193:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:22:46.99 ID:a+4pIxh1o
昼下がりの日の下、鼻の頭をごしごしこすりつつ人の間を縫い歩きながら。
オルトロックは鷹揚にあたりを見回した。
チンケな都市だな。そう思った。
194:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:24:12.07 ID:a+4pIxh1o
作物強盗が出没しているものの、まだまだ収穫物の供給に余裕はある。
物価はそこそこ。金野原の国の誇りである白いパンは、品質において他の追随を許さない。
良質な小麦を使えるが故の特権である。
195:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:25:09.37 ID:a+4pIxh1o
二杯めの酒を飲み干し、オルトロックは訊ねた。
「次はどこだと思う?」
「あん?」
196:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:26:36.62 ID:a+4pIxh1o
そうか、とどこか安心したように店主が頷いた。
「身内にそういうのがいると疑うのは心が痛む」
「そういうもんか?」
197:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:27:12.25 ID:a+4pIxh1o
to be continued...
198:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県)[sage]
2011/05/13(金) 09:57:22.29 ID:NZv55bLho
乙
199:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/05/13(金) 19:44:17.92 ID:aHPgOycUo
乙
200:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/15(日) 17:50:04.44 ID:ISM8V998o
昼下がりの日の下、黒髪の頭をぽりぽりと掻きつつ人の間を縫い歩きながら。
ウィリアムはこっそりため息をついた。アデルは気付かなかったようだ。無視した可能性も高いが。
前を行く彼の歩みは速い。人の間をするすると魔法のように抜けていく。
遅れずについていくのはなかなか骨だった。
201:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/15(日) 17:50:50.23 ID:ISM8V998o
受付でボーナムへの面会を申し込むと応接室に通された。
アデルと並んでソファーに座ったが、なんとなく気詰まりを感じて身じろぎする。
なんとなくもなにも、もちろん隣の男のせいだが。
しばらく空白の時間があった。
202:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/15(日) 17:51:56.74 ID:ISM8V998o
まず見えたのは、なかなかに恰幅のよい髭の中年男性だった。
次にそれに抱きつく若い娘。
「やっぱりパパって最高だわ!」
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