過去ログ - 唯「ボディがお留守だよ!」
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582:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:23:31.02 ID:50xr3sjAO
 紬が口を開く前に鍵語は呟かれた。

斎藤「修羅道──」

 紬の中で無数の刃物が暴れ回った。
以下略



583:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:23:59.38 ID:50xr3sjAO
斎藤「畜生道──」

 鍵語と共に肩を抑える力が強くなった。
その力はやがて紬の肉体の耐久力をあっさりと越え、白い肌を挽き肉のように握り潰す。

以下略



584:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:24:30.16 ID:50xr3sjAO
斎藤「これが最期です。私にとっても貴女にとっても……」

 斎藤は紬の肩からそっと手を離した。
そして無機質の床に両の掌を添える。

以下略



585:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:25:27.30 ID:50xr3sjAO
 底の無い闇に沈んでゆくような、或いはただあても無く浮かんでいるような奇妙な感覚。
痛みという枷から開放された紬はこの世では無い此所で一人の男が歩んだ世界を見た。

紬「こんなのって……」

以下略



586:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:26:06.46 ID:50xr3sjAO
 がちゃん──。
 紬の意識が引き戻されたのは重々しい音が鳴り響いた時だった。

紬「ここは……?」

以下略



587:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:26:43.13 ID:50xr3sjAO
『残念ながらお前らが大好きな唯ちゃんじゃないんだな。「何処かの誰かさん」とでも呼んでね!』

 ぎゃは──。と汚い笑い声を上げると彼女は我が物顔でソファの上で胡座を掻いた。

紬「はぁ、そうですか……」
以下略



588:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:27:14.19 ID:50xr3sjAO
 腕を組んで一人納得したように首を縦に振る彼女を紬は少し滑稽に思った。

『と、質問に対する返事は答えであってしかるべし、だな。お前の質問に答えてやるよ』

 宙を漂って彼女の手元にやってきたティーカップを掴み、彼女は自分の首に爪を立てた。
以下略



589:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:28:02.40 ID:50xr3sjAO
『まぁそんなところだ』

紬「……どんなところでしょう?」

 理解されようとすらしていない彼女の口振りに紬は更に不信感を覚えた。
以下略



590:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:28:44.25 ID:50xr3sjAO
 禁忌に触れたという言葉の意味を理解出来なかった紬には、彼女がそこまで怒り狂う理由が分からなかった。 何度か紬の制服の襟首を揺すると満足したのか彼女は紬から手を離して大きく息を吐く。

『ふぅーっ、何でお前が怒られてんのか分かるか?』

紬「いえ、全然」
以下略



591:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/03(木) 18:29:24.62 ID:50xr3sjAO
紬「うぐっ……」

 痛みに苦しむより先に紬は狼狽した。
斎藤が命を投げ捨ててこの身に教えてくれた六道術、それがそれほど罪深いものとは思わなかったのだ。

以下略



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