過去ログ - QB「魔法少女の軍事利用だって?」
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41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/06/06(月) 19:42:50.07 ID:12Scx6eE0
ナタリーの家の前に着くと、まだ電気が点いていない事に
エマは気づいた。どうやら先回りしてしまっていたらしい。
彼女には家族がいないため、彼女が戻らないと、光が灯る事はないのだ。
玄関の前で少し待つと、やがて通りから彼女の姿と、先ほど見た軍服の男が
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2011/06/06(月) 19:43:18.50 ID:12Scx6eE0
どのくらいの時が経ったであろう。ナタリーは私から少し離れ、
涙を拭った。
「ありがとうエマ。もう、大丈夫だから・・・」
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2011/06/06(月) 19:44:05.59 ID:12Scx6eE0
昨日の今日で忘れるわけにはいかないだろう。
エマもそれくらいは理解していた。表情はまだ曇りがちな
ナタリーではあったが、それでも昨日よりは笑顔が増え、
いつもの元気をエマに見せてくれようとしていた。
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2011/06/06(月) 19:44:40.37 ID:12Scx6eE0
軽いハグをして、別れる。エマが振り返り、
家への道を数歩だけしか歩かないところで、
ナタリーがエマの背中へ向けて声をかけた。
「私、軍属になろうと思ってるの。」
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2011/06/06(月) 19:45:17.67 ID:12Scx6eE0
「じゃあ、絶対死なないって私と約束できる?」
「絶対なんて・・・それは分からないけれど。」
「それじゃあだめ。ナタリー一人を兵隊にするなんて、
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2011/06/06(月) 19:45:53.37 ID:12Scx6eE0
こういう言い方をする子ではなかった、とエマは驚く。
同時に、ナタリーの手を掴もうとした。
その手は肝心のナタリーの手によってはじかれた。
静かな通りに、小さく「パン」と響く。
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2011/06/06(月) 19:46:24.97 ID:12Scx6eE0
涙がこぼれる理由は、罵倒に耐えられなくなったわけではない。
二人とも、お互いの心の内くらいはわかる、親友なのだ。
ナタリーの決意を崩す事が出来ない。協力してあげる事さえ出来ない。
このような無力感を味わった事は、エマはこれが初めてであった。
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2011/06/06(月) 19:47:43.65 ID:12Scx6eE0
次の日も、エマは学校を休んだ。両親は何があったのか分からず、
エマを元気付けようとするが、それは無駄な努力だった。
その次の日も休みたかったが、このままでは何も始まらない、と
自身に言い聞かせ、覚悟を決めて学校へ向かった。
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2011/06/06(月) 19:48:17.86 ID:12Scx6eE0
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2011/06/06(月) 19:49:19.46 ID:12Scx6eE0
私は立派に働ける年齢となった。その日の仕事を終えて
家に戻ると、元気にラビアが出迎えてくれた。
やっと手に入れる事の出来た、平穏な生活。
今、私の目の前にあるのは、にこにこと笑いながら食事の
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/06/06(月) 19:49:58.69 ID:12Scx6eE0
「ジャックポッドよりストーム各機へ、要撃機が貴隊の進路に上がっている。
数は2、両機フルクラム(MIG-29戦闘機)と思われる。今、データリンクを送る。」
「攻撃機隊が目をつけられると厄介だ。この空域から脅威を排除せよ。」
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