60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/15(土) 20:06:21.52 ID:i9Jg8O//o
どうしたもこうしたもない。今になってようやくこの現状がデートだと自覚した事で私の頭はパンク寸前だった。
散々今まで現実逃避してきた反動だからか、抑圧されていた意識が突沸してもう大爆発してしまった。
恥ずかしいとかそういうレベルの問題じゃない。何がひどいって、今まで無自覚にデートをしていて、あまつさえそれをどこか楽しんですらいたのだ。
全然嫌じゃなくて、それはもう本当に私はアイツとデートがしたかったとどこか望んでいた事に他ならない。
さらに言えば未だに私の左手はアイツの右手を握ったままだ。
61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/15(土) 20:07:47.74 ID:i9Jg8O//o
「オマエそれ、この前貰っただろ」
アイツが私の手元に胡乱げな視線を向ける。
何の事かと見てみれば、カエルのマスコットの携帯ストラップだった。
62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/15(土) 20:09:17.36 ID:i9Jg8O//o
「あー、うん……そうね……」
少し考えて、それからふとした悪戯心が浮かんだ。
私の表情に何やら不穏なものを感じたのだろう。アイツの顔が若干引きつる。
63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/15(土) 20:11:11.16 ID:i9Jg8O//o
――ああ。そうか。
私は、他でもないアイツに買ってもらいたかったんだ。
別にこのストラップでなくてもいい。何だって構わない。
64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/15(土) 20:13:51.01 ID:i9Jg8O//o
「………………」
しこりが取れた。
ばらばらだったピースが全て綺麗にはまったような爽快感。
65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/15(土) 20:15:24.81 ID:i9Jg8O//o
その真意を測りかねているのだろうか。
アイツは狼狽するような顔と仕草を見せ、そのまましばらくの間沈黙が続いた。
「……」
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/15(土) 20:16:54.52 ID:i9Jg8O//o
棒立ちのまま時間が流れる。
数秒だったのかもしれないし、数時間もの間だったかもしれない。
実際のところは数十秒程度だったのだろうけど、私の時間感覚はすっかりおかしくなってしまっていて、
永遠なのか須臾なのかすら区別が付かなかった。
67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/15(土) 21:52:40.01 ID:dJI3aSzi0
こんにちわ^^ >1です みたいな文が一つも無いね。プロですか、そうですか。
本気上琴だし、正座して本気で読まないとな。超支援します。
68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/15(土) 22:35:17.99 ID:QD73oDSl0
うはww
なにこの二人甘酸っぱい
超乙ですつづき楽しみにしてます
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/15(土) 22:37:07.94 ID:Hb+pdrwIo
乙です!
美琴の心理描写が丁寧に描かれててとても良いです
続き楽しみに待ってます!
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/15(土) 22:49:03.08 ID:P2QF2x/DO
乙!
このSSが視聴率最低なわけがない
>>1がいちいちコメントしないのも凄くいい
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