13:地の方に変化[sage saga]
2011/04/03(日) 00:33:00.43 ID:6JI1HSi00
――――…………
――10月6日
14:地の方に変化[sage saga]
2011/04/03(日) 00:34:41.69 ID:6JI1HSi00
電話の内容を無視する事などできなかった。何もかも失敗した彼が生き残るにはそうするしか道が残っていなかったから。
浜面 「……はぁ」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:36:38.71 ID:6JI1HSi00
浜面 「認められるわけねぇだろ。いまさらスキルアウトが弱い奴らに手を差し出しても握り返してくれるわけがねぇよ」
自分より強い人間によって救われたことのない彼には、認められるだの立場が変わるだの意味が正しく判断できない。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:38:01.26 ID:6JI1HSi00
キーン、という音が響くと花柄模様の扉が右にスライドする。頭を掻き毟りながら512号室を目で探す。どうやら一番奥の玄関がそのようらしい。改装したてのようで、壁や通路が光を反射して目に当たるのが鬱陶しく感じてしかたない。
浜面 (エレベーターが綺麗だったのも改装したからか?)
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:39:49.37 ID:6JI1HSi00
少女は十二歳程度で黒い髪が肩甲骨まで伸びているが、耳元近くの髪はアクセントをつけるためか金色になっている。服も前衛的で、黒い革と錨でできた衣装。さらに白いコートのフードだけを頭に引っ掛けて羽織っていた。
浜面 (日本人形が不良になったみたいなヤツだな)
少女は目の前にあるノートパソコンを片手で折りたたむと、先ほどから浜面を止めるように出していた手を下ろす。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:41:19.79 ID:6JI1HSi00
少女の対面にある椅子に座る気にならなかったので、テレビを見るように備えられたソファに腰を下ろした。
黒夜 「私は黒夜って呼んでくれればいい。これから、短いかも長いかも分からないけど、世話してやるよ」
年下からの上から目線にイラっとしながらも気になっていた問題を端的に質問する。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:42:43.87 ID:6JI1HSi00
黒夜 「紅茶でも飲む? 適当に買ってあるだろうから美味しいのは作れないけどさ」
浜面 「ん、あー。じゃあ、少し貰うわ」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:44:27.60 ID:6JI1HSi00
浜面 「そうかよ」
苛立ち混じりに言葉を吐いて、再度部屋の中を確認する。必要最低限、生活するのに不便にならない程度の物、冷蔵庫やら机やら他にはコンビニで買ったような品などが目立つ。娯楽ものと言ったらテレビと少女が持っていたパソコンぐらいだろう。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:46:05.76 ID:6JI1HSi00
黒夜 「こっちに来たら? それともそっちで飲む? まぁどちらにせよ一旦こっちにこないとイケないわけだけど」
浜面 「……」
わずかに逡巡して立ち上がると黒夜の前に行き、手前の方にあるカップを取る。椅子には座らず近くの壁にもたれ掛かりながら一口紅茶を飲み込んだ。
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:47:41.60 ID:6JI1HSi00
近くの時計はきっかり九時を知らせていた。遅れてなどいないのだが、連絡に齟齬でもあったのだろうか? とりあえず、彼の所為で顔合わせはできなかったらしい。
浜面 「お前だけここに残って俺を待ってたのか?」
黒夜 「いーや、自惚れるなよ浜面。私はやりたい事があってここに居た。アンタとは居合わせたみたいなものだ」
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2011/04/03(日) 00:49:33.68 ID:6JI1HSi00
――同日 ファミレス前 車内
170Res/107.87 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。