31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 03:15:29.73 ID:xCJ53iVR0
「……あ、梓? ち、ちょっとどこ行くの」
気がつくと、私はまっすぐ木陰に向かって歩いていた。
「私、ちょっと見てくる。純は憂と一緒にその子の面倒見てあげてて」
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2011/02/02(水) 03:20:21.49 ID:xCJ53iVR0
で、すぐに騒動の原因を見つけた。
「ぎゃああぁっ!! き、キモッ! なにこれ!?」
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 03:28:05.13 ID:xCJ53iVR0
誰かのたちの悪い悪戯、という先生達の結論では好奇心旺盛な女子高生の心を満足させる事はできなかった。
「絶対何かの呪いだって、アレ。その場にいた子の中に、変な痣が体に浮かび上がってきたって言う子もいるみたいだし」
「えーっ、なにそれ、マジ怖くない? あっ、そういえば、あの木ってさぁ――」
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2011/02/02(水) 03:56:09.72 ID:xCJ53iVR0
ところが、何とも都合の悪い事に、悪戯の対象はセミだけでは終わらなかった。
「きゃあああぁっ!!」
今度は一年生が部活中に、学校の植え込みに大量のトンボの死骸を見つけたのだった。
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 03:57:47.63 ID:xCJ53iVR0
セミの墓事件から、2週間ほど経った。
事は、もう単なる悪戯では済まされない事態にまでエスカレートしていた。
最初は、セミ、トンボといった些細な(って言っても十分不気味だけど)虫の類だったのに、
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2011/02/02(水) 05:16:06.18 ID:xCJ53iVR0
「た、大変だったな梓。ほら、今回のアレを見つけた子って、梓のクラスメートなんだろ?」
「はい。本人は大分、参ってる感じでした」
「だよな。流石にカラスともなると……なあ」
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2011/02/02(水) 05:17:39.39 ID:xCJ53iVR0
姉の凶行に心を痛めている憂。
目に見えてわかるほどの憔悴しきった顔で、それでも健気にいつも通りに振舞おうとする憂。
可哀想でならなかった。そして、それに全く気がつかない唯先輩が許せなかった。
いや、それとも……もしかして、気付いた上で犯行を重ねているのだろうか。
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 05:26:07.75 ID:xCJ53iVR0
「じゃあ、ガリガリ君は当分止めにするわね」
「うん」
「……本当にいいのね?」
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 05:37:45.05 ID:xCJ53iVR0
「わかりました。今から戻りますので、ちょっと待っててください」
『悪いな、梓……本当は、私達だけでどうにかしたいんだけどさ』
「水臭いこと言わないでください。あと、律先輩に弱気な声は似合いませんよ」
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 05:44:42.94 ID:xCJ53iVR0
とは言え。
このまま放って置くことも出来ないわけで。っていうか、だからこそ私は呼ばれたはずだ。
私は早速本題に入る事にした。もう余計な遠慮などしていられない。
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/02(水) 05:48:14.99 ID:xCJ53iVR0
一先ず、今日はここまで。
それにしても、ここは文字数制限や改行制限がvipよりも大分緩いのね。
おかげでテキストからコピペする時、行数で蹴られる事ないから楽ちんだわ。
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