千早「私が歌う理由」
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16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:22:04.63 ID:nI3QwB+a0
P「・・・」

運転席にいるプロデューサーの表情は後ろにいる私からは見えない。

千早「話は終わりですか?」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:25:52.42 ID:nI3QwB+a0
『誰にも、他人に言えないことの一つや二つはあるものです。千早にもあるのではないですか?』

そう四条さんに言われて、思わず優のことを思い浮かべる。
その時、後ろで水風船の割れる音がした。

以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:26:42.40 ID:nI3QwB+a0
貴音「千早、どうかしましたか?」

四条さんの心配そうな声で我に返った。

千早「・・・いえ、なんでもありません。」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:27:43.18 ID:nI3QwB+a0
皆と別れて、優の眠るお墓に来た。今日はあの子の命日だ。

優のお墓の前に水風船を供えて、手を合わせる。

千早(ごめんなさい。私、頑張るから。)
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:29:28.76 ID:nI3QwB+a0
千早「おはようございます。」

今日は音楽番組の収録のためにスタジオに来ている。

椅子に座ると、テーブルの上に一輪の黒いバラと、一部の雑誌が置いてあった。
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:31:41.51 ID:nI3QwB+a0
誰か見てくれないかなあ・・・

納得のいく最後にするのに、結構ない頭を絞って考えたんだけど・・・


22:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:32:52.22 ID:nI3QwB+a0
一人、部屋でうずくまっていると、水道の蛇口から漏れる水滴の音だけが聞こえてくる。

歌が歌えなくなってからは、ずっとこうしている。


以下略 AAS



23:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:34:09.21 ID:nI3QwB+a0
春香「どうしたらいいんだろう」

そう言って手元のお絵かき帳に視線を落とし、はあ、とため息をつく。

これは千早ちゃんの弟さんのもので、事務所の前で千早ちゃんの母親から渡されたものだ。
以下略 AAS



24:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:35:16.97 ID:nI3QwB+a0
私には、どうして千早ちゃんが弟のために歌を歌い続けようと思ったのかは分からない。

でも、千早ちゃんがそんな責任感で押しつぶされて、歌えなくなることなんて優くんだって望んでないはずだ。

優くんは、多分千早ちゃんの歌だけじゃなく、歌を歌って笑顔になってる千早ちゃんのことが好きだったんだと思うから。
以下略 AAS



25:名無しNIPPER[sage saga]
2020/08/01(土) 18:37:49.18 ID:nI3QwB+a0
『歌が大好きで、歌ってると笑顔になっちゃう。そんなお姉ちゃんが大好きだったんじゃないかな』


春香からの手紙を読んで、あの子の残したお絵かき帳に目をやった。

以下略 AAS



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