1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:45:25.33 ID:aoryfah40
《魔王城・王の間》
ガキィン、ガキッン……
騎士「…………」
ゴォォォッ、バキッ
騎士「…………ぐ」
騎士「……っ」
騎士「ぅ…………お、俺は……、気絶、していたのか……」
ガキンッ、ガキィン、ガキッ
騎士「……そうだ! 魔王との最終決戦……くっ、こんなところで!」
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:45:50.37 ID:aoryfah40
勇者「お前を倒して、全てを終わらせてやる……!」
魔王「死に損ないが笑わせる」
勇者「やってみせる! 僧侶、フォローは頼むぞ……っ!」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:46:19.34 ID:aoryfah40
魔王「フハハハハハハ! 至近距離からでは避けられまい! 《ヘルフレイム》!」
勇者「ぐっ……おおっ、ぐおおおおおおおおおっ!」
僧侶「勇者様!?」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:47:22.03 ID:aoryfah40
魔王「またも死に損ないが一人か! そこで気絶しておればいいものを!」
騎士「ここから先は任せろ、回復に努めるんだ!」
魔王「フン、させぬわ!」バッ
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:49:43.06 ID:aoryfah40
魔王「ふ、ふ、ふ……、よもや、人間共に敗れようとはな……」
騎士「甘く見たな、馬鹿め……」
魔王「ふ、ふ、ふ……、貴様も同じよ。我が最後の力をその身に受けるが良い!」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:52:00.95 ID:aoryfah40
騎士「……これで終わりか。長い、旅も、全て……」
騎士「いやっ! 勇者、僧侶!」
勇者「…………」
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:53:33.29 ID:aoryfah40
僧侶「……もはや、生命力の尽きた……、私たちには……無駄、でしょう……」
騎士「なんで! なんで効果がないッ! 《ヒール》! 《ヒール》! 《ヒール》だ!」
勇者「やめろ騎士、無駄に……体力を使うな……」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:55:19.61 ID:aoryfah40
騎士「お前ら、子供だって生まれたばかりで……、夫婦らしいことあんまりしてないじゃないか!」
騎士「折角結ばれたのに……、なんだって、なんだって……!」
勇者「ああ……子供、俺の、娘……か」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:57:04.47 ID:aoryfah40
騎士「おい待てよ待てよ待てよッ! どうするんだよ、王が、国民みんなが待ってるぞ!」
勇者「はは、みんな嬉しそうだな……」
僧侶「わたし、この国が……好きです……」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:57:31.85 ID:aoryfah40
かくして、大陸中を恐怖の渦に巻き込んだ魔王という脅威は去った。
魔王撃破の立役者、騎士は、戦友の勇者と僧侶の亡骸と共に故郷へと帰った。
世界から魔物の影が消えたわけではないが、以前よりも数段暮らしやすくなったこの世界。
世界の英雄、騎士は、母国の騎士団長という地位を与えられていた……。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:58:34.25 ID:aoryfah40
《城下町》
騎士「……久しぶりだな、キマイラ」
キマイラ「ギャオオオオオオオオオオオオッ」
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 17:59:22.36 ID:aoryfah40
キマイラ「ギャオオオオオオオオオオオオッ!」
騎士「俺も、体がなまってるな……! オラァッ!」
ザンッガスッシュバッガシュガシュガシュ
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 18:00:09.60 ID:aoryfah40
キマイラ「ギャオオオオオオオオッ!」
騎士「……おい、待てよ」フラッ
キマイラ「ギャオッ?」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/31(月) 18:36:13.78 ID:qtyO0KvAO
続きまだかな
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/31(月) 19:58:43.55 ID:ad3VyC/q0
期待
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 21:16:43.42 ID:aoryfah40
騎士「何でって……、そんなことよりキマイラの死骸を……」
団員「っ!」バッ
市民「ひっ……」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 21:23:19.62 ID:aoryfah40
騎士(ない、傷が! 全部……!)
騎士「不老不死の、呪い……。やってくれたな魔王!」
団員「団長……」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/31(月) 21:46:39.44 ID:zU6CWZEho
おもしろそうなのを見つけた期待
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 22:01:39.39 ID:aoryfah40
騎士「俺は本当に不老不死になったのか?」
騎士「夢や幻……ではないか……」
騎士「確かに心臓を貫かれた痛みも覚えている……」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 22:12:56.87 ID:aoryfah40
噂というものはすぐに広まるものである。
翌日にメイドが辞表を持ってきたのを皮切りに、城下町の人々は騎士を化け物呼ばわりし始めた。
次いで城の者たちも。騎士団の部下達もまた、彼と距離を置き始めていた。
誰も彼も、騎士を見る目が変わっていた。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/01/31(月) 22:26:28.94 ID:aoryfah40
騎士「……ん? 勇娘、その怪我、どうした?」
勇娘「え? 何でもない……」
勇娘が六歳の頃。学問所に通っていた彼女の様子がおかしな事に、騎士は気がついた。
115Res/57.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。