222:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 00:31:15.82 ID:7gnP6kF90
  
 届く前に消えてしまいそうな言葉へ、二人は深く頷きました。 
  
  「笑いません」 
   
223:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 00:38:55.18 ID:7gnP6kF90
  
 加蓮が話し終えると、二人はじっと考え込んでいました。 
 やがてプロデューサーが一度頷いて、卯月に視線を移します。 
  
  
224:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 10:35:31.66 ID:7gnP6kF90
  
  ◇ ◇ ◆ 
   
  「……」 
  
225:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 10:46:27.89 ID:7gnP6kF90
  
 北条家の食卓に新たな家族が加わりました。 
 母が張り切って用意した夕飯を堪能しつつ、父にからかわれて目を白黒させています。 
  
  「お母さん、お料理上手なんですねー」 
226:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 10:56:26.05 ID:7gnP6kF90
  
  
 ――ウチでライブ前の強化合宿したい。泊まり込みの。 
   
  
227:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 11:06:02.63 ID:7gnP6kF90
  
  
  「ウチの娘になっちゃう?」 
   
  「あはは。魅力的ですけど、パパとママが泣いちゃいそうで」 
228:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 11:17:38.09 ID:7gnP6kF90
  
 おどけた声真似を披露しつつ、加蓮はゆっくりと歩調を緩めます。 
 夏の湿気にすっかり汗みずくとなったトレシャツのジッパーを下ろし、 
 ぱたぱたと仰いで、さして涼しくもない外気を取り込みます。 
  
229:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 11:36:27.84 ID:7gnP6kF90
  
  
  「さ、女子会……の前に、どっちで寝るか決めよっか」 
   
  「え? 加蓮ちゃんがベッドじゃないんですか?」 
230:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 11:55:19.11 ID:7gnP6kF90
  
  「でもいいの? このマットレス、 
   けっこう良いやつなんだよね。卯月ん家も良いの使ってるんだろうけど」 
   
  「へぇ……そうなんですか?」 
231:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 12:03:47.21 ID:7gnP6kF90
  
  
 卯月が完全におやすみモードへ突入したのを見届けると、 
 加蓮は冷房の設定温度を少しだけ上げました。 
 部屋の明かりを消して、自分も久々のお布団の中へ潜り込みます。 
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