196: ◆i0ckv/cjPwVF[これでどうだ。無意味にスペース連打!]
2012/01/28(土) 21:11:24.14 ID:1bve/6vv0
おずおずと、彼女は少し気恥ずかしそうに手を伸ばしてきた。
僕はその手をそっと握る。うん。僕らはこうして手を繋ぐだけでもどこか気後れを感じるようなカップルなんだ。
今朝方僕が見たような夢が実現するのはもう何年か後の話になるだろう。
だから、早く忘れるんだ僕。可及的速やかに且つ迅速に、だ。
197:ティーカップに、欲望を5 ◆hwowIh89qo[無意味だと!? あ、逆にすればいいのかな。]
2012/01/28(土) 21:14:17.06 ID:1bve/6vv0
冬森さんが僕の絵をベタ褒めするのには、未だに慣れない。
なんというか、全身がむず痒くなる。彼女の笑顔が純真すぎて、お世辞だと感じないからだろう。
「……丁度、この前のコンクールの優秀作品が展示されてるらしいね」
198:ティーカップに、欲望を6 ◆hwowIh89qo[以前のを何で確認しなかったんだ私よ。]
2012/01/28(土) 21:16:34.46 ID:1bve/6vv0
予定通り、僕たちは美術館近くの喫茶店に足を運んだ。
最近出来たというだけあり、外観も奇麗なもので、中の雰囲気も良い。
メニューも写真つきでわかりやすく、お菓子の類にも期待ができそうな写りをしていた。
僕らの目的はまさしくお菓子なのだ。一番大事なところである。
199:ティーカップに、欲望を7 ◆hwowIh89qo[毎回、どこで改行するべきか悩む。]
2012/01/28(土) 21:18:28.65 ID:1bve/6vv0
店員さんの目が痛い。
注文もせずいつまでしゃべっているつもりだこのバカップルが、というような強烈な視線がある。
……ううん。名前は思い出せないけど、たぶんクラスメイトだろう。顔を見たことがある。
「非リア同盟」の一員だったと思う。……所属していない僕を追放するという離れ業をやった組織だ。
200:ティーカップに、欲望を8 ◆hwowIh89qo[えっちな描写はしてみたいのですが……]
2012/01/28(土) 21:21:37.11 ID:1bve/6vv0
「そうだね。そうしよう。……僕も、そんな気分だから」
「なら、おんなじですね」
「そうだね。おんなじだ」
彼女は少しホッとしたようにして、それから、照れたように笑った。
201:ティーカップに、欲望を9 ◆hwowIh89qo[どうにも苦手なので、冒頭レベルのものより進められません。]
2012/01/28(土) 21:23:47.38 ID:1bve/6vv0
「でも、それだけじゃなくて……その、もっと一つ上の段階に進んだ、というか」
何やら、雲行きが怪しくなってきた。少なくとも、話の続きはここでするべきではないぐらいには。
誰にも聞かれていないにせよ、あまりこういう場所ではよろしくない内容なような。
202:ティーカップに、欲望を10 ◆hwowIh89qo[ガンダムの次はACネタでした。まぁ、FAしか知りませんが。]
2012/01/28(土) 21:25:55.84 ID:1bve/6vv0
「じゃあ、そうしましょう……あ、ところで、秋川君」
彼女はレジカウンターの方に目線を向けながら、僕に尋ねてきた。
「やっぱり、このお店もロボットに関係しているんでしょうか?」
203:ティーカップに、欲望を11 ◆hwowIh89qo[自分の作品がもし誰かの手でイラスト化されたら、とよく妄想しますが]
2012/01/28(土) 21:28:55.88 ID:1bve/6vv0
「私、夢で見たんです」
「……冬森さん?」
意を決した、というよりは、この状況に酔っているかのような様子だ。
目が蕩けているように見えるし、正常な思考ができているかわからない。
204:ティーカップに、欲望を13 ◆hwowIh89qo[その前に、もっと人を惹きつけるような文にしたいものです。]
2012/01/28(土) 21:32:03.20 ID:1bve/6vv0
「私、秋川君が好きです。きっと、誰よりも」
僕の返答を待たず、彼女は言葉を続ける。
「秋川君は、どうですか。私のことが、他の誰よりも好きだと、言ってくれますか」
205:ティーカップに、欲望を 蛇足 ◆hwowIh89qo
2012/01/28(土) 21:33:12.80 ID:1bve/6vv0
「……で、そこまでいって何もなかったワケね。枯れているのとどこが違うの」
春野さんは、そうどこか呆れ顔を浮かべていた。
ううん。やっぱり、枯れているって言われてしまうのか、僕らは。
……他の人たちはいったいどうしているんだろうか。
206: ◆hwowIh89qo
2012/01/28(土) 21:35:32.85 ID:1bve/6vv0
というわけで以上になります。
それと、宣言どおり次回は限りなく未定です。
あるかどうかもわかりません。というより、この四人で話を引っ張っていくのもある種限界なのかもしれません。
なので、今回を暫定的な最終回ということにしておこうと思います。
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