っても、『人間』の心をそのまま持ち合わせている様では、意味が無い】
【本来、そうした相手にはある種の親近感を感じる事が多い彼女だが、この少年相手には殺意しか湧いてこない】

馬ぁ鹿だねお前は!! それはお前が人間の愚かさを引きずってるってだけの話じゃないか!!
お前は大したものを失ってない、ただの甘ったれたガキなんだ!!

【『幸福を感じる余裕』がある時点で、女性と少年は相容れないだろう】
【それを女性は『愚かさ』だと断じる。正にその『愚かさ』の為に破滅の淵に追い詰められた女性は、そんな言葉に心を動かされたりはしない】
【もう、そんなものは女性自身とは2度と縁の無いものなのだから】

……………………っは、はははははは…………ッハッハッハッハッハ……!!
――――――――どこまでおめでたいんだクズ野郎

【――――突如、女性の表情が固まり、次の瞬間には呵々大笑、虚をつかれた様な狂笑を上げる】
【そうして笑みの張りついたままの笑顔を向けながら――――ドスの効いた声で女性は吐き捨てた】

止まってたまるか、この程度で…………!

【ついに接近のリアクションを行ってきた少年だが、それはむしろ女性にとっては望むところと言ったもので】
【ガトリング目掛けて放たれる拳を、なにするでもなく受け止める。殴りつぶされたガトリングは変形し、暴発を避けるためにそれ以上の稼働を強制停止される】

【――――だが、近接距離は女性の範疇でもある。単なる人間砲台ではないのだ】
【背中に突き出ていた、2本の機械鎌が、少年の装甲ごと割り裂き、叩き切る為に振り下ろされる。狙いは、少年の両肩】
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 17:23:36.75 ID:VYuaurHP0
【街中――路地裏、表通りにほど近い場所】
【細く狭い口をぽっかり開ける裏道の中で、にゃあとかすかな声がする】
【誰かが覗き込んだなら、或いは奥から現れたなら、その人影を見つけるのに何の障害もない】

……ねえ、ひどいと思いませんこと?
やぁっと見つけたと思ったら両者共に雲隠れですわ、両方連絡がつかないなんてあからさますぎる。
手がかりなしの無償の人探しパート2ですのよ、あなたさまも手伝ってくださらないかしら――。

【暗くくぐもった灰色の壁、寄りかかってしゃがんだなら、その視線の先でもう一度「にゃー」と声がした】
【全体的に薄汚れて煤けた色をした三毛猫。差し出された指に、狭い狭い額を擦り付けて】

【艶やかな黒髪、一つに結わえたなら猫の尻尾のようにゆらゆら揺れて】
【ひどく鮮やかなグリーンアップル色の瞳、これもまた猫めいて丸い】
【羽織ったワンピースコート、中にはゆったりしたバルーンスカートのワンピース、紺色を揺らして】
【猫又の尾っぽのよう、二筋垂らす飾りリボンと、いくらか底のあるパンプスと】

――ああ、でも。ギムレットさんのほうが探しやすそうですわねぇ、鈴音さんよりも尾は長いでしょう。
手伝ってくださいましたらごはんをあげますわよ、缶一個で300ぐらいする高級なごはんに興味はありませんこと?

【――曖昧な高さで揺れる猫なで声。話し掛けているのは、どうやら眼前の猫のよう】
【左手で弄ぶ携帯電話、一度開いてみて溜息を吐いたなら、そのまま右手で毛むくじゃらの頭をわしゃと撫でた】

【――狭い道。女一人と猫一匹が平然と道を塞いでいたなら、通りすがるにはひどく不便だろうか】
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 17:32:09.83 ID:sP3JiTmzo
>>482

ぐはぁあああ!

【少年の体を沿って赤い$l工血液が下へと滴り落ちていく】
【彼女の触手の両肩のアーマーパッドに突き刺さった所から出ていて、内部のメカも若干は見えるだろう】
【鋭利な鎌による攻撃はアーマーの装甲を破るには十分で、少年も激痛が走っていることだろう】

前に誰かが言ってた…
痛みを感じることは生きている事だって……
俺だって今sすげー痛いんだ……だから俺は生きている!人間と同じなんだ!

【少年の痛みは人工的に作られたモノに違いはないのだが少年にとっては痛みそのものであり】
【過去に教えられた通りであるならば、それは生きている事だと、人間とそう違わないと思っているようだ】

お前だって痛みを感じるだろう!
それは生きてるのとなんら変わらないんだ!

【大きな複眼は赤く光り輝く。頭部の2本のツノが射出され、少年の手元に装着される】
【その特殊合金製のツノは鋭利で細いククリナイフのような形状で切れ味は櫻の国の刀のように強力で】
【その握った双剣で鎌の付いた触手を切り落とそうとし、そのまま彼女を羽交い絞めするかの様に背中を抱きつくように切りかかるだろう】
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 17:48:10.32 ID:ud5spjrx0
>>430

……っく、斬り落とせなかったか……!

【すぐに鎌を傷口から引き離し、女性は唇を噛む】
【無論、人間相手でも一刀のもとに斬り落とすのは簡単ではない。それを強化された肉体の持ち主であるならば、尚更無理があるだろう】
【だが、ともあれ相手の立ち回りを封じていく事だ。肩を痛めければ武器の取り回しが難しくなるだろう】

――――――――黙れや『人形』……!
『人間』のエゴに良い様に踊らされてる、操り人形の分際で……!
『受け売り』で戦う様な平べったい野郎の言葉なんざ、これっぽっちも価値がねぇんだよ!!

【それがどうしたと言わんばかり、女性は少年の言葉を一蹴する】
【ましてや、そんな綺麗事を掲げて邪魔をしてくる相手と言うのは、女性にとっても我慢のならない存在だった】
【結局それは、彼等の『感情論』、あるいは彼等の『都合の良い建前』でしかないからだ】
【それを『大義名分』として掲げるやり方は、如何にも人間らしい愚かさの露呈と、女性は見ている】
【――――女性のとっての少年は、『強いだけの勘違い野郎』と言う以上のものではなかったのだ】

ハッ、そりゃそうさ!! あたしゃ生きてるんだ!!
貴様らの全てを血祭りに上げるためになぁ……!!

【――――角を外し、両手に構えて切りかかってくる少年に対して、女性は腰を落としたままで待ちうける】
【自らの右腕の義手を以って、少年の左の刃を逸らして、隙を作る】
【向こうの右腕はそのまま振るう事を許す事になるが、鎌が切り落とされた瞬間――――】

――――――――――――――――消し飛べッッ!!

【女性はその瞬間に身体を起こし、ライダースーツの正面を弾き飛ばした――――様に見えた瞬間、そこから強烈な放電が発生される】
【女性の切り札の1つである、不意打ち用の内蔵武器――――真っ向からの電撃によって、少年を打ち据えようと言うのである】
【それが原因で、女性のライダースーツはボロボロに壊れ、その下の素肌を――――古傷と改造の跡と思しき機械パーツだからの、色気も何もない裸を晒し】
【鎌に続けて振るわれた少年の右手の刃を、左肩に受ける事になるが、それでも攻撃を強行した】

…………っぐ、う……ッ

【切り裂かれた肩から、少年とは対照的に『肌色に近い、透明度の高い液体』が溢れ出る】
【やはり人工血液なのだろうが――――それは、足元の死体とはまるで異なる、異質な存在である事を思わせた】
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 18:07:46.09 ID:sP3JiTmzo
>>431

あああああッ―――!

【右手に感じる相手を切り裂く感覚の後に強烈な電撃のショックが全身をのたうちまわる】
【放電を受けたであろう場所はこげ少年の体内のメカもショートを起こしている箇所もあり火花が起きた】
【その攻撃は接近して攻撃に移っていた少年にまともに当たり、結果少年に痛手を与える事になった】

僕は自分のために人を守っている、そうすることで僕自身が幸せになれるから……!
それがエゴといわれても俺はなんとも思わない!だから俺は負けない!

【体内の火花が収まり、ゆっくり立ち上がる少年はまだ負けたとは思ってはいない】
【たとえエゴであろうと少年は間違いだと思ってはおらず、ただその考えを通して突き進もうとしているらしい】

痛みだって感じるだろう?お前は人間となんらかわらないんだ!
これ以上人を[ピーーー]ようならこの僕がお前をここでたおす!

【少年はツノを元にあった頭部に装着し腕時計にある歯車のボタンを押し、腰を低く屈めはじめる―――】
【腕時計からタキオン粒子が体の人工血管を通り角に行きそのタキオン粒子が力強く太くなり―――そのまま右足へと集って】
【少年は高くジャンプした。高く飛んだ後の急降下する勢いを利用するタキオン粒を纏う右足による急降下キックが彼女めがけはなたれるだろう】
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 18:08:15.45 ID:Zi6NtYmDo
【路地裏】

【明るく活気のある表の通りとは裏腹に、相変わらずそこは薄暗く湿った雰囲気だった】
【そんな陰気な場所を勢いよく走り抜ける男が一人】

晩飯調達、完了〜っと…ヒャッヒャッヒャ

【気味の悪い笑い声を上げ走る男の背中には薄暗いその場でもすぐに異質と判断できるモノがあった】
【それは少女の死体――それが男の首から伸びた触手によって男の背中に括り付けられていた】

【男は事切れた少女を背中に背負い路地裏の奥へ奥へと駆けていく】
434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 18:16:27.76 ID:tj25It6eo
【廃街――建設途中で打ち捨てられたビル】

【それは、4階建ての形を辛うじて残す、もはや骨組みだけと言っていい状態であった】
【周囲の建物も荒れ果てていて、街全体ががらんどうであり、もぬけの殻である】
【生きたものの気配はしない。代わりにあったのは、自殺の庭とも評すべき世界だけ】

【剥き出しの梁に縄を掛け、高低様々な位置で人が頚を括って吊り下がっている】
【数にして10柱……既に全員とも息は無く、荒廃した街を抜ける風に僅か揺れていた】

…………やっぱり、呼べんか
そない嫌われる事したとは思えへんのやけど……これは困るわ

【――目の前の光景をまるで無視したように】
【黒を基調とした古めかしい書生姿の男が、崩れ掛けた壁に背を預け、片手で何かを数えていた】
【肩口で切り揃えた白髪、その側頭部に咲く漆黒色の彼岸花は青藍の燐光をさらさら零し】
【葡萄色の目はその手許に向けられている。31まで数えて、指の動きが止まった】
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 18:26:05.09 ID:ud5spjrx0
>>432

……ッ、傷口から、響いたか……!

【思わぬ効果に、女性は微かにほくそ笑む。強化された肉体と言う事で、そこに電撃を掛けると言う事は狙っていたのだが】
【先の一撃が、期せずして布石として機能したのは、僥倖と言うほかない】
【これをチャンスとして、女性はバックステップで少年から距離をとる】

……っは、そうかい…………ならもうこれ以上、馬鹿につける薬も無いねぇ……!

【肩の傷口に右腕をあてがいながら、女性は吼える】
【――――これ以上、言葉の問答をぶつけあっても、意味が無いからだ】

――――――――貴様にそれを言う資格はねぇよ!!
あたしをゴミとして捨てやがった貴様らに、今さらそんな事をほざく資格はなぁ!!

【『人間』と同じ――――これは女性にとり最も屈辱的に響き、同時に許し難い言葉だった】
【『人間』の都合で全てを見捨てられ、『人間』の都合で道具扱いされてきたのに】
【今さら『人間』として扱われる事は、彼女にとって存在そのものを『どうでもいい』と軽視される様なものだ】
【そんな舐めた言葉をぶつけられて、引く理由などない】

……………………ぶちまけろ、『人形』!!

【飛び上がった相手に、狙いを定める女性。どの道、突撃をかましてくるなら避ける余裕などない】
【取りだされたままになっていた機械の箱――――それが開くと、そこから小型のミサイルが少年向けて5発、打ち込まれる】
【これは、ランチャーボックスだったのだ――――小型とはいえ、ミサイルである以上命中すれば爆発を起こし】
【地形を軽く抉る程度には破壊力がある。これも5発も打ち込めば、有効打にならないはずがないのだ】

――――――――――――――――ッッッ!!

【それと引き換えに、女性は回避のチャンスを失った】
【急降下キックを見舞われた女性は、後方へ4mほど吹き飛ばされる】
【――――反撃の為に、その飛び蹴りを甘んじて受けたのだ】

/すみません、飯に行ってきます
436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 18:43:10.70 ID:sP3JiTmzo
>>435

ぐッ……!

【ミサイルによる攻撃は5発中三発が命中した。空中で食らったおかげか】
【蹴り全体の威力は半分程度に抑えられてしまって――――】

このままじゃ……
ダメだ……もうエネルギーが漏れて……

【少年の変身が解かれ人間の姿に戻っていた。さっきの触手の攻撃やミサイルの攻撃によるダメージで出来た傷口から】
【タキオンエネルギーと人工血液が漏れたことによるエネルギー不足に陥った為だと思われる。】

くそ……
こんなとこで倒れる訳には……いかない、のに

【エネルギーもなくなりかけ倒れて気を失いかけつつも地に人工血液の軌跡を残しながら吹き飛ばされた彼女のほうへはいずっていく】
【ちょうど彼女の目の前あたりで気を失いそのまま倒れ付した。その手は先へ進もうとしたのかコンクリートの地面を抉るように握っていて】
【彼女がまだ立ち上がれるならば少年を破壊する大いなるチャンスであるのだ。この後どうなったかは彼女が決める事だろう】

/お疲れ様でしたー。ありがとうございました!
437 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 18:45:33.33 ID:Zi6NtYmDo
【路地裏】

【明るく活気のある表の通りとは裏腹に、相変わらずそこは薄暗く湿った雰囲気だった】
【そんな陰気な場所を勢いよく走り抜ける男が一人】

晩飯調達、完了〜っと…ヒャッヒャッヒャ

【気味の悪い笑い声を上げ走る男の背中には薄暗いその場でもすぐに異質と判断できるモノがあった】
【それは少女の死体――それが男の首から伸びた触手によって男の背中に括り付けられていた】

【男は事切れた少女を背中に背負い路地裏の奥へ奥へと駆けていく】
438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 18:54:56.90 ID:1Gb3SjB0o
【森】

【そして暴風が吹き荒れた。薄暗い森の中に爆発的突風が駆け抜けた】
【石を飛ばし、塵を舞い上げ、枝葉をしならせる。荒れ狂う大気は突如として現れ、同じようにすぐ消えた】
【その中心部に居たのは若い魔術師だった】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だった】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、暗い森でもはっきりと見えるほど黄金色の輝きを放っている】

【彼は迂闊だった。彼にとってこの暴風は予定していないことだった。風は彼の魔術によって発生した】
【先日の出来事で沈んでいた気持ちを、そうするよりかはと思い鍛錬のためにこの場所まで足を運んだ】
【ただ気持ちが入りすぎた。魔術は彼の精神を反映して本来より暴力的なものに変貌した】

……やってしまった
誰も怪我をしていないといいんだけど

【そう言い、彼は周囲を見渡した。人助けを目的とする自分が、そのための鍛錬で人を巻き込んでは本末転倒だ】
【風は彼のいる場所から発生した。吹いてきた方角へ向かえばこの魔術師へと到達する】
【また彼の持つ腕輪も、暗闇においてはまるで目印のように働く。どちらも誰かを呼び寄せるかもしれない】
439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/05(火) 19:21:47.23 ID:ud5spjrx0
>>436

……う、がぁっふ……!!

【飛び蹴りの一撃を受けて吹き飛ばされた女性が、よろよろと立ち上がる】
【身体の前面に突き出ている箍から、血液とは別に鮮やかな赤をこぼす潤滑油を流しながら】

…………クズの様な、『人間』の心をすら捨てられない、意味の無い命め…………!

【丁度目の前には、倒れ伏した少年。恐らく、自分に止めを刺そうとして接近したものの、そこで力尽きたのだろう】
【――――殺さない理由が無い。大分ダメージは大きいが、無抵抗の相手1人を殺す事ぐらいなら、訳もない】

――――――――っは、それだけじゃ……腹の虫は収まらないねぇ…………!!
そう軽々に殺さない…………その代わり、思い知らせてやるさ…………『人形』が――――――――!!

【だが――――彼女が選んだのは『簡単には殺さない』と言う選択だった】
【己の無力を噛みしめ、そうして死んでいく様に――――それを心に刻みつけて、それで少しは怒りが晴れると考えて――――――――灼熱を放つ右の義手で、少年の右腕を肩口から引きちぎった】

…………目が覚めたら……その時、震えやがれ…………っ、己の無力と、愚かさに…………!

【肩口の傷は、その高温ですぐさま焼き固められ、出血の問題はないだろう。あるいは、ダメージの為にそのまま死んでいく事もあるのかもしれないが――――】
【その右腕を、女性はそのまま持ち去ろうとする。己の『勝ちの証』とするつもりのようだ】
【――――自分と同じならば、あるいは腕くらいなら簡単に修復が効くのだろう。だが、それでも『無力さ』を思い知らせるには、絶好のパフォーマンスだと考えて】

【そのまま、女性はふらつく足で現場を後にする】
【底知れぬ怒りに彩られた、彼女の復讐の道行は、未だ足を止める事を知らない】

/戻りました&乙でしたー!
440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/05(火) 19:22:27.26 ID:0EnwznBM0
>>438
やぁ、なんだか騒がしいかと思ったら……

【突風が駆け抜け、元の静寂が戻った薄暗い森】
【その静かな森の中に、幼い少年の声が響く】
【声の正体は、一つの大樹の枝へと垂れ下がるように掛かった一匹の蛇だ】
【蛇はその鈍い金色の、フードを被った少年とは真逆の穢らわしい鈍い金の瞳を輝かせ】
【シーッと絶え間なく毀れるその口の隙間からは青紫の舌を覗かせている】

おそらくこの近くには人は居ないから大丈夫だと思うぜ
……絶対じゃあないがな

【ぶらりと掛かっていた蛇体を起き上がらせ、枝に巻きつくようになると興味深そうに少年の瞳を覗き込むように見つめる】
【その姿は、非常に気味の悪いものだ】
【今にも顔と顔とが触れそうなほどの距離で、蛇の生暖かい息がその幼さの残る顔に掛かることだろう】

何をしてるんだい?
魔法の研究とか何かかい?

【蛇は静かに、それでいて少しねちっこい声で囁くようにそう問うた】
【その不気味な声と、態度は御伽噺などでありがちな悪としての蛇を思い起こさせる】
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 19:42:59.94 ID:1Gb3SjB0o
>>440
【声が聞こえた。少年はすぐに声の方へ目をやった】
【しかしそこには誰もいない。不気味な瞳を輝かせる蛇が一匹いるだけだった】
【だがその次の声も同じ方向から聞こえた。少年の耳がおかしくないのであれば、目の前の蛇から】
【少年は怪訝そうな顔をした。どうして蛇が話すのか、ではなく、話す蛇がどうしてここにいるのか】

ええ、そんなところです
お騒がしてすみません。不慣れなものでして

【眉を顰めたままで彼は答えた。蛇を見つめる瞳からは警戒心が伺える】

僕はアルフォンス・ヴェントといいます
貴方は? 何故こんなところに?

【矢継ぎ早に少年──アルフォンスは自己紹介をしてから質問を返した】
【彼は人間相手ならば警戒心をさほど持たない人間だ。しかし、今日の気分も相まって、普段より無遠慮な言い方になっている】
442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/05(火) 19:56:30.08 ID:0EnwznBM0
>>441
あぁ、別に気にはしてないから謝ってくれなくていいさ
ここで、少し暇を潰していたら大きな音が聞こえたんで気になってね

【少年の怪訝そうな顔に対して、ヒュッと首を縮こませて首を持ち上げる】
【その様子はどこか、煽っているような感じにも見える】
【だが、そんなことは気にせず蛇は相変わらず舌を出したり引っ込めたりしながら、鈍い金の瞳でそちらを見るだけ】

僕か、僕に名前は無い。
野良猫が道行くそこらの人間が適当に名づけ、好きに呼ぶように
僕にもまた、決まった名前など無い
ある女性は僕をティミルと呼び、ある神父は僕を化け物と呼び、ある男は僕を魂を愚弄するものと言った

【無遠慮な言い方に足して、これと言って何か反応するまでも無く此方もそれなりの自己紹介をする】
【自己紹介と呼べるかは微妙でしかないが……】

そういうわけで、君の好きな風に呼んでくれていい
僕がここにいたわけは、単なる暇つぶし
先ほどまで、ちょいと旧友と会っていてね。それが終えたのでやる事もないからちょっとした暇つぶし
人間観察とも言うね

【ニヤニヤとした笑みが分かるような声で、質問へと答えた】
【静かな森に、蛇のシーッと言う口から空気の漏れる音が浮き出る】
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 20:00:41.67 ID:Zi6NtYmDo
【路地裏】

【明るく活気のある表の通りとは裏腹に、相変わらずそこは薄暗く湿った雰囲気だった】
【そしてそんな陰気な場所を勢いよく走り抜ける男が一人】

晩飯調達、完了〜っと…ヒャッヒャッヒャ

【気味の悪い笑い声を上げ走る男の背中には薄暗いその場でもすぐに異質と判断できるモノがあった】
【それは、少女の死体――それが男の首から伸びた触手によって男の背中に括り付けられていた】

【男は事切れた少女を背中に背負い路地裏の奥へ奥へと駆けていく】
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 20:24:15.98 ID:1Gb3SjB0o
>>442
【「そうですか」、と蛇の返事にアルフォンスは短く答えた】
【不気味だ。彼は歳相応の素直さでそう思った。差別が良くないことを彼は知っていた。知ってはいたが、それは知識に留まっていた】
【また、蛇が不吉の象徴であることも彼は知っていた。不可思議な話し相手からは恐怖にも似た何かを覚える】
【アルフォンスは顔をしかめた。彼はこれらから来る不快感を隠すことができるほど成熟していなかった】

では先人の呼び名に敬意を払い、ティミル、と

【蛇の名を呼ぶ声には、先人への敬意はあっても蛇への友好はなかった】

僕は観察するには、あまり面白くありませんよ
先ほどの魔術もただの暴発です。故意に起こせるものではありません

【アルフォンスはむっとした表情で返事をした。観察という言葉が彼の劣等感を刺激した】
【まるで自分が下位の存在のようだ。蛇にすら見下されるのか】
【芳しくない彼の精神状態は、そんな歪んだ考えを思い浮かばせた】
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/05(火) 20:58:03.71 ID:0EnwznBM0
>>444
【少年が蛇の名を呼ぶと、蛇は歯を軋る様な音を鳴らせて笑った】
【少年のその差別的な視線と、恐怖にも似たものをどこか遠くのほうで感じた】
【彼が顔をしかめたのを見ると、その鈍く光る金色の瞳が半月状に歪んだ】
【かと思うとそれは木から、堕ちた】

ところで、聞いてみたいことがあるのだが
君はもし、この世界にありとあらゆる存在へと変われるものがいたとして
そいつの正体はどこにあると思う
そいつの本来の姿はナンダと思う?

【そういいつつ、地へと落ち潰れたような蛇がうねうねと曲がった】
【それはさながら、一度作り上げた粘土細工を崩して新たにくみ上げるようなものだった】
【うねうねと変わるそれは、徐々に姿を変え人の姿へと代わる】

【その頭に被されたものは、キャスケットあるいはハンチングのような帽子】
【服は擦り切れたブラウンのコートに、煤汚れたスラックス】
【靴は、少し深いブラウンのブーツ】
【まるで、そいつは19世紀ロンドンから抜け出てきたような雰囲気を纏っていた】

君は何か、勘違いをしている
暴発とはいえ、あれを起こせたのは確かに君の才能だ
君の中に眠るものだ
故意に起こせないのはセーブしているに過ぎないのだ
まあ、僕自身は魔法に詳しくないからあまり深く物言いできないが

【そう告げながら、帽子を目深く被りなおした】
【やはりどこか不気味な印象がある】
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 21:08:34.48 ID:VYuaurHP0
【街中――表通り】
【夜だって途絶えることのない明るさと人気と賑やかさ、広い道には人がたくさん居て】
【いたるところから溢れてくる雑多な音たち――ただ、唐突に響くそれは、耳を引くだろうか】

わ、きゃっ! ……あっ、す、すいませんですっ……お怪我とか、ないですかっ?

【高い声。辿ったならばたどり着くのは小柄な少女と、大柄な男性一人】
【不安そうに胸元で握った手、ぺこぺこと謝って――どうやら、少女の方がぶつかってしまったようだけれど】

【太ももぐらいまで伸ばされたケンブリッジブルーの髪、蝶の髪飾りを留めて、】
【申し訳なさそうにぱちぱち瞬くのはシトラス色の瞳、うぅと唸ったなら、微かに細めた】
【薄手のコートと膝丈のワンピース。柔らかな生地はまるで蝶の翅みたいに揺れる】
【綺麗に並べられた煉瓦の地面を踏むのはヒールの低いショートブーツで】

【――そこまでならば、或いはただの日常に見えるのだけれど】
【コートから無用心にもちらと覗いていたお財布らしきもの、少女の意識の外で抜き取るは、別の男が一人】
【それを認めたなら適当に切り上げる大柄の男――「次からは気をつけろよ」なんて、いい人ぶってみせた】

…………うー、あー、やっちゃった……。

【まるで気付けないなら、その二人の背中に向けるのは自責の視線。最後の最後まで申し訳なさそうに――】
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 21:09:33.30 ID:1Gb3SjB0o
>>445
【蛇の問いかけにアルフォンスは顔をしかめた。一体何の話だ?】
【彼がその真意を考えている間に、蛇の姿が人間へと変貌した。アルフォンスは驚きのあまり目を見開いた】
【そして次の瞬間には彼の腕輪が光り輝いていた。彼が咄嗟に魔翌力を送り込み、いつでも魔術を使えるようにするために】
【どんなに不気味であろうと相手が蛇であれば多少の警戒で済んだ。だがそれが人間に変わったのならば話は別だった】
【その口調に、言動に、風貌に、彼は警戒心を強めずにはいられなかった】

お褒め頂き光栄です。しかしながらそれは買いかぶりかと
僕は非力な人間に違いありません。貴方と違って

【アルフォンスの答えには卑下と羨望が含まれていた】
【これだけの変化が行える人間が無力なはずがない。少なくとも自分よりは高位の何かを持っている】
【拙い知識と経験で若き魔術師はそう判断した】
448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/05(火) 21:27:59.58 ID:0EnwznBM0
>>447
【彼の腕輪が光るのに気づき、腕輪へと目をやった】
【薄暗い森の中だ、多少の光でもそれは非常に目立つ】
【それこそ、白いバラ畑の中に赤バラが一厘だけぽつんとある用にだ】
【そして、それが警戒の意を表すことなど魔法を知らない身でも直感で理解できる】

非力と言えば僕も非力だ
僕は姿を変えるだけ、それだけだ
他の能力者みたいに口から火を吹いたり、元素を分解して作り変えたりなんてとても出来ない

【クスリと笑う表情を、少しでも隠すように口元に手を添えながらそう告げた】
【間違ってはいない、彼の能力は只変化するだけである】
【そこにそれ以上も以下も無い。生物や物質の性質全てをコピーするが、所詮其処までで異能とまともに対峙して彼が勝てる可能性は低いのである】
【事実、彼は何度か敗北しているのだ】

だが、君は確かにあれほどの魔を暴発とはいえ起こした
……であれば、その身に確かに才能は宿っているんだよ
人には暗示と言うものがある。言霊と言うのがある
君がそれを目覚めさせられないのは、単に自身が非力なのだと無意識のうちに暗示してしまっているからに過ぎない
プラシーボ効果というものだ
君がその無意識を乗り越えない限り、確かに君は非力のままだ

【彼の卑下と羨望のような視線を見て、口元を歪ませながら嘯く】
【そして、耳元で彼にこう告げる】

自身を持て、アルファンス・ヴェント
君には確かに天からもたらされた才覚があるのだ
君はそれを無意識の海に沈めているに過ぎない
人は己が自信を無くした時、堕ちて行く……。君に必要なのは自信だ

【あくまでも彼はアルファンスとは初対面だ】
【彼の言う台詞は嘘八百の、甘い嘘だ】
【彼の真意が何であれ、藪の中にしかないようなその真意の不確かさとは逆に】
【彼の台詞が通りすがりの女性をナンパする口説き文句のように薄いのは、明白なことだ】
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/05(火) 21:34:50.83 ID:0EnwznBM0
>>448
/ぐっはぁ!!アルフォンスをアルファンスと読み間違えてしまっていた
/申し訳ない、本当にもうしわけない
/人様の名前を間違えてしまうとは、名前呼んでるところ全部アルフォンスに訂正して置いてください
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/05(火) 21:41:13.17 ID:tb3SqzsOo
>>446
おやおや、人の財布を盗るなんてずいぶんいい趣味ですね
人生楽しんでるようで何よりです

【人ごみの中から嫌味ったらしく男にかけられる声】
【その主はまだまだ成長しきってはいない少年だった】

【黒いコートを羽織って、中に白い薄手のシャツ】
【その上を見ると黒い髪、長さは肩を少し通り越すくらい】
【下まで見ると黒いズボン、さらにその下は白いスポーツシューズ】
【コートから覗く腰部分にはホルスターが二つ、片方は銃で埋まっているがもう片方は空】
【ホルスターの後ろには謎の紙束が一つづつ下がっている】
【そして少年の左手には、ホルスターに下がっているものと同じ見た目の銃が握られている】

本当はこういうキャラじゃないけど……
見かけたからには、遊ばないと

【左手の銃が光を浴びて煌く】
【まだ銃は下ろされたまま、この怪しい少年はいまだ油断しているようだ】
【多分相手もこんな街中では大胆な行動は起こさないだろう】
【そんな打算の上の行動だった】

/まだいらっしゃいますか?
451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 21:44:19.99 ID:1Gb3SjB0o
>>448
【男の答えに、アルフォンスは自身の考えの誤りを感じた】
【魔術においては、変化は高位のものだ。しかし全ての異能が魔術というわけではないように、変化するからといって魔術師ではないようだ】
【しかし彼の心はその誤りを──相手が非力だという主張を認められずにいた。自身の無力を固く信じているのと同じく】

……貴方に何が分かる

【若き魔術師は怒りと共に意味のない反論を口にすることしかできなかった】
【自信が必要だ。結果ではなく過程を重視しなくてはならない。無力な者は努める必要がある──】
【そんなことは百も承知だった。このこみ上げてくる怒りは相手の向けてのものではない。満足に跳ね除けられない自分へのものだ】
【彼は苛つきのあまり、歯軋りをした。そう、これは単なる八つ当たりだ】

すみません、ティミルさん
思い通りにいかないもので、苛立っているのです

【アルフォンスはそう言って、深い溜息をついた】
【身体の緊張が幾分か取れ、腕輪の輝きも薄れていく】
【彼は自分に言い聞かせていた。落ち着け、彼が悪人である証明はどこにもない。敵対する理由はないのだ、と】
【ティミルへと向ける瞳からは警戒心が消えていた】
452 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 21:47:37.29 ID:LtH2j1Axo
【森林】

【微かな獣や虫の声だけが響く夜の森を、一頭の鹿が歩いていた】
【鹿は首を下げ、足元の草を喰み】
【耳を断続的にピクピクと動かしながら周囲を警戒している】

【……鹿の居る傍の草叢が一瞬、カサリと揺れた】
【鹿は草を喰む動作を止め、首を音の方向へと曲げる】
【反応は、無い。だが警戒を解くはずもなく】
【足を微かに開き、逃走の用意を整えた瞬間――】

グルアァァ――――ッ!

【――咆哮と共に、金色の残光を靡かせながら大きな影が飛びかかった】
【鹿は反応するも、一瞬の遅れは致命的な隙となり】
【瞬く間に"前足"で身体を押さえ付けられ地に伏せる事となった】

【次いで襲いかかるは鋭く並んだ牙】
【其れが己の首に強く突き立てられたと感じた瞬間、鹿の意識は永遠に閉ざされた】

……うっし!今日の晩飯入手完了ってな!
ちょいと痩せ気味だがまあこの季節だ、贅沢は言えねえわな

【口元の血を舌で拭いながら、大きな影は鹿の死骸を持ち上げて語る】
【声からするに人間……老齢の者であろうか】

【2mを超えるであろう大柄な身体を僧衣のような紺色の民族衣装で身を包み】
【露出した肌に生やすは黄褐色と黒の縞を描く体毛】
【螺旋の金属飾りのついた長い木杖を肩に担ぐようにしているその者は】

【虎の頭部をし、ふらりと尻尾を揺らす獣人であった】
【二足歩行の虎が服を着たような姿を言えばわかり易いであろうか】

さぁて、腹減っちまったしさっさと帰るとするか
ウチの姫様にも、たまにゃあ美味ぇ肉喰わせてやらねえといけねえしなぁ

【虎人は、鹿の足を片手で掴んでズリズリと引きずり歩きだそうとする】
【もしこの光景を目撃するものがいたならば、残酷な一シーンにも見えるだろうか】
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/05(火) 21:56:50.02 ID:0EnwznBM0
>>451
……

【ティミルは歯軋りして怒りを、八つ当たりをこちらに向けるアルフォンスに対して口元を歪ませた】
【その口元は、手で覆い隠されて見えることは無いと思うが】
【その顔の筋肉から、大方予想できるものではある】

苛立つのを謝る必要なんて無いさ
魔術師とはいえ人だ。苛立ちに八つ当たることもあるだろうさ

【腕輪の輝きが薄れるのを、横目に見つつ宥めるように告げた】
【元から敵対などするつもりは無い】
【だが、もしもの場合があるとは踏んでいる。故に警戒心が薄れたのは内心ホッとしている】

でだ、気になる点があるのだが
どうして、君はそうも己を非力だと思っている
何かあったか、いや言いたくないならそれでもかまわないけれども

【含むような物言いでそう告げて】
【足元にあった小枝を手に取ると、軽くぽきりと折って捨てた】
454 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 21:59:20.41 ID:VYuaurHP0
>>450

【――「ちょろい」だとか、「楽勝」だとか、そんな言葉は先ほどの少女への評価なのだろうか】
【成功に気をよくした二人組は、人ごみということもあってか油断しているらしい。ぽろぽろと言葉を零していた】
【だから、だろうか。少年のかけた声には存外に気の抜けた声と合計四つの瞳が向けられる――】

【戦利品を右手ごと仕舞いこむのは大柄なほう、呼称A】
【「何だよ兄ちゃんー?」なんて薄ら笑いを浮かべるのはなんら特徴のないほう、呼称B】
【「なあ分かるだろう、俺ら今ゴキゲンなんだよ――」 Aの大きな身体がかがめられて、まるで子どもにするよう】
【笑ったなら、その呼気はひどく酒と煙草臭く。というより体臭もそれなりにひどかったりも――】

――わっ、ちょっと、あの! す、すいませんっ……何、してるんですかっ?
だ、だめですよそんなことっ。も、しかして、私のせいですか?

だったら、あの、ぶつかっちゃったのは私のせいで……その方たちは何にも悪くないのでっ……あの!

【――と、そんな中。急に響かせたなら、慌てたように両者の間に割り込もうとしてくるのは、唐突にも感じるだろうか】
【視線をやったなら、紛れもなく財布を抜かれた張本人。自分のせいなんじゃないかと思って駆けて来たらしいけれど】
【僅かに上がった息は、それなりに体力の無いことを示して。――ああ、どうやら本気で気付いていないらしい】

喧嘩はやめたほうがいいとっ、思います、けどっ……。

【モブ二人の背中を見送っていたら、近づいて行く少年に気がついて】
【二言三言会話を交わしたのだろうか、見ていたら――少年の手にある銃に、気付いたから】
【慌てて飛んできて。視線を向けたなら、ビビってしまって声が小さくなっていく、それが今】
455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 22:08:28.93 ID:1Gb3SjB0o
>>453

それは……

【ティミルの質問に彼は言い淀み視線を逸らした】
【その質問はアルフォンスに疑問をもたらした。自分は何故非力に思う?】
【客観的な事実か。自分が子供であるという現実は変わらない。ならば非力であることは当然のはずだった】
【しかしその考えは彼の内に燻る違和感を消してはくれなかった。ならば、何も成せていないという状況か──“何”を?】
【様々な考えが浮かびは消えて、彼は思考の迷宮に入り込んだ。おかげで彼は質問に答えるのに、時間を要した】

客観的な事実です。子供である以上、僕は非力だ

【結局彼は最も初めに浮かんだ解答をそのまま引き出した】
【それが自分の納得いくものではないと分かっていながら。それ以上のものが導き出せなかったがために】
【アルフォンスの表情は明るいものではなかった】
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/05(火) 22:12:34.15 ID:tb3SqzsOo
>>454
俺、金ないんだよね
出来れば脅しですむといいなーとか思ってる訳で
お兄さん方、ご協力願えませんかね

【左手の銃の、引き金を引く】
【ただし出るのは空気だけ】
【音すらなく、Aの男の足へと向けられた銃】
【ちょっとした衝撃ならあるのかもしれない】

え? ああ、さっきのお姉さん
貴女には関わりの薄い話だよ
そっちが謝る必要はない
ただ貴女の財布を奪っていったこの人たちからお小遣いを貰おうってだけなんだから
それが喧嘩にならないように、こうやってお願いしてるだけ

【少女へと向かう言葉】
【間へ割り込まれても決して少女に被害が出ないように気を張る】
【言葉は、路地裏に常駐するようなものと一緒】
【ただし銃口は決して少女に向かうことはない】
【視線を辿り、声が小さくなっていく理由に気付いてもまだ止めない】
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/05(火) 22:16:59.87 ID:uT0XhKH9o
>>452

【響く音が夜の森を切り裂く、音律の正体を知るのは、全てが終わった後】
【鹿に突き刺さるであろう、三本の楔――――棒手裏剣に近い、それ】
【ひし形の形をした白銀の金属の欠片が、鹿の身体へと三つ突き刺さっているだろう】


……獣か……人ですらない、下等な存在
獣が獣を襲うなど、また随分とおかしな事が起きるものだ

いずれにせよ、私の秩序≠ノは――――必要ない

Mother's Lust Quicksilver


【前髪がその美しい藍色の瞳にかかるぐらいに伸びた金色のセミロングの髪】
【口元を隠すほどの長い黒のロングコート、丈から零れるその両手はレザーの手袋に包まれて】
【高い身長、がっちりとした体つきではあるが決していかつい印象は与えないのだろう】

【右頬には炎のような黒のタトゥーが刻み込まれていて、その白い肌を強調する】
【180後半はあるその身と、冷たい刃のような威圧感の男性が森の中から現れた】
【真っ直ぐに伸びた右手、目を凝らせば、その手から細いワイヤーが伸びて、鹿へと放った楔に繋がっていることに気づくだろう】

【声と共に――――彼の楔が振動を始めるだろう、突き刺さった所からまるで切り裂くかのように震え始めて】
【成功したなら、内部からぐちゃぐちゃに破壊されるかのよう、貴方の狩った鹿が砕け散るはずだ】
【――――能力者、つまりはそういうことであろう】
458 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/05(火) 22:19:15.39 ID:0EnwznBM0
>>455
納得できてないという顔だな

【アルフォンスの出した答え】
【それにたいして、辛辣なコメントを返した】
【彼が結局答えを出しきれず、納得していない答えを出したのは表情から読み取れた】

だが、子供だから非力なのだという答えは僕は違うと思う
子供はある主最強とも言える
大人とは違い、無知ゆえに真実をしろうと突き進み
そして、理不尽を越えようとその手に刃をもつ
決して子供は非力な存在じゃあない

【先ほどまでのニヤニヤとした薄気味の悪い笑みは消え】
【口元の手は、帽子へと移り、真剣な眼でアルフォンスを視た】

では、質問を変えよう
君は何を為そうと思っている

【次の質問もまた、答えにくいであろう質問だ】
【万人が急に問われて答えられるようなものではない】
【たが、あえて彼はアルフォンスへと問うのだ】
【それはつまり、何故力を求めるのかという質問と同義で】

力無き信念と
信念無き力は無意味だという
だから僕は君に聞く
君は力を求めて何を為す
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 22:32:36.73 ID:VYuaurHP0
>>456

【「兄ちゃん、分かる? この世界って弱肉強食なんだよ」】
【下種た笑い一つ、それからわざとらしく大きく笑ったなら、鼻につく嫌な臭い】
【その指先の動きは気付かなかったのだろうか、ぴくりともしない回避はともすれば間抜けなようにも見えて】
【ぱふんとかすかな衝撃がその服を揺らす。「何かしたか?」と嘲笑うAの声が、耳障り良くないものだなんて描写するまでもないけれど】

あ、あの、私お金なら持ってますっ、持ってますからっ。
だから、そのっ、それじゃダメですかっ? 喧嘩するより、ずっといいと思うんですっ

私のお財布でよければ差し上げますっ、だからっ……、……あ、あれっ?

【わたわたと一人慌てるたび、長い青色が揺らめいてさらさら揺れる】
【お金あげるから仲良くしましょうとした提案は、けれど叶うわけがないと彼女以外の人物は分かっているというのに】
【コートのポケットを漁る手。いっぱいにはてなを浮かべたなら、困ったような声を零すのだろう】

【――それと同じ頃合。BがAを小突くのを、少年は気付くだろうか】
【目配せ一つ、揃えて駆け出すのはその少しの後。人を押しのけ蹴り飛ばし、人ごみの中を脱兎のように】
【障害物だらけだというに存外早いのは彼らが通行人をまるでモノとして扱っているからで――追いかけるには、少々面倒臭い】

す、すいませんっ……お財布、どこかで落としちゃったみたいで……。
どう、しましょう、家から取ってきたほうが? ……え、うそ?

【クソ真面目にしょんぼりして謝るなら、何かもういっそのこと清清しいぐらい】
【胸の辺りで手を握って尋ねたなら、ようやく彼の言葉に失せた財布と男二人組が繋がって――】
【――振り返ったってもう遅いのだろうか。ぱちくりした瞳は、荒事をまるで知らない箱入りのようだったという】
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/05(火) 22:35:38.67 ID:1H2orJQPo
【中心街から外れ、住宅と個人商店の入り混じる街並み】
【真ん中を走るレンガの道を歩くモノがあった】

……お、重……
これが今日っ、最後の一個、だけどっ

【よたよたと足元のおぼつかなく歩くのは、脚の生えた大きな花――ではなく】
【山のように大きな花束を抱えるようにして運ぶ、水色の髪をした少女だった】
【青いビスチェに薄桃色のフレアスカート、白のロングコートを着て】
【翼のチャームのついたペンダントと、弦薔薇に紅い羽のあしらわれたブレスレット】
【なぜか目元をすっかり隠すような大きいサングラスをかけている】

こんな、大きな、花束……ど、うするん、だろ
次を左、か、な?

【いかに花びら柔らかくそう重量も無い花とはいえ、抱えるほどの大きさとなってはそれなりであり】
【まして取っ掛かりも無く、腕に乗せて運ぶしかないそれ。どうにも、高さと相まってバランスが悪い】
【前が見えている様子はなく、時々花束の脇から周囲を確認する程度】
【街道を進むうちに、或いは角を曲がる時に誰かにぶつかってしまうかもしれないが、さて】
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 22:39:04.59 ID:LtH2j1Axo
>>457

――あぁん?

【虎人の耳は、飛来する棒手裏剣の音を微かに察知し】
【その場を跳び去り咄嗟に回避しようとする……】
【……がしかし、反応は一瞬遅れ、鹿目掛けて放たれた手裏剣は寸分違わずその死骸に突き刺さり】
【それを虎人は金色の瞳で捉え、その軌道を視線で追った】

……獣が獣を襲うのが可笑しいだと?
そりゃあまた、随分と世間知らずなお客様だなぁおい

(何か――付いてやがるな?)
(糸…か?何にせよロクなもんじゃあねえわな)

【舌打ちと共に、吐き捨てるような口調でそう返しながら】
【夜目の利く両眼を以て連なるワイヤーを発見、鹿の死骸を眼前に放り捨てた】
【そして数瞬後、能力の発言により鹿が破裂】
【肉片と血液に成り下がったソレには目もくれず、ただその現象を引き起こした存在に視線を送り】

弱肉強食は自然の絶対の理だろうがよ
そんな秩序すら存在しねぇ世界なんざ、俺はお断りだぜ
虎が鹿を喰う事すら知らねえなら、ママに教えてもらいなお坊ちゃんよ

【螺旋飾りをシャラン……と鳴らしながら、杖を地面に突き立て言い放つ】
【"そう言う意味ではない"と理解した上での返しだ】

【男が"魔翌力"を探知することができるならば】
【杖を通して魔翌力が"地面"に流れ始めていることに気づくだろうか】
462 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 22:41:40.32 ID:1Gb3SjB0o
>>458
【返ってきた言葉にアルフォンスは眉を顰めた。図星だった】
【心を見透かされているような気がして不快な感覚が走った。単に彼が分かりやすいだけだというのに】
【それを言われて不快だということ“そのもの”には、彼は意識を向けようとはしなかった】

【次の質問に答えることは、彼からすれば容易に思えた】
【何を為すかなど、既に決まりきっている。一人でも多くの不幸な人を助けること。それだけが目的だ。それこそが為すべきことだ】
【自分は非力だし気も弱い。だが昔にした決心を問われ、それを答えることぐらいは簡単にできる。あとは口を開き、普段思っていることを言うだけだ】

【そう考えた次の瞬間、何かが脳裏を過ぎった】

……そんなことは決まりきっています
この世界には困っている人が大勢いる。そのうちの一人でも、助けることです

【アルフォンスははっきりと、昔に決心したことをそのまま口にした】
【そして彼はしばしの間、首を傾げた。返事をする直前に、自分は何を考えていたのだっけ?】
【奇妙な気分の悪さがあった。彼はそれを、鍛錬と突然の来客による疲労と考え、それ以上追及しなかった】

すいません。どうも、疲労が溜まっているようです
貴方との会話は非常に有意義でした。感謝します
またいつかご縁があればお会いしましょう
貴方の行く先に穏やかな風がありますように

【アルフォンスは彼らのよく使う別れの言葉を言うと深く頭を下げ、足早に街の方角へ歩きはじめた】
【頭の中には様々な違和感が残った。だがすぐに忘れるだろう──何故だか彼にはそう思えた】

//すいません。何だか中途半端ですが、これから遅い食事を取らねばならないのです
//待たせるのも申し訳ないので、今日はここで終わりにさせていただきます
//お疲れ様でした。ありがとうございました!
463 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/05(火) 22:49:10.21 ID:uT0XhKH9o
>>461

【流れ出る魔力≠フ残滓――――なるほど、単なる獣人ではないと理解して】
【彼はその藍色の瞳を、貴方へと注ぐだろう、人を人として見ない、その蔑むような目】
【――――在る意味正しいとはいえ、あまり心象の良くないものだろう】


……言葉が足りなかったか
少なくとも私の常識の中では下等な獣が人に対し口を利くなどありえないのだが

世間知らずとは此方の台詞だ、獣とは生来、人様に対し這い蹲り媚を売るものなのだからな
屠殺されようが文句の言えない立場ということを、分かっているのか


【夜が強く色を染める、言葉は依然として、横柄にして不遜、貴方に対し真っ向から敵意を向けて】
【ただ単純にバカをしたい、というわけではない、それならば貴方に対し口を利く必要もないのだから】
【少なくとも、そこいらのチンピラとは違う、その目の奥に確かな色を感じさせて】

【右手が揺れたなら、その袖の中へと帰っていく楔=\―――ワイヤーを伝い扱うのだろう】
【それならば、先ほどのMother's Lust Quicksilver≠ニは彼の能力なのであろうか】
【逡巡する思考、その奥に確かな形が残っていたならば】


そのような戯言は自分と同じレベルのモノに向けて言うべきだよ下等生物
貴様の世界の秩序≠人様と同じレベルで考えるんじゃない
Mother's Lust Quicksilver=\―――!!


【ぐおん、と強い音が響いた、寸刻の内に彼の身体が貴方と肉薄する距離まで近づくだろうか】
【人間とは思えない跳躍力だ、まるで両脚が強化されたかのように】
【響き渡る音の残照が、ひたひたとその金色の髪を浸すかの如く】

【身長差があった、貴方の懐へと潜り込んだなら頭一つほど低い彼】
【左手が揺れる、その手の甲を以って、貴方の顎を下から上へ強くたたき上げようとする】
【視線が交錯したなら、彼の肌が僅かに褐色の色に染まっている事に気づくだろうか】

【手の甲が直撃したなら、まるで貧血を起こしたかのように、一瞬力が抜けるだろう】
464 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2013/03/05(火) 22:49:34.49 ID:tb3SqzsOo
>>459
はぁ……
最近多いなあ、何も考えない馬鹿

……じゃあ報酬はあの財布になるのかな?
まあそれはそれとして、少しは気をつけたほうが良いよ、ああいうのも街中に居るときがあるんだから

【見えたのは男達の背中、距離はある】
【対してこちらの獲物は銃】
【初めから追いかけるまでも無いとばかりにため息をつく】

【それに対して少女へと見せた顔は笑顔】
【まるで、面白い奴を見つけた、とでも言わんばかりに】

【それと同時、左手に持った銃へと魔力を流した、時間は一瞬】
【そのまま二人の男へと弾を撃つ】
【狙える時間は一瞬、押しのけられた人々が元の位置へ戻るまで】
【また、放たれた弾は特殊なもので痛みだけを強烈に与え、傷は出ないものだ】
【狙いは男達の両足で、4発立て続けに放つ】
【痛みで男達を足止めする目的だ】

【その目的が成功した場合、少年は男達へと近づく】
【そして可能ならばしまった財布を取り出すだろう】

【そして、変化はもう一つある】
【少女は気付けるかもしれない、少年のシャツに血がにじむのを】
【それも銃を撃つのと同時に4連続で】
465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/05(火) 22:50:38.93 ID:0EnwznBM0
>>462
十分な決心じゃないか
少なくとも僕よりは

【アルフォンスの宣言に嬉しそうに笑みを浮かべる】
【彼が脳裏に浮かべた事など、彼が知る由もない】
【彼の宣言を聴いて笑みを浮かべて拍手しているのみだ】

あぁ、遅くまで申し訳がない
十分、体を休めてほしい
そして、君のその目的成せるだけの力が得られるのを
僕は願っておこう

【街へと向かう少年へとそう言葉をかけて】

【帽子を脱いで、振って見えないところまで行ったのを確認したのち】
【また、蛇へと化して木へと絡み付いて次の来訪者をまちはじめた】

/お疲れさまでしたー
/押し問答みたいなロールだった上に名前まで間違えて申し訳ない
/ありがとうございました
466 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 23:09:22.26 ID:VYuaurHP0
>>464

で、でも。そんな、あの人たちにも、何か、理由がっ……。

【――現状、彼女を占めるのはほとんどが驚き、だろうか。視線が地面をうろうろ撫でて、小さな声がそう紡ぐ】
【馬鹿げているというにはあまりにも簡単。何にも知らない生娘のよう、彼を止められるわけもない】

【撃ち出される銃弾。行動を起こすことすら出来なくて、絶句したまま固まってしまう】
【何かしらの言葉を紡ごうとした口が無意味に数度動いて、結局言葉など紡げぬまま】
【ゆえに。少女由来の妨害はなく――モーゼめいた人波も、まさに彼のために用意されたかのよう】

【空気を切り裂いて進む四つを、男達は先ほどの油断からか、それとも気付かなかったのか、避けなかった】
【走る最中、全てが命中とはいかなくたって、最低でも一人一発貰ったなら。悲鳴をあげて、倒れこむのだろう】
【そうなったなら、もう全てが彼優位。痛いと喚いてのたうつ奴らに何の情をかけてやれと言うのやら――】

【ポケットに仕舞いこまれた財布だって。何の問題も無く取り出せる。女の子めいて、可愛らしいファンシー柄】
【持ち上げたならひどく軽く、けれど中身にはそれなりの金額が入っている――つまり、札ばかり】
【そんなものを無造作に持ち歩いていたなら、こんなにも何にも知らないなら、或いはどこかのお嬢様か何かにも見えて】

…………、

【――振り返ったなら、信じられないような、驚くような、悲しむような、いろいろな感情をごちゃ混ぜにした表情がそこにある】
【ちょっとした騒ぎの中、逃げ出そうとした女性に押しのけられてふらついて、けれどきちんと立ったなら、】

どうして、そんなこと。お金なんかのために、どうして、どうして、そんなこと、できるんですか
……ねえ、人って、お金なんかよりずっと大事なのに、ねえ、どうしてなんですか――。

【紡ぐ声。今までよりもずっと小さくて、常人ならばクリアに聞き取るには難しい距離】
【けれど、その表情から大体の内容を察することはできるだろうか。あまりにも荒事に慣れていない、その言葉】
467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 23:10:38.79 ID:LtH2j1Axo
>>463

……ウダウダと長口上ご苦労様だなぁおい?
酔っ払いてえお年頃かよ

そういうモンはよぉ、男ならもっと判りやすく言うもんだぜ!
"てめえが気に食わねえからぶっ飛ばす"――ってなぁ!

【今対峙している男が敵対存在であることは疑いようもない】
【虎人――グー・ゲルギルは戦闘用に思考を切り替えた】
【地に流すは大地へ捧げる贄】
【己の魔翌力を信仰対象である"大地"へと捧げる】

(チッ――せっかちなもんだ……!)

【猫科の動物は、動体を捉える力が強く夜目が利く】
【モノクロの視界でグーが見るは男の"初動"】
【其れとほぼ同時に、グーは口から言葉が洩らした】


               ――――《毛皮[マオピ]》――――


【肉薄せんとする男、だがその間に割り込むようにして何かが出現しようとする】
【冷静に判断することが出来たならば、其れが"土壁"であることを察せられるだろうか】
【高さ約3m、横幅も同様に約3m】
【厚さもそれなりに存在する、即席の防壁であった】

【《毛皮[マオピ]》……ケガワの意を持つ言霊】
【古の契約に応え、大地の意思より現象が発現する。これが、グーの持つ"魔術"であった】

【もし急制動できなかった場合は、男の身体は壁に激突する可能性がある】
【しかし――グーの魔術が発現するよりも速く、肉薄できたならば壁を通り抜けることも可能だろう】
【その場合、男の攻撃は成功しグーの身体から力が抜けることとなる】
468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/05(火) 23:22:01.08 ID:uT0XhKH9o
>>467

【霞む彼の表情、貴方の言葉を聴き、思わず笑みを浮かべるが如く】
【きっと世間一般からしてみれば、美しいと形容されるべき笑みであるのだろう】
【けれどもそこに映った色合いは、貴方へと向けるその音律は】

【凶音と呼ばれても無理の無い、そんな嘲笑】


……これはこれは、自分でも良く分かっているようだ
その通り気に入らないんだよ、人間以外の分際が人間のように振舞うのが
分かったら、吼えるな家畜が――――!!


【彼の眼前に今まさに作り上げられんとする土壁#゙の疾走が早くとも、その生成速度は速かった】
【コートの襟に隠れた口元が歪むよう、端正な色合いに映った波紋は微かでも確かな音を刻んで】
【呼吸一つ、逡巡すらも挟めない刹那の間合いで、彼の取る行為は一つ一つが冷静で】

【右手を振るだろう、外側へと流すように、一瞬鋭く揺らした】
【そうしたなら右手の裾から放たれるワイヤーつきの楔=\―――それを土壁に打ち込んだなら】
【土壁の生成が急速に遅くなるだろう、まるでその速度が強引にせき止められているかのように】


活性≠ニ抑圧=\―――それがトーリ=ヨハンセンの持つ能力
――――Mother's Lust Quicksilver

発想のスケールから何まで遅れてるんだよ!!


【土壁≠フ生成を抑圧≠オたのなら、その速度が急速に落ちるのも理解できるだろう】
【結局1mの高さにまでいかない状態で、その生成は止まるはずだ】
【中途半端な壁、それを乗り越えられるほどには彼の身体能力は高かった】

【空中へと飛び上がる彼の長身、伸びる影が貴方を覆いつくしたなら】
【その背に落ちる月光と、それによって彩られる素肌の色が】
【また少し霞んで見えるような色合いに滲むのを、理解できただろうか】

【僅かな褐色の色がまた元の白い彼の肌に戻ったなら、彼は壁を乗り越え貴方との距離を埋める】
【しかし上昇、着地のプロセスが追加されたため、攻撃のテンポがワンテンポ遅れるだろう】
【繰り出す左手の一撃、今度は手の甲ではなく、拳になり、貴方の腹部へとめり込むように放った】

【前述の通り僅かに遅れた一撃、回避も迎撃も、少しは容易になっただろう】
469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 23:26:22.45 ID:bWzRT7FW0
>>460
//まだいらっしゃいますか?
470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/05(火) 23:27:17.08 ID:tb3SqzsOo
>>466
【財布を取り出すことには成功】
【だが、足元がうるさい】
【これは処理をしたいが方法によっては街中では人に迷惑がかかる】
【ならばと右ポケットから取り出したのは小さめの瓶2つ】
【ラベルには痛み止め 内服薬と少し下手な字で書いてある】
【これを男の手元に放り、あとは何も見なかったことに】

……ふう

【次に考えるのは財布の中身】
【金はどうでも良いけど悪戯したい】
【そう考えて中を見ると、大金】

【中身を増やそうとしてもこれでは多分気付かれない】
【気付かれなきゃつまらない】
【硬貨は持ち歩かないから手元にない】
【仕方無しに紙一枚入れてそのまま閉じたら、聞こえてきた声】
【紙はホルスターの後ろに入れていたものを一枚】
【古臭いだけで見た目には何も代わったところがないもの】

【勿論、ちゃんとは聞こえない】
【でも昔から耳はいい】
【内容は聞き取れた】

【少年は近づく、ゆっくりと、ゆっくりと】
【歩きながら銃をホルスターへと仕舞い、コートの前を閉める】
【取り出した財布はしまわない】
【そんなつまらないことで疑われても嫌だ】

人を傷つけるのが嫌な人間もいれば、人を[ピーーー]のが当たり前の人間もいる
貴女は前者で、俺は後者
簡単な事だよ、それだけでしかないんだから
……それと、これ
俺には必要ないから

【諭すように、声を静める】
【それに付属した動作は財布を差し出すといったもの】
【財布の中には、悪戯が一つ】
【勿論、近づくことに失敗したならそれはなかったことになる】

/申し訳ないです、1時間か2時間くらい急用で落ちることになりました
/凍結か、切りか選んでもらえるとありがたいです
/本当に申し訳ない
471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/05(火) 23:29:31.65 ID:1H2orJQPo
>>469
/はいおりますよー
472 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/05(火) 23:41:33.04 ID:LtH2j1Axo
>>468

(――止まった、だと……!?)
(チッ……面倒くせえ曲芸じゃねえか!)

【生成途中で停止した土壁、それが男の能力であることは明白】
【心の中で舌打ちを放ちながらも、グーは瞬時に次の手を組み立てる】

【グーは獣人としてある程度の身体能力は持つものの】
【人間に換算して70前後の老いた身では、近接戦闘の専門家と長く渡り合えない】
【中遠距離型支援術師、肩書きに起こすならばソレに属するグーは】
【"肉薄される"事は即ち死地に置かれるも同然なのだ】

(まずは足を奪うか距離を取るか、ゆっくり選ぶ暇もねえやな……!)

【グーは杖の先端を地面に擦らせるようにしながらバックステップをする】
【そのままの位置では、術の発動前までに確実に相手の攻撃が届く】
【一歩でも長く、一秒でも多く稼ぎアドバンテージを取らなくてはならない】

 
                ――――《尾[ウェイ]》――――


【後退しながら呟くは、遠く古の言霊】
【其れに呼応するようにして、地面に変化が訪れる】
【ぬらり……と、蛇が顔を覗かせるようにしてグーの目の前の地面が隆起する】
【《尾[ウェイ]》……オの意を持つ言霊。しなやかに靡く地蛇の尻尾】

【動物の尾のように隆起した長さ2.5m程の土は】
【鞭のようにしなりながら、男の胴体付近を右方より薙ぎ払おうとする】
【吹き飛ばし、相手との距離を修正するのが目的である】

【今のままではジリ貧……数手と保たず敵の間合いに捉えられる】
【ダメージではなく、場の仕切り直しを狙った行動であった】
473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 23:45:14.12 ID:VYuaurHP0
>>470

【放られたなら、その場で勃発するのはひどく小規模で、ひたすらに醜い争奪戦】
【奪い合う必要なんてないかもしれないのに、そんなこと考えもせず】
【片方が気を引いて、片方が財布を抜いて、山分けする。たったそれだけの仲だから、壊れるのだってどこまでも呆気ない】

【放置したなら、きっとどこかで居なくなる。どっちが強者でどっちが弱者なんて、最早この場の誰彼も気にしないけれど】

【お札だらけのお財布。金額的には高かろうと、あっさり渡そうとするぐらいには彼女には価値が無いのだろうか】
【背中を向けられた状態で気付くわけもないその悪戯、何の障害もなく成功する】

どうして? 意味分かりません、そんなの。人が怪我するのって、助けられないのって、すっごく嫌なのに……!
目の前で友達が死にそうなのに、何にも出来なくって、すっごく嫌で、私なんか消えちゃえってっ。
ねえ、人が傷つくのって悲しいことですよねっ? どうして、どうしてそんなのが当たり前になるんですか、そんなのおかしい……っ

【距離が詰められていく。そこに敵意はきっと無いのに、ふらふらと怯える足は一歩、一歩、後退を繰り返す】
【自分がどうしても嫌うそれが当たり前だなんて、意味が分からないし、分かりたくもないと】
【返したのは拒絶にほど近く、否定して首を振ったなら、きっと柔らかなのだろう髪が膨らんで】

要りませんっ……、お金が欲しいんですよね、だったら差し上げます。お好きにお使いください……。

【かつ、と。軽い足音が最後に一つ。会話に困らない程度には近いのに、触れるにはずっとずっと遠い、その距離で立ち止まって】
【あっさりと譲渡すると口にするのだろう。さっきそうしたよう、今度こそ実現させるよう】

……すいませんけどっ、私、今日、帰りますっ。……取り返そうとしてくれたのは嬉しかったです、でも。
……絶対、もっといい方法がありましたよね。私、おかしいこと、言ってないですよね?

【ぺこりと下げる頭、持ち上げたならそう紡いで。背中を向けたなら、人工めいた色合いがそのシルエットを隠すほど】
【最後に見つめたシトラス色はきっとどこまでも真っ直ぐで、ただ、どこまでも甘たるい】
【騒ぎに、人波に紛れたなら。その姿も、すぐ掻き消えて――】

/それでしたら、眠気もあるので今日はここでー。おつかれさまでしたー!
474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/05(火) 23:47:34.09 ID:bWzRT7FW0
>>460

――…ふぅ。喧騒も無く、静かなトコだね。
街並みも落ち着いてて…、うん。悪くないかも

【春が近づき、温かくなり始めた3月の夜に現れたのは】
【目元を隠すように伸びた黒髪。前髪に隠れた、鋭利な刃物のような鋭い目つきが特徴的な】
【薄緑のモッズコートに白のカッターシャツ、青のジーンズと地味な服装の17〜18才の少女であり】
【はたから見れば普通の人間にしか見えない人喰いの"怪人"でもある】

【コートのポケットに手を突っ込み、歩く彼女は】
【繁華街に比べれば落ち着いた街並みを闊歩しながら】
【彼女の前髪に隠れた双眸は、夜空に煌めく星々に向けられて】

【それ故に。花束を抱き抱えて歩く少女を見落として】
【気が付いた時には花束を抱える少女にぶつかってしまうのであった】

//それではよろしくお願いしますです
475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/05(火) 23:56:07.53 ID:uT0XhKH9o
>>472

【上手いと心の中で賛辞を送った、貴方のとった一手、ソレに対する賛辞を】
【攻撃が成功するにせよ失敗するにせよ彼は間合いを詰めることができなくなるのだ】
【けれどもそれは、相手が並の腕前であればこそ、彼にとってはまたそれも、乗り越える事の出来るハードルに過ぎない】


悪くない戦法だ……だが、何故そこまでして距離をとろうとする
立派な身体じゃないか、生意気ばかり言う人間など、その牙で噛み殺せば良い
――――それができないのなら、逆に窮鼠が牙を立てるぜ


【彼の左手が伸びた、貴方から見て右方向から放たれるその尾っぽに対し、真っ向から受け止める形だ】
【可能であるならば、その手袋に包まれた掌を持って、その土の尾を握り締めるだろう】
【だが勢いまでは殺せない、その尾っぽに押される形で1mに満たないほどの距離であるが、彼は後方へと引き寄せられる】

【地面を削る、粉塵が夜に塗れたならば、確かにあいた距離を示すのだろう】
【月明かりがふわりと彼の双眸を映し出した、そこに映る色合いは】
【確かな色とは言えないまでも、強い意志を感じさせる形なのであろうか】


甘い……こんなもんじゃ、勢いを止めるなんて出来ないぞ……!!
[ピーーー]気で来い!そうして初めて、活路は開かれる筈だろう
人を若造呼ばわりするのなら、少しは老獪なところを見せてもらおうか……!!


【かける言葉が僅かに温くなったよう、その真意はつかめずとも、雰囲気は揺れたみたいに】
【彼の右手が踊った、貴方へと真っ直ぐにその手を向けて、一呼吸置いて、照準を合わせたなら】
【投擲する三つの楔=\―――やや狙いは甘いが、貴方の胸へと突き刺さるように放られた】

【威力は無い、だが、突き刺さったなら、がくんと脚の力が抜けるだろう――――抑圧=z
【脚の力を抑圧≠ウれたなら、一瞬ではあるが、脚で踏ん張りが利かなくなる筈だ】
【――――成功したなら、月光に落ちた、彼の顔色が褐色に染まる片鱗を覗かせる】

【同時に強い力がかかるだろう、貴方の身体を、楔につけたワイヤーを通して、右手一本で引き寄せようというのだ】
【地面へと食い込む彼の両脚、粉塵が巻き起こるのは、それだけの衝撃をその二本で支えているから】
【声が漏れた、激しい激情のような声が、そうしたならば一気に右手を引き抜くかのように貴方を引き寄せようとするだろう】

【勿論コレは、楔が当たったならの話だ、回避したならば、ワイヤーを伝い楔を回収し、そのまま距離を開けるだろう】
476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/06(水) 00:05:50.71 ID:X8c9ZXfUo
>>474

ふ、わぁっ

【ばすっ、と乾いたごく軽い衝突、お互い痛みも無いものの】
【膨らんだ風船を軽く叩いたような反動と共に、花束ごと少女は後ろへと不格好な尻もちをつく】
【持っていた花束も緩い風に吹かれるようにして道の端へと転がっていき】
【ようやくにして、お互いの姿がしっかりと見えるようになったか】

な、何が……って、人!? あああ、ご、ごめんなさい!
不注意で、私……だ、大丈夫ですか?

【ふらふらと上体を起こして見える光景は倒れているか立っているか、どちらにしろ前方の相手】
【壁や物では無く人にぶつかってしまったと知ると、途端に目が覚めたように慌てふためいて】
【転がった花束に構う余裕もないように、わたわたと相手に駆け寄り上目づかいに相手を見遣る】

【背は低く、いかにも幼げな外見】
【相手の心配で頭がいっぱいなその様子は、相手の内面に潜む危険性など知る由も無く】
【落ち着かなげに手を動かしながら、サングラスの向こう側で目を回している】
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 00:19:31.36 ID:fU0waP7io
【公園】

【アルフォンス=ヴェントは他に誰も居ない公園のベンチに座っていた】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、夜闇でも分かるほどはっきりと黄金色の輝きを放っている】

【夜更けだというのに彼は寝床につくことなくこんな場所にいる。何故だかは彼にも分かっていない】
【昨日とは打って変わって眠りにつきたくない気分だった。先ほどの問答のせいかと聞かれても彼は答えられない】
【ただ今は無性に夜風に当たっていたかった。それが自分の悩みを押し流してくれればと思って】
【深い溜息をつく彼の表情は少し重苦しかった】

【そして彼は長い時間、この場所にいる。子供が夜の公園にいることを通りかかる人がいれば、不思議に思うだろうか】
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 00:20:50.70 ID:OQiyrRIso
>>475

ハッ――爺相手に無茶言うモンじゃねえわな!
御生憎と相手様の土俵に上がってやる程俺ゃ親切じゃねえんでなぁ!

【受け止められた《尾[ウェイ]》は、そのままドロリと形を崩し土に還る】
【距離を取ることには成功した、が大きなアドバンテージを取れているわけではない】

【決定力不足――この術の最大の欠点である】
【防衛や妨害に長けるが、反面攻撃能力は硬い地形であろうと然程高くはない】
【更に今の地面は"土"だ。柔軟性に富むが攻撃能力には不安が残る】

(どうにかして崩さねえと、まともに一撃ぶち込めねえやなぁ)

【互いに開いた距離、しかし踏み込めば数歩で埋まる程度だ】
【相手の速度を以てすれば、一手誤っただけでも懐を取られることは必至】
【金色の瞳で夜闇を眺めながら、グーは瞳孔を微かに細め――】

グッ……!

(何だ……こりゃあ……!)

【――その瞬間飛来する三つの楔】
【咄嗟に身を躱そうとするも、三本もの楔を瞬時に回避することは適わず】
【内一本がグーの右腕付近に突き立ち……瞬間、脚から力が抜けガクリと体制が崩れた】

【そして、グーの巨体は一気に男の方へと引き寄せられる】
【軽く宙を浮くような、内蔵を突き上げられるような衝撃を味わいながら】
【互いの距離が埋まろうとした瞬間――】

あんまり調子に乗るんじゃあ……ねえよ……!


                    ――――《蝗虫[ウアンツオン]》――――


【グーは引き寄せられながらも、地面に杖の先端を叩きつけ】
【術の言霊を呟き、発動させようとする】
【発生する現象は、突き上げるようにして隆起する地面】
【座標内に存在する対象を宙に跳ね飛ばすことを目的とした術である】

【目的は、相手の踏ん張りを効かなくさせること】
【無論ワイヤーで繋がったグーにも影響を及ぼすことになる可能性は高いが】
【現状使用できる術の中で有効なものが少なかったのだ】

【また、座標は男の周辺約1m程の小範囲】
【男がその場に留まっているならば、一瞬揺れのようなものを感じることが出来るだろう】
【咄嗟にその場から離れたならば、揺れの後発現するこの術は空を切ることになる】
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 00:23:03.50 ID:zOB1f93Q0

【未だ喧噪に包まれる街の一角】
【申し訳程度に設置されたベンチに座るのは一つの影】
【地味な色のローブを纏い、狼の耳と尾を生やした少女の姿――――か】


「うーん……今日も疲れたや……
まぁでも、何時もより多く貰えたからいいっか」

【ピコピコと耳を動かすのはご機嫌の表れか】
【音の鳴る麻袋の中は、きっと“何時もより多く貰えた”其れが入っているのだろう】
【揺らした尻尾。不意に止まれば、月を見上げて】



「――――いや、でもさ
あまり意味が無い魔石を沢山貰っても困るような……」

【ポツリと漏らされた呟き】
【純粋な人間で無い故に、少女の周りは妙に空間が作られていて――――】
【思いの外、その声は響くのだろうか】
【元よりこんな時間。少女一人で居るというのも違和感があるのかもしれないが】




【正義組織として知られているUT――――その扉の前に並ぶ犬は十数匹は居ようか】
【どれも行儀良くお座りの姿勢を保っていて。その視線を辿れば、一人の少女に行き着くであろう】
【金色の髪を持ち、狼の耳と尻尾を生やしたそんな少女】




【風だけが音を奏でる草原。その一角】
【小さく、大地を踏みしめる音が聞こえて――――】
【腰に提げるのは、二振りの刀。纏うのは、鮮やかな着物で】


「さて――――これより先は何処へ足を運ぶとするかの
久しぶりに櫻の国へ足を運ぶか……或いは、気の向くままに歩き回るか――――」

【月明かりに照らされる、銀の髪】
【少女でありながらもその口調は古くさく――――静寂が支配するこの場では、良く通るであろうか】
【――――視界を妨げる物が無い故に、こんな時間に出歩く様を見て疑問に思う者も居るか】


「何はともあれ、じゃ
……先ずは腹拵えが必要じゃの」

【一つ溜息を吐けば、近くの石へと腰を降ろして】
【さて――――この時間。少なからず通りかかる者も居るであろう】
【ともなれば、必然的に視線が向かう筈で――――】
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/06(水) 00:24:53.42 ID:AjPv8GqCo
>>473
そっか……
分かった、じゃあね

【少し悲しそうな顔をして、もう近づくのをやめる】
【自分が怖がらせているんだから自分が近づかなければいい】
【遠のく背中、呼びかけることはない】

【そして、背中が見えなくなった頃】
【冗談めいて、独り言を呟く】

あーあ……可愛い女の子に嫌われちゃったよ
これ、あっても困るんだよな……
金に困ってるなんて言ったけど本当に困ってたらもっと強引にやるし……
というか俺怪我一つさせてないんだけどな……あ、擦り傷はあるかも

……次に会えたら無理にでも返すしかないかな
また会えるとも限らないけど

ふう……やっぱり悪役なんて気取るべきじゃないな
暇人は暇人らしく引き篭もってるかね……

【呟くのは、繋がらない文の欠片】
【誰も聴くことはなく、消えていった】

【そのまま渡せなかった財布を自らのポケットに仕舞い、歩き出す】
【向かう先は気の向くまま、気が向いたから少女とは逆方向】
【顔は浮かばないまま、浮かぶのは自分のしたこと】
【格好つけただけでやるべきことは出来てない】
【また会えるといいな、なんて思って、思考は霧へと消えた】

/なんというか……本当に申し訳ないです
/また機会ありましたらよろしくお願いします
/おつかれさまでした!
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 00:29:17.45 ID:fmfTU7qS0
>>476

【衝突は、不意に。そして唐突に】
【眼前の少女と同じ様に尻もちをつく彼女】

アンタ、何処見て歩いてんだよ…ッ!
――…って私も半ば上の空だったか

【動揺する少女を脅かす様な不機嫌な面と荒げた声】
【けれどそれらは自身の過失を自覚する事で薄らいで】

……まぁ、ケガとか無いから大丈夫だし
それに私にも非があるから気にしないでよ

【口調と態度が和らいだのは】
【幼い容姿と、落ち着きのない手の動きとサングラスに
 毒気を抜かれてしまったから、だろうか】

"つーかさ、アンタの方こそ大丈夫?"
【逆にサングラスの少女を案ずる言葉と仏頂面気味の表情。
 それらと共に彼女は立ち上がり】
【尻餅をつく少女に手を差し伸べ、立ち上がらせようとし】

花束。…あのままじゃマズイだろ?
私も拾うのを手伝うからアンタも早く立ち上がりな
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 00:31:03.29 ID:d4CqeAIxo
>>478

【彼にとってのこの技は全神経を集中せねばならない技であった】
【相手の足の踏ん張りが利かないとはいえ、2m以上の巨体だ、必然その体重も重い】
【それゆえ、分かっていても反応ができなかった、揺れ、崩れる自分の足先の感触を苦しげに辿った】


ちっ……い――――!!!


【踏ん張りの利かない足元では貴方を引き寄せる事は適わず】
【彼は右手の楔をワイヤーを通して、貴方から外すだろう、そうして楔だけを手元へと引き寄せた】
【依然距離を保ったまま、その間合いは詰まることなく、貴方の優位の状態であった】

【空中で解除された楔きっと、貴方が途中で落ちるような姿勢で外されるだろう】
【揺れる足元、隆起した地面で踏ん張るわけもいかず、彼は一歩後方へと下がった】
【5m程度か、その距離が、どうしても埋められなかった】


……時間切れだぜ、テメェの戯言に、付き合ってる暇も無くなった
これ以上は無意味だ、だがな――――これだけは覚えておけ

Destroy Rebuild Until God Shows=\―――D.R.U.G.S.
俺の描く秩序≠ノ、テメェの存在は不必要だ


【ロングコートが、崩れ落ちた――――まるで燃え尽きるかのよう、ポロポロと崩れ落ちて】
【くるりと背を向けたなら、彼の背中が映るだろう、黒のライダースーツに身を包んだ彼の身体が】
【金色の髪がセミロングから、少々ウルフカットに近い無造作な形へと代わっていた】

【首筋は褐色に染まって、覗く瞳の下のタトゥーが強くその色合いを強調して】
【Mother's Lust Quicksilver≠フ副作用なのであろうか、紡ぐ言葉もやや乱暴で】
【トーリと名乗った彼は、背を向けたなら、そのまま夜の闇間に消えていくのだろう】

【嵐のよう、駆け抜けたなら、その残照だけが強く輝いて】
【ともあれ撃退には成功しただろうD.R.U.G.S.=\―――と、不穏な響きだけを残して】


/すいません、明日早いのでこの辺りで……お疲れ様でしたー
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/06(水) 00:34:43.15 ID:M0MzKtkl0
>>479

【其処ーー草原を歩くのは、小柄な人外である。】
【人外、と断定したのは、その雰囲気の所為。あからさまに、現世から浮いていたからである。】

【黒い烏帽子、白金色の髪、金の光を湛える双眸。蒼雷をぱちぱちと閃かせる、勾玉の首飾り。】
【櫻国の神官めいた古めかしい衣装に身を包む、その童女。】

【そいつは、貴女に興味を持った。】

腹拵え、のお。そいつは、儂も御相席願えるんじゃな?

【……図々しく、傲慢。そして、人懐こい気質は、実に面倒臭い。】
【そして、風呂敷包みを担いでいる姿は、火事場泥棒めいてもいる。なんだ此奴は。】
484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/06(水) 00:42:21.54 ID:X8c9ZXfUo
>>481

【恫喝の呼気とわずかに頬を震わす音の振動に、びくりと細い肩が跳ねあがる】
【尖った肩には肉も筋肉もあまりなくまさに街中の一般人といった様相で】
【であるからにこそ、夜なのに視界を覆う黒いサングラスは殊更不釣り合いだった】

っひ、ご、めんなさい……
すみません、よく見えなくて

【相手の手を取る手もまた細く白く一回り小さく、頼りない力を込めてそっと立ちあがる】
【見るに、年の頃は相手よりも2、3歳年下くらいだろうか?】
【筋肉の未発達な脚は何も持っておらずとも転びそうなほど、人一人を支えるには心許ない】
【そして、袖や裾からのぞく少ない露出部分には、不自然なほどあちこちに傷のようなものが出来ていた】

えあ、そうでした……その、配達の途中だったんです
なんだかお祝い事らしくって。すごいですよね、こんな大きな花束……

【相手が少し好意的なそぶりを見せたのを見ると、安心したのかころりと態度は軟化する】
【やや小走りに花束へと駆け寄ると、くずれた形を整えるようにとんとんと叩き零れた花を拾う】
【改めて見ると、花束は少女の胸元から目元ほどまであり、不必要なほど巨大だ……】
【どうも依頼人は、相当なロマンチストのようである】
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 00:45:47.51 ID:zOB1f93Q0
>>483
【――――さて、困った】
【何に困ったのかと問われれば、答えは一つ】
【……腹拵えを出来る術が無い事だろうか】
【どうしたものかと考えて居れば、投げられる声。銀の瞳が、その主へと向けられて――――】


「あほう。我が持って居らぬのに、どの様にして渡せるのじゃ
――――否、お主が何か得ているならば、我も其れを共に食らわせてもらいたいものじゃが」

【其れは酷くじっとりとした視線】
【――――自分も持って居ないのだから強請るな。とも取れてしまうような】
【やがては腹の虫が鳴き、静かに首を振れば視線が外されることだろう】


「兎に角――――じゃ
相席させる程の物を我は持っておらぬ。そして、我が食えるだけの量も持っておらぬ
……まあ、お主と同じ人と異なる存在故、空腹で死ぬという事は無いがの」

【気配を全く隠すことの無い様。ともすれば、自分が人外である事を明かすのだが――――】
【きっと、語りかけてきた童には既に分かっていた事だろう】
【拒む事も無く「適当に座れば良かろ」なんて声を掛けるけれど】
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 00:50:37.96 ID:OQiyrRIso
>>482

ハッ、何処の誰かは知らねえがよ
勝手にてめえ様の"秩序"とやらに俺を当て嵌めんじゃねえよ

……ったく、爺を苛めて何が楽しいのかってんだ
折角のディナーも台無しにしやがって、どうしてくれんだよ

【男の言葉に、態勢を立て直したグーは苛立たしげな声で返す】
【耳はピンと立ち、尻尾がたしたしと地面を叩いている様子から怒りの程は窺えるだろう】

何が何だか分かんねえが……全く物騒な世の中だぜ

(時間切れとやらじゃなけりゃあ、危なかったな)
(……平和ボケてヤツか、すっかりと鈍ってやがる)
(俺の"牙"も、随分と磨り減ったもんだ……)

【相手は間違いなく強力な使い手であった】
【あの状況から、グーは戦況を引き伸ばすことはできても】
【決定打を叩き出せる勝ち筋は極細い物であったと分析している】
【撤退してくれたことに安堵する自分を、老人は心の中で自重し】

……しっかし、どうしたもんかねこりゃ
今から都合よく鹿やら兎やら飛び込んでくるはずもねえしなぁ
こんな時に限って干し肉も切らしてやがるしよ……

腹ぁ、減ったぜぇ……

【それはそれとして問題は一旦置いておき】
【今ここにある驚異――きゅるきゅると腹を鳴らし】
【空腹という名の敵に腹を押さえるという形で抗いながら、虎の老人は森の中へと消えていった】

/お疲れ様でしたー!
487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/06(水) 01:02:21.49 ID:l7wy8ZuAO
>>477
【その公園にまた一つ、人影が】
【赤を基調としたドレスにプレートメイル。所謂鎧ドレスというものか】
【背負った長短一振りずつの剣が、月明かりを受けてぼんやりと光っている】

ん?こんな時間に子供がいるなんて──

【銀のポニーテールを揺らして近付けば、声の主が同じ年頃の少女だと気付くだろうか】
【しかし彼へ話し掛ける訳でもなく、少女は近くのベンチに座るだろう】


/まだいらしたら...
488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/06(水) 01:03:47.12 ID:M0MzKtkl0
>>485

なんじゃ、なんじゃ、皮算用じゃったか。
これでは、儂が損する一方では無いか? ン?

【からから笑いながら、正体不明瞭の人外は草の上に腰を降ろす。風呂敷包みも。】
【包みを解く。中身は、竹製の容器が一、二、三四。】

【漂って来る匂いは、紛れもなく、食糧。】
【ふん、と鼻を鳴らし、視線を貴女の方に向ける。】

喰っても構わんぞ。儂に千尋の谷より深い感謝の念を抱きつつ喰うが良い。

【中身は、塩で味付けされただけの握り飯や、梅干し入りの物、昆布の佃煮の物。】
【手製かどうかは不明だが、温もりは無い。】

ふん、便利な身体じゃ。じゃが美味い物を食いたい……欲求だけは、一丁前に生きとるわ。
……喰わんで良い物を喰う、贅沢の極みじゃな。

【童女は何気無く、そ握り飯の一つを手に取る。】
【中身は、よくほぐした鮭だ。コンビニで売っているそれよりは少なからず美味い。】
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 01:09:47.99 ID:fmfTU7qS0
>>484

【少女の手を握った時、彼女は
 少し力を入れて殴ったら壊れそうな印象を抱いた】

【か細く頼りなさげな身体つきと、小さな手と】
【衣服から垣間見える傷痕からその様に連想し、顔色を曇らせる】

ふぅん。お祝い事、ねぇ。
その依頼主はよっぽど派手なのがお好きな様で。
そんな馬鹿でかい花束何か用意しちゃってさ。

【少女と共に花を拾い上げて、それを渡した後】

【平静を装う為に見知らぬ相手に対して毒づいて。
 花を綺麗に、元通りに整える少女に対して
 "…へぇ、凄ッ。あっと言う間に元通りじゃん"と、思わず感嘆を漏らす】

【整えられた花束を真近で見ると、確かに大きい。少女の視界が遮られるくらいに】
 そして花束を抱え歩き出す少女は華奢で弱弱しく見えて】
【同じ事を繰り返されると面倒かつ見てられなかったから――】

……なぁ、その花束アタシが持ってやるよ。
危なっかしくて見れらんない。アンタは道案内だけしてくれりゃ良い。

【初対面の人間に対して妙に優しくなってしまうのだった】
【それはきっと、不自然なほどの傷痕と少女の儚さから】
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 01:19:02.96 ID:zOB1f93Q0
>>488
何、損得という一時的な物に捕らわれるほどお主も短く生きて居らぬじゃろうて
長く生きるならば徳を積むと良かろ。……くふ。のぅ、お主や?

【長く生きる妖――――最もらしい事を言ったつもりのようだが、どうも説得力を感じる事が出来ない】
【それはきっと外見も関係しているのかもしれないが……】
【何よりも、小さな腹の虫が壊しているのだろう】
【空きっ腹に漂うその匂いを嗅いでしまったならば、仕方ないのかもしれないが】


「ほう、準備が良いの
風の前の塵同然の感謝を抱きつつ食らうとしようかや
……嘘じゃよ。それなりの感謝を抱くのじゃ」

【ひょいと一つ手に取れば、口へと運んで】
【――――塩っ気と米の相性に、思わず旨いと漏らしながら咀嚼を終えるのだろう】
【迷い無くただの握り飯を選ぶところが、どうも年寄り臭くて】


「なに、人に作られたこの身故に欲求も人に等しくて良かろう
人々の念と歳月に生まれた身であれば尚更の事
――――贅沢、の言葉には賛同するがの」

【指先に付いた米粒を唇で食めば、塩の粒をペロリと舐め取って】
【視線が星々を向いている辺り、何かを考えて居るのか否か――――】


「さて……同郷の者と見たが、お主は純粋な妖かの?
答えたくなければそれでも良い。必要以上に語りたければ、それでも良いがな」

【遠慮無く二つ目の握り飯へと手を付けて――――】
【ふと思いとどまれば、食らう前に投げかけられる疑問】
【同じ櫻の国出身と感ず取った故か】
491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/06(水) 01:23:46.87 ID:X8c9ZXfUo
>>489

【一抱えもある花束は少女の胴より太く、花としてはなかなか貫禄のある重量である】
【が、ある程度上背や腕力があれば、さほど苦するところも無い】
【ロウティーンの背と力だからこそ苦労しているのであって、だからこそ余計に実際に抱えるまで気付かなかったのかもしれない】

本当は、これは働いているお花屋さんの店長が自分で持っていくって言ってたんですが
ついつい大丈夫です、って引きうけてしまって……見通しが甘かったです、本当

【そうして数歩進み始めたところで、相手の言葉を受けてぱたと遠ざかる背中が止まる】
【いつもどおりに真正面で相手を見据えかけて、もう四半回転して相手に向き直った】

え、あ、いいんですか?
……実はその、次からは持ってみてから考えよう、くらいには自分でも後悔してて……

【どう考えても相手の申し出は合理的であるし、悩むところなどない】
【が、やはり迷惑をかけてしまう事に対してばつの悪そうに、わずかに顎を引いて】
【いくらか迷う様子を見せてから、おそるおそる相手へと両手を伸ばすように花束を差し出した】

ええと、この角を左に曲がって、まっすぐにいったところなんです
ご高翌齢の方や何代かに渡って住んでる人も多くて、結構お花の注文が多いんです
492 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 01:31:53.24 ID:fmfTU7qS0
>>491
//すいません。凍結お願いできますでしょうか?
493 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/06(水) 01:33:38.01 ID:X8c9ZXfUo
>>492
/構いませんよー
/ではまた明日舞台裏で呼びかけてくださいな
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/06(水) 01:39:01.04 ID:M0MzKtkl0
>>490

さて、な。それなりに長く生きとる気もするが……歳を数えるのは、飽き飽きよ。
ところで儂は徳など考えた事も無いが、お前……積んどるのか?

【怪訝そうな瞳。金色の光は、貴女に『徳』とやらを見出せなかったらしい。】
【意地汚く指先についた塩を舐め取りながら、新しく手に取ったのは、昆布だ。】

美味かろう? 儂の作じゃ。花嫁修行もしとらん身ゆえ、これしか作れんが。
……これで金を取らん辺り、儂は懐が深いのお?

【懐の浅い冗談を言い、一人でからから笑う。】
【それに呼応し、勾玉がばちばちと稲光を弾けさせた。】

……櫻の刀は、ついに口まで聞くようになったか。
其れとも鞘か、着物か? まあ、なんでもいいわい。

【同郷、という事実が、童女を喜ばせていた。早口気味にまくし立てて、握り飯を齧る。】
【そして、指先から、蛍めいた光を飛ばすーー或いは、電球か。】

ま、儂は言わば、成れの果てよ。
妖の世界に踏み込み過ぎて、踏み外した好き者じゃ。

【だが其れは、蟲だ。ぱちぱちと放電する、小さな蟲。】
【妖術の、類であった。式神術に類する物であろうかーーその光が、童女の白い歯を照らす。】
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 01:40:29.62 ID:fmfTU7qS0
>>493
//了解です。
//次レスは夕方までにはかえしておきます。今日はおやすみなさいです。
496 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 01:57:21.72 ID:zOB1f93Q0
>>494
「うむ?我は積んでおらぬ
或いはいつの間にか積んでいるのやもしれぬが……はて
目に見えぬ故にどうも分からぬ事じゃ
然れど――――お主よりは、高いのではないかの」

【からかう様に言う様は、何処の角度から見てもただの子供】
【身長もどっこいどっこいであろう二人。それでも徳は自分の方が高い――――】
【何て言ってしまう辺り、実際は低いような気もするのだが】


「狭すぎて我が与える金すらも零す故に取れないの間違いじゃろ
……ただ、うむ。握り飯は素直に褒められる事かの
食えぬ程でも無い」

【何処までも憎まれ口を叩くが、止まる事無く頬張る辺り、きっと気に入ったのだろう】
【小さな口をはぐはぐと動かしている間も、自分の正体――――刀との言葉が耳を通れば、動きも止まり】


「全てが全て口を開けるわけでも無く、動く足を持って居る訳では無い
そうで在れと人間が望めば、長い時の中でその通りになって行くのじゃよ
童を守る存在。いずれにしても、妖と呼ばれるその一つに変わりは無い」

【刀で正解じゃ――――その言葉の後に語られるのであろう】
【斬るべく為に生み出される存在がこうも気さくなのは、如何なものかと思うか】
【その小型の雷光を目で追っていれば――――】


「ふむ。なる程の
元は蟲か動物か分からぬが……好きで外れたのならば楽しかろう
永久にも思える歳月。それでも何時かは終わりが見えようて
――――そんな時が何時訪れるのかは分からぬが、少なくとも其れを見れるのじゃ」

【円環から外れた存在――――人の理とは離れた存在】
【そんな二匹が握り飯を食らっている光景は異様なのかもしれないが】
【小さな蟲を見つめていれば、不意に笑って】
497 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/06(水) 02:20:45.05 ID:M0MzKtkl0
>>496

まず、徳とは何じゃ? そこから分からんわ。儂は詳しくない。
……じゃが、儂じゃぞ? ……お前よりは頭一つ、あるんじゃないかのォ〜〜ッ?

【妙に張り合う辺り、徳がある妖怪とは思えぬ。】
【しかれど、そもそも徳という物を知らず、望まぬなら、それも有る意味必然か。】

【無意識に、背伸びまでしている辺り、もはや、童とそう変わらないのか。】

ぐねぐね捻くれおって。素直さを見せい素直さを。
…………『ツンデレ』とかいうのは、お前には似合わんじゃろに。

【……やけに近代的な、どうでもいい言葉を口走る。世間知らず妖怪では無いか。】
【いや、俗世間を知ってて何になるか、と言われれば辛いが。】

……さて、のぉ。蟲か獣かはたまた鳥か、蛇かカエルか……人か、神か。
何でも良いわい。兎角、儂にはしっかりした答えは無いようじゃ。

【……食べるペースは、間違えなく、人間では無かった。】
【短時間で大きめの握り飯を三つも。肥るという概念が無い故の無茶とも言える。】

【そうして、指先に蟲を留め】

……それも、さて、な。
なあ? 生きる目的とかいうのは良い指標じゃが、失うのは怖いものよのォ……

【意味深めいた表情を作り、意味深めいた口調で言う。】
【実際は底の深い話でもなさそうなので、単に格好を付けているだけであった。】
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 02:36:23.21 ID:zOB1f93Q0
>>497
「その問いに明確な答えなど存在せぬ。捉え方何ぞそれぞれじゃよ
助ける事か、殺す事か。施すことか或いは――――実に、様々じゃ
……お主、そんな小さな背をして良く言えたものじゃな。ならば我は二つ分はあろうの」

【果たして、この九十九は何を以て徳とするのか――――】
【答えは、紡がれることが無く。代わりに張り合うかのようにつま先立ちになるのだろう】
【果たしてどちらが勝っているのかは……不明だが】


「あほう。我は常に正直に生きておるわ
大体にしてなんじゃその言葉は。まるで外来語じゃな
古きからの言葉を大切にせぬ新米妖怪はこれじゃから……」

【知らない事。自分は古株だとでも示す様なもの言い】
【――――あまり世間を、情勢を知らずに生きるこの童もどうかと思うが】
【態とらしいため息を吐いてみたりするその仕草は、逆撫でする事になろうか】
【……飯粒を付けて語る故、間抜けな様子に見えるか】


「失えばまた見つけよう。否、達成すれば自然と次の目的を見つけるじゃろうて
失う事は無いのじゃよ。ただ足下を見落とししているだけじゃ
――――生きている限り、目的は消えぬ」

【再び腰を落ち着ければ、刀を杖代わりとして】
【――――その言葉をどの様に取るのかは分からないが、それがこの刀の考えなのだろう】
【特に意味深な表情も無く、今までと同じ様な語らいで】
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/06(水) 02:55:01.87 ID:M0MzKtkl0
>>498

徳とやらはむつかしいのォ。儂は苦手じゃ、そういうの。
……背は関係無いじゃろ。なんせほれ、儂は飛べる。

【成る程、微妙にふわりと浮き上がりながら勝ち誇る。飛んではいない。】
【……だから何だ、と言えばそこまでの、この張り合い。】

【少し足をふらつかせながら、烏帽子を高く整える。】

何を。儂の方が正直じゃて。
して……外来語、なのかのォ? 儂も詳しくないが。よく分からんが、流行っとるそうじゃ。

【無駄な張り合いを増やそうとしつつ、小首を傾げる。】
【言葉は知っていても、出自は知らないーー珍しい事では無いのだろうけど。】
【逆撫でされたような様子は、見せていないーー疑問が優った。】

何十、何百と重ねた失敗こそ、この身体に刻まれし敗北こそ、重荷よ。
達成した時ーー儂自身、その時を思い浮かべるのは容易で無いわ。その先など、底無しの沼じゃ。

【随分、大層な目的なのだろうか、或いは下らない張り合いの延長か?】
【ともあれ、指先をにじる光の蟲を、口に運び、飲み込む。苦そうな顔だ。】

【……腰を、ゆっくり下ろした。】




500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 03:13:23.86 ID:zOB1f93Q0
>>499
「理解しようとすれば難しい事じゃろうな
……うむ。確かに背丈は関係無いことじゃな
其れなのに見苦しいぞお主。ほれ、さっさと足の底を地面に着けると良かろ」

【見苦しいのはどちらか――――そんな野次が聞こえてきたような気もするが】
【何処か悔しそうな表情を見せるのは、自分が飛べない事に対してか――――】
【否、そうで無い事は明白だろう】


「ふん、確かに正直かもしれぬの。話し方を知らぬ所を見れば
よく分からぬ言葉を使うでない……
我はちゃんとあっぷるぱいの意味を知って使っておるのじゃ」

【流行言葉に対抗して使われたのは――――何とも情けない言葉】
【それを自慢げに疲労するのだから、もう哀れみの視線しか送ることが出来ない】
【問えば、恐らく得意になって説明するのだろう】
【――――何処かズレた説明を】


「お主の失敗など知った事では無い
再び躓かぬ様過去に学べば其れで良し。それでも躓くならば未来を見据えて一気に歩んでも良かろう
……我らには長すぎる時。嫌でもその内に成功を見るじゃろ」

【最後に一つ。いや、最後の一つの握り飯を手に取れば、静かに立ち上がって】
【数回に分けて咀嚼すれば、もう振り返ることも無いのだろう】
【鞘の先端が踝にあたって立てる音。其れが遠ざかろうとする――――その刹那に止まり】


「――――そして長い長い時の中、再び会うこともあるじゃろうな
我の名は童守。くふ――数年程度で忘れるで無いぞ」

【自分の名を告げれば、返されるであろう名を聞くことも無くその場から立ち去るのだろう】
【一度だけ強い風が吹いた頃、その銀の髪も闇夜へと完全に溶けていたそうな】
/時間が迫ってきたのでこの辺りで……!
/お疲れ様でした―!
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) :2013/03/06(水) 03:22:13.95 ID:M0MzKtkl0
>>500

儂こそ、はやぶさ。曇見橋のはやぶさ……じゃ。
嫌でも忘れんし、また会う日は来そうじゃのォ……

【其処までに、自分は成功出来るだろうか?】
【其処までに、知らない事を幾つ知れるだろうか?】
【其処までに、其処までにーー其処までに、死なないだろうか?】

【ともかく】

【その場で握り飯の残りを食い尽くしたはやぶさは、その場で眠りに就いた。】

/お疲れ様でした。ありがとうございました。
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 18:16:07.82 ID:+6MFCYa9o
【路地裏】

【明るく活気のある表通りとは裏腹に、相変わらずそこは薄暗く人気が無い】
【そんな陰気な場所を走り抜けていくソフトモヒカンの男が一人】

ちょっと早いけど…

晩飯調達、完了〜っと…ヒャッヒャッヒャ

【気味の悪い笑い声を上げ走る男は薄汚れた作業着を着込んでいる】

【男の背中には薄暗いその場でもすぐに異質と判断できるモノがあった】
【それは、少女の死体――首に痣があり恐らく絞殺されたであろうそれが男の背中に触手でくくりつけらていた】
【触手は男の首元から伸びているようで男の言う「晩飯」とはどうやら背中の死体を指しているようだ】

【男は事切れた少女を背中に背負い路地裏の奥へ奥へと駆けていく】
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 18:47:11.39 ID:QM/hak3Jo
【森】

【アルフォンス=ヴェントは木々のない開かれた場所で佇んでいた】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、夜闇でも分かるほどはっきりと黄金色の輝きを放っている】

【彼は今日もまた鍛錬のために来ていた。無力な自分をそうでないものへと変える一歩として】
【目を閉じ精神を集中させる。風の音を聞きその声に耳を傾ける。いつもやっている通りの瞑想だ】
【しかし澄んでいく彼の思考に雑念が混じる。先日出会った男に言われた言葉を思い出した】
【自信が必要だ──全くもってその通りだ。自分に才能があるかは別として、そう信じなければ物事は成せない】
【ならばやる事はただ一つ。信じろ、自分になら出来ると】
【そしていつもとは違う彼の瞑想は終わった】

誰も居ないよね……?

【辺りを見回した後、アルフォンスは地面に右手をつける】
【彼は周囲に強力な上昇気流を起こすつもりでいた。いつもはやらないようなことを敢えてする気でいた】
【目を閉じて思い起こす。前回の暴風は過度の集中が理由だった。それを故意に引き起こせばいい】
【何度か深呼吸をした後に、腕輪へと魔翌力を送り込む。徐々に腕輪が輝きを増していく】
【そして──】

【結局起こった上昇気流は彼が望むほどのものではなかった】
【一瞬だけ強力な風が吹き上がったが、それは周囲の折れ枝や石、草を舞い上げるだけだった】
【それにも関わらず、彼は息があがっていた。純粋な風圧のみで行なうには消費が激しいことが分かった】

【突如として舞い上がった草木や、暗い森で光る彼の腕輪は遠くの人にでも見えるだろうか】
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 19:00:45.48 ID:qfe+uxoEo
>>503

【――暴力的な風にうつろい揺らいだ、紅茶色の髪】
【鬱陶しげに後方に流して、気味の悪い目が不機嫌に伏せられた】

【踵の高い靴音が鳴き出す先を見れば、何の偶然か、相手に似た術士風の黒いローブ姿が在る】
【それは腰まで伸びた髪、瞳孔が不揃いなオリーブ色の目、そんな長身痩躯の若い男であった】

……術の行使までが、幾分か長引くようですね
素早さと鋭さが“風”の持ち味でしょう。それを殺しては、いけない

【ぽつり遠慮もなく紡いだのは、相手の魔術を見ての彼なりの評論だろう】
【突然現れた男……勿論相手とは初対面であるのだし、術士風とはいえ相手より格があるとも思い難い】
【気味の悪い目から漂う呪詛以外に注視すべき点もなく、言葉は聞き流すも彼の自由だと言えた】
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 19:34:52.58 ID:QM/hak3Jo
>>504
【思った通りに上手くいかないものだな、と落胆する彼に男の声が届いた。彼は振り返った】
【術師風の黒いローブ、不気味な瞳、怪しげな風貌】
【アルフォンスは、またか、と思った。ここ最近、まともな風貌の人間と出会ったのはいつだったか】

ご助言、痛み入ります
お見苦しいところをお見せしてしまい、申し訳ありません

【彼はそう言い、胸に手を当てて僅かに頭を下げた】
【先ほどのはあくまでもただの練習だった。しかし、それにも関わらず彼は見られたことを少し恥じた】
【相手の助言は彼にとってもっともであるし、何より相手は間違いなく自分よりも高位の術師だと感じた】
【高位であれば礼節を守り、助言は受けて然るべきだ】
【とはいえ、彼にとって他の全ての術師は自分よりも高位なのだが】

僕はアルフォンス=ヴェントと申します
魔術師とお見受け致しました。お名前をお聞かせ頂いてもよろしいでしょうか?

【彼は頭を下げたまま自己紹介をし、言い終わると顔を上げた】
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 19:39:48.39 ID:MVXBOXgyo
【路地裏】


……フフフフ…………いかがでしたか、『日常の脅威』は…………

                      . . . . .. . . .
――――ああ、すみません……もう言葉なんて言えないですよねェ……フフフ、クハハハッ!

【『血生臭く』『薄気味悪い』この場所に居る『二つの影』――】
  【一つは―― 一見すればただの『サラリーマン』そのもの…………】

 【そして『もう一つ』は――】

      . . . . . . . . .
     【血塗れで地に伏す男ッ!】


【右手に持った黒いカバンにべっとり付いた『赤い何か』】
   【それは紛れもない、『血液』ッ!】

         . . . . .
     【――間違いないッ!】


【『犯人』は、このサラリーマンだッ!】
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 19:44:17.66 ID:07cGVPlxo


【―――花火が上がった。】
【赤、黄、青、緑――爆ぜた火薬が夜空を彩り、その下にある戦場を、妖しく映し出す。】
【スポットライトが目まぐるしく動き回り、観客席ではサイリウムが眩い光で場内を照らせば】
【設置された大型モニターには今大会のこれまでの試合――総勢26名による"激戦"の様子がハイライトで映し出された】

【――剣が舞い】
【――弾が唸る】
【――拳が怒り】
【――刃が踊った。】

【これら全ての戦いが、たった一つの目的地――そう】

【――"頂点"を目指していた。】
【意思も、武器も、生き様も異なる戦士達の祭典――その最果て。】

【今宵、この瞬間、異様な程の熱気に包まれた会場が"最果て"を導き出す――最後の戦い。】
【誘われた二人の"戦士"の入場を待ち侘びて――今】

【まさに、『第2回 水の国天下一武道会』の】

【終焉を飾る死闘―――"決勝戦"が始まろうとしていた。】


【暗転と共にサーチライトが場内を駆け巡り、一つの入場門を照らし出す。】
【ゲートに映し出された電光が『SELINA THE "KID"』という文字を浮かび上がらせれば】
【一斉に拍手が沸き起こる――続いて聞こえてくるのは馬の走る蹄の音か――】
【"あの女"がリング・インする――白馬と共に。そう、誰もが思った瞬間。】



【――ゲートに現れたのは、背に誰も乗せていないただの白馬一匹だった。】

【ざわつきが起こる。今までも"あの"女――派手な演出はしてきたが――馬には乗ってきていた。】


【それも決勝戦に赴いてまさかの事態に呆れる者もいる中――ふと、客席の一端、ローブで全身を覆った背の高い人間が、席を立った。】
【それ自体は別段珍しいことでもない――入場場面とはいえトイレを我慢する必要もあるまい。が、しかし――】

【おかしかったのはその席を立った"影"の隣――ボーっと入場門のほうを見ていた少年がふと振り返り、大きな声を上げた事だった。】
【数寸遅れ、その隣、さらにその隣の人間までもが"何か"に気付き――大声を上げる。】
【"声"は次第に大きくなり――"歓声"の輪へと変わって行く。】
【――再び、サーチライトが駆け巡った―――入場門から客席の一部――"大きな歓声"が生まれているその中心へ】
【幾本ものライトが映し出した客席の"影"――ローブを剥ぎ取り、その中から現れたのは――紛れもない】

セリーナ・ザ・"キッド"―――ただいま、参上ッ♪

【モニターに客席と、姿を現したセリーナが映し出され会場のボルテージは上がり続ける。】
【彼女はその場にいた観客達と次々にハイタッチを交わしながら、笑顔でフィールドの方へと降りていく】
【興奮の渦を書き分け、とうとう"その女"――UNITED TRIGGERの設立者にしてガンマンであるセリーナが】
【策を飛び越え、リング・インした―――!】

【――しかしこの演出も、全ては自分を奮い立たせるためだ。】
【今宵の相手は誰か。知らないはずが無い。一番よく知っている――大切な仲間の一人。】
【――少女の、そして――決勝戦の"相手"の、入場を待つ。】

(―――負けられないんだ。仲間であっても――ねえ。)
(――待っていてね、綾ちゃん――必ず、行くよ。)
(だから――だから。)

―――今日は全力で行くよ。

――ソニア。
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 19:49:41.17 ID:qfe+uxoEo
>>505

此方こそ。昔の癖が出てしまいました
私はセシル、扱うのは呪術……そして、“失われし幻魔術”

【教え子を持つような身であったのは随分前のことで、今ではその術の殆どを封じられた】
【彷徨うように虚空をなぞる視線がアルフォンスと合わせられないのは、其処に秘めた呪い故だろう】
【礼節のある相手の対応に僅か浮かべた微笑は、現れた段階での沈んだような色合いを幾らか薄めている】

…………アルフォンス。君は何のために、その術を修めるのですか
己のためか、誰かの為か。勝ち抜くためか、護る為か――聞かせて下さい

【先の助言じみた言葉といい不躾な問い掛けではあるのだが、言っている男は至極真剣なのだから、可笑しなものだ】
【相手でいう腕輪のような明確な魔術道具を持たない手は、紫色の長い爪と包帯に彩られ死人めいた様相であり】
【少し崩れたとは言えすぐに沈みゆく口角は、深淵色にただただ罰点を塗り重ねるように重たいものであった】
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 19:53:14.77 ID:7nqBDYZDo
>>507

【月夜に溶ける貴女の姿、荒々しくも美しさを秘めた姿は未だ輝く術を知らないだけの原石のよう】
【金剛石よりも淡く強い彩を秘めた、その片鱗すらも、まだラフであるが零れてくるようで】
【観客の上げる嘆声にも嬌声にも似た破音が、その正しさを告げるのだろう】

【――――吹いた風、涼しげであるが、どこか寂しげなその風】
【肌暖かくなってきた季節、小春日和と呼ぶには十分すぎるその仄かなぬくもりの中で】
【まるで木漏れ日のよう、月光の奏でる旋律が、肌に心地よい温度で満ちていく、よう】

【……観客がざわついた、その客席とフィールドに向けて、いくつもの雪が降り注いだから】
【キラキラと輝くその残照、子供のはしゃぐ声や、感嘆の声、何時の時代も雪というものは人の心を躍らせる】
【それがたとえ消える前の灯火であっても、微かな残滓だけを辿れるぐらいには】

【それはガラス=\―――ガラスで出来た、無数の雪】
【フィールド一帯に降り注いだなら、キラキラと月光を浴びて、その儚さを強調して】
【そうしたなら、消えていくのだろう、もう一つ強い風が吹いて、その雪が場外へと飛ばされていく】


ねぇ……セリーナ、セリーナはね、なんのため、戦う……の?


【視線を上げたなら、風を羽ばたかせたその主が分かるだろう】
【宙に浮いた彼女の姿、その背中には大きな大きな一対のガラス≠フ翼が生えていた】
【ゆったりと落ちてくる、その姿は天使と呼ぶには、少し淡すぎた】

【むしろきっと、その翼の羽ばたきに掻き消されていく雪に似て】
【紡ぐ声の音律も、ただただ柔なソプラノの色を湿らせるだけ】


ソニアはね、前にも言ったよ、大切な人……護る為
町の人、色んな国の人、UNITED TRIGGERの皆……いっぱい、いっぱい、いるの

でもね、ソニアが……ホントに護りたいのは――――


【仄かに金色の混じったプラチナブロンドの長い髪、大きなマリンブルーの瞳】
【透き通るような素肌に女性としてはやや小柄で華奢な体躯、それでいて膨らんだ大きな胸】
【ゴシック調の紅いミニシルクハットと同じくゴシック調の白いブラウス、首元には紅のリボンタイ】
【紅いチェックのミニスカートの上から黒いコルセットで細いウェストを締め上げ】
【編み上げブーツに黒いニーソックスの雪のように儚い印象の少女がフィールドに降り立った】

【首もとの銀のロザリオと、背中に生えた大きなガラスの翼】
【透明色のガラスは、月光を無数に反芻させて、光で作ったアートのように響いていく】


――――セリーナ、貴女、だよ……

RaumKrankheit¢ホセリーナ・ザ・キッド@pカスタム
Модель;Прекрасное зеркало
――――Model;Kaleidoscope


【彼女の両手に握られるRaumKrankheit=\―――普段のそれより、一回りは大きくなったそれ】
【身体の前で構えるように、右脇に銃底を抱え込むように右手の指先をトリガーにかけ、左手で機関部を支えている】
【そうして、彼女の背中に横で並ぶ、四つの鏡、右と左に二つずつ空中に浮かんだ】

【そこに映るのはいくつもの美しい貴女の姿、鏡が映すのは無数の虚像のよう】
【溜息が出てしまうほど綺麗なその光景はカレイドスコープ=\―――万華鏡と呼ぶに相応しいもので】
【両手で抱えるRaumKrankheit≠ヘ威力が高そうな反面、取り扱いが難しそうで】

【機動力を補うために、彼女は背中にガラスの翼を作ったのだろう】
【フィールドにはもうガラスは無い、攻めるのも、辿るのもあなたの自由だ】
【マリンブルーの瞳が溶けたなら、勝負はもう始まっているのだろう】
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 20:03:57.87 ID:QM/hak3Jo
>>508
【相手の自己紹介にアルフォンスに緊張が走った。呪術に失われた魔術。どちらも彼に脅威を感じさせた】
【微笑するセシルとは反対に、アルフォンスの表情は固い】

【その次の問いかけに、彼は明確に顔を顰めた】
【まさか連日同じ場所で同じ質問をされるとは思ってもみなかった。それも、似たような雰囲気の相手に】
【昨日の出来事が彼の脳裏で浮かんでは消える。不愉快な感覚だった】

……驚きました
つい先日、似たようなことを聞かれました。それも同じ場所で

【表情を変えないままそう言って彼は解答を先延ばしにした】
【何故そうしたかは彼にも分からなかったがすぐに、初対面の相手に言うことではないからだ、と結論付けた】
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage saga]:2013/03/06(水) 20:05:04.69 ID:HeC49l3zo
>>507>>509
/拙い実況です

スウェン「さぁやって来ました決勝戦ッッ!! 実況スウェン解説瑛月さんのいつもの形でお送りしますッ!」
     「何の因果が決勝はUT対決!! 人々の希望UT同士が火花を散らす……国民皆さんにとって喜ばしい事態でもあります!!」

瑛月「―――そして、お互い銃器を使用する……と。正直、遠距離同士は泥沼になりかねないというか」
   「一般の方には分かりにくい勝負になるのではないでしょうか。あ、入場が始まりますね」

スウェン「―――さてまず注目する点は入場シーン! セリーナ選手のド派手な入場は名物になりつつありますが……」
     「さぁ白馬に乗って……いないッ!? ……え、遅刻? 不戦敗……? こ、これはどういうことでしょーかッ!?」
     「―――いや、ライトが観客席に当てられておりますッ!! ―――そこにいたぁぁぁあぁっ!! セリーナ・ザ・"キッド"!!」

瑛月「―――全く、プロレスの入場シーンじゃ無いんだから……」

スウェン「瑛月さんも苦笑いです!―――そしてソニア選手は……え」

瑛月「……雪、ですね。其れにしてはキラキラとし過ぎているような……いや、ガラスですか」

スウェン「―――〜〜〜〜ッ天使がいたぁぁぁあぁっ!! 綺羅びやかな翼を生やし降り立つは彼女! こんな可愛らしい子でも勝ち上がってきたんです!!」
     「そうです決勝は美女対決!! 今の世界は女子が強い!! その象徴となったカードが、今から始まります!!」

     「第2回水の国天下一武道会決勝……セリーナ・ザ・"キッド"選手VSソニア=エカチェリーナ=ドラグノフ選手!! 只今から始まります!!」
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/06(水) 20:14:28.90 ID:SK+GwOAeo
>>506
【まるで化け物の口内にでもいるように、ねっとりとした陰湿な空気に覆われる路地裏】
【そんな場所に、一筋の"光"が射し込むだろう。この場とは決して相容れようもない、清浄な空気とともに】

(…………血の、臭い……?)

【路地裏の入り口――――黒いブレザーにチェック柄のプリーツスカート、赤いネクタイという学生服に身を包んだ女子高校生が、そこで怪訝そうな顔をして立っている】
【背丈は平均的だが、白い肌とうっすら紅に染まった頬、長い睫毛が特徴的な少女だ】
【やや長めの前髪、顎までで揃えられたもみ上げ、胸までの長さの後ろ髪と、そのすべてが一直線に切り揃えられた髪型で】
【その艶めく黒髪は、よく見れば日焼けで少しだけ赤紫色をしているが……薄闇に覆われたこの路地裏では、それもただ闇の色に染まるばかり】

【そんな彼女から感じる雰囲気は、一言で表せば"神聖"だ。路地裏という正反対の場所が、それをより一層引き立たせる】
【そうして今、一歩、彼女が路地裏へ踏み込めば――――同じ場所にいながら、彼女だけが別の世界にいるような、そんな不可思議な感覚を覚えるかも知れない】
【それほどに、彼女とその黒々しい世界は隔絶しているように思われた】

/まだいらっしゃれば!
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/06(水) 20:20:47.84 ID:S3x1VGqXo
【UNITED TRIGGER――酒場のようなそこの、一番奥まったカウンター席】

さあいよいよ始まりましたっ、第2回水の国天下一武道会――決勝戦!
組み合わせは奇しくも同じUT所属ッ!そして同じく銃使いであります!
しかしセリーナ選手は魔銃、ソニア選手は長距離射程型のカスタム狙撃銃―――

果たしてどのような展開になるのでしょうかッ!?既に会場のボルテージは最高潮でッ――――

……あーもう、なんで重傷の私が病院抜けだして来ないといけないのかしら?
しかもわざわざテレビまで用意して……あぁ、貧血で死にそう……。

【そのカウンターの前には小型のテレビが置かれていた。無論、番組は大会の決勝戦】
【二人の女性が立つ舞台を映すそれを眺めるようにしながらぼやくのは、桃色の髪の少女であった】
【長い髪は梳かしただけでそのままで、格好は殆ど寝間着に近いリラックスしたもの】

【手元にあるのはミルクであって―――なんというか、場にそぐわないのだが】
【もう一つ気になるのは左手の手錠と、そこから伸びた鋼鉄のワイヤーだ】

【ワイヤーは彼女の隣にある仕切り=B恐らくわざわざ立てたのだろう、これも光景には合わないのだが】
【その向こう側へとつながっていて、偶然か必然か、テレビも其処から見えるように配置されていて】
【回りこまねば決して見えない向こう側には、まるでもう一人が居るかのようであり】

それにしても複雑ねー……セリーナが勝ってもソニアが勝っても、UTの名はまず上がるし
単純に二人が名誉を得るってのも嬉しいんだけど……ルールとはいえ、仲間が攻撃し合うのはなぁ
……まっ、私には店番しつつ見守るくらいしか出来ない、か。

『…………、………………―――ソニア。』

【―――この店内、誰であっても入るのは自由だ。拠点とはいえ、表向きは店である】
【それにテレビだけでなく、ラジオでの実況音声も店外にまで流れていて―――。】
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 20:21:51.54 ID:qfe+uxoEo
>>510

【狙ったわけでも何でもない純粋な問であったためか、対する此方は少しばかり目を瞠った】
【数瞬の妙な空気の後、耐え切れないよう吹き出したのは、相手にとっては重ねて癪に触るだけであろうが】

ふっ、くく……アハハ、それは、大変失礼致しました
そうですね、きっと熱心に術を磨くその姿を見ると、誰しもそう問いたくなってしまうのでしょう
気を悪くさせてしまったようですね?無理に答える必要は無いです、私も答えなど持っていないのだから

【自分のような奇天烈な者が他にもいたというのは妙に安堵もするし、面白くもある】
【くつくつ嫌ったらしく笑う様は呪術などという者を好き好んで扱う類の人間に共通した色合いであり】
【気が済むまで可笑しそうにした後、やっと相手をまともに見据える】

……術とは意思の持ちようだと、私は考えます
その礎たる心が不健全であるのならば、その法は黒へ傾く
貴方の“風”は……きっと、白、でしょうね

【――それでも喉元のあたりを見るだけで、つまりは視線を合わせることはしなかったのだが】
【黒に染まる男の言葉は相も変わらず突発的かつ不明瞭なものの、何かしら羨むような色が見えた】
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 20:22:16.45 ID:MVXBOXgyo
>>512


――おや、また一人……迷い込んできましたねェ

   【┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

  フフフ、良い雰囲気ですねェ〜ッ……
『光』は『闇』があってこそ、より『引き立つ』とはよく言ったモノですよ……

――――ようこそ、あなたの『墓場』へ……私、こういう者と申しまして……

【あなたに差し出すのは一枚の『名刺』――】
 【それにはこう書かれている】

     タダノ ツネニチ
【名前:只野 常日】
 【所属:『カノッサ機関』 一般兵】

【―― 確かに一見すればサラリーマン、しかしそれは『カノッサ機関』の者だったのだッ!】

【――――但し、その名刺に気を取られてはならない】
  【何故ならば……】
      . . . . . . . . .. . . .
     【彼は既に能力を発動しているからだッ!】

【そちらの脚へに向けて飛来する、一本の『針』――5cm程度で細いそれ】
【もし当たってしまえば、ダメージは殆ど受けずすぐに『消滅』する代わりに】
 【あなたは猛烈に『くしゃみ』がしたくなってしまうッ!】


    【――思わず『くしゃみ』をしてしまえばッ!】

【あなたの『胴体』へ向けて、手に持った『硬いカバン』が右から左へ薙がれるッ!!】
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 20:22:26.01 ID:07cGVPlxo
>>509

――――――――綺麗。

・・・ふふ。とっても。

【嗚呼――なんと美しい光景だろうか。これが試合の開始前なのかと、目を疑いたくなるような景色――】
【硝子の雪が場内を彩り、ライトが反射しなんとも幻想的な――儚い一瞬の輝きが、見る者を静かに揺らす】
【まるで心が穿たれかのよう――セリーナのドンチャンとした入場に比べ、かくも美しき演出――まさに】
【"銃"という共通する武器を持ちながらも、この二者は相対的――】
【太陽と月が同時に、並んだかのような余りにも荘厳な風景だ・・・。】


―――決勝でソニアと戦うなんて、思ってもいなかったよ。
でもなんでだろう――あまり不思議な気はしないんだ。

きっとね、ソニア――アタシ、貴女と一度、戦ってみたかったのかもしれない。

だから、絶対に容赦しないよ。

アタシが戦う理由は、今も昔もこれからも、ただ一つ――それが知りたかったら。

全力でアタシを、倒すことだね。

【ソニアの意思――護る為の戦い。】
【この大会にしても、UTに所属している理由にしても、彼女は――この幼く、しかし気高い少女は】
【常に、護る為の戦い――大切な何かを失わないために、銃を握ってきたのだろう。】

【――だからこそ、そんな彼女の――ソニアの一言が、セリーナにはとても重く、そして予想外な響きで。】
【応える事が出来ないくらいに――ブルーと、翡翠の中間色である神秘的な輝きの瞳を丸くして――】
【それでも尚、銃を構えたソニアに対し、彼女は――決意を固めた。】
【ゴングが鳴り響く。】
【息を呑む――静かに、ただゆっくりとその時間が訪れ――セリーナは】

――――今夜だけは、護るんじゃなくて――アタシを撃つんだ、ソニアッ!!

【叫ぶ――引き金が一瞬、重くなるのを感じた。前にもこんな事が会った気がする――だが】
【矢張り、引いた。】
【――ここまでほぼ全ての戦いで見せてきたあの、神速の抜き撃ち――ファスト・ドロウ。】
【爆発的な速度で右手がグリップを握り、左手がスライド――ハンマーが音を立てる間も無く引きあがり】
【その経過を見届けることなく発砲――跳ね上がる銃身を押さえ、"弾"末魔の銃口が赤く、唸った。】
【放たれた弾丸が紫の魔弾と化し、ソニアの持つRaumKrankheit≠゚がけ一直線に向かった。】
【しかしそこで止まる事は無い。】
【二発目――ハンマーを鋭くたたき起こし、今度は自身の上空へと弾丸を放つ――瞬間、広がった召還陣。】
【上空からセリーナの体めがけ展開した陣が降下しきれば――あの"鎧"が装着されるだろう。】

【――攻撃。牽制。装着。惜しむ事は無い。】
【手の内などばれているも同然だ。まして相手は自身と同じ――そう、銃使い。】
【全力だ。最初から――フル・スロットルで駆け巡る!!】

517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!red_res]:2013/03/06(水) 20:25:23.00 ID:KZQg0wsmo
【今まさに火ぶたが切って落とされようとする決勝戦の会場――その第三実況席】
【かちゃん、かちゃんと一際耳に響く足音と、それに沿って歩く大きな足音、今まさに二つの席に着席する】
【口元に添えられたマイクのスイッチを、小柄な少女の方がONに切り替えた後、声を張り上げる】


―――――レディース エンド ジェントルマン!

栄光を目指し集い、一人、また一人と散って行き、当初26人いた猛者も
ついに、後残るのはたった二人になってしまいましたデスヨー

これまで立ちふさがってきた幾人もの戦士を屠りこの栄光の決勝戦会場に降り立った両者!
ここへ至ったことがもうすでに一騎当千、逆境無頼の豪傑たりえる方である証となるでしょう……


――――しかしそれでも!頂点に立つ者は常にひとり!今この二人の女傑が王座を巡り雌雄を決するでしょうデスヨー!



【実況席に座っている一人、純金の三日月の髪飾りで長くつややかな黒髪をポニーテールにして整えて】
【耳をアンテナヘッドホンのような機械で覆い隠した、銀色のカフスボタンが袖に付いた黒を基調とした丈がくるぶし部分まであるロングドレス】
【その上にフリルだらけの常に汚れ一つない真っ白なポケット付きエプロンを着用して、メタリックカラーの小さなブーツを履いた…俗に言う侍女服の少女】

【さらっとした柑橘系の整髪料の匂いが漂うさらっとした茶の短髪にきりっとした目に真っ赤な瞳に整った鼻筋】
【水色の質素なシャツを白い柄シャツの上から羽織り、ひざ下まで伸びた黒よりの灰と黒のストライプのハーフパンツに赤のスニーカーの青年】
【肩にはリュックサック風のバックを持ち、首には赤いマフラーを巻いている】

【バン!とマイクスタンドの乗った机を平手で叩きながら、いつになく感情的にメイドの少女は声を張り上げる】

『第2回 水の国天下一武道会』 決勝戦!
UNITED TRIGGER創設者 セリーナ・ザ・"キッド"vsUNITED TRIGGER狙撃手 ソニア=エカチェリーナ=ドラグノフ!
フルーソスタジアムで繰り広げられるラストバトルを飾るのは……UNITED TRIGGER同士の激戦!


どうもデスヨー!ワタシは本日第一実況席のスウェンさん同様実況を務めさせていただきます
『フルメタルジャケット』店主、ジャンクちゃんと申しますデスヨー

「同じく、解説の剛田 剛太郎です、俺にどこまで説明できるかわかりませんが
がんばって解説の仕事、努めていきたいと思います!」

遂にはじまりました、セリーナさんとソニアさんの頂上決戦、ワタシ、この実況席で
お二方の戦いを見守ることが出来るこの幸運、心から普段祈ってもいない神様に感謝させていただきたいと思うのデスヨー

えー、本日の中継で全国ネットで中継がつながっております、会場に来られなかった方々も、ぜひテレビの前で
両者の激戦を見守ってくださいデスヨー!ちなみにワタシたち第三実況席の実況はテレビFMG系列で放送しておりますデスヨー!

「第一はスウェンさんたちだとしても第二は?……あ、機材が故障中なんだね」


【いつになくテンションの高いジャンクちゃんと打って変わって、剛太郎はしごくマイペースを貫いている】
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 20:30:31.91 ID:7nqBDYZDo
>>516

【ガラスで出来た翼、面積が大きく背中で羽ばたくように開かれた翼は】
【その羽根の一枚一枚が細かいガラス片で作られていて、精巧なそのつくりは、職人ですらも溜息を零しそうなぐらい】
【ゆらゆらと揺れるたびに一枚一枚地面に落ちたなら、その形を保ったまま地面に広がっていくのだろう】

【彼女の背で横一列に並んだ鏡は、大き目の長方形、姿見と呼んで良いほどの大きさ】
【柔肌がそっと濡れるよう、純白の彼女の素肌はいつもと同じように病的なまでに白くて】
【少しでも気を抜いたら、そこから消えてしまうかのように、存在感を希薄なままですかしていた】

【細いウェストを縛り上げるコルセットは膨らんだその胸を一杯にゴシック調のブラウスに押し止めて】
【姫袖から零れる小さな両手は、その白さを対比させるかのように漆黒の銃身へと溶けていった】
【体温の低さを伝えるような柔らかい吐息の破片、零れ落ちるたびに、一つ彼女が薄まっていくみたいに】

【万華鏡を揺らしたなら、そこに映る景色はいくつもの旋律に抱きかかえられていく】
【世界がまるで産声を上げたように、どこまでも果てない無限の可能性を示唆するのだろう】
【翼に溶けた貴女の虚像、愛でるには十分すぎるくらい、強く、それでいて確かな存在のように】


そうだね……セリーナ……
Место желать (望むところ)……なの!!


【翼がいくら大きく、彼女が軽いとはいえ、持っている得物が得物だ】
【RaumKrankheit≠ヘ狙撃銃兼対物ライフルであるが故に、その重量も通常の狙撃銃よりも重い】
【翼による飛翔とはいえ、高高度まで上がるのは不可能だ、精々、少し高く、ジャンプする程度で】

【翼が大きく羽ばたいた、後方へと飛ぶ彼女の背中、高度は未だ地面に足が付くほどの高さで】
【彼女はそして後方に下がったなら、左足を伸ばして、右足を曲げた、地面に座り込むような姿勢で銃を構える】
【RaumKrankheit≠ェその頭をやや斜め上へと上げたなら、女王へと鎮座する騎士のようにも見えた】

【長い彼女のプラチナブロンドが揺れた、肩に溶けるその音律すらも辿れないほどに】
【華奢な身体は一つ一つの動作がその壊れやすさを強調するかの如く、両手で包んで、扱わねばならないぐらいに】
【柔らかげな唇と、純白の頬が、その形を乱す時間も、与えてはくれないのだろう】


……ねぇ、セリーナ……ソニア、舐めないでよ……ね
そんなの、ソニアからすれば、Турция(七面鳥)にも、ならないよ


【銃口が吼えた、響き渡る轟音が、客席にまで響き渡るのだろう】
【空を裂く一陣の旋律が、その軌跡を筆一本で描ききったなら、真っ直ぐに伸びたその残照が、微かな戯れのように満ちる】
【放たれた一発の銃弾、斜め上へと加速していくその軌跡は、貴女にも見えるはずだ】

【彼女のRaumKrankheit≠狙った銃弾を撃ち落とす=\―――針の穴を通しても、まだ余るほどのコントロール】
【もし弾くことができたなら、依然として銃弾は加速をやめず、空中へと上がっていくのだろう】
【降下してくる陣をも撃墜しようと言うのだ――――コンマ数秒の狂いすらも許されない、その精度とタイミングを持ってして】

【成功しようとせずとも、彼女は一端、姿勢を上げ、自然体でたって、左手で銃身をぐっとその身に寄せるのだろう】
【落ちる空の薬莢、追撃をしない代わりに、彼女は直ぐ、次の銃弾を装填しようとする】
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/06(水) 20:36:46.67 ID:SK+GwOAeo
>>515

【男の目論見に対し――――】

…………。

【彼女は名刺に刻まれた名前をちらりと覗きはすれど、それを受け取るどころか男――常日に近寄ることすらしなかった】
【常日の剣呑な語り口が少女の警戒心を煽っていた上、彼女元来の『人間不信』が発動した結果だ】
【しかし、ここで彼女にとって不運なことが一つ。夜間の路地裏に入ったのが初めてだった彼女は、暗闇に目を慣らすのに時間がかかって――――結果、足元の針を見逃す!】

は――――くしゅん!

【存外、かわいらしいくしゃみだ……なんて言っている場合ではもちろんない】
【急に襲い来たそれを処理した次の瞬間には、胴体にカバンが迫っていて】
【血塗れたそれに鳥肌を覚えた、刹那】

…………ッ!!?

【その行動は――――"不自然なほど"速かった。くしゃみの余韻のせいでやや不格好だが、思い切り後ろに飛び退いてそれをかわす】
【彼女が警戒心ゆえに常日と距離を取っていたことが幸いしたのだろう。危ういタイミングだったが、カバンが彼女の体に触れることはなく】

【彼女はその攻撃に驚き、表情をきっと引き締めると、制服の胸ポケットから一枚の符を取り出すだろう――――】
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage saga]:2013/03/06(水) 20:41:40.78 ID:HeC49l3zo
>>516>>518

瑛月「―――同じ銃でも、全くの別物です。そしてソニア選手……特徴は綿密な下準備でしょうか。毎回対策をきっちり仕上げてくる」
   「おそらくセリーナ選手の早撃ちや魔銃にも、何かしらの回答を出しているでしょう……」

スウェン「なるほど……しかしセリーナ選手もUTのリーダーとして、何か私達に面白いモノを見せてくれると期待しております!」

瑛月「―――セリーナ選手は、此処で新たな引き出しを見せなければ厳しいです。銃のパワーでは恐らく負けているので」
   
スウェン「―――さぁ開始のゴングと共に今までは得意の早撃ちで先制攻撃を繰り出していたセリーナ選手ですが、今回は―――」
     「いやっ、今回もだァッ!! 其処はブレないセリーナ・ザ・キッド=I! 1発相手に2発目は上に!! 魔弾です!!」

瑛月「……さっそく防御を固めてきますか。ここまでは「見せている技」ですが、どうなのでしょうか。 今までの彼女で、立ち向かうのか?」

スウェン「対するソニアも発砲―――っ!! 銃弾を銃弾で弾くなど、私は映画の世界だけだと思っていましたが……コレは現実です!!」
     「しかも弾いた後の軌道すら操っております!!一石二鳥を実現せんと、弾いたソニアの弾丸が、セリーナの陣をも撃ち落とすのか!!」

瑛月「……凄いですね。あんなスナイパーは初めてですよ……そう簡単に準備は整えはさせないと。……対策は取れていますね」
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 20:42:32.46 ID:fmfTU7qS0
>>491

【くるくると回って彼女の方を向く少女に
 仏頂面の彼女の頬が僅かに綻ぶ】

【"まるで小動物みたいで可愛らしい" ――と言わんばかりに】

…別に構わないよ
アンタが持ってるよりよっぽど安全で安心さ

【迷う仕草の少女が、彼女にお節介をかかせ。
【同時にお節介な自分に内心苦笑しながら
 差し出された花束を受け取り、両腕で抱え持つ】

……へぇ。そりゃ良いこったね。
地域に愛され…ってな感じかい。
アンタもアンタの店の店長もやりがいがあるだろうね。

【感情の籠らぬ言葉。会話を繋ぐ為の言葉】
【何世代も住む様な人間が多いのは、羨ましく、妬ましく】
【湧き出る妬心を押し殺そうとするのは、きっと自己防衛のため】

【それ故に】

つーか、さ。アンタはグラサンなんてかけてんの?
夜だから別に日の光が眩しいとかないでしょ?

【出逢った時から気になった事柄を口にして、
 妬心を濁す事に腐心するのだった。実におろかしい】
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/06(水) 20:44:29.93 ID:TdZRBbzs0
>>513

【ガタッと、酒場の入り口の扉が、音を立てて開かれる】
【誰かが、店内へと足を踏み入れたようだ】

……あー、ビールの黒、あるんなら1パイントくれよ、とりあえずな!

【剛毅な声で注文を先に伝えようとしながら、店内に足を踏み入れてきたのは】

【前面を開いたままで青いコートを羽織り、魔術師である事を如実に表す青のハットを被った】
【手には指輪と、グリップの部分に赤い石をあしらわれている、金属製の棍を握り締めている】
【がっしりとした体格の、深い眼窩が鋭い視線を放っている、身長180cm前後の居丈夫】

【いささか右肩を庇うようにしながら、黒ビールを1パイント(約500ml)と注文を口にした】

……っと、この音は…………大会の中継か。こりゃついてるってもんだぜ……!

【さっさと入口に近い席に腰を下ろしてしまった居丈夫は、ただ音だけに耳を傾けて、左手で頬杖を作るとほくそ笑む】
【――――すぐそばに、正にその大会で手合わせをした相手がいる事に、迂闊にも気付いていなかった】
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 20:45:58.72 ID:QM/hak3Jo
>>514
【笑われたことで彼はまた、自分の言動を後悔した。顔に出してしまったのは未熟さ故だ、と】
【アルフォンスは次の言葉の前に深呼吸をした。落ち着け、昨日と同じ誤ちを繰り返すのか、彼は自分に言い聞かせた】

いえ、ご無礼を働きました。申し訳ありません

【そう言って彼はもう一度、胸に手を当てて頭を下げた】
【相手の風貌で人格を判断してはならない。自分の感情で相手に敵意を持ってはならない。礼節を欠いてはならない】
【アルフォンスは頭の中で心構えを確認した】

【ふと、彼は昨日のことを思い出した。彼に才能を見出したという変化の術師に、同じ質問をされた】
【あのときアルフォンスは答えるのを躊躇った。彼の意志とは正反対に】
【思い返せばそれは、彼にとって敗北よりも屈辱的なことだった】

ご質問にお答え致します
僕が魔術を行使するのは不幸に晒されている別の誰かのためです
どこかで困っている人がいるのであれば、その人を助けられるように力を尽くします
高位の魔術師である貴方に、法の色である“白”の評価を頂けたことを誇りに思います

【若き魔術師は痩躯の魔術師を見据えてはっきりと言った】
【彼に迷いはなかった。少しでも言い淀んだ昨日の自分は何だったのだろうか。幼き日の誓いが色褪せることなどありえないというのに】
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/06(水) 20:47:48.45 ID:XhDjxO6+o


【───僻地の山道】


【木々と木々の合間に伸びる細い道、舗装はされていなければ、人通りも限りなく少ない】
【連なる山を通り抜け、とある街からとある街へと通じる経路──に、一台の車両が塞ぐように居座っていた】


【装甲車──細い六角形といった趣の、装甲板で覆われた車体に無数の車輪を取り付けた、軍用とされるそれだった】
【傍目には武装を持たず、仲間≠煖盾ネいそれは、ともすれば個人の所有するものなのかもしれない】

【底部と地面の隙間から、にわかに熱を帯びた煙が漏れ出している辺り、つい先程まで軽快な駆動音を響かせていた事が伺える】


「……」

【その、煙の立ち上る隙間へ仰向けに上体を潜り込ませ──内部から時折、金属音を響かせては姿勢を変えて】
【修理に四苦八苦しているのだろう、窮屈そうに体を左右へ捩じらせる、人間の姿があった】

【砂地を擦れる、トレンチコートの裾。そこから覗く脚は軍靴と、薄いプロテクターを付けたカーゴパンツに覆われていた】
【当然、素顔は伺い知れず──装甲車の存在もあり、その光景はひどく異様に──怪しく見えるかもしれない。】


【そして装甲車と、そこから下半身だけを突き出した人間の存在は、ともすれば通行人にとって邪魔なものなのかもしれず】
【あるいは足≠フ無い者にとってはここからの道程、山中の険しさを緩和させるもの、なのしれなかった──】
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 20:49:18.21 ID:MVXBOXgyo
>>519

フフフフ……安心してください、この名刺『には』何も細工はありませんから……
 ですが、良い判断ですね……私に近づかないとは……こちらから近づかせて頂きましたよ

【差し出した名刺を受け取るどころか近づきすらしない相手】
  【男の口が怪しげに歪む】

……おや、あなたは今までの『獲物』とは訳が違うようですねェ
 私の『能力』を受けておきながら、『攻撃』をかわすとはやりますね

    ……良いでしょう、見せてあげますよ

【瞬間!】 【男の身体に纏われる、黒光りする鎧ッ!】
【手足は刺々しくッ!】 【背には昆虫の羽!】 【そして頭部より生える二本の長い『触覚』ッ!!】

私の能力『ブレイク・ザ・デイ』のフォルム、お気に召して頂けるとありがたいです

【『悪意』を丸出しし隠すこともしないその男はッ!】
  【――紛れも無い『カノッサ機関』の者ッ!】

     . . . . . . . . .
    【討たねばならぬ存在ッ!】


では、…………こちらはどうでしょうか、無邪気な『野球少年』は恐ろしいですよ……フフフ

【そして男の手から放たれるのは、先ほどと同じ『針』――】
        . . . . .
  【しかし、効果が違うッ!】

【もし当たれば、あなたを襲うのはどこからともなく飛来する『野球ボール』だ】
  【それは、気づけなければ『頭部』に『直撃』するコースッ!】

【そして男はカバンから……血に塗れた『包丁』を取り出した】
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 20:51:21.38 ID:MVXBOXgyo
>>525
/針の狙いは胴体です
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 20:54:00.64 ID:07cGVPlxo
>>518

(―――狙撃の腕を見るのは二度目。)
(一度目は事務所をヒルコに――纏衣に襲撃されたその時。でもほんの、一瞬だった。)
(あの一撃で腕を見極めるなんていう事は出来ないよ――その証拠に。)

―――ハッ・・・まったく、笑っちゃうくらい精密じゃないのさッ!!

(――信じられないコントロール――どれだけの弾道計算を重ねれば瞬時にそこまでの判断が――!)
(ははっ・・・速撃ちもこうなっちゃ意味を成さない――けど。)

【衝突する二つの弾丸――紫色に妖しく輝いた魔弾と、アンチ・マテリアライフルの超・大口径弾――】
【如何に魔弾といえど、所詮は拳銃から放たれたものだ――弾速でも口径でも全てにおいて一歩、いやニ歩は劣る。】
【魔弾は弾かれると同時に掻き消え――そのまま弾道はソニアの計算どおり、上昇――召還陣めがけ飛来した――!!】

【まさに神業――しかしそれでもなお、ソニアにとっては"遊び"の範疇だろう――こんなものは牽制にもならない。】
【しかしこの状況において、セリーナは静かに、口元を緩ませ―――】

【――"笑った"。】

(―――対「アタシ」用カスタム――威力特化か、相当スゴイのを持ってきてる筈――)
(でもソニア、アタシが鎧を装着する事を知っていれば"そういう"武器で来ざるを得ない事はアタシにもわかる。)
(――銃の威力でも、精密さでも勝てない。だからアタシは――"術"で戦う。)

【瞬間、穿たれた召還陣が魔弾同様掻き消される、しかし――セリーナはそこで、再びの発砲。】
【瞬速のクイックバースト、片手に構えた"弾"末魔を横薙ぎに払い、もう片方の手を交差させるようにハンマーへ叩きつける!】
【ソニアのそれとは対照的な、鋭い発砲音と共に"弾"末魔が吠える――だが】
【ここまでは先ほどと変わらない戦法――もはやそれに意味など無いかのように思えた、が――】

【放つ弾丸は正面に二発。そのうち両方が―――――なんと召還!】
【展開した召還陣がセリーナの前面をまるでシールドのように覆い、弾丸を防ぐための防護壁として用いられたッ!】
【リロードの隙をつき展開した召還陣はセリーナへと迫っていく――】
【二つの召還陣を同時に破壊されればそれまで、しかし並んだ陣は"真横"に二つ――】
【剣ならば接近して両断する事も可能だろう、しかし銃であれば――?跳弾させ真横を狙う、か?】
【どちらにしろこれで"次"の1手は絞られるだろうというセリーナの"読み"――弾道が、召還を妨害する"手段"が読めれば】

(一歩、勝利に近づく――さあ。)

七面鳥は死んだ。お見事だよソニア――じゃあ次はちょっと難しくしてみようかッ!

(――撃ってくるかい。それとも――・・・)
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/06(水) 20:58:38.82 ID:S3x1VGqXo
>>522

―――はいはーい、ちょっと待っててちょうだーい。

【なんて気のない声は正しく桃色の髪の彼女だが、店員の返事と聞こえなくもない】
【当人は手錠を外して手すりのような場所にそれをかけ直せば、カウンターの奥へと入り】
【『1パイントってなによ……』なんて呟きながら、大きなジョッキにビールを注ぎ始め】

【やがて、如何にも重そうに彼の席へ並々注がれたそれを置き―――】

代金は結構よ、レグルスさんっ。優勝パーティーの前座、ってことでね
どっちが勝ってもどうせお祭り騒ぎになるんだし、ビール一杯位バレないわ
……にしても戦って勝った以上、こうして顔を合わせるのはなんだか申し訳ない物があるわねー……。

【そんな風に、見知った顔へと声をかけた。どうやら怪我をしているのか、服の襟から包帯が覗くこの少女】
【言ったように格好は寝間着同然、まして店員同然で酒を持ってくるのだから、男を少し混乱させてしまうかもしれなくて。】
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 21:00:49.86 ID:qfe+uxoEo
>>523

……嗚呼、お気になさらず。好かれる方が少ないのでね

で――成程。そこまで滅私の方向性に進むのも、珍しくはありますが
確固たる意思があるならば……術の完成も、近いでしょうね
一つだけ忠告を。君のような純然たる白は、その反面汚されやすくもある
妙な言葉や誘いには決して乗ってはいけない。“こう”なりたくなければ、ね

【こう、が指すのは彼自身の事……つまりは呪詛を抱える己の躰を指した自嘲であろう】
【妙な言葉を掛けている本人が言うのだから、可笑しくもあるのだが】
【そこまで告げたところで、すうと指先で虚空をなぞる仕草をした。その後を黄緑色の魔力光が追う】
【それが何かを呼び出す類の術であると、魔術師たる相手ならば気付けるか】

【――なぞった跡から現れたのは、ひと振りの和刀】
【それでいて鍔に魔石を散りばめた銀の刃の煌きは、形状に似合わぬ魔術要素を感じさせるだろう】
【向ける先は相手ではない。ただその切れ味を確かめるように、男は己の指先を軽く切り裂いた】
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/06(水) 21:01:28.71 ID:5FfCkvNFo
>>524

【装甲車に向けて、車両の駆動音が近付いてくる】
【山道の下の方からだろう。装甲車の下に潜っている人物には見えないかもしれないが、灰色のバンだ】

【バンの運転手は、装甲車の存在に気付いたようだった】
【登ってくる車両の速度はゆっくりと減速し、道を塞ぐ装甲車から距離を取って停まる】

……ふむ。

【さして高くもない運転席の扉が開き、男性が降りてくる】
【無精髭の浮いた顎に、やる気の見えない眠たげな瞳。薄汚れた白衣を身にまとうその姿は、どこか偏屈な学者をイメージさせる】
【彼はゆっくりと装甲車へと歩み寄りながら、声を張り上げるでもなく淡々と言葉を紡ぐ】

……邪魔なのだが。
故障かね?

【抑揚のない声で、はっきりと言い切る姿は、車の下にもぐりこんだ人物にとって、好ましいものではないだろう】
【そもそも彼の乗ってきたバンのエンジン音が、無人の山道に良く響く】
【もしかしたら、その平坦な声は、車の下からは聞き取りにくいかもしれない】
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/06(水) 21:03:44.13 ID:X8c9ZXfUo
>>521

【手元から大荷物が消えるといくらか足取りも安定する、案内の為に相手から数歩前を歩き】
【ここだと示すように十字路前で一度立ち止まってから、左へと足を進める】

はは、そんな事ないですよ。あんまり要領もよくないですし
それに、このバイトを始めたのも、まだ一ヶ月も経ってないくらいで……

【夕暮れすら過ぎてしまっていたのも、恐らく花屋はそう近くにあるわけではない事を示すか】
【とはいえ普通の歩幅でさくさくと歩けばそこまで遠くは無いだろう、つまりはその程度の距離】
【多少の不便ではあるものの、車道より歩道の方が多いここ一帯ではどうにも大きな乗り物は活用できない】

……ええと、それが、眩しいんです
星くらいならそうでもないですけれど、電灯はちょっと痛いくらい
あんまり目立つものだから、コンタクトの方がいいのかな、とも思うんですけれど

【言いにくいように言葉を濁して、後を来る相手に背を向けて】
【なんでもない事であると振る舞うように表情を見せず、そのまま道案内を続ける】
【目が良すぎるという事だろうか、それにしても不自然ではあるが】
【仄明るく街道を照らす街灯は、街並みに合わせるようにレトロでかわいらしい】
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/06(水) 21:04:14.39 ID:SK+GwOAeo
>>525

カノッサ機関…………。
只野とか言ったわね。その人は、あなたがやったの?

【少女は男の口上を聞きながら、血濡れで倒れ伏す男の姿を見咎める】
【その表情をさらに険しくはすれど――――過剰に動揺することはなかった。見た目の若さとは裏腹に、血を見慣れているのか】
【その彼がもしまだ生きているのなら、彼女には治療を施す用意があったが】

…………妖魔ッ!? いや、魔獣の類……!?

【サラリーマンの体躯から、昆虫の化生へと変化する男に――――まずはこの男を退かせないことにはどうにもならない、と。それを実感し】
【彼女は取り出した符――――"顕符"を左手に貼り付け、右手の人差し指の中指を合わせて口元に持って行く簡単な印を作ると】

"招"ッ!

【ずるり、と。左手の札が発光したかと思えば、陽炎のような歪みが左手を覆い隠す】
【数瞬の後、光と歪みが収まると――――そこには六尺ほどの長さを持つ薙刀が握られていた】
【浅い反りと波打つ刃紋、散りばめられた金剛石の破片が輝く玉鋼製の刀身に、赤い縄による意匠と金箔で描かれた紋様を持つ柄で構成される、『地幻』という名の美しい武器】
【彼女もまた、これで臨戦態勢となった】

【…………が。暗闇の中に光る針は見えづらい上、男の変化に焦って自身の武装を整える事の方を優先した結果】

(針…………ッ!?)

【針を目視するには至ったものの、回避するには時間が足りず、それを腕で防御する羽目になった】
【刺さったはずなのに痛くない――――その違和感に首を傾げて、その瞬間。視界の端に、白い球体が過ぎり】

【――――ガキン! という鈍い音。薙刀の柄で、野球ボールを弾いた音だ】

――――なっ!?

【その反応は、やはり尋常ではない。ボールが見えた瞬間に最速のタイミングで動いていたような、凄まじい『初速』の速さだ】
【しかし、常日が彼女の表情に気を払っていれば――――驚いてボールを弾いたのではなく、『ボールを弾いてから』驚いていることに、気づくかもしれない】
【ボールへの反応と、その飛来物の意外さに気を取られ――――彼女はまだ動けずにいる】
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 21:06:26.79 ID:7nqBDYZDo
>>527

【銃口から舞い上がる白煙、その煙の中に溶けてしまいそうなぐらいに】
【それでもまだ溶けはしない、イミテーションで出来た花はきっといつまでも咲き続けるから】
【それならば彼女は、彼女という花が出来る限り長く、貴女というソレイユの下で咲き誇れるようにと思った】

【指先で辿る感触、右手で引くトリガーの音律は、感覚と呼ぶには淡すぎるよう】
【しっかりと掴んでも尚、その手から抜け落ちてしまいそうな――――両手で掬う湖の水面のよう】
【揺らしてもまだ、乱してもなお、残り続ける一片の儚い詩】

【彼女の華奢な肉体に肉薄するRaumKrankheit*cらんだ胸が柔らかくその形を握りつぶす】
【左手でまるで抱きかかえるように、愛する誰かにその小さな抱擁を向けて、その胸の中で眠るように】
【彼女より大きいその銃身は、彼女を護る、たった一人の忠臣のようでもあった】

【装填される新しいBullet for my Valentine=\―――彼女の銃弾は、基本的には一発だけだ】
【正確には一発ともう一発、常にRaumKrankheit≠フ中に装填しているが、それはもしもの時に残していて】
【空っぽになったならば、風の魔弾しか撃てず、魔翌力で出来たソレは殺傷力など無いに等しい】


……良い手、だね……セリーナ……でもね、その言葉……やだな
先生気取りは、ベッドの上だけなの、そんなの言ってたら、やけどしちゃう、よ


【半テンポ遅れた、リロードのせいだ、気づいたならば既に貴女の放った一対の召還陣が揺れている】
【選択の暇も、思考の隙もない、考えるよりも早く、その手を動かす必要性ができた】
【強い、と思った、そして同時に上手いと感じれるほどに、その一手は考え抜かれた一手でもある】

【だけど――――紡ぐ言葉はどこか強気で、それでいて、虚飾に濡れたみたいに】
【嗚呼きっと、その感情はその仕種は、泣き虫で、弱虫の彼女が見せる、その笑みは】
【意地っ張り、そう思えたならきっと、間違いなんかじゃない】


楯を張った、トーチカを作った、鍵をかけて、ドアを閉めた
――――その程度じゃ、狙撃手からは逃げられないの

いくよRaumKrankheit<\ニアの、精一杯、見せて、あげるの!!
Действие(展開)!!


【号令が飛んだ彼女の後方の鏡がすぐさま動き始めるだろう、一つの鏡が彼女の上空へと舞い上がる】
【未だに彼女に肉薄したままのRaumKrankheit≠サの銃口は、真っ直ぐに天へと向いていて】
【引き金を引いたなら、再び響く轟音、耳元のその音にくしゃっと彼女はその瞼を頬に溶かした】

【吹き上がる銃弾は天空へと伸びて、落ちる涙のようにその軌跡を響かせて】
【上空へと舞い上がった鏡へと溶ける=\―――その水面へと、そのみを投げ捨てた】
【理解できるだろう、鏡を使った彼女の銃弾、防御壁など何の意味もないということに】

【もう一方の鏡は、彼女が鏡を上空へと動かした瞬間に行動を始めた、貴女の後方へと、向かおうとして】
【成功したなら上空へと上がった銃弾は、鏡を通じて、貴女の後方から発射されるだろう】
【狙いは貴女が銃を握る手、殺傷力はなくとも貫通力の高い、彼女専用のカスタム、直撃したなら勝負すらも決めかねない】

【けれども、ここでもリロードで出遅れた半歩が致命的であった、荒い狙いの一撃は、貴女の直ぐ側を掠めるだけであろう】
【防御壁を内側から抉って、恐らくは貫通して、彼女の元へと戻ってくるはずだ】
【彼女の頭にちょこんとのったミニシルクハットを弾いて、ミニシルクハットを足元へと落として、からんと軽い音を響かせる、だけ】

【――――外した、この大一番で、彼女は半手、さらに遅れる】
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/06(水) 21:09:12.90 ID:TdZRBbzs0
>>528

――――――――っ、ソニア……あいつ、決勝まで勝ち上がったのか……!
……流石だぜ……やっぱ、すげぇな…………なんと言うのか……流石だぜ……

【ラジオの音声に耳を傾けると、聞こえてきたのは自らと浅からぬ縁のある人物――――ソニアの決勝戦参加を伝える実況】
【頬杖をついていた顔が、思わず笑顔に緩む。わずかな感情の発露だが、内心ではそれを喜んでいるのだろう】
【――――映像を見れば、対戦相手であるセリーナも、自分と縁のある人物であると言う事に気づくのかもしれないが】

……っあ……? なんで俺の名前を――――――――ッ!?

【運ばれてきたジョッキを目をやろうとするが、そこで自らの名を呼ばれて居丈夫――――レグルスは思わず顔を上げる】
【名乗った訳でもないのに、何故自分の名前を知っているのかと、運んできた『店員』に視線を向けて】
【次の瞬間、驚きに目を見開く事になる。そこに居たのは1回戦で戦い、自らを下した戦士――――アンジェルだったのだから】

な…………あ!?
な、なんだってお前がここにいるんだよ!?
お前……ここの店で働いてたのか!?

【左手でジョッキを握りながらも、思わず質問を飛ばすレグルス】
【――――彼の利き腕は右だったはずだが、やはり鎖骨を割り込むほどに受けた斬撃が、まだその身を苛んでいるのだろう】
【――――どうもこの男、ここが『UNITED TRIGGER』の本拠地を兼ねた酒場だと言う事を知らずに足を踏み入れたようだ】

/すみません、開始早々ですが風呂です
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 21:13:32.54 ID:QM/hak3Jo
>>529
【セシルの忠告にアルフォンスは苦い顔をした。その忠告はつい最近、彼に起こったことに関連していた】
【彼は路地裏周囲で出会った少女から力の誘惑を受けた。彼は土壇場で誘惑を振り払ったが、危なかった】
【セシルの行動でアルフォンスは回想から引き戻された】

【刀が現れたのを見た彼はすぐに一歩後ずさり、腕輪に魔翌力を供給した】
【しかし戦闘になるという彼の予想はすぐに裏切られた。切っ先は全く別の方向を向いた】

一体、何をなさっているのですか?

【アルフォンスは怪訝な表情のまま、疑問を率直に口にした】
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage saga]:2013/03/06(水) 21:14:47.26 ID:HeC49l3zo
>>527

スウェン「撃ち落とした〜〜〜ッ!! まさに一石二鳥!! 超絶技術を見せつけて、ソニア選手が相手の出鼻を挫く!!」
     「弾の威力と射撃技術ではソニア選手に軍配が上がるかっ!?」

瑛月「……かもしれません。しかしセリーナ選手には抜群の戦闘センスがある……。」
   「直面した現状に対し、限りなく満点に近い回答を瞬時に生み出し行動する、『頭脳の瞬発力』……!!」
   「早撃ちに眼が行きがちですが、彼女の一番の強みは其処だと自分は思います」

スウェン「……瑛月さんも評価するセリーナ選手の行動は―――2発放つが……? これはどちらも召還陣だとぉぉっ!?」

瑛月「……これです彼女の持ち味はッ!! 上手い……コレなら1発で両方撃ち落とすのはほぼ不可能……!!」

スウェン「しかしソニア選手も射撃技術だけではない! 掛け声とともに鏡は動く!! 1つは上空1つはセリーナ選手の……後ろ!?」
     「空に放った彼女の銃弾!! 鏡の中に溶けていくが―――……何の意味が……?」

瑛月「―――もう一方かッ!! スウェンさん、これは転移弾とでも言いますか……セリーナ選手の後ろの鏡に、弾が移ったということ」
   「……事実上の、跳弾に近いですが……やや甘い!! やはりリロード時間がある分焦らなければならないということか……」

スウェン「……後方から飛び出した一撃も完全には当たらない!!」
537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 21:15:05.53 ID:BpccDPIwo
【夜の国、あるレストラン】

【静かに冷えたこの国、近年はベイタウンが発展を見せ】
【とくにこの街は観光客向けの景観の良いレストランや、ホテルが並ぶ】

【特に高級なこの店、2階建ての店舗前には黒塗りの車が停まっていた】
【2階のテーブルで食事をする白髪の老紳士 他に客は居ない】
【フォークを握る手は鉄色で、格の高そうな室内の照明を反射している】

………他のヤツらは来るのか?
【男はワイングラスを掴みながら後ろの人物に問いかける】

各方面に『招待状』は出してますよ、ただ…

【横で立っている黒いスーツの若い女性が答える ポニーテイルの眼鏡をかけている女性だ】
【ヒールのせいもあるが女性にしては背の高い女性だ】
【その女性の言葉を遮って、男は答える】

まあいい、そうだな…気まぐれなヤツらだからな
UTなんかは、今頃、応援で頭がいっぱいだろうさ…

【呟くように言った後、またフォークを手にとった】
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 21:17:50.14 ID:OQiyrRIso
【大会会場 観客席】

あれがUNITED TRIGGER……だっけか?の首領かい
うぅむ、お相手さんといい最近の若い嬢ちゃん方は強ぇんだなぁ

【観客席から、大会の決勝戦を眺める人物がいた】

【2mを超えるであろう大柄な身体を僧衣のような紺色の民族衣装で身を包み】
【露出した肌に生やすは黄褐色と黒の縞を描く体毛】
【螺旋の金属飾りのついた長い木杖を肩に立てかけるようにしているその者は】

【虎の頭部をし、ふらりと尻尾を揺らす獣人であった】
【二足歩行の虎が服を着たような姿を言えばわかり易いであろうか】

【虎人はおやつ代わりの大きなキャベツをボリボリと齧りながら】
【金色の瞳で彼女たちの動きを捉えていた】

何はともあれ、華のある決勝戦になって結構なこったぜ
俺みたいな爺が出張ったんじゃあ、こうも盛り上がらねえだろうからなぁ

丁が出るか半が出るか、さぁさぁお立会いってな
どっちが先に鉄砲ぶち込めるのか……見物だぜ……ボリボリ

【キャベツを丸かじりにしながら独り言を呟く2m超の獣人は】
【本来ならば周囲の目を引く存在であったろうが】
【大会の熱狂の中ではそれも風景の一シーンに過ぎない】

【だがそれでも、一般人は隣の席を避けたがったのか】
【両隣は空席となっている】
【もし干渉するならば、特に障害となるものもないだろう】
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 21:19:08.78 ID:MVXBOXgyo
>>532

フフフフ……そうです、この男は私の手により『殺害』されました
                                             . . . .
  【しかし、その殺されたと言う男……よく見れば――まだ僅かながらも『息がある』ッ!】
                 【――まだ、助けられるッ!】

  私は『妖魔』でも『魔獣』でもありませんよ……フフフフ、これは私の能力です……『纏うタイプ』のね

思いもよらない『脅威』と言うのは……『日常』にこそ、潜んでいるのですよ
  私はただ、それを伝えているに過ぎませんので……フフフフ

【『針』と、『くしゃみ』や『野球ボール』の関係性――】
 【……今のでわかっただろうか?】

     【『針』に当たった時、男の『能力』は発動するッ!】

【『くしゃみ』、『野球ボール』、――そして男が語る『日常の脅威』――――これらが意味することは……?】


 【ドドドドドドドドドドドドドドドド】


  『薙刀』……フフフフ、あなたも『能力者』なのですねェ……良い『防御』です
まるで……あなたの『意識の外』で防いでいるかのようです

【防がれた野球ボールは路地裏の外へと転がって行き――そして、『少年』に拾われる】
 【――全くもって『無関係』な少年、しかし野球ボールは確かに『彼の物』だったッ!】

   フフフフ……そろそろ行きますよ

【三度飛ばされる針、もし当たれば――歩くか走るかした時に、何もないところで『躓く』】
  【それが当たるか否かは関係ない、男は既に駆け出していたッ!】

【その駆けは、常人より『速い』ッ!】
【接近に成功すれば、右手に持った平凡な『包丁』をあなたの『腹部』へと突き立てるッ!】
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!red_res]:2013/03/06(水) 21:21:06.59 ID:KZQg0wsmo

【こほん、と咳払いをする剛太郎の横、ジャンクちゃんは今この時もうずうずと実況席で燻っており】
【隣からとんとん、と肩を叩いて落ち着かせなければすぐにでも飛び出して行ってしまいそうな舞い上がり方だった】


「俺、勝ち上がる前のソニアと戦った事はあるけどセリーナの事はよく知らないんだよな
ジャンクちゃんだけか、両者と面識があるのは」

ええ、元々ワタシがあのUT事務所のあの酒場に足を運んだ時からの縁デスヨー
お二人とは以前風の国で大型獣の討伐の依頼で肩を並べた事がございます、ソニアさんは知っての通りスナイパー
セリーナさんは二挺拳銃使いで、魔弾使いデスヨー

さあ、互いの掛け合いが終了し今ゴングが鳴る、最初に動くのはセリーナさ――――ッ!?


【次の瞬間、ジャンクちゃんは即座に己の視認機能、『マルチアイ』を作動、そうしなければ見逃してしまう攻防が始まった】
【打ち鳴らしていないはずの鼓動が胸に、詰まらせるはずのない息が喉に感じられたような気がする】
【ぽかん、と空いた己の口を上品に両手で塞ぐ一方、剛太郎は手に汗握りながら言葉を詰まらせたジャンクちゃんの代わりに続ける】


「―――こりゃあ、すげぇ……!今のみたかジャンクちゃん!二人の今のの動きを!俺もやっとの所だが見逃さなかった!

セリーナのあの抜き撃ち!視認出来たのはもしかするとコンマ一秒仲間相手にためらいが生まれたからかもしれない
だがなんて動きだ……今の時代にもいるんだな、『神速のガンマン』って奴は!
へへ、女の子に対してこう言うのは失礼かもしれないけど……不思議とあいつの面影をセリーナにみてしまったよ」


ええ、初弾はライフルに、二発目は上空にデスヨー、ただし二発目は攻撃のためではない
二発目に装填されていたのは上空に魔法陣を描く効果が込められた魔弾、あの書式は召喚型デスヨー!

――ですがそれ以上に……なんという事デスヨー、最初にセリーナさんが放った弾丸をソニアさんがライフルで撃ち落とした……?
戦闘用自動人形もビックリの精密射撃、あの細身の体のどこにそれほどの曲芸を放つ技量がこめられているのやら……!
その上ソニアさんの真の狙いは文字通りの一石二鳥!初弾を撃墜した弾丸を跳ね上げてそのまま陣の撃墜まで狙うなんて!


「技量もすごいがソニアにはもう一つ『勤勉さ』って奴を兼ね備えてる、アイツが持っているRaumKrankheit
俺の時とも他の対戦相手の時とも違うカスタマイズなんだ、いかなる相手だろうとも相手の技量に沿って臨機応変に
戦術を変えてくる、柔軟かつ多彩な戦闘手段もまたソニアの魅力―――てか、序盤からどんだけ飛ばしてるんだよアイツら!」


【容赦ないな!と唸りを上げながら剛太郎はこくこくと頷く】
【序盤からこの緻密な攻防、UTの主力たちはここまで高度な戦いが行えるのかと誰もが息を飲み戦いを見守る】
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 21:21:35.41 ID:QM/hak3Jo
>>529
//ごめんなさい、食事にいってきます
//お待たせするのも申し訳ないので、次で切って頂いても構いません!
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 21:22:56.51 ID:qfe+uxoEo
>>535

【――流れ出る血色は、黒。】
【常人ならば有り得ないその色合いは、幾年寝かせた古酒だろうと再現が困難なもの】
【それをつうと垂らした先の地面がじゅうと嫌な音を立てて、狭い範囲内だが草と土壌が腐り果てていく】

……“こう”なった末の姿を、お見せしたくてね
薄っぺらい説法の言葉だけではどうにもリアリティが沸かないでしょう?
貴方が少なからず尊敬してくれた身でも、こんな下らない過ちを犯すという事……

【充満し出す嫌な匂いも血量に応じてか僅かなもので、すぐに森の梢に吸われ消えていく】
【男は表情一片すら変えることはない。黒く変色した足許を気にも止めないまま、】
【慣れた手つきで袖口に余った包帯の残りを指先に巻き付け――刀の鋒を、静かに下ろす】

…………教える、などと高尚な身でもありませんが
戦いを望むならば、少しなりとも応えて差し上げましょうか

【ちいさく笑う口許は、その時だけ生来の彼を取り戻したように鮮やかであった】
543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/06(水) 21:23:27.24 ID:S3x1VGqXo
>>534

【ビールは――少々下手では有るが、泡もしっかりと乗っていて、キンキンに冷えている】
【発泡が実に本能的な誘いをかける――なんて中での出会いは、少し味を落とすだろうか】
【まだ未成年らしいアンジェルは知った風でもなく、『違う違う』と右手を小さく横に振って】

言ってなかっ――………ってそれもそうよね、大会で戦っただけなわけだし
私ね、彼女たちと同じUTメンバーなのよ。で、ここの裏≠フ方に住んでるワケ
……あ、もしかして此処がUNITED TRIGGERの本拠地だってこと、知らないできたのかしら?

まあ、とにかく……本当は店番とかはするつもり無いんだけど、怪我しちゃってね
下手に出歩けないし……それにちょっと、此処を離れるわけにはいかない理由もあって

そういうわけで今は店員さん兼試合を見守る観客ってところかしら
ちゃんとサービスはするから安心してね?UTの拠点って言っても、本物の酒場と変わらないし。

【時折する動作が一々小さいのは、言葉の通り、レグルスと同じように怪我をしているからか】
【また『理由』に少し触れた時、その視線は店の奥――まさに仕切りの向こうへ、一瞬だけ動く】
【ラジオでは試合の序盤、一発一発が実に激しいらしいそれが聞こえて来ていて――空気は、温い。】

/了解いたしましたっ、どうぞごゆっくり〜
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 21:24:36.05 ID:qfe+uxoEo
>>541
/おっと了解です
/こちらは大丈夫ですので引き続きお待ちしていますね
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/03/06(水) 21:27:18.98 ID:XhDjxO6+o
>>530

【往路から遠巻きに聞こえてくる駆動音は、しっかりと、その人物の耳にも届いていて──】
【作業をひとしきり終えてから脚を折り曲げ、尺取虫の要領で体を捻って、底部の隙間から、上体を引き抜いていく】

【腰から腹、腹から胸へ──胸部を覆う、やはり薄い金属の装甲。それから、先程ちらついていたトレンチコート】


「──お察しの通りだ、すまない」
【それから、男の言に応える中性的で──しゅうしゅうと空気の通り抜ける音を伴う、くぐもった、恐らくは女の声】


【全身を露わにして体を起こし、歩み寄る男性と相対すれば──月夜の下、その全容が曝される運びとなって】
【男の眠たげな顔を見詰めていたのは──顔全体を覆うガスマスクじみた面の上で輝く、工業的に丸い緑色の双眸──レンズだった】


「大方終わっているから、後は電気系統を調べるだけ──そう待たせる事も無いはずだ、恐らくだが」
「……恐縮だが、辛抱してもらえないだろうか?」「この図体≠セ、いかんせん押して退かす訳にもいかなくてな」

【露出の少ない服装に加えて件の面と、コートのフードを被った女は、およそ一切の肌色を覆い隠していて】
【その、一層怪しく見える容貌を意にも介さず、介そうともせず】
【さも当然の如く事情を語らいながら、握った大振りのレンチをもって、装甲車を指してみせる】
546 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 21:30:00.40 ID:07cGVPlxo
>>533

(――これで四発。装填できる六発のうち半分以上を使って尚――)
("ティターン・アーマー"すら装着できてない――!!)

【当然と言えば当然なのだろう。】
【正面切っての戦闘――撃ち合い。】
【一瞬一瞬が勝負を決めるその世界にはこんなに多くの選択肢が存在しない。】

【"撃つ"か"撃たれるか"――撃たれるより先に撃たなければいけなかった。】
【しかしそんなガンファイトの常識が通用する相手ではない――彼女は能力者にして狙撃手。】
【全てを見通す鏡<目>と、それに連なるしなやかな腕――そして吠えるライフルが組み合わさり】
【隠れる場所を失ったセリーナにはまさに死地――弾丸が襲い来るのを予め予想し反応する事だけが、生き残る道だった。】
【だが。】

火傷で済めばイイんだけど、ソニアのそれは"遊び"じゃままならないでしょ――ッ!!
一発でも当たったら、意識ごと持ってかれちゃうよ・・・ッ!!
けど――ね!!

【撃ってきた弾丸は――上空。やはり、"鏡"か。】
【反射を使った銃撃による防護壁を超えた攻撃――前面に展開されたそれを掻い潜るなら――】

――アタシにだって、"目"はついてるッ!!
ソニアの精一杯を、ぜんぶこの目に―――残すためにねッ!!

【見逃さなかった。背後へ回った鏡への警戒を早める。】
【迎撃に銃を放つ事も出来たが――無駄弾となるだろう。"避けた"。】
【正確には身体を捻り、銃を握る手を引き――掠らせた。】
【白いシャツの袖が、肩の付近で弾丸にくり貫かれ赤い線が延びる――ッ】
【しかし掠れただけだ、出血が続けばダメージになるだろうが――致命的ではない、だろう。】
【そうしてセリーナの防護壁――召還陣のうち片方は、逸れた弾丸により矢張り、破壊されるも――同時二つの破壊には至らず。】


―――騎士怪醒――<ティターン・アーマー>!!

【装着される"鎧"――セリーナの戦闘準備の合図だ。】
【召還されたのは太古の巨人族・タイタンの皮膚をモチーフに悪魔が作った"自動装着型魔導鎧"】
【背についた魔導機関が唸りを上げ、エンジンがかかったかの様に魔力がアーマーに供給されていく。】
【関節部分が青く輝き、青銅鎧とも、悪魔とも、パワードスーツとも見て取れる独特のシルエット――】
【生態兵器とでもいうべき強固な外骨格を纏ったセリーナが、召還陣の奥から現れた。】
【――頭部に被ったテンガロン・ハットの影響で、装着後の鎧にそのデザインが繁栄されている辺り――】
【この機械が単純なメカニックではなく――悪魔の技術で、魔力を用いて形成されているものだと分かるだろう。】

【――静かに、魔力が吹き荒れる。セリーナはグルン、と"弾"末魔を回転させ】
【さらに、行動の遅れた――隙を見せるソニアめがけ容赦なく、弾丸を放つ。】
【しかし、仁王立ちしながらの発砲ではない――鏡に"捉えられないよう"】
【セリーナとしてはまさかの――疾走。】
【真横にめがけアーマーを起動し、駆動音を響かせながら駆ける――同時に、体躯を宙へと跳躍させた上での一撃。】
【急な角度からの射撃に関わらず、銃口は正確に、無慈悲にソニアの銃――RaumKrankheit≠狙い続け】
【放たれた弾丸は綺麗な弾道を描きながら、"銃"ひいてはそれを握る"指先"めがけ――飛翔。】

優秀なスナイパーからは隠れられない――その通りさ。けどね――
隠れられないのは、"銃"を持ってるアタシからみても、同じだよソニアッ!!
正面から勝負を挑むスナイパーってのはさいっこうにクールだけど――ガンマンには"的"だッ!!

【――激しい銃撃戦。】
【しかし――ソニアならば少し、気がつくかもしれない――】
【セリーナは何故か――"焦っている"という事に。】
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/06(水) 21:34:28.12 ID:SK+GwOAeo
>>539

(この、能力は――――?)

【常日の能力は、飛ばされた『針』が当たることをキーに作動する――――それは彼女にも理解できたが】
【その内容が、理解しがたいもので。路地裏の外にいる少年も男の仲間であればいっそ納得がいくが、そういう訳でもないようだった】
【『くしゃみ』と『野球ボール』、そして常日の言う『日常の脅威』…………漠然と、その関係性が見えてきて】

――――見えた!

【一度目、二度目と来て、三度目の正直だ。今度は針を見逃さず、体を半身にする最小限の動きでかわす、が】
【その直後――――『速い』ッ! 彼女の"反応の早さ"とはまた別種の、肉体としての速さが、彼女の顔に焦燥を張り付ける!】
【これだけの速さだ、下手に薙刀の間合いを保とうとするのは却って不得手――――彼女はそう判断し】

…………はぁっ!

【自身もまた、前進を選んだ!】
【厳密に言えば、常日から見て左側へ飛び込む軌道。それで男の体ごと包丁をかわすと同時に】
【すれ違いざま――――薙刀の一閃が、右足首を引っかけるような軌道で行われるだろう!】

【……ただそれは、男の速さ故に若干振り遅れ気味だ。当たれば転倒はするかもしれないが、威力自体はそれほどでもない】
【また、もし当たれば……妙な体勢で薙刀を振ったおかげで手首が痛み、少女の顔が小さく歪むことになる】
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 21:34:44.72 ID:fmfTU7qS0
>>531

【"あまり要領が良くない"その言葉に納得する彼女】
【自分の体に見合わぬ花束を
 持って行こうとする姿だけでもその言葉は正鵠を射ている…と思った】

眩しい、ねぇ。眼が良すぎるのも考え物だね。
それでグラサンかけてんのか……それにしても目立つ。

光を遮ることが出来るならグラサンよりもコンタクトの方が良いよ。
そっちの方が可愛らしく見えるかもしんない。
アンタの素顔は見てないから推測に過ぎないけど。

【彼女の前を歩む少女の表情も、心境も読めないが】
【きっと普段通りなのだろう。この受け答えも含めて】

【そう考えた彼女だが同時に
 少女の言葉に歯切れの悪さにどこかひっかかりを感じた】

【だから――】

アンタとは違う理由だけれども、アタシもね眩しいものは苦手。
諸々あっての事情だけど比較的暗い方が好きなのさ。
見たくないモノを見なくて済むし、隠してくれるからね。

【自身も似たような境遇であると口にして
 少女の濁した言葉を明らかにしようと考えた。
 ただ、初対面にしては踏み込み過ぎと思いながらも】
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/06(水) 21:35:17.46 ID:TdZRBbzs0
>>543

……あ……ぅあ…………?
……なるほど、ここが『UNITED TRIGGER』……なのかよ…………いや、こりゃうっかりだぜ……

【説明に、目を白黒させながら耳を傾けていたレグルスだったが、やがて得心がいった様だ】
【酒が飲めれば良い、とでも思って足を向けたのだろう。全く予想外の事態に、微かに頬がひくついている】

まぁ、あの戦いだろ?
そりゃ、無茶な手傷を負っても仕方ねぇってところだろうよ……相当にハイレベルっぽいからな

【そこはレグルス自身、体験してきた話である】
【水の国の名物とも言うべき、能力者による大会――――そこの出場者であるアンジェルがこうも手傷を負うと言うのも、分かる話だ】
【まだ1回戦の傷を引きずっているレグルスよりも、直近で傷を負ったはずのアンジェルともなれば、尚更だろう】

…………そういや、ソニアの対戦相手も『UNITED TRIGGER』のメンバーだったらしいな……
俺としちゃ、ソニアにカッコいいところ見せて欲しいもんだけどよ。あいつにゃ、色々と世話になったしな……

【ふと思い出す、今宵の決勝戦の概要】
【レグルスも、その趨勢は気になるのだろう。チラチラと店の隅に配されているテレビに視線を飛ばして】

――――悪ぃなアンジェル、あのテレビのそばに、席を移させてもらって良いかよ?

【左手でジョッキを豪快に傾け、3分の1ほどを喉へと流し込むと、レグルスは席から立ち上がってその許可を求める】
【彼もやはり、試合の行く末は気になるのだろう。ソニアと面識があるらしい彼なら自然な心の流れと言える】
【自然、何かを隠すような間仕切りへと近づく形になるのだが】

/ただ今戻りましたー
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/06(水) 21:37:34.83 ID:5FfCkvNFo
>>545
そうか。

【装甲車の下から顔を出した女性の、奇怪な出で立ちを目にしても、無反応を貫いた】
【そもそもが装甲車が立ち往生している場面に出くわして、邪魔などと行ってのける神経の持ち主だ】
【マトモな感性の持ち主でないことは、女性にも伝わるだろう】

……作業を続けてもらって構わない。
しかし私も急ぐ身でね。

【わざわざ事情の釈明に出てきてくれた女性へと、むしろ咎めるようにそう言ってから、男性は自分のバンへと戻っていく】
【急いでいるから、道を変えるために山道を降りていくのか、と思うと】

【――なんとバンの後部ドアを開けて、巨大な工具ボックスを抱えて戻ってくる】

何か手伝えることがあれば言ってもらおう。
なに。心配せずとも、心得はある。

【と、工具箱を地面に降ろしながら、そんな事をやはり淡々と告げる】
【やる気のない声で、しかし明らかに一般人が持つには不相応のサイズの工具箱を示す姿は、奇妙な胡散臭さを放っているが――】
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2013/03/06(水) 21:39:51.66 ID:mniMBV+Lo
【水の国・病院】


【 ――、 大都市・フルーソの規模に見合った、大総合病院】
【そのエントランス、多くの人々が行き来する片隅には、いわゆるリフレッシュスペース】
【配置されているテレビには、当然のように、大会≠特集する番組が流されていた】



『さぁッ!! 遂に第2回・水の国天下一武道会≠煬勝戦で御座います!!
 ○○TVでは、優勝者を見事当てられた方に豪華なプレゼントを―― 』


…、…大会かー。 ――、盛り上がってるな。



【――、それを見て呟くのは、散髪したばかり、と云った様な爽やかな髪型をした青年】
【身に纏っているのは淡い色の『入院着』で、右肩から腕全体は包帯とギプスで固定されている】

【何とも気の抜けた表情で、若者らしくもない他人事のようなことを言うと】
【…、…左手に持ったカップに入ったコーヒーを、一口。 それから、座ったソファーから、目の前のテーブルに手を伸ばし】



――、あ…、… 片手しか使えないんだった。



【掴んだのは、これまたジジ臭い、“甘納豆”の袋】
【――が、片手では開封できないと気付いたのか、大きく溜息をつき、テレビへと視線を戻した】


/今日は12時過ぎで落ちます
/明日以降は、日曜日まで反応出来るか分かりませんが、それでも宜しければー
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 21:40:51.79 ID:7nqBDYZDo
>>546

【見た通りだ、彼女の銃弾は、人体を壊しはせずとも貫く事は容易に出来る】
【貴女の防御壁をものともせず貫く姿、なるほど、貴女のアーマー≠研究してきただけはあろう】
【けれどもその代償は、貴女の見た通りだ、リロードする手間が大きくかかる】

【そしてソレを補うための背中のガラスの翼であり、空中に座す四つの鏡】
【精密射撃も狙撃もお手の物という形であるだろう、今一枚は上空に、もう一枚は貴女の後方に】
【まだ二つ鏡を背中の方へと残す様子は少々不気味なようでもあるかもしれない】

【シルクハットを拾う暇も無い、剥き出しになった長いプラチナブロンドが、月光に溶ける】
【月明かりを孕んで、その色を煌びやかに映し出す姿は、絵画といわれても納得できるぐらいに】
【きっと貴女の美しいブロンドとも、勝るとも劣らない神秘的な色合いなのであろう】

【頬へと滲ませていた瞼を開けたなら、長い睫がその残り香を擽った】
【ごしごしと右手で目元を拭った、ブラウスの小さな袖が蝶のように羽ばたいたなら】
【前髪がすぅと素肌に溶けて、白の美しさをただひたすらに導くかのよう】


さすがだね……セリーナ……それ、出る前に、終わらせたかった……けど
ここまで、じゃないのここから≠ネの、ソニア一杯、考えたんだから……

――――最後まで、見逃さないで、ね


【足元を転がる空っぽの薬莢、先ほどのものと合わせて、二つの薬莢がフィールドを転がったなら】
【シルクハットにぶつかって、そこで勢いを止めて、地面へと射止められたかのように止まるのだろう】
【再び装填する次の銃弾、右手の動きは何千何万と繰り返した動作のように止め処なく流れる】

【だがその隙は大きい、貴女の放った弾丸は今にも彼女の柔らかな皮膚を食いちぎらんと襲い掛かる】
【きっとその指先へと沈み込んだなら、純白の皮膚をちぎり、その首元へと噛み付いたが如く、淡い肉を飛び散らせるのだろう】
【けれども、彼女にだって、そのくらいは分かっていた】

【後方の二つの鏡の内、一つを彼女は彼女の指の側へと持ってきた】
【貴女の銃弾が彼女を抉る軌道、それを遮るかのように鏡を移動させたのだ】
【鏡へと貴女の銃弾が直撃したなら、鏡の中へと、溶けていくのだろう】


ソニア、知ってるよ……セリーナ、とっても撃つの、上手って……
それに早いの、だからね、避けるの、ふつーだと、とっても難しいの

でもね……セリーナ上手すぎる、から……綺麗すぎるの……
セリーナが、ソニアの手、狙ってくるなんて、戦う前から、分かってたよ


【貴女の銃弾を、鏡で転移させることによって回避することができたなら、鏡を伝い、貴女の後方へと銃弾は移動する】
【防御と攻撃を両立させた形だ、なるほど対セリーナと言うだけはあろうか】
【鏡による狙いは彼女の狙撃からしてみれば、甘すぎる、それでも、威力までは消えては居ない】

【綺麗過ぎる貴女の弾道は、貴女の手の内を知っている相手からして見れば、逆にチャンスともなりうる】
【貴女の後方へと回った貴女の銃弾は、貴女の足元へと向かってくるだろう、後方から来る銃弾、本来なら、回避など不可能】
【けれども前を向けば、彼女の手元の鏡が、貴女の後方をも映していた、銃弾がどこから来るか、鏡を見れば分かる筈だ】

【彼女は上へと向けていた銃口を下げた、頭を下げたなら、その牙を貴女へと向ける】
【右手を引き金にかけたまま、左手で銃口を支えて、地面と平行に、お腹の辺りでRaumKrankheit≠構えたら】
【まだ射撃はしない、疾駆を始めた貴女、狙撃をするには少し時間が足りなかった】
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [!蒼_res sage]:2013/03/06(水) 21:48:59.09 ID:HeC49l3zo
>>546>>552

スウェン「ようやくセリーナの準備が整うッ!! アーマー装着完了だぁぁッ!!」

瑛月「ソニア選手にも隙はある。リロードの隙は彼女の方が大きい………が」

スウェン「……が? 何でしょうか瑛月さん!?」

瑛月「……隙を突こうと言う気持ちが強すぎるのか、何か他の理由があるのかは解らないが……焦りが見えますね」
   「自分は銃使いではないので詳しいことは分かりませんが、機動力を失ったアーマー姿で相手に接近するのはどうなのでしょうか」
   「ソニア選手の隙を狙った発砲は勿論ですが―――露骨かな、と」

スウェン「……今までの相手とはタイプが違います!! 近距離戦をこなす八攫選手!! 中距離もこなしたレイニー選手!! しかし!」
     「今日の相手はバリバリの遠距離専門!! 初めて相対するタイプのソニア選手を前に、何を思うのかセリーナ選手!!」

瑛月「狙いは流石です。相手の攻撃を止めるには、その指―――!! 其処が急所であることは明白ですが、ソニア選手も承知でしょう」
   「レベルの高い試合だと、お互いがお互いの行動を読めてしまいますので……」
   「そしてアーマー装着後の彼女への対策も、ソニア選手はしているでしょうね……まだ「鏡」を残してもいますし」

スウェン「ああっとぉ!! セリーナ選手の弾丸を鏡が飲み込んで―――ッ!?」
     「自分が飛ばした弾丸が、自身の身体を傷つけんと背中の鏡から襲いかかる―――ッ!!」

瑛月「コレも対策ですか―――攻防一体、素晴らしい。 ……やはりセリーナ選手は、弾の軌道が正直過ぎますね」
   「ソニア選手は鏡を使ってなど工夫した弾丸が見られますし……ソニア選手の方が今のところは上手かと」
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 21:51:39.89 ID:MVXBOXgyo
>>547

フフフフ……その表情……私の『能力』に気が付いたようですねェ
 そうです、先程の『針』は私の能力によるもの……

    ――――『ブレイク・ザ・デイ』の能力です

 【ドドドドドドドドドドドドドドドド】

【『ブレイク・ザ・デイ』――それは、『針』が当たった者に『日常の脅威』を与える能力ッ!】
     【しかしその幅は『広い』、広すぎるッ!】

   . . . .
  【読めないッ!】

フフフフ……『クシュンスシャブン』の脅威、味わって頂けましたか?

【――『漆黒の弾丸』の如きその速さッ!】
【あなたの顔に浮かぶ『焦燥』の表情に、男は悪しき笑みを浮かべる】

   ……! 前進、ですかッ!

【しかし、ここからは男の予想を外れていた】
     【相手の選択した行動は、なんと『前進』だったのだから】

   【交差する『身体』】
     【回避される『包丁』】

 【薙刀は確かに、男の右足首を捕らえていて――】
【甲虫の様なその質感の脚、――バランスを崩して、あなたの目論見通り男は『転倒』した】

……フフフフ、良い薙ぎです……もし、しっかり振られていたら
    ……なんて想像したくありませんね、『能力』が無ければ危なかったですよ

【転倒の方向は前方、つまりは『前のめり』――顔から地面へ落ちる形】
 【見えるだろうか、薙刀の攻撃で欠けた右足首の鎧が】

 立ち上がる前に、一つ……『プレゼント』を差し上げましょう

   【飛ばされる針、狙いは胴体】
【もし当たれば発動するのは――右脚への『こむら返り』】
 【――――『解除』は『容易い』】

【そして、男は立ち上がろうとしている】
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!red_res]:2013/03/06(水) 21:53:36.39 ID:KZQg0wsmo

【第三実況席から見守る二人、ジャンクちゃんが次の一手への実況を続ける】


―――続いてセリーナさんの一手、これは放たれた両方の銃が召喚の陣デスヨー!
見逃しませんでした、今セリーナさんの口元に笑みがこぼれたのを!対戦相手の技量を讃える笑みデスヨー!
戦いを通じて相手を讃えています、だがセリーナさんも負けていない、威力と精密動作の差を心理戦で埋めるつもりデスヨー!


「あの真横に並んだ召喚陣の配置がいやらしいね、ソニアが手に持っている銃は今回一挺だけ
二つ同時への対処、ソニアなら出来なくもない……けどだからこそセリーナはリロードの隙を突いてこれをしかけて来たんだ
この手でソニアの次の一手を絞るつもりなんだろうね――でも甘い、ソニアは身を隠した相手でも精密に狙えるからね」


対するソニアさん、これは―――こちらも銃口を天めがけて放った!?
なるほど、ソニアさんの能力、Broken Glass Syndrome≠ナ防御壁を飛び越してセリーナさんを狙った訳デスヨー!
一対の鏡の間を移動させることが出来るソニアさんの能力ならば防御壁を飛び越してセリーナさんの背を弾丸が突き刺さ―――ああ!?


「リロードの隙を突かれて若干焦りを見せたね、セリーナもソニアの手の内を知っている訳だからね
弾丸はセリーナをわずかに掠めただけで自分の帽子を落としてしまった、そしてすかさずセリーナがティターン・アーマーを召喚!
序盤から数手遅れさせられたもののようやく主力を用意出来たって訳か、戦ったらここまで手こずる味方がいるなんてさぞ心強いだろうね!」


おっと!セリーナさんが鎧を装着と同時に前方へと駆けだした!いや動かなければ弾丸があの鏡に遮られてしまうのでしょう!
前方へ駆け出し―――跳躍!空中から指先目がけて弾丸を放った!逃げることが出来ないならば真っ向から戦いに出る!
勇ましきその姿まさにUT代表として君臨する実力者にふさわしい姿デスヨー!


「――うん、勇ましいけど……なんか妙だな?クールじゃないって言うか……今度はセリーナの方に焦りが見えるよ
一方で今度はソニアが冷静に対処、指狙いの弾丸が鏡に遮られた―――転移先は、またもセリーナの後方だね!
ソニアはまだ引き金を引かない、走るセリーナに狙いを定めるのは厳しいだろうからね……さあ再び背後から迫る己の弾丸をセリーナはどう対処する!?」
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/06(水) 21:54:17.97 ID:S3x1VGqXo
>>549

まっ、理解したなら『今後ともご利用をお待ちしております』……って所かしら?
リーダーの趣味の塊みたいなお店だけど、至極マトモだしまた来てよね
……え?あぁ、傷は……まあそうね。私じゃあの二人にはちょっとついていけなさそうだわ。

【肩をすくめてため息を吐けば、ラジオから聞こえる実況へ耳を傾ける】
【銃撃を銃撃で凌ぐ――凄まじいテクニックとセンスの求められそうな戦いの断片には、アンジェルもお手上げらしく】

ソニアと同じUT、メンバー……っていうか、セリーナ・ザ・キッドって私たちのボスよ?
UTの創設者で、私のリーダー。ついでにソニアのリーダーでも有るわけだけど……

……へ?あ、っと……んー…まあ、いいけど……、…………。

【店の隅、テレビの方へ――アンジェルからすれば仕切りの方へと彼が向かえば、声はかけるものの】
【結局断りきれずに許可をして、困ったようにカウンターの奥へ戻っていく】

【――テレビの方へ近付けば、試合の様子をみると同時に自然と手錠、ワイヤーも目にはいるだろうか】
【そしてその先、仕切りの奥ではことん≠ニグラスの置かれる音がして】
【テレビのそば、カウンターの向かいに立つアンジェルは、ミルク入りのコップを手にしつつ、そちらを気にしており――。】

/お帰りなさいませー!
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/06(水) 21:56:40.84 ID:X8c9ZXfUo
>>548

【かわいらしく、と言われてしまうと、水色の隙に見える耳がほんのり色づいたような】
【ただのお世辞を受け流す事も出来ないのは、ある種の純真さを現しているようでもある】
【ほんの少し俯くように頭が動いて、なんとも返事出来ないような沈黙がわずかに生まれた】

……さ、サングラスだと取られちゃったりしますもんね……
壊れちゃったこともあるし、相談してみようかな……
それで、心配かけちゃったこともありますし

【お母さん、ということは扶養の元にあるのだろう。そして心配をしてくれる、心やさしい家族であるのだろう】
【故に彼女の体のいくつかの不可解な点とは矛盾してしまうのだが】
【扶養者が“良くないもの”であったならば、これほど彼女は幸せそうではないだろう】

見たくない、モノを
そうですね……でも、私の場合、すごく暗く狭くしておかないと、どうしても見えてしまうから
あ、このおうちです

【文字通り以外の意味を含んだような呟きは、到着の言葉に掻き消される】
【――チャイムを鳴らして、どこかかわいらしい様相の家から出てきたのは】
【背筋のしゃんと伸びた総白髪のお爺さんで、彼が受け取り手なのだろう、ニコニコとしてそれを抱えあげると】
【少女と、相手に対して、幸せそうな笑顔と共に感謝を伝えて代金を手渡す】
【贈られる相手は、きっと彼の長年の連れ合いなのだろう。それは正に、幸せのひとつの終着点】
558 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/03/06(水) 21:57:58.70 ID:XhDjxO6+o
>>550

「───……ふふっ……」

【普通。即ちこれまでの経験則からすると、ここで突込みのひとつも入るか──と、身構えていた所だった】
【けれど、実際、その容姿に触れられる事は無く】【隠すべきような事情ではない、けれど、逐一説明をするのも七面倒で】

【こういう人物の方が都合が良いと考えると、何やら判らぬ、自嘲するような笑みが零れた】


「──ん、ああ……助かる、恩に着るよ」「……しっかし、随分と立派な工具箱だね」
「それだけ準備が良いと、かえって怪しいな」「山中に白衣の男性、何だか……サスペンスの一幕みたいだ」

「……僕が言うのも何だ、っていう話けどね」「まあ、短い時間だ、怪しい者同士仲良くしようじゃないか」

【差し出された、異様に大きな工具箱に面の奥で眼を見開けば、紛い物の双眼に篭った蛍光色の光が、一瞬ちらりと鈍って】
【面から張り出したレンズをつまんで、きりきりとひねりを加えながら──笑っているのだろう、首を傾げてくつくつと喉を鳴らす】


「ところで、急いでるんじゃあないのかい?……手伝ってくれるに越した事は無いけど、余計な貸し≠作りたくはない」
「僕一人でも対した苦労じゃないんだ──工具を貸してくれるだけでも、十分ありがたい」


/すいません、ご飯食べてきます……!
559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 22:08:08.03 ID:07cGVPlxo
>>552

(――見逃す筈なんて、ないよ。だって――・・・)
(――アタシは貴女の全てを――見てないと、ダメだから。)
(―――見てないと―――――・・・)

・・・ソニアには、勝てない・・・!

【小さく、アーマーの中で呟く。広いフィールド、それを自由に動く鏡――】
【アーマーを貫くピアシング弾――有体に言って、セリーナはマズイ状況だった。】
【次の手を考えなければ――まず勝利は無い。直線攻撃ならば弾丸があるうちは】
【彼女が最初にやったように、"撃ち落す"事も可能だろう――だが。】
【鏡によって弾丸が移動する事を加味すれば――ほぼ射撃での迎撃は不可能と言っていい。】

(――どの鏡から撃ってくるか、読むって言う手もある――でもそれは博打に近い。)
(落とせなきゃ弾が無駄になる上に、恐らく弾丸はアーマーを――くっ・・・!)
(――結局、やるしかないって、こったね・・・ッ!!ああ、いつだって、そうさ・・・!!)

・・・ふふっ!ソニア、考えて来てるのがようくわかるよ・・・おねいさん追い詰められてる気分だ。
この広いフィールドをよく活かしてる――狙撃手としてはマイナスポイントになりそうなくらいなのに。
――何度褒めれば良いのか、わかんない――いや、褒めるなんて言ったら可笑しいんだ。

(――そういう上から目線で破れる、相手じゃあない・・・っ!!)

――純粋に、スゴイ、って思うよ。

【――見破られた。】
【弾丸は鏡に吸い込まれる――同時に、セリーナは後方へと一瞬、目をやった――来る、か!】
【恐らくは吸収された弾丸が来るとすればそこから――正面の方にある鏡では、まだ一発残った"弾"末魔に】
【迎撃される恐れもあるからだ――ソニアが、スナイパーが、合理的に考え狙うとすればそれは一点――】
【セリーナからは狙いづらい、後方――と、そこまで"理解"はできた。】
【なにより――これが鏡の欠点でもあるのだろう、前面の鏡からそれが――"見えた"。決定打となる。】
【だが――】

―――くっ・・・うううッ!!――、・・・か、はぁ―――ッッ!!

【迎撃を、せず――――!!】
【アーマーの脚部――セリーナの太ももを貫き、鎧を砕いて内部へと到達―――!!】
【ドウッ、という音と共に破片が地面に散り、赤い液体がぴしゃ、と吹き出た――・・・!】

【――対処できたはずの攻撃。しかし避ける事すらしなかったのは――聞こえただろうか。】
【着弾よりも少し前、セリーナが一発―――つまりは】
【"弾"末魔の六発目を地面へと放った射撃音が―――】

【瞬間、セリーナの背後に現れるのは巨大な"召還陣"――アーマーのそれよりも更に大きく、そして――】
【強烈な駆動音、まるでアメリカン・バイクのような獰猛な唸り声――地面に展開した召還陣から、"何か"が現れた】
【エンジンのような巨大な基礎部、そしてそこから伸びた――八つの銃身。】
【黄金のそれらは円を描いて一つに束ねられ、有体に言えば、そう―――】


―――八首猛撃――<ガトリング・ヒュドラ>

【地面から召還陣を伝い現れた其れはまさに、"回転式連発銃"――ガトリング・砲。】
【八つの銃身はそれぞれ不死身の怪物・ヒュドラの頭部をモチーフとして精製されており】
【大きな機関部には準決勝で見せたモノケラス・ドリル以上の超巨大魔導機関が搭載され、魔力の充填を開始――】
【銃撃音よりもインパクトのある作動音がフィールドを圧巻していく――!】
【セリーナの身長以上の巨大な"兵器"がフィールドを突き破るように、魔力を開放しながら現れた―――!!】

――迎撃も回避もしないよ。アタシは――いつだってそうやってきた。
アタシのやり方が綺麗――そう言ったね、ソニア――だからアタシも、見せてあげる。
"ガンスリンガーの意地"ってヤツをね・・・ッ!!
【両腕に魔力が供給され、その巨大連発銃を、腰ダメに構える――瞬間、ゆっくりと"空転"が始まった。】
【まだ弾丸が発射される様子は無い――この銃撃には1レスの空転期間が必要なのだ。】
【しかしゆっくりと回転していた其れが徐々に、徐々に周回の速度を速めていく――!!】
560 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/06(水) 22:09:29.73 ID:TdZRBbzs0
>>556

へっ、そうさなぁ……ここなら、気持ちよく酒を煽れそうだぜ……――――っとと、ソニアに「あまり飲み過ぎるな」って言われてたんだったな……

【アンジェルの言葉に、ニヤリと笑みを見せながら頷くレグルス】
【それ相応に酒を楽しんでいる人間らしく、そうした縁があるならまた来ても良いと思ったのだろう】
【――――それでも、ソニアに深酒を戒められた事を思い出して、フルフルと首を振って】

――――さて、失礼するぜ…………っと……――――――――――――――――………………

【ジョッキを右手に持ち替え、棍棒兼杖である金属棒を左手に持ち直すと、レグルスは陣取りをテレビのそばの座席に移して】
【手錠に一瞥をくれると、微かに動作が鈍ったものの、何するでもなく腰掛けて杖を身体にもたらせて、帽子を取る】
【スキンヘッドの頭を晒しながら、帽子をカウンターのテーブルに置いて、再びジョッキを軽く傾けた】

……ほー、ボス…………なるほど、『UNITED TRIGGER』のヘッドと精鋭のぶつかり合いって事に――――――――って、おいおいおいあの姉ちゃん!?

【アンジェルの説明を聞きながら、テレビへと視線を移したレグルスだったが、何かに驚いたように慌ててジョッキを口から外す】

……なんだよ、風の国で一緒したあの女ガンマン……あれが『セリーナ』だったのかよ……!!
…………ッハ、あの化け物と一緒に戦ったって……なんか、随分とすげぇ事になってたんだな……!

【ソニアの対戦相手であるセリーナ・ザ・キッド。その姿を認めると、レグルスは呆然とした様子で画面を注視する】
【かつて、風の国で共に戦った仲間――――ソニアとは、その時既に知り合った仲だったのだが、もう1人の仲間がこのセリーナだったのだ】
【その2人の決勝戦――――その事実をようやく知ったレグルスは、もはや開いた口がふさがらないと言った様子だった】

……こりゃ、ソニアが勝っても負けても、飯ぐらい奢ってやらないとな……!
あのセリーナって姉ちゃんも、今度挨拶ぐらいはしとかねぇと……

【――――どちらが勝っても負けても、めでたい事実に変わりはないようだ。レグルスはまたもニヤリと笑んで】
【ソニアとは、相応に打ち解けた仲なのだろう。一方でセリーナとは、まだ面識が浅いらしく】

――――あぁ、それはそうとアンジェル、すまねぇが軽く食うもの、頂けねぇか?
出来ればぼんじりを塩で、あとナンをカレー塩で頂きたいんだがよ?
あぁ、ついでにヴァイツェン(白ビール)を1パイント追加で頼むわ

【そして、カウンターに入ったアンジェルに、追加の注文を頼む】
【焼き鳥とナン、それと再びビールの注文だ】
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/06(水) 22:12:19.85 ID:SK+GwOAeo
>>554

【若干の手首の痛みを残したものの、常日は狙い通り転倒した】
【そして彼女にとっては、常日の『速さ』を早い段階で見ることができたのも僥倖だっただろう】
【不意打ちで『速さ』を出されると、彼女の"悪い癖"が出てしまうから――――】

白刃龍紋流・弐の太刀――――『二極』!

【彼女は転倒した常日の背中を捉えるや、即座に薙刀を上段に構えると、その奥義を発動する】
【それと同時――――純白の光が地面と彼女の体から同時に噴出し、薙刀の刀身に一点収束していくだろう】
【その力は『神気』。妖怪や悪魔、吸血鬼、ゾンビなどの『種族として邪の属性を持つもの』に対して強い力を発揮する、"聖"の属性の力だ】
【周囲を照らす清浄な光は、まるで路地裏の空気を浄化するように、その力を強めていって】
【やがて、刀身全てが真っ白な光に覆われる。彼女はそれを、常日に振り下ろし――――】

…………っく!?

【そして…………薙刀を既に上段に構えていたため、針に対応することができず。右足に鋭い痛みが走る】
【それは、彼女にとっても懐かしい痛み。薙刀の鍛錬中、何度も感じた『日常』の痛みだ】
【その激痛に眉を顰めつつも――――男の思う壺はごめんと、彼女はそれに耐え、薙刀を斬り払うだろう!】

【奥義『二極』の能力は"切れ味の強化"だ。その高い威力を男の背中に振り下ろし、一撃で終わらせようとしていたが、足の痛みに狙いは変更された】
【比較的モーションが小さく、かつ効果的な軌道。常日の両太股を横断するように、光を纏う刀身は飛翔する!】
【……ただ、問題は『神気』の性質だ。神気は妖魔に使えば浄化の力を発揮するが、それ以外の生物に使うと"治癒"の力を発揮する。もちろん、敵であるかどうかなど関係なく】
【そして、常日が吸血鬼や悪魔の血を引いてでもいない限り、発生するのは治癒能力の方だ】

【当たれば、両太股の裏に刻まれる傷――――切り傷や出血自体は変わらないが、『痛み』が軽減される】
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/06(水) 22:12:28.03 ID:Fj3L7A+J0
【水の国、公園】

【吹き抜ける風は微かに水面を揺らし、波紋を拡げながら公園の中心部に新たな美観を演出する。】
【―――― 噴水/中央に白い女神像を据えた人工の泉。その白いモニュメントを囲むように配置された幾つかのベンチ。】

【そのひとつに腰を下ろした、等身大の細い影があった。】


(……この区域の “掃除” は終わったわね。それなりに成果もあった――――)
(……六罪王………あの男には行き当たらなかったけど問題はないか。次に何をされるより早く、到達して……―――)

【腰までの伸びやかな黒髪が、濡れ羽烏と呼ぶに相応しい色合いで】
【銀の混ざる橡色の瞳をして、濃藍のトレンチコートを纏った―――少女、だろうか】
【移ろい行く刹那を留め、硝子の様な雰囲気を漂わせる。】

【それは、そんな形容のできる人影だった。】
【背後にある噴水には目もくれず、何事か回想する様に夜空を見つめていた。】
【けれど転瞬――― 口元に浮かべた微笑は自信のように、】
【その闇を断ち切ろうとするが如く、強く、鋭く。】

………何一つとして問題はないわ。十分に強くさえあれば、それで―――――


【そうして紡がれる言葉は、疲れた躰に、もう一度力を満たそうとする様でもあった。】

【どこか張りつめながらも静けさに満ちた、透明感さえ感じさせる夜の空気――――】
【その静寂を再び破ってくれる “誰か” は、きっとどこかに居るのだろうか。今は……星空にだけ見守られて。】


/約束絡みですっ…!
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/06(水) 22:13:18.57 ID:Fj3L7A+J0
/そしてちょっとテストっ
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/06(水) 22:14:44.27 ID:5FfCkvNFo
>>558
【女性が笑ったのを見咎めたのか、男性は片眉を上げて不審を示した】
【だが、言葉にしてまで追及するつもりはないらしい。しゃがみ込んで自前の工具箱を検分しながら、会話を繋ぐ】

好きに怪しめば良い。
私は単にコレを生業にしているというだけだ。

ドラマを期待しているなら悪いが、単なる通りすがりだよ。
曖昧な言い方をするならば、君は運がいい、ということだ。

【慣れた手付きで修理道具を箱から選別し、取り出して】
【一揃いを地面の上に置くと、箱を畳む】

……比して、私は足止めを食って運が悪いという事になるかな。

君の作業が早く終われば私もここを早く通れる。
今から下山して別ルートに向かうのは時間がかかるのでね。合理的だろう?

ああ、何か必要なモノがあれば言ってくれ。
大型の機材や部品も多少は積んである。

【白衣の袖口を捲くりあげて固定すると、レンチを片手に装甲車へと近付いて行く】
【女性の遠慮とも拒絶ともつかぬような言葉には一切頓着することがないその姿勢は、無神経の極みだ】

【彼の技術に間違いはない――受け入れるならば貴重な戦力にもなろう】
【だがそれを断るのならば、もっと強い言葉で訴えねばならないだろう】
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/06(水) 22:19:19.87 ID:hs/9uOjt0
【路地裏】
【いつもは闇と静寂が支配するはずの場所】
【今は周囲を炎が照らし、浮浪者たちの悲鳴が聞こえる】

ははっ!

【笑いながら一人の男が浮浪者を手に持った長大な山刀で切り殺した】

【山刀を持った男――腹は多少出てるが太い腕や胸板が肥満ではないことを示している】
【黒く長く延びた髪や髭はぼさぼさで野暮ったい印象を与える半面、目は鋭くギラギラと光っている】
【大型の自動拳銃と弾装を入れたホルスターと多数の装飾品の形を隠れ蓑とした魔具を装備し】
【タトゥーだらけの肌にじかに来た黒革のコートの背には、四つの国の国旗をかかげた塔の絵】
【額には剣でつけられたような痛々しい傷跡がのこっている】

いやー、たまにゃ仕事のストレス発散しねぇとな。ん?

【男の眼の前、腰が抜けたのかボロ着をまとった浮浪児が地面に座り込んでえいる】
【髪はぼさぼさで垢だらけの顔は一見少女か少年か判別が難しい】
【その瞳には恐怖で溢れんばかしの涙が――】

焼き加減を選びな小僧。

【そういうと男は浮浪児に手を向け――男の装飾品型の魔具が輝き始める】
【魔術に詳しいものなら男が炎の力を使おうとしてるのが分かるだろう】

レアでもミディアムでもなんでもござれだぜ。

【魔具の輝きが増すとともに、男の口角がつりあがっていく】



566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/06(水) 22:20:01.94 ID:S3x1VGqXo
>>560

【レグルスの驚きようがさぞ面白かったのか、アンジェルは苦しげに小さく笑った】
【胴を怪我しているようで、声を出したり身体を震わすほどではないけれども――クスリ、と】

ふふっ、そうよ……?あの自由奔放でどう見ても人生は酒と金って感じの人がリーダーなの
見えないわよねぇ、だって威厳とかあるタイプじゃないし、すっごいガンマンな感じだし
……でも、そういうおおらかな所が良いっていうか。まあ、一度会ってじっくり話してみても損は無いわね

それにしてもあなた、偶然かも知れないけどUTには結構縁があるわね
ソニアとは随分仲がよさそうだし、セリーナとも知り合いみたいだし……大会では私と当たるし?

っと、了解。準備に暫くかかるから試合を肴にビールで我慢しててね。

【注文を取れば、アンジェルはゆっくりと厨房の方へ向かい、姿を消す】
【大会の決勝というイベントが有るせいか店内に人影は殆ど無いと言ってよく、ラジオとテレビの音が響く中】
【やはり気配――静かな、人の息衝く音がするのは、仕切りの向こう側であって。】
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 22:20:40.64 ID:qfe+uxoEo
>>541
/こちらも風呂で1時間ほど離れます。もしかするとそれ以上掛かるかも知れないので、
/そのまま別れたことにして頂けると有り難いです。申し訳ないです
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 22:21:40.55 ID:7nqBDYZDo
>>559

【貴女の焦り、それに気づかないほどに、彼女もまた一杯一杯であった】
【軽々しくRaumKrankheit≠扱う、そんなワケがない】
【両手両脚と細かな体重移動、そうして初めて、アレだけの大きな得物を扱う事ができるのだから】

【一発放つごとに大きく体力は削られ、神経は消耗され、彼女の身に大きな負担をかける】
【持久戦など望めなかった、ただ燃え尽きる閃光のよう、掻き消される前の、灯火のよう】
【貴女より長く、貴女より遅く、息絶えることだけを願っていた】

【鏡は残り一個が彼女の後方に、貴女の銃弾を防いだ鏡が彼女の手元にある状況、適当な掃射は逆に貴女へと返ってくるのだろう】
【けれどもそれは同時に彼女の行動をも縛ることとなる、鏡によるカウンターにだけ集中していれば、狙撃ができないから】
【そしていくら貴女の銃弾を鏡で貴女に返したとしても、貴女の鎧≠フ前では、致命傷とはなりえない】

【攻防一体などと謡っていても、先ほどの攻撃の目的は、やはり防御の意味合いが強かった】
【更に言えば、貴女の事を研究できていたからこその手段だ、銃弾が着弾するより早く鏡を移動できるなんて基本は不可能】
【だからこそ、彼女の取る手段は、その手に持った矛≠ェ取るべき手段であるのだから】


ありがとう……セリーナ……嬉しい、ほんとに……そう言って、もらえて
……でもね、ダメ、なの……いつまでも、言われる立場、じゃ……

巣立てない小鳥はね、生きてる価値なんてないの……
だったら、飛ぶしかないから、たとえ……死んじゃっても――――


【月光を浴びる彼女の姿は、その白さをより一層強めて、むしろ、透けるかの如く】
【夜に切り取られるその輪郭は瞬きすらも許さない、絶対無比の力を持って――――】
【袖から零れ落ちた指先の柔らかな旋律だけが、真実であると伝えるのだろう】

【貴女に与えたダメージ、仄かに表情に笑みが混じったなら、それは微かな油断であろう】
【そして少しして、その表情が曇った、見知った相手を攻撃するのは、とても辛くて】
【それならば、すぐさま終わらせたいなんて、思ってしまう】


見せて……セリーナ、セリーナの精一杯……
それを倒して、初めて……ソニアが、護れるようになるから……
一番護りたい人、護れるように、って……!!

遅いよ、そんなんじゃ、世界は待っても、ソニアは待たないの
訓練所から、出直しだよ……!!


【彼女の後方の鏡と、手元の鏡が貴女の元へと移動した、前から貴女を映し出すかのように】
【その刹那、貴女の周囲を取り囲むようにいくつもの円が、空中に浮かぶのをハッキリと見ることができるだろう】
【貴女を中心にして、少しずつ膨らんでいくように描かれるいくつもの円】

【そして、その円はどんどんと中心である貴女へと近づいていき、貴女へと触れたなら、消えていく】
【きっと理解できるだろうBroken Glass Syndrome≠フもう一つの能力、不可視のものを見えるようにする能力】
【魔翌力だ、貴女へと流れていく魔翌力を可視化≠ウせたのだ――――!!】

【RaumKrankheit≠ェ唸りを上げた、貴女を貫く射線ではない、貴女の側を通る℃ヒ線】
【狙いは一つ、貴女のヒュドラ≠ヨの魔翌力の供給を断ち切ろうとするのだ】
【彼女の能力によって可視化≠ウれたものは、同時に触れることもできるようになる、その性質をいかして】

【供給を防ぐための一撃だ、貴女へと触れることなく後方へと飛んでいく】
【きっといくつもの魔翌力を引き裂くであろうそれ、切り裂けたなら、魔翌力の供給は止まる】
【けれども、完全に供給されずとも、発射できる可能性は十分にある、そこまでは彼女の研究が追いつかなかった、から】
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 22:26:36.84 ID:MVXBOXgyo
>>561

【男は身体をひっくり返し、仰向けになれば】

    驚異的生命力の黒き弾丸、『クシュンスシャブン』……フフフ
『北国』の方々には『疎い』存在かも知れませんねェ……彼らは『寒さ』にあまり強くありませんから

 おや、……神々しいですねェ、眩しいですねェ

【地面から、彼女から、――吹き出す純白の光ッ!】
  【薙刀に纏われる光ッ!】
 【そして振り下ろされる薙刀ッ!】

【咄嗟に盾にするのは、『左腕』】
    【ガキィン!】
 【宙を舞うカバン、吹き出す鮮血、迸る痛み】

ク、クゥゥウウゥッ! ――おや…………

フフフフ……その光……私にはあまり『効果』がないようですねェ、しかし今のは効きましたよ

私も運が良いですねェ
  ――『包丁』を……手放さなかったのは……フフフ、しかし『カバン』を落としたのは痛いですねェ

【右手には『包丁』、硬い『カバン』は地面へ落ちていて――どちらも血に塗れていて】
  【路地裏へと差し込む月明かりは、それらを赤黒く輝かせていた】


ところで……あなたは、私の『能力』を『何回』受けましたか?
   フフフ…………『毒』は『耐性』が付きますけれどねェ…………

【唐突にそう問う男――】
  【『毒』は耐性が付くと言う、しかし『日常の脅威』は衰えるどころかむしろ――ッ!】

【男は左腕を庇いながら立ち上がれば、接近を試みるべく駆ける】
 【もし接近に成功すれば姿勢を低くし、右手に持った『包丁』をあなたの『左脚』へと振るうッ!】

【――確かに駆ける速度は速い、しかし振るう速度は『常識的』ッ!】

   【男の右腕の棘に――『不穏』な雰囲気が漂う】
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [!蒼_res sage]:2013/03/06(水) 22:29:13.46 ID:HeC49l3zo
>>559>>568

スウェン「激突ゥゥゥッッ!!! セリーナの脚から鮮血が零れ落ちております!!」
     「ガンマンは脚が命ッ!! コレは決め手となる一撃なのでしょうかァッ……!?」

瑛月「……厳しいですね。甘い一手を見逃さないソニア選手も素晴らしいです」
   「……アーマーは最早、要らないのではないでしょうか。対策されて機動力も落ちるのでは、其処までメリットを感じられない」
   「―――というかですね……今、避けようとする動作が見えなかった気がします。その前に撃った弾が―――召還陣、か……なるほど」

スウェン「エンジン音を爆発させて、召喚陣から出てきたのは新たな銃……!! ―――ガトリング砲だぁぁぁぁぁっ!!!!」
     「コレでパワーでは劣らないッ!!なんともどでかい兵器です!! 正面から真っ向とというわけでしょうか!?」

瑛月「圧倒的パワーで押し潰すという選択ですか……少し意外ですね。 なんというか、男らしい。」
   「―――逆にソニア選手は想定していなかった選択かも知れないので、悪くないですよ……!」

スウェン「しかしソニア選手はそんなことはさせないでしょう! 彼女の鏡が移動して―――ッ!? おおっ、セリーナ選手から見えるコレは―――!!」

瑛月「―――魔翌力でしょうね……!! しかし、こんな技まであるとは……相手の魔翌力を可視化し、狙いを解りやすくするなんて」
   「……となれば狙いは一箇所、供給パイプを絶つ……!!しかし先程も言いました、お互いに狙いは解っていると……!!」

スウェン「弾丸が―――セリーナの魔翌力を絶たんと襲い掛かりますがァァァッ!?」
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/06(水) 22:30:47.09 ID:TdZRBbzs0
>>566

……はー……何を考えて『UNITED TRIGGER』を立ち上げたりしたんだかよ……?
――――ま、碌な事をしねぇ行政公安や自警団に比べりゃ、よっぽど立派って話だがよ

【アンジェルの言葉に、セリーナの人となりが窺える。落ち着いてきたレグルスはその言葉に耳を傾け、しみじみとこぼす】
【どうも既存の治安組織に不信感を持っているらしく、そんな中で発起人として、そしてリーダーを務めているセリーナを、レグルスは称賛しているようだ】

……言われてみりゃそうだな。ソニアとはもうガッチリだし、セリーナ女史とも、一度背中を預けて戦ったしよ……そして、大会ではお前さんと、か…………
……ハハハ、随分因果なもんだ。思わぬところで縁が巡ってやがる…………――――ま、『縁は異なもの味なもの』とか言うしよ。俺もそんな生き方だったしな……

――――そういやソニア、肩を痛めてやがったが…………あぁ、これなら大丈夫そうだ。安心できる立ち回りだぜ……!

【何気ないアンジェルの言葉に、ふと考え込むレグルス】
【縁あって、既に3人の『UNITED TRIGGER』メンバーと、面識を持つに至っている】
【その事に何か思うところがあったのか、しみじみと息を吐きながら、残った黒ビールを喉へと流し込む】
【その中で、ふとソニアの体調を案じる様子を見せたレグルスだが、テレビに視線を移して何秒もしないうちに、苦笑しながら安堵していた】

――――酔っ払いがくだを巻いてるって思うかもしれねぇけど、勘弁しろよ?
『そっちのお前さん』も、大会に興味があるのか?

【注文の品を待つ間、ふとレグルスは何気ない様子で、仕切りの向こう側にいるらしい人物へと声を掛ける】
【どんな相手なのかも分からないが、この状況に興味が湧いて、水を向けたのだろう】
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 22:31:26.08 ID:fmfTU7qS0
>>557

【少し俯く様を見て、照れていると察することが出来て
 心なしか心がぽかぽかするような気がした】

【"お母さん"】

【"……懐かしい、呼び名。かつて自分もそう呼ぶヒトが居たっけな"】

【その言葉は水面に波打つ波紋の様に】
【その言葉は胸にちくりと棘差すように】

【彼女の記憶(かこ)を呼び起こし、彼女を苛む】
【人と化物の間に生まれた怪人の温かい記憶として苛む】

―――………

【少女の言葉に耳を傾けるのに託けて
 彼女は沈黙し続ける。そしてその果てに少女の目的地に到着した】

―……ッ!

【鳴らされたチャイムの後を追う様な開かれるドアの音】
【その音と共に現れたのは受け取り手の老人】
【柔和な笑みと、心の底からの感謝を携えていた】

【前髪に隠れた眼光は険しく、鋭く】
【老人とのやり取りはとても辛くて苦しくて
 眼を潰したいくらいに眩しくて】

【怪物としての自分は眼前の老人を瞳術に嵌めて笑顔を恐怖で歪めろと叫び】
【ヒトとしての自分は嫉妬に狂った真似は止せと理性的な意志で叫びを掻き消す】

【――結局何も出来ず仕舞い。
 他人から理解できるのは彼女の機嫌が良くないという事くらい】
【花束を手渡した後、彼女はくるりと身を翻し、
 "眩しいんだよ、クソが"と一言消え入る様な声で呟くのだった】
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/06(水) 22:37:20.21 ID:/NiXIe580
>>565
    ブルー
では、ほぼ生でお願いします

【笑う男の背後から、また別の笑顔を持つ青年が迫る】
【焼き加減を指定するその言葉を放つ表情は、腹の内の読めない笑顔であった】

【少し痛んだ青色のデニムに、薄く汚れたセーフティブーツ】
【前を開いた茶色のミリタリーコートからは、白のシャツと黒いネクタイが顔を覗かせている】
【あまり特徴的とは言えない服装の中、携えられた剣の鞘と赤色のマフラーが存在を主張する】
【わずかに白みがかった緑の髪に鮮やかな蒼眼。その視線は山刀を持つ男へと注がれている】

【その右手には既に抜き放った鋼鉄の剣が握られていて、しかしその刀身と空いた左手は青い輝きを放っている】
【両者とも魔術の心得を持つ者。それは魔翌力の衣を纏っているのだ、と安易に判断できるだろう】

出来ますか?

【金属質の足音を鳴らしながら、彼は男へと近づいていく】
【剣の切っ先は下に垂らしたままで、だがその魔術を使う準備の整った左手はしっかりと男に向けられていた】
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!red_res]:2013/03/06(水) 22:38:23.92 ID:KZQg0wsmo


【おお、と客席から呻き声が上がる】
【アーマーを突き破りセリーナの太腿を貫いたのが遠くからでも見えたのだろう――戦いが大きく動いた】
【思わずジャンクちゃん達もその場で立ち上がってしまうほどの緊張が走る】


―――ヒット!そのすさまじい威力が逆に仇となりセリーナさんの弾丸がセリーナさん自身を貫いた!
ですが……セリーナさんはあえて対処しなかったデスヨー、今確かに動いたのを見ました、最後に装填された弾丸を
防御ではなく、地面目がけて発射した……次の攻撃につなげるための射撃!そのためにダメージを覚悟したのデスヨー!

そこから飛び出してきたのは……OH!あの形状はまさしくガトリングガンなのデスヨー!!


「ジャンクちゃんにも搭載されてたよね、確か――ダメージ覚悟での攻め手でセリーナの手元に
ヒュドラ型ガトリングガンが召喚された!あの銃身の回転がフルスロットルになった瞬間にソニア目がけて
無慈悲の一斉掃射が行われるぞッ!!ソニアはどう対処する―――あ、鏡が近づいていく!あれはまさかッ!!」


Broken Glass Syndrome≠フもう一つの効果、不可視の物を見てそれに触れる能力!以前剛太郎さんの戦いでは
その性質を生かして視界に触れ、打ち抜いて一時的に視力を奪ったあの力デスヨー、受けた本人にはすぐ伝わったみたいデスヨー
可視化された事で見えるソニアさんの狙い……狙っているのはヒュドラの魔翌力?その流れを見ることが出来るのデスヨー?


「まさか……魔翌力の流れさえも撃ちぬけるのかッ!?それが出来ればヒュドラには魔翌力の供給が行われずガス欠を起こすぞ!
チャージの隙を突いてセリーナの攻撃を潰すつもりだ!なんて奴らだ、お互い一歩も譲らねえとは!」


互いに決定打を片っ端から潰されなかなか戦局が動かない!長引く戦いは両者の体力を刻一刻と奪い続けるデスヨー!
体力は有限、勝負が長引くことはないはずデスヨー……軍配はどちらに上がるでしょうか!?
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 22:40:29.95 ID:QM/hak3Jo
>>542

【血を見たアルフォンスの表情は凍りついた】
【魔術師とはいえ経験の浅い子供に人間の血が黒いことが予期できようか──少なくとも彼には無理だった】

あ、過ちは誰にでもあります
重要なのはそれを避けることではなく、正すことでは?

【恐怖を抑え込んで彼は震える声で辛うじて返事をすることができた。若さ故の、薄い提言だった】

【セシルの笑みは更なる恐怖をアルフォンスに与えた】
【呪術師、呪いか何かを受けたであろう肉体、戦いを口にしたときの笑い方】
【そのどれもが彼の脳裏に灼けるような危険信号を発した。差別だ何だと考える余裕はもうなかった】

僕は戦いを望んでいるわけではありません!
ただ、貴方が武器を取り出したので、その……

【矢継ぎ早に彼の口から出るのは言い訳のような言葉ばかりだった】
【しかし彼の腕輪から輝きは失われていない。依然としていつでも魔術を行使できる状態にある】
【それでいて彼は今、感情に囚われたまま後退りをしている。アルフォンスは完全に動揺していた】

//お待たせいたしました
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/06(水) 22:41:20.14 ID:S3x1VGqXo
>>571

『―――戦いを見るのはキライじゃないよ。でも、自分が動くほうがいい』
『この大会に関して言えば……私は戦いより、ソニアに興味があるんだ。』

【毅然とした、というより――仕切りの向こうからの声は、純真な子供のそれのよう】
【声はまず、女性のものだった。高すぎずよく通るそれは恐らく成人した女性のものだろうか】
【からん、という氷の音からして酒も飲めるらしい。ただ、同時に鎖の音なんかも聞こえてきた】

【――手錠にワイヤー、なんていうのはドラマ等だと犯罪者の移送に使うものだ】
【ここは正義の拠点――自警団の基地ならともかく、少しばかり不審ではあるか】

『聞こえてしまったから尋ねるんだけど……あなたは、大会の出場者?』

【なんて、会話も続いて。しかしそれはやはり、お固い人物が子供っぽい話し方を強制されているかのような】
【どこか不自然な話し方のままであり―――テレビでは今、そのソニアがやや優勢だ】
【セリーナの足を打ち抜き、更に追撃。相手の手を潰そうと行動している所である】
【スナイパーライフルを扱う少女を気にかける、という点であれば――レグルスと彼女は同じようで。】
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 22:42:13.78 ID:zOB1f93Q0
>>562
【ゆらりと不意に動く空気は、誰かか近づいている事を知らせていて】
【――――少女の、ベンチの数歩手前でその動きも止まるであろうか】
【視線を移しても、見えるのはただ黒い影を纏った其れだけで】


「問題有り有りだよ?
確かに強ければ其れだけ良い事なのかもしれないけどさ……」

【口が開かれたと思えば、少女の隣へと腰を落ち着けるのだろう】
【頭に該当する部位に生えている物。ゆらゆらと揺れる物は――――尾であろうか】
【影が――――一つの能力が消えれば、姿を現すのは狼の亜人で】
【空へと移していた視線。少女の瞳へと変えれば、柔和な笑みを浮かべることだろう】


「それでも……キミが大怪我しちゃうのは嫌だな
ボクの大事な友達が痛がってる所は見たくないもん
――――久しぶりだね。柊」

【張り詰めていた空気に似合わぬその存在】
【ピコピコと動く耳は、喜びの表れなのだろう。――――尤も、その笑みを見た方が分かり易いのかもしれないが】
【大事な友達。その言葉に偽りは無く】
【少女が拒む事が無ければ――――直ぐ隣へと距離を詰めて、スンスンと匂いを嗅ぐのだろう】
【実に犬らしい行動ではあるけれど……其れだけ、信頼している証でもあって】
【其れは語った言葉の内にも含まれて居るだろうか】
/お願い致しまするー!
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/06(水) 22:42:54.18 ID:XhDjxO6+o
>>564

「生業───……、となると君は学者か、それとも医者か何かなのかい?」

【沸いて出た疑問、問い掛けに詮索するような意図は感じられなかった】
【事実、それは名も知らぬ相手との間隔を測る為の定規に過ぎず──】
【彼女はおもむろに、傍らに置かれた工具──サイズ違いのレンチを拝借して、それを車体後部の装甲板に宛がう】


「──それとも、技術者か……何かかな?」

「……ああ、何も起こらない方が、僕は好ましいからそれでいいよ」
「こんな所でくたばるなんてごめんだし、生憎、ロマンスの類には飢えていないしね」

【板を留めるボルトを手際よく、極めて流暢な動作で外しながらも、視線は男の方へと遣られていて】
【女は改めて、問うと同時にくすり、笑みをひとつばかり、マスクの隙間から呼気に添えて、漏らす】


「──………それじゃあ、お言葉に甘えて」
「そこの装甲、その下にもう一つ電気系が埋まってるから、剥がしてもらえるかな?僕と同じ要領で、頼む」
「機材については僕も一通り揃えてあるから大丈夫だよ、……取り出すのにちょっと面倒が要るから、拝借したけどね」

【機材といい、女手一つで軍用車両の修繕を、こ慣れた動作で行う辺り──察せるだろうか、彼女自身、技術者の一人で】

【鈍感なのか、あるいは──】
【我道邁進、といった具合の男の態度に肩を竦めながらも、甘んじて申し出を受け入れる事にした】
【男の無頓着さを見て決めた事だった。「君の勝手だ、貸し借り無しだぞ?」なんて、後から付け足す】


/戻りました……!
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/06(水) 22:44:24.89 ID:t8qf4fqyo
>>565
ーーーそうだな、そんじゃ、生のままで頼むぜ
代わりにチップをくれてやる

【刹那、銃声がバン!バン!と二回響くーーー】
【声がしてから数秒にも満たない、男の後ろに立った影は、左手に持った銃から紅い魔弾を撃ち出した】
【鉛の銃弾とほぼ変わらぬそれは、男のすぐ近くの地面を抉り飛ばして】

趣味の悪ぃキャンプファイアーだぜ、これじゃ暖も取れやしねぇ
…お開きだぜ、さっさと帰りな…それとも、強制退場の方がいいか?

【黒いビジネススーツ、黒い革靴、骨が散りばめられた模様のネクタイ】
【疲れた目をした、無精髭面、黒い髪を後ろに撫で付けた髪型】
【その右目には眼帯をーーー『紅い剣を咥えた黒い狼』の紋章が刻まれた黒い眼帯を掛けていて】
【剣の柄だけのような機械的な機具と、銃身の長い銃をベルトに吊り下げたーーー今は左手に持ったーーー男】

【怠そうなその口調で、銃口を男に向けて、隻眼が睨み付ける】
【ーーー『次は当てる』ーーーと】
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/06(水) 22:45:22.84 ID:t8qf4fqyo
>>579
/被ったんで無しで!
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 22:45:22.99 ID:3qLGq21co
【水の国・噴水公園】

【市民や観光客で時間の割に賑わうその中、せっせと「ある作業」に励む影が、二つあった】
【その「作業」とはすなわち――】


【「市民を脅かす海賊組織『荒覇吐(アラハバキ)水軍』を海上で迎撃すべく、有志の戦力を募集」】
【「腕の覚えのある者よ、正義のために力を振るうべし。ただし船上での戦いになるため、船酔いする者はあしからずご了承いただきたい」】
【「報酬金は前払い。加えて、任務成功の暁には、成功報酬も上乗せする。是非協力をお願いしたい    …… 櫻の国自警団 」】


【――そんな文面のチラシが、そこらの電柱や街灯に、貼り付けられていることからも分かるだろう】

【そう、「張り紙をして回っている」のだ】


「……ふう……いやしかし……ちょっと……なんというか、絵面が地味すぎやしませんかね……」

【二人のうちの一人、ブラウンの毛皮コートと毛皮帽子で身を固めた少女が、また一枚のチラシを貼り終え、緩慢に首を回す】
【帽子の上に上げられた防塵ゴーグルや、両手にはめた黒い手袋、毛皮ブーツなども着込む重装備ぶりで、】
【外気に晒されているのは、顔と、帽子からチラリとはみ出た銀髪くらいのものである】
【また手袋と一体化した金属製のナックルダスターも特徴的か】

地味で何か問題でもあるのですか、ないですよね、あるはずがございません

【対して、その隣でチラシの束を持っているのが、白を基調としたセーラー服と紺色のスカートに身を包んだ少女である】
【その表情に感動はなく、縁無し眼鏡の奥に湛えられた碧眼は深海のように深く、暗く、かつ冷たい】
【また服装に合わせるように被っているのは、長い青色リボンの巻かれた、白い水兵帽】
【そして真っ直ぐ伸びる彼女の長髪は黄金色に煌めきながら、風と戯れるように虚空に揺れていた】

「わざわざ水の国まで来て、こんな時間にこんな地道なことをする悲しさ、キミにもわかるはずだ!」

……よろしいではありませんか、それもまた絶望的で

「依頼斡旋の掲示板や施設でも流れてる情報なのに、この作業、いるかな……って考えたら……うん
 いやそりゃまあね、雇い主に頼まれた仕事だから、仕方ないんだけどさ」

【と、コートの少女は大きく溜息をつくと、再びチラシを一枚手に取り、別の柱へと、歩み始める】
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/06(水) 22:46:51.67 ID:SK+GwOAeo
>>569

『クシュンスシャブン』………その姿が?

【『痛み』を軽減される傷…………彼女自身わかっていたことだが、彼女の『神気』は生物にはやや相性が悪い】
【その上で、何かそれを補う手でもあるのか。彼女はまた制服のポケットから"符"を取り出すだろう】
【男の思わせぶりな台詞にも耳を澄ます。針を受けたのは三回――――そういえば、確かに、】

…………ちっ!

【そこまで考えたところで思考は中断される。一度その速さを見ることが出来た分先程よりはマシだが、それでも接近する男に真っ向から迎撃を行うのは難しく】
【左足を狙う一閃に、やむなく足を上げての回避行動を取る。が、予想したものより『遅い』その速度に惑わされて、足を上げるタイミングが早くなりすぎた】
【近距離で反撃できたタイミングだったのに――――そのせいで数歩後ろに蹈鞴を踏んで】

壱の太刀――――『一矢』!

【しかし、彼女もそこでただ退くことはなかった】
【後退中に『二極』で纏っていた神気の構成を解除すると、そのまま薙刀を振るうだろう】
【新たな奥義によって、長さ30センチほどの光の斬撃が飛翔する!】
【薙刀を振った軌道通りの大きさで発射されるそれは高速で飛び、狙いは男の右腕――――そこから漂う不気味な感覚を警戒してのことだ】
【速度こそあるが狙いは直線、その上衝撃波も小さく、避けるのはそれほど難しくないだろう】

【ただ、今のタイミング。振ろうと思えばもっと大きく薙刀を振り、より大きな衝撃波を発生させられたものを】
【敵の回避の可能性を残してまであえて小振りにしたのは――――体勢を整えるためか】
【そして、先程引かれた"符"は、まだ発動せず】
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 22:49:48.14 ID:07cGVPlxo
>>568

(――鏡だ。)
(狙うとしたら――ただ、銃弾は吸い込まれてこちらに返って来る――なら。)

根競べだよ・・・ッ・・・!
アタシと、ソニアの・・・どっちが、先に、倒れるか・・・ね・・・ッ!!

【――疲弊は見て取れる。しかしまだ。まだだ。】
【この程度で倒れるはずもあるまい、なにより――意思。】
【セリーナ自身も感じているそれは――"決して負けない"という決意。】
【――全力とは何か、それをセリーナは示すために―――!!】
【空転が早まる、エンジンの音が加速する――破壊へのカウント・ダウンが始まっていく――ッ!!】

――ははっ・・・!巣立てない鳥?そりゃつまり、飛べない鳥ってコトかな?
目の前の鳥さんは――どうにも、隼か鷲か鷹か、それ以上に"ブッ飛んでる"ようにしか、見えないけどねぇ・・・ッ!!

【ほんの一瞬だったが――彼女の表情が曇るのを見て。】
【アーマーの奥、意思の宿るセリーナの瞳が揺れる――やめろ、と言わんばかりに。】
【やめて欲しい。そんな目をされたら――、】

(――緩めるな!ここで負けたら・・・ッ!!アタシにはもう・・・ッ!!)
(――――チャンスが、ないんだ・・・ッ!!)

――護る、ね・・・イイよ、ソニア――そう言って貰えて、おねーさんちょっと泣きそうだよ・・・けどねッ!!
まだまだ――アタシはこんなもんじゃあないよ!!
――"もう護りたくない"って思えるくらい、キッツイのをお見舞いしてあげるよ・・・ッ!!

―――いいや、待つさ。ソニアが待たなくても。

アタシが待つ。アタシが撃つのを。アタシ、だけが―――ッ!!

【――動かない。鏡が移動し、セリーナを囲んだその時にも――まるで、微動だにしない。】
【もはや仁王立ちというにも等しい――自殺行為だ。】
【触れられたならば、魔力は"可視化"し――そして同時に、"撃ち抜ける"ようにもなるのだろう・・・!!】
【放たれた弾丸は貫通力を増し、魔力の供給を次々に引き裂いていく――が、しかし――】

【――音が、止まない。いや――むしろ、激しくなった――これは】
【外部供給を打ち切られた"ガトリングヒュドラ"が喰らうのは――まさか】

―――はぁ、・・・くっ・・・ん、ぁああああッ!!

【――アーマーの背についた魔導機関が、限界を超えた唸りを上げた。】
【中途で供給を立たれたガトリングヒュドラが外部よりの魔力を切り、次に吸い取るは"アーマー"の既存魔力!!】
【凄まじい魔力光が背から発光し、なんとセリーナの体――"ヒュドラ"を抱える両手を通し直接に流動していく――ッ!!】
【激痛、いやそんなものではない――まさに身を削った衝撃的な魔力供給・空転はもはやジェットエンジンを超える回転域に達す――!!】
【しかしこれならば。】

りょう、うでが・・・!!ひき、ちぎ・・・られ、なきゃ・・・ッ!!まりょくは・・・、はぁ・・・っ!!

――うち、きられ、ないッ・・・!!

【――アーマーが凄まじい音で爆ぜていく。関節のあちこちから火花が散り、活動の限界を迎えようとしていた、その刹那。】
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 22:50:00.66 ID:07cGVPlxo



【――止んだ。音が。止んだ――――いや。違う。】

【強烈な炸裂音――あまりの衝撃に一瞬、音がスパークするだろう――それはまさに、"爆撃"。】
【ヒュドラが、吠えた。】
【瞬間、回転する銃身の一つ一つが無茶苦茶な速度で"魔弾"を発射し始める――これはもはや銃撃と呼べるのか。】
【弾幕を張り巡らし、鏡がそれをセリーナへ移送しようが、しまいが、関係ないと言うべき攻撃――全力、とはこういうことか。】
【吐き出された弾丸は"弾"末魔のそれとは比べ物にならない速度で放たれ、さらに加速し、周囲にばら撒かれる――ッ!!】
【狙いは超広範囲射撃による鏡の破壊、またはソニアの身体を狙った攻撃――"猛撃"の名に相応しい超火力。】
【近くに戦闘機か、ヘリでも止まっているかのような爆発音が連射され――セリーナは、その中で叫ぶ。】

―――う、おおおおおぉぉぉぉォォォォォォォォォッ!!
(――弾丸は一部"返って"来るよね・・・でももう、関係ない!アーマーで防ぎきれなきゃ、そん時は生身で受けてやるッ!!)
(耐えろ――耐えるんだッ!!)

【――アーマーによる防御力の差を活かした――?いや、そんなものではない。ただの力の、ぶつけ合い。】
【ここまでも確かにセリーナは身を削る戦いを好んできたが――これはもはや、次元が違う。】
【――焦り。勝たなくてはいけないという執念。それはとても―――"らしくない"もので。】
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/06(水) 22:52:35.75 ID:hs/9uOjt0
>>573

…もちろんできますとも。

【青年の出現により正気を取り戻した浮浪児が途端に立ち上がり】
【悲鳴を上げ、腕を振り回しながら男から逃げてゆく】

【逃げる獲物】
【男の体から不穏な殺気がほとばしる】
【獲物に逃げられた怒りが原因か――否違う、モット食い応えのある獲物を見つけた歓喜!】

火焔蛇(エル・ナヴァロ) !

【振り向きざまに男は攻撃を放つ】
【それは一筋の火炎放射】
【当たればほぼ生≠ニはいかない火力だ】
【しかし直線的なため避けにくくはないだろう】

ははっ加減を間違いちまったかぁ?
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/06(水) 22:57:02.49 ID:X8c9ZXfUo
>>572

【おそらく、幸せそうでしたね、とか、いいひとそうでしたね、とか】
【そんな穏当で呑気な言葉を向け掛けて、相手の表情にはっとしたように口を閉ざす】
【そうこうしている内に、相手は玄関口からさっさと離れてしまっていて】

あ、の

【咄嗟というにはあまりに鈍重で、ぶつ切りになった声掛けの言葉】
【ひょっとすると、不快ではなかったのだろうか】
【ひょっとすると、自分が何かしら気分を害してしまったのだろうか】
【何も知らずの身ではただ自身を責め立てるばかりで、続く言葉もうまく出てはこない】

っ……私、フェリーチェって、いいます
あの、今日は私、お店に報告しなければいけないから、でも
今度また会ったら、何かお礼させてください! お願いします……!

【いっそ見苦しいくらいに必死で、もどかしくすらあるほどに】
【急くようにほんの少し早口の“お願い”をして、相手の背中に頭を下げる】
【また会える保証はなくとも、相手が立ち去るまで、まるで合わせる顔が無いように、ずっとそのままでいるのだろう】


/こんな感じでしょうか?
/お疲れさまでしたー
587 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/06(水) 22:57:03.96 ID:TdZRBbzs0
>>576

……ほ、そうかよ……そりゃまた随分剛毅なものだぜ……
――――ってか、お前さんもソニアと面識あんのか…………意外と顔広いんだな、アイツ…………

【左手でさらっと顔を撫ぜながら、聞こえてきた声に――――恐らく女だろう――――応えるレグルス】
【まぁ、血の気の多い人物と言うのもそう珍しくはない。そこはレグルス自身も、同類に近いものがある】
【そして、ふとソニアと縁があるらしいというその言葉を耳にして、思わず苦笑する】
【思った以上に、ソニアは『UNITED TRIGGER』の顔として動いているのだと感じて】

(……へっ、捕まっちまったお尋ねものってところか…………?
…………俺も、気をつけねぇとな)

【手錠にもう一度視線を落として、ふとレグルスは心にノイズを走らせる】

…………あぁ、そこのアンジェルと1回戦で当たって、もうチョイってところで負けちまっただけさ
本当なら、優勝賞金を引っ提げて、向こう3年くらい、楽な暮らしをしようと思ってたんだけどよ……
風の国の動乱に参戦した報酬で、治療費を持ち出し……もう半分になっちまったぜ

【問われるまま、それに答えるレグルス】
【今、そのアンジェルは奥にひっこんでいるから『もうチョイで』などと、負け惜しみに近い言葉も口にして】
【どうやら『UNITED TRIGGER』のメンバーではないと言う事は分かるだろう。もっとも、中々に繋がりは深そうだが】
【それに、それ相応に『動ける』タイプの人間でもあるらしく】

……ま、風の国で戦うのは、ちょっくら控えた方が良いのかもしれねぇけどよ。あまり故郷に帰るもんじゃねぇ……

【思い出したようにそんな事を呟くレグルス】
【酒を待ちながらテレビに視線を注ぐその眼は――――どこか遠い目をしていた】
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/06(水) 22:57:22.21 ID:5FfCkvNFo
>>578
……。
そうだな。技術者、というのが一番近いか。
人間の修理は生憎と専門外だが。

【男性は女性の問いかけに、顎に手をやって考える仕草を見せる】
【だがそれも短い間の事で、あっさりと答えを返した】
【――治療、といわずに修理、と口にするあたり、コミュニケーション能力の欠如を窺わせる】

承知した。

【装甲車に近付くと、その人となりからは想像もできないような繊細な手付きで装甲を外す】
【外した部品を手近な地面に整然と並べながら、既知の機械を弄るような正確さと迅速さでもって、修理を進めていく】

他人の手を借りねばならんほど困窮しているつもりはないが。
……どうしても気になるというなら、こうして弄らせる対価だとでも思えばいい。

自分のモノを他人に触らせるなど、気の良い物ではないだろう?

【視線はあくまでも手元に注がれながら、しかし会話を行う程度の余裕はあるらしい】
【女性を技術者と見越してか、痛い腹を小突くような言葉を投げかけてくる】
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 23:01:57.21 ID:MVXBOXgyo
>>582

そう……フフフ、これは『クシュンスシャブン』の様な見た目の鎧なのです
    ――おっと、……意味は言わなくても良いですよねェ?

【確かに痛みは少ない……しかし、鎧の上からとはいえ薙刀が直撃したのは確実ッ!】
 【そのダメージはけっして無視出来るものではないッ!】

おや……流石に気が付きましたか、フフフ……その『符』は気になりますが……今は良いでしょう

【振るわれる薙刀、その刃が捉えたのは空気――そして飛翔する『光の斬撃』ッ!】
 【ダッ、と左へステップを取るが、その刃は確かに男の右腕を捉えていた!】
   【『鮮血』と共に開放される『不穏』な雰囲気――しかし…………】

   ――クグアアアッ!
                や、やりますねェ……

  【右手から手放してしまった『包丁』は、カランと音を立てて】
          . . .. . .. . .
しかし……私は鎧を纏っていない時も針を飛ばしていましたよねェ?
    フフフフ……――!

【そう……先ほど漂った不穏な雰囲気は……『ブラフ』ッ!】
   【そもそも、針の『発生点』は―― 一体どこなのだろうか?】

 【そう言えば長い触覚の意味とは――いや、考えさせる『暇』など与えてくれないッ!】

【そして飛ばされる『針』――今までと全く同様だ、しかし……】
    【どこか……――どこか、『雰囲気』が違うッ!】

フフフ……おや、この辺りの壁は『老朽化』が進みそうですねェ
                   . . . . . . . . . .. . . .
 そうですねェ……フフフ……『壁』には気を付けた方がよろしいですよ

  【もし針が当たってしまえば――】
 【突如、路地裏の上方の『壁の一部』が崩れ落ちてきて……】
    【コンクリートのシャワーは、あなたへと降り注ぐッ!】

  【『音』はするし、先に降るのは『小さな欠片』だ】
       【――しかし、回避しなければ『危険』なのは確実ッ!】
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 23:03:38.48 ID:7nqBDYZDo
>>583-584

【彼女にとっての一撃≠ヘうまく使えば、貴女への致命傷にもなりうるものであろう】
【それを深く貴女は理解していて、それ故に彼女からして見れば、貴女の戦法は彼女の上をいくようであった】
【直撃が出来ない、狙撃手という彼女にとっては、それは有り得ない事であった】

【放ち終えたRaumKrankheit≠ヘ生まれたての小鹿のようで、そのままでしていくのは無防備で】
【彼女の表情が曇った、それはきっと、貴女に少しずつ追い詰められるような感覚があったから】
【強い――――口に出さずとも表情が伝えた、一手でいくつも積み重ねる、貴女の腕前に感服した】

【宵月が彼女の頬を照らしたなら、映し出される横顔は額縁に切り取られた姿のように】
【髪が修飾するその頬には、冷たい汗が、ぺたりと染み付くかのように】
【いくつも同時で動かす鏡はそれだけでもかなりの神経を削る作業、長い戦闘は彼女へと負担として圧し掛かる】


……っ!!セリーナ……無茶……だよっ……!!そんな、の……!!

だめっ……RaumKrankheit≠カゃ……受け切れ、ない……!!


【RaumKrankheit≠正眼に構えたなら、彼女の声が微かに濡れた】
【分解≠ウれた――――それは、二挺のBAR≠ヨと、軽機関銃へと姿を変える】
【普段よりRaumKrankheit≠ェ大きかったのは、通常のソレではなく、二挺の別の銃で出来ていたからだ】

【丁度大会の前の試合で二挺のBAR≠一挺のRaumKrankheit≠ヨと昇華させたように】
【両手で握る二挺の軽機関銃、けれどもそれは、真っ直ぐに貴女の攻撃を受けきるには不十分であった、から】
【彼女の翼が揺れたなら、右斜め前へと大きくその身を跳躍させた】

【一歩大きく前へと飛んだなら、掃射される貴女の銃弾の三割程度を回避できるだろう】
【けれども範囲が大きい、咄嗟に両手の銃を構えて銃弾を掃射し迎撃するが、それでも足りないほどに】
【一瞬にして空になる二挺のBAR≠サれでも足りなかった、貴女を映し出した鏡が二つ、割れた】

【最初の位置から右に行った位置で、彼女の身が地面へと落ちる】
【掃射が直撃したのだ、白い柔らかな肉体へと食い込んでいくいくつもの銃弾】
【血で塗れるその身体は、普段の彼女らしくない、色合いの、よう】


……っハァ……ハァ……すごい……ね、セリーナ……
んっ……ぁっ……セリーナの、覚悟……伝わって、くる……のっ……

でもっ……まだ……まけっ……ない……!!
耳澄ませて、ごらん……聞こえる、でしょ……鳥の、音……
飛べない鳥が、頑張って、飛んだ、音――――


【地面へと座り込んで、何とか上半身だけ上げた、けほっけほっと彼女の細い喉が揺れる】
【ダメージは大きい、きっと、今から狙撃など、難しいのだろう――――それでも、まだ立って】
【まだ手段はある、そう言いたげに彼女は揺れた】

【耳を澄ませたなら聞こえるのは、確かな銃弾の音――――しかし、彼女は撃っていない、はず】
【思考を重ねれば直ぐに分かるだろう、彼女が貴女の魔翌力を削り取った先ほどの銃弾は、それだけではなかった】
【貴女の後方にあった鏡、彼女はその鏡へとその銃弾を沈めた≠フだ】

【そうしたならば、鏡を伝い、銃弾がいくのは……彼女の上空の鏡、一番最初にRaumKrankheit≠ナ打ち抜いた鏡だ】
【その二つを守るために、彼女は鏡を用いたガードをしなかった、その華奢な身で、銃弾を受けたのだ】
【彼女の隠した刃、雲間で研ぎ続けた刃が、今牙を向けた】

【彼女の上空の鏡から放たれる銃弾、貴女のアーマーを貫きダメージを与えようとする一撃】
【だが狙いが甘い、肩への銃弾はきっと致命傷には至らないだろう】
【死闘はきっと、まだ続く――――!!】
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/06(水) 23:05:35.81 ID:/NiXIe580
>>585

それは良かった
実はウェルダンはあまり好みでは無くって…

【男の殺意に応えるように、今だ笑みを保つ青年の瞳にも明確な闘志が宿る】
【青年は迸る火炎に対し、回避の行動を取らなかった】

【代わりに行ったのは、剣】
【魔翌力を帯びた刀身をそのまま地面に突き刺し、魔法を発動したのだ】
【流れる魔翌力は、目の前の地面を薄い壁の様に隆起させた。丁度青年と山刀の男の間に、盾の様に出現する】
【それは男の火炎を遮ると同時に、青年の攻撃へと繋がる】

いえ間違ってませんよ
ブルーは高い火力で小時間焼く方法ですから

【そう悠長に応えると、今度は左手で魔法を発動する】
【それは単なる発破の魔法。しかしそれは壁に遮られる】
【いや、それは壁を破壊し、炎の中を男目掛けて飛ぶツブテとなる】
【炎の通りが悪いままの反撃である】
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/06(水) 23:11:25.51 ID:S3x1VGqXo
>>587

『……風の国の動乱?レナールか、エルジオ……草原のアレかな』
『あそこの国も大変だね。変なのに襲われたり、機関に狙われたり……』
『……あの娘-アンジェル-に負けたのも、そんな不幸の国出身だからじゃない?』

【声に追随しての煽るような嘲笑い声――なんていうのは、耳を澄ましても聞こえない】
【とするとよっぽど感情を[ピーーー]のが得意なのか、大まじめに言っているのだろうか】
【どっちにしたってたちが悪い冗談だ。レグルスは怒ったっていい――ただ、それには相応の危険が伴う】

【なにせ、彼の推測は当たっていたからだ。捕まったお尋ね者――まさに、彼女はそれ】
【会話からはそれが誰かなんてわからないが、UTに身柄を預けられている分、ただのチンピラでも無いだろうし】

【―――香ばしい香りが店内にふわりと流れてきたのは、そんな時】
【レグルスの頼んだ焼き鳥の肉汁が滴り燃える音。ビールの注がれる小気味よい音】
【試合の実況に混ざって聞こえるそれらは、そろそろアンジェルが戻ってくるだろうということを示唆していて】

『……ソニアとは、別に面識が有るというか……そんなんじゃない』
『ただ二回だけ……そう、一度はまさに風の国で、殺しあっただけだよ。』

【それを知ってか知らずか、仕切りの向こうからそんな声が聞こえてきた】
【独白ともとれるそれは、ただならぬ意味合いを持っていて――なんとなくだが、女の素性が推察できるかも知れなくて。】
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [!蒼_res sage]:2013/03/06(水) 23:11:37.72 ID:HeC49l3zo
>>583>>590

スウェン「ああ……ああ〜〜〜〜ッ!! ソニア選手の弾丸が、セリーナ選手の魔翌力を切り裂いていきます!!」
     「ガトリング砲のエネルギー供給が断ち切られ、封じられてしまうのか―――!?」

瑛月「……ッッ、これは……!! アーマーの魔翌力を喰らっているのか……!? もう捨て身の一撃に近い……!!」

スウェン「彼女のアーマーが弾けています!! ガトリング砲に注がれるエネルギーは、まだ途切れてはいませぇぇぇんッ!!」
     「そして―――溜めるに溜められた魔翌力が―――!? 今ッ!! 弾けだしましたぁぁぁぁぁッッ!!」
     「圧倒的な数の暴力です! ガトリング砲の破壊力を舐めてはいけませんッ!! 戦場を死体の山に変える兵器なんですッ!!」

瑛月「……狙いもへったくれもありませんね……!! 力で捻じ伏せる訳です……!!」

スウェン「単純明快なパワーがソニア選手の肉を抉る―――ッ!!」

瑛月「……ソニア選手は甘えませんね、流石です。―――どこからでも攻めると言う気持ち。 其れが欠けていては、この大会を勝ち上がれない」
   「今の一手にはその気持ちがひしひしと伝わってきますよ……」

スウェン「……? あの、それはどういう―――っとお!? 上空の鏡から何故か銃弾が飛んでいる!? ソニア選手は銃弾を撃ってはいない筈ですが……!?」

瑛月「―――鏡はガードにも使えたはずですが、あえてしなかった。 ……この為に身を削ったと言う事です」

スウェン「……!! 成程、先程の話はそういう訳でしたか……。 ―――激戦は簡単には終わりませんッ!! ボルテージは既にMAXを振り切っていますッ!!」
594 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 23:12:55.81 ID:1GPUHR7do
>>581

【夜も深まり始める頃、寒さも一塩だろうそんな中で】
【彼らが電柱に貼りつけたチラシをじっと見つめる青年が1人いた】

……へー、櫻も何かと大変なんだなあ……
しっかし船かー……なんかこう、歴史で出てきそうな戦場……

【チラシを見つけたのは家に帰る途中の偶然だった】
【ふと視界の端っこに「櫻」の文字が見えて……という訳である】


でも水の国で募集?……あー、切羽詰まってるのもなー

【酷くひとごとめいた感想を零し興味もそれほど無いように彼は歩き出す】
【大多数の凡人にとってどこぞで起きる戦争などは所謂対岸の火事に過ぎない】
【戦いに身を置く彼とて自分の範囲の外の出来事に現実感を抱く事など出来なかったのだろう】

【ここで縁は終わりとばかりにテクテクと足を進めれば何やら人影が2つ】
【欠伸混じりにまたふと見ればどうやら彼らが張り紙をした張本人らしい】

【そう、彼らが現実として今ここにいて】
【どうにも自分がそのまま通り過ぎる事が気に入らなかったのか青年は彼らの背中を追って一声】


よっ、アンタ達張り紙貼ってるみたいだけど櫻の人……?

【なんて自己満足もいいところの一声をその背中に掛ける】
【彼らが振り向けばそこにいるのは身長170cm程の赤い左目に右目は眼帯の青年で】
【髪の色は雪のように真っ白、伸ばされた後ろ髪は三つ編みで風に揺れて犬の尻尾のようにも見えるだろう】
【髪の先、つまり腰辺りにはナイフケース。眩しい銀色の柄が街灯の光を受けて淡く輝いていて】
【「くしゅん」とくしゃみをする彼の身体は黒いジャケットに包まれていた】

なんか……そのなんだ?大変そうだなーって……いや……
張り紙だけでも手伝おうか……なんて……思ったり

【軽く手を振り零れる言葉はどこか煮え切らない感じ】
【初対面だからというのもあるけれど、自分がどこまで関わって良いのか測りかねているのだろう】
【初々しいと言えば可愛げがあるが如何せん男がそんな態度でも残念なだけである】

【けれど彼の自己満足の善意は、まあ本物に違いない】
【作り笑顔のままでその場で立ったまま彼らの返答を待つだろう】
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!red_res]:2013/03/06(水) 23:17:59.47 ID:KZQg0wsmo

【次に信じられない物を見るような目で立ち上がったのは剛太郎だった】
【遠くからでも見えた、セリーナの腕が悲鳴を上げているその状態を】
【客席の者たちもどよめいている――落ち着いて腰かけているのはジャンクちゃんだけだ】


「―――なんだとォォォォォォォ―――――!?アイツ何やってんだッ!?
魔翌力の供給ラインは確かに撃ちぬかれた―――撃ちぬかれたが!アイツ両腕を新しい供給パイプ代わりにして
無理やりアーマー内の魔翌力を注ぎ込んでるのかッ!

だがそんな事をすればッ!身にまとうアーマーは次々剥がれていくし……無理やり慣れないほどの莫大な魔翌力を
腕から伝わらせたから、体が悲鳴を上げ始めている!そこまでやるか!」


――そこまでやるでしょうデスヨー、ソニアさんの前でなら
ワタシ、なんとなくですけどセリーナさんの気持ちがわかります、どうしてこうも意地を張ろうとするのかも
今どんな気持ちで、ソニアさんと戦っているのかも、ワタシには理解できるのデスヨー


【ぐ、と胸の前で両手を握りしめながらジャンクちゃんは見守る】
【セリーナがどうしてこうも、自分の身を削ってでも勝利に並々ならぬ執念を燃やすのか、伝わってくるから】
【自分が彼女ならば、どんな気持ちになるのか、それを考えればどうしてああも無茶が出来るのか理解できてしまう】


「ライフルが分解された?―――あの軽機関銃か!いつものライフルよりデカくなってたのは二つを繋ぎ合わせてたからか!
斜め前方に回避しながら弾幕に弾幕をぶつけて相殺を図りダメージを最小にする!それでもソニアもすでに虫の息だ―――!
ソニアはまだ動けない、度重なるダメージに、体力も極限まで削られているんだ……これでは」


いいえ違います、今度はソニアさんの方がダメージ覚悟で攻め手に回ったのデスヨー!
先のセリーナさんの掃射、ソニアさんは防御に鏡を一切使わなかった……少しでも使っていればダメージはさらに少なく出来たはずなのに
これが狙いデスヨー、先ほどセリーナさんの魔翌力供給を削ったあの弾丸!貫通した弾丸はそのまま後ろの鏡へと飛び込み

上空の鏡から防御力の落ちたセリーナさん目がけて弾丸が降り注ぐ!先もアーマーを貫通したその銃弾が!このためにソニアさんは防御を行わなかったデスヨー!
596 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/06(水) 23:19:38.39 ID:QM/hak3Jo
>>567
//今気づいた……
//ではそのようにしておきます。お疲れ様でした!
597 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/06(水) 23:21:10.65 ID:TdZRBbzs0
>>592

……あぁ、多分お前さんが言うところの『草原』だなぁ……あそこで、化け物と戦ったんだよ……正に今決勝戦やってる、ソニアとセリーナ女史と、肩並べてな?

【しみじみと、思い出す様に語るレグルス。思えば、あの時に自分は『UNITED TRIGGER』と本格的に関わりだした気がする】
【――――仕切りの向こうの人物が、また別の意味で因縁の相手である事に、彼は気づかず】

――――ハッ、言えてら…………もうあの国に義理も何もねぇからな…………あくまで仕事で化け物退治しただけだからよ

【水を向けられた言葉に、むしろ鼻で笑って見せるレグルス】
【何か、良くない思い出でもあるのだろう。彼は、故郷である風の国をあまり好いていない様だった】

…………ほぉー…………やりやがる、2人とも…………流石だな、この戦い…………!

【ひどい流血沙汰になりかけているテレビの映像を、食い入るように見つめるレグルス】
【2人共に、強力な戦士である事は良く分かっている。だからこそ、その身がひどく傷んでいく様子にも、安心していられるのだろう】
【――――実戦で、もっと危ない橋を渡ってきた事も、レグルスには経験として通ってきている】

――――――――ッ…………!?
……なるほど、な…………そりゃ、つまらねぇ事を聞いちまったな。だから決勝戦に興味がある訳、か…………

【流石に、その言葉にはレグルスも言葉を詰まらせて、表情を歪める】
【だが、それも一瞬の事。元より、相手の素性はある程度『良くはない』と分かっていたからこそ、そのショックも小さかった】
【――――ここから先は、自分から踏み込んでは不味い領域なのだろうと、レグルスはお茶を濁した反応を返すに止めた】
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 23:22:33.03 ID:fmfTU7qS0
>>586

【背後から聞こえる少女――フェリーチェ――の声】
【その声に思わず立ち止まる。依然として顔を向けぬまま】

アタシは……美紅(ミク)

【自分の下らない癇癪でフェリーチェを困らせている】
【凄くガキっぽい自分の行いに思わず自己嫌悪に陥る】

…フェリーチェ。アンタは何も悪くない。
悪いのは糞餓鬼の様に幼稚なアタシさ。

だから、"今度会えたなら"……その時はよろしく、…な。

【フェリーチェをあやす様な言葉】
【けれど顔を向けることは無い。
 自責の念に駆られている女を見たくないから】

【そして、ミクは姿を消す。
 己の醜い部分に苛まれながら、闇夜に融けていく】
【もし今度があるならば、こんな醜態をさらすまいと
 心に強く誓って―――】

//お疲れ様でした。遅レスすいませんです。
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/06(水) 23:25:03.61 ID:hs/9uOjt0
>>591

【攻撃を防がれた男、だが焦りはない】
【男は魔具は扱えるものの、正確には魔術師ではない】
【あくまで魔具が使える能力者】
【だから青年を己の能力の間合いに入れようと青年に向けて足を進めようとするが――】

!?――ディニクティス(恐魚)!

【せまりくるつぶて、すでに重心を前に向けた男にはよけれない】
【だから男は自身の能力を使って防御を行う】
【男の能力魚型のマインドの尾の一撃でつぶての一部をはじき返す】
【はじき返したつぶては防御と同時に、接近してくるかもしれない青年への牽制だ】

【そのマインドはある魚に似ていた】
【遥か昔、デボン紀の猛魚ダンクルオステウス】
【デボン紀の水中を支配した異世界の怪魚】
【その姿はまさに異端!神秘!】
【頭部から胸部、肩帯などは全て分厚い装甲板が覆い】
【一部は鋭い歯牙の代わりになっており】
【体長は5〜6mほどで肉厚で筋肉質だ】
【イタチウオに似た背びれと結合した尾ひれと細めの尾部】
【マインド特有の金属光沢は黒く鈍く、反面眼は男と同じように鋭く光っている】
【まさに5トンの咬合力を持つとされる恐魚のようだ】


【ただ装甲板の重みとフォルムゆえか瞬発力はあるものの遊泳力はないようで】
【また装甲板以外の装甲は薄く小さくうろこ状になっている】

――ぐ!くそがあああ!

【弾き切れなかったつぶてが胸板と腹部、そして右目に当たる】
【つぶての影響で瞼が青くはれ上がる――距離感に影響がありそうだ】
【そして男の怒りに呼応するようにまた魔具が輝きだす】
600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/06(水) 23:25:42.61 ID:SK+GwOAeo
>>589

ふん………何だか知らないけれど。
――――ダサい鎧ね、それ。

【ばっさりと。男の攻撃の対応に追われて閉じていた口が、彼女の中の高飛車な部分が、そんな挑発を口にする】
【その口元は、わずかに歪めて…………お嬢様じみた見た目に反し、彼女は戦闘で心が高ぶるタイプの人間だ】
【『ノってきた』と。陳腐な表現だが、より一層気迫の座った黒い瞳は、まさにそれが一番適切で】

…………ッ!?

【しかし――――彼女は見事に出鼻を挫かれる】
【ブラフやフェイクなど、そういったものは"正々堂々"向かっていこうとする彼女にとって不得手】
【右腕から針を飛ばしてくる、なんてことを考えていた彼女は、見事に不意を付かれ】
【針の出所は、いったい――――? 焦燥にそんな余計なことを考えたのが運の尽き】
【彼女の反応の埒外から発射された針は右肩を痛みなく貫き、現れる『日常』が牙をむく――――!!】

参の太刀――――『三衣』!

【……しかし、先程あえて『一矢』を小さめに放ったのは、男の右腕から発射される針をガードする体勢を整えるためだった】
【それはブラフで、彼女は見事に引っかかったが――――防御態勢が整えられたのだけは、僥倖】
【彼女の体に神気が纏わりつくと、やがてそれはオーラ状の結界となって全身を覆い尽くし】
【――――程なくして墜ちる、コンクリートの雨ッ!!】

っつ、あああッ……!!

【結界、とは言っても、防御力は鉄製の鎧程度。その上、それは彼女の体に隙間なく密着する形で展開されている】
【つまり。いくら結界を纏ったところで、その衝撃は彼女の体に浸透する――――】
【針以外には大きなダメージの無かった彼女が、ここに来て一気に傷を増やしていく】
【纏った結界に加え、最初の小さな破片の段階で後退を始めることでダメージも最大限減らす努力はしているが――――崩落によって発生した軽い土煙の中で、滴る赤い液体が見えるだろう】

【彼女の状態は、今は土煙と薄闇が相まってよく見えないが――――全身に傷を負ったのは確実】
【――――しかしよく見れば、その口元は、まだ笑っているように見える】
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/06(水) 23:27:40.49 ID:Fj3L7A+J0
>>577

(…………?)

【視界にひとつの変化が生じた。
【捉えきれない影/けれど懐かしい気配を感じる。ゆえに警戒は心に浮かばず/声は、聴き違えようもなくて――――】

――― 久し振り、ヨハン。
本当に、時間が流れるのは早いわね……あの夜が、まるで昨日の事みたいに感じるわ。

【張りつめた気配が消散した。夜に満ちていた静謐な空気が、一気に日常の其れに移る。】
【亜人の少女がすぐ横に来ても、身構える事も抵抗もない。】
【目を瞑るようにクスリと微笑って、目を開ければそこにはやはり、彼女が居て―――――
【そこで “いつもの自分” のように、柊は強気に、けれどどこか穏やかに口を開いた。】

……私は大丈夫よ?
並みの銃弾なら掠りもしないし、当たっても大して痛がらない―――――……私は、痛みにも強いの。

【心配させたくなかった事が半分、“単に事実を語っていた” というのが残りの半分――――】
【あとは穏やかな空気に中てられて、気が緩んだというのも少しだけ。】
【その “少し” の存在が、間違いなく頬を緩めていたのだが――――。】

【近付く気配がすぐ横に来ても、身構える事も抵抗もなかった。きっと彼女は、そのまま匂いを嗅がれるがままで。】
【擽ったそうに目を瞑り―――― クスリと一度微笑んだ末に、】

けれど、そういう貴女はどうなのかしら。
気になるわね――――――
あの “力” なら……そうそう捕まりはしないでしょうけど。

【そこで柊が浮かべるのは―――― 強気な微笑。日常の其れ。反撃の其れ。】

【そして柊の左手が持ちあがる。】
【ヨハンの “そこにいる” 感触を確かめるように、軽く鼻先に触れようとするだろうか。】
【柔らかい人差し指の指先で、柔らかい温もりに触れて―――― 】

/よろしくお願いしますー!
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 23:30:42.43 ID:07cGVPlxo
>>590


【―――――銃撃が止んだ、その直後。】
【"ガトリング・ヒュドラ"の銃身から炎が上がる――ボウッ、とついたそれが意味する】
【この武器は此処で終わったのだ、と――破壊の渦を撒き散らし】
【八首の猛撃は一旦の終了を経た。】

【クルクルと回転をし続ける銃身がやがて、煙の中から現れ――その回転も止まる頃】
【ガチャリ、という鈍い音を立てて巨大魔力連発銃は、地に沈む。】
【撃ち終えた銃身から炎が上がるなどと言う馬鹿げた設計――ある魔力は全て使うと言うありえない構造】
【しかしこれが――セリーナという、能力者ではない人間が、能力者である強い敵に立ち向かうために払う】
【大きな大きな、代償だった――。】

【爆炎の煙を裂き、セリーナの姿が露になった。】
【鎧があちこち弾け飛び、魔力の切れたそれが完全に機能を停止し――膝から崩れ落ちる。】
【魔力は失ったが、装甲自体はまだ残っているのだろう――ソニアの必死な抵抗である】
【その"一撃"――上空からの射撃がアーマーの肩を撃ち抜き――鮮血が吹き荒れる。】
【これで彼女は左腕が使えなくなった――もはや、終わりか。】


(――ダメなんだ。)
(――ここで負けちゃ・・・ダメなんだよ・・・っ!)
(―-アタシはなんとしても・・・絶対に・・・"アレ"を手に入れて・・・ッ!!)
(きおくを・・・・)
きおく、を・・・!!とりもど・・・さない、と・・・

―――ダメなんだよッ!!

【――いつの間にか、口に出していたのか。】
【胸の間にしまっていた言葉が――口を割って、出ていた。これでわかるだろう。】
【彼女がこの大会で戦う理由――それは「記憶の欠片」の存在だ。】
【破壊されたアーマーの頭部から、彼女の瞳が見えるだろうか――本当に、らしくないほどに。】
【叫んだ声も、瞳も、何もかもが、とても――――とても、疲弊していて。焦っていて。】
【セリーナのあの――どんなに辛い戦況でも笑っていられる表情は、なくって。】

【――もう、ダメなのだろうか――と、自分の心の中に生まれた"それ"に、飲み込まれそうになった時】

/続きます!すいません!
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 23:30:55.41 ID:07cGVPlxo



【――――聞こえた。】

(――ソニア。声・・・。)

【鳥の音――羽の音――羽ばたく音――――。】

(まだ・・・いきてるんだ・・・そうだ・・・あたし・・・たいかい・・・たたかわなきゃ・・・)

(――なにを、やってる・・・)

【小さなソニアの、声が聞こえる。小さなセリーナの心に、確かに届いて。】
【それは――"戦えるよ"という、彼女からの――ある種の、鼓舞。】

【――そこで彼女の目は、ようやく醒めた。】
【騎士は――ようやく覚醒する。】
【なにを焦っていたのか。こんなに素晴らしい大会の、最後の最後で。自分は。セリーナという人間は。なにを。】
【――大会の景品に目が行って?仲間のためだから?何を―――何を言っているのか。】
【そうじゃなかった。】

【――この大会で出会った全ての人間は皆、一様に――純粋に、凄まじい戦いを繰り広げてきた。】
【そこに今の自分のような、こんな――濁りがあったか。】
【仲間を救う切欠になるかもしれないアイテム――それに目が眩んで。なにか、忘れていたのではないか。】

【今、自分が戦っている相手の事を――――セリーナは、見ていなかったのではないか。】

(―――なに、やってんだかねぇ・・・アタシってばさ。はは・・・ホンットに・・・)
(ごめん、ソニア――ああ、そうだね――今―――)

【――アーマーはパージされる。煙を噴き上げ、装甲が弾かれて――セリーナ・ザ・"キッド"が、立ち上がる。】
【もはやそこに先ほどまでの"熱気"に狩られた女はいない――今、見えるだろうか。】
【この女の瞳に、この時ようやく――いつもどおりの、神秘的な輝きが灯ったのを。】
【白いシャツを鮮血に染め上げ、ブーツカットのダメージ・ジーンズはこれでもかと言うほどに破け――】
【赤のスカーフは血と同化してしまって、ウェスタン・ブーツは磨り減って、でも――】

【――その特徴的なテンガロン・ハットだけは、矢張り、そのままで。】
【彼女は動く右手でハットを深く、被りなおし――立ち上がって、ソニアに笑顔を向ける。】
【――そこにもう、淀みはない。】

―――なぁ〜に、いっちゃってんのさ・・・ソ、ニア・・・!
おねーさんの・・・セリーナ・ザ・"キッド"の――はぁ、ハァ・・・!!戦いは――ッ!!
ここからだッ!!

【"弾"末魔を一発、片手でリロード――ガンマンが息を吹き返す。】
【ここからはアーマーなし、ボロボロのセリーナが、まさに一人のガンマンとして――ソニアに。】

【――立ちふさがる最高の、"ライバル"に激突する。】
【一発、銃弾を込めて――セリーナは"弾"末魔を、ガンベルトに収めた。】

【――――最後は矢張り、"これ"か。】
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/06(水) 23:33:09.96 ID:t8qf4fqyo
【水の国ーーー】
【街は何やら盛り上がっているーーーそういえば、大会の決勝だったか。ーーーと、頭を過った】
【まあ、そんなものは興味ない、関係無いとばかりに仕事はある訳でーーー大会は後からゆっくり、録画を追おう】

ーーーマフィアの軍団…ねぇ
軍団が更に集まって結託するなんざ、ぞっとしねぇぜ

【ーーー潮風と漣が肌寒い空気を震わせて、男は紫煙を燻らせるながらしみじみと呟いた】
【大きなコンテナに背中を預け、ふと目線は上へーーー自分を照らす街灯に向かう】

しっかし…どいつもこいつも武器を欲しがってどうするつもりなのか…戦争でも始める気か?
…ま、俺にはどうでもいい事か

【黒いビジネススーツ、黒い革靴、骨が散りばめられた模様のネクタイ】
【疲れた目をした、無精髭面、黒い髪を後ろに撫で付けた髪型】
【その右目には眼帯をーーー『紅い剣を咥えた黒い狼』の紋章が刻まれた黒い眼帯を掛けていて】
【剣の柄だけのような機械的な機具と、銃身の長い銃をベルトに吊り下げた男が、冬の夜の港にて、佇んでいた】
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/03/06(水) 23:33:23.72 ID:XhDjxO6+o
>>588

「……凄いな、それじゃあひょっとして、整備の方が専門かい?」
「僕も技術屋の端くれだけど、まさか自分の土俵で並ばれるとはね──ちょっと、修行が足りなかったかな」

【男の的確な仕事に括目して、思わず漏らす。白衣からして、こういう作業はてっきり専門外だと思い込んでいたらしい】
【機械的──男の立ち振る舞いを踏まえれば、そう形容するのが相応しいだろうか】

【ともすれば、これ≠フ修理に慣れた自分に迫る程の効率に、彼女は僅かばかり、視線を地へ落とす】


「別に、悪い気はしないさ」「下手に素人に触られるよりは、よっぽどいいよ」
「……そもそも仕事上、そういうのを気にしていたらやっていけなかったんでね」

「……仕事と言えば、やっぱり君のそれも気になるなぁ……その手際の良さを見れば、尚更ね」

【外し終えた装甲板を車体に立てかければ、その部位に、配電盤らしき電線の集中したものが露わになって】
【彼女はそれを、片手で適当に、丁度ブレーカーに触れるような手つきで弄り回しながら、改めて男の方を見遣る】
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/06(水) 23:35:59.32 ID:3qLGq21co
>>594

――ほら、案外見られているものですよ、地味なんて仰っても
……『こんばんは』――

【まず、ふわり、と柔らかな身のこなしで、挨拶と共に青年の方へ身体を向けたのは、セーラー服の少女である】
【その台詞は、どうやら相方であるもう一人の少女へ向けられたもののようで――】

……ん? お、おー、これはどうも、こんばんは
僕たちは、櫻の国の自警団に協力している者で――まあ、いわゆる傭兵って奴かな
張り紙を見て貰えばわかるけど、櫻で海賊退治を請け負っててね

【そしてコートの少女も、青年へ顔を向けて、邪気のない表情で、そんな風に青年の質問に答えた】
【ハキハキとしてさっぱりした語り口は、彼女の人柄を言外に語るか】

……ま、手伝ってもらえるならば、手伝って頂きましょう
折角の男手です……わたくしも、いい加減腕が疲れてきていたところですし……

【しかし、一方でやたら冷めた雰囲気を纏うのが、セーラー服の方の少女だ】
【この極めて淡々として玲瓏な口調と、張り付いたような無表情が、空気を更に冷え込ませているかのよう】

……というわけで、よろしかったら、これ、持って頂けます?

【彼女はそう言いながら、チラシの束を、青年へ差し出すだろう】
【少し小首を傾げているのは、彼女なりの愛嬌か、或いは媚びているのか】

「あー、ごめんね、キミ、ぶしつけに」
「手伝ってくれるんなら、後でなんか奢るから、さ?」

【かくしてコートの少女は、相方の大胆不敵さを詫びつつ、】
【これまた屈託のない笑顔を浮かべるのであった】
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 23:36:46.81 ID:MVXBOXgyo
>>600

おや、……『ブレイク・ザ・デイ』の鎧はお気に召しませんでしたか……残念です

   良いですねェ……良い眺めです
 古い壁はいつ崩落するかわかりませんからねェ……フフフフ

     【『邪悪』……この者は邪悪そのものッ!】
 【土の煙と薄い闇でよくは見えないあなたの姿、しかし見える赤い液体に男は『悪意』の笑みを浮かべる】
【――しかし、まだ笑っているかのようにも見えるその口元、……途端、険しくなる男の表情】

フフフ……根性ありますねェ……しかし、私はれっきとした『人間』でしてねェ……
                     . . . . .
 両腕に斬り傷があるなんて……非常に辛いんですよねェ〜ッ
非常に痛いですし……そろそろ『退却』しなければ、血を失いすぎそうです


     ――ですので、あなたにはここで『トドメ』を刺させて頂きます

   【もう何度飛ばされただろう?】
     【その針は、確かに『触角』からあなたへと飛来する――今までの中で『一番』、『不穏』なそれがッ!】

【当たってしまえば、どこからか『エンジン音』が聞こえてくるはずだ】

       【ブオオン、ブオオン】

  【――これは『ヘッドライト』ッ!】

                  【ブオオオンッ!】
 【なんと……この狭い路地裏に、飲酒運転の『軽自動車』が突撃してくるのだッ!】
   【『危険』、……危険以外の何物でもないッ!】

 【――さて、当たり前だがここは路地裏、つまりは『狭い』】
                           . . . . . .
    【すなわち、この『日常の脅威』は……男も巻き込みかねないッ!】
 【幸い――男の手によって重症を負った男は、先程の『瓦礫』のおかげもあってかギリギリ当たらなそうなのだが】

【男は『壁』へ向けて駆けていて――当たり前だ、『回避』の必要があるのだ】

                                   . . . . .. . .
 【しかし、あなたが何かしらの攻撃をすれば、……逆に、車に轢かせられるかも知れないッ!】
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/06(水) 23:41:30.97 ID:S3x1VGqXo
>>597

『へぇ、アレ≠ニ……大会にも出てるし、結構実力者なんだ』
『だったら自警団かUTに入れば、金の心配なんてしなくてすむのに』
『……それとも、縛られるのがキライなのかな』

【そんな推測は、レグルスの国を好いていない様子から――なんとなく、自由で居たいと】
【そういうような感じを受けたからだ。テレビで、尚更激しくなっていく戦いが続く】
【今はまさに佳境。セリーナの一撃が通ってしまえば、戦局は覆りかねない】
【つまり、ソニアを気にかける身としては―――、――最後の言葉には、返事も無くて】

―――はいはい、お待たせしたわねお客様っ。
こっちの方はちゃーんとお代を頂くから、酔って忘れた〜なんて言わないでよ?

って……あらあら、ね。二人共すっごい戦いをすることで。
こんな戦いざまを魅せつけられちゃうと、仲間で良かったって心の底から思えるわ―――。

【大きなお盆に幾つかの品々を乗せて、アンジェルが戻ってくる】
【ぼんじりの塩加減、何の熱さと柔らかさ――無論ビールも、十分すぎるほどに美味い】
【少しばかり奇妙な空間だが、三者とも向ける意識はただ大会の結果―――】

【―――いよいよ終盤となったその経過とともに、静かな時間がゆっくりと過ぎていく。】

/最後の最後で申し訳ない、ちょっと眠気がキツいのでこの辺りで……orz
/それではすみませんっ、お疲れ様でしたー!
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 23:45:44.70 ID:7nqBDYZDo
>>602-603

【BAR≠ヘ撃ちつくした、最早彼女のRaumKrankheit≠ヘ意味をなさないのだろう】
【彼女はそれを地面に置いたなら、直ぐ側の――――シルクハット≠ヨと手を伸ばす】
【よろよろとよろめきながら立ち上がったなら、そのシルクハットを右手で握った】

【シルクハットの中から落ちる、一挺の拳銃――――スチェッキンと呼ばれる、彼女の祖国の銃】
【RaumKrankheit≠ナもBAR≠ナも倒せなかった貴女、狙撃手が最後に行く付く先は手の届く範囲に向ける銃】
【それで良かった、貴女の持つそれと、確かに競えるのだから】

【貴女と同じように、否――――それ以上に彼女はボロボロであった】
【白いブラウスは所々に鮮血色の染みができて、彼女の純白の素肌も、血に塗れるほどで】
【立ち上がるので精一杯といったように、両手で握ったその銃の、感覚すらもない】

【きっと勝敗は決まっている、このような場で、通常の銃弾を撃ったところで、意味なんてない】
【貴女の意志の篭った断末魔の叫びの中に、消えていく小さな波紋でしかないのだから】
【視線が蕩けそう、外側へと向かった思いを、確かに受け止めた】


……ねぇ、セリーナ……覚えてる、ソニアが、初めて……UNITED TRIGGER@た日のこと……
2月の最初の、とっても寒い日……あれからね、一ヶ月……たったんだよ

涼は憧れるような……強い人、ソニアがなりたい、って思う人
セレーネは強かったけど……それでも、初めて勝てた人
ユウトはかっこよくって、でもね、とっても優しい人なんだ……
白妙はてきぱきって上手で……それでいて、とっても綺麗な人で
ヒルコは強くて悲しい人、あの時も……セリーナに助けてもらったっけ

童守と一緒にいると……なんだかとっても、安心しちゃって
おねえちゃんと一緒なら、きっと誰にだって、優しくできると思えて

京と月彗とアドウェルサのお陰で、少し強いソニアに、なれたんだよ


【両手でスチェッキンを握って、その銃口を下へと向けた】
【貴女へと辿る彼女の小さな横顔、向けるマリンブルーの瞳が潤んだなら】
【思い起こされるのは此処に至るまでの軌跡、彼女の辿ったいくつもの旋律の名残】

【揺らめくソプラノの音、刻む深き音色が、確かな色に染まったら】
【きっと、きっと――――その行方すらも、分からないぐらいに】
610 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/06(水) 23:45:59.69 ID:7nqBDYZDo



ごーたろうはとても強いの……でもきっと、お話したら、優しい人だよ
レヴィおじちゃんは、戦う姿も、お話しする姿も、どっちも違って、どっちとも好きなの
フリッツのお陰で、ソニアは、戦う事について、いっぱい考えられたの


……ベイゼは、ソニアが……倒せなかった、人……ソニアが、届かなかった人……
怖いの、すっごく……今も、話すこと……できないから……
でもね、これに勝ったら……その勇気も、できるかな……

だから、お願い、レグルス、アルク……力を貸して……
ソニアの、大事な人、ソニアの、大切な人、……ソニアの、大好きな人
倒すために、力を……頂戴……


RaumKrankheit=\―――対セリーナ・ザ・キッド@pカスタム
Модель;Прекрасное зеркало
――――Model;Kaleidoscope

――――終章Halestorm


【銃口を上げたガンスリンガー≠ヘ語る口を持たないのだから】
【ただただ饒舌なのは互いの手に握る掌サイズの拳銃だけ、それが伝える発射音だけが真実で】
【ぐちゃぐちゃにかき鳴らされる滅茶苦茶な轟音だけが、彼女達を眠りにつかせるのだ】

【破裂する爆音、響き渡るその音が、彼女の放った銃弾の証明となる】
【風の魔翌力――――彼女の扱うちゃちな魔弾などではない、正真正銘本物の魔術師≠ノよって作られた銃弾】
【発射と同時に巻き起こる暴風は、貴女を飲み込むには十分すぎる威力――――】

【貴女の弾*末bェ悪魔に作られたというのであれば、彼女のHalestorm≠ヘ人の叡智の結晶とも言えよう】
【発射と同時に砕け散る彼女の背中のガラスの翼、散ったその跡に広がるのは、祭りの後と呼ぶには悲しすぎる日差しみたいに】
【雲間から顔を出す宵月が、その色をハッキリと示したならば、地面へと落ちていく天使の姿を伝えるのだろう】

【――――堕天するその姿、地面へと落ちる音すらも、聞こえないぐらいに】
【崩れ落ちた彼女の身体、地面へと寝転がったなら、もうきっと、起き上がれないのだろう】
【勝敗は決した、けれども、勝負は未だ――――終わらず】

【唸りを上げるHalestorm$カ半可な攻撃であれば、飲み込んで、そのまま貴女を飲み込まんとする】
【それはまるで暴風雨のよう、意志も理性も思想すらも全て跡形もなく弾き飛ばす奔流にも似て】
【彼女の最初で最後のわがまま、姉へと零す、妹の最後の――――意地】
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/06(水) 23:46:19.34 ID:/NiXIe580
>>599

【一先ずは目論み通りと言った所である】
【攻撃を防ぎ、切り返す。良い調子だと呼びかける】

【しかし返されたソレには対応出来ない】
【剣は地面に刺さり、左手は突き出したままである。直ぐには行動できない】
【もう一度はじき返す程の余裕も無い。咄嗟に左腕で庇う姿勢になり、防御の体制をとる】
【返されたツブテは、術者である青年の腕を傷つける。出血こそ無いが、左腕の自由を若干奪う結果となる】

(アレは…!確か聞いた事がある…)

マインド…術者によって姿を変える思念体…ですか……

【目の前に起こる神秘を見て、青年の様子が特別変わる様子は無い】
【しかしその顔から笑顔が消えているのが確認できる】

【だがここで引く訳には行かない。相手に主導権を握らせてはいけない】

ハッ!!

【青年は突き刺していた剣に火炎を纏わせ、上へと振り抜く】
【青い輝きから一転し、大地を伝う火炎が一直線に男に迫る】
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/06(水) 23:48:58.96 ID:TdZRBbzs0
>>608

まぁ確かに、縛られるのが嫌ってのもあるが、何より『横の繋がりを大事にしたい』んだよ……
組織ってのはどうも、関係が『縦』になっちまっていけねぇからな……
(アレ=c…ね……)

【レグルスは、正に自由な風の印象を思わせる様な生き方をしているが、何より『上下関係』と言うものを良く思っていない節がある】
【先ほどの、権力への不信感を募らせた言葉にも、その辺りの心境が感じられるかもしれないが】
【――――そして、仕切りの向こうの女が口にしたアレ≠ニ言う言葉にも、しっかりと心を留める】
【魔術を相応に使える事もある通り、この男、単なるバンカラではないのである】

――――おぅ、来やがったか!
分かってるっての! そこんとこをごまかす様な狡い飲み方してたら、酒を飲ませてもらえなくなるからな!
――――そっちのお前さんも、ぼんじり1本、食うかよ? 奢るぜ?

【到着したビールとナン、そしてぼんじりに待ってましたと破顔するレグルス】
【ふとぼんじりの串を1本取り出すと、仕切りの向こうへと差し出してみる】
【――――そんな事をしながら、塩と脂の効いたぼんじり、香ばしさ漂うナンを肴に、ヴァイツェンを流し込んでいくレグルス】

【何より、決勝戦の激闘ぶりが、レグルスにとっての最高の酒肴となった事だろう】

/了解です。乙でしたー!
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/06(水) 23:54:46.81 ID:5FfCkvNFo
>>605
……やらねばならんことは多い。

今は特に人手が足りんのでな。開発や試験も私が行っている。
渉外などは他人任せにしているから、気楽ではあるが。

【――などと平然と口にしているが、その口にする内容はいうなれば統括の役割だ】
【もしかしたら大変な人物なのかもしれないが――しかしそれを理解できるのは、女性が技術畑の人間だからこそ、であろう】
【こうも偏屈な人間が街を歩いていたとして、何かしらの尊敬を得られるとは思えない】

……学ぶことだ。学ぶに追いつく障害はない。
些細なカテゴリーの垣根に囚われず、望むままに学べば良い。

【一通りの修理を終えて、自分の担当している電気系統を、ビデオの逆再生のように元通りへと戻しながら】
【彼の口から語られるのは、彼なりの精神論というやつだろうか】

【だが、誰しもが彼の言うように生きていけるならば、路頭に迷う人間が出ることはない】
【組織があり、人に和が求められる限り、己の道だけを進む人間は――輪から弾かれる】

【男性にはそうした経験がないのか――あるいは気にせずにいられる立場や性質を備えているのだろう】
【何を当たり前の事を、とでも言わんばかりの口調で話す彼には、余人の悩みなど理解できないものなのかもしれない】

そして、私は単なる道楽者だよ。
それ以外の何者でもない。

【装甲板を取り付けて、一息】
【男性は女性の方へと向き直ると、やはりその顔になんら感情の起伏を見せることなく、切り捨てるようにそう告げた】
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [!蒼_res sage]:2013/03/06(水) 23:56:27.99 ID:HeC49l3zo
>>602>>609

瑛月「―――……銃撃が止みましたね。 ソニア選手の上空からの一撃もヒットしましたし相当弱ってはいるでしょう」
   「……らしくない。 戦略も、瞳も。―――八攫との、レイニー選手との試合で見せた眼は其れじゃない」
 
スウェン「……流石に疲弊の色は隠せません、セリーナ選手!!」

瑛月「……明らかに余裕が無さすぎる。 自分がこの2試合で見てきた彼女の眼は、そんな切羽詰まった苦しそうな眼ではないですが―――ッ!!」
  
スウェン「立ち上がって―――笑顔です……!! こんな時にも笑顔を絶やしませんセリーナ選手!!」

瑛月「―――ふふ、戻りましたね。 ……焦りが消えましたよ、彼女。 だがしかし、恐らくコレが最後となるでしょうか」
   「身体の方は、何処まで持つかは流石に解りませんね……お互いの」

スウェン「―――……アーマーは消えました。 そのままのセリーナ選手で、最後は立ち向かいます……!!」

瑛月「……ようやくアーマー外しましたね。迷いも抜けて、いい眼になりました。 リーダーに相応しい、澄み切った瞳ですよ」

スウェン「……一方ソニア選手。 やはりその体から見て体力は余り無いと見て良いでしょう。 シルクハットから―――新たな銃を取り出します」
     「―――それを構えて…………ッッ!! ―――この轟音は……最後の牙を隠し持っていたのかッッ!?」
     「暴風です……!! 賞品の一つ、「暴風の籠手」にも優るとも劣らない、風の一撃……!! ああっ、ああ〜〜〜〜〜っっとォ!!」

     「力尽きたのか……天使が堕ちていきますッ!! しかし何故でしょうか……堕ちる彼女も美しいとッ!! そう感じてしまいますッ!!」

瑛月「最後に大きな一撃を放って、散って行きましたね……。 因みに、彼女の一撃を喰らってセリーナ選手が気絶すれば、お互い戦闘不能となり……」

スウェン「……再試合なしですから、どちらも優勝ですね。……どうなるかを、私達で見届けましょう……!!」
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!red_res]:2013/03/06(水) 23:57:09.16 ID:KZQg0wsmo


「―――撃ち終えたヒュドラからあまりの威力の反動に火が上がってやがる……一かけらのエネルギーすら残さず
全弾撃ちこみ終わったって訳だ……だがその反動はセリーナの体にはデカすぎる
虫の息だ……戦闘続行できるかどうか……!」

――いいえ立ちます!セリーナさんの目からはまだ、その戦意が消えていない!


【記憶、今セリーナの口から飛び出した記憶、というワード】
【彼女にはそれが欠けていると言う事か?何かが失われてしまっているのか】
【それはわからない、だがそれでも今や並々ならぬ付き合いのある彼女を見ればわかる】
【今この時もなお、彼女の戦意は消えていない】

【立ち上がったセリーナがリロードした銃をガンベルトに収めたとき、大きい反応を見せたのは剛太郎だ】
【彼の記憶を既視感が刺激する、あの構えは、間違いない】


「―――みたいだね、俺知ってるよあの構え、昔あいつのを見たのと同じだ――


あれは……『抜きな!どっちが素早いか試してみようぜ』という奴だッ!!」


――ソニアさんも受けて立ったッ!!最後の隠し玉は……ソニアさんがいつもかぶっていた
帽子の中から取り出した拳銃!同じ土俵に立ったことで最後の一撃にお互い勝負をかけたのデスヨー!
感じます、あの拳銃に込められた今日一番のエネルギー反応!――――ついにここで勝負が決まるデスヨー!


この最後の正義と正義の戦い……勝利の女神はどちらに微笑むデスヨー!?
616 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/06(水) 23:57:26.61 ID:zOB1f93Q0
>>601
「まるで昨日の事――――みたいに、かぁ……
そうだねー。あの時の柊は顔を真っ赤にしてたし、昨日の事だったらもっと沢山からかってあげるんだけど
ふふ、でもね。あの夜の事はあの夜の事だから……もう、反撃させてあげないよ?」

【敢えて口に出したのは、少女が攻め込んだその時の事だろう】
【自爆と取るか、或いは果敢な攻めが成功したと取るか――――】
【反撃させない。何て言葉で示せば、悪戯に笑って】
【直ぐ隣にある友人の温もり。ピッタリとくっつけば、まだ肌寒い風から身を守るように身体を温めて】


「それなら良いんだけどさ……無茶はしないでよ?
次に会うのが病院とかだったら――――もう入院したくないって思うくらいに意地悪しちゃうからね
でも……柊なら心配は無いかも知れないけどさ」

【この少女に取っての“意地悪”何て、恐らくは多大なお節介の事だろうか】
【ずっと付いて回ったりと必要以上に入院生活に介入したり、なんて事】
【暖かな気配。優しい匂い――――気がつけば、少女の左手が持ち上がっている頃だろう】


「ぼ、ボクだってそんなに弱くないよ?
一応、ライカンスロープの一種なんだし……
それに、別に捕まったって直ぐに倒しちゃ――――」

【金色の双眸が、その行く先を追っていて――――】
【気がついた頃には、文字通り目と鼻の先。避ける術が無ければ、その鼻先へと指が触れて】
【浮かべるのは、むっとした表情。“反撃させない”その言葉を言った矢先の事――それ故にだろうか】


「むぅ……本当はボクからする筈だったのに……」

【それでも、その手を払うことはせずに】
【代わりに、自分の手で包めば下へと下げさせるのだろう】
【先手打つつもりが、逆に打たれてしまって――――】
【それもまた、むっとした所以の一つか】
617 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 00:02:15.68 ID:hHznuPZAO
>>604
【夜の港に、重い金属の音が響く】
【中世の騎士が歩いているような、とでも言えばわかりやすいか】

流石にこの時間は冷えるわね……

【赤を基調としたドレスにプレートメイル、所謂鎧ドレスという服装】
【銀の髪は高く結われ、鋭い蒼の瞳からは性格のきつそうな印象を受けるか】
【背中には右に傾いた十字架のように、長短一振りずつの剣】
【そんな、どこか異国染みた少女こそが音の主で】

戦争、ね……
最近はそれが冗談にも聞こえないから困るわね

【どこか冷たさを感じさせる声でそう言えば、彼の前方で立ち止まるだろう】

その口振り、武器商人ってところ?
私がいたら邪魔、かしら?
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 00:05:54.18 ID:QxMtcIQ3o
>>606

ふうん、あの国もあの国で大変な訳だ……
にしても海賊なんてこのご時世で居るもんなんだなあ

【彼らが張り紙を貼り回っている理由】
【でも海賊なんて物語で聞くような「海賊」しか知らないので彼の言葉はどこか適当に】

……ん?ほいほいりょうかーい…………
なんというか寒い中お疲れさんだなホント

【明朗な彼女と冷たそうな彼女】
【その人間性の違いがどこか面白く思えて「ふふっ」と微笑みながら差し出されたチラシを受け取る】

んや、奢んなくていいよ手伝おうなんて思ったのはなんと無くだしさ
元より報酬なんか求めるような仕事でもないだろ?傭兵ならその辺分かると思うけど……

【たかがチラシの貼り付けくらいは彼にとって労働には入らないのだろう】
【対価を要求するには足りないから、軽く手で制して丁寧に断って】

で、あとどれくらい貼るつもりなんだ?
どうせなら早い内に終わらせちゃおうぜ、夜は寒いから……

【ジャケットを羽織っていても寒いものは寒い】
【態とらしく震えて見せて、いたずらに笑みを浮かべる彼の表情はどこか幼くも見えるか】
【それはともかくとして青年は彼女らの命じるままにそのチラシを貼って回るだろう】
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 00:06:00.78 ID:VkiUb7b70
>>611

当ぁぁぁたああああるうぅぅうううかぁぁぁああああ!

【男の攻撃に対してマインドが上方に移動、男もそれに引きずられるように上に移動】
【マインドの特性を使った回避で炎を避け――】

【魔具の輝きを強めながら同時に自分のマインドの体を蹴りつけ空中で跳躍!】
【そのまま青年の攻撃戦場からそれるよう、青年の右斜め前3m先ほどに着地を試みる】

【もし着地が成功すれば男の手から先ほどと同じ火炎放射が詠唱とともに放たれるだろう】
【至近距離ゆえ腫れた右まぶたの影響は少ないだろう】

/すいません、レスにきずくのが遅れました

620 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2013/03/07(木) 00:10:31.61 ID:z9AgQHCXo
>>613

「……人手、か」

「どうにも、僕が思っていたよりも上の立場の人間みたいだね」「僕個人としては、気が知れないよ」
「それだけの技量があれば職場の人間関係なんか気にしないで、一人で悠々と暮らしていく事もできるだろうに」

【鸚鵡返しに言ってみるけれど、決してそういう、居場所を求めている訳ではなかった】
【次いで、くすくすと鼻で笑いながらまたしても肩をすくめ】
【作業は中断しないままに、一通りの点検を終えた配電盤を、改めて装甲で塞いでいく】


「……僕は……そうだね、学ぶのも、良いかもしれない」
「けど、僕には今の仕事が性に合ってるだろうから──おっと、修理、終わったよ」

【それから、男の言に苦笑で応じながら、最後のボルトを締め終えて──】
【彼女は「急ぐんだろう?」と言ってから車両の後部ハッチを開いて、中へ半身を踏み入れて】


「それじゃあ、ここから暫くの間は一緒に走る事になるだろうけど──こんな車だからね」
「今のうちに礼をさせて貰うよ、ありがとう」「それと、またいつか」

【敬礼だろうか、空いた手で手刀を作り、額の前へそれを斜めに添えてから、車内へ完全に乗り込んで】
【ハッチが閉じて暫くすれば、ライト、エンジンと順を追って、装甲車は息を吹き返していくはずで】

【やがて動き出すそれは言葉通り、今しばらくの道程を共にした後、やがて分岐で袂を別つはずだ──】


/寝落ちかける程度に睡魔が迫っておりますので、この辺りで失礼させてください……色々とごめんなさい、お疲れ様でした……!
621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/07(木) 00:13:05.24 ID:KRHR7MSQo
>>607

ふ、ふふふ…………

【男の『邪悪』をその身に受けて――――少女は、あろうことか笑い出した】
【土煙が晴れれば見えるだろう、その痛々しい姿】
【背中を使って瓦礫を受けたのだろう、体は老人のように曲がっていて、体勢もふらいついている】
【しかし、その顔は依然笑ったまま――――】

【彼女をよく知る者であっても、一目で異様とわかるその原因は『頭』!】
【運悪く頭につぶてを貰ったらしく、意識が朦朧としているのだ。その目は虚ろで、妙な気迫に満ちている】
【どう見ても戦える状態ではない――――が、しかし】

ねぇ…………あなた。私がなぜ、『回避』じゃなく『防御』を選んだと思う?

【嘲笑のような鼻につく動作で男を見据え、そう言う彼女】
【確かに――――彼女はこむら返り以外に足にダメージを受けたりはしていなかった。結界など張らず即座に回避行動を取っていれば、もっと小さなダメージで済んだかも知れないのに】
【それを、防御の奥義を使ってわざわざ相手の攻撃を受け止めた理由は?】

…………最後に、教えてあげる。
私はね、ブラフだのフェイクだの、そういう『嘘』は嫌いなの。
だから――――、

【そうして男の触覚から放たれる針を――――何故か彼女は結界を解除し、あえて『受ける』!】
【――――その姿は"正々堂々"。先程あえて結界で攻撃を受けたのも、その姿勢のせいだったのだろうか】
【そこに来て、先程のブラフ――――せっかく戦闘という『非日常』を楽しまんとしていた彼女に、『日常』による冷や水を浴びせた常日に、彼女はある感情を燃やしていたようで】

消えなさい、この虫風情が。
――――『七曜』ッ!!

【『怒り』という名の、その溜まったフラストレーションを爆発させるような、あまりにも口汚いその台詞と同時――――】
【彼女がその奥義の名を叫び、地面を薙刀で突き刺すと――――壁に走る常日の足に突如、『植物のツタ』が絡み付くだろうッ!】
【『七曜』は、神気を七種類の"自然現象"へと変換する奥義。ここで使ったのは植物を召還する"木"の力だが、通常単体ではそれほどの効果はない】
【しかし、彼女は先程引いた"符"――――"木符"を土煙に紛れて地面に張り付け、その力を増幅した!】
【彼女の傷が背中に集中しているのは、地面に符を張り付けるためにかがんだせいか――――】

【ただの『七曜』であればすぐ引きちぎられる程度の強度しかないツタは、符の力で増幅されて強固な楔となり、常日を地面へと縛り付けようとするはずだ】

――――『一矢』!

【そうしてツタで常日を地面に拘束し、彼女は壁を蹴ると、軽自動車を飛び越すように跳躍しようとするだろう】
【それが成功すれば、ダメ押しとばかりに空中で振り向く勢いで薙刀を振り、常日に向けて光の刃を飛ばす――――サイズは50センチ、先程より大きい!】

【普通の状態なら、どう考えても出来ない無茶な行動だが――――男が神気によって痛みを軽減されているのと同じく】
【今の彼女は、朦朧とする意識と爆発した鬱憤のせいで痛みが消し飛んでいる!】

/すみません、遅れましたっ
622 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/07(木) 00:17:23.92 ID:2tuKP3YGo
>>617
【耳をつく、重い鉄の擦れ合う音、余り聞き慣れないタイプの音だ】
【そちらに目を向ければーーーまるで時代錯誤な見た目の少女がいた、こんな何も無い場所に鎧だなんて、珍しいにもほどがある】

…機関やそういう組織がやるなら頷けるがな
…マフィアが戦争なんて仕掛けてどうする?そもそも、何に仕掛けるんだよ

【敵対意志はーーーまだわからないが、有無を言わせず斬りかかるなんて事はしない辺りまだ話は出来る方か】
【怠そうな隻眼を少女の目に向け、紫煙を脇に吐いて、一呼吸置き】

…邪魔も何もねぇよ、今終わった所だ
そっちこそ、こんな時間にこんな所にいちゃ、危ねぇぜ
まだ奴らはこの辺りにいるかもしれねぇし、巻き込まれても知らねぇぞ

【『武器商人か』と問われると、無言の肯定を返して首を振る】
【武器商人ーーーにしては、手荷物が少なくも思えるが】
623 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/07(木) 00:17:51.61 ID:KRHR7MSQo
>>621
/おっとと、一カ所確定気味になってた……
/【絡み付くだろうッ!】→【絡み付かんとするだろうッ!】でお願いします、失礼しました
624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2013/03/07(木) 00:18:42.71 ID:Vs6+T5fSo
>>620
大掛かりな実験をしたいと思えば、個人ではできないことも多いのでな。
……まあ、気紛れのようなものだ。

【どことなく憮然としたような声音で、釈明のようなものを付け足す】
【彼自身にも、思うところはあるのかもしれない】

……。
そうだな、先を急ぐとする。

【手にした工具諸々を箱の中に戻し、工具箱を抱えあげると、男性は自分のバンの下へと戻っていく】
【後部ドアに工具箱を収納すると、運転席のドアを開けながら、声をかけてくる女性の方へと視線を戻した】

気にすることはない。
……縁があれば会うこともあるだろう。
それではな。

【素っ気ない一言でそう返し、彼も車に乗り込んでドアを閉める】
【エンジンの音が人気のない山に木霊する】
【大小二台の車両は、夜更けの山道を下っていくのだった】
625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 00:22:10.96 ID:MeRvksapo
【公園】

【アルフォンス=ヴェントは他に誰もいない公園のベンチに座っていた】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、夜闇でも分かるほどはっきりと黄金色の輝きを放っている】

お前はどこから来たんだい?

【にゃー、と足元の黒猫が鳴き声で返事をした】
【アルフォンスの表情には疲労が色濃く出ていた。度重なる試練のような出来事に心が休まる暇がなかった】
【まだまだやらねばならないことが数多くあった彼は休息を必要とした】
【前途を思いアルフォンスはため息をついた。猫を撫でている間だけ、幾ばくか心が軽くなる】

いくら修行のためもあるとはいえ、一人で路地裏に入って治安を守るのは無理がある、か
やっぱり誰かと組むなり組織に入るなりしないとダメかー

【彼の独り言に猫がにゃあ、と返す。夜更けの静かな公園に、一人と一匹の声が響いた】
626 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 00:24:08.86 ID:l4oCJEg8o
>>609-610

【立ち上がったセリーナ・ザ・"キッド"】
【そして最後の銃を取り出したソニア=エカチェリーナ=ドラグノフ】

(――スチェッキン・ピストル。やっぱりロシア製、か。ふふ・・・。)
――良い、銃だね。
ちっちゃいけど、すごく強くて、勇猛で――頼もしい。

――こんな夜の最後には、うってつけだと思うんだ。

【――取り出されたスチェッキン。ベルトに収まった"弾"末魔】
【人の叡智<チカラ>の結晶と、悪魔の技術<チカラ>の結晶】
【もはやこの二人の"銃使い"には――これしか残っていなかった。】
【破壊したガトリング・ヒュドラ、役目を終えた"BAR"、動かないRaumKrankheit=z
【全ての重火器が火を噴き、命を消耗しながら激戦を繰り広げ――最果てに。】
【この頂上決戦の終幕を演出するための武器が――両者共に、ピストル。】
【――なんとも、こんなに美しい事があるのだろうか。】
【互いに、最後に信頼する銃を――握る。】
【――そして、ソニアの声に――ゆっくりと、耳を傾けた。】

【彼女のことは、娘か何かのように感じていた。】
【いや、セリーナに出産の経験などない。ある筈もない。】
【親と呼べる存在は父親だけ――母は知らなかった。】
【それでも、なぜだろう――セリーナは、この20半ばの女は、ソニアのことを】

【――紛れもない、家族だと、そう感じていた。】
【――たとえば娘とまでいかずとも。】
【――ずっと、ずっと欲しかった――"妹"のように。】
【兄弟どころか、家族すらいなかった自分の人生に、突然華が咲いたかのような――そんな気分が】
【彼女と一緒にいると、味わえた。だから――】

【ビックリした。彼女が紡ぐ言葉の、一つ一つに。】
【――涼。セレーネ。ユウト。白妙。ヒルコ。童守。】
【京。月彗、アドウェルサ。剛太郎。レヴィ。フリッツ。】

【――ベイゼ。】

【そしてレグルス、アルク―――嗚呼。】

【こんなにも――彼女は。】

(――色んな人と、出会っていたんだね。)

【自分の知らぬ間に――こんなにも。】
【大きく。】
【強く。】

【――逞しく。育っていたのか。】

――ソニア、ごめんね。
アタシ・・・さっきまで貴女を、貴女のことを、見ていなかった。
ううん、きっと今だって――見れてなかった。

けどね・・・こんなどうしようもないアタシだけど――

【そこでセリーナの声が、一瞬、曇った。】

―――忘れるわけ、ない!!
覚えてるよ・・・あの日、ソニアに――ソニアに出会えて!!アタシは・・・アタシは・・・っ、

――救われたんだ・・・

【――激戦の日々に、一片の花びらが舞い降りたかのように】
【戦場に振るはずのない雪が、静かに降りしきるかのように】
【ソニアの、貴女との出会いは、セリーナの心を優しく、癒やしていて】
627 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 00:24:20.25 ID:l4oCJEg8o

――だから、見せてもらうね。この一ヶ月の――全てを。
ソニアが積み重ねた、出会いの力を。

貴女の――想いを。
【だからこそ、全力で。】
【今セリーナに出来ることは――この、愛らしい自分の妹分の全てを見届け】
【そしてそれに――逃げることなく、立ち向かうことのみ。】

【――受けて立とう。終章を。】
【放たれた風の弾丸、同時に砕け散った硝子の翼――鳥は確かに、羽ばたいた。】
【散った雪のように可憐なその中を、弾丸が高速で飛来する――真横。】

【彼女の、ソニアの放つ銃声と同時。寸分違わず。】
【――セリーナ・ザ・"キッド"の"弾"末魔も――最後の咆哮を上げていた。】
【片手で握ったグリップ、それをこの度二回目の――自分がもっとも信頼する"ファスト・ドロウ"で抜き――撃つ。】
【片手で引き抜き、片手でハンマーを叩き、片手で照準を合わせ、片手で――トリガーを、引く。】
【響いた二つの銃声、そして放たれた風の弾丸の真横から――少し、軌道をずらすようにして――】
【"弾"末魔に込められた紫の魔弾が、それをなんと―――"真横"から叩き落とそうと迫った。】
【正面からの撃ち合いではこの弾丸を止める事はできないだろう――ならば】
【全身全霊を以って、このガンマンとしての誇りをかけた一撃で――"弾く"】

【弾丸と、暴風がぶつかり合う――凄まじい激風。】
【"魔弾"は風に、ガリガリと削られ、そして――炸裂音と共に、爆ぜた。】
【"魔弾"が掻き消され、暴風がセリーナを襲う――だが。】
【真正面からの攻撃とはならない――最後の一撃が僅かに、風を逸らした。】
【暴風の唸りはセリーナの"半身"を飲み込み―――――】


【―――静寂。その身体は吹き飛び。】
【地面へ叩きつけられた。】
【――テンガロン・ハットが吹き飛ぶ。】

【目を覆う光景。痛ましい結末。】

【――いや、違った。】

【"動いた"――セリーナの身体は、尚も。】
【削られた半身から、顔面まで全て流血させ、まだ――それでも。】
【彼女は弾の切れた"弾"末魔を握り締め――――銃口を、地面へ突き立てる。】
【―――上半身が、うつ伏せになっていた体が。】

【――地面から、浮いた。】
628 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/07(木) 00:25:11.65 ID:GI4EtS3a0
>>619

……ッ!便利な能力ですねー
僕もそういうのが欲しかったです…

【男の様子を眼で捉えながら、青年は軽口を叩く】
【決して余裕な訳ではない。本心が口を突いた程度である】

【男の着地の瞬間、青年は追撃をかけんと振り上げた剣を戻し、平突きの体勢を取る】
【しかし、着地の瞬間、彼の魔装具が輝きを放っていたのに気付く】

(しまっ…ッ!)

【構えた剣を戻し、攻撃の体勢から回避へ移ろうとするが、その状態では当然間に合わない】
【回避に成功したのは、一瞬火に包まれてからであった】

…っ

【一瞬の事であるが如何せん、文字通り火力が高い】
【彼はその両手に火傷を負ってしまう】

【一旦体勢を立て直すべく、青年は再び剣に魔翌力を宿す】
【僅かな間だが、男はそれをどう使うだろうか】

/大丈夫ですよー
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 00:26:28.38 ID:l4oCJEg8o
/ちょっとまった!後半やり直しさせていただいても・・・!?
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 00:28:24.94 ID:TtenwMXXo
>>629
/望むところです!
631 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 00:29:42.62 ID:KBSyz292o
>>621

フフフ……私は轢かれたくありませんからねェ、壁を『登らせて』頂きますよ……本当、『飲酒運転』は危ないですよ……フフフ

   フフフフフ……しかし、何故あなたは笑っていられるのですか?
 『回避』ではなく『防御』を選んだ理由なんて今更どうでも良いでしょう、何故ならばあなたのその身体ではもう……


  ――なッ! これは『ツタ』……!
                            まだこんな『力』がッ!

【あなたの『怒り』に怖じけることはなかった、しかし『植物のツタ』は確実に男の脚を捕らえていたッ!】
  【更に飛ばされる先程より大きな『光の刃』は男の頭部を捉えて――】
 【『触角』を切り飛ばし、そして『頭部』へ一つの大きな傷を付けたッ!】

 こ、この私がッ! この私がアアアアァァーーーッ!

   【『クラクション』なんて鳴るわけがない、酔っぱらいの車からはッ!】
     【血塗れの顔で見る明かり、輝く鎧――もはや『回避不能』ッ!】


    ――――う、うわあああァァアアアーーーッ!!

       【ドッ、ガァァーーーz___ン!】

 【硬いものと硬いものがぶつかり合うその音、辺りへ散らばるのは『鎧の破片』と『赤い血液』ッ!】
   【ドサァ、何メートルか吹き飛ばされる『男』――そのまま壁に激突し、ようやく勢いを止める『車』】

    【血塗れの身体で、その顔をあなたに向ければ】

   フ……フフフ……あなたには負けましたよ…………
 『日常の脅威』……フフフフフフ…………あなたは……どの程度味わいましたか……?

                         . . . .. .
   ――……『日常の脅威』はあなたを常に見張っていますよ……フフフフフ…………――――


       【そう言い残すと、男はその場で崩れ落ちた――】

  【――――男の手により重症を負った男は、まだかろうじで『息が有る』ッ!】


【――日常とは、なんて『素晴らしく』、そして『危ない』ものなのだろうか】


  【只野 常日――――『死亡』】

                                    【――To Be Not Continued――――→】

/この辺りで〆たいと思います、お疲れ様でした!
632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 00:29:59.76 ID:17BFw2dno
>>618

「まあ、ガレー船やガレオン船みたいな帆船じゃなくて、モーター式の漁船やボート使ってたし……
 大概アレもアレで現代的海賊だと、僕は思うよ、うん
 このご時世だって、貿易船や旅客船狙えば、結構な儲けもあるだろうしなー」

【なんて、条件反射的に「海賊」の説明をしつつ、コートの少女は手に持つ「糊」を上に軽く放り投げてはキャッチする仕草を見せて、】

……「貸し借り」というのは、この憂き世にて、途方もなく絡み付くしがらみ……
で、あるならば、例え無償の善意がそこにあろうと、そこに発生する「労力の消費」は、あがなわれるべき事象……

…………よ、う、す、る、に――――

【セーラー服の少女は、唐突な抽象的文句をつらつらと並べ立てながら、チラシの束を、青年へ手渡し、】


「――ま、ほら、奢るなんてのは僕の『自己満足』だけどさ、それはキミだってそうだろ、青年クン?
 そこはお互いスッキリできるように、大人しく奢って貰っておけばいいのさ! 豪勢なもの奢るわけでもないしね!」


【――遮るように、コートの少女は、ふふんと得意げに表情をほころばせた】


「……でも、一回断ったのは中々男前だね、悪くないよ、キミ――ね、ウェル子?
 ――あ、そうそう、これ、貼り付け用の糊ね」


【しかして彼女は、青年へ糊を渡そうとするだろう】
【半分意識を、「ウェル子」なる相方へと飛ばしながら】


…………この噴水公園を一週するように、柱へ貼れば、ノルマ達成です
既に半周は終えてますので……行程は後半分といったところでしょうか


【青年のおかげで両手がフリーになったセーラー服の少女「ウェル子」は、何を思うか】
【コートの少女の問い掛けには一切の返答をせず、ただ作業の内容を告げた】

【――要するに、柱にチラシを貼っては隣の柱へ――というように動けば、オールオッケーのようである】
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 00:32:25.87 ID:l4oCJEg8o
/>>627修正!すみません。

>>609-610

――だから、見せてもらうね。この一ヶ月の――全てを。
ソニアが積み重ねた、出会いの力を。

貴女の――想いを。
【だからこそ、全力で。】
【今セリーナに出来ることは――この、愛らしい自分の妹分の全てを見届け】
【そしてそれに――逃げることなく、立ち向かうことのみ。】

【――受けて立とう。終章を。】
【放たれた風の弾丸、同時に砕け散った硝子の翼――鳥は確かに、羽ばたいた。】
【散った雪のように可憐なその中を、弾丸が高速で飛来する――真横。】

【彼女の、ソニアの放つ銃声と同時。寸分違わず。】
【――セリーナ・ザ・"キッド"の"弾"末魔も――最後の咆哮を上げていた。】
【片手で握ったグリップ、それをこの度二回目の――自分がもっとも信頼する"ファスト・ドロウ"で抜き――撃つ。】
【片手で引き抜き、片手でハンマーを叩き、片手で照準を合わせ、片手で――トリガーを、引く。】
【響いた二つの銃声、そして放たれた風の弾丸の真横から――少し、軌道をずらすようにして――】
【"弾"末魔に込められた紫の魔弾が、それをなんと―――"真横"から叩き落とそうと迫った。】
【正面からの撃ち合いではこの弾丸を止める事はできないだろう――ならば】
【全身全霊を以って、このガンマンとしての誇りをかけた一撃で――"弾く"】

【弾丸と、暴風がぶつかり合う――凄まじい激風。】
【"魔弾"は風に、ガリガリと削られ、そして――炸裂音と共に、爆ぜた。】
【"魔弾"が掻き消され、暴風がセリーナを襲う――だが。】
【真正面からの攻撃とはならない――最後の一撃が僅かに、風を逸らした。】
【暴風の唸りはセリーナの"半身"を飲み込み―――――】


【―――静寂。その身体は吹き飛び。】
【地面へ叩きつけられた。】
【――テンガロン・ハットが吹き飛ぶ。】

【目を覆う光景。痛ましい結末。】

【――いや、違った。】

【"動いた"――セリーナの身体は、尚も。】
【削られた半身から、顔面まで全て流血させ、まだ――それでも。】
【彼女は弾の切れた"弾"末魔を握り締め――――銃口を、地面へ突き立てる。】
【―――上半身が、うつ伏せになっていた体が。】

【――地面から、浮いて―――。】


【―――そのまま、崩れた。】
【最後の最後、血溜まりになった"フィールド"に】
【突きたてた銃口が――バレルが、滑る――立ち上がれない。】
【そして最後の気力を失ったセリーナは、もう――弾を込めることも】
【立ち上がることもない――。】

【――"弾"末魔は、静まった。】
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 00:39:10.03 ID:hHznuPZAO
>>622
ああいう集団はまた色々あるんじゃないの?外部の人間にはわからない事情とか
ま、私はマフィアの知り合いなんかいないから予想もつかないけど

【そう言って肩を竦めれば、また鎧が音をたてる】
【その身振りはまるで興味本位で話し掛けた、と示すようで】

ふーん、そういう取引の代金ってこう、ごついケースに入ってるイメージなんだけど、そういうの無いわね
……別に心配してくれなくてもある程度は戦えるから大丈夫よ

【少女としては札束の入ったケースがないのが不思議なようで】
【また、巻き込まれても大丈夫、と長剣をちらつかせたりしている】

【余裕を見せるような、しかしその一方であまり隙は見せず】
【こんな格好をしているだけあって、戦いを経験しているということだろうか】
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 00:42:06.64 ID:TtenwMXXo
>>626>>633

【Halestorm≠ェ過ぎ去った後の凪を迎えた夜、静まり返る静寂は問う形を知らずに】
【ざわつく場内、当然だ、嵐が猛威を振るった後、そこに残るのは二つの物言わぬ少女達であったから】
【固唾を飲んで見守るのだろう、相応に二人とも痛々しく、それでいて無残な姿であったから】

【少ししてアナウンスが聞こえるだろう、大会主催者の声、静まり返った場内に響き渡るその音】
【誰一人として野次を向けず、誰一人として文句を言わず、誰一人として聞き逃そうとしなかった】
【――――静寂とはきっと、このことを言って、ただひたすらに、凪を愉しむのだろうか】


「えー……厳正なる審査の結果、ソニア選手はHalestorm≠放った瞬間に気絶をしておりました
ソレに対しセリーナ選手はHalestorm≠ェ放たれた瞬間、意識があったことが確認できております
よって、この勝負、勝者はセリーナ・ザ・キッド¢I手!並びに第二回天下一武道会@D勝者が決定しました!」


【それは一拍の休符、そうしたなら、地響きのように湧き上がる大歓声】
【花火が舞った、夜空に描かれるいくつもの絵は、黒のキャンパスを埋め尽くさんとして】
【誰も彼もが、その熱狂の中に酔うように、誰も彼もが、その勝負を賞賛するように】

【勝利があって、敗北があって、歓喜もあれば悲嘆もあった】
【けれどもそのどれもが、たった一つの栄光に向けて、歩き続けた軌跡なのであるから】
【そこに描かれた幾重ものストーリーは製本を待つ幾億もの詩であって】

【響き渡る歌はきっと、奏でられる形も知らない、友禅色の淡い欠片のようで】

【いつまでもその中で、輝き続けたいと、思っているのだろう――――】


/お疲れ様でした!&優勝おめでとうございます!
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 00:43:11.04 ID:QxMtcIQ3o
>>632

あ、移動速度があるのか……
なんだいつまでも帆を張ってーみたいな海賊はいないんだな、少し残念だ……。
……となると相手は組織化されてるのかね?追い剥ぎ行為で利益出せるってつまりはそういうコトだよな……。

【海原に夢を求めて旅に出た男たちはもう物語の中だけの存在なのか】
【そう思うとどこか寂しくもあったが、現実は現実で件の海賊は彼女の言うことが正しければ相当に厄介のようだ】
【海ほど犯罪を秘匿しやすい場所もそうないだろうし……】

【なんてぼんやり考えていたらもう一人の彼女は何やら難しい事を言っていて】
【なんだろうと首をを傾げていれば……】

……あー……そういう言い方はズルいと思うな……言い返せないし

【痛いところをつかれてしまって、不貞腐れるようにそっぽを向く】
【でもまあ言われて悪い気はしないし正論でもあるから結局折れてしまうのが彼である】
【正論は苦手なのだ、返しようの無い物は特に】


ウェル子?…………あ、はいはい了解了解
なんだだったら直ぐに終わっちまうな

【どこか偽名めいた彼女の名前に何を思うか一瞬呆けて】
【しかしその後に続く彼女の言葉で直ぐ様現実に引き戻され、言われた場所へと張り紙を運ぶ】
【所定の場所についたなら「ん、糊くれよ」なんてぶっきらぼうに言って作業を進めるだろう】
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/07(木) 00:44:30.87 ID:JPolvGvW0
>>616

【――――― “反撃させない”。】
【「ふぅん」とだけ言葉を返して、ニヤニヤと―――― 取り澄ましていなければそう形容すべき、なんとも小憎らしい表情を浮かべた。】
【けれど “添い合う” 温もりに、一瞬驚いたような表情を浮かべ、次いで安堵を瞳に浮かべ、】
【この状況を続けていたいとでも思った様に、ふっと笑みを深めて――――】

………心配性ね。私が強くあれるのは、貴女もずっと知ってるでしょう?

【どこか優しい目をして、相変わらずの言葉を向けた。“素直じゃない” 其れに反して、脳裏を過ぎるのは “もしも” の世界。】
【………騒々しくも平穏な、目くるめく様な入院生活―――――】

(……やられたい放題……じゃない、やりたい放題にされるわね。間違いない、怪我は悪化しないけど確信できる………!!)

【かぶりを振ってその幻影を振り払う。黒髪が闇に舞う様子は、どこか可笑しくもあるのかもしれない。】
【“停まる訳には行かない”―――― 戦う者としてのそんな理由のほかに、もうひとつ “入院できない” 理由が出来た。】
【本当は……きっと、それ自体は構わないのだが。寧ろIFでも攻め込まれる自分を認めたくなくて、意地を張っているだけなのかも知れない。】


【指先に触れる柔らかな感触―――― その持ち主のあげた抗議の声。】
【彼女が弱いとは思わなかったし、どこか安心してもいたが……それとこの状況とは話が別で。】


……ふふっ、その時はその時で面白いと思うわ。
今度はどんな風に自爆してくれるのかしら。

【微笑を崩さず、思いっきり浮かべた余裕の態度。思わず崩したくなりそうな其れだった。】
【……何時かの夜と立場が逆転しているのは、果たしていいのか悪いのか。】
【けれど、どちらがどちらの立場であれ、彼女がそんな関係を楽しんでいるのは確かで――――。】

【彼女が珍しく油断していたのも、だからこその事なのだろう。】
【むっとした表情にも心躍って、左手を包む温もりは優しくて―――― 空いた右手をヨハンの頭に乗せ、撫でようとする穏やかな手つき。】

【その “攻め” が今度は彼女自身に、大きな無防備を晒させていた。】
638 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 00:48:33.86 ID:VkiUb7b70
>>628
【わずかなチャンス!男の眼が魚類の獣性を帯びる!】

ハッハッーッ!

【叫びとともに男は、その体格からは予想もできない脚力で距離を一気に詰め】
【その右手に握った長大な山刀で、右から左に青年の腹部を真一文字に切り裂こうとする】

そのまま、こんがり焼きあがっちまいな!

【そして!同時に魔具が輝き始め――しかしそれはフェイント】
【輝きは先ほどの攻撃に比べて格段に低く、魔翌力が少量しかこめられてないことを】
【攻撃のためでなく、ただただ注意をひくためのもの!】

【その本命は青年が回避した後に迫る、強力無比なマインドの体当たり】
【彼のマインドの瞬発性と装甲が合わさった頭からの体当たりはすさまじいものがある】

【しかし!】
【青年が魔具の輝きなどから策を見抜いたなら】
【男は青年が山刀の右から左の一撃、魔具の直せん攻撃から】
【左に青年が避けるものと考えていると分かるかもしれない】

【当然左以外に避けたならマインドは自信の加速ゆえに方向を曲げれず攻撃はかわされ】
【逆に男に隙が出来る】
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/07(木) 00:51:14.97 ID:KRHR7MSQo
>>621

ざまあ……みなさい……。

【なんていう、いかにも自分が勝ったとでも言いたげな言葉を吐きながら、彼女はボロボロの体をひっさげて地面へ墜落する】

【ツタを使って常日を拘束したまではよかったが、コンクリートの雨を浴びた彼女には、その後壁を蹴っての跳躍で空中に逃れるまでで限界だったというのに――――怒りに任せて攻撃したのが間違いだった
【常日を倒したのを見届けたところで気力も失い、全身の力を根こそぎ奪われて、もう一歩も動けないような状態となった】
【彼女の望む"正々堂々"の勝利からはかけ離れた、ただ意地と気合いと怒りで最後まで立っていただけの、泥だらけで味気ない勝利】

【そんな中、彼女の中の最後の意地が、一歩も動けない自分の代わりに、未だ地面に倒れ伏す男の救助へ『神気』の力を伸ばさせる】
【それは治癒の力を発揮し、男を癒すだろう。それが終われば、自分の傷を癒す番だが――――】

…………『日常の脅威』?
ふん、この私が、そんなくだらないものに負ける、わけ、が…………。

【そこで、彼女の意識は途絶えた】
【憎たらしい男の顔と、終始『日常の脅威』に翻弄されていた情けない自分の姿を心に刻みながら、彼女は眠りにつくだろう】

【路地裏に満ちる神気の光が呼び水となり、やがて倒れ伏す男女は救い出されることになるが――――】
【目覚めてからしばらく、彼女はやたらと壁や車を警戒するようになったらしい】
【彼女がくだらないと断じた『日常の脅威』の視線は、しかし今日も彼女を貫き続けているようだ……】

/お疲れさまでしたー!
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2013/03/07(木) 00:52:56.84 ID:KRHR7MSQo
/最後の最後でアンカミス……だと……
/>>639>>631宛です、改めてお疲れさまでしたっ
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [!蒼_res sage]:2013/03/07(木) 00:53:12.74 ID:wnz1EXrvo
>>627>>635


スウェン「―――ッッ!! 風圧で眼を瞑らざるをえませんっ!! ……きっと私達が目を開いた時、結末が其処に見えているでしょう!!」
     「何が起こったのかを語れないことを誠に悔しく思いますっ!! 激突したのかどうかも、良く解りませんッッ!!」

瑛月「―――そうっ……です、ねっ……!! しかしソニア選手の一撃は此処まで届くくらいです、相当な威力ですよ……!!」

スウェン「―――……そして風が……止みました。さて、どうなったのか眼を開きましょう―――!!」 

瑛月「―――倒れて、意識が……ッ!? ―――今、動きましたよね……!? 身体が地面から浮いて……あ」

スウェン「そのまま、崩れ落ちました……!! コレは、どうなったのでしょうか……!? 完全に意識は無いのか!? ソニアの方はもう―――!?」
     「……やっぱり、あの時点で意識は落ちています! ―――セリーナ選手も意識が途切れたとのことです! 結果……」

瑛月「優勝は、セリーナ選手……ですね。 強引にパワーで押し切る事が良い方向に傾いたことが勝因」
   「ソニア選手はあのガトリングの発射を止めきれなかったことが敗因となりましたね……いやしかし最高の一戦を見せてもらいました」

スウェン「そうです……!! 優勝はセリーナ選手!! UTの若きリーダーが苦しい苦しい戦いを制しました!!」
     「セリーナ選手には先に賞品を得る権利が差し上げされます!! 惜しくも敗れたソニア選手も得る権利がありますね!」
     「さて大会実況もここで終わりとなりますが全体の感想を瑛月さんよりコメントしてもらいお別れとしましょう!」

瑛月「―――……あー、そうですね。 今回の大会で印象に残ったのは、やはり女性の力でしょうか。 ベスト4はフリッツ選手以外は女性でしたし」
   「そして自分は実行委員として、今回は本当に多くの参加者が募ってくれたことをありがたく思います。本当にありがとうございました」

スウェン「……というわけでこのスウェン瑛月ペアも、また次回の大会までお別れとなります。ではまた逢う日まで、ごきげんよう―――!!」

//激戦見事でしたー!! 拙い実況でしたけど楽しかったです!!
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [!red_res]:2013/03/07(木) 01:05:19.14 ID:wX8a8uWno

【はたり、とジャンクちゃんが表情を固めたまま後ろに腰を落とす】
【あんなに熱狂していた観客席が、今は嘘のように静まり返っている】
【最後の一撃の交差、その後に残るのは―――戦場に横たわるセリーナとソニア】

【やがてアナウンスが響く、審査員が戦闘判定を行ったらしい】


度重なる激戦、死力と死力がぶつかり合う二人の女傑の頂上決戦は
今この時に幕を下ろしました、最後の瞬間まで互いに一歩も引かず戦力はほぼ互角
ついに判定までもつれ込み……


審査の結果、軍配はセリーナさんに上がりましたデスヨー!!
よって優勝はセリーナ・ザ・"キッド"さんに決定!賞品及び王座獲得いたしましたデスヨー!

「最後の一瞬でも立ち続けていたのはセリーナ、お見事でした、UTのリーダーの意地を見事に見せつけてくれた!
今ここに新時代の頂点に君臨するガンマンが誕生したこと、非常に感慨深いと思います
ソニアも最後の最後までよくぞ足掻き続けた、って感じ―――そういえば準優勝者も賞品は貰えるんだっけ、何取るのかな」

お疲れ様でした、セリーナさん!ソニアさん!
皆様、最後の最後まで死力を振り絞り健闘した両者にどうか拍手で迎えてくださいデスヨー!――――さあジュニアハカセ!花火を上げてください!


【その合図とともに、ドォン!と耳をつんざく様な轟音と共に火の塊が夜空へと上がって行き】
【弾ける音と共に夜空一面を塗りつぶすように赤と橙色に覆われた特大の花火が覆った】
【続けて次々と打ち上げられるギミックの異様に凝った打ち上げ花火、まるでここまで死力を振り絞り戦い続けた両者を讃えるように】
【全ての終わった戦場の空を、祝福の花が咲き乱れる――――】


【今ここに、新たな王者の誕生と共に、戦いは終結した――――――!】

/両者とも、お疲れ様でしたー!
/実況と言う形で参加させていただけて非常に楽しかったです、ありがとうございましたー!
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 01:06:49.23 ID:17BFw2dno
>>636
【青年が口にする、恐らくは素朴な感想であろう言葉は、意外かもしれないが、海賊問題の本質に触れている】
【それゆえコートの少女は、やや思案するように「んー」と小さくうなった後、やっと口火を切った】

「……あんまり大きな声では言えないけど……『カノッサ機関』が絡んでてさ……
 今の今まで手こずり続けたのも、だいたいそれが原因なんだよね
 海賊幹部なんか全員ナンバーズだし……あれには参ったね、ホント」

【……呟くような声量で告げられた事実は、もしかすると目を背けたくなる現実だったかもしれない】
【或いは熱血の正義漢だったら、そこで闘志が燃え上がるかもしれない】
【或いは悪の美学を知る殺戮者だったら、そこで愉悦の笑みを浮かべるかもしれない】
【しかし、きっと、大多数の人間は、カノッサという「世界の敵」の名を聞いて、好ましい感情は持てないだろう】

【だからだろうか、糊を渡すコートの少女は、どことなく苦々しげな微笑に切り替わっていた】


…………『本名』ですよ…………


【だが、ポツリと、微妙な空気を切り裂くのは、凛としたその宣言】

……ちなみにそこのわたくしの片割れは、『ヴェンツェル』様――
わたくしが自ら名乗るタイミングを奪う不心得者ですが、まあ、取るに足らない人間よりはいくらか取りに足る存在です

【クイッと眼鏡を整えるウェル子は、その冷え切った視線を、コートの少女――「ヴェンツェル」へと送った】
【どうやら、自分のタイミングで名前を言えなかったのが不服であるらしい様子で】

「……悪かったよ、ウェル子ちゃん」

【――と、おおよそ女性名らしくない名を持つヴェンツェルは、バツが悪そうに肩をすくめた】
644 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/07(木) 01:07:57.93 ID:2tuKP3YGo
>>634
…色々、か…確かにそうかもな
あいつらの考える事はわかりゃしねぇや、精々俺を巻き込まないでもらいたいがな

【「それもそうだな」と納得の意を見せると、ふぅと紫煙を吐いた】
【武器を買う理由なんて、考えれば考える程に無駄な事だ、出来るのはその切先や銃口が自分に向く事がないように願うくらい】
【武器を売る人間なんて、かくあるべきだ】

…まあ、俺の所はな、少し特殊でな
そんなことより、また随分と自信があるみてぇだな
近頃の女はどいつもこいつも腕っ節が自慢でタマンねぇや、末恐ろしいぜ

【自信満々で余裕そうだが、その実隙は無いーーーかなり慣れているのか、天賦の才か】
【強さを見極め武人なんかじゃないのでそんなのはどうでもいいが、しかし目の前の少女も確かに、彼の中では怖い女≠フカテゴリに片脚突っ込んでいる】
【バカにした様な、皮肉るような言い方で言い返して、苦笑いを浮かべた】
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/07(木) 01:09:06.92 ID:GI4EtS3a0
>>638

【その僅かな隙を、この男は見逃す筈が無い】
【それは百も承知であり、青年もそれは覚悟していた】

(やはり早い……っ)

【だが、この如何ともし難い状況が青年の首を締める】
【剣撃。魔装具。そしてマインド。それらが青年の視界を埋め尽くす】
【極僅かな間の思考。彼は考えた。この状況を打破する方法…】

【そして彼は、剣を居合いに近い構えにし、回避を行った】

【以外にも、その方向は右でも左でもない】
【――前である】

【そう、青年はわざと男の懐に飛び込んだのだ】
【山刀を振るう近接攻撃も、ゼロ距離ならば回避できる。無効に出来る。そう考えたのだ】
【魔装具の輝きもしっかりと捉えていた。しかし、青年はダメージ覚悟で突っ込んだのだ】
【策を見抜く?そんな事は出来ていない。無謀とも取れる特攻攻撃…】

【飛び込む青年は、その勢いのまま、剣の柄の端で男の喉笛を突き上げようとするだろう】
【もしまともに受けてしまえば、それは体力的にも大きな痛手となってしまうだろう】
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 01:15:31.11 ID:OSdVQP2F0
>>637
「だから、そんな風に余裕を見せてるのだって今の内……な、何笑ってるのさ
絶対に笑えないようにしちゃうからね?!
顔から火を出したり、離してって言っても許してあげないから……覚悟しててよ」

【勝利宣言も笑って流されればじっとりとした視線が向けられて】
【絶対にだの。必ずだの――――そんな言葉を使えば使うほど、小者臭がしてきそうではあるけれど】
【……それでも、最後にはふと笑って】
【そんな他愛の無いやり取りも、その少女だからこそここまで楽しく感じていられるのだろう】


「そりゃ、知ってるつもりだけど……
まぁ、良いよ。柊が怪我をしなければそれで、さ
でも……もし、ボクが怪我をして入院したら、柊が看護してね?」

【その様子を見て、大凡の事は想像出来たのであろう】
【――――だから、“もし”を今度は自分の立場へと置き換えて】
【「一杯甘えさせて貰うからさ」――――冗談にも思えないその言葉】
【看護させる側の立場、果たしてどの様にその権利を乱用するのかは分からないけれど――――】
【握った手に優しく力を込めれば、更に肌をくっつけて】


「ボクはもう自爆なんてしないよーだ
それに――――――」

【その手が触れるのは、恐らく虚空で】
【自由になっているであろう左手。無防備のその場面へと付け込めば――――気がついた頃には、正面から抱きしめられる様な格好となっているだろうか】
【何時かの夜。二人で転んだその時と同じ程の距離――――否、腕の支えが無い分それよりも、若干距離が縮んでいるか】
【忙しなく動かされる尻尾。或いは完全な静寂が訪れたならば、互いの鼓動も聞こえるだろうか】


「――――こういうのは、やっぱりボクの役目だよね
…………ねえ、柊。一つだけ我が儘言ってもいいかな?」

【小さな声であっても、十分に聞こえる距離感で】
【クスクスと笑いながら復讐をすれば――――訪れるのは暫しの間】
【やがて開かれた口から出たのは、一つだけ我が儘を聞いてくれ、なんて言葉だが】
【――――果たして】
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 01:17:29.88 ID:QxMtcIQ3o
>>643

ああ――――――――

【漸く合点がいった、作業の合間に瞳を細め独り小さく頷く】
【なるほど海賊なんて所詮は少数で叩き潰される側でしかないのに今の今まで残っている】
【その理由は機関が関わっているからに他ならない、アレの組織力ならば海賊がのさばるのも自然な話だ、と】

……よくもまあ飽きないモンだよな

【彼は、それは当たり前の事のようにそれだけ呟く】
【闘志は燃え上がらず愉悦も浮かべず、ただ感嘆なくポツリと】


ふーん……変な名前だな……。

【彼女の名を馬鹿にしている訳ではない、ただの率直な感想】
【悪気もないから始末に終えないというのも確かである、だからウェル子は怒っても仕方のない事だ】

そっちのアンタもなんだ?ヴェ……ヴェンツ、ヴェルツェ…………ヴェンでいいか

【ぺたぺたと貼り付けながら、彼女の名前を言おうとするけど発音が難しかったらしく】
【微妙な恥ずかしさからか数秒沈黙し俯いて……努めて無表情で略して呼ぶなんて大胆な】
【恥ずかしさ隠しにもなってないそんな彼だった】
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 01:20:08.82 ID:fdBSX+AUo
【公園】

【夜の帳が降りた丑の刻、その静けさに幾つもの怪談話が生まれたものだが】
【今となっては数々の文明と発明によって闇の恐怖も薄まってしまった】

【街灯が几帳面に並んだ、深夜の公園 木々も芝生もある立派なところだ】
【一人の白髪の男性は黒革のコートの襟を立てて、杖をついて歩いている】

【カツカツと姿勢よく歩く姿は老いも感じられない】
【杖を持つ手は、鋼鉄で作ったような重厚な手をしている というか鉄だ】

【男は、街灯の下、ベンチに腰を下ろした まだ寒い風が吹いていく】

やれやれ…今日は特に賑やかだな

【水の国の大会のことを言っている、今日は世界中それで騒がしい】
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/07(木) 01:24:15.99 ID:dz/bVySFo

 【――点けっ放しのテレビが、別れの言葉を告げる。】
 【ソファに座り長考を続けていた“彼”はそれに気付くと顔を上げて緩やかに立ち上がり、続いての新たな番組の紹介を打ち切った。】

  For we, which now behold these present days,
    ――今日の時代を見ている俺達は、

  Had eyes to wonder, but lack tongues to praise.
    ――感嘆する目を持ってたとしても、称賛する舌を欠いてやがる。


 【誰に言うでもなく彼はそう呟いて、ぼんやりと天井を見上げる。】
 【見慣れた色と傷。】

 【当たり前のものが当たり前のようにある事は、意外な位落ち着くものだ、と彼は思った。】
 【天井から下り、窓。カーテンによって遮られたそこを右に、タンス。そこから突き当たりへ、机。ぐるりと回って、ドアと本棚。 】


 【――そして、そこに立て掛けられた武器。】
 【かつて彼が“正義”を語る為に用いた、一本の長剣。】


 【出来るかもしれない、という仮説をいくつか重ね、】
 【こう来るかもしれない、という仮定をいくつか重ねて、】
 【実際にその通りになった場合に、若干の可能性がある、】
 【――ような気がする、という程度だ、と彼は思った――――】
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 01:27:39.57 ID:VkiUb7b70
>>645

【もし相手を策に陥れたいなら――相手になって考えてみる】
【――それすなわち敵を知り己を知らずんば百戦危うからず――】

【男も考えた】
【もし自分が両手を火傷して、隙が出来そこを敵がついてきたら】
【――絶対に下がる】
【そう考えた――そして魔具のフェイントで下がれなくし唯一、左の道をあけた】
【だからこそ意外だった前方≠ニいう答えは】

(糞っ!だがこの程度!)
【しかし男の動物的反射神経がすでに後方への跳躍による回避を行わせようとしていた】

【これが最悪の選択だった】

【逆に男が下がってしまっという事実】
【剣先ではなく柄の一撃ならぎりぎり避けれる力が合ったにもかかわらず】
【男の右まぶたの腫れが――距離感のずれが――男の貯ぷ役のタイミングをずらしていた!】

――ぐぇう!

【結果、喉笛に青年の一撃がたたきこまれる】

651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 01:29:41.86 ID:VkiUb7b70
>>650
/訂正 男の貯ぷ役のタイミング→男の跳ぶためのタイミング
652 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 01:30:47.45 ID:hHznuPZAO
>>644
でも武器商なんて、かなり巻き込まれやすそうだけど?
帰る時に後ろからバァーン!ってさ

【口端だけに浮かべた笑みがよく似合う辺り、あまり良い性格ではないのだろう】
【しかし、左手で銃の形を作るその仕草にはどこか子供っぽさもあり】
【どこかアンバランスな、そんな雰囲気である】

今は女も自分の身は自分で守る時代なのよ、あんたら男が頼りになんないからねぇ
──にしても、他にもそういう知り合いがいっぱいいる、って言い方ね?
そういう仕事だと、やっぱり顔が広いのかしら?

【「特殊」という部分にはあまり興味がないのか、「ふーん」と流して】
【皮肉には嫌味で返す──やはりろくな性格ではないのだろう】
【そうして食い付いたところは、少し意外だろうか】
653 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 01:36:12.51 ID:17BFw2dno
>>647

「ホントにねー、まあ、紛争があるから僕はこの仕事で食べていけるわけで――
 なんて言うと、あれだね、争いに巻き込まれている人なんかからは怒られちゃうかな」

【――それでも、無関心にも見える青年の反応は、あながち悪いものでもなかった】
【深刻にならないで済むし、変に気を遣う必要もなくなる】
【少なくともヴェンツェルは、そう感じていた】

【しかし】


…………中々、面白いことを仰りますね


【「変な名前」という感想を看過できなかったのは、ウェル子の方だ】

……「変」というのが罵詈雑言でないのはわかります
ですが、決して賛美の言葉でもないでしょう
……さて、では、わたくしはどういう顔をすれば、適していると言えるのでしょう、か――?

【コツリ――青年へ、一歩、距離を縮めて】


「笑えば良いと思うよ」

………………喧嘩を売っているのですか、『ヴェン』様とやら

「……ひ、ひい! 助けて青年――とは言うけど、青年ってのも余所余所しくて嫌だな……キミ、名前は?」


【微妙に「青年の提案したあだ名」を弄りつつ、ウェル子は刺すような視線を、青年――そしてヴェンツェルへと推移させる】
【ヴェンツェルはおどけるように青年の影に隠れる動きをしながら、最終的には普通の会話へと軌道が修正された】
654 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/07(木) 01:47:00.14 ID:GI4EtS3a0
>>650

【些細な物だが心理戦を勝ち抜き、青年は優位に立つ】
【そして最高のタイミングで、攻め手を奪う事に成功する】

行きますよ…!

【この一撃が勝敗を分けるかも知れない】
【喉笛を撃つ為に伸ばした腕を戻し、再び構え、切り裂きにかかる為に大きく踏み込む】

【が、火傷による負傷がここで響いて来る】
【剣が振るえない程では無い。魔法が撃てない訳ではない】
【単純に、威力が出ないのだ】

……ッ!?

【男の回避によって絶妙な距離があるにも関わらず、最善の攻撃を出す事は出来ない】
【青年はその居合いの様な構えから斬り上げを繰り出すのだが、その刃に魔翌力の衣は薄く残るのみ】
【それどころか、手に力が入りにくかった事から、切れ味の良い斬撃が出せなかったのだ】

【鈍く輝く剣閃は、男にどの様な影響を及ぼすのだろうか…】
655 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 01:49:14.11 ID:QxMtcIQ3o
>>653

まあ、でも……そういうモンだろうさ
戦って生きるなら仕方ない、覚悟だなんて偉そうな事は言えないけどね……。
それにホラ人間の歴史なんて戦いの歴史みたいな物だし、気にするでもないんじゃない?

【想いを言葉にするには些か複雑過ぎて】
【どこか矛盾の含むような言葉は彼自身「戦い」という物を肯定などしたくはないのだろう】
【しかし人間の歴史は、過去の出来事は変えられない物で……】

【だったら自分の言葉なんか慰めにもならないと、分かってはいるのだけど】


――――――えっと……思った事を言っただけで深い意味はだな……スンマセンでした……

【にじり寄るなんて言葉が丁度良さそうな状況】
【対して彼は一歩一歩と下がって距離が変わらないように保とうとする】
【地雷でも踏んでしまったのだろうか、謝って許してくれる……ような人種だと信じたい】

【あ、でも視線がヴェンツェルに移動したので内心ほっとしたとか】

ってオレを盾にすんなよ!自分の撒いた種は自分で刈り取れっ!
……と、オレ?ああ、名前はエルフェスだよ。

【背中に回られたら仕方ないのである】
【振り向くようにして「前にでろ前に!」なんて引っ張りだそうとするけれど】
【不意の問いに返して動作は止まって、彼から零れる名前は】

【或いはどこかで聞いた事があるか……】
656 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/07(木) 01:53:26.13 ID:2tuKP3YGo
>>652
ーーー何の為に武器持参してると思ってんだよ
そもそも、そんな事が無いように気を付けて行動してんだろうが、先に相手を行かせたりな

【楽しそうに危険な事を言う少女へ、呆れたようなかったるい答えを返した】
【一応こちらにも対策や、腕の覚えはある、少女の言うような不意打ちにかかるくらいならこれまで続いていない】
【ーーー悲しいが、自負と誇り≠ェあるのだ】

恐ろしい時代だぜ、おちおちナンパもできねぇな

【『女も自分の身は自分で守る』ーーー確かにその通り、言い得て妙だ】
【何が理由だの悪いだのはいいがーーー女性が皆肝っ玉になるのは少し困るというか、嫌だ】
【因みに彼の女性の趣味は大人しめの古風なーーー閑話休題】

ーーーいやまあ、いるっちゃいるが…仕事柄って訳でもねぇな
寧ろ、俺の仕事には関わって欲しく無いような奴ばっかだ

【「それがどうかしたか?」と続けて、彼はタバコを吸った】
【活発な女子の顔見知りは数人はいるが、さてどうだろうか、彼自身は汚点と見ている自分の仕事にはその女子達は関係無い】
657 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 02:04:48.73 ID:VkiUb7b70
>>654

【ぱっと男の体に赤い線が一本走る】
【浅くはない…致命傷一歩手前といったところか】
【すぐに魔術的な治療を行えば傷跡も残らない、もし青年が万全なら――】
【しかし継戦可能かと言われれば普通なら無理なはずだ】
【そして青年は連撃につなげるチャンス、――だがここで死を免れた男の生存本能がある指令を出した】

やれ――――ベスティア・マリーノ(海獣)・ディニクティス(恐魚)

【彼自身にではない――彼のマインド!】
【攻撃を失敗させ青年の左――やや後ろに位地するマインドがっ!】
【マインドは尾ひれを振るい、少年に強力な一撃を与えようとする】
【体当たりほどではないが、その威力は最初の石つぶてをやすやす弾いたことから証明済み!】

(そろそろ自警団も来る…傷の出血もひどい…とりあえず逃げる余裕を作らねば)
658 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 02:12:12.85 ID:hHznuPZAO
>>656
なーんだ、じゃあ取引が終わったらそのまま始末、なんてのはそうそうないんだ

【何かそういった作品でも見たのだろうか、少しだけ残念そうにして】
【しかしそれもごく短い間のこと、立ち直るのは早い】

ああ、ナンパね……これだけ機関が騒いでてもナンパしてくるやつがいるんだからびっくりするわ……

【何か思い出したような、そんな様子で】
【最近ナンパでもされたのだろうか】

ああ、仕事とは別なんだ
え?いや、そういう取引の相手にも女の子とかいるのかなーってさ

【「私だってあんまり女の子の知り合いいないのに……」と呟いた声は小さく、彼には聞こえないだろうか】
【とは言え、そもそも少女には知り合い自体、あまりいないのだが──】
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 02:16:58.55 ID:17BFw2dno
>>655

――なるほど、ま……別にいいんですよ
馬鹿にされるだとか、罵声を浴びせられるだとか、そんなことは……もう、ね――

【果たして、どこまでが本心で、どこまでがお飾りなのか】
【決して察せないような無の眼光は、虚空を泳ぐ】


……ただ、気になるではないですか
今時珍しい「見ず知らずの他人の作業を無償で手伝おうとする」お節介焼きが、いかなる思考を以て、そこに存在しているのか――


【ぴたり、と足を止めたウェル子は、視線の行き着く先を――】



――――ねえ、『エルフェス』様――――



【エルフェスへ、定めた】


「……ふえぇ、前に押し出されるよぉ」


【一方、白々しいまでの「似合わない台詞」を吐くのが、ヴェンツェルだ】
【芝居がかったひょうきんぶりは、それはそれで場の緩衝材として働くのだろうが――】



「 ……で、エ……フェ……君は…… 」


【「自分のまいた種は自分で」などと、彼女を押し出したエルフェスへ、】
【――ひゅうと吹き抜ける風に紛れて、小さく小さく紡がれる言葉は、少し聞き取りづらく】



「…… で、 エルフェス君は、 闘わないの ―― ?」


【エルフェスに振り向くことなく、】
【二回目、今度ははっきりと広がり渡る台詞は、今までの空気とは一転、痺れるような響きを持っていた――かもしれない】


………………………………


【黙してその様子を見つめるウェル子からは、どこからともなく、ふわっと、一枚の「黒羽根」が、舞い出でて、彼方へ飛んでいった】
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/07(木) 02:23:46.29 ID:4NytTg8k0
>>646

【緩んで行く一方の空気。深まってばかりの微笑み。】
【“もしも” の話が続いて、“ありえないIF” を少女は想う。そして、それを笑い飛ばそうとする様に口を開いた。】


……“もしも” の話は嫌いじゃないけど、貴女がそうなるのはそれでも嫌。
だから、“そんな怪我は貴女にはさせない” ―――― ………この答えじゃ不満かしら?

(………もしも本当にそうなったのなら、きっと私はそうするけれど。)
(甘えさせて貰う、か――――……昔の私には、想像もつかなかったな……。)

【―――― “そもそも大きな怪我なんてさせない”。】
【自信ありげなその響き。ひとつの意志として、自分自身として返した言葉。】
【けれどその声とは裏腹に、内心の思考は、向けられる感情自体には幸せそうで――――】

(…………、あ………!)

【そんな想いを籠めた掌は空を切り、気付けば真正面から抱きしめられていた。】

…………あ、ぅ……、……っ…ぁぅ……ちょっと待って、心の準備が要るから……っ、―――――――、……!

【余裕が一瞬で崩れ去った。如何なる負の衝撃にも堪える鋼鉄の仮面が、言葉もなく桜色に染まって俯いている……!】
【一瞬一瞬が意識に閃くそんな中、彼女は二人分の鼓動を感じた。】
【……頬はますまず朱に染まり、漸く紡げた言葉も途切れて……。】
【自分の動悸は否応なく早まっていて、彼女の其れも其処にあって。それから先はどうなるのだろう―――――?】
【その紅潮から澄ました耳に届く言葉は、クスクスと意識に沁み渡ってゆく。】


………な、何………?

(それにやっぱり貴女の役目って……、……っ……!)

【至近距離のヨハンと対面したままやっと返せたのは、たった数音の言葉だった。追及の形で為される肯定。】
【紅に染まった頬。最後の抵抗のような抗議の眼。表情一つ取り澄ましきれず、なされるがままに抱きしめられる。】

【それでもどうにか抱きしめ返した。もっと、温もりを感じたかったから。】

【「もし貴女さえ良かったなら」なんて言葉付きで、為そうとしていた一つの提案――――】
【……“もしも” 優勢を維持できていたなら、なんてありえないIF。】
【それを彼女に紡ぐのは、彼女の願いを聞き届けて、幾つも幾つも言葉を交わした先のこと。】

【そう、今は不在の“冷静な自分”が囁いていた。何より、彼女の願いが気になっていたのだし。】

【それに―――― もしもその二つが同じものだったとしたら?】
【………自分と彼女の “我が侭” が、一緒の結末を迎えるとしたら。】
【それは、きっと何処までも暖かくて、優しい夢で―――】


/本当にすみません、モデムのバッテリーが切れて手間取って、さらに遅れました……っ
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/07(木) 02:24:43.56 ID:GI4EtS3a0
>>657

【ダメージは与えた。だが深くは無い】
【せめてこの手が――と思うが既に遅い】
【そして、後方のマインドによる攻撃に気付いたのは、男の言葉の瞬間】
【丁度剣を振りきり、手元に引き寄せるときだ】

【ならば、残念ながら避ける事は叶わない】

【咄嗟に剣を引き寄せガードしようと試みるも、青年は尾ヒレによって弾き飛ばされてしまう】

くはッ…!

【背中から壁に叩きつけられ苦悶の声を漏らす青年は、そのまま壁に背中を預けたまま息を切らして動きを止めてしまう】
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/07(木) 02:29:51.44 ID:2tuKP3YGo
>>658
映画じゃあるまいし、ねー…よ、と言いたい所だがーーー
…実際あったんだよなぁ…そん時ゃ上手く逃げたが

【そんな事は有り得ないーーーという訳でもなかったようだ】
【やはり武器を携行するのにも理由がある、そういったもしもの時の為】
【逆に言えば、そういう事態を切り抜けて来た、という事にもなるが】

…まあ、男にもそういう奴はいる
なんだ、その…そんなのばっかでもねぇさ、うん

【やけに自信なさげである、フォローのしかたがわからないようだ】

さあ、どうだったか…
大体物を取りにくるのは下っ端だからな、上が女って事もあるかもしれねぇが…まあ、そこまでは俺は知らねぇ

【結論から言えば、取引相手自身は姿を表す事は殆どないので、わからない≠ェ答えとなる】
【ーーー少女の呟きが聞こえたのか、ふ、と鼻で笑って、短くなったタバコを地面に落として踏み消した】
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 02:36:41.13 ID:QxMtcIQ3o
>>659

(な、なんだコイツ…………恐い女だ……)

【何を思っているのか、彼女の言葉はどこか刺々しいのだけど】
【その瞳は自分を見ていないように感じられてそれ故に底の知れない深淵のようで】
【半ば本能的に一歩、下がっていた】


……別に、ただやりたいからやっただけなんだけど…………

【所詮彼の行動原理なんかその程度】
【ウェル子の威圧感を恐れて零れたそれは本音に相違ない】

なんだよ、唐突に……オレがいつ戦えるなんて言ったよ……まあでも
――――――お望みとあらばどこへでも喜んで、だけど相応の報酬がないとな

【戦えというならば戦う、報酬があるならば戦う、必要ならば戦う】
【突然浮かぶ夜色の羽根……赤い瞳はそれを視て、何を感じるでもなく消える姿を最後まで見つめる】
【どこかに消えて、数秒してから不意に懐かしいように思えてでも何が何なのか思い出せなくて】

【恐れの対象である筈のウェル子へと少しだけ、視線を合わせる】
【その様を例えるならば飼い主に怒られる事に怯えている子犬のようでもあったという】
664 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 02:44:21.47 ID:VkiUb7b70
>>661

俺は!――俺はカノッサ機関ナンバーズの16…ラスラドーラ・デ・セルピエンテ様だ!

【ラスラドーラは荒い息を吐きながらも、自分に一太刀浴びせた相手に名乗る】

【傷口から赤い血がどくどくと流れ落ちている】
【このまま戦うのは、もはや不可能】
【ならば、逃げるほかにない】

【――騒ぎを聞きつけた自警団もここを包囲しつつも近づいてくる】
【もし自警団に囲まれたら――さすがにラスラドーラも運のつき】
【相手も無傷では済まないが、ダメージを負ったラスラドーラでは取り押さえられる可能性が高い】

【尾ひれの一撃を与えたが、青年もまだ死んだわけではないのだから――】

今度あったら、てめぇの注文通りブルーほぼ生≠セ――覚えときな!

【捨て台詞を残すラスラドーラ】
【しかし一体どうやって青年と自警団から逃げ――次の瞬間、ラスラドーラをマインドが飲み込んだのだ!】
【そのままマインドはラスラドーラを格納し、闘争とラスラドーラへの防御を同時に行う】
【黒光りする装甲が夜闇にまぎれるため自警団にきずかれにくい!】

【そのままラスラドーラを飲み込んだマインドは空中を泳ぎ逃げ去って行った】

/お疲れ様でしたー
/夜遅くまで付き合ってくれてありがとう、そしてありがとうノシ

665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 02:49:28.34 ID:hHznuPZAO
>>662
あ、やっぱりあるんだ!
怪しい組織と取引って言ったらそう来ないとねー
何て言うかこう、死にかけてきた、って感じが出てるわ 特にその疲れたような目

【命を奪われそうになった話だというのにやけに嬉しそうである】

【「だといいけどー」なんて軽く言っている辺り、ああは言ったがナンパの件はそこまで気にしていないのか】

確かに、わざわざ上が出向いてくるわけないわね
まあそんなのと関わることもないだろうから別にいいんだけどさ

【あっさりと切り捨てた──本当に興味がないといった様子だ】
【しかし笑ったことにはすぐに食い付いてきて】

い、今笑ったわね!
仕方ないじゃない!人と関わる事がなかったんだから!

【プライドは高い方なのか、本気で弁解している】
666 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 02:50:21.99 ID:17BFw2dno
>>663

…………やりたいから、とは仰いますが
やりたくない、とか、やる気にならない、と思う人間は、この世に掃いて捨てるほどいるわけです

【言いながら、自身の長髪を掻き上げるウェル子は、きっと、妖しい存在で――】


「フフ……少し唐突すぎたかな――けれど、きっと、キミは、『闘える』――」


【一体ヴェンツェルはどんな顔をしているのだろう】
【不敵極まりないその独白は、まさしく平和な日常とは正反対に位置する「傭兵」の言葉】


「――――だって…………」


【――そしておもむろに、ヴェンツェルは、エルフェスへ振り返るだろう】


「ウェル子ちゃんが、『気になる』だなんて、言う相手は、そうはいない」


【その表情は、なんてことはない――「さっきまでと変わらない」サッパリとした笑顔だった】



……………………まあ…………いえ、何でもありません――――『何となく』ですよ………………



【かくしてウェル子は、エルフェスの宿す「赤色」を自らの碧眼に映し込み、】


……けれど、ま、いいじゃないですか
たまには、お戯れに、誰かを気にしてみるのも……


【ふと瞳を閉じ、そして、何を思ったか、エルフェスとヴェンツェルに、くるりと背を向けた】


……さ、早いところ、仕事を終わらせてくださいよ


【背中越しの言葉は、相も変わらず、無感動に空気を震わせた】
667 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 02:58:58.58 ID:OSdVQP2F0
>>660
「ん……全然嫌じゃ無いよ。逆に嬉しいくらい――――でも
甘えられなくなるのは嫌だなぁ……」

【そんな言葉が嬉しくて――――ただ、“甘えられない”事が惜しくて】
【可笑しな二つの感情が鬩ぎ合えば、自然と生まれるのは苦笑だろうか】
【だから、今甘えさせてよ。何て言葉が抱きしめる前に小さく紡がれたのだろうか】
【――――少女には、其れを聞き取る余裕が無かったかも知れない】
【それでも、ただ自分の口で告げられた事だけでも満足で】


「やーだよ。心の準備なんてさせてたらずっとずっと待ってなきゃいけないだろうし……
ボクは、柊の驚いた顔が見たいもんね」

【交じる鼓動の音と、暖かな体温】
【心地よさそうに感じ取っていれば、“待った”の声が聞こえるけれど】
【僅かに朱に染まる顔を見せれば、べーっと舌を出して否定の意を示すのだろう】
【そして行われる、その言葉と真逆の行動】
【少し力を強めれば、亜人の少女の鼓動音が一層近くなって】
【顔を隠すように、その肩へと埋めるのだろうか。両刃の剣でもある、その復讐】


「ボクが――――ずっと前に言った事、覚えてるかな?
普通の人達と違って、血を飲まなきゃいけない……って」

【語るのは、何時の事だったか――少女に打ち明けた己の性】
【生きる為に必要な物と、それ故にその周囲の地から忌み嫌われていた事】
【故に起きた必然。肩に埋めていた顔を上げる事は無く】
【決して良い思い出と言える筈も無い事――――珍しく言葉に詰まるのは、果たしてその先を言ってしまって良いのか、という自問】


「もし、良かったらさ……
柊の血、少し飲ませて欲しいな……って我が儘
勿論、嫌なら全然良いんだよ?ボクだって、柊に嫌われたくないし
でも……もし、大丈夫なら……」

【――――そして紡がれる、少女のその血液を飲みたい。との願い】
【自分を抱きしめてくれるその腕をしっかりと感じれば、顔を上げて視線を交差させるであろう】
【何処か不安げであるが――――人間の少女と血を啜る亜人の少女の“我が儘”】
【さて、それはすれ違っていたのか否か――――】

/お気になさらず!
/まったりといきませうー!
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/07(木) 03:00:22.01 ID:GI4EtS3a0
>>664

【息を切らし、壁に背を預けたまま、彼は地面に座り込む】
【せめて魔法を、と思ったがそれを使うだけの体力も残っていない】

ラスラドーラさん…か……
僕は…そうですね…エヴァン…そう呼んで下さい…ごほっ…

【肺から空気を搾り出して名乗りに応えるが、やはりもう気力も残っていないのだろう。体中を使って呼吸をしている】
【きっと次にあったときは、やはりブルーでは済まないだろう。そんな中、彼はそんな事を考えた】
【自警団が騒ぎを聞きつけたのか、けたたましいサイレンが鳴り響く】

これは…もう少し考えないといけませんね……げほっ……

【騒がしい夜闇にまぎれる男のマインドの姿を眼で追いながら、そんな事を呟いた】

/お疲れ様でしたー!
/夜遅くまですみません
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 03:02:44.10 ID:QxMtcIQ3o
>>666

それってどんな理屈なんだよ、でも……間違ってないから困る……

【彼女達の間の言葉の応酬、それに含まれている意味を理解するには遠かった】
【疎外感はその為なのだろう。でも他に何かあったような気がして、頭を抑えて見るけれど】
【それで砕けた記憶が戻るなんて事は絶対に無くて】

【分かりやすくむくれて】

「何となく」で振り回されるほうにもなってみろってんだ
天災みたいなもんだぞ実際のところ……、相変わらず困った奴だな……、……?

【適当なウェル子の言葉に肩を竦めて、刺を持たせた言葉を送り返す】
【それはなんとなく意識も介さずに思ったままに出た言の葉で、だからこそ「相変わらず」なんて単語】
【なんで含めたかも分からずに自分自身に疑問符を浮かべて】

あ、れ……なんか……
――――――お、おう……そうだなやることはやっちまわないとだ

【ぴしりと痛む右目と……】
【だけどまた彼女の声で覚醒して、チラシを見やり確かめるように頷き】
【寒さもあって足早に残りの始末をしてしまおうとするのだった】
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/07(木) 03:09:26.37 ID:2tuKP3YGo
>>665
…ほっとけ、そんな感じ出したくもねぇ
大体、商品運んでやってんのにどうしてこっちが狙われなきゃなんねーんだか…

【「やってらんねぇぜ…」と、愚痴を小さな声で漏らした】
【目だけでなく、なんか雰囲気全体からして疲れた感じを出している辺り、かなり苦労しているようだ】

ーーー笑ってねぇよ、全然笑ってねぇ
…ま、知り合いなんざこれからいくらでも作れんよ、女だろうと男だろうと、気前のいい奴はいくらでもいる
ーーーUNITED TRIGGERの事務所にでもいってみりゃ、嫌になるくらい知り合いが増えると思うぜ

【必死で弁解する少女を見て更に笑ながら、口では『笑ってない』と見え見えのウソを言い張って】
【『知り合いがいないなら作れ』と、至極簡単なアドバイスをした】
【その手助けになるかどうかはわからないがーーー気前のいい人間が集まるような場所を一つ知っていたので、ついでに教え】

ーーー俺はそろそろ行くぜ、大会ももう終わった筈だ
家で録画のチェックしねぇといけねぇからな

【怠そうにコンテナから背中を離すと、少女に向かって別れを告げて、歩き出した】
【「じゃーな」と言いながら後ろ手を振って、草臥れた雰囲気を背中に、街の中へと消えて行くーーー】

/すみません、眠気が限界なので…
/お疲れ様でした
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 03:14:47.46 ID:17BFw2dno
>>669

「まあさ、無理強いは出来ないけど、来られるならキミも櫻までおいでよ
 戦力になってくれるならそれだけで僕はありがたいし、海賊退治の報酬なら弾むよ
 このヴェンツェル傭兵団が、ね」

【『闘う』の舞台は数あれど、ひとまず目の前に横たわるは海賊問題】
【それに関して言えば、件のチラシにも書いてあるとおり、報酬の心配はなさそうである】
【――無論、カノッサの手先に刃向うことの危険性は、推して知るべきだが】

「なーに、危険だけど、危険じゃないよ
 何せ、僕とウェル子と、あとついでに櫻の国自警団が、全力で先導するからね」

……一応、そこは否定しないでおきましょうか……
貴方様はともかく、わたくしが、カノッサ如きに後れをとるわけはありませんから……ね――

【エルフェスに付き添うように動くヴェンツェルと、背中を向けたまま不動のウェル子】
【それからそんな二人に挟まれたエルフェス――と、「カー」と、何やら近場から聞こえてくる、妙な鳴き声】


……それにしても……エルフェス様……まったく同意見です
『世界』はいつも、いつでも、いつだって……わたくしたちを、「何となく」で振り回す最強最悪の「悪党」で……


【エルフェスに語りかけているようで、言葉を放つ方向は、何もない闇夜】
【静かで、無味で、そしてどことなく寂しげなその声は、それでも間違いなく『ウェル子』のものだった】


「……あ、そろそろチラシも終わるね
 いやー、悪いねー、ホント助かったよー」


【僅かな沈黙にいかなる思考を差し挟んだのかは定かではない】
【されどヴェンツェルはウェル子の台詞への感想を表現することなく、】
【上機嫌そうに、エルフェスの肩を、ポン、とかるーく叩こうとするだろう】
672 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 03:24:22.51 ID:hHznuPZAO
>>670
秘密主義、みたいな感じじゃないの?わかんないけど

【何とも適当な返事だ】
【それだけそういう連中のことはわからない、ということだろうか】

絶対笑った、っていうか今も笑ってるじゃない!

──UNITED TRIGGER……? ああ、どこかで聞いたことあるわね
ま、まあ、気が向いたら探して行ってみるわ

【やはり笑っている彼に少し怒って──】
【今やかなり有名となっている組織の名前に、今一つピンと来ていない様子ではあるが】

ああ、そういえばやっと大会が終わったんだったわね
漸くお店が静かになるわ、やっとゆっくりできる──

ええ、それじゃあ私も帰るわ

【彼が立ち去るのを見送って、少女もまた夜の港を後にするのであった】


/了解ですー
/お疲れ様でした
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 03:32:11.46 ID:QxMtcIQ3o
>>671

なんだよ傭兵団がアンタの名を冠するって事はボスみたいな立ち位置だったり?

【人は見かけによらぬ、なんて言葉を思い出して口を噤む】
【仮に彼女がボスだとすれば意識的にせよ無意識的にせよ喧嘩を売るのは拙い話で】

…………お偉いさんがどうしてもっていうなら、じゃあ参戦するっきゃねーな
いいよいいよ二つ返事でやってやるさ、報酬上乗せで頼むぜー……一応だけど報酬云々は冗談だよ?

【渡りに船、いやこの場合乗りかかった船か】
【行かなければ持て余すだけ、ならば行って戦ったほうが遥かに有意義】
【刃を甘んじて錆びさせるような弱さを世界は彼自身は認める筈もない】


踊っているんじゃないなら踊らされているんだろ
どっちにしたって用意された舞台で出来る事しか出来ない、だろう
何に対して苛立ってるかは知らないけど、そこまで深く考える必要も……案外ないんじゃないか?

【寂しげな声は彼にとっては苛立ちに聞こえたのだろう】
【的を射ているようで全く外している発言は、場合によっては神経を逆なでするか】
【ただその背中を、視た……ような―――――――こと、が】

…………砂嵐だ

【合わないチャンネル】
【理由も分からず漏れるため息】

ん、いいよ別に張り紙なんざ誰でも出来るだろうし

【照れ隠しか「ふふん」なんて態とらしい】
【ともかく仕事は終わったし、これでさようならだろうか……と】
【もう一度だけあの背中を見つめて立ち止まる、変わらない砂嵐はだけど向こう側に何かがあると語っていた】
674 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/07(木) 03:45:51.19 ID:4NytTg8k0

>>667

【聞こえたのか、聞こえなかったのか。それは彼女自身にも分からなかったが、抱き返す手は、より抱擁の色を濃くしていた。】
【―――――「好きなだけ」。そう、無意識に返しでもする様に。】

………う……このっ、……、……… 狼…! 

【不満げ……というよりは涙目で睨むような、迫力のない抗議の表情。年相応の少女のように。】
【「……絶対反撃してあげる。やられっ放しなんて許せない―――」】
【そんな悔しそうな呟きは、消え入りそうな声で、徐々に小さくなって行って。】

【けれど高まる鼓動の音色は、暖かくて、肩に触れてくるその温もりは。】
【そんな “反撃” なんて忘れさせるような、無垢で穏やかな驚きに満ちた、想いもよらなかった電撃で―――。】 

(………っ、そうだ。ぼうっとして………。)
(…………?――――――)

【蕩けたような呆然とした表情を浮かべても、暫くすればそれも落ち着き、彼女は現実に帰還する。】
【“意識に電撃の走った” 抱き合うような姿勢のまま、聞こえてくるのは亜人の少女の “願い” の言葉―――。】

【初めはただ聴いているだけだった少女だが、やがて自信ありげに口を開いて。】

…………ふふっ、可笑しな事を聞くのねヨハン。

あの夜……私から “そうして” って言ったこと、忘れた訳じゃないでしょう?
私は普通の人より倒れにくいから、好きなだけ飲んで構わない………。

………こんな事を言われるのは、吸う側からすれば興ざめかしら?

【穏やかに弾む透る声。くすりと柔らかく一度微笑って、その残滓がいつまでも消えない様に。】

【“全く同じ” ではなかったけれど、少なからず重なる部分がある――――】
【というよりはその一部に、“こうする”/“こうされる” 事があった。そんな雰囲気のそれだった。】

【飲みやすいようにコートの首回りを少し肌蹴て、白い肌を露わにして。そのために一度離した左手を、再びヨハンの身体に添わせる。】
【そしていつかのあの夜のように、その抱擁を受け入れるように目を瞑って―――。】
675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/07(木) 03:48:26.67 ID:4NytTg8k0
/>>674
【“全く同じ” ではなかったけれど、少なからず重なる部分がある――――】
【というよりはその一部に、“こうする”/“こうされる” 事があった。そんな雰囲気のそれだった。】



【二つの願いは“全く同じ” ではなかったけれど、少なからず重なる部分がある――――】
【というよりは自分の側のその一部に、“こうする”/“こうされる” 事があった。そんな雰囲気のそれだった。】

…こっちの方が分かり易いというか、分かり辛かったかな、と反省っ…
676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 03:55:43.85 ID:17BFw2dno
>>673
「ん、まーね、別に大規模なものじゃないけどね
 一応、便宜上、僕が代表者ってことで一つやってるよ」

【とは言うが、それでも傭兵としてやっていけるほどだ】
【彼女は彼女で、それなりの実力を有している、と見ていいだろう】

「上乗せするかどうかは、キミの活躍次第かなー
 戦場でも水先案内人が認める男前ぶりだったら、倍率ドン、と報酬だしても構わないよ?」

【そうして意外とすんなり報酬増額の戯れ言は受け入れられてしまう】
【勿論、彼女の言うとおり、「活躍次第」だが】


…………砂嵐の中でも、『わたくし』は、見失いませんよ


【エルフェスがどう感じようが、ウェル子は苛立ってはいない】
【いやそれとも、「そういう風に振る舞っている」だけか】
【何にせよ彼女は、徹頭徹尾「自分」を崩すことはなく、そこに立ち尽くすのだ】

【カー、カー、と「あの鳴き声」が、次第に増幅していく】
【どうやら発生源は空であるようだが――】





――――そう……わたくしは、『水先案内人』――――





/なぜか続きました
677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/07(木) 03:56:43.11 ID:17BFw2dno
>>673>>676

【――「カーカー」とうるさい鳴き声は、言うまでもなく黒き従者、「カラス達」のものであった】
【どこからともなく来たりしカラス達は、なんとその脚に「段ボール箱」を引っかけており、】


絶望に塗れ、絶望と手を繋ぎ、絶望の中を歩む……絶望的な先導者……


【どすん、と、重々しい音と共に、地に落とした】

こちら……中身は、缶コーヒー1ダースです
このお仕事の報酬としては十分かと存じます

【かくしてサラッと内容を説明するウェル子に、やって来たカラス達が群がる】
【彼女の声は喧噪の中でもよく通るが、流石に姿は隠されてしまえば見えないのが道理】

「改めてありがとねー、いやはや、こんな地味な作業でも、案外収穫があるもんだ」

【ゆえに彼女と相方は、徐々に数が増えていくカラスによって、その姿を眩ましていき、】



…………それでは――――『さようなら』――――



【――その、絶望的挨拶を区切りに、カラス達は一斉に四方へ飛び去っていく】
【だが、どういうわけか、そこには既に彼女たちの姿はなく】


     【The Pilot Says "Forget Me Not"】


【ただ、カラスの黒い羽根が、噴水広場に残っていた】


     【And "Love Lies Bleeding," Returned The Navis】


【……そこに、絶望的な魔力の残滓を、ほんのりと滲ませて】



     【 カラスの「声」が、貴方様にも、聞こえましたか――? 】



【――――絶望の水先案内人、かく語る――――】



/ではこの辺で! 遅い時間までありがとうございました、お疲れ様です!
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 04:15:12.65 ID:QxMtcIQ3o
>>676>>677

なるほどねシンプルでいいや
活躍すれば相応の、ってコト……八面六臂とはいかないけどそれくらいはやろうかな。
取り敢えず損はさせないように頑張るよ、うん大丈夫。

【大丈夫、なんて言葉は彼には似合わないかもしれない】
【でもにこやかに語るその言葉は説得力が無くともどこか信用の置けるそれに違いない】
【幾ら忘れてしまってもその根本までは変わりはしない】

【根が同じなら咲く花もきっと変わらない筈だ】


カラスか……なんだよお前が呼んだのか……
あんまり派手なのは止めとけよ、他の通行人だって――――――――うあったあ!!?

【黒色に空が染まっていてカラス達が抱えていたダンボールは見えにくかったのだろう】
【気がついた頃にはもう地面に近く飛び退きながら両腕で見を防ぐ、割と真剣に驚いたらしい彼は】
【少し経ってから物言いたげにウェル子を睨むのだった、危ないじゃねえか……と】

【一言言ってやろうとしたけれど視線の先は空と同じ黒】
【そこにいるのだろうけど姿形のない、それがどこか悲しくて縋るように手を伸ばすけど】
【やはり次の瞬間に鳥は飛び立ちそこには誰もおらず】

…………なんだっつうんだよ、もう―――――――
今度会ったら文句の1つでも言ってやる……リスクなんか知ったことか、まったく……

【地面に残る黒い残滓を拾い上げ、空を睨む】
【前もこんなことがあったような感覚は不思議と素直に受け入れられた】
【とすれば……彼女とはどこかで会っていたのだろうか、そしてもしそれが正解なら】

【彼女はなぜ何も言わずに去ったのか】
【羽根を揺らして魔翌力を撫でて、その意味を問いたくても当人はおらず】

【横たわるダンボールをどうしたものかと見下ろしつつ】
【なんだかんだと背負って持って帰る彼、変な所で律儀なのはどこまでも一緒だったという】

/お疲れ様でしたー

679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 04:23:32.01 ID:OSdVQP2F0
>>674
「……ボクは確かに狼だけど、ケダモノじゃないんだから勘違いしないでよね
ふふ、柊にはどう見えてるのか分からないけど」

【そんな一面を見れて、上機嫌といった所だろうか】
【ただ友人に甘えるだけの言葉とその行動。性格の差は在るけれど――――】
【狼なんて言葉を受ければ、飄々とした様子で受け流すのであろう】
【余裕があれば、頬同士をピッタリとくっつけるようにしてもう一歩攻め込むか】


「楽しみにしてるからね、柊の反撃
もう、一度ボクにやっちゃってるから余り心配は無いけどさ」

【即ち、同じ手はもう食らわない――――とでも言いたいのだろうか】
【普段からは思えないような声の質を聞けば、パタパタと尻尾が揺らされて】
【この姿勢。表情は見えずとも、嬉しそうに動き回る其れを見る事は容易であろう】

【後は、ただ待つだけ】
【自分の願いに対して、少女がどの様な答えを返してくれるのか――――】
【少女と会う以前。過去の出来事が過ぎれば、頭を振ってその不安を取り除いて】
【――――その答えを聞けた時の表情は、どの様なものだったのだろう】


「……そう言えば、そうだったね
うーん……そうだねぇ。柊が嫌がる所を無理矢理押さえて……って飲んだ方が美味しく感じるかも知れないかな
ほら、ボク狼だし」

【茶化すのは、プレゼントを渡した夜の不慮の事故。重ねるのは、先程の言葉】
【はだけ出されたその肌を見れば、静かに顔を近づけて】
【友人に牙を立てる背徳感。早く味わいたがる本能。様々な感情が入り交じって――――】
【やがては、その柔肌にゆっくりと牙の尖端が食い込んでいくのだろう】
【大切な友人を傷付けて、自らの欲望を満たすべく】


「―――――――っ」

【痛みが有るのは、牙を立てたその時だけ。種族特有の能力か何かは不明では有るが、その傷口に微弱な麻酔じみた物が注がれたのだろうか】
【離さない。なんて冗談の言葉が体現されたかのように、或いは甘えるかのように、弱々しくもしっかりとその腕で抱きしめて】
【―――― 一体どれ程の時間、傷口から染み出る鮮血をゆっくりと飲み下していただろう】
【肌を汚そうとする一筋の滴りを最後に舌先で拭えば、ご馳走様でした何て言葉と笑顔を向けて】


「好きなだけ……って言うから、遠慮無く沢山飲んじゃったけど……大丈夫……かな?
具合悪かったりしたら直ぐに言ってね?戻すことは出来ないんだけどさ……ほら、病院とかなら連れて行けるし……」

【最初の言葉、“遠慮が無かった”と言うのは半分嘘で、半分真の話】
【その血液が美味しくてつい普通の人よりも多く飲んでしまったという事もあるが――――大好きな友人。その血を飲むことに夢中で気がつかない間に、なんて事もあって】
【首筋から離した顔。心配そうに見つめる口元を僅かに汚しているのは少女自身の血液】
680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/07(木) 05:48:34.00 ID:4NytTg8k0
>>679

………ふん、何であれ出来るのならやって見なさい。
貴女が私に攻め込むのなら、幾らでも私は貴女にやり返、……―――――。

【“狼”、“あの夜の出来事”、“無理矢理押さえて”………。】
【……そんな挑発めいた言葉の数々に、同様の反論を返そうとするも、頬を寄せられれば言葉が途切れた。】

(……っ、……く…、……また、こんな風に……――――――――……!)

【其処への憤りなのか、握りしめた両拳を震わせて、けれど、振り上げる気配は一向に無く―――。】

【………何事もなく、抱擁は次の段階に移るのだろう。亜人の少女が牙をたて、長い吸血が始まりを迎えた。】
【柔肌を貫く短い痛みは、やがて流れ出す紅の感触に変わり―――。】

………っ!!
……、……っ、……はぁ…っ、……、っ――――――

【声を殺す。初めは痛み、あとは未知の感覚が続いた。】

【………誰かに “血を吸われる” 体験は、今までの彼女の人生になかった。】
【その緊張からか “近すぎる” 距離ゆえか、これまで以上に早まる鼓動。少女は、亜人の少女の口づけを首に感じていて……。】
【ぎゅ、とか細く抱きかえした。そうしなければ壊れるような、或いはただその温もりを感じようとする様な細腕の抱擁。】

【それもやがては終わりを迎える。少女は、もう一方の少女とまた対面し………。】

………っ、はっ、………っ、……、っ………?

【向けられる笑顔と言葉には、「いただかれた」 事に対してか、一瞬だけちょっと複雑そうな表情をして見せた。】
【………然れどもそれは直ぐに消えて。口元は、亜人の少女ならば見分けられる程度に緩んで。】
【代わって現れた表情は、頬を僅かに緩めた其れで――――― 双眸には柔らかな笑みが湛えられていた。】


……大丈夫よ。元々私が望んだ事だし、血を流すのには慣れてるから―――
それ…と、…っ…………。

【未だ少しだけ息を切らして、自分のコートの右ポケットを探って口を開けば―――。】


………ホワイトデーには少し早いけど、受け取ってはもらえるかしら?
私は食べ物じゃなくて人間だし、それに、あげられるものでもないのだし……。


(……“もうひとつ” の話もいいけれど、それはまたの機会かしらね。)

【“少し早かった” バレンタインデーのお返し。コートの藍色から取り出したのは、白のラッピングに包まれた箱型だった。】 
【その内側には手作りのホワイトチョコ。捻りはなくて、初めて作ったらしく、差しだす所作もどこかぎこちなく――― 】

【………けれど乳白色をした甘い半球型は、丹念に造り上げられた一品の様でもあった。】

【そんな動作と共に浮かべるのは、穏やかで、血を失った事など感じさせない安らいだ微笑み。】
【一度瞬いて息を吐き、視線を交わして深まる其れは、“大丈夫” で “問題ない” と全身で伝える様で―――――。】

【同時に、またいつか共に過ごせる事を想う様でもあった。思考にだけ浮かべた其れは、伝わらなくてもきっと自然で。】
681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 05:56:36.88 ID:OSdVQP2F0
/っと申し訳ないです……!
/後数回程度で〆れそうですが、眠気の方ガガガガg
/今夜への引き継ぎ……でも大丈夫でしようか……?!
682 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/07(木) 06:00:50.86 ID:4NytTg8k0
/了解です…! こんな時間まで(というか朝まで)お付き合い頂けて本当感謝です、遅レスですみません……!
/それでは一旦お疲れ様でしたー! 今夜はありがとうございましたっ、また今夜(…!?)よろしくお願いします…!
683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 06:02:40.70 ID:OSdVQP2F0
/いえいえ、自分も遅くて申し訳ないのです……
/お疲れ様で有りました!それでは再び今夜お願い致しまする!
684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 10:24:15.18 ID:mCcFEwBmo
【カノッサ機関支配下・彷徨う古城】

【その一室に二人の半魔が居た。注目しているのは一台のテレビ、報じられるのは昨夜の激戦だ】
【ケンタウロス風の女性などは両手を握りしめて熱中しており―――また一方では】
【夢魔にも思える、ボンテージを身に纏った女――リリアは、頭を抱えてもいて】

『大会かぁ……人間のとはいえ、決勝ともなると見てて滾ってくるよなー』
『しかもあの二人ってUTの奴らだろ?襲撃にも身が入るってもんだぜ、なあリリア?』

「……そんなのどうでもいいよ。それよりも良くないのはあのセリーナ・ザ・キッドが優勝したってことさ」
「優勝者は最初に商品を選べる……そして、選ぶのは十中八九記憶の欠片≠セ」
「あの時使ったのは、煙幕と隙を突いた弱い魔術。アイテムまで使われちゃ抵抗は出来ない……」

「はぁ……老人の外見が偽物で、今の私の姿が本体だってのがもっと広まっちゃうじゃないさ……」
「桜花ちゃんはまだいいよ。でも行方知れずの月彗にセシル、そしてセリーナがそれを知るのはとっても良くない」
「正義の旗頭が、私の正体を知る―――『魔界の連中』に私たちの存在がバレるのと同義なんだよ、キルフェ」
「まして世界を地獄に書き換える≠ネんて知られてご覧?一気に障害まみれだよっ、もう……!」

『はー……成程ねー。いやぁリリアはやっぱり頭良いなぁ、私はそこまで思いつかないわ』
『……まっ、任せろって。私がUT全員、お前が出る幕もなく沈めてやるからさっ!』

「……のーてんきルフェだね、相変わらず。……居なくならないでよ?」
「それにしても……もし月彗が駒≠介してUTと連携を取れるとしたら……?」
「……、…………救出はしないといけない。でも、捕まったベイゼちゃんにはお仕置きだねぇ―――。」

【なんてやり取りがあった後、キルフェと呼ばれたケンタウロスはその場を去った】
【残されたのはリリア。部屋の隅にあったベッドへ飛び込んで、その姿は小さくなり】
【毛布に包まって部屋の明かりを落としてしまえば、不穏な静けさばかりがただ在って】


【それからまた別の時間。UNITED TRIGGERの店舗内、深夜の出来事である】

【そこに居たのはやはり二人の女性、アンジェル・ベルジュロンとベイゼ・べケンプフェンだった】
【寝間着姿で掃除をするアンジェルに比べ、手枷足枷をされたベイゼの姿は痛ましく】

はぁ……ねーちょっと、なんで人のこと呼び出しといてアンタはのんびりお酒飲んでるわけ?
そりゃ大会見たいって言われてわざわざ病院抜けてテレビ用意したりお酒出したりしたの私だけどさぁ
せめて片づけ手伝うって申し出るとか、機関の情報何か漏らすとかしてくれないわけ?

『ん……、…………―――ごめん。』

【アンジェルという少女の目線でモノを言うなら――この女が機関のNo.3だとは思えない】
【少し前までは自傷寸前の暴れようで手が付けられなかったものだが、此処の所借りてきた猫のように大人しい】
【短く女性らしさの無かった髪や爪もいくらか伸び、静かな黄土色の瞳は子供みたいで】

……ねえ、あなた影武者とかじゃないわよね?いや、そんなわけないのはわかるんだけどさ
なんていうかびっくりするぐらい大人しいし、私が怪我しているってわかってて何もしないわけでしょ?
それこそ体当たりでもすれば、やり方次第じゃ私を[ピーーー]ことだって出来るのに―――

『―――昔。むかし、今と同じような生活してたことがあって。』

……そう。じゃっ、そろそろ部屋の方に戻りましょうか?
大会も終わってセリーナも……ソニアも、戻ってくるでしょうし、寝ておかないとね。

【なんてやり取りも、また有って。水の国で行われた大会は、幾つかの場所と人に違った干渉を与え】

―――でも、いいんですか?そもそも、五本の刀を一本にするなんてとんでもない話しですし……
まして聖と邪を合わせたり、妖刀・名刀・械刀の特性を活かすなんて―――

「金はいくらでも出す。素材もだ、と伝えたな。やってもらうぜ、工匠さん。」

【全く関係のない、水の国のとある工房でも、そんなやり取りがあったりした】
【同じ夜、同じ時の出来事―――果たしてそれが、今後どう転ぶかは分からないが】
【大きな1つの区切りがついたということばかりは誰しもがうっすらと感じる、そんな一夜が更けていった。】

/絡み不要でございますっ
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/07(木) 12:09:55.72 ID:s9Xy0Pgx0
/あれだけお待たせした挙句、眠気のせいかまたミスが…orz

>>680

【……そんな挑発めいた言葉の数々に、同様の反論を返そうとするも、頬を寄せられれば言葉が途切れた。】

(……っ、……く…、……また、こんな風に……――――――――……!)

【其処への憤りなのか、握りしめた両拳を震わせて、けれど、振り上げる気配は一向に無く―――。】



【……そんな挑発めいた言葉の数々に、同様の反論を返そうとするも、頬を寄せられれば言葉が途切れた。】
【――― “相変わらず、こうされるのには弱い”。一段と紅く頬を染めて俯けば、触れ合う全身が熱を感じて。】

(……っ、……く…、……また、こんな風に……――――――――……!)

【そんなやられ方が悔しいのか、握りしめた両拳を震わせて。けれど、振り上げる気配は一向に無く―――。】

…でしたっ
686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 15:15:27.10 ID:hHznuPZAO
【大通り】
【道を歩く人々の中に一人、明らかに異質な少女が】

【赤を基調としたドレスにプレートメイル、所謂鎧ドレスという服装】
【銀の髪は高く結われ、鋭い蒼の瞳からは性格のきつそうな印象を受けるか】
【背中には右に傾いた十字架のような、長短一振りずつの剣】

はあ、どうも人混みって苦手なのよね……

【適当な建物の前で立ち止まり、壁に凭れると漏れる呟き】
【すぐ側の路地から何か聞こえたような気がして目をやって】

今何か聞こえた……?気のせい、かしら

【今この路地から出てくる者があれば、少女はきっと、そこで何かなかったか尋ねるだろう】

【また、大通りを歩く人からすれば、少女はかなり目につく存在】
【故に、通りすがりの人が少女に興味を示すのが先かもしれない】
687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 15:36:38.14 ID:NEok4ITQo
>>686

【昼下がりの日差しは飲み込むと少し気だるい午後の味がして】
【道を行く人々は皆、迫り来る夜に億劫な気持ちか、或いはそれを待つ気持ちを溢れさせるのだろう】
【その中で一つ、浮いたように見える貴女の姿は――――僅か一輪咲き誇る、美しい花のようでもあった】


っ……たった……たーっく……融通の利かないやろうばっかだな
人が折角脚を運んで来たっつーのに……っと


【路地から顔を出す人影は伸びた輪郭の、長さすらもつかめないほどに】
【高い身長が貴女を見下ろしたなら、その端正な顔たちが、ふむ、と歪んだよう】
【浮かぶ笑みの色は、人当たりの良い社交的なもので、あまり悪い印象は与えないだろう】

【お洒落な白を基調としたワイシャツと黒を基調とした高級そうなスーツの男性】
【一流の品格漂うネクタイを僅かに緩めて、黒のハットをセミロングの外側の刎ねた黒髪に乗せている】
【彫りの深い端正な顔たちと渋い顎鬚、長身の痩躯に左手にだけつけた白い手袋】

【瑠璃色の双眸と、紅いリップ、右手首の時計は最高級の一品で】
【丁寧に手入れのされた右手の爪先と、革靴は汚れ一つ無い見るからに高そうな代物】
【右手の薬指と小指には簡素な指輪が一つずつ、静かに寄り添うように輝いていた】


さっきの音お嬢ちゃん聞いてた?ひょっとして……まぁ、そんな問題あることじゃないんだけどさ
確認だよ、確認……そんな気張らず、答えて欲しいなーなんて


【そう言葉を紡いだなら、昼風に彼の前髪がふわりと持ち上げられた】
【飛ばされないようにハットを抑える彼の右手、指先の指輪がきらりと光ったなら、その頬に引っかき傷があるのが分かるだろう】
【視線を落としたなら、白のワイシャツの首筋には――――まだ真新しいルージュの色、所謂接吻の跡があって】

【……路地で何してたのか、伺うことも可能だろう】
688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 15:53:13.95 ID:hHznuPZAO
>>687
【路地から現れた長身、全身を眺めるように、下から上へ視線を上げて】
【二つの瑠璃色を真っ直ぐ見つめるその様は、強気、とでも言うべきか】

え、ええ、聞こえたからこうして覗いてたのよ
最近、路地裏で事件が起きたってよく聞くから、ちょっと気になってね

【質問には素直に答える】
【もし犯罪者であっても今は通行人も多い、そう派手な事はできないだろうと踏んでの行動だ】

【そうして風が吹けば、引っ掻き傷が目を引いて】
【首筋のそれには気付いていないのか、それとも何かわかっていないのか】

あー、その、こんなところで……何してたのかしら?

【少し身構えつつ、質問するのであった】
689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 16:02:25.29 ID:NEok4ITQo
>>688

【真っ直ぐに見つめられたなら、お返しと言いたげに貴女をそっと視線でなぞるのだろう】
【柔らかそうな女性らしい輪郭と、毅然とした鎧――――その中にも女性的なシルエットを浮かべて】
【強気なその瞳が気に入った、少し前に会った佳乃という少女もまた、そんな勝気な少女であったから】

【ひょっとするとそういう子がタイプなのかね、と自問自答する言葉を、辿られないように】


……んっお嬢ちゃんには、そうだな……ちょっとばかし早いかな
まあ軽くね、そこで綺麗な姉ちゃんが居たからさ、声かけただけよホントホント
大丈夫大丈夫!スレのルールに反することはしてないって!はは


【そう言って取り繕うように声を上げて笑うだろう、響き渡る音は、数年置いたワインのよう】
【貴女の二倍程度は年をとったその年季が、声のトーンすらも緩めて、そうして深く彩らせるのだろうか】
【黙っていればメンズモデルのようであるが、紡ぐ言葉は、かなり酷い】

【目の前の貴女に、正直伝えるほど彼はまた愚かではなかった】
【咲き誇る白百合は近づきたくも思うが、少しでも怒らせたなら、逆に鮮やかな色になるのだから】
【それもいいかな、なんて思うぐらいには余裕があった】


――――そんな事よりさ、お嬢ちゃん珍しい格好してるね
うん、そう、まるで騎士様みたいだ、ひょっとして、どっか由緒ある生まれだったり?
そうだったらさ、是非お近づきになりたいなー……なーんて


【軟派、とはこのことを言って、そう言ってもう一度、その甘いマスクを歪めた】
【瀟洒で高潔な、貴女の御姿に比べたなら、幾分か彼は俗世の感傷を濡らして】
【木漏れ日に溶ける貴女の頬のラインに目を細めたなら、鼻の下を伸ばしてる、と取られても仕方ないだろう】

【ちょいちょいと二人の距離を詰めて、見下ろす視線の角度を強める】
【瑠璃色の瞳は僅かに下方向へとずれて、貴女の胸の谷間を、辿ろうとなんてした】
690 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 16:28:14.46 ID:hHznuPZAO
>>689
【向けられた視線に何かを感じ取ったのか、その目は少し鋭さを増して】

──そう、ナンパでもしてたってわけかしら?
路地裏で、ねぇ……

【笑う彼の姿を見る目は、呆れたような半目で】
【「人は見かけで判断しちゃダメね」と戒めるのは、彼をまともそうだと感じていた自分自身】

【実際に路地裏で何が行われていたのか、察してはいないようだが、それ以上の追及はしない】
【少女の本能が、聞くべきではないと告げているからだ】

ええ、まあ一応はそういう感じになるのかしら
お近づき、って言われてもねえ……

【彼の言う通り、少女は名家の出のようで】
【そんな少女でもこれはナンパか、と感付いたか】
【より一層鋭くなった蒼の眼差しは、しっかりと彼を見据えている】

【そして距離が縮まっていることに気が付けば、彼の視線の行く先を辿って】
【右手で長剣の柄を握ってみるだろう】
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 16:38:38.43 ID:NEok4ITQo
>>690

【正確にはナンパした相手を路地裏に連れ込んだ≠ニいう始末で】
【呆れたような目つきで見つめられて苦笑する姿は、どっちが大人だなんて分からないぐらいに】
【言うべき事と言わざるべき事、その判断がつくくらいには冷静だったよう】


まぁ名前ぐらいは教えてくださいな、ってこと、コミニュケーションの第一歩は自己紹介から
俺はルシオ、ルシオ=ガーランドルフ、お嬢ちゃんの名前も、良かったら教えてくれないかな
こんな可愛い子だもの、早めに目かけとかないとどこから手出されるか、分かったもんじゃないしね


【表情が綻んだ、ニコニコとした表情は、それこそ映画の中のワンシーンが如く】
【両手を広げて肩をすくめるような動作、髪の毛の上にのったハットがひらひらと揺れたなら】
【前髪が濡れる彼の眉、きちんと手入れされた左右対称の形が真っ直ぐと向けられる】

【貴女の鋭い視線、強さと美しさの同居するソレは、きっと刀の美しさに似たものなのだろう】
【ゾクリと感じる感情はきっと、確かな強さを孕んだ少女への羨望に近い感情で】
【もう少し近づいて見てみたいな、なんて思っているのだろうか】


ストップストップ、そんな親の敵でも見るような顔で睨まないで欲しいな
それにそんな危ない物に手、かけてたら、俺みたいな小心者はしゅんって縮んじゃうよ
ま、でも、怒った表情の君も綺麗だよ――――ってのは、少しキザすぎるかね


【言葉はどこか空けで、道化のように演じているかの如く、それでいて迫真な色を孕んで】
【風に揺れる顎鬚、大人らしさを強調するそれもまた、毎日の手入れを欠かしていないのだろう】
【貴女の鼻腔を擽る、彼のコロン、香水の香りは、少しまどろっこしくもあった】

【柄を握る貴女の華奢な手、その手をいさめるように、彼は右手≠貴女の手の甲に重ねるように置こうとする】
【大き目のその手は、爪先までキッチリと切りそろえられていて、薬指と小指に、質素な指輪をしていた】
【――――少しおかしいと思うかもしれない、手袋で包まれた左手を出さず、むき出しの右手を、わざわざ向けたから】

【……まあスキンシップをとりたいなんて、下賎なたくらみなのだろう、多分】
692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 16:59:35.22 ID:hHznuPZAO
>>691
はあ、ルシオ、ね
私はゼリシュよ、ゼリシュ・フェーブス
はいはい、そんな事言ってもあんたとどうこうしよう、なんてならないから

【彼の言葉に苦笑しつつも自らの名を名乗って】
【少しは気を許したということなのだろうか】
【しかしその一方で、しっかりと突き放す事も忘れない】

バカね、親の敵だったらこんなものじゃ済まないわよ
──小心者ってナンパしてるやつの言う台詞じゃないでしょ

【呆れた、と言うように右手を眉間にやれば、ちょうど彼の手を避けるような形になって】
【風に漂うコロンの香りはあまり好みではなかったのか、少しばかり眉を顰めた】

右手に対して右手を伸ばすなんて、変わってるわね

【と、疑問に思ったことは直ぐに投げ掛けるタイプのようだ】
693 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 17:10:33.18 ID:NEok4ITQo
>>692

【ゼリシュね、と舌先で一端、貴女の名前を濡らして湿らせる】
【ピッタリだと思った、貴女のその強さと美しさに気品が混じったその音律に】
【突き放されるのも、また一興、ふふん、と鼻歌交じりの笑みが揺れた】


なーんて、言ってられるのも今のうちかもよ、男の魅力は直ぐには分からないもんだし……
あれ、俺ナンパしてた?そんなつもりは無かったんだけどな、まだまだ単なるおしゃべりよ
……ひょっとして、お嬢ちゃんもその気になってくれたり?


【名前を聞いた割には人をお嬢ちゃん扱いする彼、口ぶりとは違ってあまり本気ではないのかもしれない】
【とは言え、白々しい言葉だ、十人居れば十人ともナンパ≠ニ形容するには相応しい判断を下して】
【貴女が眉をひそめる様子は、少し気だるげな深窓の中の令嬢のよう、絵に魅せられる瞳には、何の罪は無くて】

【もしかしてコッチが良かった?なんて言ってみれば、彼の纏う香りが変わるだろう】
【左手を背広の内側へと入れたなら、香水を振ってもいないのに、また別の香りに変わった】
【清涼感を感じさせる香り、コロンの少し濃い味わいが、一気に消えたように溶けた】


俺にとっての左手≠ヘ神聖なものだからね、あんまりと他人様に向けられるものじゃないのさ
んー、そうだね、お嬢ちゃんが手に接吻してくれるって言うんだったら喜んで差し出すくらいにはね
騎士様といえば、やっぱりその仕種が一番!こうね、この胸にぐっと来るあの動作!

それとも俺が、変わりにそのかぁいい手の甲にキスを――――


【少し真面目な表情になった、左手に突っ込みを入れられて、左手を取り出すだろう】
【手袋に包まれたソレ、不便があるというわけでなく、ひらひらと揺らしてみせたりはして】
【――――気づくだろうか、その手は一回り、彼の右手と比べて小さいということに】

【けれどもその性格は変わらない、少し真面目な表情になったかと思えば、すぐさま綻んで、軽い音に】
【真っ直ぐに向ける言葉、流石に調子に乗りすぎたかな、と言ってから気づいたようで】
【あっやべ、と頬にかいた汗の名残を見つめる事ができるかもしれない】
694 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 17:34:22.26 ID:hHznuPZAO
>>693
この調子だと、魅力に気付いた頃にはもう墓の中にいるかもしれないわね?

これがナンパじゃないとしても、平気で路地裏に入ってた辺りかなり肝が座ってると思うけどねぇ
──バカなこと言わないでくれる?あんまり軽い男は好きじゃないの

【一蹴──少し眉を上げて、皮肉めいた口調で】
【口端だけに浮かべた笑みは、やはり強気さを象徴するよう】

【動く左手、そして変わる香りに、少しばかり驚いたような表情】
【しかし直ぐに元の表情に戻り、まだましかしらね、なんて言ってみる】

ふーん、神聖ねえ……
たぶん、私があんたの騎士だったとしてもしないと思うわ、うん

─────

【神聖、という言葉に対するは疑うような眼差し】
【胡散臭い、とでも言いたげである】
【しかし、左手をよく見ればどこか不思議な、そんな気持ちになり、強ち嘘でもないのかな、なんて】

【最後の言葉、恐らく彼自身も言い過ぎたと感じたのだろうか】
【その言葉には、無言のまま長剣を抜き放つ】
695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 17:44:59.41 ID:NEok4ITQo
>>694

【予想以上に強い言葉、あらら、と流石の彼の表情にも陰りが見えるよう】
【けれどもそれは一過性に過ぎず、その後にはもとの、人当たりの良い笑みが浮かんでいて】
【瑠璃色の瞳が、揺らめいた、貴女をじぃと見つめるように】


まあまあ、あんまり怒りなさんなって……そうかっかしてたら、近寄る虫も近寄らなくなっちまう
人はちやほやされる内が花だぜ、俺なんか昔はこう突っ立ってるだけでも、向こうから可愛いちょうちょが飛んできて
今じゃ身だしなみに気をつけて、朝晩と口臭に気をつけて、体重の管理に静を出す日々

――――少しぐらいは、お嬢ちゃんの若さに、嫉妬ぐらいみせちゃっても許しちゃくれないかい


【抜き放たれた長剣、少しオーバーリアクション気味に慌てふためいて、なだめるように両手を向けた】
【貴女の剣に映るその横顔は、勝気で、それでいて真っ直ぐな、強気な姿を見せていた】
【ソレと同時に高い騎士としての矜持を感じさせた、きっと良い育ちなんだろうなと逡巡して】

【紡ぐのは弁明、右手でハットを被りなおして肩をすくめたなら、彼の高い身長が揺らめいた】
【瞼を閉じたなら、長い睫が彫りの深い顔へと吸い込まれて、開いたなら瑠璃色がその軌跡を濡らす】
【柔らかい音をリップから零しつつも、言葉以上には軟派にはならないようにと気をつけた】


まぁ、お嬢ちゃんの言いたいことも分かるぜ、ただこればっかりはどうしようもなくってな
うちの女房だって、何回……いや何百回かな、アプローチかけて、漸くデートの一つこぎつける始末だったし
その名残だと思って、可愛い可愛いお嬢ちゃん、一緒にディナーでもどう?


【結局はそこに行き着くのだろう、飛ぶ鳥は最初から、着地点を決めていた】
【宿木なんて持っていない、羽ばたくままに考える先は、雲間から顔を出して漸く見つかるぐらいに】
【零れ落ちるセミロングの黒髪が、その横顔を濡らしたら、何時の間にやら滴り落ちるみたいに】
696 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 18:04:36.58 ID:hHznuPZAO
>>695
虫なら寄って来なくて結構だわ
さっきも言ったけど、軽いのは好きじゃないから

───言ってること、完全におっさんね

【勝ち誇ったような、そんな表情で言えば、長剣を鞘へと戻して】
【続いて浮かべるのは、やはり苦笑】

はあ、どうしようもないってねえ……
──っていうか、今、女房って言ったわよね?
それなのにいきなり私を食事に誘うってどうなのかしらねぇ

【軟派な彼の口から出た、女房、という単語】
【それは少女にとって意外なもので、その後に続いた誘いには今日一番の呆れ顔を見せる】
697 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/07(木) 18:08:36.75 ID:dz/bVySFo


【水の国、いくつもの澄んだ水を隠し持つと云われる、交差した地下水脈地帯。】

【遠方の山脈の雪解け水が、長い時間をかけて大地に染み込み、源流に到達する。】
【水の国指折りの、甘露な水を生み出す水源に、秘境と呼ばれるとある洞窟があった。】

【――地から湧き出す水が、洞窟の内部の至る所に流れ落ちる。】
【天井の裂け目から入り込む光が、澄んだ水に反射し、洞窟は光に満ちている。】
【ただ、訪れる者がそこに見る物は、なだらかな洞窟の内部では無く、包み込むような“湯気”だろうが。】


地底湖であるにも関わらず、ここが“温泉”として機能しているのは、洞窟の何処かに埋められた宝玉の影響ですか――
…これだけの為に宝玉を利用するのは、酔狂というものですが…

【洞窟の最奥に存在する、広大な地底湖。】
【湯気の元となっているその場所に――其処に“桔梗色の少女”は立っていた。】
【何処かに存在するであろう“宝玉”。恐らく火属性を持つであろうそれが、澄み切った源流に熱を与え、この“温泉”を作り出している。】
【宝石のように光り輝く水面を眺め、少女は誰も居ないであろう周囲を見渡すと――――】


【――――】


【時折響く水滴の音。】
【身を動かす度に、水面に生まれる波紋。】

【――――少女入浴中。それまでに至る過程は見せられないよ!】


【ふぅ、なんて溜め息を漏らして、湯の僅かな流れに身を任せる。】
【既に此処に辿り着くまでに疲労していた事もあって、此処での入浴はまさに至福の一時だった。】

【一呼吸毎に“癒し”が生まれる甘美な空間は、少し眠気を誘うのだろうか。】
【目を閉じるだけの行為から転寝へと移行した少女は――――恐らく誰かがここに訪れるか、相当な時間が経つまで此処から動く事は無いだろう――――】
698 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 18:12:06.52 ID:NEok4ITQo
>>696

【彼の表情が固まった、まるで地雷を踏んだが如く】
【――――おっさん≠サのワードは中々に彼の心を抉ったようで】
【ずん、と落ちるその表情、ハットの唾で隠れた顔に、僅かな陰りが見えた】


そっか、もう俺もおっさんか……ダメだな、年をとるって
いや、でもね、まだお兄さんって言われたいんだよね、正直言って


【焦りは消えない、紡ぐ言葉にどこか余裕が無くなって】
【どんな貴女の強い言葉よりも、それが一番利いたのだろう】
【溜息一つ、口内で零したなら、右手でハットを深く被りなおした】


ああ、それは良いのさ、うちの女房はそれぐらい許してくれるしな
……まぁ今日のところは諦めることにするさ、おっさんって言われちゃ、言ってる言葉にも魅力がなくなるだろ?

じゃあなゼリシュ、次会う時にはもう少しロートルに優しくしてくれよ?


【そう言ったなら彼は貴女へと背中を向けて、路地裏の方向へと歩いていくのだろう】
【言葉は必ずしも正しくない、彼が去るのは、これ以上貴女と楽しいおしゃべりを続けられなくなったから】
【振り返り軽くウィンクするあたりは、依然代わらぬ彼のままで】

【煌く右手の指輪軽くあげて、貴女へと別れの挨拶を示すのだろう】
【薬指の指輪は所謂結婚指輪、そしてソレに寄り添うような小指の指輪は――――】
【寡婦指輪のその名前だけが、辿る言葉のように響いていった】


/お疲れ様でしたー!
699 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 18:14:51.18 ID:hgUH1HR3o
>>697
//絡みに行きたいのですが、この場所は誰か特定のキャラでないと入れないとか、そういう場所でしょうか?
700 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 18:14:51.70 ID:mCcFEwBmo
【今から五分ほど前、水の国郊外にある中堅のホテルが建物ごと凍りついた】
【いや、何も冗談や比喩ではない。正面玄関は巨大な氷柱で出入りを封じられ――】
【建物の外観も、白く凍っていたのである。壁も、窓も、配管も、すべてが凍っていた】

だ――っから!人質を開放して欲しけりゃ、UTか自警団の能力者を連れてこいッ!
すぐには呼べないぃ〜?だったら『旧遺物』か『宝玉』の1つや2つ持って来いってーの!

……ん?オイ聞いてんのか!?一人ずつ凍らしてこっから落としてもいいんだぜぇ!!?

【その犯人は屋上に居た。紫の髪をした、中々美麗な顔立ちの女性である】

【しかしながら出で立ちは奇天烈――まず、人ではない。その下半身は馬のそれだった】
【加えて女性の上半身には華美な鎧を纏っていて、ひどく巨大な斧を片手に大声をあげている】
【その時点で、ただの自警団にはどうしようもないのだが――もう一つ、悩ましい点もあり】

―――カノッサ機関の六罪王、ガイストの第一の親友がそう要求してんだからよぉ
あ?名前?キルフェだよッ!『キルフェ・ド・ゴール』だよバーカ!
……あぁ?金?要るかっての。あーもううぜぇ、人間の一人や二人殺さねーと分からねーのか?

【なんていう、冗談めいた事までいう単細胞だという点だ。なにせ、時間を稼げない】
【普通に考えれば人を呼ぶのも物を持ってくるのも時間がかかると分かりそうなものだが、待とうとしないのである】
【加えて六罪王の親友だなんて、常識的には嘘だろう。ただし、そう思わざるを得ない特徴もあった】

【それこそまさに、彼女の額から伸びる一本の角。ただのケンタウロスではないと証明するかのように伸びたそれで】
【今、彼女は屋上の縁からホテル内へ戻っていこうとする所であった】
【仮に要求などが本当であるとすれば―――これから人を殺そうというのだろうか。騒然とした空気と人垣がホテルを取り囲んでいた。】
701 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/07(木) 18:17:41.27 ID:dz/bVySFo
>>699
/洞窟がダンジョン化している感じの設定なので、「たまたま通り掛かる」ロールは避けて下さいませ。それ以外は特にありません
702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 18:40:05.86 ID:hgUH1HR3o
>>697

【洞窟内に響き渡る水音に紛れて微かに人の声がした。天井から差し込む光に影がかかる】
【次第にその声は大きくなっていき──つまりは少女へと近づいていた】
【声の主は少年だった】
【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、洞窟でも分かるほどはっきりと黄金色の輝きを放っている】

水に湯気、そもそもが洞窟
森林以上に魔術的には風と縁遠い場所だから鍛錬のために入ってみたけど……
あ、暑い

【彼がそう言うと腕輪がより強く輝き、彼の周囲に微風が発生した】
【これが彼の魔術師としての技能だった。大気を従え手足として運用することが彼の魔術だった】
【しかしこの若き魔術師は未熟さ故に、鍛錬としての場所を探し求め、ここに辿り着いた】

ちょっと……休憩しようかな……

【洞窟に入って間もないわけではないが、大した時間がたっていないのに彼の息は上がっていた】
【入ってきたときよりも重い足取りで、彼は少女と同じ空間に入り、温泉のある方へと歩いて行く】
【彼はまだそこに少女がいることに気がついていない】

>>701
//了解しました。こんな感じで、よろしいでしょうか?
//もしも間違っていたらすいません……
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西・北陸) [sage]:2013/03/07(木) 18:59:27.20 ID:hHznuPZAO
>>698
あ……そ、そんなに落ち込まなくても……
いや、あの、ほら、見た目は若いし、大丈夫よ、ね?

【流石にここまで落ち込まれると申し訳なく思ったか、慌てたようになる少女】
【──"は"の部分を少し強調していた気がするが】

へえ、心の広い人なのねぇ
じゃあディナーは奥さんと行きなさいな

ええ、あんたの態度次第、だけどね

【路地裏に消えていく背中に言えば、少女はまた大通りへ歩き出す】
【しかし、暫く歩いて、ふと思い出したように】

そういえば、結局あそこで何してたのかしら……?

【と呟いていたとか】


/最後の最後で遅くなりました
/お疲れ様でしたー
704 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/07(木) 19:09:31.75 ID:dz/bVySFo
>>702

  (――と、“此処は”――――――あ…)


【――――少年の接近をよそに、少女は“目覚めた”。】
【長湯によって逆上せたような感覚を得たまま、彼女はゆったりと湯から上がる。】

  (――――大分疲れは取れたような気はしますが――――“然し”。)

【呆けた表情で、ふああ、なんて大きな欠伸を暢気にしていた所で、】

  …ぇ、

【――――“風が起きた”。】
【それは“微風”。紛れも無く、“彼”の異能によって引き起こされた現象。】
【ただ、彼にとって運が悪かったのは、視界を切り拓かんと湯気を払った先に、“彼女”が居た事か。】

【飾り気の無い言葉で言えば、“全裸の”。】


  ―――――へ、えと……あの…?

【まるで状況が呑み込めていないような様子で、不意に現れた“彼”を見つめる彼女。】
【未だ霧が晴れていない部分が大事な部分を隠してはいるものの、少女特有の華奢な肢体を隠す物は何も無い。】
【それにやや“反則的”にも思える、彼女の胸部に備わる不釣合いに揺れる果z――――】

【――――続きはBD版で!(自粛)】


【未だ彼女は“こちらを見ている”。目を見開いてパチパチと瞬きをしながら、“彼の正体”を判別せんと“見続けている”。】
【――――この場の彼の“選択”で、この先の彼の運命が決まると言っても恐らく過言では無い。】
【だが、この状況からどうするのか。どうやってこの状況を打開すると言うのだろうか――――?】
705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 19:24:46.02 ID:hgUH1HR3o
>>704

【どこかに休むのに適した岩陰でもないだろうか。この湯気がなくなれば探すのも楽だろう──】
【彼はそんな他愛のないことを考えていた。次の瞬間までは】

……あ、れ?

【湯気を払った先に居たのは裸体の少女。現実の認識が追いつかない少年はその場で固まった】
【何故ここに少女が? 何で裸なんだ? もしや蜃気楼か? あるいは魔翌力の満ちるこの場所に住む精霊かも──】
【様々な考えが高速で彼の脳裏を駆け巡った】
【──湯気──温泉──少女──ああ!!】
【時間にして数秒。遅れてやってきた情報を処理し、彼の脳はやっとのことで自身の失敗という答えを弾き出した】

【そして──全くもって遅いが──彼は後ろを向いた】

いやっ、そのっ、人がいるとは思ってなくてっ……!
ぼ、僕は何も見ていませんよっ!!

【しどろもどろになりながら矢継ぎ早に、彼は言い訳にしかならない言葉を並べ立てた】
【数秒間も凝視していて一体どうやって何も見ずに済むのだろうか】
【彼自身に言い訳をしているという自覚はない。これでもフォローをしているつもりだった】
【全く意味を成していないことに、彼は気がついていない】
706 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/07(木) 19:30:55.21 ID:moBjDg6Z0
【荒くれものが集う酒場。】
【二つの意味で?黒いモノ?が日常的に使用されている。】
【露出の多い踊り子がテーブルの上で淫らに腰を振り――、】
【店の裏では、イカの臭いと糞の臭いにまみれた死体やゴムが転がっている。】


――ふふ、君のように大量消費してくれるお得意先がいると、私としてはありがたいですねぇ――。


【鬼の仮面を頭にかけた、端正な顔の男がカウンターに座っている。】
【華奢な体つきで、黒のスーツ姿で、腰には大きめの瓢箪をかけている。】

【隣には――、取引相手のジャンキーが座っている。】
【カウンターに置かれた物を手に取りさっそく?キメ?る】

【?トん?でく様子を、愉快そうに見つめ、代金を請求――。】


――あらら……。


【しかしもうすでにラリっている――、意思の疎通ができないほどに――。】
【支払いの履行など、できるはずもない。それほどに――】
 ・・・・・・・・
【イッちまっていた――――。】


――……。


【こうなっては仕方がない。】
【すでにその席には誰もいなかったかのように――、】
【静かに隣のジャンキーを抹消する。】


どうしましょうかねぇ。


【カウンターにおいた男の生首をもてあそびながら――、】
【次の鴨を横目に探すのだった。】

707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/07(木) 19:57:13.96 ID:dz/bVySFo
>>705

【彼の言葉でやや遅れていた思考もはっきりと“像を結んだ”。】
【恐らく彼にとって最も適当な選択は、彼が“何も言わずに”ここから逃げ出す事だろう。】
【――――そうすれば、彼の身に“何も起こる事は無かった”。】

  成る程、人が居るとは“思わなかった”んですか――――

  “見ていない”んですか――――

  (きゃー、とか、今のは叫んでみるべきだったでしょうか――――)

【上気していた頬を更に赤らめつつ、彼女は混乱したままの思考を全て纏め上げて、】



  ――――――…“はい”。


【やがて“冷たい声”で、“無表情”で呟いて、少女は“彼”に対する判決を下した。】
【彼の背後で膨れ上がる魔力量は、恐らく彼女の“感情”に呼応しているのだろう。】
【まるで、それは“龍の逆鱗”に触れたかの如き壮絶な勢いでこの場を“染め上げていき”、】


  ――――そこの貴方、

  “楽に死にたいですか?” それとも、 “苦しんで死にたいですか”?


【彼女から、問い掛けが一つ。】
【それと同時に、後ろを向いたままの彼の肩に、まだ濡れたままの彼女の手がふわりと掛けられる事だろう。】

【もし彼が彼女に対して振り向いたとしても、そこにあるのは彼女の“笑顔”だ。“絶対零度的な笑顔”だ。】
【下手な受け答えをする以前に、彼女が“本気”なら確実に“殺される”だろう。――その程度は恐らく彼にも判断出来る筈だ。】
【“どうあがいても絶望”が待っていそうなこの状況。どうやってこの状況を打開すると言うのだろうか――――?(2回目)】
708 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/07(木) 20:11:11.66 ID:wnz1EXrvo
【水の国・路地裏】

―――……ふむ、最早カノッサだけのモノでは無いようだな……この悪魔の薬は。

【回収したbeyond2を、証拠品としてポリ袋に入れる。一見何の変哲も無いこの白いタブレットが、人々を狂わせると思うとゾッとする】
【beyond2を販売していた男に手錠をかけ地面に押し付け、逃げないように男の上に座り込んでから零した一言が其れだった】

【袴の上に羽織った薄藍のインバネスコートに付けられた腕章が、水の国自警団という彼の身分を明らかにしていて】
【左腰に佩いた刀も、この国の民を護る為の刃なのだろう。右手でそのポリ袋を摘みながら、開いた手で黒の散切りに手櫛をかけた】

―――で、オマエはカノッサでは無いのだな?

「……だからさっきからそう言ってるだろーが、売ったらカネになるからやってんだよ」

……こうやって若者にまで魔の手が広がる、という訳か。暴れ回る輩が急増した裏もコレにあり……と
―――……一刻も早く元凶を潰さねばならないが、自警団では情けないと言う現実。
やはり「UT」に入ることが一番の近道か……

「―――何ブツクサ言ってんだ、俺はカノッサじゃねーんだよどきやがれェ!!」

【抵抗する男を無視しつつ、均衡の取れた秀抜な眼光を右手で摘んだポリ袋に―――】
【――――つまり「beyond2」に向けながら、黒髪の男は顎に左手を置いて考えこむ】
【自身が所属する自警団は、報復を恐れて積極的にカノッサの駆逐に踏み切れない。へっぴり腰の上層部には溜息を吐くしか無く】
【結果カノッサを倒す目標に一番近づける選択肢は―――最近知名度を上げている「UT」に所属することではないかと考える】

【しかし自警団を辞めるつもりもなく、2足のわらじは大変であり―――】
【―――……まぁとにかく、男は色々と思案しながら先程電話で呼びつけたパトカーを待っていたのだ】
709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 20:12:34.27 ID:hgUH1HR3o
>>707

【少女の返事に彼は安堵した。見ていないという主張が通るのであれば、事は穏便に進むと思ったからだ】
【少年は思わず息をついた。ここまで瞬間的に緊張の度合いが高まったのはいつ以来だったか、と回想しようとしたとき──】

【彼は背後に鬼の気配を感じた】

【一瞬で現実に引き戻された彼の意識は急速に──魔翌力の増幅に反比例する形で──冷えていった】
【魔術師としての自分が警鐘を鳴らしていることを彼は感じていたが、それ以上に“生物”としての自分の警鐘の方が強かった】
【身体は冷えているのに汗が出てくる。まるで風邪を引いたときのようだ……。彼の意識は早くも現実逃避を始めていた】
【しかしそれさえも彼は許してもらえなかった。彼の肩に少女の──いや、鬼の──それとも死神の──ともかく、手が置かれたからだ】
【現実からの脱却を図る彼の意識はそれを冥界へと引きずり込もうとする死者の手のように感じた。なんということだ、彼は余計に怖くなった】

え、えと、その……!

【少年の声は上擦っていた。こんなに瞬間的に緊張の度合いが高まったのは間違いなく初めてだった】

ご、後生ですから命だけは!
僕は毎日お祈りを捧げる敬虔な信者なんです! どうかお許しを!!

【震える声で彼は命乞いをした。一方で彼の脳裏では走馬灯が流れ始めている】
【ああ、我が師よ、先立つ不幸をお許し下さい──そんな言葉も思い浮かんでいる】
【すっかり命を握られた気でいる彼は無意識に両手をあげている。まるで後頭部に銃を突きつけられているかのように】
【腕輪もすっかり輝きを失っている】
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 20:20:50.14 ID:mCcFEwBmo
>>708

―――そう、彼はカノッサ機関の人間などではないぞ君。
れっきとした私達D.R.U.G.S.≠フ構成員だ……まあ、下っ端なのは否めないが
何はともあれ、彼を解放してくれないかね。穏便に話しあおうじゃないか、ん?どうだね?

【かつん、と靴音を鳴らして姿を表したのは、顎髭を蓄えた中年の男性だった】
【クリーム色のスーツに鈍い赤と金が混じったネクタイ、サングラスと中折れ帽――紛うことなき、マフィアである】

【その声は少しばかり冗談めかしたようなものであり、肩を透かして笑みまで見せるが】
【体格よりも胴の当たりがやや大きめのスーツは――その下に武器があると教えてくれる】

そうだな、交渉は……私は彼が集めた金を受け取る、君は彼を連れて行く。
そんな所でどうかな。あぁなんなら、余った分のブツも渡してくれると助かるんだが……

【銀の指輪や、金の時計――威圧というより、本当に交渉のように彼は話を勝手に進めていく】
【自分のペースに持ち込もうとしているのだろう。歳といい、行動が手馴れている】
【とはいえ、普通に考えればこの男が有利な点などは何もなく―――なにか手がある、というのも勘付けるか。】
711 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/07(木) 20:36:25.79 ID:c1jFZfU/o
【風の国のとある喫茶店、屋外のカフェテラス】
【テレビが設置されている店であるためか、昨日の大会が開催された時間帯は他店と負けず劣らず歓声が飛び交っていたそうだ】
【あれから一夜明けた今日、今なおその盛況は未だ収まらず賑わっているようだが、一つだけ、他のテーブルとは違う空気を纏った者たちがいる】

【テラスの外側、二人の少女が腰かけているテーブルだ、最初に言葉を発したのは横にダンボールを置いて、肘をついている金髪の少女だった】


「へー、優勝はあのセリーナ・ザ・"キッド"だったんだ、UNITED TRIGGERのリーダーって奴
無論わかっていた事だけど正義組織張るくらいだからすごい実力者って訳ねー、さてはて機関は今後大丈夫かしら」

……他人ごとみてーに言ってるけど自分の立場がまるで理解できていないみたいッスねブレン
ハン、決勝戦はUT同士の潰し合い、あそこに所属するしている奴らは頭一つ飛び抜けた実力者だって事を
世間様に示して、『ここから先の時代の世界平和は私たちにお任せよ!』と見事アピールしてくれたみたいッスねー


【感情をこめずに机の上、コークフロートの横に置いた古ぼけたそろばんをパチパチ弾きながらそうぼやくのは比較的小柄な少女】

【茶色の長い髪を左右でお団子状に丸め、もみあげを鎖骨の辺りまで伸ばした形の髪型】
【濁った鳶色の瞳にレンズがやや大きい丸型の眼鏡をかけ、首の所には赤に黒のチェック柄のマフラー】
【襟に逆五芒星の紋章を付いたダッフルコートの前を開け、下から灰色の生地に赤、黒、黄とややカラフルで大き目なボタンのシャツが覗き込んでいる】
【黒いスカートに、白地に黒の菱形のマークが縦に並んだソックスに茶色のローファーの少女だ】

【向いの席に座るのは肩のあたりまで伸びた長い金髪の髪の上に、"44"と書かれた缶バッチと、逆五芒星の缶バッチの着いた丸い布の帽子】
【ぱっちりと開いた目からはエメラルドのような翠色の瞳が覗き込み、まるで西洋人形を思わせるような顔立ち】
【首元に赤いリボンを結んだ紺のブレザーに、赤と黒の縞模様のスカートに黒色で厚手のタイツで足を包んだ少女】

【自分のアイスレモンティーをずるずる啜る金髪の少女に、無表情の瞳を向けながらお団子髪の少女は告げる】


ただまあ、自分から大々的に手の内を晒してくれるのはアタシ的には非常に利益になってくれたからいいッスけどね
いくら敵さんが実力者だって言ってもそれはこっちだって同じな訳ッスから、何が来るか分かってればこっちはいくらでも
手の打ちようがあるッスからね……まあアレで全部って事はないだろうけど

「もー、コマチも実利で物を語るだけじゃなくって少しはお祭りムードを楽しめばいいのに〜、私たち三人とも
次いつ忙しくなるか分かんないんだよー?遊べるうちに遊びたいし!」

遊んでる暇あったら前回のポカを取り返す事を考えたらどうなんスか?


【むくれながら不平不満を零す金髪の少女の愚痴に対してシュートに返しながらお団子髪の少女はまたパチパチとそろばんをはじく】
712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/07(木) 20:42:38.89 ID:dz/bVySFo
>>709


【――やがて、彼女は彼を“手繰る”ようにして自らの身体を彼の身体へと“密着”させ、】
【殺気を漂わせる“鋭い瞳”を彼の首筋へ向けると――――】




【――――彼女は肺に溜めていた息を、首筋に吹き掛けた。】

【くすくすと笑いが漏れる。】
【今迄一切見せなかった“明確な”笑いの感情を、彼女は表情に表した。】
【それと同時に彼女からの“ふざけた”量の魔力の放出が止まり、彼の身体から彼女は離れる。】


  ――――“冗談”、ですよ?

【囁き掛けるような小さな声で彼女は宣言をした後、彼女の気配は彼から離れて行くだろう。】
【湿った足音が未だ残る湯気の中に消えて、やがてその姿も蒸気の中のシルエットに変わる。】

【初めから用意していたタオルと着替えを掴んで、彼女は彼から“覗かれない”よう――洞窟のより奥へと消えて行くだろう。】
【彼女を追うのは自由だが、とりあえず現状“命の危機”が去った事は確かだ――――】

//短いロールで申し訳ありませんが、ご飯前なので一旦打ち切り処理をさせて下さいませ。
絡んで頂いたのに申し訳無い…ッ!
713 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 20:46:18.09 ID:hgUH1HR3o
>>712
//了解しました。ロールを終える、ということですね?
//短かったですが楽しかったです。ありがとうございました!
714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 20:47:02.65 ID:azTQ5UiRo
【路地裏】
【――月明かりが時折差し込むだけで薄暗く人気はない】
【そんな暗闇の中を人の腕ほどの太さもある触手が蛇の様に蠢き少女の呻きが微かに聞こえる】

「い、やぁ……っ」

【その触手の末端は恐らく浮浪者であろうみずほらしい少女の首に絡みついていて】
【もう一端は十数メートル離れた場所にいる薄汚れた作業着姿の男の腕から伸びている】

ん〜、ちょっと細いけど…まァいいか

【触手を生やした男がソフトモヒカンの髪を触りながらそう呟く】
【すると少女に巻き付く触手の筋肉が軽く収縮し】

「ぁ、く、ぁ…っ…!」

【か細い呻きと肉が潰れ骨が折れる鈍く嫌な音が路地裏に響いた】
715 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/07(木) 20:47:50.80 ID:wnz1EXrvo
>>710

―――……D.R.U.G.S.≠セと? 
フン……俺の知っている話では、奴等は一般人にこんな悪魔の種を売り捌く連中では無いんだがな……

その名を聞いたからといって、そうやすやすと解放するほど俺は甘くないぞ……?

【顎に手をおいたまま、視線だけチラリと上に動かす。その組織の名を耳にしてやや眉が上がるも、中年の男の頼みには応じない姿勢で】
【―――軽く視線を下の捕えた男に落とせば、彼が頷く。……恐らく、眼前の中年の男の言う事は真実―――】
【然しながら、彼の頭の中に浮かび上がる疑問。―――いや、違和感といっても良い】

【マフィアと言っても、市民を護る組織だったはずだ。―――しかしbeyond2を市民に売り捌く行為は、明らかにこの国を滅びへと近づかせる行為で】

……このような輩がいる連中に、甘い汁は吸わせない。……失望したぞD.R.U.G.S.=I!
貴様等のやっている行為はカノッサに協力しているようなものだ……!!

【猛々しい色になりながら、凛とした鋭い濡羽色の眼光を突き刺すように向ける。断固として、応じるわけにはいかない】
【今のD.R.U.G.S.≠ェbeyond2を市民に売り捌き利益を上げているのなら―――それは最早カノッサと同じだ。 彼の認識は、そういったもので】
716 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 21:11:39.75 ID:mCcFEwBmo
>>715

―――ほう!機関や自警団に接していると善悪しか見えなくなるようだ
よかろう、教えて差し上げよう。D.R.U.G.S.≠ヘ、幾つかのファミリーから構成される組織だ

つまるところ、義侠で生きるものがいればクスリや銃火器を売っている連中も居る
そして私や私の属するスペーツィエ・ファミリー≠ヘまさに後者の集団だ
生きるためには金が要る、金を得るには何かを売る。人を殺さない分いくらか良心的じゃないかね?違うか?

【ハッハッ、なんて笑いながら、男の視線に怯まずスーツの内に手を伸ばし】
【そして取り出すのはやや古式の拳銃――モーゼルM1916、と呼ばれるものである】
【その口径はやや大きく、あっという間に銃口は相手に向けられて】

機関に協力?違うな、相手は言ってしまえば此の業界での競合相手というものだ
どんな種類のクスリが出回ろうと、どっちも手を取り合っているわけではないのだよ
そう……とちらかというと、取り合うのは客だ。話は終わりか?撃たれるか諦めるか、今なら選べるぞ―――?

【よくよく口の回る、そして語りの早い相手。やはりペースを崩す気はないらしい】
【そして右手の人差指は既に引き金にかかっていて―――今にも弾丸が飛び出しそう。】

/申し訳ない、遅れました……っ
717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2013/03/07(木) 21:17:50.75 ID:KBSyz292o
【草原】

も……もう少しだ…………
 力……新たな力…………!

――エヴォルヴィィイイーーーング! セェェーールズ!

"進化しゆく細胞"……!
僕にもっと、もっと力を……"護れる力"をォォオオオーーーッ!!

 うううおおおおおおおーーーーッ!

【小さく簡素な家が一見あり、そこそこ近くに森がある草原――】
【その真ん中に居たのは】

【体積4立方メートル前後はあろうかという大きなスライムだ――人型をしている】
【人間の頭部程度の大きさの金色のコアは心臓部にあり、それには*状に3本の赤色の鉢巻が巻かれていた】

【そしてそれは透明だが濁った身体をしていて――】
【しかし、何か……"生命の神秘"を感じさせる"何か"を感じるッ!】


……リカバリング・E・ゲルスライムはまだ一段回目の進化を遂げていなかった、しかし今"進化"するッ!
何に進化するかは忘れたけれど……このみなぎり……
……宝玉の力を"私欲"に使うのは気が引けるけれど……これで護れる力が強くなれば……!

 ――――いけるッ!


   ――うおおおおおおおおおおーーーーーーーーーっ!


 【おや……?】  【ユウトの様子が……】


/明日へ持ち越し前提か置きレスすれ移動前提でよろしければ……
718 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2013/03/07(木) 21:19:33.60 ID:moBjDg6Z0
【荒くれものが集う酒場。】
【二つの意味で″黒いモノ″が日常的に使用されている。】
【露出の多い踊り子がテーブルの上で淫らに腰を振り――、】
【店の裏では、イカの臭いと糞の臭いにまみれた死体やゴムが転がっている。】


――ふふ、君のように大量消費してくれるお得意先がいると、私としてはありがたいですねぇ――。


【鬼の仮面を頭にかけた、端正な顔の男がカウンターに座っている。】
【華奢な体つきで、黒のスーツ姿で、腰には大きめの瓢箪をかけている。】
【D.R.U.G.Sの一構成員――名は北条 幽麻と言う。】

【隣には――、麻薬の取引相手である男が座っている。】
【カウンターに置かれた物――取引物の麻薬――を手に取りさっそく″キメ″る】

【″トん″でく様子を、愉快そうに見つめながら、手のひらを差し出す。】
【ようは、代金を請求しているのだ。このラリ公に。】


――あらら……。


【しかしもうすでに脳みそはぶっ飛んでいて、意思の疎通ができない。】
【支払いの履行など、できるはずもない。】
 
【ハイになった様子を下卑た笑みで表し涎を撒き散らす。】


――……。嫌ですねぇ。


【こうなっては仕方がない。】
【その席には誰も存在していなかったかのような――、】

     【――――一閃】


【静かに隣のジャンキーを抹消する。】


どうしましょうかねぇ。


【カウンターにおいた先程の商売相手の生首をもてあそびながら――、】
【次の鴨を横目に探すのだった。】

【口許には、涎のように血が滴っていた。】

/ちょいと書き直し!
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/07(木) 21:25:20.74 ID:5jmOgilx0
>>714

【その悲鳴を聞きつけ颯爽と駆ける1つの影が居た】
【黒い外套を羽織り、胸には自警団のバッチ】
【路地裏に入りざまに腰のサーベルを抜刀し】

【少女の首に絡み付く触手を断ち切らんと振るわれる】
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/07(木) 21:37:40.58 ID:wnz1EXrvo
>>716

……成程、要するに貴様は唯の悪党と言う訳だ。
―――……なんにせよ、俺の意志は変わらない。この国を脅かす輩を、見逃すわけにはいかないな……!!

【この距離で撃たれたのならば、流石に居合を持っても弾き返すには不可能である。―――通常の、居合ならば】
【向けられた銃口を凝視しつつ、彼は「左手」を刀の柄に添えた。 ―――左腰に佩いた刀を、左手で。抜けば必然的に、逆手となる】

―――貴様の都合など関係ない。俺は俺の正義を貫き通すまで……
貴様等なんぞに、この国を汚させはしないッ……!!

【既に銃口は此方に向けられて、引き金にも指はかかっている。体制的には此方が不利だろう】
【しかしその不利を打破する為の牙は―――有る筈だ。通常の枠を飛び越えた、最短工程の居合が】

【―――捕えた男に腰を下ろした状態から、一気に右脚で地面を蹴りだし、後ろに跳躍】
【出来るだけ距離を離し、弾を見切るまでの時間を作ろうとする】

―――ふっ……!!
(恐らく容赦なく発砲して来る……!! ならば、弾を斬るしか無い……!! )
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 21:38:08.17 ID:azTQ5UiRo
>>719

んァ〜?

【突然現れた影に間抜けな声をあげて男は反応する】
【しかしその反応とは裏腹に触手はぐにゃり、と曲がってサーベルが通るであろう軌道から逃れた】

何だ、オメー……?

ん〜、そのバッチ…自警団か、ヒャヒャッ

【男は気味の悪い笑い声あげ目を細めて相手の胸のバッチを見やる】
【触手はするすると男の腕まで戻って既に事切れた少女を無造作に男の足元に置いた】
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/07(木) 21:45:47.79 ID:5jmOgilx0
>>721

「テメェ!!」

―落ち着いて聞け宿主、あの少女既に死んでいる―

「!?」

【いつの間にか自警団の青年の隣に黒い翼の青いハヤブサが浮遊していた】
【全身が羽毛のようなスケイルメイルで覆われていることから、ハヤブサはマインドであることがわかる】

【既に死んでいる】
【もう救えない】

【その宣告を聞いた青年はブルブルと怒りに震え】
【見開いた目と、収縮した虹彩で男を睨む】

「答えろ、なんで殺した・・・?」

【その声はまるで地獄の底から響いてくるような言葉だった】
723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 21:46:36.07 ID:8GVzE5Xk0
【街外れ――ぽつんと開けた草原】
【街明かりや喧騒は既に遠く、変わりにあるのは月明かりと風の吹く音】
【ずいぶんと暖かくなった風が草の間を楽しそうに駆け抜けたなら――】

……あ、

【ばらと、紙の捲れあがる音がする。次いで、気の抜けたような少女の一声も】

【風に揺らめいたのは、金にピンクを混ぜ込んだよう、少しだけ不思議な色合いのセミロング】
【きょとんとした一瞬後に不機嫌に伏せたのは勿忘草色の丸い瞳、――舌打ちがひとつ零れて、】
【汚れることなんてまるで意識の外であるかのよう、辺りに投げ出して膨らませるのはロング丈のワンピース】
【パニエで膨らませた布地は座ってなおふっくらと柔らかなシルエットを作って、投げ出す足元にはパンプス】

――何ページまで読んだかなんて、覚えてないんだがねえ。

【その手元には本が一冊。よれて黄ばんだページは、それだけでその本の過ごした時間を教えてくれるよう】
【どうやら、先の風に煽られてページを見失ってしまったらしい。溜息をついてぱらぱらと捲ってみたって、分からない】
【右手でそうしながら左手で乱れた髪をかきあげて――そのうちに飽いたらしい、ぱたんと本が閉じられた】

【――もしも誰かが訪れたなら、いくら小柄といえ草むらに隠れるほどでない彼女を見つけるのは容易くて、】
【他にも散らばった数冊の本。ある程度の時間、ここで過ごしていたのだろうか――或いは、興味を惹くかもしれない】
724 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 21:46:37.44 ID:mCcFEwBmo
>>720

ああ――最近流行りの正義漢ってやつだ、格好いいなッ!えぇ?
だが私はそれを、自分本位でしか動けないナルシストだと思うね
その刀はなんだ?お飾りか?ほら抜けよ、銃は剣より強しって言うだろう

――――覆してみせろってのさ、坊主。

【ガァン、ガァン!=\―強い衝撃音と共に撃ち放たれた銃弾は二発だった】
【どちらも狙いは正確無比に胸部であり、肺や心臓が位置する所】
【当たれば危険極まりないわけだが―――仮に切る≠フなら、弾が集約して、狙いやすいか】

【――時に、薬莢が2つ、宙を舞う。そんな折に此の男は左手を自分の胸の前で逆手に構えた】
【まるで胸元から武器を引きぬいた後のような形だが――無論、何も置きない】
【なにかのジンクスなのだろうか?或いは――いや、今は銃弾に集中するのが正解だろう】

【右手・モーゼルM1916 残弾数:8/10】
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/07(木) 21:47:08.31 ID:NEok4ITQo
>>718

【人一人が死んだところで誰も気にとめようとしない、それが日常であったから】
【けれども、そんな世界が一変した、指先で整えられたかのように、その酒場が静かになるのだろう】
【踊り子は腰を振るのを止め、荒くれ者達は、皆一様に、側の席についていった】

【――――空気が変わった、よう、例えるならば、リハーサルの終わった舞台の上】
【全てがまるで演目のように、スポットライトを浴びたなら、人々は皆、自らの役割を思い出すのだろう】
【それならばきっと、銃座に着く人々はきっと主役≠フ登場に、畏怖するのだろうか】


お仕事ごくろうさま、えーっと……えっとね、うーん……ごめんごめん、今思い出すから
ソ、ソーマじゃない、ローマ、うん、良い町だけどそれも違うね、うんと……

幽麻――――幽麻だ、そう北条 幽麻君!わー良かった良かった
いやね、最近物忘れが激しい!だなんて部下に言われるもんだしね、まったく失礼しちゃうよねー

あ、店員さん、僕ミルクね、今日車で来てるから酒は厳禁なんだよ


【歩いてくる人影はまるでその道にカーペットが引かれてるが如く、側の荒くれ者達が道を開けていった】
【180cm中盤の身長は、一般人にしてみれば高いのだろうが、荒くれ者からしてみれば、すぐ捻り潰せそうな体躯で】
【痩躯は決して力など強くなさそうで、けれども人々は皆、その顔に恐れに近い色合いを浮かべて、彼と目を合わそうとしなかった】

【ウルフカットの灰色の髪、黒いハットをその上に纏って、前を空けた黒いスーツを着る】
【白の高級そうなワイシャツの上から灰色のベストと、黒いネクタイ、革靴は汚れひとつ無い一流品】
【溢れんばかりのオーラとそれに相応しい美しい黄金色の瞳、整った顔たちは貴族と言われても納得するほど】
【背の高い優男風ではあるものの、気品に満ちた青年と呼ぶのが相応な格好の男】

【ニコニコとした顔、汚れ一つ無い素肌に刻まれるのは、虫も殺せないような優な色合いで】
【彼は貴方の前の席につくと、貴方へと、視線を注ぐのだろう】
【――――対面したことは無いにせよ、名前と顔ぐらいは知っている筈だ】

【D.R.U.G.S.@L数のファミリーロッチナ・ファミリー≠フ現当主】
【アレッサンドロ・ディ・ロッシ=\―――通称ロッチナ≠サの人であったから】
726 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 21:47:15.32 ID:7WhPOuVFo
【廃街――建設途中で打ち捨てられたビル】

【それは、4階建ての形を辛うじて残す、もはや骨組みだけと言っていい状態であった】
【周囲の建物も荒れ果てていて、街全体ががらんどうであり、もぬけの殻である】
【生きたものの気配はしない。代わりにあったのは、自殺の庭とも評すべき世界だけ】

【剥き出しの梁に縄を掛け、高低様々な位置で人が頚を括って吊り下がっている】
【数にして10柱……既に全員とも息は無く、荒廃した街を抜ける風に僅か揺れていた】

…………やっぱり、呼べんか
そない嫌われる事したとは思えへんのやけど……これは困るわ

【――目の前の光景をまるで無視したように】
【黒を基調とした古めかしい書生姿の男が、崩れ掛けた壁に背を預け、片手で何かを数えていた】
【肩口で切り揃えた白髪、その側頭部に咲く漆黒色の彼岸花は青藍の燐光をさらさら零し】
【葡萄色の目はその手許に向けられている。31まで数えて、指の動きが止まった】
727 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 21:59:48.22 ID:hgUH1HR3o
【公園】

【アルフォンス=ヴェントは他に誰もいない公園のベンチに座っていた】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、夜闇でも分かるほどはっきりと黄金色の輝きを放っている】

【アルフォンスの表情には疲労が色濃く出ていた。度重なる試練のような出来事に心が休まる暇がなかった】
【まだまだやらねばならないことが数多くあった彼は休息を必要とした】
【前途を思いアルフォンスはため息をついた。静かな夜風に当たっている間だけ幾ばくか心が軽くなる】

いくら修行のためもあるとはいえ、一人で路地裏に入って治安を守るのは無理がある、か
やっぱり誰かと組むなり組織に入るなりしないとダメかー

【静まり返った公園に独り言が響く】
【彼の悩みを聞く者は現時点では誰もいなかった。もう一度彼はため息をついた】
728 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 22:00:27.14 ID:azTQ5UiRo
>>722

【男は浮翌遊する鷹に一瞥をくれると怒る青年に向き直って】

なんでって…晩飯だよ晩飯ィ

【まるで青年の問いが愚問だとでも言うかのように男は答える】

お前だって、腹が減ったらなんか買って食ったりすんだろ?

俺は腹ァ減ったから殺したんだよォ …あ、この場合は買わずに狩ってるか、ヒャヒャッ

【男は両手を広げ自分の行為が当然のことだと言いたげな様子で】
【酷くつまらない駄洒落を最後に言い放ち笑い声をあげる】

【再び触手が腕から伸びて愛おしそうに少女の亡骸に絡みつく】
729 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/07(木) 22:07:16.18 ID:wnz1EXrvo
>>724

覆してみせるさ―――……言われなくてもなぁッッ!!

【案の定、迫ってくる銃弾―――刹那、彼の濡羽色の双眸が細く煌めき】
【添えられた左手に一瞬だけ力が籠もり……「牙」が、放たれた】

【彼の流派「一刀正伝唯刃流」が編み出した居合は、究極にまで最短工程を求めたもの。其れこそが―――】

      ―――……「裏居合・逆抜」ッ!!

【…………火花の散るような、短くも激しい音が残響する。左手の逆手で刀を抜き、抜いた刀の背を右手で押し上げるというその居合は】
【―――放たれた銃弾を両方共切り裂いていた。間髪入れずに刀をくるりと回し、順手の両手持ちに切り替えて】

【距離は離れた―――と言っても、此処からは勿論刃は届かない。 再度接近しなければ、良いように攻められるだけだ】
【然しながら、最初の山は越えた。一旦彼は構え直し、ジリジリと間合いを測っていく。―――慎重なのは、相手の挙動も気になったためだろうか】

【刀を軽く右に倒し、脇を締め肘を曲げて刀(両拳)を身体に引きつけ―――左足を引き、膝を緩める様に曲げ、腰をしっかりと落とす】
【恐らく見た目から察するに、防御寄りの構え。単純に銃弾を放ったとしても、また弾かれるだけであろう】
730 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 22:11:28.02 ID:VkiUb7b70
>>726の方、まだおられますかー?
731 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/07(木) 22:12:47.83 ID:5jmOgilx0
>>728

「・・・ああ、そうかい」

【なぜ普通に売っている肉で我慢できないのだとか】
【なぜその対象がよりによってそのような少女なのだとか】

【細かい疑問が幾つか浮かんだがすぐに沈めてしまう】

「だがよ、俺的にはテメーみてぇなクソ野郎が餓死せず生き延びるよりも、
 その女の子に生きていて欲しかったぜ・・・!」

―行くのか、宿主―

「ああ、完全にプッツンした。アイツは死んでもいい」

―悪も憎しみも受け入れると言ったのはどうした・・・?―

「ああ、受け入れるさ。どんな悪党も、元テロリストも。だけどよ・・・」

【青年の胸から黒い魔力の波動が発露する!】
【哲学者の卵によって青年は二重人格になっていた】

【男の悪意によって引き出される】
【青年の中の"能力者全てを憎む人格"!!】

「あんな子を殺してヘラヘラしているようなクソ野郎を許したら俺じゃねぇ!!」

―ふむ、やはり面白いな宿主。いいだろう、協力しよう―

【ハヤブサは徐々に姿を変え、青い石に黒い翼の生えた異形の鳥となる】
【青年は人格の交代と同時にマインドからアートマンへとスイッチするのだ!】

「ククククク、ヒハハハハハハハハハ! あんまり俺を怒らせるなよ"能力者"?」

【青年の雰囲気が豹変する】
【その声は歓喜と狂気に満ちていた】

「俺は・・・テメーを笑って殺すぜ!」

【姿勢を低くし、男に突進する青年】
【異形の鳥がそれに追随し】
【はためく外套が黒い翼の様だった】
732 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 22:13:33.96 ID:7WhPOuVFo
>>730
/こちらにー
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 22:19:09.35 ID:mCcFEwBmo
>>729

ヒューッ!クールなサムライだ、弾丸を切るとは流石だな!
しかしだ……防御は完璧でも攻められないんじゃあ何も変わらん
それはお前も同じだろうって?違うなぁ、そりゃ間違い……今に身に染みる。

【スッ=\―何もしていないのに、スーツの懐から構えた左手に武器が吸い込まれる】
【――かのように、手にナイフが握られた。ナイフといっても大きく、ククリナイフに近いそれは】

【名を、『ファルカタ』――白銀の刃は重く、厚く、実によく切れそうな輝きを放っていて】
【まさかワイヤーを仕込んでいるようにも思えず。或いは、力≠フ可能性もある】
【それから男は、再度弾丸を撃った。しかし狙いは刀の彼ではなく、その目前の地面で、弾丸が食い込み】

そらどうした、坊主。そんなジリジリ歩いてちゃただの的だぞ?
それとも踊るか?えぇ、どうだ、ホラッ―――。

【ガァン!=\―もう一発、今度は彼の左足を正確に狙って銃弾が放たれた】
【そして、それから少しして。恐らくは足への銃撃が対処された後になるだろうか】
【先ほど足元の地面を狙って撃ち、地面に食い込んだ弾頭の当たりから、微かにピシッ≠ニいう音がした】

【―――とはいえ、この間は隙がある。接近することも出来ないではないだろうが――。】

【左手・ファルカタ―――右手・モーゼルM1916 残弾数:6/10】
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 22:28:48.50 ID:azTQ5UiRo
>>731

ん〜、なんでこう、つっかかってくる奴が多いんかなァ…ハァ〜…

【異形へと変わるハヤブサと魔翌力を滾らせる青年をぼんやりと男は見つめて】
【面倒くさそうに大きく溜息をついて腕の触手を青年たちに向けた】

ヒャッヒャッヒャ、五月蠅ぇバーカ

【男は青年の言葉に気味悪く笑って毒づく】

【次の瞬間、突っ込んでくる一人と一匹に向けられた触手が波打ったかと思うと】
【爆発――否、膨張、凄まじい勢いで触手が増殖し巨大な肉塊の壁のように膨れて】
【突っ込んできた青年たちを拘束し元いた位置へ投げ飛ばさんと青年達を迎え受け止めようする】
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 22:31:38.29 ID:VkiUb7b70
/>>732では絡ましてもらいますねー

>>726
【ざりっ、と埃っぽい地面を踏み締める音が聞こえたら】
【建物の外、ちょうどギリギリの境界線に一人の少年がいるのが見えるだろう】

おいおい誰もいねーと思ってきてみたら…やれやれ先客だらけだな。

【少年の身長は高く、少年というのが似合わないくらい筋肉質でがたいが良い】
【太い眉や強い目元をもった精悍な顔立ちは櫻の国の人に似てるが、】
【高めの鼻やほりの深さから他国人とのハーフであることがうかがえる】

あいつを連れてこなくて良かったぜ。

【少年は建物に踏み入り目の前の惨状を見る】
【その眼に恐怖はない、しかし厄介なものを見てしまったという焦りはあるようで――】

巻き込まれねーうちに帰りたいが…とりあえず通報だけでもしねーとな。

【少年はつるされた死体に目がいきまだ男にはきずいていない】
【のんきに端丸を開いて自警団に通報しようとしている】

にしても、この数は自殺じゃねーよなぁ多分…ん?

【ふと少年の眼が男の即頭部に咲いた彼岸花の燐光をとらえ――】

736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 22:37:26.79 ID:fdBSX+AUo
【とあるレストラン】

【街の一角の家族営業のこじんまりとした洋食店】
【テーブルは10と少し程で、明るい色彩の油絵が飾られている】
【フィレのステーキとマイナーなワインがいただけるとあって人気も高い】
【ランチをやっていない代わりに深夜にはこの街には珍しく静かに酒が飲めると】
【隠れ家的な店となっていて、おあつらえ向きだ】

【店の前には黒いセダンがとまっている】

………最近、ワインが美味い。

【白髪の男性は、テーブルに向かって独り言をつぶやいた】
【手には、ワイングラスを 目は、どこを見ているのか】

【高級なスーツ、襟にはバッチがついている それは彼の身分をひと目でわからせるものだ】
【金の四つ割菱――所謂、『代紋』だ 家紋よりも、今はこっちがおあつらえ向きだろう】


……事が始まる前には………話しぐらい、済ませておきたいもんだ…そうだろう?

【ワインをあおる、男 ふう、と溜息をつく】
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/07(木) 22:37:49.96 ID:5jmOgilx0
>>734

「アートマン、ゲイル。本体の限界と理性を破壊し、"できない"ことを"できる"様にする能力」

【青年はそう呟くと】
【肉壁と化した触手の束に向けてサーベルを振う】

【自警団に支給される安物のサーベル】
【"だからこそ"、この場面では恐ろしい兵器となる!!】

「"切断できない"を"切断できる"に・・・!」

【下から切り上げられるサーベル】
【そこには恐るべき"破壊"の性質が纏われていた!】

【触手の切断に成功すれば】
【青年は男に一気に肉薄し】

【その顔面を力任せに殴り飛ばすだろう!】
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/07(木) 22:46:40.39 ID:wnz1EXrvo
>>733

【見せ付けるかのようなその「妙技」―――吸い込まれていくナイフに、ジリジリとした接近が止まる】
【「能力か、唯の手品か……」そのような思考が脳内を電光の如く駆け巡るが、無論正体は謎のままで】

【牽制か布石か―――地面に放たれた銃弾に、1,2歩程退く。 飛び道具を持つ相手には安易な選択は選べず、慎重にならざるを得ない】
【しかしなり過ぎて攻め手を欠けば、彼の言う通り何も変化を生まずジリ貧だ】

……フン、踊りは苦手なんだ俺は―――………ちぃっ!!
(―――こ、この男……一番捌きにくい箇所を的確に……!!)

【―――2発目。流石に銃弾を弾く高等テクニックも、可能な範囲は限られている。狙われた左脚は、最も弾く事が難しい箇所であり―――】
【弾くより避けようと動くが、左脛を紅い閃光が奔って。―――鋭い痛みが彼を襲うも、其れを噛み締める暇もなく彼は攻めに回っていた】

【先程の回避行動は、右斜め前に身体を滑らせる動き。その流れで身体を前に倒し、地を「滑る」】
【―――正中線を微動だにせず、己の体重を前に倒しながらの疾走は、「滑る」と言う表現の方が的確であり、速い】
【最高速度がどうというよりかは、一歩で加速を済ませているかのような。その不思議な走りは筋力には余り頼らないためにか、まだ怪我の影響は無い】

―――寄れば関係は逆転する……!! 剣は銃よりも強し、とな……!!

【疾走と同時に、左手を剣から離し、右肘を畳んで内側に捻り、剣鋒を相手に向けた。―――突きの構えだが、独特だ】
【そして間合いに入ったのなら、リーチを活かした突きが放たれる。捻りを戻しながら繰り出される其れは】
【蛇のようにうねりながら、特殊な軌道で相手の脇腹を裂こうと突きを繰り出した】

         ―――貴様に見切れるかッ………この「蛇」がッッ!!!
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 22:46:57.99 ID:OSdVQP2F0
>>680
【僅かな間だけ見せたその表情。やはり気を悪くさせてしまったかな、と暗い考えが過ぎるけれど】
【その後に浮かべられた笑みを見れば、何処か安堵したようにも見受けられるだろうか】
【口周りに付いた少女の名残。指先で取れば、勿体ないと言わんばかりに少量の其れも舌に乗せて】
【亜人が浮かべるのもまた、同様の笑みであっただろうか】


「――――でも、今夜はボクから望んだ事
だから……ありがとうね。柊」

【自分の性を嫌わず、逆に受け入れてくれた事が嬉しくて――――】
【――――あの時と異なるのは、途中で止めること無く最後まで牙を立てた事と、自ら少女の血液を欲したことだろうか】
【抱きしめていた腕。外れればその小さな2つの傷口を癒やすかのように優しく撫でる指先――――勿論、治癒の効果なんて無いのだけれど】
【寧ろ、幾ら痛みが無いとはいえ出来たばかりの其処を触れられる感触はあまり良い物では無いか。それでも、自ら受け入れてくれた証に触れていたくて】
【言葉が続けられるその旨を聞き取れば、小首を傾げてその先を促すのだろう】


「……勿論!柊が作ってくれた物なら何時だって何だって受け取るよ」

【差し出された其れを壊れ物を扱うかのように大事そうに受け取れば、胸の前で抱くのだろう】
【――――今一度紡がれるありがとうの言葉。本当はそんな一言だけじゃ言い表せない程だけれど】
【その年相応の純粋な笑みは、紛れもなく少女へと――――そして手渡された品へと向けられていて】
【何処かぎこちない動作。勝手にその背景を想像すれば、一人でクスクスと声を漏らすが】
【……口で言わずとも、その笑いが漏らされた意味が通じてしまうだろうか】
【ずっと取っておきたい位嬉しい――口には出さずとも、それは偽りの無い感情】


「ボクはもう十分キミから色々な物を貰ってるし……ふふふ、そうだね
キミは食べ物なんかじゃなくて、ボクの大切なお友達
その大切なお友達を貰う、何て言葉はちょっとやだなぁ……
柊を“貰える”なら何時でも遊んだりお泊まり出来るからそれは嬉しいけど……それとこれは別だもんね」

【物では無いけれど、物以上に価値のある事を少女から沢山貰っていて】
【様々な感情。きっと、紡がれる言葉はからかいの延長なのかもしれないが】
【大切そうに品を抱いたままクスリと一度笑めば、冗談を返すかの様な物言い】
【一緒に寝たり、お出かけしたり――――そう語る最中、品から離した片手が少女の頭に乗せられるだろうか】
【それは、少女が先程叶わなかった動作の一つで有って、些細な仕返しで有って――――もし成功したならば、嘗て自分がしたように、された様に優しく撫でるのだろう】
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 22:47:49.32 ID:azTQ5UiRo
>>737

【触手はいとも簡単に切断され肉壁は綺麗に崩れ去る】
【そして青年の拳は男の顔面をしっかりと捉えて】

ぶべらッ!?

【綺麗にその拳は男の顔を殴り抜いた】

【重心が大きく後ろに傾きバランスを失った男はそのまま地面に倒れこみそうになるが】
【倒れきるよりも一瞬早く新たに生やした触手が地面に伸び男は後転の要領で体勢を立て直そうとする】
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 22:52:50.84 ID:7WhPOuVFo
>>735

【横暴な視線が少年を刺すように捉えて、僅かにやりと笑んだように見えた】
【何事か呟く声がする。壁から背を放して一歩地を踏んだ“ざり”という音だって、至極当然に響く】

【――その瞬間、がらんどうの建物は天辺から爪先まで恐ろしい程の震撼に包まれた】
【少年という生きた気配を殲滅しようと蠢くのは、何処までも昏い死の足音】
【馬鹿みたいに左右に揺れる自殺躰の世界。現実にしては安っぽいし、悪夢にしては救いが無い】
【そして男の近くの足許から、嫌な振動が響いてくる。……近づかない方が懸命だろう】

……少女地獄。見たいんならば、寄っていきなんせ

【口許が歪んだのと同時に、場をねっとりと包むのは青藍色の嫌ったらしい魔力】
【彼の足元から形成される大樹の幹のようなイバラが、3本纏めて少年へと襲い掛かる】
【刺だらけのそれは建物と死体を巻き込みながら、一つ一つが蛇行して彼を喰らわんとしていた】

【――だが、大振りな動きにあからさまな前フリもあるのだから】
【そして大きなものでの攻撃はそれだけ隙間をも作り出しやすい。】
【回避、隙をつく、どちらであろうと可能であるのは間違いはなく――果たして、どう出るか】

/はいはいよろしくですー
/ただ30分以内でしたら声掛けも要らないんじゃないかなーなんて!
/あのタイミングの声かけですと、他にもレスの為の文を用意していた方がいらっしゃるかも知れないので
/「前取り」みたいな形にもなってしまうから、次回からはロール文と一緒に声掛け頂ければ幸いであります!
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/07(木) 22:56:18.51 ID:5jmOgilx0
>>740

「ひゃ、はっ!」

【殴り抜かれた拳】
【そのまま体を捻り】
【再び振われるサーベル】

「"殺せない"を"殺せる"に!」

【そのままサーベルは男の喉笛を狙って振るわれる】
【普段の青年なら例えどんな相手だろうと躊躇う"殺人"という行為】

【しかし"限界"と共に"理性"すらも破壊された青年は】
【普段はとても"できない"殺人という行為を平然と"できる"ようになっていた!】
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 22:59:57.63 ID:mCcFEwBmo
>>738

【銃弾が命中したのを少し意外そうにしながらも、にやりとした所に突きが来る】
【この男、大型のナイフを持つだけあって銃頼りの生き方ではないのだろう―――が】

ぐっ、むぅぅ……!言うだけあって中々出来るな、小僧っ!
そら言ってみろサムライ、お前の名はなんだ?えぇ!?
それとも先に俺の名が聞きたいか……だったら教えてやろう、小僧……。

俺はビスク・フランコ=\―お前がこの世で最後に聞く名前だ、大事にしろよ――ッ!

【ギャリィ――ン!≠ニいう硬質の鋼がうちあう音がして、男の脇腹をやや浅くだが、抉った】
【ファルカタという大型ナイフで防ごうとしたのだ。が、軌道が読みきれず、内を取られたわけである】

【しかしその折――石の砕けるような音と共に、刀の彼の背後≠ゥら銃弾が飛来する】
【狙いは正確無比に、右足の太腿。その弾丸は地面から放たれたものであって――】
【ここで理解できるだろうか。彼の能力は恐らく、サイコキネシス――操れる範囲は狭いようだが、銃弾を飛ばせるほどに強力な――】

【―――そして、もう一撃。近距離で、ビスクと名乗った男がモーゼルを男に向かって構えた】
【もし相手が隙を見せたり、銃を弾いたりしないのなら―――その銃口からは容赦なく、相手の胸を狙った弾丸が飛び出すだろう】
【逆を言えば、果敢に攻めさえすれば遠距離が本業の相手。倒せないことも、無いのだが―――?】
744 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/07(木) 23:05:21.71 ID:azTQ5UiRo
>>742

だァ〜、糞痛ェェ!!!

【顔面痛みにたまらず叫んで】

【男が左手で地面を力強く叩いたかと思うと左手から地面へ魔力が勢いよく流れ出し】
【魔力は青年の足元で渦を巻き古く汚れた石造りの地面を震わせる】

【次の瞬間、石のタイルを突き破って一本の触手が湧き上がり】
【強烈なアッパーの如きスピードでお返しと言わんばかりに青年の顔面を下顎から殴り抜かんとする】
745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 23:07:45.78 ID:azTQ5UiRo
/すいません、>>744の一番下の文を
/【強烈なアッパーの如きスピードで伸びあがって青年の手からサーベルを弾こうとする】
/に置き換えといてください…
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/07(木) 23:11:23.57 ID:5jmOgilx0
>>744

「がっ!」

【打ち上げられた触手によって青年の顎は殴り抜かれるが】
【それでもサーベルを持っていない左手で触手を握る】
【肉厚な触手をまるでコンニャクのように握り潰すような握力で】

「ヒャ、ハハハハハハハハハッ!」

【グルリとサーベルを持ち替え】
【逆手持ちにしたそれを倒れた男の首筋に突き立てようとする!】

【完全に殺す気だ、一瞬の躊躇いも無い】
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 23:14:25.76 ID:azTQ5UiRo
>>746
/指摘が遅れてすみませぬ…
/せっかく書いてくださったんでそちらに合わせてこっちも書きますね、すいません汗
748 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/07(木) 23:16:57.84 ID:5jmOgilx0
>>745
/了解です、書き直します!

「!?」

【弾かれたサーベルがカラカラと地面を転がる】
【しかし青年は一瞬たりとも怯まない】

「ヒャ、ハ・・・ヒャハハハハハハハハハッ!」

【そのまま空いた両手で男の喉笛に掴み掛る】
【もしそれに成功すればアートマンによって限界の破壊されたとんでもない握力で】
【男の首の肉を、骨を握り潰そうとするだろう】

【因果応報とも言うべきか】
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/07(木) 23:18:13.11 ID:wnz1EXrvo
>>743

―――……くっ、腐ってもマフィアか……!! 戦闘慣れはしているようだな……!!
フン、牢獄行きの貴様に教えてやる……我が名は中邑 瑛月……!! 今は唯の水の国自警団員だ―――!!

【相手の両眼の間をはったと睨みながら強く言い切った直後、予期せぬ痛みが右太腿を貫いた】
【困惑と共に右脚の力が一瞬抜けて、膝が沈む。 ―――相手は銃弾を放ってもいない、その前にこの角度から放つなんて不可能なはずだ】
【―――などという考えが駆け巡って。走馬灯のように先程までの流れを思い出せば、心あたりがある箇所が1つだけ存在した】

……っぐぅっ、あの時、かぁっ……!! だがまだ終わってはおらぬぞ……!!

【右膝が地面に付くが、攻撃を此処で途絶えさせるわけにはいかない。―――この距離で止めると言う事は、死を受け入れることと同義であるから】
【空いた左手で柄を握って、両手持ちでで切り上げを放つ―――狙いは、一番厄介な銃そのもの。其れを弾かんと、懇親の一振りを繰り出した】
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 23:18:35.32 ID:VkiUb7b70
>>741

【少年の首が錆びついた機械のような動きで男のほうを向き】
【その相貌が男をとらえる――否、とらえられた】
【男の姿を見た少年の体に悪寒が走る】
【ただの物体と化していたはずの、吊るされた人体にでさへ、言いようのない恐怖を感じた】

何!?

【故に遅れた反応】
【茨が少年にせまり――次の瞬間少年の体は宙を舞っていた】
【茨によるものではない!少年のそばに現れた大男が】
【少年を殴り飛ばし、一緒に吹き飛んで少年を回避させたのだ】

ぐ!――かっは!

【そのまま少年は男からみて右側に吹き飛び、膝を床に着きながらも着地する】

加減が…やっぱし難しい…く!。

【男の傍らに立つ大男】
【その青い燐光を発する巨体に黄金と紅玉の装飾品】
【二本の角をもった花あて付きの兜をかぶった頭部は赤い髪とひげそして瞳に色どられ】
【まるでヴァイキングのゴーストのようなアートマン――】
【少年と一緒に吹き飛んだことからダメージがリンクしているものと思われる】

嵐の使者(ストームブリンガー)…久しぶりに使うぜ。

【アートマンからは悪でもない善でもない】
【純粋な破壊への欲求が殺気となって発せられている】


/すみません、以後きをつけます

/そして遅レスも申し訳ありません

751 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 23:27:54.93 ID:azTQ5UiRo
>>748
/あばばばば、書き直してくださったんですね
//ならばこっちに合わせます

少しは怯めっつーの…

だがまァ…ヒャヒャッ、近づき過ぎなんだよォ!

【青年の両手が男の喉笛に掴みかかろうとしたその時】
【男の首や腕から多量の触手が湧き上がって】
【その発生する勢いのまま青年を触手の限界射程である十数メートル先まで追いやろうとする】

752 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 23:29:43.27 ID:mCcFEwBmo
>>749

【かぁん、という音。衝撃―――古式ゆかしい拳銃が弾かれ、地面に落ちて暴発した】
【自然、それを握っていた右手は上に。左手のファルカタは体のバランス上、振りづらく】
【ともすればこれで決着が付いたかとも思われた―――しかし、サングラスの向こうでは視線が笑っているように思え】

んー…!中々やるようだなナカムラ、君も腐ってもサムライというわけだ
だがサムライは古い……ロマンの世界に生きていればいい。博物館もお似合いだな

一方で……マフィアは常に進化する。武器、クスリ、人、そして……ふ、フッ!
我々はなナカムラ、君みたいな信念がない分、下手な油断や情もないんだ

【実際ににやりと口元を動かしてから、左手のファルカタがかち上げられた右手へと飛んでいく】
【やはりサイコキネシス――そしてこのやり口は、隙を攻撃につなげる手段となる】

【ビスコは、人の首すらも切り落とせそうなその大型ナイフを上方からザックリと振り下ろす】
【それが目の前の彼の肩から胸部を深く抉るだろうと信じて、である】
【事実、対策を立てねばそうなるだろう。重く厚い刀身は――直前で留められて勝負あり、なんて言われる筈も無く迫っていく。】
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/07(木) 23:32:27.11 ID:7WhPOuVFo
>>750

【傍らに立たれても一切微動だにしない躰は、大男と相対するには脆弱なものだ】
【ならば距離を取ることをしないのは何故だろうか。――勿論、近い方が有利だからだ】

……使うなら早うしいな?
そのまんま、出しただけのお飾りで終わるえ?

【三本のイバラの先が書生姿の隣で、大男の方を向いたまま一度静止して】
【その先端が震え、大きな蕾がめきりと姿を現す。蕾の先には魔力光が収束し始め】

【それから放たれるのは三発の魔力弾。】
【一発一発が大砲のような重みを持って、大男を打ち砕かんと迫る】
【蕾は吐き出した後も再び光を収束していて……一撃では終わらない、そう感じ取れるか】

【――その一方で、死体を揺らすとめどない揺れは止む事を知らない】
【それは恐らく、相手の足場を乱すことにもなるだろうか】
【駄々を捏ねるようなその揺れの原因もまた書生姿にあるのだが、睥睨する視線は多くを語らない】
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/07(木) 23:43:23.40 ID:5jmOgilx0
>>751

「!?」

【突如湧き上がる数多の触手】
【青年はそれに跳ね飛ばされ、十数メートル先の地面を滑る】

「が、はっ・・・! ひゃ、ヒャッヒャッヒャッ!」

【元々全身の骨が砕けても立ち上がる根性の塊の様な男なのだ】
【この程度、"ダメージにもならない"!】

「さぁてと・・・数多くの触手、サーベルは遥か奥、到底突破"できない"だろうが・・・」

【青年は表情を歪める】
【その狂気的な衝動に身を任かせて】

「俺なら突破"できる"!」

【青年は触手を一本づつ掴むと】
【握り潰し、引き千切り、一本一本触手の数を減らそうとしていく】

「テメーの身体から生えたコレなら、潰されてもノーダメージってわけじゃあねぇだろ?」
755 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/07(木) 23:44:31.39 ID:wnz1EXrvo
>>752

―――……侍が古いという固定観念は、捨て去ったほうが身のためだぞビスコ……!!
我が「唯刃流」は能力者を打ち倒す剣……形を変えて成長してきた。 それは今も変わらない……!!

【―――切り上げが決まり、ビスコの右手から銃が弾けた。後は切り返して、首元ギリギリで刃を止めれば勝負アリ】
【其処までのビジョンが無意識ながらに浮かんでいた。然しながら、其れを打ち砕いたのは「異能」であり、先程の銃弾の「タネ」】

なっ……!! やはり能力者か、ならば余計に倒さねばならない……!!
「持たざる者」の剣、それが「一刀正伝唯刃流」だからな……

【―――振り下ろされるナイフには、切り返しで受け止める。ぎぃん、という金属音と共に鍔競り合う形になるが体勢では明らかに不利だ】
【右膝を地面についた形では、押し切れないのだ。―――しかも両足はどちらも傷ついており、一旦間合いを開けたとしても全力疾走は不可能】
【ギチギチと刃が噛みあう音が路地裏に響き渡る。……ちなみに捕えた男は立ち上がれないながらも必死に邪魔にならないように転がって角の方に存在していた】
756 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/07(木) 23:54:09.42 ID:VkiUb7b70
>>753

【魔翌力光が収束し発射される魔翌力弾】
【蕾が現れ、魔翌力光が収束するという回避のチャンスがあるのにかかわらず】
【少年は回避できない!】
【回避のためにくらったアートマンの一撃で乱れた息と今だ揺れる地面】
【それらが少年の回避のチャンスをつぶしていた】
【攻めて息が整えば――だが間に合わない】

ストームブリンガー!叩き潰せ!

【だから少年はアートマンに光る蕾へ攻撃を命ずる】
【瞬間、アートマンは蕾のほうを向き、紫色の輝きを発し始めた拳を何度も突きだす】
【圧倒的なパワーとスピードによる付きの連打!】
【しかし、蕾との間に距離があるため拳は宙を炊くだけの――はずだった】
【アートマンの突きに合わせて、拳から紫の拳型をした火の玉のようなエネルギー弾が発せられる】
【その高速で打ち出された同サイズの岩石のようなエネルギー弾で】
【蕾から発せられた魔翌力弾を相[ピーーー]るつもりらしい】

(今、蕾なら次は花か?このままストームブリンガーで茨も男も潰せればいいが…)
(そうもいきそうにないな――とりあえず助けを…)

【少年は端末で助けを呼ぼうとして、衝撃で壊れた端末を見て絶望する】
757 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/07(木) 23:55:04.22 ID:mCcFEwBmo
>>755

【刃の交錯する、ギリギリという音――ファルカタはやはり、見た目のとおりにひどく思い】
【とはいえ流石に近接を主とする彼には押し切れないらしく――やがて、弾くように後ろに下がり】
【能力で弾かれた拳銃を左手に引き寄せて持ちながら、更に数歩下がるとそれを構え】

格好いいのは結構だが、残念ながらその刃は私の命には届かないようだな
もしここで私が引き金を引けば……後は分かるな?まあ、その剣技死にはしないだろうが

……フッフッ、今日はこれまでにしておこうか、つまらない事で怪我を増やしたくはない
もともとただの集金業務……彼を解放すれば此の場は勝ちという訳だ
ナカムラ……何なら自警団など辞めてうちに来るか?その腕前ならきっと重宝されるぞ!

【冗談のつもりなのだろう、誘うように声をかけながらも、構えた拳銃の引き金を引いた】
【しかし狙いは瑛月ではなく手錠をされた男――まさにその手錠を撃ち抜こうというのである】
【多少の角度はサイコキネシスで修正できる。そういうように放たれた弾丸は、鎖を撃ち抜こうと―――!】
758 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/07(木) 23:58:43.92 ID:azTQ5UiRo
>>754
【触手が千切り潰されていくと男の身体は時折痙攣して】

ヒャッヒャッヒャ、確かにダメージはある

ただし、お前の言う通り”身体から生えている”ならの話だがなァ

【狂ったように触手を千切っていく青年を見据えつつ】
【男がそう言うと全ての触手がぶつりと男の身体から切り離されて】

【切り離された触手はずるずると集まってまたもや肉壁の形を成して】

切り離した分そんなに長くは持たねェが…逃げるにはそれで充分だ、ヒャヒャッ

【言い捨てると同時に男は改めて触手を身体から生やし】
【放置されていた死体を回収して逃げ出そうとする】
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 00:05:23.10 ID:qsebbuzpo
>>756

【相殺された魔力弾を見遣る事すら書生姿はしないのだが、次弾はすぐに装填されていく】
【もう一度、三発の魔力弾が放たれる。今度は光線状のそれを大男と少年に向け放ちながらも】
【蕾は徐々にその大きさを増して行き……相手の予測通り、花だけが咲くなら可愛らしいものだが】

【その内部には、ただならぬ魔力が練りこまれている】
【このまま放置するには危険なものだと察するに余りある。花開いたと同時、】
【もしそれが弾けるとなれば――三発同時発射程度では、済まされない】

【そして書生姿はその攻撃が“火”であるのを見ると、一つ舌打ちを零した】
【アートマンの技で魔力弾が容易く打ち消されたこと、そしてこれらが植物であるのを鑑みれば】
【火属性の攻撃は明確な有効打であり、それでイバラを攻撃すれば、焼切る事も可能だ】

……無くても、こんなものやな
なら困りもせえへんか……

【蕾に魔力を貯め続ける間、意味深に紡ぐ言葉は拾われる為のものではない】
【すうと上げる片手、今にも弾けそうな蕾――発射の合図まではまだ、余裕がある】
760 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 00:07:40.13 ID:aUCsWyX+0
>>758

「逃がすかよ!」

【青年は再び姿勢を低くし駆けて行く】
【すれ違い様に、地面に落ちていたサーベルを拾って!】

「テメーは、死ね!!」

【逃げていく、もはや戦意をなくした相手の背中にすらも】
【青年は容赦なくサーベルの刃を突き立てた】
761 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/08(金) 00:13:04.81 ID:y6FBcNCIo
>>757

【重い斬撃を受け止めるのがやっとだ、下がって銃を左手に吸い寄せる彼の動きを止めることは出来なく―――】
【……状況は最悪、に思えた。然し耳元に届いてきたその音が―――その場を救って】

確かに……この状況はかなり厳しい。……しかし運が悪かったなビスコ。
―――どうやらこのタイミングで援軍が来てくれたようだ

……ソイツを逃がす暇は無いぞ、どうする―――!!

【―――近づいてくる、サイレンの音。 最初に彼が呼びつけた援軍2,3人がパトカーから降りて路地裏に入ってくる】
【瑛月の語る通り、捕えた男を逃がすには時間的には厳しいだろう。手錠の鎖は外れ、急いで捉えられていた男は立ち上がる。しかし―――】

―――……させるかぁぁぁっ!!

【瑛月は左腰の鞘を引き抜き、投擲。―――足首の骨にピンポイントで命中し、男は苦痛に顔を歪めて膝をついた】

―――フン……!! 誰が貴様等の様な外道と組むか……!! コイツだけは逃がさんぞビスコッ……!!

【振りかかる痛みに歯を食い縛りながら、鋭い眼光で言い切る。同時に援軍2,3人が瑛月の状況に近づき、銃を取り出しながら近づいてくるだろう】
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 00:19:52.63 ID:VZn4Pxluo
>>760

ヒャヒャッ、やなこったァ〜

【男は更に触手を生やし近くの建物の屋上へと伸ばし】
【自分をそこまで引っ張り上げサーベルをかわしてそのまま逃走した】

【――もし追おうとしても切り離されて魔翌力の供給が断たれた肉壁が】
【ボロボロと崩れながらも青年を拘束せんと触手が伸びあがりそれを阻止してくるだろう】

【やがて肉壁は崩れ去り残されたのは青年達だけだった】

/すいません、眠気が限界なのでこれで締めにさせてください…
//gdgdなロールで申し訳ありませんでした、お疲れ様でした〜
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 00:25:25.03 ID:aUCsWyX+0
>>762

【残された触手が青年を絡め取る】
【振りかざされたサーベル、あと一寸届かない】

「待ちやがれ、てめぇえええええええええええ!!」

【逃げていく背に青年は獣のように吠える】
【しかし壁を登ることもできず、ただ遠くなっていく背を見ていると】

「畜生、畜生! ・・・チクショウがあああああああああああああああああ!!」

【路地裏に青年の咆哮がこだました】


/乙でした&ありがとうございましたー
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 00:27:20.76 ID:6SfLM7REo
>>761

……ほぉう、やってくれるじゃないかナカムラ……!
惜しいを通り越して憎しみすら湧くようだ、が……此処は押さえてやろう、なにせ――

――フッフッ、私は優しいからな?そら跪けチンピラ、四つん這いだ
あぁ、そう!いい姿勢だな、懐ががら空きになる幸せの格好だろう?
ナカムラ、俺はさっき言ったな?身柄はやる、だが金は――仕事は仕損じない、と。

【猛威がさらに一発。鎖を打ち抜き、次に足首の骨を折られた彼の、もう一方の足首を撃ちぬいた】
【情け容赦のないそれは男を強制的に四つん這いにさせ――また念動力だろうか】
【あけっぴろげになった彼の懐から、小銭と札の厚みが感じられる封筒が飛んで、ビスコの手に収まった】

【そして援軍が威嚇するように近付けば、ファルカタをスーツの裏にしまい込み】
【そして取り出すのは巨大なリボルバータイプの拳銃であった】

――その名をS&W M500=c!世界最強の名を欲しいままにする銃だ、知ってるか?
いや結構、答えは聞いてない。コイツは銃身を伸ばして威力を強化してあるんだが……
まあ、能力を用いれば反動を気にせず撃てるわけだ。が、人は撃たないという矜持もある…。

さよならだナカムラ、精々石の破片で目を傷つけないようにしておけ
そして次にあった時は……んん、もしかすると[ピーーー]かもしれないな―――アリーヴェ・デルチ、クソッタレ共!

【それを構え、援軍の近寄る寸前の路面に向かって撃ち放した】
【なるのはモーゼルなど比較にもならない轟音。そして、路面は小砲でも打ち込まれたかのようにえぐれていて】
【その破片が追手を襲い、僅かな時間だが煙幕となって視界を塞ぐだろう】

【――ビスコは、その隙に逃げたらしい。煙が晴れてもそこにあるのは薬莢ばかり】
【D.R.U.G.S.=\――新たな脅威は、着実に日常を汚染しつつあった。】

/ではこの辺りでっ、お疲れ様でしたー!
765 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/08(金) 00:28:55.78 ID:1cOH0gPR0
>>739

【むき出しのままの肌に触れる優しい指先に、その大切な温もりを包むように手を添えて―――】

………うん、それじゃ “そういう事” にしておくわ。
お礼を言われるのは、そこまで苦手じゃない筈だけど………やっぱりどうしても擽ったいわね。

【………自分にとっては、ごく当然の事。心の赴くままに動いて、それが今夜のいろいろな出来事に到っている。】
【そう少女は自覚していて、けれど、それが彼女の歓びに繋がったのなら、それは限りなく暖かな夢で―――】

(――――――――………!、――――――――――――)

【“何時だって、何だって”――――― 】
【そして続けて紡がれる感謝の言葉と、クスクスと零れる笑う声。】
【―――― お返しのチョコを “渡した” 先の出来事を、少女は想像できていなかった。】
【だからこそ生じる、純粋無垢な色をした喜び。あどけない、無防備な表情が其処で浮かぶ。】

【けれどやがて擽ったそうな微笑みを向けて、次いで笑い声の意味を悟ったのか、】

(……〜〜〜〜〜〜〜〜っ……!!)

【また気恥ずかしそうに頬を朱に染めるも、】
【それも、すべて楽しんでいる様に目を瞑って。そのまま、つられた様にふと笑って。】
【穏やかな歓びを感じさせる表情で、すぐ傍にいる “大切な友達” へと目を開けて―――― 少女は再び口を開いた。】


………私は、今は本当に幸せ。
“あげられない” 私がここにいて、“どう反応してくれるか分からない” 貴女が、同じ場所で息をしていて――――

………… “どうなるか分からない” からこそ、この瞬間が本当に楽しいと思う。

【黒髪を撫でる柔らかな手つき。】
【擽ったく感じるのはどうしようもなく、けれど未だ “慣れない” その感触も、決して嫌なものではなくて―――】

………だから “これから” を見てみたい。
貴女が、どんな顔をしてくれるのか確かめたい―――――

…………さて、私はどうするのかしら?

【“反撃” の強気な表情を少女は浮かべる。頭を撫でる掌の感触に蕩ける身体から力が抜けても、それで頬を染めても停まらない。】
【コン、と優しく額同士を触れさせようとした。自分から彼女に近付いて、二人の距離をさらに縮める様に。】
【無論、少女自身にもハイリスク。自爆する可能性だってあるし、相手の彼女に “効かない” 可能性も同じで―――――】

【けれどもこの不意討ちを、彼女は全力で楽しんでいる様だった。】
766 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/08(金) 00:29:14.19 ID:3UTzcVKC0
>>753

(このままだとジリ貧…いや確実に俺が死ぬ)

【高熱量と高質量を誇る拳型のエネルギー弾】
【高威力ではあるものの軌道はまっすぐで見切られやすい】
【またアートマンが正確な機動を苦手とするため命中率が低すぎる】
【それを補うための連射なのだが、アートマンを過剰に動かす分、少年も体力を使う】

あんまりこーゆーことは好きじゃねーけどよー。

【そして光線!】
【少年は立ち上がりアートマンとともに半身の姿勢で交戦をかわそうとする】
【しかし一条の光線がそらした少年の胸をかすめ】
【アートマン少年両方の胸に赤い線を残す】

やるしかねーなー!

【次の瞬間アートマンはいくつもの蹴りと繰り出し】
【今度は蹴りをエネルギー弾として飛ばす】
【狙いは男と自分の中間の床】
【拳より高い威力をもつ攻撃が床を砕き大量の粉じんや破片を巻き上げる】
【やった行動は煙幕――だけではなく】

【少年は思いっきり左に飛び床に伏せ、それお追うアートマンも手刀をいくつもエネルギー弾化させ飛ばし】
【男か蕾かに鋭いダメージを与えようとする】
【しかしあてずっぽうな連撃であり脅威は低い】
767 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/08(金) 00:30:51.30 ID:3UTzcVKC0
/>>766は759あてです、すみませんでした
768 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 00:39:06.92 ID:88XEvsU9o
【公園】

【夜の帳が降りた丑の刻、その静けさに幾つもの怪談話が生まれたものだが】
【今となっては数々の文明と発明によって闇の恐怖も薄まってしまった】

【街灯が几帳面に並んだ、深夜の公園 木々も芝生もある立派なところだ】
【一人の白髪の男性は黒革のコートの襟を立てて、杖をついて歩いている】

【カツカツと姿勢よく歩く姿は老いも感じられない】
【杖を持つ手は、鋼鉄で作ったような重厚な手をしている というか鉄だ】

【男は、街灯の下、ベンチに腰を下ろした まだ寒い風が吹いていく】

こうやって…夜を歩く日も    中々、無くなってしまったな

【ふう、と一息ついて 感慨深そうに目を細めている】
【コートから見えるスーツについたバッチは彼の身分をひと目でわからせるものだ】
【金の四つ割菱――所謂、『代紋』だ 家紋よりも、今はこっちがおあつらえ向きだろう】

…………ゴホッ、ゴホッゴホッ!!

【ポケットから煙草の箱を取り出し、くわえるととマッチの火をかざす】
【吸い込みながら火をつけると 咳き込みむせながら その煙を吐き出す】
769 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/08(金) 00:45:41.37 ID:y6FBcNCIo
>>764


―――なっ……!! 貴様……同じ組織の仲間に対して……!! 
金しか見えていないのか―――やはりお前等は腐っている……!!

【そして念動力により吸い寄せられる金―――残念ながら瑛月はコレを黙ってみているしかできない】
【「優しいからな」と笑みを浮かべるのとは裏腹に、行動はあまりにも冷徹。否、マフィアの世界なら殺さないことが優しさなのかも知れないが】

……ふざけるな、そう簡単に逃げられるとでも―――ッ!!

【拳銃を取り出して語る彼に対し、此方は彼を抜いても数で優位に立っている。そう拳銃のうんちくを垂れ流している場合では無いと思う彼だが―――】
【その矢先に目眩ましの一撃が放たれて、辺りを煙が覆う。咳をしつつ腕で眼を守りながら、何処に言ったと叫ぶも帰ってくるは空虚】

【―――勿論辺りが晴れた時には、残っていたのは下っ端の男だけで】
【瑛月はその光景を受け入れると、小さく舌打ちをして恨めしそうに彼の名を口にしていた】

〜〜〜ッ、ビスコ……!!

/お疲れ様でしたー!
770 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 00:46:36.85 ID:qsebbuzpo
>>766

【煙幕に対し一瞬の反応が遅れたのは、魔力を集中させていたためか】
【もしくは――この男自身の機動性が低いのだろう】
【兎も角、まさに弾けんとしていた花はぴたりと膨張を止めた】

チィ、小賢しい……――――ッっ!!!

【そして勿論、煙幕の先から来る攻撃を読み切ることは叶わない】
【暴力的な手刀の嵐が蕾を裂きイバラを裂き、果ては男が上げていた腕を掠め】
【思わず後ずさった所で、これ以上の戦闘の意味も無いだろうという考えに辿りつく】 
【“あれ”が無い時点でも能力行使は十分に可能であるのだから、とはこの書生姿だけが知る事であった】

【煙幕が晴れた後。建物の壁が崩れ夜空がよく見える其処に、浮遊するのは蓮の花】
【その上に立つ男は剃刀めいた酷薄な視線を相手に向けたまま、それ以上攻撃の手を見せない】
【切られたイバラも蕾も跡形もなく失せている。男は少し眉を顰め、こめかみの辺りを抑えていた】

……もうええ、此処までにしたる

【男がそう吐き捨てて蓮の台座を蹴り上方に飛ぶ、それと同時に蹴られた蓮がばらばらと散って】
【薄っぺらいカッターめいた刃が、雨のように上方から少年と大男へ降り注ぐ】
【勿論まだ建物の形は残っている、其処に潜むなりすれば、この攻撃は当たることは無い】

【――そして、書生姿の男は忽然と姿を消した】
【廃街の中に紛れ込んだにせよ、その足取りは辿れたものではなく】
【余談。騒ぎを聞きつけた自警団が死体の身元を調べた結果、何の共通性も無いと言うことが分かる】
【挙げるとするなら一つだけ、親族のうちに障害を持つ人間を抱えている、と言うことだけであった】

/眠気が来ているのでこの辺りで、申し訳ない
/それでは、お疲れ様でした!
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/08(金) 00:51:43.92 ID:Kq83UI/ro
>>768
【そんな男性の少し遠くから近づく影が一つ】
【少し小さめの影は、そのままなら追い越したのかも知れないが】

だ、大丈夫ですか?

【男性の咳を聞き、男性へと近づきたずねた】
【その影は、まだ顔に幼さを残す少女だった】

【紅いロングコートを軽く羽織り、中に黒いシャツを着ている】
【下は濃赤のミニスカートをはいて、さらにその下はサイハイソックス】
【そして、黒いストレートヘアーに灰色のカチューシャ】
【カチューシャには紅い花の飾りが付けてある】
【だが、一番目立つのはそれらではなく左手に持っている長杖だろう】
【杖の長さは180cmほど、少女の身長は140cmほどだから目立つ長さだ】
【杖は全体が黒く、だが時々紅の斑点がある】

あの、これ……使います?
たんとか、大丈夫ですか?

【言いながらポケットから取り出すのはポケットティッシュ】
【赤のカバーに入ったもので、可愛らしく花の刺繍がしてある】
【それを右手で男性へと差し出す】
772 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2013/03/08(金) 01:00:55.91 ID:3UTzcVKC0
>>770

くそ!

【しそんじた相手の反撃】
【本日二度目の自傷行為による回避】
【アートマンの拳が体ににめり込む】
【そのまま建物の構造の一部に潜み攻撃を神に祈りながらやり過ごす】




いったのか…?

【相手の姿がないことを確認すると少年は大きく息を吐く】

たくよー何でこんなことに…。

【ポケットから煙草を取り出し一本口にくわえ】
【仰向けになって空を見ようとするがあるのは、いまだ揺れる死体だけ】

【悪態をついてから煙草に火をつけた】

【自警団が来れば喫煙がばれるだろうか?】
【そんなことが頭に浮かんだが、もう一度ゆれる死体を見ると】
【そんな事どうでもよくなり、これからどうすべきか考えながら、ただ死体を眺めた】

/お疲れ様でした!
773 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 01:07:26.74 ID:88XEvsU9o
>>771

ああ…いや、大丈夫だ  構わないでくれ…ありがとう
一口目は、こう………深く、吸わなくちゃならないのでね…それが齢に響く

【右手に煙草を摘んだまま、左の平で差し出した手を突っぱねる】
【その手は金属で出来ていて、冷たく、硬そうであった】

【彼は頬に額に、シワを作り 心配させないよう難しい笑みを作って入るが】
【どうにも怖そうな、眼光だけは和らぐことはない】

君こそ…どうした?  こんな夜更けに……ああ、その風を見るに魔導師の類かな?

【煙草を、手に持ったまま ふと少女の顔を見、そして、手に持った杖を見て】

それなら、まあ…わからんでもない  私は余り……そういったことはわからないがね

【煙草をくわえて、吸い込むと先がちりちりと赤く光る】
【口の中で煙を転がして、固く閉じられた唇の端から出て行く】
【不意に、男は、煙草をくわえたまま コートのポケットを漁って】

…魔導師のお嬢さんでも  チョコレートは食べるかね?

【板チョコでもなく、細長いの紙箱を取り出して、フタを開ける】
【小さなチョコレートが5つ、仕切りの中で並べられている】
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 01:11:31.58 ID:6Fy9LABI0
>>765
「“しておく”じゃなくて、“そういう事”――――だよ
どうでも良くない、大切な事だから……ね?」

【もしも腕が自由だったならば、ビシッと指して何処か得意げにその事を述べるのだろう】
【どちらに取ろうとも大差の無い事に思えるのだが――――この少女にとっては、そうでも無くて】
【――――命の源を奪う行為でもある其れ。実感しているからこそ、何時になく真面目な双眸で】
【同意を得て啜るのなんて初めの事。故に、そんな言葉が自然と漏れてしまうのだろうか】
【“奪う側”がその言葉を言うのも、何処か滑稽ではあるが……】


「そうだねー……でも、キミの反応は面白くて分かりやすいかな
抱きしめると顔が真っ赤になるし、こうやって頭を撫でても真っ赤になっちゃうんだもん
柊は確かにとっても強いけど、そんなんじゃずっとボクに反撃なんて――――――」

【きっと、同じ感情を抱いていて――――異なるとすれば、その心の在り方だろうか】
【優しく撫でていれば、何時も凛としている様なその表情も変わっているように見えて】
【抱きしめれば、慌てるように言葉を紡がれて。その一つ一つがとても面白く思えるのだろう】
【―――ーそして、今もその最中の一つ。染まる顔を見ながら、余裕とも取れる笑みを見せて】
【言葉から分かるように、其れが隙。この状況下から反撃なんて出来ない、そう思い込んで変わりゆく表情を見ていたからこそ、次への繋がりに気付かなくて】


「――――ひゃっ?!」

【優しい衝撃が伝われば、驚いた様にピンと立てられる耳。誤魔化し様の無い証左】
【無理だと決めつけていたからこそ、その効果も大きくて】
【……ともなれば、次は亜人が朱に染まる番であろうか】
【その距離。心臓の鼓動が早くなるとしたならば、この少女】
【同じ場所で息をする――――何て言葉が優しいほどの距離、でもあろうか】


「柊も変わったね……初めて会った時は、あんなだったのに」

【その言葉は、恐らく負け惜しみが半分であって】
【初めて会った時。“固い”何て笑って言った時――――】
【――――あの時からどれ程の時を経たのかは分からないが、固さは少し抜けたかな……なんて旨を伝えるその言葉も負け惜しみ、か】
【離れないのは緊張も有るけれど、決して嫌では無いから】
【ただ――――先程まで合わせていた視線は、下へと向けられて】
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/08(金) 01:26:22.15 ID:Kq83UI/ro
>>773
あ、そうなんですか
大丈夫みたいでよかったです

【なんて、笑顔で言う】
【本当に安心したようで、極々小さなため息を吐いた】

【話を聴きながら、ポケットへと再びポケットティッシュをしまった】
【用がなければ出しておく必要もない】

僕は寝付けないので散歩です
この時間の空気ってなんとなく好きなんです

【なんとなく、で出歩くには少々危険を連想させる容姿の少女】
【しかし、それを覆すように】

魔導師……んー、多分その中の一種に含まれるんだと思います
召喚術師のクラウ=B,Kです、クラウとお呼び下さい

【自らの正体を迷うことなく晒して見せた】
【両手を前に出し、深く礼をした】

【そんな決まったはずの格好も】

わ、いいんですか
僕チョコレート好きなんです
じゃあ、いただきます

【即座に頭を上げ、一つを口に運んだ】
【好物の誘惑には勝てなかったようで頬が緩んでいる】
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 01:45:56.46 ID:88XEvsU9o
>>775

そうかい…それはいい……この時期は風が涼しくていいな
あんまり寒いと……ハッハッハ、出歩くのも億劫だ
…だけど、気をつけなくちゃいかんよ 路地裏なんかは物騒だからな

【しゃがれた低い声で、ゆっくりと話す】
【相手の目を見ながら、時折煙草の火を見つつ ゆっくりと話す】

そうか、召喚術師か……私には生憎、わからないが魔導師で…間違いじゃないんだね?
それなら良かった……魔導師のお嬢さん   フッフッフ…

【せっかくの名乗りも、この老いた男は茶化すように『お嬢さん』と少々茶化すように言う】

そうかそうか、好きなら食べるといい…どこだかの輸入物らしいが
人からもらったものを…チョコレートをかじるような知り合いは居なくてね…困ってたんだ

【老人は少女が楽しげに頬張る姿を見ながら破顔一笑 顔をほころばせた】
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/08(金) 02:05:05.20 ID:Kq83UI/ro
>>776
確かにあんまり寒いと外に出たくないですよね
これくらいなら涼しくていいんですけど
路地裏は……必要最小限で収めてます、あんまり長く居てもしょうがないので

【こくん、とチョコレートを飲み込み話を続ける】
【行儀が悪いとでも思ったのか、飲み込むまでは喋る事はなかった】

はい、そう思っていただいて大丈夫です
僕も利用していると言うだけであんまり詳しいほうではないですけど

【茶化されても怒ることはなく、静かに笑う】
【そもそも、茶化されてもしょうがない程度には子供らしい】
【ある意味当然の結果でもある】

ありがとうございます
甘いものが苦手って人も多いですししょうがないですよね

【本当にうれしそうに礼をいい、さらにもう一口】
【その笑顔は本当に幸せを噛み締めるようで、好物といっただけはある】
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 02:22:54.71 ID:88XEvsU9o
>>777
ああ…そうだな、最近は………いや、昔も
夜は悪い奴が多い、少しは良くなるとは思ったんだがな

【煙草の吸って、煙を吐き出す その煙には溜息も混じる】
【何か思うことがあるのだろうか、そんな素振りは煙で見えなくしてしまった】

そうか、わからんか……そんなものだ わからなくても、使えればいい
世の中そんなものばっかりだ……電話とかな

【少々、テクノロジが古いのも歳のせいか ふふっと笑った】

そんなに好きなら…残りは持って行きなさい
なあに、家の若いのには似合わん…お嬢さんにさし上げたほうがよっぽどいい
…あいつらは腹へって食べれりゃなんでもいいと思ってるんだから

【ベンチから軽く、腰を浮かせて箱を持った手を、前に差し出す】
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/08(金) 02:33:05.57 ID:1cOH0gPR0
>>774

(………――――――)

………分かったわ、そういう風に理解しておく。
ただしそれに “応じた” のは私――――― 誰に強制されたのでもなく、ね。

【思案気な一瞬の沈黙の末、少女は微笑交じりに返答した。瞳には思索の残滓のように、どこか真剣な光があった。】

【求められて少女は応えた。求めて、亜人の少女は紅い生命の滴を得た―――】
【………それが事実。変わらない其れを抱き続ける。】
【其処には “味わった” 側としての責任感が、優しさの裏返しのように、その源にある様に感じられて――――】

【そんな真剣さを感じ取ったのだろう、“理解” という言葉を少女は新たに使っていた。】
【それでも意固地な部分は相変わらずで、「応えたのは自分の意思」―――― そんな言葉も、最後に添えていたのだが。】


【―――― そして急接近。亜人の少女は、その不意討ちに可愛らしい反応と声で応えて。】
【思わず笑みが零れていた。まるで心にくるものを見つけた、ただの年相応の少女のように。】

……そうよ? 私は常に進化してる。勝ちたいのなら  のね。
………それに、貴女にもさんざん鍛えられたし。

【なんて可笑しそうに余裕の言葉を紡いではみても、亜人の少女と同じくらい、彼女も赤色になっていて。】
【どこか得意げに微笑った表情の余裕も、実際は決壊寸前の其れだった。逸らしそうになる、けれど目の前の彼女に向け続けた瞳。】
【そこで鼓動は高まって、下ろされる視線もつい追いかけてみたくなって――――――。】

【けれども――――――――】

………ふふっ、本当、暖かいのね貴女は………。

(ずっと、続いて欲しくなる―――――――)

【ふと離された少女の右手は、今度は亜人の少女の頭を撫でる事を選んだ。】
【親しげに交わす挨拶のように。抱擁のように。或いはずっと続いてもよさそうなこの夜を味わって、穏やかに名残惜しむように。】
【もう暫くだけ、大好きな温もりを楽しんで―――――】

【最後に、ぎゅ、と優しく頭に手を置いて。】

………またねヨハン。
どこかに泊まる約束の話―――― 次に “偶然” 会えた夜にでも、話し合って決めてみない?

【―――――― 「勿論、貴女が良ければだけれど」。】
【そのままベンチから立ち上がり、賭けを楽しむようにそう紡いだ。】

【何時になるかは分からない。何処になるのかも、それまでに何が起こるのかも。】
【けれど “決めて” などしまいたくないと、待つ楽しみをも味わう様に―――― 少女は、ひとときの別れを告げようとしていた。】
780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/08(金) 02:42:10.96 ID:1cOH0gPR0
/…今気付きました。なぜ空白が…!?

「……そうよ? 私は常に進化してる。勝ちたいのなら  のね。
 ………それに、貴女にもさんざん鍛えられたし。      」



「……そうよ? 私は常に進化してる。勝ちたいのなら頑張るのね。
 ………それに、貴女にもさんざん鍛えられたし。      」

…でお願いしますっ…!
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/08(金) 02:46:57.84 ID:Kq83UI/ro
>>778
そうですね……
夜は暗い分近づかれても少し分かりづらいですし、そういうのが理由なんでしょうね

【先ほどと同じように、口の中の物を飲み込んでからの言葉】
【少しだけ悲しそうにしながら自分の考えを語っていく】
【顔を伏せる、などの目に見える変化はないが、声のトーンが少し落ちた】

使えれば大丈夫ですよね
中身が分からなくても、意味も分からなくても、使えれば一緒です

【なんとなく、つられて笑う】
【静かに、でも聞こえないほどではなく】

ありがとうございます
本当にうれしいです

【再び、礼を言った】
【その声はうれしそうで、大声でもおかしくないほどの喜びを出している】
【そして、左手の杖を軽く脇で挟み、かつ当てないように出来るだけ立った状態を維持する】
【そのまま箱を両手で受け取り、再び頭を下げる】
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 03:08:03.82 ID:88XEvsU9o
>>781

私の世代で、片がつけばよかったんだがな…
どうもこれから……『キナ臭く』なりそうだ   …用心してくれ

【チョコレートを渡しながら 相手の目を見ながら きつく言った】
【どういった理由か、何者なのか 聞こうと思っただろう しかし】

【夜の静かな公園に、足音が響いてくる】

【その音は、やって来きたハイヒールの女性】
【黒髪のポニーテイルをなびかせた背の高いスーツの女性で眼鏡をかけている】
【それと、腰に下げた二本の刀と胸元の四つ割菱のバッチが見て取れる】

お待たせしました『社長』。車の用意ができました   ………この方は?

【女はやって来ると氷出できたカミソリのような声で老紳士に話しかけた】

いや、何、ちょっと…老人の話し相手になってもらっただけだ

【杖をつきながら よっと、重い腰を上げる】
783 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/08(金) 03:25:21.97 ID:Kq83UI/ro
>>782
キナ臭く……ですか
はい、分かりました
ありがとうございます

【今までの子供らしい笑顔とは打って変わり真面目な顔】
【こればかりは聞き逃せないと、そう言わんばかりに】
【意図など、聞こうにも聞けなそうな雰囲気】
【これから、大きな何かが起こる】
【そんな予感がした】

お迎えですか
では、今日はこのあたりでしょうか

【また人の良い笑みを浮かべ、最後の挨拶をすべく話を出す】
【女性はこちらのことを気にしてはいない様に見えた】
【ならこちらも同じように気にしないことにする】
【女性には声はかからなかった】
784 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 03:32:35.63 ID:6Fy9LABI0
>>779
「――――ん。それなら良いかな
……なんて、ちょっと偉そうに聞こえちゃうかも知れないけどさ」

【お互いに譲れない小さな何かが其処にはあるのだろうか――――】
【或いは、些細な意地の張り合いともとれるであろうその駆け引き】
【ただ、その“意地”も何処か優しい含みがあって】
【――――客観的に考えてみれば、己の口から出したその言葉の響きが偉そうに聞こえてしまう事に気付いて】
【思わず苦笑を漏らせば、ちょろりと舌先を覗かせるのであろう】


「そんなに顔を赤くして言われても説得力なんて無いよ……
…………自分で自分の敵を作るって言うのも、何か複雑な気分だね」

【強がって言ってはみるものの、説得力が皆無である事が現状か】
【交える事が出来ずに、辺りを漂う視線。ともなれば、少女の手の動きに注意を払う暇も無くて】
【今度は、宙を搔く事も無くその手は金色の髪の感触を味わうであろう】
【わう――なんて、狼にしては情けない声を漏らすけれども】

【不機嫌そうに睨む瞳と、左右に振られる尻尾】
【――――果たしてどちらが本当の感情なのか。その答えは振り払わないことを考えれば容易く出るだろうか】
【例えその掌が髪と共に耳を撫でようとも、拒む事はせず】


「……そうだね――――また、次に会えたときに、一緒に決めようか
“今度”が何時になるかなんて分からないけど……その時に一緒に、ね」

【その間際まで負け惜しみを言うことは無くて――――代わりに、只純粋に答えて】
【後数度短く言葉を交わせば、やがて別れの言葉を口にするのだろうか】

【――――少女が背を向けて歩んだ数歩後の話】
【「あ、柊」――――なんて小さな声を掛けるのだが、果たしてその言葉は少女の耳を通って止める事があるだろうか】
【もし、その言葉によって少女の足を止める事が出来たならば走り寄って――――】

【一瞬ばかり見えるであろう、悪戯を思いついた様な笑み】
【少女の身体を優しく抱きしめる。もとい軽く拘束する様にすれば、先とは反対側の首筋に優しく牙の先だけが触れるのであろう】
【痛痒さを発するかもしれない其れ――――同時に、吸血に至ってない事も示していて】
【最後の最後での復讐。「おやすみ」の言葉の後に振り返って走り去る間際、はにかんだ笑みが覗けただろうか】
【全く以てフェアでは無い勝負の幕引き――――勿論、其れ等は少女が拒否しなければの話で有って】


【余談ではあるが――――大切に持ち帰った“お返し”の品】
【団長名乗る女が悪魔の笑み。所謂嗜虐的な笑みを浮かべ、実に綺麗なナイフとフォーク捌きで三分の一程食らおうとした何て話】
【慌てて止めに入って何とか難を逃れた――――なんて小話があるが、きっとそれは少女の耳には入らないであろう】

/こんな感じでしょうか……?!
/二日間、遅くまでお相手して頂き有り難う御座いましたですよ!
/本日は何時もより早起き故、申し訳ありませんがこちらのみで失礼致しまする……!
/お疲れ様でした!改めてお相手有り難う御座いました!
785 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 03:44:43.08 ID:88XEvsU9o
>>783

君には関係が無いことだ……まあ、用心に越したことはない
それじゃあ、また、どこかで……あまり、夜は出歩くんじゃないぞ

【男性は、杖をつきながら歩き出す前に言った】
【シワの寄った顔に更にシワを寄せて笑う】

……じゃあ、気をつけてな

【男は、ゆっくりと 杖をつきながら歩いて行った】

【やってきた女性はそちらに一礼して、老いた紳士に付いて行く】

【歩いた先に、黒塗りのセダンがとまっている 男はそれに乗り込んでいった】


/最後、急いだような終わり方の割に遅いレスで申し訳ありません
遅くまでお付き合いありがとうございました!またどこかで
786 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/08(金) 03:55:49.83 ID:Kq83UI/ro
>>785
そうですか……
でも、大きな変化は予兆だけでも事前に知っておけば情報面での有利は大きいですから

はい、そちらもお気をつけて

【男性にも女性にも、深く一回礼をした】
【二人が行くのを見送り、脇に抱えた杖を左手に持ち直す】

【難しく考えればまだまだ考えることはある】
【でもそれも今すぐ考えることではなく、現在優先すべきはとりあえず帰宅】

【元歩いていた方と同じ方向に歩いていく】
【いつものコース通り、慣れた道を歩んでいく】

/お疲れ様でした!
/またお会いできたらよろしくお願いします
787 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/08(金) 04:17:28.29 ID:1cOH0gPR0
>>784
/すみません、眠気がちょっとキツくて文が纏まらないので、返レスは一眠りしてからにさせて頂きたく…!
/二日間、本当にありがとうございました! 最後まで遅レスですみません、遅くまでお疲れ様でしたー!
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 04:33:52.90 ID:88XEvsU9o
【車内】

【スーツの女はハンドルを握り、車を走らせる】
【老人は車内で短くなった煙草を、吸殻入れに収めた】

「……やはり抗争は、避けられないのですか?」

いや…戦争だ 内部が固まってきたから『余所』をやるらしい………デカイぞ

「ウチも人を?」

……出さないわけにはいかん、他のファミリーにウチをやる『理由』ができてしまう
どちらにせよ、短い延命だ 薬でカネを用意すれば、武器と人を買う……いずれ、やられる

「わかっていますが…『あの件』はまだ、時間が…」

いいんだ、御上の特務に関しては君が行け、あっちは別のヤツに任せる

「しかし…」

うちには堅気のやつも多い……家族を大切に出来ない奴は男じゃない

【男は、流れる街灯を眺めた 明るい夜だった】

そういや……チョコレート、好きか?

「いえ、別に、特には」 


/そんな独り言を書いておきます 独り言です
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 14:20:09.41 ID:xAuPeTrr0
【――――時は絶えず流れ続け、その流れの中に人間たちは生きている】
【そして、その『物語』もまた、同じ時の中で紡がれてゆく物である――――】



【――――水の国 公園】

……いつもの行いが無くなると…………やっぱり、ままならないな、ぁ…………

【華奢ながらも筋肉の浮き出た色白な上半身を晒す様に、ワイシャツだけをボタンも留めずに羽織り】
【下半身はジーンズとスニーカーで固め、腰回りに大量のチェーン装飾を巻き付けた】
【くすんだ水色の髪を前髪ばかり長くした、身長170cm前後の青年が】
【手にパンくずを握り締めてベンチに腰掛け、側に寄ってくる小鳥にパンくずを振る舞いながら、ぼんやりとその様子を眺めていた】

……ひとたび、それから離れれば……こうも、日常って言うのは仮面を被るものなのか……ぁ
……そりゃ、この平穏に騙される人間も、出てくるってものさな、ぁ…………

【浮浪者然とした格好の青年が、昼時のベンチに腰掛けているその姿は、相応に目立つだろう】
【それとは別に――――どことなく場違いな雰囲気をすら、青年は秘めている様に見えるかもしれない】



【――――所変わって、夜の国 広場】

……また、無用な闘争が始まるのかな……?

【黒いコートをしっかりと着込み、魔術師である事を如実に表す黒のハットを被った】
【手には、頭部に青い石が嵌めこまれて先端を鋭く尖らされている、細い金属製の杖を握り締めている】
【漆黒のボブカットと、幼さを残しながらも憂いを帯びた様な瞳をした、身長160cm前後の中性的な青年が】
【手にホットコーヒーが満たされた紙コップを持ち、電灯のそばに寄りかかりながら、人の往来を眺めている】
【――――どこか、ピリピリした空気が、広場の中で広がりつつあった】

……何を殺そうと、誰が勝ち取ろうと、同じ事だと言うのに……
…………まだ、絶望の中で無意味に足掻く気なのか……?

【冷めきった瞳で、緊張感のある人の行き来を見つめながら、青年はコーヒーを口に含む】
【雰囲気に飲まれないマイペースなその姿は、嘲りと哀れみを半分ずつ持ち合わせた様だった】



【――――同じ時間に、異なる場所で時を過ごしている2人の戦士】
【果たして彼らのうち、どちらの『物語』に変化が訪れるのだろうか?】

/16時ごろまで待ちますです
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 15:16:49.34 ID:3ZnSY3I8o
>>789

【餌を啄む小鳥たちが何かを避けるように少し移動した。青年に近付く人間が居たためだ】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、黄金色の輝きを放っている】

こんにちは
今日は良い日和ですね。隣に座っても?

【少年は挨拶をしながら温和な笑顔を見せた】
【いつもであれば彼は森で鍛錬をしている時間だった。しかし休息も必要だ】
【そう考えた彼は誰かとの交流を望み、見ず知らずの人間に──この場合は青年に──話しかけることとなった】

//16時まであと少しですが、大丈夫でしょうか……?
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 15:22:48.59 ID:xAuPeTrr0
>>790

…………?

【場所を変える鳥の様子に、青年は訝しげに顔を上げる】
【そしてそこで、近づいてきていた少年に気づいて、その顔を真っすぐに見る】

……別に構わないさ、ぁ…………ここは僕の場所と言う訳でもない……からね……ぇ

【許可を求める少年に、当たり障りの無い言葉を返しながら青年は視線を外す】
【再びその眼は足元の鳥へと注がれ、再びパンくずを千切ると、適当に捲いた】
【どうやら、少年の事にはさしたる興味を見せていないらしい】

……………………

【じっと足元に集中する青年】
【その姿をよく見れば、普通の人間で無い事は分かるだろう】
【粗末な服装に、血色の悪い肌。そしてそれに不釣り合いなぎらついた瞳】
【――――どこか『真昼の幽霊』とも言うべき、場違いな印象が浮かぶかもしれない】

/『絡み待ちが』16時までなので、大丈夫ですよー
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 15:28:48.15 ID:IuuPYEU9o
>>153

【嬉しい言葉であった、マジョリティに組みするマイノリティほど信頼の置ける者はない】
【それこそ初孫を可愛がる老体のよう、細めた目の奥に光る瞳の色は、どこか達観したような音】
【彼にとっての貴方はそれほどまでに大切な存在≠ノなるのだろう、それこそ二束三文の鉄砲玉とは違う存在で】

【鬼の面が此方へと向いたなら、その下の素顔へと思いを馳せる】
【けれどもその色に擽られるほど、彼はまた浅い人生経験しかないというワケではなくて】
【撫でられる彼の指先、その指先が辿った旋律を嬉しく思った】


ありがとう、そしてようこそ!ファミリーは君を歓迎するよ!
必要な物があれば何でも言ってくれ、なるべく君の要望をかなえることにするよ
今は思いつかなくとも、言ってくれれば直ぐに手配するしね


【可能ならば、貴方の指をぐっと引き寄せて、その手を握り締めようとするのだろう】
【濡れるその肌の感触、柔らかいその手は、無骨な軍人とは全くと言っていいほど異質なもので】
【政治屋だ、根っからの、自らは引き金すら引こうともしない支配する人間の手】

【貴方へと向ける微笑の形が歪んだなら、その奥の刃のようなきらめきを辿れるかもしれない】
【有難う、と一口濡らして、そうしたならば彼は立ち上がろうとするだろう】
【雑踏の音が聞こえるかもしれない、人々が周囲へと集まってきたのだ】


……うん、いいよ、君の好きにして――――
おいで幽麻、君の事、もっと知りたくなったんだ


【扉から入ってくるのは黒スーツの男達、屈強な体格にサングラスをつけた、数十人の男】
【きっとは彼の部下であるのだろう、誰も彼も、訓練された兵隊と言ってもいいほどに】
【立ち上がった彼にすぐさま二人の部下が両肩に回って、彼にコートをかぶせるのだろう】

【くるりと背を向けて、振り向き加減で貴方へと視線を傾ける】
【――――おいで、その言葉が示す音にのったなら、彼のホーム≠ヨと連れて行かれるのだろう】
【厚待遇で迎え入れられる貴方、そこに安住するのかは、まだ彼にはわからない】


/この辺りで一端しめでしょうか!お疲れ様でしたー
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 15:41:09.76 ID:3ZnSY3I8o
>>791

ありがとうございます

【丁寧にも少年は僅かに頭を下げて、礼を言った。それから彼は隣に座った】
【さて、何を話そうか。青年の反応は他所に、彼はそう考えて、何となく視線を動かしていた】
【その視線が青年の姿をはっきりと捉えたとき、少年は違和感に首を傾げた】

【何故、こんなところに?──疑問は一つきりだった】
【こういった風貌の人間に会うことには慣れてしまった彼は、風貌そのものに疑問を抱かなくなっていた】

このあたりに住んでいらっしゃる方ですか?
実は僕は旅人でして

【ひとまず少年は当たり障りのない会話から始め、どこかで正体を聞き出そうと考えた】

//ではよろしくお願いします!
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 15:51:08.01 ID:xAuPeTrr0
>>793

…………ふむ…………

【じっと鳥の姿に視線を注ぐ青年。隣の少年の事など、意識の片隅にもないらしい】
【ちょこちょこと動き、時折パンを突くその姿に、かすかに目元を緩めて、青年はその姿に見入る】

…………、んん?
家などないさ…………僕は単なる根無し草……ぁ…………
特にどこにも、住んではいないよ…………ぉ

【声を掛けられると言う事自体、青年は考えていなかったのだろう。チラリと視線を少年へとやると、どこか物ぐさな様子で答える青年】
【見た目通り、定住の地を持たない浮浪者の身であるらしい】

…………君は、何をして旅をしてるんだい。ぃ?
何を求めて、って聞くべきかな……ぁ?

【逆に青年の方が少年へと問いを返す】
【旅の身であると口にした少年に、何故そうした生活をしているのかと聞き返す】

(……余計な事は、するべきじゃないか、ぁ……)

【手を払ってパンくずを落としながら、青年はふと瞳を怪しく光らせる】
【最後に払われたくずにも、なお小鳥は群がってくる】
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 16:04:52.25 ID:3ZnSY3I8o
>>794

【そうなんですか、と少年は相槌を打った。青年の答えに少年の疑問は深まった】
【確かに雰囲気こそ、はっきり言えば悪い。路地裏に居れば少年は間違いなく違う理由で声をかけるだろう】
【しかしこの言ってしまえば無気力な答え方からは青年が悪人であるとか何だとか、そういうイメージが全く沸かなかった】
【もしかして本当に幽霊の類か、もしくはそれに近いただの能力者なのか?】
【少年は、彼は怪しい、という自分の最初の判断に自信が持てなくなってきていた】

僕はご覧のとおり魔術師でして
その修業の一環として、人助けをしつつ旅をしているのです
目的と聞かれれば、一人前の魔術師になることと、そもそも人助けができるぐらいになること、ですかね

【少年は少し嬉しそうに自身の目的を語った】
【過去に二度、考えていることを顔に出して失敗した少年は、今回はそれを表に出さないように努めた】

僕はアルフォンス=ヴェントといいます
貴方のお名前を聞いてもいいですか?

【続けて少年は自己紹介をした】
【初対面且つこのような場所で出会った相手の名前を聞くことは中々ない】
【しかし名前を教えあうことが、ときには心の壁を幾ばくか薄くすることがある。少年はそのことを知っていた】
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 16:16:36.26 ID:xAuPeTrr0
>>795

…………?

【じっと自分を見据えてくる少年に、青年は訝しげな表情を見せる】

……なんだい? この根無し草が、そんなに珍しいのか、ぁ?

【何を考えているのか。青年は少し突っ込んで聞きだしてみる事にした】
【自分の姿を見て、何かを考えて近付いてきたのなら、それが何なのか、知っておいた方が良いと考えたのだ】

――――――――へぇ

【旅の目的を語る少年に、少しばかり興味を見せる青年】
【ほ、と感心したように、微かに口を尖らせて】

――――それが君の生きる目的…………君のやりたい事なのか?

【顔ごと少年へと向き直りながら、青年はそう問いを口にする】
【いささか、その表情は無気力なものから真剣なものへと移ろっていた】

……こんな根無し草の名前なんて、聞いても仕方がないだろう……ぅ?
でもまぁ、いいさ…………シャッテン=シュティンゲル……それが僕の名前だ……ぁ

【名を聞いてくる少年――――アルフォンスに、名乗り返すべきかどうかいささか逡巡するものの】
【結局、素直にそれに応じる青年――――シャッテン】
【名乗る事に躊躇すると言う事は、まだアルフォンスに心を許してはいないのだろう】
797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 16:30:23.13 ID:ELalX85co
【今から五分ほど前、水の国郊外にある中堅のホテルが建物ごと凍りついた】
【いや、何も冗談や比喩ではない。正面玄関は巨大な氷柱で出入りを封じられ――】
【建物の外観も、白く凍っていたのである。壁も、窓も、配管も、すべてが凍っていた】

だ――っから!人質を開放して欲しけりゃ、UTか自警団の能力者を連れてこいッ!
すぐには呼べないぃ〜?だったら『旧遺物』か『宝玉』の1つや2つ持って来いってーの!

……ん?オイ聞いてんのか!?一人ずつ凍らしてこっから落としてもいいんだぜぇ!!?

【その犯人は屋上に居た。紫の髪をした、中々美麗な顔立ちの女性である】

【しかしながら出で立ちは奇天烈――まず、人ではない。その下半身は馬のそれだった】
【加えて女性の上半身には華美な鎧を纏っていて、ひどく巨大な斧を片手に大声をあげている】
【その時点で、ただの自警団にはどうしようもないのだが――もう一つ、悩ましい点もあり】

―――カノッサ機関の六罪王、ガイストの第一の親友がそう要求してんだからよぉ
あ?名前?キルフェだよッ!『キルフェ・ド・ゴール』だよバーカ!
……あぁ?金?要るかっての。あーもううぜぇ、人間の一人や二人殺さねーと分からねーのか?

【なんていう、冗談めいた事までいう単細胞だという点だ。なにせ、時間を稼げない】
【普通に考えれば人を呼ぶのも物を持ってくるのも時間がかかると分かりそうなものだが、待とうとしないのである】
【加えて六罪王の親友だなんて、常識的には嘘だろう。ただし、そう思わざるを得ない特徴もあった】

【それこそまさに、彼女の額から伸びる一本の角。ただのケンタウロスではないと証明するかのように伸びたそれで】
【今、彼女は屋上の縁からホテル内へ戻っていこうとする所であった】
【仮に要求などが本当であるとすれば―――これから人を殺そうというのだろうか。騒然とした空気と人垣がホテルを取り囲んでいた。】

/再利用ですがっ……!
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 16:40:39.99 ID:3ZnSY3I8o
>>796

いえいえ、そういうわけでは

【アルフォンスは表情を隠すために笑顔を作って答えた】
【この指摘は些か彼を動揺させた。おかしいな、今回こそ凝視はしていないし、顔にも出していないつもりだったが、またやってしまったのだろうか】
【しかし彼は嘘をつくのが下手で、既に一度誤魔化しただけで演技は限界だった】
【その証拠に彼の笑顔は誰から見ても作り笑いだった】

【青年の表情の変化に合わせるかのように、アルフォンスの表情もすぐに真剣なものへと変わった】

ええ、そうです、シャッテンさん
この世界はどこまでも危険で、救いなく、法が無意味となっています
だったら、誰かが誰かを助けなくてはなりません。その力のある、誰かが

【少年の答えは決意を映す力強いものだった】
【彼は一般的な能力者や路地裏を徘徊する彼の敵達とは違い、これといった特徴のない少年だ】
【何か特殊な力があるわけではない。天才的な才能があるわけでもない。この世界では平凡で、無力で、若く未熟なただの魔術師だ】
【そして彼は幼さ故の大きな目標を抱いていた。無謀とも勇敢ともとれる目的を愚直さから来る決意を伴って】
799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 16:51:47.57 ID:xAuPeTrr0
>>798

……まぁ、別にいいさ……ぁ
(……何か思うところがなきゃ、隣に座るのはまだしも、声なんてかけては来ないものさ……ぁ)

【態度ではなく状況から。シャッテンはアルフォンスの言葉が単なる取り繕いである事に気づいていた】
【積極的に話しかけてきたという事は、向こうがこちらに興味を持って、能動的にアクションを仕掛けてきたという事】
【そのきっかけが、自分の外見にある事は、まず間違いないだろう】

…………なるほど。精一杯生きている…………良い生き様だね……ぇ!
君の命は……何にも比しえない程に、輝いているだろうさ……ぁ!

【淀みないアルフォンスの答えは、シャッテンを十分に満足させるものだった】
【そう言う意志を持つ人間がいれば、世界は少しは救われる】
【――――それこそ正に、シャッテンの求める『命の尊さ』と言うものなのである】
【それをシャッテンは『命の輝き』と称して、称賛する】

……なら、救うが良いよ…………救うべき人を見据えて、その手でしっかりとね…………ぇ

【やがて、パンくずもついばみ終わったのか、小鳥たちが飛び去っていく】
【そろそろ黄昏色に染まり始めた空に、小鳥たちを目で追いかけながら、シャッテンはそう口にする】
【――――アルフォンスの言う通り、この世界の秩序は、決して保たれているとは言えない】
【それをどうにかしたいと、命懸けで言うのであれば、それを貫徹しろと】
800 :800 [800]:2013/03/08(金) 16:53:14.69 ID:5q1PeHpAO
800
801 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 16:58:35.86 ID:IuuPYEU9o
>>797

【屋上から室内へと戻っていこうとする貴女、下から見上げる自警団達からは悲観の声が漏れた】
【寸刻、その叫びが鳴り止む、ように、揺れ動くその音を確かめるかのように】
【――――伸びた一陣の線が、夜空に一筋の淡い弧を描いた】

【銃弾≠セ――――貴女の角の先を、ぎりぎり掠めていくように計算された、一発の銃弾】
【そのまま戻っていこうとしたなら、ほんの少しだけ、その鋭鋒に接吻するかのように弾丸が掠められるだろう】
【外した≠フではない狙った≠フだ――――そして同時に、宣戦布告でもあった】


【――――今ので殺せたよ、なんて貴女に向けた招待状のよう】


【銃弾が放たれた先へと視線を向けてみれば、通りを隔てた向かいのビルに、一つの人影が見えた】
【煌くのはレンズの色、恐らくはその望遠レンズ越しに、貴女を捉えたのだろうか】
【判断が早ければ、まず身を隠すのが必要だ、と判断できるかもしれない】

【幸い、その屋上にはいくつかのコンテナがあり、身を隠すには十分か】
802 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 17:09:16.23 ID:3ZnSY3I8o
>>799

……!
ありがとうございます!
そのための努力を、これからも怠りません!

【称賛されたアルフォンスは満面の笑みを浮かべた】
【在り方を肯定されるのは久しぶりではない。しかし、彼が称賛されていると感じるのは久しかった】
【敗走や力の誘惑、自身の非力への焦燥感。様々なことに打ちのめされていた彼の精神はここに来てやっと、持ち直す切掛を得た】
【まさしく光が差したような気分だった】

【そしてもう一度、彼の心に疑問が戻ってきた】
【他者への救済をこうまで肯定するシャッテンの纏うこの雰囲気は一体何なのか】
【自身の在り方を称賛された高翌揚感にあった彼は、目の前の青年を善人を前提として見るようになった】
【アルフォンスは何度か視線を彷徨わせた後、神妙な面持ちでシャッテンの顔を見た】

その、不躾で申し訳ないのですが
魔術師としての興味が貴方へと向いています。つまり、誹謗中傷の意図はなく……

【アルフォンスは罪悪感を和らげるために前置きをした】

貴方の纏う雰囲気は独特のものです
それが何からもたらされたものなのか、教えて頂きたいのです

【彼の質問は直球だった。これも相手を無害だと考えているせいだった】
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 17:17:14.15 ID:ELalX85co
>>801

【半馬の尻尾を振りながらその姿を消す―――かに見えた彼女の動きが、見事に止まった】
【四足のうち半分は上がった状態で。重そうな斧も、両手に抱えたままである】

【そして、唐突に駆け出した。コンテナに隠れるのではない、確かに近寄りはしたが――】
【ズガンッ!=\―という音をたてて斧を鋼鉄かなにかで出来たコンテナの壁をぶち抜き、引っ掛け】
【大力任せにそれを振るって、あろうことか転がし―――ホテルの屋上から、落としたのである】

【無論、下では大騒ぎであった。人が怪我をしたりこそしなかったが、実に危ない一幕だったのだ】
【ケンタウロスの女性はといえば、顔を憤怒に彩りながらも煌めくレンズ、狙撃手を瞳で捉え】

―――あ゛あ゛ぁイラつくぜ人類がよォ!?アタシの角を掠める≠セぁ……?
侮辱だぜ、こりゃ〜―――マジで許せねぇよなぁ?

……ケケッ、まあ、ぜーいんぶっ殺さねーと分からね―みたいだから『そうする』が……

【『ま・ず・は・て・めー・だ』というのがレンズ越しに捉えられるだろうか】
【ホテルの屋上に、物陰など全く意識せず立ち続ける彼女は、一見すると良い的なのだが――】
【なにせ、あのパワーとホテル全体を凍結させる力。そして確りと相手の位置を把握する眼力】

【――――果たして、ただ撃ちこめば当たるか。試さねば結果は分からないが、彼女の表情は怒りと余裕が混じっていて。】
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 17:22:40.33 ID:xAuPeTrr0
>>802

……あぁ。是非、そうして欲しいね……ぇ

【シャッテンとしても、それをアルフォンスが貫くのは大いに歓迎出来る事態だ】
【力強い宣誓の言葉を受けながら、シャッテンは尚も空を見上げて】

…………ん、今度はどうしたんだい……ぃ?

【そうして、アルフォンスへと視線を戻すと、改まった前置きの言葉が告げられる】
【何を聞かんとするのか。シャッテンは怪訝そうな表情をアルフォンスへと向けるが――――】

……………………ッフ…………なるほど、ね…………ぇ

【アルフォンスの抱く疑問。それぶつけられて、シャッテンは口元に笑みを浮かべる】
【――――自分を、ただの人間と見ていられないと感じた違和感なのだろう。それを口にするアルフォンスに】
【シャッテンは、どこか予感めいたものを感じていたのだろう。問いそのものにはさしたる反応も見せないままに、答えを返す】

それは僕が『使命』の元に生きているから、さ…………ぁ!
――――君は素晴らしい。その生き様は、正に人としてあるべき姿だ……ぁ
だが……人間、誰も彼もが君の様に、自分の生きる意味を突き詰めて、尽力している訳じゃ、ない…………悲しい事にね、ぇ…………
蒙昧に生きて、命を浪費して……世界と言うリソースを無駄に蝕む…………そんな連中を、僕は許さない…………それが、僕の生きる意味だ……ぁ…………!

【シャッテンの、胸の内に抱くものを、包み隠さずにアルフォンスへと告げる】
【それは、彼の中の『使命』という真理。顕現するそれは『粛清』の精神】
【それを、さも当然の様に口にするシャッテン。血色の悪い身体に不釣り合いにぎらついた瞳が、徐々に輝きを放ち、同時に歪だった『雰囲気』もこなれて来て】
【それが、シャッテンの『本当の姿』と言うべきものなのだろう】
【――――その言葉の故に、アルフォンスを称賛する彼の姿は、シャッテンの本心だという事が分かる】
【人を粛清する事と、アルフォンスを称賛する事。シャッテンの内では、それは何ら矛盾しない、同一の事実なのだ】

…………だが、今は仲間との『約束』がある…………
今しばらくは、それに従って……血を流す事を控えている…………それだけさ、ぁ…………

【迸るような言葉を吐きだし切って、シャッテンはベンチにもたれかかる】
【――――シャッテンの違和感。それは本来、彼がこうした日常の中にいる存在ではないと言う事に起因していた】
【それは、彼の結んだ『約束』によるものだと言う】
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 17:38:13.10 ID:IuuPYEU9o
>>803

【レンズの奥の彼女は、その行動に思わず息を呑んだ、あっという声が漏れてしまうほどに】
【それほどまでに異質≠ナあり意外≠ナあり、それでいて畏怖≠キべき行動であったから】
【一流のスナイパーに必要とされるのは、どんな時でも冷静に対処する心、それすらも乱されるぐらいに】

【コンテナが無くなった屋上は、殺風景と言っていいだろう、ヘリが止まることもできるためか大きなHマークが書かれている以外は】
【給水塔が階段室とは逆方向の端の方に、貴女の直ぐ側には階段室がある以外には施設も無い】
【圧倒的に、スナイパーが優位の状況、その状態で、取るべき手段はどのようなものがあるのか】


(……意外……だね……まさか、そんな風に出る……なんて)

お姉ちゃん……強いの……いいよ、できるなら……殺しにきて、も


【貴女の視力ならはっきりと捉えることができるだろう、ビルとホテルとを遮る通りはその幅は30mもないほどで】
【月が雲間から顔を出したなら、狙撃手の姿もまた、ハッキリと月明かりに曝け出されるから】

【仄かに金色の混じったプラチナブロンドの長い髪、大きなマリンブルーの瞳】
【透き通るような素肌に女性としてはやや小柄で華奢な体躯、それでいて膨らんだ大きな胸】
【ゴシック調の紅いミニシルクハットと同じくゴシック調の白いブラウス、首元には紅のリボンタイ】
【紅いチェックのミニスカートの上から黒いコルセットで細いウェストを締め上げ】
【編み上げブーツに黒いニーソックスの雪のように儚い印象の少女】

【銀の十字架のロザリオを首につけて、その先端は膨らんだ胸元に乗って】
【スカートの下から伸びて、ふりふりと揺れるのは猫を模したやや長めの尻尾】

【今の彼女は地面に寝そべる形で、大きな狙撃銃を二脚を使い、地面と平行に貴女へと向けている状況】
【寝そべりながらスコープを覗いていると、お尻の尻尾がぴんと逆立っているのが分かるだろう】
【そしてその先端は真っ直ぐに貴女を指して、その危機を伝えていた】


でもね……お姉ちゃん、ダメだよ……顔、出すの……
この距離は、ソニアの距離、一度狙われた獲物は、もう、逃げられないの……

いくよRaumKrankheit=\―――


【引き金を引いたなら、はじき出される銃弾は、勢いすらもその力で掻き消すぐらいに】
【夜を裂くその銃弾の旋律、人の目では捉えられなくとも、磨きぬかれた貴女の動体視力ならハッキリ分かるだろう】
【狙いは貴女の斧=\―――直撃したなら、そのまま弾き落とそうとして】

【銃弾の勢いは凄まじい、力を抜いていたなら、そのまま弾き落とされビルの奥へと、落ちていくかもしれないほどに】
【銃弾を放ったなら、彼女の身体がすっと起き上がる、地面にぺたんと座り込んでRaumKrankheit≠フ銃身を上げる】
【抱きしめるようにその銃口を天へと向けて、ゆっくりとリロードをするだろう】

【――――この状況においては、銃という得物を持つ彼女にアドバンテージがあるからこその行為】
【向ける視線は、貴女へと、挑発するような色合いを含んでいるだろう】
【叫んだならば声が大きく響く、彼女の声はとても儚いソプラノの音であったが、なぜか透き通って、よく聞こえるだろう】
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 17:41:37.12 ID:3ZnSY3I8o
>>804

【その答えにアルフォンスの高翌揚感は急激に冷え、彼の表情はそれに比例するかのように凍りついた】
【ただ漠然と生きる者を許さないと答えるシャッテンは、アルフォンスにとっての無辜の人々をすら粛清の対象にしかねない】
【言葉だけならば彼もそう判断はしなかった。しかしシャッテンから感じ取れる歪で暗い雰囲気が彼の理性にそう判断を下させた】
【この男は自分の敵だ。信念上、相反する人間だ。アルフォンスの理性がそう叫んでいた】

それは……!!

【彼の口が理性の元に開き、反論を叫ぼうとした。その在り方を否定する言葉を言おうとした】
【──しかし、彼の残りの部分は、彼の無意識は、シャッテンの主張に自分と共有する“何か”を見出していた】

……その、通りかも、しれませんね
正しく生きる者とそうでない者が居るのであれば、そうでない者は罰せられるべきです

【アルフォンスは何かに引っかかりながら、苦々しい表情でシャッテンの主張に同意した】
【彼には何故自分が同意しているのか分からなかった。気がつけば相手を肯定していた】
【相手は自分を肯定してくれたのだから、自分もそうしているに過ぎないのだろう。違和感を抱きながらも彼はすぐに結論を下した】

仲間、ですか
羨ましいです。僕にはそうした仲間が居ないのです

【アルフォンスは違和感や疑問から意識を遠ざけるために、別の話題を出した】
【仲間という言葉を口にする彼の表情は少しばかり悲しみを帯びていた】
807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 17:56:57.01 ID:ELalX85co
>>805

【2つの緑眼が相手を捉えれば―――くるりと一転、憤怒の表情は笑みに変わった】
【勝気な、戦いを好む顔。口元から覗く歯列はいずれも牙と呼ぶに相応しい鋭さで】
【そこからはただ静か。地上の民衆も一緒になって、次の音声を待ち望み―――】

【――銃弾が発せられ、標的を撃つ。僅かコンマ何秒の世界に、彼女は立ち入って行動した】
【確かに斧と銃弾はぶつかりあう――だが、それは弾頭と刃先という、ありえないような位置での接触】

【言ってしまえば単純なのだが、キルフェという女は持つだけでも大変そうな大斧で弾丸を切り落とそうとしたのである】
【勿論、斧は切るというより叩き潰すような物。弾丸は真っ二つにこそならないが、地に落ちて】
【ニヤリ、と一笑すれば彼女は駆け出し、屋上の縁を獲物で叩き壊しながら、空に身を躍らせ―――】

―――テメェは『ソニア=エカチェリーナ=ドラグノフ』だなッ!?

大会見てたぜェ、中々面白い動きをしやがるるッ!そしてお前はUT≠フメンバーだったよなぁ!!?
ここでお前を捕まえれば、ベイゼ・べケンプフェン≠フ救出も容易になるってもんだぜ!
もっとも……降伏勧告なんてしねぇ!まずはぶちのめすだけだぜ、なあオイ―――ッ!!

【――馬脚が、高らかに地を掴む。先ほど壊したホテルの縁から、氷の架け橋が伸びていたのである】
【それに飛び乗った彼女は、2つの建物の真ん中ほどまで行くと―――自重で折れる氷を、また一段と高く蹴って跳び】

【そのまま、少女の陣取るビルへ飛び移ろうとするだろう。規格外の生き物であると、一言で括って申し分ない】
【しかしながら、流石にこの跳躍時間は狙い目だ。氷が能力であるとすれば、致命傷は難しいかもしれないが――】
【先ほど銃弾を受けて刃にヒビの入った斧や、上半身を覆う鎧は―――まず間違いなく、狙撃すれば砕けるだろう。】
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 17:57:51.79 ID:xAuPeTrr0
>>806

……………………っ

【たまりかねた様な言葉を叫ぶアルフォンスに、じっと視線を注ぐシャッテン】
【その人となりは既に見た通りだ。そうした反応が返ってくるのは承知の上である】
【その上で、アルフォンスが何を叫ぼうと言うのか、真っ向から受け止めるつもりなのだろう】
【――――だが、アルフォンスは早々に言葉を詰まらせる】

……君は、手を下す事も『救い』の形だと、分かっているんだね、ぇ…………
……僕を『人殺し』と断じる事は、優しい事さ……とても、優しい……ね、ぇ?
でも……それで世界を良くして行けるなら、世話はない……人間は、そんなおめでたいシステムじゃない……ぃ

【肯定の言葉を口にするアルフォンスを意外そうに見ながら、シャッテンはそう口にする】
【ただ『救う』だけでは意味がないのだと、シャッテンはそう口にする】
【恩恵による救いだけでは、意味がない。救いの障害になるものは排撃しなければならないと】

……仲間など、利害の一致をみれば、いくらでも作れるさ……ぁ
そうして手を取り合えるのが、人間の人間たる所以じゃないか、ぁ…………
…………まぁ、この約束も、時が来れば…………僕とアイツで決着をつける事になるんだけどね、ぇ…………単なる、期限付きの不可侵条約……それでしかないさ、ぁ…………
この先どうなるかなんて、誰にも分かりはしない……

【――――恐らく、アルフォンスの描いた『仲間』のイメージは、シャッテンの口にするそれとは異なっているのだろう】
【そこにあるのは、ドライでシビアな関係性。決して『絆』と形容できるようなそれではない】
【――――ただ、シャッテンはこの時『この先どうなるかは分からない』と、含みを持たせていたのだが】
【ともあれ、シャッテン自身が穏やかならぬ信条の元に、穏やかならぬ生き方をしているのは確かなようだ】

……君も、自分の道を往けば良い…………人は、根本的にみな、歩む道は違うものだ……ぁ
……孤独である事に、悩む必要なんて、ないんだ…………ぁ!

【仲間がいない事を悩むアルフォンスに、シャッテンはそう結論付ける】
【元より、その特殊な信条は、他者の理解など簡単には得られない。それでもシャッテンは、それに従い生きているのだろう】
【ならば――――『仲間』と言う語を、それほど重要視してはいない事が、分かるだろう】
【それもまた、シャッテンの信念の故に生まれ出た言葉であり、思想なのだ】
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 18:09:58.60 ID:IuuPYEU9o
>>807

【予想外であった、まさか自分の名前を知られているとは思ってもいなかったから】
【そして同時に焦りが生まれる、恐らくはきっと、彼女の能力を知っている、ということに】
【Broken Glass Syndrome=\―――その能力自体に、攻撃翌力は無いから】

【引き寄せたRaumKrankheit″カ手で抱きかかえるように銃身を抱えながら、右手を引き金にかける】
【このままの距離感を保っての戦闘、それならば彼女の圧倒的優位、であったのだが……】


っ……知ってるの……ベイゼの、こと……
だったら……機関=\―――の、ひと……?
……色々、あるの、聞きたいこと……キルフェ、一緒に、来てもらう、の……


【此方へと向かい来る貴女の姿、夜空をかける姿は、ある種神々しかった】
【まるで絵本の1ページのよう、人ならざる姿であるがゆえに、その映像は彼女を見とれさせるには十分だ】
【けれども、いつまでも見とれているわけには行かない、この間にもぐんぐんと距離を近づけてくるから】

【狙撃するのは可能だ、けれども、狙うべきポイントが逆に大きすぎた】
【もし貴女が彼女の領土へと侵入してくる行為を許したならば、彼女にとってはかなり不利な状況になる】
【侵涼されたならば、後に残るのはただただ蹂躙されるだけの可憐な花でしかないのだから】


……っ……すごいね……でも、ダメなの、そういうの
氷、落ちたら……一杯、被害でる、から……
自分で、処理する、の……

――――Broken Glass Syndrome


【貴女が蹴り砕いた氷の架け橋は重力に引かれ、地面へと落ちていく】
【その下に、彼女は大きな鏡を出現させた、架け橋全てを、覆いつくすぐらいの鏡を】
【大会で見ていたならば分かるだろう、彼女の鏡が、どんな効果を持っているか、を】

【狙いは貴女の着地、彼女のビルへと乗り移ってくる貴女へと目掛けて、架け橋を落とす】
【貴女が着地するであろう上空に鏡を出現させた――――1m程度の姿見だ】
【入り口は大きく、出口は小さい、当然氷の架け橋は圧縮させて、かなりの太さの氷柱と言ってもいいほどに】

【――――だが、これは貴女の氷≠セ、触れる前に解除する事も十分可能だろう】
【また同時に、出口の鏡が出現するのはコンマ数秒遅い、貴女の身体能力ならかわすことも可能だ】
【回避できたならば彼女との距離は、直ぐ側、貴女の優位が確定する】
810 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 18:14:48.11 ID:xAuPeTrr0
>>808
/追記。飯に行ってきます
811 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 18:20:25.82 ID:3ZnSY3I8o
>>808

ええ、仰る通りです、シャッテンさん
この世界には悪事を働く人間とそうでない人間とがいる。彼らを言葉で説得してもいい
ですが、そんな時間がないことが殆どです。彼らは驚くべきスピードでより良き人間を殺める
また、誰しもが言葉でどうにかなるわけではない
時には彼らの人生を終わらせてしまうことが、世のためと、そして彼らのためになるときがあると愚考します

【シャッテンの言葉にアルフォンスは持論を付け加えた。その声は深海のように静かで、重かった】
【そこには先程とは別の決意が見えた。目的を遂行するための現実的な考えを受け入れる決意が含まれていた】

【相手の結論に、アルフォンスはまた新たな疑問を抱いた。それは今の自分と比較することで生まれた】

何故、貴方は独りで居られるのですか?
きっと貴方はお強いのでしょう。僕とは違って
僕にとって人間は無力です。人一人で出来ることには限りがある
崇高な目的を掲げるならば、必ず大人数でそれを行なう必要があると考えます

……きっとこの考えは、僕自身の非力さから目を逸らすためのものなのでしょうが

【アルフォンスは弱々しい表情で考えとその心中を語った】
【彼の表情には自分への落胆や失望といった感情が色濃く出ていた。彼は彼自身を誰よりも無力だと感じていた】
【人間は大きな物事を成すためには必ず集団で居なくてはならない。よくあるこの考え方を、彼は現実逃避のためだと話した】
【全ては自分の未熟さのせいだ、と】

何故ですか? 何故貴方は孤独であるにも関わらず、そうやって信念を持ち続けられるのですか?
困難に立ち向かうにあたって、他人を頼らないことは一体どこから来る結論なのですか?
未熟な僕には単独でそれを行なうだけの考えも力もありません

どうか、教えてください……!

【アルフォンスの表情は真剣そのものだった。そこには助けを求める弱者がいた】
【彼の目的への決意は固い。それに邁進することは間違いない。だが、それでいて彼の精神は歳相応に弱かった】
【目的と孤独という現実に挟まれ、彼の心は身動きが取れずにいた】
812 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 18:20:50.18 ID:3ZnSY3I8o
>>810
//了解しました。いってらっしゃいませ
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 18:29:08.37 ID:ELalX85co
>>809

……知ってるかって?そりゃあ、ガイストの計画に必要な野郎だからなぁ!
ベイゼ・べケンプフェン=\――機関のためにならなんでもする、便利な駒だろ?
そして今はてめーらUTによって捕らえられている……ケケッ!甘ちゃんがッ――!!

【着地――ほぼそれと同時に、自らへ降り来る上空氷柱へと斧を振るった】
【受け止めるように氷へ刃先を食い込ませれば、『氷を凍らせる』ように、更に氷を発生させ】
【覆うように氷を巨大化させて動きを止めれば弾かれるようにその場から横に跳んだ】

【結果的に、氷柱はより太さを増してビルに立つことになるのだろうか】
【流石のキルフェであってもその重量を操ったり、氷の消失までは自在には行かないらしく】

――さあぁーてぇー?大人しく連れて帰る、ただし命までは取らない
この2つを上手にこなすやり方は在っかなァ……腕でも落とすか?それとも脚か。

どっちにしても大会第二位のソニア嬢はこれで俺の射程に入っちまったワケだぜ
手足をどっちも凍らせて、そのまま持って帰るのも悪くねーかもなぁ……?

【その距離、およそ10mあるかどうか。高所故に些か風が強いが、狙撃に問題はないだろう】
【キルフェがこの間合に入って尚、先手を取らないのは恐らく彼女のその一撃を恐れているからか】
【次に斧で跳ね返せば武器が壊れるし、かといって突っ込んでヘタを打ってもよろしくないというわけだ】

【――競走馬が出走前にそうするように、キルフェは前足で地面を擦り、馬蹄を小さく鳴らす】
【その度に地面には霜の柱が立ち―――徐々に、周囲の気温が下がっていって。】
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 18:47:08.48 ID:IuuPYEU9o
>>813

【聳え立つ氷柱、キラキラと月光を浴びて輝くそれは、まるで鏡面のように貴女の姿を映すのだろう】
【彼女のBroken Glass Syndrome≠ヘ普通の鏡やガラスであっても、入り口、もしくは出口が彼女の能力による鏡≠ナあれば発動する】
【……それならば、鏡のように輝く氷であっても、能力は発動するのであろうか】

【近い距離にまで接近された彼女、10mもないその距離は、狙撃手にとっては不十分すぎた】
【銃口を真っ直ぐに向ける、左手で銃身を掴んで、右手を引き金にかけて、右の脇に抱え込むようにRaumKrankheit≠支えた】
【頬に染み入るプラチナブロンドの髪の先、溶ける色合いの果てすらも、辿れないぐらいには】

【ふりふりと揺れた彼女の尻尾、大会の賞品であるそれは、ぴん、と天へと高く伸びる】
【脅威≠ノ反応して揺れるソレは、真っ直ぐに、貴女という存在を脅威≠セと認定して】
【華奢な横顔は、僅かに恐れるよう、貴女の言葉を飲み込むので、精一杯】


……ぁるよ、もう一個、皆が納得する、良い方法
ソニアが、キルフェを、倒すの――――捕まえて、ベイゼのとこに、つれていくの
それで、二人で、みーっちり、反省して、もらうの……っ


【肩幅に開いた両足、編み上げブーツが叩く地面は、コンクリートで出来た丈夫な地面】
【たん、と軽い音をたててそれを弾いたならば、右足をぐっと、後方に下げた】
【即席の狙撃体勢、やや狙いは荒いが、撃った後の移動が楽になる体勢だ】

【右足は後方に、左足は前にかくんと腰を落としたなら、ただでさえ小さな身体が余計に小さく見える】
【ブラウスの姫袖から零れる華奢な左手は真っ白、銃を支えるには、とても足りないようにも見えて】
【だからこそ、彼女は全身を使う、その小さな身体で、大きな得物を扱うために】

【――――頭を下げる銃身、斜め下地面へと、項垂れるようにその銃身を下げた】
【そうしたならば、同時に引き金を引いた、弾ける銃弾の旋律だけが、確かな轟音を響かせて】
【貴女が削る前足、その爪先を狙った銃弾だ】


軍人……舐めないで、Лошадь(お馬さん)なんか、生まれる前から狩ってるの


【狙いは明瞭だ、けれども回避したとしても、彼女の銃弾の狙いは正確だ】
【コンクリートの地面へと銃弾が弾けたなら、吹き飛ばすかのように、コンクリートがはがれる】
【巻き上げられるその細かい破片は、貴女の右の前脚へとぶつかろうとするのだろう】

【四足を持つ馬は、人よりも素早くそれでいて安定感のある反面、脚一本でも取れば比較的優位になる】
【それが獣人であれば、また別であろうが、彼女にとっては、そう考えてもいれなかった】
【軍馬≠狩る方法など、軍人にとっては一般常識にも等しい知識なのだから】

【銃弾を放ったなら、空の薬莢が地面へと零れる、吹き上がる硝煙が、彼女の柔な素肌を濡らす】
【後ろへと下げた右足で地面を蹴って、左手側にある近くのコンテナの後ろへと潜り込むのだろう】
【コンテナから顔を出す、上へと向けられた銃身、少しでも隙があったなら、その間にリロードしようとする】
815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/08(金) 18:59:02.84 ID:H2T9C4RS0
>>784

【困った様な舌先。その口から紡がれる “正しい” 指摘は、反撃を試みるように耳に届いて……。】

………少なくとも、今の貴女よりは余裕だと思うけれど。
熱冷ましは要るのかしらね……。

【気にせず金色の髪に触れながら紡ぐ言葉。少しだけ距離が開いたせいか、こちらの少女は普段の余裕に近付いていた。……そして、そのまま。】

【好奇心ゆえか親しみの様に、縁をなぞる様に耳を指先で軽く撫でて。そして聞こえるのどかな声に、またふっと穏やかな微笑みを深めて。】
【睨む視線も感じないように、或いはそんな表情も記憶に刻もうとする様に、表情に柔らかさを増す口元―――。】

【そして幾つかの言葉を交わし、やがてくすりと一度笑って、少女は背を向け、歩き始め………。】

(…………?)


……ぁ、…っ――――――…

(…………っ!!)

【そして去り際に掛けられる声。何の気なしに振り向けば、企みめいた笑顔が見えて―――】
【どきりと硬直した表情は、その不意討ちに射抜かれた様にも見えただろうか。予感めいたものが足を停めた。】
【そのまま抱き止められ、首筋に触れる牙の不思議な感触――― 】
【ちくりとした其れに思わず反応、思わず上げた声を噛み殺す。そして抗議するように睨む双眸も……きっと、本気の其れには見えないのだろう。】 

【そして去りゆく亜人の少女の背中―――― 見送る少女の向けた視線は、射抜くようでもあり、どこか穏やかでもあり。】

………まったくもう……おやすみなさい、ヨハン。

(…………勝ち負け、か――――……この場合はどうなるのかしら?)

【今宵の最後に贈られた奇襲(プレゼント)。少し困った様に息を吐いても、その余韻は未だ続いていたのだろう。】
【………そして交わされた日常の温もりは、きっといつまでも消えなかった。】

/大分遅くなりましたが、改めてお疲れ様でした…!
/長時間&遅くまで、二日間本当にありがとうございましたっ……!
816 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2013/03/08(金) 19:02:06.12 ID:mKt4FrAno
/>>717でとりあえず再募集
/前提はなしで
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 19:09:45.23 ID:xAuPeTrr0
>>811

……その通りさ、ぁ…………時に、君の様な崇高な目的でなくても…………あるいは、その命を輝かせられる人間は現われてくる……!
思想家、職人、医師……! そうした命は、それぞれにあるべき場所で輝く……!
……彼等は、尊さ故に身を守る事が出来るか? 出来る筈がない……!
尊い存在『故に』、悪意から守られるなんて事は……絶対にあり得ない……!

【知らず、シャッテンの言葉に力が籠っていく】
【アルフォンスの言葉は、そのままシャッテンにも共有される問題意識なのだろう】

……それは、ただ他者を害するだけじゃない…………蒙昧に生きてるだけで、罪なのさ……!
――――見なよ、怠惰に溺れて何も生み出さない男を……!
――――見なよ、色情の故に多くの人間を狂わす女を……!
――――見なよ、博打の為に未来ある子を捨てる親を……!
…………そんな命、世界には不要だ…………それに、『命にも』不要だ……!

【――――もしかしたら、アルフォンスはそこのところを勘違いしているかもしれない】
【そう考えたのか、シャッテンは言葉を加える。彼の『粛清』の対象は、何も悪人だけに留まらない】
【直接何かを害する事はなくても、価値有る生き方をしない――――そうしたものも、シャッテンには認められない】
【無論、最初に述べた様に、今の彼はその『粛清』を自ら封じているのだが】

――――それこそ、簡単さ……『全て失えば良い』、それも『理不尽に』ね……ぇ!
幸せも安らぎも、心許せる人も……僕のそれは、全部過去へと置いてきた…………!
……僕は今、どこまでも1人だ……ぁ…………強いとか弱いとか、寂しいとか鬱陶しいとかじゃない!
ただその事実が、あるだけだ…………そして僕には、それで十分だ……!

【アルフォンスの更なる問い。そこにシャッテンは、やはり明瞭に答えていく】
【――――どこまでも、己を確立し、そしてそれを信じているのだろう。淀みない言葉は、強く強く断じられて】
【今の世界に、心を許すに値する存在がいない。ただそれだけだと】
【そして、そんな人物は、もう二度と取り戻せない形で失われたのだと】

/ただ今戻りましたー
818 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 19:10:39.23 ID:ELalX85co
>>814

アタシを倒して連れて行く……おもしれぇじゃねーか、やってみろよ
チャンスくらいはくれてやるぜ?こういう駆け引きは案外好きだ
……まあ、そうそう容易くやられるつもりは毛頭ねーがなァ―――!

【自らの足元へ撃ち放たれる弾丸――それへの対策は、馬蹄を轟かせることであった】
【つまり、地面を思い切り蹴ったのである。すると、厚い氷が弾丸を受け止めてしまって】
【流石にその氷自体はほぼ即座に砕けるも、コンクリートを砕くには至らない】

【このキルフェという女、そもそも生物としてのスペックもそうだが――戦闘のセンスは、高いらしい】
【あの洞察力を以ってすれば弾丸が目前の地面を狙っていると分かるだろうに、わざわざ止めたあたり――】
【おそらく、コンクリートの破片による攻撃も予測していたのか。犬歯の目立つ口元を、彼女はまた歪ませて】

【それから彼女は斧を持つ手を後ろへとぐんっ≠ニ引き絞り――もう、予想できるか】

……あたしゃ馬じゃねぇ、ケンタウロスだぜソニア=エカチェリーナ=ドラグノフ。
そして半魔≠セッ!テメーが撃った角は、アタシの生物としての誇りッ、象徴なのさっ!
コンテナに隠れりゃ軍でも安全だったってか?ハッ、なら試して見ようじゃねーか―――。

【轟=\―風を切るというより、風の層をぶち壊すような勢いで壊れかけの大斧が投げられた】
【当然、狙いはソニアの隠れたコンテナ。少女の身がある反対側へとそれは突き刺さる】

【僅かばかり、鉄の箱は動くだろうか。それはまだいい、問題はその次である】
【密かな『ぴし、ピシ』という音が聞こえ始めるのだ――それも、コンテナの内部から】
【そして次の瞬間、固い金属を突き破るようにしてコンテナから無数のツララ≠ェ周囲に伸びる】
【先端は人の肌を刺し貫くには十分過ぎるほど鋭くて、もし気付いて避けなければ無条件に少女の柔肌を傷付けるだろう】

【さらに馬蹄の高い音―――素手だというのに、好戦的なキルフェは間を置かずに突っ込んでくる】
【固く握られた拳で殴るか、強烈な脚で踏みつけるか。表情からは、そのどちらかを考えているようにしか見えなくて――。】

/了解いたしましたっ、どうぞごゆっくり〜!
/それと、なのですが……もしよければ、この後ベイゼと対面とか、どうでしょうか…?
/中々時間が取れないもので、そちらが良ければ…なのですがっ。
819 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/08(金) 19:45:25.98 ID:pwSHRn3b0
【夜の国――ナゲル平原】
【夜の国では珍しく、草木の生えた場所である】
【しかし、所詮は太陽の恩恵を受けられぬことに変わりはなく荒野と大差の無い寂れた場所だ】
【その寂れた土地に、ポツンと独りだけ立っている者がある】

ここが、奴のルーツ……
ここで忌々しいアイツはまるで、雑草のように生まれ雑草を抜くように引っ張られた、か

【中性的なハスキーボイスでそう呟く人物】
【独り、荒野の砂を取りサラサラと静かに音を鳴らせながら地へと返す人物】
【神父服を着たその人物の左側の額から右の目付近にかけて一文字の刃傷があって】
【白く長いその髪の間からは、鮮血の紅瞳が覗く】
【腰には左右六本の十字架のような小剣と、巨大な一つの鋏をばらしたような剣が提げられている】

忌々しいことだが、我々は奴と組まなくてはならない
呉越同舟と言うか、屈辱的なことだが、犬の糞を這って舐めるように屈辱的だが、そうでもせねば
それ以上に忌々しい目の上のたんこぶは切り落とせない

【革靴で、地を踏みしめるように愚痴る者の言葉は廻りに人のいないこの平野では非常に目立つ】
【あるいは、人が少ない故にその姿が闇の中とはいえ目立つだろうか】

――また一方では

【水の国――公園】
【もう日も沈んだ公園のベンチに座っている少年がいる】
【少年の周りには、烏が何羽か輪になっており餌を啄ばんでいる】

世の中、カノッサだの自警団だのうるさいけどぼくらにゃあ関係ないよね
大会とかもあったらしいけど、何だかんだで出遅れて出られなかったし
何かしらイベントあっても逃がしちゃって口惜しい限り

【烏に話しかけるように、そう呟く少年は手にした袋の中のミンチをばら撒いた】
【其処にまた烏が群がってゆく、そしてどこからか聞きつけたのか2,3匹ほど烏が増えてくる】

【少年は、ハンチングあるいはキャスケットのような帽子を被り】
【擦り切れたブラウンのコートを着て、黒い煤汚れたスラックスをはいていて】
【少し深いコートを履いていた】

まあ、どうでもいいけどね
僕は今もこれからも独り、知らないんだ、これから何があろうが誰の名前だろうが

【少年は寂しげにそう呟きながら、烏へと餌をやってゆく】
【群がる烏共の光景は機から見て異質だ】
【日常のふとした光景との少々の違和感を感じるだろう】

どちらとのコミュニティを選ぶかは自由である
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 20:04:10.87 ID:IuuPYEU9o
>>818

【リロードを終えて、かしゃんと薬莢が装填される音を響かせたなら、彼女はコンテナの影にじっと隠れた】
【正面きっての打ち合いはそもそも彼女には向いていないのだ、大会での善戦は研究とソレに沿ったカスタムに依るものであったから】
【コンテナの陰に隠れたまま、彼女は一つ、呼吸の音を響かせた】


……氷……色々、できるみたい、だね……止められる、思わなかったの
でも、次は……っ――――!!


【隠れたまま、漏らす声、音で判断しているのだろうか、顔すら出さず、その状況を分析した】
【まるで見ていたかのように、冷静な分析、なるほどこの熱心さが、彼女の最大の武器なのであろうか】
【貴女のバトルセンスに感服する、それと同時に、貴女に対する手段を――――考えて】

【そして驚いた、背中を預けていたコンテナに、響く轟音に】
【突き立てられた大斧、一瞬びくぅ、とその華奢な身を震わせはしたものの、ダメージは無く、一息ついて】
【――――耳を済ませた、響き渡る微かな旋律、それを読んで、飛びのくには時間が足りなかった】

【コンテナから離れようとした刹那、無数の氷柱が彼女の華奢な肌を貫いた、肉感的な音が響き渡る】
【皮膚を突き破るその音に、肉を抉るその形に、零れ落ちる旋律は、まるで彼女の小さな身体をシェイクしたかのように】
【両腕と、両脚と、脇腹に、突き刺さるその音だけが、響き渡った】


っ……ぁっ……んぅ……くっ……やぁ……
ハァ……ハァ……っ


【コンテナから崩れ落ちる彼女、地面へところんと倒れて、それでも両手でRaumKrankheit≠ヘ離さなかった】
【けれども純白の素肌を穢す血の海、初雪に零したなら、一面に広がっていくかのように】
【そのダメージの深さを、はっきりと伝えていた】

【雪よりも白いその肌を氷柱が貫いたなら、そこから零れ落ちた血の色を氷の結晶は余すことなく映す】
【突き破られた皮膚はその根元から凍傷を起こすかのように、赤い色をじんわりと滲ませて】
【それでいて腕と脚、腹部に突き刺さった五本のそれは、彼女が飛びのいたことによって、離れた】

【けれどもそれ故に、ぽっかりと空いた穴から血が溢れんばかりに零れ落ちて、ピクリとも動けない彼女とは正反対に濡らしたままで】
【響く夜風、その度に大きく身体を震わせるのは、剥き出しになった神経を、ノコギリで間引かれるかのように抉られるから】
【漏らす吐息、細い首筋に苦痛の色が浮かんだなら、貴女を満足させるほどには情けない声を響かせるのだろう】

【――――月光が揺らめいた、まるでレンズがぼやけたかのよう、彼女へと降り注いだなら、その惨めさを強調させる】
【寝そべった彼女の頭の上に大きな鏡を作るが、次の一手を撃つ事は、できなかった】



/ただいまですー!&把握しました!了解です!
821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/08(金) 20:07:19.56 ID:f+SwtQCWo

【―――窓の奥、店内を彩る暖色の光が路地へと零れ、段々と暖かさを取り戻してきた夜の街道を照らす】
【大きく飾られた古ぼけた看板は、経費削減の波が押し寄せている証拠だろうか――そこに写された文字は】
【UNITED TRIGGER――"繋がれた引き金"】

―――ぷっはぁぁぁぁあ!美味いッ!やっぱり酒はこうでなくっちゃぁね!
いやぁ、激闘の後の一杯は最高だよぉ〜。治療受けてるときなんて一滴も飲ませてくれないんだもんなぁ、やんなっちゃうよ。
だいたいさ、病院にお酒置いてないってどーゆうことさ?酒は万病の薬ですよ!まったくもう最近の若い子ったらねぇ〜

【――店内で一人、酒瓶を煽り――かなり度数の高いターキーを一気に飲み干している女。】
【"事務所"の内部は椅子や机などの事務的な物の他に、カウンターやテーブル、酒棚や並んだグラスにビリヤードの台など】
【どこか"酒場"のような不思議な雰囲気を醸し出していて――単純に、一言で言ってしまえば"溜まり場"のような所だろうか。】
【およそ正義の味方――人を守るための戦いを目的とした人間が集まっているような組織の、その"拠点"とは思えないような外観と内観――】

【正義のお店、等と親しまれているのかバカにされているのかわからない呼び名を付けられてるのも確かであったが】
【――この度のある"一大イベント"により、この小さな組織はその名を世界に轟かせる事となった。】
【いや――正確には名前ではなく、その実力を――といったところか。】

【水の国 第二回天下一武道会――数々の能力者たちが凌ぎを削りあう巨大な大会の頂点、その決勝戦を】
【この小さな"店"に所属する二人の能力者が彩ったのは数日前、大きなニュースとなった。】
【そして今、こうして店で酒盛りに勤しんでいるハイ・テンションな女こそがその決勝戦の勝者にして、この組織のリーダー】
【―――セリーナ・ザ・"キッド"であった。】

――ふぅ。それにしても、色々大変だったなぁ・・・実際、こうしてお酒飲んでられるのもあと一時間くらいだろうね。
溜まった仕事と"調べなきゃいけない事"が溢れかえってる――まったく。

――纏衣のヤツ。しつこい男は嫌いだよ、アタシは。
しぶとさは認めてあげるけど――・・・ね。

不在の間にまさか何度も襲撃重ねられるとは・・・どういう状況だったのか、その場にいたメンバーに交流はからないとね。
それに――・・・

【女――セリーナは手に握った一つの"欠片"――水晶の破片にも見えるだろうか、それは綺麗な桜色をしているもので】
【記憶の欠片と呼ばれる、大会での優勝賞品の一つ――そしてセリーナがこの大会に出場する決意を固めた、最も欲していたアイテムの一つをみつめて】

――はやいとこ、取り戻さなきゃね。

【――失っていた記憶を取り戻し、失ってはいけなかった仲間を助けに行くために――】
【彼女はそれを使用するかと思いきや――とどまる。】
【その表情には少しの、戸惑いと――悲しみの色が見えるだろうか。】

【――だがこのとき、セリーナは気付いていなかった。しんみりしてはいるが――この後事務所が賑やかになる事を・・・】

/お待たせしました!瑛月の方、イライザの方、今夜はよろしくお願いします!
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 20:09:49.01 ID:3ZnSY3I8o
>>817

【シャッテンの力強い言葉はひび割れた大地が水を吸い込むように滑らかにアルフォンスの思考と精神に入り込んできた】
【役割を果たす人間とそうでない人間。法を守る人間とそうでない人間。それらは奇妙な符合性をアルフォンスに感じさせた】
【直接害を成す人間と間接的に害を成す人間。果たしてそれらを別個のものとして扱うのは正しいのか?】
【その力のあるものが、他者を救う義務がある。だとすれば、その義務を果たしていない人間はなんだ?】
【世界は未だに暗い霧に覆われている。飢える子供たちを見て見ぬふりする人間たちがいる。僅かな人間が私腹を肥やしている】

【──怠惰──無関心──利己主義──】
【アルフォンスの頭の中で、カチリと何かが填った音がした】

──貴方は自身のことを孤独だと仰った。でも今日からは違います

   少なくともここに一人、貴方の思想に感銘を受け、同意する人間がいます──

【アルフォンスの答えは簡潔だった。その簡潔な言葉を、彼は重々しく言った】
【シャッテンが仲間というものを重要視していないことは、既に彼には分かっていた】
【しかしそれでも敢えて、アルフォンスは同じ思想を、共有するものがある、と言った】
【その言葉は彼にとって新たな決意だ。彼の信念と思想を変化させ、強化し、その方向性を決定づける新しい羅針盤だ】

【そして続くシャッテンの解答は、更なる衝撃をアルフォンスに与えた】
【彼は今まで無力さを補うためには補填する必要があると考えてきた】
【しかし、シャッテンの答えは違った。強い思想と弱さを見せない精神を持つこの男は逆に、全てを失うことが強さを生むと言うのだ】
【未熟な魔術師はその逆説的な発想に、目を見開いて驚いた】

全てを理不尽に失うことが、精神的強さを生むと仰るのですか?
……つまりは、逆境が?

【更に深くシャッテンの考えを理解しようと、アルフォンスは質問を返した】

//遅くなって申し訳ありません。おかえりなさい
823 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 20:24:46.17 ID:xAuPeTrr0
>>822

…………あ?

【アルフォンスの言葉は、流石にシャッテンの予想に無いものだったのだろう。理解できないと言った風で呆然とする】
【これは、自分が自ら勝ちえた真理なのだ。そこに同意者など、いないものだと思っていたのだが――――】

……君は、君の道を往けば良いんだ…………何を惑っているんだ?
朱に交わって赤くなるほど……君の往く道は、見据えた先は、呆気ないものだったのか……?

【その心変わりは、シャッテンにとっても流石に鵜呑みに出来るものではない】
【自分の言葉が、こうして他人を変えた事など、あり得ない事だったからだ】
【何より――――シャッテンが認めたのは、アルフォンスが『自らの道を貫く意志がある』からである】
【やむを得ない――――自分の言葉を認めると言った時のアルフォンスは、そんな躊躇を抱いていた】
【その躊躇の故に、シャッテンはアルフォンスの翻意を、受け止めがたく見ていたのだ】

そうじゃないのさ……もうどうしようもないと言うだけさ、ぁ…………
僕にとって大事なものなど、他にはあり得ない……!
――――強さなど、関係無い……………………もう何も変わり得ない、それだけさ……ぁ

【シャッテンはそう口にする。別に自分の精神が強くなったなどと、シャッテンは思っていない】
【ただ、在り方が変わっただけであり、そしてそこからもう変わり得ないと言うだけの話だ】
【つまりは『何も求めない』――――もう、人と個人的な関係性を結ぶ気は、シャッテンには無いのだろう】
【逆説的に、それがシャッテンをして『孤独』に屈する事の無い、頑迷な心を作り上げたと言っても良い】
824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/08(金) 20:32:33.54 ID:FOeznvBTo
>>821

【セリーナが考えに耽っていたその時、がちゃり、と来客を告げる音がした】
【ゆっくりと開け放たれる扉の向こう側に覗く影は――小さく、そして幼い石竹色の髪をした少女のものだった】

【多段フリルのドレスを着用した身長150cm前後の娘の姿は、いっそ笑えてくるくらいにこの場に不釣合いで】
【それでいて、腰に帯びた小盾と長剣、そして水色の力強い瞳は、どこか剣呑さを漂わせていて】
【そんなチグハグな女の子はしめやかに店のカウンター前まで進み出ると、ようやく口を開く――】

……あんたのお陰でこの店が二度も狙われているっていうのに、全く良い身分だよね。
戦士としての強さは認めるけれど、ちょっと気合が足りないんじゃない?
そりゃ事情があるのかも知れない。でも、だから何だって言うのさ。

【彼女は腕を組みながら、媚びとは程遠い尖った上目遣いでセリーナを見つめてきた】
【正確には、睨んでいる――と言うべきか。その瞳は、深い怒りを湛えているようにも、品定めを試みているようにも、見えることだろう】

おっと、挨拶を忘れてたよ。
あたしはイライザ・エインセル、妖精義姉妹・エインセル三姉妹が次女。
こう見えてもゆなとり≠フファンでね――さあ、ファンが高じて何をやったと思うかな?

【セリーナの手元にあるそれを一瞥して小さく頷くも、彼女の表情が緩む事はない】
【辛辣な言葉を浴びせ、更に自分と眼を合わせる事を強要するような視線を向けながら、カウンター席の一つに目をつけて、近づいていく】
【ただし、まだ座り込む事はしないようだ】
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 20:35:01.78 ID:ELalX85co
>>820

アタシの能力は与えた衝撃を氷へと変換する≠烽フ……
コンテナに穴が開きゃ、それだけ強力なツララが現れたってオカシクはねぇ

……おーおー、随分とズタボロじゃねぇかUTの狙撃手さんは
身に染みたか?恐怖したか?魔の角を傷付ける愚≠チてのを理解したかよ、バーカ
さぁてそんじゃ、そろそろテメェの身柄を拘束させてもらうぜ――ーッ、!!?

【ひたりと血の滴る音を、馬蹄の荒々しいそれがかき消しながら近付いてくる】
【その獰猛な表情には自分の負けなど見えていないようで――脚で、少女の腕を折ろうというのだろうか】
【前足を上げて飛びかかろうとした彼女に、紫の炎≠ェ激烈な勢いで絡みついたのはその時である】

―――曰く、六罪王のご親友。路地裏の下っ端よりよっぽど上等。
子供の相手なんぞしてないで、俺とちょっとばかり遊んでくれよメス馬

なん、ッ……―――っだよテメェぇぇぇ!!どいつもこいつも不意打ちばっかりしやが、ァ――!!!

機関を[ピーーー]独り善がりな男。名前は母方を?それとも父方の名乗りがお好きかな
まあ、最も知られた名前でいうのなら―――シェン・ロンド。そしてサヨナラだ、『亞剣』のテストにご協力頂き、どうも。

【現れたのは、長い金髪がひたすらに強烈な印象を与える長身の男であった】
【手には随分と刀身の広い刀のようなものを持っていて、彼はそれを鞘に収めたまま、キルフェを横ざまに殴りつけた】
【起きるのは闇の属性を孕んだ衝撃波。未だ炎の対処に追われていた彼女は、それをモロに食らってしまい】

【―――そして、落ちた。馬が横からの衝撃に弱いのは知れたこと、至極当然の結果であった】
【同時にコンテナのツララやホテルの凍結が解除されたのを見るとかなりのダメージを負ったのは必定らしく】

相性が悪かったな。……邪魔したかな、準優勝者さん?

【外部協力者――確か、彼はそれだった。もっとも、悦那曰く『関わりあいにならないほうが良い』との報告があったが】
【少女に向ける、左紫右金の双眸は確かに正常なそれではなかった。卵≠フ――邪悪な魔翌力すら感じられ】
【害意こそないものの、彼は――――なんて考えているうちに、武器を腰に下げなおして、近付いてきて。】
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/08(金) 20:44:31.71 ID:y6FBcNCIo
>>821

【―――-ぎぃ、というドアの軋む音と共に、外から冷たい空気が入り込む】
【突然の来客は、西部劇に出てくるかのようなこの酒場には似合わない外見をしており】
【時代を間違えたかのような、袴に薄藍のインバネスコートの彼は、鼻に吐いたきつい酒の香りに一瞬身体をぴくりと反応しながら言葉を漏らした】

―――……えー、セリーナ殿とお見受けするが。 俺は中邑瑛月、水の国自警団員だ
怪我の方は、どうやら大丈夫な様で……少し安心した

【丁寧にゆっくりとドアを閉めてから、元気そうな彼女の姿を自身の濡羽色の双眸に収めると、大きく安堵の息を漏らし―――-】
【散切りの黒髪を一度掻き上げて、きょろきょろと酒場を見回した】

……何処かに腰掛けてもよろしいか―――-っと、其れは……
……優勝賞品。―――……セリーナ殿は記憶の欠片を選んだ様だな

【自分から適当な席に座るのも抵抗があったのか、申し訳なさそうにそう聞いて。―――と同時に、彼女の握り締めるソレが少し見えた】
【大会運営にも混じっていた彼は、彼女の手に握られた「カケラ」のことをよく知っていた。……つまり、彼女の過去に何かしらの空白があるのだろうということも】
【……勿論彼は感じ取っていて。―――まぁあれだけ決死な戦いを見せたのだ、ソレほどまでに過去に執着があったのだろうなどと思考を巡らせる】

―――あの試合に勝たなくとも貰えたであろうに……あれ程必死な姿を見せると言う事は、過去への強き思いが有ると思われるが……
……ああ済まない、他人の過去を言及するなどすることではないな

【準優勝でも恐らく獲得できたであろうから―――気になってつい口から疑問が溢れるが、直ぐに「野暮なことをした」と謝罪を告げた】

>>824

【―――ふと気付けば、自分以外にも客人がいたようで】
【耳を傾ければ、何やらこの店は何度が襲われているらしく―――直ぐ様その話題に、食いつく男】

……なっ、二度もだと……!! やはり今直ぐにでもアジトを変えるべきかいっそ迎え撃つかすべきだ……!!

【―――睨むドレスの少女と同じく、力の篭った強い視線をセリーナに投げかける】
【……と、同時にこの少女は何者なのだ、という疑問も浮かんで。直ぐに尋ねようと口の筋肉が動いたと同時に、彼女自身がその答えを零してくれた】

………妖精義姉妹。 ―――え、よ、ようせい? ……よう……せい? 
まぁ、ドレスはそれっぽい……のか? 

【どうやらUTのファンらしい―――-が、気になったワードが1つ。妖―――精?】
【お伽話の世界でしか聞かない単語が、耳にはしっかりと届いていた】
【眼をパチクリとさせながら、自称妖精?の彼女を怪訝そうに見つめて】
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 20:46:32.57 ID:A0/QNW94o
【公園】

……グ、グヌヌ……!
負けねえ……、負けねえぞ……!
俺は本能を制御できるんだ……!こんなモンにやられるかよ……!

【夜の公園で、何者かが苦しげな呻き声を上げていた】

【2mを超えるであろう大柄な身体を僧衣のような紺色の民族衣装で身を包み】
【露出した肌に生やすは黄褐色と黒の縞を描く体毛を持ち】
【螺旋の金属飾りのついた長い木杖を携えたその者は】

【虎の頭部をし、ふらりと尻尾を揺らす獣人であった】
【二足歩行の虎が服を着たような姿を言えばわかり易いであろうか】

【虎人は、目の前で動く何かを金色の瞳で凝視し】
【牙を噛み締め、腕を軽く痙攣させながら血管を浮き上がらせていた】
【尋常ではない状況であることは、誰の目から見ても明らかだろう】

【虎人の目の前には一つの機械】
【先端に細長い毛の塊が付いた棒が、規則正しく左右に揺れている】
【ベンチに座りながら、大柄な虎人は"敵"と対峙していた】

久しぶりにやったが……相変わらずの苦行だぜ……!
本能を完全に制御するにゃあ、これ以上の修行はねえからな……!

耐えろ……耐えるんだ……あと少し、だぜ……!

【"猫じゃらしマシーン"を前に、手を出したくなる猫科の本能を必死で抑えながら】
【夜の公園で虎人は汗を流していた】
【恐らく誰の目から見ても、尋常ではない光景であった】
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 20:47:26.80 ID:IuuPYEU9o
>>825

【何が起こったのか、理解できていなかった、向けられた前足に、きゅっとその小さな瞼を閉じたから】
【頬に鬻ぐその睫の感触、濡れた色合いはきっと、恐怖から来る涙にも近いのだろう】
【――――だからこそ、何が起こったのか、最初は理解できなくて】

【その名≠彼女は知っていた、曰く――――別格≠ニ】
【溢れ出るその魔翌力に、その雰囲気に、飲まれそうになった、小さな喉が震えて】
【立ち上がろうと両手と両脚に力をいれるけど、血の海で滑って、べちゃり、と一端沈んだ】


しぇん……ぁっ……ぅ……ろん……ろ……っ
……っ……助けて、くれた……の……?


【血の海に身を零して、紡ぐ言葉も今にも掻き消えそうな音律で】
【喋る度に傷に響くのだろう、小さく華奢なその顔が、痛みで強く歪んだ】
【ハンカチを縦に引き裂くかのよう、一端大きな痛みに喘ぐ声を漏らして】

【力が入らないのだろう、何度か足掻くように、血の海で悶えた】


……がぃ……おねっ……がぃ……
連れてって……きち……つたえ……なきゃ……
べいぜ……に――――いろい、ろ……


【ベイゼ=\―――その名と基地≠フ名】
【恐らくはUNITED TRIGGER≠フ本部、そこに自分を連れて行けといった】
【純白の素肌に服は、まるで塗りたくられたかのように鮮血に塗れて】

【幼い色には似合わないその穢れだけが、いくつも伸びていた】
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 20:48:55.87 ID:3ZnSY3I8o
>>823

惑わされてなどいませんし、迷ってもいません

【アルフォンスは即座に断言した】

そして僕の道に変化もありません。救いを求める人たちの救いになるということは変わりようがありません
しかし目標への道筋は一つではないはずです。ただ僕は、見据えた先に到達するためのルートを変えたに過ぎません
より良い結果を生むために。より正しい在り方であるために

【答えるアルフォンスに躊躇や揺らぎは一瞬たりともなかった。奇妙なことに、先ほどよりも自信に満ちあふれていた】
【シャッテンの疑問の通り、彼は確かに躊躇をしていた。それもときには必要だろう──その程度の同意だった】
【彼自身はその変化に気がついていなかった。そこにあるのは今の自分に対する『正しさ』だけだった】
【自身の在り方を肯定されたときは全く別の、そして同じかそれ以上の高翌揚感が彼を包んでいた】

……諦観から来る孤独への対処、ですか
それは僕が実践するには時期尚早のように思えますね
やはり、同志は必要だと考えます。より良き思考を持つ者こそが、増えるべきだと

【アルフォンスはシャッテンの答えに反論を述べた。勿論、それでシャッテンの考えを変えようという意図はない】
【ただ彼は自分の反論に対するシャッテンの反応を見たがっている】

【そしてもう一つの奇妙なことに──彼はある種の救いを求めて、孤独への対処をシャッテンから見出そうとしていた】
【しかし今の彼にその姿勢はなかった。彼は縋るのではなく、自分の考えとシャッテンの思想を織り交ぜ、彼なりの答えを導き出そうとしていた】
【そこについ先程までの弱者の姿はなかった。気弱な若い魔術師の姿はなかった】
【アルフォンス自身が知覚せず、また説明できない何かに、シャッテンの思想が影響を与えていた。彼に欠けていたある種の自信を与えるほどに】
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/08(金) 21:07:51.64 ID:f+SwtQCWo
>>824

(さて――迷う必要は無い。これを――・・・)

――っとと?
ありゃ、お客さんかー!いらっしゃい、此方はUNITED TRIGGERで――

【扉を開けると、薪の燃える音がパチパチ、と耳を突くだろう。】
【店内の左側に位置するカウンターの真横、暖炉にくべられたそれらが静かに、爆ぜ】
【カラン、コロン――という、ベルの音が外の風が入ってくると共に鳴り響く。】
【――店内に歩を進める影は――少女、か。】
【酒場のようなこの場所には確かに、異質であった。が、なによりも――】
【セリーナが口をつぐんだのは、少女の――"イライザ"と名乗る娘の瞳に、明らかな怒気が篭っていたのを確認したからだ。】

――どうやら、自己紹介よりも先に"貴女"には、お礼と謝罪をしなくちゃいけないみたいだね。
(――この子、か。カメラに映ってた、事務所の前で"アイツ"を撃退してくれた妖精――なるほど、ね。)
(ついさっき見たばっかりの映像だったから覚えてる――)

最初に貴女には、お礼を言わせて欲しい。
"ファン"でもあそこまで身を挺して――この事務所を護ってくれた貴女には、アタシは頭が上がらないよ。
――ありがとう、イライザ。

【賑やかだった様子から一変――酒瓶を置き、セリーナはイライザの瞳を自身の――】
【ブルーとも、翡翠とも見て取れるようなどこか神秘的な"それ"で見つめ返し】
【被っていた年代モノのテンガロン・ハット――帽子を取って、深く礼をした。】

【――どうやら、彼女がこの数日間、セリーナが不在だった間"何をしていたのか"は、既に知っているようだ。】
【恐らくは、カメラか何かで記録されていた映像を確認したのだろう――】

ホントはね、こちらから出向いてお礼をしにいかなきゃ、って思ってたの。
――・・・ありがとうね、来てくれて。

【それから頭を上げ、手馴れた動きで珈琲メイカーの電源を入れると、カップを取り出して】
【自分の分と、そしてイライザの分を淹れ、カウンターの上に砂糖と、ミルクを添えて置いた。】
【そうして前半部分――投げかけられた辛らつな言葉に対しての返答を、始めた。】

――貴女の言うとおり。この事務所が狙われたのも、その時不在だったのも、
今更それの対応をしようとしているのも、全部アタシの責任。
一番大事な時にリーダーがいない、なんてあってはならないことだからね。
――皆にも、そして貴女にも、謝らなくちゃいけない。

――本当に、ごめんなさい。

【―――再び、頭を下げた。】
【意外にも――"事情"についての弁明は――しない。いや――違う。】
【する意味が無いのだ、だってそれは弁明にも何もならないから。なにより】

【つまるところ――彼女の、セリーナの立ち位置とは"責任者"だった。】
【どんな理由があろうと、間違った事をした時点で絶対に批判は間逃れない。】
【そしてそれに対し、言い訳がましくなにかを言ったところでそれは、責任逃れも良いところだろう。】

【――言い訳はしない。叩かれるべき行為。しかし、それでも、尚―――】
【――彼女には手に入れなければいけない、過去が在った。】
【だから彼女は、謝った。何も言わず――ただ、拳を、少しだけ、強く握って。】

/続きます
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/08(金) 21:08:01.40 ID:f+SwtQCWo
>>826

【―――とんでもない光景が見えるだろう。】
【元気だったのは間違いない、酒瓶も隣においてある、そしてあんなに勇猛だった彼女が――】

【ただ、頭を下げていた。】
【大会を見ていたものであれば誰もが驚愕するであろう、意外な光景――】
【そこにはいつもの、能天気でバカ騒ぎが大好きな、あの女はいなかった。】

――と、ごめんなさい・・・っ!
まさかお客さんが二人も来るとは――って、その声・・・?
(実況・・・ううん、解説の人のにそっくりな気が――って!)

瑛月、さんですか・・・!一回戦で柊ちゃんと戦った、そうだ――ああ、来てくれるなんてありがとうございますね!
――でも、ごめんなさい、その――・・・ちょっと、込み入っちゃってて。
ああ、でも!どうぞゆっくりしていってくださいね、珈琲淹れるんで――

【驚いているセリーナというのも、あたふたとしているセリーナというのも、また珍しいかもしれない。】
【目の前で対応しているイライザには真摯に向き合わなければいけないし、かといって瑛月を蔑ろにはできない――・・・!!】

【―――まさかの挟撃。セリーナ、焦った。】

え、あ、この優勝賞品ですか――ああ、その――あはは!そうなんですよー、物忘れが激しくて――・・・

【曖昧に、言葉を濁す。それはどう見ても、あの試合を間近で体感していた瑛月からは――"嘘"だとわかるだろう。】
【だからこそ、彼も反応した"二度の襲撃"というその単語に、セリーナはまた、胸の内を抉られた】
【――しかしそれでも目は伏せずに、二人の方を見つめ】

・・・この、イライザちゃんがアタシが不在の間――大会に出ている間、無防備だった事務所を護ってくれてたんです。

リーダー失格、ですよ。

【視界に入った"欠片"を、見ないように――セリーナは瑛月へ質問した。】

えっと、失礼ですけど――瑛月さんは今夜、どのようなご用件で――"依頼"でしょうか?
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/08(金) 21:11:25.39 ID:aCUWUmRwo
【路地裏。今日もまた、此処は暗い雰囲気に包まれていた。―――無法地帯、その名が相応しいほど】
【そして、数多ある入り口の中の1つ。まだ大通りからも辛うじて見える程度のそこには5つの人影があった】

「へへ、ねーちゃんよぉ。そんなコスプレして、俺たちを誘ってたんだろ?」

だ、誰がコスプレですかぁ! 私はれっきとしたナース――――

「はいはい、わかったわかった。じゃ、俺たちの病気も治療してもらわなくちゃなぁ! ケッケッケッケ!」

【まずは、男が4人。いかにも不良といった格好の男達は力自慢なのか図体も大きい。そして、そんな4人に囲まれている1人の女性】
【後頭部でお団子のように丸めた黒曜石のような深い色の髪に、同色の透き通るような優しげな瞳】
【染み1つ無い純白のナースキャップを被り、同じく染み1つ無いナース服からは、適度に膨らんだ胸や細い体のラインが見える】
【ナース服は膝まで伸びており、その下は肌色が薄く透けた白色のストッキング。運動靴のような白いナースシューズ】
【女性にしては少し小柄で、白が多い肌色は身に纏う衣装たちと同化してしまいそうでどこか違う】
【そんな、男の1人が言うまさにコスプレのようなナース≠ェそこにいた】

(4人……ベルだけじゃ、振り切ることは出来そうに無いです……)

【下劣な声を出す男達に恐怖しながらも、必死になってこの状況を打破する策を編み出そうとする女だったが】
【至近距離に居る4人の男達を自分1人で倒せるかといえば無理に近く、これから行われるコトを想像すれば冷や汗が出て】
【睨みを利かす事も出来ず、優しげな瞳も恐怖と怯えが入り混じるそれになっている。ニヤニヤと笑みを浮かべる男達とは真逆で】

「さてねーちゃん。一緒に奥まで来てもらおうかな!」

―――っ!! いや……誰か……!

【助けて。そう言おうとした瞬間に男の1人の手が女の肩へと伸びる。そのまま誰も来なければ、何が行われるかは言うまでもない】

【女にとって救いなのは、其処が表通りからも見えること。そして女のか細い声が、表通りからも小さく聞き取れることだった】
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 21:12:59.94 ID:ELalX85co
>>828

……偶然通りかかったら、見逃すには惜しい状態だったんでね
それに、アイツのいうことが本当なら六罪王は俺を意識せざるを得ない
必然的に、カノッサ機関が俺を狙うようになり、こっちにとっては好都合―――

―――そんなこと、どうでもいいか。痛むが、泣かないでくれよ?

【なんて、ひどく冷淡で簡素な言葉を告げると男は少女を躊躇いなく抱き上げた】
【無遠慮な行動がどれほどの痛みを生むか、或いは自分の服を汚すか、なんてのは考えていないらしい】
【所謂、お姫様抱っこというような格好だが――抱き上げてしまえば、後は静かに歩き出すだけであった】


【―――道中、不思議な事が少しだけ。1つは、少女を抱きかかえる彼の背後に出現したヒトガタだ】
【全身ダークブルーの鉄板で覆われたようなそれには胸部にギアがあり】
【それが一目盛り動くごとに、少女から失われた血液と、本当に少しずつだけ、傷が元に戻って≠「く】

【また同時に、彼の異剣から伝わる正≠フ波動は、少しばかり心を落ち着ける効果があった】
【それが2つ目なのだが、なにもこれらは少女の傷を完治させるわけではない】

【血液を戻すといっても、汚れていない少量だけ。傷だって、これ以上酷くはならないという程度】
【それはシェンも分かっているのだろう―――やがてUNITED TRIGGERにたどり着けば】
【まず高度な治療用の医療バッグを確保してから、ベイゼの部屋の鍵を開けて中に入り】

……、…………なっ、ぁ……ソニ、ア………?それにっ――――

……じゃあ、俺はこれで。セリーナにはよろしく言っておいてくれ
それと、次は無い。本当は今すぐにでもそこのナンバーズを膾切りにしたいところなんだが―――。

【ソニアを、ベイゼが顔を覆うように座っていたベッドに横たえて、医療バッグを置いてしまえば】
【シェン・ロンドはそれっきり、部屋からあっさり出て行ってしまう。少々、捨て台詞が危険ではあったが――】


【―――久々、だろうか。ベイゼはテレビで彼女を見ていたとはいえ、暫く時間が経っている】
【服は以前の露出が高いものではなく、貸されたもの。今日はプリーツスカートとパーカーなんていう格好だが】
【そんなこと、どうでも良いか。ベイゼは能力を封じる重い手枷をしゃらんと鳴らしながら、困ったようにソニアへと近付いた。】
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/08(金) 21:13:23.00 ID:pwSHRn3b0
>>819
/まだ募集してたりして…
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/08(金) 21:17:04.71 ID:xAuPeTrr0
>>829

……………………

【ただ黙って、アルフォンスの言葉を聞き届けるシャッテン】
【じっと、真剣な表情でその言葉を受け止め、その真意を見据えようとする】

……自分に……………………
それが、君自身に……ハッキリと納得されて、己の中央に据えられる答えだと言うのなら、それで構わないだろうよ……
――――だが、何かから目を逸らして、ただこの在り方に縋りつくだけだと言うのなら…………僕は許さないよ……!

【沈黙ののち、シャッテンはそう告げる】
【――――自分の道は、自分だけのものだ。アルフォンスがそれを『自分の道』として歩むと言うのなら、それは正しいだろう】
【だが『シャッテンの道』を、アルフォンスが後追いする事は、許せる事ではない】
【アルフォンスの抱いていた惑いの故に、シャッテンはそこへの答えを出す事を、まだ早いと考えたのだ】

……それも、少し違うかな…………
僕に必要なのは、僕だけなのさ…………!

【諦観――――つまり、求めても求め得ぬ故に、と言うのではない。もう『求める必要がない』のだ】
【それがつまり、シャッテンの言うところの『在り方が変わった』と言う事なのだろう】

……同志?
…………冗談じゃないさ、ぁ…………こんな、社会にとっての危険思想、数を増やしたりしたら、反発と淘汰に遭うのは必定じゃないか……!
人知れず……それこそがあるべき形だよ、ぉ…………
――――何より、言っただろう…………僕らの往く道は、本質的にはみんな1人なんだとね、ぇ!

【アルフォンスの提案に、シャッテンはカッと目を見開いて大きくかぶりを振る】
【――――どう考えても『生命至上主義』に支配されている今の社会では、こんな考えは排除の対象になるだけである】
【そんな考えを、仲間を集うと言う形で広げようものなら――――行く先は自滅、ただそれだけである】
【それでは、意味がないのだ】

…………君が、孤独に恐れをなしていると言うのなら…………僕の言葉など、全て忘れろ……ッ!
それなら、ただ人の中にあって、己の生き方に専心するが良いさ……ッ!
己を『個』として確立しえないのなら…………この生き方を、真に貫く事など、出来る訳がないからねぇッ!

【――――何故シャッテンは、アルフォンスの言葉がここまで気に障ったのか。それは、正に「『人死に』を控える」為の約束を交わした相手が原因だった】
【とても近しく、しかし絶対に触れ得ない――――互いの心の深いところを覗く事ができながら、同じ世界を頂く事が叶わない】
【正に、シャッテンにとって最も『生きる価値のある人間』と言える、一人の少女の存在があった】
【どこまでも孤高、どこまでも1人で背負い、どこまでも気高い生き方を貫く――――】
【そうした相手と盟約を交わしている。それは、互いが互いを理解して、そしてその上でなお、並び立つ事無く、仮初の譲歩にとどめたから】
【そうした、究極的な孤高の存在との邂逅があったからこそ、半端に理解し合うもの同士で、群れる事を嫌ったのだ】

…………後は全て、君が答えを出す事だ……ッ!
……君が、君だけの輝きを得る事を……祈るとするよ……!

【突如、シャッテンの足元に黒い『闇』が姿を現し、シャッテンを飲み込んでいく】
【そして、闇が消えたと共にシャッテンの姿もその場から消え、シャッテンの言葉だけが最後に響いて、全ては静寂に包まれた】

【どこまでも自分の『真理』本位で、己の生きる道を貫き、そして人それぞれのその『道』を求める粛清の青年――――シャッテン】
【はたしてこの男との邂逅は、アルフォンスに何を残したのだろうか?】

/乙でしたー!
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 21:25:20.56 ID:IuuPYEU9o
>>>833

【子猫の啼く声を、そのままトレースしたかのよう、響き渡る音は欠片すらも辿れないぐらいに儚くて】
【シェンの胸の中、ゆりかごの中で揺れながら痛む声をブラウスの袖でじんわりと掻き消して】
【ベッドに着いたならば、そこにはボロ布のような彼女が、寝転がらされるのだろうか】

【シーツとは比べ物にならない純白の素肌も、血に汚れて、紅い絵の具をぶちまけたなら、二度と元には戻らないキャンパスだけが広がったのだろう】
【瞼をうっすらと開けたなら、細いマリンブルーが貴女の姿を捉えて】
【柔らかそうな小さな唇が濡れた、舌先で辿る声、大きな声なんて出せないから】

【此方へと近づいてくる変わり果てた°M女の姿、それもまた、貴女という素材を美しく彩っているのだろう】
【一体何時ぶりなのだろう、と考えることもできなくて、ただその濡れた絹糸の中に溶けてしまいたかった】
【ぐいっと小さな喉を伸ばして、貴女へと近づいたなら、小さな声が耳元で揺らめく】


ベイ……ゼ……そっちの……バッグ……とって……
そしたら……今から言うの、わたし……て……


【貴女の直ぐ側にある医療バッグ、彼女の言う、バッグとはこれなのだろう】
【そして彼女は、その中にある医療品の名前を、ゆっくりと辿るように口にした】
【包帯、消毒液、ガーゼ、と必要最低限の品物を】

【そうして最後に付け足すように、中に入っているであろうハサミ≠取って、と言うだろう】


ベイゼ……お願い……切って、ソニアの……服……
脱げない、の……ごめん……今は……


【願う事は単純だ、彼女の纏う服装、それをそのハサミで切り裂いてくれ、というのだ】
【恐らくは傷跡の応急処置をしたいのだろう、その程度ならば手かせがあっても、可能かもしれないが】
【彼女の纏う服装は、彼女の華奢な体躯にピッタリとあっているものであって】

【手かせという不自由な状態で服だけを切り裂くとなれば、彼女の柔肌を傷つけるかもしれない】
【それでも彼女は貴女に任せるのだろう、貴女という存在を、それほどまでに盲目的に信じていた】
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/08(金) 21:29:03.02 ID:gqedLsLA0
>>832
【その表通りから覗く光に陰りが刺す】
【正確に言えば、何処ぞの人物によってその光が遮られているのだ】

(今日も路地裏に来てはみましたが……
  本当に荒事しかありませんねー……)

【そんな思考を張り巡らせるのは、残念ながら女性ではない】
【かと言えば正義感溢れる熱血漢でも、クールなヒーローでも無い、何て事の無い青年だった】

【少し痛んだ青色のデニムに、薄く汚れたセーフティブーツ】
【前を開いた茶色のミリタリーコートからは、白のシャツと黒いネクタイが顔を覗かせている】
【あまり特徴的とは言えない服装の中、携えられた一本の鋼鉄の剣と赤色のマフラーが存在を主張する】
【わずかに白みがかった緑の髪に鮮やかな蒼眼。しかしその顔には何処に向けるでもない笑顔が張り付いていた】

(女性一人に男性が複数…そしてあの服装…これはきっとアレですね!)

こんばんは。こんな所でコスプレの撮影会とは粋ですね
もっと明るい所でしたらどうですか?

【思わず「違う」と突っ込みたくなるかも知れない勘違いを口から走らせ、青年はその現場に近づいていく】
【もしかしたら、何ともボケボケな奴が来た物だ、と落胆させてしまうかもしれない】
838 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 21:32:01.15 ID:3ZnSY3I8o
>>835

【一人残されたアルフォンスの胸中に様々なものがあった】
【しかしその中で一番大きかったのは霧が晴れたようなすっきりとした気分だった】
【今回のこの出来事はあらゆる意味で大きいものだった、とアルフォンスは思う】
【同意できる部分とそうでない部分が一人の人間から同時に与えられる。これほど有意義な時間が今まであっただろうか?】
【師から学んだことも様々だったが、それらでさえ、今のような気分を彼には与えなかった】
【今後考えなくてはならないことが彼には多く生まれた。同志、力を得る手段、新しい道の歩み方】
【しかし、まずは──】

手始めは別にあるな……まずは、すべきことを為そう

【彼はベンチから立ち上がり、路地裏を目指した。暗く重い闇を湛えるあの場所へ】

//長い時間お疲れ様でした。ありがとうございました!
839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/08(金) 21:42:23.25 ID:aCUWUmRwo
>>837
【ハッと、表から差す光が遮られたのに気づいたのは女も男達も同時だった】
【自分の肩へと伸びかかった手が止まったのに嬉しさを感じつつ、その方角に首を向ける】

【女から見れば、助けに来てくれた正義の救世主。男達にとって見れば、お楽しみを邪魔する面倒な奴】
【腰に差された鋼の剣とヒーローのようなマフラーに女は一瞬期待を寄せるも、数秒後に落胆へと変わる】
【この状況をコスプレの撮影会と間違えている辺り、女を助けることなんて考えてないのだろうか】
【どちらにしろ女には、もう殆ど元気が残っていない】

……悪い人たちに連れて行かれそうなんですy―――むぐぅ。
(も、もう駄目かもしれないですぅ……)

【男の1人に口を押さえられ、今度こそ女に喋る元気はなくなってしまった】

【一方、男達は自分たちを止めに来てはいないと理解はするが、それでも楽しみを邪魔されたのには変わりなく】
【剣こそ差しているが何とも歴戦の勇士とは思えず、そして、何より此方は4人。喧嘩で負ける筈が無いと、そう浅はかに判断し】
【一番近くに居た男が、下品な笑みを浮かべて彼へと歩みよっていく】

にーちゃん。コスプレの撮影会じゃないがよぉ、ここはあんたの出る幕じゃねーんだよなぁ。
分かったらさっさと――――――帰りなぁ!

【笑ってはいるが気でも短いのだろうか、その男は近づいてくる彼に向かって右拳でストレートを打ち込まんとする】
【喧嘩慣れしているのかその速度や威力は中々のもの、だが、あまりにも直線的だ】
【避けるのは案外簡単である。そしてそれに追随する避けられた後の隙も、また一般人のもので】
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 21:46:15.24 ID:ELalX85co
>>836

……なんで私が、UTの一員を助け、るん……―――――。
――――……捕虜への命令なら、不服だがしかたねェか。

【そうでもしないと自分を納得させられないのは、相変わらず】
【ただ応急手当に必要なものの名を上げられれば、驚くほど手早くそれらを取り出していた】
【ただし、オマケというようにもう二品ほど手に取っていたのだが―――】

ったく、ナニと戦ったらこんな傷を負うんだよお前は……!
大会で準優勝したと思ったら死にかけてるなんて、波瀾万丈もいいトコだぜ?

……お前は俺が倒すんだ、こんな所で死にかけの猫みたいな声だしてんじゃねェよ
それと、下手に動くな。兵器≠ノはメンテナンス≠ェ付き物だろ、少しは出来る。
ほら、服切るぞ……、……動くなよソニア、絶対……。

【まずは、言われたように傷を診る為に服を切るハサミを手に取った】
【そしてゆっくりと、刃先を血で濡れた布に当てて――本当にそろりと、怯えるように切り開く】

【ハサミの金属質な冷たさや、それが肌に沿って動いていくのは酷くもどかしいだろう】
【それでも、その鋭さが柔らかな肌に新たな傷を付けることは無い。黄土の瞳は鈍く輝き】
【眉根は睨んでいるかのように寄っていて、それは集中の証でもあるのだが――当人は、知ったことではないらしく】

…………おい、ソニア。お前、妙な薬物アレルギーとか特殊な血液だとか、無いよな?

【そうして暫くすれば、一先ず服が布となって、ベイゼがそれをどければ傷が露わになるだろうか】
【同時に投げかける質問に付属するかの如く先ほど取り出した2つの品。空の輸血パックと、採血用の注射器が目に入るか】
【本来、血液型等が合わなければ輸血は行えないはずだが―――ベイゼは羽織っていたパーカーを脱ぎ捨て、袖を捲り上げようと躍起になっていて。】
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 21:51:07.13 ID:wXGpFX+Z0
【路地裏――表通りに程近い細道】
【「にゃーん」と響く高い声音、暗がりにも、明るみにも届く大きさで鳴いて】
【次いで零れるかすかな笑い声は、甘たるく高い少女――の声、だろうか】

……ほら、報酬は先払いですわ。お好きなだけお食べくださいな。
食べたなら、すこぅしぐらいお仕事をしていただけますかしら?

――ええ、別に期待していませんけれど。

【繰り返されるおねだりの意に差し出すのは小さな缶詰一つ、地面に置いたならば鳴き声はふつと途切れて】
【話し掛ける声だけが夜に響く――ひどく寂しい人にも見えて、少しだけアレなのだけれど】

【肩より長くても腰までは届かない長さの黒髪、癖もなく真っ直ぐ落ちたなら、さらさら揺れて】
【まぁるいグリーンアップル色の瞳はまるで猫のよう、煌いたなら夜の闇の中でよく目立つ】
【腰を赤いリボンで絞った短めのワンピーススカートと、羽織っただけの薄手のコート】
【サイハイソックスを留めるガーターリングと高いヒールのパンプス、それでも小柄と言える体躯だったが】

……ま、お好きにうろついてくださいませな、もしも会えたら撫でさせてあげなさいね。

【しゃがみ込んだ先、薄汚い地面には同じく薄汚れた白猫が一匹】
【青と金のオッドアイ、嬉しそうに細めたなら――ぺちゃぺちゃと、猫缶を食べる音がした】
842 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/08(金) 21:51:50.27 ID:FOeznvBTo
>>826

いや、ここは良い立地だと思うよ……反抗の象徴ってのはさ、誰の眼にも見えなきゃいけないからね。
ただ外様が言うのもなんだけど、秘密基地ぐらいはあっても良いんじゃない?

そうだよあたしは妖精なの、聞いて驚いてくれて嬉しいね。
……掌サイズじゃないけれど、こうやれば――分かるでしょ。

【セリーナと言葉を交わす合間、瑛月のもっともな問いに応じてイライザは背の翼を開いた】
【魔力が鱗粉と同じように付着した翅≠ノは、青と黒の複雑な模様が浮かび】
【呼吸に合わせて小さく羽ばたく度に、粉雪めいて桜色の光の粒が零れ落ちていく】

【なお特に素性を質そうとはしないのは、セリーナとの会話で幾つかヒントが出ているし、イライザ自身も大会をじっくり見ていたからである】
【ただ「あんたナカムラエイゲツでいいの?」と、短く聞くだけで」

>>830-831

……知ってたんだ。

【そんなに驚いた顔ではない。店であるのだから、監視カメラが置いてあるのは当然のことだ】
【しかし今までにここに立ち寄ったのは戦闘とパトロールでだけで、そこまで気が回らない】

【ただ、だとしたら今のは少しイヤミな言い方だったかな――なんて】
【怒りに衝き動かされて行動していた少女は、その口ぶりを内心恥じていた】

ン、あたし自分のことは気にしてない。
代わりじゃないけど、あんたはアンジェル・ベルジュロンの所に行ってあげるべきよ。
彼女ね、ヒルコが真室川まがわとか言う奴を連れて来た時に、ひどい怪我をしちゃってる。

【――イライザがここまで怒っている理由には、その少女が密接に関わっている】
【義侠の王たる正義組織の主が、その不在によってメンバーを傷つけた事が気に喰わないのだ】
【誰だって覚悟はしているだろう。だけれど、怪我をする理由が余りに拙い……と】

【それでもセリーナの真摯な言葉を耳にしたイライザは、徐々に胸が解される心地がしていた】
【どんな人間にも失敗はあるし、アンジェルが怪我をしたのは自分の責任でもある】
【このように自分の非を素直に認める人間は、意地っ張りなあたしより、ずっと優れている……】

だから、お見舞いに行ってあげな――――、……ッッ。

【……とまで思っていた、のだが】

……あんたさぁ。
失格、だなんて、みんなのお姉ちゃん≠ェ軽々しく言って良いの?
それじゃあ失格のリーダーを見て集まってきたメンバーもファンも失格ってことじゃない!

【人間の心とは厄介なもの。卑屈、そして隠蔽的とも取れるセリーナの態度に、イライザの怒気は再び滾った】

こいつ、ふざけてるっ!!

【がんがん、と床板を踏み鳴らして、喉を潰さんばかりに叫ぶ】
【それはこの空間と時間が二人だけのものではない事を意識しても尚、隠し切れない憤り】
【この偏屈なほどの様子を、特に瑛月は――どう見るのだろうか】
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/08(金) 21:55:28.47 ID:gqedLsLA0
>>839

あれ?違うんですか
じゃあアレですね、いけないアレなんですね

【口元に手を当て、そんな事を悠長にも呟く】
【そうこうしている内に男の拳が眼前まで迫り……】

じゃあ貴方達に伝えないといけない事があります

【しかしその拳は空を切る】
【青年は一撃が決まる瞬間、肉薄して拳を振るってきた男の懐に入り込む】

【その手にはいつの間に抜刀したのか、先ほどまで鞘に収まっていた剣が握られていて、】
【魔翌力の衣を帯びたその刀身が、睨みを利かせるように輝いている】
【その切っ先は男の喉下に突きつけられていて……】

僕も、貴方達の今からやる様な行為が好きなんですけど、
あいにく僕はホモなんです

【だがその顔は笑っていた】
【先ほどよりも低く通りの良い声で「お相手願えますか?」と呟く様は、】
【今まさに行おうとした辱めが自分達に降りかかってきた事を告げるだろう】
844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 21:56:49.66 ID:IuuPYEU9o
>>840

【金属質の刃先が皮膚の上を這いずり回る感触、それは丹念な愛撫にも思えた】
【鍔先で辿られる肌の音は、梵天が響かせる耳元の儚い音律にも似て】
【漏れる小さな彼女の声、桃色と呼んでも言い柔らかな音は】

【くしゃって綻んだ彼女の顔の残照を、瞼の裏にでも浮かべさせるように】
【ただ儚い夕暮れ時にも似た、そんな今にも消え入りそうな表情の糧】


……ベイゼ……見てて、くれたんだね……ソニアの……こと……


【言葉数は少ない、そんな余裕も、今は彼女には存在しないから】
【それでも紡いだ言葉は、確かな、本当に確かな、言葉の彩をそこに零していて】
【貴女の黄土色の瞳に落ちる、彼女のマリンブルーだけが、ただ涙のように響き渡った】


ん……大丈夫、だよ……
注射……するの……?……ぁ、と……


【露になる彼女の素肌、ブラウスとコルセットが外されて、露になるのは純白の柔な色】
【スカートも脱いで、下着とニーソックスだけの彼女は、殆ど生まれたての一糸纏わぬ姿であった】
【華奢なライン、服装がはがされてより一層その小さな身体の小柄な細工がハッキリと見えるだろう】

【寒い寒い雪の日に、思わず両手に零した吐息のよう、薄靄よりも淡やかな素肌の色が煌いて】
【照明に照らされるその輪郭が、少しでも確かな色合いを伝えようとしても、それは段々と光の中に消えていく】
【少しでも気を抜いたなら、後に残るのは蹂躙された五つの傷跡だけなのだろう】

【貴女の言葉に反応して、その手に握った注射器を見て、一瞬だけびくっと反応した】
【くぐもる細い眉、形の良い睫がふわりと揺れたなら、貴女の真意を汲み取って、ほっと一息】
【けれども、その先の考えが読めなくて、ベッドにちょこんと腰掛けて、心配そうに貴女を見上げた】
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/08(金) 22:06:37.31 ID:y6FBcNCIo
>>831

―――……ああ、ご存知だったか。フフ、貴方に名前を知られているとは光栄だな。……そう。八攫と戦った、中邑だ
あと敬語じゃなくても大丈夫だ―――ほら、イライザだって。 それとも、あれだけ派手な演出をしたことに負い目を感じているとか?
ま、一応俺は運営側でもあったからな……

【あたふたとするその姿は、大会で見た彼女とはまた違った一面】
【そんな彼女を少しだけ愉快に思ったのか、微笑みながら言葉を零す】
【笑みで細まった眼も、彼女の動揺は見逃さなかった。……しかし先程自分で言ったように、其処に突っ込むのは野暮というもの】
【……触れることは、無い。―――それよりも、今日は言いたいことが有ってきたのだから】

【―――瑛月が本題に入ろうとした途端、彼女は……自責の念が篭った言葉を、漏らし始めて】

……確かに行動としては、やや身勝手だ
しかし―――あれだけの試合を見せられれば、責めることなんて出来ないさ
……だから、そう簡単に失格なんて言うんじゃない。 リーダーはふんぞり返ってるくらいが丁度いいんだ

【正直な話説教ものだが、どうにも叱る気は湧いて来なかった。理由は彼が言った通りだ】

セリーナ殿が居ないならば、今度からはその間、俺が護れば良い。 ―――それだけの話だろう?
……つまり、だ。―――自警団との両立になるが、俺も貴方に協力したい。……俺の刃を、牙を。この組織に、役立てたい……!

【彼の本題とは、入団希望。 水の国自警団との両立は、UTと自警団、両者のパイプを繋ぐ役目にもなるだろうが―――】

>>842

……お、おお……!! なんとも不思議なものだな……
えー……イライザ、だったな。 そう、中邑 瑛月でいい……大会を見ていたなら、解るだろう? 
―――解説も、少々ながらやらせてもらったからな

【―――驚嘆の声を一度上げ、「この世界には奇怪なモノにありふれている」などと、今更ながらに思う】
【……思えば幽霊も悪魔も動く死人にも出会ったのだ、妖精がいてもおかしくないが―――やっぱり、珍しいものには驚いてしまう】
【―――――彼女の名前を紡ぐように零せば、自己紹介をもう一度、軽くだが行なって】

………イライザの怒りも、良く分かる。 ―――……俺が語るのは、其れだけだ

【怒りを包み隠すこと無くぶつける彼女を見て、男は小さく頷いた。―――決して間違っても、居ないから】
【一緒になってセリーナを叱らないのは、言わずとも理解ってくれるだろうからで】
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/08(金) 22:10:34.65 ID:aCUWUmRwo
>>843
「何ッ――――――ッッ!!?」

【男自慢の右ストレートはあえなく虚空を切り、そして動きがピタリと止まるその一瞬の隙】
【男はもう既に動けない状態になっていた。銀に煌き、そして魔翌力のオーラさえ見えるそれに、冷や汗が吹き出す】

【そして何よりも衝撃的だったのは、彼が呟く、続きの一言】
【男達はこんなことをしている辺り完全に同性愛者では無いので、その一言に皆が凍りつく】
【一瞬で優位を奪ったこの強さ。―――もし、もしもヤられたら=\―――彼の良く通る綺麗な声が、追い討ちをかける】

「―――――ね、願い下げだこの野郎! お前ら、さっさとずらかるぞ!」

「ちっ―――せっかく良い女手に入れられたと思ったのによぉ!」

【彼に向かっていった男が一番早く逃げ出す。さっきの威勢はどこへやら、逃げ足の速さも一級品だったらしい】
【男は路地裏へと逃げ込み―――後ろで待機していた3人も口々に彼へ罵声を浴びせながら奥へと走り去っていってしまう】

【結果、残ったのはマフラーの彼と、ナースの女2人だけだった】

……よ、良かった……どうなることかと思いましたぁ……。
―――あ、あの……ありがとうございましたぁ……!

【恐怖から開放され、硬い地面にへたり込んでしまう女。それでも表情は恐怖からほっとした安堵の表情へと変わっていた】
【そして、先ほどの状況を好転させてくれた彼へとお礼を言うべく首を向ける】
【へたり込んでいる所為で見上げる体勢になっているが、深く頭を下げた。感謝の気持ち、伝わるだろうか】
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 22:19:39.37 ID:wqHxTzT7o
>>841

おや…………

【耳をそばだてれば猫の声、と少女の若い女の甘い声】
【細い路地から漏れるそれに興味を浮かべるなという方が無理な事】
【歴史において頻発する「戦争」に比べれば些細過ぎる出来事だが、しかしそれに関わる者もいるだろう】

【声は聞こえるか、聞こえなくても近づく足音が届くだろう】
【かつ……かつ、かつ―――――早くもなく遅くもなく、故に焦りはない】
【近づく前に彼らが去ってしまっても別段構わないとでも言いたげな普通の足取り、でも】


しろねこ……餌付けですかお嬢さん?

【そう背後から声を掛けられたからには逃げられない】
【夜に栄えるような、しかしどこか今にも消えてしまいそうな声色に気付き振り向けば】
【そこに在るのは人外地味たイキモノ1つ、月光と街灯を受けて虚ろな瞳をじっとそちらへと……】

【腰まで届いて風に揺れている最上の錦糸と見まごう純白の髪】
【瞳はガラス細工のように乱反射する紫で、なぜか右目は眼帯で】
【躯を包む衣服は薄い桃色の混じった白色で統一されている】
【胸にちょこんと小さなフリルを乗せたブラウス、その上にはフード付きのダッフルコート】
【ぴっちりと纏わり付くズボンはその脚の造形美をこれでもかと晒している】

餌付けるなら最後まで面倒を見なければいけませんよ……
餌の味を教えておいてその後は何もしないで知らんぷりなんてろくでなしのすることですから

【氷を思わせる無表情に似合わない、呟くのは偉くまともな事】
【他人の感情の機微に敏いならば声にほんの少しだけ苛立ちのようなものが含まれているのが分かるかもしれない】

【そんな鉄面皮だけど咀嚼する猫を見下ろして一瞬だけ微笑んで】
【邪魔しないようにか小さな声で少女へと「こんばんは」と……】
848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/08(金) 22:21:07.20 ID:ujKIl4ES0
>>834
//まだいらっしゃいます?
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 22:25:55.69 ID:ELalX85co
>>844

……見てた。アンジェルのやつに無理言って、病院から呼び出してな
最後の最後で気ィ抜いてるから、取れた勝ちも取れないんだぜ、ソニアは。
……、……勘違いすンなよ。戦い方を理解するいい機会だと思っただけだっての

【ふん、と鼻を鳴らしながら服を開けば、傷の痛ましさもそうではあるが――】
【少女の、それこそ芸術品か何かのような華奢な身体が嫌でも目に入って】

【敵を相手にカノッサのNo.3が何をやってるんだ、なんて頭のなかで反問しつつ】
【それでも、手にはピンセットと消毒液を浸した脱脂綿――ひたり、と傷にそれを着け】
【ためらいながらも、手の熱で痛みを緩和出来ればと少女の肌に触れもした】

【――その手は、きっと熱いに違いない。なにせ、ベイゼの平熱は37度を超える程で】
【故に触れるのも躊躇ったのだが―――仕方がないと、静かに治療を進めていく】
【消毒液で傷口を清め、ガーゼを当てて、包帯を巻く。簡素だが確かな手順だろう】

【そして少女が質問すれば小さく頷き、怪訝そうな様子を見れば口を開いて―――】

……私は、さ。研究所に居たって言ったろ?あそこで色々、投薬を受けたんだ
起きた時、三食のたび、運動の合間、寝る前……ワケも分からねェで、色々な。

だから、人並み以上に身体が強い。力もそうだし、自然治癒も早いから傷が残らない
平熱も高けりゃ頭も回る―――実験の中じゃ、血液検査も何度かあったが……特定出来ないんだ、血液型。
他のやつにはいくらでも輸血できるけど、自分は不可能っていうタイプに変異した、ってことらしいンだが

……影響≠キるんだ、その代わり。今言った特徴とか、性格とか……少し、だけど

【先ほど脱ぎ捨てたパーカーをソニアに掛けつつの言葉はイマイチ、力がない。それは恐らく輸血に関する話しなのだろう】
【怪我を塞いだ所で、血が足りないのでは根本的な解決には成り得ない――だから】

だから、その……そんな、汚れた血で良ければ、すぐに……、…………。

……いや、やっぱり他のUTの奴でも呼んでくる。
でなきゃできるだけ早く病院に行って―――……その方が、良いだろ?

【―――なんて言ってから、少女の傍を離れようと。他のメンバーを呼んでこようとして。】
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/08(金) 22:26:08.61 ID:gqedLsLA0
>>846

【男たちがいなくなった後、残された青年はポリポリと人差し指で頬を掻いていて、】
【「ウソなんだけどなぁ…」と呟くその顔は困った様な笑顔が浮かんでいた】

【男たちの姿が完全に見えなくなると、その剣を下げて女に向き直る】
【魔翌力の衣を払って剣を鞘に納めると、青年は彼女に駆け寄った】

いえいえ、礼を言われるほどではありませんよ

【その顔には、この場所へと着た時と同じ笑顔が浮かんでいて、】
【しかしその目線は、どちらかと言うと相手を心配する様に動いている】

それよりも大丈夫でしたか?お怪我は?

【青年は腰を曲げ、手を差し出す】
【女を立ち上がらせる為の物だろう。その手を掴み返すと、引っ張り上げるようにする】
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2013/03/08(金) 22:28:13.10 ID:ukovYSEno
【水の国――煉瓦通り】

【中心街より道を一本外れた、こじゃれた個人経営店の多いれんが道】
【その一角に、敢えて少々粗く作ったような表のオープンカフェが建っている】
【名物は水出し珈琲、喫茶席は道に沿っているが、中に入る事も出来るようだ】
【ウッディ系の香のほんのり漂う屋内では、プレスするだけのストーンプレートキットを販売しており】
【それを元にストラップのような小物を作ることも可能であるようである】

……ええ、草鞋から話は粗方聞いているわ
こちらは予定通りそちらの寄港に合わせてお伺いします、それではまた

【濃い色の木造りのテーブルに一人で座る女性の、やや鼻にかかった甘えたような声】
【それに似合わず電話の内容は幾分真面目なもののようで、丁寧なあいさつと共に通話は打ち切られる】

困ったものね、力関係を勘違いされてもらっても弊害があるわ
下手に調子に乗る前に、釘をさしておいて頂戴

【続くのは、一人でお茶しているにも関わらず誰かに命ずるような言葉】
【それを最後とするように、そっと白いコーヒーカップを口へ運ぶ】
【一瞬まばらな雑踏が動いたような気配がしたものの、道行く人は気付くことなく、己の行く方向に向くばかりだった】

【濃い翡翠色のおかっぱに、黒曜のような深く黒く煌めく、やや吊った丸く大きな瞳】
【やや印象の薄いすっきりとした面に目立つ、紫のルージュとほんのり色づいた水蜜桃の頬】
【地の黒の気品を損ねない程度に白と緑のちりばめられたチャイナドレスを大きな胸が押し上げ】
【対照的に引き締まった細腰と伸びる両脚を引きたてている】
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 22:31:18.70 ID:wXGpFX+Z0
>>847

【かつ、こつ――響いて来る足音はまごうことなくこちらに向いていると、真っ先に感づいたのは足元のそれだ】
【薄っぺらい耳、喧嘩の勲章だろうか、先のほうが欠けていたけれど――ぴんと立てたなら、そちらを向く】
【数秒ばかし遅れてから少女の眩い蛍光緑もそちらへと向けられるのだろう、僅かに鋭い色と一緒に】

いいえ、これからこの子にはお仕事をしていただこうと思いますの。
二度と会える保障が無いならば、報酬の前払いは正当な契約でしょう?

【振り向いた頭越し、食事を中断する白猫のオッドアイが現れた誰かへ向くのだろう】
【ちしゃちしゃと口周りを舐める音がする。怯えて逃げ出すほどでもないが、食事を続けるほど人に慣れてもいないのだろう】
【甘たるいまま間延びするような声は、ともすれば甘える猫の声にも似て。浮かべる笑顔は、わざとらしいぐらいに朗らかだ】
【それでいて、口にするのはどこかおかしな――或いは、餌付けへの言い訳とも取れそうなもの】

ある朝いきなりろくな保障もなしに首切りするような会社よりはよっぽど人情味溢れていると思いますけれどねぇ――。

【さて、しゃがんだ状態から振り向いて会話しているのが今の姿勢。首に無理があったか、ゆるりと体勢を直すのだろう】
【立ち上がらなくともそちらに半身向けるような姿勢、くすくすと笑ったなら、口元に手を添える】
【短めに切り揃えられたつま先には、たったそれだけのトップコートが艶めいた】

ええ、こんばんは。今宵も月が綺麗ですわね?

【愛想の良さそうな笑顔。その苛立ちには気付いているのかどうかも、曖昧で】
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/08(金) 22:33:05.80 ID:pwSHRn3b0
>>848
/YESYESYES
854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 22:40:27.03 ID:IuuPYEU9o
>>849

【肌に触れる貴女の温もり、声に出そうな傷の痛みも、こらえてしまえるぐらいには】
【体温の熱で溶けてしまいそうであっても、その輪郭を柔らかいままで押し止めて】
【やがてはその中で眠ってしまいそうなぐらい、痛む傷跡を声にならないおうに沈めて】

【包帯が巻き終えられたなら、普段の彼女の白さが、また戻ってくるだろう】
【それこそまさしく雪≠セ、雪国に降る、細やかで小さな、いくつもの結晶】
【貴女へと向ける華奢な微笑みもまた、貴女の熱で溶ける前の残響のよう】


……でも、見ててくれたの、ソニアの……戦い……
わっ……だったら、もしかして……聞いてた?……ソニアの、言葉……


【きゅぅ、と顔を紅くしたなら、ベッドの上で曲げて座り込んだ脚の膝に軽く手を置いた】
【彼女の最後の言葉セリーナに勝ったなら、ベイゼと話す勇気がでる≠ニいう意味合いで】
【結果は貴女の知っての通りだ、その言葉が果たせなかったことに、その小さな肌を真っ赤に染めて】

【――――彼女の側を離れようとする、貴女の姿、思わず彼女は左手で、貴女の腕を掴もうとする】
【傷跡が痛んだ、それでも、その力は……普段の彼女とは思えないぐらいに、強いのだろう】
【それでもまだまだ淡い、振り払おうと思えば、振り払えて――――】


……ねぇ、ベイゼ……ソニアの手、冷たい……の
とっても、とっても……冷たくて、ひんやりとしてて……そんな、手なの

ベイゼの手はね、温かいの……すっごく、ずっと、握って欲しいの……
だからね、ベイゼの、温かさが、少しでも……ソニアのに、なれるなら……
嬉しいな、とっても……とっても……

とくん、て……心が、揺れるたびに……ベイゼのこと、思い出せる、から……


【貴女の体温で溶けていく雪、アスファルトに落ちたなら、直ぐにでも消え入るよう】
【そこには何の混じり気のない、結晶が、ただその儚い命を落とすだけだから】
【――――希薄な彼女、目を離したなら、直ぐにでも消えてしまいそうな彼女】

【それを繋ぎとめて欲しかった、貴女の血が混ざったなら、貴女の血と一つになれたなら】
【――――誰にも邪魔が出来ない、永遠の楽園、そう考えてしまうのは、きっと、夢見る彼女だけに許された特権だから】

855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/08(金) 22:43:18.29 ID:aCUWUmRwo
>>850
【彼が呟くその言葉に「えっ、嘘だったの!?」といわんばかりの表情を浮かべる女】
【それが一因になって少し感謝の言葉が強張っていたため、嘘だと分かると本当にほっと息をついた】

あ、大丈夫ですよぉ。どこも怪我はしてないですしぃ。
それに私、ナースですから! 怪我なら自分で治せますよぉ。

【独特の間延びした口調で繰り出される言葉に偽りらしきものは見当たらず。どうやらこの女、本当にナースのようだ】
【差し出された手を遠慮なく握って、加えられる力に逆らわずグイッと引っ張りあげられる。お尻の土を払って、再び彼と相対した】

……えーっと、改めてありがとうございました!
まぁ、立ち話もなんですから何処か適当な喫茶店に入りましょう! ご馳走しますので!

【にこりと笑いかけ、2回目の感謝で深く頭を下げる。元気は既に回復しているようだ】
【最初は本当に同性愛者かと思ったが、ハッタリだったようで。優しげな見た目も相まってすっかり彼を信頼しきっている女】
【そして、そう言い放ったと思えば彼の手を取り、近くの喫茶店へと駆けていくのだった】

【彼が嫌がらなければすぐそこのちょっと良い雰囲気のカフェへと女は入っていく】
【瞬く間に席を取って、――――気づけば女は、既にサンドイッチとコーヒーを机に並べていた】
【貴方も好きなものどうぞとか言っている。本当はカフェへと入りたかっただけなのかもしれない】
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/08(金) 22:48:37.66 ID:f+SwtQCWo
>>842

(――鮮明な映像、ってワケでもないんだけど。)
(でも――あの数日間、どんなメンバーがここを護ってくれてたのか、アタシだけは把握しておかないと、ね。)
(だからこそ――"あの"後戻ってないユウトは――あとで連絡をとらないと、ね。)

正確には――ついさっき、映像で確認した、ってところ。
リアルタイムで情報を知れた方が良かったんだけど――・・・できなくて。

(大会中はW−Phone、不定期にしか見れなかったからなぁ。――言っても、しかたないんだけど。)

【――気がつけば試合が始まっていて、試合が終わる頃に端末を確認すると、襲撃があった情報が入る。】
【しかし試合後は意識が朦朧としているような激戦ばかりだった――何度か、医務室を無理矢理抜け出そうとして】
【あわや失格扱いになりそうだった事は――セリーナだけが知っていた。いや――というよりも。】
【――言わないのだ。とにかく、そういう情報を――彼女はそれを、正しい事だと思っているから。】
【黙って、ただ批判を身に受ける――その上で、今後を見据える。責任者とはそういう物だと、考えていた。】
【そういう一つ一つを、誰かに話す必要なんてないし――ましてや、「わかってくれよ」なんて】
【――言ってはいけないと、そう思っていた。】

――様態が良くない事は聞いたよ、大会会場で得た情報だから――この目で確認したワケじゃないんだけどね。
彼女もここを護るために全力を尽くして――アタシのミスで、傷ついた。
ヒルコが悪いんじゃない。彼が襲ってくるのは当然――対応を損ねたアタシが、一番悪い。

だからお見舞いにはもちろん行くし―――・・・

【そこまで言葉を紡いで、セリーナは押し黙った。】

【いや――そうせざるを得ない。】
【怒気の篭った、イライザの言葉はセリーナの胸を強く打つ】
【床板が圧迫された衝撃で、カウンターの上のカップが、酷く揺れた。】
【――珈琲に波紋が広がっていく。】

―――・・・。
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/08(金) 22:48:59.77 ID:f+SwtQCWo

>>845

【――彼の言葉の一つ一つに、返答をしたかったが――セリーナは押し黙っていた。】
【――身勝手。そんなものではない。】
【本来であれば――暢気に大会などに、出ていい存在ではないのだ。いやむしろ。】

【――彼女はこの拠点を、ひと時でも離れるべきではない存在だ。】

【いつでも誰かがいるとは限らないこの組織――小さすぎる"集団"の中核である彼女は】
【少なくとも、彼女だけは絶対にここを空けることなど許されなかった。】

【――それを知っていて。理解していて。】
【――後々、多くの仲間に迷惑をかけ――パッシングを受けるであろう事を、覚悟した上で】

【セリーナはそれでも、あの大会に出場していた。】

―――参加表明、ありがとう。
ただ――やっぱり、アタシは大きな間違いを犯したんだ。
やっぱり――アタシはさ・・・

【――言葉が、続かない。】
【参加の意を見せてくれた瑛月、恩人であるイライザの叱咤を前に――何も、言う事ができなかった。】
【いや――言い訳なんて意味が無いと、そう"思い込んで"いた。】

>>ALL(瑛月 イライザ)

【だが――そこで静かに、セリーナは息を吐いた。】
【今、自分が責められているのは――この期に及んで、自分の態度に問題があったからだ。】
【責められる事をしたのだから、責められて当然だ――真っ当な意見かもしれないが、しかし】
【それは同時に――"語らなければ良い"という、セリーナ自信のよくない部分を、しっかりと映していて。】
【彼女は、精神的に真っ直ぐだったが――その直線的な思考の裏にいつも、影を潜ませていた。】

【――その影を、"独りよがり"な思い込みを、イライザが責めている事にようやく――ようやく。】

(嗚呼――そうだ。)
(言い訳だって、しなくちゃいけないんだ――その上でまた、きっとイライザも瑛月も、怒るだろうけど――そうだ。)

(――本当に"責任を取る"のなら――それでこそ、だよね。)

(なんで大会に出たのか、ちゃんと――言わないと、ダメじゃん。)

―――謝る事がもう一つ、増えちゃった。
イライザちゃん、それに瑛月・・・長くなるかもしれないけど――

―――どうして大会に出たのか、きちんと話したい。その上で、責めてくれていいから――

――アタシのいい訳を――理由を、聞いて欲しい。

【ようやく紡いだ言葉、開かれた瞳――そこには先ほどまでの、疲労を抱えた色はもう、ない。】
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 22:49:16.86 ID:wqHxTzT7o
>>852

猫に……仕事?
猟犬の方がよっぽど言うことを聞くと思いますが、いえわたしが言うのもおかしい……か。
ああ、わたしのことなどお気になさらずどうぞお食事を続けて下さいな。

【不思議なことを言う少女だ、といまいち理解していないのか首を傾げる】
【白髪がさらさらと流れて僅かに石鹸の匂いが溢れて辺りに広がることだろう】

酷く具体的な例えですね、まあ所詮人間社会ですし仕方ないことでは?
……ああ、だとしたらあなたの言い分もあながち間違っていないのでしょうか、と……隣に座りますよ?

【少女の丁寧な笑みは見る人によれば心を奪われかねないのだろうけど】
【幸いか不幸か、白い彼女に心はなくただ静かに少女の隣でしゃがんで、猫をじいっと見つめる】
【珍しいオッドアイ、普通ならその希少価値から野良になんかならないだろうに……彼か彼女かかの猫はどんな歴史を進んだのか】

【なんて意味のない事を考えて】

そうですね、あればかりは何時まで経っても輝いたままで……
人の心よりは遥かに誠実で好感を覚えます、ね?

【思いを馳せるには遠い天体と人の心なんかを持ちだして】
【言ってる意味も理解してもらえないだろうに、同意を求めるように言葉を返し】

……ところで猫などにどんなお仕事を頼もうとしたのです?

【小首を傾げつつ疑問を零す】
【悪意もなければ善意もない、ただなんとなく気になったから】
【でも白い彼女の姿とその無表情もあって何やら怪しくもあって……】
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/08(金) 22:50:58.41 ID:ujKIl4ES0
>>853
【餌に群がる鳩のように、少年のもとへ歩く少女が一人】
【黒い地味なスカートにコート、真っ暗闇で見たら幽霊間違えられそうな白い肌が特徴的だ】

···君見たいな若い子がこんな夜中に何してるの?

【近づいたけれども言葉が思い付かなくて、変な言葉が出てしまったなぁと軽く頭を欠く】
【正直なんでこの子に話しかけようと思ったのかは自分でもあまりわからない。】
【一見何もおかしくないこの光景から感じる奇妙な雰囲気に無意識に引き寄せられたのか...】

//少し遅くなりました...
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/08(金) 23:00:22.06 ID:gqedLsLA0
>>855

【青年の心配はどうやら杞憂に終わった様で、】
【安堵した様にため息をつくと、「それならば良かったです」と、その場を後にしようとしたのだが……】

【残念ならがグイッと引っ張られた力に逆らえず、半ば引きずられるように女に連れて行かれてしまう】
【振りほどこうと考えたりもしたのだが、相手が相手であり強く出られなかったのだろう】
【観念した様に続いて喫茶店へと入店する】

もう……
ああいう場所に不用意に近づいてはいけませんよ?変な人達がウヨウヨいますから…

【席に着いた青年は、やはり困ったような笑顔で女にそう言う】
【というのは彼の先日遭遇した"変な人達"に由来するのだが、それは伝わらないだろう】
【メニューを手にとって、しばらく睨めっこを行う。何を選ぶか迷っている様だ】

ところで…
何でずっとナース服を着てるんですか?

【青年は一旦メニューから顔を上げて、素朴な疑問を投げかけてみた】
【看護婦だったとしても、勤務外まで着用してるのに疑問を持ったのだろう】
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/08(金) 23:01:06.41 ID:pwSHRn3b0
>>859
……少なくとも君よりは、年齢は上……なのかなぁ

【声のするほうへと面を上げて、自信満々にそう告げようとしたところ】
【処女の、幽霊のようなその見た目に自信なさげになった少年】
【烏達は、少女の方を暫く見た跡どこへなりと飛んでいった】
【羽やら糞やらが落ちて行って、少々というかかなり迷惑だろう】

そういう君こそ、こんな時間に何をしているんだい

【脱いでいた帽子を被り、立ち上がりお辞儀しながら】
【深い海の様な、蒼い瞳が夜の闇の中で不気味に輝いた】
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 23:04:24.63 ID:6Fy9LABI0
【ひっそりと山の麓に存在する湯。所謂秘湯と呼ばれる其処】
【公に知られていない故に余り人の訪れる事が無く】
【今宵、そこに珍しく着物を纏った少女の姿が一つあって】


「――――直に見る夜空も良いモノじゃが、水面に映る其れを眺めるのもまた良いものじゃの
或いは現の世界と夢の世界との交じりとでも見れるかや」

【雲一つ無い空。星々が美しく瞬いているにも関わらず、少女は水面へと目を向けて】
【ゆらりゆらりと揺れる星々。少女が細い足で湯を?く度に、その存在は不確かな物となって】
【――――やがては目を瞑り、足が温まって行く心地よい感覚に身を任せるのであろう】


「……何でも良い、か
旅の中で見つけた折角の此処じゃ。今は楽しむとしようかの」

【誰に聞かせるでもなく、一人小さく笑って】
【――――側に置かれている、二振りの刀】
【僅かに見える刃からは、上質な物と見て取れることが出来るであろう】
【さて、訪れた者はこんな地に少女が一人で居ることに対して疑問を持つか、それとも少女がそんな刀を所持している事に疑問を持つか――――】




【木々の隙間を縫った月明かりが所々を照らす森の奥】
【黒い服に身を包んだ、如何にも怪しい――――通報して下さいと言わんばかりの服装を纏った人物が一人居て】
【手に広げるのは地図だろうか?それにしては、書かれている所と現在地と大分異なる気がするのだが】


「いやぁ……参ったで御座るな
あの御仁、拙者に道を教えてくれたのは有り難かったで御座るが……」

【頭を搔きながら見渡せば、目に映るのは樹、樹、樹――――】
【時折、雪の残り】
【乾いた笑いが漏らされれば、口を覆っていた黒い布を外すのであろうか】
【現れるのは、二十代前半と思われる青年の顔で】


「――――迷子なんて久しぶりで御座るなぁ
何処を見ても樹ばかり。修行には最適で御座ろうが……
今日はこの辺りで夜を明かすとするで御座るか……無念」

【もう魂まで口から出ていくのでは無いかと思わんばかりの溜息】
【ズーンと暗い気配を纏えば、その場に座り込んで懐から干飯でも取り出すのだろう】
【――――こんな場所である。偶々通りかかったならば、幽鬼と間違われても文句は言えないであろう】
【……うっすらと笑って其れを食べているのだから、恐怖は加速する】
863 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 23:08:15.85 ID:ELalX85co
>>854

……ん、まあ。聞いてたって言えば、……聞いてた。
…………あれ、恥ずかしいから二度とやんなよ?

私と話したいなら、なんつーか……何時でも、その……。

【そこで黙して後に続かないのも、これまた捻くれ者の性格故、か】
【ふいっ、と視線を背けてしまったものの、また少しすれば目を向けて】
【そこに紅があったなら、一先ずは無事かとちいさく息を漏らし】

【自身の出自、その欠片。話すのは良くとも、きっと血を彼女に与えるのは気が重いのだろう】
【無数の薬剤で作られた、何なのかも分からないような兵器≠フ血――そう思っているから】

【けれども少女が自分の腕を掴んでくれて、手が温かいなんて、言ってくれるのなら】
【―――それならば。手を振り払うことなんて決して無く、黄土のどこか優しい色を向け】
【彼女の隣に座り直してから、自分の両手で彼女のひやりとした手を包んでやり】

合わないってことは、無いと思う。ただ……後で後悔しても、知らないからな

……それじゃ、悪いんだがそっちの注射器で俺から血を抜いてくれるか?
後は俺の方でやるから、終わったら静かに寝てろ。分かったな、ソニア?

【なんて、自分で決める最後のスイッチを少女に委ね、左腕を差し出した】
【女性らしい白の腕だが、触れればしっかりとした筋繊維の動きがあって】
【そんな中に、ひと際目立つ血管が1つ。そして、恐らくは過去のであろう注射痕も幾つかあって】

【――その後、少女が自身の血液を注射器いっぱいまで採ってくれたなら】
【その血液を空の輸血パックに移し、ソニアにもそれを通すための注射を施すだろう】

【いくらか詳しい過程は省くが――流れこむ血液は、体温の低い少女には実に熱く】
【それと同様に、心強いような。普通の輸血とは違った、なにか不思議な感覚があるだろうか】
【これからの体調変化については、まだ何とも言えない。ただ、『変わる』ことと『1つになる』事は確かであって。】
864 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 23:10:50.36 ID:wXGpFX+Z0
>>858

そうですわねえ、猫なんかよりも犬、それも訓練された犬なら――ずっと言うことを聞くのでしょうけれど。
犬よりも猫のほうがいたるところを彷徨つけますもの、犬は屋根を伝って歩いていけないでしょう?
そちらの方が具合がいいのですわ、できるだけ好きに歩いてもらったほうが――ね。

【犬と猫、二匹がぽつんと座っていたとして――仕事の内容にもよるだろうけれど、確かに大部分の人が犬を選ぶのだろう】
【それでも猫を選ぶ理由、選んだ理由は、行動の自由さ――らしい】

まあ、この子である必要なんてありませんの。別に、どの子でも良くって。
――或いは。あなた様の言うとおり、野良猫に何も考えず餌をくれてやるろくでなしになりたかったのかもしれませんわ?
そうだとしたら、怒られてしまうかしら。ねえ? どうなのでしょう?

【「ええどうぞ」と、容易い許可は気の抜けるみたいに朗らかで、こんな場所だと言うに警戒はひどく薄いよう】
【――けれど。その瞳がじっくり彼女を観察したなら、きっちりと警戒をしたうえで隠していること、気付けるだろうか】
【石鹸の爽やかな香り、男ならばくらりとクるのかもしれなくても、彼女にはまるで通用しなかった】

【月のこと。見上げたなら、まぁるい瞳に三日月を映して――「そうですわね」と、返すのは】
【肯定とも否定ともどこか違って、有耶無耶に茶を濁すよう。そっと首を傾げたなら、じ、と視線を向けてみたりして】

……わたくしの親友が、猫をとっても好きなものですから。
もしも会えたなら、好きなだけ撫でさせてあげなさいと。そんなお仕事ですわ。

【その瞳が、僅かにそっと細められる。どんな感情を篭めるのかすら、曖昧に暈して】
【要するに彼女が猫に与えた仕事というのは「撫でられること」。これだけ人懐こいならば、無理ではないこと】
【いつの間にか食事に戻っていた猫を視線が撫でる。そっと指先が小さな頭に触れたなら、壊れ物にするようにそっと撫で】

――わたくしも。あなた様にひとつふたつ、尋ねごとをしてもよろしいかしら。

【するりと動いた視線が、再び相手へと注がれる。眩いぐらいのグリーンアップルは、黒髪に、暗闇に、よく映えた】
865 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 23:12:14.17 ID:IuuPYEU9o
>>863
/すいません、明日早いのでそろそろ落ちないといけないんです
/良かったら明日に持ち越しても良いでしょうか?
866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/08(金) 23:13:28.53 ID:ELalX85co
>>865
/大丈夫ですよっ、レス遅めで申し訳ないです
/時間が空いた時に舞台裏で呼びかけてもらえればー!
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/08(金) 23:13:56.97 ID:IuuPYEU9o
>>866
/ありがとです!
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/08(金) 23:15:29.82 ID:aCUWUmRwo
>>860
モグモグ……ご、ごめんなさいぃ……でもあの人たちが、怪我してるって言うのでついつい……。

モグモグ……。

【話すか食べるか、どちらにも集中することが出来ずに結局話しながら食べるスタイルをとっている女】
【ちゃんと咀嚼して飲み込んでから話している辺りお行儀を気にしているのだろうが、その所為で話が長くなる】
【あんなデカい男達がそんな怪我しているはずも無く、どうやら女を引き付けるための台詞だったらしいのだが女は気づいていない】
【天然で鈍感である。この女】

あ……申し遅れました!モグモグ
私、ベルジュ・フローレンスと申しますぅ。モグモグ……ベルって呼んでくださいねぇ。
質問の答えですがぁ、……モグモグ……私はフリーの看護婦をやっているんですよぉ。モグモグ……だからいつもナース服なんです!

【メニューとにらめっこする彼には、オープンオムレツとかおいしそうですよ、なんて周りを見渡しながらそう答え】
【ごくごく自然なその質問には、ナース服の上から分かる、ちょっと大き目の胸を張ってそう自信たっぷりに答える】
【自信たっぷり……なのだが、それ自体がおかしいということに、女はまだ気がついていない様子だった】
【よくよく見てみれば、女はバッグすら持って居ない。完全に手ぶらだった】

貴方は―――えっと、お名前を聞かせてもらってもよろしいですかぁ?

【なぜ助けに来てくれたのですか。と尋ねようとしたが、やはり彼に正義感があるからだろうか】
【聞くのも無粋だな、そう思っていたらまだ彼の名前を聞いていないのに気づいた】
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/08(金) 23:17:59.30 ID:FOeznvBTo
>>845 >>856-857

【――険しく吊り上がり続けていたイライザの眉が、その言葉でやっと定位置に戻る】
【お姉ちゃん≠ヘ何時だって強くて、図太くて、しかも誰よりも傍にいる存在】
【あまり行儀の良い思考法ではないけれど、今はセリーナがその理想に重なってくれたことが、嬉しかった】

……怒らない。ちゃんと言ってくれればね。
ついシャクを起こして事情がどうしたなんて言っちゃったけど、やっぱりそこは大事。
正しいと思ってやったのなら、もっと強弁すればいいのさ。

【そこまで言って、イライザは蝶の羽を薄紅色の光に還元し、目の前の椅子に座り込んだ】
【長い話になるのならば、喉のお供が必要だろう】
【コーヒーカップにドバァ!ドゴォ!と大量の砂糖とありったけのミルクを注いで、かき混ぜつつまた口を開く】

――そこに義があるなら、あたしはアンジェル達やそこのナカムラが付いて行ったあんたを信じる。
本当は、そうしたくって此処に来たんだもん。

【素直にセリーナ自身をと言い切らない、主張を曲げないその生き方は不器用だが】
【刺激的なほどに甘いコーヒーを一匙ぐらい喫すれば、はにかんだ笑顔を少女は浮かべた】
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/03/08(金) 23:20:27.26 ID:2U8Oscwd0
>>862
おや?湯気?
こんなところに温泉か?
はたまた新型の兵器か…?

【ふわふわと立ち昇る、暖かそうな湯気につられて一人の男がその場へと迷い込んできた】
【瞳まで真っ白な目をしており】【斑色のバンダナを頭につけ、赤色の動きやすそうな服を着ている】
【背中には編み込みで作った木製のカゴを背負っており、その中には山で取れるであろうたくさんの山菜が入っている】
【食べれそうなものだけでは無く、山をよく知る人ならわかるであろう毒を持った山菜もあった】

ふむ、これは池…と言うか湧き湯か?
と、先客が居たのか。

【湯気の上がる湯に足をつけている女性を見ての感想をもらした】
【先客がいることに多少驚きはしたものの、直ぐに興味は湯の方へと向かった】
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/08(金) 23:22:01.66 ID:ujKIl4ES0
>>861
それは...散歩ですよ。散歩。気分転換がしたかったんですよ

【頭に落ちた羽やらを払いながら話す】
【戸惑ったような顔と、台詞の間に入った間が言葉の信憑性を0にする】
【ただ、戸惑った理由は質問されたからだけじゃなくて、一瞬見えた蒼い不気味な目に少し恐怖を覚えた】

あなた、何者なんですか?

【今までの会話に何の脈絡も無いが、唐突に出てしまった一言】
【餌に群がる鳩の雰囲気とか、今見えた少年の目、おかしい。少なくとも普通じゃあない】
872 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/08(金) 23:27:17.84 ID:y6FBcNCIo
>>857>>869

……。

【―――押し黙る彼女にも、理由が有るのだろう。 戦いを見れば、其れは明白だ】
【……深く強い想いが無ければ、あのような素晴らしい試合を出来るわけがない。あの大会を、勝ち抜けるはずがない】

【大会解説者として、彼は思う。―――優勝者に、そんな弱々しい雰囲気を見せて欲しくないと】
【正義を志す人間として、彼は思う。―――UTという、新たな光。……市民の希望を担う彼女が、か細い声を出していてはいけないと】

【―――咳をしつつ、喉を整えた。……今から大声で、怒鳴りつけてやる。大会出場ではなく―――そのヘタれた姿に】
【男は大きく息を吸うが―――其れと同時に、彼女の止まった口が、動き出した】

…………。

【―――怒鳴るのは、止めた。 鋭さを見せた双眸が和らいで、小さく頷く】

……うむ。 ―――イライザも言う通り、それが良い……オマエが認めてくれるなら、俺は仲間。
仲間なら本音、ぶちまけてもいいとは思わないか?
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/08(金) 23:28:50.89 ID:pwSHRn3b0
>>871
散歩か……散歩はいいよね
心にゆとりと、また違った光景を教えてくれる

【地に堕ちた烏の羽を拾い、クルクルと手で弄ぶ】
【そのまま手を離せば、羽は踊る様にしてまた堕ちてゆく】
【そして、暫く羽は少年の蒼い瞳を一瞬遮って】

――さぁてね
野良猫に決まった名前がないように、野良猫に決まった生がないように、僕もまた決まった名前はなく、決まった死に方はない。
好きなように呼んでくれて構わない、好きなように思ってくれて構わない

【微笑を浮かべながら、はぐらかす様に告げる少年】
【その半月のように歪んだ瞳と、不気味に歪んだ口角は何かを考えているような想いを受けとれて】

君のほうこそ、何者なんだい?

【またはぐらかす様に告げたその言葉】
【少年は手の内を相手に見せて、前に出して問うた】
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/08(金) 23:32:26.27 ID:wqHxTzT7o
>>864

撫でさせるだけなんてなんとも可愛いお願いですね……
でも、寄り添うならばそれくらいのほうがいいのかもしれませんね猫にしても人にしても近付き過ぎると逃げる事もありますし……。
少し悲しいのはあなたのそんな気遣いを相手は気が付かないということです、けどそれでいいのでしょう?

【その小さなお願いに自然と笑みが零れていた】
【なんとも儚い、しかし温かい……素朴だけどどうしてか尊く思える】
【自分には関わりなんか無いのだけど、どこか嬉しくて……】


個人の責任につきましては個人でしか払えないのではないでしょうか
咎めはしてもわたしは責めたりはしませんよ、ええそういう事はまともな人間がすべきでしょうから。
さしあたって……正義の味方とかにでも頼めば怒って貰えるかもしれませんね。

【餌を食む猫、単純な言葉で表現するなら「可愛い」】
【その容姿は人間に愛でられる為に生まれてきたのではないかとさえ思わせるフォルムで】
【だからこそここまで繁栄したのかなと無粋な考えを巡らせる自分に、呆れてしまって天を仰ぐ】

もっとも……正義の味方なんて絶滅危惧種で、それこそ猫より気まぐれですけどね
だからもし手元に置きたいなら首輪をきちっとつけておかないと逃げ出しちゃいます……。

【くすり、と冗談めいて微笑む白色】
【少女の隠した警戒心には気が付いていないのだろう】
【それに加えて彼女自身は少女に警戒なんてしていない、どこまでも疑わないまま】

【或いは騙されるとか裏切られるとかなんてどうでもいいと思っているのか】


――――――――答えられる限りならば、構いませんよ

【初対面の相手である自分に尋ねごとなどあるのだろうか?】
【なんて疑問が浮かぶけれど答えが己の中にある訳もなく、ただ向けられた瞳を覗きこむしか出来ない】
【少女の瞳は瑞瑞しくもあって、人のものであるからこそ綺麗に感じられた】
875 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/08(金) 23:34:25.76 ID:gqedLsLA0
>>868

(……わあ常套手段…)

もう…次からは気をつけてくださいね

【そんな彼女の話を聞いた青年は、仕方ないなぁ、とでも言った様子である】
【では、といった様子でオープンオムレツとオレンジジュースを注文すると、メニューを置く】
【「男性は皆狼なんです。ウェアウルフなんです」とは彼の弁である】

なるほど。ベルさんはフリーで仕事しているのですね。だから常にナース服を…
良い心がけですねー

…あれ……さん?ちゃん?どっちだろ…?

【なるほど、と首を縦に振る】
【視界の隅から隅に、服以外の医療関係の器具が映らない事を指摘しようかと思ったが、自分も人の事を言えないなと思い止めた】
【それよりも、彼は呼び方を「さん」付けか「ちゃん」付けかで迷っている様である】

僕ですか?
僕の事はエヴァンって呼んで下さい
皆そう呼ぶので

【そう答えた彼は、運ばれてきたオレンジジュースに手を付け、ふう、と一息ついた様だった】
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 23:34:54.22 ID:6Fy9LABI0
>>870
「――――兵器などとは、これまた物騒な事を言うのじゃな
尤も……確かにこの様な場ならば訪れる者も少ない故、隠蔽するのには最適じゃろうが
いずれにせよ、前者として捉えるのが正しかろ。温泉――――とは言い難いやもしれぬがの」

【返された声は、まだ何処か幼さを感じさせるのだが――――】
【その口調は古めかしく、質と合っていないであろうか】
【チャプン。と水音一つ分の間を置けば、銀色の瞳がそちらへと向けられる筈で】


「さて、山菜採りか或いは兵器漁りでもしておったのか……
まぁ……我には余り関係の無い話じゃろうか
其れを背負って立っているのも疲れるじゃろう。汚れを気にしないのであれば、そこらに腰を落ち着けると良かろうて」

【その蒸気を含んだ地は湿っぽくて】
【座れば、少なからず纏い物が汚れてしまうだろうか】
【その視線は男の容姿の認識から、背に掛けている其れへと変えられて】
【――――毒を含む其れを見つければ、僅かに首を傾げるが】
877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/08(金) 23:47:24.68 ID:ujKIl4ES0
>>873
【歪んだ瞳、はぐらかすような話し方、なにか考えているような仕草】
【そのどれもが不気味で、怖いかった。】
【つかみどころの無い答えに自分の答える言葉が無くて、次の質問が来るまで、少し沈黙が続いた】

私ですか...ただの変人ですよ。
人の苦しむ姿を見るのが好きな、悪趣味な人間です

【相手の雰囲気に飲まれないように、少しでも怯んでくれればいいなと少し盛って答えた】
【でも答えた声は少し震えていて、顔もひきつっていた。痩せ我慢すらできていなかった】
878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/08(金) 23:49:05.45 ID:aCUWUmRwo
>>875
はい、すいませんでしたぁ……。

モグモグ……サンドイッチ美味しいですぅ……♪

【当たり前のように彼に注意され、シュンとなったベルだったが、サンドイッチを食べると瞬く間に復活】
【単純とは、まさにこういうことを言うのだろう。―――と、出来上がりが早いこのお店。すぐその2品は運ばれてくる】
【やっぱり美味しそうですねぇ……と目をキラキラさせながら言うベルに、食べたいなぁと言う考えは一切無い】

エヘへ、そうですかねぇ……。

あ、私はどちらでも良いですよぉ。好きなほうで呼んでくださいねぇ。

【褒められたのが純粋に嬉しかったのか、単純なベルは頭をかいて、頬を紅くさせながら照れまくり】
【2人の話を聞いていた一般客Aは「疑問そこ!?」と心の中で思ったらしいが、単細胞なベルにそんな問いは出ず】
【人に強制させることが嫌いなベルは、思いのまま、好きなほうでと軽く答えた】

エヴァンさんですかぁ、かっこいい名前ですねぇ……。
……あ、エヴァンさんはどんな仕事してるんですかぁ?

【サンドイッチを美味しいといったり、質問にまじめに答えたりと素直なベルは彼の名前に対しても興味を持ったらしく】
【これまた愚直に思った事を言うと、仕事つながりでそう尋ねる】
【剣を持っていたし、やはり何か大きな組織にでも入っているのかなぁ……なんて想像もしてみるのだった】
879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/03/08(金) 23:50:47.71 ID:2U8Oscwd0
>>876

その人が訪れにくいこの場所に
なぜ君の様なお嬢さんが居るのか、気にはなるがな

【そう言って真っ白な瞳広げて女性を見た】
【疑問を投げかけて見たが、彼は対して返答には期待していない様だ】
【そんなことよりも、気になる事柄があるからであろう】

ふむ…

【小さくそう呟くと、背負っていたカゴを下ろした】
【だが地面には座らず、どしっどしっと何回か地面を踏みつけた】

湿っている…蒸気を含んで居るからか…
だが使えそうにないな…

【独り言を呟くと、今度は湯の近くまで移動し、湯を近くで見る様に屈み込んだ】
【ちゃぷんと一度、湯に手をつけて直ぐ引き抜き、暖かさを確かめた】

飲んでいいか?

【意味のわからないことを言った後、彼女の返答を待たずに手で湯を掬い、口に含んだ】
【山奥にひっそりとある秘境とは言え、中に何が入って居るかなどわからない】
【ましてや人が足をつけている湯を飲もうなど誰が予想しただろうか】
【案の定か、しかめっ面をしてお湯を眺めている】

湯としては効果が高いだろうが…使えねぇな…

【再び独り言をいい、満足したのか地面に汚れがつくのを構わず腰を下ろして座った】
880 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/08(金) 23:58:13.73 ID:pwSHRn3b0
>>877
じゃあ、仲間だ
僕も、そういう人の苦しむ様を見るのが好きな
糞垂れの人間だ

【少女の答えに、少しだけ嬉しそうに答えると帽子を脱いだ】
【脱いだ帽子は、少年の座っていた椅子をサッさと払うのに使われた後】
【元の頭に戻った】

座りなよ、立ち話もなんだろう

【そう告げると、誘うように椅子を指し示した】
【少年の方はずっと立っているつもりらしい】

折角だから、一つ僕の確かな正体を告げておこうか
君の最初の問いと、怯えるようなその瞳に対して

【少年は、地面へと目をやって】
【寂しげに、けれども冷淡に告げた】

僕は、不死身だ
所謂不死者ってやつだ
今のところ、人類は到達してないであろう
死ぬことのない存在だ
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/08(金) 23:59:14.23 ID:wXGpFX+Z0
>>874

あら、人類が猫に期待できることなんて、そのぐらいですわ。
猫なんて所詮撫でられてごろごろ言いながら眠っているだけでいい――そうだと思いませんこと?

【撫でさせるだけ。たったそれだけのお願いは、猫に託すにはぴったりすぎるぐらいのお仕事で、】
【何か不備があるとしたなら、それを頼む相手が野良猫であること、ぐらいだろうか】
【ただでさえ気紛れな猫。それを余計に気難しくしたなら、言うことを聞いてくれるなんて、あんまり思えないけれど】
【それでも届いたならいいなぁ、なんて。ひどく、らしくないことが思考を過ぎった、気がした】

あら、そう――それでしたら、わたくしはこのまま悪い子として逃げてしまいましょう

【ふふふと笑い声を零したなら、ふんわり微笑むのは言葉と些かズレた温度差が目立つ】
【缶の隅っこまで舐めていた猫がちいさな頭を上げる。「なん」と鳴いたのは、まだ足りないという催促だろうか】
【「もうありませんわよ」と返す声。空っぽの両手を見たなら、ちしゃりと口元を舐める】
【自分のものを守った勲章、欠けた耳、癒えきらない瘡蓋。それでも、この程度に人馴れしているなら、それなりにふっくらとしていて】
【――まあ、それなりに可愛らしい。撫でようとしたって逃げ出さないぐらいには、サービス旺盛な子である】

そうかしら? 最近はいろいろとあるようですけれど……。
わたくしとしては、あんまり正義な方々に歩かれると困るんですけれど、ねぇ……――。

【頬に当てた右手。指先が頬を軽く掻いたなら、呟く声はほんの微かでもよく響く】
【全うな人種ではないと僅かに遠く告げたその身体。何らかの団体に属していると示すようなモノはないけれど――?】

……ええ、この子に頼んだことにも関係のある事柄ですわ。

【きらきらと煌く紫色、二つの眩い緑が見つめたなら――にこり、作るのは営業めいた】
【そんな前置きひとつ、置いたなら。特に間を空けずに言葉を続けていくのだろう】

その女の子。鈴音と言うのですけれど――とある男性の家に居まして。そこはべつにいいのですけれど、
二人、どちらとも連絡が取れなくなってしまいまして。少なくともあの子は返してくれると思ったのですが。

【見つめる瞳。細めてなら、微かに滲むのは後悔するような、いらつくような、そんな色合い】
【「それで」と続けたなら、つまり。特徴を教えるから、知っていたら教えてくれないか――と、そういうことだ】
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 00:05:31.62 ID:e+h9qehT0
>>879
「何、特に深い理由も無いのじゃよ
ふらりと歩いていればこの湯を見つけた故にただ足を浸からせていただけじゃ
強いて理由を付けるとするならば――――そうじゃな。長旅の疲れを癒やしているとでも言うべきかの」

【突如行われた幾つかの行動を怪訝な感情を浮かべた瞳で見て】
【紡がれる独り言には、今一度首を傾げるのだろう】
【やがて一つの問いを向けられれば、頭上に疑問符を浮かべながら小さく頷くはずで】


「……お主、先から一人で何をぶつぶつと呟いているのじゃ
その背に背負う毒性の其れと関係有るのか否か我には分からぬ
ましてや薬事屋の真似事かも我には分からぬ事――――じゃが」

【――――或いは、頷こうとなかろうとその行動は行われていたのだろう】
【思わず苦笑を浮かべて水面を見れば、歪む自分の顔が見えて】
【一際大きな波紋を作り出せば、夜空の星と融合させてみる――なんて些細な遊び】


「して――――“使えない”とはその湯の特性の事と取って間違いなさそうじゃな
何が使えないのか、或いは何が使えるのか……穏やかな話では無い様に聞こえるのじゃが」

【自身の肩越しに男を見遣れば、今度はこちらから問いを投げかけて】
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 00:07:43.18 ID:OeU8XgmFo
>>869>>872

――まだ、大会が始まる前の話。
風が冷たくて、UTとしての活動もようやっと、軌道に乗り始めていた頃だったね。

――風の国の、襲撃事件の事。覚えてる?
首都エルジオの"中央博物館"。
それに"彷徨う古城"――この二箇所の拠点を狙って、カノッサの大規模な襲撃事件があった。

目的はよくわからないけど――中央博物館からは"残光剣"っていう、特殊な剣が盗まれたんだよね。
この剣はね――イライザちゃんが戦ったあの「ヒルコ」――の、中にいるもう一人の人格――っていうか
"纏衣"っていう、すっごく強力な能力者が使ってたものだったんだ。

纏衣っていうのは・・・アタシがUNITED TRIGGERを作る切欠にもなった、すごい能力者でね。
アタシを含めた数人の――そう、ラッシュさんもいたね――みんなのおかげでなんとか、倒せるくらいのスゴイ使い手だった。けど――・・・
その後纏衣が使ってた"残光剣"は博物館に展示されてた筈が――・・・カノッサがかきまわしたおかげで、事件は終わったつもりが終わってなかったんだ。
今や纏衣は"ヒルコ"として蘇ってるし"残光剣"は博物館から盗まれちゃった――まあ、あの襲撃は相当な激戦だったから、仕方の無い事なんだけど、ね。

【ぽつり、ぽつりとセリーナが語りだすのは――ついこの間、風の国の首都が攻撃された"あの"事件の話だ。】
【そして、話がもう一つの襲撃場所――"彷徨う古城"へと、移ったその時。】
【セリーナの目に、明らかな――怒り、焦り、そして――悲しみが浮かぶのを見るだろう。】

――アタシが防衛を担当してたのは、もうひとつの襲撃場所――"彷徨う古城"の方だった。
ていうのも、そのお城の持ち主は――アタシの、

・・・アタシの――・・・本当に大切な、"仲間"だったんだ。

――"彼女"から救援を受けて、急いで駆けつけた――そこにいたのは、ははっ・・・笑っちゃうよね。
アタシなんかじゃとても相手にならない――強大な相手。

―――カノッサ機関幹部、六罪王の一人だった。

【ぐ、と――セリーナの拳に力が、入る。】

――ガイスト・ウォレン。
忘れもしないよ、アイツは強大な術者で――・・・アタシは、一緒に駆けつけた仲間の"カズネ"っていう子と、全力でぶつかった。
カズネちゃんも、その城の持ち主と友達で――アタシ達は共闘して、死力を尽くした。

――最後の最後、二人の攻撃がアイツに間違いなく命中して――・・・それで、アイツは倒れたんだ。

・・・どうしようもないくらいボロボロだったし、疲れてたけど――ふふ、元気だったらガッツポーズでもしてただろうね。
それくらい絶望的に強いヤツだった、から。

――勝ったと思ってた。でもね。

【一端、そこでセリーナは言葉を切った。気を落ち着かせるように、ゆっくりと目を閉じ】
【再び、言葉をつなぐ。】

・・・ないんだ。
そっから先の、記憶が――なんにも。なぁんにも。

―――ないんだ。

【気がついたときには自警団に保護されていて、でも確かに"アイツ"は倒してた筈で――】
【なのに、目が覚めたら彼の生存の噂と、カズネも同様にそこから先の"記憶"を失っていたことがわかって――そして】

・・・奪われてた。多分、そういう"術"か何かを使ったんだろうね。
恐らく、瀕死の状態で何か記憶を消す攻撃をしてきたんだと思う――彼が倒れてるのは、覚えてるから。
でも本当のところはそんなことよりもね。

大事なのは――目が覚めたらもう、別の場所に「いた」ってところなんだ。
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 00:07:54.36 ID:OeU8XgmFo

【――つまり。】

――・・・城も。

【――全てが。】

――・・・"彼女"も。

【―――なくなっていた、ということだ。】

―――奪われたんだよ。全部・・・全部・・・!!

護りたいものを、身体を張ってでも救いたかった娘を――・・・アタシは・・・ッ!

【――敗北。機関に対して自分の力が通用しないと言う――無力感。】

・・・なにひとつ、あの戦いで――・・・守れなかった。

【――少し時間がたっても、それはずっと、彼女の・・・セリーナの心を、蝕み続けていた。】
【だが其れこそが彼女を――突き動かす怒りと、原動力となった。】

・・・連中が最後の最後、記憶を奪ったのは言うまでも無いよね――

"死に掛け"の時になにか――"見られたくない物"を、"見られそうになった"から。
じゃなきゃワザワザ、二人そろって記憶を消してトンズラこく意味なんて、分からない。

――あのバケモノを。あの悪魔を。倒す情報が――いるんだ。
だから―――・・・だから。

――アタシには、どうしても・・・"アレ"が必要だった。

【そう言って、彼女の視線が向くのは大会の優勝賞品の一つ――"記憶の欠片"】

・・・それであの子の居場所が分かるわけでも、すぐに助けにいけるわけでもないよ。けど・・・
アタシは何でもいいから、あの戦いで何があったのか、情報を集めたい・・・
そして次にアイツに合ったときに、アイツを倒して、こらしめて、ギッタギタにして――・・・
彼女を、助けられるような"アタシ"に・・・なりたい。

・・・瑛月、イライザ・・・
【この小さな組織に参加したいと――そういう目的を持って来た瑛月。】
【怒り、弱くなったセリーナを叱咤しながら――どうやら、この集団に参加しようとしてくれているらしい、イライザ。】

【その二人の意思を、やっと全てを打ち明けた心で聞き取り――彼女は告げる。】

――アタシと・・・一緒に、戦って欲しい。

【――紛れも無い、それは――"UNITED TRIGGER"へ参加して欲しいという、彼女の想いだ。】
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/09(土) 00:08:03.61 ID:wcEK5c+p0
>>878

(…しょうがない人だなぁ……)

【コロコロと表情が変わるベルを見ているエヴァンの表情は、完全に笑顔が崩れていた】
【だが決して悪い表情ではなく、まるで手間のかかる子を持った父親の様な感じである】

じゃあベルちゃんですね。よろしくお願いします

【好きな方で、と言われ、エヴァンは彼女の雰囲気から呼称を選択した】
【切り分けたオムレツを口に運び「美味しいっ」等と言いながら、彼女の質問に答える】

うーん……実の所、『これだ』と言える様な職では無いんですよ

色んな所をフラフラして、行き着いた村や町に寄せられている依頼を解決したりして、
それで発生する報酬を稼ぎにしてるんです

ある種、僕もフリーの仕事です

【「あまり良い仕事とは言えませんね」と彼は付け足す。剣を持っているのもそれからだろう】
【つまり彼女が想像している様な事は無いらしい】
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/09(土) 00:15:28.20 ID:9qWYRjd00
>>880
あ、ありがとうございます...

【怯ませるどころか、むしろ喜ばせてしまったらしい。】
【気に入られたのか、座ってくれと言ってくれた。とりあえず言葉に甘えることにした】
【ついでにこっちが怖がってるってことも見透かされていたみたいだ】

不死身...

【到底信じられない答えに、答えを復唱するしか無かった】
【信じられない、と言ったが少年の言葉からは嘘や冗談では無さそうだ。】
【少年の言葉からは...言葉にしにくいが、本気であると言うことが伝わってきたから】

可哀想ですね...孤独で、その上不死身なんて...

【同情したのか、恐怖に震えていた声から変わって、優しい声になる】
【でも、その声も当人からすれば余計なお世話かもしれない。】
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/03/09(土) 00:17:00.14 ID:mzK3h5YR0
>>882

癒しねぇ…確かに確かに長旅には必要かもな
俺も癒されたいねぇ…

【はぁと大きなため息を一つ、ぐったりと首を傾げている】
【ここまでの道程に疲れて居ると言うよりも、日々に疲れている様に見えるだろう】

薬屋では無い、似た様なもんだけどな

【座ったままの態勢で、ぐるりと体をカゴの方に向け中身を漁る】
【その中にあるキノコを二つ取り出した】

物騒でも何でも無いさ
俺はただ、食えるかどうかを試しただけだ

【そう言って手に持ったキノコの一つを彼女に投げ渡した】

毒は無い

【そう一言付け加えると、自身が持っているキノコをかじった】
【小さな声で「マズっ」と呟くがそのまま全てを食べようとする】
【取れたてとはいえ、いい品質のものではなかったのであろう】
【彼女に渡したやつが良いか悪いかはまた別ではあるが】
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 00:19:50.60 ID:qwndEMjEo
>>881

そうですね、猫は自分勝手に生きるのが仕事……です
それか……気まぐれだから猫なのかもしれません、どちらにしても可愛いものですね。

【そのまあるい瞳はどうにも人を惹きつけてしょうがない】
【ただその一方でどこか気高くもある、相反する事象ではなく矛盾もない】
【生き物とは人でなくとも矛盾を抱え込みつつも納得して生きるものだから】

自分のしでかした事からは逃げられない、なんてとっくにご存知でしょう?

……まったくこの子は、もう少しツンツンしてたほうが可愛いですよ安売りはいけません。

【核心か、呟く言葉はしかし少女の方に向けられていない】
【サービス心に富んだ彼の頭へと指先掌を伸ばして、黙々と撫で回していた】
【いつぞやの自分を思い出す、なんて言うつもりはないけれど懐かしくも思えてしまった】

わたしは中立中庸なので、安心してください?
善だ悪だというのも好きではないですし、なんといいますか……精々気をつけてくださいな。

【白色は他と交わる事を良しとせず】
【その純白を汚すまいと流れる風のように飄々と在るのみ】
【ならば少女と深く関わるというのも己の白さを崩すに等しいか、それともそれさえどうでもいい?】

【そんな問いかけされたところで都合の良い答えなど在るはずもなく】


おやまあ――――――――

【珍しい驚嘆の声は「男性の家に居る女の子」更に「連絡が取れない」なんてワードを聞いてしまったから】
【何やら事件の香りを感じて、それも愛憎混じってそうな……いえいえミーハーなどではなく耳年増などでもなく】
【とにかく面白そうもとい興味深い出来事に瞳を見開いて、そして頷く】

いいでしょう、ええ構いませんとも……勿論です勿論
尤もわたしが知っていれば……ですが、どのような少女なのです?

【ひと目で分かる落ち着きの無さで少女に早く早くと問う】
【今は無い右目が少し疼いたような感覚も、無視して】
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/09(土) 00:24:49.91 ID:5/QTSftio
>>885
【ベル"ちゃん≠ネんて、此処にたどり着いてからは一度も呼ばれたことが無かったベル】
【ソレが妙に恥ずかしくて、自分で許可を出したくせにちょっと顔が赤くなり、隠そうとして俯くが、丸見えである】
【確かに、手間の掛かる。感情表現が豊かな女性である。このベルという人物は】

モグモグ……報酬……ですかぁ。
なるほど、依頼ハンターってわけですねぇ。ふむふむ……。

あ、レタスが残ってましたぁ……モグモグ

【生まれてこの方学生とナースしかやったことが無いベルにとっては、その賞金稼ぎがひどく新鮮に思えて】
【エヴァンが自分のある意味フリーだといえば、じゃあお仲間ですね! なんて勝手に仲間意識を持ったりする】
【だが、ベル自体ふざけているわけではなく。率直にフリーという言葉に共通の意思が見えてそういったという側面もあった】
【正直「フリー」というのはベルにとってネックなのだが、こういうのもありかな、なんて思ってしまう】

【再び彼の煌く剣を見ていると、やはりモンスターか何かと戦闘していると見えて、そういえば、と口を開いた】

何処か、怪我してる部分とかありませんかぁ?
ソレだったら、すぐに治せるんですよぉ。私、ナースですから!

【自信たっぷりに語るベルだが、やはり何かを携帯している様子は無い―――いや、財布位はあるだろうが、他は何も、だ】
【そんな状況でどーんと胸を張っているベルが居るものだから、ちょっと異様に思えてきてしまうかもしれない】
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/09(土) 00:25:30.61 ID:5F0+qmp+0
>>886
まあ、厳密には異なるが
死んでも生き返る、であればそれは不死身と言えるだろう
この首を縊り切り、その身を粉々にしても、死にきることはなかった。

【肩を竦めながら、バツの悪そうに答えた】
【この世に不死身な人間など、いないと言ったのは誰だったか】
【もし、仮に目の前のこの少年が不死身だとしたらもうそれは人間ではないのかもしれない】

別に、かまわないんだ
僕は今も之からも独りであるのに変わりはない
それに、僕には天国へと人を導き支配する人間を探すと言う使命がある
だからこれは孤独じゃない、孤高だ

【優しい声へと、少年の寂しげで冷淡な声が返される】
【優しい声に対して、少年はこれと言って余計には思っていないようで】
【あるいは、その同情を甘んじて受け入れているのか】

……僕のことは話した。少しだけど
次は君の番だ

【公園の噴水の前へと歩み寄ると、その石囲へと座る】
【初対面の人間から聞かれた、それなりにディープな質問だ】
【応じるも拒否するも、そちらしだいだが】
891 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 00:30:22.89 ID:e+h9qehT0
>>887
「食らえるか試すのは良いが……お主、鉄の胃袋でも持たぬ限りいきなり口にするのは危ないと思うのじゃよ
――――否、お主位の知識があればそれも要らぬ心配かの」

【適当に取り漁っている様にも見えないが故の言葉】
【ともなれば、元より其れなりの知識を得ていると見て――――己の言葉を打ち消すのだろうか】
【飛来してくるその一個は、指先で受け止めて】
【怪訝な其れが、今度は双眸だけで無く表情全体に現れて】
【臭いを嗅いでみたり、裂いて中を少し舐めていれば突っ込みの様に掛けられる声】


「うむ……茸の事は良く分からぬ
……まあ、最悪死にはせんじゃろ。多分」

【湯でちゃぷちゃぷと洗えば、頬張ってみるのだが――――】
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 00:36:25.42 ID:S/gN4mCBo
【夜の国ーーーowl city】

ーーーふぅ、現地入り完了…と
私達のファミリーは公に移動すれば目立つのが難点ですねぇ、人間のメンバーだけで事を済ませる事が出来ればいいのですが…

【こんな時間ーーーといってもこの国は常に夜、空模様なんかで時間は計れないし、夜≠ネんて概念もあやふやなのだが、それは今気にしないとして】
【人のいない広場で、もう遅い時間だというのに佇む人影があった】

【ーーーよくみれば、それは人♂eなんかではなくて、近付けば近付く程にその影よりも艶やかな黒さが目にはいる】

【襟を立てた灰色のトレンチコートをボタンを閉じて着た、背の高い黒猫の獣人だ】
【目は琥珀色、耳は右だけ裂かれたようにギザギザしていて、長い尻尾がコートのスリットから見えている】

…さて、少しご飯でも食べに行きましょうか、首領はまだ忙しいようですし
ーーーうぅ、それにしても寒いですねぇ

【眺めていたスマフォをポケットにしまうと、吹き抜けた冷風が体を撫でて】
【まだ冷たいーーー暗い夜の風に冷まされた彼は、( -ω-)←こんな顔になって身震いをした】
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/09(土) 00:41:38.50 ID:wcEK5c+p0
>>889

【自然と笑顔にさせられる様なそんな彼女を見ていて飽きないのか】
【エヴァンの表情はニコニコとした笑顔に戻っていた】
【そんな彼の中に、無性にベルの頭を撫で回したい衝動が生まれたのは、また別の話である】

そう大それた物でもありませんよ
有体に言えばそうですけど、言ってしまえば放浪者ですから

【『依頼ハンター』と評価する彼女に、少し謙った様な言葉を返す】
【だがそう言って貰えるのはやはり嬉しいのだろうか。ナイフとフォークを握る手が小躍りをしている】

いえ、僕は何も
……いやあると言えばあるのですが、ありません

しかし、そうは言いますが……どうやって治療するのですか?魔術の心得でも?

【ここまで来て、ようやくその問題に触れる】
【エヴァン自身も剣一本という、賞金稼ぎというには心許ない武装なので触れないでいたのだが、】
【やはり気になる物は気になるのだろうか、少々歯切れの悪い返答と質問を投げ返す】
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 00:41:50.65 ID:Q2czkTxp0
>>891
【彼女に渡されたそのキノコは、男が食べてたものとほぼ同等であった】
【つまり不味い―そのあたりでとったものだからだろうか、土のような味と苦みが強いものであった】

あぁ、クソっ・・・
見たことないタイプのだから行けると思ったが…
思った以上に不味いなぁ…

【手に持っていたキノコを全部食べおえての感想】
【途中で捨ててしまうのは彼のポリシーに反するからなのか、どんなに不味くても食べきった】
【逆に言えば、彼女に渡したキノコも何であるか知らずに渡したことになる】
【毒が無いと言ったのもきっと勘であろう、男の持つ知識から判断したが毒がないと言う確証はなかった】
【ありていに言えば、適当なことを言っていた、悪ければ嘘になっていたかもしれない】
【運が良かったのか、彼女に渡したものの、食べたものも毒は本当になくただ不味いだけのものである】

鉄の胃袋は持ってねぇな
鉄にもなれる肉体はあるけどな

【ハッハッハッと真っ白な瞳で笑うその表情は、普通の人とは乖離した雰囲気を醸し出していた】

知識も今までの経験の積み重ねしかないね
山菜はあんまり好みじゃないけどな、やっぱ肉だよ肉

【肉に対する情熱を―適当そうに説明した】
【元々彼も山菜を取るつもりではなく、山動物の肉でも探していたのだろう】
【それが見つからずに変わりに集めていたといったところであった】
895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/09(土) 00:42:28.60 ID:9qWYRjd00
>>890
【かまわない、と彼は言った】
【でもその声から真っ先に感じたものは寂しさだった】
【孤高だと言ったその台詞も強がりに聞こえた。気のせいかもしれないが】

本当に変わらないんですかね、それは。
変えたいとは思わないんですか? もし変えたいと思うなら、今すぐにでも変わりますよ

【かまわないと言ったのが本当なら、変えたいなんて思わないだろう】
【これは声から感じた寂しさを確かめたいだけ】
【出来るだけ自然な笑顔で、そう言った】

なんてことはない、タガの外れた一般人ですよ。私は
ある日"これ"が急に手元にあって、それで初めて人を殺したら、タガが外れた。人を殺さずには居られなくなったんです

【これ、と言って目を落とした先にあったのは銃、ガラスのような透き通る砲身をもった銃だ。】
【それは今までなにも握られていなかったはずの右手にいつのまにか握られていた】
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 00:43:02.65 ID:2fFVMTHC0
>>888

【ぬるま湯でしっとりと洗ってやったなら、その薄汚れた毛色は元へと戻るのだろうか?】
【撫でてやったなら、彼女の白さに照らされて、少しだけ。生まれたままの毛色を思い出したかのような錯覚】
【ぐるぐると喉を鳴らしたなら、そうっと両眼を細めて。言葉なんて理解していないよう、ぐっと頭をその手に押しつけた】
【――そんな白猫が彼女に残すものは何だろう。人より少しだけ高い体温と――少しだけべたつく手触り?】

……二月二十二日。別にね、誕生日を祝ってもらえなかったから拗ねてるわけではないのです。
ただ、その日。待ち合わせていた場所に来なかった――それきりあの子とは連絡が取れず。
困りあぐねて義父のほうへと尋ねてみたら、ええ、そう、無言を返していただきまして、ね?

【まず、最初のこと。一番最初の異変がその日だと告げて、付け足すことはひどく蛇足めいたものだけれど】
【二月二十二日がこの少女の誕生日であるらしい。はぁと溜息吐いたなら、少しだけ声に不機嫌が洩れ出る】
【顰めた眉。不機嫌色の瞳――愛想よく振舞っていること、きっと嘘で仮面なのだろう。零すのは、あまりに素の感情】

ああ、そうだ。申し訳ありません。忘れてましたわ――わたくしの名前。
二谷 音々子(ふたや ねねこ)。どうぞ、お好きに呼んでくださいませな。

【頭痛を噛み潰すよう、米神を指先が軽く抉ったなら。思い出したのは、まだ名乗っていなかった事実】
【名前を告げたなら、返答を待つような間を少し。或いは、脳内で整理するための間が少し】

身長が大体160センチ、髪は真っ黒で膝ぐらいまで。真っ赤な左目と、真っ黒な右目と。
後は……羨ましいを通り越すぐらいに真っ白ですわ。肌が。

【伏せた視線の先、脳の中で思い出しながら紡いでいったなら、まあ大雑把には分かるだろうか】
【軽い自虐に飽きた指先が行き先を探したなら、そのうちにそっと腕を組んで。「……ああ、平らですわね」――どこが、とは言わない】

それで。お相手様ですけれど……身長が、大体、……――少々お待ちくださいな、そうね、ヒール……。
…………180とか、190とか、そこいらでしょうか。きっと。大体合っているとは思う、のですけれど、……。
髪は紅茶の色で、腰ぐらい。瞳が……こう、瞳孔のバグった感じですかしら。なんて言うのでしたっけ――。

ギムレット、或いはセシル。……或いはさらに別の名前を使っていたりするかもしれませんけれど、そこまでは存じませんわ。

【――急に情報が不確定になりだすのは、その実単なるエンカウント数の違いだったりするのだけれど】
【作ったような態度の中、ちらほらと異物らしき点がある。そこがなんてことなく素にほど近く、】
【実体は存外適当な人間だったりする――なんて、ひどく余談にもほどがある】
897 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 00:48:42.78 ID:GkS6Ec5co
>>892

―――いや全くその通りですな!キマイラ≠ノは人間が少ないのもまた事実
しかし、逆を言えばこうして事が起きた時に最も目立つのも我々というわけだ。
頑張ろうじゃないですか。ねぇ……っと、私の事は覚えていただけていますかな?

【なんていう中年の男性の声は、獣人の背後から掛かったものだった】
【振り向けばそこにいるのはクリーム色のスーツにオレンジのネクタイをした紛うことなきマフィアの一員】

【暗いのにサングラスをかけていて、中折れ帽は銀の指輪が目立つ右手で押さえられ】
【一方左手の金の腕時計を眺めれば、『まだ開いている店もあるでしょう』なんて笑いかける】
【顎髭の特徴的な彼の名は―――スペーツィエ・ファミリーの狂犬とも呼ばれる男に違いなかった。】
898 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/09(土) 00:51:58.19 ID:5F0+qmp+0
>>895
……『師匠』は言った
感傷を捨てろと、感傷が人を[ピーーー]と、羊は羊らしく人を掬う『罪被り』と化せと
この手であの人を殺したときにそう告げられた
何より、僕の目指す天国にそんなものはあってはならないものだ

【右手を開いて、何かを確かめるようにそれをジッと見つめて】
【潰すように、強く、強く、皮膚に爪を食い込ませてまで握って】
【一気に振り下ろして、拳を解いた】

だから、僕は変わってはならない
変わるわけには行かない

【改めて、決意をしたように独り呟いた】

能力、という奴か
別に、今更悔やむことは無いだろう
人は武器を見れば、持てば、考えれば、いともたやすくその糸を切る

【ガラスのように透き通る銃身、それを見て感嘆するようにため息を吐き】
【その輝きに魅せられた様に、ふっと微笑んだ】

君は、他の人間の一歩先を行ったに過ぎない
文明人を気取っている奴らも、明日明後日には獣になるやも分からん世の中だ
899 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 00:57:59.92 ID:qwndEMjEo
>>896

つまり拗ねている……と、存外ナイーブなんですね?いいえそれくらいのほうが可愛いと思いますよ
……話が逸れました、要するに事の始まりは2月の20日にですね?

【何も思っていないなら初めから言葉になどしない】
【捻くれているけど分かり易い少女がどこか愛らしく、くつくつと笑みを浮かばせる】

こらこらだからそうやって媚びてはいけないんですよ?気高くありなさい気高く……

【他方で、猫とじゃれあう掌はしかし言葉と違い離す事なく】
【押し付けられる頭をより優しく撫で回す、温かさが嬉しかった】


ねねこさんですね……ねこ……いえなんでもないですとも。
わたしは白妙です、以後よろしくお願いしますね?

【思った事を口にしてしまうなんてそうそうない】
【取り繕うように自分の名前を名乗って、なかった事にしようとするけども】
【これだけの近距離で聞こえないなんて事はないだろう】

鈴音さんにギムレット或いはセシルさん、ですね記憶しました
今のところ出会った記憶はありませんね……それとも姿形が違ったりするのでしょうか
まあ確かめる手段もなし、もし出会ったら……どうすればいいです?

【少女、オッドアイというだけで直ぐに分かるだろう】
【男性もなかなかに特徴的らしい、他人と間違えるなんて事もあるまい】
【そしてそれだけ一般人との差異があったとしても白妙の記憶には該当がないらしく】
【態とらしく肩を竦めてみせて、ならばもし彼らに出会ったら自分はどうすれば良いか……と尋ねるのだった】
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/09(土) 00:58:03.59 ID:5/QTSftio
>>893
でも、かっこいいじゃないですか!
私も同じように放浪してましたから、辛さも、何か成し遂げた時の嬉しさも分かるんです!

【やはり同じような境遇を持っていると聞くと、さらにベルの声が嬉しそうになっていく】
【ベルの仕事……もといボランティアも、怪我人を治療する依頼を達成する依頼ハンター≠ナはある】
【そういう意味では、仲間意識を持たずにはいられなかったのだ】
【エヴァンの手が動いているのを見てすぐさま意味を理解すると、浮かんでいた笑みが満開となっていた】

……そうなんですかぁ。
世界の全ての怪我人を治療するのが私の夢ですから、まずは身近なところから……って思ったんですけどねぇ……。

あ、そういえば言ってませんでしたねぇ。私、能力者なんですよぉ。
私はこれで,治療するんですぅ。―――――Coeur de la peur.

【中々に……いや、非常に壮大な夢を語るベルだが、これにも騙りとかそんな類は無く】
【幼い少年少女が将来アレになりたい、コレになりたいと話すような……純粋にしたい事。将来のことなんて全く考えていない、そんな夢だった】

【尋ねられたベルは隠しポケットからメスやら何やらを出すわけでもなく、ただ体の前に両手を持ってくるだけ】
【そして、どこの国の言語でもないそんな呪文を唱えれば――――――ベルの両掌には、いつの間にか注射器が乗っていた】
【それも、デカい。1m超はあるだろうかそんなものが突然現れれば、一部の客はビックリ仰天。目を見開いてこちらを見ている】

【しかしこの巨大な注射器はベルとしては普通の光景で。周りの視線など気に留めず、ただエヴァンの方を、ニコニコと見つめていた】
901 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 00:59:45.51 ID:e+h9qehT0
>>898
【――――食べた直後は平常。咀嚼する度に表情は強ばっていって】
【嗚呼、水面から顔を背ければ「ブフゥー?!」なんてはしたない音と共に口の中の物が吹き出されるのだろう】
【勿体ないと取るか、正常な反応だと取るか――――人それぞれ】


「……あのなお主。見たことの無い物を毒が無いと断定して喰わせるで無い
と言うよりか、喰うで無い。不味い何て表現ならばまだ優しい方じゃ……」

【口の中の僅かなカスもペッペッと吐き出して、終いには口を漱ぐ有様である】
【余程の子供舌なのか、それはもう丁寧に何度も何度も――――】


「あほう。皮肉じゃ皮肉
人か人成らざる者か知らぬが、内部からでは……むぅ……まだ苦みが残っておる……」

【じとーとした視線と共に言葉を続けようとするが、残っていたその苦みがぶり返してきて】
【再び口を漱ぐ作業。もうアライグマの様】


「まぁ、そうじゃな……下手に勉学で身につけるよりも、実践で培った経験が何よりも信頼出来ようて
……その経験に無い物を人に喰わせるのはどうかと思うがの
ええい、肉何ぞよりお主は先の茸でも食っていると良かろ。ほれ、コレも返すのじゃ」

【苦い物を喰わされた腹いせとばかりに投げられる食べかけの茸】
【怒りの剛速球である。もうとても早いのである。――――それでも茸は茸。当たった所でダメージは皆無】
【然れど、当たれば子供舌の怒りの程を知れるだろう】
902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 01:00:44.67 ID:f36mD0Tro
>>883-884

六罪王ガイスト・ウォレン、やはり死んでなどいなかったんだ……。
あたしもヒルコから、奴はいまでも連中の指揮官――真室川博士≠ノ命令しているって聞いたけど………………。

【巷の噂では死んだ、とも囁かれているガイスト。だがその脅威は、正しく亡霊の如く蘇ろうとしている】
【彼奴の強さは聞きかじったに過ぎないが、肩書きだけでも心胆を寒からしめるに足るもの】

うん……さっきは大人げ無く怒って申し訳なかったよ。
あんたがどうやってこんな組織を成り立たせるに至ったかが、今はもうはっきり分かる。

【立ち向かうには、メンバーの一人、友人の一人でさえ放っておかないその友情が必要だ】
【その心の焦り故に一度は判断を誤ったとしても、その信念を貫く事に勝る作戦は存在しない】
【――どんな冷徹な判断も、ガッツの代わりにはできない事をイライザは再認識した】

……あのねセリーナ、はっきり言えば、あたしにとってそいつを斃す特別な@摎Rはないんだよ。

【その彼女は――義姉妹たちと、誰も先に死なないという約束を交している】
【ならばきっと、巨悪とは接触を避けるのが正しい道筋だろうが】
【それでも目の前のセリーナの有様を、全てを吐き出した等身大の姿、流線型の闘志を想えば、退く選択肢は完全に消えていて】

【一度下げた声のトーンを急激に持ち上げ、握りこんだ右手をテーブルに叩き付けたなら】
【絶対者ではないが信用に値するリーダーに、蒼い炎の視線をぶつけて、立ち上がる】

だけれどあんたの心意気に打たれたし、ヒルコにだってやられっぱなしは業腹。
気に食わないものはとにかく壊す。最後は勇気に勝って貰う。それがあたしの妖精道……だから!!

【――――義≠ニ情≠踏み躙る者を断つ剣を自認し、戦う時が来たのだ】
【いつか姉妹と再会を果たすその時、二人の背中に笑われてはならぬのだ!】


剣(つるぎ)と銃(つつ)が交わる夜は、怒りと愛が空を撃つ!
友に誓ったお前の勇気、あたしの矜持と重ねあう!
渦巻く海に船を漕ぎ、艢(ほばしら)に雷あつめれば、荒れる嵐も追い風に、負けないめげない挫けない!!

妖精一匹、イライザ・エインセル、セリーナ・ザ・キッドの侠気≠信じて!
UNITED TRIGGER≠ノ、この剣と翼を貸そうじゃない!!

【そう言って、彼女は天を――どこまでも続く、彼女の庭≠、覚悟に満ちた闘士の笑みで指差した――――――!】
903 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 01:04:50.48 ID:S/gN4mCBo
>>897
ーーーむ?…おや、貴方は…
ビスクさん、こんばんはーーーいえ、といってもこの国は常に夜ですが

【背後から不意にかかった声ーーー驚いたり、警戒したりしないのは、声が聞き慣れているからか、それとも闇討ちされない自信があるからかーーー】
【琥珀色の目をそちらに向けて、振り向いてから、低い声で礼儀正しく挨拶を返す】

目立つのはごもっともですねぇ、何せ構成員が構成員ですから、私達のファミリーの力を示すには十分過ぎる効果を発揮するでしょう
しかし余り悪目立ちするのもよくない…その辺りは首領が上手くやってくださればいいのですが…

【ーーーキマイラ<tァミリーーーー彼は、そういった名でD.R.U.G.S.の傘下に属している】
【特徴的な異名なんかは彼には無いがーーー同盟中のビスク・フランコならば、彼の名前がネロ≠セと言う事も知っている筈だ】

…そうですな、刺身の美味しい店がいい、櫻風の料亭にでも行きますか
そちらのお坊っちゃまはどうしました?よければ貴方もご一緒にどうです?

【「少しなら奢りましょう」と続けて、喉をゴロゴロと鳴らす猫特有の音が混ざる声で問い掛ける】
904 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/09(土) 01:05:32.80 ID:CFdokyhDo
>>883>>902

                  ―――……フン、早く其れを言わないか莫迦者が
            ……要はその六罪王を倒して、その子を救えばいい―――……そうだろ?

     【―――ようやく、打ち明けてくれた。自然と安堵の息が漏れる。……あの大会も、UTの未来へと繋がっていたらしく】
         【そして新たなる敵、六罪王ガイスト。「六罪王」と聞いて、思わず気が引き締まり、反芻して】

                     ―――六罪王……コーネリアスだけじゃ、ないか

  【彼女が味わった無力感も、痛いほど解る。 同じ六罪王コーネリアスのテロ。―――逃げまどう民を救えなかった、自分】
    【何が自警団だ―――そう叫んで、腕章を投げつけたあの日。……もうそんな目に合うのは、御免だ】

【結局理由を聞けば―――なあに、俺達が怒る要素なんて、殆ど無いじゃないか。……強いて言えば、留守番役をしっかりと用意しなかったことか】
 【凛とした濡羽色の瞳に、強い意志の刃を掲げる。その名刀に名前をつけるなら、「正義」。彼女の瞳にも、きっと映り込んでいる筈だ】
【同じ正義を志す者に告げる。―――同類の眼を彼女に向けて、離さない。自分の意志を、決意を―――眼でも、感じて貰いたいから】

          ……俺は、お前達と一緒に戦いたい。―――カノッサを滅ぼし、民を護りたい。
今日から俺は、水の国自警団員件、「UT」メンバー。 ……自警団員としても、きっとこの組織に貢献できることが有る筈だ。
             俺の刃で、その子を助けられるオマエにしてやる。 だから―――

           ……―――それでいいな? じゃあ……宜しく頼むぞ、リーダー……!!

                               【正義は繋がる】
                            
                             【その想い、朽ちぬ限り】
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/09(土) 01:09:38.18 ID:9qWYRjd00
>>898
そうですか。わかりました。
では、せめて貴方のその天国とやらが実現されますよう...

【強い決意を持つ声、行動に、寂しさ等はもう無かった。】
【どうやら余計なお世話だったらしい。】

そう言う...物ですかね
私は、"これ"を弱さだと思うんです。 こんなものが無いと踏み出せなかった、踏み出してしまった、自分の弱さの形。
それがこれなんじゃないかなって

【確かに、人は武器を持てばいとも簡単に獣になる】
【でも、獣になるのは弱さだと、彼女は人を傷つけるたびに、弱さに負けるたびにそう思った】
906 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 01:14:25.93 ID:GkS6Ec5co
>>903

ええ、こんばんはMr.ネロ。常に夜というのも中々ロマンスに溢れていて良いじゃあないですか
それと名前を覚えて頂けているようで実に光栄だ、いい夜ってやつですな!
……あぁ、悪目立ち。そこは首領のロバット氏含め、ファミリー一丸で、という具合でしょう

【金歯が覗く程度のにっこり加減と時折強調される話し方は、なんとも気のいい男だ】
【――が、そのスーツのサイズは体格よりワンサイズ大きい。つまり、内には武器があるということ】
【演技じみた口調ばかりはなんとも言えないが、噂通り食えない男であることに変わりはない】

ほう、サシミ≠ナすか。誘われたのなら……ふむ、実はマルコ坊ちゃんは既にご就寝でして。
私一人でもよろしいですかな?櫻風というのは中々馴染みがないのですがね?

【奢ってもらえるのなら有難い、なんて言いながら、ビスコはネロにYESと答えた】
【どうやら彼の主人、8歳のマルコ・ドラコニは来ないようだが――移動するなら、着いて行くことになるだろうか。】
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 01:15:40.61 ID:Q2czkTxp0
>>901

ハハッ、やっぱ不味かったか

【無駄に笑顔でニヤついている男、わかっていてやったのだろうか】

皮肉かだったか、ハハハハッいてっ

【ケラケラと笑いを上げている男の頭に、彼女の投げたキノコがあたった】
【そこまで痛いわけでもないが、当たった瞬間に口から痛いという言葉が漏れてしまったのだろう】
【男の頭に当たり宙を舞い、落ちてくるキノコを手のひらでうまく受け止めた】

確かにこいつは不味い、不味かった
だがそれは苦みによって不味かったのである
植物だって生き物だ、苦みを出すのは動けない彼らの唯一の防衛
逆に言えばその"苦み"さえ取ってしまえばうまいものに変わる可能性を秘めている

【そう言ってカゴの中から、一本の包丁をとりだした】
【さっきまで笑っていた顔つきとは違い、湯を口に含んだ時と同じように鋭い表情をした】
【片手に持った食べかけのキノコの傘の内側部分に切れ目を入れた】
【そしてそのまま一回転、傘だけをきれいに取り除き、残った身の部分に包丁を入れて二つに裂いた】

少し工夫をしてやればよりうまくなる

【割いたキノコの半分を口に入れて味わう】

まぁ、さっきよりかはましになったな…

【そう味わっているが、先ほどとは違いもう片方の割いた身は彼女の方に投げなかった】
【単純に嫌がらせであろう】

可能性ってのは、別に食い物だけに限らない
人こそが可能性に秘められている神秘の種族
だからこそ、恐ろしいけどな

【苦笑い―とも似て非なる笑い方】
【まるで苦しいことが、恐ろしいことが楽しく思えているのだろう】
908 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/09(土) 01:18:12.29 ID:wcEK5c+p0
>>900

そう言ってもらえるとありがたいです
こういった物を共有できるって、良いものですね

【言葉に、改めて歓喜の意を表す】
【そして彼女の視線から、踊る自分の手を知ると、少し恥ずかしそうな様子を見せた】

ごめんなさい。怪我と呼ぶには、少々厄介な物でして
また何か別の怪我をしたら、お願いしますね

【落胆の声を出すベルに、申し訳なさそうな笑顔を向ける】
【彼は少し、というか、凄く悪い事をしてしまった気分になってしまい】
【それを彼女に伝えないために、再びオムレツを切り分ける】

【そしてベルは能力を発動して……】

へー、能力者なんでs……

【勿論、彼も例に漏れる筈は無かった。彼自身、規格外の器具などを見た経験はいくらかある】
【あるのだが、流石にこれには仰天せずにはいられない】
【口にオムレツを運ぼうとしていた手がピタリと止まり、ギョっとした様な顔で注射器とベルを交互に見つめる】

えー…っと、効果の程は…?

【やっとの事で絞り出た言葉は、そんな言葉だった】
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/09(土) 01:18:53.89 ID:5F0+qmp+0
>>905
そのために探している
絶対的な支配者を

【少女の言葉に、微笑で返した】
【独りよがりで他力本願な理想、それが真となるは何時の日か】

弱いのは悪いことじゃあない
武器を振るうのは悪いことじゃあない
そもそも人なんて脆弱な存在だ
簡単なことで争いを起こし、苦しむ。今更弱いと知って、今更武器を捨ててなんになろうか

【少女へと顔を近づけながら、少年は持論を述べる】
【その表情は、先ほどまでとは違う。影のような表情】
【顔にべた塗りが施されて、本心が見えないような、まるで何かが乗り移ったようなそんな表情だ】

君は優れているんだよ
その手に刃を手にしたのなら、君には他者を、弱者を支配する権利がある
大自然の法則だ。強者は弱者を支配するものなのだ
弱肉強食と言うのはそういうものだ
君に力があるのならその手で、たらふく殺して、たらふく食って、たらふく支配して、たらふく寝ればいい
君はその権利を手にしたんだ
気兼ねするコたァない

【少女の耳元へと囁き嘯く】
【その様は、艶っぽくて、それでいて粘ちっていて、まるで悪魔の囁きそのものだった】
【用は、暴力で全てを支配してしまえと】
【自分の能力で全てを屈服し、支配して、好き勝手に生きろと、そういうのだ】
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 01:21:52.76 ID:2fFVMTHC0
>>899

いえ。拗ねているわけでは……、……ああ、もう、それで構いません。
そうですわ、わたくしは今猛烈に拗ねてますの!

苦節7年、やっと見つけたと思った親友が即行方不明ですわ、どういうことですの?
あの時無理にでも保護しなかったわたくしが悪いのかしら――

【首を振った緩やかな否定。敢行しようとして、途中で口を噤んだなら】
【諦めたというより、幾分自棄。ひどく珍しく怒ったような声色で、猫がびくりと身体を震わせる】
【指先が少しだけ長い髪を手繰ったなら弄ぶ。ぶつぶつと呟くのは怨み言のようで――】
【――しばらくしたなら、「ああ、失礼いたしました」なんて。咳払いが、うそ臭い】

「なー」

【ボーイソプラノ。ぐるぐるぐるとひっきりなしの音色は、野良の威厳などどこかに置いてきたよう】
【なんかもうめっちゃ人懐こい。餌のパワーなのだろうかいや違う。野良猫としておいておくにはもったいないぐらい】
【多分猫カフェなんかに勧誘したら人気ナンバーツーぐらいにはあっさり昇りつめるだろう。きっと】

白妙さま、ですのね。

【「ねこ」。その単語、確かに聞いたのに押し黙るのは、どうしてだろう】
【2月22日。にゃんにゃんにゃんの日。なんというか、いろいろな作為すら感じるが、決して中の人の干渉ではない】

……どう、かしら。或いは髪ぐらいならば切るかもしれないですけれど、ねぇ。

見かけたら? そうですわね、わたくしに連絡を取るようにお伝えくださいまし。
なんなら、なんかもうめっちゃすごい勢いで怒ってた、ぐらいまでなら誇張して構いませんので。

【「どちらもわたくしの番号は知っていますから」と、付け足したなら。溜息一つ、洩らして】
【誇張とは言うが。本当にそうなのだろうか――なんて。もしかしたら、本当にそれぐらい怒っているのではないか、なんて】
【思わせてしまうのはどうしてだろう。嘯くのが下手だったのか、仮面から覗けるほどに心配なのか――】

別に。無事なら無事でいいのですよ、元気にしているならばいいでしょう、それで。
そこにわたくしが要らないというなら、それはそれで仕方のないことですものね。

【(だったらせめて何か連絡したらどうなの?)】
【――浮かべる笑顔はにっこり笑顔。営業スマイルってこういうときに便利である、困ったら浮かべておけばいいのだから】
【困っている。心配している。でも焦っているわけではない。その沈黙の理由が分からないから、動くことにした】
【破り取られたページの切れ端、答えを求めている。猫がわざわざ重い腰をあげるぐらいには、重要事項】
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 01:32:06.91 ID:e+h9qehT0
>>907
「苦みを出すよりもそのまま毒を出した方が良かろう
――――して、何故旨いでは無く、“ましになった”の感想なのじゃ……」

【やはり、送られる視線は変わる事無く】
【湯から足を上げれば、数度振って水気を飛ばし】
【刀を腰へと下げて小さな溜息を一つ。――――やっと苦みが抜けた、と安心している様でもあって】


「――――人なんて計り知れぬよ。真に弱い種族であれば、とうの昔に魔物やら妖怪やらに喰われておろう
くふ、あやつ等は見ているだけで面白い生き物じゃ
我は人に創られた身故、そう思うのじゃよ」

【最後の言葉。自身も同じく人と異なる生き物だと伝えているようで】
【笑みを漏らせば、小さな背中を向けてその場を立ち去って行くだろうか】
【月に照らされ、輝く銀の髪。風に吹かれれば不規則に揺れて目立つけれど】
【……それもやがて、完全に闇夜の中へと溶けていくだろう】

/申し訳ありませんがこの辺りで〆でお願い致しまする……!
/お相手有り難う御座いました!お休みなさいませですよ!
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 01:32:57.90 ID:OeU8XgmFo
>>902
【――スッキリとした。驚くほどに。】
【どんな理由であれど、身勝手に変わりはないのだから――それは言い訳にもならないと、思っていた。】
【だがここにはそうじゃない――"本音"を、芯からの思いを、受け止めてくれる"仲間"が】
【――確かに、いるじゃないか。】

――ふふ・・・ごめん、アタシ・・・もっと仲間を信頼してればよかったよね。
バカだったよ、なんで――もっと早く気付けなかったのかな。
・・・こんなに、頼もしい仲間がたくさん、いるのに。

――うん、そうだよね。そうだよ、やられっぱなしなんて性に合わない、ああ、そうさ――そうとも!!
アタシはこの世で大嫌いなものが三つある!粘着質な男と、調子に乗った成金と、そして――
人の物を強引に、奪おうとするヤツだ・・・!!

良いよ――その妖精としての"覚悟"・・・"勇気"!!
このアタシが、UNITED TRIGGERの創設者として、受け止めるッ!!
――その命と、剣、翼。確かに、預かったよ。

【――その目にもう、その声にもう、先ほどまでの"疲弊"は見られないだろう――そう、そうだ。】
【これが本来の正しい、彼女の姿だ――消沈していた彼女の心にもう一度、強く火をつけたのは紛れも無い――】
【イライザ、そして――】

>>904

――ふふっ!やっぱり、アタシにはセンチメンタルなのは似合わないや・・・ごめんね、来たばっかりなのに
無理難題ばっかりふっかけちゃって――瑛月。

ああ、そうだよ――アイツをブッ倒して、彼女を――"綾津妃"を救い出す。
城も取り戻す――!

【――なんと力強い、意思だろうか。】
【瑛月の視線が、言葉が、その一つ一つがセリーナを貫き――闘志を再燃させる。】
【そうだ――見てみるといい。】
【この組織には――いつでも、頼れる仲間が、いるんじゃないか。】

頼んだよ、瑛月っ!!アナタのその、自警団で培った情報と業が――きっとこの組織を、大きくしてくれるから。

――ああ、構わないさね!瑛月の正義――アタシが、一緒に受け止める。

【――三つ。ここに。】

【――また新たな正義を囲い、UNITED TRIGGERは――繋がる。】


>>ALL 

はぁ〜・・・なんていうか、やっぱり疲れてたのかなぁ・・・気張りすぎてたや。
ごめん!なんかしんみりした雰囲気にしちゃって――せっかくの酒場が台無しだもんね!

――と、一応メンバーの特権として――"見せておかなきゃいけないもの"があるんだ。
着いて来て!こっちこっち!

【――すっかり、元気を取り戻していつものテンションに戻ったセリーナ。】
【スタスタとカウンターの奥へ進み、裏口へと繋がる扉――かなり分厚い、強固なそれを開けて】
【二人を"通路"へと案内するだろう。】

――さっきさ、イライザちゃん――確か秘密基地がどう、とか言ってたよね。

【――にひひ、と子供っぽく笑うセリーナ。】
【その瞳を悪戯な輝きに満たして――彼女は通路の足元、一箇所だけ出っ張った"突起"に足をかける、すると――】

【ガコォン、と空間内に音が響き――唐突に、"浮遊感"――いや、"落下感"を味わえるだろう。】
【――堕ちている――!?いや、通路自体が―――"下に向かって、移動している"――!!】

―――ウチの組織のとっておき、みせたげる。

913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/09(土) 01:33:53.65 ID:5/QTSftio
>>908
そうですね! 今日はエヴァンさんと会えて、本当に良かったです!

【また一緒にご飯でも食べましょうね! と話すベルの顔はニコニコで、エヴァンと話すのが堪らなく楽しい様子】
【恥ずかしがっているエヴァンを見れば、可愛いなぁなんて柄でもないことを思ってこっちも恥ずかしくなっていた】

はい、任せてください!
一発で治してあげるので!

【厄介……エヴァンの傷は根の深いものなのだろうか。それとも、複雑に事が絡み合って出来た傷なのだろうか】
【どちらにせよ、深く詮索しないほうが良いと判断したベルはあっさりとその手を引っ込める】
【せっかく仲良くなったのだから、悪い気にはさせたくない―――そんな気持ちが現れた】

ハイ、この注射器を傷口に刺して薬液を入れると、忽ち傷が治っちゃうんですよぉ。
治った後に、回復量に応じてちょっと£ノみが走りますけどねぇ。

【エヴァンの反応も全うだが、ニコニコと良い調子で説明を進めていくベル。回りは皆ポカン顔である】
【ざっとそんな説明をすれば、やっと辺りを見渡して異様な光景に気づき、頭に?マークを浮かべる。やはり天然だった、この女】
914 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 01:36:18.37 ID:S/gN4mCBo
>>906
ロマンスですか…私、暗いと他の方から見えづらいみたいで…ファミリーの方々にも驚かれるから嫌なんですよねぇ…
…ふむ、まあーーー首領一人だけに任せずに、集団が協力してこそですからね、ウチの連中も血の気ばかりではないですし

【味方の立ち位置にいる人間を、種族が違っても警戒する理由はない】
【食えない男と感じても、それが驚異になるともーーー今現在は、疑る理由もない】

ご就寝なさっておりましたか…寝る子は育つ、と言います、坊っちゃまのような歳の方には夜更かしは毒でしょう、良い事だ
それでは行きましょうか、道すがら良さそうな店を見つけた
刺身は初めてですかな?ならきっと、驚かれるでしょう

【頷きながら、その場にいないマルコ・ドラゴニについて、まるで親戚か何かのような言葉を漏らし】
【「では、こちらへ」と言うと、尻尾を振り子の様に揺らしながら歩き出すだろう】
【何事もなく付いて行けば、舞台は切り替わるーーー】

【街中にある、和風な店構えのいかにもと言った料亭ーーーのれんをくぐり扉を開けば、店内へ】
【中に入れば、店の中心には巨大なベルトコンベアが流れているーーーその上には、色とりどりの皿に乗った料理ーーー大体が寿司だーーー】
【二人は、そのベルトコンベアに向かう形のカウンター席に、並んで座っているだろう】
【ーーー料亭?】
915 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/09(土) 01:36:36.04 ID:9qWYRjd00
>>909
私は優れてなんかないんです。これは弱さだから。
見かけだけの強さを振りかざしても、空しくなるだけ。少なくとも私はそうでした
きっと、私はこれからも私は弱さに負け続ける。それでもいつかは絶対に勝って見せる。

【影のような顔をまっすぐ見つめて、この台詞ばかりは強く、決意込めていい放った】
【少し前の自分は彼の言う通りだった。力で全てをねじ伏せて、好き勝手に生きてきた】
【それを続けていると、いつの間にか何をやっても虚しくなるようになった】
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 01:36:52.65 ID:S/gN4mCBo
>>906
/申し訳ありません、次レス少し遅れます
917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 01:38:58.59 ID:Q2czkTxp0
>>911

ククッ、まさしくその通りだな

【そう呟き、その場を去っていく彼女の背中を見送った】

さて、俺もそろそろ店に戻らないとだが…っと・・・
そうだ、なんか変な気がすると思ったら忘れていた

【そう言って服のポケットの中からスポーツサングラスを取り出した】
【サングラスにはNo14の文字と、逆五芒星が描かれており、それを顔へとつけた】

クックックッ!
俺もはやく集めてしまわないとな、俺達の崇高なる計画の為にッ!!

【大きなかごを再度背負い、森の闇の中へと消え去っていった】

/遅くまで絡みありがとうございましたー!
/機会がありましたらまたお願いいたします!
918 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 01:42:19.65 ID:qwndEMjEo
>>910

素直な人間は好きですよ?ええ、勿論じゃないですか。

【口元を抑えて笑みを隠す、そうそれは少女の真似で】
【案外白妙という人物はフランクかないしイタズラが好きなのかもしれない】
【少なくとも音々子のことは嫌いではないらしく】

(ダメですねこの子……野良だとこうなんでしょうか、いつかわたしもこんなになるとは信じたくないですね)

【それこそ腹さえ見せそうな堕落した彼の姿】
【悟られないように頭の中で苦悩して、自分はそうはなるまいと静かに誓うのであった】


「さま」なんてつけなくて結構ですよ?
連絡、心得ました……でもそれだけでいいのですか?無理に保護してしまった方が良いのでは?
やれというのならば……まあ付き合いというのもありますし出来る限りは致しますよ。

【口から出るのはなんとも危なく聞こえる言葉】
【傷つける意思はないんだろうけど無表情で言うとそれだけで迫力があるというものだ】
【そしてその言葉に偽りはなく少女がオーダーを出すならば白妙はそれに従うだろう】

【文字通りふんじばる系の保護を……】
919 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 01:51:24.56 ID:GkS6Ec5co
>>914>>916

そう、マフィアたるもの火薬と拷問ばかりがモノを言う世界ではない。
スマートに、ですな。あぁ……それと、マルコ坊っちゃんにそのお言葉、伝えておきましょう
きっとお喜びになるはずだ、彼もあと10年すれば立派な男ですからな!

【――とは言うが、マルコ・ドラゴニの評価は―如何に年少とはいえ―芳しくない】
【好物は菓子、体型は太く頭の血の巡りは遅い。何より底意地が悪いのだ】
【好きに権力と物を手に入れられる立場にある子どもなんて、大概そうなってもオカシクないのだが】

【さて、話はそれたが元に戻って、料亭――いや、多分そうなのだろう――に、到着し】

ほう!これが櫻流のモテナシ≠ニいうやつですかな?
寿司を見たことはありますが、まさかこんな……空港の手荷物置きを思い出す形とは
……まあ、モノは試しだ。どれか、オススメの品などは―――?

【中折れ帽は下ろして置き、ただサングラスは外さずにビスコは席へと付いた】
【真実を知らなければ、多分にこんなものか。マフィアと言っても、案外楽しげで。】

/了解致しましたー!
920 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/09(土) 01:53:00.32 ID:5F0+qmp+0
>>915
……ほぅ、君は『善い人』なわけだ

【クククと少年は笑う】
【その笑い方は、先ほどまでの話とはやはり違って】
【一番最初の、薄気味の悪い笑い方。まるで嘲る様な笑い方】

だが、今更改心してどうするんだい?
もう君は罪を被った
もう拭えない、拭って、拭って、拭っても、先にあるのは消えたと勝手に思い込んだと言う罪悪感のみだ
なあ、賢く生きてしまえよ

【半月状に歪む目から毀れる蒼い瞳がそちらを笑って】
【此方に誘うように、少年は仕種する】

所詮、人は見たいようにものを見て、聞きたい様に聞いて、やりたいようにやる
自分を騙して、能力をふるって、生きていくことが賢いじゃあないか
何、苦悩することは無い。こんな時代だ。みんな同じだ
どいつもこいつも、やれカノッサだ。やれ自警団だ。やれジェネシスだ
正義とか悪とか、信念だとか無能だとか、みぃんな大層な御託を述べているが、結局何してるか分かるかい

【クスクスと笑いながら、ヨタヨタと後ろへ下がる】
【少年の顔が段々と蛇のように変わってゆく】

結局は、能力だ。暴力だよ
大層な御託を述べても突き詰めた先は結局能力だ
能力はただ能力だ。死んだ奴は大抵生き返らない、壊れた心は直らない、能力に善も悪も信念も糞もない
そんな世界で君はどうやって生きるってんだ?

【少年は堪え切れないのか、大口を開け笑い出した】
【静かな公園に、少年の笑い声が響く】
【その顔は、まさしく蛇以外の何者でもなかった】

なあ、能力は有効に使えよ
弱さなんかじゃあないぜ、所詮能力は能力だ
ならそれを有益に使うのが人間てもんだろ?
自分のために利己的に使うのが人って奴だろ

【長い舌をチロチロと見せながら、そいつは告げた】
【悪魔の囁きだ】
【それ以外の何でもない、こいつは悪魔でしかない】
【理性など毀して、獣になってしまえと甘く囁く、畜生だ】
921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/09(土) 01:54:39.43 ID:wcEK5c+p0
>>913

そうですね。今日はいい日になりました

【屈託も無く笑う彼女につられて、エヴァンも笑顔になる】
【正確に言えばいつも彼は笑顔が張り付いてる奴なのだが、珍しく本当の意味の笑顔になっていた】

ふふっ、期待しています

【そうは言うが、やはり罪悪感は拭えない】
【ベルが気遣いをしてくれているのが何となくわかる分、更に罪悪感は増した】
【本当の事を打ち明けようか、とも思ったが、それはオムレツと一緒に飲み込む事にした】

なるほど…ベルちゃんの仕事と見合った能力ですねー
これは納得せざるを得ませんね、素晴らしいナースさんです

しかしこれを注射して無事なのでしょうか…というかこの中の薬液は何処から……
その上直ぐに傷を治せて誰にでも……これは…

【口に手を当て、注射器を見つめて少し考えようにしてから、】
【「負けた……」と小さく呟くのだった】
【デカイ注射器を持ちながら疑問符を頭上に浮かべる女と、その注射器を見て落ち込む男。それらをポカーンと見つめる周りの客】
【世にも珍しいシュールな光景が出来上がっていた】
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 01:55:23.64 ID:f36mD0Tro
>>904 >>912

それじゃあ、これからよろしく。瑛月、そしてセリーナ。
アンジェルも飛べるみたいだけど専門家はやっぱりあたし。やれることがあったら何でもどうぞ!

【イライザは――誇らしげに告げる通り、戦略的に見た時に、非常に貴重な飛行戦力≠ナある】
【しかも彼女は、人間が歩いたり物を投げたりするのと同じくらい自然に宙を舞う存在】
【用兵次第で、その自信以上の戦果を上げてくれるかもしれない】
【――その辺りは、我らがリーダーの采配に多くが委ねられるわけだが】

ん。何さ、それは。

【セリーナの挙措に、イライザの瞳は瞬く】
【何か隠し階段でも開くとでも思っているのか、彼女は壁や床板を注視していた】

――――いやっほぅ、面白ぉぉーっ!!?

【そこで不意打ち的に始まった落下。イライザは盛大に悲鳴を上げて、地の底に吸い込まれていく】
【思わず翅を発生させるが、この不自由な重力感がまた面白くて】
【謀ったなセリーナ、などと叫びながら、部屋ごと落下するのであった】
【……舌を噛まないあたり、さすが口上使いかな】
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/09(土) 02:02:53.31 ID:CFdokyhDo
>>912>>922

―――……うむ、良い眼だ。……大会優勝者に相応しい、力強く凛々しい瞳。
フン、次に弱々しい眼を見せたなら―――……説教だな、セリーナ

そしてイライザ―――よろしく頼む。……アンジェルとは、まず仲を修復させないとな

【望んでいた瞳が返ってきた。―――実況席から見えた其れと、しっかり被っている】
【ようやく彼の知っている、大会で見た彼女が姿を現す。―――この彼女になら、心から信頼を置ける。「殿」が取れたのは、その証かも知れない】
【因みにアンジェルの名を聞いて少し苦笑いを浮かべたのは、少しの後悔から。―――自分の刃が、護るために有るということを知る前の、過ち】

【何気に、信頼出来る能力者はセリーナが初めてかもしれないな、なんて思う。……八攫のキリリとした顔が浮かんできたが、彼女は信頼と言うか―――】
【―――ライバル、だから。……少し違うのかも知れない。そんなことを思い浮かべていると、水を得た魚のように勢いを取り戻した彼女が……】

……ふむ、「見せておかなければならない」……か。 なんだか、少しだけ昂ぶるな……

【顔つきはクールを気取ってはいるが、心には少年が見え隠れしている。秘密基地―――と聞いて、眼に輝きが灯ったのは確かで】
【……そしてその謎が動き出せば。―――唐突な浮翌遊感が彼の身体を襲えば……】

……うおっ!? ―――す、凄いな……!!

【明らかに声が一段階明るくなっている。冷静で熟練を感じさせる、何処か落ち着いた何時もの姿は―――彼方に消え去っていた】
【降下が止まれば、普段の彼がまた戻ってはきたのだが。―――動いている間は、イライザとの反応の差は余り無かった】
924 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 02:04:46.60 ID:2fFVMTHC0
>>918

【からかわれたなら、少しだけ目が丸くなる。それから、ふと笑ってみる――のは、ごく自然に見えた】
【小さく小さく、猫が喉の奥で鳴らすように笑ったなら、年相応の女の子のよう】
【基本的にこの少女は人を拒まない。誰にだって嘯いて、誰にだって味方のふりをしようとする。――家の外では】

ついでに、わたくしにも連絡を下さいませな。白妙さまからだけ来たなら、今度こそキレましょう。

【白妙の無表情に対して、こちらはデフォルトが営業スマイル。仮面めいたそれだ】
【そうしてそのまま、どうぞと差し出すもの。小さな長方形の紙切れ一枚、電話番号とメアドなんかが書いてあって】
【女の子らしく丸っこい文字、小さく描かれた模様、かわいい柄。女子力高そう】

……保護。そんな事態になっていないことをわたくしとしては願いたいのですけれど……そうですわね。
それでしたら、あの子が、鈴音がそのことで泣いてたなら。怪我はさせない程度に捕まえておいてくださいな。
すぐに迎えに行きますわ、……――最悪同居人が。

【そして保護のこと。少しだけ声のトーンが下がるのは、最悪に近しい事柄を想起したからか】
【ただ。本当に最悪だったなら、きっと誰だって相見えることは出来ないだろうから――】
【分かりやすく定義した保護の基準。泣きじゃくっているようだったら、と。頼むのだろう】

【――逸れる視線。横たわるのは一瞬の無言で、ただ、どうしても長く思えてしまうのは】
【何かを切り出そうとする間のよう、悩むような素振りの重さ、だろうか――】

…………いえ、

【かぶりを振ったなら、その重さは嘘みたいに霧散して。結局言葉は出ないまま】
【溜息一つ、ふらりと立ち上がろうとするのだろう――余談だが、彼女のスカート、短すぎる】
【少しでも見上げたなら見えてしまいそうな長さの中。覗くのは、レースで飾られたアンダースコートだったりしたけれど】
925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/09(土) 02:09:24.77 ID:9qWYRjd00
>>920
···ええ。私は罪を被りました。それもひとつや二つじゃ無くて、数えきれない位
楽に贖罪出来る時なんてとっくに過ぎました。だからこそ生きるんです。背負って、苦しんで。

【どんどんおかしくなっていく目の前の少年に、また恐怖が芽生えそうになる】
【正直今すぐ逃げたい。震えて動けなくなりそうだ。でも、もう震えたりはしない。】
【贖罪に痛みが必要なら、甘んじて受け入れなければならない。それが今の彼女の持論だ】

私には信念や正義なんてものはありません。ただ自分の弱さに勝ちたい、それだけです。
今まで何人もの人を傷つけました。今まで何度も弱さに負けました。
でも、もう負けない。誰も傷つけずに生きて見せる...!

【自分に言い聞かせるように静かに、且つ強く】
【確かに自分のために力を使う獣。それが人なのかもしれない】
【それでも自分は勝って見せる。それが贖罪になるはずだから】
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/09(土) 02:11:58.23 ID:5/QTSftio
>>921
エヘヘ、そうですかぁ? 何かそう言われると嬉しいです!

【思えば、此処に来て素晴らしいナースさんなんて言われたことが一度も無かったベル】
【それが嬉しくて、そして、今の自分が看護婦になるきっかけになったとある病院のナースもそう言われて嬉しかったのかなと考えて】
【そのベクトルは少し違うものの、ナースが感じる喜びというものを、少し理解したベルだった】

ふふん、ソレが大丈夫なんですよぉ。薬液の出所は私も知らないんですけどねぇ。
……エヴァンさん? どうしましたぁ?

【能力であるため、ソレの詳細を知っているかと聞かれれば首を縦には振れないベル】
【だが、その口には自信が満ちていた。今までの実績からだろうか。大抵は子供の擦り傷なのだが】
【そして、なぜか知らないが落ち込むエヴァンにも疑問符を浮かべ、一旦注射器を消すと一体何が彼をそうさせているのだろうかと】
【顔をちょっと近づけて観察してみるのだった】

……むっ! コレは子供が泣いている声!
……エヴァンさん、私はコレで失礼しますねぇ。ありがとうございました!

【さて、カフェに元の雰囲気が戻ったかはいざ知らず、ベルの耳に子供の泣き声が聞こえてくる。―――地獄耳だ】
【行かなきゃと席を立つと、もう一度エヴァンには礼を言って。そのまま出口へと駆けていってしまった】
【まだカフェ内が落ち着いてなければ、徐々に戻ってくるだろう。客も、店員も。まるで何も無かったかのように】


【―――そういえば代金払ってない、とベルが思い出すのはそれから数時間後の話である―――】

/眠たくなってまいりましたので、此処で〆させていただきますね!
/絡みお疲れ様です、そしてありがとうございました!
927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 02:18:39.32 ID:qwndEMjEo
>>924

極めて了解です、記憶しました
どうぞ結果次第ですがお好きなようにキレて下さい。

【差し出された紙切れを指に挟んで受け取る】
【顔の横に持っていて瞳だけ動かし情報を記憶、役目を終えればポケットにしまう】
【そして少女がキレる事を止めはしない、良い性格だった】

そちらの方も了解しました、記憶の隅に留めておきましょう……
安心してください手荒な真似はしませんよ……極力はね。ただアフターケアまではしませんのでご了承を
あなた方の問題はあなた方で解決してください、それがルールですので。

【途中までは手を貸そうしかし最後には自分で進め】
【翻せば自分に最後まで関わるつもりもその資格も無いという表明】
【それを冷淡と取るか優しさととるかは貴方次第】

(しかし、先程の少女の容姿には……これは既視感……?)
(となれば……それならば、つまり……)

【失せた右目と今ある左目は繋がっている】
【ガラスの、作り物のような瞳は、白色の彼と離れていながらも密接な関係にある】
【瞳というのは元より2つで1つの器官であるから】

……?何か言いたい事があるならばどうぞ
下手におあずけされては気になってしまいますよ?

【即ち……と思考はしかし途中で寸断される】
【少女のその間と仕草が引っかかって、隠し事ならば出来れば晒して欲しく】
【同じく立ち上がり覗きこむようにして真っ直ぐ瞳を見つめる、まるで逃さないとでも言うように】
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2013/03/09(土) 02:19:55.35 ID:5F0+qmp+0
>>925
石を投げられうけて生きるかね
永劫の罰の中で生きるかね

【チリチリと舌を延ばす蛇は、ねっとりとした声でそう紡ぐ】

だが、能力は使わざるを得ない
君はこれからその能力をどうするつもりだい

【静かに、そして強く宣言された言葉を聴いて蛇は笑う】
【羨望と嘲りを交えた、その蒼い瞳で】

アダムとエヴァは、果実を喰いたかったから喰ったんじゃあない
禁じられていたからだ
これからの世界はきっと変わらずに、続く
無力な民が、大層な御託の上で死ぬ
その中で君は何を行うと言うか

【蛇の問い】
【それは今までの、悪魔の甘い囁きではない】
【単純な問いだった。これからの道をどう歩んでいくのかと言う】
【少女の決意を推し量る為の】
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 02:22:15.74 ID:S/gN4mCBo
>>919
ーーーカイテンズシ=Aという形態の料亭です、櫻の国ではポピュラーな食べ方らしいですよ
寿司というのは、ビネガーを混ぜ込んだライスの上に刺身を乗せた食べ物、初めては少し癖がありますが、何、慣れればいいものですよ

【慣れた手付きで両手ーーーというか肉球を拭きながら、尻尾をパタパタ揺らして】
【「さて」と、お絞りを置くと小皿に醤油を垂らし】
【ーーー楽しそうに説明しているが、色々と語弊がある気がしないでもない】

やはり寿司といえばマグロですねぇ、マグロ
初めての方には、玉子で慣らすのもいいですが…

【両手で一皿づつ、マグロの寿司が乗った皿を取ると、双方に置いて】
【なんだか、もう本人がワクワクしてしょうがなさそうだ】

いいですか?寿司というのはこうやって、手で持ってですね…
刺身の方を醤油に付け、一口で食べるのです

【ビスクに手本を見せる様に、手で寿司を取って醤油に付け、一口にて頬張る】
【「ね?簡単でしょ?」とも言いたげに、もぐもぐしながら香りを向けて】

/ただいま帰りました
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 02:26:02.90 ID:OeU8XgmFo
>>922

―――す、ごい・・・
(――速い。かなりのスピードと機動力、旋回能力も――そうか、これって・・・)

・・・ふふっ♪良〜いコト思いついちゃった。
ねぇイライザ、心配しなくてもすぐに――貴女の力が役に立つ日が来るよ。
ていうよりも、この組織を救う――うん、そういっても過言ではないかも。
多分、そう遠くない――すぐにね。

【意味深に、そう言いながら彼女のの浮遊する様を見つめるセリーナ。】
【なるほど、速い――そしてこの機動力があれば、或いは――】
【――"作戦"がより、スムーズになるかもしれない。】
【―――地下に近づくに連れ、空気が少しひんやりとしてくるだろう――】

>>923
ぐへぇ!やだなぁ、瑛月さん――ふふ、でも確かに、もしもの時はビシッ!と頼むよ!
アタシも・・・疲れてダウンしちゃうことも、きっとあるだろうからさ。

――?
(アンジェル――と、なにかあったのかな。なんだろう?まあ、何れわかるか――ふふ。)
(もしかしてアレ?好きとか好きじゃないとかなんかそういう!?ああそういうヤツ!?)

・・・ふふふふっ!なぁんだ、瑛月も片隅に置けないねぇ、このこの〜♪

【――まあ、偶には萎れてるのも良いと思える日が来るだろう。】
【普段はずーっと、こんな面倒くさいテンションなのだから・・・何を勘違いしているのか】
【アンジェルとは「そういう何か」があったのではないかと勘繰っているし――・・・。】

【やがて、通路自体が"エレベーター"として降下しきると、そこに広がっているのはまさに――】

―――じゃじゃじゃ〜ん!ここが我らがUNITED TRIGGER本拠地!地下秘密基地ですッ!!

【――基地。拠点。そう呼んで差し支えの無い施設が確かに、存在していた。】
【広がったメイン・ルームには幾つものコンピューターや機器、巨大なモニターや作戦立案用のボードなど】
【主力部隊が戦っている間サポートをこなす為の設備が一通り整っており】
【その隣には書類が大量にしまわれている資料室、さらにその置くには射撃場まで兼ね備えた訓練場】
【そして食堂やシャワールームまでも完備したまさに、"基地"が、そこにあった。】

結構お金がかかってるけど、まだまだ開発途中で適当なツクリの所も多いんだ。
でも基礎は対弾・防刃性能を高めた専用の素材で作ってあるし、基本的に建築材はかなり強力なのを用いてるから
まあミサイルとか空爆とかを集中砲火されない限りはそんなに簡単に破壊されないだろうから、安心してね!
武器庫に行けば刀剣類から重火器まで一通り揃ってるし、食堂には補給ナシでも結構生活できるくらいの食料を
買い溜めしてあるから料理の腕に自信のある人はぜひ!
っと、最後にそうそう――ここは本当にその名の通り拠点だから、寮みたいに部屋をたくさん用意してあるんだ!
もし眠るところに困ったり、戦闘で傷ついたりしたら迷わず逃げ込んでくれてかまわないからね!
医療品も結構備蓄はあるし、だれかしら拠点で寝泊りしてるだろうから――主にアタシとか、ふふ。
遠慮なく、基地にある物は使ってくれて良いからね!

それじゃ――説明はこんなところかな。
【基地内をぐるりと一周し、セリーナは二人に振り返って】

・・・今夜は本当に、ありがとう。
なんだか凄くいい気分――大切なコトを思い出せたような気がするよ。二人のおかげ――ありがとう。
・・・アタシも仲間を、あなた達を頼りにしてる。だから、アタシのことも頼ってね。
そうやってもちつ、もたれつでこの――UNITED TRIGGERを回して生きたいと思ってるから。

それじゃお二人さん!

――ようこそ、UNITED TRIGGERへ。

【――最後は、最高の笑顔で。】
【夜が更けていく――正義の炎が、静かに走る。】
【覚悟せよ、"悪"に生きる者達――小さな光が、大きな渦となっていくその瞬間を。】
【――ここにまた、正義がひとつ、繋がった。】

/おつかれさまでしたー!!最高でした!!
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/09(土) 02:27:00.93 ID:EV3Lat12O
【街中】
【この時間帯になると、昼間あれほど賑わっていた此処も随分静かになる。】
【深夜の暗闇に覆われた街中は人通りが少なく、とても危険だ。いつどこで何に襲われてもおかしくない】

【 そんな中にーーそんな危険な状況の中に少年は居た。】
【灰色のパーカーにジーンズを着用した少年が歩道を歩いているのである。】
【パーカーのフードを深く被っているので、その表情はまだ見えないが、】
【旅人か何かだろうか、荷物がパンパンに積み込まれ体積が増えたリュックをその小柄な身体で背負っていて、手には地図が握られている。】
【そして、腰には一本、物騒にも鞘に収められた刀を携えていた。

【さて、これからこの少年はどうなるのだろうか】
【例えば、彼を見つけたのが悪人だったならきっと『ネギを背負って来たカモ』に見える事だろう。】
【もし善人が見つけたなら、街をフラフラ出歩く不良にでも見えるのではないだろうか】
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(京都府) [sage]:2013/03/09(土) 02:27:25.40 ID:wcEK5c+p0
>>926

【何だか良い事があった様なベルの表情を見ると、また満足そうに笑う】
【こういうのも、存外悪くない】
【そう思ったのだった】

いえ…僕も……そんな感じのでして…
ただそんな風に役に立つものじゃないんですよね…

【軽く落ち込むエヴァンの表情は、敗北感が滲み出ている物だった】
【なまじ似た様な力の持ち主は見たことがなかったのだから仕方ないといえば仕方ない】

ん、確かに聞こえますね…
頑張って下さいねー

【勢いよく駆け出すベルを、手を振って見送る】
【ベルが店を後にする時に料金の事に気付いたが、それは伏せておく事にした】
【やはり仕方のない人だ、と思いながら、落ち着きを取り戻した店内で残ったオムレツを口に運ぶのだった】


/了解しました!
/お疲れ様でした、良い夢をー
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [ sage saga ]:2013/03/09(土) 02:35:50.26 ID:9qWYRjd00
>>928
捨てるのは逃げ。だから私は背負って生きますよ、これも
これは弱さの形で、罪の形でも有りますから

【蒼い瞳をまっすぐに見つめて話す】
【その目にはもう恐怖や迷いはない】

これを使うとき...それは罪を精算するときだけです
ありきたりな答えですけど、目の前で無力な人が死んでいくなら、私はそれを救おうとする。
今まで傷つけた分、救っていく。それだけです

【笑って、そう答えた】
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 02:37:10.25 ID:2fFVMTHC0
>>927

あら……冗談のつもりでしたのに。
否定してくださっても、よろしかったんですのよ?

【あら、まあ。丸くした瞳がわざとらしいなら、零す笑い声だってわざとらしい】
【おふざけの調で紡いだなら、そっと首を傾げてみせた】
【素顔がどちらであるかなんて、もう分かりきっているようなものなのに――】

……抵抗するならそれはそれ。あの子だって、異能持ちですから。
無理はならさぬよう――出せて病院代までですわ、失せた命は繕えませんものね。

【荒事にならなければいいけれど、なんて。かすかな思考は心中でだけ】
【口に出すのは、危なそうなら逃げろ。単純明快至極当然なそれで――】
【「それに、夢見が悪いですから」――なんて】

――いいえ、何も?

【覗き込まれたなら、先ほどまでの揺らぎはまるで嘘のよう、じっと見つめたなら、誤魔化すようにぱちりと瞬く】
【その目元を飾る長い睫毛。ほんの少しだけ化粧で飾ったなら、いくらか大人びて見えた】
【「うぅ」と足元で不満げにあがる声がある。見下ろした先に、小さく手を振って】

どこかで泣いていなければいいのですけれど、とね。

【小さな呟きだって、夜の暗がりの中ではずっとずっと大きく聞こえるのだろう】
【夜に零した吐息。冬の白さはもうそこになくって――】

――それでは、わたくしはそろそろお暇いたしますわ。
あんまり帰りが遅くなると同居人にどやされてしまいますの、もう少しだけ探したい気持ちもありますし――。

【摘んだスカートの裾、持ち上げてふわり落として、そう告げる視線の先は路地裏の奥深く】
【立ち入っていくのだろうか。猫みたいな瞳、まぁるい瞳孔が暗闇に拡がった】
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 02:38:08.40 ID:f36mD0Tro
>>930
/とてもかっこよく締まっているので、蛇足な文しか出せない私はこれにて。
/お疲れ様でした!こちらこそ、ようやくキャラが固まりまして……瑛月さんセリーナさん、ありがとうございます!
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 02:43:43.77 ID:GkS6Ec5co
>>929

ふむ……魚を生でというのは、まあ…面白い試みですな?
いや、私もよく食べますがね。しかしポピュラーというほどかと言われると……。
……んん、まあモノは試しだ、マグロ。頂いてみましょうか―――。

【お絞りで手を拭き、置かれたネタを手にとって――ぱくり】
【少しぎこちないがそれはよし。うんうん唸っていた割に悪くない食いっぷりだ】

【―――しかし、不意に口の動きが止まって、ネロに顔を向けたまま眉を潜めた】
【ひん曲がった顔は、厳つい見た目に反して面白いが――急に引き寄せるようにして%駐ロみを取り】
【それに茶を告いでごくりと飲めば、深々と息を――それも肩で吐いていて】

―……櫻の人間は、クレイジーだ!コメと魚に……ビネガー?
いや、あれはビネガーではない……香辛料か……?しかし、不味くは……むぅ…。

…………Mr.ネロ、あなたはこの寿司がお好きなのかね?
私はどうも……特に、あぁこれだ。この緑≠フが苦手なようだ、辛いというか、口の中が焼けるようで…っ!
あぁそう、そういえばキマイラは今後……穏健と過激、どちらの路線を…?或いは、指示なんかは――頂きます。

【香辛料――わさびだ。握った米の上、マグロを退ければ顔を見せる緑の悪魔】
【どうやら、初めてとはいえ苦手な味覚であったらしい。それをちょぃとどければ、今度は醤油を付け、ぱくり】
【――続く擬音は『にっこり』。グーサインまで出ているとなれば―――結果的には、OKなのか】

/おかえりなさいませー!
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/09(土) 02:48:59.52 ID:QlvmR49o0
>>931

【その真向いから響く一人分の足音。音と少年との距離は徐々に縮んでゆく。】

【光の加減によって金にも銀にも見える、項に僅かにかかる長さの無造作な髪。】
【琥珀金の双眸と、金属的な質感のコート、その下に着込んだ同質の上下が冷え切った雨の様な印象を与える青年だ。】
【―――― それも、ひどく傲然とした。 】
【だがそれ以上に“何か”を求めている様に、鋭利な瞳は、渇いた灼熱の光を湛えている。】

(…………そう珍しくもない。得物は量産品ではない様だが――――)

【反対側で歩を進める少年を見ても、その男は足を停めない。】

【ごく当然の存在―――― 武器を携え路地裏を歩む、この地に適応し得る野犬(アウトサイダー)達の一人か、或いは迷い込んだ羊たる一般人。】
【青年の少年に対する認識は其れだった。都市部で行き交う人々を気にも留めない様に、これをごく普通の光景として認識していた。】
【ゆえに、直線する二者のコースは“激突”の其れへ。】

【このままでは正面衝突―――― とまでは言わないまでも、肩同士がそれなりの勢いでぶつかるだろうか】
【少年が派手に転倒する可能性もあった。重荷を背負っているのなら、それは猶更でもあるのだろうか。】
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [sage]:2013/03/09(土) 02:57:23.59 ID:CFdokyhDo
>>930

……フフ、任せておけ。―――まぁ、大体キミのような奴は独りで抱え込もうとするものだが……そんなことの、ないように

【生徒を咎める先生のような口調で。……正義感が強かったりプライドが高かったりする人物は、頼ることを拒みがちだ】
【セリーナは前者、瑛月は―――今なら、両方だろう。……でも最近、頼ることも悪くないな、との心境の変化。―――それ故の、発言だった】

                  ……? ……というか、態度変わりすぎだろキミは
                        (―――なんだろう、この心境は)

   【何時もの姿が戻ってきて嬉しい―――のだが、なんかイラッと……いや、こういう奴は何処にでも居るものだ】
【なんだか、言葉では言い表せない複雑な気持ちになって。―――まぁ、物凄く良い奴であることは明白なのだが。癖は―――うん、あるな】

    【やがて視界に広がった光景が、その気持ちを吹き飛ばして。予想外の光景に、思わず声が出た】

     ほお……!! これは凄い……凝っているなぁ。―――大分費用がかかっただろうに……
            自分も遠慮無く、使わせてもらうよ。……家には五月蝿い奴も居るし

        【―――五月蝿いと言っても、アンドロイドなのだが。……いや、自分のことは今はいい】
【要塞といっても良いくらいの整った設備に、彼女の「本気」を感じる。説明に口を回す彼女を、見守るような瞳で眺めながら―――】
【……「彼女に付いて行って正解だった」と。自分の選択にしっくりとした確信を抱いて、彼女の歓迎を受ける。返した言葉は、至ってシンプル。】

                         ―――よろしく、頼む―――

【―――……今は未だ巨悪には届かない、小さな光だ。 ……だが人は、その小さな光に大きな希望を見据えている】
      【風の国の民も、水の国の民も。……彼らがまだ知らない、小さな街の子供達も】

   【 正義を繋げれば、きっと光は巨悪を食らう。―――だから何時かは、全てを照らす太陽になろう 】

/御二人ともお疲れ様でしたー!! 
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 03:00:48.75 ID:qwndEMjEo
>>934

溜め込むと碌な事になりませんよね?ええ何がとは言いませんが
素直でいるというのも尊いとわたしは思うのです……。

【少女の素などもう分かりきっている、けど遠回しな言葉口調】
【正直に言えば自分を偽ろうとする少女も(丸わかりなのが)愛らしくて嫌いではなかった】
【くすり、という微笑みはもう何回目かも分からない】

ご冗談を、わたしは死に難く出来ていますので問題ありませんし
危ないと思ったら自分を優先するようにも出来ていますので、ね?

【心配など無用、するならば自分の身を案じるべきだ……と】
【それは決して強がりなどではなく、しかしかといって自信からの油断でもなく】
【ただの結論としての、お話】

鳴いていれば見つけやすいのでしょうけど……

ええ、夜も遅いですし早めに帰った方が良いでしょうね
それではねこさん……お元気でどうぞ、何かありましたら連絡いたしましょう。

【失せ物は見つからないから失せ物で】
【でも幸いかきっと見つけるための糸口はどこかにある】
【それを未来と呼ぶならば、次に進む事だって出来るだろう】

【足元の彼に目配せして、少女の頭を軽く撫でて】
【幸運を祈るように暫くそのままで……十秒もしない内に終わり、白妙は歩き出す】
【去り際に絵画の人物のような絶世の笑顔に似たそれを残して……今日はここでお終いである】
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 03:02:24.19 ID:S/gN4mCBo
>>936
ーーーおや、どうされましたかな?いきなりそんなに慌てて
…香辛料…おぉ、そうだそうだ、忘れておりました、寿司にはワサビ≠ニいう香辛料が含まれているのです
これはなんたる実態…ワサビは口に合うあわないが激しいのを忘れてました

【寿司を口にした瞬間、急に慌てて口の中を流し込むビスクを見たネロは、最初こそ不思議そうであったがすぐに理由がわかった】
【原因はワサビかーーー確かに、こればかりはインパクトが強い】
【警告を忘れていた、と自分のうっかりを攻めるような表情をして】

ーーーさて、今のところ≠ヘ過激派寄りでしょうな、今日のアレ≠ノも嬉々として参加するとなると…
ただ、首領は少々気紛れです、在り方なんてあってないような物、小船のように揺れるでしょう
…キマイラからの指示としては特にありません、とりあえず今日のアレ≠ノ参加するならーーーD.R.U.G.S.の移行に組織全体で従うというのが現在の流れとなります

【美味しそうに寿司を食べて貰えたのを見ると、こちらも嬉しそうで、しかし表情には出さず、口調は真面目な物】
【現在の所は組織内での細かい指示はない、D.R.U.G.S.の移行に従い、今日の抗争に備えろ、と言った所か】
【ーーーどっち付かずの首領に対して、僅かに毒のある言い方をするネロ、余り快くは思ってないのだろうか】

【「これで口直しはどうです?」と、レーンから取り渡したのは玉子の皿】
【二つ目でいきなり刺身じゃない寿司だが…ワサビも無いし、新しい感覚にはなるだろうか】
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 03:11:46.76 ID:GkS6Ec5co
>>940

ワサビ=c…!櫻の連中はやはり、クレイジー……
あのナカムラというサムライもこんなとんでもない物を日々食しているとは……!
……うぅむ、道理で強かったわけだな。いやね、先日自警団のサムライと―――

【集金の途中で出会って戦闘になり、弾丸を斬られたりと大変だった】
【―――なんて話をしながら、卵を受け取って食べればこれまた美味】

【魚の違和感がない分、その甘さがいいのだろうか。食べながら一人で何度か頷いていた】
【しかしながらそれを飲み込んでしまえば、相手の言葉に対しても首を振り】

……まあどちらにせよ、私はスペーツィエ・ファミリーが存続できれば良いのですよ
ウチは基本的に営利目的の過激派……荒事はお手のもんですな。
モーゼル一丁にファルカタが……あぁ失敬、食事の席で面白くもない事を言ってしまった

なんにせよ、今日は見せ場だ。意地ってものをお見せしましょう、それはお約束できる
今後も何かあったら連絡を下さい、マルコ坊っちゃんに代わって私が出ますので。ね?

【新しく取る皿はイカ。『中々シュールだな、真っ白だ』なんて呟きながら食べているが】
【サングラスの下にある、見えない目線はネロを見ていて――小さく笑ったのは、きっと当人も気付けるだろう。】
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2013/03/09(土) 03:18:24.10 ID:EV3Lat12O
>>939

【今、少年の目線は……どうやら道に迷っているらしくて、その手にもった地図に向いていた。】

んん?こっちなの…かな?

【つまり、こちらも青年の方には目もくれていないのである。】
【というか、それどころか真ん前から青年が向かってきている事にすら気がついていないようだ。】
【足音も耳に届かず、それほどまでに地図に全力に向き合っているのである。】

【そんな青年とこの少年に待ち受けている未来は、当然ながら一つであろう。】

あぅ……っ?!

【もちろん激突するのである。】
【勢いよく肩同士がぶつかり、そして反発しあう。】
【反発しあった結果、さらに背負っていたカバンの重さに引っ張られて少年は地面へと転倒した。】

あ…いたた…
943 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 03:31:00.46 ID:2fFVMTHC0
>>939

……あら、わたくしはわたくしの限界をよく知っているつもりですわ?
それとも、そうじゃないように見えましたかしら――力不足ですわねぇ。

【傾げた首、黒髪がさらと揺れて。きちんと切り揃えられた長さは、瞳を隠すにはずっと足りない】
【頬に手を当ててしょんぼりした風を装ってみる。当然、嘘だけれど】

それならば結構ですわ。
藪を突いて毒蛇に噛まれたい、なんて趣味があるならば止めませんけれど――ね。

【話した言葉なんてあまりに少なくて、過ごした時間なんて今までを考えたなら刹那のよう】
【それでもどこか信用した風を見せたなら、冗談めいて笑みを零す】
【この藪を突いた結果、何か出るかなんて。彼女だって知らないし、きっとだぁれも知らないから――】
【最後に細めた瞳。或いは、全て自分で負うべきだっただろうかなんて、迷いがちらり】

白妙さまも、どうぞお元気、で、

【人当たりの良さそうな笑顔。ぺこりと会釈垂れたなら、その頭を撫でられてぴたんと刹那に仕草が止まる】
【それでも次の瞬間には元の笑顔を取り戻しているのだから、なんかすごい(?)】
【(余談だが、彼女。158センチである)】

【ふらりとその姿が暗がりに融けていく。白妙の姿も消えたなら、残るのは薄汚れた白猫一匹】
【ぐるぐると鳴る音色がだんだんと小さくなっていく。やがて、猫は僅かな出っ張りを駆使して屋根の上に消えて、】


【――ざぁ。無慈悲な風が吹き荒れて、彼女の黒髪を、地面の草葉を、巻き上げて踊らせる】
【吹き抜ける音はいつかよりもずっと軽く、失くしたものはあまりに大きすぎて、ただの虚無としか認識しない】
【重過ぎる目蓋をなんとかこじ開けたって、見える世界は何一つだって変わらない。総ての彩を喪ったまま――】

 「 ――――」

【悲しみだって、行き過ぎたら涙だって出ない。泣いてないなら、本当にいいの?】

/おつかれさまでした!
944 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 03:33:46.50 ID:S/gN4mCBo
>>941
ーーーふむ、いやはや中々どうして面白いものです、櫻の国というのは
サムライ…きっと彼等は幼き頃から寿司を食べ、ワサビの辛さに耐えているのでしょうーーーそこからそのような強さが来るのかもしれません

【寿司を食いながら、ビスクの話を聞いて、櫻の国の戦士ーーーサムライーーーについて興味が湧いたようだ】
【弾丸を斬ってしまうとはどれ程の目と素早さが成せる技なのかーーーその力を生み出すのは寿司に違いない、と一人考えていて】

ファミリーの存続、ですか…まあ、同盟を組んだ以上、悪いようにはしないでしょう
…貴方たちへの信用は深い、連絡はすぐによこしますよ
…今日の戦いでは、貴方たちスペーツィエを含めたキマイラの評価にも繋がります、首領は成果を期待していますが、肩に力が入り過ぎるのもよくない
命あっての物種です、坊っちゃまが路頭に迷わないように気をつけて下さいよ?

【すっかりぬるくなったお茶を、更に冷まして気を付けて飲む、湯呑をカウンターに置いて】
【随分とビスクを気に掛けているようだ、キマイラの組織全体は現在過激派寄りとも言っていたが、彼個人の雰囲気ではかなりおとなしい】
【サングラスの奥の笑った目に、琥珀色の目が細まった】
945 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 03:48:57.89 ID:GkS6Ec5co
>>944

むゥ……言われてみればそうかもしれませんな、櫻の国というのは不思議な強さに満ちている……!
噂に聞くニンジャというスパイも……或いは噂ではないのか。
……そのサムライ、名はナカムラ――中邑 瑛月≠ニいう、インバネスコートを着た男ですよ

【ニンジャ――その実態は知れず。しかし世界最強のスパイであるという噂が誠しやかに語られているのは事実だ】
【それを気に掛けたりしつつも、相手の興味を見抜くかのごとく相手の名を告げ】

……勿論ですよ、私は先代に恩がある。坊ちゃまを一人にするなど……
まあ少なくとも、私の眼が黒いうちは有り得ない、そう考えてもらえば結構です。
それにもしもの時は……いや、カードはしまっておきましょうか。味方に切るものではない

――それでは、私はこの辺りで失礼しますよMr.ネロ!
明日のこともある。体調は万全が一番だ……では、どうぞお気をつけて。Ciao!

【中折れ帽を手にとってかぶり直すと、彼は三皿をまとめて立ち上がり】
【まだ淹れたての熱いお茶を飲み干し、言葉に甘えるがまま、会計を任せて先に去った】
【如何にも中堅の王道マフィアのような彼だったが――カード=Bスペーツィエの、だろうか】

【そんな風に―些か、不思議は残るものの。初戦の準備にも似た時間はゆっくりと過ぎ去っていったのだった。】

/っとこんな所でっ!お疲れ様でしたー!
946 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/09(土) 04:00:51.83 ID:QlvmR49o0
>>942

【激突は無慈悲で不平等な結末を生んだ。仰向け気味に転倒する少年に対して、青年はほぼ小揺るぎもしない。】
【体格差のためでもあり、激突への備えの有無の差でもある。】
【そしてその後の少年の様子――― 無防備で、自分を吹き飛ばした相手に憤る事もない其れ―――が、新たな認識を青年に与える。】

(…………羊、だな。何処までも、この場所と縁のない――――)

【少年は“ごく普通の存在”だ―――― 異能者であれ、正真正銘の一般人たる無能力者であれ変わりなく。】
【殺し殺される事などとは縁が薄く、それゆえ危険に無頓着なものたち。】
【……謂わば、野犬の牙にかかるのが常となる “羊” であり――――】

……地図か?何やら熱心に眺めていたが―――この場所を知らない訳でもないだろう。
なにか捜し物でもあるのか、それとも何処かを目指しているのか……。

…………少しばかり興味が湧いた。

【そんな少年に向けて振り返り、首から上だけを向けた後、全身で向き直って言葉を向けた。】
【見おろす視線はそのままで、少年に手を貸そうとする気配もない。青年は、彼自身への興味は薄い様だった。】

【…………ならば、何故立ち止まるのか? 善人には程遠いのは、おそらく誰の目にも明らかだというのに。】

【斯様にも無防備な少年が態々日常を破り、この路地裏に足を踏み入れたその目的――――】
【青年は、其処への興味を秘めていた。正確にはその背後にあり得る “より大きなもの” に対して。】

(…………まあ、こんな問いかけも一興か。)

【…………実際、“そんなモノ”がある可能性は低く。単なる日常の延長上が、少年のこの状況を生み出した可能性は高く。】
【そんな “可能性の低い偶然” を試したがる遊び心も、少なからずある様であったのだが。】
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 04:01:33.96 ID:S/gN4mCBo
>>945
ニンジャーーー話には聞いた事があります、それもまた櫻の国の戦士の一つと…
一度櫻の国を観光に行って見たい物です、その、中邑瑛月とかいう方には気を付けなければいけませんが…

【ーーーなんだか、彼等の櫻の国へのイメージが物凄い事になっているようにも思えるが、実際そんな感じなので間違ってもいない】

…恩、ですか……それならば、組織を守る支えにもなりましょう
…まあ、御武運を祈っておりますとも

えぇ、またいつか、今度は坊っちゃまも連れて食事でもしましょう

【気前良く、ビスクに笑顔を向けて見送ると、一人になったネロは、皿を取って】

ーーー寿司を食べたら強くなれるんでしょうか…?

【研ぎ澄まされて行く空気の中、天然が見え隠れする言葉を呟き】
【店にとっての不思議な客≠ヘ、静かに寿司を頬張っていた】

/お疲れ様でした
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2013/03/09(土) 04:03:15.21 ID:QlvmR49o0
/すみません、かなり失礼な事を書いてました…
>>946

【そんな少年に向けて振り返り、→【そう認識した少年に向けて振り返り、 に修正させてください。
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2013/03/09(土) 04:12:06.63 ID:l3vV+zb5o
置きレススレ>>151
【然り。断固として拒まなければならない。情もなく、慈悲もなく。何故なら『これ』は、そう。不自然なのだ】
【只のスライムならば、こうハイペースに食事を摂ることは稀な上、通常、捉えた獲物は完全に消化してしまう】
【軟体の中に溶け残りの骨や遺品があるくらいなら可笑しくはないが、人と融け合い、人体部品を弄ぶように陽の下に晒し】
【あまつさえ声帯を借りて喋るなどレアケースにも程があるし、擬態にしたって酷すぎだ】

『 どィ ヒどい イ てル みンな いキテ る 』

【これは、禁忌だ。存在の根っこから末端にいたるまで歪んでいる。ともすれば、悪意的とさえ呼べる程に】
【生にしたって死にしたって、こんな形の永遠があって良い筈がない。何が「いっしょ」だ、笑わせる】
【手を取り合うのでなく、一方的に取り込み融かす──こんな悍ましい共存が、対話が、相互理解があるものか!】

「 ────ぁ、ア、ぁ────! いヤ だ イやダ ひトり いヤダ ォお オぉ ン 」

【青白い屍肉と相反する命の輝き、薄紅の灯は、穢れた存在たる異形にとっては猛毒に等しい】
【一閃、鋭き剣尖がオーラを帯びて翻れば、たちどころに肉の鞭は断たれて落ちる】

「 オ、ぉ……おォ──オ──! 」

【肉を爆ぜさせ腐汁を沸き立たせて刃に触れた端から飛散し、蒸発し】
【饐えた異臭と瘴気とを風に散らす触手の群れは、これが最後の足掻きとばかりにイライザ目掛け殺到するが】
【煌めく紅の燐光。力強く羽搏く翅に、その先端を掠める事すらできはしない】
【天翔ける流星の勢いをその身に秘め、幹竹割りに振り抜く渾身の一刀は、肉を裂き『核』を断ち割り遂には地面にまで達し──】
【間を置かず無数の口が、濁った声で断末魔を発す。捉えた。手応えは、確かだ】

【ずる、ずる。新たな犠牲者を歓迎するように、己の腹の中へと沈み込む少女の矮躯の上を這い回っていた肉塊は】
【次第に力を失ってゆき、やがてどろりと溶け崩れ、白い汚泥となって地面に拡がる】
【──と。不意に、泥の中からイライザ目掛けて手が伸ばされた。てらてらと粘液に濡れ光る屍肉色の掌】
【しかし、それは彼女には届かない。見ればその主は、幼児が粘土で人を象ったような造作の、不細工なひとがた】
【深々と肩口に刃を食い込ませたそれは、どうやら事切れたらしい。存外、呆気ないものだ】
950 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 08:10:18.98 ID:OIEo1P7eo
【UNITED TRIGGER――事務所内】

……ほら、何日も食ってないんだろ
まずはこっちの……豆のスープから口に入れれば良い

「――要らない」

…………兄貴の手料理程度じゃ及ばない、って訳か

【早朝、まだ開店前だろう刻から、カウンターに二人の人物がいる】
【食欲を誘う香辛料の効いたトマトと豆のスープの暖かな香りが静寂の店内に漂っており】
【カウンター内でそれを調理していた男は、見掛けの割にある程度ならそういう事も出来た】

 【右頬に特徴的な「牛の生首が乗った皿」の刺青を持つ、血色の悪い躰】
 【癖もハネもそのまま適当な黒髪に鋭い灰眼、よれたスーツ姿という出で立ち】

【一方カウンター席で頬杖を付いて、目の前に出された湯気立つ皿に見向きさえしない男】
【会話の調子からしてただの客では無いらしい――兄弟にしては、人種からして違うのだが】
【横暴な態度という訳ではなく、彼はただ何処を見るでもなく茫洋とした様で静かにしているだけ】

 【紅茶色の腰までの髪、オリーブ色の目は左右で瞳孔の大きさが揃わない】
 【手許で枯れた植物の輪を弄る紫色の長い爪。纏う黒衣は、所々が妙に煤けていた】

【無下にされた料理は、かと言って下げはせずに置かれたままだ】
【「気が向いたら食え」と掛ける言葉は何処か気心の知れたものだが、黒衣の男は頷きもしない】
【それにも慣れっこなのだろう。男はただ、余りはいつも通り居住者へ振舞おうなどと考えるだけであった】
951 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 08:16:29.68 ID:OIEo1P7eo
/次スレです
/http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1362784551/
952 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/09(土) 09:27:44.95 ID:TtCa3c6Lo
>>863

【貴女に包まれる彼女の腕、未発達の身体は、きっとこれからはもう、大きくなる事は無い】
【病的なほどに白いその柔肌は、照明の波間に消えてしまいそうになる淡雪が如く】
【辿る指先もいつかは、その輪郭すらも知れないままに、指先だけが泡沫に満ちる】

【流れ込む貴女色の血液、それはきっと、傍から見れば粗製の血液なのだろう】
【混ざり物は決して、純粋色の血液には合わない、科学的な観点から見れば、それは確かだ】
【――――だからこそ、それが誰の物であるか、が際立つのだろう】

【心臓に流れ込む新たな血液は、間違いなく貴女がくれたもの】
【生きるのに必死な未成熟な身体が、母親の手助けなしでは生きてはいけないように】
【歩く術を与えられたなら、その小さな掌で、離さないように握り締めた】

【ひと段落ついたなら、彼女はちょこん、とベッドの上に座った】
【貴女の側に佇むように、脚をぺたんとMの字に曲げて、ベッドの上へとくっつけて】
【下着姿と包帯だけの彼女は、いささか弱々しくはあるものの、揺れる瞳の音律は普段と変わらない】


ごめんね……ベイゼ、ほんとは……寝なきゃ、いけないけど……
……いいかな、少しだけ――――お話、ベイゼと、お話、したいの……


【声が揺れた、ソプラノボイスは以前と変わらず、今もまだ華奢なままで】
【きっといつまでもこのままなのだろう、それはもう生来のものであるのだから】
【彼女が甘い≠フもまた、そのような理由、ソレを直すという事は、彼女という存在の消失に近い】

【瑪瑙色に染まる窓の外の景色、照明は少しくぐもったような光を零して】
【染め上げる貴女の髪色、美しいその色は、貴女に満ちる情熱の色の憧憬】
【プラチナブロンドの彼女が、少しだけうらやんでしまうのも、無理の無い事であるのだろう】

【掌がそっと、彼女自身の膝に触れた、白と白が混ぜ合わさっても、底に残るのは何の色でもなくて】
【パレットに滲んだ色合いは、市販の物よりも柔らかい人工色の白キャンパスに落としても、その色合いは代わらないのだから】
【それならば、貴女に溶けたなら、少しはその色も、美しく見えるのだろうか】


さいしょ、一番さいしょ……会った時ね……怖かったの……
優しくて、強くて、かっこいい……ベイゼ――――でもね、ベイゼは……機関≠フ、人
いつか、きっと、戦うんじゃないか……って、思ったの

……ねぇ、ベイゼ、ベイゼはまだ[ピーーー]=\―――の?


【少しだけ天井を見上げるように傾いたマリンブルーの残響】
【両手の中でふわりと弾けたなら、後に残るのは水滴とも言えない微かな結晶】
【満ちるまでの僅かな時間を、ただ噛むように確かめて】

【貴女と交錯はしない視線、もしその淡すぎるマリンブルーを向けたなら、貴女にプレッシャーをかけるから】
【だから、彼女は視線を合わせなかった、その耳で、貴女の本当を尋ねたかった】
953 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 14:52:05.32 ID:d6ISu+a6o
>>952

【輸血パックを少女よりも高い位置に引っ掛けて、ふとため息を漏らす】
【本来は敵であって、それこそ一も二も無く殺さねばならないはずなのに】
【あろうことか自分は彼女を救っている―――それが、なにか可笑しかったのか】

【――くすっ、と笑いが混じったのを見留められるだろうか?】
【それは紛れもなく、きっと本人は拒否するだろうが好意の表れに違いなく】

【少女が話をしたいと申し出れば―――少しだけ、言い返そうと口を開くが】
【すぐに、思いとどまったように視線をそらしながら腰を下ろして】
【春先とはいえ寒気な彼女を温めるように、傍から動くようなことはせず】

……俺は、さ。10歳から前のこと、全然覚えてねェんだよ
気付いたら孤児院に居て、研究所に連れてかれて、勉強だの運動だの、実験だのに付き合わされた

能力……マインドですらそこでの成果。八年間も眠りこけて、やっとな
で、今が21だから……マトモに起きて行動してなんて言うのは、人生で5年あるかどうかだ
こんな身の上話、辛気臭ェし聞いてて退屈だろうが……、…………。

【視線は自らの手元――両手を繋ぎ止める錠に落ちる。思えば、以前よりも彼女の言葉に刺がない】
【それは恐らく、昔の。研究所という場所での、子供心に影を落とした生活を思い出したからなのだろう】
【食事は提供される。しかし部屋からの自由な移動は許されず、時折人が来て、質問をされる生活】

【――口を噤みそうになったところで、その視界に人肌の色と温度が加わった】
【少しだけ、くすぐったいような感触があったが――膝に触れる掌を拒絶するなんて、考えも浮かばず】

……ガキなんだろうな、俺。身体と頭ばっかり大人になって、心は子供だ
機関への忠誠とか、戦いが使命だとか、そうでも言ってないと自分が無くなるみたいでさ

多分、俺はまた人を[ピーーー]よ。機関に縛られ続ける限り、何人でも、何度でも、きっとな。
短い人生の殆どがその為に在った……他に、何かが出来るような訳でもない
お前が言うような人間じゃないんだ。女としても人としても、どうしようもない出来損ないだ

……、…おかしいのは分かってるんだ。なんなら、今ここでお前が俺を殺してくれても良い
そうすれば、誰も困らない。どうせ……どうせ、兵器≠セ。ソニア――お前に『殺される/壊される』のなら、俺は―――……。

【視線なんて、合わせられるはずもない。自分の存在と行動と、そして思考が一致していないのは分かっている】
【なまじ素体がいいだけに、自分や機関のあり方が常識という目線で見てどうなのか、それは理解しているのだ】

【―――ただ、呪縛は容易く解けるものじゃない。左手の薬指、そこには未だ黒い指輪が在った】
【それは内側に刺が有って、肉に食い込む特殊な枷=\―黒い鎌は、確かこれが変化したのだったか】
【心の何処かでも、肉体的にも縛られている。だったらいっそ――――なんて、気弱な黄土の瞳を、マリンブルーのそれに合わせようとして。】
954 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2013/03/09(土) 15:10:57.40 ID:TtCa3c6Lo
>>953

【――――貴女の過去、存在の根底から機関≠ニいう存在に縛られた貴女】
【苦しかった、悔しかった、そんな貴女を、彼女にはどうしようもできないから】
【生きる上で貴女が機関≠ノ染められてしまったのは、彼女にはもう、何もできないこと】

【瞳の水面に映る貴女の淡い瞳の色――――】
【とっても美しいと思った、できたらそのまま捨てないでって言ってるような音色で】
【視線がそれたならば、そこに在るのは、貴女を繋ぎとめる枷=z

【身を削るような貴女の言葉、聴いているだけでも泣き出しそうになるくらい悲しくて】
【でも耳を逸らしちゃいけなくて、その意味をはっきりと考えなくといけなくて】
【漏れる言葉の音律すらも確かな声にはきっと、きっと――――】


ソニアの、生まれた所……とっても寒くて、とっても貧しかったの……
お姉ちゃん、お兄ちゃん……一杯、食べるもの、全然ないの……
だからね、ソニア……売られちゃったの、軍に……お母さん、結局……ソニア、って呼ばなかったの

……昔のソニアは、ベイゼと一緒だったよ……ずっと、軍に居たの
戦う事、奪う事、殺す事、それだけだったの……ずっと――――


【プーチンの子供達≠ニいう言葉がある、ロシアに於ける少年兵£Bの問題】
【十代の前半、或いは……彼女のような、もっと若い年代から、軍によって育てられた子供達】
【愛国心から来る軍隊的な教育は、子供達の心には辛すぎるものだから】

【――――そういう意味では、彼女もまた貴女と一緒なのだ、以前にも言ったように】
【彼女が自分を兵器≠セと形容したのは、その為で、でも、彼女が言うには、それは昔の事だと言った】
【ずっと、躊躇いそうになった、その先の言葉を、あなたに伝わるかは分からなかった】


そんなソニアも、軍の、お姉ちゃんに、お兄ちゃんに……友達に、色々、教えてもらったの
戦う事、以外の事、何かを護って、何かを作って、何かを……何かを助ける事

……今度は、ソニアが、教える番なの――――

殺さないの、絶対……もう、ソニアは、殺さないよ……


【兵器≠ナあった彼女が、人間としてあれたのは、その軍≠ナ出会った人々のお陰】
【……彼女の紡ぐ言葉、きっと機関≠ノもそんな人がいたなら、貴女も兵器≠ナなくなったかもしれなくて】
【間に合うのだったら、間に合わせてくれるのだったら、まだ、遅くは無いって思えて】

【掌にじんわりと熱が篭った、それでもまだずっと淡い】

【――――けれども貴女にここまで言われても、彼女はまだ、誰かを殺すなんて言わなかった】
955 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 15:26:59.15 ID:oFgnhzrZo
【路地裏――街の中心部から離れた奥深く】

【大よそ治安が良いとは言えないそこは浮浪者の根城や荒くれ者の溜まり場となっていて】
【今日も誰かの悲鳴がこだまし血の匂いに溢れていた】

――めェ、ヒャヒャッ……美味ェ…

【地面に転がる死体――性別は恐らく女性だろう、ただそうとだけしか判らないほどに損傷したそれを前に】
【ソフトモヒカンの頭の男が座り込んで、あろうことか――その亡骸を貪り食っていた】

【男は着込んだ作業着が血に染まることも気にせず死体から肉を千切り口に運んでいく】
956 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 15:43:05.19 ID:d6ISu+a6o
>>954

―――ロシア、って所だろ。聞いたよ、俺の主任の奴がよく悪口を言ってた
思えば、そうか……あいつもお前も、別の世界の人間なんだな

……ただ。ただそれでも、お前には親が居る、名前も有る
俺にはない。覚えていないんだとしても、本当の名前も、本当も偽物も、親なんて居ない
機関は……生きるだけなら、良い。ただ、そこに心≠竍助け≠ヘ期待しちゃいけないところだ

【ベイゼの口から語られる言葉は、いずれも否定、拒絶――マイナスの台詞ばかり】
【或いは、彼女の言ったとおりなのかもしれない。『身体と頭ばっかり大人になって、心は子供』】
【それはきっと、今のベイゼを作り上げた研究者という人からしてそうなんだろう】

【長年をかけても、一人の子供を強力な能力者に仕立て上げる技能、製薬の力】
【異世界だろうがこの世界だろうが、オーバーテクノロジーであることには違いない】
【しかし、技術だけでは人は生きられない。そのカバーを怠ったのが兵器≠ニいう構想の欠点だったのだろう】

【そして悲運にも、機関には軍と違って繋がりというものが恐ろしく希薄な一面があるのもまた確か】
【強い女性―――なんて、そんな姿はそこには無く。在るのはただ自分を見失いかけた、弱い人で】

……こんな、馬鹿みたいに考えがまとまらないのはお前と会ってからだ
いっそ殺してくれれば、なんて思ったのに……、…………卑怯だぞ、ソニア

それなら、私はどうすればいいんだ……?
機関に忠して、兵器として生きる以外を知らない私に、お前は何を、っ……―――。
…………教えてくれよ、ソニア。私はどうしたら―――

【『――いいのか』。両手の拳が、やるせない思いにきゅっ、と握られる】
【怒りとも、悲しみとも表せない―――向けられた視線は、ただ困ったように揺れていて。】 
957 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/09(土) 15:58:39.59 ID:TtCa3c6Lo
>>956

【きっと彼女は少しだけ驚くのだろう、貴女から零れる言葉が、普段の貴女とは思えないほどに可憐だったから】
【貴女の赤毛が濡れた、その下に揺らめく表情は、まるで幼子のように、その力を弱くしていたから】
【両手で包んで、両手で護って、そうしないと消えてしまう、溶ける前の淡い灯火のようで】

【貴女の言葉が彼女を引き戻す、久遠の先に浮かぶのは遙か彼方の憧憬のよう】
【忘却の中に溶けたその理想郷を思い描くには、微かなためらいを感じそうなぐらいに】
【指先がぎゅっと、貴女へと濡れたなら、そこに纏わり付く誰かの欠片を思い浮かべて】


だったら……だったらね……ソニアが、ベイゼを護るの……
分からなくて、いいよ……ソニアだって、どうしたらいいか、なんて分からないから

分かるまで、見つかるまで、ずっと、ずーっと、ソニアが、ベイゼのこと、護るの

いつか兵器≠カゃなくなるまで、自分の、自分らしい生き方が、見つかるまで
ベイゼ・ベケンプフェンが、貴女の本当の名前になるまで

――――ずっと、側にいたげる……


【貴女の拳をそっと包み込むよう、彼女の両手が、貴女へと染み渡った】
【やっぱり彼女は冷たくて、季節外れの雪は、今にも直ぐに溶けてしまいそうで】
【言葉の残響すらも残らないぐらいに、繋ぎとめなければ、分からないぐらいに】

【護る=\―――なんて言う彼女は、それこそ護らなければならない存在で】
【今もまた傷ついて、これからもまた、傷ついていくのだろう、いつか死んでしまうかもしれない】
【けれども、それでも、彼女は、その命を誰かのために、使えるのなら良いと思った】


……ゃだよ、ソニア……もう……誰か、死ぬの……ソニアが、知ってる人、ソニアの、好きな人
みんな、みんな……死んだの、ソニアの大切な人……ソニアが、みんな……殺したの……っ!

だからね……もう……生きててくれるだけで、良いの……っ


【破裂する感情が、氾濫する思いが、せき止める理性を凌駕していく】
【彼女がこえてきたのは無数の死=\―――名前のある死は、少女には重すぎたから】
【嫌だった、あなたという存在が、傷つくのも、誰かを傷つけるのも】

【それならば一緒、自分の手の届くところで、ぎゅぅっとずっと――――抱きしめられたなら】

【ずっと一緒にいたいなんて夢みたいな事を、彼女はそう口に出して】
【マリンブルーが溶けた思いの欠片が一つまた一つとシーツの上を濡らした】
958 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 16:30:57.63 ID:d6ISu+a6o
>>957

【ベイゼは―――恐らくその隠し事や比喩の苦手な性格ゆえ、だろうか】
【てっきり、彼女から具体的な案でも出るのか。なんて思っていた】
【もちろんそれは思い過ごしで、自分にも――相手にだって分からない、そんな答えが返ってくる】

【――だからどう、なんてことはない。静かにそれを受け入れるだけだ】
【反芻するように呟いて、確かめるように瞳を向けて、拳に伝わる温度を感じればいい】

【例えば、兵器としてでなくても―――彼女が、そうあって欲しいと願うなら】
【ただ生きているだけで、それで良いのなら。想いに応えてやるのも悪くない】
【返事を上手に返す心の余裕も、小さな身体を抱きしめてやることも今は出来ないが――】


――――――――…………、‥‥ソニア、っ。


【そう、一言伝えるだけでも良い。きっと返事はそれで十分、伝わるはずだ】
【少女の悲しみを、他に何が出来るでもない自分が受け止められるというのなら】
【決して交わらないはずの道であっても越えるだけ―――肩を寄せるように、近付いて】

【――――後は無言の、そして穏やかな時間が過ぎていくのだろう】
【機関の兵器と、UNITED TRIGGERの少女。そんな身分も忘れて、静かに。】


【果たして、この後に彼女を奪還せんと展開される激戦の行方はどうなるものか】
【結果はおろか戦のことすら、知るものは居ない。知っているのは、害意の持ち主ただ一人】
【彼=\――いや彼女≠ェ二人の関係を特異で稀有な例として認めるか】

【―――或いは、逆に? そんな可能性の話もまた、誰ぞ知るものは居ないのだった。】

/この辺りでしょうかっ……二日間、お疲れ様でした&ありがとうございましたー!
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2013/03/09(土) 16:36:24.76 ID:TtCa3c6Lo
>>958

【きっと彼女にとっては精一杯、考えたのだろう、けれども正しい答えなんて、見つからなくて】
【彼女がむしろ、教えて欲しかった、どうすれば良いのか、どうするのが良いのか】
【分からないなら分からないまま、自分のできる精一杯だけが、良かった】

【彼女にとっての愛と貴女にとっての愛が同義でなくとも】
【彼女にとっての貴女がその言葉と同義であるならばそれで十分で】
【永遠が一瞬になるように、その一瞬が永遠になればいい、なんて……思った】

/お疲れ様でしたー!
960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 18:58:14.16 ID:r0rp97Lko
【とあるホテルの一室にて――――】


「首尾は上々にございます、たった今機関¥繿w部は能力者%チ務部隊をOwl City≠ヨ派遣する事を決定いたしました」
「到着日時はおよそ18:00誤差は±で1時間程度かと思われます」


【カーテンすらも締め切って、真っ暗になった部屋、パソコンのモニターだけが淡い光を零していて】
【そこに映る人影の、輪郭までは辿れない、ただ紡ぐ瀟洒なソプラノボイスの音だけが、ただ彼の表層を流れていく】
【大きな椅子にその身をもたれさせ、手元のワインを引き寄せて、グラスへと注いだ】


「……宜しいのですか代表=\―――人数は互角とは言え、向こうは一騎当千の能力者部隊」
「言ってはなんですが、此方の兵の多くは、数々のファミリーの寄せ集めで真っ向からぶつかった場合――――」


……愚問だね、私は、私の部下達を信じている
彼らは皆誰よりも賢く、誰よりも鋭く――――そして、誰よりも強いのだから
機関≠ニ我らを分かつもの、それはハッキリとしているだろう


【モニターの奥の人影が息を飲んだ、モニター越しの対面とはいえ、強い威圧感を感じるのだろう】
【当の本人は、そんな事など露知らず――――否、知っていて敢えて無視しているのかもしれないが】
【ワインを一口、口元に湿らせてその音が辿る響きを舌先で味わっていた】


彼らに忠誠≠ヘあるかい
彼らに任侠≠ヘあるかい
彼らに盟約≠ヘあるかい

我らの繋がりは、血と硝煙に塗れ、嘘と欺瞞の中で育まれてきたものだ
ファミリーを作るという事はつまりそういう事だ、それが出来たからこそ、我らはこのような力を持てた

彼らは確かに強い、だが彼らは殺し合いという観点で見るなら、まだまだアマチュアだ
――――そして集団という観点で見るなら、我らの勝ちは揺るがないよ

……時間だ、ヘリをチャーターしてくれ


「かしこまりました――――代表=\―――今すぐに、参ります」


【モニターの電源を落としたなら、人影は扉を開き、ホテルの廊下へと歩み出た】
【一面に滴り落ちている血液、彼が殺した、罪なき従業員やホテルの客達の血だ】
【自分と同じ施設に、自分以外の人が居るという事が、気に入らなかったのだろう】

【――――彼がホテルから出たならば、ホテルが崩れ落ちる=z
【まるで、その自重に耐え切れなくなったかのよう、文字通り粉々に、崩れていった】
【騒然とする人波の中で彼は、一人路地裏へと向かった】
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 18:58:29.82 ID:r0rp97Lko
【後――――夜の国=\―――Owl City=z

【夜の国屈指の大都会であるこの街に見知らぬ集団がやってきたのは今から数時間ほど前のこと】
【彼らは住んでいた住人を半ば強引に避難させ、ある者は民家に、ある者は施設内へと向かった】
【逆らう者はいなかった、誰もが皆、その暴力に恐れをなし、着の身着のままで去っていったのだから】

【カノッサ機関=\―――その尖兵たる能力者達が、ついさっき、この町へと降り立った】

【戦いの幕が切って落とされたのだ、あちこちから戦いの始まる音が響き渡った】
【D.R.U.G.S.≠フ構成員とカノッサ機関≠フ能力者……或いはそれらと対立するフリーの能力者】
【あちこちで始まる戦いは、一進一退、誰が勝つのかすらも、分からない状況で】



【きっと誰もが混迷のまま、何が正しいのかも分からず、戦いに身を投じるのだろう】
【それを理解しているのは、ほんの一握りの、本当に強き者だけ】


【今、まさにその強者達の戦いが、始まろうとしていた】


/イベント開催ですーD.R.U.G.S.≠フ皆さん投下お願いしますー
/主催との方はしばしお待ちを
962 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 18:58:53.48 ID:r0rp97Lko
【Owl City=\―――路上】

【一つ、声がした、断末魔に近い潰れたような呻き声が】
【そこには一つ物言わぬ躯が、既に積み重ねられた死体の山の上へと送られていた】
【その前に立つのは一つの人影、揺れるその先に、何が見えているのだろうか】


……どれもこれも、闘う意味の無い雑魚ばかり……
機関≠ヘよっぽど人手不足なのか、それとも……危機管理もできない、愚者ばかりか

いずれにせよ、期待はずれだ……このような相手、私の平穏≠乱すほどでは……


【悲嘆の声、それは自身の相手が、彼に力及ばないからこそ、漏らす声】
【長い人影が一陣伸びたならば、そこに辿られる、確かな形の行く末を見据えて】
【やがて溶ける波間のよう、見えた景色を確かなものにした】

【前髪がその美しい藍色の瞳にかかるぐらいに伸びた金色のセミロングの髪】
【口元を隠すほどの長い黒のロングコート、丈から零れるその両手はレザーの手袋に包まれて】
【高い身長、がっちりとした体つきではあるが決していかつい印象は与えないのだろう】

【右頬には炎のような黒のタトゥーが刻み込まれていて、その白い肌を強調する】
【180後半はあるその身と、冷たい刃のような威圧感の男性】

【――――彼は一人、死体の山の前で佇むと、まだ見ぬ強者との対面を願った】


/トーリ=ヨハンセンです、ブラックハートの方は此方へー
963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 18:59:11.23 ID:r0rp97Lko
【Owl City=\―――酒場前の大通り】

【比較的に戦闘が少ないこの地域、戦闘の音は周囲に聞こえず、人の気配も少ない】
【閉じた酒場の扉の前、座り込んだ男が一人、右の手に蓋の開いたワイン片手に座っていた】
【時折それを口に浸しては、感嘆するような声を漏らして、一人その喜びに喘いでいた】


うちの大将も人が悪いな、何の説明一つせず放り込んでさ
あーあ、今頃は可愛い女の子と一緒にぱーっと週末を愉しむ予定が
何の因果でこんな、湿っぽい戦場に送り出されなきゃいけないのかねぇ

ったく、善良な俺でも、少しは役得が欲しいもんだなぁ……


【――――前言撤回、彼は与えられた状況に、ひどく不満げで】
【それも当然かD.R.U.G.S.≠フ内部自体一枚岩ではなくて、それ故にこのような人材も多く居る】
【なまじ強硬派の声が大きい分、彼のような人物は、逆に肩身が狭くなったりもする】

【それでも、この場にいるということは、それを補って余りある力≠フ持ち主であるから】

【お洒落な白を基調としたワイシャツと黒を基調とした高級そうなスーツ】
【一流の品格漂うネクタイを僅かに緩めて、黒のハットをセミロングの外側の刎ねた黒髪に乗せている】
【彫りの深い端正な顔たちと渋い顎鬚、長身の痩躯に左手にだけつけた白い手袋】

【瑠璃色の双眸と、紅いリップ、右手首の時計は最高級の一品で】
【丁寧に手入れのされた右手の爪先と、革靴は汚れ一つ無い見るからに高そうな代物】
【右手の薬指と小指には簡素な指輪が一つずつ、静かに寄り添うように輝いていた】


/ルシオ=ガーランドルフです、リーネ・ヴァーゼン・フォルテの方は此方へー
964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 18:59:30.57 ID:r0rp97Lko
【Owl City=\―――噴水前広場】

【月下に彩られるその広場は、コンクリートの地面を、赤い血液で濡らしていた】
【弾かれたいくつもの死体は、抉られたかのような傷跡を、いくつも残していて】
【そこに佇む人影をも、見つけられないようなぐらいに反芻させた】


年はとりたくないな、上の言葉に振り回されるだけだ
このような老体を働かせるまでに……この組織というものは落ちぶれたのだろうか

……このようになってしまえば、先は短いだろう、この組織も、な



【やや後退した短い黒髪に丁寧に切りそろえられた口ひげ】
【年の頃はおよそ50代後半、中肉中背の体躯ではあるが、がっしりとした体つきで】
【ワイシャツにベストにパンツと佇まいは落ち着いた紳士のような男性】

【その両手に握るのは一丁のウィンチェスターライフル°ケ元辺りで、胸部にくっつけるように持っていた】
【恐らくはその得物一丁で、此処に居るいくつもの機関≠フ能力者達を始末したのだろう】
【哀れむようなその視線、それが見る先は、きっと、破滅を導くその先なのであろう】

【噴水の前に佇む彼は、見るからに年老いたウサギのようでもあって】
【狩るのならば単純そうだ、けれども、そこまでやれるということはつまり能力≠フ持ち主】
【油断は大敵――――だが、闘うとしたなら、十分な相手ではある】


/フランチェスコ=ヴィエリです、シック・ボーイの方はこちらへー
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 18:59:46.45 ID:r0rp97Lko
【Owl City=\―――教会前】

【一人の能力者が、今息の根を止められた、彼の顔を知っていれば、それが機関の名の知られた能力者であると分かるだろう】
【彼の身体は浮いていた、首を片手で絞められ、脚が付かないところまで持ち上げられていたのだ】
【死んだと分かったなら、彼はその死体を、地面へと落とすのだろう】


くっくっく……この程度で機関≠セと、笑わせる……
弱い、弱すぎる……この程度ならば、存外六罪王≠ネどもあっという間に狩れるだろうな
――――六罪王≠狩り終えたならば、我らD.R.U.G.S.≠フ地位は安泰だ……!!


【雄叫びを上げる声が響き渡ったなら、周囲の建物が地鳴りのように揺れた】
【それほどまでに力強い声、その音だけでも何人か命を落としそうなほどに】
【巨体が揺れ動くたびに、足元が崩れそうになるほどに、その力は強大であった】

【2mを越す巨大な身長を紅いコートで包んで、深い緑のシャツを中に着る】
【迷彩柄のパンツに大きな靴、金色の髪は濡れたように肌に張り付いて】
【鋭い目つきは誰にも心を開いていないような、そんな見るからに武闘派の男だ】

【教会前の広場にて、彼は新たな獲物を待ち望んだ】


/ヴィセンテ=リベラです、アルフォンス=ヴェントの方は此方へー
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 19:02:05.62 ID:d6ISu+a6o
【夜の国――Owl City=z

【常日頃、世界の何処かで起きる大惨事。しかし今宵は一風違う】
【相対するのは悪と悪。その舞台の1つは『Marvelous』というナイトクラブである】

【構造は単純、円形の一階がダンスホールとなっていて、屋上に続く階段が在るだけだ】
【もちろん詳しく言うのなら、周囲には小さなカウンターの飲酒コーナーや、お立ち台――】
【他にはDJの為の特設ステージなどもあるわけだが、それらは今、然程重要ではないだろうか】


―――さて諸君!D.R.U.G.S.≠ニいう組織をご存知かね?
いや結構!答えはいい……我々は端的に言ってしまえば、マフィアというやつだ

果たしてその実は正義か?それとも悪か。『どちらでもない』のが正解というものだ
我々は営利目的で行動するんだ、例えば今日のように……邪魔な機関の1拠点を襲うとかな
生きているものは分かりましたと頷きたまえ、死んだものはそのままで結構だ


【今重要なのは、客が皆逃げ出した中で足元の薬莢を蹴りながら、モーゼル拳銃のリロードをする男だ】

【事は五分前。機関の秘密拠点として利用されていたこの酒場で急遽として銃声が響いた】
【吹き荒れた銃撃の嵐は的確にカノッサの構成員を撃ち殺し、これが宣戦布告となったのである】
【もちろん、外では自警団なども駆けつけている。しかし状況が状況だけに立ち入れず】


……さて、残ったのは誰かね?キマイラ・ファミリー≠フ傘下、スペーツィエ≠フ狂犬――
このビスク・フランコを止めるのは?ん?居ないのなら別にいいがねぇ―――。


【クリップをカチンっ、と押しこめば、モーゼル拳銃に10発の弾丸が込められたということを意味し】
【それを右手に持った彼は、クリーム色のスーツに赤のネクタイ、そして中折れ帽とサングラスを着用していて】
【銀の指輪、金の腕時計などの品もあからさま――特にその顎髭が、彼はマフィアであると如実に語っていた】

【―――さて、冒頭に悪と悪≠フ戦いと言った。しかし案外、この世の中で決まりきったことは起きないものだ】
【さらなるイレギュラーを交えて、血夜のダンスクラブがまさに開演しようと、今――――!】

/ビスクです。ガガルルの方、ヘケメトの方、今夜はよろしくお願い致しますねっ!
967 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:14:07.17 ID:KkV1JcEqo
>>966

雑兵相手に随分と好き放題やってくれたものだな!
――D.R.U.G.S.≠フ狂犬よ!

【突如として鳴らされるは、それだけで硝子が震えるほどの剛声】
【次いで奏でられるは、壁を突き破り侵入する巨大な影の鳴らす其れであった】

【侵入者――否、守護者というべきか】
【ビスクの前方に舞い降りた其の者は】
【長柄の得物を彼に向けながら、照明の光はその姿を明らかとした】

【其の者は――騎兵であった】
【130cm前後の小柄な体躯に、緑の肌】
【ギョロリとした大きな眼と尖った長い耳を持ち】
【羽飾りがついた茶色の皮兜から、亜麻色の長髪を靡かせた女"ゴブリン"】
【手には長槍、腰に二本のダガー、腕に蔦のようなものを巻きつけており】
【胸には"81"という数字の刻まれた革鎧を纏っている】

【そしてその小柄な影を"巨大な影"足らしめているのは、彼女の"騎乗する存在だ"】

【それはエメラルドグリーンの鱗を持つ体高3mの大蜥蜴】
【太く強靭な筋肉を備えた後ろ脚二本で体を支え】
【頭から尻尾までが水平になるような姿勢で立っている】
【胸の近くで構えられた短い前脚には、三本の鋭い鉤爪があり】
【脚部、胸部に厚い革の装甲が巻き付けられている】

我が名はガガルル・レシフィード!
誇り高き女王陛下メルルの臣下にしてカノッサの騎士である!!

D.R.U.G.S.≠ェ戦士ビスク・フランコよ!
――私は死合いを望む!!返答は如何なものか!!

【騎乗槍の先端をビスクに向けたまま、カノッサの騎士は戦いを高らかに声を上げた】
【戦闘になるということは確定している。これは騎士の儀式のようなものだ】

/ビスクの方、ヘケメトの方よろしくお願いします!
968 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 19:14:40.31 ID:OeU8XgmFo

【――最初の印象で言えば――"嫌に静かだ"という事だろうか。】
【"Owl City"の――夜を飲み込む「静寂」だけがその戦場を彩っていて】
【今この瞬間から巨大な勢力同士の激突が行われるなど、一見すれば思いもしないほどに――辺りは不気味な静けさを保っていた。】

【ただ一点――その中央から外れた廃工場の奥――】
【普通であれば人間が余り立ち入る事は無いであろう"空間"に、怒声が鳴り響いていた。】

――――このゴミがァァァッ!!なんだってオレ様の賞品にケチなんざつけやがるんだァ!?あァ!?
クソボケのファッキン・シット野郎が!テメェなんざ腸引きずり出して地獄を見せてもまだ足りねェぞ!!
いいか、よく覚えとけ――金の払えねえようなカス相手に商売はしねぇんだわかったかあァ!?くっ付くんじゃねェェェゴミめがッ!!

――あ、すみませんすみません。ちょっと立て込んでおりまして――ええ、大丈夫ですよ。
私はただの売人ですので、そんな恐ろしい事なんて――あっははは!嫌ですね、冗談がお上手だ。
ただ貴方も逃げた方がよろしいですよ、ここはもうそろそろ戦場となります故――ええ。

【工場の奥に、人影は三つ。】

【一人は高そうなコートに身を包んだ、"いかにも"といった風貌の男。ヤクザか、それとも汚職警官か何かか――】
【もう一人はうずくまったボロボロの男、彼は地面にうつ伏せに倒れ、顔面から血を流していた、そして――】
【その倒れた彼に"片手に持ったアタッシュケース"で殴打を加えボコボコにしながら】
【もう片方の手に握った別の"アタッシュケース"に入っている怪しい袋を"コートの男"に渡している慌しい男が、一人。】

【身に着けたスーツは体の中央で"色"が分かれており】
【右半身は白、左半身は黒という不思議な二色使いの派手なスーツ――首元のネクタイだけが真っ赤な色で、錆びれた工場の闇に浮いていた。】
【男は片手間に"金の払えなくなったクズ"を攻撃しながら、片手間に"上客"との取引を済ませ――】
【汚い言葉を吐いたかと思えば、すぐに敬語に戻り――ニコニコと、笑っていない笑顔で取引相手を見送った。】


――全く、好きですねぇ。こんな戦場にまで私に会いに来るとは。
よほど薬が切れるとマズイらしい。まあ、でも仕方の無い事です――

私の売る商品には、"出口"がないのですから。

ふっふふふ・・・!

【これから戦争が始まろうとしているその、街で尚"取引"を行うこの男――彼はClosed Δ】
【――D.R.U.G.S所属の麻薬売人だ。】


/Δです!ココノエの方よろしくおねがいします!
969 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 19:17:08.14 ID:mSmttY9To
【夜の国ーーーowl city=z

【まるで、魔海にでも来たかのようーーーはたからそれを見る人間がいれば、そう思う事だろう】
【犬、鼠、蜥蜴、角の生えた者もいれば、全くわけの分からない姿もある】
【亜人や魔物ーーー魔海にいるような彼等が、街を闊歩し、戦っていた】

「おらぁ!機関がなんぼのもんじゃい!!」
「舐めるなよ人間!」
「俺の尻尾踏んでんの誰じゃゴルぁ!?」

【ーーー一言で表すなら、カオス】
【ビルに囲まれた近代的な大通りは、一夜にして人間と怪物が入り混じる混沌の戦場となっていた】

【さて、動物の雄叫びや魔物の怒号は遥か遠くーーー】
【誰一人いない道をゆっくり進むは、巨大な牛車】
【牛型の巨大な魔物が二匹で引く、小さな小屋程もある禍々しい牛車が、戦場へとゆっくりゆっくり進んでいた】

ーーーネロ、戦況の報告は?
「…五分五分と言った所でしょう、伝令からの映像によるとーーー」
…よろしい、そのまま続けなさい…それと、女性の機関員は殺さずにいろと伝えておいてください
「…わかりました、首領」

【ーーー牛車の中に座り、テーブルを挟んで会話をするのは二体の獣人】
【赤い液体が入ったワイングラスを揺らしながら、不敵な笑みを浮かべるのは、キマイラ・ファミリー≠フ首領ーーーロバット・ムルシエだ】
【上半身裸の姿に長いコートを羽織り、中折れハットを被った、赤目の獣人】

【そして、ロバットに向かって座り、ノートパソコンから情報を観察しているのは、首領の補佐ーーーネロ、と言った】
【着込んだ灰色のトレンチコートのボタンはきっちりと閉め、ズタズタになった右耳が痛々しい、琥珀色の眼をした黒猫の獣人】

ーーーさてと、我輩が着いた頃には終わっているといいのですが…
機関員の死体を椅子にして生き血を飲むのもまた一興ーーーD.R.U.G.S.内での立場も上がる、一石二鳥ですね
「………」

【ノロノロと進む牛車ーーーそれは明らかに異様であって、目印としては十分な存在感を放っていた】

/D.R.U.G.S.側、ロバット・ムルシエです
/月彗の方、よろしくお願いします
970 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2013/03/09(土) 19:23:13.95 ID:1qxUUDDwo
>>966,967

【二つの組織がぶつかり合う今宵】
【その中に紛れる、全くもって"無関係"な二人の者が居た――】

「ヘケケケ、アウの"アンチ・ダークネス"がなかったらまともに歩けねェーぜこの場所はァ〜」
「んゥ?」 「この空気……ヘケヒャハァーッ!」 『ヘケメト、待ってください』

【1人はガタイが非常に良く、筋肉モリモリな20代前後に見える男性で、2本のアホ毛を持つ深緑色の髪で、それは天へ向けて逆立っており】
【身長約175+髪15cm、青紫色の左目と、白目が漆黒の空洞に見えて瞳や虹彩は狂気を感じる赤色をした右目に】
【黒色に桃色の模様を持つ帽子付きウィンドブレーカー、その中に青のタンクトップ、紺色のジーパンの様なジャージ、黒基調の運動靴】
【もう1人は、20代前後に見える女性で身長約155cm、黒い短髪で、白いローブに身を包み、木製に見える杖を右手に持っていて】
【桃色の右目と、白目が漆黒の空洞に見えて瞳や虹彩は清々しさを感じる空色をした左目で、桃色のシャツとジーパンに青いブーツ】

【ナイトクラブの外に駆けつけている自警団、それを見れば】
【――感じるのは、"楽しい楽しい宴"の予感ッ!】
【自警団を弾き飛ばしながら、その中へと"突撃"していく男、それを追う女性――自警団はあっけにとられるばかり】

「ヘケケケ、で、ここはどこだァ〜?」 『クラブ、ですかね』

「何だって、"D.R.U.G.S."ゥ〜?」 「"クスリ"は俺には必要ねェーぞォー」 『何故そこは知っているのでしょうか……』
「……ヘケケケ、まァーとにかくよォ〜ッ」

【入り口から幾らか入った場所で、建物全体に響くような大きな声で叫べば】

「この匂いは、この転がってる奴らは、そしてそこのあんたらのピリピリとした空気、……楽しそォーな事してんじゃあ、しようとしてんじゃあねェーかァー」


   「――俺も混ぜろォーーーッ!!」


【今この場所に起こらんとしている"悪と悪"の戦い、それに紛れる"不純物"は――】
【自警団には"眼を付けられ"、一般人からも"緑髪のアホには気をつけろ"と言われる……"トラブルメーカー"そのモノッ!】
【戦いたいというだけの理由で大会に出場する様(欲しい賞品があったのはたまたま)な"戦闘好き"でもある彼、はたしてこの場にどう影響するのか――】

/お二方よろしくお願いします!
971 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:24:53.31 ID:tspmdYsyo
【夜の国 Owl City】

【夜に覆われた街はその静けさをおびえるように】
【人々は街灯を幾つも立てて不安を忘れさせた】
【また、人々はその暗黒の恐怖と暖かな慈悲の安寧のギャップに酔いしれた】
【つまりはネオンの夜景が綺麗ってこったよ】

【街のあちこちにはD.R.U.G.S.の者が配置されている】
【この一画も例外ではなく、来るであろう”X”を待ちわびていた】

【ここはデビッドマン通りと15号線を結ぶ交差点 曲がった標識 行き交う車はない】
【西部劇の決闘のシーンのような―タンブルウィードが転がってきそうな 静けさがある】

【道路の路肩に停まった黒塗りのセダンのボンネットに腰掛けて】
【煙草を吸う 紙巻は好きじゃないが酒が飲めない状況なら仕方ない】

【女は黒のスーツのパンツスタイルで 長い髪を1つにまとめてポニーテイルにしていた】
【綺麗に磨かれたブーツと腰に差した二本の刀 切れ長の目 金の四つ割菱のバッチ】

【D.R.U.G.S.所属マフィア組織『富嶽会』、会長秘書 これが彼女の肩書きだった】


/霧崎舞衣です 梔子 冴の方 よろしくお願いしますね 
972 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:25:23.16 ID:g1VFSDt6o
>>965

【──強大な力の前に、似付かわしくない少年が立っていた】

【彼は15歳前後の風貌──160前後の身長、幼さの残る顔立ち、細身の躰──だ】
【魔術師としては標準的なローブに身を包み、すっぽりと被ったフードの隙間に金色の髪が見える】
【右腕の腕輪はトパーズで飾られていて、夜闇においても黄金色の輝きを放っている】

【彼──アルフォンス=ヴェントは死体には目もくれずに大男を見据えていた】

これでまた一人、世界の癌が減ったわけですか
共倒れとは実に喜ばしいですが、貴方を処理する人間も必要ですね

【名の知れた能力者、それもカノッサ機関の一員を倒すほどの男を前にして、アルフォンスはあまりにも冷静だった】
【幸か不幸か、彼は倒れた能力者の顔を知らない。しかし、男の発する強大で圧倒的な力を感じていないはずはない】
【彼は恐怖を感じていないわけではなかった。己の未熟さを省みたとき、この戦場はあまりにも危険でこの男は敵としてあまりにも無謀だった】
【それほどまでに、そして誰が見ても、この少年と目の前の敵とには“差”があった。敗北は必至だと、誰にでも思わせるような状況だった】
【ただ一人、当人を除いては】

シャッテンさんなら貴方の存在を喜ぶでしょうが……
我が信念において、貴方の存在は不要です。ここで潰えてもらいましょう

【そう言うと、アルフォンスの腕輪が強く輝き始めた。魔翌力の供給を受け、彼の力たる大気を彼の意のままに従わせるために】
【彼の内にある恐怖はある種の高翌揚感によってかき消されていた。それはこれが彼にとっての“初陣”だからだ】
【敵と戦うことは初めてではない。組織の一員と戦うことも違う。強大な敵と戦うことであり、『新たなるアルフォンス=ヴェント』にとっての初陣だ】
【その高翌揚感が、そして新たなる道を見据えたその強固な精神が、強大な敵に立ち向かう上での彼の勝算であり力そのものだった】

【広場に──風が吹き始める】

//本日はよろしくお願いします!
973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:26:03.28 ID:OWEDx9I7o
>>963

可愛い女の子……とは行きませんが、女の子なら今ここに居ますわよ?

【そういって通りの影から出てきたのは一人の少女、どうやら男の言葉を聞いていたらしく口元には笑みを浮かべていた】
【フワフワとしたスカートを夜風に靡かせ、穏やかな足取りで男の方へと歩みを進めていく】
【閑静な酒場の通りに見合わない格好の少女は夜の街で一際目立っているだろう】


あらあら…お互い善良とは言えないと思いますが?

【クスッと笑みを漏らしたリーネは男に見せ付けるようにbェ刻印されたペンダントを掲げてみせる】
【刻印されている数字は『10』、カノッサに少しでも知識があるものなら数字だけで彼女の実力がわかるだろう】
【とは言っても、当の本人にそんな自覚ありはしないのだが】

今日この場所で大きな抗争があると聞いて参上仕ったのですが…
私とした事が開いて組織の内情やメンバーを把握し損ねてしまい……
手当たり次第に探しているのですがこれと言った当たりはなく…

【リーネは大袈裟に肩をすくめて、心底残念そうに溜息をつく】

貴方の戦争と言う言葉を聞いてもしかしたら…と思い声をかけたのですが……
人違いでしたらすみません、ですが…一応確認を取っておきたいので…

【ペコリと一礼し、低い姿勢で相手に組織員か否かを問いかけるのだった】

/スミマセン早速飯落ちです!
/本当に申し訳ない! すぐ帰ってきますので!
974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 19:29:01.68 ID:OeU8XgmFo
>>964


―――――おやおやおやおや、おや!

随分とまた、派手に"やり"ましたねぇ――んふふふふっ!ワタクシ、なんだかのっけから血が滾ってきましたよう。
こんばんわ、"ジェントルマン"――いえ、D.R.U.G.S所属の荒くれ者、さん。

【噴水前の広場に、陽気な声が響くだろう。】
【男性にしては少し、高い印象の声ではあったが、聞く限りは――老いた男の、声。】
【テンションの高い"爺"――いや、そこまででもないか。ただ――】
【噴水付近の"街灯"の、その上に――"悠然と立つ"姿はなんとも、夜に溶け込んで不気味だろう。】
【――男は素早く飛び降り、外見年齢からは想像も出来ないような軽い身のこなしで、着地する。】

【――仲間であろう、機関員の屍の上に、堂々と。】

OH!踏んづけてしまいマシタ!HAHAHAHAHAHA!しかし仕方の無いこと!
死んでしまってはもう、そこまで――死体に深い思いを寄せるほどワタクシはおセンチではありませェン。
――もっとも、貴方の方はそうでもなさそうで。

マフィア――Hmm?というよりは落ち着きのある"紳士"といった所でしょうか――んふふふ。
とてもこの死体の山を気付いた張本人とは思えないほどDeathよ!

ただ――

ワタクシはこうは、いかないでしょう。
老体は老体、お互い様ですが――良い夜に、しませんか?

ふふ――ふ、ふふふ、ひひぃ・・・!ひひはははふふふふふふッ!!

【――黒いタキシード。黒いシルクハット。黒い革靴、黒い傘。】
【何もかもが、身につけた黒を夜に靡かせている男――目の前のウィンチェスターを手握ったヴィエリと】
【殆ど年齢は代わらないであろう此方も、"老齢"――だがしかし、態度も雰囲気も正反対と言えた。】
【銀縁の片眼鏡の奥、狂気の宿る瞳を覗かせ――男、英国紳士のような格好の機関員は――】
【大仰な動きで両手を真横に伸ばし、叫ぶ】

―――マフィアのジェェェェェェントル!!ワタクシの名前は――!!
カノッサ機関、No.961<シック・ボーイ>!!
もはやボーゥイとは呼べるような年齢ではないのデスが――ねぇ!!ふ、ふふふふははははッ!!

――さぁ、開演しましょう。
マフィアと"悪の組織"との、ちっちゃな戦争――"演目は始まりました"。

/よろしくおねがいします!うわー緊張する!
975 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 19:30:28.11 ID:r0rp97Lko
>>972

【傾く視線、向けるその先にいる貴方は、とても小柄な体躯をしていて】
【失望の色を彼はその表層に浮かべるだろう、はっきりとした失意の色】
【――――2mを越す体躯である彼と比べ、貴方はとても小柄だから】

【それだけで判断してしまうほどに、彼の自身の力に確かな自信を持っていた】


……口だけは達者な虫がいるもんだな、くく、処理とはまた大層な言葉を
良いだろう教えてやるD.R.U.G.S.<鴻bチナ・ファミリーの一員
ヴィセンテ=リベラだ、精々、覚えておいてくれよ――――!!


【地面を蹴る、吹き始めた風を肌で感じたなら、身に纏うコートが正しく揺れた】
【彼の長躯が前へと疾走したなら、その距離をぐんぐんとつめ、あっという間にゼロにするだろう】
【コートの裾から漏れる彼の右手、とても大きく、貴方など一ひねりにできそうなぐらいに】

【まずは右手で一つ、貴方の顔めがけて、拳を振り下ろした】
【身体は大きくも素早い一撃、体格差からか、見下ろすような一撃ではあるが】
【威力は大きい、その上早い、普通の人間なら、これ一撃で止めをさせそうなぐらいだ】
976 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:35:42.59 ID:qwndEMjEo
>>968

……まったく戦闘職でない人間を駆り出すとは機関も容赦無い

【工場の外、恐らく互いに感知出来ないような距離において響】
【陰鬱とまではいかないがどこか沈んでいるようなそんな女性の声があった】
【かつかつと鳴らすヒールの音は工場の入口で止まる】

―――――――ああ、ここだ……さて勘が鈍っていなければいいが

【酸化した血液のように濁った赤色の、腰まで伸びた長髪】
【同じく濁った赤色の瞳は半開きでどこかぼうっとした印象さえある】
【求める限りで最上の部類だろう体型を最上の品質の白ブラウスや黒のスーツに身を包み】
【更にその上から深い橙色のロングコートを肩から羽織り、そして襟には機関のバッチ】

【機関所属、兵器研究員:ココノエ・クチハ】
【持つべきナンバーの無い彼女は居るべきではない戦場に降り立つ】

(……さて、どうしようか……潜入なんてガラじゃないのだが)
(……複数、気配は……2つ以上か?)

【思考を通常から戦闘へとシフトさせる鋭敏化された意識は例えるならばスナイパー、暗殺者のそれに近く】
【感覚は工場の奥へと向けられて……】

面倒だ、全て焼き尽くしてしまおう

【左右の腰に掛けた純白の魔銃を抜いて領域へ】
【魔翌力を自動装填、チャージを開始、砲身はただ適当に工場の奥へ】

ツイン、クルセイダー……発射

【そして唐突に放たれるレーザー式の魔弾、貫通力に優れたそれは相乗効果により威力が底上げされて】
【隔壁でもない工場の壁を容易く焼き切る事も容易だろう】

―――――さ、て……それじゃあ鉄槌を与えに行こうか

【内部に居る彼らからすればその砲撃は当たらないにしても青天の霹靂だろう】
【唐突も唐突に暴力を向けられて、そして抉られた施設の跡から響く靴音】
【数秒もしないで彼らは悠然と歩くココノエと出会うだろう】

【即ち、悪同士の戦争の始まりである】

/よろしくお願いします!
977 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 19:36:09.49 ID:r0rp97Lko
>>973

【彼は言葉に引かれて貴女へと視線を向けるのだろう、端正な顔がほうと揺れた】
【可愛らしい顔に、可愛らしい声、及第点を遙か超えて、そこに彩るのはかなりの美人さん】
【目尻がはにゃんと崩れそうになるぐらいに、やや骨抜きにされた笑顔を向けて】


あーあー、いいのいいの、そんなかしこまった態度なんて取らなくて、さ
うんうん、大丈夫、いやね、こんな可愛らしいお嬢さんとこんな所で会えるなんて思ってもみなかったよ
でも、こういうトコに来るってことは、つまりそういうことだろう?


【一礼した貴女、そんな様子に口笛一つ、軽い音律を刻んだならば】
【ハットへと手をかけながら、その表層に色鮮やかな笑みを浮かべて、貴女へと近づく】
【一つまた一つと揺らめく足取りは、どこか軽く、それでいてしなやか】

【瑠璃色の瞳が貴女を沿う、上から下へとじろりと眺めるだろう】
【あまり悪意は篭っていない、むしろ肯定的な気持ちで――――】


最初に明かしとくけどさ、俺はD.R.U.G.S.≠フ人間ってワケさ
ロッチナ・ファミリーのルシオ=ガーランドルフ

お嬢さんがどっちか、なんて別段興味もないけどのよ、正直言って
こんな可愛い子だもの、話してるだけで、此処に来た意味もあるってもんだからさ
んじゃさっさとこんなトコとんずらして、俺と一緒に遊ばない?


【貴女へと差し出す右手、ニコニコと笑みは崩さず彼はふわりと声を紡いだ】
【武器は持っていない、左手はポケットに突っ込んだまま、貴女へと視線を傾ける】
【彫りの深い端正な顔、態度こそ軟派であるが、悪い人には見えない】
978 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2013/03/09(土) 19:37:07.84 ID:d6ISu+a6o
>>967

―――ほう!これはこれは、どんな下劣なカスが出てくるかと思えば……
騎士≠ニは傑作だ!女王陛下に宜しくお伝え願えるかな?フッフッ――!

あぁ勿論その申し出はお受けしよう。私もマフィアだ
忠節や義理は重んじるよ、同じように尽くすべき相手を持つ者として受けようじゃないか!
しかしながら、だ……この場に相応しくない者も紛れ込んでいるようだがどうするね?ん?

【左手で中折れ帽を取って胸に当て、軽く頭を下げる姿は様になる】
【所々が演技がかっているのは自分のペースを作り出そう、という試みだろうか】
【ビスクは気付けば帽子を戻し、左手を懐に入れると何かを掴み―――】

>>970

そら見たことか、新しいお客様のご来店だ!ようこそお二人、死のナイトクラブへ
しかし当店ではオクスリの処方以外は致しておりませんぞ――なんてな、ハッハッ!

……あぁ、それで何の御用だ。『混ぜろ』?結構だとも、君も踊るかね
では私から開幕の音頭を取ろうじゃないか、中々気分が良いんだ―――
――――さあ『Let's dance with me!』ってな感じだ、一発で死んでくれるなよ――!

【――右手には古式ゆかしいモーゼル拳銃、左手には迫力たっぷりのS&W M500】
【この男、ガンマンか。飛び入り参加の彼に笑顔を、そしてモーゼルの銃口を向け―――】

>>ALL

【ズドンッ!=\―鉄板を撃ちぬく破壊的威力を持った左手のリボルバー拳銃が火を吹いた】
【狙いはガガルルの大蜥蜴。人でないそれの、胸部を革鎧ごとぶち抜こうというのである】
【威力は既に記したとおり――狙いをつける時間があるから、回避はそう難しくはないだろう】
【また発射後には相当の反動があるはずなのだが――彼はそれを、何故か殆ど押さえることに成功していて】

【また一方ではガァン!=\―モーゼル拳銃の銃口が、ヘケメトへ向かって弾丸を放つ】
【こちらは自動拳銃という括りである以上、食らって即死なんていうことはないのだが】
【胸部めがけて撃ち放たれたそれは、当然ながら受けることは好ましくないだろう】

【左手・S&W M500 残弾数:4/5】
【右手・モーゼルM1916 残弾数:9/10】
979 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/09(土) 19:38:07.80 ID:aQi0xX4R0
>>962

「――――合流はB地点にて。もし不測の事態が発生した場合にはE地点で回収いたします……!
状況が変化した場合、速やかに連絡をお願いします……!」
――――分かってるよ、んな事ぁ……それよかそっちも、こんな所でくたばるんじゃないよ……!
「……肝に銘じます……!」

【ガチャガチャガチャ――――と、重い装備がこすれ合う音が、周囲に響く】
【プロテクターとヘッドギア、そしてその手にそれぞれの装備を固めた、6人ほどの機関の兵隊】
【そして、その先頭に立つ姿は、それらとは一線を画した者だった】

【銀色のウェーブがかったロングヘアーに、黒のライダースーツで全身を固めた、目元をサングラスで隠す、毒々しい赤い口紅が印象的な女性】
【その細い首筋には、『Canossa 616』と刻み込まれたプレートのついた、金属製の首輪がはめ込まれている】
【――――カノッサ機関のアンダーナンバー ブラックハート。『切り込み隊長』と言う、もっともらしい肩書きを受ける、鉄砲玉であり、実験体である】

――――――――ッ
……ここだ、ここで散るよ…………お前らはそのままC地点に移動……あたしは別行動をとる……ッ!
「……了解!」

【その一行が通りに差し掛かったところで、ブラックハートは併走してくる兵隊たちを、別な方角へと走らせる】
【――――死体の山の前にただ1人、異様な雰囲気を放つ『敵』を、見つけたのだ】

…………大人しくゴロツキのままでいれば良かったものを…………!
……喧嘩の相手を間違えた、その代償は払ってもらう…………!

【1歩、2歩――――ゆっくりと歩を進めながら、声を荒げるブラックハート】
【機関を憎みながら機関に依存する、狂気のサイボーグが牙を剥こうとしていた】

/すっかり遅くなりました。どうかよろしくですー
980 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 19:41:02.46 ID:r0rp97Lko
>>974

【――――彼は一つ、溜息をついた、またか、と声を荒げるが如く】
【それでも年老いた視線は、あまり自己主張はしない、傾いた色合いだけが真実で】
【ふむ、と口内で蕩けるその音律は、一体いかなる色なのであろうか】


……残念ですが、その言葉には同意しかねます
老いたとはいえ、わが身はD.R.U.G.S.≠ノ奉げた身にございます
良き老い方とは、老いても尚、自分というものを貫けること

貴方と交わす言葉など、本当は一つも無いのですよ


【銃口が向けられた、右肩の辺りで構えたなら、躊躇い無く引き金を引くだろう】
【発射されるのは弾丸ではない水≠セ、高圧の水流ともいえる】
【ライフルによってはじき出される水は、直撃したなら肉を抉り取るほどの、威力がある】


――――申し送れました、ロッチナ・ファミリーが一人
フランチェスコ=ヴィエラ、覚えなくとも、結構
ただ一つ、死体が増えるそれだけのことでしょうから

Hospital Requiem


【彼の周囲に出現するのは水、周囲を浮翌遊したなら、彼の周りを旋回する】
【髭に濡れた表情には一片の色も見せず、ただ佇んだ】
981 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2013/03/09(土) 19:41:34.54 ID:OIEo1P7eo
>>969

【――“その瞬間”までは、其処は確かに静寂の内にあった】
【初めは僅かな振動。彼の手中にある酒杯の水面が、歪に波紋を描き始めるだろう】

…………通行の、邪魔やわ

【途端にそれは阿鼻叫喚の揺れに変わり、突如として牛車の両隣から現れるのは巨大なイバラだ】
【右側と左側から地を突き破り現れた青藍色の幹は暴力的な刺を纏い、10m程の長さでぴたりと生育を止め】
【その儘ぐぉんと唐突に支柱を失ったよう撓り――刺と巨大な幹、そして重量で以て】
【彼等の乗る牛舎を叩き潰さんと、両隣からしなだれるように倒れ掛かってくる!】

――機関に楯突く輩が台頭してきはるんは、結構。
せやけど肩を持つ気も無いし……それより何より“どうでもええ”
つまらなければ放る、面白そうなら叩き潰す、あと……まあ、ええわ

【牛舎に対する攻撃の可否は問わず、】
【ふわと上空から降下してくる青藍色の蓮の台座。その上に立つのは、一人の若い男であった】

【黒を基調とした袴姿、肩口で切り揃えた白髪に青藍色の燐光を零す漆黒の彼岸花を挿して】
【切れ長な葡萄色の目は怜悧な色で以て牛車の動向を見据えて――くつり、小さく哂った】

/月彗です。よろしくお願いします
982 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/09(土) 19:42:46.83 ID:5/QTSftio
>>971
【ボンネットに腰掛ける彼女の前方。ネオンの光を浴びて女は現れる。その影が、彼女にも差し込んでくることだろう】
【光を通さない黒いコートに、白地に紅い花が数多描かれたインナー。同じく紅い花の描かれているベージュのカーゴパンツ】
【右目が傷とともに閉じられた顔は人形のように白く、黒く長いストレートの髪は彼女のように留めてあるわけでもなく、風に靡いていた】


―――D.R.U.G.Sとか言ったか。見たところ、貴様がその手の者らしいが。


【凛とした声を放つ女は、喜び勇んでこの作戦へと参加したわけではない】
【気まぐれにこの作戦へと参加した結果、この夜の国、Owl Cityへとやってきたわけなのだが】
【だがしかし、この大マフィア組織の一員と相対している今この瞬間。女はこの戦闘の先にある結果を想像し―――】


カノッサの敵となり得る者ならば、駆逐せねば、な。


【―――既に口角は、僅かに上がっていた】
【普段は使わないNo.―――110が入ったレザーのフィンガーレスグローブを嵌めた女】
【いつもはしないそれは、自分がカノッサの者であることを見せ付け、戦闘したがっているかのようだ】

【ナンバーズの端くれとマフィア組織の社長秘書。静けさの中で、戦いは始まろうとしていた】

/よろしくおねがいいたしますー!
983 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 19:45:33.26 ID:r0rp97Lko
>>979

【貴女の言葉に、彼は僅かに興味を示した、コートに隠れながらも確かな力を持ったその瞳を】
【まだ距離はあった、だからこそ、彼は少し貴女というものに注意を傾けるのだろう】
【――――貴女が何も言わず攻め込んできたなら、バラバラにできたのに、と】


喧嘩の相手……か、何を言うかと思えば、機関も存外女々しいことを
これはD.R.U.G.S.≠ノよる蹂躙でしかない、というのに――――

悪いが君達には死んでもらうことになる、ゴロツキがどちらか教えてあげよう……!!


Mother's Lust Quicksilver=\―――!!


【彼の右手が揺れた、その場で振り下ろすかのような動作、投擲される楔=z
【ひし形の鉄の手裏剣のような楔≠ェ一つ、貴女へと速い速度で投げられるだろう】
【狙いは、貴女の右腕、直撃したなら、貴女の皮膚に食い込むほどには鋭い】

【楔にはワイヤーが結び付けられており、それは彼の長いコートの裾にまで伸びている】

【もし楔に触れたなら、かくんと全身の力が一瞬抜けるだろう】
【成功したなら、彼はワイヤーを収縮、その距離を一気に狭めてくるだろう】
【左手は拳を作っている、先手必勝、接近戦を挑んでくるのだろう】
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:52:30.55 ID:g1VFSDt6o
>>975

【まずは敵の動きを見る、受ける側に立つ癖が戦闘時の彼にはあった。そのため、彼は先に動くことはなかった】
【一見して武器もない。接近にしなければならないとすれば、十分な距離があれば対応する時間はある】
【だがその接近は彼が思っていた以上の速度を持っていた】

【敵が距離を詰めたぎりぎりで、やっと彼は反応することができた】
【敵の腕や身体の側面から突風を吹き付けると同時に、自分の身体に敵とは反対方向の風を当てる】
【相手の身体を多少逸らしつつ、風の力を利用して横っ飛びをすることで、辛うじてアルフォンスは致命的な一撃を避けることに成功した】
【更に彼はバックステップで相手から距離を取る】

(────思っていたよりも遥かに速い)

【見た目の巨大さからは想像のできなかった速力はアルフォンスを驚かせた】
【近づかせないか、近接戦闘において十分な何かを用意すること。彼の脳はこれらを勝利条件と見なした】

【人差し指を立て、それを縦に振るうとその軌跡を追うように真空の刃が現れ、ヴィセンテへと向かっていく】
【速さはそこそこ。切れ味もそれなりだが、致命傷に至るほどではない。牽制のための一撃だ】
985 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 19:54:05.26 ID:OeU8XgmFo
>>976

――さて、商売は此処まで。
そろそろカノッサの方々と"戦争"と洒落込みたいところです、が――ん?

(――嫌な気配ですね。魔力の――静かな流れを感じる・・・)
(まったく、戦争なんて面倒な――・・・そもそも私は、ただの売人だというのに。ああ。)

【Δ――二色のスーツの男は疲れた表情で工場を出ようとした。】
【流石に正面出口から堂々と出て行くわけにも行かない――あくまで自分が成すべきは"待ち伏せ"】
【直接的な戦闘力は然程高くない――強力な機関員に衝突すれば怪我は逃れられないだろう。】
【だからこそ、潜んだ工場――ここは自分のような卑怯者には、ぴったりの戦場だった・・・!】
【――そして、だからこそ――急激な魔力の高まりを、なんとか察知する事に成功した。】

――は・・・!?
(――なんです、これは――、まさかッ!!)

うお、く――――いきなり、ですって!?

【――微弱ながら、Δは魔力を感知する事も、操る事も出来た。】
【持ちえた"能力"が幸いしたのだろう――レーザーの長距離攻撃を間一髪、回避した。が。】
【これによって工場の壁は何枚もブチ抜かれ――Δは戦慄する。】

(――なまじ戦闘力を有するからと言って狩りだされてはいるものの・・・)
(こんな強力な方がお相手だとは、聞いてないですよ・・・まったく!!)

【――この先手のおかげで、Δは慎重にならざる得ない。】
【素早く壊れた機械の裏側に回り込もうとするが――視線の先に映る、ココノエの姿。】
【――女、か。】

――ふぅ、困りますね。
どこのどなたか存じませんが、カノッサというのは女性から子供まで皆一様に乱暴者の集まりなのですか?
私のような常識人からは想像も出来ませんよ、酷い組織ですねまったく。まあ――

私はワタシの取引を邪魔する人間を容赦しない主義です、たとえ秀麗な女性でも。
こんばんわ、お嬢さん――私は"Δ"――"Closed Δ"

人は私を――"閉ざされた者"と、そう呼びます。

【瞬間、男が左手に握っていた"白い"アタッシュケースを宙に放り投げ――蹴り飛ばす。】
【革靴のつま先が固い箱を蹴り上げると、その場でアタッシュケースに変化が起きた――】
【ガシャコン、と音を立ててケースが"変形"――瞬時に"武装"へと姿を変える。】

【――ボウガン。ケースが変形した其れは角ばった、無骨な印象を持っているが――】
【白いケースの内側は黒くなっていたのだろう、変形してクロスボウとなった銃身は黒く、鈍い。】
【しかし不思議な事に男のそれには"矢"が装填されていなかった――何故か。】

【男は弾切れ状態のその、ボウガンを構える――片手で持ち上げ、照準を女へとつけ、そして――】

"赤の侵攻―――バーン・アウト"

【――何かを唱えた。その瞬間、ボウガンに"矢"が出現した――!!】
【真っ赤な色をしたその矢は鋭い熱を持ち、自動で装填され"弓が引かれる"――!!】
【――すかさず、攻撃――引かれた引き金と共に風を切る音が鳴り響き】
【赤い矢はココノエの頭部めがけ一直線に飛来――その効果は"熱"】
【着弾すれば矢を引き抜かない限り"炎"による継続的ダメージを与えるであろう――!!】
986 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:54:40.66 ID:KkV1JcEqo
>>970

何ッッ!!

【死闘が始まろうとした瞬間、その場に割り込む存在をガガルルは認識した】
【二人組の見覚えのない人物、明らかに場違いとも言える出で立ちと言葉】
【ガガルルは手元で騎乗槍を回転させ、大きな瞳でヘケメト達を睨みつけると】

貴様ぁ!!――戦士の決闘に水を差すとは何事か!
邪魔翌立てするならば、貴様にも私の剛槍をくれてやるぞ!!!

【ヘケメトに負けず劣らずの、ビリビリと肌をなぞるような大声を叩きつけ】
【複雑な文様の刻まれた騎乗槍で近くの柱を打ち"威嚇"する】
【この言葉、嘘ではないことは鋭い視線に灯る"殺意"から察することは難しくない】

【悪人揃いのカノッサ機関、その中でも人外染みたの化物が集うとされる"ナンバーズ"】
【その中にあって異質なほどに、決闘などの騎士然とした形式に拘る姿は奇異にも映るだろうか】

>>978

貴様が賞賛に足る戦士であれば
森の神と女王陛下の名にかけて、其の武勇確かに語り伝えよう!!

決闘の意、確かにこのガガルル・レシフィードの胸に刻んだ!
いざ……いざいざ互いの武を競おうぞ!戦士ビスク・フランコよ!!

【ガガルルは朗々と儀式的な言葉を読み上げると足で大蜥蜴の腹を軽く叩き】
【己の得物である長槍の柄を脇に挟みしかと構えた】

決闘を邪魔する者は誇りを知らぬ獣よ!!
私に牙を向けるなら相応の報復を以て応えるまでだ!!

行くぞ――大地を駆けよ"ブルベガー"!!!

「――――――ッッ!!」

【蜥蜴は大きく吠えると、巨大な脚で床を陥没させながらビスクに向かい突進を始めた】
【そして襲い来るは大火力の弾丸】
【銃口の位置から大体の狙いを予想したガガルルは――】

(鎧を狙う……それほどに自信があるか!)
(ならば私の受けて立つまでだ!!)

【――発射されると同時に、槍を前方に向かい振り下ろし】
【それと時を同じくして蜥蜴が体を微かに捻り一層大きく地面を踏みしめた】

【銃弾を弾き飛ばす――この世界の武器使いにとっては然程珍しくはない技術だろう】
【だがこのガガルルの行ったモノは、"弾くと同時に自身から蜥蜴まで通して衝撃を地面に受け流す"という技】
【人馬一体というよりは魔技に等しい。まるで神経が繋がっているかのような動き】
【これは何らかの"能力"によるものか――?】

【銃弾を弾くことに問題なく成功したならば、そのままガガルルは距離を詰めようとする】
【失敗したならば、取った動作分だけの隙を晒す結果となる】
987 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/09(土) 19:56:13.96 ID:aQi0xX4R0
>>983

……あぁ?
所詮、損得でしか動かねぇチンピラの癖に、何をほざくのかねぇ……!!
――――あたしら、世界を相手にしてんだ……お前らみたいなポッと出に、どうこうできるモノかよ!!

【サングラスをかけたまま、相手の言葉に怒号を返す】
【――――調子づいたやくざ。彼女からの『D.R.U.G.S.』の認識は、その程度でしかない】
【常に死線を、それも『戦争』と言うべき規模で潜り抜けて来ている、自分たちとは違うのだ――――と】

――――ッ、甘いねぇッ!!

【投擲される楔。それをブラックハートは、視認してのける】
【だがしかし、彼女は敢えてその楔を右腕で受け止めた――――ガキィッと、金属の激しくぶつかる音が響く】
【――――彼女の右腕は、鋼鉄の義手だった。腕からして、彼女は兵器なのである】
【思ったよりは深く突き刺さりはしたが、この程度、痛手でもない――――】

さぁ、震えて死にな――――――――ッ!?

【更に、その背中から、2本の鎌のついた機械触手と、2門のガトリング砲台が展開される】
【――――サイボーグとしての兵装をこれ見よがしに見せつけながら、前方へとステップしようとしたブラックハートだったが】
【そこで走る、全身への奇妙な脱力感。思わずその場でたたらを踏む】

(――――くっ、何か……やりやがったねぇ……ッ!)

【一気に接近して仕留める――――それは、彼女も狙っていたところだったのだが、これでは不味い】
【咄嗟に、肩のガトリング砲を発射して、接近してくる相手を真っすぐ狙う】
【2、3発ぐらいならそれほどの痛手にはならないだろうが、10発も浴びれば危険な域に達するだろう】
988 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 19:57:14.31 ID:r0rp97Lko
>>984

【巨体に見合うだけのパワーがあった、空ぶった彼の手は地面を砕くほどに】
【離れた貴方の足元を揺らすほどの威力、確かに直撃したならばただでは済まないのだろう】
【地鳴りは意外に強い、バックステップする貴方の足元を揺らせたなら、少しは足止めできるだろうか】


ふん、こんなちっぽけな刃で、何を切ろうというのかねぇ……!!
ぶっ潰すぜ……Gaia's Judgement=I!


【彼の砕いた地面が、空中へと浮かび上がり、バレーボール大の大きさの塊となる】
【瞬間、土の塊が貴方の真空の刃へとぶつかり、刃を砕け散らせようとするだろう】
【破壊できたなら、塊は地面へと落ちて、元の地面へと帰っていく】


俺のGaia's Judgement≠ヘ破壊したものを再生する能力だ
人の壊し方ってのを、教えてやるぜ!ガキが!!

Gaia's Judgement=I!


【彼の追撃、壊した貴方の真空の刃≠ェ再び空中に出現したなら】
【彼はソレを、貴方の顔目掛けて発射するだろう、威力は貴方の知っての通りだ】
【更に地面を蹴って、貴方との距離を詰めようとする、半端な回避ならば一歩で追いつかれるだろう】
989 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:58:39.16 ID:OWEDx9I7o
>>977

いえいえ、別に畏まっているとかそう言うわけではなく……
いつも通りの様に接しているのですが…

【骨抜きにされた様な笑みを浮かべる相手に少々困った表情を浮かべる】

そう言うこと――――と言うと?

【機関側のリーネにとっては心当たりが多すぎて何の事だかいまいち把握できていない】
【こんな素敵な方とどこかでお会いしたかしらと、思考をフル回転させていた】


あらあらあら…まあまあまあ……――――-
そう言うことってこういう事でしたのね…

【相手がD.R.U.G.S.≠フ人間だと聞いてようやく全ての自体が把握できたらしく】

丁寧にご挨拶ありがとうございます
私は機関≠フ10、リーネ・ヴァーゼン・フォルテと申す者でございます

【にこやかに自己紹介を済ませたリーネは、スカートの裾を持ち上げ再度深々とお辞儀をする】


まあ…そんな素敵なお誘いをいただけるなんて……
でも私お仕事をおざなりにする事はできませんの

【相手の誘いを聞いて心底嬉しそうな表情を浮かべるが、それはほんの一瞬の事】


一つ良い案が御座います

【良い事を思いついたらしいリーネはニッコリと聖母の様に微笑んだ】

貴方が私の事を倒せたら私は貴方が言うどんな遊びにでも付き合って差し上げる
その代わり私が勝ったら――――――

これでトンズラ…とやらをする気は無くせたと思うのですが…

【相手の返答を待っているリーネはその間も一切好意的な笑みを崩す事はないだろう】

/早速遅れてスミマセン!

990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 19:59:15.04 ID:tspmdYsyo
>>982

どうも、こんにちは……あー…えーと、カノッサ機関の方ですか?

【ボンネットに腰掛けたまま、相手のほうを向いて 軽く一礼】
【指先を弾いて、煙草を捨て ブーツの踵でもみ消した】
【伸びをしながら立ち上がる 緊張感や異常感は無い】

この辺りの人払いは済ませておきましたので…そうですね、2,3時間は大丈夫かと
……よろしいですか?

【業務的に相手にそう聞いた、返答を聞く前に歩き出す。】
【ちらりと相手の方を見た後、カツカツと踵を鳴らしながら 交差点の中心へと歩いて行く】
【刀の鍔を、左手の親指で軽く撫でるような仕草をしながら】
991 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 20:03:09.01 ID:r0rp97Lko
>>987

【貴女の言葉、彼の神経を逆なでするかのような貴女の言葉】
【端正な顔が震えた、その言葉によって怒りを覚えたかのように】
【――――白い素肌が僅かに褐色の色に染まっていくのは、見間違いなんかではない】


世界を相手になど笑わせる、片っ端から世界を掻き混ぜることしかできないザコが
混沌など!何の意味もない行為ではないか!

……世界には治安が必要だ、完全なる統制こそが、世界のあるべき姿なのだから!
だからこそ我らD.R.U.G.S.≠ェある!貴様らなど、遺物に過ぎないのだよ


【放たれるガトリング、ワイヤーによる接近を諦め、ワイヤーを引き寄せ楔を手元へと戻したなら】
【左手を彼は自分の前に差し出して、楔を数本、地面へと垂らした】
【そして、その場で回転、高速回転する楔と、それに付いたワイヤーがまるで楯のように彼の前に現れる】

【ガトリングの弾を弾けたなら、互いに5m程度の間合いでにらみ合うのだろう】


……私のMother's Lust Quicksilver≠ヘ活性≠ニ抑圧≠フ能力
先ほどは一時的に貴様の体の働きを抑圧≠ウせてもらった――――

次は避けられるかな、いくぞMother's Lust Quicksilver=I!


【彼が跳んだ°ュく蹴った地面、彼の身体が弾丸のような速度で貴女へと突っ込んでくる】
【脚力を活性化≠ウせた、ただ単純であるが、中々強力な使い方だ】
【可能なら左手で一発、拳によるパンチを貴女の腹部へと刻み込もうとする】
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [saga]:2013/03/09(土) 20:08:33.18 ID:OeU8XgmFo
>>980

アーーハァ!なんとも謙虚な方だ!
ワタクシのような"おちゃらけ"な人間とは違うようデスね――良い、歳のとり方をされている。
んがしかァァし!!しかしでスヨ!!

ワタクシは違うと考える!!ワタクシの信ずる老い方とはそれ即ち――

【放たれた水流はまさに、弾丸にも等しい――わかった、一目で見ても"危険だ"と。】
【だが攻撃が来る事は正面に立った時点で分かりきっていた――だから反応する。】
【いや、正直なところ突然の攻撃でもこの男は対処できた――それだけの"力"を有していたから。】

"恐怖"、デス。

【――速い。水流の流れに身体を合わせ、瞬時に握った傘を、広げる。】
【ケブラー線維と特殊な骨組み、そして強固な"芯"を持つこの傘は"シックボーイ専用"である。】
【普通の傘でない事は――水流を凄まじい音を立てて防いだ事からも、わかるだろう。】

―――んふふっひひひひィ!!
雨の日は傘、これはもう常識と言っても過言ではないでしょウ!
確かに貴方が「常識とは自分の範疇で考えるべきであって他人の考えを押し付けるべきでない」等という
紳士気取りの真摯な態度で似非ジェントルを気取るのもまた結構!ワタクシそういうの大好きです、けど――嗚呼。

――フランチェスコ、サン。ワタクシは名前を覚えるのが大好きなのですよ。
殺さないから、ではないです――殺していても覚えているのです。


―――価値のある"殺し"とは

      すなわちそういうものなのですよ。

【名も亡き者を殺す事に何の意味が――勝ちがあるのか。】
【ワケのわからない事を呟きながら、シックボーイは駆ける。】
【――その途中、傘を折り畳みながら、呪詛を唱えるかのように――叫んだ】


<FUSION INSECTS>

<COOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOK ROAAAAAAAAAAAAAAAAAACH!!>

【――瞬間、駆ける彼の体――正確には地面に投影されたその"影"が、変質した。】
【全身を覆うように黒い触手――気味の悪い"足"や"腕"――見慣れた節足動物を思わせるそれらが伸び】
【シックボーイの肉体を次々に覆っていく――!!】
【迫る、変質を続けながら男は浮遊する周囲の水に向け、握り締めた"傘"の先端を鋭く、振るう!】
【水を突き破る事があれば、そのまま腕を更に伸ばそうとするだろう――"本体"を傷つけるために。】
993 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2013/03/09(土) 20:08:55.44 ID:1qxUUDDwo
>>978

「ヘケケケ、俺はクスリなんて要らねェーし、そォー簡単に死なねェーからなァーッ」
「まァー、こォーんな楽しそォーな事が近くで起こってちゃア……なァ?」

「踊るより突撃ィ! ――遠慮無く混ぜさせてもらうぜェ〜ッ!」

【ああ、この者に比喩なんて通用しない】
【――異型の者共の方がよっぽどマシだ、なんて言ったのは一体誰だっただろうか】
【向けられる銃口、闘志で満たされ恐怖なぞ感じそうも無い彼に……そんなものに動じるわけが……――】

「……ヘケケケ、撃つのかァ?」 「撃つんだろォ?」
「俺は"ただの銃"如きじゃあ死なねェーぞォー?」 「そ、それこそ"ハイテクでスゴイ銃"とかよォー」

【……いや、表情こそ"無邪気に遊ぶ子供"そのモノだが】
【その無意識に紛れるのは、――何か恐ろしいものを見る様な眼】 【実際恐ろしいモノだという事実はこの際置いておくが】
【硝煙の香りに惹かれておきながら、僅かに見せるその眼は――はたして2人には見えるだろうか】

『……右下です』

【銃口を見れば、アウはその一言だけをヘケメトへと伝えて】 【ヘケメトは、その言葉でさっと右下へ飛び込む】
【そして発射される銃弾は、彼の左腕を掠めれば――恐らくは、奥の"床"か"壁"を穿つはずだ】

【その不安定な体勢の最中、彼は右掌をビスクに向ければ――】
【発射されるのは、無数の棘で構成された一つの棘の弾丸だ――大きさは5cm程度だろうか】
【無難な攻撃で壊れる程度であり、銃弾よりよっぽど遅いそれ】 【狙いはビスクの右腕だが、体勢故にそれは甘い】
【当たっても急所でなければ致命傷には成り得ないが……刺さるのには変わりない】


>>986

「ヘケケケ、水を差しても良いじゃあねェーかよォー」
「楽しい戦いに、一人も二人もねェーだろォー?」
「協力する気が無いなら、……あんたとも戦わせて貰うぜェーッ!」 『……すみません、彼はこういう性格なもので…………』

【打たれる柱にも、向けられる殺意にも――動じるどころか】
【むしろ、その"闘志"を更に"高めて"しまっているッ!】

「ヘケケケ、俺を止めたかったらその槍で腕も脚も全部ぶっ飛ばすことだなァーッ!!」

【鋭い視線に対して、闘志の籠った視線を返せば、――銃弾が発射され上記へ繋がる】



「あんたにもこいつをくれてやるぜェーッ!!」

【素早い受け身を取り、血の滴る左腕を右手で抑えつつ立ち上がれば】
【同じように発射される、無数の棘で構成された棘の弾丸――狙いは左腕だろう、こちらは結構定まっている】
【その眼に間違いはない、――なんと、どちらとも"敵対"するという】
【"無謀"で"無茶"な、――"闘争心"丸出しの眼だッ!】
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 20:10:03.75 ID:r0rp97Lko
>>989

【ああ、なるほどと思った名家≠フ子か、と】
【余計に緩んだ彼の頬、端正な色がコミック色に揺れたならば、そこに残るのは人当たりの良い笑顔で】
【ふむふむ、と貴女の美しい顔を辿りながら、口の中でころころと転がした】


へぇ、なるほど良いトコの娘さんってワケだ、ますます魅力的に見えてくるねぇ
だってほらお嬢さんと仲良くなれたら、俺も逆玉の輿狙っちゃえるってワケで
ああ、惜しいなぁ、うちの女房がいなかったら、今すぐにでも結婚を申し込むのにな


【スカートを揺らして、お辞儀をするあなた、その仕種すらも魅力的で】
【口笛の音がもう一つ、流れ落ちるセミロングの黒髪に、微かな思いを重ねて】
【嬉しそうに濡れる貴女の表情に、ニコリと笑みを強めた】

【やや大げさに肩をすくめてみせる彼、貴女の提案を聞き入れて、ふむふむと何度か相槌をうって】
【なるほどねぇ、と漏れた声、ハットの唾に隠れた視線が、微かに揺らめいた】


……そいつぁいいねぇ、最高だよお嬢さん、ただの可愛い女の子じゃないってワケだ
魅力的だな、とっても、それこそ、仕事なんか糞食らえって思えるくらいにな

――――ああ畜生、ホント、仕事なんか糞食らえって奴だわ
Boys Like Girls


【仕事=\―――それは機関≠フ人間でなかったらということ】
【仕事でなかったら彼は貴女の申し入れを受け入れない、というワケなのだろう】
【それがどういう意味か、貴女にはまだ分からないかもしれない】

【彼が向ける右手、握手のように向いた右手、1mもない互いの間合いの中で、彼は右手を向ける】
【でも握手の形ではない、子供がするような、銃の形を模した指先で、貴女へと向けたなら】
【ばん、と子供っぽく零す声、瞬間、能力で出来た銃弾が、貴女の右肩へと発射されるだろう】

/いえいえー
995 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage saga]:2013/03/09(土) 20:10:05.43 ID:1qxUUDDwo
>>993
/抜けましたが、ガガルルの方の左腕です
996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2013/03/09(土) 20:10:53.21 ID:g1VFSDt6o
>>988

【真空の刃は土塊に当たると簡単に霧散し、消滅した】

半端な攻撃じゃダメか──!

【敵に出された自分の魔術を、アルフォンスは全く同じものをもう一度出すことでそれを相殺した】
【しかし回避しなかったがために敵の接近を許してしまった】
【今度は左腕を、防御のために顔よりやや上に掲げ、更にその腕に若干の圧縮を行なった大気を纏わせる】
【それと同時に右手に手よりやや大きい程度の空気を圧縮した塊を作り出し、接近してきた敵の脚へと撃ち出す】
【空気の塊はそれなりの衝撃を与える。体勢を崩し、隙を作るための攻撃だ】
997 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(岐阜県) [sage]:2013/03/09(土) 20:12:14.96 ID:5/QTSftio
>>990
【マフィアとは思えない、その礼儀正しい態度に一瞬拍子抜けするも、適当に社長の秘書か何かだろうと予測をつけ】
【その問いに答えもせず、歩みを進めていく―――その行動で、その答えは「Yes」だと、彼女には分かるだろうか】
【どちらにしろ、女はこの作戦の際、出会うカノッサ機関員以外の全ての者を斬る≠ニ自分に命じている】
【彼女がどう思おうと、女は歩みを止めることはない】


あぁ。―――ふむ。刀、か。櫻の国の出と見たが。

私も同じだ=B


【その言葉は、出身という意味なのか、刀使いという意味なのか、はたまたどちらの意味でも取るのか。】
【やっと答えを返した女は、彼女に誘われる様に交差点中央へと歩み寄っていく】
【相手が指定したフィールドでわざわざ戦うということは、自分の不利になるということ。それでもなお、女は其処で戦おうとしていた】
【なぜならば――――――】


さて、始めるとしようか――――――出でよ、「創虚」。


【――――女は負ける気がしていないから】
【女が右腕を伸ばせば、右手には時空を歪める様に、既に一振りの刀が握られている】
【それも普通の刀ではない――――長さは10尺。現代の単位で、およそ3m。刀身だけでも2,5mはあろうかという長大な刀だった】
【「創虚」と呼ばれたその刀を右手で持ち、女は彼女を注視する。先攻を譲ったのは、紛れも無く慢心だろう】
998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [!nasu_res]:2013/03/09(土) 20:16:34.58 ID:r0rp97Lko
>>992

【傘によって防がれる水流、風流だな、なんて思えるぐらいには余裕があった】
【続いて零れる貴方の言葉、なるほど、ただ単なるおちゃらけ≠ナはないらしい】
【ふむ、と力を抜いたなら、自然体で立つその姿すらも、溶けてみえるように】


では逆に質問いたしましょうシック・ボーイ殿
私の価値観に於いては殺し≠ノは価値も糞もございません

ただひたすらに、空しいだけでしょう、殺しなど……何も生まず、何も作らない
この年になるまでがむしゃらに殺し続け、漸く気づいたのです、その事に

――――こんな私が、今も尚人を殺し続けている
これのいったいどこに、価値があるのでしょうね


【水へと傘を放ったなら、奇妙な感触を覚えるだろう】
【まるで粘着するかのよう、水が貴方の傘を捉え、その流れにのせていく】
【力を失ったかのように、貴方の攻撃はそらされるはずだ、彼の後ろへと、水流が貴方を流そうとする】


……申し送れました、私のHospital Requiem
またの名を背負い水≠ニ申します、私の水は、何ものをも溶かし、何ものをも懐柔する

老い先短い身にしては、過ぎた代物でしょうか


【一歩前へ出たなら、くるりと反転する、彼の後ろへと流されたであろう貴方へと対面するように】
【向けるウィンチェスターの銃口、僅かな躊躇もなく、水流を放つのだろうか】
【狙いは貴方の足元、直撃したなら肉を大きく抉る】

【だが、彼の激しい動きについてこられないのだろう、水の動きが僅かに遅れた】
【若干距離はあるが、反転し向き直った彼は、無防備だ】
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2013/03/09(土) 20:17:18.43 ID:mSmttY9To
>>981
ーーー鼠…ですか
「…首領?どうされたんです?」

【グラスの液体に浮かぶ、僅かな波紋ーーーそれを眺めずとも、ロバットは小さな声で呟いた】
【ネロが不思議そうに顔を挙げる、牛車を引く魔物が、荒ぶりだして落ち着きが無くなっていく】
【ーーーここまでくれば、ネロにも解る、何かが来た=[ーー】

【次の瞬間、地面を砕きつき上がる、禍々しい巨大な茨の双璧、驚いた魔物が雄叫びを上げて牛車は止まりーーーッ!】
【爆音ーーー硬い無機物が砕ける音、肉がすり潰される音、骨が砕ける音ーーー】
【茨の挟撃により、牛車はおろか引いていた魔物もぐちゃぐちゃに潰されて、血肉が流れ出して地面を濡らす】

【そこに獣人二人の姿は見えず、潰れた牛車の中に二人が入れるようなスペースは無いーーー】
【降りて来た月彗の目にもそれは瞭然だ、しかしーーー】

…ーーーキィーーーッ!

【甲高い声は、月彗のすぐ上側からーーー声と共に、紫色の燐光を纏った音波弾が飛んで行く】
【当たった所で威力は大した物ではないーーーが】

…中々味な真似をしてくれますねぇ、機関員ーーーでしょうか、まあいい
君のせいで我輩の美血が台無しになってしまったーーー搾り取った最後の一口は格別だというのに…

【攻撃が来た方向を見上げれば、そこにいるのはロバット本人】
【鋭い爪を持つ両腕に備わった蝙蝠の翼を羽ばたかせ、空に浮いている】

「ーーーしゅ、首領…御無事で…!?」
「襲撃ですか…!ここは私がーーー」

【もう一つ、潰れた牛車の近く、倒れた茨の影から出て来るのはネローーーこちらは、多少負傷しているようだ】

貴方はそこで大人しくしていなさい、ネロ
この礼儀知らずには我輩自らお灸を据えて差し上げましょう

【ばさり、と地面に降り立つと、帽子を手で抑えて位置を直し、ロバットは月彗を見やる】
【そこにあるのは確かな獣の顔だーーー悪どく、狡猾な、獣の】
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2013/03/09(土) 20:18:22.58 ID:aQi0xX4R0
>>991

……ハッ、口先だけなら何とでも言えるさねぇ……!
世界どころか、貴様ら所詮この都市1つで精一杯だろうが!!

【ニヤリ――――と、赤い唇が歪む】
【確かに、今の機関が以前に比べて『落ち目』である事は事実だ。組織の規模、人材の質、活力――――全盛期とは言い難い】
【それでも、今の世界の支配者に一番近い存在と言えば――――機関である事実は覆しようも無い】
【それを嵩に着る気はないが、それでも、敵を前にすればその旗を掲げる理由はある】

(…………あのワイヤー、相当に自由な稼働が出来るみたいだねぇ…………!
あれが能力によるものなら、普通の取り回しと考えちゃいけないかい……!)

【ビームガトリングの弾丸を弾くワイヤーを見ながら、ブラックハートはその性質を分析する】
【恐らく、外から力を加えずとも、アレそのものが自ら動く事も出来るのだろう――――と】
【――――どうやらこの男、トリッキーな戦いを身上としている様だ】

……随分と面白い事をするじゃないのさ……!
なら、来なよ…………!

【グッと、右腕の拳を作りながら引くと、右腕全体が赤く赤く赤熱していく】
【鋼鉄で、かつ高熱を放つ義手――――それだけで、強力な接近戦の武器となるだろう】

(来たっ――――甘いんだよ。機械化されてる相手に速度勝負なんて……! 人間に反応出来なくとも、あたしゃ別だ……!)

【一気に距離を詰める跳躍をしてくる男の姿を、ブラックハートは『見る』、そして『反応する』】
【スピードの乗った一撃は、思いのほかダメージが大きいだろう。なら、回避をするのが常道なのだろうが】

ぐ――――――――っ、おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

【そこを敢えて、ブラックハートはカウンターを取る事を選ぶ】
【――――男の拳が、彼女の腹部に突き刺さる。腹筋を固めた上に、胴体にも改造は及んでいるのだから、素でダメージを受けるよりはマシだろうが】
【それでも、やはり加速によって重くなった拳は、強烈な衝撃を内部へと伝え、一瞬絶息しかける】
【だが、同時にブラックハートは、赤熱した己の拳を、肉薄した男の胸部へと放つ】
【多少狙いを外しても、肩や腹部には入るだろうと踏んだ。そして、胸も肩も――――ダメージが入れば腕の動きに影響を及ぼす】
【ワイヤーの扱いがままならぬ様に、後を引く個所を――――それを目論んでの一撃だ】
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 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
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パー速でパズドラ★29 @ 2013/03/09(土) 20:03:32.73 ID:o8PvOpXwo
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