星輝子「真夏みたいに気持ち悪い」
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16: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:47:25.65 ID:Sev9O2YP0
「こいつがお前らとユニットを組む事になった星だ。おら、挨拶しろ」

次の日事務所に行くなり、マネージャーは輝子を二人の少女の元へ連れて行った。

「ど、どうも、星輝子です。よろしく……」
以下略 AAS



17: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:48:18.80 ID:Sev9O2YP0
「全員チビで組ませた事で察しはついてるかもしれんが、ターゲット層はロリコンのオタクだ。庇護欲を煽るようにオタクに媚びろ。」

マネージャーは冷たい目で三人に目配せする。

「キモオタ狙いだから歌や踊りは別に見られないだろうが……うちの事務所に泥を塗らないように死ぬ気でやれ」
以下略 AAS



18: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:49:59.22 ID:Sev9O2YP0
輝子は頭を掻きながら、おずおずと再び尋ねる。

「どんな事、言われたの?」

幸子は少し考えて答える。
以下略 AAS



19: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:51:14.32 ID:Sev9O2YP0
ユニット仲間との顔合わせ、新しい事務所の初レッスンを終えて輝子は帰路に就いた。
昨日とは打って変わって彼女は上機嫌だった。
幸子も小梅も優しそうで、これから上手くやっていけそう。
そう考えると思わず鼻歌を歌い、柄にもなくスキップ交じりで歩いていた。
やがて彼女の家に着く。
以下略 AAS



20: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:51:54.29 ID:Sev9O2YP0
「みんなで遊びに行きましょう!」

幸子はレッスン終わりにそう言った。
彼女達が出会ってから半月ほど経過していたが、これまでプライベートで時間を共にした事はなかった。
決して仲良くなりたくない訳ではない。三人とも距離を測りかねていたのだ。
以下略 AAS



21: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:53:38.75 ID:Sev9O2YP0
歩き続け、やがてデパートに到着した。

「何か買いたいものとかありますか?」

「えーと…特に、ないかな……」
以下略 AAS



22: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:54:33.05 ID:Sev9O2YP0
「ああ、アレですか。星さんってああいう曲好きなんですか?」

「うん、ああいうのが、好きかな」

そう言っていると、お腹の底で真っ黒なものが渦巻いているような感覚になった。
以下略 AAS



23: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:55:21.82 ID:Sev9O2YP0
しばらく談笑していると、時計を見て幸子が呟いた。

「うわ、もうこんな時間ですか、もう帰らなくちゃ……」

「そっか、じゃあ今日はお開きだな……」
以下略 AAS



24: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:56:21.67 ID:Sev9O2YP0
『ターゲット層はロリコンのオタク』

マネージャーがそう言った通り輝子はロリータ衣装に身を包み、とにかくかわいらしく振舞った。
当然キノコもメタルも封印した。幸子と小梅にすらその趣味の事を話す事はなかった。

以下略 AAS



25: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:57:13.35 ID:Sev9O2YP0
輝子は今日の幸子との出来事を思い出し、にやにやと笑う。
家に帰った輝子はさっそくCDを機材に入れ、スマホに取り込み、再生した。

いい曲だ、と思った。本当に。
メロディアスで、耳当たりがよくて、歌詞も元気が出るようなものばかりだ。
以下略 AAS



26: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:57:55.66 ID:Sev9O2YP0
新しいプロダクションに行き、そんな日々を過ごしたある日の事。
輝子はいつものように自室のベッドで目を覚ました。
冷房をつけてなお外から熱気が入り込む、真夏日。
夏、そう、夏だ。
自分が嫌いで嫌いで仕方なかった夏。
以下略 AAS



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