51:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:26:40.91 ID:u50g9+A20
  
  
  でもそれは、ひとまず脇に置いておいて。 
  
  
52:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:29:00.13 ID:u50g9+A20
  
  
 「主役に?」 
  
 「そうです。煌びやかな、まるで本に書かれた小説の主人公みたいに、なりたいんです。そんなこと、私はずっと無縁だと思っていました。 
53:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:30:30.73 ID:u50g9+A20
  
  
  少しして、私たちは喫茶店を出た。 
  
  
54:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:32:32.85 ID:u50g9+A20
  
  
   
  そこは、暗闇だった。 
  
55:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:34:17.49 ID:u50g9+A20
  
  
 「ほら、ぼーっとしてる暇ないよ。早く次の準備に。出番がしばらくない子は邪魔だから控え室に言って」 
  
  
56:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:40:55.67 ID:u50g9+A20
  
  
 「大丈夫、文香」 
  
 「なにがですか?」 
57:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:42:52.54 ID:u50g9+A20
  
  
  次の私の出番まで、かなり時間があった。 
  
  控え室に向かう気は、なんとなくしなかった。 
58:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:44:12.41 ID:u50g9+A20
  
  
  
 「カナデちゃん」 
  
59:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:46:33.36 ID:u50g9+A20
  
  
  
  急いでいた私は、危うく扉を出てきたばかりのスタッフさんにぶつかりそうになった。 
  
60:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:48:16.21 ID:u50g9+A20
  
  
  
  そうだとしても、私は労わるためにそう口にした。 
  
61:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 22:49:32.90 ID:u50g9+A20
  
  
  息を切らしながら立ち上がろうとしたが、足に力が入っていなかった。 
  
  ぐにゃりと地面に倒れこんで、私は短い悲鳴を上げた。 
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