過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:27:45.26 ID:X5AOPpqso

 気が付くと上条を追う足音は止んでいて、そっと後ろを伺っても人の気配どころか野良猫一匹見当たらない路地が広がるばかりだった。
 前を向くと建物の間から抜けたその先は川沿いの広い道路が目の前を横切り、時折乾いた音を立てて車が通り過ぎては暗闇に慣れた目をライトで焼いていく。

「はぁ……今日も不幸だった。明日はもう少し幸福だといいなぁ……」
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/03/26(土) 14:28:53.08 ID:oOFK+k4DO
支援


4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:29:27.25 ID:X5AOPpqso

 そう、上条は不良どもに囲まれていた少女を助けようと声を掛けたのではない。
 この目の前の一見子供で――中身も子供だが――それだけに余計に危険極まりない少女から不良どもを助けようとわざわざ気を利かせて声を掛けたのだ。
 命が惜しかったら、すぐにケツまくって逃げ出せ、とお節介なアドバイスをする為に。

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:31:05.07 ID:X5AOPpqso

「そんなの、貴方が逃げるからに決まってるんだよ。いい加減白黒付けさせて欲しいかも!」

「白黒も何も……俺に勝てる要素なんか欠片も無いのに何を言ってるんだか。お前は百年に一度の天才且つ魔神候補生で、俺は未だに術の一つも満足に覚えてないただのオチこぼれの見習い魔術師なんだぞ?」

以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:33:18.45 ID:X5AOPpqso

「……と、まあこんなものを手軽に召還出来る代物なんだよ」

 まるでマッチを使って上手にロウソクに火を灯せましたー、位のノリで化物を召還せしめた少女が得意気に鼻を鳴らす。

以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/03/26(土) 14:35:01.61 ID:oOFK+k4DO
もしかしてフラグメーカーの人?


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:35:41.59 ID:X5AOPpqso

「…………」

 その場には吹き上げられた砂埃にまみれつつも、右手を頭上を守るように掲げた上条の姿があるのみで、先ほどまで凄まじい威圧感を放っていたソロモンの悪魔は影も形も見当たらない。

以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:37:44.00 ID:X5AOPpqso
――――――――
――――
――


以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:39:38.61 ID:X5AOPpqso

 幼い頃から不運にまみれた人生を送り、周りからは疫病神とまで呼ばれ疎まれ蔑まれ、見かねた父親が頼ったのは、よりによって、科学万能の現代社会に真っ向から歯向かう選択――すなわち、”非科学”だった。

 世界最大の宗教である十字教、その三大勢力の一つであるイギリス清教に海外出張の際に邂逅を果たし、ぞっこん入れ込んだ父親により、上条当麻はイギリスに連れて来られ、興味の薄い参拝旅行に強制的に参加させられたのだ。
 そして例によって彼の不幸が発動した。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:41:17.32 ID:X5AOPpqso

 そして今日もロンドンの片隅にある、古びた街並みの中でも一際古めかしくこじんまりとしたアパートの一室にて、上条当麻の不幸な一日は幕を開けた。

「いや、何も朝っぱらから不幸な一日と決め付ける事はないよな……」

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:42:55.74 ID:X5AOPpqso

「…………」

 ずるずると布団を取り落とし、目の前の物体をマジマジと見つめる。

以下略



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