過去ログ - 紬「アイスの棒で?」
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30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 02:57:01.60 ID:xCJ53iVR0

 突然、悲鳴が上がった。
 木陰から一斉に女子の群れが離れていく。転んで、半泣きになっている子もいた。
 皆、悲鳴を上げながらこっちへ走ってきた。
 
「えっ、なになに!? どうしたの、いったい」

「わ、わかんないよ。とりあえず、行ってみよう」

 異変に気付いた先生がいち早く駆けていく。
 私達はその後を追った。
 私達と同様にきちんと体育に参加していた他のクラスメートも、ゾロゾロと後に続いた。
 
「ねえねえ、どうしたの、何があったの?」

「あ、あ、あれ見てよ!」

「あれって?」

 仮病組の一人が顔を真っ青にして、両肩を抱いて震えている。
 先生にわけを話しているらしい女子が、木陰の方を指差して蒼白な顔で何やら説明しているのが見えた。

「……ううっぅ、思い出しただけで気持ち悪い……」

「だ、大丈夫!? 保健室行く?」

 逃げ帰ってきた一人が憂にもたれかかって、両手で口を押さえていた。
 何があったというのだろう。すごく気になる。同時に嫌な予感もするのだけれど、好奇心の方が勝っていた。



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