過去ログ - 唯「ボディがお留守だよ!」
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533:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 19:59:36.39 ID:YRz+mxHAO
加藤「私は貴女の全てを知っている」

 ぞわりと姫子の背筋に虫が這った。
傍らで棒立ちになっていた三花は勿論の事、背後に回り込まれていた姫子でさえも隙を突かれたと気付いたのは、なまめかしい手つきで胸を揉みしだかれてからだった。
以下略



534:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:00:21.52 ID:YRz+mxHAO
加藤「……興ざめですねぇ。『何も考えていない』女は嫌いなんですよ──!」

 深々と腕に食い込んだ爪は肉の繊維の一つ一つをずたずたに引き裂く。

加藤「この……! 離せ! 離せっ! 股座にゴキブリを詰めてやろうか!」
以下略



535:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:00:50.43 ID:YRz+mxHAO
 熟れたトマトを潰すかのように三花の手首から先が爆ぜた。
赤い花火が鳴り終えると同時に三花に襲いかかるのは気が遠くなるような痛み。
 右手から伝わる痛みに全身が痺れを以て応える地獄のような苦しみの中で、三花は悲鳴を上げるでもなく仲間を鼓舞した。

三花「立って、姫子!!」
以下略



536:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:01:21.19 ID:YRz+mxHAO
 『貴女の全てを知っている』
 先のこの囁きが姫子の胸に纏わりついて離れなかった。
それだけ聞けばただの戯言染みたはったりにしか聞こえない言葉なのだが、姫子にはこの言葉が真実であるという確信があった。

姫子「やだ……。見ないで……!」
以下略



537:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:02:02.86 ID:YRz+mxHAO
 だが加藤は初撃を交えてから一度も被弾していない。それに加えてあの時の見切り。
 『加藤はもしかしたら自分の思考を読めるのではないか?』
 一度そう思ってしまってからの全てを知っているという発言。
言動の不気味さも相俟って姫子の心はあっさりと、硝子のように砕けてしまった。
以下略



538:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:02:35.29 ID:YRz+mxHAO
加藤「ふふふっ……」

 盛大に壊れてゆく姫子を横目で見ると加藤は満足げに笑った。

三花「この……っ!」
以下略



539:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:03:06.29 ID:YRz+mxHAO
加藤「どうですかぁ全身の血を掻き乱される感覚は!」

 三花の滲む視界に映る加藤の身には青色が纏わりついていた。
 これ以上は不味い、そう思いつつも三花は自分の身体が思うように動かない事に苛立ちを覚えた。
この痛みの種は分かっているのにそれに対応する気力は痛みに殺がれていたのだ。
以下略



540:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:03:43.43 ID:YRz+mxHAO
 水流操作。それは青色の闘気を持つ者の大半が得意とする技術だ。
達人の域に立つ者ならば更に凝縮、気化といった水の状態変化を任意に起こす事も出来る。
 加藤はその域には達していないものの、打ち込む全ての技に水流操作を組み込むという事はそれだけで術者の戦闘能力を増幅させる事を意味する。

三花「かっ……はっ、はっ……」
以下略



541:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:04:12.85 ID:YRz+mxHAO
 姫子の精神を壊し、三花の肉体を壊した。
二つの征服感が加藤の汚れたリビドーをたぎらせる。

加藤「さて、後は私のモノが無ければ生きていけないように、じっくりと調教してあげましょうか」
以下略



542:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:04:46.19 ID:YRz+mxHAO
加藤「くくっ、気が早いですねぇ」

 爪先で軽く腹を蹴ってやると、姫子の身体は人形のように仰向けに倒れた。
すかさずそれに覆い被さると、女性特有の淡い香りが加藤の鼻孔を突き抜ける。
以下略



543:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 20:05:19.75 ID:YRz+mxHAO
加藤「ふふっ、言葉弄び『チープトリック』がここまで効いた方は貴女が初めてですよ。余程辛いものを抱えていたんでしょうねぇ……」

 加藤は栗色の長い髪を一束手に取り、咀嚼するように香りを楽しんだ。
 言葉弄り『チープトリック』
 その単語が何を意味するのか考える余裕など姫子には無い。
以下略



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