829: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:34:24.48 ID:9oar5n900
  
 父の声だった。 
  
  
 菜々「は、はい……!」 
830: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:35:51.35 ID:9oar5n900
  
 ──ああ、私……なんで説得出来るなんて思い上がってしまったんだろう。 
  
 取り付く島なんて、どこにもなかった。 
  
831: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:36:49.51 ID:9oar5n900
  
 真姫『今は寮?』 
  
 菜々「いえ、実家です」 
  
832: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:37:42.66 ID:9oar5n900
  
 ──菜々と出会ったのは、ローズシティの外周区にあるポケモンバトル施設でのことだった。 
  
 私はローズジムのジムリーダーとして、たまに街のバトル施設に視察に赴くことがある。 
  
833: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:38:16.47 ID:9oar5n900
  
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834: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:39:08.63 ID:9oar5n900
  
 真姫「ふふ、やっと笑った」 
  
 菜々「え……?」 
  
835: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:41:05.26 ID:9oar5n900
  
 菜々「ただ……そのとき私を助けてくれたポケモントレーナーの人たちを見て……ああ、なんてかっこいいんだろう。私もあんな風にかっこよくて、強くて……誰かを守れる人になりたい……そう強く思ったことだけは覚えてます」 
  
 真姫「それはすごく立派なことよ。私はこの街のジムリーダーとして……貴方みたいな人にトレーナーになって欲しいわ」 
  
836: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:41:58.16 ID:9oar5n900
  
 真姫「菜々の話とも辻褄が合う……。十中八九、このナカガワ社長が菜々のお父さんで間違いないわね……」 
  
  
 確か……数回程度だけど、私も父親と一緒に会ったことがあった気がする……。 
837: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:42:43.29 ID:9oar5n900
  
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838: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:43:20.31 ID:9oar5n900
  
 真姫「決して楽な道じゃない……。普通のトレーナーよりも何倍も、何十倍も大変な道になるかもしれない。……それでも、やりたいなら、やるべきよ。親に何を言われたんだとしても」 
  
 菜々「で、でも……」 
  
839: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:44:33.90 ID:9oar5n900
  
 菜々「えへへ……。……それで……あの……私はどうすればいいんでしょうか……」 
  
 真姫「そうね……秘書の件は貴方の親御さんたちと話さないといけないとして……」 
  
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