過去ログ - 唯「あずにゃんが横浜のドラフト1位!?」憂「クライマックス!」
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123:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/25(月) 23:34:55.28 ID:y+gjM0Qu0
「どうしてこんな公園に?」

「え…いや、色々あって、さ。それで良い公園があるなって」

澪は少し眉を八の字に傾けて、右手に提げていた大きめなグラニーバッグを胸に抱えた。
以下略



124:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/26(火) 00:23:34.39 ID:3jt9zNrk0
その後も、二人は話し続けた。
さやかに光る星空も、首筋を撫でる秋風も、それに揺れる草のさざめきも、まるで意図して二人に落ち着いて話せる場所を作ってくれているようだった。

「今日の試合はやられたなぁ」

以下略



125:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/26(火) 02:19:05.29 ID:3jt9zNrk0

「ふう…もうこのへんにしとこうよ」

いちごはグローブを外し、汗ばんだ左手をタオルで拭きながら言った。
澪も同意したようだったので、外したグローブを元の木の影に戻す。
以下略



126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/26(火) 02:48:08.82 ID:3jt9zNrk0
次の日の夜。
いちごは今夜もあの公園で走っていた。

もう澪のチームはこの土地を離れている。
それなのに、今日も誰かがひょいと現れて、他愛のないおしゃべりが出来るのではないか、という甘い期待が心のどこかにある。
以下略



127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/26(火) 10:50:29.08 ID:3jt9zNrk0
翌日。
昼間の公園は夜と違って人が多かった。
親子連れ、子ども達の集団、休み時間をつぶすサラリーマン。

自分が何者であるかが知れたら面倒なことになるとは思っていたが、
以下略



128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/26(火) 11:12:35.01 ID:3jt9zNrk0
いきなり出鼻をくじかれた。
ただ相手は子供。状況を整理し頭を落ちつけ、出来るだけ穏やかに言った。

「そっか。なんで嫌いなの?」

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129:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/26(火) 11:27:26.72 ID:3jt9zNrk0
「おねえちゃん?」

女の子は、いちごの強い語気に鼻白んで、抱えたグローブをますます強く抱きしめた。
いちごは、ひしゃげたグローブに目をやりながら言った。

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130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/26(火) 17:03:51.59 ID:3jt9zNrk0
蛍光色のゴムボールが二人の間を行き来する。

いちごが時折ゴロを転がしたり、高く上に放り投げてみたりすると、女の子もそれを追って必死にパタパタと走る。
グローブはやはり女の子には大きすぎ、まともに捕球はできないようである。
だが時々ボールがうまくグラブに収まると、その度に汗ばんだ顔でにっこり笑うのだった。
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131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/26(火) 19:22:44.71 ID:3jt9zNrk0
それから、二人は時々この公園でキャッチボールをするようになった。

女の子は握れないグローブの扱いにも慣れ、いつしかいちごの投げたボールを上手に捕まえられるようになっていた。
すると彼女の興味は捕ることから投げることへ移ったようで、いちごの構えるグラブめがけ目いっぱいボールを投げ込むことを楽しみとするようになった。

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132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/27(水) 11:12:24.61 ID:B52d7inW0
家に帰って一息ついていると、携帯にメールが届いていることに気がついた。
秋山澪からだ。
彼女とはあの日から数回メールでやりとりしている。
大体は、彼女のチームが勝ち進んだことへの祝辞であり、シーズンが完全に連絡が終わってから連絡が来るのは珍しかった。

以下略



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