過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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538
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:18:57.00 ID:TW5Selw0
頬を染めながら見上げた佐天は、表情を凍りつかせた。
一方通行の顔が、硬く、悲壮な色を浮かべていたのだ。
「あ ―――…」
以下略
539
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:20:53.75 ID:TW5Selw0
まるでゲームのようだ。不謹慎なのを承知でそう思ってしまう。
羽を生やした男と、白い髪の少年がぶつかる度に建物全体がゆすぶられているような。
レベル5の力を目の当たりにしたのは初めてではない。
御坂のレールガンを見た時の衝撃は未だに色あせることがない。
以下略
540
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:21:56.36 ID:TW5Selw0
垣根は一方通行の先を読み。
一方通行は垣根の先の先を読む。
垣根は即座にその更に先を幾通りも読み。
以下略
541
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:23:53.42 ID:TW5Selw0
「おいおい、危ねぇんじゃねぇの?涙子ちゃんに危うく当たっちまうところだったぞ?もっと気張れよ第一位」
「ハッ……テメェがあんまりスットロイから眠りそうになってたンだよカス。生き返り立てて垣根クンは調子が出てないンじゃねェのかァ?」
以下略
542
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:25:39.49 ID:TW5Selw0
「一方通行さんッ!!」
悲痛な佐天の叫び。一方通行の膝から下が崩れ落ちる。
以下略
543
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:27:26.76 ID:TW5Selw0
「……そォか……このビル…どォにもおかしいと思ったが……」
「ようやく察してくれたかよ」
佐天に支えられながら立ち上がろうとする一方通行の腹に垣根の硬い靴のつま先が突き刺さる。
以下略
544
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:29:45.66 ID:TW5Selw0
「くくくくかかかか……満足か?相手の自滅狙いの待ち態勢で偶々拾っただけの勝ちに」
垣根は答えずに、再び翼を生み出すと、払いのけるように一方通行を打つ。
弾むようにとび、壁に打ち付けられ一方通行の身体がごろりと力なく転がる。
頭の痛みを噛み殺しながら、垣根はゆっくりと翼を持ち上げる。鎌を振る下ろそうとするように。
以下略
545
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:32:18.30 ID:TW5Selw0
震える声に、精一杯の虚勢を張る。
それがわかり易過ぎて垣根は噴出す。
佐天は明らかに怯えているのだから。
そう、あと翼の一撫ででも食らわしてやれば、それだけでへたり込んで泣き出すだろう。
何せ、彼女は普通の女の子に過ぎない。
以下略
546
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:33:25.40 ID:TW5Selw0
「気持ち悪いんだよ……お前さぁ、無能力者なんだろう?だったら何しゃしゃってくるわけ?どうにか出来るとか、マジで思ってんのか。
そんなクソ野郎庇って、ボッコボコになって、何かがどうなるのかって。大体、何でそこまで出来るんだ?そんな悪魔にさ」
以下略
547
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/29(水) 01:34:11.80 ID:TW5Selw0
「そうなんだ……私ホント馬鹿だ…こんな時にならないとわからないんだもの…能力なんて関係ない」
佐天は自嘲気味に笑う。能力なんて関係ない。それは以前も言われた言葉。救いにならなかった言葉。
以下略
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