43:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[saga]
2010/11/23(火) 22:32:26.45 ID:b8.nP6AO
しずかの叫びが姫子を我に返らせた。
それに少し遅れて、しずかに着いて来ていたキミ子とよしみが姫子に飛び掛かってゆく。
キミ子「しっかりしてよリーダー」
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2010/11/23(火) 22:33:05.70 ID:b8.nP6AO
姫子「ごめんね。ちょっと意識が飛んでたよ」
しずか「謝るなら梓ちゃんに謝らなきゃ。ほらほら」
姫子の言葉を聞く前にしずかは仰向けの梓の元へ駆け寄っていた。
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2010/11/23(火) 22:33:40.36 ID:b8.nP6AO
しずか「自分で飲める?」
梓「大丈夫……です。どうも……」
顔色はあまりよくはないものの、不自由無く意思疎通が出来るところまでには回復していた。
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2010/11/23(火) 22:34:26.31 ID:b8.nP6AO
エリ「ちょっと休んだら? 姫子がしっかりしてくれないと私達は二束三文のガラクタなんだからさ」
姫子「うん……」
物憂げに目を伏せ、姫子はよろめきながら立ち上がった。
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2010/11/23(火) 22:34:59.96 ID:b8.nP6AO
桜高から少し離れたところにある河川敷。
姫子はそこの堤でごろりと横たわっていた。
川の水面は夕日に照らされて星屑をちりばめたように瞬いており、柔らかい風は幻想のような世界を優しく撫でる。
姫子「…………」
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2010/11/23(火) 22:35:50.29 ID:b8.nP6AO
しずか「声に出てたよ。姫子ってもっとリアリストなのかなぁって思ってたのに、なんか意外」
普段は幼く見えていたしずかが妙に大人びていて、逆に姫子はしどろもどろになる。
姫子「私だってまだ高校生だもん。たまには乙女チックな事考えたりするよ」
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2010/11/23(火) 22:36:35.30 ID:b8.nP6AO
姫子「何か恥ずかしいね、こういうの」
しずか「姫子は自分を取り繕いすぎなんだよ」
照れたようにはにかんでいた姫子だが、不意に上目遣いで見つめられてぎょっとする。
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2010/11/23(火) 22:37:23.39 ID:b8.nP6AO
しずか「もっとよく周りを見てみなよ。私達ってそんなに頼りない?」
姫子「そんなこと……」
無いとは言えない。
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2010/11/23(火) 22:38:02.66 ID:b8.nP6AO
姫子「私の方こそ、ごめん。しずかが、っそんなに強くなってたなんて……全然知らなかったよ……っ」
嗚咽混じりに言葉を紡ぐ姫子の姿は、年相応の少女のものだった。
しずか「もう、いつまでも泣き虫じゃないんだからね」
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2010/11/23(火) 22:38:53.14 ID:b8.nP6AO
今のしずかならばきっと南極の単独調査をこなして、無事に帰って来てくれるだろう。
姫子「木下 しずか一世一代の大仕事だよ。聞いてくれる?」
しずか「もちろん!」
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2010/11/23(火) 22:42:47.89 ID:b8.nP6AO
姫子「らふめーいか! じょーだーんじゃない!! こんなーもん呼んだおぼーえはない!」
しずか「あんたの泣き顔笑えるぞ」
そんなノリ、最近自分のノリが分からない。
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