過去ログ - 【駒鳥の】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【帰り道】
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VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:17:44.06 ID:2Lqc5S60
〜※〜※〜※〜
オディールとはあの後すぐに別れた。
それから数時間後。
以下略
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2010/10/24(日) 00:18:29.05 ID:2Lqc5S60
「明日はお休みですし、今日はそちらでお泊りしてもよろしいでしょうか?」
「……今から……?」
「ええ、今から」
「……うん……待ってる……」
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2010/10/24(日) 00:19:24.61 ID:2Lqc5S60
「……うん……」
いつもと同じように表情を作らないで、薔薇水晶が曖昧に頷く。
私もそれに微笑んで頷き返し、それから二人で、いつもと同じように二階のリビングへと向かった。
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86
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2010/10/24(日) 00:19:59.38 ID:2Lqc5S60
ついでに、紅茶の葉も買いましょう。
甘い甘いお菓子と、温かく香り豊かな飲み物を。
私は歌うように、心の中で呟く。
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2010/10/24(日) 00:20:32.09 ID:2Lqc5S60
今回は、上に乗せるジャムは市販の物でしたが、次はジャムも手作りに、というのも素敵。
私がそんな風に想いを馳せていると、カツカツと階段を上ってこちらへと向かってくる足音が聞こえてきた。
「随分と良い匂いがするが、ケーキでも作っているのかな」
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88
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2010/10/24(日) 00:21:06.08 ID:2Lqc5S60
薔薇水晶の様子に私がそう冗談を言うと、槐さんが可笑しそうに、控え目に笑う。
私も、彼に視線を向けて……そして、自然と笑みを浮べた。
あぁ、なんって平和で幸せな空間なのでしょう。
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89
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2010/10/24(日) 00:21:47.24 ID:2Lqc5S60
「それでは、お布団の準備だけでもしておきましょうか」
私がそう言うと、薔薇水晶も「ん」と短く答えてから動き出す。
彼女は自分のベッドがあるので、私の寝る布団を床に敷く。
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90
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2010/10/24(日) 00:22:22.21 ID:2Lqc5S60
私は真っ暗な部屋で、薔薇水晶のベッドに腰掛けた。
闇の中で、時計の秒針が規則正しいリズムを刻む。
時折、どこか遠くを車が走る音が聞こえる。
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2010/10/24(日) 00:22:51.38 ID:2Lqc5S60
槐さんは何も言わず、机に向かったまま人形作りを続ける。
その背中を、私はただ見つめる。
しばらくしてから、私が足を一歩踏み出すのと、彼が作業の手を止め振り返ったのは同時だった。
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2010/10/24(日) 00:23:18.65 ID:2Lqc5S60
「……どうか……」
心臓と耳が繋がってしまったように、自分の鼓動が、大きく聞こえる。
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2010/10/24(日) 00:23:48.51 ID:2Lqc5S60
「どうして……!」
私は叫ぶように言いながら、再び彼に手を伸ばす。
でも、私の手は彼に届かなかった。
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