161:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:24:16.44 ID:qjaYsugY0
――調布国際空港へ向かう道中にて
正午ちょい過ぎ。麦野の号令の元、浜面の運転する車に拾われ、アイテムの面々は全員集合した。
というのも昨日、電話の女が受注したと言う産業スパイの処分作戦の為だ。
162:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:24:56.18 ID:qjaYsugY0
しかし慢心は敗北を誘発する可能性が非常に高い。
念には念を、と言うことで麦野はフレンダと二人でペアを組むよう絹旗に指示する。
「援護かー…フレンダいい?」
163:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:26:48.59 ID:qjaYsugY0
(流石…当局関係者だけあって顔つきも鋭いわね…)
フレンダは飛行機のチケット保持者の列近くにある休憩所の影から冷静に男の体躯や隠し持っている武器の大まかな位置を分析しようとする。
164:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:27:16.96 ID:qjaYsugY0
が、時既に遅く、即効性の麻酔弾は筋肉質な体躯のダグラスにも効果を現し、突如、彼は千鳥足になる。
周囲の客はそれを見て不審に思っているが、フレンダが英語でダグラスに話しかけ、介抱をしているそぶりを装っているのであまり気にしていない。
因みにダグラスが麻酔弾を撃たれる直前に嗅いだにおいはフレンダがハンカチに染み付けていたイブサンローランの香水『ベビードール』だった。
165:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:28:05.95 ID:qjaYsugY0
しかし、ともあれ、産業スパイ、ダグラスの情報がロシア当局に持ち帰られる事はこれで阻止された。
「結局麻酔弾使って眠らせたから、後は学園都市の治安維持機関に引き渡せばいいって事じゃない?」
166:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:28:32.77 ID:qjaYsugY0
なんにせよ、学園都市の技術漏洩をアイテムは防いだ。
ダグラスがどうなるかは分からないが、取り敢えずはアイテムの勝利と言えよう。
浜面がドライバーを務めるシボレー・アストロはダグラスを乗せて調布空港から出て行く。
車は途中、下部組織と合流してダグラスを引き渡す。
167:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:29:51.60 ID:qjaYsugY0
――第七学区 セブンスミスト
「いやー、初春、結構似合ってると思うわよ?このカチューシャ」
168:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:30:22.85 ID:qjaYsugY0
(私…どうしちゃったんだろ…午前中、御坂さん達に遊ぼうって、メール送れなかったよ…)
彼女の心の奥底で何かがつぶやく。その声はこう言っている。
169:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:30:53.36 ID:qjaYsugY0
「へ?あ、初春!?ごめん、ぼーっとしてたよ!」
(くだらない事考えるのやめやめ!)
初春は両手に派手な花がくっついたカチューシャを持っていた。
170:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:31:20.72 ID:qjaYsugY0
「ご、ごめん初春。ちょっと電話が鳴ってるから待ってて」
(誰よー!こんな時に電話かけるなんてー!切って遊びに集中したいのにー!)
電話を切りたい衝動に駆られつつ佐天は近くの休憩用のソファに腰掛け、タブレット型の携帯を取り出す。
171:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:31:48.53 ID:qjaYsugY0
「へぇ…お疲れ様、で、ダグラスは…?」
佐天の脳裏に浮かぶのは“処分”と言う言葉。果たしてダグラスはどうなったのだろうか。
彼女の興味はその一点に注がれる。
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