過去ログ - キョン「戯言だけどな」
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67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 20:28:03.57 ID:l1nLUIO70
「っ! それでは……」

「うん。ハルヒちゃんはもう捕まってる前提で動くべきだ。もしくはそれ以上に、ぼくには思いも付かない方向で事態は最悪かも分からない。何にしろね。狐さんを相手取るっていうのはそういう事なのさ。
最悪の想像で、最善のラインなんだ。
もしかしたらファミレスで談笑していた時点で盗難は終わって……いや、それはないか。凶行が行われたのはジャミングが掛かった後、じゃないと古泉くんに連絡が行っているだろうし。なるほどね。それで一番手に出て来たのが石丸さんじゃなかったのか」
以下略



68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 20:53:16.29 ID:l1nLUIO70
石丸小唄と想影真心の間にどんな因縁が有るのか俺は知らないが、しかしそれでも石丸さんが想影さんをどんな眼で見ていたかは俺だって気付いてる。あれは母親の眼だった。慈悲深い、子供の駄々に嫌々ながら、好き好んで付き合う人の眼を彼女はしていた。
それを戯言遣いは分かっていたんだ。薄情だったらそんな事には気付けない。無感情だったら他人の想いなんて分からない。
他人の感情さえも見透かして、戯言を弄し、状況を自分の思い通りに持っていく。それは「関係製作技術」とでも名付けるべき能力で、それこそが戯言遣いの遣う「戯言」とやらなんだろう。

「……だったら。だったら、俺たちはこれからどうすれば良いんだよ。なあ、教えてくれよ戯言遣い。どうすれば俺はハルヒを助けられる?」
以下略



69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 21:15:28.75 ID:l1nLUIO70
俺が悩みながらも歩いていると、しかしここはモンスター闊歩する街の皮を被ったダンジョンなので勝手にエンカウントしちまう。ああ、いつからRPG風味になっちまったのか、俺の世界は。なんて嘆いていようが出て来た敵は帰っちゃくれないのであり、勘弁してくれ。
路地裏で立っていたのは、二人の男だった。
一人は見覚えが有る。高そうな黒スーツに身を包んだ、会社役員のような風貌なれど異彩を放つのは肩に掛けた金属バット。ファミレスを出たばかりの俺たちを襲撃してくれた野郎だ。ソイツは壁に凭れた姿勢で眼を瞑っていた。

「……『街(バッドカインド)』、式岸軋騎」
以下略



70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 21:23:00.19 ID:l1nLUIO70
ごめん、藤原くんが第九席になっててぐっちゃんと被ってたけど各自の心の中で八席辺りに直しといて下さい。
ぼくも今「何席にしようかなー」って読み返して気付いたばっかなんだ


71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/20(木) 21:31:03.58 ID:U4tPgqgDO
うん、まぁ、なんだ
このお茶目さんめ!


72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 21:38:55.04 ID:NimHacYQo
HKB支援


73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 22:11:08.09 ID:l1nLUIO70
「さて、と。用件は分かってるだろうけど俺たちの目的は」

卯吊木がいーさんに向き直る。黒スーツと違ってその手に武器っぽいものは持っちゃいないが、そんなんで安心しちゃいけないんだろ、どうせ。コイツも腕を超振動させたりしてくると、そう考えておいた方が良いに決まってやがる。
人間離れも大概にしとけっての。俺の中で人間って言葉の枠がどんだけ広がってるか分かってやってやがんのだとしたら、そりゃ大した精神攻撃だと褒め……られるか!
以下略



74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 22:38:21.89 ID:l1nLUIO70
驚いて後ろを見る。俺たちがさっきまで通ってきた路地は路地ってだけにほぼ一本道なんだが、それがまるで落盤事故でも有ったかのように塞がっていた。退路を絶たれた、って訳かよ。

「俺たちの目的は分かって貰えたかな? 用が有るのはそこの戯言遣いだけだから、別に『鍵』とその友人は見逃してもいい。勿論、別に見逃さなくても俺たちは何も困らない。巻き込んで殺してしまっても、いい」

兎吊木はそんな事を言う。俺や古泉の同行なんざ問題にすらしていないのは、それだけコイツらが強いって事なんだろう。
以下略



75:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 22:57:56.71 ID:l1nLUIO70
「朝比奈さん!」

背中で眠っているお姫様を揺する。俺に出来る事。それは宇宙人、未来人、超能力者の存在を知っているというアドバンテージ!!
俺の呼び掛けに少女は、しかし目を覚まさない。ええい、ままよ!
以下略



76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/20(木) 23:01:20.26 ID:csKpToxzo
おおー!


77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 23:22:03.89 ID:l1nLUIO70
第一関門クリア。どうやってこの路地裏を脱出するのか、それを俺に質問したよな、戯言遣い。俺なりの、これが答えだ。

「えっと、時間遡行が認められているのは私とキョン君だけ。で、でも制限はそれだけってそんな……こんな時間遡行が認められるなんて前代未聞ですっ!」

未来人少女が困惑しながら俺にそんな事を告げるも、俺にとっちゃそんなのは当然の話であり、別段驚くほどの事じゃないように思える。
以下略



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