19: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 00:11:54.83 ID:DJtq/vHtO
 織莉子は帰路に就く前、約束通りかごめの取材を受けた。 
 取材の場で織莉子は、自身が世界に存在する意味と、自信の能力を以って、 
 自分が何を成すべきかを悩んだ日々を語った。 
  
 自分の目的のために、関係ない少女を巻き込んで魔法少女にしてしまったこと、 
20: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 00:17:29.55 ID:DJtq/vHtO
 「だけど、事実困ったことになったにゃー。これで浄化システムを、異世界に広げるのは難しくなったよ」 
 「元々、浄化システムを広げる方法も、まだ判明していないんだけどね」 
 「オレたちがミラーズに入れないなら、他のヤツに頼るしかねーな。でも、どう言い訳すりゃいいんだ?」 
 「それについては、追々考えましょう。今日はもう日が沈みかけてることだし」 
 「あの、私からもいいですか?もう手遅れじゃないかと思ったんですけど……」 
21: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 00:18:22.09 ID:DJtq/vHtO
 本日はここまでです。また明日以降に。 
22: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 19:44:26.24 ID:vGK5oIj1O
 >>20からの続き 
  
 「……あの」 
 「かごめちゃん、どうしたの?」 
 「横からすみません。あの……方法なら、あると思います……」 
23: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 19:48:55.65 ID:vGK5oIj1O
 いろはとやちよは、玄関先まで出て織莉子を見送った。 
 織莉子が駅方面へ向かうのを確認すると、居間へ戻り、灯花から宿泊の申し出を受ける。 
 やちよは突然の申し出に驚いたものの、滅多にない機会として承諾。灯花の意向により、 
 ねむ、桜子、かごめも、宿泊を促され、やちよはこれも承諾した。 
  
24: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 19:52:43.40 ID:vGK5oIj1O
 「|灯花とねむがそう言うなら、私は何も言わない。でも、今後はどうするの?|」 
 「ミラーズを使う案は、危険性が高いから除外する。コールドスリープ案は保留かな。 
  あとは桜子の言っていた魔法少女の能力を組み合わせる方法。それで駄目でも、 
  別の方法と組み合わせることもできるだろう」 
 「分かりました。私も今日のことは、時期が来るまで他の人には伏せておきます」 
25: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 20:03:11.97 ID:vGK5oIj1O
 「この分だと、今後は対策が練られるまで、ミラーズの調査はできないね。 
  織莉子が探している敵が一番隠れてそうな場所なのに」 
 「ミラーズへの対処をどうするかは、これから考えることになったわ。 
  次回があるけど、その時に話し合うことになってる」 
 「未来をどうする以前に、現在でやることのほうが多いね。」 
26: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 20:10:14.31 ID:vGK5oIj1O
 それから数日後、思いもよらぬ方向へ事態は進む。 
 神浜市の外に、みかづき荘の住人が出かけていた時のことだった。 
 出先でインキュベーターの一個体が接触し、出会うなり一言告げた。 
  
  
27: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 20:17:30.18 ID:vGK5oIj1O
 「そんな都合のいいことが起きるものなの?」 
 「だから、ボクたちも驚いているんだよ」 
 「なーんか、裏がありそうだな。悪いことじゃなきゃいいんだけどよ」 
  
 「ボクたちがキミたち人類に、これ以上干渉する理由はない。エネルギー回収ノルマを 
28: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 20:22:16.86 ID:vGK5oIj1O
 「大変ですよ、やちよさん。今後、新しい魔法少女が現れないということは、 
  私たちは魔法少女最後の世代になってしまったということなんじゃ……」 
 「私も気づいた。この世界に残っているすべての魔女は、私たちで殲滅しないとまずいわ」 
 「私たちがいなくなった先で、魔女を倒せる人は出てこないだろうし、大仕事が降ってきたなぁ」 
 「軍隊だったら倒せそうだけど、都合よくいかねーよな。討ち漏らしがあったら、 
29: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 20:28:27.33 ID:vGK5oIj1O
 「わたくしも、そうしたいところなんだけど、ここの機材はガラスの何十倍もするんだよ。 
  請求しても壊した本人に払えっこないし、連帯責任として、ネオマギウスのリーダーに、 
  別の方法で補填してもらうよ」 
 「どうするの?」 
 「マシン開発で魔法少女の能力が必要になるんだけど、それに協力してもらうんだよ」 
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